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特許7026665導入ニードルサブアセンブリを製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】導入ニードルサブアセンブリを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/142 20060101AFI20220218BHJP
   A61M 5/158 20060101ALI20220218BHJP
   A61M 5/162 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
A61M5/142 522
A61M5/158 500Z
A61M5/162
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019205615
(22)【出願日】2019-11-13
(62)【分割の表示】P 2016563980の分割
【原出願日】2015-04-23
(65)【公開番号】P2020022839
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2019-12-13
(31)【優先権主張番号】61/983,976
(32)【優先日】2014-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル コール
(72)【発明者】
【氏名】ジョン プラデン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジョリー
【審査官】伊藤 孝佑
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0066274(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0150680(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0088509(US,A1)
【文献】国際公開第2012/108955(WO,A2)
【文献】国際公開第2013/016376(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2007/0078432(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0087912(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/142
A61M 5/158
A61M 5/162
A61M 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端部及び患者に挿入されるべく適合された遠位端部を有する導入ニードルと、第1の端部と第2の端部と両者間にスロットを含む導入ハブとを含む、導入ニードルサブアセンブリを製造する方法であって、
当該方法は、導入ニードルを導入ハブのスロットに挿入するステップ、及び、スロット内に位置する導入ハブ内のスナップに導入ニードルを固定するステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
導入ニードルを、回転することなく、導入ハブの側面から、導入ニードルの長軸方向と直交する方向に沿って、スロットに並進させることによって、スロットに挿入すること、そして、スロット内に位置する導入ハブの部分の頂表面に配置されたスナップでもって導入ニードルを所定の位置にスナップ係合させることにより、導入ニードルをスナップに固定することをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の導入ニードルサブアセンブリを製造する方法。
【請求項3】
近位端部及び患者に挿入されるべく適合された遠位端部を有する導入ニードルと、第1の端部と第2の端部とを含む導入ハブとを含む、導入ニードルサブアセンブリを製造する方法であって、
導入ハブは、第1の端部と第2の端部との間の導入ハブの頂表面に接着剤ウェルを含み、導入ニードルの近位端部を接着剤ウェル内に挿入すること、
丸みを帯びた特徴部は、接着剤ウェルと導入ハブの第1の端部との間にあり、ニードルの近位端部を導入ハブの頂表面の丸みを帯びた特徴部の上に曲げること、
ニードルが跳ね返るのを防止するべく、導入ハブの第1の端部に位置されたスナップを使用して、ニードルを導入ハブのスナップにスナップ係合させること、そして
導入ハブに対する移動からニードルを固定するべく接着剤ウェルに接着剤を挿入すること、
をさらに備えることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願へのクロスリファレンス)
本出願は、2014年4月24日に出願された米国仮特許出願第61/983976号の35USC§119(e)の下での優先権を主張し、その全内容が参照により全体に亘り本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、概ね、単純、薄型、低部品数の手動挿入装置に自動的な導入ニードルの後退のための二重後退スプリング構成が設けられている、インスリン注入装置又は挿入装置のような医療点滴システムに関する。二重後退スプリング構成は、単一のバレル構成よりもはるかに小さい後退スプリングが使用されるのを可能にする、挿入装置のハウジング内に複数のバレル形状のガイドとボスを使用して実施される。
【背景技術】
【0003】
糖尿病は、必要なときにインスリン産生の適切なレベルを糖尿病患者が維持することができないことに起因する、血糖の高いレベルによって特徴づけられる疾患群である。糖尿病を有する人は、彼らのグルコース(ぶどう糖)レベルの制御を維持するために、毎日のインスリン療法のいくつかのフォームを必要とする。糖尿病は、それが処理されていない場合、影響を受けている患者には危険なことであり、それは重大な健康上の合併症と早死につながり得る。しかしながら、このような合併症は、糖尿病を制御し、合併症のリスクを軽減するための1つ以上の治療の選択肢を利用することによって、最小限に抑えることができる。
【0004】
糖尿病患者のための治療の選択肢は、特殊な食事療法、経口薬及び/又はインスリン療法を含んでいる。糖尿病治療の主な目標は、糖尿病患者の血糖又は糖のレベルを制御することである。しかしながら、適切な糖尿病チューブ理を維持することは、糖尿病患者の活動とバランスされねばならないので、複雑であるかもしれない。
【0005】
1型糖尿病の治療のためには、毎日のインスリン療法の二つの主要な方法がある。第1の方法では、糖尿病患者は、必要なときにインスリンを自己注入するために、注射器又はインスリンペンを使用している。この方法は、各注入のためのニードル穿刺を必要とし、糖尿病患者は1日3?4回の注射が必要な場合がある。インスリンを注入するために使用される注射器及びインスリンペンは、使用が比較的簡単で、費用効果がある。
【0006】
インスリン療法及びチューブ理糖尿病のための別の有効な方法は、インスリ
ンポンプが用いられる注入療法すなわち注入ポンプ療法である。インスリンポンプは、必要なインスリンを産生する、非糖尿病の人の正常に動作している膵臓の機能及び挙動により密接に一致させるために、速度を変化させての糖尿病患者へのインスリンの連続注入を提供することができ、及び当該インスリンポンプは、糖尿病患者が糖尿病患者の個々のニーズに基づいて目標範囲内に彼/彼女の血糖値を維持するのを助けることができる。
【0007】
注入ポンプ療法は、糖尿病患者の皮膚を穿刺し、それを通して、インスリンの注入が行われる、典型的には、注入ニードル又は可撓性のカテーテルの形態である、注入カニューレを必要とする。注入ポンプ療法は、連続的なインスリンの注入、高精度の投与、及びプログラム可能な配送スケジュールの利点を提供する。
【0008】
注入療法では、インスリンの投与量は、典型的には、基本レートで、かつボーラス用量で投与される。インスリンが基本レートで投与される場合、インスリンは、典型的には、夜間、食事や休憩の間の一貫性のある範囲内で、糖尿病患者の血糖値を維持するために、24時間にわたって連続的に配送される。インスリンポンプはまた、昼と夜の異なる時間に応じて変化させるために、インスリンの基本レートをプログラムすることが可能であってもよい。対照的に、ボーラス用量は、典型的には、糖尿病患者が食事を消費し、そして消費された炭水化物のバランスを取るために、単一の追加のインスリン注射を一般に提供するときに投与される。インスリンポンプは、糖尿病患者によって消費される食事の量や種類に応じて、ボーラス用量の量を糖尿病患者がプログラムするのを可能にするように構成されてもよい。加えて、インスリンポンプはまた、糖尿病患者が、消費される特定の食事のためのボーラス用量を算出する時点で、低血糖値を補償するために、インスリンの修正又は補足のボーラス用量を注入するのを可能にするように構成されてもよい。
【0009】
インスリンポンプは、有利には、単一の注射よりも長い期間をかけてインスリンを配送し、典型的にその結果、推奨される血糖範囲内の変動が少なくなることに帰す。加えて、インスリンポンプは、糖尿病患者が耐えねばならないニードル穿刺の数を減らし、糖尿病患者の生活の質を高めるための、糖尿病の管理を改善することができる。
【0010】
一般的に、糖尿病患者が複数の直接注射(multiple direct injections:MDIs)又はポンプを使用しているかどうかにかかわらず、糖尿病患者は、睡眠からの覚醒時に空腹時血糖薬(fasting blood glucose medication:FBGM)を取り、また、修正用量が必要かを決定するために、各食事中や後の血液中のグルコースをテストする。加えて、糖尿病患者は、例えば、睡眠前に軽食を食べた後、修正用量が必要であるかどうかを決定するために、睡眠前に血液中のグルコースについてテストすることができる。
【0011】
注入療法を容易にする、2つのタイプのインスリンポンプ、すなわち、従来のポンプ及びパッチポンプが、一般的に、存在する。従来のポンプは、ポンプ内のリザーバからユーザーの皮膚にインスリンを搬送する、典型的には、注入セット、チューブセット又はポンプセットと呼ばれる、使い捨ての構成要素の使用を必要としている。注入セットは、ポンプコネクタ、ある長さのチューブ、及びカニューレのハブ、すなわち、ベースからなり、ハブからは中空の金属注入ニードル又は可撓性のプラスチックカテーテルの形態のカニューレが延在している。ベースは、典型的には、使用時に皮膚表面上にベースを保持する接着剤を有している。カニューレは、手動で、又は、手動又は自動挿入装置の助けを借りて皮膚に挿入され得る。挿入装置は、ユーザーによって必要とされる別個のユニットであってもよい。
【0012】
インスリンポンプの別のタイプは、パッチポンプである。従来の注入ポンプや注入セットの組み合わせとは異なり、パッチポンプは、患者の皮膚の注入部位に接着剤で取り付けられ、別の注入又はチューブセットの使用を必要としない単一のハウジング内に、これを、流体リザーバ、ポンピング機構及び自動的にカニューレを挿入するための機構を含む流体構成要素のほとんど又は全てを組み合わせた統合装置である。インスリンを含むパッチポンプは、皮膚に付着し、統合された皮下カニューレを介して一定の期間にわたってインスリンを配送する。いくつかのパッチポンプは、他が完全に自己完結されつつ、(ブランド名OmniPod(登録商標)下でInsulet社から販売されている一つの装置のような)別々の制御器装置とワイヤレスで、通信することができる。このような装置は、インスリンリザーバが使い尽くされ、そうでなく、カニューレ又は注入部位での制限のような合併症が生じた場合には、3日毎のように、頻繁に置き換えられている。
【0013】
パッチポンプは、糖尿病患者によって着用される自己完結型のユニットであるべく設計されているので、ユーザーの活動を妨害しないように、できるだけ小さいことが好ましい。従って、ユーザーへの不快感を最小限にするためには、パッチポンプの全体の厚さを最小限にすることが好ましいであろう。しかしながら、パッチポンプの厚さを最小化するためには、その構成部品が、可能な限り縮小されるべきである。そのような部品は、自動的にユーザーの皮膚にカニューレを挿入するための挿入機構である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】米国特許第5135489号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
挿入機構の高さを最小にするために、いくつかの従来型の挿入機構は、皮膚の表面から鋭角、例えば、30-45度にカニューレを挿入するように構成されている。しかしながら、これは、カニューレ挿入の最小の長さを必要とするので、皮膚の表面に垂直又は垂直に近くにカニューレを挿入することが好ましいかもしれない。換言すれば、カニューレの最小の長さが、ユーザーの皮膚に挿入されている状態で、ユーザーは、カニューレの早期のねじれ(kinking)のようなより快適且つより少ない合併症を経験することができる。しかし、皮膚の表面に対して垂直にカニューレを挿入するべく挿入機構を構成するのに伴う一つの問題は、挿入機構の全体の高さ、したがって、パッチポンプ自体の全体の高さを増加させることである。
【0016】
したがって、パッチポンプのような挿入機構が組み込まれている装置の全体の高さを低減するために、その高さを最小化又は縮小させつつ、ユーザーの皮膚の表面に垂直又は垂直に近くカニューレをコスト効率よく挿入することができる、パッチポンプにおけるように、限られたスペース環境で使用するための改良された挿入機構への必要性が存在している。
【0017】
本発明の目的は、実質的に上記及び他の問題に対処し、高度な、改善された、及び新規な構成要素及び挿入装置の構築及び使用に必要な構成要素の数を低減しながら、インドエリング(in-dwelling)すなわちソフトカテーテルの挿入及び導入ニードルの後退を容易にする挿入装置の構成要素を提供することにある。
【0018】
本発明の別の目的は、例示的な実施形態の部品点数が低下し、かつ、部品製造コストを低く維持し、装置の組み立てを簡素化するのに役立つように、少なくとも自動的な導入ニードルの後退を備える手動挿入装置を提供することである。自動的な後退はまた、起動のためのユーザーのステップの数を最小化することによって、ユーザーインタフェースを簡素化する。ユーザーにとってはボタンを押す1つのステップが存するのみである。
【0019】
本発明の別の目的は、装置がより小さく、よりコンパクトであるように、はるかに小さい後退スプリングが使用されるのを可能にする挿入装置ハウジング内で複数のバレル状のガイド及びボスを使用して実施される二重後退スプリング構成を使用して、少なくとも自動的な導入ニードルの後退を備える手動挿入装置を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、ニードルシールドを提供し、且つカテーテルの挿入を維持するべくロックする、少なくとも自動的な導入ニードルの後退及び起動ボタンを備える手動挿入装置を提供することである。
【0021】
これら及び他の目的は、自動的な導入ニードルの後退のための二重後退スプリング構成を備える挿入装置を提供することによって実質的に達成される。二重後退スプリング構成は、単一バレルの構成に比べてはるかに小さい後退スプリングの使用を可能にする挿入装置ハウジング内で複数のバレル状のガイド及びボスを使用して実施される。挿入装置のボタンは、導入ニードル及びカテーテルを挿入するために使用され、そして、導入ニードル及びカテーテルが完全に挿入されると、回転係合(rotating engagement)が、ユーザーの体内にカテーテルを残して、導入ニードルが自動的に後退するように二重後退スプリングを解放する。導入ニードルの端部は、中断されない流体経路を提供するために、カテーテルを保持している挿入されたカテーテル又はウェッジ内、及び/又は挿入されたカテーテルの隔壁内に残っている。
【0022】
本発明の追加の及び/又は他の態様及び利点は、以下の説明に述べられ、又は説明から明らかであり、又は本発明の実施によって知ることができる。本発明は、一つ以上の上記態様、及び/又はそれらの機能との組み合わせの一つ以上を有する方法又は装置又はシステムを備えることができる。本発明は、例えば、添付の特許請求の範囲において記載されるような、特徴及び/又は上記態様の組合せの一つ以上を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の例示的な実施形態の種々の目的、利点及び新規な特徴は、添付の図面と併せて読めば、より容易に、以下の詳細な説明から理解されるであろう。ここで、
図1図1は、本発明の一実施形態による起動前状態における例示的な挿入装置の等角図である。
図2図2は、本発明の一実施形態による起動前状態での図1の挿入装置の別の等角図である。
図3図3は、本発明の一実施形態による起動後状態での図1の挿入装置の図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の分解図である。
図5図5は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置のカテーテル/隔壁サブアセンブリの断面図である。
図6図6は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の、プラスチックチューブと上部から組み立てられた導入ニードルサブアセンブリの図である。
図7図7は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の、プラスチックチューブなしで側部から組み立てられた別の導入ニードルサブアセンブリの図である。
図8図8は、本発明の一実施形態による、図5のカテーテル/隔壁サブアセンブリ及び図6の導入ニードルサブアセンブリを含む、図1の挿入装置のボタンサブアセンブリの組立図である。
図9図9は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の完成されたボタンサブアセンブリの図である。
図10図10は、図1の挿入装置のハウジング内へのボタンサブアセンブリ及びスプリングの組立図であり、本発明の一実施形態によるカテーテル上の一時的な保護チューブの使用を示している。
図11図11は、図1の挿入装置のハウジング内へのボタンサブアセンブリ及びスプリングの部分的に完成したアセンブリの図であり、本発明の一実施形態によるカテーテル上の一時的な保護チューブの使用を示している。
図12図12は、図1の挿入装置の完成したアセンブリを示す図であり、ベースが本発明の一実施形態による例示の目的のために省略されている。
図13図13は、本発明の一実施形態による起動前状態での図1の挿入装置の断面図である。
図14図14は、本発明の一実施形態による起動前状態での図1の挿入装置の別の断面図である。
図15図15は、本発明の一実施形態による中間起動状態での図1の挿入装置の断面図である。
図16図16は、本発明の一実施形態による中間起動状態での図1の挿入装置の透視図であり、螺旋経路内での半径方向操作ピンの位置を示している。
図17図17は、本発明の一実施形態による図16の半径方向操作ピンのための螺旋状の通路面の嵌合部を示している、図1の挿入装置の頂部ハウジングの底面図である。
図18図18は、本発明の一実施形態による図16の半径方向操作ピンのための螺旋状の通路面の嵌合部を示している、図1の挿入装置の機構ハウジングを示す図である。
図19図19は、本発明の一実施形態による中間起動状態での半径方向操作ピンの位置を示している、図1の挿入装置の透視図である。
図20図20は、本発明の一実施形態による起動状態で完全挿入の半径方向操作ピンの位置を示している、図1の挿入装置の透視図である。
図21図21は、本発明の一実施形態による起動後状態で完全後退の半径方向操作ピンの位置を示している、図1の挿入装置の透視図である。
図22図22は、本発明の一実施形態による起動後状態での頂部ハウジングのロック用アームを示している、図1の挿入装置の断面図である。
図23図23は、本発明の一実施形態による起動後状態での図1の挿入装置の断面図である。
図24図24は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の別の分解図である。
図25図25は、本発明の一実施形態による頂部ハウジング又はベースから別個のサブアセンブリとして作成された挿入機構の別の実施形態の図である。
図26図26は、本発明の一実施形態によるベース内でサブアセンブリとして作成された挿入機構の別の実施形態の図である。
図27図27は、本発明の一実施形態による起動前状態でのロック用アームの別の実施形態の断面図である。
図28図28は、本発明の一実施形態による挿入時の中間起動状態で装置を示す図27のロック用アームの断面図である。
図29図29は、本発明の一実施形態による起動後状態で装置を示す図27のロック用アームの断面図である。
図30図30は、明確化のためにカバー無しで示された薄型カニューレ挿入装置を組み込んだパッチポンプの斜視図である。
図31図31は、カバー付で示された図30のパッチポンプの様々な構成要素の分解図である。
図32図32は、カバー無しで示された可撓性リザーバを有するパッチポンプの代替デザインの斜視図である。
図33図33は、図32のパッチポンプのパッチポンプ流体アーキテクチャ及び計量サブシステムダイアグラムである。
図34図34は、図1の挿入装置の他の導入ニードルサブアセンブリの図であり、当該ニードルは、本発明の一実施形態に従い上部からプラスチックチューブと組み立てられている。
図35図35は、図1の挿入装置の他の導入ニードルサブアセンブリの図であり、当該ニードルは、本発明の一実施形態に側部からプラスチックチューブに組み立てられていない。
図36図36は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の一方向導入ニードルサブアセンブリの図である。
図37図37は、本発明の一実施形態による図36の一方向導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図38図38は、本発明の一実施形態による、後処理された導入ニードルが曲げられた状態にあるインサート成形された導入ハブを有する、図1の挿入装置の他の導入ニードルサブアセンブリの図である。
図39図39は、本発明の一実施形態による挿入型後処理導入ニードルの屈曲部を示す、図38の導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図40図40は、本発明の一実施形態によるインサート成形されたニードルを示している図38の導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図41図41は、本発明の一実施形態による、ニードルがインサート成形された後、ニードルの曲げステップ中での鋼ドウェル(dowel)ロッドの挿入を示す、図38の導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図42図42は、本発明の一実施形態による、組立時の鋼ドウェルロッド上での直線導入ニードルの屈曲を示す、図38の導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図43図43は、本発明の一実施形態による、組立時の鋼ドウェルロッドの除去を示す図38の導入ニードルサブアセンブリの別の図である。
図44図44は、本発明の一実施形態による、組立時の直線導入ニードルの挿入を示す図1の導入ニードルサブアセンブリの底面図である。
図45図45は、本発明の一実施形態による曲げ前組立時の直線導入ニードルの挿入を示す、図44の導入ニードルサブアセンブリの頂表面図である。
図46図46は、本発明の一実施形態による曲げ後組立時の直線導入ニードルを示す、図44の導入ニードルサブアセンブリの頂表面図である。
図47図47は、本発明の一実施形態による接着剤充填組立時の直線導入ニードルを示す、図44の導入ニードルサブアセンブリの頂表面図である。
図48図48は、本発明の一実施形態による、皮膚接触表面を示す図1の挿入装置の底面図である。
図49図49は、本発明の一実施形態による、皮膚接触表面を示す図1の挿入装置の別の底面図である。
図50図50は、本発明の一実施形態による、皮膚接触表面を示す図1の挿入装置の別の底面図である。
図51図51は、本発明の別の実施形態による挿入装置の分解図である。
図52A図52Aは、ロック用アームの傾斜を示している図1の実施形態の断面図である。
図52B図52Bは、ロック用アームの傾斜を示している図1の実施形態の断面図である。
図52C図52Cは、ロック用アームの傾斜を示している図1の実施形態の断面図である。
図52D図52Dは、ロック用アームの傾斜を示している図1の実施形態の断面図である。
図53図53は、ボタンスロットとキーキャップを示している図51の実施形態の等角図である。
図54図54は、キャップのトラックを示している図51の挿入装置の他の図である。
図55図55は、頂部ハウジング内の機構ハウジングを保持するための突起を示している図51の挿入装置の他の図である。
図56図56は、キャップとハブの間の起動前のギャップを示す図51の挿入装置の分解図である。
図57図57は、キャップとハブの間の起動後のギャップを示す図51の挿入装置の分解図である。
図58A図58Aは、起動前のキャップとハブの間のギャップを示す図51の挿入装置の断面図である。
図58B図58Bは、起動後の図51の挿入装置の断面図である。
図58C図58Cは、起動完了後の図51の挿入装置の断面図である。
図58D図58Dは、後退後の図51の挿入装置の断面図である。
図59図59は、追加のスロットを備えるハブを示す図51の挿入装置の図である。
図60図60は、本発明の一実施形態による皮膚接触表面を示している図51の挿入装置の図である。
図61図61は、本発明の一実施形態による代替的なカテーテル/隔壁のサブアセンブリの等角図である。
図62図62は、図61の代替的なカテーテル/隔壁のサブアセンブリの断面図である。
図63図63は、本発明の一実施形態による熱かしめ(heat staking)工具の断面図である。
【0024】
図面全体を通して、同一の参照番号は、同一の部品、構成要素及び構造を指すものと理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に説明される本発明の例示的な実施形態は、皮膚表面に8ミリメートルまでカテーテルを挿入するように構成されている、1つ以上の注入装置の構成要素をもたらす新規な手段を提供するが、実施形態はこれに限定されない。挿入装置は、挿入装置が自動又はスプリングに補助された挿入装置よりも、小さく、単純で、廉価であることを許容する、カテーテルの手動挿入を行うように構成されている。
【0026】
以下に説明される本発明の例示的な実施形態は、手動挿入装置を利用し、極めて小さな装置サイズを可能にする、自動的な導入ニードルの後退のための二重後退スプリング構成を含んでいる。二重後退スプリング構成は、複数の円筒形又はバレル状のガイドを使用して実施される。典型的な実施形態では、1つのバレルが1つのボタン及びカテーテルを案内し、及び隣接するバレルがボタン及びカテーテルの各側に1つの後退スプリングを収容している。別々のバレルでスプリングを有することは、スプリングがカテーテルと同軸である単一バレル構成よりもはるかに小さいスプリングを可能にする。単一の同軸スプリングは、スプリングの設計上の制限がスプリングにほとんどハウジングの底部から頂部に延在することを要求するので、ボタンアセンブリへのアクセスを創造する。特徴部に対するアクセスがロック用アームと同様に必要とされ、仮に、特徴部がスプリングの内部に実施される場合、機構全体はそれらを収容するために成長しなければならず、機構のフットプリントを増大させる。
【0027】
図1及び2は、使用前の挿入装置を示し、図3は、カニューレの展開後の装置を示している。図1-3に示されるように、挿入装置は、頂部ハウジング100及びベース102を含んでいる。頂部ハウジング100は、ユーザーがアクセス可能な、頂表面を貫通する開口部104を有するように示され、及びユーザーが操作可能なボタン200が摺動可能に延在している。機構ハウジング300を含む挿入装置の内容物は、図4に詳細に示されている。頂部ハウジング100、ボタン200、及び機構ハウジング300は、ABSから製造することができ、ベース102はPETGから製造することができるが、実施形態はこれに限定されない。
【0028】
図4に示されるように、例示的な挿入装置は、頂部ハウジング100及び機構ハウジング300との間に捕捉される多数のサブアセンブリを共に積み重ねることによって組み立てられる。図4は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置の図である。図4の、及び以下でより詳細に論じられるサブアセンブリは、カテーテル/隔壁サブアセンブリ、導入ニードルサブアセンブリ、及びボタンサブアセンブリを含んでいる。当業者によく知られている挿入装置の他の特徴部及び機能部は、明確化のために、図面及び説明から省略されている。
【0029】
例示的なカテーテル/隔壁サブアセンブリが、図5に示されている。図5は、本発明の一実施形態による図1の挿入装置のカテーテル/隔壁サブアセンブリの断面図である。図5に示されるように、カテーテル/隔壁サブアセンブリは、金属ウェッジ204にカテーテル202を取り付けることによって組み立てられ、次に、ウェッジに隔壁206を挿入し、そして、それを解放カラー208とカテーテルウェッジキャップ210の間に捕捉する。隔壁206は、ウェッジ204によって半径方向に圧縮され、そして、隔壁206とウェッジ204との間にシールを創造するために、解放カラー208によって軸方向に圧縮される。カテーテル202は、FEPを使用して製造された24Gプラスチックカテーテルであってあってもよく、そして、解放カラー208とカテーテルウェッジキャップ210は、PTEGを用いて製造され得るが、実施形態はこれらに限定されない。ウェッジ204は、305ステンレス鋼を用いて製造することができ、そして、隔壁206は、イソプレンを用いて製造され得るが、実施形態はこれらに限定されない。
【0030】
典型的な導入ニードルサブアセンブリは、図6及び図7に示されている。図6は、プラスチックチューブと頂部から組み立てられた導入ニードルサブアセンブリの図であり、そして、図7は、本発明の一実施形態による挿入装置の、側部から組み立てられたプラスチックチューブの無い別の導入ニードルサブアセンブリの図である。図6の、及び以下の説明で使用される導入ニードルサブアセンブリは、カニューレ又は導入ニードル222の非患者側端部にチューブ220を接着又は圧入することにより組み立てられ、その後、導入ニードルハブ224を介して導入ニードルを置き、そして、それを導入ニードルハブ224の頂表面に設けられた任意の数の溝、スロット又は戻り止め226を使用して所定の位置にスナップ係合することによって組み立てられる。導入ニードル222は、中空で、304ステンレス鋼を用いて製造される24Gニードル又はカニューレであってもよく、そして導入ニードルハブ224は、PETGを使用して製造されることができるが、実施形態はこれに限定されない。
【0031】
図7の導入ニードルサブアセンブリの別の実施形態は、導入ニードル232を使用して、ポンプ又はリザーバ(図示せず)に直接に接続する長い近位端部234に組み立てられている。この実施形態では、可撓性プラスチックチューブを排除することが、挿入装置の組み立てを容易にし、二つの部分を取り付けることに関連するリスクを減少させるが、挿入及び後退中にカニューレを曲げるのに必要な力を低減するために、カニューレの近位端部234に大きなループを必要とする。
【0032】
導入ニードルサブアセンブリの他の代替実施形態が図34-47に示されている。そのような代替の導入ニードルサブアセンブリの実施形態は、高速製造での構成要素の組み立てをより容易にしている。図34及び35は、二つの導入ハブサブアセンブリの実施形態を示している。上述のように、導入ハブは、挿入中に導入ニードルを押し、挿入中に圧縮スプリングを負荷させ、そして、プラスチックカテーテルが挿入された後に、導入ニードルを後退させる。図34は、図1の挿入装置の導入ニードルサブアセンブリ402の図であり、ニードル404が、プラスチックチューブ406と、上から組み立てられている。図35は、図1の挿入装置の導入ニードルサブアセンブリ412の図であり、ニードル414はプラスチックチューブに側面から組み立てられていない。
【0033】
図34及び35の実施形態において、導入ハブ402、412は、挿入機構を小さく維持するために小さく、部品を成形し、導入ニードル404、414の組み立てに課題を提示している。標準的な直線ニードルカニューレ挿入と接着プロセスは、サイズの制限のために不可能であるので、ニードル404、414は曲げを含まなければならず、いくつかの方法によって導入ハブ402、412に取り付けられねばならない。さらに、このような小さなニードル404、414を取り扱い、且つ組み立てるのは困難でもあり、このようなサブアセンブリの製造を簡素化するために、以下のアセンブリが提供されている。
【0034】
図36~38は、図35の実施形態と同様である、一方向組立導入ハブの実施形態422を示している。ニードル424は、側面から導入ハブ422に組み込まれる。図35の実施形態のアセンブリは、導入ニードル414の複数の複雑な動作を必要とする。すなわち、ニードル414の90°の屈曲部が、導入ハブ412の受入れスロット416に挿入され、その後、短いアーム418が遠位端部から離されて曲げられながら回転されて所定の位置にスナップ係合される。以下の図36の一方向アセンブリの導入ハブ422は、導入ハブ422のスロット426に導入ニードル424を並進させることによって組み立てられている。この単一の動きは、自動組立を容易にする。導入ニードル424の長い末端の直線部は、例えば、組み立て中にニードル424を並進させ、回転を防止するべく、プレート(図示せず)の間に保持される。導入ハブ422は、例えば、A-B金型を使用して成形されてもよい。導入ニードル424を保持している導入ハブ422内のスナップ(留め金)428はシャットオフ(shut off)によって成形されている。図37及び38に示されるように、前方すなわち左側の構造体420は、金型の一方の側に対応し、後方すなわち右側の構造体425は、金型の反対側に対応する。
【0035】
図39-43は、後処理で曲げられる導入ニードル434を備えるインサート成形導入ハブ432を示している。直線状の導入ニードル434は、図40に示されるように、導入ハブ432と共にインサート成形される。そして、図41に示されるように、鋼ドウェルロッド436を備える後処理冶具が導入ハブ432の頂表面に配置される。図42に示されるように。導入ニードル434は、その後、ドウェルロッド436の上に曲げられ、ニードル434が跳ね返るのを防止するために、スナップ(留め金)438を使用して、導入ハブ432にはめ込まれる。例示のスナップジオメトリは、図解のためであり、本発明はこれに限られない。(必要な場合)ドウェルロッド436の材料、位置、及び直径は、ニードル434の屈曲部を開に維持し、そして曲げステップの後の流体の流れに対する妨害を回避すれば十分である。そして、図43に示されるように、ドウェル固定具、すなわち、ロッド436は除去され、サブアセンブリ432はチューブアセンブリへの準備ができる。
【0036】
図44-47は、接着され後処理で屈曲される導入ニードル444を備える、カニューレ挿入された直線のニードル導入ハブ442を示している。直線の導入ニードル444は、図45に示されるように、導入ハブ442における面取り穴446を通してニードル444の鈍い端部を挿入することによる、標準的なプロセスを使用してカニューレ挿入される。ハブから先端までの距離は、例えば、視覚システム、カメラ、又は他の適切な測定システムを使用して設定することができる。図46に示されるように、ニードル444の鈍い側は導入ハブ442の丸みを帯びた特徴部すなわち肩部448の上に、その後曲げられ、ニードル444が跳ね返るのを防止するために、スナップ(留め金)450を使用して、導入ハブ442にはめ込まれる。
【0037】
丸みを帯びた特徴部すなわち肩部448の半径は、縮み又はその他のニードル444の内径の減少を回避し、且つ流体がニードル444の屈曲部を通って流れ得ることを保証するのに十分な大きさである。アセンブリ及び曲げ加工からの跳ね返りのために要求される導入ハブの貫通穴446内のクリアランスは、最初の曲げの後に、ニードルが90°の曲げ角度の公差を満たすことを妨げるので、第2の末端部の曲げが、丸みを帯びた特徴部や肩部448を設けることなく角度を修正するために必要とされるであろう。しかしながら、この第2の屈曲部は、第1の屈曲部からの跳ね返りによって引き起こされているスナップ係合を捕捉する導入ハブの導入ニードルによって及ぼされるスプリング力を解放することになろう。代わりに、貫通穴446は、ニードルが、二次的曲げの必要性を排除するであろう最初の曲げステップの後に90°の曲げ公差を満たすように、挿入方向に対してある角度で成形されてもよい。しかしながら、この解決法は、貫通穴446の型抜き方向が主型抜き方向とは異なることになるので、より複雑な金型を必要とするであろう。
【0038】
したがって、例示的な実施形態は、ニードル444の鈍い側がその後、導入ハブ442の丸みを帯びた特徴部すなわち肩部448の上に屈曲され、且つニードル444が跳ね返るのを防止するために、スナップ(留め金)450を使用して、導入ハブ442にはめ込まれるように、丸みを帯びた特徴部すなわち肩部448を提供している。最終組立ステップにおいて、接着剤が、その後、図47に示される接着剤ウェル452内に分配される。接着剤は、挿入中に、ニードル444が導入ハブ442とカテーテルに対して移動することからしっかり固定する。
【0039】
典型的なボタンサブアセンブリが、図8に示されている。図8は、図1の挿入装置のボタンサブアセンブリの組立図であり、カテーテル/隔壁サブアセンブリ及び導入ニードルサブアセンブリを含んでいる。図9は、本発明の一実施形態による、図1の挿入装置の完成されたボタンサブアセンブリの図である。ボタンサブアセンブリは、カテーテル/隔壁サブアセンブリ及び導入ニードルサブアセンブリをボタン200と組み合わせることによって構築されている。以下により詳細に説明されるように、一旦組み立てられると、導入ニードルサブアセンブリは、ボタン200内で回転させることができない。カテーテル/隔壁サブアセンブリは、ボタン200内で回転させられ、そして、そうすることで、導入ニードルサブアセンブリに固定された位置から導入ニードルから解放された位置へ回転させることができる。
【0040】
具体的には、ボタンサブアセンブリは、カテーテル/隔壁サブアセンブリの隔壁206及びカテーテル202を介して、導入ニードルサブアセンブリの導入ニードル222を挿入することによって構築されている。カテーテル/隔壁サブアセンブリは、次に、導入器の解放カラー208の戻り止めすなわち歯238を導入ニードルハブ224の頂表面の溝又はスロット240にロックするために、20度以上までカテーテル/隔壁サブアセンブリを回転させることにより、導入ニードルサブアセンブリに固定されている。導入ニードルハブ224は、導入ニードルハブ224とカテーテル/隔壁サブアセンブリとを連結している。この位置では、歯238は、導入ニードルハブ224の上部にロックされており、ボタン200が押下されると、導入ニードルハブ224もまた、下方に移動する。これは、導入ニードル222及びカテーテル202がユーザーの皮膚表面(図示しない)への挿入のために同時に移動されることに帰す。
【0041】
ボタンサブアセンブリは、その後、導入ニードルサブアセンブリとカテーテル/隔壁サブアセンブリとを所定の位置に固定するために、解放カラー208をボタン200にスナップ係合させることによって完成される。これを行うために、ボタン200は、偏向し、その後、解放カラー208の下縁部を図9に示されるように間に捕捉するべく、偏向アーム214に戻り止め212を含むことができる。偏向アーム214の間には、導入ニードルハブ224のボタン200に対する直線移動を可能にするが、導入ニードルハブのボタン200に対する回転運動を禁止するために、スロット216がボタン200に設けられている。ボタン200のスロット216はまた、以下により詳細に記載されるように、解放カラー208の半径方向操作ピン218のボタン200に対する回転運動を可能にする。例示的な実施形態では、実質的に円筒状のピン218が解放カラー208の外周上に示されている。しかしながら、本発明のこの又は他の実施形態では、螺旋状の経路で動作することができる解放カラーの任意の戻り止め又は突起が、半径方向操作ピンとして設けられてもよい。
【0042】
ボタンサブアセンブリは、次に、ハウジング上部100と機構ハウジング300と組み立てられる。図10は、図1の挿入装置のハウジング内へのボタンサブアセンブリ及びスプリングの組立図であり、カテーテルでの一時的な保護チューブの使用を示している。そして、図11は、図1の挿入装置のハウジング内にボタンサブアセンブリ及びスプリングの部分的完成アセンブリの図である。図12は、図1の挿入装置の完成したアセンブリを示す図であり、本発明の一実施形態による例示の目的のためにベースが省略されている。
【0043】
アセンブリを完成させるため、ボタン200及びそのアセンブリが、図13により詳細に示されるように、頂部ハウジング100の内側表面から延びる突起106に摺動可能に組み立てられる。図13は、本発明の一実施形態による起動前状態にある、図1の完全に組み立てられた挿入装置の断面図である。頂部ハウジング100のボタンロック用アーム112は、捕捉機構ハウジング300を頂部ハウジング100内に配置する次の組立ステップの間に、ボタンサブアセンブリを所定の位置に保持し、それによって、他のサブアセンブリ品をその中に捕捉している。
【0044】
頂部ハウジング100内への機構ハウジング300の配置の際には、一時的なチューブ228の一片(piece)が、組立中に機構ハウジング300の出口穴を通るニードルの先端を保護し、カテーテルを案内する両者のためにカテーテル202及びその中の導入ニードル222に配置される。後退スプリング230は導入ニードルハブ224に圧入され、そして、ボタンサブアセンブリが、図11に示されるように、頂部ハウジング100の穴104を通して挿入される。リザーバ又はポンプ(図示せず)に接続するチューブ又はカニューレ220は、頂部ハウジングの受入れ特徴部でシールされている。スプリング230は、ステンレス鋼を用いて製造することができるが、実施形態はこれに限定されない。
【0045】
機構ハウジング300は、好ましくは、ボタンサブアセンブリを摺動可能に受入れて、案内する中央バレル302、及び中央バレル302の両側でスプリング230を拘束する1つずつの2つのバレル304を含む、3つのシリンダ状の案内、すなわち、バレルで構成されている。組み立て時には、スプリング230は、導入ニードルハブ224のボス242と機構ハウジング300のバレル304の底部との間に捕捉されている。そうすることで、プリング230は、導入ニードルハブ224と機構ハウジング300のバレル304の底部との間で膨張力を発揮する。例示的な実施形態では、複数のスプリング230と隣接するバレル304が示されている。しかしながら、本発明のこの又は他の実施形態で、単一のスプリングと隣接するバレルが実質的に同じ方法で提供され、未使用の隣接するバレルが空のままにされるか、又は完全に省略されてもよい。さらに、単一のスプリングがボタン頂部に設けられ、そして、挿入時に拡張されてもよい。それは、完成時に、その自然の状態に後退し、それによって導入ニードルをカテーテルから後退させる。
【0046】
丸みを帯びたボス242が、動作中にスプリング230を中心付けて整列させる直径と長さを備えて設けられている。スプリング230は、挿入装置の組立中に部分的にプリロードされてもよく、機構ハウジング300は、頂部ハウジング100にレーザ溶接又は接着されてもよい。底部すなわちベース102がその後に加えられてもよい。そうすることで、完全な、完成した挿入機構サブアセンブリが最終組立ステップとして、他の構成要素の全てを有するベース102上に配置され得る。完成した挿入機構サブアセンブリを持つことは、頂部及び底部のハウジングの間に全ての部品を捕捉するのとは対照的に、製造中の容易な取り扱いを可能にする。典型的な製造では、機構ハウジング300は、当該機構を一緒に保持するスナップ係合又は接着剤(図示せず)を用いて、頂部ハウジング100に取り付けられるであろう。図25と26に関して、以下に説明される二つの他の例示的な実施形態においては、同様のサブアセンブリの概念が、アセンブリを扱い易くするために用いられている。しかし、サブアセンブリは、一実施形態では独立したユニットであり、他ではベースの一部である。
【0047】
各実施形態において、最終的に組み立てた後、挿入装置は、装置の残りの部分から密封されている。つまり、シャワーや水泳からの水が、カテーテルの出口穴を介して、又はハウジング頂部のボタンホールから自由に入る機構ハウジング300は、レーザー溶接や接着ステップでもって密封されており、それにより、装置の電子/ポンプ区画の内容物のような装置ハウジング100の残りの内容物を保護している。
【0048】
図13は、図1の完全に組み立てられた挿入装置の断面図であり、図14は、本発明の一実施形態による起動前状態にある、図1の完全に組み立てられた挿入装置の図13の図に対して垂直な別の断面図である。図13に示されるように、起動ボタン200にある一つ以上の破断可能なリブ236は、起動前位置にあるボタン200を保持するために、頂部ハウジング100の段状戻り止め110によって捕捉されている。安全タブ(図示せず)もまた、ボタンスロット内に配置されてもよい。安全タブは、装置の出荷及び取り扱い中に装置がパッケージから除去されるとき、不慮の起動を防止するであろう。安全タブは、挿入の直前に除去されよう。
【0049】
装置を起動するには、ユーザーがボタン200を頂部ハウジング100内に押す。一旦、リブ236が破損するか変形力が閾値を超えると、3つのリブ236が降伏し、ボタン200が突然に下方に移動し、導入ニードル222とカテーテル202を挿入し、そして後退スプリング230をロードする。スプリング230は、挿入装置の組立中に部分的にプリロードされてもよい。破壊可能なリブ236の最小破断力は、ユーザーがカテーテルを完全に挿入するのに十分に押せることを保証している。部分的な起動は、カテーテルが完全には挿入せず、導入ニードルが後退せず、そしてカテーテルが起動後位置にロックしないことになる。
【0050】
ボタン200のリブ236からの解放は、所望の値の起動力がボタン200に印加された後に発生するように構成されている。ボタン200は、解放リブ236と段状戻り止め110との間の係合によって上方及び伸長位置に保持されているので、ユーザーによりボタン200に印加される力は、解放する前にしばらくの間着実に増加する。突然に解放される際、ボタン200への力は所望の値に達しており、それ故に、ボタン200は突然の自由のために移動すべく下方に加速され、解放時にボタンに印加された所望の力が、その後、維持される。このような解放は、下向きの力、速度、滑らかさ及び角度の所望の量が、ユーザーによって印加されたことを保証する。このような起動は、印加されたユーザーの力、速度、滑らかさ及びその角度のばらつきを実質的に排除し、挿入の失敗及び/又はユーザーへの不快感を減少させる。
【0051】
ボタン200の解放後、ボタンサブアセンブリ及びその中の構成要素は、機構ハウジング300を通って移動し始める。図15は、このような挿入の初期における挿入装置の図を示している。図15は、本発明の一実施形態による、中間起動状態にある図1の完全に組み立てられた挿入装置の断面図である。
【0052】
図15はまた、導入ニードルハブ224とカテーテル/隔壁サブアセンブリとを結合している解放カラー208の2つの歯238の1つを示している。この位置では、歯238は導入ニードルハブ224の頂部にロックされており、ボタン200が押下されるにつれ、導入ニードルハブ224も下方に移動する。ボタン200が押下されると、導入ニードルハブ224も同じく下降し、このことは、導入ニードル222及びカテーテル202が同時にユーザーの皮膚表面(図示せず)に挿入されるのをもたらし、また、導入ニードルハブ224がスプリング230を圧縮するのをもたらす。小さなフットプリントを有する挿入装置を創造するために、スプリング230の各々は、支持されていない場合に、圧縮時にスプリングが座屈する原因となる、圧縮長さに対して小さい直径を有している。導入ニードルハブ224のボス242は、圧縮時にスプリング230が座屈するのを防止するために、スプリング230の中心を移動する。例示的な実施形態では、スプリング230は圧縮され、そして導入ニードルハブ及び導入ニードルを後退させるために膨張力を発揮する。しかしながら、本発明のこの又は他の実施形態において、一つ以上の拡張スプリングを使用し、導入ニードルハブと導入ニードルを後退させる後退力を発揮することができる。
【0053】
上述したように、図5のカテーテル/隔壁サブアセンブリは、ボタン200及び導入ニードルハブ224に取り付けられるが、主軸を中心として20度まで自由に回転するとされている。この場合、主軸は、挿入ニードル222の幾何学的中心に沿って延びる軸として定義される。ボタン200に対する導入ニードルハブ224の直線移動を可能にするが、しかし、ボタン200に対する導入ニードルハブの回転運動を禁止するべく、スロット216がボタン200に設けられている。ボタン200のスロット216はまた、ボタン200に対する解放カラー208の半径方向操作ピン218の回転運動を可能にする。この回転の角度は、解放カラー208から延びる半径方向操作ピン218によって制御される。挿入中、すなわち、ボタンサブアセンブリの下方への移動中、半径方向操作ピン218は、頂部ハウジング100及び機構ハウジング300内の組み合わされた特徴部によって創造される螺旋状の経路400内を移動する。このような移動中に、解放カラー208の半径方向操作ピン218は、導入ニードルサブアセンブリをカテーテル/隔壁サブアセンブリから最終的には解放するべく、解放カラー208を回転させる。螺旋状の経路400を創造する、頂部ハウジング100の表面108及び機構ハウジング300の表面308は、両方の部分がスライド無しで成形することができるように、二つの部分間で分けられている。すなわち、二つの別々に成形された部分の対を用いて螺旋状経路400を創造することによって、それに成形されたスライド又は経路を有する単一の部品が必要とされずに、挿入装置の製造を著しく簡略化している。図17及び図18は、組み立てられたときに螺旋状の経路400を創造する、頂部ハウジング100の表面108、及び機構ハウジング300の表面308を示している。
【0054】
図17は、図1の挿入装置の頂部ハウジング100の底面図であり、経路表面の一部を示し、図18は、図1の挿入装置の機構ハウジング300の図であり、本発明の実施形態による半径方向操作ピン218の経路表面の残りの部分を示している。図17に示されるように、ボタンサブアセンブリが摺動可能に配置される頂部ハウジング100の突起106は、機構ハウジング300との組立時に、螺旋状の経路400の半分、側部又は部分を形成する、同様に湾曲し、輪郭付けられ、又は他の方法で構成される形状108を提供することができる縁部を含んでいる。図18に示されるように、ボタンサブアセンブリが摺動可能に配置される機構ハウジング300の内径又はチャンバ表面には、頂部ハウジング100との組立時に、また、螺旋状の経路400の半分、側部又は部分を形成する、湾曲し、輪郭付けられ、又は他の方法で構成される形状308を設けることができる。頂部ハウジング100と機構ハウジング300とが組み立てられたとき、当該要素108及び308は、螺旋状の経路400を形成する。経路は、ボタン200及び解放カラー208が直線方向に移行するにつれ、その内部の半径方向操作ピン218を案内することによって、ボタン200に対する解放カラー208の回転運動を誘導するべく、螺旋状である。
【0055】
上述のように、ボタン200に設けられたスロット216は、解放カラー208の半径方向操作ピン218の移動を可能にする。さらに、図5のカテーテル/隔壁サブアセンブリは、ボタン200及び導入ニードルハブ224に取り付けられるが、主軸を中心に20度まで自由に回転する。このような20度の回転は、解放カラー208の半径方向操作ピン218の螺旋状の経路400における移動を可能にする。ボタン200が押下されると、解放カラー208及び解放カラー208の半径方向操作ピン218が静止の頂部ハウジング100及び機構ハウジング300を通るだけでなく下降する。したがって、螺旋状の経路400内に摺動可能に配置されている、解放カラー208の半径方向操作ピン218は、ボタン200によって静止の頂部ハウジング100及び機構ハウジング300を通して下方に移動されたとき、解放カラーを回転させる。
【0056】
起動前状態において、半径方向操作ピン218の角度は、解放カラー208の歯238が完全に導入ニードルハブ224と係合する方向に拘束されている。起動前状態と起動後状態との間のボタン200の移動中に、解放カラー208の半径方向操作ピン218は、静止の頂部ハウジング100及び機構ハウジング300の螺旋状の経路400を通って移動したときに、解放カラー208を回転させる。
【0057】
起動後状態では、半径方向操作ピン218は、導入ニードルハブ224を解放カラー208の歯238から解放し、導入ニードルハブ224を圧縮スプリング230によって後退されるべく、解放カラー208から自由にする20度まで回転されている。解放カラー208及びカテーテル/隔壁サブアセンブリの他の要素は、下降され、挿入された位置に残されている。
【0058】
図19は、導入ニードル222及びカテーテル202の挿入中、及び、導入ニードルハブ224が後退のために、解放カラー208の半径方向操作ピン218によって解放される直前の時点での挿入装置を示している。半径方向操作ピン218及び解放カラー208は、螺旋状の経路400との係合によってほぼ完全に回転され、螺旋状の経路400による回転の終わりで、解放カラー208の歯238は、導入ニードルハブ224がスプリング230によって押し上げられ、後退されるように、導入ニードルハブ224の戻り止め240から自由に移動し、そして、導入ニードルハブ224を解放しようとする。すなわち、半径方向操作ピン218と解放カラー208が螺旋状の経路400との係合によって回転されるにつれ、解放カラー208の歯238は、導入ニードルハブ224の戻り止め240から自由になるまで同時に回転する。この時点で、ボタン200に押されて下に保持されている解放カラー208は、最早、導入ニードルハブ224には固定されておらず、及びスプリング230は導入ニードルハブ224及び導入ニードル222を上方に及び後退位置へ押し、カテーテル/隔壁サブアセンブリを下の挿入された位置に残している。ボタン200は、下の位置にロックされ、これにより、カテーテル/隔壁サブアセンブリを下の挿入された位置に保持する。組立中にボタンサブアセンブリを所定の位置に保持する、頂部ハウジング100から突出するロック用アーム112はまた、起動後状態でボタンサブアセンブリを所定の位置にロックし、図22に示されるように、皮膚にカテーテルを維持させ、ボタン200の戻り止め244にスナップ係合するべく構成されてもよい。
【0059】
図20は、導入ニードル222とカテーテル202の丁度完全挿入状態での挿入装置を示している。後退スプリング230は完全に圧縮され、そして、半径方向操作ピン218と解放カラー208とが、図21及び図23に示される、後退のために導入ニードルハブ224を解放すべく、解放カラー208の歯238を導入ニードルハブ224から結合解除させるために必要な程度まで回転されている。図21と23は、起動後状態での挿入装置を示している。この時点で、ボタン200によって下に保持されている解放カラー208は、最早、導入ニードルハブ224に固定されておらず、スプリング230が導入ニードルハブ224及び導入ニードル222を上方に且つ後退位置へ押し進め、カテーテル/隔壁サブアセンブリを下降され挿入された位置に残している。
【0060】
導入ニードル222は、ニードル刺シールドを保証し、且つカテーテルを損傷から保護するために、その起動前状態の位置よりも遠くハウジング内に後退する。導入ニードル222の先端は、カテーテル202との中断されない流路を形成するべく流路内の隔膜206によってシールされたままである。この又は他の実施形態において、導入ニードル222の先端すなわち遠位部分は、カテーテル202内に留まり、そして、カテーテル202との中断されない流路を形成するべく隔壁206によってシールされたままである。
【0061】
例示的な実施形態では、導入ニードル及びカテーテルの手動挿入は、挿入装置が、スプリング補助挿入を用いた挿入装置よりも、小さく、単純で、且つ廉価であることを許容する。その他のパッチポンプのプラスチックカテーテル挿入機構は、挿入力が後退力に比べて大きいために、後退スプリングに比べて大きい挿入スプリングを使用している。完全に統合されたスプリング補助挿入もまた、ストロークを増加させ、且つ傷や機構サイズを大幅に増大させる薄型装置用の角度付き挿入を必要としている。挿入スプリングは、挿入後、何にも目的を達成しないが、装置内で空間を単に占める。サイズは製品に対し最も重要なユーザーの要求の一つである。
【0062】
例示的な実施形態において、二重の後退スプリング構成はまた、非常に小さいサイズを可能にする。挿入装置のハウジングの一つのバレルは、ボタン及びカテーテルを案内し、且つ隣接するバレルは二つの後退スプリングを収容する。
別々のバレルにスプリングを有し、導入ニードルハブのボスによって指向されると、スプリングがカテーテルと同軸である単一のバレル構成よりもはるかに小さいスプリングを可能にする。単一の同軸スプリングは、スプリングの設計上の制限が当該スプリングはハウジングの底部から頂部にまで延在することを必要とするので、ボタンアセンブリへのアクセスを創造する。アクセスは、ロック用アームのような特徴部のために必要とされる。当該特徴部が、スプリングの内部で実施される場合、機構全体は、それらを収容するために拡大しなければならず、機構のフットプリントを増大させる。カテーテルを下で受動的にロックし、導入ニードルを後退させることは、単一のボタン押下である手動挿入機構にとって最も単純で可能な手動挿入ユーザーインターフェイスを創造する。
【0063】
上述したように、後退スプリング230は、導入ニードル222が完全に装置内に後退することを保証するために、使用する前に最小限ロードされる。スプリング230は、挿入中にさらにロードされる。挿入装置に完全にロードされたスプリングではなく、最小限ロードされたスプリングを提供することは、ロードされたスプリングを殺菌し且つ保存することに伴うリスクを低減し、設計を簡素化する。
【0064】
挿入装置を操作するために、ユーザーは、装置のベース102上の接着剤を用いて、皮膚表面に挿入装置を適用する。その後、ユーザーは、リブ236を破損させたり変形させるまで突出ボタン200を手動で押圧する。今や突然に移行自由であるボタン200は、頂部ハウジング100内に急速に押し込まれ、プラスチックカテーテル202及び導入ニードル222をユーザーの皮膚表面に押し付け且つ挿入するように機能する。ボタン200が押されているとき、解放カラー208は、螺旋状の経路400を通って移動する解放カラー208の半径方向操作ピン218によって回転される。解放カラー208は、解放カラー208を導入ニードルハブ224から結合解除するために必要な程度にまで回転され、その後、導入ニードルハブ224及び導入ニードル222は、ニードルのシールドを保証するために、元のニードル位置を超える後退位置に後退される。導入ニードル222から今や結合解除されているプラスチックカテーテル202は、下方で挿入された位置に残されている。ボタン200は、頂部ハウジングと同一平面である下降位置で自動的にロックし、また、皮下層の所望の深さにカテーテルをロックする。センサ(図示せず)が、起動後状態を感知し、カテーテルは患者が薬剤を注入することを許容する適切さで挿入されたことを、他のエレクトロニクス(図示せず)に助言するために設けられてもよい。ポンプ又はリザーバは、その後、カテーテル及び患者の皮下層に、導入ニードルを通して薬剤を注入する。
【0065】
最良の所望の深さを標的とするために、ベースは、挿入部位において、所望の挿入深さを達成且つ維持し、皮膚表面のテンティング(tenting)及び/又は皮膚表面の張力を回避するために、皮膚インターフェイス形状(geometry)を含むことができる。図48-50は、配置されたカテーテルを備える、かかる皮膚インターフェイス形状の例を示している。装置502の斜視図において、カテーテル506が配置中に延在するポスト504は皮膚表面(図示せず)内に突出し、それは、皮膚がテント状の場合に浅いカテーテル先端の挿入を防止するのに役立つ。ポスト504は、装置502のベース表面から任意の所望の長さ延びることができ、皮膚表面に接触する遠位端部において丸められ又は面取りされてもよい。
【0066】
ウェル508は、ポスト504を囲んで設けることができる。ウェル508は、挿入中に変位され、ポスト504が、皮膚表面内に突出するのに役立つ、皮膚に対するスペースを提供する。壁510がウェル508を包囲且つ画定し、装置502のベース表面から任意の所望の長さ延びることができ、皮膚表面に接触する遠位端部において丸められ、及び/又は面取りされてもよい。図48-50において、丸い対向するシリンダーが設けられており、又は、所望のように幾何学的形状から除除去されてもよい。
【0067】
上記の例示的な実施形態では、挿入機構は、頂部ハウジング100内のサブアセンブリとして創造することができる。これは、他のサブシステムが組み立てられるように、挿入機構が製造中に容易に取り扱われることを可能にする。あるいは、挿入機構は、図25に示されるように、頂部ハウジング100又はベース102とは別個のサブアセンブリとして、又は図26に示されるように、ベース102のサブアセンブリとして、創造することができる。
【0068】
図25において、図9に関して説明したのと実質的に同じである、完成されたボタンサブアセンブリ250が、例えば、スナップ(留め金)又は戻り止め252を使用して、図4に関して説明したのと実質的に同一の機構ハウジング350内に固定されている。この場合に、挿入機構は、頂部ハウジング100又はベース102とは別個のサブアセンブリとして作成されている。完成されると、図25の挿入機構は、その後、1つ又はそれ以上の頂部ハウジング100及びベース102と組み立てることができる。
【0069】
図26において、図9に関して説明されたのと実質的に同じである完成されたボタンサブアセンブリ260が、図4に関して説明したのと実質的に同一の、機構ハウジング360内に固定されている。この場合には、挿入機構は、ベース102のサブアセンブリとして作成される。さらに、図25及び26の実施形態の各々において、図17及び図18に関して前述したような螺旋状の経路を創造する表面が、ボタンサブアセンブリ250及び機構ハウジング350内に、且つ表面は二つの部品に再び分割され、その結果、二つの両方の部品がスライド無しで成形され得るように、ボタンサブアセンブリ260、機構ハウジング360及び/又はベース102に設けられる。
【0070】
上記実施形態において、リブ236は、装置の起動を開始するために、完全な起動を保証する最小挿入力を決定する。代替的に、ロック用アーム112が、最小の起動力をまた決定するように構成されてもよい。上述したように、ロック用アーム112は、頂部ハウジングから突出しており、皮膚にカテーテルを所定の位置に維持する、ボタンサブアセンブリをロック起動後状態にあるボタンの戻り止めにスナップ係合する。図27は、起動前位置にあるボタン270を保持しているロック用アームのフランジ274を含むロック用アーム272の別の実施形態を示す。ロック用アーム272に輪郭形成されたフランジ274は突出しており、起動前状態にあるボタン270の底縁部を捕捉し、十分な力がボタンに印加されるまで所定の位置にボタンサブアセンブリを保持する。十分な力がボタン270に印加されると、フランジ274は偏向され、ボタン270から取除かれる。ロック用アーム272は、十分な力が印加されたとき挿入ボタン270の経路の外に曲がる。図28は、挿入中の中間状態にある装置を示している。ロック用アーム272は、干渉する代わりに、図28が示すように、外側に曲げられる。ロック用アーム272とフランジ274の最小偏向力は、カテーテルを完全に挿入するのに十分であるべくユーザーが懸命に押圧することを保証する。ロック用アーム272及びフランジ274は、ボタンが、図29に示されるように、ボタンやカテーテルをロックする最も下の位置に到達したときに、ボタン270の戻り止め276にスナップ係合する(カチッと収まる)。
【0071】
上記実施形態では、パッチポンプは、説明した特徴の一つ以上を備えて提供され得る。図30は、本発明の一実施形態によるパッチポンプ1の例示的な実施形態の斜視図である。パッチポンプ1は、明確化のために、シースルーカバーで示されており、パッチポンプ1を形成すべく組み立てられる様々な構成要素を示している。図31は、固体カバー2を備えて示された図30のパッチポンプの様々な構成要素の図である。パッチポンプ1の様々な構成要素は、インスリンを貯留するリザーバ4、リザーバ4からインスリンを圧送するポンプ3、一つ以上のバッテリの形態の電源5、カテーテルを備えた挿入ニードルをユーザーの皮膚へ挿入するための挿入機構7、スマートフォンを含む、リモートコントローラやコンピュータなどの外部装置へのオプションの通信機能を備えた回路基板の形態の制御エレクトロニクス8、ボーラス投与を含む、インスリン投与を起動させるカバー2の投与ボタン6、及び上記様々な構成要素が固定具91を介して取り付けられるベース9を含んでもよい。パッチポンプ1はまた、リザーバ4から圧送されたインスリンを注入部位に移送する種々の流体コネクタラインを含み得る。
【0072】
上述したように、挿入機構は様々な構成で出来ることを理解すべきである。 いくつかの実施形態では、挿入機構は、ソフトカテーテルを皮膚に挿入する。これらの実施形態では、通常、ソフトカテーテルは、剛性の挿入ニードルで支持されている。挿入ニードルは、ソフトカテーテルと共に皮膚に挿入され、次いで、皮膚にソフトカテーテルを残して皮膚から後退される。他の実施形態ではソフトカテーテルが設けられておらず、そして、注入が終了されるまで、挿入ニードルが皮膚に残り、インスリンを送達するためにインスリン流路の一部を形成する。挿入ニードルは、典型的には中空であり、それらはインスリン流路の一部を形成する場合には中空である必要がある。しかしながら、ソフトカテーテルを支持し、その後、後退する挿入ニードルは、中実又は中空であってもよい。挿入ニードルがソフトカテーテルを配置させ、そして、後退するが、インスリンの流路の一部を残す場合は、挿入ニードルは中空である必要がある。しかしながら、挿入ニードルがソフトカテーテルを配置させた後、後退するが、インスリン流路の一部を形成しない場合は、挿入ニードルは、中実又は中空であってもよい。いずれの場合においても、挿入ニードルは皮膚を確実に貫通するのに十分な程、好ましくは、剛性であるが、そうでなければ、ユーザーに快適さを提供するのに十分に柔軟に作られてもよい。
【0073】
図32は、可撓性のリザーバ4Aを有するパッチポンプ1Aのための代替デザインの斜視図であり、カバーなしで図示されている。このような構成は、可撓性リザーバ4Aがパッチポンプ1A内の空隙を充満させる状態で、パッチポンプ1Aの外形寸法をさらに低減することができる。パッチポンプ1Aは、ユーザーの皮膚の表面に、典型的には90度未満の鋭角で、カニューレを挿入する、従来のカニューレ挿入装置7Aを備えて示されている。パッチポンプ1Aは、電池の形態の電源5A、インスリンの量を監視し、低容量の検出能力を含んでいる計量サブシステム41、装置の構成要素を制御する制御エレクトロニクス8A、及びリザーバ4Aを充填するために補給注射器45を受入れるリザーバ充填ポート43をさらに含んでいる。
【0074】
図33は、図32のパッチポンプ1Aの、パッチポンプ流体アーキテクチャ及び計量サブシステム図である。パッチポンプ1Aのための電力貯蔵サブシステムは、電池5Aを含む。パッチポンプ1Aの制御エレクトロニクス8Aは、マイクロコントローラ81、検出用エレクトロニクス82、ポンプ及びバルブコントローラ83、検出用エレクトロニクス85、及びパッチポンプ1Aの起動を制御する配置エレクトロニクス87を含むことができる。パッチポンプ1Aは、リザーバ4A、リザーバ4Aのボリュームセンサ48、リザーバ4Aを補充する補充注射器45を受入れるリザーバ充填ポート43を含み得る流体工学サブシステムを含む。流体工学サブシステムは、ポンプ及びバルブアクチュエータ411と統合されたポンプ及びバルブ機構413を備えた計量システムを含むことができる。流体工学サブシステムは、閉塞センサ、配置アクチュエータのみならず、ユーザーの皮膚上の注入部位に挿入するためのカニューレ47をさらに含むことができる。図30と31のパッチポンプのためのアーキテクチャは、図33に示されたものと同一又は同様である。
【0075】
図51は、頂部ハウジング700及び機構ハウジング900との間に包含され得るサブアセンブリの多数を一緒に積層して組み立てられる挿入装置の別の実施形態を示す。図51は、挿入装置の分解図である。図51のサブアセンブリは、カテーテル/隔壁サブアセンブリ、導入ニードルサブアセンブリ、及びボタンサブアセンブリを含んでいる。当業者によく知られている挿入装置の他の特徴部及び機能は、明瞭化のために、図面及び説明から省略されている。
【0076】
カテーテル/隔壁サブアセンブリは金属ウェッジ604にカテーテル602を取り付け、その後、ウェッジの隔壁606を挿入し、そして、それを解放カラー608とカテーテルウェッジキャップとの間に、包含することによって組み立てられている。隔壁606は、隔壁606とウェッジ604との間にシールを創造するために、ウェッジ604によって半径方向に圧縮され、解放カラー608によって軸方向に圧縮される。
【0077】
導入ニードルサブアセンブリは、カニューレ又は導入ニードル622の非患者側端部にチューブ620を接着するか又は圧入し、その後、導入ニードルハブ624を介して導入ニードルを配置し、そして、導入ニードルハブ624の頂表面に設けられた溝、スロット又は戻り止め626の任意の数を使用して所定の位置にスナップ係合することにより組み立てられる。
【0078】
ボタンサブアセンブリは、カテーテル/隔壁サブアセンブリの隔壁606及びカテーテル602を介して、導入ニードルサブアセンブリの導入ニードル622を挿入することによって構築されている。導入ニードルハブ624とカテーテル/隔壁サブアセンブリは、互いに結合されている。これは、導入ニードル622及びカテーテル602がユーザーの皮膚表面(不図示)に挿入するために同時に移動されるのをもたらす。ボタンサブアセンブリは、導入ニードルサブアセンブリとカテーテル/隔壁サブアセンブリを所定の位置に固定することを保証するべく、解放カラー608をボタン600にスナップ係合させることによって完成される。これを行うために、ボタン600は、偏向し、その後に、解放カラー608の下縁部の間を捕捉するために、偏向アーム614上に戻り止め612を含むことができる。
【0079】
図51に示されるように、挿入装置は、機構ハウジング900内のボタンサブアセンブリを固定するためのキャップ601を含んでいる。キャップ601は、例えば、楕円形で構成することができる。図52Aは、キャップ601が、ロック用アームのフランジ674を含んでいるロック用アーム712を有していることを示している。フランジ674は、それによって、公差の積重ねを低減し、ボタン600を起動前位置に保持するために、ボタン600の縁部に係合している。フランジ674は、例えば、輪郭形状を含んでいる。ロック用アーム712の輪郭フランジ674は、十分な力がボタンに印加されるまで、起動前状態にある所定の位置にボタンサブアセンブリを保持している。図52Aを参照。図52Bは、ボタン600の最小速度が達成されると、フランジ674がボタン600から離れて偏向することを示している。ロック用アーム712は、十分な力が印加されたとき、挿入ボタン600の経路の外に曲がる。図52Bは、挿入中の中間状態にある装置を示している。ロック用アーム712は、図52Bに示されるように、外向きに曲げられ、そして、ボタン600が下方に押されるにつれ、傾斜部675が任意の隙間を占める。ロック用アーム712とフランジ674の最小速度は、ユーザーがカテーテルを完全に挿入するのに十分な程、懸命に押圧することを保証する。図52Cに示されるように、フランジ674は、その後、図52Cに示されるように、ボタンやカテーテルをロックする最下降位置にボタンが到達したときに、ボタン600の戻り止め644にスナップ係合する。図52Dは、カテーテル602内に後退された導入ニードル622を示している。
【0080】
図53は、キャップ601がキー602を含んでいることを示している。キー602は、ボタンが回転することを防ぎ、それにより、早期の後退を防止すべく、ボタンスロット616に嵌っている。キャップ601はまた、図54に示されるように、キャップ側部603を有している。キャップ側部603は、偶発的な早期の回転をも防止するために、機構ハウジング900の実質的な長さ延在しているトラック604を含んでいる。
【0081】
図55は、機構ハウジング900の突起752を示している。ハウジング機構900は、突起752とハウジング頂部700との間の締まり嵌めによってハウジング頂部700に保持されている。
【0082】
本実施形態の挿入装置は、改良されたニードルシールドを提供し、使用後のニードル刺しの危険を防止する。図56及び57に示されるように、起動前状態において、スプリング630は、プリロードされている。また、起動前状態において、導入ハブ624及びキャップ601は解放カラー608に当接し、導入ハブ264とキャップ601との間にギャップを形成している。図58Aは、起動前状態において延伸されたボタン600を示している。ボタン600が押されたとき、図58Bに示されるように、ハブ624は下方に移動し、挿入ニードル622及びカニューレ602も下方に移動し、且つスプリング630は圧縮される。図58cは、ベースl02の外に完全に延伸された挿入ニードル622及びカニューレ602を示している。挿入ニードル622及びカニューレ602が、所望の深さに達した後に、スプリング630は、カテーテル/隔壁サブアセンブリを、図58Cに示されるように、下降され挿入された位置に残して、導入ニードルハブ624及び導入ニードル622を上方後退位置に押圧する。図58Dは、導入ニードルハブ624がキャップ601に当接してギャップを解消する位置として、図58の起動状態におけるよりもさらに機構ハウジング900内に遠く後退された導入ニードル222を示している。図58Dに示されるような導入ニードルのさらなる後退は、ニードル刺しシールドを保証し、カテーテルを損傷から保護する。
【0083】
現在の実施形態の追加の改良点は、先の実施形態の長さよりも短い長さを有する、導入ハブ624のボス642を含んでいる。このより短い長さは、導入ハブ624によるスプリング630のセンタリングとアライメントを向上させる。導入ハブ624はまた、成形効率を向上させるべく、図59に示されるような追加のスロット629を含んでいる。
【0084】
最良の所望の深さを標的とするために、ベースは、挿入部位において、所望の挿入深さを達成且つ維持し、皮膚表面のテンティング及び/又は皮膚表面張力を回避するために、皮膚インターフェイス形状を含むことができる。図60は、配置されたカテーテルを備えたかかる皮膚インターフェイス形状の代替の実施例を示している。装置802の斜視図において、カテーテル806が配置中に延伸するポスト804が、皮膚表面(図示せず)内に突出し、皮膚がテント状である場合に浅いカテーテル先端の挿入を防止するのに役立っている。ポスト804は、装置802のベース表面から任意の所望の長さ延伸することができ、皮膚表面に接触する遠位端部において丸味を帯びられ又は面取りされてもよい。
【0085】
ポスト804を囲むウェル808が設けられてもよい。ウェル808は、挿入中に変位され、ポスト804が皮膚表面に突出するのを助ける、皮膚のためのスペースを提供する。壁810は、ウェル808を包囲且つ画定し、装置802のベース表面から任意の所望の長さ延伸することができ、そして、皮膚の表面に接触する遠位端部において丸められ、及び/又は面取りされ得る。図60における丸い対向するシリンダ812には、装置802のベース表面と同一平面に、使用時に皮膚表面上にベースを保持する接着剤が、丸い対向するシリンダ812上に延在して設けられ、装置の機能性を向上させ、且つテンティングを減少させている。
【0086】
図61-62は、本発明の実施形態に使用するための代替の解放カラー、隔壁及びウェッジを示している。カテーテル/隔壁サブアセンブリ6101は、隔壁6102及びウェッジ6103をを保持するために変形された解放カラー6106を備えている。隔壁6102は、好ましくは、円筒形の形状である。図62に最もよく見られるように、解放カラー6106は、解放カラー6106内に隔壁6102及びウェッジ6103を保持するリップ6105を形成するべく、当該解放カラー6106の内側表面6104を変形させるために、製造中に熱かしめされる。これは製造を簡素化し、必要な部品点数を減少させる。熱かしめは、例えば、特許文献1(米国特許第5135489号明細書)にさらに詳細に説明されており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれている。任意の適切な隔壁及びウェッジ保持方法は、本明細書に記載の挿入機構により使用されてもよいことが理解されるべきであり、図61-62に示されている隔壁及びウェッジの保持構造は、そのような適切な構造の単なる例示である。隔壁、ウェッジ、及び本明細書に記載の関連する構成要素、又は適当な変形例の他の構成は、本発明の範囲内である。
【0087】
図63は、上記の図61‐62に示された解放カラーを熱かしめするためのかしめ工具の断面図である。図示のように、かしめツール6107は、解放カラー6106の内側表面6104の部分6109を変形させる、かしめジオメトリ6108を含んでいる。変形は、図61-62に示されたリップ6105を形成する。
【0088】
本発明のごく少数の例示的な実施形態が上で詳細に説明されたが、当業者は、多くの変更が本発明の新規な教示及び利点から逸脱することなく、例示的な実施形態において可能であることを容易に理解するであろう。従って、そのような変更の全ては、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内に含まれることが意図されている。
図1
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