IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソン グンスの特許一覧

特許7025792縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法
<>
  • 特許-縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法 図1
  • 特許-縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法 図2
  • 特許-縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-16
(45)【発行日】2022-02-25
(54)【発明の名称】縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29B 9/02 20060101AFI20220217BHJP
   B29B 9/06 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
B29B9/02
B29B9/06
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020536173
(86)(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 KR2019015789
(87)【国際公開番号】W WO2020105996
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2020-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0144983
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520224487
【氏名又は名称】ソン グンス
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】ソン グンス
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0046394(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0079383(US,A1)
【文献】特開平04-062108(JP,A)
【文献】特開平04-119807(JP,A)
【文献】特開2002-144329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B 9/00-9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然繊維及び合成繊維を合糸するステップ(S1)と、
前記合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具100を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにするステップ(S2)と、
前記混合された合糸をペレット化するステップ(S3)、を含み、
前記縮小ノズル加熱治具100は、
治具本体110と、
前記治具本体110に1つ以上形成される縮小ノズル120と、
前記治具本体110に1つ以上設けられる加熱ヒータ130と、
を備えて構成され、
前記縮小ノズル120は、
誘導導入部121と、
前記誘導導入部121に引き続き形成され、その内径が次第に縮小される縮小加熱圧着部122と、
前記縮小加熱圧着部122に引き続き形成される加熱圧着部123を備えて構成されること、および、
前記加熱圧着部123の内径d1は、前記合糸の外径d0より小さく形成されること、および、
前記加熱圧着部123の断面積は、前記天然繊維等の断面積と前記合成繊維等の断面積を足した値より小さいか同じであることが特徴である縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法。
【請求項2】
前記天然繊維は、亜麻(flax、linen)、大麻(hemp)、黄麻(jute)、洋麻(kenaf)、アバカ(abaca)、竹(bamboo)、コイヤー(coir)、パイナップル、カラムシ(ramie)、サイザル(sisal)、エネケン(henequen)のうち、いずれか1つを含んで構成され、
前記合成繊維は、PP(PolyPropylene)、PE(PolyEthylene)、PVC(polyvinyl chloride)、EVA(Ethylene-Vinyl Acetate)、Nylon、及びPET(poly ethylen terephthalate)のうち、いずれか1つを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法に関し、天然繊維及び合成繊維を合糸するステップ(S1)と、前記合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具100を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにするステップ(S2)と、前記混合された合糸をペレット化するステップ(S3)とを含んで構成されることを特徴とする縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然繊維複合材料は、その原料を廃資源(木材廃残材、小徑木、間伐材のような木質原料と農産副産物から由来するもみ殻またはもみ殻粉末、MDF加工の際に発生するMDF加工副産物粉末、タンニン粉末等)から容易に得ることができるだけでなく、比較的容易に複合化して再生処理が可能であるという点を挙げることができ、これらのプラスチックと木質原料を大量に用いることができる技術の開発と補給は、足りない木質資源の問題を同時に解決できる極めて重要な意味を有する。
【0003】
また、既存の無機質原料とは異なり、自然から由来した物質を強化充填剤として使用して複合材を製造することは安価であり、毒性がなく、廃資源のリサイクル及び特有の生分解性により環境汚染に及ぼす影響を最小化でき、天然繊維複合材料に使用される天然物は、将来迫る未来に大きい問題と台頭する環境問題を解決するのに種々の長所を有しており、現在、欧州、米国では、自動車と建築産業に実際に使用されている。
【0004】
現在、用いられるか、研究されている天然繊維複合材料のほとんどは、現在、高分子産業で最も多く用いられるポリオレフィン(PP、PE、PS)系高分子に天然繊維を添加して建築用デッキ材として使用されており、また、構造用材、包装用材や自動車内蔵材として実際的に使用したり、開発中にある。
【0005】
天然繊維複合材料の製造は、大別して不織布式法(Nonwoven Web Process)と溶融混錬法(Melt Blending Process)とに分類され、このうち、溶融混錬法で製造された天然繊維-プラスチック複合材料に関する研究が最も活発に進行されているが、これは、既存のプラスチック産業で利用されている加工技術をそのままつなぎ合わせながら既存の炭酸カルシウム(CaCO3)、滑石(Talc)、白土(Clay)などの代替可能性が打診されたことがあり、このような天然繊維が合成樹脂の強化充填剤として使用されることにより、環境的な側面からみるときも、相当な可能性を見せている。
【0006】
また、強化充填剤として天然繊維を使用することによって得られる長所として、最終製品の密度を低めることができ、加工機械の摩耗性を減らすことができ、値段が安いという点がある。それに対し、短所としては、極性を有したリグノセルロース系原料と非極性を有した熱可塑性高分子及び生分解性高分子間の非相溶性(incompatibility)、水分に対する非抵抗性及び耐候性の劣等性などがある。
【0007】
このような天然繊維複合素材と関連して、既存には、「自動車内蔵材用天然繊維強化プラスチックの製造方法及び前記方法にて製造された自動車内蔵材用天然繊維強化プラスチック(大韓民国公開特許第10-2016-0023967号)」に、平均長さが5mm以上である天然繊維5ないし35重量%及びカップリング剤1ないし10重量%を先に混合した後、プラスチック樹脂55ないし80重量%を二軸押出機の主投入口に投入し、前記天然繊維及びカップリング剤の混合物を二軸押出機の側面投入口に投入して押出を行う技術が開示されている。
【0008】
しかし、前記先行技術は、押出を行う装備内で天然繊維とプラスチック樹脂とがカップリング剤とともに混合されなければならないので、その工程が比較的複雑であることはもちろん、効率的かつ均一な混合が保障されないという問題点があった、また、添加されるカップリング剤によって、工程中、揮発性有機化合物(VOC:volatile organic compound)発生など、有害な影響を及ぼすことができるという問題点があった。
【0009】
このような問題点を解決するために、天然繊維複合素材をペレットの形態で予め混合して製造した後、通常的な押出または射出工程に直ちに使用され得るようにする方案が持続的に研究されてきた。このような天然繊維複合素材のペレット化と関連した既存の発明では、「自動車内蔵材用ケナフ複合素材の製造方法(大韓民国公開特許第10-2018-0068731号)」に、ケナフ繊維及びポリプロピレン繊維を準備するステップ(S1)と、前記ケナフ繊維及びポリプロピレン繊維を合糸するステップ(S2)と、前記合糸された合糸の表面をコーティングするステップ(S3)と、前記コーティングされた合糸を射出機を利用してペレット化するステップ(S4)とを含む製造方法に関する内容が開示されている。
【0010】
しかしながら、前記先行技術の場合も、コーティング剤として使用する原料によって工程中、VOC発生など、有害な影響を及ぼす可能性があるという問題点があった。また、単純にコーティング剤が合糸された合糸の表面をコーティングすることに終わるため、コーティング剤が含浸されることを考慮しても、合糸された天然繊維及びポリプロピレン繊維間の空隙は、そのまま気泡状態で残っている場合が多かった。したがって、今後の射出または押出工程において、このように残っている気泡による不良の発生または工程効率の低下が発生しやすいという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記した既存の発明等の問題点を解決して、別のバインダーの添加なしにも合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにすることが可能なようにして、バインダーの添加による有害物質の発生を根本的に除去することはもちろん、圧着による融着を介して内部に空隙や気泡が存在することを最小化することが可能な縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法を提供することをその課題とする。
【0012】
また、加熱及び圧着が同時に行われて、比較的低い温度で短時間内に圧着による融着が行われるようにして、相対的に低い熱安定性を表す天然繊維が炭化される問題点を防止できるようにすることをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記した課題を解決するために、本発明の縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法は、天然繊維及び合成繊維を合糸するステップ(S1)と、前記合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具100を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにするステップ(S2)と、前記混合された合糸をペレット化するステップ(S3)とを含んで構成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記縮小ノズル加熱治具100は、治具本体110と、前記治具本体110に1つ以上形成される縮小ノズル120と、前記治具本体110に1つ以上設けられる加熱ヒータ130とを備えて構成され、前記縮小ノズル120は、誘導導入部121と、前記誘導導入部121に引き続き形成され、その内径が次第に縮小される縮小加熱圧着部122と、前記縮小加熱圧着部122に引き続き形成される加熱圧着部123とをさらに備えて構成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記加熱圧着部123の内径dは、前記合糸の外径d0より小さく形成されることを特徴とする。
【0016】
一方、前記天然繊維は、亜麻(flax、linen)、大麻(hemp)、黄麻(jute)、洋麻(kenaf)、アバカ(abaca)、竹(bamboo)、コイヤー(coir)、パイナップル、カラムシ(ramie)、サイザル(sisal)、エネケン(henequen)のうち、いずれか1つを含んで構成され、前記合成繊維は、PP(PolyPropylene)、PE(PolyEthylene)、PVC(polyvinyl chloride)、EVA(Ethylene-Vinyl Acetate)、Nylon、及びPET(poly ethylen terephthalate)のうち、いずれか1つを含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明による場合、別のバインダーの添加なしにも合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにすることが可能なようにして、バインダーの添加による有害物質の発生を根本的に除去することが可能であるという長所がある。
【0018】
また、圧着による融着を介して内部に空隙や気泡が存在することを最小化して、射出工程などで発生し得る不良や工程効率低下を最小化することはもちろん、相対的に製造されたペレットの機械的強度が高くて、保管や運送中、破損を低減させることができるという長所がある。
【0019】
また、加熱及び圧着が同時に行われるようにして、比較的低い温度で短時間内に圧着による融着が行われるので、相対的に低い熱安定性を表す天然繊維が炭化される問題点を防止できるという長所がある。
【0020】
一方、縮小ノズル加熱治具を通過した後には、その外径及び形状が一定の規格を維持するように製造されるので、均一な品質のペレットを製造できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法を示す図。
図2】本発明の一実施形態に係る縮小ノズル加熱治具の構造を示す図。
図3】本発明の一実施形態に係る縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法において、縮小ノズル加熱治具のそれぞれの部分(a-a´、b-b´、c-c´)を通った場合の合糸の加工過程を示す図。
【符号の説明】
【0022】
N 天然繊維
S 合成繊維
C 空隙
100 縮小ノズル加熱治具
110 治具本体
120 縮小ノズル
121 誘導導入部
122 縮小加熱圧着部
123 加熱圧着部
130 加熱ヒータ
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付された図面を参照して、本発明の一実施形態に係る縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法を詳細に説明する。まず、図面のうち、同じ構成要素または部品等は、なるべく同じ参照符号と表していることに留意すべきである。本発明を説明するにあたって、関連した公知機能あるいは構成に関する具体的な説明は、本発明の要旨を曖昧にしないために省略する。
【0024】
本発明の縮小ノズル加熱治具を用いた射出成形用天然繊維複合素材の製造方法は、図1に示したように、天然繊維及び合成繊維を合糸するステップ(S1)と、前記合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具100を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにするステップ(S2)と、前記混合された合糸をペレット化するステップ(S3)とを含んで構成されることを特徴とする。
【0025】
この場合、前記天然繊維は、亜麻(flax、linen)、大麻(hemp)、黄麻(jute)、洋麻(kenaf)、アバカ(abaca)、竹(bamboo)、コイヤー(coir)、パイナップル、カラムシ(ramie)、サイザル(sisal)、エネケン(henequen)のうち、いずれか1つを含んで構成されることが好ましい。最も好ましい実施形態では、前記天然繊維は、洋麻(ケナフ:kenaf)を含んで構成されることが良い。一方、前記合成繊維は、PP(PolyPropylene)、PE(PolyEthylene)、PVC(polyvinyl chloride)、EVA(Ethylene-Vinyl Acetate)、Nylon、及びPET(poly ethylen terephthalate)のうち、いずれか1つを含んで構成されることが好ましく、最も好ましい実施形態では、PP(PolyPropylene)を含んで構成されることが良い。
【0026】
まず、天然繊維及び合成繊維を合糸するステップ(S1)に関して説明する。前記合糸ステップ(S1)は、加熱だけでなく、圧着によって融着される過程が行われる本発明の特性上、前記天然繊維と合成繊維との合糸が比較的様々な実施形態からなっても構わない特性を有する。すなわち、合糸内で前記天然繊維と合成繊維との分布が均一であり、規則的に配列される場合はもちろん、ある程度不規則性を有して配列されるか、前記天然繊維と合成繊維との分布がいずれか一方に各々偏っている場合にも、単純に溶融した合成繊維が前記天然繊維に付着されることでなく、圧着によって前記天然繊維に溶融した合成繊維が融着される作用まで行われるので、最終的には、ある程度均一に前記天然繊維に溶融した合成繊維が融着されて混合された状態を有することが可能である。
【0027】
次に、前記合糸された合糸を縮小ノズル加熱治具100を通過させながら加熱圧着し、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着されるようにするステップ(S2)に関して説明する。このステップでは、前記合糸された合糸図2に示したような構成を有する縮小ノズル加熱治具100を通過しながら加熱圧着される。この過程で、図3に段階的に示したように、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着される。このように、加熱及び圧着が同時に行われる特性によって、比較的低い温度で短時間内に圧着によってさらに効率的な融着が行われることが可能なので、相対的に低い熱安定性を表す天然繊維が炭化される問題点を防止できるという長所がある。
【0028】
一方、別にバインダーを添加する必要なく、加熱圧着によって前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着される特性によって、溶融して融着された合成繊維自体が一種のバインダーの機能を果たすことが可能なので、バインダーの添加による有害物質の発生を根本的に除去することが可能であるという長所がある。
【0029】
この場合、前記縮小ノズル加熱治具100は、図2に示したように、治具本体110と、前記治具本体110に1つ以上形成される縮小ノズル120と、前記治具本体110に1つ以上設けられる加熱ヒータ130とを備えて構成されることが好ましい。一方、前記縮小ノズル120は、図2に示したように、誘導導入部121と、前記誘導導入部121に引き続き形成され、その内径が次第に縮小される縮小加熱圧着部122と、前記縮小加熱圧着部122に引き続き形成される加熱圧着部123とをさらに備えて構成されることが好ましい。
【0030】
一方、効率的に合糸された前記天然繊維と合成繊維との間に存在していた空隙Cを除去するために、前記加熱圧着部123の内径d1は、前記合糸の外径d0より小さく形成されることが好ましい。より具体的に説明すると、前記加熱圧着部123の内径d1は、前記熱圧着部123の断面積が前記天然繊維等の断面積と前記合成繊維等の断面積とを合わせた値に近接させることが好ましい。
【0031】
このように、前記合成繊維が溶融しながら圧着されて前記天然繊維に融着される過程では、図3において(A)に示したように、合糸された前記天然繊維と合成繊維との間に存在していた空隙Cは、図3において(B)に示したように、前記縮小加熱圧着部122を通過しながら溶融した前記合成繊維が圧着されながら次第に減り、最終的には、前記加熱圧着部123を通過しながら図3において(C)に示したように消えるようになる。したがって、内部に空隙や気泡が存在することを最小化して、射出工程などで発生し得る不良や工程効率低下を最小化することはもちろん、相対的に製造されたペレットの機械的強度が高くて、保管や運送中、破損を低減させることができるという長所がある。また、縮小ノズル加熱治具を通過した後には、その外径及び形状が一定の規格を維持するように製造されるので、均一な品質のペレットを製造できるという長所がある。
【0032】
以上では、図面と明細書とで最適実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使用されたが、これは、単に本発明を説明するための目的として使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。よって、本発明の主な技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって決められるべきであろう。
図1
図2
図3