(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】機器ユニット
(51)【国際特許分類】
F16K 27/04 20060101AFI20220309BHJP
【FI】
F16K27/04
(21)【出願番号】P 2018106042
(22)【出願日】2018-06-01
【審査請求日】2021-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 哲弘
(72)【発明者】
【氏名】堺 隆二
(72)【発明者】
【氏名】村岡 英泰
【審査官】谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-114525(JP,A)
【文献】特開2002-180897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連結された、独立したケーシングをそれぞれ含む2つ以上の機器を備え、
前記2つ以上の機器のうちの1つの機器のケーシングの1つの側面に、前記2つ以上の機器の特性データまたは当該特性データの保存先IPアドレスをそれぞれ記録した2つ以上の記録媒体が互いに隣接して取り付けられており、
前記2つ以上の機器のそれぞれは、指令電流に応じて吐出流量が変化するポンプであり、
前記機器の特性データは、特定の吐出圧での前記指令電流と前記吐出流量との関係である
、機器ユニット。
【請求項2】
前記特定の吐出圧は、互いに異なる2つの吐出圧である、請求項
1に記載の機器ユニット。
【請求項3】
互いに連結された、独立したケーシングをそれぞれ含む2つ以上の機器を備え、
前記2つ以上の機器のうちの1つの機器のケーシングの1つの側面に、前記2つ以上の機器の特性データまたは当該特性データの保存先IPアドレスをそれぞれ記録した2つ以上の記録媒体が互いに隣接して取り付けられており、
前記2つ以上の機器のそれぞれは、指令電流に応じて通過流量を変更する複数のスプールを内蔵するマルチコントロールバルブであり、
前記機器の特性データは、前記複数のスプールのそれぞれにおける前記指令電流と前記通過流量との関係である
、機器ユニット。
【請求項4】
前記2つ以上の記録媒体のそれぞれには、
対応する前記機器の識別データが記録されるか、対応する前記機器の特性データを計測した日付
が目視可能に記録されている、請求項1~
3の何れか一項に記載の機器ユニット。
【請求項5】
前記2つ以上の記録媒体は、一体となっている、請求項1~
4の何れか一項に記載の機器ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに連結された2つ以上の機器を含む機器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1の
図3には、1つのケーシングに3つの比例電磁弁が組み込まれた機器(弁装置)が開示されている。この機器では、ケーシングの側面に、3つの比例電磁弁の特性データ(指令電流と出力圧との関係)をバーコードにより記録した記録媒体が取り付けられている。
【0003】
このような構成であれば、比例電磁弁の特性にばらつきがあっても、記録媒体に記録された特性データを読取装置(例えば、バーコードリーダ)で読み取り、それらの比例電磁弁へ指令電流を送給する制御装置へ読み取った特性データを入力することで、比例電磁弁の特性のばらつきを電子的にキャリブレーションすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、2つ以上の機器を互いに連結して機器ユニットを構成する場合は、各機器の特性データを記録した記録媒体をどのように取り付けるべきかが問題となる。なお、記録媒体に特性データを記録する代わりに、特性データをサーバや端末などに保存し、その保存先IP(Internet Protocol)アドレスを記録媒体に記録することも可能である。
【0006】
そこで、本発明は、2つ以上の機器の特性データを効率的に読み込むことができる機器ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の機器ユニットは、互いに連結された、独立したケーシングをそれぞれ含む2つ以上の機器を備え、前記2つ以上の機器のうちの1つの機器のケーシングの1つの側面に、前記2つ以上の機器の特性データまたは当該特性データの保存先IPアドレスをそれぞれ記録した2つ以上の記録媒体が互いに隣接して取り付けられている、ことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、各記録媒体に対応する機器の特性データが記録されている場合は直接的に、各記録媒体に対応する機器の特性データの保存先IPアドレスが記録されている場合はインターネットを介して、2つ以上の機器の特性データを読み込むことができる。しかも、それらの記録媒体は1つの機器のケーシングの1つの側面に互いに隣接して取り付けられているので、2つ以上の機器の特性データを短時間で効率的に読み込むことができる。
【0009】
例えば、前記2つ以上の機器のそれぞれは、指令電流に応じて吐出流量が変化するポンプであり、前記機器の特性データは、特定の吐出圧での前記指令電流と前記吐出流量との関係であってもよい。
【0010】
前記特定の吐出圧は、互いに異なる2つの吐出圧であってもよい。この構成によれば、ポンプの吐出圧に応じたキャリブレーションも行うことができる。
【0011】
あるいは、前記2つ以上の機器のそれぞれは、指令電流に応じて通過流量を変更する複数のスプールを内蔵するマルチコントロールバルブであり、前記機器の特性データは、前記複数のスプールのそれぞれにおける前記指令電流と前記通過流量との関係であってもよい。
【0012】
前記2つ以上の記録媒体のそれぞれには、対応する前記機器の特性データを計測した日付も目視可能に記録されていてもよい。機器が修理(例えば、部品交換など)された際には特性データも再計測される。その再計測された日付は対応する記録媒体に目視可能に記録されているので、使用者は、記録媒体を見れば機器の修理来歴を把握することができる。従って、現場でのメンテナンス性が向上する。
【0013】
前記2つ以上の記録媒体は、一体となっていてもよい。この構成によれば、2つ以上の記録媒体として単一物を用いることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2つ以上の機器の特性データを効率的に読み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る機器ユニットの側面図である。
【
図2】第1実施形態における機器の特性データを示すグラフである。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る機器ユニットの斜視図である。
【
図4】第2実施形態における機器の特性データを示すグラフである。
【
図5】第2実施形態に係る機器ユニットの液圧回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る機器ユニット1Aを示す。この機器ユニット1Aは、互いに連結された第1機器2Aおよび第2機器2Bを含む。ただし、機器ユニット1Aは、互いに連結された3つ以上の機器を含んでもよい。
【0017】
本実施形態では、第1機器2Aおよび第2機器2Bのそれぞれが、指令電流に応じて吐出流量が変化する可変容量型の斜板ポンプである。ただし、第1機器2Aおよび第2機器2Bのそれぞれは斜軸ポンプであってもよい。
【0018】
具体的に、第1機器2Aおよび第2機器2Bのそれぞれは、互いに独立したケーシング21を含む。各ケーシング21は、例えば6つの側面を有する六面体である。第1機器2Aのケーシング21の1つの側面と第2機器2Bのケーシング21の1つの側面とが中間ケーシング25を挟んで対向している。
【0019】
図示は省略するが、第1機器2Aのケーシング21内には、回転軸22に固定されたシリンダと、このシリンダに保持された複数のピストンと、各ピストンの先端に取り付けられたシューと摺動する斜板が配置されている。
【0020】
同様に、第2機器2Bのケーシング21内には、回転軸(図示せず)に固定されたシリンダと、このシリンダに保持された複数のピストンと、各ピストンの先端に取り付けられたシューと摺動する斜板が配置されている。第2機器2Bの回転軸は、中間ケーシング25内で第1機器2Aの回転軸22と連結されている。
【0021】
第1機器2Aのケーシング21および第2機器2Bのケーシング21のそれぞれには、回転軸の中心線と直交する面に対する斜板の角度を指令電流に応じて変更するサーボ機構が組み込まれている。例えば、サーボ機構は、斜板と連結されたサーボピストンに作用する油圧を電気的に変更するように構成されてもよいし、斜板と連結された電動アクチュエータを含んでもよい。
【0022】
第1機器2Aのケーシング21の1つの側面には、第1記録媒体31および第2記録媒体32が互いに隣接して取り付けられている。ただし、第1記録媒体31および第2記録媒体32は、第2機器2Bのケーシング21の1つの側面に互いに隣接して取り付けられてもよい。
【0023】
本実施形態では、第1記録媒体31に第1機器2Aの特性データがバーコードにより記録され、第2記録媒体32に第2機器2Bの特性データがバーコードにより記録されている。例えば、バーコードは、マトリクス型の二次元コード(QRコード(登録商標))である。
【0024】
また、本実施形態では、第1記録媒体31と第2記録媒体32とが別体となっている。ただし、第1記録媒体31と第2記録媒体32とが一体となってもよい。この場合には、2つの記録媒体31,32として単一物を用いることができる。
【0025】
第1記録媒体31および第2記録媒体32のケーシング21への取り付けは、例えば、接着剤や両面テープによる貼り付けであってもよいし、ビス止めであってもよい。
【0026】
上述した第1機器2Aの特性データおよび第2機器2Bの特性データのそれぞれは、
図2に示すように、特定の吐出圧での指令電流と吐出流量との関係である。特性データは、
図2中に複数の点で示すように離散的なデータであり、対応する機器(2Aまたは2B)の出荷前に工場で計測される。また、機器が修理(例えば、部品交換など)された際には特性データも再計測される。
【0027】
第1記録媒体31および第2記録媒体32のそれぞれには、対応する機器(2Aまたは2B)の特性データを計測した日付も目視可能に記録されている。また、第1記録媒体31および第2記録媒体32のそれぞれには、対応する機器(2Aまたは2B)の識別データ(個別製品番号)も記録されている。
【0028】
第1機器2Aおよび第2機器2Bであるポンプの特性は、ポンプの吐出圧に応じて変化する。そこで、本実施形態では、上述した特定の吐出圧が互いに異なる2つの吐出圧である。すなわち、第1記録媒体31に記録された第1機器2Aの特性データは、相対的に低い第1吐出圧(例えば、8MPa)での指令電流と吐出流量との関係と、相対的に高い第2吐出圧(例えば、15MPa)での指令電流と吐出流量との関係を含む。同様に、第2記録媒体32に記録された第2機器2Bの特性データは、相対的に低い第1吐出圧(例えば、8MPa)での指令電流と吐出流量との関係と、相対的に高い第2吐出圧(例えば、15MPa)での指令電流と吐出流量との関係を含む。ただし、第1記録媒体31および第2記録媒体32のそれぞれに記録される特性データは、1つの吐出圧での指令電流と吐出流量との関係だけであってもよい。
【0029】
機器ユニット1Aは、例えば、建設機械(油圧ショベルや油圧クレーンなど)または産業機械に搭載される。そして、第1機器2Aおよび第2機器2Bは、それらの機械の制御装置により制御される。例えば、制御装置は、使用者により操作される操作装置の操作量に応じて、第1機器2Aおよび第2機器2Bへ指令電流を送給する。
【0030】
第1記録媒体31に記録された第1機器2Aの特性データおよび第2記録媒体32に記録された第2機器2Bの特性データは、バーコードリーダで読み取られて上述した機械の制御装置へ入力される。制御装置は、第1機器2Aおよび第2機器2Bの特性のばらつきを電子的にキャリブレーションする。例えば、制御装置は、使用者により操作される操作装置の操作量に対応する設定吐出流量が得られるように、第1機器2Aおよび第2機器2Bへ送給する指令電流を調整する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の機器ユニット1Aでは、第1記録媒体31に第1機器2Aの特性データが記録され、第2記録媒体32に第2機器2Bの特性データが記録されているので、第1機器2Aおよび第2機器2Bの特性データを直接的に読み込むことができる。しかも、第1記録媒体31および第2記録媒体32は第1機器2Aのケーシングの1つの側面に互いに隣接して取り付けられているので、第1機器2Aおよび第2機器2Bの特性データを短時間で効率的に読み込むことができる。
【0032】
また、本実施形態では、各記録媒体(31または32)に記録された特性データが、互いに異なる2つの吐出圧での指令電流と吐出流量との関係であるので、ポンプの吐出圧に応じたキャリブレーションも行うことができる。
【0033】
さらに、本実施形態では、各記録媒体(31または32)に対応する機器(2Aまたは2B)の特性データを計測した日付が目視可能に記録されているので、使用者は、記録媒体を見れば機器の修理来歴を把握することができる。従って、現場でのメンテナンス性が向上する。
【0034】
(第2実施形態)
図3に、本発明の第2実施形態に係る機器ユニット1Bを示す。この機器ユニット1Bは、互いに連結された第1機器4Aおよび第2機器4Bを含む。ただし、機器ユニット1Bは、互いに連結された3つ以上の機器を含んでもよい。
【0035】
本実施形態では、第1機器4Aおよび第2機器4Bのそれぞれが、
図5に示すように、指令電流に応じて通過流量を変更する複数のスプール42を内蔵するマルチコントロールバルブである。
【0036】
具体的に、第1機器4Aおよび第2機器4Bのそれぞれは、互いに独立したケーシング41を含む。各ケーシング41は、例えば6つの側面を有する六面体である。第1機器4Aのケーシング41の1つの側面と第2機器4Bのケーシング41の1つの側面とが面接触している。
【0037】
図5に示すように、各スプール42は、液圧ポンプから液圧アクチュエータへの作動液の供給量および液圧アクチュエータからタンクへの作動液の排出量を制御するものである。液圧アクチュエータは、液圧シリンダであってもよいし液圧ポンプであってもよい。
【0038】
第1機器4Aおよび第2機器4Bのそれぞれのケーシング41には、スプール42と同数の駆動機構対が組み込まれている。各駆動機構対は、指令電流に応じて対応するスプール42を一方向および他方向に作動させる。各駆動機構対のそれぞれは、対応するスプール42へパイロット圧として二次圧を出力する電磁比例弁であってもよい。あるいは、各駆動機構対のそれぞれは、対応するスプール42を押圧するソレノイドであってもよい。
【0039】
第1機器4Aおよび第2機器4Bのそれぞれのケーシング41の1つの側面(
図3では下面)には、ポンプポート43およびタンクポート44(
図5参照)が設けられている。また、第1機器4Aおよび第2機器4Bのそれぞれのケーシング41の2つの側面(
図3では右面および左面)には、複数のアクチュエータポート45が設けられている。ただし、
図5に記載した液圧回路およびアクチュエータポート45の数は適宜変更可能である。
【0040】
図3に示すように、第1機器4Aのケーシング41の1つの側面(
図1では前面)には、第1記録媒体33および第2記録媒体34が互いに隣接して取り付けられている。ただし、第1記録媒体33および第2記録媒体34は、第2機器4Bのケーシング41の1つの側面に互いに隣接して取り付けられてもよい。
【0041】
本実施形態では、第1記録媒体33に第1機器4Aの特性データがバーコードにより記録され、第2記録媒体34に第2機器4Bの特性データがバーコードにより記録されている。例えば、バーコードは、マトリクス型の二次元コード(QRコード(登録商標))である。
【0042】
また、本実施形態では、第1記録媒体33と第2記録媒体34とが別体となっている。ただし、第1記録媒体33と第2記録媒体34とが一体となってもよい。この場合には、2つの記録媒体33,34として単一物を用いることができる。
【0043】
第1記録媒体33および第2記録媒体34のケーシング41への取り付けは、例えば、接着剤や両面テープによる貼り付けであってもよいし、ビス止めであってもよい。
【0044】
上述した第1機器4Aの特性データおよび第2機器4Bの特性データのそれぞれは、
図4に示すように、各スプール42における指令電流と通過流量との関係である。この指令電流と通過流量との関係は、スプール42の作動方向ごとに存在する。また、通過流量は、メータインの通過流量とメータアウトの通過流量の2種類である。
【0045】
特性データは、
図4中に複数の点で示すように離散的なデータであり、対応する機器(4Aまたは4B)の出荷前に工場で計測される。また、機器が修理(例えば、部品交換など)された際には特性データも再計測される。
【0046】
第1記録媒体33および第2記録媒体34のそれぞれには、対応する機器(4Aまたは4B)の特性データを計測した日付も目視可能に記録されている。また、第1記録媒体33および第2記録媒体34のそれぞれには、対応する機器(4Aまたは4B)の識別データ(個別製品番号)も記録されている。
【0047】
機器ユニット1Bは、例えば、建設機械(油圧ショベルや油圧クレーンなど)または産業機械に搭載される。そして、第1機器4Aおよび第2機器4Bは、それらの機械の制御装置により制御される。例えば、制御装置は、使用者により操作される操作装置の操作量に応じて、第1機器4Aの駆動機構対および第2機器4Bの駆動機構対へ指令電流を送給する。
【0048】
第1記録媒体33に記録された第1機器4Aの特性データおよび第2記録媒体34に記録された第2機器4Bの特性データは、バーコードリーダで読み取られて上述した機械の制御装置へ入力される。制御装置は、第1機器4Aおよび第2機器4Bの特性のばらつきを電子的にキャリブレーションする。例えば、制御装置は、使用者により操作される操作装置の操作量に対応する設定通過流量が得られるように、第1機器4Aの駆動機構対および第2機器4Bの駆動機構対へ送給する指令電流を調整する。
【0049】
以上説明したように、本実施形態の機器ユニット1Bでは、第1記録媒体33に第1機器4Aの特性データが記録され、第2記録媒体34に第2機器4Bの特性データが記録されているので、第1機器4Aおよび第2機器4Bの特性データを直接的に読み込むことができる。しかも、第1記録媒体33および第2記録媒体34は第1機器4Aのケーシングの1つの側面に互いに隣接して取り付けられているので、第1機器4Aおよび第2機器4Bの特性データを短時間で効率的に読み込むことができる。
【0050】
さらに、本実施形態では、各記録媒体(33または34)に対応する機器(4Aまたは4B)の特性データを計測した日付が目視可能に記録されているので、使用者は、記録媒体を見れば機器の修理来歴を把握することができる。従って、現場でのメンテナンス性が向上する。
【0051】
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0052】
例えば、第1実施形態においては、各記録媒体(31または32)に対応する機器(2Aまたは2B)の特性データを記録する代わりに、第1機器2Aの特性データおよび第2機器2Bの特性データをサーバや端末などに保存し、第1機器2Aの特性データの保存先IPアドレスを第1記録媒体31に記録するとともに第2機器2Bの特性データの保存先IPアドレスを第2記録媒体32に記録することも可能である。この場合、各記録媒体への保存先IPアドレスの記録は、バーコードにより行われる必要はなく、例えば印字により行われてもよい。
【0053】
上記の構成であれば、インターネットを介して各機器の特性データを読み込むことができる。さらに、この構成であれば、サーバまたは端末に大量の特性データが保存できるので、機器の特性のばらつきを正確にキャリブレーションすることができる。なお、記録媒体に特性データの保存先IPアドレスを記録するという変形は、第2実施形態でも適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1A,1B 機器ユニット
2A,2B 機器
21 ケーシング
4A,4B 機器
41 ケーシング
31~34 記録媒体