(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】業者予定管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20220613BHJP
G06Q 10/06 20120101ALI20220613BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2017058628
(22)【出願日】2017-03-24
【審査請求日】2020-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】511300145
【氏名又は名称】株式会社穴吹カレッジサービス
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 哲志
(72)【発明者】
【氏名】吉村 匡史
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-149747(JP,A)
【文献】特開2015-201114(JP,A)
【文献】特開2002-167966(JP,A)
【文献】特開2002-180665(JP,A)
【文献】特開2003-50893(JP,A)
【文献】特開2002-56051(JP,A)
【文献】特開2010-176323(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
E04G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事業者の工事予定日を管理する管理サーバ装置と、
前記管理サーバ装置にネットワークを介して接続されるクライアント装置と、
を含んで構成される業者予定管理システムであって、
前記工事予定日は、第1種の工事予定日、第2種の工事予定日および第3種の工事予定日を含む3種以上の工事予定日の何れかであり、
工事業者を前記管理サーバ装置に登録する工事業者登録手段と、
何れかの工事業者を指定して第1種の工事予定日を前記管理サーバ装置に登録する第1の登録手段と、
前記管理サーバ装置に登録された第1種の工事予定日を第2種の工事予定日に変更登録する第2の登録手段と、
前記管理サーバ装置に登録された第2種の工事予定日を第3種の工事予定日に変更登録する第3の登録手段と、
前記クライアント装置において前記管理サーバ装置に登録された工事予定日を種毎に異なる形態で表示する工事予定日表示手段と、
を備え
、
前記管理サーバ装置は、当該工事業者をユーザとするクライアント装置に対して工事を依頼する旨の通知を行うと、通知済アイコンと工事名とを日付欄に表示する工事業者用のカレンダーを当該クライアント装置に表示させ、
前記管理サーバ装置は、前記通知済アイコンを表示した日付欄又はその日付欄に表示された工事名が工事業者の責任者によって選択操作されると、当該クライアント装置から前記管理サーバ装置に対して工事を受諾する旨の通知を行うための回答画面を当該クライアント装置に表示させる、
ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記
管理サーバ装置は、第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された場合、当該工事業者をユーザとするクライアント装置に対して工事を依頼する旨の通知を行う、ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の業者予定管理システムにおいて、
第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された後、当該工事業者をユーザとするクライアント装置から管理サーバ装置に対して当該第2種の工事予定日の工事を受諾する旨の通知(以下「受諾通知」という。)を行う受諾通知手段を備えており、
前記管理サーバ装置は、前記受諾通知を受けた場合に、当該第2種の工事予定日を第3種の工事予定日に変更登録する、
ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記工事予定日は、第1種の工事予定日、第2種の工事予定日、第3種の工事予定日および第4種の工事予定日を含む4種以上の工事予定日の何れかであり、
前記管理サーバ装置に登録された第2種の工事予定日を、第4種の工事予定日に変更登録する第4の登録手段をさらに備えることを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の業者予定管理システムにおいて、
第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された後、当該工事業者をユーザとするクライアント装置から管理サーバ装置に対して当該第2種の工事予定日の工事を受諾できない旨の通知(以下「要相談通知」という。)を行う要相談通知手段を備えており、
前記管理サーバ装置は、前記要相談通知を受けた場合に、当該第2種の工事予定日を第4種の工事予定日に変更登録する、
ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記工事予定日表示手段は、カレンダーを表示するとともに、そのカレンダーの工事予定日に対応する位置に、工事予定日の種毎に異なる形態のアイコンを表示するものである、
ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記第1の登録手段による登録と、前記第2の登録手段による変更登録とは、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項8】
請求項3に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記受諾通知の送信は、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項9】
請求項5に記載の業者予定管理システムにおいて、
前記要相談通知の送信は、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ことを特徴とする業者予定管理システム。
【請求項10】
請求項1~9の何れか1項に記載の業者予定管理システムにおいて、
各工事に使用される資材の供給者を前記管理サーバ装置に登録する資材供給者登録手段を更に備えており、
前記第1の登録手段は、何れかの工事業者および資材の供給者を指定して第1種の工事予定日を前記管理サーバ装置に登録するものであり、
前記管理サーバ装置は、前記第3種の工事予定日が登録された場合に、当該工事の第1種の工事予定日を登録する際に指定された資材の供給者に対して、第3種の工事予定日の所定日数前に資材を出荷すべき旨の通知を行う、ことを特徴とする業者予定管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グループウェアのツールとして利用可能な業者予定管理システムに関し、特に、住宅等の建物の建築工事に関わる各種工事業者等の工事予定日等を管理するための業者予定管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建物の建築工事を行う場合、建築工事の元請け会社等は、工事の工程表を作成し、各工程に属する工事を工事業者(下請業者)に割り当てる。工事を割り当てられた各工事業者は、適切な時期に工事現場に入って工事に着手し、所定期間工事を行う。
【0003】
各工事業者が工事に着手する時期は、当該工事の前の工程や工事全体の進捗状況によって変動する流動的なものである。このため、各工事業者は、工事現場の進捗状況を最も良く把握している現場監督(元請け会社等に所属する現場監督)や工事現場を確認しに行った者(工事業者に所属する者)等から、電話や電子メールにて、工事現場の進捗状況に関する情報を得る。そして、その進捗情報に基づいて工事現場に入る適切な時期を予測し、スケジュール調整して工事現場に入る準備を整える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、工事現場に入る適切な時期を事前に予測するには、頻繁に現場監督と連絡を取り合うか、頻繁に工事業者に所属する誰かが工事現場を確認しに行く必要があり、連絡作業や確認作業に手間と煩雑さを生じる。他方、そのような連絡作業や確認作業を怠ると適切な時期に工事現場に入って工事に着手できず、その後の他の工程(他の工事業者の工事)に後れを生じさせてしまうおそれもある。
【0006】
また、建物全体工事の工程を管理する元請け会社側では、工事業者の工事予定日、工事業者への工事の割当状況等を分かり易く管理したいという要望がある。
【0007】
なお、特許文献1には、工事予定日として仮設定予定日と確定予定日を登録することができるシステムが開示されているが、特許文献1のシステムでは、上記課題、要望等を解決することはできない。
【0008】
そこで、本発明は、工事業者が工事現場に入る適切な時期を簡単に予測でき、元請け会社等が工事業者の工事予定日、工事業者への工事の割当状況を分かり易く管理できる業者予定管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る業者予定管理システムは、工事業者の工事予定日を管理する管理サーバ装置と、前記管理サーバ装置にネットワークを介して接続されるクライアント装置と、を含んで構成される。前記工事予定日は、第1種の工事予定日、第2種の工事予定日および第3種の工事予定日を含む3種以上の工事予定日の何れかである。この業者予定管理システムは、工事業者を前記管理サーバ装置に登録する工事業者登録手段と、何れかの工事業者を指定して第1種の工事予定日を前記管理サーバ装置に登録する第1の登録手段と、前記管理サーバ装置に登録された第1種の工事予定日を第2種の工事予定日に変更登録する第2の登録手段と、前記管理サーバ装置に登録された第2種の工事予定日を第3種の工事予定日に変更登録する第3の登録手段と、前記クライアント装置において前記管理サーバ装置に登録された工事予定日を種毎に異なる形態で表示する工事予定日表示手段と、を備える。
【0010】
前記構成を備える業者予定管理システムによれば、クライアント装置において管理サーバ装置に登録された工事予定日が種毎に異なる形態で表示されるので、示される工事予定日が何れの種類の工事予定日であるかを容易に把握することができる。
そして、元請け会社が工事業者に工事を依頼する可能性がある日を第1種の工事予定日とし、元請け会社が工事業者に工事を正式に依頼して未だ当該工事業者から依頼に対する受諾が得られていない工事予定日を第2種の工事予定日とし、元請け会社が工事業者に工事を正式に依頼して当該工事業者から受諾が得られた工事予定日を第3種の工事予定日として運用することで、工事業者にとっては、工事現場に入る適切な時期を容易に予測でき、元請け会社にとっては工事業者の工事予定日、工事業者への工事の割当状況を分かり易く管理することが可能となる。
【0011】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記サーバ装置は、前記サーバ装置は、第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された場合、当該工事業者をユーザとするクライアント装置に対して工事を依頼する旨の通知を行う、ものとするのがよい。
【0012】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された後、当該工事業者をユーザとするクライアント装置から管理サーバ装置に対して当該第2種の工事予定日の工事を受諾する旨の通知(以下「受諾通知」という。)を行う受諾通知手段を備えており、前記管理サーバ装置は、前記受諾通知を受けた場合に、当該第2種の工事予定日を第3種の工事予定日に変更登録する、
ものとするのがよい。
【0013】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記工事予定日は、第1種の工事予定日、第2種の工事予定日、第3種の工事予定日および第4種の工事予定日を含む4種以上の工事予定日の何れかであり、前記管理サーバ装置に登録された第2種の工事予定日を、第4種の工事予定日に変更登録する第4の登録手段をさらに備えるものとするのがよい。
【0014】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、第1種の工事予定日が第2種の工事予定日に変更登録された後、当該工事業者をユーザとするクライアント装置から管理サーバ装置に対して当該第2種の工事予定日の工事を受諾できない旨の通知(以下「要相談通知」という。)を行う要相談通知手段を備えており、前記管理サーバ装置は、前記要相談通知を受けた場合に、当該第2種の工事予定日を第4種の工事予定日に変更登録する、ものとするのがよい。
【0015】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記工事予定日表示手段は、カレンダーを表示するとともに、そのカレンダーの工事予定日に対応する位置に、工事予定日の種毎に異なる形態のアイコンを表示するもの、とするのがよい。
【0016】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記第1の登録手段による登録と、前記第2の登録手段による変更登録とは、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ものとするのがよい。
【0017】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記受諾通知の送信は、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ものとするのがよい。
【0018】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、前記要相談通知の送信は、所定の権限が付与されたユーザが使用するクライアント装置からのみ行うことができるように構成されている、ものとするのがよい。
【0019】
好ましくは、前記構成を備える業者予定管理システムにおいて、各工事に使用される資材の供給者を前記管理サーバ装置に登録する資材供給者登録手段を更に備え、前記第1の登録手段は、何れかの工事業者および資材の供給者を指定して第1種の工事予定日を前記管理サーバ装置に登録するものであり、前記管理サーバ装置は、前記第3種の工事予定日が登録された場合に、当該工事の第1種の工事予定日を登録する際に指定された資材の供給者に対して、第3種の工事予定日の所定日数前に資材を出荷すべき旨の通知を行う、ものとするのがよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、工事業者が工事現場に入る適切な時期を予測でき、かつ、元請け会社等が工事業者の工事予定日、工事業者への工事の割当状況を分かり易く管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】業者予定管理システムのシステム構成例を示す図である。
【
図2】元請け会社が使用する業者予定管理画面の一例を示す図である。
【
図3】工事予定日の種類を示すアイコンの状態遷移の流れを示す図である。
【
図4】工事業者が使用する業者予定管理画面の一例を示す図である。
【
図4A】工事業者が使用する業者予定管理画面の一例を示す図である。
【
図5】元請け会社が使用する業者予定管理画面の一例を示す図である。
【
図6】元請け会社が使用する詳細情報画面の一例を示す図である。
【
図7】工事業者の責任者が使用する回答画面の一例を示す図である。
【
図8】工事業者の従業員が使用する確認画面の一例を示す図である。
【
図9】本体工事工程情報表示画面の一例を示す図である。
【
図10】
図2に示すアイコンの状態遷移以外の遷移パターンを説明するための一覧表である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る業者予定管理システムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る業者予定管理システム1は、データセンタ2等に設置された管理サーバ装置3と、この管理サーバ装置3にインターネット等のネットワーク4を介して接続されるクライアント装置5とで主に構成される。
図1に示す例では、工事に使用される資材の供給者6(例えば住宅設備メーカの工場など)にもクライアント装置5が設置されている。
【0024】
管理サーバ装置3は、例えば、コンピュータに所定のプログラムが組み込まれたものからなり、そのプログラムの実行により後述するサービスを提供するサーバとして機能する。
【0025】
クライアント装置5は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末装置(携帯電話機、スマートフォン等)などで構成される。クライアント装置5には、ブラウザが組み込まれており、ブラウザを通じて管理サーバ装置3が提供するサービスを受ける。なお、ブラウザの代わりに所定の専用ソフトウエアをクライアント装置5にインストールしておき、その専用ソフトウエアの実行により管理サーバ装置3が提供するサービスを受けるようにしたクライアント装置5であってもよい。
【0026】
業者予定管理システム1は、工事業者の工事予定日を管理する業者予定管理機能のほか、工事案件登録機能、利用者情報登録機能等を備えている。
【0027】
工事案件登録機能は、所定の権限を有する者(例えばシステム管理者)が管理サーバ装置3において、あるいは、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定の入力操作を行うことにより物件ごとに各種の工事情報(具体的には、工事の種別、物件名、物件所在地、担当者、工事記録書の要否等)を管理サーバ装置3に登録する機能である。
【0028】
利用者情報登録機能は、所定の権限を有する者(例えばシステム管理者)が管理サーバ装置3において、あるいは、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定の入力操作を行うことにより利用者の識別情報(利用者の氏名・名称、ID等)と利用者の役職・所属情報を管理サーバ装置3に登録する機能である。本実施形態で例示する役職・所属情報としては、工事業者(下請会社)の従業員、工事業者(下請会社)の責任者、工事の元請け会社に所属する担当者(現場監督)、工事の元請け会社に所属する工事マネージャ、工事に使用される資材の供給者6(例えば住宅設備メーカの工場)等が挙げられる。なお、ここに挙げた役職・所属情報は例示に過ぎず、業者予定管理システム1の運用形態、運用会社の事情等に応じて適宜変更される。
【0029】
業者予定管理機能は、工事業者の工事予定日などを管理する機能である。具体的には、工事業者毎の工事予定日の登録、変更、削除等を行うことにより工事業者の工事予定日を管理する。住宅等の建物の建築工事では、各工程・工事の進捗に伴って、元請け会社と工事業者(下請業者)が連絡を取り合って、元請け会社が工事業者(下請業者)に工事予定日を指定して工事を割り当てるのが一般的であるが、本実施形態では、そのような工事の割り当てを業者予定管理システム1上で行う。
【0030】
業者予定管理システム1上でも工事の割り当ては、工事予定日を指定して行われる。しかし、指定された工事予定日の種類によって、割当状況が異なる。すなわち、業者予定管理システム1における工事予定日は、第1種の工事予定日(以下「未通知工事予定日」という。)、第2種の工事予定日(以下「通知済工事予定日」という。)、第3種の工事予定日(以下「確認済工事予定日」という。)および第4種の工事予定日(以下「要相談工事予定日」という。)の何れかとなり、後述するように、各種の工事予定日毎に工事の割当状況が異なる。
【0031】
「未通知工事予定日」は、全体工事の元請け会社の担当者(例えば現場監督)が工事業者に対して、その日に工事を依頼する可能性があることを示すものであり、その日に工事を依頼したことを示すものではない。つまり、そのような運用が工事の発注者側と受注者側の間でなされる。この「未通知工事予定日」は、元請け会社の担当者(現場監督)が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、何れかの工事業者の指定を伴う所定の入力操作をすることにより、管理サーバ装置3に登録される。
【0032】
「通知済工事予定日」は、全体工事の元請け会社の担当者(例えば現場監督)が工事業者に対して、その日に工事を行うことを依頼したが、未だ依頼に対する受諾が得られていない状態を示す。つまり、そのような運用が工事の発注者側と受注者側の間でなされる。この「通知済工事予定日」は、上記担当者(現場監督が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定の入力操作をすることにより、管理サーバ装置3に登録されている「未通知工事予定日」が「通知済工事予定日」に変更されることにより登録される。また、管理サーバ装置3は、「未通知工事予定日」を「通知済工事予定日」に変更登録した場合、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置に接続した際に、当該クライアント装置5に対してその日の工事を依頼する旨の通知を行う。
【0033】
「確認済工事予定日」は、管理サーバ装置3が「通知済工事予定日」を「確認済工事予定日」に変更することにより登録される。具体的には、管理サーバ装置3に「通知済工事予定日」が登録された後、当該工事業者(当該工事業者の責任者)をユーザとするクライアント装置5において所定操作がなされることにより、当該クライアント装置5から管理サーバ装置3に対して「通知済工事予定日」での工事を受諾する旨の通知(以下「受諾通知」ともいう。)がなされることにより、管理サーバ装置3は「通知済工事予定日」を「確認済工事予定日」に変更登録する。「受諾通知」は、工事業者側の所定の権限を有する者(当該工事業者の責任者)が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5のみから行うことができる。
なお、元請け会社の担当者(例えば、現場監督)が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定の入力操作をすることにより、管理サーバ装置3に登録されている「通知済工事予定日」を「確認済工事予定日」に変更登録できるようにしてもよい。この場合、例えば、元請け会社の担当者が工事業者から電話等により工事を請け負う旨の連絡を受けた場合に有用である。
【0034】
「要相談工事予定日」は、管理サーバ装置3が「通知済工事予定日」を「要相談工事予定日」に変更することにより登録される。具体的には、管理サーバ装置3に「通知済工事予定日」が登録された後、当該工事業者(当該工事業者の責任者)をユーザとするクライアント装置5において所定操作がなされることにより、当該クライアント装置5から管理サーバ装置3に対して「通知済工事予定日」での工事を受諾できない旨の通知(以下「要相談通知」ともいう。)がなされることにより、管理サーバ装置3は「通知済工事予定日」を「要相談工事予定日」に変更登録する。「要相談通知」は、工事業者側の所定の権限を有する者(当該工事業者の責任者)が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5からのみ行うことができる。
なお、元請け会社の担当者(例えば、現場監督)が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定の入力操作をすることにより、管理サーバ装置3に登録されている「通知済工事予定日」を「要相談工事予定日」に変更登録できるようにしてもよい。この場合、元請け会社の担当者が工事業者から電話等により工事を請け負うことを受諾できない旨の連絡を受けた場合に有用である。
【0035】
上記「未通知工事予定日」「通知済工事予定日」の登録は、例えば、
図2に示すような、業者予定管理画面7において行うことができる。この画面7は、管理サーバ装置3に接続されたクライアント装置5において表示されるトップ画面において、所定操作(例えば、トップ画面に表示される「業者予定管理」タブを選択)することにより表示される。業者予定管理画面7は、所定の権限を有する者(例えば元請け会社の担当者(現場監督))が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5においてのみ表示可能となっている。
【0036】
上記の業者予定管理画面7では、
図2に示すように、工事検索欄8、工事リスト欄9、業者検索欄10および業者カレンダー11が表示される。
【0037】
工事検索欄8は、工事を検索するための検索キーワード入力欄8a、検索実行ボタン8b、検索モードを選択するラジオボタン8c等を含んで構成されている。検索モードとして「未定リスト」が選択され、検索実行ボタン8bが選択されると、工事リスト欄9に、工事登録機能により登録された工事案件であって、工事業者が割り当てられていないものが表示される。検索モードとして「未完リスト」が選択され、検索実行ボタン8bが選択されると、工事リスト欄9に、工事登録機能により登録された工事案件であって、工事業者が割り当て済みのもの(未完了の工事案件)が表示される。
【0038】
業者検索欄10は、前記した利用者情報登録機により予め登録された工事業者から特定の工事業者を検索するためのキーワードを入力する検索キーワード入力欄10a、検索実行ボタン10b、2つのチェックボックス10c等を含んで構成されている。チェックボックス10cは、工事予定日を工事業者別に業者カレンダー11に表示するか、全ての工事業者の工事予定日を業者カレンダー11に纏めて表示するかを選択するためのものである。
【0039】
業者カレンダー11は、各業者または全業者の登録された工事予定日を表示する。本実施形態では、業者カレンダー11上でアイコンが配置された日が登録された工事予定日を示すようになっている。また、業者カレンダー11では、「未通知工事予定日」、「通知済工事予定日」、「確認済工事予定日」および「要相談工事予定日」が互いに異なる形態のアイコンで示される。このため、工事予定日が何れの種類の工事予定日であるかを簡単に判別することができる。
【0040】
本実施形態では、
図3に示すように、「未通知工事予定日」は、家の形を表す黒色図形13aと黄色の背景13b(斜線部)とからなるアイコン13(以下「未通知アイコン13」ともいう。)で表示される。「通知済工事予定日」は、家の形を表す黒色図形14aと赤色の感嘆符14bと、青色の背景14c(斜線部)とからなるアイコン14(以下「通知済アイコン14」ともいう。)で表示される。「確認済工事予定日」は、家の形を表す黒色図形15aと青色のレ点15bと、青色の背景15c(斜線部)からなるアイコン15(以下「確認済アイコン15」ともいう。)で表示される。「要相談工事予定日」は、家の形を表す黒色図形16aと携帯電話の形を表す図形16bと、赤色の背景16c(斜線部)とからなるアイコン16(以下「要相談アイコン16」ともいう。)で表示される。なお、工事現場が集合住宅の工事現場である場合は、上記アイコン13~16の家を示す図形13a~16aは、集合住宅の形を表す図形に置き換わる。
【0041】
また、業者予定管理システム1では、
図4に示すように、工事業者が、管理サーバ装置3に接続されたクライアント装置5において閲覧することのできる工事業者用の業者予定管理画面7Aも用意されている。この画面7Aは、工事業者の責任者又は従業員が管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において表示されるトップ画面において、所定操作することにより表示される。元請け会社の担当者等が使用する業者予定管理画面7では、工事検索欄8、工事リスト欄9、業者検索欄10および業者カレンダー11が表示されるが、工事業者用の業者予定管理画面7Aでは、当該工事業者の工事予定日を示す業者カレンダー11Aのみが表示される。この工事業者用のカレンダー11Aでも、登録されている工事予定日の種類を示すアイコン13~16が各日付欄に表示されるので、工事業者は、アイコンの種類から自身の工事の割当状況を一目で把握することができる。なお、
図4では、工事業者用の業者予定管理画面7Aとして、携帯端末装置(スマートフォン)に表示された場合を例示しているが、パーソナルコンピュータからなるクライアント装置5に業者予定管理画面7Aと同様のものを表示させることも可能である。
【0042】
なお、工事に使用される資材の供給者6をユーザとするクライアント装置5においては、各工事業者の工事予定日を示す業者予定管理画面7Aを表示することができるようになっている。
【0043】
以下、業者予定管理システム1の使用方法および動作手順を主に
図3に基づいて説明する。
【0044】
先ず、工事を割り当てる側の元請け会社の担当者(以下「現場監督」を例示する。)は、工事現場の各工程・工事の進捗状態を見て、新たに着工すべき時期が決まりそうな工事があるか否かを確認し、そのような工事がある場合は、クライアント装置5を使用してその工事を工事業者に割り当てるための操作を実行する。具体的には、クライアント装置5を管理サーバ装置3にログインして接続し、業者予定管理画面7をクライアント装置5に表示させる。そして、業者予定管理画面7の工事リスト欄9に、新たに割り当てる上記工事を表示させるとともに、当該工事を割り当てる工事業者を業者検索欄10を使用して検索指定し、指定した工事業者の業者カレンダー11を業者予定管理画面7に表示させる(例えば
図2参照)。
【0045】
次に、現場監督は、業者予定管理画面7の工事リスト欄9の工事の表示9aうち、新たに割り当てたい工事の表示9aを業者カレンダー11上の所望の日へドラッグ&ドロップ操作する。そうすると、管理サーバ装置3は、業者カレンダー11上で選択された日(ドロップ操作された日)を指定された工事業者の「未通知工事予定日」として自装置3に登録し、
図5に示すように、工事リスト欄9に表示されていた当該工事の表示9aを消去するとともに、業者カレンダー11上で選択された日に「未通知アイコン13」その他の工事情報を新たに表示させる。この「未通知アイコン13」は、当該工事業者の業者予定管理画面7Aのカレンダー上にも表示される。このように、「未通知工事予定日」が管理サーバ装置3に登録されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄が「表示なし」状態から「未通知アイコン13」の表示状態に遷移する(
図3のST1)。
【0046】
「未通知工事予定日」は、既述したように、現場監督が工事業者に対して、その日に工事を依頼する可能性があることを示すものであり、その日に工事を依頼したことを示すものではないことから、この段階では、工事業者は何もしないし、現場監督も上記登録操作以外のことは何もしない。但し、工事業者は、その日またはその日の前後に工事を割り当てられる可能性が高いことを認識し、早い段階でスケジュール調整および工事現場に入るための準備をすることが可能となる。また、従来、工事業者は、工事に着手する時期を予測するために、事前に工事現場に時々足を運ぶ必要があったが、そのような煩わしさから解放される。
【0047】
その後、現場監督は、「未通知工事予定日」に係る工事を正式に割り当てることを決めると、業者予定管理画面7をクライアント装置5に表示させ、業者カレンダー11の該当日を選択操作(クリック)する。そうすると、管理サーバ装置3は、当該クライアント装置5に、
図6に示すような詳細情報画面18を表示させる。この詳細情報画面18では、工事案件登録機能により予め登録された当該工事に関する詳細な情報が表示されるとともに、通知ボタン19が表示される。現場監督が通知ボタン19を選択操作(クリック)することで、管理サーバ装置3は、「未通知工事予定日」を「通知済工事予定日」に変更登録し、更に、予め管理サーバ装置3に登録されている当該工事業者のメールアドレスに対してその日の工事を正式に依頼する旨の内容を記載した電子メールを送信する。さらに、管理サーバ装置3は、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際に、当該クライアント装置5に対してその日の工事を依頼する旨の通知も行う。具体的には、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際にクライアント装置5に最初に表示されるトップ画面において、工事予定日、物件名、物件所在地等の情報を明示して、その日の工事を正式に依頼する旨(正式に割り当てた旨)の表示を行う。そして、上記のようにして「通知済工事予定日」が管理サーバ装置3に登録されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に表示された「未通知アイコン13」が「通知済アイコン14」に遷移する(
図3のST2)。
【0048】
その後、工事を正式に割り当てられたことを知った工事業者の責任者は、当該工事業者用の業者予定管理画面7A(
図4A参照)を表示させ、「通知済アイコン14」を表示した日付欄又はその日付欄に表示された工事名を選択操作(タップ操作)する。これにより、管理サーバ装置3は、当該クライアント装置5に、
図7に示すような、回答画面21を表示させる。この回答画面21では、工事に関する情報、工事内容に付されたチェックボックス22、2つの回答ボタン24,25が表示される。
【0049】
工事業者の従業員(責任者でない者)が使用するクライアント装置5では、上記操作をしても回答画面21(チェックボックス22、回答ボタン24,25)は表示されず、
図8に示すような、工事の詳細情報、アイコン等のみを示す確認画面21Aがクライアント装置5の画面に表示される。
【0050】
前記回答画面21(
図7参照)および確認画面21A(
図8参照)には、当該工事物件の本体工事工程情報(全体の工程の予定日および実績日)を表示する画面22(
図9参照)に移動するためのアンカー表示23が設けられており、工事業者の責任者および従業員は当該物件全体の工程の進捗状況を確認することで、更に正確に自身が現場に入るべき時期を予測することができる。なお、本体工事工程情報表示画面22は、元請け会社側において作成され、管理サーバ装置3に格納されている。
【0051】
工事業者の責任者は、前記回答画面21において、チェックボックス22にチェックを入れて確認済ボタン24又は要相談ボタン25を選択操作(タップ操作)する。確認済ボタン24を選択操作した場合は、クライアント装置5から管理サーバ装置3に対して、受諾通知がなされ、管理サーバ装置3は当該工事の「通知済工事予定日」を「確認済工事予定日」に変更登録する。このように、「確認済工事予定日」が登録されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に表示された「通知済アイコン14」は、「確認済アイコン15」に遷移する(
図3のST3)。
【0052】
一方、工事業者の責任者が要相談ボタン25を選択操作した場合は、クライアント装置5から管理サーバ装置3に対して、要相談通知がなされ、管理サーバ装置3は当該工事の「通知済工事予定日」を「要相談工事予定日」に変更登録する。このように、「要相談工事予定日」が登録されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に表示された「通知済アイコン14」は、「要相談アイコン16」に遷移する(
図3のST4)。
【0053】
もし、「確認済工事予定日」が登録された工事について、その後、何らかの事情により、工事予定日を変更する場合は、現場監督は、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、変更後の工事予定日の指定を伴う所定操作を行う。これにより、管理サーバ装置3は、「確認済工事予定日」を指定された別の日の「通知済工事予定日」に変更するとともに、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際に、当該クライアント装置5に対して当該工事の工事予定日を変更した旨の通知を行う。このように、「確認済工事予定日」が「通知済工事予定日」に変更されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上に表示された「確認済アイコン15」は消え、指定された別の日の欄に「通知済アイコン14」が新たに表示される(
図3のST5)。
【0054】
上記した「要相談工事予定日」が登録された工事について、その後、現場監督と工事業者との間で電話等を使用して調整が図られ、工事予定日を変更することとなった場合は、現場監督は、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、変更後の工事予定日の指定を伴う所定操作を行う。これにより、管理サーバ装置3は、「要相談工事予定日」を指定された別の日の「通知済工事予定日」に変更するとともに、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際に、当該クライアント装置5に対して当該工事の工事予定日を変更した旨の通知を行う。このように、「確認済工事予定日」が「通知済工事予定日」に変更されると、業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上に表示された「確認済アイコン15」は消え、指定された別の日の欄に「通知済アイコン14」が新たに表示される(
図3のST6)。
【0055】
もし、「確認済工事予定日」が登録された工事について、その後、何らかの事情により、別の工事業者に割り当て直す場合は、現場監督は、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、別の業者の指定を伴う所定操作を行う。これにより、管理サーバ装置3は、「確認済工事予定日」を同日かつ別の工事業者の「未通知工事予定日」に変更登録する。このように、「確認済工事予定日」が「未通知工事予定日」に変更されると、元の工事業者の業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に表示されていた「確認済アイコン15」は消え、新しく指定された業者の業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に「通知済アイコン14」が新たに表示される(
図3のST7)。
【0056】
「要相談工事予定日」が登録された工事について、その後、現場監督と工事業者との間で日程等の調整が図られたが、当該工事業者が工事を受託できないことが確定した場合は、現場監督は、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において別の業者の指定を伴う所定操作を行う。これにより、管理サーバ装置3は、「要相談工事予定日」を同日かつ別の工事業者の「未通知工事予定日」に変更登録する。このように、「要相談工事予定日」が「未通知工事予定日」に変更されると、元の工事業者の業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上に表示された「要相談アイコン16」は消え、新しく指定された業者の業者予定管理画面7および業者予定管理画面7Aのカレンダー上の該当日の欄に「通知済アイコン14」が新たに表示される(
図3のST8)。
【0057】
以上、業者予定管理システム1における工事予定日(アイコン)の種類の遷移パターンを
図3に基づいて説明したが、業者予定管理システム1では、その他にも
図10に示すように、工事予定日(アイコン)の種類の遷移パターンが存在する。例えば、現場監督が、管理サーバ装置3に対してログインして接続されたクライアント装置5において、所定操作を行うことにより、以下(1)~(7)の変更登録を行うことができる。
(1)工事業者からの回答前に「通知済工事予定日」を別の日に変更すること。この場合、管理サーバ装置3は、電子メールにて当該工事業者のメールアドレスに対して当該工事の工事予定日を変更した旨の通知を行うとともに、当該工事業者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際に、当該クライアント装置5に対して当該工事の工事予定日を変更した旨の通知を行う。
(2)「未通知工事予定日」を別の日に変更すること。この場合、当該工事業者に対しては何も通知されない。
(3)工事業者からの回答前に、その工事を別の業者に「未通知工事予定日」として割り当てること。この場合も当該工事業者に対しては何も通知されない。
(4)~(7)各種の工事予定日を解除すること。この場合も当該工事業者に対しては何も通知されない。
【0058】
以上の説明から明らかなように、本発明の実施の形態に係る業者予定管理システム1によれば、以下の作用効果が得られる。
[1] 工事現場の進捗状況を最も把握している現場監督等が、工事現場の工程の進捗状態を確認して新たに着工すべき時期が定まりつつある工事があると判断した場合に、当該現場監督等がその工事を割り当てる工事業者を指定して上記時期を「未通知工事予定日」として管理サーバ装置3に登録することで、指定された工事業者は、業者予定管理画面7Aにおいて「未通知工事予定日」が登録されていることを確認し、その「未通知工事予定日」またはその日の前後に工事を割り当てられる可能性が高いことを認識することができる。これにより、当該工事業者は、早い段階でスケジュール調整および工事現場に入るための準備をすることが可能となる。また、従来、工事業者は、工事に着手する時期を予測するために、事前に工事現場に時々足を運ぶ必要があったが、そのような煩わしさから解放される。
[2] 工事の元請け会社等は、業者予定管理画面7の業者カレンダー11Aに表示される各種のアイコン13~16を見るだけで、工事業者の工事予定日、工事業者への工事の割当状況を把握することができる。特に、確認済アイコン以外の種類のアイコンが表示されている工事の割当状況に注意を払うことで、工事の正式な割当漏れ、工事業者からの確認連絡漏れ等のミスを確実に防止することができる。
【0059】
<他の実施形態>
上記実施形態では、工事に使用される資材の供給者6をユーザとするクライアント装置5において、各工事業者の業者予定管理画面7Aを閲覧することができるようになっているが、更に、資材の供給者6の出荷管理も行うべく、例えば以下のような実施形態を追加してもよい。
【0060】
前記工事案件登録機能により、各工事に対応付けて工事用資材の供給者6を管理サーバ装置3に登録できるようにし、「未通知工事予定日」を管理サーバ装置3に登録する際に工事業者とともに資材の供給者も指定できるようにする。そして、「確認済工事予定日」が管理サーバ装置3に登録された場合に、管理サーバ装置3が当該資材の供給者をユーザとするクライアント装置5に対して「確認済工事予定日」の所定日数前(例えば3日前)に資材を出荷すべき旨の通知(以下「出荷依頼通知」という。)を行うようにする。例えば、当該資材の供給者をユーザとするクライアント装置5が管理サーバ装置3に接続した際に当該クライアント装置5に最初に表示されるトップ画面において、その旨の表示を行う。併せて、管理サーバ装置3から当該資材の供給者のメールアドレスに対してその旨の内容を記載した電子メールを送信する。
【0061】
さらに、資材の供給者をユーザとするクライアント装置5において、出荷依頼通知を受けた案件をリスト形式等にて表示できるようにし、そのうち、出荷が完了した案件を指定して管理サーバ装置3に通知することができるようにする。また、出荷依頼通知において指示された出荷期限までに資材を出荷していない案件については、当該資材の供給者をユーザとするクライアント装置5にアラームを出させるようにしてもよい。このようなシステムにすることで、資材の供給者からの出荷ミスを減らすことができる。
【符号の説明】
【0062】
1 業者予定管理システム
3 管理サーバ装置
4 ネットワーク
5 クライアント装置
6 資材の供給者
7 業者予定管理画面
7A 業者予定管理画面
11 業者カレンダー
11A 業者カレンダー
13 未通知アイコン
14 通知済アイコン
15 確認済アイコン
16 要相談アイコン
18 詳細情報画面
19 通知ボタン
21 回答画面