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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-02
(45)【発行日】2022-03-10
(54)【発明の名称】援助装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/10 20060101AFI20220303BHJP
   G08B 5/00 20060101ALI20220303BHJP
   B63C 9/00 20060101ALI20220303BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
G08B21/10
G08B5/00 C
B63C9/00 Z
G08B27/00 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020003276
(22)【出願日】2020-01-10
(65)【公開番号】P2021111168
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2021-08-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520013364
【氏名又は名称】アーキテックジョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154357
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】秋山 穣
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108877153(CN,A)
【文献】特開2004-322939(JP,A)
【文献】特開2014-007535(JP,A)
【文献】特開2003-051208(JP,A)
【文献】特開2013-163961(JP,A)
【文献】特開2014-147240(JP,A)
【文献】特開2013-086648(JP,A)
【文献】特開2007-177600(JP,A)
【文献】特開2013-209871(JP,A)
【文献】特開2019-031774(JP,A)
【文献】特開2013-224533(JP,A)
【文献】特開2006-274816(JP,A)
【文献】特開2012-207396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 5/00-27/00
B63C 9/00
E04H 6/00、9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱部と、
該支柱部に対して移動可能に構成された可動部であって、バッテリーにつながる機器が設けられた可動部と
を備え、
前記可動部は水に浮くことができるフロート部を備え、
バッテリーの電力で作動可能であり、制御部により表示を切り替え可能に構成された表示部が前記可動部に設けられていて、
前記表示部の表示モードとして、通常時の第1モードと、非常時の第2モードとを有し、
前記制御部は、
所定の警報信号を受信したとき、前記表示部の表示を前記第1モードの表示から前記第2モードの表示へ切り替える制御を実行する、
援助装置。
【請求項2】
支柱部と、
該支柱部に対して移動可能に構成された可動部であって、バッテリーにつながる機器が設けられた可動部と
を備え、
前記可動部は水に浮くことができるフロート部を備え、
前記支柱部は可動式である、
援助装置。
【請求項3】
バッテリーの電力で作動可能であり、制御部により表示を切り替え可能に構成された表示部が前記可動部に設けられていて、
前記表示部の表示モードとして、通常時の第1モードと、非常時の第2モードとを有し、
前記制御部は、
所定の警報信号を受信したとき、前記表示部の表示を前記第1モードの表示から前記第2モードの表示へ切り替える制御を実行する、
請求項に記載の援助装置。
【請求項4】
バッテリーの電力を外部に提供可能にする電力供給部が前記可動部に設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の援助装置。
【請求項5】
前記可動部に発電装置が更に設けられている、
請求項1からのいずれか一項に記載の援助装置。
【請求項6】
前記可動部に照明装置が設けられている、
請求項1からのいずれか一項に記載の援助装置。
【請求項7】
前記バッテリーは、前記可動部と一緒に移動できるように設けられている、
請求項1からのいずれか一項に記載の援助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水害時を含む災害時において人々の活動を援助することに向けられた援助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、警報灯と、警報音発報器と、制御装置と、非常用ボタンとが支柱に設けられた防犯灯を開示する。この防犯灯は、その支柱が折り畳み可能であり、所望の場所に移動可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-200866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1の防犯灯は、例えば水害時には水没していてそれに近寄れない可能性があるばかりか、例えば非常用ボタンも機能していない可能性すらある。一方で、近年、災害時において、スマートフォンなどの携帯機器の充電切れにより外界との断絶が生じるのを恐れる傾向が強くなっているようである。
【0005】
本発明の目的は、水害時を含む災害時において人々の活動を援助することに向けられた援助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の一態様は、
支柱部と、
該支柱部に対して移動可能に構成された可動部であって、バッテリーにつながる機器が設けられた可動部と
を備え、
前記可動部は水に浮くことができるフロート部を備える、
援助装置
を提供する。
【0007】
好ましくは、バッテリーの電力を外部に提供可能にする電力供給部が前記可動部に設けられている。
【0008】
好ましくは、バッテリーの電力で作動可能であり、制御部により表示を切り替え可能に構成された表示部が、前記可動部に設けられている。この場合、前記表示部の表示モードとして、通常時の第1モードと、非常時の第2モードとを有し、前記制御部は、所定の警報信号を受信したとき、前記表示部の表示を前記第1モードの表示から前記第2モードの表示へ切り替える制御を実行するとよい。
【0009】
好ましくは、前記可動部に発電装置が更に設けられている。
【0010】
好ましくは、前記可動部に照明装置が設けられている。
【0011】
好ましくは、前記バッテリーは、前記可動部と一緒に移動できるように設けられている。
【0012】
前記支柱部は、固定されていてもよい。あるいは、前記支柱部は可動式であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
上記援助装置によれば、水害時を含む災害時において人々の活動を援助することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る援助装置の活用の一場面を表した概念図である。
図2図1の援助装置における、水害時の一形態を説明するための図である。
図3図1の援助装置の制御構成を説明するための図である。
図4図1の援助装置における制御装置のフローチャートである。
図5図1の実施の形態の変形例としての援助装置を表した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る援助装置について説明する。
【0016】
図1に、本発明の一実施の形態に係る援助装置10の、活用の一場面での概略図を示す。援助装置10は、それが関連付けられているユーザここではその店舗Sの駐車場Pに設置されている。なお、そのユーザは、ここでは、援助装置10の購入者であるが、それ以外であってもよく、例えば借主であってもよい。
【0017】
援助装置10は、支柱部12と、可動部14とを備える。可動部14は、支柱部12に対して移動可能に構成されている。ここでは支柱部12は、台座部16から真っすぐに延びる略円柱状の軸部18を備える。可動部14は、ここでは略柱状の部材であり、その略中心軸線に沿って軸部18を抜き差し可能な穴19(図2参照)を有する。穴19は可動部14の下端に開口する。なお、支柱部12に対する可動部14の動きを支柱部12の軸部18の軸線に沿った方向に限定するように、軸部18にガイド溝を設けて、穴19にそのガイド溝に嵌まる突起を設けてもよい。穴19にガイド溝を設けて、軸部18にそのガイド溝に嵌まる突起を設けてもよい。
【0018】
本実施形態では、図2に示すように、支柱部12は、地面Gに固定されている。ここでは、支柱部12の台座部16は、コンクリート製土台として構成されていて、その大部分が地面Gの下方に位置付けられている。しかし、支柱部12は、可動式であってもよい。
【0019】
可動部14は、フロート部20を備える。フロート部20は水に浮くことができるように構成されていて、特に以下で説明する種々の機器又は装置が設けられた可動部14のその全体を水に浮かすことを可能にする浮力をもたらすように設計されている。フロート部20は、例えば樹脂材料及び/又は金属材料で作製可能である。ここでは、フロート部20は、円環状の部分として構成されて、可動部14の周囲に設けられている。図1の状態にあるとき、つまり、支柱部12の軸部18が可動部14の穴19に最も挿入された状態にあるとき、フロート部20は、椅子として機能することができる。
【0020】
可動部14には、種々の機器が設けられている。まず、可動部14には、電力供給部としてのコンセント22が設けられている。コンセント22は、バッテリー24につながり、バッテリー24の電力を外部に提供可能にする。つまり、コンセント22は、充電部と称されてもよく、スマートフォン等の携帯機器への充電を可能にする。なお、コンセント22は種々の規格のものであり得、通常の2つの穴を有するタイプのものつまり2極コンセントであってもよいが、例えばUSBコネクタ形状を有してもよい。また、電力供給部はコンセントに限定されない。
【0021】
可動部14は、表示部としてのモニタ26を備える。モニタ26は、バッテリー24につながり、バッテリー24の電力で作動可能である。また、モニタ26はその表示を切り替え可能に構成されている。そのモニタ26の作動は、後述する制御装置40により制御される。
【0022】
更に、援助装置10は、照明装置28を備える。照明装置28も、ここでは、可動部14に設けられている。照明装置28はバッテリー24につながり、その電力で作動可能である。
【0023】
更に、援助装置10には、カメラ30が設けられている。カメラ30もバッテリー24の電力で作動可能である。カメラ30で撮影した画像は、ここでは、店舗SのコンピュータSCに送信されるが、他のコンピュータ等に送信されてもよい。
【0024】
また、援助装置10には、スピーカ32が設けられている。スピーカ32もバッテリー24の電力で作動可能である。スピーカ32は、ここでは、主としてラジオのスピーカとして機能するように構成されている。スピーカ32はラジオ放送を通じて提供されるニュース、非常時の警報などを発信することを可能にする。
【0025】
また、バッテリー24には、発電装置34がつながっている。発電装置34はここでは太陽光発電パネル(ソーラーパネル)である。しかし、発電装置34は、太陽光発電パネル以外の装置、例えば風力発電装置であってもよく、複数の発電装置、例えば太陽光発電パネルと風力発電装置とを備えてもよい。発電装置34は、ここでは、可動部14に設けられている。
【0026】
なお、バッテリー24は、ここでは可動部14の外側の支持台36に設けられている。バッテリー24は、例えばカバー部材で覆われた状態で設けられてもよい。また、バッテリー24は、可動部14の内部に設けられてもよい。なお、バッテリー24は1つに限定されず、複数であってもよい。また、バッテリー24は、発電装置34のみならず、電線等を介して発電所等で発電した電気も蓄えることができるように構成されているとよい。本実施の形態では、バッテリー24には、通常、発電装置34で発電した電気のみならず、発電所等で発電した電気も提供されるように、援助装置10は設置されている。
【0027】
モニタ26の作動、照明装置28の作動、スピーカ32の作動等を制御するべく、制御装置40が設けられている。制御装置40に関して図3に基づいて説明する。制御装置40は、所謂コンピュータとして構成され、例えばCPUを備える処理装置(プロセッサ)42、例えばROM及びRAMを備える記憶部44、インターネット等のネットワークNを介して外部の機器等と通信可能にする通信部46とを備える。ここでは、制御装置40は、ネットワークNを介して、警報信号発信装置48と、援助装置10に関連付けられた店舗SのコンピュータSCと通信可能である。なお、制御装置40は、特にそのうちの処理装置42は、本発明における制御部に相当する。また、通信部46は、送受信可能な通信インターフェースであり、送信部及び受信部の各々としての機能を備える。なお、通信の技術は、インターネット以外の通信手段であってもよく、例えばラジオ放送技術を含んでもよい。
【0028】
制御装置40は、入出力ポート等を備え、モニタ26と、照明装置28と、スピーカ32とにつながっている。制御装置40の処理装置42は、記憶するプログラムを読み込んで実行することで、モニタ26の制御部としての機能と、照明装置28の制御部としての機能と、スピーカ32の制御部としての機能とをそれぞれ発揮する。なお、制御装置40は、複数の制御装置つまり複数のコンピュータから構成されてもよい。例えばモニタ26の制御部としての機能を担うコンピュータと、照明装置28の制御部としての機能を担うコンピュータと、スピーカ32の制御部としての機能を担うコンピュータとは分けられてもよい。また、制御装置40にはカメラ30が接続されている。ここでは、カメラ30により撮影した画像のデータは、制御装置40を介してコンピュータSCに提供されて記憶されるが、ネットワークを介して他のコンピュータに提供されてもよい。
【0029】
ここで、図4のフローチャートに基づいて、モニタ26の制御と、照明装置28の制御と、スピーカ32の制御とについて説明する。なお、図4のルーチンは所定時間間隔で繰り返される。
【0030】
まず、所定の警報つまり所定の警報信号を受信したが否かが判定される(ステップS401)。所定の警報信号は、警報信号発信装置48から発信される。例えば、水害、火災、地震などの災害が生じたとき、警報信号発信装置48はその災害に応じた所定の警報信号を送信する。この所定の警報信号を制御装置40が取得したとき、ステップS401で肯定判定される。通常時つまり平常時は、この所定の警報信号は発信されていないので、ステップS401で否定判定される。これにより、第1モードがON状態にされる(ステップS403)。なお、初期設定では、この第1モードがON状態になるように設定されている。
【0031】
第1モードがON状態にあるとき、制御装置32は、第1モードに応じた状態になるように、モニタ26と、照明装置28と、スピーカ32のそれぞれの作動を制御する。第1モードは、通常時のモードとして設定されている。第1モードのとき、ここでは、援助装置10に関連付けられた店舗Sの宣伝等が表示されるようにモニタ26の作動が制御される(例えば図1参照)。そして、ここでは、この第1モードのとき、照明装置28は、夜間の所定の時間帯のみ点灯するように制御される。また、この第1モードのとき、スピーカ32はOFF状態にされる。
【0032】
一方、あるルーチンにおいて、所定の警報信号が取得されると(ステップS401で肯定判定)、第1モードに代えて、第2モードが設定される(ステップS405)。第2モードは、非常時のモードとして設定される。第2モードのとき、ここでは、援助装置10に関連付けられた店舗Sの宣伝等が表示されるのではなく、第2モードの表示として避難所等の災害時に応じた表示が表示されるようにモニタ26の作動が制御される(例えば図2参照)。要するに、通信部46を介して所定の警報信号を受信したとき、モニタ26の表示を第1モードの表示から第2モードの表示へ切り替える制御が実行される。これは、照明装置28、スピーカ32でも同様である。ただし、照明装置28の作動は、第1モードが設定されているときと、第2モードが設定されているときとで同じであってもよい。なお、第2モードが設定されているとき、スピーカ32からは、所定の周波数のラジオ放送が出力されたり、所定の音声データの音が流されたりするとよい。
【0033】
さて、水害時などには、援助装置10の根元まで水が押し寄せることが考えられる。このようなとき、コンセント22が水没したり、バッテリー24が水没して機能しなくなったりするのを防ぐように、援助装置10では対策が講じられている。
【0034】
コンセント22は、可動部14に、その上部側に、特にフロート部20の上側に設けられている。これは、バッテリー24、モニタ26、照明装置28、カメラ30及びスピーカ32においても同様である。したがって、図2に示すように、フロート部20が水に浮くことで、支柱部12に対して可動部14が移動するとき、コンセント22、バッテリー24、モニタ26、照明装置28、カメラ30及びスピーカ32はそれぞれその可動部14とともに鉛直方向上側に移動し、水面上に位置し続けることができる。
【0035】
なお、支柱部12の軸部18は軸線を有し、支柱部12のその軸線に概ね沿って、可動部14は支柱部12に対して移動可能である。図1に示すように、支柱部12に対して最も地面G側に可動部14が位置するとき、ここでは、可動部14が第1位置に位置づけられているという。一方、可動部14が水Wに浮かび、第1位置から地面Gから離れる方向に移動したとき(図2参照)、ここでは可動部14が第2位置に位置づけられているという。なお、第2位置は、援助装置10において、可動部14が最も地面から離れたときの可動部14の位置として定義されてもよい。このように、可動部14は、第1位置と第2位置とを含む所定範囲内で可動であるので、コンセント22などはその所定範囲内で可動である。これは、可動部14に設けられたモニタ26などにおいても同様である。
【0036】
以上述べたように、上記援助装置10は、支柱部12と、該支柱部12に対して移動可能に構成された可動部14とを備える。そして、可動部14は、バッテリー24につながる機器、例えば電力供給部としてのコンセント22が設けられていることに加えて、水に浮くことができるフロート部20を備える。したがって、災害時に、人々は、バッテリー24につながる機器を介して種々の援助を受けることが可能になり、例えばスマートフォンなどの携帯機器に充電することができる。また、水害時などにおいては、仮に援助装置10の根元まで水が及んでも、フロート部20が水に浮くことで可動部14が支柱部12に対して上記のごとく移動するので、例えば電力供給部としてのコンセント22の水没を好適に防ぐことが可能になる。したがって、上記援助装置10によれば、水害時を含む災害時において人々の活動をしっかりと援助することができる。
【0037】
また、可動部14には、バッテリー24につながる機器として、コンセント22、モニタ26、照明装置28、カメラ30及びスピーカ32が設けられている。また、可動部14には、発電装置34及び制御装置40も設けられている。更に、可動部24にはバッテリー24も設けられている。したがって、これらの機器22、24、26、28、30、32、34、40は水害時その機能を好適に保つことができる。それゆえ、援助装置10は、水害時を含む災害時、それらの機器22、26、28、30、32を介して、人々の活動を好適に援助し続けることができる。例えば、コンセント22により携帯機器などの充電が可能になるので、人々は、様々な人々と通信可能な状態に保たれる。また、スピーカ32を介して例えばラジオ放送(例えばニュース)などが提供されるので、人々は外部の様子などを知ることが可能になる。
【0038】
また、可動部14には、発電装置34が設けられている。したがって、バッテリー24の残量を好適に保つことが可能になる。よって、援助装置10によれば、災害時に、より好適に、人々の活動を援助することが可能になる。なお、バッテリー24には、発電装置34で発電された電気のみが供給されてもよいが、発電装置34のみならず、通常は、電線等を介して発電所等で発電した電気も提供されるとよい。
【0039】
なお、援助装置10は、上述のように、カメラ30を備える。このカメラ30で撮影した画像は、店舗SのコンピュータSCに送信されたり、ネットワークを介して他のコンピュータに提供されたりする。したがって、カメラ30を設置することで、平常時には援助装置10周囲の防犯性能を高めることができる。また、このカメラ30もフロート部20よりも上側の可動部14の部分に設けられているので、水害時等においてその機能を保つことができる。よって、水害時等においても、カメラ30でその周囲を撮影し、その画像つまりそのデータをネットワークを介して提供することができ、よって管理者等に援助装置10の周囲の状況を好適に知らせることができる。
【0040】
なお、上記実施の形態では、援助装置10が1つのみ用いられているところを示したが、援助装置10は幾つ設けられてもよい。例えば、上記駐車場Pに複数の援助装置が設けられてもよい。
【0041】
また、上記援助装置10では、支柱部12は固定であった。しかし、支柱部は可動式であってもよい。図5に示す援助装置110では、支柱部112は可動式であり、軸部18が延出するその台座部114には複数の車輪113が設けられている。台座部114は、車輪113の動きを選択的に制限するように、更にストッパ116を備える。ストッパ116は、地面Gに突き刺し可能なピン部118と、ピン部118が螺合する接続部120とを備える。図5は、接続部120のねじ穴に対してピン部118を回すことによりピン部118が地面G側に移動し、よってピン部118の先端が地面Gに突き刺さっているところを示す。ストッパ116は、車輪113に直接的に作用する装置又は部材であってもよい。なお、援助装置110は、支柱部112が可動式である点を除いて、援助装置10と同じ構成を備える。
【0042】
上記の実施の形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。本開示において説明した処理及び/又は手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、部分的に取り出して実施することも、自由に組み合わせて実施することもできる。1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。
【0043】
例えば、上記援助装置10では、可動部14に、バッテリー24につながる機器として、コンセント22、モニタ26、照明装置28、カメラ30及びスピーカ32を設けた。しかし、可動部14には、それらのうちの1つのみ、又は幾つかのみが設けられてもよい。可動部14には、コンセント22、モニタ26、照明装置28、カメラ30及びスピーカ32のうちのいずれか1つ又は2つ以上の機器が設けられることができる。また、バッテリー24につながる機器は、それらに限定されず、それら以外のものを含んでもよい。
【符号の説明】
【0044】
10 援助装置
12 支柱部
14 可動部
16 台座部
18 軸部
19 穴
20 フロート部
22 コンセント(電力供給部)
24 バッテリー
26 モニタ(表示部)
28 照明装置
30 カメラ
32 スピーカ
34 発電装置
40 制御装置
図1
図2
図3
図4
図5