(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/24 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
H05H1/24
(21)【出願番号】P 2019058717
(22)【出願日】2019-03-26
【審査請求日】2020-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石丸 裕
【審査官】大門 清
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-123711(JP,A)
【文献】特開平05-217690(JP,A)
【文献】特開2006-179720(JP,A)
【文献】特開平07-114999(JP,A)
【文献】国際公開第2018/185833(WO,A1)
【文献】特開2014-167880(JP,A)
【文献】米国特許第06447636(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00-1/54
H01J 37/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極部と第2電極部との間でプラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記第1電極部と、
前記第1電極部と前記第2電極部との間に電圧を印加する電源部と、
前記第1電極部と前記第2電極部と間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部で検出された検出値と所定閾値とを比較して前記電源部の印加電圧を調整する制御部と、
を有
し、
前記電流検出部は、
前記放電電流を計測する電流計測回路と、
前記電流計測回路から入力される計測信号のピーク値をホールドするピークホールド回路と、
を有し、
前記検出値は、前記ピークホールド回路でホールドされた電流値であり、
前記電源部は、
前記第1電極部に第1ラインにより導通される第1端子と、
前記第2電極部に第2ラインにより導通される第2端子と、
を有し、
前記第1端子と前記第2端子との間の電圧を検出する電圧検出部を更に有し、
前記ピークホールド回路のホールド期間は、前記電圧検出部で検出される電圧値に基づいて決められる、プラズマ処理装置。
【請求項2】
第1電極部と第2電極部との間でプラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記第1電極部と、
前記第1電極部と前記第2電極部との間に電圧を印加する電源部と、
前記第1電極部と前記第2電極部と間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部で検出された検出値と所定閾値とを比較して前記電源部の印加電圧を調整する制御部と、
を有し、
前記電流検出部は、
前記放電電流を計測する電流計測回路と、
前記電流計測回路から入力される計測信号のピーク値をホールドするピークホールド回路と、
を有し、
前記検出値は、前記ピークホールド回路でホールドされた電流値であ
り、
前記電源部は、
前記第1電極部に第1ラインにより導通される電圧出力端子と、
前記第2電極部に第2ラインにより導通されるグランド端子と、
を有し、
前記電流計測回路は、前記第2ラインに配置される、プラズマ処理装置。
【請求項3】
第1電極部と第2電極部との間でプラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記第1電極部と、
前記第1電極部と前記第2電極部との間に電圧を印加する電源部と、
前記第1電極部と前記第2電極部と間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部で検出された検出値と所定閾値とを比較して前記電源部の印加電圧を調整する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記検出値の大きさが前記所定閾値未満になった場合、前記印加電圧の値を大きくさせ、
前記検出値の大きさが前記所定閾値以上になった場合、前記印加電圧をその時点の電圧値で維持させる、プラズマ処理装置。
【請求項4】
前記所定閾値は、
第1閾値と、
前記第1閾値より大きい第2閾値と、
を有し、
前記制御部は、前記印加電圧を調整して前記検出値の大きさを前記第1閾値以上、前記第2閾値以下とする、請求項1
または2のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記検出値に基づいて前記第1電極部を含む電極部の劣化診断を行い、
当該劣化診断により前記電極部が劣化していると判断される場合に、警報を報知させる処理を行う、請求項1から
4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
前記検出値を蓄積可能な記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記記憶部に蓄積された前記検出値の情報に基づいて前記劣化診断を行う、請求項
5に記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】
第1電極部と第2電極部との間でプラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記第1電極部と、
前記第1電極部と前記第2電極部との間に電圧を印加する電源部と、
前記第1電極部と前記第2電極部と間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部で検出された検出値と所定閾値とを比較して前記電源部の印加電圧を調整する制御部と、
を有し、
前記第2電極部は、前記プラズマ処理が行われる被処理物により構成される、プラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、処理対象物の洗浄、エッチングなどの表面処理の方法として、プラズマ処理が知られている。特開2009-135253号公報には、プラズマ放電の有無や放電異常を正しく監視し、不具合発生に適切に対処することが可能なプラズマ処理装置が開示される。
【0003】
特開2009-135253号公報では、処理対象物を処理室内に収容してプラズマ処理を行うプラズマ処理において、放電検出センサにプラズマ放電の変化に応じて誘発される電位変化の信号が受信され、電位変化を示す信号データとして一時的に信号記録部に記録される。記録された信号データが参照され、放電開始波のカウント値、異常放電のカウント値、微小アーク放電のカウント値などプラズマ放電の状態を示す指標データが信号解析部によって抽出される。装置制御部によって指標データを監視することによりプラズマ放電の状態が判定され、プラズマ処理動作を適正に実行するためのリトライ処理、累積プラズマ処理、メンテナンス判定処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開2009-135253号公報に開示されるプラズマ処理装置においては、例えば劣化等により電極部の放電が弱くなると、メンテナンス判定処理によりメンテナンス警告表示が出され、人の手によるメンテナンス作業が必要になる。プラズマ処理装置を利用する製造現場等においては、人の手による作業を極力減らして、作業者の作業負担を低減することが望まれる。
【0006】
本発明は、作業負担を低減しつつ、プラズマ処理を安定して行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的なプラズマ処理装置は、第1電極部と第2電極部との間でプラズマを発生させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、前記第1電極部と、前記第1電極部と前記第2電極部との間に電圧を印加する電源部と、前記第1電極部と前記第2電極部と間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部で検出された検出値と所定閾値とを比較して前記電源部の印加電圧を調整する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
例示的な本発明によれば、作業負担を低減しつつ、プラズマ処理を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置の回路構成を模式的に示した図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置の制御ブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置における電圧検出部で検出される電圧と、電流計測回路で計測される電流との時間変化を例示する図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置における電圧制御の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置における電圧制御の変形例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置の制御ブロック図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置で実行される劣化診断の流れを示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置で実行される劣化診断の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、プラズマ処理装置100の説明にあたって、ステージ10に対して被処理物2が配置される側を上として、上下方向を定義する。また、上下方向に直交する面と平行な方向を水平方向とする。これらの方向は、各部の形状や位置関係を説明するために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定するものではない。
【0011】
<1.第1実施形態>
(1-1.プラズマ処理装置の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置100の回路構成を模式的に示した図である。
図1に示すように、プラズマ処理装置100は、第1電極部1と第2電極部2との間でプラズマPを発生させてプラズマ処理を行う。プラズマ処理には、例えば、表面改質処理、薄膜形成処理、アッシング処理、又は洗浄処理等が含まれる。
【0012】
本実施形態では、第2電極部2は、プラズマ処理が行われる被処理物により構成される。すなわち、プラズマ処理装置100は、いわゆるダイレクト方式のプラズマ処理装置である。以下、第2電極部2を構成する被処理物のことを被処理物2と記載することがある。ダイレクト方式のプラズマ処理装置100では、プラズマPの発生箇所と被処理物2の距離とを近くすることができるために、プラズマPで生成された活性種を効率良く被処理物2に接触させることができる。被処理物2は、金属等の導電性の部材であり、様々な形状をとり得る。
【0013】
なお、本発明は、ダイレクト方式のプラズマ処理装置以外に適用されてよい。本発明は、例えば2つの電極部間で発生するプラズマにより生成された活性種を被処理物に吹き付けるリモート方式のプラズマ処理装置に適用されてもよい。このような構成の場合には、プラズマ処理装置は、装置の構成要素として第2電極部を含む。
【0014】
また、本実施形態では、プラズマ処理は大気圧下で行われる。これによれば、密閉容器内に被処理物を配置して減圧下でプラズマ処理を行う場合に比べて、作業効率を向上することができる。また、減圧に耐える強固な密閉容器が不要になるため、プラズマ処理を安価に行うことができる。ただし、本発明は、減圧下でプラズマ処理を行うプラズマ処理装置に適用されてもよい。
【0015】
図1に示すように、プラズマ処理装置100は、第1電極部1と、電源部3と、電流検出部4とを有する。プラズマ処理装置100は、電圧検出部5を更に有する。その他、プラズマ処理装置100は、被処理物2を載せるステージ10を更に有する。ステージ10は、金属等の導電性の部材で構成され、水平方向に広がる板状である。ステージ10の上面は、第1電極部1と上下方向に対向する。被処理物2は、ステージ10の上面に載せられる。
【0016】
第1電極部1は、ステージ10に載置された被処理物(第2電極部)2と対向して配置される。詳細には、第1電極部1は、ステージ10に載置された被処理物2の上側に隙間Sを介して配置される。第1電極部1は、上下に延びる柱状である。本実施形態では、第1電極部1は、概ね金属等の導電性の部材で構成される。第1電極部1は、導電性の部材の下面を覆う誘電体11を有する。このために、被処理物2は、誘電体11と上下方向に隙間Sを介して対向する。誘電体11は、例えば、アルミナ、ジルコニア、又は、快削性セラミック等のセラミック材料により構成される。
【0017】
電源部3は、第1電極部1と第2電極部2との間に電圧を印加する。電源部3は、高電圧電源である。電源部3は、高電圧を高周波で印加することができる交流電源である。電源部3が印加する電圧の周波数は、例えば、1kHz~100kHzである。電源部3が印加する電圧の波形は、パルス波形が好ましい。ただし、印加電圧の波形は、例えば正弦波又は矩形波等の他の波形であってもよい。また、電源部3が印加する電圧の大きさは、例えば5kVpp~20kVppである。本実施形態では、後述のように、電源部3が印加する電圧の大きさは、一定ではなく、適宜調整される。
【0018】
電源部3は、第1端子31と第2端子32とを有する。第1端子31は、第1電極部1に第1ラインL1により導通される。第2端子32は、第2電極部2に第2ラインL2により導通される。詳細には、第2端子32は、ステージ10を介して第2電極部2に第2ラインL2により導通される。
【0019】
本実施形態では、第1端子31は電圧出力端子であり、第2端子32はグランド端子である。すなわち、電源部3は、第1電極部1に第1ラインL1により導通される電圧出力端子31と、第2電極部2に第2ラインL2により導通されるグランド端子32とを有する。
【0020】
被処理物2がステージ10に載置され、電源部3により高周波の高電圧が印加される。これにより、第1電極部1と第2電極部(被処理物)2との間で誘電体バリア放電が行われ、隙間Sに供給される処理ガスがプラズマ化される。プラズマPにより生成された活性種が被処理物2の表面に接触し、被処理物2の表面がプラズマ処理される。誘電体バリア放電は、プラズマ放電の一種である。
【0021】
なお、処理ガスは、不図示のガス供給手段によって外部から隙間Sに供給されてよい。ただし、ガス供給手段は配置されなくてもよく、処理ガスは隙間Sに自然に供給されるガスであってもよい。また、処理ガスの種類は、処理目的に応じて適宜選択されればよく、特に限定されない。例えば、金属製の被処理物2の表面に付着した切削油などの残渣を除去する場合には、処理ガスは窒素に対して微量に酸素を添加した混合ガスであってよい。
【0022】
また、電源部3によって印加する電圧の波形制御によりアーク放電を抑制することができる場合等には、第1電極部1は誘電体11を有さなくてもよい。すなわち、第1電極部1の誘電体11は必須ではない。
【0023】
電流検出部4は、第1電極部1と第2電極部2との間に電圧が印加されて生じるプラズマ放電の放電電流を検出する。電流検出部4で検出された放電電流の検出値は、制御部6に出力される。本実施形態では、電流検出部4は、電流計測回路41と、ピークホールド回路42とを有する。電流計測回路41は放電電流を計測する。ピークホールド回路42は、電流計測回路41から入力される計測信号のピーク値をホールドする。本実施形態では、電流計測回路41は、電流を電圧に変換するシャント抵抗を用いて構成される。ただし、電流計測回路41は、他の構成でもよく、例えば、空芯コイルを用いて誘電電圧を検出する構成であってもよい。ピークホールド回路42の詳細については後述する。
【0024】
電流計測回路41は、第2ラインL2に配置される。すなわち、電流計測回路41は、誘電体バリア放電により、被処理物2およびステージ10を介して第2ラインL2に流れる放電電流を検出する。本実施形態によれば、電源部3から高電圧が出力される第1ラインL1を避けて電流計測回路41を配置することができ、電流計測回路41を構成する部品の小型化および低コスト化を図ることができる。なお、電流計測回路41は、第1ラインL1に配置されてもよい。
【0025】
電圧検出部5は、第1端子31と第2端子32との間の電圧を検出する。電圧検出部5は、電圧検出回路を含んで構成される。電圧検出回路は、高電圧を抵抗分圧することで放電電圧を処理し易い低電圧に変換して電圧の検出を行う。
【0026】
図2は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置100の制御ブロック図である。
図2に示すように、プラズマ処理装置100は制御部6を有する。プラズマ処理装置100は、電圧調整回路7を更に有する。
【0027】
制御部6は、例えばマイクロコンピュータであり、プラズマ処理装置100の全体を統括的に制御する。制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等を備える。制御部6の各種の機能は、例えばROMに記憶されるコンピュータプログラムに従ってCPUが演算処理を行うことによって実現される。
【0028】
制御部6は、電流検出部4で検出された検出値と所定閾値とを比較して電源部3の印加電圧を調整する。本実施形態によれば、電流検出部4により得られる放電状態の情報により電源部3の印加電圧を自動的に調整することができ、作業負担を低減しつつ、プラズマ処理を安定して行うことができる。本実施形態によれば、例えば第1電極部1等の劣化が原因となって放電電流が低下し始めても、電源部3の印加電圧を自動的に大きくして、プラズマ処理を適切に行うことができる。制御部6による電源部3の電圧制御の詳細については後述する。
【0029】
電圧調整回路7は、入力された電圧の調整を行い、調整した電圧を電源部3に出力する。電圧調整回路7には、不図示の外部交流電源から交流電圧(例えば100V)が入力される。電圧調整回路7は、制御部6の指示にしたがって電源部3に出力する電圧の調整を行う。
【0030】
(1-2.電源部の電圧制御)
図3は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置100における電圧検出部5で検出される電圧Vと、電流計測回路41で計測される電流Iとの時間変化を例示する図である。
【0031】
図3に示すように、プラズマ処理装置100においては、電源部3で高周波電圧が印加されることに対応して、電圧検出部5で検出される電圧の波形は、プラスの電圧とマイナスの電圧とが半周期ごとに入れ替わる波形になっている。電圧Vの極性が切り替わるタイミング付近で、パルス状の放電電流が発生する。例えば、
図3の領域Aにおいては、パルス状の放電電流が発生している。放電電流がパルス状であるために、そのままでは電流値のサンプリングが困難である。この点を考慮して、本実施形態では、電流検出部4がピークホールド回路42を有する構成としている。
【0032】
ピークホールド回路42では、所定のホールド(サンプリング)期間内において、電流計測回路41で計測される計測信号の絶対値の最大値がホールドされる。所定のホールド期間内において、計測信号の絶対値の最大値が得られるごとにホールドされる値は更新される。所定のホールド期間の完了後に、ホールドされた電流値が電流検出部4で検出された検出値として制御部6に出力される。すなわち、本実施形態では、電流検出部4で検出された検出値は、ピークホールド回路42でホールドされた電流値である。本構成によれば、例えばパルス状の波形を有して値が変動する放電電流を、制御部6における所定閾値との比較に適した状態として抽出することができる。
【0033】
なお、ピークホールド回路42は、所定のホールド期間が完了すると、現在のホールド値をリセットする。これにより、次のホールド期間のピークホールド作業が可能になる。
【0034】
本実施形態では、ピークホールド回路42のホールド期間は、電圧検出部5で検出される電圧値に基づいて決められる。本構成によれば、プラズマ放電により発生する放電電流の発生タイミングを適切に捉えて放電電流の電流値を検出することができ、プラズマ放電に用いる印加電圧の調整を適切に行うことができる。
【0035】
詳細には、ピークホールド回路42は、電圧検出部5で検出される電圧値の極性が変わった第1タイミングから、次に電圧検出部5で検出される電圧値の極性が変わった第2タイミングまでをホールド期間とする。第1タイミングは、電圧検出部5で検出される電圧値の極性がプラスからマイナスに変わるタイミングと、電圧検出部5で検出される電圧値の極性がマイナスからプラスに変わるタイミングとのいずれかである。第2タイミングは、第1タイミングが前者の場合には、電圧検出部5で検出される電圧値の極性がマイナスからプラスに変わるタイミングである。第2タイミングは、第1タイミングが後者の場合には、電圧検出部5で検出される電圧値の極性がプラスからマイナスに変わるタイミングである。
【0036】
図4は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置100における電圧制御の流れを示すフローチャートである。
図4に示す電圧制御処理は、例えば、プラズマ処理装置100を用いたプラズマ処理作業が朝から夕方まで行われるとした場合、朝のプラズマ処理作業開始前と、夕方のプラズマ処理作業終了時との少なくともいずれか一方で行われてよい。また、電圧制御処理は、例えば、決められた期間ごとに行われてもよい。また、電圧制御処理は、例えば、プラズマ処理が行われた被処理物の数が所定数に達するごとに行われてもよい。所定数は1つであってもよい。
【0037】
ステップS1では、制御部6は電流検出部4の検出値(以下、電流検出値という)を取得したか否かを確認する。なお、制御部6は、先に取得した電流検出値がある場合には、新たに電流検出値を取得したか否かを確認する。制御部6は、電流検出値を取得した場合(ステップS1でYes)、次のステップS2に処理を進める。一方、制御部6は、電流検出値を取得していない場合(ステップS1でNo)、ステップS1の処理を繰り返す。
【0038】
ステップS2では、制御部6は、電流検出値の大きさが所定閾値より小さいか否かを判断する。所定閾値は、例えば、予め実験又はシミュレーションにより求められ、ROM等に記憶された値である。制御部6は、電流検出値の大きさが所定閾値より小さい場合、次のステップS3に処理を進める。一方、制御部6は、電流検出値の大きさが所定閾値と同じか、或いは、所定閾値より大きい場合、ステップS4に処理を進める。
【0039】
ステップS3では、制御部6は、電源部3の印加電圧の値を大きくする。制御部6は、例えば、印加電圧を予め決められた一定値だけ大きくする。一定値は、大きすぎないことが好ましい。必要に応じて小刻みに電圧値が大きくされる構成とし、第1電極部1と第2電極部2との間に急激に大きな電圧が加わることを抑制するためである。制御部6は、ステップS3の処理を行うと、ステップS1に処理を戻す。
【0040】
なお、印加電圧の値を大きくする量(補正量)は、一定値でなくてもよい。電流検出値と所定閾値との差の大きさに応じて、印加電圧の補正量は決定されてよい。補正量は、例えば、予め求めた関係式又はテーブルを用いて決定されてよい。
【0041】
ステップS4では、制御部6は、電源部3の印加電圧の値を現在の値で維持する。制御部6は、ステップS4の処理が終了すると、電圧制御作業を終了する。電圧制御作業の終了は、例えば不図示のモニタ等を用いて報知されることが好ましい。電圧制御作業の終了により、プラズマ処理装置100は、電圧制御処理で決定された電圧値でプラズマ処理を行う。
【0042】
以上のように、本実施形態では、制御部6は、電流検出値の大きさが所定閾値未満になった場合、印加電圧の値を大きくさせる。また、制御部6は、電流検出値の大きさが所定閾値以上になった場合、印加電圧をその時点の電圧値で維持させる。これによれば、第1電極部1を含む電極部の劣化が進んだことが原因となって放電電流が低下し始めても、自動的に印加電圧を大きくすることで放電電流の低下を抑制してプラズマ処理を適切に行うことができる。
【0043】
(1-3.変形例)
図5は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置100における電圧制御の変形例を示すフローチャートである。
図5に示す変形例の電圧制御処理は、
図4に示す電圧制御処理の場合と同様のタイミングで実行されてよい。変形例の制御処理は、プラズマ処理作業中に実施されてもよい。すなわち、一つの被処理物2のプラズマ処理中に電圧制御が連続して実行されてよい。
【0044】
ステップS11では、制御部6は電流検出値を取得したか否かを確認する。なお、制御部6は、先に取得した電流検出値がある場合には、新たに電流検出値を取得したか否かを確認する。制御部6は、電流検出値を取得した場合(ステップS11でYes)、次のステップS12に処理を進める。一方、制御部6は、電流検出値を新たに取得していない場合(ステップS11でNo)、ステップS11の処理を繰り返す。
【0045】
ステップS12では、制御部6は、電流検出値の大きさが第1閾値より小さいか否かを判断する。第1閾値は、例えば、予め実験又はシミュレーションにより求められ、ROM等に記憶された値である。制御部6は、電流検出値の大きさが第1閾値より小さい場合、次のステップS13に処理を進める。一方、制御部6は、電流検出値の大きさが第1閾値と同じか、或いは、第1閾値より大きい場合、ステップS14に処理を進める。
【0046】
ステップS13では、制御部6は、電源部3の印加電圧の値を大きくする。制御部6は、例えば、印加電圧を予め決められた一定値だけ大きくする構成であってよい。また、制御部6は、電流検出値と第1閾値との差の大きさに応じて、印加電圧の値を大きくする量を決定する構成であってもよい。前者に比べて後者の方が、放電電流を素早く所定範囲内に収めることができる。制御部6は、ステップS13の処理を行うと、ステップS11に処理を戻す。
【0047】
ステップS14では、制御部6は、電流検出値の大きさが第2閾値より大きいか否かを判断する。第2閾値は、例えば、予め実験又はシミュレーションにより求められ、ROM等に記憶された値である。第2閾値は、第1閾値よりも大きい。制御部6は、電流検出値の大きさが第2閾値より大きい場合、次のステップS15に処理を進める。一方、制御部6は、電流検出値の大きさが第2閾値と同じか、或いは、第2閾値より小さい場合、ステップS16に処理を進める。
【0048】
ステップS15では、制御部6は、電源部3の印加電圧の値を小さくする。制御部6は、例えば、印加電圧を予め決められた一定値だけ小さくする構成であってよい。また、制御部6は、電流検出値と第2閾値との差の大きさに応じて、印加電圧の値を小さくする量を決定する構成であってもよい。前者に比べて後者の方が、放電電流を素早く所定範囲内に収めることができる。制御部6は、ステップS15の処理を行うと、ステップS11に処理を戻す。
【0049】
ステップS16では、制御部6は、電圧制御を終了するか否かの確認を行う。例えば、制御部6は、被処理物2の所定範囲のプラズマ処理が全て終了したと判断される場合に、電圧制御処理を終了すると判断する。また、制御部6は、被処理物2の所定範囲のプラズマ処理が全て終了していないと判断される場合に、電圧制御処理を終了しないと判断する。制御部6は、電圧制御を終了すると判断した場合(ステップS16でYes)、電圧制御処理を終了する。一方、制御部6は、電圧制御を終了しないと判断した場合(ステップS16でNo)、ステップS11に処理を戻す。
【0050】
以上のように、本変形例でも、制御部6は、電流検出部4で検出された検出値と所定閾値とを比較して電源部3の印加電圧を調整する。ただし、本変形例では、所定閾値は、第1閾値と、第1閾値より大きい第2閾値とを有する。制御部6は、印加電圧を調整して電流検出値の大きさを第1閾値以上、第2閾値以下とする。これによれば、放電電流の変動を小さくすることができる。第1閾値と第2閾値との差を小さくすることにより、放電電流を一定の値に近づけて制御することができ、プラズマ処理の精度を向上することができる。例えば、本変形例の構成は、プラズマ処理を利用して被処理物2の表面改質を行う場合等に有効である。
【0051】
なお、
図5に示す例では、電流検出値の大きさと第1閾値との比較を行った後に、電流検出値の大きさと第2閾値との比較を行ったが、この順番は逆であってよい。すなわち、電流検出値の大きさと第2閾値との比較を行った後に、電流検出値の大きさと第1閾値との比較が行われてよい。また、ステップS16の処理はなくてもよい。例えば、電圧制御フローが、第1電極部1を含む電極部の劣化に対応するために行われる処理である場合には、ステップS16の処理はなくてもよい。
【0052】
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態のプラズマ処理装置100Aについて説明する。第2実施形態の説明に際しては、第1実施形態と重複する内容は、特に説明の必要がない場合にはその説明を省略する。
【0053】
(2-1.プラズマ処理装置の概要)
第2実施形態のプラズマ処理装置100Aの回路構成は、第1実施形態と同様である。
図6は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置100Aの制御ブロック図である。プラズマ処理装置100Aは、第1実施形態と同様に、電源部3と、電流検出部4と、制御部6Aと、電圧調整回路7とを有する。プラズマ処理装置100Aは、記憶部8を更に有する。その他、プラズマ処理装置100Aは、報知部9を有する。なお、報知部9は、プラズマ処理装置100Aとは別の装置であってもよい。すなわち、プラズマ処理装置100Aに報知部9は必須でない。
【0054】
制御部6Aは、第1実施形態の機能に付加された機能を有する。制御部6Aは、電流検出値に基づいて第1電極部1を含む電極部の劣化診断を行う。また、制御部6Aは、当該劣化診断により電極部が劣化していると判断される場合に、警報を報知させる処理を行う。これによれば、劣化が激しい電極部を見つけ出し、不適切なプラズマ処理が行われることを避けることができる。本実施形態では、劣化が激しい電極部に対して無理に電圧制御を行ってプラズマ処理を行わせることを防止できる。なお、制御部6Aは、劣化診断により電極部が劣化していると判断した場合には、プラズマ処理の実行を禁止する構成とすることが好ましい。
【0055】
記憶部8は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであり、各種の情報を記憶する。記憶部8は、電流検出値を蓄積可能である。本実施形態では、制御部6Aは、電流検出部4から取得した電流検出値を、例えば取得時間情報、当該電流検出値が得られた時点の電源部3の印加電圧等と組み合わせて記憶部8に記憶させる。
【0056】
報知部9は、第1電極部1を含む電極部の劣化をユーザに知らせる。報知部9は、電極部の劣化を知らせることができる手段であればよい。報知部9が電極部の劣化を知らせる手段には、例えば、音、光、振動、および、画面表示のうちの少なくともいずれか1つが含まれることが好ましい。音には、警報音や音声が含まれてよい。報知部9は、例えば、音発生装置、発光装置、振動発生装置、表示装置等であってよい。
【0057】
(2-2.劣化診断)
制御部6Aによる劣化診断は、電源部3の電圧制御処理と合わせて、又は、電源部3の電圧制御処理とは別のタイミングで実行されてよい。
図7は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置100Aで実行される劣化診断の流れを示すフローチャートである。
図7に示す例では、劣化診断は、例えば、電圧制御処理の前又は後に行われる。
【0058】
ステップS21では、制御部6Aは、劣化診断が必要であるか否かを確認する。例えば、制御部6Aは、時間情報に基づき劣化診断が必要か否かを判断する。これにより、例えば一日のうちの決まったタイミングで劣化診断を行うことができる。また、例えば、制御部6Aは、電極部の交換やメンテナンスを行ってからのプラズマ処理装置100の累積使用時間、又は、被処理物2の処理回数等に基づき劣化診断が必要か否かを判断する。また、制御部6Aは、電圧制御の実行状況に基づき劣化診断が必要か否かを判断する。例えば、制御部6Aは、電圧制御により設定電圧が所定の電圧閾値以上になっている場合等に劣化診断が必要であると判断する。制御部6Aは、劣化診断が必要であると判断した場合(ステップS21でYes)、ステップS22に処理を進める。一方、制御部6Aは、劣化診断が必要でないと判断した場合(ステップS21でNo)、劣化診断処理を終了する。
【0059】
ステップS22では、制御部6Aは、記憶部8に蓄積される蓄積情報を取得する。本実施系形態では、蓄積情報は、電流検出部4で検出された検出値に関する過去の情報を蓄積した情報である。上述のように、蓄積情報に蓄積される電流検出値の情報は、当該電流検出値の取得時間情報や、当該電流検出値が得られた時点の電源部3の印加電圧等を含む情報である。制御部6Aは、蓄積情報を取得すると、ステップS23に処理を進める。
【0060】
ステップS23では、制御部6Aは劣化診断を行う。本実施形態では、制御部6Aは、記憶部8に蓄積された電流検出値の情報に基づいて劣化診断を行う。制御部6Aは、例えば、電源部3の設定電圧と電流検出値との関係を確認する。例えば、設定電圧の変化に対する電流検出値の変化の現在の傾向と、過去の傾向とが比べられる。設定電圧の変化に対する電流検出値の変化の大きさが、過去に比べて所定のレベルを超えて現在が小さい場合、制御部6Aは第1電極部1を含む電極部が劣化していると判断する。また、制御部6Aは、例えば、電源部3の設定電圧が同一である場合に検出された電流検出値の推移を確認する。制御部6Aは、現在の電流検出値が所定のレベルを超えて低い値をなっている場合に、電極部が劣化していると判断する。制御部6Aは、劣化診断を完了すると、ステップS24に処理を進める。
【0061】
ステップS24では、制御部6Aは劣化診断の結果に基づき警報が必要であるか否かを判断する。警報は、ユーザに電極部のメンテナンスを促す知らせである。メンテナンスには、電極部の交換が含まれてよい。制御部6Aは、劣化診断により電極部が劣化していると判断した場合には警報が必要であると判断する。制御部6Aは、劣化診断により電極部が劣化していないと判断した場合には警報が必要でないと判断する。制御部6Aは、警報が必要であると判断した場合(ステップS24でYes)、ステップS25に処理を進める。一方、制御部6Aは、警報が必要でないと判断した場合(ステップS24でNo)、劣化診断を終了する。
【0062】
ステップS25では、制御部6Aは、報知部9に警報を報知させるための処理を行う。制御部6Aは、例えば、電極部のメンテナンスが必要であることを伝えるメッセージを不図示のモニタに表示させる。モニタは、報知部9の一例である。
【0063】
本実施形態によれば、長期的に蓄積された放電電流の検出値の情報に基づいて電極部の劣化状態を判断することができるために、電極部の劣化状態に関して信頼度の高い情報をユーザに伝えることができる。
【0064】
(2-3.変形例)
図8は、本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置100Aで実行される劣化診断の変形例を示すフローチャートである。本変形例では、劣化診断と電圧制御処理とが一括して行われる。
【0065】
ステップS31では、制御部6Aは電流検出値を取得したか否かを確認する。なお、制御部6Aは、先に取得した電流検出値がある場合には、新たに電流検出値を取得したか否かを確認する。制御部6Aは、電流検出値を取得した場合(ステップS31でYes)、次のステップS32に処理を進める。一方、制御部6Aは、電流検出値を取得していない場合(ステップS31でNo)、ステップS31の処理を繰り返す。
【0066】
ステップS32では、制御部6Aは、電流検出値の大きさが劣化閾値より小さいか否かを判断する。劣化閾値は、第1電極部1を含む電極部が劣化しているか否かを判断する判断指標である。劣化閾値は、例えば、予め実験又はシミュレーションにより求められ、記憶部8等に記憶された値である。制御部6Aは、電流検出値の大きさが劣化閾値より小さい場合、次のステップS33に処理を進める。一方、制御部6Aは、電流検出値の大きさが劣化閾値と同じか、或いは、劣化閾値より大きい場合、ステップS34に処理を進める。
【0067】
ステップS33では、制御部6Aは、電極部が劣化しており、電極部のメンテナンスが必要であると判断して、報知部9に警報を報知させるための処理を行う。制御部6Aは、例えば、電極部のメンテナンスが必要であることを伝えるメッセージを不図示のモニタに表示させる。
【0068】
ステップS34では、制御部6Aは、電流検出値の大きさが電圧制御閾値より小さいか否かを判断する。電圧制御閾値は、第1実施形態の所定閾値と同じであり、現在の電源部3の電圧値を大きくするか否かを判断する指標である。電圧制御閾値は、劣化閾値より大きな値である。制御部6Aは、電流検出値の大きさが電圧制御閾値より小さい場合、次のステップS35に処理を進める。一方、制御部6Aは、電流検出値の大きさが電圧制御閾値と同じか、或いは、電圧制御閾値より大きい場合、ステップS36に処理を進める。
【0069】
ステップS35では、制御部6Aは、電源部3の印加電圧の値を大きくする。制御部6Aは、例えば、印加電圧を予め決められた一定値だけ大きくする構成であってよい。また、制御部6Aは、電流検出値と電圧制御閾値との差の大きさに応じて、印加電圧の値を大きくする量を決定する構成であってもよい。制御部6Aは、ステップS35の処理を行うと、ステップS31に処理を戻す。
【0070】
ステップS36では、制御部6Aは、電源部3の印加電圧の値を現在の値で維持する。制御部6Aは、ステップS36の処理が終了すると、劣化診断処理と電圧制御処理とを終了する。
【0071】
なお、制御部6Aは、例えば、電源部3に印加する電圧の値を大きくしたにもかかわらず、放電電流が大きくならない場合に、電極部が劣化したと判断してもよい。
【0072】
<3.留意事項>
本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、ワークのプラズマ処理を行う装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1・・・第1電極部
2・・・第2電極部
3・・・電源部
4・・・電流検出部
6、6A・・・制御部
8・・・記憶部
31・・・第1端子、電圧出力端子
32・・・第2端子、グランド端子
41・・・電流計測回路
42・・・ピークホールド回路
100、100A・・・プラズマ処理装置
L1・・・第1ライン
L2・・・第2ライン
P・・・プラズマ