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特許7060289スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス、および、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス、および、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス
(51)【国際特許分類】
   H01G 11/84 20130101AFI20220419BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20220419BHJP
   H01G 11/86 20130101ALI20220419BHJP
【FI】
H01G11/84
H01G11/12
H01G11/86
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2019514153
(86)(22)【出願日】2017-05-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-20
(86)【国際出願番号】 BR2017000055
(87)【国際公開番号】W WO2017201591
(87)【国際公開日】2017-11-30
【審査請求日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】62/340,119
(32)【優先日】2016-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518417226
【氏名又は名称】アラウジョ デイレル、イヴァン
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】アラウジョ デイレル、イヴァン
【審査官】多田 幸司
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-165267(JP,A)
【文献】特開2011-238589(JP,A)
【文献】特開2008-300191(JP,A)
【文献】国際公開第2016/063925(WO,A1)
【文献】特表2005-525674(JP,A)
【文献】特開2011-097031(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104658762(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0006496(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0170171(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0133396(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 11/84
H01G 11/86
H01G 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高エネルギー密度を有するスーパーキャパシタの製造のための製造プロセスであって、
素子シートに一連のオリフィスを穿孔する段階と、
前記素子シートの片側または両側にフォトレジストを積層する段階と、
前記フォトレジストの所与の部分を前記素子シートから除去するために、前記フォトレジストの前記所与の部分を光源に対して露光する段階と、
前記フォトレジストの残りの部分内に、かつ、前記一連のオリフィス内に、グラフェンインクをプリントする段階と、
前記残りの部分と比較してより大きなサイズを有する端子を作るために、かつ、前記素子シートの前記両側を接続するために、前記素子シートの前記両側にグラフェンインクをプリントして前記一連のオリフィスを充填する段階と、
前記フォトレジストの前記残りの部分を除去することにより、パターンデザインを残す段階と、
前記パターンデザイン内に電解質をプリントする段階と
を備え、
前記パターンデザインは、前記スーパーキャパシタ内のエネルギー密度を高めるために間隙間の間隔を最小にした電極を形成する、
スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項2】
プリントされた前記電極間の最小の間隙は、5ミクロン未満である、
請求項1に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項3】
プリントされた前記電極間の最小の間隙は、100ナノメートルから2ミクロンの間である、
請求項1に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項4】
前記フォトレジストの厚さを増加させてグラフェンインク層および電解質層の深さを増加させることにより、前記スーパーキャパシタの前記エネルギー密度を高める段階
を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項5】
前記グラフェンインクに代えて、グラフェンと、カーボンナノチューブと、活性炭とから成る群から選択される混合物から構成されるインクを利用して、前記電極にポアの数を増やすことでプリントされた前記電極の利用可能な表面積を増やし、かつ、前記スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび前記エネルギー密度を高めることにより、前記電極の物理特性を高める段階
を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項6】
プリント方向へ直線状に延在する物理障壁を有するパターンデザイン
を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項7】
前記素子シート内にプリントされ得る、個々のキャパシタの数を最大化するパターンデザイン
を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項8】
並列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項9】
直列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項10】
直列および並列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項11】
隣接する電極の湾曲した輪郭と一致する湾曲端部で終端する前記電極の個々のフリンジを含むパターンデザイン
を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項12】
前記スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび電流を増加させるために、素子シートを並列に積み重ねる段階
を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項13】
前記スーパーキャパシタの電圧を増加させるために、素子シートを直列に積み重ねる段階
を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項14】
前記スーパーキャパシタの電圧、キャパシタンスおよび電流を増加させるために、素子シートを直列および並列に積み重ねる段階
を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項15】
高エネルギー密度を有する細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセスであって、
素子シートに一連のオリフィスを穿孔する段階と、
前記素子シートの両側を接続する端子を作るために、前記素子シートの前記両側にグラフェンインクをプリントして前記一連のオリフィスを充填する段階と、
前記端子と垂直であり、かつ、プリント方向に沿った複数の細線にグラフェンインクをプリントする段階と、
前記複数の細線内に電解質をプリントする段階と、
間隙間の間隔を最小にした電極を形成して、前記細線スーパーキャパシタ内のエネルギー密度を高める段階と
を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項16】
プリント特徴部間の最小の間隙は、10ミクロン未満である、
請求項15に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項17】
プリント特徴部間の最小の間隙は、200ナノメートルと10ミクロンの間である、
請求項15に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項18】
前記複数の細線と並列であり、かつ、前記端子に接続していない短い細線をプリントすることにより、追加の直列のキャパシタを作って電圧を増加させる段階
を備える、請求項15から17のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項19】
前記グラフェンインクに代えて、グラフェンと、カーボンナノチューブと、活性炭とから成る群から選択される混合物から構成されるインクを利用して、前記電極にポアの数を増やすことでプリントされた前記電極の利用可能な表面積を増やし、かつ、前記細線スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび前記エネルギー密度を高めることにより、前記電極の物理特性を高める段階
を備える、請求項15から18のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項20】
前記素子シート内にプリントされ得る個々のキャパシタの数を最大化する前記複数の細線から形成されるパターンデザイン
を備える、請求項15から19のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項21】
並列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項15から20のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項22】
直列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項15から20のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項23】
直列および並列に接続された個々のキャパシタ
を備える、請求項15から20のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項24】
前記細線スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび電流を増加させるために、素子シートを並列に積み重ねる段階
を備える、請求項15から23のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項25】
前記細線スーパーキャパシタの電圧を増加させるために、素子シートを直列に積み重ねる段階
を備える、請求項15から23のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【請求項26】
前記細線スーパーキャパシタの電圧、キャパシタンスおよび電流を増加させるために、素子シートを直列および並列に積み重ねる段階
を備える、請求項15から23のいずれか一項に記載の細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照] 本願は、2016年5月23日に出願された、「グラフェンスーパーキャパシタの設計および製造」と題される米国特許出願第62/340,119号の利益を主張する。当該出願は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。連邦政府による支援を受けた研究…該当なし配列表またはプログラム…該当なし 本発明は、市場で現在入手可能な最先端のバッテリを凌ぎ、置き換えることができる非常に高いエネルギー密度貯蔵量がある非常に高いキャパシタンスのグラフェンベースのプリズム型スーパーキャパシタを製造するための設計および製造の技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェンその他のナノテクノロジー炭素ベース材料は最近、多くの領域で多くの注目を集めてきた。具体的には、バッテリおよびキャパシタの技術において、それらの材料により、スーパーキャパシタに静電荷を蓄積するために利用可能な表面積が飛躍的に増した、非常に高い導電性を有する安価な導体を製造するための手段が提供される。
【0003】
多くの研究機関が、表面積、エネルギー密度および出力密度をさらに改善するための、有望結果が出る手法を求めている。一旦、成熟した技術へと完全に開発されると、グラフェンスーパーキャパシタは、現在の市場で入手可能な最善のバッテリを大きく凌ぐことができる、手頃で、清潔で再利用可能なデバイスの見込みを提供する。この目的を実現するためには、しかし、スーパーキャパシタの設計および製造の多くの態様は依然として、改良が必要である。
【0004】
[従来技術] 炭素ベースのスーパーキャパシタの構築には、多くの手法が存在している。基本的なコンセプトは、非常に単純である。2つの炭素ベースの電極が、静電処理を介して電荷を蓄積する適切な電解質と接触するよう配置される。炭素を用いることの利点は、これが、安価で、容易に入手可能な極めて多用途の材料であり、非常に高い表面積を有する電極に、比較的容易に作られ得るということである。さらに、炭素は、広範な電解質にさらされた場合でも安定したままなので、設計における幅広い範囲の選択肢が可能になる。
【0005】
活性炭、グラフェン、カーボンナノチューブおよび他の炭素ベースの材料が試され、いくらかの個人および研究機関により、結果が示されてきた。これまでに、ほとんどの報告では、ある電解質について電極のサイズを低減することにより、より多くの電極がある体積に嵌め込まれ得、デバイスのエネルギー密度が増し、ある電極サイズでの表面積が増し、出力密度が増すことを示しているように見受けられる。
【0006】
結果として、活性炭が、便利な材料として提案さてきた。なぜなら、活性炭は、その体積に対して非常に高い表面積を有しており、取得および使用が非常に安価だからである。しかし、活性炭には、デバイスの耐用期間中は安定したままである小型の一貫した電極へのモーフィングに対して硬化するという欠点がある。グラフェンは、体積に対して表面積が潜在的に高いという利点と、非常に小さい電極の製造の可能性とを提供する。しかしながら、グラフェンは、生成するのがより高価であり、活性炭よりも操作がより複雑である。
【0007】
多くの企業が、特定の用途に対して良好な性能を提供する炭素ベースのスーパーキャパシタを既に製造している。しかしながら、今まで、商用のデバイスは、十分なエネルギーおよび出力密度を、市場で入手可能な最先端のリチウムイオンバッテリの代替品として考えられる手頃な価格で供給できないでいた。
【0008】
性能が不十分であることの主な理由は、ほとんどの既存のスーパーキャパシタに用いられる構造設計である。この構造設計は、炭素(グラフェン、活性炭等)からできている、各々が電極を生じる固体プレートのペアの積層を用いて構成される。プレート電極の各ペアは、万が一プレートが接触して短絡が生じるのを防止するために、絶縁体により分離される。この設計は、プレート領域の機能である炭素電極の性質に起因して個々のプレートが有する高い表面積のみに依存している。プレートの構造的強度に関する制限により、それらは最小の厚さを有する必要があり、プレート電極の各ペア間に絶縁体シートが必要になり、さらに、ある体積(質量)に対して利用可能な総表面積が制限されて、エネルギー密度の不足がもたらされる。
【0009】
技術は急速に前進しており、スーパーキャパシタが近い将来、非常に広範な用途においてバッテリを排除する地点まで改善すると仮定するのは理にかなっている。活性炭、グラフェン、もしくはカーボンナノチューブなどの他の材料または1つより多くのタイプの材料の混合物を用いる改良された製造技術は将来、エネルギー密度、出力密度およびコストのより良い妥協を提供し得る。
【0010】
[利点] 提案された発明は、グラフェンスーパーキャパシタまたは活性炭スーパーキャパシタの製造の複数の態様を考慮して設計されており、以下の利点を提供する。
【0011】
1)特定の高キャパシタンスをもたらす単純な固体プレートの代わりに非常に小さい間隙により分離された非常に小さい幅および比較的高い高さを有する線にそれらをモーフィングすることによる、電極の利用可能な表面積の大幅な増加。
【0012】
2)薄い基板を用いて電極の信頼性の高い構造を可能にすることによるエネルギー密度の増加。
【0013】
3)大きい端子を用いること、および、他の不完全な製造プロセスの段階により生じる場合がある、電極の微細構造の損傷を回避することによる出力密度の増加。
【0014】
4)電極および電解質が、たとえ非常に小さいサイズでもプリントされることが可能になる製造プロセスの簡略化。
【0015】
5)特定のデバイスを構成するいくつかのプリントされたシートが、単に積み重ねられ、高精度の位置決めや微細な手順が必要とならない単純な処理に収まることが可能になる包装の簡略化。
【0016】
6)デバイスの製造における著しいコスト低減。
【0017】
7)グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブもしくはこれら成分の2つまたはそれより多くの混合物または使用すると有利であると将来判断され得る他の材料からできている特殊インクの使用が可能になること。
【発明の概要】
【0018】
提案された発明の1つの目的および利点は、スーパーキャパシタの個々の素子を適切なシートにプリントすることにより、これらのシートが、容易に積み重ねられ得、組立プロセスにおける時間および金が抑制されることである。
【0019】
提案された発明の別の目的および利点は、スーパーキャパシタの個々の素子を製造するための他の製造プロセスを用いてプリントされ得るか、または形成され得る革新的なナノリニアパターンおよび形状であり、これにより、達成可能なキャパシタンスの改善、達成可能なエネルギー密度の改善、達成可能な出力密度の改善、電気的絶縁または最大破壊電圧の改善、充電性能および放電性能の改善、衝撃に対する機械的抵抗の改善ならびにデバイスの耐用期間の改善が提供される。
【0020】
提案された発明の別の目的および利点は、包装または類似の用途のためのプリントプラスチック膜を生成するために通常用いられる既存のプリント機器がナノリニアパターンをプリントすることと、およびスーパーキャパシタを製造するために必要な形状とを可能にする製造プロセスである。既存のプリント機器の最大分解能は、典型的には、5ミクロンまたはそれより多い。これは、それより小さい特徴部が高い信頼性でプリントされ得ないことを意味する。本発明の製造方法は、提案されるナノリニアパターンおよび形状と併せて、既存のプリント機器が、5ミクロンより小さいが1ミクロンまたはそれ未満には達する特徴部を高い信頼性で安価にプリントし得るように調整されることを可能にする。
【0021】
提案された発明の別の目的および利点は、プリント処理で生成し得るより小さい電極でさえ手頃で信頼性の高いプリントを可能にする、フォトレジストを用いた製造プロセスである。フォトレジスト処理により、50ナノメートルの一貫した分解能が実現され得る。これにより、高エネルギー密度を実現するために十分に精密かつ均一であると同時に、その構築において用いられるいくつかの個々のシート間での不均一性に起因する、組み立てられたデバイスの短絡または性能劣化を回避する電極が生じる。
【0022】
提案された発明の別の目的および利点は、グラフェン、酸化グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブもしくはこれらの成分の2つまたはそれより多くの混合物または使用が有利であると将来に判断され得る他の成分から構成される特殊インクの使用の可能性である。
【0023】
本発明の別の目的および利点は、本発明のナノリニアパターンの小さい特徴部と形状とをプリント方向に沿ってプリントするための紫外線または熱で硬化する高粘度インクを用いたプリント処理において用いられる封じ込め処理である。ナノリニアパターン内の全ての小さいプリント線はプリント方向と平行なので、粘性の高いインクは、プリント方向に流れ、最終的にこぼれて、プリントされている同じ線に組み合わされることが好ましい。紫外線または熱が、ちょうど基板に堆積したインクを迅速に乾燥させるために用いられ得、平行な線を接触させて短絡を生じるであろう、プリント方向と垂直なこぼれが回避される。
【0024】
本発明の別の目的および利点は、高粘度インクが良好な結果を生じないナノメートル規模でのプリントに適したフォトレジスト処理において用いられる封じ込め処理である。インクは、プリント処理中、フォトレジストの除去領域により残された間隙に塗布される。インクは、基板または素子シート上のインクのコーティングに対する障壁として機能するフォトレジストにより依然として覆われている空間を充填し得ない。結果として、インクは、低粘度の結合剤を用いて微小な粒子で作られ得るか、または適切な硬化処理に送られない限り硬化しない結合剤で作られ得る。これにより、短絡につながり得る漏れまたはこぼれのリスクなく、インクが、覆われるよう意図される全てのスポットに達することが可能になる。インクは、フォトレジストにより以前に占められていた領域のみに電解質が塗布され得るか、または堆積し得るように、フォトレジストの物理障壁が除去される前に、硬化処理に送られ得るか、または単独で乾燥へと残され得る。
【0025】
提案された発明の別の目的および利点は、まず積層に、次に所望の電気特性を有するデバイスにプリント処理またはフォトレジスト処理を用いてプリントされたシートの手頃かつ信頼性の高い組立を可能にする製造プロセスである。
【0026】
本発明の別の目的および利点は、単にシートを積み重ねることにより導電を可能にするための、各基板または各素子シートの縁部に沿った電気接触点の生成である。
【0027】
本発明の別の目的および利点は、グラフェンインクの厚さを含み、その増加を可能にする物理障壁の形成を通じてある領域内のキャパシタの数が増えることにより、電極の表面積が増えることである。
【0028】
本発明は、高エネルギー密度を有するスーパーキャパシタの製造のための製造プロセスに関する。製造プロセスは、素子シートに一連のオリフィスを穿孔する段階と、素子シートの片側または両側にフォトレジストを積層する段階と、フォトレジストの所与の部分を素子シートから除去するために、フォトレジストの所与の部分を光源に対して露光する段階と、フォトレジストの残りの部分内に、かつ、一連のオリフィス内に、グラフェンインクをプリントする段階と、残りの部分と比較してより大きなサイズを有する端子を作るために、かつ、素子シートの両側を接続するために、素子シートの両側にグラフェンインクをプリントして一連のオリフィスを充填する段階と、フォトレジストの残りの部分を除去することにより、パターンデザインを残す段階と、パターンデザイン内に電解質をプリントする段階とを備え、パターンデザインは、スーパーキャパシタ内のエネルギー密度を高めるために間隙間の最小の間隔を有する電極を形成する。プリントされた電極の間の最小の間隙は、5ミクロン未満である、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。プリントされた電極の間の最小の間隙は、100ナノメートルと2ミクロンとの間である、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。フォトレジストの厚さを増やしてグラフェンインク層および電解質層の深さを増やすことにより、スーパーキャパシタのエネルギー密度を高める段階を備える、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。グラフェンインクに代えて、グラフェン、カーボンナノチューブおよび活性炭から成る群から選択される混合物から構成されるインクを利用して、電極にポアの数を増やすことでプリントされた電極の利用可能な表面積を増やし、かつ、スーパーキャパシタのキャパシタンスおよびエネルギー密度を高めることにより、電極の物理特性を高める段階を備える、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。プリント方向へ直線状に延在する物理障壁を有するパターンデザインを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。製造プロセスにより製造されるスーパーキャパシタ。素子シート内にプリントされ得る個々のキャパシタの数を最大化するパターンデザインを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。並列に接続された個々のキャパシタを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。直列に接続された個々のキャパシタを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。直列および並列に接続された個々のキャパシタを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。隣接する電極の湾曲した輪郭と一致する湾曲端部で終端する電極の個々のフリンジを含むパターンデザインを備えるスーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを並列に積み重ねて、スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび電流を高める段階を備える、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを直列に積み重ねて、スーパーキャパシタの電圧を増加させる段階を備える、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを直列および並列に積み重ねて、スーパーキャパシタの電圧、キャパシタンスおよび電流を増加させる段階を備える、スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【0029】
本発明はさらに、高エネルギー密度スーパーキャパシタに関する。高エネルギー密度スーパーキャパシタは、フォトレジスト処理を用いて現像されるパターンデザインと、パターンデザイン内にプリントされたグラフェンインクと、パターンデザイン内にプリントされ、パターンデザインを覆う電解質とを備え、個々のキャパシタの寸法は、ある領域内により多くのキャパシタを嵌め込んで高エネルギー密度スーパーキャパシタを形成するために低減される。プリントされるグラフェンインクの線の最小寸法は、5ミクロン未満である高エネルギー密度スーパーキャパシタ。プリントされるグラフェンインクの線の最小寸法は、100ナノメートルと2ミクロンとの間である高エネルギー密度スーパーキャパシタ。キャパシタンスおよび電流を増加させるために並列に積み重ねられ得る高エネルギー密度スーパーキャパシタ。電圧を増加させるために直列に積み重ねられ得る高エネルギー密度スーパーキャパシタ。電圧、キャパシタンスおよび電流を増加させるために直列および並列に積み重ねられ得る高エネルギー密度スーパーキャパシタ。グラフェンインクに代えて、グラフェン、カーボンナノチューブおよび活性炭から成る群から選択される混合物から構成されるインクを利用して、電極にポアの数を増やすことでプリントされた電極の利用可能な表面積を増やし、かつ、スーパーキャパシタのキャパシタンスおよびエネルギー密度を高めることにより、電極の物理特性を高める高エネルギー密度スーパーキャパシタ。
【0030】
本発明はさらに、高エネルギー密度を有する細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセスに関する。製造プロセスは、素子シート上に一連のオリフィスを穿孔する段階と、素子シートの両側を接続する端子を作るために、素子シートの両側にグラフェンインクをプリントして一連のオリフィスを充填する段階と、端子と垂直に、かつ、プリント方向に沿って、複数の細線にグラフェンインクをプリントする段階と、電解質を複数の細線内にプリントする段階と、スーパーキャパシタ内のエネルギー密度を高めるために、間隙間の最小の間隔を有する電極を形成する段階とを備える。プリント特徴部の間の最小の間隙は、10ミクロン未満である、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。プリント特徴部の間の最小の間隙は、200ナノメートルと10ミクロンとの間である、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。複数の細線と平行であり、端子に接続しない短い細線をプリントすることにより、直列に接続された追加のキャパシタを作ることで電圧を増加させる段階を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。グラフェンインクに代えて、グラフェン、カーボンナノチューブおよび活性炭から成る群から選択される混合物から構成されるインクを利用して、電極にポアの数を増やすことでプリントされた電極の利用可能な表面積を増やし、かつ、スーパーキャパシタのキャパシタンスおよびエネルギー密度を高めることにより、電極の物理特性を高める段階を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。製造プロセスにより製造されるスーパーキャパシタ。素子シート内にプリントされ得る個々のキャパシタの数を最大化する複数の細線から形成されるパターンデザインを備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。並列に接続された個々のキャパシタを備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。直列に接続された個々のキャパシタを備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。直列および並列に接続された個々のキャパシタを備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを並列に積み重ねて、スーパーキャパシタのキャパシタンスおよび電流を高める段階を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを直列に積み重ねて、スーパーキャパシタの電圧を増加させる段階を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。素子シートを直列および並列に積み重ねて、スーパーキャパシタの電圧、キャパシタンスおよび電流を増加させる段階を備える、細線スーパーキャパシタの製造のための製造プロセス。
【0031】
本発明によるこれらおよび他の特徴、利点および改良は、以下の詳細な説明および添付図面を参照することにより、より良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の様々な他の目的、特徴および付随する利点が、添付図面と共に考えられた場合により良く理解されるようになるとおりに、完全に理解されるようになるであろう。添付図面において、同様の参照符号は、いくつかの図面を通じて、同じか、または類似の部分を示す。 図 説明 図面番号
図1】並列構造のための穿孔がある素子シートの上面図。
図1A】並列構造のための穿孔がある素子シートの側面図。
図2】直列構造のための穿孔がある素子シートの上面図。
図2A】直列構造のための穿孔がある素子シートの側面図。
図3】素子シートの穿孔形成方法。
図4】並列シートに塗布されるフォトレジスト。
図5】フォトレジストに投影される画像。
図6】フォトレジストに画像を投影するための製造方法。
図7】フォトレジスト最上層にインプリントされる画像。
図7A】インプリントされた画像を有するフォトレジスト最上層の詳細図。
図8】現像領域が除去されたフォトレジスト最上層。
図8A】現像領域が除去されたフォトレジスト最上層の詳細図。
図9】現像領域が除去されたフォトレジスト最下層
図10】フォトレジスト最上層の除去領域に塗布されるインク。
図10A】フォトレジスト最上層の除去領域に塗布されるインクの詳細図。
図11】短絡を発生させるインクの溢流。
図12】インクの溢流を除去するための研磨処理。
図13】全てのフォトレジストが除去された後に結果として生じたプリント特徴部。
図13A】プリント特徴部の詳細図。
図14】素子シートに塗布される電解質およびグル―。
図15】完全並列素子用のプリントナノリニアパターンの上面図。
図15A】並列積層のための完全並列素子用のプリントナノリニアパターン。
図15B】直列積層のための完全並列素子用のプリントナノリニアパターンの側面図。
図16】2直列素子のためのプリントナノリニアパターン。
図17】3直列素子のためのプリントナノリニアパターン。
図18】4直列素子のためのプリントナノリニアパターン。
図19】半充填直列素子のためのプリントナノリニアパターン。
図20】充填直列素子のためのプリントナノリニアパターン。
図21】プリントに対して横断方向へ穿孔上にプリントされた厚い端子。
図22】完全並列素子用のプリント方向に対して並列にプリントされた細線。
図23】2直列素子のためのプリント方向に対して並列にプリントされた細線。
図24】3直列素子のためのプリント方向に対して並列にプリントされた細線。
図25】製造プロセス。
図26】並列に配置されたスーパーキャパシタ素子の積層。
図27】直列に配置されたスーパーキャパシタ素子の積層。
図28】3並列素子の2直列に配置されたスーパーキャパシタ素子の積層。
図29】2並列素子の3直列に配置されたスーパーキャパシタ素子の積層。
図30】スーパーキャパシタユニットの等角分解図。
図31】プリズムケースを有する並列スーパーキャパシタの等角図。
図31A】並列スーパーキャパシタの端子へのパワーリッドの接続の詳細図。
図32】破線で描かれたプリズムケースを有する直列スーパーキャパシタの等角図。
図32A】直列スーパーキャパシタの端子へのパワーリッドの接続の詳細図。
図33】スーパーキャパシタの交流構造の等角図。
図33A】交流スーパーキャパシタの端子へのパワーリッドの接続の詳細図。
図33B】交流スーパーキャパシタのパワーリッド間隔の詳細図。
図34】スーパーキャパシタの別の交流構造の等角図。
図35】素子シートの部分の断面図。
図36】フォトマスクの部分の断面図。
図37】材料シートへのインクの標準的な堆積。
図38】フォトレジストの間隙のインクでの充填の断面図。
図39】残りのフォトレジストを除去する処理工程。
図40】電解質をプリントする処理工程。 [図面―参照番号] 番号 品名 図中に示される番号 42 素子シート 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 43 オリフィス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 44 穿孔ドラム 0 0 45 穿孔くぎ 3 46 フォトレジスト 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 47 パターンマスク 0 0 48 レンズ 0 49 光源 0 0 0 50 円筒状のパターンマスク 6 51 マスクギャップ 6 52 直線型光源 6 53 照射領域 0 54 除去領域 0 0 55 キャビティ 0 0 0 0 56 物理障壁 0 0 0 0 0 57 プリンタヘッド 0 0 0 0 58 インク 0 0 0 0 0 0 59 インクリムーバ 0 60 端子 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 61 電極A 0 0 0 0 0 0 0 62 電極B 0 0 0 0 0 0 0 63 電解質 0 0 0 0 0 0 0 64 グルーストリップ 0 0 0 0 65 フリンジ 0 0 0 0 0 0 66 電極ギャップ 0 0 0 0 0 0 67 電極接続部 0 0 0 0 0 0 68 電極接続ギャップ 0 0 0 0 0 0 69 湾曲端部 0 0 0 0 0 0 0 0 0 70 湾曲した輪郭 0 0 0 0 0 0 71 直列電極 0 0 0 0 0 72 プリント層 0 0 0 0 0 73 平行なデザイン 0 74 列2のデザイン 0 75 列3のデザイン 0 76 列4のデザイン 0 77 列半充填デザイン 0 78 列充填デザイン 0 79 細線 0 0 0 80 細線追加延在部 0 0 0 81 短い細線 0 0 82 シートヒール 0 83 連続するシート 0 84 ワークステーション 0 85 ガイドローラ 0 86 積層シート 0 87 幅切断シート 0 88 長さ切断シート 0 89 並列積層 0 0 0 90 直列積層 0 0 91 2直列3並列積層 0 0 92 3直列2並列積層 0 93 端子接続部 0 0 0 0 94 直列ギャップ 0 0 0 95 カバー素子 0 0 0 0 96 電解質密閉部 0 97 端子密閉部 0 98 ケース 0 0 0 0 99 デバイス端子 0 0 0 0 0 0 0 0 0 100 デバイス接続部 0 0 0 101 デバイス端子バイパス 0
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、パターンデザインと、高エネルギー密度および高出力密度を有する手頃で高品質なスーパーキャパシタを製造するための方法とで構成される。本発明の革新的なパターンデザインは、数ナノメートルだけ離れた距離のところに直線状の障壁を作ることにより、基板内の使用可能な表面積を最適化する。適切な基板に一旦転写される直線状および他の物理障壁から形成されるナノリニアパターンデザインは、スーパーキャパシタを構築するための基本的な素子である。ナノリニアパターンは、グラフェンインク、酸化グラフェンインク、活性炭またはカーボンナノチューブなどの他の炭素成分に基づく他のインクを用いて、または、これらの成分の混合物に基づくインクを用いて作られ得る。直線状の障壁が、インクを基板に塗布する方向に延在し、直線状の障壁に沿って基板に対するインクの高さを増やすことを可能にすることにより、電極の表面積が増え、スーパーキャパシタのエネルギー密度および出力密度を高めることが可能になる。
【0034】
図1は、並列で用いられるように調整されたスーパーキャパシタの1つの素子を製造するために用いられる素子シート42aの上面図を示す。この場合、素子シート42aの両端に一連のオリフィス43a、43bが穿孔される。
【0035】
図1Aは、並列で用いられるように調整されたスーパーキャパシタの1つの素子を製造するために用いられる素子シート42bの正面図を示す。この場合、素子シート42bの両端に一連のオリフィス43c、43dが穿孔される。
【0036】
図2は、直列で用いられるスーパーキャパシタの1つの素子を製造するために用いられる素子シート42aの上面図を示す。この場合、素子シート42aのただ1つの端に一連のオリフィス43aが穿孔される。
【0037】
図2Aは、直列で用いられるスーパーキャパシタの1つの素子を製造するために用いられる素子シート42bの正面図を示す。この場合、素子シート42bのただ1つの端に一連のオリフィス43cが穿孔される。
【0038】
素子シート42は、表面の欠陥および構造的な弱点を回避するために現実的に可能な限り薄い酢酸塩またはプラスチック膜などのプリント可能な絶縁材料からできている。
【0039】
図3は、素子シート42にオリフィス43aおよび43bを生じさせるために用いられ得る穿孔ドラム44の等角図を示す。穿孔ドラム44は、より良い結果のために加熱され得る一連の穿孔くぎ45aおよび45bを有する。穿孔ドラム44が曲線矢印の方向に回転する時、素子シート42は、直線矢印の方向に同時に進み、穿孔くぎ45aおよび45bが、素子シートの意図される位置にオリフィス43aおよび43bを生じさせる。
【0040】
図4は、フォトレジスト46の層でコーティングされた素子シート42の等角図を示す。フォトレジスト46の層は、導体の非常に小規模なプリントまたは他の処理の適用を可能にすることにより、スーパーキャパシタの性能の改善を提供ために用いられる。オリフィス43a、43bは、点線で視認可能である。
【0041】
図5は、装置の等角図を示す。この装置は、素子シート42の両側に塗布されているか、または堆積しているフォトレジスト46aおよび46bを増感させるために用いられ得る。光源49は、レンズ48または適切な装置を通過する適切な波長の光を生成して、直線状の物理障壁を有するパターンマスク47を照射することで、一意のナノリニアパターンデザインを形成する。ナノリニアパターンデザインの像が素子シート42の表面上に生成されて、フォトレジストが増感される。この処理は、素子シートの両側に対して繰り返される。
【0042】
図6は、別の装置の等角図を示す。別の装置は、大量生産のためにより適切であり、素子シート42の両側に堆積したフォトレジスト46aおよび46bを増感させるために用いられ得る。直線型光源52が、適切な波長を有する集束およびコリメートされた光を生じさせる。この光は、円筒状のパターンマスク50を照射して、素子シート42の表面にナノリニアパターンデザインの動的な像を生じさせる。円筒状のパターンマスク50が曲線矢印の方向に回転する時、素子シート42は、直線矢印の方向に同時に進み、円筒状のパターンマスク50の下を移動する時にフォトレジストを増感させる。マスクギャップ51は、2つの連続する素子シートの間に、それらが後で切断されて離れ得るよう、間隙を生じさせる。この処理は、素子シートの両側に対して繰り返される。
【0043】
図7は、シートに作られる本発明の所望のナノリニアパターンデザインを作るために増感されたフォトレジストでコーティングされた素子シート42の等角図を示す。
【0044】
詳細図7Aは、素子シート42に作られる所望のパターン(斜線で示される)を生成するための増感されたフォトレジスト46の一連の照射領域53を示す。
【0045】
図8は、増感および現像されて、意図されるナノリニアパターンのネガ像を生成するための材料を除去したフォトレジストでコーティングされた素子シート42の等角図を示す。
【0046】
詳細図8Aは、意図されるナノリニアパターンのネガ像を生成する物理障壁56に囲まれた一連のキャビティ55を生じさせる一連の除去領域54を有する素子シート42の上部に塗布されたフォトレジスト46を示す。曲線および他の形状で形成された平行な直線状の障壁は、電極の電気接続部を画定するために、数ナノメートルだけ離れて存在し得る。フォトレジスト46の材料が除去されてオリフィス43が露光されることにより、グラフェンインク(または他の適切なインク)がオリフィスに塗布された場合、当該インクは、素子シート42の両側を接続するように流れることが可能になる。
【0047】
図9は、意図されるプリントパターンのネガ像を生成する一連の除去領域54を有する素子シート42の底部に塗布されたフォトレジスト46を示す。フォトレジスト46の材料が除去されて、物理障壁56に囲まれたオリフィス43を露光するキャビティ55が作られることにより、グラフェンインク(または他の適切なインク)がオリフィスに塗布された場合、当該インクは、素子シート42の両側を接続するように流れ、素子シート42の各側の端に沿っって電気接続を提供することが可能になる。
【0048】
図10は、プリンタヘッド57により供給されるインクでフォトレジストの除去領域が充填されている素子シート42の等角図を示す。
【0049】
詳細図10Aは、適切なインク58が堆積し、残りのフォトレジスト46が、インク58を含む物理障壁56としての役割を果たすことで、素子シート42に残るよう、意図されるナノリニアパターンに厳密に一致するようにしていることを示す。
【0050】
図11は、インクの堆積が完了した素子シート42の等角図を示す。フォトレジスト46がインクをフォトレジスト自由領域58a、58bおよび58cに閉じ込めることで、意図されるナノリニアパターンが生成される。しかしながら、いくらかのインクは依然として、フォトレジスト46の障壁の上部から溢れ得るか、またはこぼれ得る。これにより、短絡を回避すべく除去される必要がある、インク58d、58e、58f等の望ましくない堆積が生じる。
【0051】
図12は、インクの堆積が完了した素子シート42の等角図を示す。フォトレジスト46がインクをフォトレジスト自由領域58a、58bに閉じ込めることで、意図されるナノリニアパターンが生成される。次に、インクリムーバ59が、例えば研磨を通じて用いられて、インクの望ましくない堆積が取り除かれ、短絡しない完璧なシートが生じる。
【0052】
図13は、結果として生じるプリント特徴部を示すために破線で描かれた素子シート42の等角図を示す。
【0053】
詳細図13Aは、この処理により、素子シートに作られたオリフィスを通過したインクからできている一連のブリッジ60cにより接続された2つの片割れ60aおよび60bからできている端子が生じたことを示す。電極A61および電極B62も見え得る(図15を参照されたい)。
【0054】
図14は、グルーストリップ64および電解質63が塗布された素子シート42の等角図を示す。電解質63は、ナノリニアパターンデザインの上部に塗布され、端子60aおよび60bを除く全体を覆う。グルーストリップ64は、電解質63ならびに端子60aおよび60bの両方を取り囲んで電解質63を封じ込め、一旦素子シートが積み重ねられると端子を定位置に固定するのに役立つ(図26図27図28および図29を参照されたい)。
【0055】
図15は、平行なデザイン73のナノリニアパターンでプリントされた素子シート42aの上面図を示す。平行なデザイン73は、プリント方向に延在する直線状の障壁を有する最も効果的なナノリニアパターンを用いてシートにプリントされ得る個々のキャパシタの数を最大化するために用いられ、プリントの複雑さを最小化することにより、コストおよびプリントエラーが低減する。平行なデザイン73は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。一連の電極接続部67により、端子60aは電極A61に接続され、端子60bは電極B62に接続され、素子シート42の材料を露光する一連の電極接続ギャップ68が残っている。
【0056】
電極A61および電極B62は、それらの間を蛇行する電極ギャップ66により分離された一連の絡合したフリンジ65を有する。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は、左から右へ45度の斜線で描かれており、電極B62は、右から左へ45度の斜線で描かれている。
【0057】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジの各々は、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。適切な電解質63aの層が、平行なデザイン73の上部にプリントされて、電極A61および電極B62の両方の全てのフリンジを覆っているが、電極接続ギャップ68は、被覆されていない状態で残っている。その態様において、スーパーキャパシタデバイスを製造するために素子シートの群が積み重ねられた場合、電解質63aは、素子シートの材料の薄いストリップを溶融させることにより、または、素子シートの両端上の電極接続ギャップ68の中央を通る線に沿って、かつ、電極A61および電極B62の最外のフリンジの周囲にグルーストリップ64aを塗布することにより、積層の内部に密閉され得る(図33を参照されたい)。
【0058】
図15Aは、素子シートが並列で用いられるよう調整される場合における、両方がプリント層72bの他方の側へと延在する2つの端子60cおよび60dがあるプリント層72bを有する素子シート42bの正面図を示す。点線で描かれるオリフィス43a、43bは、素子シートの一方の端子を他方の側の対応する端子に接続する。電解質63bは、プリント層72bの上部に塗布される。グルーストリップ64bは、素子シート42bを取り囲む。
【0059】
図15Bは、素子シートが直列で用いられるよう調整される場合における、プリント層72cの他方の側へと延在するただ1つの端子60eがあるプリント層72cを有する素子シート42cの正面図を示す。点線で描かれるオリフィス43cは、素子シートの一方の端子を他方の側の対応する端子に接続する。電解質63cは、プリント層72cの上部に塗布される。グルーストリップ64cは、素子シート42cを取り囲む。
【0060】
電極Aの1つのフリンジと電極Bの1つのフリンジの各セットは、1つの個々のキャパシタを実装する。個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、フリンジは、可能な限り薄く、かつ、可能な限り高く作られる。フリンジの高さは、塗布されたフォトレジストの厚さを変えることにより制御され得る。
【0061】
図16は、ナノリニアパターン列2のデザイン74がプリントされた素子シート42の上面図を示す。列2のデザイン74は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。一連の電極接続部67により、端子60aはいくつかの電極A61a、61b等に接続され、端子60bはいくつかの電極B62a、62b等に接続され、素子シート42の材料を露光する一連の電極接続ギャップ68が残る。電極の各ペアのフリンジ65の間には、直列電極71a、71b等が挿入され、いくつかの並列ブロックに直列に配置された2つのキャパシタが作られる。全ての電極フリンジは、電極ギャップ66により分離される。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は左から右に45度の斜線で描かれ、電極B62は右から左に45度の斜線で描かれ、一方で、直列電極71はマークされないで残っている。
【0062】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジ65は、適用可能であればいつでも、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。
【0063】
電極Aの1つのフリンジと、電極Bの1つのフリンジと、それらの間の直列電極のフリンジとの各セットにより、直列に接続された2つの個々のキャパシタが実装される。個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、フリンジは、可能な限り薄く、かつ、可能な限り高く作られる。フリンジの高さは、塗布されたフォトレジストの厚さを変えることにより制御され得る。
【0064】
図17は、ナノリニアパターン列3のデザイン75がプリントされた素子シート42の上面図を示す。列3のデザイン75は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。電極接続部67により、端子60aはいくつかの電極A61a、61b等に接続され、端子60bはいくつかの電極B62a、62b等に接続され、素子シート42の材料を露光する電極接続ギャップ68が残る。電極の各ペアのフリンジ65の間には、2つの直列電極71a、71b、71c、71d等が挿入され、いくつかの並列ブロックに直列に配置された3つのキャパシタが作られる。全ての電極フリンジは、電極ギャップ66により分離される。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は左から右に45度の斜線で描かれ、電極B62は右から左に45度の斜線で描かれ、一方で、直列電極71はマークされないで残っている。
【0065】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジは、適用可能であればいつでも、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。
【0066】
電極Aの1つのフリンジと、電極Bの1つのフリンジと、それらの間の直列電極の2つのフリンジとの各セットにより、直列に接続された3つの個々のキャパシタが実装される。個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、フリンジは、可能な限り薄く、かつ、可能な限り高く作られる。フリンジの高さは、塗布されたフォトレジストの厚さを変えることにより制御され得る。
【0067】
図18は、ナノリニアパターン列4のデザイン76がプリントされた素子シート42の上面図を示す。列4のデザイン76は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。電極接続部67により、端子60aはいくつかの電極A61a、61b等に接続され、端子60bはいくつかの電極B62a、62b等に接続され、素子シート42の材料を露光する電極接続ギャップ68が残る。電極の各ペアのフリンジ65の間には、3つの直列電極71a、71b、71c、等が挿入され、直列に接続された4つのキャパシタが作られる。全ての電極フリンジは、電極ギャップ66により分離される。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は左から右に45度の斜線で描かれ、電極B62は右から左に45度の斜線で描かれ、一方で、直列電極71はマークされないで残っている。
【0068】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジは、適用可能であればいつでも、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。
【0069】
電極Aの1つのフリンジと、電極Bの1つのフリンジと、それらの間の直列電極の3つのフリンジとの各セットにより、直列に接続された4つの個々のキャパシタが実装される。個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、フリンジは、可能な限り薄く、かつ、可能な限り高く作られる。フリンジの高さは、塗布されたフォトレジストの厚さを変えることにより制御され得る。
【0070】
図19は、ナノリニアパターン列半充填デザイン77がプリントされた素子シート42の上面図を示す。列の半充填デザイン77は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。電極接続部67により、端子60aは2つの電極A61aおよび61bに接続され、端子60bは1つのの電極B62に接続され、素子シート42の材料を露光する電極接続ギャップ68が残る。電極の各ペアのフリンジ65の間には、いくつかの直列電極71a、71b等が挿入され、2つの並列ブロックに直列に配置されたいくつかのキャパシタが作られる。全ての電極フリンジは、電極ギャップ66により分離される。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は左から右に45度の斜線で描かれ、電極B62は右から左に45度の斜線で描かれ、一方で、直列電極71はマークされないで残っている。
【0071】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジは、適用可能であればいつでも、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。
【0072】
図20は、ナノリニアパターン列充填デザイン78がプリントされた素子シート42の上面図を示す。列充填デザイン78は、キャパシタの正極および負極になる端子60aおよび60bのペアから構成される。電極接続部67により、端子60aは1つの電極A61に接続され、端子60bは1つのの電極B62に接続され、素子シート42の材料を露光する電極接続ギャップ68が残る。電極のフリンジ65の間には、いくつかの直列電極71a、71b、71c等が挿入され、1つの並列ブロックに直列に配置されたいくつかのキャパシタが作られる。全ての電極フリンジは、電極ギャップ66により分離される。個々のフリンジの特定を容易にするために、電極A61は左から右に45度の斜線で描かれ、電極B62は右から左に45度の斜線で描かれ、一方で、直列電極71はマークされないで残っている。
【0073】
スーパーキャパシタデバイスの性能を低下させるであろう電界集中効果があるスパイク状の縁部を回避するために、電極の個々のフリンジは、適用可能であればいつでも、他方の電極の湾曲した輪郭70と一致する湾曲端部69で終端している。
【0074】
直列に接続されたn個のキャパシタのm個の並列に接続されたセットの他の配置を生じさせる他の構成は、素子シート42にプリントされ得るか、またはそうでなければ素子シート42に塗布される電極A、電極Bおよび直列電極のパターンを変更することにより、容易に生じさせられ得る。
【0075】
本発明の別の実施形態において、図21は、フォトレジストを必要としない伝統的なプリント技術を用いて2つの端子60aおよび60bがオリフィス43a、43bの上部に直接プリントされた素子シート42の上面図を示す。端子60aおよび60bは、(直線矢印により示される)プリント方向と垂直な太線としてプリントされ、その後の小規模なプリントエラーに対応するために必要であるよりわずかに大きいサイズで作られる。
【0076】
図22は、図21において説明されるようにプリントされた2つの端子60aおよび60bを有する素子シート42の上面図を示す。次に、(直線矢印により示される)プリント方向にプリントされた一連の細線79a、79b等から成るパターンが、交互に入れ替わる細線が1つの端子が始まって他方に達しないように、素子シート42に加えられる。細線79a、79b等は、湾曲端部69において、または、プリンタ機器が提供し得る制御のレベルに応じないで、終端し得る。適切な動作を確実にするために、細線79a、79b等の各々は、その線が接続されて他方から安全な距離で終端すると仮定される最近プリントされた端子上を進む細線追加延在部80a、80b等を有する。端子は必要であるより大きく作られ、細線パターンはプリント方向にプリントされ、細線は端子を越えてプリントされるので、細線パターンの位置決めにおける小さい誤差が受容され得る。結果として、この設計により、既存のプリント機器が、それらの通常の最大解像度が5ミクロンまたはそれより大きいであろう場合、1ミクロンの間隙により分離された1ミクロン程度に細い細線を生成するように調整されることが可能になる。
【0077】
個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、細線は、個々のキャパシタの電極を実装し、可能な限り細く、かつ、可能な限り高く作られる。細線の高さは、インクの粘度を変えることにより制御され得る。より粘性の高いインクを用いることで、より高い線が生成される。処理に応じて、速乾インクまたはUV光で硬化するインクまたは別の方法の使用が、細線の達成可能な高さをさらに増すために適用され得る。
【0078】
図22において示されるパターンにより、全ての個々のキャパシタが並列に配置された素子シートが生成される。この構成は、図15において説明されるものと類似している。
【0079】
図23は、図21において説明されるようにプリントされた2つの端子60aおよび60bを有する素子シート42の上面図を示す。次に、(直線矢印により示される)プリント方向にプリントされた一連の細線79a、79b等および短い細線81a、81b等から成るパターンが、交互に入れ替わる細線79a、79b等が一方の端子で始まって他方に達しないように、かつ、短い細線81a、81b等が端子の一方に接触しないように、素子シート42に加えられる。細線79a、79b等ならびに短い細線81a、81b等は、湾曲端部69において、または、プリンタ機器が提供し得る制御のレベルに応じないで、終端し得る。適切な動作を確実にするために、細線79a、79b等は、その線が接続されて他方から安全な距離で終端すると仮定される最近プリントされた端子上を進む細線追加延在部80a、80b等を有する。端子は必要であるより大きく作られ、細線パターンおよび短い細線パターンはプリント方向にプリントされ、細線は端子を越えてプリントされるので、細線パターンおよび短い細線パターンの位置決めにおける小さい誤差が受容され得る。結果として、この設計により、既存のプリント機器が、それらの通常の最大解像度が5ミクロンまたはそれより大きいであろう場合、1ミクロンの間隙により分離された1ミクロン程度に細い細線および短い細線を生成するように調整されることが可能になる。
【0080】
1つの短い細線が2つ細線毎の間にプリントされた、図23に示されるパターンにより、直列に接続された2つのキャパシタのm個の並列のセットを有する素子シートが生成される。mは、素子シートの幅ならびにプリントされる細線および短い細線の厚さに依存する。この構成は、図16において説明されるものと類似している。
【0081】
個々の素子シートの各々が含み得る表面積を最大化するために、細線および短い細線は、個々のキャパシタの電極を実装し、可能な限り細く、かつ、可能な限り高く作られる。細線および短い細線の高さは、インクの粘度を変えることにより制御され得る。より粘性の高いインクを用いることで、より高い線が生成される。処理に応じて、速乾インクまたはUV光で硬化するインクまたは別の方法の使用が、細線および短い細線の達成可能な高さをさらに増すために適用され得る。
【0082】
図24は、図21において説明されるようにプリントされた2つの端子60aおよび60bを有する素子シート42の上面図を示す。次に、(直線矢印により示される)プリント方向にプリントされた一連の細線79a、79b等および短い細線81a、81b等から成るパターンが、交互に入れ替わる細線79a、79b等が一方の端子で始まって他方に達しないように、かつ、短い細線81a、81b等が端子の一方に接触しないように、素子シート42に加えられる。細線79a、79b等ならびに短い細線81a、81b等は、湾曲端部69において、または、プリンタ機器が提供し得る制御のレベルに応じないで、終端し得る。適切な動作を確実にするために、細線79a、79b等は、その線が接続されて他方から安全な距離で終端すると仮定される最近プリントされた端子上を進む細線追加延在部80a、80b等を有する。端子は必要であるより大きく作られ、細線パターンおよび短い細線パターンはプリント方向にプリントされ、細線は端子を越えてプリントされるので、細線パターンおよび短い細線パターンの位置決めにおける小さい誤差が受容され得る。結果として、この設計により、既存のプリント機器が、それらの通常の最大解像度が5ミクロンまたはそれより大きいであろう場合、1ミクロンの間隙により分離された1ミクロン程度に細い細線および短い細線を生成するように調整されることが可能になる。
【0083】
2つの短い細線が2つ細線毎の間にプリントされた、図24に示されるパターンにより、直列に接続された3つのキャパシタのm個の並列のセットを有する素子シートが生成される。mは、素子シートの幅ならびにプリントされる細線および短い細線の厚さに依存する。この構成は、図17において説明されるものと類似している。
【0084】
図18図19および図20において説明されるものに類似する他の構成だけでなく、直列に接続されたn個のキャパシタのm個の並列のセットの他の配置は、プリントされる細線および短い細線のパターンを変更することにより、容易に生成され得る。
【0085】
図25は、互いの上に積み重ねられた大量の素子シートを手頃なコストで生じさせ得る製造方法の等角図を示す。薄いプラスチック膜のシートヒール82は、最長で数キロメートルの連続するシート83aを含み、機械にフィードするために広げられている。連続するシート83aはまず、穿孔ドラム44または必要箇所にオリフィスを生じさせるための他の適切な方法を用いて穿孔される。次に、連続するシート83aは、処理の他の段階が実行される一連のワークステーション84a、84b、84c等を通過する。
【0086】
プリント処理において、ワークステーション84aは端子をプリントし、ワークステーション84bは細線および短い細線の選択されたパターンをプリントし、ワークステーション84cは電解質およびグルーストリップを吐出する。
【0087】
フォトレジスト処理において、ワークステーション84aは、フォトレジストを吐出し、ワークステーション84bは、図6において説明される円筒状のパターンマスクまたは別の適切な方法を用いてフォトレジストを増感させる。ワークステーション84cは、フォトレジストの領域を除去し、その後のワークステーション(雑多さを回避するために不図示)は、インクを吐出し、最終的なインクのこぼれを除去し、残りのフォトレジストを除去し、電解質およびグルーストリップを吐出する。
【0088】
ガイドローラ85a、85b等を用いて端子の適切な位置合わせを可能にするよう張力を受けているいくつかの連続するシート83b、83c、83d、83e等は次に、共に押圧されて接着され、積層シート86が生じる。積層シート86はまず、移動方向において切断され、平行な幅切断シート87が生じる。その後、平行な幅切断シート87は、動きと垂直な方向に切断され、設計されたサイズの長さ切断シート88が生じる。異なる連続するシートにプリントされる素子シートの順序に応じて、様々な積層が生成され得る。
【0089】
図26は、同一のナノリニアパターンデザインまたはプリントされた細線パターンおよび短い細線パターンならびに両端の両側の端子60a、60b等で作られた同一の端子構成を有するいくつかの素子シート42a、42b、42c等から構成される並列積層89の正面図を示す。素子シート42a、42b、42c等と、それらの対応するプリント層72a、72b等ならびに電解質63a、63b、63c等のそれらの層とが互いの上に積み重ねられ、素子シートの上部の各端子が次の素子シートの底部の対応する端子と接触して、端子接続部93のセットが生じる。素子シートに塗布される電解質は、電解質が塗布された素子シートと、次の素子シートとに含まれる。カバー素子95は、並列積層89を閉ざす、前の素子シートの電解質を含むように、全ての端子を有するが、電極および電解質が上部に配置されていない素子シートから成る。
【0090】
図27は、同一のナノリニアパターンデザインまたはプリントされた細線パターンおよび短い細線パターンならびに上部だが両端の底部60cのただ1つの端の端子60a、60b等で作られた同一の端子構成を有するいくつかの素子シート42a、42b、42c等から構成される直列積層90の正面図を示す。素子シート42a、42b、42c等と、それらの対応するプリント層72a、72b等ならびに電解質63a、63b等のそれらの層が交互の向きで互いの上に積み重ねられていることにより、底部の端子60cが、1つの層の左側かつ積層の次の層の右側に位置する。全ての素子シートの1つの端子は、次の素子シートの底部上に対応する端子を有さない。また、素子シートは、導体ではない材料からできているので、直列ギャップ94が生じる。積層の同じ側の次の素子シートの上部の端子は、次の素子シートの底部上に一致する端子を有し、端子接続部93が生じる。この配置は、その後の層の各において左から右に交互に入れ替わり、直列積層90上の全ての素子シートの直列接続が生じる。素子シートに塗布される電解質は、電解質が塗布された素子シートと、次の素子シートとに含まれる。同じ側の上部および底部のただ1つの端に端子を有し、電極および電解質を有しないカバー素子95が、前の素子シートの電解質を含むように積層の上部に配置され、直列積層90が閉ざされる。
【0091】
図28は、同一のナノリニアパターンデザインまたはプリントされた細線および短い細線パターンならびに異なる端子構成を有する素子シートから構成される2直列3並列積層91の正面図を示す。素子シート42aおよび42dは、上部の両端の端にであるが底部のただ1つの端にある端子で作られているが、交互の向きに積み重ねられている。素子シート42b、42c、42e、42fは、上部および底部の両端の端子で作られている。素子シートに塗布される電解質は、電解質が塗布された素子シートと、次の素子シートとに含まれる。同じ側の上部および底部のただ1つの端に端子を有し、電極および電解質を有しないカバー素子95が、前の素子シートの電解質を含むように積層の上部に配置され、2直列3並列積層91が閉ざされる。
【0092】
中央の直列ギャップ94aは、2直列3並列積層91を2つのブロックに分割する。各ブロックは、3つの素子シートで作られる。第1のブロックは、端子接続部93a、93b、93cおよび93dにより接続された素子シート42a、42bおよび42cにより作られる。第2のブロックは、端子接続部93f、93g、93hおよび93iにより接続された素子シート42d、42eおよび42fにより作られる。2つのブロックは、端子接続部93eにより直列に接続される。端子接続部93jは、他方の側のカバー素子95および直列ギャップ94bの接続により、残りの素子シートを絶縁する。
【0093】
図29は、同一のナノリニアパターンデザインまたはプリントされた細線および短い細線パターンならびに異なる端子構成を有する素子シートから構成される3直列2並列積層92の正面図を示す。素子シート42a、42cおよび42eは、上部の両端の端にであるが底部のただ1つの端にある端子で作られているが、交互の向きに積み重ねられている。素子シート42b、42dおよび42fは、上部および底部の両端の端子で作られている。素子シートに塗布される電解質は、電解質が塗布された素子シートと、次の素子シートとに含まれる。同じ側の上部および底部のただ1つの端に端子を有し、電極および電解質を有しないカバー素子95が、前の素子シートの電解質を含むように積層の上部に配置され、3直列2並列積層92が閉ざされる。
【0094】
直列ギャップ94aおよび94bは、3直列2並列積層92を3つのブロックに分割する、各ブロックは、2つの素子シートで作られる。第1のブロックは、端子接続部93aおよび93bにより接続された素子シート42aおよび42bにより作られる。第2のブロックは、端子接続部93dおよび93eにより接続された素子シート42cおよび42dにより作られる。第3のブロックは、端子接続部93gおよび93hにより接続された素子シート42eおよび42fにより作られる。第1のブロックおよび第2のブロックは、端子接続部93cにより直列に接続され、第2のブロックおよび第3のブロックは、端子接続部93fにより直列に接続される。端子接続部93iは、他方の側のカバー素子95および直列ギャップ94cの接続により、残りの素子シートを絶縁する。
【0095】
特定の電圧および電流を提供できる積層を実装すべく、素子シートの適切な組み合わせが、任意のタイプのn×m個の積層を生成するために用いられ得る。各々が、並列に接続されたm個の素子シートからできているn個のブロックが、直列に接続される。
【0096】
図30は、2つのデバイス端子99aおよび99bを有するケース98と、素子シートの積層とから構成されるスーパーキャパシタの1つの実施形態の分解図を示す。図30の場合において、スーパーキャパシタは、1つの並列積層89で組み立てられる。漏れを防止するために、電解質密閉部96が、電解質により覆われた領域の周囲に作られ、2つの端子密閉部97aおよび97bが、機械的な支持を提供し、端子60aおよび60bを絶縁し、かつ、個々の素子シートにおけるいくつかの端子間の接触を改善するように作られている。電解質密閉部96ならびに端子密閉部97aおよび97bは、グルーストリップを用いて、または、素子シートにおける必要なスポットに熱を加えてそれらを共に溶融および融解させることにより作られ得る。並列積層89の両端における端子60aおよび60bは、全て接続され、デバイス端子99aおよび99bは、ケースの両側の端子に接触し得るようにケース98の周囲をめぐるよう構成される。
【0097】
図31は、ケース98と、2つのデバイス端子99aおよび99bと、並列積層89とから構成される、図30の組み立てられたスーパーキャパシタを示す。
【0098】
詳細図31Aは、並列積層の最上の端子60aとデバイス端子99aとの間のデバイス接続部100aを示す。デバイス接続部100aは、ほとんどの用途において、溶接または複雑な配線の必要なく単に接触により作られ得るので、製造上の複雑さとコストとが低減する。
【0099】
図32は、この場合には1つの直列積層90に基づく、組み立てられたスーパーキャパシタの別の実施形態を示す。直列積層90がケース98のただ1つの端の両側に端子を有するので、デバイス端子99aおよび99bは、異なる設計で作られている。デバイス端子99aおよび99bは、ケース98に埋め込まれ、そのうちの1つがケースの各側の適切な位置に配置されて積層の端子と接触する。
【0100】
図32Aは、直列積層のデバイス端子99aと端子60aとの間の直列デバイス接続部100aを示す。
【0101】
図33は、この場合には1つの2直列3並列積層91に基づく、組み立てられたスーパーキャパシタの別の実施形態を示す。ケース98のただ1つの端の両側に端子を有する積層、例えば、2直列3並列積層91のためのデバイス端子99aおよび99bの第2の代替的な設計が示される。デバイス端子99aおよび99bは、それらの間にいくらかの間隔を空けて、ケース98の同じ端に配置されるようにより短く作られている。
【0102】
詳細図33Aは、2直列3並列積層のデバイス端子99aと端子60aとの間のデバイス接続部100aを示す。
【0103】
詳細図33Bは、デバイス端子99bが端子60aの上方を端子60aと接触することなく通るのをデバイス端子バイパス101bが可能にしていることを示す。デバイス端子99bおよび端子60aは、ケースの壁により分離されている。
【0104】
図34は、並列積層など、ケース98の反対端に端子を有する積層用の組み立てられたスーパーキャパシタの別の実施形態を示す。デバイス端子99aおよび99bは、積層の端子を接続するために、適切な場所における反対端に配置される。
【0105】
[動作] 図3は、穿孔ドラム44が曲線矢印の方向に回転し、素子シート42が直線矢印の方向に同時に進み、穿孔くぎ45aおよび45bが、素子シートの意図される位置にオリフィス43aおよび43bを生じさせることを示す。
【0106】
図6は、円筒状のパターンマスク50が曲線矢印の方向に回転し、素子シート42が直線矢印の方向に同時に進み、直線型光源52が円筒状のパターンマスク50を照射する適切な波長の集束およびコリメートされた光を生成することで、フォトレジストを増感させる素子シート42の表面に動的な像が生成されることを示す。マスクギャップ51は、2つの連続する素子シート間に、それらが後で切断されて離れ得るよう、間隙を生じさせる。この処理は、素子シートの両側に対して繰り返される。
【0107】
図25は、互いの上に積み重ねられた大量の素子シートを手頃なコストで生じさせ得る製造方法を示す。薄いプラスチック膜のシートヒール82は、最長で数キロメートルの連続するシート83aを含み、機械をフィードするために広げられている。連続するシート83aはまず、穿孔ドラム44または必要箇所にオリフィスを生じさせるための他の適切な方法を用いて穿孔される。次に、連続するシート83aは、処理の他の段階が実行される一連のワークステーション84a、84b、84c等を通過する。
【0108】
プリント処理において、ワークステーション84aは端子をプリントし、ワークステーション84bは細線および短い細線の選択されたパターンをプリントし、ワークステーション84cは電解質およびグルーストリップを吐出する。
【0109】
フォトレジスト処理において、ワークステーション84aは、フォトレジストを吐出し、ワークステーション84bは、図6において説明される円筒状のパターンマスクまたは別の適切な方法を用いてフォトレジストを増感させる。ワークステーション84cは、フォトレジストの領域を除去し、その後のワークステーション(雑多さを回避するために不図示)は、インクを吐出し、最終的なインクのこぼれを除去し、残りのフォトレジストを除去し、電解質およびグルーストリップを吐出する。
【0110】
ガイドローラ85a、85b等を用いて端子の適切な位置合わせを可能にするよう張力を受けているいくつかの連続するシート83b、83c、83d、83e等は次に、共に押圧されて接着され、積層シート86が生じる。積層シート86はまず、移動方向において切断され、平行幅切断シート87が生じる。その後、平行幅切断シート87は、動きと垂直な方向に切断され、設計されたサイズの長さ切断シート88が生じる。異なる連続するシートにプリントされる素子シートの順序に応じて、様々な積層が生成され得る。
【0111】
図35は、素子シート42のうち、既にオリフィス43が穿孔され、フォトレジスト46用の基板として機能する部分の断面図を示す。フォトレジスト46は、回転コーティング、噴霧、ローラコーティング、ディップコーティング、押出部コーティングまたはフォトレジスト46を素子シート42の表面上に均等に広げるための他の類似の処理を通じて、素子シート42に塗布され得る。また、コーティング処理は、フォトレジスト46の厚さTを最適化して、適切な寸法の構造面を提供し得る。当該構造面は、グラフェンおよび/または炭素ベースのインクを含むように物理障壁を形成する。例えば、図25において説明される処理に組み込むのに適したローラコーティング処理を用いて、フォトレジスト46は、素子シート42から一定の距離に維持されたローラを用いて広げられ得、フォトレジスト46の厚さTが設定される。フォトレジスト46の厚さTは、いくつかの実施形態において、1μm~10μmの範囲内または所望のエネルギー密度および出力密度に応じた他の範囲内であり得る。
【0112】
図36は、パターンマスク47のうち、フォトレジスト46の一部の領域を光源49に対して露光するようフォトレジスト46上で位置合わせされた部分の断面を示す。露光した部分を洗浄するために、フォトレジスト46から離れて現像液が塗布されることで、物理障壁56に囲まれ、オリフィス43を露光するキャビティ55のセットが残る。
【0113】
図37は、プリンタヘッド57からのインク58の堆積を示す。この堆積は、沈降および跳ねに起因し、概して、インクの組成および粘度に応じて5μm超である。本発明の処理を用いて、グラフェン、酸化グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブまたは他の混合物からできている特殊インク58が、フォトレジストの物理障壁56により形成されるキャビティ内にプリントされる。示されるように、複数のキャビティ55は、非常に小さい領域内に、かつ、平坦な表面のみを有する素子シート42上でのインク58の堆積に最小限必要な5μmよりはるかに小さい領域内に形成され得る。
【0114】
図38に示されるように、フォトレジスト層46の厚さTにより、インク58aがキャビティを充填するか、または部分的に充填することが可能になり、非常に小さい領域内のインク58aの量を増やしてグラフェンおよび炭素成分の表面積を増やすことが可能になることにより、エネルギー貯蔵量が増える。これにより、短絡につながり得る漏れまたはこぼれのリスクなく、インク58aが、覆われるよう意図される全てのスポットに達することが可能になる。堆積したインク58bは、オリフィス43の中を流れてオリフィス43を充填し、素子シート42の他方の側に達する。
【0115】
処理のこの時点で、インク58a、58baは、物理障壁が除去される前に、硬化処理に送られ得るか、または、単独で乾燥したまま残され得る。いくつかの実施形態において、グラフェンおよび/または炭素ベースのインクは、低粘度の結合剤を用いて微小な粒子で作られ得るか、または、適切な硬化処理に送られて、本明細書において説明されるパターンデザインを形成するよう固体化されない限り硬化しない結合剤で作られ得る。インクがキャビティ55の体積から溢れた場合、図12において説明されるキャビティの内部に堆積したインクを損傷させることなく余分なインクを除去するための処理が用いられ得る。
【0116】
図39は、インク58a、58bが乾燥した後、フォトレジストの残りの領域を光源49に対して露光するための処理工程が実行されることにより、全てのフォトレジストが、素子シート42から離れて洗浄され得ることを示す。
【0117】
図40は、グラフェンおよび/または炭素ベースのインク58a、58bから形成される電解質63をパターンデザイン内にプリントする処理工程を示す。電解質63は、フォトレジストが除去されたことで残る間隙に流れ込み、グルーストリップを用いて、または熱を加えることにより、密閉され得る。
【0118】
スーパーキャパシタの個々の素子シートは、所望の指定される定格電圧および定格電流に従って作られ、積み重ねられる。貯蔵される電流およびエネルギーを増やすために、並列に積み重ねられた素子シートのブロックが用いられ、電圧を増加させるために、1または複数の素子シートの同一のブロックが直列に積み重ねられる。端子は、それらを正確に位置合わせする必要なく個々の素子シートが容易に積み重ねられることを可能にするために、個々のフリンジよりはるかに大きなサイズを有するように構成される。これにより、デバイスの構築が容易になり、コストが低減する。端子をより大きなサイズにすることによっても、大電流の導電性が促進され、デバイスが供給することができる最大瞬間出力が改善される。
【0119】
スーパーキャパシタの動作は、非常に単純であり、そのようなデバイスの標準的なやり方に従っている。スーパーキャパシタは、充電中または放電中に最大電流を超えないことを確実にする適切な回路を用いて、充電および放電され得る。
【0120】
[結論] グラフェンベースのインクを用いてプリントされ得る薄いシートを用いてスーパーキャパシタの構築を容易にする、素子シートを構築するためのパターンデザインのセットが提案される。提案されるパターンはほぼ、平行な直線で作られているので、パターンがプリントの方向で位置合わせされることが可能になる。これにより、インクの堆積が促進され、プリントエラーおよびコストが低減する。
【0121】
提案されるパターンは、一連の接続オリフィス内に素子シートの両側を接続する、素子シート上の他のプリント特徴部と比較してより大きなサイズの端子も含む。端子により、所望の定格電圧、定格電流および定格電荷を実現するために必要な素子シートの積層の組立が簡略化され、個々のプリントされたシートが、個々の溶接部、金属化または複雑な位置合わせ処理の必要なく互いの上に配置されることが可能になる。接続部は、単に個々のシートを積層上に配置することにより、容易に、かつ、高い信頼性で作られる。
【0122】
シートにおける電解質は、グルーストリップで、または熱密閉処理を用いて、積層の内部に密閉され得、密閉された積層は、より要求が厳しい用途によりより安定した接続が必要にならない限り、溶接の必要なく、ケースの内部に単に配置され得る。
【0123】
フォトレジスト処理により、フォトレジストを用いた非常に小さい構造物のプリントが可能になり、デバイスの重量を増やすことなく、高エネルギー密度を有するデバイスの構築が可能になる。
【0124】
標準的なプリント処理により、より小さいエネルギー密度を有するデバイスを製造するとはいえ標準的なプリント機器を用いたフォトレジスト処理で製造されるデバイスより安価なデバイスの構築が可能になる。
【0125】
より効率的な設計と、より単純な組立プロセスと、より小さい構造とを組み合わせることにより、手頃な価格でより良いスーパーキャパシタデバイスが製造される。
【0126】
本発明は、その特定の好ましい実施形態を特に参照して詳細に説明されてきたが、本発明の趣旨および範囲内で変更および修正が行われ得ることが理解されよう。
図1-1A】
図2-2A】
図3
図4
図5
図6
図7
図7A
図8
図8A
図9
図10
図10A
図11
図12
図13
図13A
図14
図15-15B】
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図31A
図32
図32A
図33
図33A
図33B
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40