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特許70773253-ピリジルオキシアニリド化合物及びその用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】3-ピリジルオキシアニリド化合物及びその用途
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20220523BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20220523BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20220523BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
A01N43/54 F
A01P13/00
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019536791
(86)(22)【出願日】2018-08-17
(86)【国際出願番号】 JP2018030460
(87)【国際公開番号】W WO2019035477
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】P 2017157833
(32)【優先日】2017-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018034373
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(72)【発明者】
【氏名】木地 俊之
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-155061(JP,A)
【文献】特開平5-039272(JP,A)
【文献】特表2008-522965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A01N
A01P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】
で示される化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物と、不活性担体とを含有する除草用組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物を、雑草又は雑草の生育する場所に施用する工程を含む雑草の防除方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、日本国特許出願2017-157833号(2017年8月18日出願)および日本国特許出願2018-034373号(2018年2月28日出願)に基づくパリ条約上の優先権および利益を主張するものであり、ここに引用することによって、上記出願に記載された内容の全体が、本明細書中に組み込まれるものとする。
本発明は3-ピリジルオキシアニリド化合物及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2には雑草防除効果を示す化合物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2011/137088号
【文献】米国特許第6537948号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は優れた雑草防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題について検討した結果、下記式(1)で示される化合物が優れた雑草防除効力を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 式(1):
【化1】
で示される化合物(以下、本発明化合物と記す)。
〔2〕 〔1〕に記載の化合物と、不活性担体とを含有する除草用組成物(以下、本発明除草用組成物とも記す)。
〔3〕 〔1〕に記載の化合物を、雑草又は雑草の生育する場所に施用する工程を含む雑草の防除方法(以下、本発明雑草防除方法とも記す)。
【発明の効果】
【0006】
本発明化合物は、優れた雑草防除効力を有し、除草用組成物の有効成分として有効である。本発明化合物はまた、有用植物に対する薬害が低く、高い安全性を示し、除草用組成物の有効成分として有効である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明除草用組成物は、本発明化合物と不活性担体とを含有する。本発明除草用組成物は、通常、本発明化合物と固体担体、液体担体等の不活性担体とを混合し、必要に応じて界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粒剤、ドライフロアブル剤、乳剤、マイクロカプセル剤等に製剤化して用いる。これらの製剤には本発明化合物が重量比で通常0.1~99%含有される。
【0008】
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、乾式シリカ、湿式シリカ、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末及び粒状物等、並びに合成樹脂(ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン-6、ナイロン-11、ナイロン-66等のナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル-プロピレン共重合体等)が挙げられる。
【0009】
液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル等)、アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す)、N,N-ジメチルアセトアミド等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、炭酸プロピレン及び植物油(大豆油、綿実油等)が挙げられる。
【0010】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、及びアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等の陰イオン界面活性剤が挙げられる。
【0011】
その他の製剤用補助剤としては、例えば固着剤、分散剤、着色剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、糖類(でんぷん、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、酸性リン酸イソプロピル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、BHA(2-tert-ブチル-4-メトキシフェノールと3-tert-ブチル-4-メトキシフェノールとの混合物)が挙げられる。
【0012】
本発明の雑草の防除方法は、本発明化合物の有効量を雑草又は雑草が生育する場所若しくは生育するであろう場所に施用する工程を含むものである。本発明の雑草の防除方法には、通常、本発明除草用組成物の形態で用いられる。本発明の雑草の防除方法としては、例えば本発明除草用組成物を雑草に茎葉処理する方法、本発明除草用組成物を雑草が生育する又は生育するであろう土壌表面に処理する方法、本発明除草用組成物を雑草が生育する土壌に混和処理する方法、及び本発明除草用組成物を雑草が生育する又は生育するであろう場所を湛水した水田の表面水に処理する方法が挙げられる。本発明の雑草の防除方法には、雑草を防除する面積1haあたり本発明化合物が、通常5~5000g、好ましくは10~1000g用いられる。
【0013】
本発明化合物は、作物としての有用植物を栽培する農耕地等で使用して、当該農耕地における雑草を防除することができる。
上記の有用植物としては、例えば、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ラッカセイ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ、ホップ;
ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン、マクワウリ等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等)、セリ科野菜(パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、マメ科作物(エンドウ、インゲンマメ、アズキ、ソラマメ、ヒヨコマメ等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ、コンニャク、ショウガ、オクラ;
仁果類(リンゴ、ナシ、セイヨウナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ、アブラヤシ等。
上記の有用植物には、遺伝子組換え植物も含まれる。
【0014】
本発明化合物の防除対象としては、次の1種以上のものが挙げられる。
イラクサ科雑草(Urticaceae):ヒメイラクサ(Urtica urens);
タデ科雑草(Polygonaceae):ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、サナエタデ(Polygonum lapathifolium)、アメリカサナエタデ(Polygonum pensylvanicum)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、イヌタデ(Polygonum longisetum)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、ハイミチヤナギ(Polygonum arenastrum)、イタドリ(Polygonum cuspidatum)、ギシギシ(Rumex japonicus)、ナガバギシギシ(Rumex crispus)、エゾノギシギシ(Rumex obtusifolius)、スイバ(Rumex acetosa);
スベリヒユ科雑草(Portulacaceae):スベリヒユ(Portulaca oleracea);
ナデシコ科雑草(Caryophyllaceae):ハコベ(Stellaria media)、ウシハコベ(Stellaria aquatica)、ミミナグサ(Cerastium holosteoides)、オランダミミナグサ(Cerastium glomeratum)、オオツメクサ(Spergula arvensis)、マンテマ(Silene gallica);
ザクロソウ科雑草(Molluginaceae):クルマバザクロウソウ(Mollugo verticillata);
アカザ科雑草(Chenopodiaceae):シロザ(Chenopodium album)、ケアリタソウ(Chenopodium ambrosioides)、ホウキギ(Kochia scoparia)、ノハラヒジキ(Salsola kali)、アトリプレックス属(Atriplex spp.);
【0015】
ヒユ科雑草(Amaranthaceae):アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、ホナガイヌビユ(Amaranthus viridis)、イヌビユ(Amaranthus lividus)、ハリビユ(Amaranthus spinosus)、ホナガアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus patulus)、ウォーターヘンプ(Amaranthus tuberculatus)、アメリカビユ(Amaranthus blitoides)、ハイビユ(Amaranthus deflexus)、アマランサス クイテンシス(Amaranthus quitensis)、ナガエツルノゲイトウ(Alternanthera philoxeroides)、ツルゲイトウ(Alternanthera sessilis)、サングイナリア(Alternanthera tenella)
ケシ科雑草(Papaveraceae):ヒナゲシ(Papaver rhoeas)、ナガミヒナゲシ(Papaver dubium)、アザミゲシ(Argemone mexicana);
アブラナ科雑草(Brassicaceae):セイヨウノダイコン(Raphanus raphanistrum)、ラディッシュ(Raphanus sativus)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、ナズナ(Capsella bursa-pastoris)、セイヨウカラシナ(Brassica juncea)、セイヨウアブラナ(Brassica napus)、ヒメクジラグサ(Descurainia pinnata)、スカシタゴボウ(Rorippa islandica)、キレハイヌガラシ(Rorippa sylvestris)、グンバイナズナ(Thlaspi arvense)、ミヤガラシ(Myagrum rugosum)、マメグンバイナズナ(Lepidium virginicum)、カラクサナズナ(Coronopus didymus);
フウチョウソウ科雑草(Capparaceae):クレオメ アフィニス(Cleome affinis);
【0016】
マメ科雑草(Fabaceae):クサネム(Aeschynomene indica)、ジグザグジョイントベッチ(Aeschynomene rudis)、アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)、ハブソウ(Cassia occidentalis)、ジュズハギ(Desmodium tortuosum)、ノハラハギ(Desmodium adscendens)、イリノイヌスビトハギ(Desmodium illinoense)、シロツメクサ(Trifolium repens)、クズ(Pueraria lobata)、カラスノエンドウ(Vicia angustifolia)、タヌキコマツナギ(Indigofera hirsuta)、インディゴフェラ トルキシレンシス(Indigofera truxillensis)、野生ササゲ(Vigna sinensis);
カタバミ科雑草(Oxalidaceae):カタバミ(Oxalis corniculata)、オッタチカタバミ(Oxalis strica)、オキザリス オキシプテラ(Oxalis oxyptera);
フウロソウ科雑草(Geraniaceae):アメリカフウロ(Geranium carolinense)、オランダフウロ(Erodium cicutarium);
トウダイグサ科雑草(Euphorbiaceae):トウダイグサ(Euphorbia helioscopia)、オオニシキソウ(Euphorbia maculata)、コニシキソウ(Euphorbia humistrata)、ハギクソウ(Euphorbia esula)、ショウジョウソウ(Euphorbia heterophylla)、ヒソップリーフサンドマット(Euphorbia brasiliensis)、エノキグサ(Acalypha australis)、トロピッククロトン(Croton glandulosus)、ロブドクロトン(Croton lobatus)、ブラジルコミカンソウ(Phyllanthus corcovadensis)、トウゴマ(Ricinus communis);
【0017】
アオイ科雑草(Malvaceae):イチビ(Abutilon theophrasti)、キンゴジカ(Sida rhombiforia)、マルバキンゴジカ(Sida cordifolia)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)、シダ グラジオビ(Sida glaziovii)、シダ サンタレムネンシス(Sida santaremnensis)、ギンセンカ(Hibiscus trionum)、ニシキアオイ(Anoda cristata)、エノキアオイ(Malvastrum coromandelianum);
アカバナ科雑草(Onagraceae):チョウジタデ(Ludwigia epilobioides)、キダチグンバイ(Ludwigia octovalvis)、ヒレタゴボウ(Ludwigia decurre)メマツヨイグサ(Oenothera biennis)、コマツヨイグサ(Oenothera laciniata);
アオギリ科雑草(Sterculiaceae):コバンバノキ(Waltheria indica);
スミレ科雑草(Violaceae):マキバスミレ(Viola arvensis)、ワイルドパンジー(Viola tricolor);
ウリ科雑草(Cucurbitaceae):アレチウリ(Sicyos angulatus)、ワイルドキューカンバー(Echinocystis lobata)、野生ニガウリ(Momordica charantia);
ミソハギ科雑草(Lythraceae):ヒメミソハギ(Ammannia multiflora)、ナンゴクヒメミソハギ(Ammannia auriculata)、ホソバヒメミソハギ(Ammannia coccinea)、エゾミソハギ(Lythrum salicaria)、キカシグサ(Rotala indica);
ミゾハコベ科雑草(Elatinaceae):ミゾハコベ(Elatine triandra)、カリフォルニアウォーターウォート(Elatine californica);
【0018】
セリ科雑草(Apiaceae):セリ(Oenanthe javanica)、ノラニンジン(Daucus carota)、ドクニンジン(Conium maculatum);
ウコギ科雑草(Araliaceae):チドメグサ(Hydrocotyle sibthorpioides)、ブラジルチドメグサ(Hydrocotyle ranunculoides);
マツモ科雑草(Ceratophyllaceae):マツモ(Ceratophyllum demersum);
ハゴロモモ科雑草(Cabombaceae):ハゴロモモ(Cabomba caroliniana);
アリノトウグサ科雑草(Haloragaceae):オオフサモ(Myriophyllum aquaticum)、フサモ(Myriophyllum verticillatum)、ウォーターミルフォイル類(Myriophyllum spicatum、Myriophyllum heterophyllum等);
ムクロジ科雑草(Sapindaceae):フウセンカズラ(Cardiospermum halicacabum);
サクラソウ科雑草(Primulaceae):アカバナルリハコベ(Anagallis arvensis);
ガガイモ科雑草(Asclepiadaceae):オオトウワタ(Asclepias syriaca)、ハニーヴァインミルクウィード(Ampelamus albidus);
アカネ科雑草(Rubiaceae):キャッチウィードベッドストロー(Galium aparine)、ヤエムグラ(Galium spurium var. echinospermon)、ヒロハフタバムグラ(Spermacoce latifolia)、ブラジルハシカグサモドキ(Richardia brasiliensis)、ウィングドファルスボタンウィード(Borreria alata);
【0019】
ヒルガオ科雑草(Convolvulaceae):アサガオ(Ipomoea nil)、アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、マルバアメリカアサガオ(Ipomoea hederacea var. integriuscula)、マメアサガオ(Ipomoea lacunosa)、ホシアサガオ(Ipomoea triloba)、ノアサガオ(Ipomoea acuminata)、ツタノハルコウ(Ipomoea hederifolia)、マルバルコウ(Ipomoea coccinea)、ルコウソウ(Ipomoea quamoclit)、イポモエア グランディフォリア(Ipomoea grandifolia)、イポモエア アリストロチアフォリア(Ipomoea aristolochiafolia)、モミジバヒルガオ(Ipomoea cairica)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)、コヒルガオ(Calystegia hederacea)、ヒルガオ(Calystegia japonica)、ツタノハヒルガオ(Merremia hedeacea)、ヘアリーウッドローズ(Merremia aegyptia)、ロードサイドウッドローズ(Merremia cissoides)、オキナアサガオ(Jacquemontia tamnifolia);
ムラサキ科雑草(Boraginaceae):ワスレナグサ(Myosotis arvensis);
シソ科雑草(Lamiaceae):ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、タマザキメハジキ(Leonotis nepetaefolia)、ニオイニガクサ(Hyptis suaveolens)、ヒプティス ロファンタ(Hyptis lophanta)、メハジキ(Leonurus sibiricus)、ヤブチョロギ(Stachys arvensis);
【0020】
ナス科雑草(Solanaceae):ヨウシュウチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、テリミノイヌホオズキ(Solanum americanum)、アメリカイヌホオズキ(Solanum ptycanthum)、ケイヌホオズキ(Solanum sarrachoides)、トマトダマシ(Solanum rostratum)、キンギンナスビ(Solanum aculeatissimum)、ワイルドトマト(Solanum sisymbriifolium)、ワルナスビ(Solanum carolinense)、センナリホオズキ(Physalis angulata)、スムーズグランドチェリー(Physalis subglabrata)、オオセンナリ(Nicandra physaloides);
ゴマノハグサ科雑草(Scrophulariaceae):フラサバソウ(Veronica hederaefolia)、オオイヌノフグリ(Veronica persica)、タチイヌノフグリ(Veronica arvensis)、アゼナ(Lindernia procumbens)、アメリカアゼナ(Lindernia dubia)、アゼトウガラシ(Lindernia angustifolia)、ウキアゼナ(Bacopa rotundifolia)、アブノメ(Dopatrium junceum)、オオアブノメ(Gratiola japonica);
オオバコ科雑草(Plantaginaceae):オオバコ(Plantago asiatica)、ヘラオオバコ(Plantago lanceolata)、セイヨウオオバコ(Plantago major)、ミズハコベ(Callitriche palustris);
【0021】
キク科雑草(Asteraceae):オナモミ(Xanthium pensylvanicum)、オオオナモミ(Xanthium occidentale)、イガオナモミ(Xanthium italicum)、野生ヒマワリ(Helianthus annuus)、カミツレ(Matricaria chamomilla)、イヌカミツレ(Matricaria perforata)、コーンマリーゴールド(Chrysanthemum segetum)、オロシャギク(Matricaria matricarioides)、ヨモギ(Artemisia princeps)、オウシュウヨモギ(Artemisia vulgaris)、チャイニーズマグウォート(Artemisia verlotorum)、セイタカアワダチソウ(Solidago altissima)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)、コゴメギク(Galinsoga parviflora)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、セネシオ ブラジリエンシス(Senecio brasiliensis)、セネシオ グリセバチ(Senecio grisebachii)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、オオアレチノギク(Conyza smatrensis)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、ブタクサ(Ambrosia artemisiaefolia)、クワモドキ(Ambrosia trifida)、タウコギ(Bidens tripartita)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、アメリカセンダングサ(Bidens frondosa)、ビーデンス スバルテルナンス(Bidens subalternans)、セイヨウトゲアザミ(Cirsium arvense)、アメリカオニアザミ(Cirsium vulgare)、マリアアザミ(Silybum marianum)、マスクチッスル(Carduus nutans)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、オニノゲシ(Sonchus asper)、ビーチクリーピングオックスアイ(Wedelia glauca)、パーフォリエートブラックフット(Melampodium perfoliatum)、ウスベニニガナ(Emilia sonchifolia)、シオザキソウ(Tagetes minuta)、パラクレス(Blainvillea latifolia)、コトブキギク(Tridax procumbens)、イェルバ ポロサ(Porophyllum ruderale)、パラグアイ スターバー(Acanthospermum australe)、ブリストリー スターバー(Acanthospermum hispidum)、フウセンガズラ(Cardiospermum halicacabum)、カッコウアザミ(Ageratum conyzoides)、コモンボーンセット(Eupatorium perfoliatum)、アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)、ダンドボロギク(Erechtites hieracifolia)、アメリカンエバーラスティング(Gamochaeta spicata)、ウラジロチチコグサ(Gnaphalium spicatum)、ジャゲリア ヒトラ(Jaegeria hirta)、ゴマギク(Parthenium hysterophorus)、メナモミ(Siegesbeckia orientalis)、メリケントキンソウ(Soliva sessilis)、タカサブロウ(Eclipta prostrata)、アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)、トキンソウ(Centipeda minima);
【0022】
オモダカ科雑草(Alismataceae):ウリカワ(Sagittaria pygmaea)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、セイヨウオモダカ(Sagittaria sagittifolia)、タイリンオモダカ(Sagittaria montevidensis)、アギナシ(Sagittaria aginashi)、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)、サジオモダカ(Alisma plantago-aquatica);
キバナオモダカ科(Limnocharitaceae):キバナオモダカ(Limnocharis flava);
トチカガミ科雑草(Hydrocharitaceae):フロッグビット(Limnobium spongia)、クロモ(Hydrilla verticillata)、コモンウォーターニンフ(Najas guadalupensis);
サトイモ科雑草(Araceae):ボタンウキクサ(Pistia stratiotes);
ウキクサ科雑草(Lemnaceae):アオウキクサ(Lemna aoukikusa)、ウキクサ(Spirodela polyrhiza)、ミジンコウキクサ属(Wolffia spp);
ヒルムシロ科雑草(Potamogetonaceae):ヒルムシロ(Potamogeton distinctus)、ポンドウィード類(Potamogeton crispus、Potamogeton illinoensis、Stuckenia pectinata等);
ユリ科雑草(Liliaceae):ワイルドオニオン(Allium canadense)、ワイルドガーリック(Allium vineale)、ノビル(Allium macrostemon);
ミズアオイ科雑草:ホテイアオイ(Eichhornia crassipes)、アメリカコナギ(Heteranthera limosa)、ミズアオイ(Monochoria korsakowii)、コナギ(Monochoria vaginalis);
ツユクサ科雑草(Commelinaceae):ツユクサ(Commelina communis)、マルバツユクサ(Commelina bengharensis)、エレクトデイフラワー(Commelina erecta)、イボクサ(Murdannia keisak);
【0023】
イネ科雑草(Poaceae):イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)、ヒメタイヌビエ(Echinochloa crus-galli var formosensis)、レイトウォーターグラス(Echinochloa oryzoides)、コヒメビエ(Echinochloa colona)、ガルフコックスパー(Echinochloa crus-pavonis)、エノコログサ(Setaria viridis)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、キンエノコロ(Setaria glauca)、アメリカエノコログサ(Setaria geniculata)、メヒシバ(Digitaria ciliaris)、ラージクラブグラス(Digitaria sanguinalis)、ジャマイカンクラブグラス(Digitaria horizontalis)、ススキメヒシバ(Digitaria insularis)、オヒシバ(Eleusine indica)、スズメノカタビラ(Poa annua)、オオスズメノカタビラ(Poa trivialis)、ナガハグサ(Poa pratensis)、スズメノテッポウ(Alospecurus aequalis)、ブラックグラス(Alopecurus myosuroides)、カラスムギ(Avena fatua)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、シャターケーン(Sorghum vulgare)、シバムギ(Agropyron repens)、ネズミムギ(Lolium multiflorum)、ホソムギ(Lolium perenne)、ボウムギ(Lolium rigidum)、イヌムギ(Bromus catharticus)、アレチノチャヒキ(Bromus sterilis)、スズメノチャヒキ(Bromus japonicus)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、ホソノゲムギ(Hordeum jubatum)、ヤギムギ(Aegilops cylindrica)、クサヨシ(Phalaris arundinacea)、ヒメカナリークサヨシ(Phalaris minor)、シルキーベントグラス(Apera spica-venti)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、テキサスパニカム(Panicum texanum)、ギネアキビ(Panicum maximum)、メリケンニクキビ(Brachiaria platyphylla)、ルジグラス(Brachiaria ruziziensis)、アレクサンダーグラス(Brachiaria plantaginea)、スリナムグラス(Brachiaria decumbens)、パリセードグラス(Brachiaria brizantha)、コロンビアグラス(Brachiaria humidicola)、シンクリノイガ(Cenchrus echinatus)、ヒメクリノイガ(Cenchrus pauciflorus)、ナルコビエ(Eriochloa villosa)、ペニセタム(Pennisetum setosum)、アフリカヒゲシバ(Chloris gayana)、オヒゲシバ(Chlorisvirgata)、オオニワホコリ(Eragrostis pilosa)、ルビーガヤ(Rhynchelitrum repens)、タツノツメガヤ(Dactyloctenium aegyptium)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、チゴザサ(Isachne globosa)、野生イネ(Oryza sativa)、アメリカスズメノヒエ(Paspalum notatum)、コースタルサンドパスパルム(Paspalum maritimum)、キシュウスズメノヒエ(Paspalum distichum)、キクユグラス(Pennisetum clandestinum)、ホソバチカラシバ(Pennisetum setosum)、ツノアイアシ(Rottboellia cochinchinensis)、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)、オニアゼガヤ(Leptochloa fascicularis)、イトアゼガヤ(Leptochloa filiformis)、アマゾンスプラングルトップ(Leptochloa panicoides)、アシカキ(Leersia japonica)、サヤヌカグサ(Leersia sayanuka)、エゾノサヤヌカグサ(Leersia oryzoides)、ウキガヤ(Glyceria leptorrhiza)、ムツオレグサ(Glyceria acutiflora)、ドジョウツナギ(Glyceria maxima)、コヌカグサ(Agrostis gigantea)、ハイコヌカグサ(Agrostis stolonifera)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、カモガヤ(Dactylis glomerata)、ムカデシバ(Eremochloa ophiuroides)、オニウシノケグサ(Festuca arundinacea)、オオウシノケグサ(Festuca rubra)、チガヤ(Imperata cylindrica)、ススキ(Miscanthus sinensis)、スイッチグラス(Panicum virgatum)、ノシバ(Zoysia japonica);
【0024】
カヤツリグサ科雑草(Cyperaceae):カヤツリグサ(Cyperus microiria)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、クグガヤツリ(Cyperus compressus)、タマガヤツリ(Cyperus difformis)、ヒナガヤツリ(Cyperus flaccidus)、アゼガヤツリ(Cyperus globosus)、アオガヤツリ(Cyperus nipponics)、キンガヤツリ(Cyperus odoratus)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、キハマスゲ(Cyperus esculentus)、ヒメクグ(Kyllinga gracillima)、アイダクグ(Kyllinga brevifolia)、ヒデリコ(Fimbristylis miliacea)、テンツキ(Fimbristylis dichotoma)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、ホタルイ(Schoenoplectiella hotarui)、イヌホタルイ(Schoenoplectiella juncoides)、タイワンヤマイ(Schoenoplectiella wallichii)、ヒメカンガレイ(Schoenoplectiella mucronatus)、カンガレイ(Schoenoplectiella triangulatus)、シズイ(Schoenoplectiella nipponicus)、サンカクイ(Schoenoplectiella triqueter)、コウキヤガラ(Bolboschoenus koshevnikovii)、ウキヤガラ(Bolboschoenus fluviatilis);
トクサ科雑草(Equisetaceae):スギナ(Equisetum arvense)、イヌスギナ(Equisetum palustre);
サンショウモ科雑草(Salviniaceae):サンショウモ(Salvinia natans);
アカウキクサ科雑草(Azollaceae):オオアカウキクサ(Azolla japonica)、アカウキクサ(Azolla imbricata);
デンジソウ科(Marsileaceae):デンジソウ(Marsilea quadrifolia);
その他:糸状藻類(Pithophora、Cladophora)、蘚類、苔類、ツノゴケ類、シアノバクテリア、シダ類、永年性作物(仁果類、石果類、液果類、堅果類、カンキツ類、ホップ、ブドウ等)の吸枝(sucker)。
【実施例
【0025】
以下に製造例、製剤例、及び試験例を示して、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0026】
製造例
【化2】
式(2)で示される化合物1.64g、式(3)で示される化合物1.20g、及びテトラヒドロフラン16.50gの混合物に、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと記す)0.89gを室温で加え、3時間撹拌した。この混合物にDCC0.21gを加え、室温で2時間撹拌した。この混合物に式(3)で示される化合物0.25gを加え、室温で2時間撹拌した。この混合物にDCC0.21gを加え、室温で3時間撹拌した。この反応混合物をろ過し、そのろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、本発明化合物2.08gを得た。
本発明化合物の1H-NMRの値を以下に示す。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, t), 3.49 (3H, d), 4.21(2H, q), 4.95 (2H, s), 4.96 (2H, s), 6.30 (1H, s), 6.80 (1H, d), 6.85 (1H, dd), 7.00 (1H, dd), 7.06 (1H, dd), 7.20 (1H, d), 7.31 (1H, dd), 7.42 (1H, d), 7.85 (1H, dd), 7.97 (1H, dd), 8.07 (1H, d), 8.38 (1H, br).
【0027】
式(2)で示される化合物及び式(3)で示される化合物は、例えば米国特許第6,537,948号明細書に記載の方法で製造することができる。
【0028】
次に本発明化合物の製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
【0029】
製剤例1
本発明化合物50部、リグニンスルホン酸ナトリウム5部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル5部、湿式シリカ5部、及びクレイ35部を十分に混合し、製剤を得る。
【0030】
製剤例2
本発明化合物1.5部に、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、タルク40部、及びベントナイト56.5部を加え混合する。ついで、この混合物に適当量の水を加え、さらに撹拌し、造粒機で造粒し、通風乾燥して製剤を得る。
【0031】
製剤例3
ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩及び湿式シリカの混合物(重量比1:1)35部、本発明化合物10部、及び水55部を十分に混合し、製剤を得る。
【0032】
次に、本発明化合物の除草効力を試験例により示す。
下記試験例において、除草効力の評価は、調査時の供試雑草の出芽又は生育の状態が無処理区のそれと比較して違いが全くないか、ほとんど違いがないものを「0」とし、供試植物が完全枯死又は出芽若しくは生育が完全に抑制されているものを「10」として、表1のように0~10に区分する。
無処理区とは、供試化合物を使用しないこと以外は処理区と同じ操作をする区を意味する。
【表1】
【0033】
試験例1
本発明化合物1.19mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を、処理薬量が63g/haになるように2~3葉期のイヌビエに均一に散布した。その後、植物を温室内で7日間栽培し、除草効力を評価した。その結果、本発明化合物は除草効力9を示した。
【0034】
試験例2
本発明化合物1.19mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を、処理薬量が63g/haになるように2~3葉期のメヒシバに均一に散布した。その後、植物を温室内で7日間栽培し、除草効力を評価した。その結果、本発明化合物は除草効力9を示した。
【0035】
試験例3
蒸気滅菌した土壌を充填した直径9cm、深さ10cmのポットに、アゼガヤを播種し、温室内で1葉期まで栽培した。次に、本発明化合物4.75mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を処理薬量が250g/haになるように該ポットに均一に散布した。その翌日に3cmに湛水した後、植物を温室内で20日間栽培し、除草効力を評価した。その結果、本発明化合物は除草効力10を示した。
【0036】
次に、本発明化合物の作物としての有用植物に対する安全性を試験例により示す。
下記試験例において、薬害の評価は、調査時の供試作物の出芽又は生育の状態が無処理区のそれと比較して違いが全くないか、ほとんど違いがないものを「0」とし、供試作物が完全枯死又は出芽若しくは生育が完全に抑制されているものを「10」として、表2のように0~10に区分する。
無処理区とは、供試化合物を使用しないこと以外は処理区と同じ操作をする区を意味する。
【表2】
【0037】
試験例4
本発明化合物1.19mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を、処理薬量が63g/haになるように2~3葉期のダイズに均一に散布した。その後、植物を温室内で7日間栽培し、有用植物に対する薬害を評価した。その結果、本発明化合物は薬害2を示した。
【0038】
試験例5
本発明化合物1.19mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を、処理薬量63g/haになるように2~3葉期のメヒシバに均一に散布した。その後、植物を温室内で16日間栽培し、除草効力を評価した。
また、本発明化合物1.19mgを、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラートを2%含むDMF溶液1mLに溶解し、これに水18mLを加えた。該混合物を、処理薬量63g/haになるように2~3葉期のダイズに均一に散布した。その後、植物を温室内で16日間栽培し、有用植物に対する薬害を評価した。
その結果を[表3]に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
上記試験例のとおり、本発明化合物は、雑草に対して優れた防除効力を示した。さらに、本発明化合物のダイズに対する薬害は低く、有用植物に対しては高い安全性を示した。
【0041】
比較例1
本発明化合物に代えて、米国特許第6,537,948号明細書に記載の式(A):
【化3】
で示される化合物(以下、化合物(A)と記す)を用い、試験例5と同様に試験を行った。その結果を[表4]に示す。
【0042】
【表4】
【0043】
表4に示すとおり、化合物(A)は、メヒシバに対して優れた雑草防除効力を示したが、有用植物であるダイズに対しては高い薬害を示した。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明化合物は、雑草に対して優れた防除効力を有し、また、有用植物に対する薬害が低く、高い安全性を示し、除草用組成物の有効成分として有用である。