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特許7032532撮像装置、画像補正方法および画像補正プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】撮像装置、画像補正方法および画像補正プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20220301BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220301BHJP
   H04N 13/211 20180101ALI20220301BHJP
   H04N 13/122 20180101ALI20220301BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220301BHJP
   G06T 7/593 20170101ALI20220301BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20220301BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220301BHJP
   A61B 1/045 20060101ALI20220301BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
H04N5/232 290
H04N5/225 500
H04N5/225 400
H04N13/211
H04N13/122
H04N7/18 M
G06T7/593
G01B11/00 H
A61B1/00 522
A61B1/045 610
G02B23/24 B
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020529878
(86)(22)【出願日】2018-07-10
(86)【国際出願番号】 JP2018026036
(87)【国際公開番号】W WO2020012556
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2020-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100207789
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 良平
(72)【発明者】
【氏名】三本木 將夫
(72)【発明者】
【氏名】福西 宗憲
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-284486(JP,A)
【文献】特開2016-218800(JP,A)
【文献】特開2011-205519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
H04N 5/225
H04N 13/211
H04N 13/122
H04N 7/18
G06T 7/593
G01B 11/00
A61B 1/00
A61B 1/045
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を撮像する撮像装置であって、
複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間部と、
前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正する画像補正部と、
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記画像補正部は、前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻と同じ時刻における前記第1画像の予測画像に補正する、
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
動きベクトル補間部は、前記分割領域の前記輝度値の勾配を、前記補間動きベクトルの補間において重みとして用いる、
請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
動きベクトル補間部は、前記輝度値の勾配が大きくなるほど前記重みを小さくし、前記輝度値の勾配が小さくなるほど前記重みを大きくする、
請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
動きベクトル補間部は、前記分割領域のコントラスト値を前記輝度値に代えて、前記補間動きベクトルの補間において重みとして用いる、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第2画像と前記第1画像の前記予測画像と、を用いてステレオ計測を行う距離計測部をさらに備える、
請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記動きベクトル補間部は、前記ステレオ計測により計測された被写体距離を、前記補間動きベクトルの補間において重みとして用いる、
請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記動きベクトル補間部は、前記被写体距離が大きくなるほど前記重みを小さくし、前記被写体距離が小さくなるほど前記重みを大きくする、
請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記動きベクトル算出部は、前記被写体距離に基づき、前記分割領域の大きさを設定する、
請求項7または8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記動きベクトル算出部は、前記被写体距離が短いほど前記分割領域の大きさを大きく設定し、前記被写体距離が長いほど前記分割領域の大きさを小さく設定する、
請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を撮像する撮像装置であって、
複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
前記分割領域のコントラスト値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間部と、
前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正する画像補正部と
を備える撮像装置。
【請求項12】
基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像から、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出工程と、
前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間工程と、
前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、時間的に前後する予測画像に補正する画像補正工程と、
を備える、
画像補正方法。
【請求項13】
第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて撮像された、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を処理する画像補正プログラムであって、
コンピュータに、
複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出させ、
前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間させ、
前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正させる、
画像補正プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時分割ステレオ方式の撮像装置、画像補正方法および画像補正プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの異なる光路を有し、ステレオ計測の原理に基づいて被写体の3次元座標および被写体の大きさを計測するステレオ計測機能を備える撮像装置が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、計測内視鏡装置は、視差のある2個の光学系を備える。計測内視鏡装置は、それぞれの光学系により得られる光学像を同時に撮像する。計測内視鏡装置は、生成された2つの画像を用いて、ステレオ計測の原理に基づいて被写体の3次元座標および被写体の大きさを算出する。
【0004】
特許文献2で示されるステレオ計測装置は、2つの異なる光路(第1光路および第2光路とよぶ)を通った光が形成する被写体の2つの像を撮像素子の共通の領域に結像させる光学系を備える。また、ステレオ計測装置は、2つの光路のうちのいずれか一方を通った光のみが形成する被写体像を撮像するように光路を切り替える光路切り替え手段を備える。
【0005】
特許文献2のステレオ計測装置を用いて被写体の計測を行う場合、第1光路を通った光が形成する第1被写体像に基づく撮像により画像(第1画像とよぶ)が生成される。続いて、光路が切り替えられ、かつ第2光路を通った光が形成する第2被写体像に基づく撮像により画像(第2画像とよぶ)が生成される。第1画像および第2画像が有する視差に基づき、ステレオ計測の原理を用いて被写体の形状が計測される。
【0006】
このような時分割ステレオ方式の撮像装置では、第1画像と第2画像とが異なる時刻に撮像された画像であるため、第1画像と第2画像との間に撮像時間差に起因する動きずれが生じる場合がある。特に被写体が速く動いている場合や、手ブレ等によって撮像装置が動いている場合に、第1画像と第2画像との間に撮像時間差に起因する動きずれが顕著となる。撮像時間差に起因する動きずれが生じた場合、ステレオ計測を正しく行えない場合がある。
【0007】
時分割ステレオ方式の撮像装置で発生する撮像時間差に起因する動きずれを抑制するため、第1画像と第2画像のいずれか一方の画像を、時間的に前後する予測画像に補正し、撮像時間差を解消する必要がある。
【0008】
画像を時間的に前後する予測画像に補正する方法として、動きベクトルを用いて画像の動きを予測する方法がある。例えば、特許文献3に記載の撮像装置は、二つの画像から動きベクトルを検出し、検出した動きベクトル等を用いて基準画像を像振れのない予測画像に補正している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2004-049638号公報
【文献】特開2010-128354号公報
【文献】特開2014-126861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、撮像装置で撮像した画像が被写体距離のバラツキが多い被写体を撮像した画像である場合、被写体距離によって動きベクトルの変化の傾向が異なる場合が多く、被写体距離を考慮しない動きベクトルを用いた補正では、当該画像を時間的に前後する予測画像に正しく補正できないという課題があった。
【0011】
上記事情を踏まえ、被写体距離のバラツキが多い被写体を撮像した画像であっても、当該画像を時間的に前後する予測画像に補正することができる時分割ステレオ方式の撮像装置、画像補正方法および画像補正プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様に係る撮像装置は、第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を撮像する撮像装置であって、複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間部と、前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正する画像補正部と、を備える。
本発明の第二の態様に係る撮像装置は、第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を撮像する撮像装置であって、複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、前記分割領域のコントラスト値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間部と、前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正する画像補正部と、を備える。
【0013】
本発明の第三の態様に係る画像補正方法は、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像から、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出する動きベクトル算出工程と、前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間する動きベクトル補間工程と、前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、時間的に前後する予測画像に補正する画像補正工程と、を備える。
【0014】
本発明の第四の態様に係る画像補正プログラムは、第1光路と、前記第1光路と視差を有する第2光路とを時系列に切り替えて撮像された、前記第1光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第1画像と、前記第2光路を通った光が形成する被写体の像に基づく第2画像と、を処理する画像補正プログラムであって、コンピュータに、複数の前記第1画像から選択された、基準第1画像と、前記基準第1画像と撮像時刻が異なる参照第1画像とから、前記基準第1画像の分割領域ごとに動きベクトルを算出させ、前記分割領域の輝度値に基づき、前記分割領域ごとの前記動きベクトルから、前記基準第1画像の画素ごとの補間動きベクトルを補間させ、前記補間動きベクトルを用いて前記基準第1画像または前記参照第1画像を、前記第2画像の撮像時刻に基づき、時間的に前後する前記第1画像の予測画像に補正させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の撮像装置、画像補正方法および画像補正プログラムによれば、被写体距離のバラツキが多い被写体を撮像した画像であっても、当該画像を時間的に前後する予測画像に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一実施形態に係る撮像装置の構成図である。
図2】同撮像装置の撮像処理部によって生成される画像信号を時系列で表した説明図である。
図3】同撮像装置の動きベクトル算出部の構成図である。
図4】同撮像装置の動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。
図5】同撮像装置の動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。
図6】同撮像装置が行う動きベクトル算出に関する説明図である。
図7】同撮像装置の動きベクトル補間部の構成図である。
図8】同撮像装置が行う動きベクトル補間に関する説明図である。
図9】同撮像装置により被写体を撮像する様子を示す図である。
図10図9に示す被写体のA-A断面における断面図である。
図11図9に示す被写体のA-A断面における表面の輝度値を示すグラフである。
図12】同撮像装置の制御部の構成図である。
図13】同撮像装置の変形例である外部のコンピュータシステムで動作させるプログラムのフローチャートである。
図14】本発明の第二実施形態に係る撮像装置の構成図である。
図15】同撮像装置の動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。
図16】同撮像装置の動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。
図17】同撮像装置の変形例である外部のコンピュータシステムで動作させるプログラムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について、図1から図12を参照して説明する
【0018】
図1は、本発明の第一実施形態に係る撮像装置100の構成図である。以下では、撮像装置100が内視鏡装置である例を説明する。
撮像装置100は、図1に示すように、挿入部1と、コントロールユニット5と、操作部6と、表示部7と、を備える。
【0019】
[挿入部1]
挿入部1は、計測対象の物体の内部に挿入される。挿入部1は、先端部2と、挿入部1の長手軸方向に沿って延設される長尺の挿入部本体3と、を有する。
【0020】
先端部2は、挿入部本体3の先端に配置されている。先端部2は、第1光学系21と、第2光学系22と、光路設定部23と、結像光学系24と、撮像素子(撮像部)25と、照明部26と、を有する。
【0021】
例えば、第1光学系21および第2光学系22は、凹レンズと凸レンズとを組み合わせた対物レンズを有する。第2光学系22は、第1光学系21に対して視差を有するように配置されている。つまり、第1光学系21および第2光学系22は、視差方向に離間している。視差方向は、第1光学系21の光学中心(主点)と第2光学系22の光学中心(主点)とを通る直線の方向である。第1光学系21に入射した光は第1光路L1を通る。第2光学系22に入射した光は第1光路L1と異なる第2光路L2を通る。第1光学系21は被写体の第1の像を形成し、かつ第2光学系22は被写体の第2の像を形成する。
【0022】
光路設定部23は、第1の像および第2の像のうちのいずれか一方のみが撮像素子25の撮像領域に結像されるように、第1光路L1と第2光路L2との間で光路を切り替える。つまり、光路設定部23は、第1の像および第2の像のうちのいずれか一方のみが撮像素子25の撮像領域に結像されるように、第1光路L1および第2光路L2のうちいずれか一方を撮像時の光路として設定する。光路設定部23は、第1光路L1および第2光路L2のうちいずれか一方を通る光のみを透過させ、かつ他方を通る光を遮蔽させるように構成されている。
【0023】
例えば、光路設定部23は、第1光路L1および第2光路L2のうちいずれか一方のみに挿入される遮光板を含む。光路設定部23が第1光路L1の光を透過させるとき、遮光板が第2光路L2に挿入され、第2光路L2の光は遮蔽される。光路設定部23が第2光路L2の光を透過させるとき、遮光板が第1光路L1に挿入され、第1光路L1の光は遮蔽される。光路設定部23による光路の切替動作は、コントロールユニット5の撮像制御部502からの制御信号によって制御される。
【0024】
結像光学系24は、第1光路L1を通った光と第2光路L2を通った光とのいずれか一方に基づく被写体像を撮像素子25の撮像領域に結像させる。第1光路L1および第2光路L2のうち撮像時の光路として設定された光路のみを通った光に基づく被写体像が撮像素子25の撮像領域に結像される。
【0025】
撮像素子25は、第1光路L1を通った光が形成する被写体の第1の像、および第1光路L1と異なる第2光路L2を通った光が形成する被写体の第2の像が共通に結像される撮像領域を有する。撮像素子25は、結像された被写体像を光電変換し、撮像信号を生成する。撮像素子25は、例えば、RGB原色系の単板CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)イメージセンサである。なお、撮像素子25はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成されていてもよい。撮像素子25の動作は、コントロールユニット5の撮像制御部502からの制御信号によって制御される。
【0026】
撮像素子25は、第1光学系21を介して第1の像を第1撮像タイミングで撮像する。撮像素子25は、撮像領域に結像された第1の像に基づく「第1画像」の撮像信号を生成する。撮像素子25は、第1画像の撮像信号をコントロールユニット5に出力する。
【0027】
撮像素子25は、第2光学系22を介して第2の像を第1撮像タイミングと異なる第2撮像タイミングで撮像する。撮像素子25は、撮像領域に結像された第2の像に基づく「第2画像」の撮像信号を生成する。撮像素子25は、第2画像の撮像信号をコントロールユニット5に出力する。
【0028】
照明部26は、被写体に照射される照明光を発生する光源を有する。例えば、光源はLED(Light Emitting Diode)である。照明部26がコントロールユニット5内に配置され、かつ照明部26が発生した照明光がライトガイドによって先端部2に導かれてもよい。
【0029】
[コントロールユニット5]
コントロールユニット(制御装置)5は、挿入部1に接続されている。コントロールユニット5は、図1に示すように、撮像処理部50と、動きベクトル算出部51と、動きベクトル補間部52と、画像補正部53と、出力部54と、制御部55と、を有する。
【0030】
撮像処理部50は、先端部2の撮像素子25等を制御する。また、撮像処理部50は、撮像素子25から入力される撮像信号を処理して画像信号を生成する。撮像処理部は、A/D変換部500と、バッファ501と、撮像制御部502と、撮像信号処理部503と、を有する。
【0031】
A/D変換部500は、撮像素子25から入力される第1画像の撮像信号および第2画像の撮像信号を、デジタル信号に変換してバッファ501に保存する。
【0032】
バッファ501は、RAMやレジスタファイル等で構成された揮発性の記憶媒体である。バッファ501は、第1画像や第2画像を、少なくとも二つ格納することができる。
【0033】
撮像制御部502は、制御部55の指示に基づき、光路設定部23による光路の切替動作や撮像素子25の動作を制御する。また、撮像制御部502は、図示しないAFモータを制御し,第1光学系21および第2光学系22の焦点距離を制御する。また、撮像制御部502では撮像信号中の輝度レベルや図示しない輝度センサを用いて入射光量の調整のため電子シャッター速度などを制御する。
【0034】
撮像信号処理部503は、バッファ501に保存された単板状態の撮像信号を読み込み、ホワイトバランス処理、画像フォーマット変換、補間処理等が行われた画像信号、例えば、RGBの三板状態の画像信号を生成する。撮像信号処理部503は、式1に示す演算により、RGB信号を輝度色差信号(YCbCr信号)に変換してもよい。
【0035】
【数1】
【0036】
図2は、撮像処理部50によって生成される画像信号を時系列で表した説明図である。
撮像制御部502は、時刻t1において、光路設定部23を制御し、第1光路L1を通る光のみを透過させる。撮像素子25は、第1光学系21を介して第1の像を撮像し、撮像領域に結像された第1の像に基づく第1画像の撮像信号を撮像処理部50に出力する。撮像処理部50は、第1画像の撮像信号を第1画像の画像信号g11に変換する。
【0037】
次に、撮像制御部502は、時刻t2において、光路設定部23を制御し、第2光路L2を通る光のみを透過させる。撮像素子25は、第2光学系22を介して第2の像を撮像し、撮像領域に結像された第2の像に基づく第2画像の撮像信号を撮像処理部50に出力する。撮像処理部50は、第2画像の撮像信号を第2画像の画像信号g22に変換する。
【0038】
次に、撮像制御部502は、時刻t3において、光路設定部23を制御し、再度第1光路L1を通る光のみを透過させる。撮像素子25は、第1光学系21を介して第1の像を撮像し、撮像領域に結像された第1の像に基づく第1画像の撮像信号を撮像処理部50に出力する。撮像処理部50は、第1画像の撮像信号を第1画像の画像信号g13に変換する。
【0039】
図2に示すように、撮像装置100は、時分割で第1画像および第2画像を取得する時分割ステレオ方式の撮像装置である。そのため、撮像処理部50が生成した第1画像g11と、第2画像g22と、第1画像g13とは、異なる時刻に撮像された画像信号となる。
【0040】
第1画像および第2画像が有する視差に基づき、ステレオ計測が行われる場合、第1画像g11と第1画像g13のいずれか一方と、第2画像g22とが用いられる。しかしながら、第1画像(g11もしくはg13)と第2画像(g22)とは異なる時刻に撮像された画像であるため、第1画像と第2画像との間に撮像時間差に起因する動きずれが生じる場合がある。特に被写体が速く動いている場合や、手ブレ等によって撮像装置が動いている場合に、第1画像と第2画像との間に撮像時間差に起因する動きずれが顕著となる。撮像時間差に起因する動きずれが生じた場合、ステレオ計測を正しく行えない場合がある。
【0041】
そこで、コントロールユニット5は、第1画像(g11もしくはg13)のいずれか一方の画像を、時間的に前後する予測画像g´12に補正する。予測画像g´12は、図2に示すように、第2画像g22が撮像された撮像時刻t2における第1画像の予測画像である。予測画像g´12と第2画像g22とをステレオ計測に使用すれば、ステレオ計測における撮像時間差に起因する動きずれを抑制することができる。予測画像g´12は、動きベクトル算出部51と、動きベクトル補間部52と、画像補正部53とによって生成される。
【0042】
撮像処理部50は、第1画像g11および第1画像g13を動きベクトル算出部51に出力する。また、撮像処理部50は、第2画像g22、第1画像g11および第1画像g13を画像補正部53に出力する。
【0043】
図3は、動きベクトル算出部51の構成図である。
動きベクトル算出部51は、動きベクトル算出領域設定部510と、ベクトル算出部511と、を有する。動きベクトル算出部51は、同じ画像サイズの2枚の第1画像(一方を基準フレーム、他方を参照フレームと呼ぶ)から動きベクトルを算出する。
動きベクトル算出部51には、複数の第1画像から選択された撮像時刻が異なる二枚の第1画像(g11およびg13)が入力される。動きベクトル算出部51は、第1画像g11を基準フレーム(基準第1画像)、第1画像g13を参照フレーム(参照第1画像)として、第1画像g11から第1画像g13に対する動きベクトルを算出する(動きベクトル算出工程)。
【0044】
図4および図5は、動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。図4は基準フレームを示し、図5は参照フレームを示している。
動きベクトル算出部51は、参照フレーム内の特定の領域(探索ブロックS)から、基準フレーム内の特定の領域(基準ブロックB)と類似する領域(マッチングブロックM)を検出し、基準ブロックBとマッチングブロックMとの位置関係に基づき動きベクトルを算出する。なお、基準ブロックBとマッチングブロックMとは領域の大きさが等しい。
【0045】
基準ブロック(分割領域)Bは、基準フレームを、例えば、水平方向に5画素および垂直方向に5画素(以降、「5x5」と称す)の領域に分割した領域である。基準ブロックBの基準点(例えば、中心点、左上端の画素、重心点、等)は水平方向および垂直方向に所定の画素間隔で配列される。
探索ブロックSは、基準ブロックBよりも大きな領域、例えば「9x9」の領域であり、マッチングブロックMの探索領域として用いられる。
【0046】
以降の説明において、画像の画素の位置を説明するためにXY座標を用いる。水平方向をX軸方向、垂直方向をY軸方向とし、左上を原点とする。XY座標は、(X,Y)=(0,0)のように表現する。
【0047】
動きベクトル算出領域設定部510は、基準ブロックBごとに探索対象となる探索ブロックSを設定する。探索ブロックSは、基準ブロックBの基準点座標が探索ブロックSの座標範囲に含まれるように設定される。例えば、図4および図5に示すように、基準ブロックB1の中心座標が(x1,y1)である場合、探索ブロックS1は(x1,y1)が中心画像となるように設定される。
【0048】
動きベクトル算出領域設定部510は、撮像信号処理部503から入力される基準フレームと参照フレームから、基準ブロックBおよび該基準ブロックBとペアとなる探索ブロックSの画像データを選択してベクトル算出部511に出力する。
【0049】
図6は、動きベクトル算出に関する説明図である。
ベクトル算出部511は、図6に示すように、探索ブロックS1を、基準ブロックB1と領域の大きさが等しい参照ブロック(R1-R25)を設定し、基準ブロックB1と参照ブロック(R1-R25)との類似度を算出する。参照ブロック(R1-R25)は、図6に示すように、探索ブロックS1の領域内において、X方向もしくはY方向に1画素ずつ異なる複数の領域である。
【0050】
類似度として、例えば、SAD(Sum of Absolute Differences:差分絶対値和)、SSD(Sum of Squared Differences:差分二乗和)、NCC(Normalized Cross Correlation)、およびZNCC(Zero means Normalized Cross Correlation)などの指標値が利用可能である。
【0051】
ベクトル算出部511は、基準ブロックB1の中心座標である(x1,y1)が中心座標となる参照ブロックR13を起点として、上下左右に隣接する参照ブロックの類似度を順次演算して求めてもよい。また、ベクトル算出部511は、探索ブロックS1内に設定される複数の参照ブロックの類似度を並列に演算して求めてもよい。
【0052】
ベクトル算出部511は、基準ブロックB1と、全ての参照ブロック(R1-R25)との類似度の算出が完了すると、最も類似度が高かった参照ブロックをマッチングブロックM1とする。ベクトル算出部511は、選択したマッチングブロックM1の所定の基準点(例えば、中心点、左上端の画素、重心点、等)の座標から基準ブロックB1の基準点の座標の差分を「動きベクトル」として定める。ただし、基準ブロックB1と参照ブロック(R1-R25)との類似度がいずれも所定の類似度に達しなかった場合、動きベクトルの検出結果は「未検出」となる。
【0053】
次に、動きベクトル算出領域設定部510およびベクトル算出部511は、処理中の基準フレーム内における他の基準ブロックBの動きベクトルの検出を順次行い、全ての基準ブロックBに関する動きベクトルを検出する。
【0054】
ベクトル算出部511は、基準ブロックBについて検出した動きベクトルを動きベクトル補間部52に出力する。動きベクトルが未検出である基準ブロックBに関しては、動きベクトルが未検出であることを示す動き「ベクトル未検出フラグ」を出力する。
【0055】
図7は、動きベクトル補間部52の構成図である。
動きベクトル補間部52は、補間ベクトル抽出部520と、補間部521と、を有する。動きベクトル補間部52は、動きベクトル算出部51が基準ブロックBごとに求めた動きベクトルから、画素ごとの動きベクトル(補間動きベクトル)を補間により生成する(動きベクトル補間工程)。
【0056】
補間ベクトル抽出部520は、動きベクトル算出部51から転送された基準ブロックBごとの動きベクトルから補間に用いる動きベクトルを抽出する。補間ベクトル抽出部520は、(i)動きベクトルを補間により生成する対象座標に近い基準ブロックで、かつ、(ii)動きベクトルが未検出でない基準ブロックBの動きベクトルを、公知の4近傍選択方法により4個抽出する。
【0057】
図8は、動きベクトル補間に関する説明図である。
例えば,補間ベクトル抽出部520は、図8に示すように、動きベクトルを補間により生成する対象座標x(x、y)に近い4近傍の動きベクトルv(x1)~v(x4)を抽出する。補間ベクトル抽出部520は、抽出した動きベクトルv(x1)~v(x4)を補間部521に出力する。
【0058】
補間部521は、抽出された動きベクトルv(x)~v(x4)を用いて、式2に示す演算により、座標x(x、y)における動きベクトルv´(x)を4近傍補間により生成する。
【0059】
【数2】
【0060】
式2におけるwjは、例えば式3のように画像空間にける平面距離による重み付けである。ここで、平面距離は、座標x(x、y)と、抽出した動きベクトルに対応する基準ブロックBの基準点xjと、の距離である。
【0061】
【数3】
【0062】
式3におけるWx(x,xj)は、例えば式4により求めることができる。ここでσxは画像空間におけるガウス分布における分散を表す。
【0063】
【数4】
【0064】
Wx(x,xj)は、式4に示すガウス関数に限らず、式5に示す重みであってもよい。式5において、aは任意定数を表す。
【0065】
【数5】
【0066】
また、Wx(x,xj)は、式6に示す重みであってもよい。
【0067】
【数6】
【0068】
補間部521は、座標xと抽出した動きベクトルv(x1)~v(x4)のと平面距離の差が大きい場合、重みを小さくする。また、補間部521は、座標xと抽出した動きベクトルv(x1)~v(x4)のと平面距離の差が小さい場合、重みを大きくする。
【0069】
図9は、撮像装置100により被写体Sを撮像する様子を示す図である。図9に示す被写体Sは、撮像装置100の先端部2からの距離(被写体距離D)にバラツキがある。図10は、図9に示す被写体のA-A断面における断面図である。グラフの横軸はA-A断面に水平なx軸の座標を示している。図10に示すように、被写体Sの高さがZの部分と、被写体Sの高さがZ+Hの部分とでは、被写体距離Dが異なる。
【0070】
撮像装置100により、被写体距離Dのバラツキが多い被写体Sを撮像した場合、第1画像g11と第1画像g13とから検出した動きベクトルは、被写体距離Dによって動きベクトルの変化の傾向が異なる場合が多い。例えば、被写体距離Dが短い部分を撮像した画素は動きベクトルが大きく変化する。一方、被写体距離Dが長い部分を撮像した画素は動きベクトルの変化がより小さい。そのため、動きベクトルv´(x)の補間に、式3に示す画像空間の平面距離による重み付けのみを使用すると、動きベクトルv´(x)を正しく補間により生成できない場合がある。
【0071】
図11は、図9に示す被写体SのA-A断面における表面の輝度値を示すグラフである。グラフの横軸はA-A断面に水平なx軸の座標を示している。
被写体の反射率が概ね均一である場合、輝度分布は被写体距離に依存する。また、被写体は、撮像装置100の先端部2の照明部26から照明光が均一に照射される。そのため、被写体の輝度値が高い部分は被写体距離Dが短く、輝度値が低い部分は被写体距離Dが遠い部分であると概ね判定できる。そこで、補間部521は、被写体の輝度値を、式2におけるwjの計算に用いてもよい。
【0072】
補間部521では、式2におけるwjに、例えば式7のように画像空間の平面距離による重みと、輝度差による重みとの積を用いる。ここで、輝度差は、座標x(x、y)における輝度値d、抽出した動きベクトルに対応する基準ブロックBの基準点の輝度値djと、の輝度差(勾配)である。ここで、輝度値はY信号もしくはG信号である。
【0073】
【数7】
【0074】
式7におけるWd(d,dj)は、例えば式8により求めることができる。ここでσdは輝度信号におけるガウス分布における分散を表す。
【0075】
【数8】
【0076】
Wd(d,dj)は、式8に示すガウス関数に限らず、式9に示す重みであってもよい。式9において、bは任意定数を表す。
【0077】
【数9】
【0078】
また、Wd(d,dj)は、式10に示す重みであってもよい。
【0079】
【数10】
【0080】
補間部521は、輝度差が大きい場合、座標xと抽出した動きベクトルv(x1)~v(x4)のと奥行き距離の差が大きいとし、重みを小さくする。また、補間部521は、輝度差が小さい場合、座標xと抽出した動きベクトルv(x1)~v(x4)のと奥行き距離の差が小さいとし、重みを大きくする。補間部521は、このような重みづけにより、被写体距離Dを考慮した動きベクトルの補正を行うことができる。
【0081】
補間部521は、補間により算出した画素ごとの動きベクトルv´(x)を画像補正部53に出力する。
【0082】
補間部521は、輝度値の代わりにコントラスト値を用いてもよい。この場合、Wd(d,dj)は、例えば式11に示すようにより求めることができる。
【0083】
【数11】
【0084】
画像補正部53は、算出された画素ごとの動きベクトルv´(x)に基づいて、第1画像(g11もしくはg13)のいずれか一方の画像を、時間的に前後する予測画像g´12に補正する(画像補正工程)。本実施形態では、第1画像g11を予測画像g´12に補正する。第1画像g11から予測画像g´12に対する動きベクトルv´´(x)は式12により求めることができる。
【0085】
【数12】
【0086】
時刻t1と時刻t2との間隔と、時刻t2と時刻t3との間隔とが同じ場合、動きベクトルv´´(x)の大きさは、動きベクトルv´(x)の大きさの1/2となる。
【0087】
画像補正部53は、第1画像g11の全画素に動きベクトルv´´(x)を適用することで予測画像g´12を公知の方法により生成することができる。画像補正部53は、第1画像(g11およびg13)および第2画像g22、生成した予測画像g´12を出力部54に出力する。
【0088】
出力部54は、第1画像(g11およびg13)および第2画像g22、生成した予測画像g´12を選択または合成して表示画像を生成し、表示部7に所定の転送タイミングで表示画像を転送する。
出力部54は、第2画像g22と予測画像g´12とを左右に並べた表示画像を作成すれば、表示部7においてユーザは撮像時刻t2におけるステレオ画像を観測することができる。
【0089】
制御部55は、撮像処理部50と、動きベクトル算出部51と、動きベクトル補間部52と、画像補正部53と、出力部54に加え、先端部2と、操作部6と、表示部7とを制御する。制御部55は、これらに対して、操作部からの入力に基づき、動作パラメータを設定する。
【0090】
図12は、制御部55の構成図である。
制御部55は、図12に示すように、プロセッサ550と、プログラムを読み込み可能なメモリ551と、記憶部552と、入出力制御部553と、を有するプログラム実行可能な処理装置(コンピュータ)である。制御部55の機能は、制御部55に提供されたプログラムをプロセッサ550が実行することにより実現される。なお、制御部55の少なくとも一部の機能を、専用の論理回路等によって構成してもよい。
例えば、プロセッサ550は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)もしくはGPU(Graphics Processing Unit)またはこれらの組合せである。
【0091】
入出力制御部553は、コントロールユニット5における内部通信や、先端部2、操作部6および表示部7と動作制御のための通信を実施する。
【0092】
記憶部552は、上述したプログラムや必要なデータを記憶する不揮発性の記録媒体である。記憶部552は、例えばROMやフラッシュメモリで構成される。記憶部552に記録されたプログラムは、メモリ551に読み込まれ、プロセッサ550によって実行される。
【0093】
上述したプログラムは、例えばフラッシュメモリのような「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」により提供されてもよい。また、上述したプログラムは、このプログラムが保存された記憶装置等を有するコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により撮像装置100に伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように、情報を伝送する機能を有する媒体である。さらに、上述したプログラムは、制御部55の機能を制御部55に既に記録されているプログラムとの組合せで実現できる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0094】
なお、撮像処理部50と、動きベクトル算出部51と、動きベクトル補間部52と、画像補正部53と、出力部54とは、制御部55同様、プロセッサ等を有するプログラム実行可能な処理装置(コンピュータ)もしくは専用の電子回路(論理回路等)またはこれらの組合せで構成されてよい。
また、撮像処理部50と、動きベクトル算出部51と、動きベクトル補間部52と、画像補正部53と、出力部54と、制御部55とは、それぞれ別個の処理装置や電子回路で構成されてもよいし、これらのうち少なくとも一部が共通の処理装置や電子回路で構成されてもよい。
【0095】
[操作部6]
操作部6は、ユーザから指示を受け付けるユーザインターフェースである。ユーザは、操作部6を操作することにより、撮像装置100全体の各種動作制御に必要な指示を入力する。操作部6は、ユーザから受け付けた指示を示す信号を制御部55に出力する。例えば、操作部6は、シャッターボタン、設定用ボタン、設定用スイッチ、キー、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、およびタッチパネルの少なくとも1つである。
【0096】
[表示部7]
表示部7は、出力部54が出力した表示画像を表示する。また、表示部7は、操作制御内容を表示する。例えば、操作制御内容はメニューとして表示される。例えば、表示部7は、液晶ディスプレイおよび有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイの少なくとも1つである。表示部7は、タッチパネルディスプレイであってもよい。その場合、操作部6および表示部7は一体化される。
【0097】
なお、操作部6および表示部7は、撮像装置100において必須ではない。
【0098】
[撮像装置100の動作]
次に、第1実施形態に係る撮像装置100の動作を説明する。
初めに、ユーザは先端部2を被写体を撮像できる位置に移動させる。次にユーザは操作部6を操作して、撮像装置100による撮像を開始する。
【0099】
撮像装置100は、図2に示すように、時刻t1において第1画像g11を撮像する。次に、撮像装置100は、時刻t2において、光路設定部23を制御して光路を切り替え、第2画像g22を撮像する。次に、撮像装置100は、時刻t3において、光路設定部23を制御して光路を切り替え、第1画像g13を撮像する。次に、撮像装置100は、時刻t4において、光路設定部23を制御して光路を切り替え、第2画像g24を撮像する。
【0100】
撮像装置100は、第1画像g13の撮像が完了後、第1画像g11および第1画像g13から予測画像g´12を生成する。予測画像g´12は、図2に示すように、第2画像g22が撮像された時刻t2における第1画像の予測画像である。生成された予測画像g´12は、出力部54から表示部7に出力される。
【0101】
撮像装置100は、第2画像g24の撮像が完了後、第2画像g22および第2画像g24から予測画像g´23を生成する。予測画像g´23は、図2に示すように、第1画像g13が撮像された時刻t3における第2画像の予測画像である。生成された予測画像g´23は、出力部54から表示部7に出力される。
【0102】
撮像装置100は、操作部6からの動作停止指示があるまで、第1画像の予測画像の生成と、第2画像の予測画像の生成と、を交互に繰り返し実施する。
【0103】
本実施形態の撮像装置100によれば、被写体距離のバラツキが多い被写体を撮像した画像であっても、当該画像を時間的に前後する予測画像に補正することができ、同時刻に撮影されたステレオ画像(第1画像および第2画像)を提供できる。
【0104】
本実施形態の撮像装置100によれば、予測画像の生成に動きベクトルv´(x)を用いており、画像ごとの動きベクトルv´(x)は、基準ブロックBごとに求めた動きベクトルv(x)から補間により求めている。そのため、全画素の動きベクトルv´(x)を高速に求めることができる。また、動きベクトルv´(x)の補間において、輝度値を重みとして補間演算に用いている。そのため、被写体距離Dを考慮した動きベクトルの補正を行うことができる。
【0105】
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の第一実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0106】
(変形例1)
上記の実施形態に係る撮像装置100の少なくとも一部の機能を、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。
【0107】
例えば、撮像素子25から撮像信号がRawデータとして、ISO感度情報や画像信号サイズなどがヘッダー情報として、外部のコンピュータシステムに出力される。外部のコンピュータシステムは、プログラムを実行することで、撮像装置100の残りの機能を実現する。図13は、外部のコンピュータシステムで動作させるプログラムのフローチャートである。
【0108】
コンピュータシステムは、図13に示すように、ステップS1において、ヘッダー情報を読み込み、ステップS2において、時系列の撮像信号を読み込む。
コンピュータシステムは、ステップS3において、撮像信号処理部503の処理に相当する信号処理を行う。
コンピュータシステムは、ステップS4において、動きベクトル算出部51に相当する処理を行い、動きベクトルを算出する。
コンピュータシステムは、ステップS5において、動きベクトル補間部52に相当する処理を行い、画素ごとの動きベクトルの補間を行う。
コンピュータシステムは、ステップS6において、画像補正部53に相当する処理を行い、画像信号の補正を行う。
コンピュータシステムは、ステップS7において、処理予定の画像(フレーム)の処理が終わったかを判定し、全画像(全フレーム)の処理が終わった場合、処理を終了する。
【0109】
(変形例2)
上記の実施形態では、動きベクトルv´(x)の補間に4近傍補間を使用していたが、動きベクトルの補間方法はこれに限定されない。動きベクトルの補間は、最近傍の1点を選択する最近傍補間であってもよいし、近傍の8点を抽出して補間を行ってもよい。
【0110】
(変形例3)
上記の実施形態では、補間により生成する予測画像g´12は、第1画像g11の撮像時刻t1と、第1画像g13の撮影時刻t3と、の間の撮像時刻t2における予測画像であったが、予測画像の態様にこれに限定されない。第1画像g11と、第1画像g13とから検出した動きベクトルv´(x)に基づき、撮像時刻t1より時間的に前、もしくは、撮像時刻t3より時間的に後、における予測画像を補間により生成してもよい。
【0111】
(変形例4)
上記の実施形態では、動きベクトルの補間における重み算出に、ガウス関数等の関数式を用いていたが、重みの算出方法はこれに限定されない。動きベクトルの補間における重みは、経験則等により決定したルックアップテーブルによって算出してもよい。ルックアップテーブルは、平面距離や輝度値等を入力とし、重みを出力する。
【0112】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図14から図16を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態は、コントロールユニットが距離計測部を有している点などが、第一実施形態と異なっている。
【0113】
図14は、本実施形態に係る撮像装置100Bの構成図である。
撮像装置100Bは、図14に示すように、挿入部1と、コントロールユニット5Bと、操作部6と、表示部7と、を備える。
【0114】
コントロールユニット5Bは、図14に示すように、撮像処理部50と、動きベクトル算出部51Bと、動きベクトル補間部52Bと、画像補正部53と、出力部54と、制御部55とに加え、距離計測部56を有する。
【0115】
距離計測部56は、画像補正部53が出力する第2画像g22および画像補正部53が生成した予測画像g´12を受け取る。距離計測部56は、時刻t2に撮像された第2画像g22と、時刻t2における第1画像の予測画像g´12とから、公知のステレオ計測方法により、画素ごとに先端部2から被写体までの被写体距離Dを計測する。距離計測部56は、計測した画素ごとの被写体距離Dを、動きベクトル算出部51Bおよび動きベクトル補間部52Bに出力する。
【0116】
動きベクトル算出部51Bは、動きベクトル算出領域設定部510Bと、ベクトル算出部511と、を有する。動きベクトル算出部51Bは、第1画像g11および第1画像g13の処理後、次に第2画像g22および第2画像g24から基準ブロックBごとに動きベクトルを算出する。ここで、動きベクトル算出部51Bは、基準フレームBの領域の大きさが均一でなく可変である点が動きベクトル算出部51と異なっている。
【0117】
図15および図16は、動きベクトル算出領域設定に関する説明図である。図15は基準フレームを示し、図16は参照フレームを示している。
動きベクトル算出領域設定部510Bは、距離計測部56から入力される画素ごとの被写体距離Dを用いて、所定の画素間隔で水平方向および垂直方向に整列した基準点における基準ブロックBの領域の大きさを決める。
【0118】
例えば、動きベクトル算出領域設定部510Bは、基準ブロックBの基準点の画素における被写体距離Dが短い場合、図15の領域B1のように、基準ブロックBの領域の大きさを大きく設定する。
基準点の画素における被写体距離Dが短い場合、基準点の画素は先端部2に近い被写体を撮像していることから、基準点周辺の画素の動きベクトルが基準点の画素の動きベクトルと同じ傾向を示す確率は高い。そのため、基準ブロックBの領域の大きさを大きくすることで、動きベクトルの検出処理効率を高める。
【0119】
一方、動きベクトル算出領域設定部510Bは、基準ブロックBの基準点の画素における被写体距離Dが長い場合、図15の領域B3のように、基準ブロックBの領域を大きさを小さく設定する。
基準点の画素における被写体距離Dが長い場合、基準点の画素は先端部2から遠い被写体を撮像していることから、基準点周辺の画素の動きベクトルが基準点の画素の動きベクトルと同じ傾向を示す確率は低い。そのため、基準ブロックBの領域の大きさを小さくすることで、動きベクトルの検出精度を高める。
【0120】
動きベクトル算出領域設定部510Bは、図16に示すように、基準ブロックBごとに探索対象となる探索ブロックSを、基準ブロックBの領域の大きさに基づき設定する。
図16に示すように、領域の大きさが大きい基準ブロックB1に対しては、領域の大きさが大きい探索ブロックS1を設定する。一方、領域の大きさが小さい基準ブロックB3に対しては、領域の大きさが小さい探索ブロックS3を設定する。
【0121】
動きベクトル補間部52Bは、動きベクトル算出部51Bが第2画像g22および第2画像g24から求めた動きベクトルから、画素ごとの動きベクトルを補間により生成する。この補間において、保存されている第2画像g22と第1画像の予測画像g´12とから計測した画素ごとの被写体距離Dを用いる。
例えば、式2におけるwjは、例えば式13に示す関数により算出する。ここで、zは座標x(x、y)における被写体距離D、zjは抽出した動きベクトルに対応する基準ブロックBの基準点の被写体距離Dである。
【0122】
【数13】
【0123】
式13におけるWz(z,zj)は、例えば式14により求めることができる。ここでσzは画像空間におけるガウス分布における分散を表す。
【0124】
【数14】
【0125】
なお、式13に示す重みは、Wx(x,xj)と、Wd(d,dj)と、Wz(z,zj)と、を全て使用しているが、いずれか一つもしくはいずれか二つを選択して用いてもよい。
【0126】
動きベクトル補間部52Bは、被写体距離Dが大きい場合、重みを小さくする。また、動きベクトル補間部52Bは、被写体距離Dが小さい場合、重みを大きくする。動きベクトル補間部52Bは、このような重みづけにより、実際のステレオ計測した被写体距離Dを考慮した動きベクトルの補正を行うことができる。
【0127】
本実施形態の撮像装置100Bによれば、第一実施形態に係る撮像装置100同様、被写体距離のバラツキが多い被写体を撮像した画像であっても、当該画像を時間的に前後する予測画像に補正することができ、同時刻に撮影されたステレオ画像(第1画像および第2画像)を提供できる。また、当該ステレオ画像を用いて、正確なステレオ計測を行うことができる。
【0128】
本実施形態の撮像装置100Bによれば、ステレオ計測結果をフィードバックして、被写体距離Dに合わせた基準ブロックBおよび探索ブロックSの領域サイズを決定する。その結果、撮像装置100Bは、撮像装置100と比較して、動きベクトルの検出処理効率が高く、また、動きベクトルの検出精度が高い。
【0129】
本実施形態の撮像装置100Bによれば、ステレオ計測結果をフィードバックして、被写体距離Dに合わせた正確な動きベクトルの補間を行うことができる。
【0130】
以上、本発明の第二実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の第二実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0131】
(変形例5)
上記の実施形態に係る撮像装置100Bの少なくとも一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。例えば、撮像素子25から撮像信号がRawデータとして、ISO感度情報や画像信号サイズなどがヘッダー情報として、外部のコンピュータシステムに出力される。外部のコンピュータシステムは、プログラムを実行することで、撮像装置100の残りの機能を実現する。図17は、外部のコンピュータシステムで動作させるプログラムのフローチャートである。
【0132】
ステップS1―S3、S7は、第一実施形態の変形例1で示したステップS1―S3、S7と同じである。
コンピュータシステムは、図17に示すように、ステップS14において、動きベクトル算出部51Bに相当する処理を行い、第1画像(g11およびg13)から動きベクトルを算出する。
コンピュータシステムは、ステップS15において、動きベクトル補間部52Bに相当する処理を行い、第1画像(g11およびg13)に基づき画素ごとの動きベクトルの補間を行う。
コンピュータシステムは、ステップS16において、画像補正部53に相当する処理を行い、第1画像g11および第1画像g13に基づく予測画像g´12を生成する。
コンピュータシステムは、ステップS17において、距離計測部56に相当する処理を行い、時刻t2に撮像された第2画像g22と、時刻t2における第1画像の予測画像g´12とから、画素ごとに先端部2から被写体までの被写体距離Dを計測する。計測された被写体距離Dは保存される。
コンピュータシステムは、ステップS7において、処理予定の画像(フレーム)の処理が終わったかを判定し、全画像(全フレーム)の処理が終わった場合、処理を終了する。次のフレームを処理する場合は、コンピュータシステムは、再度ステップS14を実行する。
【0133】
コンピュータシステムは、ステップS14において、動きベクトル算出部51Bに相当する処理を行い、第2画像(g22およびg24)から動きベクトルを算出する。動きベクトルの算出には直近のステップS17で保存された被写体距離Dが使用される。
コンピュータシステムは、ステップS15において、動きベクトル補間部52Bに相当する処理を行い、第2画像(g22およびg24)に基づき画素ごとの動きベクトルの補間を行う。動きベクトルの補間には直近のステップS17で保存された被写体距離Dが使用される。
コンピュータシステムは、ステップS16において、画像補正部53に相当する処理を行い、第2画像g22および第2画像g24に基づく予測画像g´23を生成する。
コンピュータシステムは、ステップS17において、距離計測部56に相当する処理を行い、時刻t3に撮像された第1画像g13と、時刻t3における第2画像の予測画像g´23とから、画素ごとに先端部2から被写体までの被写体距離Dを計測する。計測された被写体距離Dは保存される。
コンピュータシステムは、ステップS7において、画像信号の全注目画素に対して処理が終わったかを判定し、全注目画素の処理が終わった場合、処理を終了する。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明は、時分割ステレオ方式の撮像装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0135】
100,100B 撮像装置
1 挿入部
2 先端部
21 第1光学系
22 第2光学系
23 光路設定部
24 結像光学系
25 撮像素子(撮像部)
26 照明部
3 挿入部本体
5,5B コントロールユニット(制御装置)
50 撮像処理部
500 A/D変換部
501 バッファ
502 撮像制御部
503 撮像信号処理部
51,51B 動きベクトル算出部
510,510B ベクトル算出領域設定部
511 ベクトル算出部
52,52B 動きベクトル補間部
520 補間ベクトル抽出部
521 補間部
53 画像補正部
54 出力部
55 制御部
550 プロセッサ
551 メモリ
552 記憶部
553 入出力制御部
56 距離計測部
6 操作部
7 表示部
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