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  • 特許-冷却材および冷却装置 図1
  • 特許-冷却材および冷却装置 図2
  • 特許-冷却材および冷却装置 図3
  • 特許-冷却材および冷却装置 図4
  • 特許-冷却材および冷却装置 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】冷却材および冷却装置
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/10 20060101AFI20220225BHJP
   C09K 5/02 20060101ALI20220225BHJP
   H02K 9/00 20060101ALI20220225BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
C09K5/10 F
C09K5/02
H02K9/00 A
H02K9/19 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018532186
(86)(22)【出願日】2018-03-09
(86)【国際出願番号】 JP2018009187
(87)【国際公開番号】W WO2018168683
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-01-26
(31)【優先権主張番号】P 2017047616
(32)【優先日】2017-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
(73)【特許権者】
【識別番号】516186393
【氏名又は名称】株式会社櫻製油所
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 博司
(72)【発明者】
【氏名】山崎 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】川口 達夫
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-063734(JP,A)
【文献】特開2005-253167(JP,A)
【文献】特開2012-086827(JP,A)
【文献】特開2011-042244(JP,A)
【文献】特開平02-115666(JP,A)
【文献】特開昭62-041568(JP,A)
【文献】特開昭56-015099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K5/10
C10M101/00-177/00
F25D9/00
H02K9/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された原動機を冷却するための冷却材であって、
エチレングリコールを含むことなく、
凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを主成分とし、
前記ポリオールエステルには、磁気機能性材料が分散されており、
前記磁気機能性材料は、平均粒径が10μm以下であり、かつ常温域での温度上昇に伴い磁化が減少する感温特性を有する
ことを特徴とする冷却材。
【請求項2】
車両に搭載された原動機を冷却するための冷却装置であって、
エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを含み、平均粒径が10μm以下であり、かつ常温域での温度上昇に伴い磁化が減少する感温特性を有する磁気機能性材料が分散されている冷却材と、
前記冷却材を循環させる冷却材用流路と、
前記冷却材用流路に設けられ、前記冷却材を冷却させる冷却部と、
前記冷却部内の第1領域および前記第1領域に隣接した前記冷却部外の第2領域において、磁場を発生させる磁場発生部と、を備える
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
前記冷却材用流路内の前記冷却材を流動させるポンプをさらに備え、
前記ポンプは、歯車によって前記冷却材を流動させるギアポンプである
ことを特徴とする請求項に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記冷却材用流路内の前記冷却材を流動させるポンプを備えない
ことを特徴とする請求項に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記原動機は、前記モータおよび前記モータを駆動するインバータからなり、
前記冷却部は、前記インバータに隣接して設けられ、
前記磁場発生部は、前記第2領域である前記インバータ内において磁場を発生させる
ことを特徴とする請求項に記載の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却材および冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に搭載された原動機(例えば、エンジン)を冷却するための冷却材として、エチレングリコールを主成分とする不凍液が用いられている(例えば、特許文献1参照)。冷却材として要求される性能として、-30℃以下の凝固点を有することが挙げられる。エチレングリコールを主成分とする不凍液は、この性能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-179756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の冷却材、すなわちエチレングリコールを主成分とする不凍液は、毒性が強く、人体へ悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、人体への悪影響を軽減することが可能な冷却材および冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る冷却材は、
車両に搭載された原動機を冷却するための冷却材であって、
エチレングリコールを含むことなく、
凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを主成分とすることを特徴とする。
【0007】
上記冷却材において、
前記ポリオールエステルには、磁気機能性材料が分散されており、
前記磁気機能性材料は、平均粒径が10μm以下であり、かつ常温域での温度上昇に伴い磁化が減少する感温特性を有することが好ましい。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る冷却装置は、
車両に搭載された原動機を冷却するための冷却装置であって、
エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを含む冷却材と、
前記冷却材を循環させる冷却材用流路と、
前記冷却材用流路内の前記冷却材を流動させるポンプと、
を備え、
前記ポンプは、歯車によって前記冷却材を流動させるギアポンプであることを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の他の実施形態に係る冷却装置は、
車両に搭載された原動機を冷却するための冷却装置であって、
エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを含み、平均粒径が10μm以下であり、かつ常温域での温度上昇に伴い磁化が減少する感温特性を有する磁気機能性材料が分散されている冷却材と、
前記冷却材を循環させる冷却材用流路と、
前記冷却材用流路に設けられ、前記冷却材を冷却させる冷却部と、
前記冷却部内の第1領域および前記第1領域に隣接した前記冷却部外の第2領域において、磁場を発生させる磁場発生部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記冷却装置は、
前記冷却材用流路内の前記冷却材を流動させるポンプをさらに備え、
前記ポンプは、歯車によって前記冷却材を流動させるギアポンプであるよう構成できる。
【0011】
上記冷却装置は、
前記冷却材用流路内の前記冷却材を流動させるポンプを備えないよう構成できる。
【0012】
上記冷却装置において、
前記原動機は、前記モータおよび前記モータを駆動するインバータからなり、
前記冷却部は、前記インバータに隣接して設けられ、
前記磁場発生部は、前記第2領域である前記インバータ内において磁場を発生させる
構成にすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、人体への悪影響を軽減することが可能な冷却材および冷却装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係るエンジン用冷却装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係るモータ用冷却装置を示す図である。
図3】(A)は流路における磁気駆動効果を説明するための図である。(B)は(A)の流路における磁場および磁化の分布図である。
図4】第2実施形態に係るエンジン用冷却装置を示す図である。
図5】第2実施形態に係るモータ用冷却装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る冷却材および冷却装置の実施形態について説明する。
【0016】
[第1実施形態]
(冷却材)
本実施形態に係る冷却材は、自動車等の車両に搭載された原動機(例えば、エンジンまたはモータ)を冷却するためのものである。本実施形態に係る冷却材は、エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステル(POE)を主成分として含む(例えば、60体積%以上含む)不凍液である。このようなポリオールエステルとして、例えば、ネオペンチルグリコールジエステルを用いることができる。
【0017】
本実施形態のポリオールエステルは、上記のとおり凝固点が-70℃以下であるため、冷却材として要求される性能(-30℃以下の凝固点を有すること)を充足する。また、ポリオールエステルは、エチレングリコールと同程度の粘度にすることができるが、エチレングリコールとは異なり、毒性が弱く、人体へ悪影響を及ぼすおそれはほとんどない。さらに、ポリオールエステルは、エチレングリコールよりも、潤滑性、耐熱性、低温流動性、難燃性、生分解性に優れている。
【0018】
したがって、本実施形態に係る冷却材によれば、エチレングリコールを含まないため、人体への悪影響を軽減することができる。しかも、本実施形態に係る冷却材は、ポリオールエステルを主成分とするため、省エネルギー化や冷却材としての長寿命化を実現することができる。
【0019】
(エンジン用冷却装置)
次に、本実施形態に係る冷却装置として、自動車等の車両に搭載されたエンジンを冷却するためのエンジン用冷却装置について説明する。
【0020】
図1に、本実施形態に係るエンジン用冷却装置1Aを示す。エンジン用冷却装置1Aは、エンジン2を冷却するために本実施形態に係る冷却材を使用する。エンジン用冷却装置1Aは、冷却材を循環させる環状の冷却材用流路3と、冷却材用流路3内の冷却材を流動させるポンプ4と、冷却材を冷却させるラジエータ5(本発明の「冷却部」に相当)と、冷却材の温度に応じて流路を切り替えるバルブ6と、を備える。
【0021】
ポンプ4と、バルブ6と、冷却材用流路3の大部分(バルブ6の右側の部分)は、エンジン2内に設けられている。ラジエータ5と、冷却材用流路3の一部(バルブ6とラジエータ5とを接続する部分)は、エンジン2外に設けられている。
【0022】
バルブ6は、冷却材の温度を検出する温度検出手段を備える。バルブ6は、冷却材の温度が予め設定された所定の温度よりも高い場合、冷却材がエンジン2の内外を通過するように経路を切り替える一方、冷却材の温度が予め設定された所定の温度よりも低い場合、冷却材がエンジン2内のみを循環するように経路を切り替える。
【0023】
ポンプ4は、歯車によって冷却材を流動させるギアポンプである。冷却材がエチレングリコールを主成分とする不凍液の場合、エチレングリコールの潤滑性が低いことから、ギアポンプでエチレングリコールを流動させることはできないため、一般にターボポンプが用いられる。これに対して、本実施形態に係るエンジン用冷却装置1Aは、エチレングリコールを含むことなく、ポリオールエステルを主成分とする不凍液を使用するため、ポンプ4としてギアポンプを用いることができる。
【0024】
ギアポンプはターボポンプよりも小型であるため、本実施形態に係るエンジン用冷却装置1Aによれば、エチレングリコールからなる冷却材を使用する従来のエンジン用冷却装置に比べて、装置全体の小型化が可能になる。
【0025】
(モータ用冷却装置)
次に、本実施形態に係る冷却装置として、電気自動車等の車両に搭載されたモータおよびモータ駆動用のインバータを冷却するためのモータ用冷却装置について説明する。
【0026】
図2に、本実施形態に係るモータ用冷却装置11Aを示す。モータ用冷却装置11Aは、モータ12aおよびインバータ12bを冷却するために本実施形態に係る冷却材を使用する。モータ用冷却装置11Aは、冷却材を循環させる環状の冷却材用流路13と、冷却材用流路13内の冷却材を流動させるポンプ14と、冷却材を冷却させるラジエータ15(本発明の「冷却部」に相当)と、を備える。
【0027】
モータ用冷却装置11Aは、上記のエンジン用冷却装置1Aと同様に、ポンプ14としてギアポンプを用いている。したがって、本実施形態に係るモータ用冷却装置11Aによれば、エチレングリコールからなる冷却材を使用する従来のエンジン用冷却装置に比べて、装置全体の小型化が可能になる。
【0028】
[第2実施形態]
(冷却材)
本実施形態に係る冷却材は、自動車等の車両に搭載された原動機(例えば、エンジンまたはモータ)を冷却するためのものである。本実施形態に係る冷却材は、エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを主成分とする(例えば、60体積%以上含む)不凍液である点において、第1実施形態と共通している。
【0029】
したがって、本実施形態に係る冷却材によれば、エチレングリコールを含まないため、人体への悪影響を軽減することができる。しかも、本実施形態に係る冷却材は、ポリオールエステルを主成分とするため、省エネルギー化や冷却材としての長寿命化を実現することができる。
【0030】
一方、本実施形態に係る冷却材は、ポリオールエステルに磁気機能性材料が分散されている点において、第1実施形態と相違している。本実施形態の磁気機能性材料は、平均粒径が10μm以下であり、かつ常温域(例えば、5℃~35℃)での温度上昇に伴い磁化が減少する感温特性を有する磁性粒子(例えば、マンガン亜鉛フェライト)である。なお、磁気機能性材料は、上記磁性粒子を母液(例えば、水)中に分散させた磁性流体でもよい。
【0031】
磁気機能性材料は、磁場を印加すると磁化を持った物質としてふるまう。例えば、図3に示すように、磁石を用いて左右対称な磁場Hを印加すると、磁気機能性材料は、磁場Hに応じた磁化Mをもつ。ここで、磁場Hの一方側の領域(図3の左側の領域)を冷却部で冷却すると、本実施形態の磁気機能性材料は感温特性を有するため、磁気機能性材料の磁化Mは、冷却された磁場Hの一方側の領域において、他方側の領域(図3の右側の領域)よりも大きくなる。その結果、一方側の領域における磁気体積力F1は、他方側の領域における磁気体積力F2よりも大きくなり、図3の左側から右側に向かう駆動力(磁気駆動効果)が発生する。
【0032】
したがって、本実施形態に係る冷却材によれば、感温特性を有する磁気機能性材料を含むため、磁気駆動効果を利用して冷却材の流動性を向上させることができる。
【0033】
(エンジン用冷却装置)
次に、本実施形態に係る冷却装置として、自動車等の車両に搭載されたエンジンを冷却するためのエンジン用冷却装置について説明する。
【0034】
図4に、本実施形態に係るエンジン用冷却装置1Bを示す。エンジン用冷却装置1Bは、第2実施形態に係る冷却材を使用する。エンジン用冷却装置1Bは、第1実施形態に係るエンジン用冷却装置1Aに、磁石7(本発明の「磁場発生部」に相当)を追加したものである。
【0035】
磁石7は、例えば図3に示すように、一対の永久磁石を異極並列配置したものを使用することができる。磁石7は、ラジエータ5内の第1領域および当該第1領域に隣接したラジエータ5外の第2領域において、磁場を発生させるように設けられている。
【0036】
具体的には、磁石7は、ラジエータ5と、ラジエータ5とポンプ4とを接続する冷却材用流路3(図4では、ラジエータ5とバルブ6とを接続する冷却材用流路3)と、に磁場を発生させるように、両者の上側および/または下側に設けられている。このように磁石7を設けることで、磁気機能性材料の磁化Mは、ラジエータ5内の領域において、ラジエータ5外の冷却材用流路3内の領域よりも大きくなる。その結果、ラジエータ5内の領域における磁気体積力は、ラジエータ5外の冷却材用流路3内の領域における磁気体積力よりも大きくなり、ラジエータ5からポンプ4に向かう駆動力(磁気駆動効果)が発生する。
【0037】
したがって、本実施形態に係るエンジン用冷却装置1Bによれば、磁気駆動効果を利用して冷却材の流動性を向上させることができるため、ポンプ4として第1実施形態よりもさらに小さいギアポンプを使用することができる。また、要求される流動性によっては、ポンプ4を省略して、ポンプ4を備えていないエンジン用冷却装置を実現することもできる。
【0038】
(モータ用冷却装置)
次に、本実施形態に係る冷却装置として、電気自動車等の車両に搭載されたモータおよびモータ駆動用のインバータを冷却するためのモータ用冷却装置について説明する。
【0039】
図5に、本実施形態に係るモータ用冷却装置11Bを示す。モータ用冷却装置11Bは、第2実施形態に係る冷却材を使用する。モータ用冷却装置11Bは、第1実施形態に係るモータ用冷却装置11Aのラジエータ15の位置をインバータ12bの上流側近傍に変更し、磁石17(本発明の「磁場発生部」に相当)を追加したものである。
【0040】
冷却材の流れ方向に沿ってラジエータ15、インバータ12bの順に配置することで、ラジエータ15内の冷却材は冷却される一方、インバータ12b内の冷却材はインバータ12bの熱により加熱される。これにより不均一な温度分布が発生する。
【0041】
磁石17は、例えば図3に示すように、一対の永久磁石を異極並列配置したものを使用することができる。磁石17は、ラジエータ15内の第1領域および当該第1領域に隣接したインバータ12b内の第2領域において磁場を発生させるように、両者の上側および/または下側に設けられている。
【0042】
このように磁石17を設けることで、磁気機能性材料の磁化Mは、ラジエータ15内の領域において、インバータ12b内の領域よりも大きくなる。その結果、ラジエータ15内の領域における磁気体積力は、インバータ12b内の領域における磁気体積力よりも大きくなり、ラジエータ15からインバータ12bに向かう駆動力(磁気駆動効果)が発生する。
【0043】
したがって、本実施形態に係るモータ用冷却装置11Bによれば、磁気駆動効果を利用して冷却材の流動性を向上させることができるため、ポンプ14として第1実施形態よりもさらに小さいギアポンプを使用することができる。また、要求される流動性によっては、ポンプ14を省略して、ポンプを備えていないモータ用冷却装置を実現することもできる。
【0044】
以上、本発明に係る冷却材および冷却装置の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。
【0045】
例えば、磁石7、17の構成、配置、数は適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、永久磁石を用いているが、電磁石を用いてもよい。また、上記実施形態では、1個の磁石7、17を用いているが、2個以上の磁石7、17を用いてもよい。
【0046】
また、本発明に係る冷却材は、車両に搭載された原動機を冷却するための冷却材であって、エチレングリコールを含むことなく、凝固点が-70℃以下の潤滑油であるポリオールエステルを主成分とするものであれば、適宜構成を変更することができる。
【0047】
上記第1実施形態に係る冷却材を使用する冷却装置は、冷却材用流路と、ギアポンプと、を備えるのであれば、適宜構成を変更することができる。上記第2実施形態に係る冷却材を使用する冷却装置は、冷却材用流路と、冷却材を冷却させる冷却部と、磁場発生部と、を備えるのであれば、適宜構成を変更することができる。
【符号の説明】
【0048】
1A、1B エンジン用冷却装置
2 エンジン
3 冷却材用流路
4 ポンプ
5 ラジエータ
6 バルブ
7 磁石
11A、11B モータ用冷却装置
12a モータ
12b インバータ
13 冷却材用流路
14 ポンプ
15 ラジエータ
17 磁石
図1
図2
図3
図4
図5