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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220614BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017148378
(22)【出願日】2017-07-31
(65)【公開番号】P2019025051
(43)【公開日】2019-02-21
【審査請求日】2020-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100188086
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 五郎
(74)【代理人】
【識別番号】100174757
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 伸一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡村 鉉
(72)【発明者】
【氏名】小川 義則
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-248280(JP,A)
【文献】特開2017-056083(JP,A)
【文献】特開2019-024879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の制御を行う第1制御手段と、
前記第1制御手段からの指示に基づいて制御を行う第2制御手段と、
前記第2制御手段による制御に基づいて演出手段に所定の表示を実行させる演出実行手段と、を備えた遊技機において、
前記第1制御手段は、
前記演出手段の前記所定の表示に関する第1処理により、前記演出手段で実行される前記所定の表示に関する指示情報の一種である第1指示情報を生成する第1指示生成手段と、
前記第1処理とは異なる第2処理により、前記演出手段の前記所定の表示に関する指示情報の一種である第2指示情報を生成する第2指示生成手段と、
前記指示情報を前記第2制御手段へ送信する送信手段と、を備え、
前記第2制御手段は、
前記所定の表示における一部の期間である特定期間において前記第2指示情報を受信した場合に、前記第2指示情報で表示する表示内容が前記所定の表示に反映されない特定状態を発生させる状態発生手段と、
記状態発生手段による前記特定状態において前記第1指示情報を受信した場合に、前記特定状態であっても前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第1実行手段と、
前記第1実行手段による前記第1指示情報に基づく制御の開始後において予め定めた実行条件が成立した場合に、前記第2指示情報に対応した表示制御を実行可能な第2実行手段と、
前記第1指示情報を所定期間に複数受信した場合に、前記所定期間に受信した複数の前記第1指示情報のうち、所定の実行規定に従って1の前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第3実行手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコ機等の遊技機では、液晶表示装置等の表示装置に様々な演出画像を表示して遊技の興趣向上が図られている。また、遊技のさらなる興趣向上を図るために、表示装置に表示させる演出画像が多種多様化する傾向にある。
【0003】
そこで、近年において、遊技者に複数の選択候補を提示し、遊技者によって選択候補を選択させ、遊技者によって選択された選択候補に対応する演出に基づいて遊技を実行することができるように構成された遊技機が存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-070451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遊技機では、遊技に対して興ざめしてしまうおそれがあり、この点について未だ改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技者に演出を堪能させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う第1制御手段と、前記第1制御手段からの指示に基づいて制御を行う第2制御手段と、前記第2制御手段による制御に基づいて演出手段に所定の表示を実行させる演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記第1制御手段は、前記演出手段の前記所定の表示に関する第1処理により、前記演出手段で実行される前記所定の表示に関する指示情報の一種である第1指示情報を生成する第1指示生成手段と、前記第1処理とは異なる第2処理により、前記演出手段の前記所定の表示に関する指示情報の一種である第2指示情報を生成する第2指示生成手段と、前記指示情報を前記第2制御手段へ送信する送信手段と、を備え、前記第2制御手段は、前記所定の表示における一部の期間である特定期間において前記第2指示情報を受信した場合に、前記第2指示情報で表示する表示内容が前記所定の表示に反映されない特定状態を発生させる状態発生手段と、前記状態発生手段による前記特定状態において前記第1指示情報を受信した場合に、前記特定状態であっても前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第1実行手段と、前記第1実行手段による前記第1指示情報に基づく制御の開始後において予め定めた実行条件が成立した場合に、前記第2指示情報に対応した表示制御を実行可能な第2実行手段と、前記第1指示情報を所定期間に複数受信した場合に、前記所定期間に受信した複数の前記第1指示情報のうち、所定の実行規定に従って1の前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第3実行手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の遊技機によれば、遊技の制御を行う第1制御手段と、前記第1制御手段からの指示に基づいて制御を行う第2制御手段と、前記第2制御手段による制御に基づいて演出手段に所定の表示を実行させる演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記第1制御手段は、前記演出手段の前記所定の表示に関する第1処理により、前記演出手段で実行される前記所定の表示に関する指示情報の一種である第1指示情報を生成する第1指示生成手段と、前記第1処理とは異なる第2処理により、前記演出手段の前記所定の表示に関する指示情報の一種である第2指示情報を生成する第2指示生成手段と、前記指示情報を前記第2制御手段へ送信する送信手段と、を備え、前記第2制御手段は、前記所定の表示における一部の期間である特定期間において前記第2指示情報を受信した場合に、前記第2指示情報で表示する表示内容が前記所定の表示に反映されない特定状態を発生させる状態発生手段と、前記状態発生手段による前記特定状態において前記第1指示情報を受信した場合に、前記特定状態であっても前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第1実行手段と、前記第1実行手段による前記第1指示情報に基づく制御の開始後において予め定めた実行条件が成立した場合に、前記第2指示情報に対応した表示制御を実行可能な第2実行手段と、前記第1指示情報を所定期間に複数受信した場合に、前記所定期間に受信した複数の前記第1指示情報のうち、所定の実行規定に従って1の前記第1指示情報に基づく表示制御を実行する第3実行手段と、を備えている。これにより、遊技機において遊技者の意思に基づいた演出を実行することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。
図2】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
図3】パチンコ機の背面図である。
図4】(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
図5】(a)は、大当たり状態中に第3図柄表示装置において「楽曲AAA」が選択されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図であり、(b)は、(a)の状態から、選択対象が変更されて「楽曲BBB」が選択されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図である。
図6】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図7】各種カウンタ、保留球格納エリア、保留球実行エリアの構成を模式的に示した図である。
図8】(a)は、大当たり乱数テーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、大当たり種別テーブルの一例を模式的に示した図である。
図9】保留数テーブルの一例を模式的に示した図である。
図10】(a)は、停止パターンテーブルのAテーブルの一例を模式的に示した図であり、(b)は、停止パターンテーブルのBテーブルの一例を模式的に示した図であり、(c)は、停止パターンテーブルのCテーブルの一例を模式的に示した図であり、(d)は、停止パターンテーブルのDテーブルの一例を模式的に示した図である。
図11】大当たり用変動パターンテーブル(確変大当たり用)の一例を模式的に示した図である。
図12】大当たり用変動パターンテーブル(通常大当たり用)の一例を模式的に示した図である。
図13】ハズレ用変動パターンテーブルの一例を模式的に示した図である。
図14】大当たり制御テーブルの一例を模式的に示した図である。
図15】大入賞口開閉テーブルの一例を模式的に示した図である。
図16】主に音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
図17】楽曲テーブルの一例を模式的に示した図である。
図18】ラウンド中昇格抽選テーブルの一例を模式的に示した図である。
図19】昇格演出テーブルの一例を模式的に示した図である。
図20】保留情報格納エリアおよび実行情報格納エリアの構成を模式的に示した図である。
図21】主に表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
図22】表示データテーブルの一例を模式的に示した図である。
図23】追加データテーブルの一例を模式的に示した図である。
図24】転送データテーブルの一例を模式的に示した図である。
図25】描画リストの一例を模式的に示した図である。
図26】主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図27】主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。
図28】主制御装置内のMPUにより実行される変動処理を示すフローチャートである。
図29】主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示したフローチャートである。
図30】主制御装置内のMPUにより実行される大当たり処理を示したフローチャートである。
図31】主制御装置内のMPUにより実行される開閉制御処理を示したフローチャートである。
図32】主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。
図33】主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。
図34】主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図35】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。
図36】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
図37】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
図38】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たりコマンド処理を示したフローチャートである。
図39】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される表示側コマンド処理を示したフローチャートである。
図40】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり演出処理を示したフローチャートである。
図41】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される昇格演出設定処理を示したフローチャートである。
図42】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理を示したフローチャートである。
図43】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出処理を示したフローチャートである。
図44】音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるラウンド昇格設定処理を示したフローチャートである。
図45】表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。
図46】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。
図47】表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。
図48】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される保留球数コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるデモコマンド処理を示したフローチャートである。
図49】表示制御装置内のMPUにより実行される変動演出系コマンド処理を示したフローチャートである。
図50】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される確定コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理を示したフローチャートであり、(c)は、表示制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド処理を示したフローチャートである。
図51】表示制御装置内のMPUにより実行されるボタン系コマンド処理を示したフローチャートである。
図52】表示制御装置内のMPUにより実行される大当たり系コマンド処理を示したフローチャートである。
図53】表示制御装置内のMPUにより実行されるオープニング表示処理を示したフローチャートである。
図54】表示制御装置内のMPUにより実行される開放表示処理を示したフローチャートである。
図55】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される大入賞表示処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるエンディング表示処理を示したフローチャートである。
図56】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される昇格演出表示処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される楽曲選択表示処理を示したフローチャートである。
図57】表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。
図58】表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。
図59】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される保留画像設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される賞球数画像設定処理を示したフローチャートである。
図60】表示制御装置内のMPUにより実行されるポインタ更新処理を示したフローチャートである。
図61】(a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される転送設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送設定処理を示したフローチャートである。
図62】表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送設定処理を示したフローチャートである。
図63】表示制御装置内のMPUにより実行される描画処理を示したフローチャートである。
図64】主制御装置、音声ランプ制御装置、表示制御装置および第3図柄表示装置間のコマンドの送受信と各装置における処理内容の一例を模式的に示したタイミング表示図である。
図65】主制御装置、音声ランプ制御装置、表示制御装置および第3図柄表示装置間のコマンドの送受信と各装置における処理内容の一例を模式的に示したタイミング表示図である。
図66】主制御装置、音声ランプ制御装置、表示制御装置および第3図柄表示装置間のコマンドの送受信と各装置における処理内容の一例を模式的に示したタイミング表示図である。
図67】主制御装置、音声ランプ制御装置、表示制御装置および第3図柄表示装置間のコマンドの送受信と各装置における処理内容の一例を模式的に示したタイミング表示図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1図67を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
【0011】
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
【0012】
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,65a等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図6参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
【0013】
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
【0014】
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
【0015】
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図6参照)へと案内される。また、上皿17の側面視正面側には、決定ボタン22aおよび変更ボタン22bを有する枠ボタン装置22が設けられている。
【0016】
枠ボタン装置22に設けられた決定ボタン22aは、パチンコ機10の正面視において、上皿17の中央部分に横長楕円形状に構成されている。この決定ボタン22aは、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される第3図柄の変動表示(以下、第3図柄の変動表示を「変動演出」という)において実行される予告表示を決定する場合(予告選択演出)や、変動演出の変動結果に基づいて発生した大当たり時に再生する楽曲等を決定(選択)する場合に、遊技者によって押下操作されるボタンである。即ち、第3図柄表示装置81における演出の選択期間や楽曲の選択期間(「楽曲選択」演出中)において、この決定ボタン22aが遊技者により押下操作された場合、パチンコ機10は、現在、第3図柄表示装置81において選択表示中の選択対象が遊技者により選択されたと認識し、その後の第3図柄表示装置81等による演出において、上記選択対象に基づいた演出を実行するように構成されている。
【0017】
特に、本パチンコ機10では、所定の大当たり(「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」)の1ラウンド目において、大当たり中に第3図柄表示装置81にて再生表示される楽曲演出(以下、「楽曲再生」演出という)を遊技者が選択する選択演出(以下、「楽曲選択」演出という)が実行されるように構成されている。なお、「楽曲再生」演出および「楽曲選択」演出の詳細については図5において後述する。
【0018】
この決定ボタン22aは、上述した「楽曲選択」演出中または予告選択演出中以外に遊技者により押下操作された場合は、該押下操作に基づいて何ら決定演出等を行わないように構成されている。即ち、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)における「楽曲選択」演出中または予告選択演出中以外での決定ボタン22aの操作は無効化されるように構成されている。
【0019】
なお、「楽曲選択」演出中または予告選択演出中以外における決定ボタン22aの押下操作に基づいて、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)の表示内容を変化させるように構成してもよい。具体的には、例えば、変動演出中の予告選択演出中以外で決定ボタン22aが操作された場合に、第3図柄表示装置81にミニキャラ等を現出させて、遊技者による決定ボタン22aの押下操作に基づく作用的な演出を行うように構成してもよい。
【0020】
枠ボタン装置22に設けられた変更ボタン22bは、パチンコ機10の正面視において決定ボタン22aの左側に配置され、決定ボタン22aの大きさより小さい大きさ(例えば、決定ボタン22aの約半分)の真円形状に構成されている。これは、決定ボタン22aと変更ボタン22bとの違いを分かり易く構成すると共に、遊技者にとって変更ボタン22bより決定ボタン22aの操作が重要であるため、決定ボタン22aの押下操作ミスが発生することを防止するためである。
【0021】
具体的に説明すると、決定ボタン22aは、遊技者の意思を「決定」するために使用されるボタンである一方、変更ボタン22bは、遊技者の意思を「変更」するために使用されるボタンであり、変更ボタン22bを押下操作した場合、選択演出中であれば改めて遊技者の意思を変更することが可能に構成されているが、決定ボタン22aを一度でも押下操作した場合は、遊技者の意思が決定したとみなされて選択演出が終了し、以後、遊技者の意思を変更することができない。よって、決定ボタン22aを変更ボタン22bより大きく構成することで、遊技者の意思をパチンコ機10に反映する上で重要である決定ボタン22aの存在を遊技者に明確に認識させ易くし、決定ボタン22aの押下操作ミスが発生することを防止するように構成されている。
【0022】
この変更ボタン22bは、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージや、変動演出に基づいて発生した大当たり時に画面上で表示されている楽曲の選択対象を他の選択対象へ変更する場合に、遊技者により押下操作されるボタンである。即ち、第3図柄表示装置81における演出の選択期間や楽曲の選択期間(「楽曲選択」演出中)において、この変更ボタン22bが遊技者により押下操作された場合、パチンコ機10は、現在、第3図柄表示装置81において選択表示中の選択対象(例えば、「楽曲AAA」)を、他の選択態様(例えば、「楽曲BBB」)に変更することを認識し、第3図柄表示装置81において選択表示されている選択対象を、他の選択対象へ変更するように構成されている。
【0023】
なお、変動演出とは、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)にて表示される演出であり、後述の通り、遊技盤13の前面領域に発射された球が特定の入賞口(後述の第1入球口64。図2参照。)へ入球(始動入賞)したことを契機として実行され、図柄(後述の第3図柄)が所定時間変動された後、停止表示された図柄の組み合わせによって、当該始動入賞に対して行われる抽選の結果(大当たりか否か)を遊技者に提示する演出である。
【0024】
また、ステージとは、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」の3つのステージが設けられている。上述の変動演出や、変動演出中に実行される「リーチ表示」などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。
【0025】
さらに、「リーチ表示」とは、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)において実行される変動演出において、大当たりが発生することを示す「大当たり表示」の一歩手前の表示のことをいう。具体的には、後述する左図柄列Z1及び右図柄列Z3(図4参照)の第3図柄が同一図柄で停止し、中図柄列Z2(図4参照)が未だ停止せず変動を継続している状態のことをいう。
【0026】
本実施形態のパチンコ機10では、「リーチ表示」として、大別して、「ノーマルリーチ」の演出を構成する一単位の要素(以下、演出を構成する一単位の要素を「変動要素」という)と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、該「ノーマルリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スーパーリーチ」の変動要素と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して実行され、「スーパーリーチ」の変動要素より大当たり期待度が高い「スペシャルリーチ」の変動要素とが用意されている。各「リーチ表示」及び変動要素の詳細については、後述する。
【0027】
ステージの変更は、変動演出が行われていない期間(即ち、デモ表示中)や、変動演出において第3図柄が遊技者に視認不能に高速に変動される「高速変動」の変動要素中に、遊技者によって枠ボタン装置22の変更ボタン22bが押下操作された場合に行われる。そして、変更ボタン22bが操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
【0028】
なお、本パチンコ機10では、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)において、デモ表示中以外や、変動演出の「高速変動」中以外、大当たり時の楽曲選択画面が表示されている状態で変更ボタン22bが押下操作された場合には、上記ステージの変更は行われず、第3図柄表示装置81にて表示中の内容に基づいた選択演出が実行されるように構成されている。即ち、ステージの変更は、変動演出中の選択演出又は大当たり状態中の選択演出が実行されている場合は、該選択演出が優先されるように構成されている。
【0029】
また、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)にて行われる変動演出において「ノーマルリーチ」の変動要素が開始された場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素から「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展されるときは、「ノーマルリーチ」の変動要素中に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の選択画面が第3図柄表示装置81に表示されるように構成してもよい。
【0030】
具体的には、選択画面では、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素として選択可能な複数の選択対象が表示され、その選択画面が表示されている間に、変更ボタン22bが遊技者に押下操作された場合に、選択された候補が変更されるように構成する。そして、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素へ発展するとき、該発展タイミング前に決定ボタン22aが押下操作されたとき、又は、決定ボタン22aが押下操作されずに発展タイミングに到達したときに、画面上で選択されていた選択対象に基づいて、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定され、その決定に従って「スーパーリーチ」の変動要素は「スペシャルリーチ」の変動要素が第3図柄表示装置81にて実行される。
【0031】
また、上述したように、本パチンコ機10では、変動演出の変動結果に基づいて大当たりが発生した場合に、該大当たり中に再生する楽曲に基づく演出を遊技者が選択可能に構成されている。具体的には、大当たりの開始時に、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)において、大当たり中に再生可能な複数の楽曲が表示される「楽曲選択」演出が表示される。そして、この「楽曲選択」演出中に遊技者による決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作に基づいて、大当たり中に第3図柄表示装置81において実行される楽曲演出と、後述する音声出力装置226(図6参照)から出力される楽曲(以下、第3図柄表示装置81による楽曲演出と、音声出力装置226による楽曲の出力とを総称して、「楽曲再生」演出と称する場合がある)が決定されるように構成されている。
【0032】
このように、大当たり時に遊技者の意思に基づいて、該大当たり中に出力(再生)される楽曲を選択可能に構成することで、大当たりという遊技者にとって遊技における至福の状態に、遊技者の好みに応じた「楽曲再生」演出を実行し、遊技価値とは異なる興趣を遊技者に付与し、遊技の興趣を更に高めることができる。
【0033】
なお、本実施形態では、枠ボタン装置22の決定ボタン22aおよび変更ボタン22bを押下操作されるボタンとして構成したが、決定ボタン22aおよび変更ボタン22bに代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて、演出ステージが選択変更されたり、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が決定されたりしてもよい。
【0034】
また、決定ボタン22a及び変更ボタン22bを有する枠ボタン装置22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン装置22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
【0035】
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定の「リーチ表示」時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。
【0036】
パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や「リーチ表示」時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の「リーチ表示」中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
【0037】
右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
【0038】
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
【0039】
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
【0040】
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図6参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
【0041】
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
【0042】
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
【0043】
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
【0044】
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
【0045】
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図6参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
【0046】
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図6参照)で行われる各制御に応じた第1図柄の変動表示(以下、第1図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
【0047】
複数のLED37aは、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる変動中であるか否かを点灯状態により示すことによって動的表示を行ったり、動的表示終了後の停止図柄として、その始動入賞に対して行われる抽選の結果に応じた図柄を点灯状態により示したり、第1入球口64に入球された球のうち動的表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド(以下、大当たり中の「ラウンド」について、ラウンドの英語表記「Round」の頭文字から、単に「R」と表記する場合がある)数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
【0048】
なお、本パチンコ機10では、第1入球口64への入球に対して大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、「15R通常大当たり」が用意されている。
【0049】
LED37aには、第1入球口64への入球に伴って実行される変動終了後の停止図柄として、大当たり抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
【0050】
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に「確率変動状態」へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に「確率変動状態」へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R(実質13R)確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドであるが、1ラウンド及び2ラウンドは、上記「2R確変大当たり」と同様の開閉パターンで開閉した後に、3ラウンド乃至15ラウンドが、上記「15R確変大当たり」と同様の開閉パターンで開閉し、該大当たりの後に「確率変動状態」へ移行する確変大当たりのことである。さらに、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、「時間短縮状態」へ移行して所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は「時間短縮状態」となる大当たりのことである。
【0051】
また、第3図柄表示装置81における「15R(実質13R)確変大当たり」の1ラウンド及び2ラウンドの演出と、「2R確変大当たり」の1ラウンド及び2ラウンドの演出とは、同一の演出が実行されるように構成されている。そのため、遊技者は、「15R(実質13R)確変大当たり」の1ラウンド及び2ラウンドの時点では、「15R(実質13R)確変大当たり」なのか「2R確変大当たり」なのかを遊技者は識別できない。よって、「15R(実質13R)確変大当たり」の序盤(1ラウンド及び2ラウンド)の段階では、遊技者は、「2R確変大当たり」なのか「15R(実質13R)確変大当たり」なのかを区別することができず、「15R(実質13R)確変大当たり」の2ラウンドが終了し、3ラウンド目が開始されることでその大当たりが「15R(実質13R)確変大当たり」であることを認識する構成となる。従って、得られる遊技価値が上昇するか否かの遊技性による興趣を遊技者に付与することができる。
【0052】
「確率変動状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした高確率状態、いわゆる確変中の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中、確変状態)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態を含む。
【0053】
一方で、「通常遊技状態」とは、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」でない低確率状態の時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、「確率変動状態」の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「時間短縮状態(所謂、時短状態)」とは、大当たり確率が「通常遊技状態」と同様に低確率状態であると共に、第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。
【0054】
また、本パチンコ機10では、「2R確変大当たり」および「15R(実質13R)確変大当たり」における1ラウンド及び2ラウンドの開閉パターンは、「15R確変大当たり」の1ラウンド乃至15ラウンド、「15R通常大当たり」の1ラウンド乃至15ラウンド、および、「15R(実質13R)確変大当たり」の3ラウンド乃至15ラウンドの開閉パターンと異なるように構成されている。具体的には、「2R確変大当たり」および「15R(実質13R)確変大当たり」における1ラウンド及び2ラウンドの開閉パターンは、「15R確変大当たり」、「15R通常大当たり」および「15R(実質13R)確変大当たり」の3ラウンド乃至15ラウンドの開閉パターン(長開放パターン)より短い時間の開放時間で閉鎖する開放パターン(短開放パターン)で実行されるように構成されており、具体的な開放時間等は図15において詳述する。
【0055】
なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。具体的には、「時間短縮状態」において、第1入球口64に付随する電動役物が開放する時間を「時間短縮状態」以外の場合よりも長くしたり、1回の当たりで電動役物が開放する回数を「時間短縮状態」以外の場合よりも多くしたりしてもよい。また、「時間短縮状態」において、第2図柄の当たり確率のアップと、電動役物の開放時間の長時間化と、電動役物の開放回数の多回数化との少なくとも2つを同時に行うようにしてもよい。
【0056】
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入球(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示(以下、第2図柄の変動表示を「可変表示」という)するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
【0057】
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図6参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列Z1~Z3(図4参照)が表示される。
【0058】
各図柄列Z1~Z3(図4参照)は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列Z1~Z3毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変的に表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
【0059】
ここで、図4及び図5を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。また、図5(a)は、大当たり状態中に第3図柄表示装置81において「楽曲AAA」が選択表示されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から、選択対象が変更されて「楽曲BBB」が選択表示されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図である。
【0060】
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
【0061】
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図6参照)による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に「確率変動状態(確変状態)」に移行すると共に最大15ラウンドの大当たりが付与される場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動演出が行われる。同じく大当たり終了後に「確率変動状態」に移行すると共に最大2ラウンドの大当たり、又は、最大15ラウンドであるが、1ラウンド及び2ラウンドが「2R確変大当たり」と同様の大入賞口65aの開閉パターンである大当たり(「15R(実質13R)確変大当たり」)が付与される場合は、特定の図柄番号の組み合わせ(例えば、「341」)の主図柄(所謂「突確図柄」に相当)が揃う変動演出が行われる。一方、大当たり終了後に「時間短縮状態(時短状態)」に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動演出が行われる。
【0062】
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動演出する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタなどを表示する副表示領域Dsとなっている。また、第3図柄表示装置81の表示画面における下底辺側中央部分には、保留球数などを表示するコクピット表示領域Dbが設けられている。
【0063】
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その表示領域Dm1に左図柄列Z1が表示され、表示領域Dm2に中図柄列Z2が表示され、表示領域Dm3に右図柄列Z3が表示される。
【0064】
各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順(または降順)に主図柄が配列され、各図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動演出が行われる。なお、各図柄列Z1~Z3において、数字の配列をそれぞれ異ならせるように構成してもよい。例えば、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列する一方、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列してもよい。
【0065】
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の変動演出に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(同一の主図柄の組合せ。以下、「大当たり表示」という。)で揃えば、大当たりとして大当たり動画が表示される。
【0066】
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの小領域Ds1~Ds3に等区分されている。小領域Ds1~Ds3は、それぞれ、キャラクタや予告演出画像を表示する領域である。小領域Ds1~Ds3のそれぞれに表示される画像によって、主表示領域Dmにて行われる変動演出の結果として大当たりとなる期待感を遊技者に与えている。コクピット表示領域Dbは、第1入球口64に入球された球のうち変動演出が未実行である球(保留球)の数である保留球数を示す保留図柄と、実行中の変動演出に関する実行図柄とを表示する領域である。
【0067】
実際の表示画面では、図4(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左小領域Ds1では、予告図柄が現出する等の動画が表示され、主表示領域Dmにおいて行われている変動演出が通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。
【0068】
また、副表示領域Dsにおいて、中央小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、主表示領域Dmで行われている変動演出に基づいて所定動作とは別の特別な動作をしたり、通常は黒色の少年の髪の毛の色や、通常は白色のハチマキの色が変化したり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
【0069】
さらに、副表示領域Dsにおいて、右小領域Ds3では、主表示領域Dmで行われている変動演出において大当たりが発生するか否かを段階的に示唆するレベルメータ(図示せず)が現出して表示される。このレベルメータは、変動演出において、予告図柄等が現出することに基づいて実行中の変動演出における「リーチ表示」の発生期待度や大当たり期待度が増す毎に増加(加算)していき、該レベルメータの表示限度(MAX表示)まで到達した場合に大当たりが確定することを示唆するように構成されている。従って、副表示領域Dsは、主表示領域Dmにおける「リーチ表示」の発生を示唆する機能を担っている。
【0070】
一方、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動演出(動的表示)が行われている間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数(保留球数)は最大4回まで保留される。その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、コクピット表示領域Dbが表示されている場合は、該コクピット表示領域Dbに設けられた第1~第4保留図柄表示領域Db1~Db4おいても示される。第1~第4保留図柄表示領域Db1~Db4には、保留球1球(保留球数1回)につき1つの保留図柄(通常の表示態様では「○」図柄(白丸図柄))がそれぞれ表示され、各保留図柄表示領域Db1~Db4に表示された保留図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。
【0071】
即ち、第1~第4保留図柄表示領域Db1~Db4において、第1保留図柄表示領域Db1に1つの保留図柄が表示されている場合は、保留球数が1回であることを示し、第1・第2保留図柄表示領域Db1,Db2にそれぞれ1つずつ計2つの保留図柄が表示されている場合は、保留球数が2回であることを示し、第1~第3保留図柄表示領域Db1~Db3にそれぞれ1つずつ計3つの保留図柄が表示されている場合は、保留球数が3回であることを示し、第1~第4保留図柄表示領域Db1~Db4にそれぞれ1つずつ計4つの保留図柄が表示されている場合は、保留球数が4回であることを示す。また、第1~第4保留図柄表示領域Db1~Db4に保留図柄が表示されていない場合は、保留球数が0回であって保留されている変動演出が存在しないことを示す。
【0072】
また、コクピット表示領域Dbには、主表示領域Dmで変動演出が実行されていることを示す実行図柄が表示される実行図柄表示領域Db0が設けられている。この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1の左側に設けられ、各保留図柄表示領域Db1~Db4より大きく構成されている。また、この実行図柄表示領域Db0は、第1保留図柄表示領域Db1に表示されていた保留図柄が移動(シフト)して実行図柄として表示される。
【0073】
コクピット表示領域Dbに表示される実行図柄は、変動演出が終了すると消去され、その実行図柄の消去に伴って、表示されている保留図柄が下位側(左側)の保留図柄として移動して表示される。具体的には、変動演出の終了に伴って実行図柄表示領域Db0に表示されていた実行図柄が消去された場合、第1保留図柄表示領域Db1に保留図柄が表示されていたとき、実行図柄表示領域Db0における実行図柄として移動(シフト)して表示される。また、第2保留図柄表示領域Db2に保留図柄が表示されていた場合、第1保留図柄表示領域Db1における保留図柄として移動(シフト)して表示される。さらに、第3保留図柄表示領域Db3に保留図柄が表示されていた場合、第2保留図柄表示領域Db2における保留図柄として移動(シフト)して表示される。また、第4保留図柄表示領域Db4に保留図柄が表示されていた場合、第3保留図柄表示領域Db3における保留図柄として移動(シフト)して表示される。
【0074】
本実施形態のパチンコ機10では、主表示領域Dmにおいて変動演出が実行されている間、実行図柄表示領域Db0に実行図柄を表示し続ける(「スーパーリーチ」の変動要素中又は「スペシャルリーチ」の変動要素中を除く)。一方、該変動演出が終了した場合、又は、「スーパーリーチ」の変動要素若しくは「スペシャルリーチ」の変動要素の実行中の場合には、実行図柄が消去されるように構成されている。即ち、実行図柄表示領域Db0に実行図柄が表示されている場合は、主表示領域Dmで変動演出が実行されている(継続している)ことを示し、実行図柄表示領域Db0に実行図柄が表示されていない場合は、主表示領域Dmで変動演出が実行されていない(継続されていない)か、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素が実行されていることを示す。
【0075】
また、コクピット表示領域Dbでは、該コクピット表示領域Dbに表示される保留図柄及び実行図柄を用いて、「保留変化予告」を実行可能に構成されている。この「保留変化予告」とは、主表示領域Dmで実行される変動演出の大当たり期待度を、該変動演出の実行前から実行中にかけて保留図柄及び実行図柄の表示色を複数段階に変化させることで示唆する予告である。
【0076】
本実施形態のパチンコ機10では、「保留変化予告」として、保留図柄及び実行図柄の表示色を、通常の表示態様である「白色」から、青色の表示態様の「青色」、赤色の表示態様の「赤色」、又は、虹色の表示態様の「虹色」に変化可能に構成されている。本パチンコ機10では、変動演出において「大当たり表示」が発生する場合や、「リーチ表示」が発生する場合に、保留図柄及び実行図柄の表示色の選択割合が異なるように構成されているため、この保留図柄及び実行図柄の表示色が、通常の表示態様(「白色」)から別の表示態様(例えば、「青色」)に変化することで、その保留図柄及び実行図柄が示す変動演出において「リーチ表示」や「大当たり表示」が発生する可能性を各表示色ごとに遊技者に示唆することができる。
【0077】
具体的には、「保留変化予告」において、保留図柄及び実行図柄が、通常の表示態様(「白色」)より「青色」の表示態様である場合の方がその保留図柄及び実行図柄が示す変動演出において「リーチ表示」や「大当たり表示」となる割合が高く設定される。また、保留図柄及び実行図柄が、「青色」より「赤色」の表示態様である場合の方がその保留図柄及び実行図柄が示す変動演出において「リーチ表示」や「大当たり表示」となる割合が高く設定される。さらに、保留図柄及び実行図柄が、「赤色」より「虹色」の表示態様である場合の方がその保留図柄及び実行図柄が示す変動演出において「リーチ表示」や「大当たり表示」となる割合が高く設定される。
【0078】
また、保留図柄及び実行図柄の表示態様が「赤色」である場合には、その「赤色」の保留図柄又は実行図柄が示す変動演出において「スーパーリーチ」を主とする演出の態様(主とする演出の態様を「演出態様」という)、「スペシャルリーチ」演出態様又は「特殊変動」演出態様(以下、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様又は「特殊変動」演出態様のことを総称して「スーパーリーチ以上」演出態様という場合がある)の実行が確定するように設定されている。さらに、保留図柄及び実行図柄の表示態様が「虹色」である場合には、その「虹色」の保留図柄又は実行図柄が示す変動演出において「大当たり表示」の現出が確定するように設定されている。従って、本実施形態では、保留図柄及び実行図柄の表示態様が、通常(「白色」)→「青色」→「赤色」→「虹色」の順に段階的に「リーチ表示」や「大当たり表示」の現出期待度が高いように設定されている。
【0079】
なお、「保留変化予告」の「虹色」の表示態様は、保留図柄では現出せず、実行図柄でのみ現出可能に設定されている。これは、保留図柄で大当たりの発生が確定する「虹色」の表示態様を現出させた後に、何らかの異常(例えば、電源断)によりその保留図柄が実行されなかった場合、遊技者は、得られるべき大当たりが得られないことによる不満が発生してしまう。よって、保留図柄において、大当たりの発生が確定する「虹色」の表示態様を予め現出しないように構成しておくことで、上記不満が発生することを未然に防止することができる。
【0080】
また、この「保留変化予告」により、保留図柄の表示態様が変化した状態において、変動演出の実行(消化)に伴って保留図柄がシフトする場合に、その変化した保留図柄の表示態様が、シフト先の保留図柄又は実行図柄に対しても引き継がれて(受け継いで)反映されるように構成されている。即ち、保留図柄の表示態様が変化した場合、その変化した保留図柄が変動演出の実行に伴って他の保留図柄表示領域Db1~Db3又は実行図柄表示領域Db0へシフトしたときも、シフト前の表示態様がシフト後の保留図柄又は実行図柄の表示態様としてそのまま維持されるように構成されている。
【0081】
従って、例えば、第4保留図柄表示領域Db4において保留図柄の表示色が「赤色」に変化した場合、該保留図柄が第3保留図柄表示領域Db3→第2保留図柄表示領域Db2→第1保留図柄表示領域Db1→実行図柄表示領域Db0とそれぞれシフトしていくときに、「赤色」の保留図柄又は実行図柄が継続して表示され続けるように構成される。
【0082】
なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球に基づく変動演出の保留球数は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、コクピット表示領域Dbにおける保留図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させなくてもよい。なお、第3図柄表示装置81に保留球数に関する情報(保留図柄等)を表示させない場合は、保留図柄による「保留変化予告」を実行することができないため、他のキャラクタ図柄等を追加的に現出させることによって「保留変化予告」と同様の先読み予告を実行させるように構成してもよい。
【0083】
さらに、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。なお、保留ランプによって保留球数を表示するように構成した場合、保留ランプの表示色を複数種類設けることによって、本実施形態の「保留変化予告」と同様の先読み予告を実行することは当然に可能である。
【0084】
ここで、図5を参照して、大当たり状態中に第3図柄表示装置81において実行される「楽曲選択」演出について説明する。図5(a)は、大当たり状態中に第3図柄表示装置81において「楽曲AAA」が選択表示されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図である。図5(b)は、図5(a)の状態から、選択対象が変更されて「楽曲BBB」が選択表示されている楽曲選択画面が現出された「楽曲選択」演出を例示した図である。
【0085】
本パチンコ機10では、大当たり(「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」に限る。以下、同様。)の1ラウンド目において、第3図柄表示装置81にて副表示領域Dsおよびコクピット表示領域Dbが消去され、第3図柄表示装置81の表示領域全体で「楽曲選択」演出が実行されるように構成されている。この「楽曲選択」演出では、最大で5曲(「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」、「楽曲DDD」および「楽曲EEE」)の楽曲が選択可能に構成されている。
【0086】
そして、この「楽曲選択」演出において、選択可能な楽曲に対応する複数の楽曲アイコン81aを重畳的かつ識別可能に表示し、一番手前側に表示されている楽曲アイコン81aが、現在選択中の楽曲を示すように構成されており、例えば、図5(a)の状態では、楽曲AAAアイコン81a1が最も手前側に表示されると共に強調的に表示(例えば、文字が拡大)された状態を示している。そして、その楽曲AAAアイコン81a1の後方側に、該楽曲AAAアイコン81a1とその一部が重なりつつ、その内容が識別可能な状態で、楽曲BBBアイコン81a2、楽曲CCCアイコン81a3、楽曲DDDアイコン81a4及び楽曲EEEアイコン81a5の順に表示されている。
【0087】
この「楽曲選択」演出における楽曲選択画面には、上記楽曲アイコン81aの他に、決定ボタン22aを模した決定ボタンアイコン81bと、変更ボタン22bを模した変更ボタンアイコン81cと、楽曲アイコン81aの変更方向を示す矢印アイコン81dとが表示されるように構成されている。
【0088】
決定ボタンアイコン81bは、枠ボタン装置22に配設されている決定ボタン22aに対応する表示物であり、楽曲選択画面の画面右下において決定ボタン22aの形状を模した態様で表示される。「楽曲選択」演出の楽曲選択画面において、この決定ボタンアイコン81bを表示することで、決定ボタン22aに対する押下操作が有効であることを遊技者に示唆するように構成されている。
【0089】
変更ボタンアイコン81cは、枠ボタン装置22に配設されている変更ボタン22bに対応する表示物であり、楽曲選択画面の画面左上において変更ボタン22bの形状を模した態様で表示される。「楽曲選択」演出の楽曲選択画面において、この変更ボタンアイコン81cを表示することで、変更ボタン22bに対応する押下操作が有効であることを遊技者に示唆するように構成されている。
【0090】
矢印アイコン81dは、遊技者によって変更ボタン22bが操作された場合の楽曲アイコン81aが変更される方向を示す表示物であり、変更ボタンアイコン81cの近傍(左側)に表示される。この矢印アイコン81dは、画面の奥行方向から手前側方向を指し示すように表示されており、本パチンコ機10では、変更ボタン22bが遊技者により押下操作された場合、該矢印アイコン81dの表示に対応するように、楽曲アイコン81aの表示位置が変更される。
【0091】
具体的には、例えば、図5(a)のように、「楽曲選択」演出において、楽曲AAAアイコン81a1が最も手前側に表示され、その後方側に、手前側から順に、楽曲BBBアイコン81a2、楽曲CCCアイコン81a3、楽曲DDDアイコン81a4、楽曲EEEアイコン81a5が表示されている。この状態で、変更ボタン22bが遊技者により押下操作された場合に、最も手前側に表示されていた楽曲AAAアイコン81a1は、最後方に移動表示し、手前から2番目に表示されていた楽曲BBBアイコン81a2が最も手前側に移動表示され、手前から3番目に表示されていた楽曲CCCアイコン81a3が手前から2番目に移動表示され、手前から4番目に表示されていた楽曲DDDアイコン81a4が手前から3番目に移動表示され、手前から5番目(即ち、最も後方側)に表示されていた楽曲EEEアイコン81a5が手前から4番目に移動表示される(図5(b)参照)。
【0092】
即ち、「楽曲選択」演出中に変更ボタン22bが遊技者により押下操作された場合は、手前から2番目以降の各楽曲アイコン81aが奥行き方向から1段階手前側に向かってそれぞれ移動表示されると共に、最も手前側に表示されていた楽曲アイコン81aが最も後方側に移動表示されるように構成されている。このように構成することで、「楽曲選択」演出において遊技者が楽曲を変更可能になる。
【0093】
また、図5(a)の状態において、決定ボタン22aが遊技者により押下操作された場合は、パチンコ機10は、最も手前側に表示されている楽曲AAAアイコン81a1に対応する「楽曲AAA」が遊技者によって選択されたと認識し、以降のラウンドにおいて「楽曲AAA」に基づく映像と音とによる「楽曲再生」演出を実行するように構成されている。また、図5(b)の状態において、決定ボタン22aが遊技者により押下操作された場合は、パチンコ機10は、最も手前側に表示されている楽曲BBBアイコン81a2に対応する「楽曲BBB」が遊技者によって選択されたと認識し、以降のラウンドにおいて「楽曲BBB」に基づく「楽曲再生」演出を実行するように構成されている。
【0094】
このように、大当たりに当選した場合に、遊技者によって大当たり中に再生表示される楽曲を選択可能に構成することで、大当たり時の演出において遊技者の嗜好に合った楽曲を再生表示することができる。よって、大当たりという遊技者が悦楽を感じている状況において更なる興趣を付与し、遊技の興趣を向上させることができる。
【0095】
図2に戻って、説明を続ける。第2図柄表示装置83は、球が第2入球口67を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
【0096】
球の第2入球口67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。そして、第2図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
【0097】
なお、第2図柄の可変表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
【0098】
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図6参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示されると共に、第3図柄表示装置81にて変動演出が実行される。第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
【0099】
第1入球口64には、その第1入球口64へ球が入球する開口部を覆う2枚の羽根を有する電動役物が設けられている。電動役物は、2枚の羽根を開閉することによって、第1入球口64を開放状態(拡大状態)または閉鎖状態(縮小状態)とする。通常時において、第1入球口64は、電動役物の羽根が閉じた(羽根が上方に起立した)閉鎖状態となっており、球が第1入球口64へ入球できない、または、入球しづらい状態となっている。
【0100】
一方、第2図柄表示装置83における可変表示が「○」の図柄で停止すると、第1入球口64の電動役物が所定時間だけ作動される。電動役物が作動されている間、電動役物の羽根が上方に起立した状態から。略V字形(逆ハの字形)に可動した状態となり、第1入球口64が開放状態となる。第1入球口64が開放状態になると、球が第1入球口64へ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。つまり、第2図柄表示装置83における可変表示の結果として「○」の図柄で停止して当たりとなり、第1入球口64が開放状態となった場合に、第1入球口64へ球が入球して大当たり抽選が多く行える状態とすることができる。
【0101】
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110(図6参照)での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
【0102】
この大入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口65aが所定時間開放される。この大入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
【0103】
可変入賞装置65は、具体的には、大入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド(図示せず)とを備えている。大入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大入賞口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が大入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
【0104】
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。大入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、大入賞口65aが所定時間開放され、その大入賞口65aの開放中に、球が大入賞口65a内へ入賞することを契機として大入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
【0105】
可変表示装置ユニット80の左方および右方には、それぞれ、第2入球口67が設けられている。第2入球口67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。遊技領域に発射された球が、第2入球口67を通過すると、貫通孔に設けられた第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110で、第2図柄(普通図柄ともいう)の当たり抽選が行われる。
【0106】
第2入球口67を通過した球に対して行われた第2図柄(普通図柄)の抽選の結果、当たりと判定された場合には、第2図柄表示装置83における可変表示を経て「○」の図柄が停止表示された後に、第1入球口64の電動役物が作動する。これにより、第1入球口64へ球が入球することを困難としている電動役物の羽根が略垂直に起立した状態から略V字形(逆ハの字形)に可動して、所定時間だけ球が第1入球口64へ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。
【0107】
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
【0108】
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0109】
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
【0110】
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro-Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
【0111】
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
【0112】
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
【0113】
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
【0114】
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図6参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
【0115】
次に、図6を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【0116】
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
【0117】
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
【0118】
主制御装置110では、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における動的表示および変動演出の設定、第2図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ203bが設けられている。
【0119】
また、ROM202は、大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、保留数テーブル202c、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202e、大当たり制御テーブル202f、大入賞口開閉テーブル202gを少なくとも格納している。RAM203に格納された各種カウンタと、ROM202に格納された各種テーブルとによって、主制御装置110は、上記の主要な制御を実行する。
【0120】
ここで、図7を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37の動的表示の設定、および第3図柄表示装置81の変動演出の設定、第2図柄表示装置83における可変表示の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。また、各種カウンタの説明の中で、図8から図15を参照して、主制御装置110のROM202に格納された各種テーブルについても説明する。
【0121】
大当たり抽選や、第1図柄表示装置37の動的表示の設定、および、第3図柄表示装置81の変動演出の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の停止種別の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。
【0122】
また、第2図柄表示装置83の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
【0123】
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図26参照)の実行間隔である4ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図34参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ203bに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)からなる保留球格納エリア203cが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
【0124】
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、「0~899」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~899」の値を取り得るカウンタの場合は「899」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、その初期値から第1当たり乱数カウンタC1の更新が行われる。
【0125】
第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が「0~899」の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、「0~899」の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図26参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図34参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0126】
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203cに設けられた保留第1~第4エリアのいずれかの保留エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される大当たり乱数テーブル202aによって設定されており、保留エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定される。
【0127】
ここで、図8(a)を参照して、大当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。図8(a)は、大当たり乱数テーブル202aの一例を模式的に示した模式図である。大当たり乱数テーブル202aは、パチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」および「時間短縮状態」である低確率状態(「確率変動状態」ではない期間)の場合に使用される低確率状態用と、パチンコ機10の遊技状態が、低確率状態より大当たりとなる確率の高い高確率状態である「確率変動状態(確変中)」の場合に使用される高確率状態用との2種類に分けられる。そして、低確率状態用と高確率状態用とのそれぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率状態と高確率状態とで、大当たりとなる確率が変更される。
【0128】
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、「0~899」の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率状態の場合に大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は3個で、その値「7,307,582」が、大当たり乱数テーブル202aに格納されている。
【0129】
一方で、高確率状態の場合に大当たりとなる乱数の値(大当たり乱数値)の数は30個で、その値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が、大当たり乱数テーブル202aに格納されている。
【0130】
なお、本実施形態では、大当たり乱数テーブル202aに格納されている低確率状態用の大当たり乱数値と、高確率状態用の大当たり乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれ大当たり乱数値を設定している。ここで、パチンコ機10の状況にかかわらず大当たり乱数値となる値が存在すれば、その値が外部から予測されやすくなるので、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなる恐れがある。これに対して、本実施形態のように、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
【0131】
図7に戻って、説明を続ける。第1当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後に「0」に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203cに設けられた保留第1~第4エリアのうち第1当たり乱数カウンタC1が格納される保留エリアと同じ保留エリアに格納される。
【0132】
ここで、保留球格納エリア203c内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、ハズレとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、ハズレ時のものとなる。一方で、保留球格納エリア203c内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の変動パターンおよび停止種別は、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値が示す大当たり種別に対応して決定される。
【0133】
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、「0~99」の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル202bとに基づいて、大当たり種別が決定される。ここで、図8(b)を参照して、大当たり種別テーブル202bについて説明する。図8(b)は、大当たり種別テーブル202bの一例を模式的に示した図である。図8(b)に示すように、大当たり種別テーブル202bは、大当たり種別と第1当たり種別カウンタC2の値とを対応付けたテーブルである。
【0134】
大当たり種別としては、上述したように、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に大当たり確率が高確率状態となる「確率変動状態」へ移行する「15R確変大当たり」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に大当たり確率が低確率状態となると共に、100変動回数の間は「時間短縮状態」へ移行する「15R通常大当たり」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に「確率変動状態」へ移行する「2R確変大当たり」、および、最大ラウンド数が15ラウンドであるが1ラウンド目と2ラウンド目の開放パターンが「2R確変大当たり」の開放パターンと同一であって、3ラウンド目から15ラウンド目の開放パターンが「15R確変(通常)大当たり」の開放パターンと同一である「15R(実質13R)確変大当たり」がある。なお、以降の説明において、「15R確変大当たり」と「15R通常大当たり」との15ラウンドの大当たりについて「15R大当たり(共通)」と説明する場合がある。
【0135】
大当たり種別テーブル202bでは、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する第1当たり種別カウンタC2の取り得る値が対応付けられている。図8(b)の例では、「15R確変大当たり」に対して第1当たり種別カウンタC2の値「0~39」が対応付けられ、「15R(実質13R)確変大当たり」に対して第1当たり種別カウンタC2の値「40~49」が対応付けられ、「2R確変大当たり」に対して第1当たり種別カウンタC2の値「50~59」が対応付けられ、「15R通常大当たり」に対して第1当たり種別カウンタC2の値「60~99」が対応付けられている。
【0136】
第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が大当たり種別テーブル202bから決定される。例えば、第1当たり種別カウンタC2の値が「20」であれば、大当たり種別として「15R確変大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「45」であれば、大当たり種別として「15R(実質13R)確変大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「55」であれば、大当たり種別として「2R確変大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「60」であれば、大当たり種別として「15R通常大当たり」が決定される。
【0137】
このように、本実施形態では、大当たりとなる場合に40%の確率で「15R確変大当たり」が選択され、10%の確率で「15R(実質13R)確変大当たり」が選択され、10%の確率で「2R確変大当たり」が選択され、40%の確率で「15R通常大当たり」が選択される。なお、大当たりとなった場合にそれぞれの大当たり種別が選択される確率は、機種によって適宜設定される。そして、その設定された確率に応じて、大当たり種別テーブル202bにて、各大当たり種別に対して対応付けられる第1当たり種別カウンタC2の値が規定される。
【0138】
なお、大当たり種別が選択される確率は、パチンコ機10の遊技状態に応じて変更されてもよい。この場合、各遊技状態に対応する大当たり種別テーブル202bを用意し、それぞれの大当たり種別テーブル202bにおいて、各大当たり種別に対して対応付ける第1当たり種別カウンタC2の値の数を変更すればよい。
【0139】
図7に戻って、各種カウンタの説明を続ける。停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0~99」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。
【0140】
本実施形態では、保留されている変動演出の保留数と停止パターン選択カウンタC3の値とによって、第3図柄表示装置81で表示される大当たり時およびハズレ時の変動演出の大まかな演出態様が選択される。具体的には、「リーチ表示」が発生しない「非リーチ(短縮)」演出態様又は「非リーチ(通常)」演出態様と、「リーチ表示」として「ノーマルリーチ」の変動要素のみが実行される「ノーマルリーチ」演出態様と、該「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「スーパーリーチ」演出態様と、同じく「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「スペシャルリーチ」演出態様と、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」が選択された場合に発生する「特殊変動」演出態様との6つの演出態様が選択される。
【0141】
ここで、各演出態様について詳細に説明する。演出態様の中で、「非リーチ(短縮)」演出態様と「非リーチ(通常)」演出態様とは、主表示領域Dmの各表示領域Dm1~Dm3(図4(a)参照)にて「高速変動」の変動要素が行われた後に、該左表示領域Dm1及び右表示領域Dm3に同一の第3図柄が停止せずに「リーチ表示」を発生しない演出態様である。
【0142】
ここで、「高速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図4参照)で行われる変動演出において、各図柄列Z1~Z3(図4(a)参照)に表示される第3図柄が、表示画面縦方向下方に高速にスクロールされている変動要素をいう。この「高速変動」では、遊技者によって第3図柄の表示内容を明確に認識できないように第3図柄を変動させ、前回停止表示された変動演出の停止結果を不規則に混ぜる(シャッフルする)演出として実行される。
【0143】
本実施形態のパチンコ機10では、「高速変動」の変動要素が行われた後、特定の演出態様(「非リーチ(短縮)」演出態様)を除いて「低速変動」の変動要素が行われるように構成されている。「低速変動」の変動要素とは、第3図柄表示装置81の主表示領域Dm(図4(a)参照)で行われる変動演出において、上記「高速変動」の変動要素後、遊技者に視認可能な速度で第3図柄を低速にスクロールしている変動要素をいう。この「低速変動」の変動要素では、遊技者に第3図柄の表示内容を認識させながら、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2(図4(a)参照)の順に第3図柄を停止表示する。左図柄列Z1及び右図柄列Z3において同一の第3図柄が停止した場合は「リーチ表示」が発生したとして「ノーマルリーチ」の変動要素へと発展する一方、左図柄列Z1及び右図柄列Z3において異なる第3図柄が停止した場合は、中図柄列Z2を停止表示して、その変動演出を終了するように構成されている(後述する「疑似連」に発展する場合は除く)。
【0144】
従って、「非リーチ(通常)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われて、各図柄列Z1~Z3(図4(a)参照)がそれぞれ順番に停止し、1の変動演出が終了する。一方、「非リーチ(短縮)」演出態様では、「高速変動」が行われた後に「低速変動」の変動要素が行われず、該「高速変動」の変動要素の終了後、各図柄列Z1~Z3が同時に停止し、1の変動演出が終了する。
【0145】
演出態様の中で、「ノーマルリーチ」演出態様とは、主表示領域Dmの各図柄列Z1~Z3(図4(a)参照)の変動演出において、左図柄列Z1及び右図柄列Z3に同一の第3図柄が停止した直後に「ノーマルリーチ」の変動要素が実行され、他の「リーチ表示」、即ち、「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展しない「リーチ表示」の演出態様の1つである。この「ノーマルリーチ」の変動要素では、上述したように、主表示領域Dmの左図柄列Z1(左表示領域Dm1)及び右図柄列Z3(右表示領域Dm3)に停止表示している第3図柄が通常時より拡大して表示される。また、中図柄列Z2(中表示領域Dm2)の第3図柄が低速で表示画面縦方向下方へスクロールして、遊技者により該中表示領域Dm2の第3図柄が視認可能な状態で表示される。さらに、この「ノーマルリーチ」の変動要素では、主表示領域Dmの拡大表示に伴って、副表示領域Dsが消去される(図示せず)。
【0146】
演出態様の中で、「スーパーリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スーパーリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。この「スーパーリーチ」演出態様において、「スーパーリーチ」の変動要素の実行中は、「ノーマルリーチ」の変動要素の表示状態から、コクピット表示領域Db(図4(a)参照)が消去され、この「リーチ表示」の発生要因であった第3図柄のリーチ形成図柄が表示画面の表示領域左上に縮小表示される。そして、主表示領域Dmの背景表示が「ノーマルリーチ」の変動要素から変化すると共に、複数のキャラクタ図柄を現出させて「バトル演出(例えば、キックボクシング)」を行う(図示せず)。
【0147】
本実施形態では、その「バトル演出」の結果(勝敗)に基づいて、変動演出の当否を示唆するように構成されている。具体的には、例えば、上記「バトル演出」において、遊技者側のキャラクタ図柄が敵側のキャラクタ図柄に勝利した場合には、その変動演出が「大当たり表示」となることを示唆し、遊技者側のキャラクタ図柄が敵側のキャラクタ図柄に負けた場合には、その変動演出が「ハズレ表示」となることを示唆するように構成されている。
【0148】
演出態様の中で、「スペシャルリーチ」演出態様とは、「ノーマルリーチ」の変動要素から発展して「スペシャルリーチ」の変動要素が実行される「リーチ表示」の演出態様の1つである。この「スペシャルリーチ」演出態様において、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行中は、上記「スーパーリーチ」の変動要素と同様、「ノーマルリーチ」の変動要素の表示状態から、コクピット表示領域Db(図4(a)参照)が消去され、この「リーチ表示」の発生要因であった第3図柄のリーチ形成図柄が表示画面の表示領域左上に縮小表示される。そして、主表示領域Dm(図4(a)参照)の背景表示が「ノーマルリーチ」の変動要素から変化すると共に、「スーパーリーチ」の変動要素とは異なる複数のキャラクタを現出させて「競争演出(例えば、自動車レース)」を行う(図示せず)。
【0149】
本実施形態では、その「競争演出」の結果(勝敗)に基づいて、変動演出の当否を示唆するように構成されている。具体的には、例えば、上記「競争演出」において、遊技者側のキャラクタ図柄が敵側のキャラクタ図柄に勝利した場合には、その変動演出が「大当たり表示」となることを示唆し、遊技者側のキャラクタ図柄が敵側のキャラクタ図柄に負けた場合には、その変動演出が「ハズレ表示」となることを示唆するように構成されている。
【0150】
演出態様の中で、「特殊変動」演出態様とは、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に当選した場合にもれなく実行される演出態様である。この「特殊変動」演出態様では、副表示領域Ds及びコクピット表示領域Dbが消去され、主表示領域Dm全体が通常の背景表示から変化して、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」が発生することを示唆する「ムービー」演出が表示される。
【0151】
この「特殊変動」は、上述したように、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」が発生する場合にもれなく選択されるように構成され、該「特殊変動」の実行時には、今後付与される大当たりが「15R(実質13R)確変大当たり」なのか「2R確変大当たり」なのか遊技者は判別することができない。このように構成することで、「特殊変動」後に大当たりが開始され、2ラウンド目の開放パターンが終了するまでの間、この大当たり2ラウンド目終了時にそのまま終了する「2R確変大当たり」なのか、その後も大当たり状態が継続して開放パターンも長開放に変化する「15R(実質13R)確変大当たり」なのかを遊技者に推測させる遊技性を付与することで、遊技の興趣を高めることができる。
【0152】
停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203cに設けられた保留第1~第4エリアのうち第1当たり乱数カウンタC1が格納される保留エリアと同じ保留エリアに格納される。
【0153】
本実施形態のパチンコ機10では、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在保留中の変動演出の数(保留球数)とに応じて、停止パターン選択カウンタC3の値を参照する停止パターンテーブル202dが異なるように構成されている。即ち、停止パターンテーブル202dは、複数種類設けられ、待機中の変動演出の数(保留球数)等によって選択されるように構成されている。
【0154】
本実施形態では、変動演出の詳細な変動パターンを決定する場合に、まず、ROM202に備えられた保留数テーブル202cに基づいて、変動演出の当否と、現在の遊技状態と、現在の変動演出の数(保留球数)とに対応したいずれかの停止パターンテーブル202dが選択される。そして、選択された停止パターンテーブル202dと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様を選択する。その後、選択された演出態様と後述する変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、変動演出の詳細な変動パターン(変動時間)が決定される。
【0155】
この複数種類設けられた停止パターンテーブル202dは、各停止パターンテーブル202d毎に演出態様が選択される停止パターン選択カウンタC3の乱数値の範囲が異なるように設定されている。この停止パターンテーブル202dが複数用意されているのは、変動演出の当否、遊技状態及び保留球数に応じて変動演出の演出態様の選択比率を変更するためである。即ち、(1)取得した第3図柄の変動演出において大当たりが発生するか、(2)現在のパチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」、「時間短縮状態」又は「通常遊技状態」であるか、及び、(3)保留されている変動演出の保留球数がいくつあるか、に応じて、演出態様の選択比率を変更するためである。
【0156】
これは、第1の理由として、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させるためである。即ち、大当たり抽選に当選した場合と大当たり抽選にハズレた場合とで、「非リーチ」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、及び、「スペシャルリーチ」演出態様の選択する割合を異ならせるように構成することで、各演出態様毎に大当たりとなる期待度を変化させる。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選した場合に「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様を選択し易く構成し、大当たり抽選に当選しなかった場合には、「非リーチ」演出態様や「ノーマルリーチ」演出態様を選択し易く構成する。このように構成することで、「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様は、大当たりし易い演出とすることができ、「ノーマルリーチ」演出態様や「非リーチ」演出態様は、大当たりし難い演出若しくは大当たりしない演出とすることができ、各演出態様毎の大当たり期待度を差別化することができる。従って、変動演出に大当たりし易い演出が現出した場合に、その大当たりし易い演出が行われている間、大当たりが発生する可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技の興趣を高めている。
【0157】
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、取得した抽選結果が大当たりである場合には、大当たりし易い演出を選択し易く、かつ、大当たりし難い演出を選択し難い停止パターンテーブル202d(例えば、Cテーブル202d3(図10(c)参照))に基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成する。一方、取得した抽選結果がハズレである場合には、大当たりし易い演出を選択し難く、かつ、大当たりし難い演出を選択し易い停止パターンテーブル202d(例えば、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2(図10(a)又は図10(b)参照))するように構成する。これにより、変動演出において第3図柄の抽選結果を遊技者に報知する場合に、大当たりし易い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し易く、大当たりし難い演出が実行されている場合にはその変動演出で大当たりが発生し難くし、演出態様ごとに大当たり期待値に差を設けることで、その変動演出の実行中に遊技の興趣を高めることができる。
【0158】
また、第2の理由として、変動演出の待機回数が上限に達している状態における第1入球口64への入球に基づく無駄球(所謂、オーバーフロー入賞による無抽選)を極力削減するためである。具体的に説明すると、変動演出の待機回数は最大4回と上限が設けられていると共に、変動演出は少なくとも一定時間が実行されることから、「確率変動状態」や「時間短縮状態」における第1入球口64へ球が入球し易い遊技状態では、第3図柄の最大保留球数に到達し易い。これらの遊技状態において、長い変動時間の変動演出を選択すると、第3図柄の最大保留球数に到達した状態での第1入球口64への入球が頻発し、折角、第1入球口64へ入球したにもかかわらず、第3図柄の抽選契機を取得できない。また、「通常遊技状態」においても、第3図柄の最大保留球数に到達している状態で、長い変動時間の変動演出を選択すると、その変動演出の実行中は第3図柄の保留球数が消化されないため、その間に第1入球口64への入球が発生しても、第3図柄の抽選契機を取得できない。このような状態になると、遊技者は、第1入球口64へ球を入球させても遊技価値が得られないと判断し、変動演出が消化されて再び保留球数を取得できる状態になるまで球の発射を停止して遊技を中断してしまう。遊技が中断されると、パチンコ機10の稼働率が低下してしまい、遊技場の経営に影響を与えてしまう。
【0159】
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、第3図柄の最大保留球数へ到達し易い遊技状態や、最大保留球数に近い(又は一致する)保留球数では、比較的短い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202d(例えば、Bテーブル202d2(図10(b)参照))に基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄の最大保留球数に到達している状態での第1入球口64への入球を未然に防止することができる。
【0160】
さらに、第3の理由として、実行時間を長く設定して、変動演出の終了を遅らせることで、変動演出が実行されている状態を長く維持するためである。具体的に説明すると、変動演出の保留球数が少ない(無い)場合に、実行中の変動演出の変動時間内に新たに第1入球口64に球を入球させないと、次の変動演出を開始することができず、第3図柄表示装置81でデモ画面等を表示しなければいけない。遊技者は、球を発射して遊技を行っているにもかかわらず第3図柄表示装置81において変動演出が行われない場合、遊技者が求めている大当たりの抽選に係る興趣を得ることができず、遊技に興醒めしてしまう。また、遊技者は、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていないことで、第1入球口64へ球が入球し難いパチンコ機10であると認識し、遊技価値を得難い台と判断して、そのパチンコ機10での遊技を止めてしまうおそれがある。
【0161】
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、変動演出の保留球数が少ない場合に、比較的長い変動時間が選択され易い停止パターンテーブル202d(例えば、Aテーブル202d1(図10(a)参照))に基づいて変動演出の演出態様を選択するように構成されている。これにより、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
【0162】
ここで、図9及び図10を参照して、保留数テーブル202c及び停止パターンテーブル202dの詳細について説明する。図9は、保留数テーブル202cを模式的に示した図である。上述したように、本実施形態のパチンコ機10では、第1入球口64に球が入球したことに基づいて変動演出を行う場合に、保留数テーブル202cを参照して、該変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、同じくその時点における変動演出の保留数とに基づいて、いずれかの停止パターンテーブル202d1~202d4を選択するように構成されている。そして、選択された停止パターンテーブル202d1~202d4のいずれかと停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて変動演出の大まかな演出態様が決定される。
【0163】
具体的には、図9の保留数テーブル202cで示すように、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「1個」若しくは「2個or3個」の場合、又は、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「1個」の場合には、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1(図10(a)参照)が選択される。また、「通常遊技状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「4個」の場合、又は、「確率変動状態」若しくは「時間短縮状態」のハズレ抽出時であって保留球数が「2個or3個」若しくは「4個」の場合には、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2(図10(b)参照)が選択される。さらに、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」(以下、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」を総称して、「15R共通大当たり」と称する場合がある)の抽出時には、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3(図10(c)参照)が選択される。また、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」の抽出時にも、いずれの遊技状態又は保留球数であっても、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4(図10(d)参照)が選択される。
【0164】
即ち、いずれかの大当たりに当選した場合は、その時点での保留球数や遊技状態に関係なく、大当たりの種別のみに基づいて停止パターンテーブル202d(Cテーブル202d3又はDテーブル202d4)が選択され、大当たりに当選しなかった場合(即ち、ハズレ時)にのみ、その時点での保留球数や遊技状態に基づいて停止パターンテーブル202d(Aテーブル202d1又はBテーブル202d2)が選択される。
【0165】
なお、大当たりに当選した場合においても、保留球数に応じて停止パターンテーブル202dが異なるように構成してもよい。例えば、大当たりに当選した場合に保留球数が多いとき、比較的短い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202d(例えば、「高速変動」の変動要素が3秒間の「スーパーリーチ」演出態様や「スペシャルリーチ」演出態様等)を選択し得るように構成してもよい。この場合、「リーチ表示」が実行される各演出態様において、「高速変動」の変動要素の部分の時間のみが7秒間から3秒間のみに変更された演出態様を選択するように構成する。
【0166】
このように構成することで、例えば、最大保留球数が4個であって未実行の変動演出が4回溜まっている状態で変動演出を開始する場合に、「高速変動」の変動要素が3秒間で行われたとしても、該3秒間の「高速変動」の変動要素が終了した時点(3秒間の「高速変動」と認識した時点)では、その変動演出において「リーチ表示」が発生することがあり、3秒間の「高速変動」の変動要素が行われた場合であっても、「非リーチ(短縮)」以外の「リーチ表示」が実行される演出態様が実行されるように構成できる。よって、3秒間の「高速変動」の変動要素の実行時点では該変動演出が大当たりとなるかハズレとなるか分からなくすることができる。
【0167】
また、「確率変動状態」や「時間短縮状態」において、大当たりに当選していない場合に、保留球数が少ないときは、比較的長い変動パターンが選ばれ易い停止パターンテーブル202d(例えば、Aテーブル202d1)を選択するように構成してもよい。このように構成することで、「確率変動状態」や「時間短縮状態」においても、第3図柄表示装置81で変動演出が実行されている状態を維持し易くでき、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない状況を起こり難く構成し、第3図柄表示装置81における変動演出の実行状態を長く維持することができる。
【0168】
次に、図10を参照して、各停止パターンテーブル202dについて説明する。図10(a)及び図10(b)は、ハズレ時に選択され得る停止パターンテーブル202dの示した図であって、図10(a)は、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1の一例を模式的に示した図であり、図10(b)は、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2の一例を模式的に示した図である。図10(c)及び図10(d)は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dを模式的に示した図であって、図10(c)は、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3の一例を模式的に示した図であり、図10(d)は、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4の一例を模式的に示した図である。
【0169】
図10(a)で示すように、停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1では、「非リーチ(通常)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98」,「99」に設定されている。なお、Aテーブル202d1では、「非リーチ(短縮)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(短縮)」演出態様は選択されないように設定されている。
【0170】
次に、図10(b)で示すように、停止パターンテーブル202dのBテーブル202d2では、「非リーチ(短縮)」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「74」に設定され、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「75」~「94」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「95」~「97」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「98,99」に設定されている。なお、Cテーブル202d3では、「非リーチ(通常)」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「非リーチ(通常)」演出態様は選択されないように設定されている。
【0171】
即ち、Aテーブル202d1では、「非リーチ(通常)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。また、Bテーブル202d2では、「非リーチ(短縮)」演出態様が75%、「ノーマルリーチ」演出態様が20%、「スーパーリーチ」演出態様が3%、「スペシャルリーチ」演出態様が2%、の選択割合となるように設定されている。なお、Aテーブル202d1とBテーブル202d2との「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様及び「スペシャルリーチ」演出態様の選択割合は同じに設定されている。
【0172】
よって、Aテーブル202d1では、「非リーチ(通常)」演出態様が選択され、Bテーブル202d2では、「非リーチ(通常)」演出態様の代わりに「非リーチ(短縮)」演出態様が選択されるように構成されている。従って、Aテーブル202d1は、Bテーブル202d2と比べて選択される変動演出の変動時間が比較的長くなり易いといえる。換言すれば、Bテーブル202d2は、Aテーブル202d1と比べて選択される変動演出の変動時間が短くなり易いといえる。
【0173】
このように、ハズレの抽選結果が抽出された場合に、保留中の変動演出の保留球数に基づいて、変動演出の演出態様を選択するように構成する。例えば、変動演出の保留球数が多い場合には、変動演出時間が短い「非リーチ(短縮)」演出態様を選択し易くする。これにより、変動演出の保留球数が多い場合に、実行される変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高めることができる。
【0174】
また、例えば、変動演出の保留球数が少ない場合には、第1入球口64への球の入球時間を確保するために、「非リーチ(短縮)」演出態様より変動演出時間が長い「非リーチ(通常)」演出態様を選択し易くする。これにより、「非リーチ(短縮)」演出態様が選択される場合より変動演出時間の長い「非リーチ(通常)」を行うことができるので、第1入球口64への球の入球時間を確保し易くなり、第3図柄表示装置81における変動演出の実行時間中に新たな始動入賞が発生する可能性を高くすることで、変動演出が実行されている状況を維持することができる。
【0175】
次に、図10(c)で示すように、停止パターンテーブル202dのCテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「0」~「4」に設定され、「スーパーリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「5」~「39」に設定され、「スペシャルリーチ」演出態様に対応した停止パターン選択カウンタC3の範囲が「40」~「99」に設定されている。なお、Cテーブル202d3では、「特殊変動」演出態様に対して停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られておらず、該「特殊変動」演出態様は選択されないように設定されている。また、Cテーブル202d3は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであるので、「非リーチ」演出態様は選択されない。
【0176】
次に、図10(d)で示すように、停止パターンテーブル202dのDテーブル202d4では、「特殊変動」演出態様のみに停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られ(「0」~「99」)、他の「リーチ表示」には停止パターン選択カウンタC3の値が割り振られていない。従って、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に当選した場合に選択される停止種別は必ず「特殊変動」演出態様となるように設定されている。なお、Dテーブル202d4は、大当たり時に選択される停止パターンテーブル202dであるので、「非リーチ」演出態様は選択されない。
【0177】
即ち、Cテーブル202d3では、「ノーマルリーチ」演出態様が5%、「スーパーリーチ」演出態様が35%、「スペシャルリーチ」演出態様が60%、の選択割合となるように設定されている。また、Dテーブル202d4では、「特殊変動」演出態様が100%の選択割合となるように設定されている。
【0178】
よって、大当たり当選時の変動演出において、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順で選択割合が高く、ハズレ時の変動演出において、「ノーマルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「スペシャルリーチ」演出態様の順で選択割合が高くなるように設定されている。従って、各「リーチ表示」の現出時における大当たり期待度は、「スペシャルリーチ」演出態様>「スーパーリーチ」演出態様>「ノーマルリーチ」演出態様の順に大当たりの表示結果が現出する可能性が高くなるように構成される。これにより、変動演出の演出態様によって遊技者に大当たりへの期待度を示すことができ、遊技者が実行された変動演出の演出態様に応じて大当たりへの高揚感を味わうことができる。
【0179】
なお、本実施形態では、ハズレの変動演出における演出態様に選択において、変動演出の保留球数に基づいて選択される停止パターンテーブル202dが異なるように構成されているが、第1入球口64への球の入球時に基づく変動演出の決定と、該入球に基づく変動演出の開始時に基づく変動演出の決定とで、実質的に同一の演出態様が選択されるように構成されている。具体的には、ハズレの変動演出である場合は、変動演出の保留球数に基づいて、Aテーブル202d1又はBテーブル202d2のいずれかが選択されるように構成されているが、Aテーブル202d1とBテーブル202d2とでは、「非リーチ(短縮)」演出態様又は「非リーチ(通常)」演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値が同一であり、また、他の演出態様に割り振られた停止パターン選択カウンタC3の値もそれぞれ同一に設定されている。
【0180】
即ち、変動演出の保留球数に基づいて、「非リーチ(短縮)」演出態様が選択されるか、「非リーチ(通常)」演出態様が選択されるかが異なるのみであるので、実質的同一の演出態様が選択される。よって、始動入賞時に選択される演出態様と、変動開始時に選択される演出態様とは、遊技状態が遷移(例えば、「通常遊技状態」から「確率変動状態」)した場合であっても、実質的に同一の演出態様が選択される。その結果、始動入賞時に選択された演出態様に基づいて「保留変化予告」等の先読み予告を行った場合であっても、該先読み予告の対象となった変動演出において、該先読み予告の内容に対して齟齬が発生しない演出を実行することができる。
【0181】
以上より、変動演出の当否と、その時点における遊技状態と、その時点における変動演出の保留球数とに基づいて、実行する変動演出の演出態様を決定することにより、遊技が行われている状況に基づいて変動演出の実行時間を短くし、変動演出の実行回数を多くすることで、変動演出の実行効率を高める演出態様を選択することができる。
【0182】
図7に戻って説明を続ける。変動種別カウンタCS1は、例えば「0~199」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「199」)に達した後「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図26参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図34参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。
【0183】
変動種別カウンタCS1は、変動演出の詳細な変動パターンの決定に用いられる。即ち、主制御装置110のMPU201は、停止パターンテーブル202d及び停止パターン選択カウンタC3によって選択された演出態様において、変動種別カウンタCS1の値と、ROM202に格納された変動パターンテーブル202eとによって、詳細な変動パターンを決定する。変動パターンの決定は、具体的には、変動演出の変動時間の決定である。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定し、また予告演出実行の有無や予告演出の実行態様を決定する。
【0184】
このように、主制御装置110のMPU201は、変動演出の大まかな変動パターンを選択して変動時間のみを決定する。このように構成することで、主制御装置110のMPU201において、変動演出を実行するために必要な詳細な予告抽選等の制御を行う必要がなくなるので、変動演出に関するMPU201の処理を軽減することができる。また、主制御装置110において変動演出の全変動パターンのコマンドを用意する必要がなくなり、主制御装置110のROM容量を削減することができる。
【0185】
また、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114において、主制御装置110で決定された変動時間(大まかな変動パターン)に基づいて、変動演出における詳細な変動パターンを決定することで、変動演出を選択する自由度を高めるができる。さらに、遊技状態が刻々と変化するパチンコ機10において、該変化に対応して随時、変動演出の演出内容の選択又は変更することが可能となり、遊技状態に応じて適切な演出を実行することができる。
【0186】
ここで、図11から図13を参照して、変動パターンテーブル202eの詳細について説明する。本パチンコ機10は、変動パターンテーブル202eとして、確変大当たり時に用いられる確変大当たり用変動パターンテーブル202e1と、通常大当たり時に用いられる通常大当たり用変動パターンテーブル202e2と、ハズレ時に用いられるハズレ用変動パターンテーブル202e3とが用意されている。
【0187】
図11は、ROM202に記憶される確変大当たり用変動パターンテーブル202e1の一例を模式的に示した図である。
【0188】
図11で示す確変大当たり用変動パターンテーブル202e1は、選択された演出態様に基づいてグループ(群)に区分けされている。具体的には、演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スペシャルリーチ」用と、「特殊変動」演出態様が決定された場合に参照される「E8:特殊変動」用と、に区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けされている。
【0189】
第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、大当たり種別がいずれかの「確変大当たり」である場合に、演出態様に基づいて確変大当たり用変動パターンテーブル202e1の中で参照するグループ(群)を決定する。その確変大当たり用変動パターンテーブル202e1のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
【0190】
確変大当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E5:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が15秒の「ノーマルリーチのみ」と、全体の変動時間が25秒の「ノーマルリーチ+再変動」と、全体の変動時間が30秒の「ノーマルリーチ+再変動+変動中昇格」との4つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0191】
ここで、変動パターンを構成する各変動要素について説明する。変動要素とは、1の変動演出の一部分を構成するものであり、各変動要素を組み合わせて1の変動演出が構成される。本実施形態のパチンコ機10では、変動要素として、「高速変動」の変動要素、「低速変動」の変動要素、「疑似連」の変動要素、「ノーマルリーチ」の変動要素、「スーパーリーチ」の変動要素、「スペシャルリーチ」の変動要素、「再変動」の変動要素、「変動中昇格」の変動要素及び「ムービー」の変動要素が設けられている。
【0192】
「高速変動」の変動要素とは、遊技者によって第3図柄の内容を明確に認識できないように高速にスクロール変動する変動要素である。この「高速変動」の変動要素は、「非リーチ(短縮)」演出態様が選択された場合は、変動演出の冒頭に3秒間行われ、「非リーチ(短縮)」以外の変動要素(例えば、「非リーチ(通常)」)の演出態様が選択された場合は、変動演出の冒頭に7秒間行われる。なお、この「高速変動」の変動要素が終了した場合、後述する「低速変動」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
【0193】
「低速変動」の変動要素とは、7秒間の「高速変動」の変動要素の実行後に開始され、第3図柄を視認可能にスクロール変動して「リーチ表示」を発生するか否かを見せる変動要素である。この「低速変動」の変動要素は、「非リーチ(短縮)」演出態様が選択された場合は実行されず、「非リーチ(短縮)」演出態様以外の演出態様(例えば、「非リーチ(通常)」演出態様)が選択された場合は、「高速変動」の変動要素の後に3秒間行われる。即ち、「非リーチ(短縮)」演出態様では、「高速変動」の変動要素が行われた後、主表示領域Dmの各図柄列Z1~Z3が「低速変動」の変動要素を経由せずに急速に停止(所謂、ビタ止まり)するように構成されている。なお、この「低速変動」の変動要素が終了した場合は、後述する「疑似連」の変動要素が開始(実行)されるか、後述する「ノーマルリーチ」の変動要素が開始(実行)されるか、或いは、そのまま変動演出が終了するように構成されている。
【0194】
従って、本実施形態のパチンコ機10では、「非リーチ(通常)」演出態様は、7秒間の「高速変動」の変動要素と3秒間の「低速変動」の変動要素とを含む変動パターンで変動演出が構成される。また、「非リーチ(短縮)」演出態様は、3秒間の「高速変動」の変動要素のみの変動パターンで変動演出が構成される。
【0195】
「疑似連」の変動要素とは、1回の変動演出の中で変動演出の開始が複数回(疑似停止が1回)発生する変動要素である。具体的には、第3図柄表示装置81の各図柄列Z1~Z3にて「高速変動」の変動要素が開始されて「低速変動」の変動要素に切り替わり、その後に全図柄列Z1~Z3における変動演出が終了されて所定の停止結果(例えば、疑似連チャンス目「677」)が表示されるという単位の演出が行われる変動要素である。この「疑似連」の変動要素は、「低速変動」の変動要素後に、上記所定の停止結果が停止することで、その停止結果から再び「高速変動」の変動要素が始まって、あたかももう1回変動演出が開始されたかのような演出が実行される。
【0196】
この「疑似連」の変動要素は、「低速変動」の変動要素の実行後に所定の停止結果(所謂、疑似連チャンス目)が現出し、再び2回目の「高速変動」の変動要素が実行され、その後、「ノーマルリーチ」の変動要素に発展する変動要素である。即ち、「疑似連」の変動要素は、疑似連チャンス目が表示される疑似的な変動停止(以下、「疑似停止」という)が1回行われ、その後、その疑似停止において所定の停止結果が現出して、再度、「高速変動」の変動要素を開始する変動要素である。本実施形態のパチンコ機10では、この「疑似連」の変動要素の終了後は、少なくとも「ノーマルリーチ」の変動要素に必ず発展するように構成されている。この「疑似連」の変動要素は、「低速変動」の変動要素後に10秒間行われる。
【0197】
なお、本実施形態では、「疑似連」の変動要素において、疑似停止の回数を1回としたが、疑似停止の回数を2回以上行われる「疑似連」の変動要素を実行するように構成してもよい。また、「疑似連」の変動要素の発生前に、疑似連チャンス目が停止するか否かの演出を行う変動要素(所謂、「疑似ガセ」の変動要素)を行うように構成してもよい。この「疑似ガセ」の変動要素では、「低速変動」の変動要素の実行後に所定の停止結果が現出するか否かの演出(例えば、上記所定の停止結果を形成する図柄が有効ラインL1(図4(a)参照)上を往復変動して停止するか否かの演出。以下、「疑似変動」という。)を行い、その「疑似変動」にて上記所定の停止結果が現出せず、「疑似連」の変動要素まで発展しないように構成してもよい。この「疑似ガセ」の変動要素を設けることで、該「疑似ガセ」の変動要素の終了後、「ノーマルリーチ」の変動要素に発展するか、或いは、「ハズレ表示」が現出(例えば、「687」)してそのまま変動演出が終了するかの遊技性を付与することができる。
【0198】
「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動」の変動要素又は「疑似連」の変動要素(以下、「「低速変動」の変動要素又は「疑似連」の変動要素」を総称して、「低速変動等」の変動要素という場合がある)において左図柄列Z1及び右図柄列Z3にリーチ形成図柄が停止表示した場合に、中図柄列Z2の変動結果によって大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「ノーマルリーチ」の変動要素は、「低速変動等」の変動要素後に10秒間行われる。
【0199】
本実施形態のパチンコ機10では、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、「スーパーリーチ」の変動要素に発展するパターンと、「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、一旦、仮の「15R通常大当たり」を現出させた後に「変動中昇格」を実行するパターンと、が用意されている。
【0200】
「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに中図柄列Z2の変動が継続された場合に発展して実行され、主表示領域Dmにおいて「バトル演出」を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スーパーリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に10秒間行われる。
【0201】
本実施形態のパチンコ機10では、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」の変動要素を実行するパターンと、一旦、仮の「15R通常大当たり」を現出させた後に「変動中昇格」を実行するパターンと、が用意されている。
【0202】
「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素において「ハズレ表示」が停止せずに中図柄列Z2の変動が継続された場合に発展して実行され、主表示領域Dmにおいて「競争演出」を行って大当たりが発生するか否かを見せる変動要素である。この「スペシャルリーチ」の変動要素は、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に20秒間行われる。
【0203】
本実施形態のパチンコ機10では、「スペシャルリーチ」の変動要素の実行後は、直接「ハズレ表示」を現出するパターンと、直接「大当たり表示」を現出するパターンと、一旦、仮の「ハズレ表示」を現出させた後に「再変動」するパターンと、一旦、仮の「15R通常大当たり」を現出させた後に「変動中昇格」を実行するパターンと、が用意されている。
【0204】
なお、「ノーマルリーチ」の変動要素の実行後に「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成されているが、この構成に代えて、「低速変動」後にリーチ形成図柄が停止した場合に、「ノーマルリーチ」の変動要素を経由せず、いきなり「スーパーリーチ」の変動要素や「スペシャルリーチ」の変動要素に発展するように構成してもよい。また、「スーパーリーチ」の変動要素の実行後に「スペシャルリーチ」の変動要素が行われるように構成してもよい。
【0205】
「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」において一旦「ハズレ表示」が現出した後に発展して実行され、「大当たり表示」を現出する変動要素である。この「再変動」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」後に10秒間行われる。
【0206】
本実施形態のパチンコ機10では、「再変動」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンと、一旦、仮の「15R通常大当たり」を現出させた後に「変動中昇格」を実行するパターンと、が用意されている。
【0207】
また、この「再変動」の変動要素は、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「ハズレ表示」の場合には、「再変動」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「再変動」の変動要素は、仮に停止表示された「ハズレ表示」をいずれかの「大当たり表示」に変更する変動要素であるため、大当たりに当選していない「ハズレ表示」の場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「再変動」の変動要素は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1又は後述する通常大当たり用変動パターンテーブル202e2でのみ選定され、後述するハズレ用変動パターンテーブル202e3では選定されないように構成されている。
【0208】
「変動中昇格」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」又は「再変動」の変動要素において一旦「15R通常大当たり」が現出した後に発展して実行され、「15R通常大当たり」を「15R確変大当たり」に変更する変動要素である。この「変動中昇格」の変動要素は、いずれかの「リーチ表示」又は「再変動」の変動要素後に5秒間行われる。
【0209】
本実施形態のパチンコ機10では、「変動中昇格」の変動要素の実行後は、「大当たり表示」が現出するパターンのみが用意されている。即ち、「変動中昇格」の変動要素の実行後には、必ず「大当たり表示」が開始されるように構成されている。
【0210】
また、この「変動中昇格」の変動要素は、「15R確変大当たり」に当選した場合にのみ発生するように構成されている。即ち、「15R通常大当たり」に当選した場合や、「ハズレ表示」の場合には、「変動中昇格」の変動要素は実行されないように構成されている。これは、「変動中昇格」の変動要素は、仮に停止表示された「15R通常大当たり」を「15R確変大当たり」に変更する変動要素であるため、「15R通常大当たり」に当選している場合に行ってしまうと、演出上の齟齬が発生してしまう。よって、この「変動中昇格」の変動要素は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1でのみ選定され、後述する通常大当たり用変動パターンテーブル202e2又はハズレ用変動パターンテーブル202e3では選定されないように構成されている。
【0211】
なお、本実施形態では、「変動中昇格」の変動要素以外に、大当たり中における昇格演出である「ラウンド中昇格」演出が用意されている。この「ラウンド中昇格」演出は、「15R確変大当たり」に当選している場合に、変動演出では「15R通常大当たり」に対応する大当たり図柄を表示し、大当たり中に該「ラウンド中昇格」演出を行って、「15R通常大当たり」に対応する大当たりから、「15R確変大当たり」に対応する大当たりへと変更されることを示唆するように構成されている。この「ラウンド中昇格」演出の実行は、後述する音声ランプ制御装置113において「15R確変大当たり」に当選している場合に抽選に基づいて行われるように構成されている。この「ラウンド中昇格」演出の詳細については、後述する。
【0212】
「ムービー」の変動要素は、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に当選している場合に「低速変動」の実行後に行われ、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に対応する「大当たり表示」を現出させる変動要素である。この「ムービー」の変動要素は、「低速変動」後に40秒間行われ、主表示領域Dm全体において特定のキャラクタ図柄(例えば、プレミアキャラ)が所定のメッセージを語るような演出を実行する(図示せず)。
【0213】
本実施形態のパチンコ機10では、「ムービー」の変動要素の実行後は、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に対応する「大当たり表示」が現出するパターンのみが用意されている。即ち、「ムービー」が実行された場合は、その後に必ず「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」の「大当たり表示」が現出するように構成されている。
【0214】
図11に戻って説明を続ける。図11で示す例では、「E5:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「ノーマルリーチのみ」に対して「0~19」、「ノーマルリーチ+再変動」に対して「20~79」、「ノーマルリーチ+変動中昇格」に対して「80~89」、「ノーマルリーチ+再変動+変動中昇格」に対して「90~99」となっている。
【0215】
即ち、確変大当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様では、「ノーマルリーチのみ」の変動パターンが5%、「ノーマルリーチ+再変動」の変動パターンが60%、「ノーマルリーチ+変動中昇格」の変動パターンが10%、「ノーマルリーチ+再変動+変動中昇格」の変動パターンが10%、の割合で選択されるように設定されている。
【0216】
従って、確変大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、「再変動」の変動要素を含む変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっており、特に、「ノーマルリーチ+再変動」の変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっている。ただし、「再変動」の変動要素を含まない「ノーマルリーチのみ」や「ノーマルリーチ+変動中昇格」も選択されるように構成することで、どの変動パターンからでも「15R通常大当たり」又は「15R確変大当たり」を期待できる遊技性を提供できる。
【0217】
確変大当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E6:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が25秒の「スーパーリーチのみ」と、全体の変動時間が35秒の「疑似連+スーパーリーチ」と、全体の変動時間が35秒の「スーパーリーチ+再変動」と、全体の変動時間が45秒の「疑似連+スーパーリーチ+再変動」と、全体の変動時間が30秒の「スーパーリーチ+変動中昇格」と、全体の変動時間が40秒の「疑似連+スーパーリーチ+変動中昇格」と、全体の変動時間が40秒の「スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」と、全体の変動時間が50秒の「疑似連+スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」との8つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0218】
図11で示す例では、「E6:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スーパーリーチのみ」に対して「0~9」、「疑似連+スーパーリーチ」に対して「10~29」、「スーパーリーチ+再変動」に対して「30~49」、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」に対して「50~79」、「スーパーリーチ+変動中昇格」に対して「80~84」、「疑似連+スーパーリーチ+変動中昇格」に対して「85~89」、「スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」に対して「90~94」、「疑似連+スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」に対して「95~99」となっている。
【0219】
即ち、「15R確変大当たり」時の「スーパーリーチ」演出態様では、「スーパーリーチのみ」の変動パターンが10%、「疑似連+スーパーリーチ」の変動パターンが20%、「スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが20%、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが30%、「スーパーリーチ+変動中昇格」の変動パターンが5%、「疑似連+スーパーリーチ+変動中昇格」の変動パターンが5%、「スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」の変動パターンが5%、「疑似連+スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」の変動パターンが5%、の割合で選択されるように設定されている。
【0220】
従って、「15R確変大当たり」時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、「再変動」の変動要素を含む変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっており、特に、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが選択され易く(全体の30%)なっている。ただし、「再変動」の変動要素を含まない「スーパーリーチのみ」や「スーパーリーチ+変動中昇格」等も選択されるように構成することで、どの変動パターンからでも「15R通常大当たり」又は「15R確変大当たり」を期待できる遊技性を提供できる。
【0221】
確変大当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E7:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が35秒の「スペシャルリーチのみ」と、全体の変動時間が45秒の「疑似連+スペシャルリーチ」と、全体の変動時間が45秒の「スペシャルリーチ+再変動」と、全体の変動時間が55秒の「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」と、全体の変動時間が40秒の「スペシャルリーチ+変動中昇格」と、全体の変動時間が50秒の「疑似連+スペシャルリーチ+変動中昇格」と、全体の変動時間が50秒の「スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」と、全体の変動時間が60秒の「疑似連+スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」との8つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0222】
図11で示す例では、「E7:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スペシャルリーチのみ」に対して「0~19」、「疑似連+スペシャルリーチ」に対して「20~49」、「スペシャルリーチ+再変動」に対して「50~59」、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」に対して「60~79」、「スペシャルリーチ+変動中昇格」に対して「80~84」、「疑似連+スペシャルリーチ+変動中昇格」に対して「85~89」、「スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」に対して「90~94」、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」に対して「95~99」、となっている。
【0223】
即ち、「15R確変大当たり」時の「スペシャルリーチ」演出態様では、「スペシャルリーチのみ」の変動パターンが20%、「疑似連+スペシャルリーチ」の変動パターンが30%、「スペシャルリーチ+再変動」の変動パターンが10%、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」の変動パターンが20%、「スペシャルリーチ+変動中昇格」の変動パターンが5%、「疑似連+スペシャルリーチ+変動中昇格」の変動パターンが5%、「スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」の変動パターンが5%、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」の変動パターンが5%、の割合で選択されるように設定されている。
【0224】
従って、「15R確変大当たり」時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、「再変動」の変動要素を含まない変動パターンが選択され易く(全体の60%)なっており、特に、「疑似連+スペシャルリーチ」の変動パターンが選択され易く(全体の30%)なっている。ただし、「再変動」の変動要素を含む「スペシャルリーチ+再変動」や「スペシャルリーチ+変動中昇格」等も選択されるように構成することで、どの変動パターンからでも「15R通常大当たり」又は「15R確変大当たり」を期待できる遊技性を提供できる。
【0225】
確変大当たり用変動パターンテーブル202e1において、「E8:特殊変動」には、全体の変動時間が50秒の「ムービー」の1つのみの変動パターンが用意されている。図11で示す例では、「E8:特殊変動」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「ムービー」に対して「0~99」となっており、「ムービー」のみが選択可能に設定されている。つまり、大当たりの停止種別が「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となる場合は、変動パターンとして必ず「ムービー」が選択される。
【0226】
主制御装置110にて「ムービー」が選択されると、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114にて「ムービー」に対応する詳細な変動パターンが決定される。本パチンコ機10では、「ムービー」に対応する詳細な変動パターンとして、例えば、第3図柄表示装置81の小領域Ds1,Ds3に「ニワトリ」又は「女の子」等のキャラクタを表示しつつ、最終的に第3図柄が特定の図柄(例えば、「341」)で停止する変動パターンや、特定のランプの点灯や点滅等に伴って、最終的に第3図柄が特定の図柄で停止する変動パターン等が含まれる。
【0227】
次に、図12を参照して、通常大当たり用変動パターンテーブル202e2について説明する。図12は、ROM202に記憶される通常大当たり用変動パターンテーブル202e2の一例を模式的に示した図である。
【0228】
図12で示す通常大当たり用変動パターンテーブル202e2は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1と同様、選択された演出態様に基づいてグループ(群)に区分けされている。具体的には、演出態様として、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E5:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E6:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E7:スペシャルリーチ」用と、に区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けされている。
【0229】
なお、この通常大当たり用変動パターンテーブル202e2では、「E8:特殊変動」用のグループが設けられていない。これは、本実施形態では、「E8:特殊変動」は、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」専用の変動パターンであるので、大当たり終了後に「確率変動状態」が付与されずに「時間短縮状態」が付与される「15R通常大当たり」に当選した場合に参照される該通常大当たり用変動パターンテーブル202e2に「E8:特殊変動」用のグループを設けると、演出上の齟齬が発生してしまうからである。
【0230】
上述したように、第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、大当たり種別が「15R通常大当たり」である場合に、演出態様に基づいて通常大当たり用変動パターンテーブル202e2の中で参照するグループ(群)を決定する。その通常大当たり用変動パターンテーブル202e2のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
【0231】
通常大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E5:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が15秒の「ノーマルリーチのみ」と、全体の変動時間が25秒の「ノーマルリーチ+再変動」との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0232】
図12で示す例では、「E5:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「ノーマルリーチのみ」に対して「0~9」、「ノーマルリーチ+再変動」に対して「10~99」となっている。
【0233】
即ち、通常大当たり時の「ノーマルリーチ」演出態様では、「ノーマルリーチのみ」の変動パターンが10%、「ノーマルリーチ+再変動」の変動パターンが90%、の割合で選択されるように設定されている。
【0234】
従って、通常大当たり時に選択される「ノーマルリーチ」演出態様では、「ノーマルリーチ+再変動」の変動パターンが選択され易く(全体の90%)なっている。ただし、「ノーマルリーチのみ」も選択されるように構成することで、いずれの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
【0235】
通常大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E6:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が25秒の「スーパーリーチのみ」と、全体の変動時間が35秒の「疑似連+スーパーリーチ」と、全体の変動時間が35秒の「スーパーリーチ+再変動」と、全体の変動時間が45秒の「疑似連+スーパーリーチ+再変動」との4つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0236】
図12で示す例では、「E6:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スーパーリーチのみ」に対して「0~9」、「疑似連+スーパーリーチ」に対して「10~29」、「スーパーリーチ+再変動」に対して「30~59」、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」に対して「60~99」となっている。
【0237】
即ち、「15R通常大当たり」時の「スーパーリーチ」演出態様では、「スーパーリーチのみ」の変動パターンが10%、「疑似連+スーパーリーチ」の変動パターンが20%、「スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが30%、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが40%、の割合で選択されるように設定されている。
【0238】
従って、「15R通常大当たり」時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、「再変動」の変動要素を含む変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっており、特に、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」の変動パターンが選択され易く(全体の40%)なっている。ただし、「再変動」の変動要素を含まない「スーパーリーチのみ」や「疑似連+スーパーリーチ」等も選択されるように構成することで、どの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
【0239】
通常大当たり用変動パターンテーブル202e2において、「E7:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が35秒の「スペシャルリーチのみ」と、全体の変動時間が45秒の「疑似連+スペシャルリーチ」と、全体の変動時間が45秒の「スペシャルリーチ+再変動」と、全体の変動時間が55秒の「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」との4つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0240】
図12で示す例では、「E7:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スペシャルリーチのみ」に対して「0~29」、「疑似連+スペシャルリーチ」に対して「30~69」、「スペシャルリーチ+再変動」に対して「70~79」、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」に対して「80~99」、となっている。
【0241】
即ち、「15R通常大当たり」時の「スペシャルリーチ」演出態様では、「スペシャルリーチのみ」の変動パターンが30%、「疑似連+スペシャルリーチ」の変動パターンが40%、「スペシャルリーチ+再変動」の変動パターンが10%、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」の変動パターンが20%、の割合で選択されるように設定されている。
【0242】
従って、「15R通常大当たり」時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、「再変動」の変動要素を含まない変動パターンが選択され易く(全体の70%)なっており、特に、「疑似連+スペシャルリーチ」の変動パターンが選択され易く(全体の40%)なっている。ただし、「再変動」の変動要素を含む「スペシャルリーチ+再変動」や「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」も選択されるように構成することで、どの変動パターンからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
【0243】
なお、確変大当たり及び通常大当たり時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して決定するものとしたが、他の複数の変動種別カウンタを使用して決定するように構成しても良い。例えば、大当たりや「リーチ表示」の開始を予告する予告演出を変動開始前や変動演出中に付加するか否かが、他の変動種別カウンタにより決定されても良いし、リーチが成立した場合に、最後に停止する第3図柄を何図柄ずらして停止させる(例えば、1図柄ずれた前後ハズレ等)かを他の変動種別カウンタにより決定されてもよい。
【0244】
また、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1において、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」専用のグループを設けたが、本パチンコ機10では、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となった場合に、「ムービー」の変動パターンのみが選択されるので、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」専用のグループを設けず、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1では「15R確変大当たり」となった場合の変動種別カウンタCS1と変動パターンとの対応付けのみが規定されてもよい。この場合、大当たり種別として「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となった場合は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1を参照せず、変動パターンとして「ムービー」を決定するようにしてもよい。
【0245】
また、本パチンコ機10では、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となった場合に「ムービー」のみが選択されるが、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となった場合に複数の変動パターンの中から1つ変動パターンが選択されるようにしてもよい。この場合は、「15R(共通)大当たり」のグループのように、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」専用のグループにおいても、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」となった場合に選択される変動パターンに対して変動種別カウンタCS1を対応付け、ある保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定されてもよい。
【0246】
次に、図13を参照して、ハズレ用変動パターンテーブル202e3について説明する。図13は、ROM202に記憶されるハズレ用変動パターンテーブル202e3の一例を模式的に示した図である。図13に示すように、ハズレ用変動パターンテーブル202e3は、選択された演出態様に基づいてグループ分けされている。
【0247】
具体的には、演出態様として、「非リーチ(短縮)」演出態様が決定された場合に参照される「E0:非リーチ(短縮)」用と、「非リーチ(通常)」演出態様が決定された場合に参照される「E1:非リーチ(通常)」用と、「ノーマルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E2:ノーマルリーチ」用と、「スーパーリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E3:スーパーリーチ」用と、「スペシャルリーチ」演出態様が決定された場合に参照される「E4:スペシャルリーチ」用とに区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けされている。
【0248】
ある保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(大当たり乱数値)ではない、即ち、ハズレとなる値であった場合に、その時点での遊技状態と、その時点での保留球数と、に基づいて停止パターンテーブル202dを選択し、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値と上記停止パターンテーブル202dとに基づいて演出態様を選択する。そして、その演出態様に基づいてハズレ用変動パターンテーブル202e3の中で参照するグループ(群)を決定する。そのハズレ用変動パターンテーブル202e3のグループ(群)において、同保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンが、その保留エリアに保留された変動演出における変動パターンとして決定される。
【0249】
ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E0:非リーチ(短縮)」には、全体の変動時間が3秒の「非リーチ(短縮)のみ」の1つのみの変動パターンが用意されている。図13で示す例では、「E0:非リーチ(短縮)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「非リーチ(短縮)のみ」に対して「0~99」となっており、「非リーチ(短縮)のみ」だけを選択可能に設定されている。即ち、ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(短縮)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~99」)に対して「非リーチ(短縮)のみ」が対応付けられている。
【0250】
ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E1:非リーチ(通常)」には、全体の変動時間が10秒の「非リーチ(通常)のみ」の1つのみの変動パターンが用意されている。図13で示す例では、「E1:非リーチ(通常)」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「非リーチ(通常)のみ」に対して「0~99」となっており、「非リーチ(通常)のみ」だけを選択可能に設定されている。即ち、ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「非リーチ(通常)」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~99」)に対して「非リーチ(通常)のみ」が対応付けられている。
【0251】
ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E2:ノーマルリーチ」には、全体の変動時間が15秒の「ノーマルリーチのみ」の1つのみの変動パターンが用意されている。図13で示す例では、「E0:ノーマルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「ノーマルリーチのみ」に対して「0~99」となっており、「ノーマルリーチのみ」だけを選択可能に設定されている。即ち、ハズレ用変動パターンテーブル202e3において「ノーマルリーチ」演出態様が選択された場合、変動種別カウンタCS1がとり得るすべての値(「0~99」)に対して「ノーマルリーチのみ」が対応付けられている。
【0252】
ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E3:スーパーリーチ」には、全体の変動時間が25秒の「スーパーリーチのみ」と、全体の変動時間が35秒の「疑似連+スーパーリーチ」との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0253】
図13の示す例では、「E3:スーパーリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スーパーリーチのみ」に対して「0~79」、「疑似連+スーパーリーチ」に対して「80~99」となっている。
【0254】
即ち、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様では、「スーパーリーチのみ」の変動パターンが80%、「疑似連+スーパーリーチ」の変動パターンが20%、の割合で選択されるように設定されている。従って、ハズレ時に選択される「スーパーリーチ」演出態様では、「スーパーリーチのみ」の変動パターンが選択され易くなっている(80%)。
【0255】
ハズレ用変動パターンテーブル202e3において、「E4:スペシャルリーチ」には、全体の変動時間が35秒の「スペシャルリーチのみ」と、全体の変動時間が45秒の「疑似連+スペシャルリーチ」との2つの変動パターンが選択可能に用意され、各変動パターンに対して変動種別カウンタCS1の取り得る値が対応付けられている。
【0256】
図13の示す例では、「E4:スペシャルリーチ」における変動パターンと変動種別カウンタCS1の値との対応付けが、「スペシャルリーチのみ」に対して「0~89」、「疑似連+スペシャルリーチ」に対して「90~99」となっている。
【0257】
即ち、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様では、「スペシャルリーチのみ」の変動パターンが90%、「疑似連+スペシャルリーチ」の変動パターンが10%、の割合で選択されるように設定されている。従って、ハズレ時に選択される「スペシャルリーチ」演出態様では、「スペシャルリーチのみ」の変動パターンが選択され易くなっている(90%)。
【0258】
このように、大当たりに当選している場合には、比較的長い変動パターンが選択され易いように構成することで、大当たりが発生する変動演出の演出内容を充実させることで遊技の興趣を向上することができる。また、大当たりに当選していない場合、即ち、ハズレの場合には、比較的短い変動パターンが選択され易いように構成することで、ハズレ時の変動演出の演出内容を短くして、変動演出を効率よく消化することができる。
【0259】
なお、ハズレ時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。
【0260】
図7に戻り、第2当たり乱数カウンタC4は、例えば「0~250」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「250」)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。
【0261】
第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図33参照)毎に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149個あり、その範囲は「5~153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~153」の範囲にある場合に当たりと判定され、第2図柄表示装置83に停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口64の電動役物が作動し、第1入球口64が所定時間だけ開放される。
【0262】
なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=「0~250」)、タイマ割込処理(図26参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図34参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
【0263】
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における動的表示および変動演出の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
【0264】
次に、図14を参照して、大当たり制御テーブル202fについて説明する。図14は、ROM202に記憶される大当たり制御テーブル202fの一例を模式的に示した図である。
【0265】
図14で示す大当たり制御テーブル202fは、大当たり当選時に参照され、大当たり当選時に選択された大当たり種別に基づいて、大入賞口65aの開閉パターンを規定した大入賞口開閉テーブル202gが選択されると共に、特定期間中の大当たりの連続回数に基づいて、該大当たりのオープニング時間およびエンディング時間が選択される。
【0266】
即ち、大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別(「15R確変大当たり」、「15R通常大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、又は、「2R確変大当たり」)に対応する大入賞口開閉テーブル202gが選択される。また、該大当たりが、「連荘」時の大当たりか「初回」の大当たりか否かに基づいて、大当たり状態の開始時から1回目の大入賞口65aを開放するまでのオープニング時間と、その大当たりにおける最後の大入賞口65aの閉鎖時から大当たり状態が終了するまでのエンディング時間とが選択される。
【0267】
なお、「連荘」とは、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において、再度、いずれかの大当たりに当選した場合をいう。従って、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中において大当たりに当選した場合は、「連荘」に該当し、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」が終了した後の「通常遊技状態」においていずれかの大当たりに当選した場合は、「連荘」には該当せず、「初回」の大当たりに該当する。
【0268】
この大当たり制御テーブル202fは、選択された大当たり種別に基づいて区分けされている。具体的には、「15R(共通)大当たり」が選択されている場合に参照される「15R(共通)」用と、「15R(実質13R)確変大当たり」が選択されている場合に参照される「15R(実質13R)」用と、「2R確変大当たり」が選択されている場合に参照される「2R確変」用と、に区分けされている。そして、その区分けに対してそれぞれ「初回」大当たりか「連荘」中の大当たりかに基づいて、オープニング時間とエンディング時間とが対応付けられている。
【0269】
図14で示す大当たり制御テーブル202fにおいて、「15R(共通)」には、大入賞口開閉テーブル202gの「15Rテーブル」が対応付けられている。また、オープニング時間として、「初回」の大当たりには、「10秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「5秒」が対応付けられている。さらに、エンディング時間として、「初回」の大当たりには、「10秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「5秒」が対応付けられている。
【0270】
即ち、「15R(共通)大当たり」に当選した場合には、「初回」の大当たりであれば、オープニング時間およびエンディング時間が共に「10秒」に設定され、比較的長い時間の間、オープニング演出およびエンディング演出を実行するように構成される一方、「連荘」中の大当たりであれば、オープニング時間およびエンディング時間が共に「5秒」に設定され、比較的短い時間の間、オープニング演出およびエンディング演出を実行するように構成されている。
【0271】
また、「初回」の「15R(共通)大当たり」におけるオープニング時間には、オープニング演出として、「楽曲選択」演出の内容を示唆する報知画像と、該「楽曲選択」演出おける決定ボタン22a又は変更ボタン22bの操作方法を示す画像(以下、「楽曲選択」演出の内容を示唆する報知画像と、該「楽曲選択」演出おける決定ボタン22a又は変更ボタン22bの操作方法を示す画像と総称して、「チュートリアル画像」と称する)とを表示するように構成されている。
【0272】
本実施形態のパチンコ機10では、「15R(共通)大当たり」のオープニング時間を使って「楽曲選択」演出及び「楽曲再生」演出の「チュートリアル画像」を表示した後に、該大当たりの1ラウンド目において「楽曲選択」演出を実行して、該「楽曲選択」演出の演出内容を遊技者に理解させるように構成されている。
【0273】
これは、例えば、初めて当該機種を遊技した遊技者は、大当たりに初めて当選し、該「楽曲選択」演出および「楽曲再生」演出の意味を理解していない場合、いきなり「楽曲選択」演出を表示しても遊技者はその演出の内容を理解できず、「楽曲選択」演出および「楽曲再生」演出の興趣を堪能することができない場合がある。また、大当たりの演出において、遊技者によって選択した「楽曲再生」演出をできる限り長期に渡って実行することで遊技の興趣を高めたいが、演出の構成上、大当たりのいずれかの部分で「楽曲選択」演出を行わないと、そもそも「楽曲再生」演出を実行することができない。よって、「初回」の大当たりにおいて、「楽曲選択」演出が実行される前のオープニング演出において、チュートリアル画像を遊技者に示唆して、これから実行される演出の意味を遊技者に認識させると共に、該「楽曲選択」演出における実際の操作方法を遊技者に認識させるように構成されている。このように構成することで、該「楽曲選択」演出での遊技者による操作時間を十分に確保すると共に、各演出の時間を有効活用しつつ、遊技者が各演出を十分に堪能できるように構成し、開発時に想定した遊技の興趣を遊技者に確実に付与することができる。
【0274】
また、「連荘」中の「15R(共通)大当たり」におけるオープニング時間では、「初回」の「15R(共通)大当たり」と同様、短いオープニング演出として、チュートリアル画像を表示するように構成されているが、「連荘」中の「15R(共通)大当たり」におけるオープニング時間は、「初回」の「15R(共通)大当たり」におけるオープニング時間より短く構成されている。よって、「連荘」中の「15R(共通)大当たり」におけるチュートリアル画像は、「初回」の「15R(共通)大当たり」におけるチュートリアル画像より簡潔な内容であって、オープニング時間内で完結するような内容で簡易なチュートリアル画像を表示するように構成される。このように構成することで、「連荘」中の「15R(共通)大当たり」においても簡易なチュートリアル画像を表示して、大当たりに関する演出において、演出が途中で途切れるといった違和感のない演出を実行しつつ、遊技者が各演出を十分に堪能できるように構成し、開発時に想定した遊技の興趣を遊技者に確実に付与することができる。
【0275】
なお、「連荘」中の大当たりのオープニング演出において、(簡易な)チュートリアル画像を表示しないように構成してもよい。遊技者は、既に「初回」の大当たり時にチュートリアル画像を見て、「楽曲選択」演出における操作方法等を認識している可能性があり、「連荘」中の大当たり時に(簡易な)チュートリアル画像を表示してしまうと、重畳的な演出を実行してしまい、遊技者が興醒めしてしまうおそれがある。そこで、「連荘」中の大当たり時にチュートリアル画像を表示しないように構成し、遊技者が興醒めしないようにすることができる。
【0276】
また、「初回」の「15R(共通)大当たり」におけるエンディング時間には、エンディング演出として、カード等の返却操作を促す画像(例えば、「カードを抜いてね」とのメッセージが表示された画面。以下、「カード返却操作画像」と称する。)を表示するように構成されている。これは、「15R(共通)大当たり」において、遊技者に一定の遊技価値が付与されるため、その後の遊技において持ち球による継続遊技が可能な状態である。このため、遊技者は、「初回」の「15R(共通)大当たり」の終了後において、貸球による遊技を止めて、持ち球遊技に移行するが、大当たりしたタイミングによってはカードユニットに投入されているカード等に残額が存在するときがある。従って、「初回」の「15R(共通)大当たり」のエンディング演出において、カード返却操作画像を表示して、遊技者のカード等の返却忘れを防止するように構成されている。
【0277】
また、「連荘」中の大当たりのエンディング演出において、カード返却操作画像を表示しないように構成されている。これは、遊技者は、既に「初回」の大当たり時にカード等の返却操作を促す画像を見て、カード等を返却済みの場合が想定される。よって、「連荘」中の大当たりのエンディング演出において、カード返却操作画像を何度も表示してしまうと、重畳的な演出を実行してしまい、遊技者が興醒めしてしまうおそれがある。そこで、「連荘」中の大当たり時にカード返却操作画像を表示しないように構成し、遊技者が興醒めしないようにすることができる。
【0278】
大当たり制御テーブル202fにおいて、「2R確変」には、大入賞口開閉テーブル202gの「2Rテーブル」が対応付けられている。また、オープニング時間として、「初回」の大当たりには、「4秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「2秒」が対応付けられている。さらに、エンディング時間として、「初回」の大当たりには、「4秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「2秒」が対応付けられている。
【0279】
即ち、「2R確変大当たり」に当選した場合には、「初回」の大当たりであれば、オープニング時間およびエンディング時間が共に「4秒」に設定され、比較的長い時間の間、オープニング演出およびエンディング演出を実行するように構成される一方、「連荘」中の大当たりであれば、オープニング時間およびエンディング時間が共に「2秒」に設定され、比較的短い時間の間、オープニング演出およびエンディング演出が実行されるように構成されている。
【0280】
本実施形態では、「2R確変大当たり」は、「15R(共通)大当たり」に比べ、大入賞口65aが開放される回数(ラウンド数)が少なく構成されているため、遊技者が得られる遊技価値も低く設定されている。よって、得られる遊技価値が少ない該「2R確変大当たり」が実行される場合に、長いオープニング時間およびエンディング時間を設定してしまうと、得られる遊技価値が少ないにも関わらず長い演出が実行されることで、遊技が間延びして遊技者が興醒めしてしまうおそれがある。よって、「2R確変大当たり」におけるオープニング時間およびエンディング時間を「15R(共通)大当たり」より短めに設定することで、迅速に「2R確変大当たり」を消化させ、遊技者が興醒めしてしまうことを防止するように構成されている。また、「連荘」中の「2R確変大当たり」のオープニング時間およびエンディング時間を「初回」の「2R確変大当たり」時より更に短く構成することで、すぐに次の大当たりを期待できる遊技状態に戻すことで、遊技を間延びさせず、遊技者が興醒めしてしまうことを防止するように構成されている。
【0281】
大当たり制御テーブル202fにおいて、「15R(実質13R)」には、大入賞口開閉テーブル202gの「2R+13Rテーブル」が対応付けられている。また、オープニング時間として、「初回」の大当たりには、「4秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「2秒」が対応付けられている。さらに、エンディング時間として、「初回」の大当たりには、「10秒」が対応付けられ、「連荘」中の大当たりには、「5秒」が対応付けられている。
【0282】
即ち、「15R(実質13R)大当たり」に当選した場合には、「初回」の大当たりであれば、オープニング時間として「4秒」が設定されると共にエンディング時間として「10秒」が設定され、オープニング時間には、「初回」の「2R確変大当たり」と同様のオープニング演出が実行される一方、エンディング時間には、「初回」の「15R(共通)大当たり」と同様のエンディング演出が実行される。また、「連荘」中の大当たりであれば、オープニング時間として「2秒」が設定されると共にエンディング時間として「5秒」が設定され、オープニング時間には、「連荘」中の「2R確変大当たり」と同様のオープニング演出が実行される一方、エンディング時間には、「連荘」中の「15R共通大当たり」と同様のエンディング演出が実行される。
【0283】
従って、「15R(実質13R)確変大当たり」のオープニング演出と、「2R確変大当たり」のオープニング演出とを同一の内容で構成することで、遊技者からはオープニング演出の段階では「15R(実質13R)確変大当たり」と「2R確変大当たり」とを区別することができないように構成されている。また、「15R(実質13R)確変大当たり」のエンディング演出と、「15R(共通)大当たり」のエンディング演出とを同一の内容で構成することで、一定の遊技価値が付与されて持ち球遊技が可能となった「15R(実質13R)確変大当たり」と「15R(共通)大当たり」とにおいて、エンディング演出においてカード返却操作画像を表示することができるように構成されている。
【0284】
このように、本実施形態では、「初回」の大当たりか、「連荘」中の大当たりか否かに応じて、各大当たり毎のオープニング時間及びエンディング時間が異なるように構成されている。これは、「初回」の大当たりは、上述したように、「通常遊技状態」中における大当たりであり、遊技者にとって非有利な状態から初めて大当たりを獲得して有利な状態へ変化するタイミングである。よって、遊技者に「初回」の大当たりに基づく悦楽を堪能させるため、オープニング時間を長く設定して、遊技者に喜びに浸るオープニング演出の演出時間が長くなるように構成されている。また、「初回」の大当たりは、遊技者が、持ち球でなく遊技者所有の現金にて遊技を行っている場合が多く、大当たりしたタイミングによってはカードユニットに投入されているカード等に残額が存在するときがある。よって、大当たりのエンディング演出において、カード返却操作画像を表示して、遊技者のカード等の返却忘れを防止するように構成されている。
【0285】
一方、「連荘」中の「15R(実質13R)確変大当たり」は、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において少なくとも2回目以上の大当たりであり、遊技者にとって有利な状態から改めて有利な状態が継続する事象である。よって、該大当たりを迅速に消化させると共に、更なる「連荘」を迅速に達成させることを目的として、「初回」の大当たりと比べて、オープニング時間およびエンディング時間を短く設定している。また、「連荘」中の大当たりは、遊技者が、持ち球によって遊技を行っており、「初回」の大当たり時のエンディング演出によるカード返却操作画像によって、カードユニットにはカード等が存在する蓋然性が低い。従って、「15R(実質13R)確変大当たり」も、「15R(共通)大当たり」と同様、改めて、カード返却操作画像を表示する必要性が乏しいので、該画像の表示を省き、エンディング時間を短縮するように構成されている。
【0286】
なお、「楽曲選択」演出を大当たりの1ラウンド目ではなく、他の大当たり期間中に行ったり、変動演出中に行うように構成してもよい。具体的には、例えば、オープニング時間にチュートリアル画像を表示すると共に「楽曲選択」演出を実行して、大当たりの1ラウンド目から遊技者が選択した楽曲を再生するように構成してもよい。また、変動演出においてモード(背景)を遊技者が選択し、該モードに応じた楽曲を大当たり時に再生するように構成してもよい。
【0287】
また、「連荘」中における大当たりのオープニング時間は短めに設定されていたが、オープニング時間に「楽曲選択」演出を行う場合、オープニング時間を「初回」のオープニング時間と同等の長さで構成してもよい。また、「楽曲選択」演出における楽曲数が増えたときのみ、オープニング時間を長く設定するように構成してもよい。
【0288】
次に、図15を参照して、大入賞口開閉テーブル202gについて説明する。図15は、ROM202に記憶される大入賞口開閉テーブル202gの一例を模式的に示した図である。
【0289】
図15で示す大入賞口開閉テーブル202gは、大当たり時における大入賞口65aの開閉パターンを設定するためにMPU201により参照されるテーブルである。MPU201は、大当たりの当選時に、該大当たりの大当たり種別に基づいて大入賞口開閉テーブル202gに規定されたいずれかの開閉パターンを選択し、選択された開閉パターンに基づいて、該大当たり中の大入賞口65aの開放又は閉鎖を制御する。
【0290】
即ち、大当たりに当選した場合に、該大当たりの大当たり種別に基づいて、大入賞口開閉テーブル202gに規定されているいずれかの開閉パターンが選択され、選択された開閉パターンに基づいて、大入賞口65aの最大開放時間と、大入賞口65aが閉鎖された後から再び開放されるまでの該大入賞口65aの閉鎖時間(所謂、インターバル時間)とが設定され、該設定内容に基づいて大当たり中の大入賞口65aの開放又は閉鎖が主制御装置110のMPU201によって駆動制御される。
【0291】
この大入賞口開閉テーブル202gは、大当たり種別に対応するテーブルごとに区分けされている。具体的には、「15R(共通)大当たり」時に選択される「15Rテーブル」用と、「2R確変大当たり」時に選択される「2Rテーブル」用と、「15R(実質13R)確変大当たり」時に選択される「2R+13Rテーブル」用と、に区分けされている。そして、その区分けに対してそれぞれ、大入賞口65aの開放数(ラウンド数)を示す「ラウンド数」と、大入賞口65aの最大開放時間を示す「開放時間」と、大入賞口65aの閉鎖から次の開放までの時間、即ち、大入賞口65aの閉鎖時間を示す「閉鎖時間」とが対応付けられている。
【0292】
図15で示す大入賞口開閉テーブル202gにおいて、「15Rテーブル」には、「ラウンド数」として「1~15」、「開放時間」として「29.5秒(長開放パターン)」、「閉鎖時間(長閉鎖パターン)」として「2秒」が対応付けられている。
【0293】
即ち、「15Rテーブル」が選択された場合には、その大当たり(即ち、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」)中の全てのラウンド(1ラウンド乃至15ラウンド)において、大入賞口65aの最大開放時間が「29.5秒」に設定されると共に、大入賞口65aの1の開放と次の開放との間の閉鎖時間(以下、大入賞口65aの1の開放と次の開放との間の閉鎖時間を、「インターバル時間」と称する場合がある)が「2秒」に設定される。
【0294】
従って、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」に当選した場合には、上述した大当たり制御テーブル202fと、この「15Rテーブル」の大入賞口開閉テーブル202gとによって、オープニング演出が「10秒」又は「5秒」実行され、大入賞口65aが最大「29.5秒」開放され、大入賞口65aの1の開放と次の開放との間に大入賞口65aが「2秒」閉鎖され、エンディング演出が「10秒」又は「5秒」実行される。
【0295】
なお、本実施形態では、大入賞口65aの開放中に、該大入賞口65aに球が10個入賞(検知)した場合には、上記最大開放時間到達前であっても、大入賞口65aが閉鎖するように構成されている。従って、大入賞口65aの最大開放時間は、大入賞口65aが開放されてから球の入賞が10個未満である場合にのみ到達するように構成されている。
【0296】
図15で示す大入賞口開閉テーブル202gにおいて、「2Rテーブル」には、「ラウンド数」として「1・2」、「開放時間」として「2秒(短開放パターン)」、「閉鎖時間」として「1秒(短閉鎖パターン)」が対応付けられている。
【0297】
即ち、「2Rテーブル」が選択された場合には、その大当たり(即ち、「2R確変大当たり」)中の全てのラウンド(1ラウンド及び2ラウンド)において、大入賞口65aの最大開放時間が「2秒」に設定されると共に、大入賞口65aの1ラウンド目と2ラウンド目との間のインターバル時間が「1秒」に設定される。
【0298】
従って、「2R確変大当たり」に当選した場合には、上述した大当たり制御テーブル202fと、この「2Rテーブル」の大入賞口開閉テーブル202gとによって、オープニング演出が「4秒」又は「2秒」実行され、大入賞口65aが最大「2秒」開放され、1ラウンド目の開放と2ラウンド目の開放との間に大入賞口65aが「1秒」閉鎖され、エンディング演出が「4秒」又は「2秒」実行される。
【0299】
図15で示す大入賞口開閉テーブル202gにおいて、「2R+13Rテーブル」には、「ラウンド数」として、「1・2」のグループと、「3~15」のグループとに区分けされている。
【0300】
「2R+13Rテーブル」における「1・2」のグループでは、「開放時間」として「2秒(短開放パターン)」、「閉鎖時間」として「1秒(短閉鎖パターン)」が対応付けられている。また、「2R+13Rテーブル」における「3~15」のグループでは、「開放時間」として「29.5秒(長開放パターン)」、「閉鎖時間」として「2秒(長閉鎖パターン)」が対応付けられている。
【0301】
即ち、「2R+13Rテーブル」が選択された場合には、その大当たり(即ち、「15R(実質13R)確変大当たり」)において、1ラウンド目と2ラウンド目の大入賞口65aの最大開放時間が「2秒」に設定されると共に、1ラウンド目と2ラウンド目との間のインターバル時間が「1秒」に設定される。また、その大当たりにおいて、3ラウンド目以降のラウンド(3ラウンド乃至15ラウンド)の大入賞口65aの最大開放時間が「29.5秒」に設定されると共に、2ラウンド目以降の大入賞口65aの1の開放と次の開放との間のインターバル時間が「2秒」に設定される。
【0302】
従って、「15R(実質13R)確変大当たり」に当選した場合には、上述した大当たり制御テーブル202fと、この「2R+13Rテーブル」の大入賞口開閉テーブル202gとによって、オープニング演出が「4秒」又は「2秒」実行され、1ラウンド目と2ラウンド目との大入賞口65aが最大「2秒」開放され、1ラウンド目の開放と2ラウンド目の開放との間に大入賞口65aが「1秒」閉鎖され、3ラウンド目以降の大入賞口65aが最大「29.5秒」開放され、2ラウンド目以降の大入賞口65aの1の開放と次の開放との間に大入賞口65aが「2秒」閉鎖される。
【0303】
このように、本実施形態では、「15R(実質13R)確変大当たり」において、1ラウンド目及び2ラウンド目は「2R確変大当たり」における大入賞口65aの開閉パターンと同等の制御を行い、3ラウンド目以降は「15R(共通)大当たり」における大入賞口65aの開閉パターンと同等の制御を行うことで、1ラウンド目及び2ラウンド目の実行時には「15R(実質13R)確変大当たり」であることを遊技者に認識不可能に構成すると共に、3ラウンド目以降の実行時には「15R(実質13R)確変大当たり」であることを遊技者に認識可能に構成して、遊技価値が突然増大したかのような演出を実行し、遊技の興趣を高めるように構成されている。
【0304】
なお、大入賞口65aの開放パターンは、上述した内容以外の開放パターンを採用するように構成してもよい。具体的には、例えば、大当たりにおけるラウンドの冒頭(例えば、1ラウンド乃至10ラウンド)で長開放パターンを実行した後に、以降のラウンド(例えば、11ラウンド以降)で短開放パターンを実行してもよいし、少ないラウンド数(例えば、5ラウンド)の大当たりにおいて、全て長開放パターンで開放するように実行してもよい。また、1のラウンド内で大入賞口65aの短開放パターンと長開放パターンとが混在するような開放パターンを設けてもよい。
【0305】
また、大入賞口65aの閉鎖パターンは、上述した内容以外の閉鎖パターンを採用するように構成してもよい。具体的には、例えば、閉鎖パターンを一定の閉鎖時間ではなくランダムな時間(例えば、2秒と1秒とをランダムに選択)で実行されるように構成してもよいし、所定の閉鎖時間が交互(例えば、2秒と1秒とが交互)に実行されるように構成してもよい。
【0306】
図6に戻り、説明を続ける。RAM203は、図7に図示したカウンタ用バッファ203bのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、インプット/アウトプット(Input/Output。以下、「I/O」と略す。)等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
【0307】
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図34参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図33参照)において実行される。なお、MPU201のノンマスカブル割込(Non-Maskable Interrupt。以下、「NMI」と略す。)端子には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図32参照)が即座に実行される。
【0308】
RAM203は、さらに、保留球数カウンタ203a、保留球格納エリア203c、保留球実行エリア203dを少なくとも有している。
【0309】
保留球数カウンタ203aは、4ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理(図26参照)の中で検出される第1入球口64への入球(以下、第1入球口64への遊技球の入球を「始動入賞」という場合がある)に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる動的表示(第3図柄表示装置81で行われる変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留球数カウンタ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図33のS813)によって、初期値として「0」が設定される。そして、始動入賞が検出されて動的表示(変動演出)の保留球数が増加する毎に、最大値「4」まで1加算される(図27のS203参照)。一方、保留球数カウンタ203aは、動的表示(変動演出)が実行される毎に1減算される(図28のS305参照)。
【0310】
この保留球数カウンタ203aの値(即ち、保留球数)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図27のS205参照)。保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて保留球数カウンタ203aが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
【0311】
音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された動的表示(変動演出)の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく動的表示(変動演出)の保留回数を管理することができる。また、始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される動的表示(変動演出)の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の動的表示(変動演出)の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
【0312】
なお、音声ランプ制御装置113は、その内部で管理する保留球数が変化する度に、表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbに保留図柄を表示する。
【0313】
また、本実施形態では、主制御装置110が音声ランプ制御装置113に対して保留球数コマンドを送信する場合、その保留球数コマンドにおいて、1加算された保留球数カウンタ203aの値だけでなく、その保留球数カウンタ203aの加算の契機となった上記始動入賞に伴い、カウンタ用バッファ203b(図7参照)より取得される第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値も含める。
【0314】
つまり、始動入賞があった場合に、主制御装置110にてカウンタ用バッファ203bより取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値が、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に伝えられる。
【0315】
音声ランプ制御装置113では、保留球数コマンドにより伝えられた第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、その各値に基づく変動演出が実行される前に先読みし、当該変動演出がどうなるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断する。そして、その先読みによる判断結果に基づき、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定できるようになっている。
【0316】
なお、変動演出の保留球数を示す保留球数コマンドと、第1当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとを別々に送信するように構成してもよい。保留球数コマンドとは別の第1当たり乱数カウンタC1等の値を示すコマンドとしては、第1入球口64への球の入球タイミングで保留球数コマンドを生成すると共に、該入球に基づく変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに類するコマンド(事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンド)を生成し、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成してもよい。この場合に、事前変動パターンコマンド及び事前停止種別コマンドの生成のプログラムに関し、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドのプログラムを流用することで、プログラムの作成を容易にすることができる。
【0317】
保留球格納エリア203cは、始動入賞の検出に伴ってカウンタ用バッファ203bより取得した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値をそれぞれ記憶するためのメモリである。MPU201は、タイマ割込処理(図26参照)の中で、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したことを検出すると、カウンタ用バッファ203bから各カウンタC1~C3,CS1の値を取得し、保留球格納エリア203cに格納する。保留球格納エリア203cは、一の始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)が、最大4回分まで記憶(保留)できるように、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)を有している(図7参照)。
【0318】
保留球実行エリア203dは、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理において参照すべきデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)を記憶するためのメモリである。
【0319】
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等の処理を実行するために、上述した保留球格納エリア203cに記憶されている各始動入賞に対応するデータ(カウンタC1~C3,CS1の各値)のうち、一の始動入賞に対応するデータを、この保留球実行エリア203dへシフトする。なお、本実施形態におけるシフトとは、一の領域に記憶されているデータを別の領域へ移動させることを示す。
【0320】
ここで、再び図7を参照して、保留球格納エリア203cおよび保留球実行エリア203dの詳細について説明する。保留球格納エリア203cおよび保留球実行エリア203dは、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定等を行うために、主制御装置110のMPU201により使用される。
【0321】
大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の動的表示および変動演出の設定には、大当たり抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定に使用する第1当たり種別カウンタC2と、変動演出の演出態様の決定に使用する停止パターン選択カウンタC3と、変動パターンの決定に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。保留球格納エリア203cは、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)した場合にMPU201によってカウンタ用バッファ203bから取得される上記カウンタC1~C3,CS1の各値をそれぞれ記憶する。
【0322】
保留球格納エリア203cは、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)で構成されている。4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)にはそれぞれ、第1当たり乱数カウンタC1の値を格納する第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1と、第1当たり種別カウンタC2の値を格納する第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203c4とが設けられている。
【0323】
なお、本実施形態では、第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1と、第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3と、変動種別カウンタ格納エリア203c4とを1つの保留球格納エリア203cの中に設けているが、保留球格納エリアを複数設け、4つの各エリア203c1,203c2,203c3,203c4をいずれかの保留球格納エリアに設けるようにしてもよい。
【0324】
上述した通り、保留球格納エリア203cには、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)が最大4回分まで記憶されるが、その場合、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
【0325】
一方、保留球実行エリア203dは、1つのエリアのみで構成されている。この保留球実行エリア203dには、保留球格納エリア203cと同様に、第1当たり乱数カウンタC1の値を格納する第1当たり乱数カウンタ格納エリア203d1と、第1当たり種別カウンタC2の値を格納する第1当たり種別カウンタ格納エリア203d2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203d4とが設けられている。
【0326】
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、保留球格納エリア203cの保留第1エリアに記憶されているデータ(各カウンタC1~C3,CS1の各値)を、この保留球実行エリア203dの各エリア203d1~203d4にそれぞれシフトする。そして、保留球実行エリア203dにシフトされたデータを、変動開始処理(図29参照)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。第1図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、動的表示が行われる。
【0327】
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。そして、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
【0328】
データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、保留第1エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1の乱数値を、保留球実行エリア203dの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203d1へシフトする。同様に、第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2の乱数値を、第1当たり種別カウンタ格納エリア203d2へシフトし、停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3の乱数値を、停止パターン選択カウンタ格納エリア203d3へシフトし、変動種別カウンタ格納エリア203c4の乱数値を、変動種別カウンタ格納エリア203d4へシフトする。
【0329】
そして、保留球実行エリア203dへのデータのシフトが終了すると、保留第1エリアが空き状態となるため、保留球格納エリア203cの各エリア(第2~第4)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)に詰めるシフト処理を行う。なお、本実施の形態では、保留球格納エリア203cにおいて、データが記憶(保留)されている保留エリア(第1~第4)についてのみデータのシフトを行う。
【0330】
ここで、保留球格納エリア203c内の各保留エリアに対して行われるデータシフトについて説明する。例えば、変動演出の開始判断が行われた時の保留球数カウンタ203aの値が「4」であり、保留球格納エリア203cの全エリア(第1~第4)にデータが記憶されているとする。この状態で、保留第1エリアのデータが、保留球実行エリア203dへシフトされ、保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他のエリア(第2~第4)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さいエリア(第1~第3)にシフトする。すなわち、保留第2エリアのデータを、保留第1エリアへシフトし、保留第3エリアのデータを、保留第2エリアへシフトし、保留第4エリアのデータを、保留第3エリアへシフトする。
【0331】
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時の保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば、MPU201は、保留第2エリアのデータのみを、保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施の形態では、データが記憶(保留)されていない保留エリア(第3~第4)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
【0332】
なお、データの有無に関わらず、保留エリア(第2~第4)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、保留エリア(第2~第4)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムの作成を容易とすることができる。
【0333】
図6に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、大入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
【0334】
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
【0335】
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
【0336】
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図32参照)が即座に実行される。
【0337】
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
【0338】
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
【0339】
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や連続予告演出といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
【0340】
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
【0341】
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン装置22などがそれぞれ接続されている。本実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
【0342】
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン装置22の決定ボタン22a及び変更ボタン22bからの入力を監視し、遊技者によって決定ボタン22aが操作された場合は、押下された遊技状況(画面表示内容)に応じて、第3図柄表示装置81において選択表示中の選択対象(例えば、「楽曲AAA」)を以降の演出において採用することを決定し、該決定された選択対象に応じた演出を実行するように、音声出力装置226およびランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ決定コマンドを送信して、選択対象の決定に基づいた表示を第3図柄表示装置81で表示させるように指示する。
【0343】
また、遊技者によって変更ボタン22bが操作された場合は、押下された遊技状況(画面表示内容)に応じて、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したり、選択中の「楽曲」を他の「楽曲」に変更するように、音声出力装置226およびランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ変更コマンドを送信して、選択対象の変更に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
【0344】
ここで、図16を参照して、音声ランプ制御装置113の詳細な電気的構成について説明する。図16は、主に音声ランプ制御装置113の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のROM222には、MPU221にて実行される各種制御プログラムの他、固定値データとして、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222c、変動パターンテーブル222d、楽曲テーブル222e、ラウンド中昇格抽選テーブル222f、昇格演出テーブル222gが少なくとも格納されている。これらのテーブル222a~222gのうち、テーブル222a~222dは、いずれも主制御装置110のROM202に設けられた大当たり乱数テーブル202a、大当たり種別テーブル202b、停止パターンテーブル202d、変動パターンテーブル202eと同じものである。
【0345】
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203bより取得され、保留球数コマンドによって送信された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の各値と、大当たり乱数テーブル222a、大当たり種別テーブル222b、停止パターンテーブル222cおよび変動パターンテーブル222dとに基づいて、先読み処理を実行する。
【0346】
そして、この先読み処理によって、保留変化内容を決定する保留変化テーブル(図示せず)、及び、保留変化タイミングを決定するシナリオテーブル(図示せず)等を参照して、その先読み処理の対象となった保留中の変動演出が、結果としてどのような演出となるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)をその変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の演出内容及び実行時期(タイミング)を決定したりする制御を実行する。
【0347】
楽曲テーブル222eは、第3図柄表示装置81において実行される「楽曲選択」演出で表示される選択可能楽曲数を設定するためのテーブルである。本実施形態のパチンコ機10において、この「楽曲選択」演出では、大当たりの「連荘」回数に応じて選択可能な楽曲数が変化するように構成されている。
【0348】
具体的には、「楽曲選択」演出において、大当たりの「連荘」回数が1回(初回)以上5回未満では、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」及び「楽曲CCC」の計3曲の楽曲が選択可能に構成され、大当たりの「連荘」回数が5回以上10回未満では、上記3曲の楽曲に加えて「楽曲DDD」の計4曲の楽曲が選択可能に構成され、大当たりの「連荘」回数が10回以上では、上記4曲の楽曲に加えて「楽曲EEE」の計5曲の楽曲が選択可能に構成される。従って、大当たりの「連荘」回数を計数する後述する連荘カウンタ223oの値に基づいて、この楽曲テーブル222eから後述する楽曲選択カウンタ223gの取り得る値(更新可能範囲)が設定されることで、「楽曲選択」演出における選択可能楽曲数が決定される。この楽曲テーブル222eの詳細については、後述する。
【0349】
ラウンド中昇格抽選テーブル222fは、「15R確変大当たり」に当選した場合に、その変動演出において仮の「15R通常大当たり」を表示し、大当たり演出において「15R確変大当たり」に当選していたことを報知する「ラウンド中昇格」演出を実行するか否かの抽選において参照されるテーブルである。
【0350】
即ち、このラウンド中昇格抽選テーブル222fは、変動演出において「15R確変大当たり」に当選した場合に、「変動中昇格」が実行されないことを条件に、変動演出内において「15R確変大当たり」に対応する第3図柄を停止表示するか、或いは、変動演出内では「15R通常大当たり」に対応する第3図柄を仮に停止表示しつつ、該大当たりに基づく大当たり演出中に、該大当たりが「15R通常大当たり」ではなく「15R確変大当たり」であることを示す「ラウンド中昇格」演出を実行するか、の抽選を行うときに参照される。このラウンド中昇格抽選テーブル222fの詳細については、後述する。
【0351】
なお、変動演出内に「変動中昇格」が実行される場合に、「ラウンド中昇格」演出の抽選自体を行わない理由は、変動演出において「変動中昇格」が実行された場合、変動演出において「15R確変大当たり」であることが既に報知されてしまっており、該大当たりに基づく「ラウンド中昇格」演出を実行する余地がなくなるからである。このように構成することで、「変動中昇格」の演出が実行される場合に、「ラウンド中昇格」演出に関する抽選処理の実行を省略することができ、変動開始時の処理負担を軽減することができる。
【0352】
昇格演出テーブル222gは、「ラウンド中昇格」演出を実行する場合に、該「ラウンド中昇格」演出を報知するキャラクタ画像の抽選のために参照されるテーブルである。この昇格演出テーブル222gの詳細については、後述する。
【0353】
なお、本実施形態のパチンコ機10では、「ラウンド中昇格」演出を実行する場合に、「ラウンド中昇格」演出の内容に関し、複数の画像を用意し、それら画像を抽選によって選定することで、演出にバリエーションを設けている。これは、遊技者にとって遊技価値が上昇する「ラウンド中昇格」演出は、本パチンコ機10における遊技においても興趣の位置付けが高く、重要な演出の一つである。従って、この「ラウンド中昇格」演出の報知に関し、複数のバリエーションを設け、さらに、抽選によってその内容を選択することで、演出が単調になることを防止し、遊技の興趣を高めている。
【0354】
また、本実施形態の「ラウンド中昇格」演出では、大当たり中に再生表示される「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像を用いて、遊技価値が上昇したことを報知可能に構成されている。このように、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせることで、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。
【0355】
さらに、本実施形態の「ラウンド中昇格」演出のパターンは、楽曲数(本実施形態では、5曲)よりも少なく設定(本実施形態では、3パターン)されている。楽曲数に対応して「ラウンド中昇格」演出を用意した場合、その楽曲数分の「ラウンド中昇格」演出のデータが必要となり、画像の記憶容量が増大してしまう。そこで、「ラウンド中昇格」演出の画像数を限定し、画像の記憶容量が逼迫してしまうことを防止している。
【0356】
RAM223には、変動開始フラグ223a、サブ保留球数カウンタ223b、ボタン操作演出フラグ223c、ボタン有効タイマ223d、決定ボタン検知カウンタ223e、変更ボタン検知カウンタ223f、楽曲選択カウンタ223g、決定楽曲メモリ223h、意思選択フラグ223i、大当たり演出フラグ223j、ラウンド中昇格抽選カウンタ223k、ラウンド中昇格フラグ223m、昇格演出抽選カウンタ223n、連荘カウンタ223o、保留情報格納エリア223p、実行情報格納エリア223qが少なくとも設けられている。
【0357】
変動開始フラグ223aは、オン状態で変動演出を開始すべきことを示すフラグである。この変動開始フラグ223aは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力された停止種別コマンドを受信した場合にオンされる(図37のS1206参照)。そして、第3図柄表示装置81における変動演出の設定がなされるときにオフされる(図43のS1802参照)。MPU221は、この変動開始フラグ223aがオンされたことを契機として、待機中の変動演出が存在する場合に、該待機中の変動演出を実行させるための変動演出処理(図43参照)を行う。
【0358】
サブ保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の保留球数カウンタ203aと同様に、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)で行われる変動演出(動的表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
【0359】
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている保留球数カウンタ203aの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるコマンドに基づいて保留球数を格納・更新し、サブ保留球数カウンタ223bにて、その保留球数を管理するようになっている。
【0360】
具体的には、音声ランプ制御装置113は、第1入球口64への入球によって変動演出の保留球数が追加されて主制御装置110において保留球数カウンタ203aの値が加算された場合に主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドに含まれる、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの加算後の値(即ち、主制御装置110に保留された変動演出の保留球数)をサブ保留球数カウンタ223bに格納する(図37のS1213参照)。
【0361】
また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110において保留球数カウンタ203aの値が減算される場合に主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置81における変動演出の態様を設定すると、サブ保留球数カウンタ223bの値を1減算する(図43のS1810参照)。このように、保留球数カウンタ203aの更新にあわせて主制御装置110から送信されるコマンドに従って、音声ランプ制御装置113ではサブ保留球数カウンタ223bの値を更新するので、主制御装置110の保留球数カウンタ203aと同期させながら、サブ保留球数カウンタ223bの値を更新することができる。
【0362】
サブ保留球数カウンタ223bの値は、第3図柄表示装置81における保留図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じてそのコマンドにより示される保留球数をサブ保留球数カウンタ223bに格納したり、変動パターンコマンドの受信に応じてサブ保留球数カウンタ223bの値を更新したりするタイミングで、格納後もしくは更新後のサブ保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する(図37のS1214又は図43のS1811参照)。
【0363】
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113におけるサブ保留球数カウンタ223bの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbに表示するように、画像の描画を制御する。
【0364】
上述したように、サブ保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbに表示される保留図柄の数も、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動演出が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
【0365】
ボタン操作演出フラグ223cは、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」の開始時(1ラウンド目)に実行される「楽曲選択」演出において、決定ボタン22a及び変更ボタン22bに対する押下操作が有効である「楽曲選択」演出中か否かを示すフラグである。
【0366】
このボタン操作演出フラグ223cは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、オフ)される。そして、MPU221は、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」の1ラウンド目に実行される「楽曲選択」演出の開始時に、該ボタン操作演出フラグ223cをオンに設定する(図40のS1503参照)。一方、MPU221は、「楽曲選択」演出が終了するタイミング、即ち、後述するボタン有効タイマ223dの値が「0」となったタイミングで、このボタン操作演出フラグ223cをオフに設定する(図42のS1720参照)。
【0367】
MPU221は、このボタン操作演出フラグ223cがオンの場合にのみ、決定ボタン22a又は変更ボタン22bに対する遊技者の押下操作を検知するように構成されている。よって、このボタン操作演出フラグ223cのオン又はオフを、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの検知より先に判定することで、ボタン操作演出フラグ223cがオフの場合、即ち、「楽曲選択」演出中以外の場合は、決定ボタン22a及び変更ボタン22bの検知に関する制御を行う必要がなくなるので、MPU221の制御負担を軽減することができる。
【0368】
ボタン有効タイマ223dは、「楽曲選択」演出中における決定ボタン22a及び変更ボタン22bの有効操作時間を計数するためのタイマである。また、このボタン有効タイマ223dは、所定の範囲(例えば、「0~29500」)内に設定可能に構成されている。このボタン有効タイマ223dは、上記したボタン操作演出フラグ223cの内容と連動するように構成されており、ボタン操作演出フラグ223cがオンに設定される場合に、このボタン有効タイマ223dに値(例えば、「29500」)が設定される一方、該ボタン有効タイマ223dの値が「0」となった場合に、ボタン操作演出フラグ223cがオフに設定されるように構成されている。
【0369】
このボタン有効タイマ223dの値は、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。そして、MPU221は、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」における1ラウンド目の開始時に、ボタン操作演出フラグ223cがオンされると共に、該ボタン有効タイマ223dの値に、大入賞口65aの1ラウンドの最大開放時間である「29500」がセットされる(図40のS1504参照)。
【0370】
MPU221は、「楽曲選択」演出中、即ち、ボタン操作演出フラグ223cがオンの間、後述する枠ボタン入力監視・演出処理(図42参照)が実行される毎に、このボタン有効タイマ223dの値が1ずつ減算される(図42のS1718参照)。また、「楽曲選択」演出中に遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合には、「楽曲選択」演出を終了させるために、このボタン有効タイマ223dの値が「0」クリアされる。
【0371】
そして、MPU221は、ボタン操作演出フラグ223cがオンに設定されている状態で、ボタン有効タイマ223dが「0」となった場合には、「楽曲選択」演出を終了させるタイミングとなったと判断して、ボタン操作演出フラグ223cをオフに設定し(図42のS1720参照)、「楽曲選択」演出を終了させるように構成されている。
【0372】
このように、ボタン操作演出フラグ223c及びボタン有効タイマ223dを用いて「楽曲選択」演出中にのみ決定ボタン22a及び変更ボタン22bに対する押下操作の検知制御を実行することで、「楽曲選択」演出中以外での決定ボタン22a及び変更ボタン22bに関する制御を実行する必要がなくなり、MPU221の制御負担を軽減することができる。
【0373】
なお、本実施形態では、大当たり開始時の「楽曲選択」演出における決定ボタン22a及び変更ボタン22bに対する制御のみについて説明し、変動演出中のステージ変更や予告選択演出等における決定ボタン22a及び変更ボタン22bの制御についての説明は省略するが、上記ボタン操作演出フラグ223c及びボタン有効タイマ223d等を使用して、ステージ変更等における決定ボタン22a及び変更ボタン22bの制御を行うことは当然に可能である。
【0374】
決定ボタン検知カウンタ223eは、遊技者によって決定ボタン22aが押下操作されたか否かを判別するためのカウンタである。本実施形態のパチンコ機10では、ノイズ等による誤動作防止のため、決定ボタン22aの検知が複数回(本実施形態では、2回)連続して押下(オン)検知された場合に、遊技者によって決定ボタン22aが正しく押下操作されたと認識するように構成されている。このように構成することで、ノイズ等の影響による決定ボタン22aの誤検知を防止することができる。
【0375】
この決定ボタン検知カウンタ223eは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。また、MPU221は、「楽曲選択」演出中、即ち、上述したボタン操作演出フラグ223cがオンの場合に、決定ボタン22aが遊技者により押下操作されたか否かを判別し、決定ボタン22aのオンが検知された場合に、この決定ボタン検知カウンタ223eの値を「1」加算する(図42のS1703参照)。
【0376】
そして、MPU221は、決定ボタン検知カウンタ223eの値が「2」となった場合に、遊技者によって決定ボタン22aが押下操作されたと認識し、決定ボタン22aが押下操作されたことを示す決定コマンドを生成して(図42のS1705参照)、表示制御装置114へ送信するように構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、決定ボタン22aが連続して2ミリ秒以上押下(オン判定)された場合に初めて決定ボタン22aが押下操作されたことが認識される。なお、決定ボタン検知カウンタ223eは、上記決定コマンドを送信した場合に、「0」クリアされるように構成されている。
【0377】
なお、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が決定ボタン22aを押下操作し続けた場合、該押下操作に基づいて1の決定コマンドを生成し、該決定コマンドを表示制御装置114へ送信するように構成されているが、1の決定コマンドを送信した後も決定ボタン22aに対して遊技者が押下操作を継続している場合(即ち、押しっ放しの状態)は、決定ボタン22aに対する該押下操作に基づいて、決定コマンドを生成および送信しないように構成されている。即ち、決定ボタン22aに対して遊技者が連続的に押下操作し続けている状態の場合は、1の決定コマンドを送信するのみで、複数の決定コマンドを送信しないように構成されている。
【0378】
これは、仮に、遊技者が決定ボタン22aを連続的に押下操作している場合に、2ミリ秒毎に決定コマンドを生成および送信していると、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ多量の決定コマンドが送信されてしまい、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の処理負担が増大してしまうからである。従って、決定ボタン22aに対する連続的な押下操作に基づいて1の決定コマンドの生成および送信しか行わないように構成することで、多量の決定コマンドが生成および送信される事態も防止し、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114の処理負担の増大を防止することができる。
【0379】
変更ボタン検知カウンタ223fは、遊技者によって変更ボタン22bが押下操作されたか否かを判別するためのカウンタである。本実施形態のパチンコ機10では、決定ボタン22aと同様、ノイズ等による誤動作防止のため、変更ボタン22bの検知が複数回(本実施形態では、2回)連続して押下(オン)検知された場合に、遊技者によって変更ボタン22bが正しく押下操作されたと認識するように構成されている。このように構成することで、ノイズ等の影響による変更ボタン22bの誤検知を防止することができる。
【0380】
この変更ボタン検知カウンタ223fは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。また、MPU221は、「楽曲選択」演出中、即ち、上述したボタン操作演出フラグ223cがオンの場合に、遊技者により変更ボタン22bが押下操作されたか否かを判別し、変更ボタン22bのオンが検知された場合に、この変更ボタン検知カウンタ223fの値を「1」加算する(図42のS1711参照)。
【0381】
そして、MPU221は、変更ボタン検知カウンタ223fの値が「2」となった場合に、遊技者によって変更ボタン22bが押下操作されたと認識し、変更ボタン22bが押下操作されたことを示す変更コマンドを生成して(図42のS1713参照)、表示制御装置114へ送信するように構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、変更ボタン22bが連続して2ミリ秒以上押下(オン判定)された場合に初めて変更ボタン22bが押下操作されたことが認識される。なお、変更ボタン検知カウンタ223fは、上記変更コマンドを送信した場合に、「0」クリアされるように構成されている。
【0382】
なお、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が変更ボタン22bを押下操作し続けた場合、該押下操作に基づいて1の変更コマンドを生成し、該変更コマンドを表示制御装置114へ送信するように構成されているが、決定ボタン22aと同様、1の変更コマンドを送信した後も変更ボタン22bに対して遊技者が押下操作を継続している場合(即ち、押しっ放しの状態)は、変更ボタン22bに対する該押下操作に基づいて、変更コマンドを生成および送信しないように構成されている。即ち、変更ボタン22bに対して遊技者が連続的に押下操作し続けている状態の場合は、1の変更コマンドを送信するのみで、複数の変更コマンドを送信しないように構成されている。
【0383】
これは、仮に、遊技者が変更ボタン22bを連続的に押下操作している場合に、2ミリ秒毎に変更コマンドを生成および送信していると、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ多量の変更コマンドが送信されてしまい、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の処理負担が増大してしまうからである。従って、変更ボタン22bに対する連続的な押下操作に基づいて1の変更コマンドの生成および送信しか行わないように構成することで、多量の変更コマンドが生成および送信される事態も防止し、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114の処理負担の増大を防止することができる。
【0384】
楽曲選択カウンタ223gは、「楽曲選択」演出において遊技者によって選択可能な楽曲数を設定すると共に、「楽曲選択」演出において選択表示(最も手前側に表示)される楽曲AAAアイコン81a1、楽曲BBBアイコン81a2、楽曲CCCアイコン81a3、楽曲DDDアイコン81a4及び楽曲EEEアイコン81a5(以下、「楽曲アイコン81a1~81a5」と略す場合がある)を設定するためのカウンタである。本実施形態では、大当たりの「連荘」回数に応じて「楽曲選択」演出における選択可能な楽曲数が異なるように構成されており、大当たりの「連荘」回数に応じてこの楽曲選択カウンタ223gの変更可能範囲を設定し、その変更可能範囲が設定された楽曲選択カウンタ223gの値に基づいて、「楽曲選択」演出において選択可能な楽曲数が設定される。また、「楽曲選択」演出中における変更ボタン22bの押下操作に対応してこの楽曲選択カウンタ223gの値を更新し、「楽曲選択」演出において選択表示されている楽曲アイコン81a(図5参照)が変更されるように構成されている。
【0385】
この楽曲選択カウンタ223gは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。そして、MPU221は、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」の1ラウンド目に実行される「楽曲選択」演出の開始時に、後述する連荘カウンタ223oの値に基づいて楽曲テーブル222eを参酌し、該楽曲選択カウンタ223gの更新最大値(更新可能範囲。即ち、「0~2」、「0~3」又は「0~4」のいずれか。)が設定されるように構成されている(図40のS1505参照)。
【0386】
そして、この楽曲選択カウンタ223gの値は、表示制御装置114から後述するサブ用表示変更コマンドを受信した場合に、(選択値)を1加算するように構成されている(図39のS1403参照)。この楽曲選択カウンタ223gの値を更新する場合に、該楽曲選択カウンタ223gの値が更新最大値(更新可能範囲の上限)に達している状態(例えば、更新可能範囲が「0~3」に設定されている場合であって、楽曲選択カウンタ223gの値が「3」のとき)に、楽曲選択カウンタ223gの値を1加算する場合は、該楽曲選択カウンタ223gの値が「0」に戻るように構成されている。
【0387】
なお、「連荘」状態の終了時、即ち、「時間短縮状態」が終了する場合に、この楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲が初期化(即ち、「0~2」)に設定されるように構成されている(図37のS1211参照)。このように構成することで、「連荘」状態中のみ、大当たり中に選択可能な楽曲数が増加し、該「連荘」状態が終了した場合に、大当たり中に選択可能な楽曲数を初期化して、「連荘」状態を継続することによる遊技性を生み出して、遊技の興趣を高めることができる。
【0388】
また、楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲が初期化される場合、設定された更新可能範囲(即ち、「0~2」)外の値が選択されていたときは、楽曲選択カウンタ223gの選択している値が初期化(即ち、「0」クリア)されるように構成されている。このように構成することで、楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲が初期化された場合に、選択されている値が更新可能範囲外であった場合でも、必ず更新可能範囲内の値に戻すことができ、更新可能範囲と選択中の値とのズレが生じることを防止することができる。
【0389】
本実施形態において、MPU221は、この楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲に基づいて「楽曲選択」演出において選択可能な楽曲を示す選択可能楽曲コマンドを生成し、表示制御装置114へ送信するように構成されている(図40のS1506)。そして、表示制御装置114は、この選択可能楽曲コマンドを受信した場合に、該選択可能楽曲コマンドが示す内容に応じて、後述する選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲を設定すると共に、該選択中楽曲メモリ233jの値に基づいて第3図柄表示装置81における「楽曲選択」演出において遊技者が選択可能な楽曲アイコン81aを表示するように構成されている(図56(b)参照)。
【0390】
また、MPU221は、「楽曲選択」演出において遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合、又は、次ラウンド(即ち、2ラウンド目)に対応する開放コマンドの受信した場合に、表示制御装置114へ決定コマンドを送信するように構成されている。そして、表示制御装置114は、決定コマンドの受信に基づいて選択中楽曲メモリ233jの値を表示決定楽曲メモリ233kの値を設定し、該表示決定楽曲メモリ233kの値を含んで該表示決定楽曲メモリ233kの値が更新されたことを示すサブ用表示決定コマンドを生成して音声ランプ制御装置113に送信する。そして、音声ランプ制御装置113は、サブ用表示決定コマンドを受信した場合に、その時点における楽曲選択カウンタ223gの値を、後述する決定楽曲メモリ223hに設定し、「楽曲選択」演出において決定された楽曲を記憶保持するように構成されている(図39のS1405参照)。決定楽曲メモリ223hの詳細については、後述する。
【0391】
ここで、図17を参照して、楽曲選択カウンタ223gと楽曲テーブル222eとの詳細について説明する。図17は、楽曲テーブル222eの一例を模式的に示した模式図である。この楽曲テーブル222eは、楽曲に基づいてグループ(群)に区分けされている。具体的には、「楽曲AAA」に対応する「AAA」用と、「楽曲BBB」に対応する「BBB」用と、「楽曲CCC」に対応する「CCC」用と、「楽曲DDD」に対応する「DDD」用と、「楽曲EEE」に対応する「EEE」用と、に区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ楽曲選択カウンタ223gの値と、選択可能大当たり回数と、楽曲に対応する主要キャラクタとが対応付けされている。
【0392】
なお、主要キャラクタとは、各「楽曲再生」演出中に第3図柄表示装置81に表示されるキャラクタ(例えば、女の子キャラクタ)であり、各「楽曲再生」演出ごとにそれぞれ対応するように設定されている。
【0393】
本実施形態では、大当たりにおいて、遊技者が好きな楽曲を選択することができるように構成されているが、各楽曲にそれぞれ対応するキャラクタを現出させることで、大当たり演出中に実行される演出に関して、遊技者が好きなキャラクタを選択することができるように構成されているともいえる。即ち、遊技者は、大当たりに当選した場合に、好きな楽曲が聞きたいとき、又は、好きなキャラクタが見たいときに、「楽曲選択」演出において所望の楽曲を選択し、大当たり中に好きな楽曲又は好きなキャラクタを堪能することができる。
【0394】
図17で示す楽曲テーブル222eにおいて、「AAA」には、楽曲選択カウンタ223gの値として「0」が対応付けられている。また、選択可能大当たり回数として「1回~」が対応付けられている。さらに、主要キャラクタとして「キャラクタ1(例えば、女の子キャラクタA)」が対応付けられている。
【0395】
即ち、本パチンコ機10において、「楽曲AAA」は、大当たりの「連荘」回数が1回(初回)から選択可能に構成されている。また、「楽曲選択」演出中に「楽曲AAA」が選択対象となっている場合、即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「0」の場合に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたとき、「楽曲再生」演出として「楽曲AAA」が決定されるように構成されている。そして、「楽曲AAA」が選択された場合には、「楽曲再生」演出において、主に「キャラクタ1」を主要なキャラクタとする「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0396】
図17で示す楽曲テーブル222eにおいて、「BBB」には、楽曲選択カウンタ223gの値として「1」が対応付けられている。また、選択可能大当たり回数として「1回~」が対応付けられている。さらに、主要キャラクタとして「キャラクタ2(例えば、女の子キャラクタB)」が対応付けられている。
【0397】
即ち、本パチンコ機10において、「楽曲BBB」は、大当たりの「連荘」回数が1回(初回)から選択可能に構成されている。また、「楽曲選択」演出中に「楽曲BBB」が選択対象となっている場合、即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「1」の場合に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたとき、「楽曲再生」演出として「楽曲BBB」が決定されるように構成されている。そして、「楽曲BBB」が選択された場合には、「楽曲再生」演出において、主に「キャラクタ2」を主要なキャラクタとする「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0398】
図17で示す楽曲テーブル222eにおいて、「CCC」には、楽曲選択カウンタ223gの値として「2」が対応付けられている。また、選択可能大当たり回数として「1回~」が対応付けられている。さらに、主要キャラクタとして「キャラクタ3(例えば、女の子キャラクタC)」が対応付けられている。
【0399】
即ち、本パチンコ機10において、「楽曲CCC」は、大当たりの「連荘」回数が1回(初回)から選択可能に構成されている。また、「楽曲選択」演出中に「楽曲CCC」が選択対象となっている場合、即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「2」の場合に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたとき、「楽曲再生」演出として「楽曲CCC」が決定されるように構成されている。そして、「楽曲CCC」が選択された場合には、「楽曲再生」演出において、主に「キャラクタ3」を主要なキャラクタとする「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0400】
図17で示す楽曲テーブル222eにおいて、「DDD」には、楽曲選択カウンタ223gの値として「3」が対応付けられている。また、選択可能大当たり回数として「5回~」が対応付けられている。さらに、主要キャラクタとして「キャラクタ4(例えば、女の子キャラクタD)」が対応付けられている。
【0401】
即ち、本パチンコ機10において、「楽曲DDD」は、大当たりの「連荘」回数が5回以上となって初めて選択可能に構成されている。また、「楽曲選択」演出中に「楽曲DDD」が選択対象となっている場合、即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「3」の場合に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたとき、「楽曲再生」演出として「楽曲DDD」が決定されるように構成されている。そして、「楽曲DDD」が選択された場合には、「楽曲再生」演出において、主に「キャラクタ4」を主要なキャラクタとする「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0402】
図17で示す楽曲テーブル222eにおいて、「EEE」には、楽曲選択カウンタ223gの値として「4」が対応付けられている。また、選択可能大当たり回数として「10回~」が対応付けられている。さらに、主要キャラクタとして「キャラクタ5(例えば、女の子キャラクタE)」が対応付けられている。
【0403】
即ち、本パチンコ機10において、「楽曲EEE」は、大当たりの「連荘」回数が10回以上となって初めて選択可能に構成されている。また、「楽曲選択」演出中に「楽曲EEE」が選択対象となっている場合、即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「4」の場合に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたとき、「楽曲再生」演出として「楽曲EEE」が決定されるように構成されている。そして、「楽曲EEE」が選択された場合には、「楽曲再生」演出において、主に「キャラクタ5」を主要なキャラクタとする「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0404】
よって、例えば、大当たりに当選した場合に、該大当たりの「連荘」回数が1回(初回)~4回であったとき、楽曲選択カウンタ223gの更新最大値が「2」に設定され、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」及び「楽曲CCC」の3曲の楽曲が選択可能となる。また、例えば、大当たりに当選した場合に、該大当たりの「連荘」回数が5回~9回であったとき、楽曲選択カウンタ223gの更新最大値が「3」に設定され、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」及び「楽曲DDD」の4曲の楽曲が選択可能となる。さらに、例えば、大当たりに当選した場合に、該大当たりの「連荘」回数が10回以上であったとき、楽曲選択カウンタ223gの更新最大値が「4」に設定され、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」、「楽曲DDD」及び「楽曲EEE」の5曲の楽曲が選択可能となる。
【0405】
このように、大当たりに当選した場合に、大当たりの「連荘」回数に基づいて楽曲テーブル222eを参酌し、「楽曲選択」演出において選択可能な楽曲数を設定することで、大当たり時の演出において遊技者の嗜好に合った楽曲を再生可能に構成しつつ、併せて遊技者の嗜好に合ったキャラクタ画像を表示することができるので、大当たりという遊技者が悦楽を感じている状況において更なる興趣を付与し、遊技の興趣を向上させることができる。
【0406】
図16に戻って、説明を続ける。決定楽曲メモリ223hは、大当たり中の「楽曲再生」演出で再生表示される楽曲を記憶しておくためのメモリ(記憶領域)である。大当たり開始時の「楽曲選択」演出を経て大当たり中に再生演出される楽曲が決定された場合に、該決定された「楽曲再生」演出に関するデータが決定楽曲メモリ223hに記憶保持される。
【0407】
この決定楽曲メモリ223hは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。そして、MPU221は、大当たり開始時の「楽曲選択」演出を経て「楽曲再生」演出において再生演出する楽曲が決定した場合、即ち、表示制御装置114からサブ用表示決定コマンドを受信した場合に、その時点での楽曲選択カウンタ223gの値に対応する「楽曲再生」演出の再生楽曲データ(例えば、「楽曲再生」演出が、「楽曲AAA」であった場合は「0」、「楽曲BBB」であった場合は「1」等)を決定楽曲メモリ223hに設定する(図39のS1405参照)。
【0408】
本実施形態では、「ラウンド中昇格」演出の抽選において選択された画像と、この決定楽曲メモリ223hに記憶されている楽曲とを判定し、実行中の「楽曲再生」演出と、選択された「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像との内容が一致しない場合に、選択された「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像を変更するように構成されている。即ち、MPU221は、大当たりにおいて「ラウンド中昇格」演出を実行する場合に、この決定楽曲メモリ223hに記憶されている「楽曲再生」演出に対応する値(再生楽曲データ)を抽出し、該値(再生楽曲データ)と「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像とが一致するか否かを判定するように構成されている(図41のS1604参照)。
【0409】
そして、本実施形態では、上記判定の結果、「楽曲再生」演出の内容と「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像とが一致している場合は、該キャラクタ画像をそのまま表示する一方、「楽曲再生」演出の内容と「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像とが一致していない場合には、「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像を、オールキャスト画像に変更するように構成されている。具体的な内容については、後述する。
【0410】
意思選択フラグ223iは、「楽曲選択」演出において遊技者の意思に基づいて楽曲が選択されたか否かを示すフラグである。上述したように、本実施形態では、「ラウンド中昇格」演出を行う場合に、この意思選択フラグ223iの内容を確認し、遊技者の意思に基づいて楽曲が選択されているか否かを判定する。そして、遊技者の意思に基づいて「楽曲再生」演出が選択されたと判定された場合にのみ、「ラウンド中昇格」演出の内容を変更するように構成されている。
【0411】
この意思選択フラグ223iは、電源投入後にMPU221により実行される立ち上げ処理の初期化処理(図35のS1001参照)によって初期化(即ち、オフ)される。そして、MPU221は、「楽曲選択」演出中、即ち、ボタン操作演出フラグ223cがオンされている場合に、遊技者による変更ボタン22bの押下操作が検知されたとき、或いは、大当たりの「連荘」中に遊技者による決定ボタン22aの押下操作が検知されたときに、該意思選択フラグ223iをオンに設定する(図42のS1715参照)。
【0412】
一方、MPU221は、「ラウンド中昇格」演出を実行する場合において、この意思選択フラグ223iがオンに設定されている場合にのみ、「楽曲再生」演出で実行中の再生楽曲データと、「ラウンド中昇格」演出における画像抽選において選択されたキャラクタ画像とが一致するか否かを判定し、その判定に基づく各処理(図41のS1606又はS1607参照)の後に、該意思選択フラグ223iをオフに設定する(図41のS1608参照)。また、MPU221は、大当たり時においてラウンド昇格演出を実行しない場合に、この意思選択フラグ223iをオフに設定する(図40のS1512参照)。
【0413】
本実施形態では、「楽曲選択」演出中に遊技者により変更ボタン22bが押下操作された場合、「楽曲選択」演出において表示されている楽曲の選択対象が変更されたことを認識し、遊技者が自らの意思に基づいて「楽曲選択」演出における楽曲を選択したとみなし、「ラウンド中昇格」演出を差し替え可能にすべく、意思選択フラグ223iをオンに設定する(図42のS1715参照)。
【0414】
また、「連荘」中の大当たり時において、「楽曲選択」演出中に遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合には、変更ボタン22bの押下操作の有無に関わらず、遊技者が自らの意思に基づいて「楽曲選択」演出における楽曲を選択したとみなし、「ラウンド中昇格」演出を差し替え可能にすべく、意思選択フラグ223iをオンに設定する(図42のS1715参照)。
【0415】
本実施形態では、前回の大当たり時に再生演出した「楽曲再生」演出を記憶保持し、今回の大当たりにおける「楽曲選択」演出の初期状態では、前回の大当たり時に再生演出した「楽曲再生」演出を示す楽曲が選択表示された状態で表示されるように構成されている。このように構成することで、遊技者は、今回の大当たりにおいて、前回の大当たりで選択した「楽曲再生」演出を再び選択したい場合に、変更ボタン22bを操作することなく決定ボタン22aを一度操作するのみで選択することが可能となる。従って、「楽曲選択」演出において、遊技者は、煩雑な操作をすることなく自らの好みに応じた楽曲を選択することができる。
【0416】
しかしながら、1の遊技者が大当たりに当選した後に遊技を中止し、その後、他の遊技者が当該パチンコ機10における遊技を開始することで、前回の大当たりと今回の大当たりとで遊技者が異なる場合がある。このような場合は、今回の大当たりにおける「楽曲選択」演出において、変更ボタン22bが操作されずに決定ボタン22aが押下操作されたとしても、遊技者が異なっていることから、遊技者のボタン操作ミスの可能性を排除することができず、必ずしも遊技者が自らの意思で楽曲を選択したとは言えない。一方、大当たりの「連荘」中は、遊技者に継続して遊技価値が付与され得る状態であることから、遊技者が遊技を中止する可能性は低く、「連荘」中における前回の大当たりと今回の大当たりとの遊技者は同一である可能性が高い。
【0417】
そこで、本実施形態では、「連荘」中の大当たり時における決定ボタン22aの押下操作時のみ、同一の遊技者による意思選択が明確に示されたものとみなし(図42のS1708参照)、変更ボタン22bの押下操作の有無に関わらず、意思選択フラグ223iをオンに設定する(図42のS1715参照)。
【0418】
このように、「楽曲選択」演出において、枠ボタン装置22に関する遊技者の押下操作が行われて遊技者の意思が明示された場合に、意思選択フラグ223iをオンに設定する。そして、大当たり中の「ラウンド中昇格」演出において該意思選択フラグ223iのオン又はオフを確認して、「ラウンド中昇格」演出に現出させるキャラクタ画像を選択するように構成されている。つまり、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択している場合、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致しているときは、そのまま該キャラクタ画像を表示し、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致していないときは、該キャラクタ画像をオールキャスト画像に変更する。
【0419】
このように構成することで、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。一方、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択していない場合は、「楽曲再生」演出のキャラクタ画像と「ラウンド中昇格」演出におけるキャラクタ画像との一致判定を行わずに済むので、制御負担を軽減させることができると共に、本来の「ラウンド中昇格」演出における抽選結果をそのまま実行して、「ラウンド中昇格」演出のランダム性を維持して演出のバリエーションを豊富(「楽曲再生」演出数×「ラウンド中昇格」演出数)にし、遊技の興趣を高めることができる。
【0420】
また、本実施形態の「ラウンド中昇格」演出のパターンは、楽曲数(本実施形態では、5曲)よりも少なく設定(本実施形態では、3パターン)されている。このように構成した上で上記制御を行うことにより、「楽曲再生」演出数より少ない数のキャラクタ画像で「ラウンド中昇格」演出を実行する場合であっても遊技者に違和感を感じさせることなく遊技を行わせることができる。また、「ラウンド中昇格」演出の画像数を制約し、開発工数およびROM容量を削減することができる。
【0421】
大当たり演出フラグ223jは、オン状態で大当たりの実行中であることを示し、大当たりに関する演出を実行すべきことを示すフラグである。この大当たり演出フラグ223jは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、主制御装置110から出力されたオープニングコマンドを受信した場合にオンされる(図38のS1303参照)。そして、主制御装置110から出力されたエンディングコマンドを受信した場合にオフされる(図38のS1312参照)。MPU221は、この大当たり演出フラグ223jがオンされたことを契機として、大当たりに関する演出を実行させるための大当たり演出処理(図40参照)を行う。
【0422】
ラウンド中昇格抽選カウンタ223kは、「15R確変大当たり」に当選した場合に、「ラウンド中昇格」演出を実行するか否かを抽選するためのカウンタである。本実施形態では、「15R確変大当たり」に当選した場合に、変動演出において「15R確変大当たり」であることを報知するか、大当たり時の「ラウンド中昇格」演出において「15R確変大当たり」であることを報知するかを、ラウンド中昇格抽選カウンタ223kとラウンド中昇格抽選テーブル222fとを用いて抽選を行うように構成されている。
【0423】
このラウンド中昇格抽選カウンタ223kは、音声ランプ制御装置113のメイン処理のカウンタ更新処理(図36のS1111参照)において、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した後「0」に戻る構成となっている。ラウンド中昇格抽選カウンタ223kの値は、メイン処理が1回ループする毎に1回更新(例えば、1加算)される。
【0424】
ここで、図18を参照して、ラウンド中昇格抽選カウンタ223kとラウンド中昇格抽選テーブル222fとの対応関係について説明する。図18は、ラウンド中昇格抽選テーブル222fの一例を模式的に示した模式図である。このラウンド中昇格抽選テーブル222fは、演出内容に基づいてグループに区分けされている。具体的には、演出内容として、変動演出において「15R確変大当たり」を表示する「変動演出結果維持」用と、大当たり中に「ラウンド中昇格」演出を実行する「「ラウンド中昇格」演出」用と、に区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれラウンド中昇格抽選カウンタ223kの値が対応付けられている。
【0425】
図18で示すラウンド中昇格抽選テーブル222fにおいて、演出内容とラウンド中昇格抽選カウンタ223kの値との対応付けが、「変動演出結果維持」に対して「0~69」、「「ラウンド中昇格」演出」に対して「70~99」、となっている。
【0426】
即ち、ラウンド中昇格抽選テーブル222fにおいて、演出内容として、「変動演出結果維持」が70%、「「ラウンド中昇格」演出」が30%、の割合で選択されるように設定されている。
【0427】
従って、「15R確変大当たり」に当選し、かつ、変動演出内で「変動中昇格」が実行されない場合、70%の割合で変動演出中に該「15R確変大当たり」に対応する第3図柄がそのまま表示される一方、30%の割合で変動演出中には「15R通常大当たり」に対応する第3図柄が仮表示されつつ、該大当たりにおける大当たり演出中(本実施形態では、7ラウンド目の大入賞口65aの開放時)に、「ラウンド中昇格」演出が実行され、該大当たりが「15R通常大当たり」ではなく「15R確変大当たり」であったことを遊技者に報知するように構成されている。
【0428】
このように構成することで、遊技者は、変動演出において「15R通常大当たり」に対応する第3図柄が表示されて大当たりが発生した場合であっても、少なくとも「ラウンド中昇格」演出の実行タイミング(本実施形態では、7ラウンド目)までは、大当たり中に「ラウンド中昇格」演出が実行されるか否かを期待し、該「15R通常大当たり」が「15R確変大当たり」に変更されるか否かに注目しながら遊技を行うことができる。よって、変動演出において遊技価値が低い「15R通常大当たり」によって大当たりが発生した場合であっても、該大当たり中における遊技価値が上昇するか否かの遊技性を付与し、遊技の興趣を高めることができる。
【0429】
図16に戻って、説明を続ける。ラウンド中昇格フラグ223mは、オン状態で大当たり時において「ラウンド中昇格」演出を実行すべきことを示すフラグである。このラウンド中昇格フラグ223mは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、上記した「ラウンド中昇格」演出の実行抽選の結果、「ラウンド中昇格」演出を実行すると決定された場合にオンに設定される(図44のS1903参照)。
【0430】
本実施形態では、大当たり時の7ラウンド目の開始時にラウンド中昇格フラグ223mを確認し、ラウンド中昇格フラグ223mがオンであれば、「ラウンド中昇格」演出の内容を決定するために昇格演出設定処理(図41参照)を実行する一方、ラウンド中昇格フラグ223mがオフであれば、「ラウンド中昇格」演出を実行しないように構成されている。
【0431】
なお、「ラウンド中昇格」演出の実行タイミングについて、大当たりの7ラウンド目以外のタイミングで実行するように構成してもよい。具体的には、例えば、エンディング時間において「ラウンド中昇格」演出を実行するように構成してもよい。また、「ラウンド中昇格」演出の実行タイミングをランダムに実行するように、抽選によって「ラウンド中昇格」演出の実行タイミングを決定するように構成してもよい。
【0432】
昇格演出抽選カウンタ223nは、「ラウンド中昇格」演出において表示するキャラクタ画像を抽選するためのカウンタである。本実施形態では、大当たり時に「ラウンド中昇格」演出を実行する場合に、この昇格演出抽選カウンタ223nと昇格演出テーブル222gとを用いて「ラウンド中昇格」演出で表示するキャラクタ画像を抽選するように構成されている。上述したように、本実施形態では、「楽曲再生」演出より実行頻度が低い「ラウンド中昇格」演出に関し、該「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像を「楽曲再生」演出の種類より少ない種類で構成し、開発工数の削減と、ROM容量の増大を防止している。
【0433】
この昇格演出抽選カウンタ223nは、音声ランプ制御装置113のメイン処理のカウンタ更新処理(図36のS1112参照)において、所定の範囲(例えば、「0~9」)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、「0~9」の値を取り得るカウンタの場合は「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。昇格演出抽選カウンタ223nの値は、メイン処理が1回ループする毎に1回更新(例えば、1加算)される。
【0434】
本実施形態のパチンコ機10では、大当たりにおける7ラウンド目の開始時に、上述したラウンド中昇格フラグ223mがオンされている場合、この昇格演出抽選カウンタ223nの値と、昇格演出テーブル222gとを参照し、「ラウンド中昇格」演出において現出させるキャラクタ画像が、一旦、設定される(図41の1602参照)。なお、本実施形態では、昇格演出抽選カウンタ223n及び昇格演出テーブル222gに基づいて「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像を一旦設定するが、遊技者の意思に基づいて「楽曲再生」演出が選択されているか否か、及び、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致するか否か、に応じて、「ラウンド中昇格」演出として一旦設定されたキャラクタ画像の内容を変更するように構成されている。
【0435】
ここで、図19を参照して、昇格演出テーブル222gの詳細について説明する。図19は、昇格演出テーブル222gの一例を模式的に示した模式図である。この昇格演出テーブル222gは、演出内容(使用画像)に基づいてグループに区分けされている。具体的には、演出内容(使用画像)として、「楽曲AAA」に登場するキャラクタ1(例えば、女の子キャラクタA)を表示する「キャラクタ1使用画像」用と、「楽曲BBB」に登場するキャラクタ2(例えば、女の子キャラクタB)を表示する「キャラクタ2使用画像」用と、キャラクタ1、キャラクタ2、「楽曲CCC」に登場するキャラクタ3(例えば、女の子キャラクタC)、「楽曲DDD」に登場するキャラクタ4(例えば、女の子キャラクタD)及び「楽曲EEE」に登場するキャラクタ5(例えば、女の子キャラクタE)の全てを同時を表示する「オールキャスト画像」用と、に区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ昇格演出抽選カウンタ223nの値が対応付けられている。
【0436】
図19で示す昇格演出テーブル222gにおいて、演出内容(使用画像)と昇格演出抽選カウンタ223nとの対応付けが、「キャラクタ1使用画像」に対して「0~3」、「キャラクタ2使用画像」に対して「4~7」、「オールキャスト画像」に対して「8,9」、となっている。
【0437】
即ち、昇格演出テーブル222gにおいて、演出内容(使用画像)として、「キャラクタ1使用画像」が40%、「キャラクタ2使用画像」が40%、「オールキャスト画像」が20%、の割合で選択されるように設定されている。
【0438】
従って、「ラウンド中昇格」演出が実行される場合に、40%の割合でキャラクタ1を使用した演出が選択され、40%の割合でキャラクタ2を使用した演出が選択され、20%の割合でキャラクタ1乃至キャラクタ5をすべて使用した演出が選択されるように構成されている。
【0439】
このように、本実施形態のパチンコ機10では、「ラウンド中昇格」演出において、いずれかの「楽曲再生」演出で登場するキャラクタ画像を使用して遊技価値が上昇することを報知すると共に、抽選に基づいて該キャラクタ画像を選択させることで、演出にバリエーションを持たせ、遊技が単調にならないように構成されている。
【0440】
しかしながら、「ラウンド中昇格」演出において、演出にバリエーションを持たせるために、複数の「楽曲再生」演出にそれぞれ対応するように「ラウンド中昇格」演出用のキャラクタ画像を用意すると、「ラウンド中昇格」演出に関するキャラクタ画像数が増え、画像作成に関する開発工数が増加して開発コストが嵩んでしまうと共に、「楽曲再生」演出の種類分のキャラクタ画像を記憶しなければならず、ROM容量が逼迫してしまうおそれがある。そこで、「楽曲再生」演出より実行頻度(実行時間)が低い「ラウンド中昇格」演出に関し、該「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像を「楽曲再生」演出の種類より少ない種類で構成し、開発工数の削減と、ROM容量の増大を防止している。
【0441】
一方、「ラウンド中昇格」演出で表示するキャラクタ画像の抽選は、遊技者が選択した「楽曲再生」演出を考慮せずに行われているため、「楽曲再生」演出で現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出で現出するキャラクタ画像とに齟齬が生じる場合がある。遊技者は、自らの意思で好きな楽曲及びキャラクタ画像を選択している状況において、その好きなキャラクタ画像とは異なるキャラクタ画像で「ラウンド中昇格」演出が実行されてしまうことで、その演出内容に違和感を感じてしまう場合がある。そして、自ら選択した好きなキャラクタ画像若しくは該キャラクタ画像に関連する画像によって「ラウンド中昇格」演出を実行(祝福)して欲しかった、という喪失感を遊技者に感じさせてしまうおそれがある。
【0442】
そこで、「ラウンド中昇格」演出において選択されたキャラクタ画像が、現在、「楽曲再生」演出において再生表示中の楽曲に登場するキャラクタ画像と一致するか否かを判定し、一致している場合には、そのまま選択されたキャラクタ画像によって「ラウンド中昇格」演出を実行する一方、一致していない場合には、選択されたキャラクタ画像をオールキャスト画像に変更して「ラウンド中昇格」演出を実行するように構成する。オールキャスト画像は、各「楽曲再生」演出に登場するキャラクタ画像がすべて登場する画像であり、少なくとも、現在、再生演出中の「楽曲再生」演出に登場するキャラクタ画像も部分的に表示される。よって、遊技者は、自らの意思で好きな楽曲及びキャラクタ画像を選択している状況における「ラウンド中昇格」演出において、該好きなキャラクタ画像か、該好きなキャラクタを一部分に含むオールキャスト画像が現出することで、演出内容に関して違和感等は感じることがない。その結果、自ら選択した好きなキャラクタ画像が少なくとも一部に含まれる画像によって「ラウンド中昇格」演出が実行されることで、遊技価値が上昇する興趣とは異なる更なる興趣を得ることができる。
【0443】
また、本来、オールキャスト画像は、「ラウンド中昇格」演出において選択率が低い(20%。図19参照。)限定的演出であって、希少性のある演出であるので、遊技者としては滅多にお目にかかる演出ではない。従って、オールキャスト画像が現出しただけで、遊技者は一定のプレミア感(お得感)を感じることができる演出と位置付けられている。
【0444】
そして、本実施形態では、遊技者が自らの意思で好きな楽曲及びキャラクタ画像を選択している状況であって、かつ、「ラウンド中昇格」演出において選択されたキャラクタ画像が、現在、「楽曲再生」演出において再生表示中の楽曲に登場するキャラクタ画像と一致しない場合に、選択されたキャラクタ画像をオールキャスト画像に変更して「ラウンド中昇格」演出を実行するように構成されている。即ち、遊技者が、「楽曲選択」演出において、自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択している場合には、「ラウンド中昇格」演出におけるキャラクタ画像の抽選において、遊技者が選択しているキャラクタ画像と異なるキャラクタ画像が抽出されたとき、該抽出されたキャラクタ画像がオールキャスト画像に変更される。
【0445】
よって、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択している場合に、「ラウンド中昇格」演出において該キャラクタ画像と一致しないキャラクタ画像が選択されるとき、オールキャスト画像を現出することができる。従って、遊技者が自らの意思で好きな楽曲及びキャラクタ画像を選択している状況において、希少性のあるオールキャスト画像の現出割合を高める(即ち、他のキャラクタ画像の選択割合(40%)+オールキャスト画像の選択割合(20%)=オールキャスト画像の現出割合(60%))ことで、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択した方がオールキャスト画像の現出確率を高く設定することができる。このため、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択している方が遊技者にオールキャスト画像が現出し易いというプレミア感(お得感)を与えることができ、遊技者は遊技価値が上昇する興趣とは異なる更なる興趣を得ることができる。また、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択した方が希少性のあるオールキャスト画像を現出し易くすることで、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択するように促すことができ、「楽曲選択」演出における遊技者の押下操作の実行率(参加率)を高めることができる。
【0446】
さらに、本実施形態では、遊技者が自らの意思で楽曲及びキャラクタ画像を選択している場合にのみ、「ラウンド中昇格」演出において選択されたキャラクタ画像と、現在、「楽曲再生」演出において再生表示中の楽曲に登場するキャラクタ画像とが一致するか否かを判定するように構成されている。本実施形態では、遊技者が選択操作を行わない場合であっても、「楽曲選択」演出の選択有効時間が経過したときは、「楽曲選択」演出において選択対象として表示されている楽曲及びキャラクタ画像が「楽曲再生」演出として選択されるように構成されている。このように選択された楽曲及びキャラクタ画像は、遊技者が選択操作を行わずに選定されているため、遊技者の意思が反映されずに「楽曲再生」演出が決定されている蓋然性が高い(「連荘」中を除く)。
【0447】
よって、遊技者の意思が反映されずに楽曲及びキャラクタ画像が決定されている状況であれば、「楽曲再生」演出と、「ラウンド中昇格」演出において現出するキャラクタ画像とが異なっていたとしても、遊技者は違和感を感じることはなく、自ら選択した好きなキャラクタ画像によって「ラウンド中昇格」演出を実行(祝福)して欲しかった、という喪失感を感じることもない。従って、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択していない場合は、「楽曲再生」演出のキャラクタ画像と「ラウンド中昇格」演出におけるキャラクタ画像との一致判定を行わずに済むので、制御負担を軽減させることができると共に、本来の「ラウンド中昇格」演出における抽選結果をそのまま実行して、「ラウンド中昇格」演出のランダム性を維持して演出のバリエーションを豊富(「楽曲再生」演出数×「ラウンド中昇格」演出数)にし、遊技の興趣を高めることができる。
【0448】
なお、本実施形態において、「楽曲再生」演出において現出するキャラクタ画像に関し、「楽曲AAA」に登場するキャラクタ1と、「楽曲BBB」に登場するキャラクタ2とを、他の楽曲に登場するキャラクタ(即ち、キャラクタ3~5)より遊技者から人気があるキャラクタに設定するように構成すると好適である。
【0449】
上述したように、本実施形態では、「楽曲再生」演出の数に比べて少ない数(種類)の「ラウンド中昇格」演出を用意して、「ラウンド中昇格」演出を実行するように構成されている。また、「ラウンド中昇格」演出では、「楽曲AAA」のキャラクタ1に対応するキャラクタ1画像と、「楽曲BBB」のキャラクタ2に対応するキャラクタ2画像と、キャラクタ1~5がすべて登場するオールキャスト画像とが用意されている。このため、「ラウンド中昇格」演出が実行される場合に、遊技者が「楽曲AAA」又は「楽曲BBB」を自らの意思で選択していた場合に、「ラウンド中昇格」演出に抽選結果として実行中の「楽曲再生」演出と同一のキャラクタ画像が選択されているとき、選択されている「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出とのキャラクタ画像を一致すれば、遊技者の嗜好に合った演出を実行することができる。よって、「ラウンド中昇格」演出において現出され易いキャラクタ1画像に対応する楽曲である「楽曲AAA」、又は、キャラクタ2画像に対応する楽曲である「楽曲BBB」を遊技者から選択され易いように、遊技者から人気のあるキャラクタで構成することで、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出との内容を一致させ易くし、遊技者の嗜好に合った演出を実行して、遊技の興趣を高めることができる。
【0450】
図16に戻って、説明を続ける。連荘カウンタ223oは、大当たりの「連荘」数を計数するためのカウンタである。即ち、いずれかの大当たりに当選し、該大当たりに基づく「確率変動状態」又は「時間短縮状態」が終了する前(即ち、「通常遊技状態」に戻る前)に、再度、大当たりに当選した場合に、この連荘カウンタ223oの値を更新し、大当たりの「連荘」数を計数するように構成されている。
【0451】
本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの「連荘」数に応じて、大当たり時の「楽曲選択」演出において選択可能な楽曲数が変化(増加)するように構成されている。このように構成することで、大当たりの「連荘」を積み重ねることによる遊技性を設け、遊技者の遊技の継続意欲を上昇させると共に、遊技の興趣を高めることができる。
【0452】
この連荘カウンタ223oは、所定の範囲(例えば、「0~99」)内で更新可能に構成され、電源投入時に初期値として「0」に設定される。そして、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」において大当たりに当選する毎、即ち、1の大当たりに基づいて発生した「確率変動状態」又は「時間短縮状態」が終了して「通常遊技状態」に戻る前に、主制御装置110から出力されたオープニングコマンドを受信する毎に、1ずつ加算され(図38のS1305参照)、最大値(例えば、「0~99」の値を取り得るカウンタの場合は「99」)に達した場合は、それ以上の更新(加算)が実行されないように構成されている。そして、この連荘カウンタ223oの値は、「連荘」状態の終了時、即ち、「時間短縮状態」が終了したときに、初期化(即ち、「0」クリア)される(図43のS1813参照)。
【0453】
本実施形態では、特定の大当たり(「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」)時に、この連荘カウンタ223oの値を参照し、その値に基づいて楽曲選択カウンタ223gの選択可能範囲(更新可能範囲)を設定するように構成されている。そして、設定された楽曲選択カウンタ223gの選択可能範囲(更新可能範囲)に基づいて、「楽曲選択」演出において選択可能な楽曲を表示するように構成されている。
【0454】
具体的には、「楽曲選択」演出の開始時に連荘カウンタ223oの値を参照し、連荘カウンタ223oの値が「1」~「4」の場合(即ち、大当たりの「連荘」回数が1回以上5回未満の場合)は、楽曲選択カウンタ223gの選択可能範囲(更新可能範囲)を「0」~「2」に設定し、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」及び「楽曲CCC」の合計3曲の範囲内で選択可能となるように構成される。また、連荘カウンタ223oの値が「5」~「9」の場合(即ち、大当たりの「連荘」回数が5回以上10回未満の場合)は、楽曲選択カウンタ223gの選択可能範囲(更新可能範囲)を「0」~「3」に設定し、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」及び「楽曲CCC」に「楽曲DDD」を加え、合計4曲の範囲内で選択可能となるように構成される。さらに、連荘カウンタ223oの値が「10」以上の場合(即ち、大当たりの「連荘」回数が10回以上の場合)は、楽曲選択カウンタ223gの選択可能範囲(更新可能範囲)を「0」~「4」に設定し、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」及び「楽曲DDD」に「楽曲EEE」を加え、合計5曲の範囲内(本実施形態では、最大選択範囲)で選択可能となるように構成される。
【0455】
また、本実施形態では、大当たり時の「楽曲選択」演出において、遊技者による決定ボタン22aが押下操作された場合に、その大当たりが「連荘」中の大当たりか否かを、この連荘カウンタ223oの値を参照することで判定するように構成されている。上述したように、本実施形態では、「連荘」中の大当たり時における決定ボタン22aの押下操作時のみ、同一の遊技者による意思選択が明確に示されたものとみなすため、決定ボタン22aが押下操作された場合に、連荘カウンタ223oの値が「0」より大きいか否かを判定し、「連荘」中の大当たり時の決定ボタン22aの押下操作か否かを判断している。判定の結果、連荘カウンタ223oの値が「0」より大きい値であれば(図42のS1708:Yes)、「連荘」中の大当たり時の決定ボタン22aの押下操作と判断して、変更ボタン22bの押下操作の有無に関わらず、意思選択フラグ223iをオンに設定し(図42のS1715参照)、「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像を変更すべきか否かを把握するように構成されている。
【0456】
保留情報格納エリア223pは、先読み処理を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203bより取得され、保留球数コマンドによって送信された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
【0457】
音声ランプ制御装置113は、保留情報格納エリア223pに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値と、ROM222に格納された各テーブル222a~222dとを用いて、先読み処理を実行するように構成されている。
【0458】
実行情報格納エリア223qは、第3図柄表示装置81で変動演出を行うための情報、即ち、主制御装置110において始動入賞に伴いカウンタ用バッファ203bより取得され、保留球数コマンドによって送信された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値とを格納するためのエリアである。
【0459】
音声ランプ制御装置113のMPU221は、変動演出の実行開始タイミングであることを検出すると、変動演出の設定等を実行するために、上述した保留情報格納エリア223pの第1保留情報格納エリアに記憶されている変動演出を行うための情報(カウンタC1~C3,CS1等の各値)を、この実行情報格納エリア223qへシフトする。
【0460】
ここで、図20を参照して、保留情報格納エリア223p及び実行情報格納エリア223qの詳細について説明する。図24は、保留情報格納エリア223p及び実行情報格納エリア223qの構成を模式的に示す模式図である。保留情報格納エリア223pは、保留情報格納第1~第4エリアの4つのエリアを有している。各保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、第1当たり乱数カウンタC1の値が格納される第1当たり乱数カウンタ格納エリア223p1と、第1当たり種別カウンタC2の値が格納される第1当たり種別カウンタ格納エリア223p2と、停止パターン選択カウンタC3の値が格納される停止パターン選択カウンタ格納エリア223p3と、変動種別カウンタCS1の値が格納される変動種別カウンタ格納エリア223p4とが少なくとも設けられている。
【0461】
また、実行情報格納エリア223qは、現在実行中の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1の値を格納するためのエリアである。
【0462】
具体的には、実行情報格納エリア223qが、現在実行中の変動演出に対応するエリアであり、保留情報格納第1エリアが、保留された変動演出のうち時間的に1番目に保留された変動演出に対応するエリアであり、保留情報格納第2エリアが、保留された変動演出のうち時間的に2番目に古く保留された変動演出に対応するエリアであり、保留情報格納第3エリアが、保留された変動演出のうち時間的に3番目に古く保留された変動演出に対応するエリアであり、保留情報格納第4エリアが、保留された変動演出のうち時間的に4番目に古く保留された変動演出に対応するエリアである。
【0463】
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より保留球数コマンドを受信すると、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1の各値を、保留球数コマンドより抽出する。そして、音声ランプ制御装置113は、抽出した各カウンタC1~C3,CS1の値をそれぞれ、保留情報格納第1~第4エリアのうち該保留球数コマンドに含まれる保留球数に対応するエリアの乱数カウンタ格納エリア223p1、第1当たり種別カウンタ格納エリア223p2、停止パターン選択カウンタ格納エリア223p3、変動種別カウンタ格納エリア223p4に格納する。
【0464】
具体的には、保留球数コマンドに含まれる保留球数がX(1≦X≦4)であれば、その時点で保留されている変動演出の数はXであり、その保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1~C3,CS1の値は、保留された変動演出のうち時間的にX番目に保留された変動演出に対応したものとなるので、保留情報格納第Xエリアの各カウンタ格納エリア223p1~223p4に対応するカウンタC1~C3,CS1の値を格納する。このとき、主制御装置110では、保留球数コマンドに含めた各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球格納エリア203cの保留第Xエリアに格納する。つまり、主制御装置110の保留第Xエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が、保留情報格納第Xエリアに格納されることになる。
【0465】
また、音声ランプ制御装置113は、保留情報格納Xエリアの各カウンタ格納エリア223p1~223p4に格納された各値に基づいて、先読み処理(図示せず)を実行可能に構成されている。
【0466】
一方、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より変動演出の開始を意味する変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信すると、保留情報格納エリア223pおよび実行情報格納エリア223qにおいてシフト処理を実行する。つまり、保留された変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する保留情報格納第1エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、現在実行中の変動演出に対応する実行情報格納エリア223qの各格納エリア223q1~223q4に移動させる。
【0467】
また、保留情報格納第2エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第1エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させ、保留情報格納第3エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第2エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させ、保留情報格納第4エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第3エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させる。
【0468】
これにより、実行情報格納エリア223qには、主制御装置110の保留球実行エリア203dに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。また、保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の保留球格納エリア203cの保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。つまり、音声ランプ制御装置113には、主制御装置110にて実行中および保留中の変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1が、実行情報格納エリア223qおよび保留情報格納エリア223pに格納される。
【0469】
音声ランプ制御装置113では、先読み処理(図示せず)を行う場合に、サブ保留球数カウンタ223bから保留されている変動演出の数(保留球数)を把握する。そして、その保留球数に基づき、保留情報格納第1~第4エリアのうち、変動演出が保留されているエリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、その変動演出において大当たりとなるか否かや、変動時間等が判定される。例えば、サブ保留球数カウンタ223bの値が「1」であれば、変動演出の保留球数が1回であるので、保留情報格納第1エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。また、サブ保留球数カウンタ223bの値が「4」であれば、変動演出の保留球数が4回であるので、保留情報格納第4エリアについて、格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を先読みし、判定を行う。
【0470】
パチンコ機10は、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成されており、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110のRAM203等にアクセスすることはできない。これに対し、音声ランプ制御装置113は、保留情報格納エリア223pを設けて、主制御装置110にて保留された変動演出に対応する各カウンタC1~C3,CS1を音声ランプ制御装置113にも格納するので、この保留情報格納エリア223pに格納された各カウンタC1~C3,CS1を参照することで、先読み処理を音声ランプ制御装置113にて実行できるようになっている。即ち、保留された変動演出が実行された場合にその変動演出の結果がどのようになるか(大当たりとなるか否か、変動時間はどうなるか等)を変動演出の実行前に判断して、各種の演出の実行を決定したり、「保留変化予告」の実行態様および実行タイミングに関する制御を音声ランプ制御装置113にて実行することができる。
【0471】
なお、保留情報格納エリア223pおよび実行情報格納エリア223qにおける上述のシフト処理は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの保留球数(変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドの受信に基づく更新が行われる前のサブ保留球数カウンタ223bの値)に基づいて、保留情報格納第1~第4エリアのうち保留されている変動演出に対応するエリアについてのみデータの移動(シフト)を行う。
【0472】
例えば、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ保留球数カウンタ223bの値が「4」であり、保留情報格納エリア223pの全エリア(保留情報格納第1~第4エリア)にデータが記憶されているとする。この場合、保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223qへシフトし、保留情報格納第2エリアのデータを保留情報格納第1エリアへシフトし、保留情報格納第3エリアのデータを保留情報格納第2エリアへシフトし、保留情報格納第4エリアのデータを保留情報格納第3エリアへシフトする。
【0473】
一方、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドを受信したときの更新前のサブ保留球数カウンタ223bの値が「2」であれば、保留情報格納第1エリアのデータを実行情報格納エリア223qへシフトし、保留情報格納第2エリアのデータを保留情報格納第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。上述したように、本実施の形態では、変動演出が保留されていない保留情報格納第3,第4エリアについては、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
【0474】
なお、データの有無に関わらず、保留情報格納第1~第4エリアの各データを、エリア番号が1小さいエリア(実行情報格納エリア223q又は保留情報格納第1~第3エリア)にそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、保留情報格納第1~第4エリアの各々のエリアについて、データが記憶(保留)されているか否かの判定を不用とするので、プログラムの作成を容易とすることができる。
【0475】
図16に戻って説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。
【0476】
コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図37参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
【0477】
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や連続予告演出を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、図21を参照して後述する。
【0478】
図6に戻って、説明を続ける。電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
【0479】
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図32参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
【0480】
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
【0481】
次に、図21を参照して、表示制御装置114の電気的構成について説明する。図21は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、プログラムROM232と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入出力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
【0482】
入出力ポート238には、音声ランプ制御装置113の入出力ポート225が接続されている。つまり、本実施形態における表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113によって決定された第3図柄表示装置81の表示態様を指示するコマンドを音声ランプ制御装置113から受信可能に構成されていると共に、表示制御装置114によって決定された制御内容を示すコマンド(例えば、サブ用表示決定コマンド)を音声ランプ制御装置113へ送信可能に構成されており、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とが双方向通信可能に構成されている。入出力ポート238のMPU231側には、バスライン240を介して、MPU231、プログラムROM232、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237が接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
【0483】
なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
【0484】
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、プログラムROM232、ワークRAM233について説明する。
【0485】
まず、MPU231は、音声ランプ制御装置113から入力されたコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。
【0486】
キャラクタROM234は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背面図柄や装飾図柄)といった各スプライトの画像データを記憶したメモリであり、多くの画像データを格納するために、小さな面積で大きな記憶容量が得られ、かつ、安価なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。本実施形態では、2ギガバイトのNAND型フラッシュメモリ234aが用いられる。これにより、第3図柄表示装置81に表示される数多くの画像を格納できるので、第3図柄表示装置81に表示される画像を多種多様化することができ、遊技の興趣を高めるように構成されている。
【0487】
なお、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データを書き込むことができない不良ブロックデータが発生する。そこで、キャラクタROM234には、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるようにデータアドレスの変換を実行する公知の調停回路234b(例えば、特開2006-223598号を参照)を設けている。この調停回路234bにより、キャラクタROM234内部で、NAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
【0488】
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図25参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、約33.3ミリ秒。以下、「33.3ミリ秒」と表現する。)の中で並列処理する。
【0489】
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称する)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図46(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる表示処理を実行する。
【0490】
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(33.3ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
【0491】
画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されており、画像コントローラ237による画像の描画で必要となる画像データが、描画前に予めMPU231によりキャラクタROM234から読み出され、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に転送される。このとき、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するか(さらに、どのアドレスに格納するか)は、MPU231が、プログラムROM232に格納されたプログラム又はテーブルに基づき、画像の内容に応じて決定する。
【0492】
また、画像コントローラ237が画像を描画する場合、キャラクタROM234の画像データは使わず、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に格納された画像データを使用して、画像の描画処理を実行する。これにより、キャラクタROM234が読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されていても、画像コントローラ237は、予めキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて画像の描画を行うので、キャラクタROM234の読み出し速度の遅さに影響されることなく、画像の描画を即座に実行することができる。よって、所望の画像を所望の時間に第3図柄表示装置81へ表示させることができる。
【0493】
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するように構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐するように制御される。
【0494】
これにより、電源投入時の初期設定処理(メイン処理(図45参照))の終了後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度が遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【0495】
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113又は表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【0496】
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の(展開されていない)画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するように構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【0497】
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
【0498】
画像コントローラ237が画像を描画する場合に必要となる画像データが常駐用ビデオRAM235と通常用ビデオRAM236とのいずれに格納されているか(さらに、どのアドレスに格納されているか)は、MPU231がプログラムROM232に格納されたプログラム又はテーブルに基づき画像の内容に応じて判断し、画像コントローラ237に対して画像の描画を指示するときに、必要となる画像データの格納先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を併せて指示する。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に基づいて、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236の所定のアドレスから必要な画像データを読み出す。これにより画像コントローラ237は、画像の描画に集中することができる。
【0499】
なお、画像コントローラ237が、MPU231から画像の描画の指示を受けたときに、描画に必要な画像の種別から、描画に必要となる画像のデータの格納先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を判断するように構成してもよい。この場合、MPU231によってキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に画像データが格納されるときに、画像コントローラ237が、その格納される画像データによって表示される画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM234のアドレス)と、その画像データの格納先とを、MPU231からの制御信号に基づいて判断し、画像コントローラ237に設けられたRAM(図示せず)に、画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM234のアドレス)とその画像データの格納先とを対応付けて格納しておいてもよい。そして、そのRAMに記憶された情報に基づいて、画像コントローラ237が画像に必要となる画像データの格納先を判断してもよい。画像コントローラ237により、画像データの格納先を判断することによって、MPU231の処理負担の軽減を図ることができる。
【0500】
画像コントローラ237は、バッファRAM237aが設けられている。このバッファRAM237aは、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へのデータ転送用バッファメモリとして機能し、キャラクタROM234に設けられたNAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の記憶容量(例えば、132キロバイト)を持つスタティックRAM(Static RAM。以下、「SRAM」という。)によって構成され、MPU231から直接アクセス可能に構成されている。
【0501】
MPU231は、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像を転送する場合に、キャラクタROM234から1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236の未使用時を見計らって、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に転送する。
【0502】
仮に、バッファRAM237aを設けず、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ直接画像データを転送した場合、キャラクタROM234はNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているためにその読み出し速度が遅いので、所望サイズの画像データを転送する間、入出力ポートが1ポート(以下、「1ポート型」と称する場合がある)のダイナミックRAM(Dynamic RAM。以下、「DRAM」という。)で構成された常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236は、その1ポートをキャラクタROM234からの画像データ転送で占有されてしまい、長時間その他のデータアクセスを行えない状態となってしまう。これにより、その間、画像コントローラ237により、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236から画像データを読み出して画像の描画を行ったり、第3図柄表示装置81へ描画画像データを転送することができなくなり、第3図柄表示装置81の画像表示が滞ってしまうおそれがある。また、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236にマルチポート型(入出力ポートが複数設けられたタイプ)のDRAMを使用した場合であっても、画像コントローラ237において常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236を使用した制御に制限がかかり、その制御が複雑になるおそれがある。
【0503】
これに対し、本パチンコ機10は、高速動作可能なSRAMによって構成されたバッファRAM237aを画像コントローラ237に設けているので、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。
【0504】
また、MPU231が転送指示が描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
【0505】
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
【0506】
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
【0507】
また、バッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である時間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
【0508】
常駐用ビデオRAM235は、上述したように、1ポート型のDRAMによって構成され、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることなく保持され続けるように用いられる。これにより、常駐用ビデオRAM235には、キャラクタROM234より転送された画像データが常駐される。この常駐用ビデオRAM235には、第3図柄表示装置81に表示される画像のうち、電源投入時に表示される画像に対応するデータや、頻繁に表示される画像に対応するデータ、及び、主制御装置110又は音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)によって表示が決定された画像のうち即座に表示されるべき画像に対応するデータが、キャラクタROM234より転送され、常駐される。
【0509】
常駐用ビデオRAM235には、電源投入時主画像エリア235a、電源投入時変動画像エリア235b、背面画像エリア235c、第3図柄エリア235d、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが少なくとも設けられている。
【0510】
電源投入時主画像エリア235aは、表示制御装置114が電源投入時の初期化処理を行っている間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像(図示せず)に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、第1入球口64への入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像(図示せず)に対応する画像データを格納する領域である。
【0511】
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、先ず初めにキャラクタROM234から、電源投入時主画像(図示せず)に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送すると共に、電源投入時変動画像(図示せず)に対応する画像データを電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図45のS2002及びS2003参照)。
【0512】
背面画像エリア235cは、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示される背面画像に対応する画像データを格納する領域である。本実施形態では、3種類の背面画像(「街中ステージ」に対応する背面A、「空ステージ」に対応する背面B、「島ステージ」に対応する背面C)が設けられている。
【0513】
各背面A~Cのうち、背面及びに対応する背面画像は、いずれも第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにおいて表示される表示領域よりも水平方向に長い画像が、キャラクタROM234に用意されている。画像コントローラ237は、その画像を水平方向に左から右へスクロールさせながら背面画像が第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示されるように、画像の描画をおこなう。
【0514】
第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄(図4参照)に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1入球口64への入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
【0515】
また、第3図柄エリア235dには、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄として、木箱といった後方図柄からなる主図柄や、後方図柄とかんな,風呂敷,ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄とからなる主図柄に対応する画像データも常駐される。これらの画像データは、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示されるデモ演出に用いられる。これにより、デモ演出が第3図柄表示装置81に表示されると、そのデモ演出において、第3図柄として数字の付されていない主図柄が表示される。よって、遊技者は、数字の付されていない主図柄を第3図柄表示装置81の表示画像から視認することによって、当該パチンコ機10がデモ状態にあることを容易に認識することができる。
【0516】
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐される。これにより、表示制御装置114は、主制御装置110より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。その結果、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
【0517】
エラーメッセージ画像エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。そして、表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
【0518】
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画像エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
【0519】
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられ、1ポート型のDRAMによって構成される。通常用ビデオRAM236には、画像コントローラ237が常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを用いて第3図柄表示装置81に表示させる画像を描画する場合に、予めキャラクタROM234から読み出されたその画像データを一時的に格納するためのものである。この通常用ビデオRAM236には、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
【0520】
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、各サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
【0521】
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
【0522】
本実施形態では、「楽曲選択」演出の表示に必要な画像データと、「楽曲再生」演出の表示に必要な画像データとは、常駐用ビデオRAM235に常駐されておらず、大当たりの開始時又は楽曲の選択時に、上記画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するように構成されている。そして、「楽曲選択」演出または「楽曲再生」演出では、この通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに書き込まれた画像データに基づいて表示を行うように構成されている。
【0523】
なお、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
【0524】
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
【0525】
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
【0526】
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に指定される。
【0527】
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【0528】
そして、更に次の33.3ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、33.3ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を33.3ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【0529】
プログラムROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、データテーブル格納エリア232aを少なくとも有している。
【0530】
データテーブル格納エリア232aは、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブル232a1と、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づく一の演出に追加して第3図柄表示装置81に表示させる演出に対し、時間経過に伴い表示すべき表示内容を記載した追加データテーブル232a2と、表示データテーブル232a1により表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブル232a3とが格納された領域である。
【0531】
表示データテーブル232a1は、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、デモ演出、確定表示演出、再始動演出、「楽曲選択」演出、「楽曲再生」演出に対応する表示データテーブル232a1が用意されている。
【0532】
なお、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
【0533】
また、確定表示演出は、変動演出後に音声ランプ制御装置113を介して、主制御装置110より確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信することによって停止図柄を確定表示する場合に第3図柄表示装置81に表示される演出である。例えば、停止図柄がハズレ図柄である場合は、「ハズレ表示」を強調する演出が行われ、停止図柄が「15R確変大当たり」、「15R通常大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、「2R確変大当たり」のいずれかである場合は、それぞれの「大当たり表示」が強調される演出が行われる。遊技者は、この確定表示演出を視認することで、停止図柄の内容によって付与される遊技価値を容易に判断することができる。
【0534】
また、再始動演出は、変動演出や「楽曲再生」演出、オープニング演出、或いは、エンディング演出の終了に伴って第3図柄の変動等が停止表示されてから所定時間経過しても主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から送信される確定コマンド(表示用確定コマンド)や、大当たりのラウンドを開始させることを示す開放コマンド(表示用開放コマンド)、或いは、変動演出の開始を示す変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)等が受信されない場合に、実行中の演出に関連した画像(例えば、第3図柄を振動させた画像等)を第3図柄表示装置81に表示させる演出である。遊技者は、第3図柄表示装置81において、実行中の演出に関連した画像(例えば、第3図柄の変動が停止表示された後にその第3図柄が振動して表示されること等)を視認すると、その時点では実行中の演出が継続している(停止図柄が確定していない)ことを認識することができる。
【0535】
また、「楽曲選択」演出は、上述したように、変動演出において所定の大当たりが発生した場合に、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から送信される1ラウンド目の開始を示す開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信したとき、大当たり中に再生表示する楽曲を遊技者により選択させる画像を第3図柄表示装置81に表示させる演出である。遊技者は、第3図柄表示装置81において「楽曲選択」演出が実行されることで、大当たり中に再生表示させる楽曲が選択可能であることを認識する。また、該「楽曲選択」演出において決定ボタンアイコン81b及び変更ボタンアイコン81cが表示されることで、決定ボタン22a及び変更ボタン22bに対する押下操作が有効であることを認識することができる。そして、遊技者は、「楽曲選択」演出中に決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作して、選択表示されている楽曲を変更しながら自らの嗜好に合った楽曲を選択することができる。
【0536】
また、「楽曲再生」演出は、上述したように、変動演出において所定の大当たりが発生した場合に、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から送信される2ラウンド目の開始を示す開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信したとき、上記「楽曲選択」演出で選択された楽曲に基づく画像を第3図柄表示装置81に表示させる演出である。第3図柄表示装置81において「楽曲選択」演出を実行することで、遊技者の意思で選択した楽曲およびキャラクタ画像による演出を遊技者に堪能させることができ、遊技価値とは異なる付加価値を与えて、遊技の興趣を高めることができる。
【0537】
データテーブル格納エリア232aには、デモ演出、確定表示演出および再始動演出に対応する表示データテーブル232a1をそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブル232a1である変動用表示データテーブル232a1は、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。さらに、「楽曲選択」演出に対応する表示データテーブル232a1である楽曲選択用表示データテーブル232a1は、設定される「楽曲選択」演出パターンが3パターンあれば、1楽曲選択演出パターンに1テーブル、合計で3テーブルが用意される。また、「楽曲再生」演出に対応する表示データテーブル232a1である楽曲用表示データテーブル232a1は、設定される「楽曲再生」演出パターンが5パターンあれば、1楽曲再生演出パターンに1テーブル、合計で5テーブルが用意される。
【0538】
なお、変動用表示データテーブル232a1には、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より指示される変動演出パターンとその変動演出の停止表示時に表示すべき停止図柄とが一致しない場合、例えば、変動演出パターンが当たり用の変動演出パターンであった場合にハズレの停止図柄が主制御装置110(音声ランプ制御装置113)より指示された場合に用いられる、通常の変動演出とは明確に異なる変動演出であるデフォルト変動用の表示データテーブル232a1も用意されている。このデフォルト変動は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110から送信された確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信するまでの間、第3図柄を高速に変動表示させ、確定コマンドの受信に合わせて、停止図柄としてハズレを示す特殊停止図柄(例えば、左列から順に「9」「8」「7」と表示される図柄)を確定させるものである。
【0539】
音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より指示される変動演出パターンとその変動演出の停止表示時に表示すべき停止図柄とが一致しない場合、表示制御装置114では、主制御装置110において行われた抽選の結果を正しく反映させて変動演出や確定表示演出を行うことができないおそれがある。
【0540】
これに対し、本パチンコ機10では、このような場合はデフォルト変動演出が行われ、変動演出後に特殊なハズレを示す特殊停止図柄が第3図柄表示装置81に確定表示されるので、主制御装置110における抽選の結果がハズレであっても第3図柄表示装置81に誤って大当たりの確定表示演出が行われてしまうことを防止することができる。
【0541】
また、第3図柄表示装置81に特殊停止図柄が確定表示されても、主制御装置110における抽選結果が大当たりであれば、実際のパチンコ機10における遊技状態は大当たり状態へ移行するので、遊技者は安心して遊技を継続することができる。
【0542】
さらに、確定表示を特殊停止図柄とすることで、確定表示がハズレであっても、パチンコ機10が大当たり状態となっている可能性があることを遊技者に対して示唆することができるので、確定表示がハズレであるにも関わらず、パチンコ機10が大当たり状態となることで、遊技者に不安感を与えないようにすることができる。
【0543】
ここで、図22を参照して、表示データテーブル232a1の詳細について説明する。図22は、表示データテーブル232a1のうち、変動用表示データテーブル232a1の一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブル232a1は、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(即ち、33.3ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を事細かに規定したものである。
【0544】
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
【0545】
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。なお、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさもよりも縮小されて表示される。
【0546】
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
【0547】
変動用表示データテーブル232a1では、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、1つのコクピット画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・)、といった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。なお、エフェクト、キャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
【0548】
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動用表示データテーブル232a1では、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。この背面種別は、遊技者によって選択されているステージ(「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」のいずれか)に対応する背面A~Cのいずれかを表示させるか、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させるかを特定する情報が記載されている。また、背面種別は、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させることを特定する場合、どの背面画像を表示させるかを特定する情報も合わせて記載されている。
【0549】
MPU231は、この背面種別によって、背面A~Cのいずれかを表示させることが特定される場合は、背面A~Cのうち遊技者によって指定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。一方、背面A~Cとは異なる背面画像を表示させることが特定される場合は、背面種別から表示させるべき背面画像を特定する。
【0550】
なお、本実施形態では、表示データテーブル232a1において、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
【0551】
また、位置情報は、この表示データテーブル232a1に基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示データテーブル232a1に基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
【0552】
さらに、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブル232a1に基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示データテーブル232a1に基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
【0553】
コクピット画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面下側中央に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動用表示データテーブル232a1では、背面画像と同様、コクピット画像の種別を特定するための情報であるコクピット種別のみが規定されている。このコクピット種別は、変動演出においてコクピット表示領域Dbを表示し続けるか、或いは、「スーパーリーチ」の変動要素又は「スペシャルリーチ」の変動要素の実行中においてコクピット表示領域Dbを消去するかを特定する情報が記載されている。
【0554】
MPU231は、このコクピット種別によって、コクピット表示領域Dbを表示させることが特定される場合は、コクピット表示領域Dbに対応するコクピット画像を描画対象として特定する。一方、コクピット種別によって、コクピット表示領域Dbを表示しない(消去する)ことが特定される場合は、コクピット表示領域Dbに対応するコクピット画像を描画対象としないことを特定する。
【0555】
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
【0556】
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
【0557】
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
【0558】
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
【0559】
変動用表示データテーブル232a1の先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、変動用表示データテーブル232a1の最終アドレス(図22の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その変動用表示データテーブル232a1で規定すべき演出に対応させた描画内容が記載されている。
【0560】
MPU231は、音声ランプ制御装置113からのコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブル232a1を選定して、データテーブル格納エリア232aから読み出して、後述するワークRAM233の表示データテーブルバッファ233bに格納すると共に、後述するポインタ233eを「0」に初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233eを1加算し、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1において、ポインタ233eが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図25参照)を作成し、画像コントローラ237にその描画リストを送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233eの更新に従って、表示データテーブル232a1で規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブル232a1で規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
【0561】
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、音声ランプ制御装置113からコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
【0562】
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。
【0563】
これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0564】
また、このように各演出に対応して表示データテーブル232a1を用意し、表示すべき演出に応じた表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定して、その設定された表示データテーブル232a1に従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。
【0565】
これに対し、パチンコ機10といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその時々で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出に対応する表示データテーブル232a1を持たせることはできない。このように、各演出に対応して表示データテーブル232a1を用意し、表示すべき演出に応じた表示データテーブルバッファ233bを設定して、その設定された表示データテーブル232a1に従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
【0566】
次いで、図23を参照して、追加データテーブル232a2の詳細について説明する。図23は、追加データテーブル232a2の一例を模式的に示した模式図である。追加データテーブル232a2は、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づく一の演出に追加して第3図柄表示装置81に表示させる演出に対し、時間経過に伴い表示すべき表示内容を記載したものである。ここで、「一の演出に追加」するとは、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づく一の演出の表示内容を変更することを意味し、例えば、一の演出において通常は表示されない画像を表示させて、その一の演出に別の演出を重ねて表示させたり、その一の演出における一部または全部の色調を変化させたり、一の演出において表示される画像を変更したりする概念を含むものである。
【0567】
即ち、追加データテーブル232a2は、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からのコマンドに基づき選定された表示データテーブル232a1によって表示される一の演出に対して、通常は表示されない画像を追加して表示させるために必要な描画内容や、その一の演出における一部または全部の色調を変化させるために必要な描画内容、また、一の演出において表示される画像を変更して表示させるために必要な描画内容が既定されるものである。
【0568】
なお、本実施形態では、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)に基づき選定された変動用表示データテーブル232a1によって表示される変動演出の「リーチ表示」に対して、追加して表示される変化パターンを表示するための表示内容が、追加データテーブル232a2によって規定される場合について説明する。
【0569】
即ち、追加データテーブル232a2は、例えば、変動演出に対して追加設定される連続予告演出に対応して用意されており、具体的には、連続予告演出の表示態様である「泡」、「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」のそれぞれに対応した追加データテーブル232a2がデータテーブル格納エリア232aに格納されている。
【0570】
この追加データテーブル232a2では、表示データテーブル232a1において規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に追加表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)が事細かに規定されている。描画内容には、1フレーム分の画像に追加表示すべき表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
【0571】
例えば、図23で示す追加データテーブル232a2の例では、表示データテーブル232a1において規定されるアドレス「01F4H」に対応付けて、2つのエフェクト(エフェクト1,エフェクト2)及び2つのキャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2)に対して、それぞれのスプライト種別(エフェクト種別,キャラクタ種別)、表示位置、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報が規定されている。一方、表示データテーブル232a1において規定されるアドレスによって示される時間に、追加表示すべき表示物が存在しない場合は、追加データテーブル232a2では、そのアドレスに対応する追加すべき表示物が存在しないことを意味するNullデータが規定される(図23のアドレス「0001H」が該当)。
【0572】
なお、追加データテーブル232a2の先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブル232a1と同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、追加データテーブル232a2の最終アドレス(図23の例では、「02EFH」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレス「02EFH」との間の各アドレスに対して、その追加データテーブル232a2で規定すべき演出に対応させた描画内容が記載されている。
【0573】
MPU231は、音声ランプ制御装置113から表示用変動パターンコマンド及び表示用停止種別コマンドを受信すると、その表示用変動パターンコマンド及び表示用停止種別コマンドにより示される変動演出の変化パターンに応じた追加データテーブル232a2をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、後述するワークRAM233の追加データテーブルバッファ233cに格納する。そして、ポインタ233eの更新毎に、表示データテーブルバッファ233bに格納された1の表示データテーブル232a1と、追加データテーブルバッファ233cに格納された1又は複数の追加データテーブル232a2とから、ポインタ233eが示すアドレスに規定された描画内容を特定し、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図25参照)を作成する。なお、追加データテーブルバッファ233cに追加データテーブル232a2が格納されていない場合は、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1のみから描画リストが作成されるように構成されている。
【0574】
例えば、図23の例では、ポインタ233eが「0001H」である場合、追加データテーブル232a2のアドレス「0001H」には、Nullデータが規定されているので、追加すべき表示物が存在しないと判断し、表示データテーブル232a1のアドレス「0001H」に規定された各種スプライトを基に描画リストを生成する。一方、ポインタ233eが「01F4H」となった場合に、MPU231は、表示データテーブル232a1のアドレス「01F4H」に規定された各種スプライトに、追加データテーブル232a2のアドレス「01F4H」に規定されたエフェクト1,エフェクト2,キャラクタ1,キャラクタ2の各スプライトを追加して描画リストを作成し、画像コントローラ237にその画像の描画を指示する。
【0575】
そして、画像コントローラ237にその描画リストを送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233eの更新に従って、表示データテーブル232a1で規定された順に描画内容が特定されると共に、追加データテーブル232a2で規定された描画内容が追加されるので、その表示データテーブル232a1と追加データテーブル232a2とで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
【0576】
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、音声ランプ制御装置113からのコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像(例えば、変動演出画像)に追加して他の演出画像(例えば、「保留変化予告」)を表示させる場合に、その追加して表示させる他の演出画像に対応する追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに設定することで、容易にその演出画像をベースの演出画像に追加して表示させることができる。
【0577】
これにより、例えば、元の演出画像が32種類あり、追加して表示させる他の演出画像が5種類ある場合において、仮に、元の演出画像毎に他の演出画像を重ねた画像を規定した表示データテーブルを別途用意すれば、32×5=160種類の表示データテーブルを用意しなければならないところ、本パチンコ機10のように、他の演出画像に対応するデータテーブルを追加データテーブル232a2として別に規定することで、32+5=37種類の表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2を用意すればよく、データテーブル格納エリア232aの容量増大を抑制することができる。よって、データテーブル格納エリア232aに用意された容量の中で多種態様な演出に対応したデータテーブル232a1,232a2を格納することもでき、演出画像の更なる多種多様化を容易に図ることができる。
【0578】
また、本パチンコ機10のように、追加して表示させる他の演出画像を追加データテーブル232a2として規定することによって、元の演出画像に対応する表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定した後に、追加して表示させる他の演出画像の表示を決定した場合であっても、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1を変更することなく、他の演出画像に対応する追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに設定するだけで、その追加して表示させる他の演出画像が元の演出画像に追加して容易に表示させることができる。
【0579】
さらに、追加データテーブル232a2は、表示データテーブル232a1と同様のデータ構造を有して構成されているので、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1と、追加データテーブルバッファ233cに設定された追加データテーブル232a2とから、時間毎にポインタ233eを更新しながらそのポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容をそれぞれ容易に特定することができると共に、これらから1つのフレームに対応する1つの描画リストを容易に生成することができる。よって、主制御装置110からのコマンドに基づいて行われる演出に追加して、音声ランプ制御装置113などによってその他の演出の表示を決定した場合でもあっても、その追加して表示すべき演出の表示内容を追加データテーブル232a2で規定することによって、少ないデータテーブル232a1,232a2から多種多様な演出表示を容易に行うことができる。
【0580】
次いで、図24を参照して、転送データテーブル232a3の詳細について説明する。図24は、転送データテーブル232a3の一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブル232a3は、各演出毎に用意された表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2に対応して用意されるものである。即ち、転送データテーブル232a3には、表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2で規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
【0581】
なお、表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2に規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2に対応する転送データテーブル232a3は用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア232aの容量増大を抑制することができる。
【0582】
転送データテーブル232a3は、表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2において規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称する)の転送データ情報が記載されている(図24のアドレス「0001H」及び「01F4H」が該当)。ここで、表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブル232a3では、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
【0583】
一方、表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2において規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、転送データテーブル232a3では、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図24のアドレス「0002H」が該当)。
【0584】
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
【0585】
なお、転送データテーブル232a3の先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブル232a1と同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブル232a3の最終アドレス(図24の例では、「02EFH」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレス「02EFH」との間の各アドレスに対して、その転送データテーブル232a3で規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
【0586】
MPU231は、音声ランプ制御装置113からコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2を選定すると、その表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2に対応する転送データテーブル232a3が存在する場合は、その転送データテーブル232a3をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233dに格納する。
【0587】
そして、ポインタ233eの更新毎に、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1と、追加データテーブルバッファ233cに格納された追加データテーブル232a2とから、ポインタ233eが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図25参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3から、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
【0588】
例えば、図24の例では、ポインタ233eが「0001H」や「01F4H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブル232a3の当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2に基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233eが「0002H」である場合、転送データテーブル232a3のアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
【0589】
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に設けられた画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
【0590】
ここで、上述したように、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブル232a3では、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。このため、この転送データテーブル232a3に規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブル232a1に基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
【0591】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送しておくことができるので、表示データテーブル232a1で指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブル232a3の記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【0592】
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、音声ランプ制御装置113からコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定するのに合わせて、その表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3が転送データテーブルバッファ233dに設定されるので、その表示データテーブル232a1で用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【0593】
さらに、転送データテーブル232a3では、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへの画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、きめ細かく画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
【0594】
また、転送データテーブル232a3は、表示データテーブル232a1と同様のデータ構造を有し、表示データテーブル232a1において規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されている。よって、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1に基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0595】
図21に戻って説明を続ける。ワークRAM233は、ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。このワークRAM233には、簡易画像表示フラグ233a、表示データテーブルバッファ233b、追加データテーブルバッファ233c、転送データテーブルバッファ233d、ポインタ233e、描画リストエリア233f、計時カウンタ233g、格納画像判別フラグ233h、描画対象バッファフラグ233i、選択中楽曲メモリ233j、表示決定楽曲メモリ233kを少なくとも有している。
【0596】
簡易画像表示フラグ233aは、第3図柄表示装置81に、電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像。図示せず。)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233aは、電源投入後にMPU231により実行されるメイン処理(図45参照)の初期化処理の中で、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させるために、画像コントローラ237へ電源投入時主画像の描画を指示するのに合わせて、オンに設定される(図45のS2004参照)。そして、転送設定処理(図61(a)参照)の常駐画像転送設定処理(図61(b)参照)によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図61(b)のS2415参照)。
【0597】
この簡易画像表示フラグ233aは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図46(b)のS2021参照)、簡易画像表示フラグ233aがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図46(b)のS2028参照)および簡易表示設定処理(図46(b)のS2029参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233aがオフである場合は、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図47図56参照)および表示設定処理(図57図60参照)が実行される。
【0598】
また、簡易画像表示フラグ233aは、V割込処理(図46(b)参照)の中でMPU231により実行される転送設定処理(図61(a)参照)の中で参照される。この転送設定処理において、簡易画像表示フラグ233aがオンであると判定された場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図61(b)参照)を実行する一方、簡易画像表示フラグ233aがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図62参照)を実行する。
【0599】
表示データテーブルバッファ233bは、音声ランプ制御装置113からのコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出に対応する1の表示データテーブル232a1を格納するためのバッファである。MPU231は、音声ランプ制御装置113からのコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出を判断し、その演出に対応する表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから選定して、その選定された表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに格納する。
【0600】
そして、MPU231は、後述するポインタ233eを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1において、そのポインタ233eで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図25参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1に対応する演出が表示される。
【0601】
追加データテーブルバッファ233cは、音声ランプ制御装置113からのコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1によって、第3図柄表示装置81に表示される演出に追加して表示させる演出に対応する1又は複数の追加データテーブル232a2を格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに表示データテーブル232a1を格納するのに合わせて、一旦、追加データテーブルバッファ233cに追加して表示すべき表示物がないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
【0602】
その後、MPU231は、音声ランプ制御装置113からのコマンド等に基づいて、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1によって、第3図柄表示装置81に表示される演出に追加して表示させる演出の有無を判断する。そして、追加して表示させる演出が発生する毎に、その演出に対応する追加データテーブル232a2をデータテーブル格納エリア232aから選定して、その選定された追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに格納する。
【0603】
そして、MPU231は、後述するポインタ233eを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1において、そのポインタ233eで示されるアドレスに規定された描画内容と、追加データテーブルバッファ233cに格納された追加データテーブル232a2において、そのポインタ233eで示されるアドレスに規定された描画内容とに基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図25参照)を生成する。
【0604】
これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブル232a1に対応する演出に、追加データテーブル232a2に対応する演出が追加して表示される。また、追加データテーブルバッファ233cに追加データテーブル232a2が格納されなかった場合、追加データテーブルバッファ233cにはNullデータが格納されている。よって、第3図柄表示装置81には、表示データテーブル232a1に対応する演出がそのまま表示される。
【0605】
上述したように、本実施形態のパチンコ機10において、追加データテーブルバッファ233cには、複数(例えば、32)の追加データテーブル232a2を格納可能に構成されている。このため、追加したい演出が加わるごとにその演出に対応する追加データテーブル232a2を決定し、該追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに追加して格納するだけで、表示データテーブル232a1に対応する演出に、複数の追加データテーブル232a2に対応する複数の演出を追加して表示することができる。
【0606】
転送データテーブルバッファ233dは、音声ランプ制御装置113からのコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに表示データテーブル232a1を格納するのに合わせて、その表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3をデータテーブル格納エリア232aから選定して、その選定された転送データテーブル232a3を転送データテーブルバッファ233dに格納する。
【0607】
なお、表示データテーブルバッファ233bに格納される表示データテーブル232a1において用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3が用意されていない。よって、MPU231は、転送データテーブルバッファ233dに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
【0608】
そして、MPU231は、後述するポインタ233eを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3において、そのポインタ233eで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図25参照)に、その転送データ情報を追加する。
【0609】
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブル232a3では、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブル232a3に規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
【0610】
また、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送しておくことができる。よって、表示データテーブル232a1で指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブル232a3の記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【0611】
ポインタ233eは、表示データテーブルバッファ233b、追加データテーブルバッファ233c及び転送データテーブルバッファ233dの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブル232a1、追加データテーブル232a2及び転送データテーブル232a3から、対応する描画内容若しくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。
【0612】
MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに表示データテーブル232a1が格納されるのに合わせて、ポインタ233eを一旦「0」に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理(図46(b)参照)の表示設定処理(図57参照)の中で、ポインタ更新処理(図60参照)が実行され、ポインタ233eの値が1ずつ加算される。
【0613】
MPU231は、このようなポインタ233eの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1と、追加データテーブルバッファ233cに格納された追加データテーブル232a2とから、ポインタ233eが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図25参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3から、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データに関する転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
【0614】
これにより、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1に対応する演出が第3図柄表示装置81に表示されると共に、追加データテーブルバッファ233cに追加データテーブル232a2が格納されている場合は、格納されている追加データテーブル232a2に対応する演出が、表示データテーブル232a1に対応する演出に追加して第3図柄表示装置81へ表示させることができる。よって、表示データテーブルバッファ233bに格納する表示データテーブル232a1や、追加データテーブルバッファ233cに格納する追加データテーブル232a2を変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置114の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
【0615】
また、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3が格納されている場合は、その転送データテーブル232a3に基づいて、対応する表示データテーブル232a1によって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
【0616】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送しておくことができる。よって、表示データテーブル232a1で指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブル232a3の記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【0617】
描画リストエリア233fは、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1、追加データテーブルバッファ233cに格納された追加データテーブル232a2、及び、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3に基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
【0618】
ここで、図25を参照して、描画リストの詳細について説明する。図25は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表である。図25に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・),コクピット画像,エラー図柄といった各スプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
【0619】
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているROM種別を示す情報(又は常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236かを示す情報)と、そのアドレスとが記述されている。画像コントローラ237は、そのROM種別(又はRAM種別)およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれている。
【0620】
画像コントローラ237は、キャラクタROM234(又は各種ビデオRAM235,236)より読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、後述する描画対象バッファフラグ233iで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
【0621】
MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1および追加データテーブルバッファ233cに格納された追加データテーブル232a2において、ポインタ233eによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、実行図柄又は保留図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
【0622】
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納ROM種別(又は格納RAM種別)とアドレスとは、表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2に規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されるキャラクタROM234のエリア(又は常駐用ビデオRAM235のエリア若しくは通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリア)が固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納ROM種別(又は格納RAM種別)とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
【0623】
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2に規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
【0624】
さらに、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、一番最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・)、コクピット画像、エラー図柄の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
【0625】
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファ236b,236cにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
【0626】
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233dに格納された転送データテーブル232a3において、ポインタ233eによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234のROMアドレス(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレス)と、その転送対象画像データを格納すべきRAMアドレス(画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス))を、描画リストの最後に追加する。
【0627】
そして、画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
【0628】
図21に戻って説明を続ける。計時カウンタ233gは、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1により第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに一の表示データテーブル232a1を格納するのに合わせて、その表示データテーブル232a1に基づいて表示される演出の演出時間(変動演出時間)を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、33.3ミリ秒)で割った値である。
【0629】
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する33.3ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図46(b)参照)の表示設定処理(図57参照)が実行される度に、計時カウンタ233gが1ずつ減算される(図57のS2309参照)。その結果、計時カウンタ233gの値が「0」以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233bに格納された表示データテーブル232a1により表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
【0630】
格納画像判別フラグ233hは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
【0631】
この格納画像判別フラグ233hは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図45のS2001参照)によって生成される。ここで生成される格納画像判別フラグ233hは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
【0632】
そして、格納画像判別フラグ233hの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図62参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
【0633】
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像判別フラグ233hを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図62のS2432参照)。
【0634】
そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図62のS2433参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
【0635】
描画対象バッファフラグ233iは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称する)を指定するためのフラグである。MPU231は、描画対象バッファフラグ233iが「0」である場合は、描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、「1」である場合は、第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図63のS2502参照)。
【0636】
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
【0637】
描画対象バッファフラグ233iは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233iの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する33.3ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図46(b)参照)の描画処理が実行される度に行われる(図63のS2502参照)。
【0638】
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【0639】
そして、更に次の33.3ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、33.3ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を33.3ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【0640】
選択中楽曲メモリ233jは、所定の大当たり(本実施形態では、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」)の開始時(1ラウンド目)に、第3図柄表示装置81において行われる「楽曲選択」演出において、選択可能な楽曲数を設定すると共に、選択表示(最も手前側に表示)される楽曲を記憶するためのメモリである。MPU231は、この選択中楽曲メモリ233jの記憶内容に基づいて、「楽曲選択」演出において表示される楽曲アイコン81a1~81a5を設定すると共に、該「楽曲選択」演出において選択表示(最も手前側に表示)される楽曲アイコン81a1~81a5を設定するように構成されている。
【0641】
この選択中楽曲メモリ233jは、まず、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図45のS2001参照)によって初期化(即ち、更新可能範囲を「0~2」に設定すると共に、選択値を「0」に設定)される。そして、MPU231は、音声ランプ制御装置113から選択可能楽曲コマンドを受信した場合、該選択可能楽曲コマンドに基づいて選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲を設定するように構成されている(図56のS2291参照)。
【0642】
具体的には、例えば、音声ランプ制御装置113から選択可能な楽曲数が3曲である選択可能楽曲コマンド(即ち、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」及び「楽曲CCC」の3曲)を受信した場合には、この選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0」~「2」の範囲内で更新可能に設定される。また、音声ランプ制御装置113から選択可能な楽曲数が4曲である選択可能楽曲コマンド(即ち、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」及び「楽曲DDD」の4曲)を受信した場合には、この選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0」~「3」の範囲内で更新可能に設定される。さらに、音声ランプ制御装置113から選択可能な楽曲数が5曲である選択可能楽曲コマンド(即ち、「楽曲AAA」、「楽曲BBB」、「楽曲CCC」、「楽曲DDD」及び「楽曲EEE」の5曲)を受信した場合には、この選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0」~「4」の範囲内で更新可能に設定される。
【0643】
即ち、選択可能楽曲コマンドは、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲に基づいて生成されることから、表示制御装置114のワークRAM233に設けられた選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲と、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた楽曲選択カウンタ223gの最大更新値(更新可能範囲)が同期するように構成されている。このように構成することで、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の更新可能範囲と、表示制御装置114で認識している楽曲の更新可能範囲とが一致し、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで演出内容の齟齬が発生してしまうことを防止することができる。
【0644】
そして、MPU231は、音声ランプ制御装置113から変更コマンドを受信した場合、上記選択可能楽曲コマンドによって設定された更新可能範囲内において、この選択中楽曲メモリ233jの値を、現在の値(電源投入後は初期値として「0」が設定)から更新(例えば、1加算)するように構成されている(図51のS2209参照)。なお、選択中楽曲メモリ233jの値が最大更新値(更新可能範囲の上限)に達している状態(例えば、更新可能範囲が「0~3」に設定されている場合であって、選択中楽曲メモリ233jの値が「3」のとき)に、選択中楽曲メモリ233jの値を更新(例えば、1加算)する場合は、該選択中楽曲メモリ233jの値が初期値(即ち、「0」)に戻るように構成されている。
【0645】
この選択中楽曲メモリ233jは、大当たりが発生する毎に大当たりの「連荘」回数に応じて該選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲(最大更新値)が設定され、また、前回の大当たりにおいて選択(設定)されていた該選択中楽曲メモリ233jの値から更新が開始される。即ち、選択中楽曲メモリ233jの値は、「連荘」中の次の大当たりの開始時には、前回の大当たりで選択(設定)されていた値が保持されている。そして、MPU231は、この選択中楽曲メモリ233jの値を参照して選択可能な楽曲アイコン81a1~81a5を表示するように構成されているため、「楽曲選択」演出では、前回選択した楽曲アイコン81a1~81a5が選択表示された状態で表示される。
【0646】
また、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲に関し、該更新可能範囲が変更された場合も、前回の大当たり時に選択(設定)されていた値が保持されるように構成されている。具体的には、例えば、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が増加する方向で変更(例えば、「0~2」から「0~3」)される場合は、前回の更新可能範囲が今回の更新可能範囲に必ず存在するように構成されている。即ち、選択中楽曲メモリ233jで選択されている値が、前回の更新可能範囲から今回の更新可能範囲に変更された場合でも、共に存在するように構成されている。
【0647】
このように構成することで、遊技者が前回の大当たり時に選択した「楽曲再生」演出を今回の大当たりにおいても連続して聞きたい(見たい)場合に、変更ボタン22bを操作することなく決定ボタン22aを押下するのみで「楽曲再生」演出を選択することができる。よって、遊技者に煩雑な操作をさせることなく単純な操作(決定ボタン22aの1度の押下操作)で遊技者の嗜好にあった演出を実行することができる。
【0648】
なお、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲は、「時間短縮状態」が終了した場合に、該更新可能範囲が初期化(即ち、「0~2」)に設定されるように構成されている。このように構成することで、「連荘」状態中のみ、大当たり中に選択可能な楽曲数が増加し、該「連荘」状態が終了した場合に、大当たり中に選択可能な楽曲数を初期化して、「連荘」状態を継続することによる遊技性を生み出して、遊技の興趣を高めることができる。
【0649】
また、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が初期化された場合には、選択中楽曲メモリ233jで選択されている値が初期化(即ち、「0」クリア)される。このように構成することで、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が初期化された場合に、選択されている値が更新可能範囲外であった場合でも、必ず更新可能範囲内の値に戻すことができ、更新可能範囲と選択中の値とのズレが生じることを防止することができる。
【0650】
MPU231は、上述したように、この選択中楽曲メモリ233jに関し、音声ランプ制御装置113から変更コマンドを受信する度に、更新可能範囲内で更新し、更新後の選択中楽曲メモリ233jの値(内容)に基づいて、「楽曲選択」演出における楽曲アイコン81a1~81a5の表示状態(選択状態)を示す楽曲選択用追加データテーブル232a2を選択する。よって、選択中楽曲メモリ233jの値が更新される毎に選択された楽曲選択用追加データテーブル232a2が追加データテーブルバッファ233cに設定(格納)される(図51のS2210参照)。
【0651】
また、MPU231は、この選択中楽曲メモリ233jの値が更新された場合、更新後の選択中楽曲メモリ233jの値(内容)を含んで該選択中楽曲メモリ233jの値が更新されたことを示すサブ用表示変更コマンドを生成して、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成されている(図51のS2210参照)。音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から該サブ用表示変更コマンドを受信した場合に、楽曲選択カウンタ223gの値を更新(例えば、1加算)するように構成されている(図39のS1403参照)。
【0652】
即ち、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113からの変更コマンドに基づいて選択中楽曲メモリ233jの値を更新し、音声ランプ制御装置113は、更新後の選択中楽曲メモリ233jの値の更新に基づく表示制御装置114からのサブ用表示変更コマンドの受信に基づいて、楽曲選択カウンタ223gの値を更新するように構成されている。このように構成することで、遊技者により変更ボタン22bが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している選択中の楽曲を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲選択」演出を実行することができるので、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで選択中の楽曲の認識のズレを防止することができ、適切な演出を提供することができる。
【0653】
表示決定楽曲メモリ233kは、「楽曲再生」演出で再生する楽曲に関するデータを記憶するためのメモリである。MPU231は、この表示決定楽曲メモリ233kの記憶内容に基づいて、「楽曲再生」演出で再生する楽曲を設定するように構成されている。
【0654】
この表示決定楽曲メモリ233kは、まず、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期化処理(図45のS2001参照)によって初期化(即ち、「0」クリア)される。そして、MPU231は、音声ランプ制御装置113から決定コマンドを受信した場合に、上述した選択中楽曲メモリ233jの値(データ)を、この表示決定楽曲メモリ233kに値(データ)を書き込むように構成されている(図51のS2203参照)。
【0655】
そして、MPU231は、「楽曲選択」演出において、表示決定楽曲メモリ233kに書き込まれた値(データ)に対応する楽曲決定用追加データテーブル232a2を選択して追加データテーブルバッファ233cに設定(格納)する(図51のS2204参照)。この楽曲決定用追加データテーブル232a2に従って画像の描画を行うことにより、表示決定楽曲メモリ233kに設定された(書き込まれた)内容(値)に基づいて、「楽曲選択」演出において楽曲が決定されたことを示す演出(以下、「楽曲決定表示」という)が第3図柄表示装置81において表示される。
【0656】
また、MPU231は、「楽曲再生」演出において、表示決定楽曲メモリ233kに記憶されている値(データ)に対応する楽曲用表示データテーブル232a1を選択して表示データテーブルバッファ233bに設定(格納)する(図54のS2254参照)。このように構成することで、表示決定楽曲メモリ233kに設定された(書き込まれた)内容(値)に基づいて、「楽曲再生」演出が第3図柄表示装置81において表示される。
【0657】
さらに、MPU231は、この表示決定楽曲メモリ233kの値(データ)を含んだサブ用表示決定コマンドを生成して、音声ランプ制御装置113へ送信するように構成されている(図51のS2205参照)。音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から該サブ用表示決定コマンドを受信した場合に、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値に基づいて音声ランプ制御装置113の決定楽曲メモリ223hを設定するように構成されている(図39のS1405参照)。
【0658】
このように、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113からの決定コマンドに基づいて表示決定楽曲メモリ233kの値を設定し、音声ランプ制御装置113は、表示決定楽曲メモリ233kが設定されたことに基づく表示制御装置114からのサブ用表示決定コマンドの受信に基づいて、楽曲選択カウンタ223gの値を決定楽曲メモリ223hに設定するように構成されている。このように構成することで、遊技者により決定ボタン22aが押下操作されたタイミングにおける選択中楽曲メモリ233jの値に基づいて表示決定楽曲メモリ233kの値を設定し、設定されたタイミングにおける表示決定楽曲メモリ233kの値に基づいて「楽曲選択」演出における楽曲の決定演出を実行することができると共に、該表示決定楽曲メモリ233kの値に基づいて「楽曲再生」演出を実行することができる。
【0659】
なお、表示制御装置114から音声ランプ制御装置113へのコマンドの送信は、表示制御装置114にて新規のコマンドを生成した場合に、所定期間(例えば、1フレーム)待ってから、ユニバーサル・エイシンクナス・レシーバー・トランスミッター(Universal Asynchronous Receiver Transmitter。以下、「UART」と略す。)転送要求を行い、生成した1バイト8ビットのコマンドを時系列にデータを分解し、1ビットずつ音声ランプ制御装置113へ送信するように構成されている。また、1のUART転送が完了すると割込処理が発生し、そのタイミングでさらに未送信のコマンドがあった場合は、再度、UART転送要求を行い、該未送信のコマンドを送信するように構成されている。
【0660】
決定済フラグ233mは、オン状態で、所定の選択演出(例えば、「楽曲選択」演出)において、遊技者による決定ボタン22aの押下操作に基づいて音声ランプ制御装置113から決定コマンドが送信されたことを示すフラグである。この決定済フラグ233mは、電源投入時に初期値としてオフに設定され、所定の選択演出中に最初の決定コマンドを受信した場合にオンに設定される(図51のS2206参照)。また、この決定済フラグ233mは、音声ランプ制御装置113から2ラウンド目の表示用開放コマンドを受信して「楽曲再生」演出の実行が開始される場合、即ち、「楽曲選択」演出が終了した場合に、オフに設定される(図54のS2260参照)。
【0661】
本実施形態では、MPU231は、決定済フラグ233mがオフである場合、決定コマンドの受信に伴って表示中の選択演出の内容を決定又は変更する処理(図51のS2202~S2210参照)を実行する一方、決定済フラグ233mがオンされている場合は、表示中の選択演出において決定コマンドを既に受信したと判断し、表示中の選択演出の内容を決定する処理(図51のS2202~S2210参照)をスキップして実行しないように構成されている。即ち、所定の選択演出において一度でも決定コマンド(先の決定コマンド)を受信している場合は、該選択演出が終了するまでの間に再度の決定コマンド(後の決定コマンド)又は変更コマンドを受信した場合であっても、該再度の決定コマンド(後の決定コマンド)又は変更コマンドに基づく処理を実行しないように構成されている。
【0662】
このように構成することで、表示制御装置114は、所定の選択演出期間中に音声ランプ制御装置113から決定コマンドを重複して受信した場合であっても、先の決定コマンドの受信時に決定済フラグ233mを設定し、後の決定コマンドに基づく処理を実行しないようにすることで、表示制御装置114側で重複した処理が実行されることを防止し、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【0663】
また、下流側の制御装置である表示制御装置114において、決定コマンドを重複して受信した場合であっても、一方の決定コマンドに基づく制御を実行しつつ、他方の決定コマンドを廃棄して該他方の決定コマンドに基づく制御を実行しないように構成して、適切な処理を実行可能に構成することで、上流側の制御装置である音声ランプ制御装置113において決定コマンドが出力済みか否か等の煩雑な処理を実行する必要性がなくなるので、各制御装置113,114の開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【0664】
さらに、表示制御装置114は、所定の選択演出期間中に決定コマンドを受信した場合には、以後の変更コマンドに基づく処理を実行しないように構成する。表示制御装置114が音声ランプ制御装置113から受信するコマンドは、変動演出の実行を示す表示用変動パターンコマンドや、遊技者の意思決定を示す決定コマンド等の、第3図柄表示装置81で行われる演出にとって主要な(重要度が高い)コマンドと、表示用確定コマンドや、遊技者の意思を暫定的に変更することを示す変更コマンド等の、第3図柄表示装置81で行われる演出にとって補助的な(重要度が低い)コマンドとに分けられる。そこで、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を実行した場合には、該主要なコマンドの補助的なコマンドである変更コマンドに対応する処理を行わないように構成する。このように構成することで、主要なコマンドである決定コマンドによって決定された演出の内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって変更されてしまうことを防止することができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。
【0665】
また、本実施形態では、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで、それぞれ、「楽曲選択」演出において決定ボタン22aが押下操作されて楽曲が決定された場合に、それ以降の決定ボタン22a及び変更ボタン22bの検知処理、及び、決定コマンド及び変更コマンドの解析処理等を実行せずに済むため、各制御装置113,114における処理負担を効果的に軽減することができる。
【0666】
さらに、本実施形態では、表示制御装置114は、1フレームの表示(描画)を行っている間(即ち、33.3ミリ秒間)に、音声ランプ制御装置113から決定コマンドと変更コマンドとをそれぞれ受信している場合、決定コマンドによる表示制御を優先すると共に(図51のS2202参照)、受信済みの変更コマンドをクリア(廃棄)して(図51のS2207参照)、変更コマンドに基づく表示制御を実行しないように構成されている。
【0667】
従来、パチンコ機等の遊技機の開発において、開発予算や用途(描画精度)を考慮して、搭載される表示装置(本実施形態では、表示制御装置114で表示制御される第3図柄表示装置81)で表示される動画の単位時間(例えば、1秒間)あたりに処理させるフレーム数(静止画像数、又は、コマ数ともいう。以下、単位時間あたりに処理させるフレーム数を「フレームレート」という場合がある。また、「フレームレート」の単位を、「frames per second」を略して「fps」と称する場合がある。)が異なるように構成されている。
【0668】
具体的には、開発予算が少ない遊技機や、動きが少ない動画や表示の滑らかさを求められていない動画を用いた遊技機の場合は、低いフレームレートで表示制御(描画)される表示装置が用いられている。一方、開発予算が多く、また、動きが多い動画や表示の滑らかさを求められる動画を用いた遊技機の場合は、高いフレームレートで表示制御(描画)される表示装置が用いられている。よって、機種ごとに表示装置の表示制御に関するフレームレートが異なり、また、その表示装置の制御の要する時間(単位処理時間)も異なるように構成されている。
【0669】
一方で、表示制御装置114で表示制御される第3図柄表示装置81の表示内容を決定する音声ランプ制御装置113は、コストや開発効率を考慮して、異なる機種間でも共通化されている。従って、機種によって表示制御装置114におけるフレームレート(単位処理時間)が異なる構成であるにも関わらず、音声ランプ制御装置113の単位処理時間は共通であるため、音声ランプ制御装置113から送信したコマンドを表示制御装置114が処理する場合に、不具合が生じる可能性がある。
【0670】
具体的には、例えば、低いフレームレート(20fps)で表示制御(描画)される表示制御装置114の場合に、1のフレームは50ミリ秒単位で描画されるため、該50ミリ秒内で音声ランプ制御装置113から受信したコマンドを纏めて処理しつつ、該コマンドに基づいて該50ミリ秒単位で描画等の表示制御を行うように構成されている。よって、低いフレームレートの表示制御装置114は、高いフレームレート(例えば、50fps)の表示制御装置114と比べて、1のフレームを描画する間に音声ランプ制御装置113から受信する(受信可能な)コマンド数が多くなる場合がある。従って、低いフレームレートの表示制御装置114ほど、1のフレーム間にコマンドが集中した場合に処理負担が増加してしまうおそれがある。
【0671】
上述したように、音声ランプ制御装置113におけるコマンド出力処理(図36のS1102参照)や枠ボタン入力監視・演出処理(図36のS1106参照)の実行間隔である単位処理時間(1ミリ秒)は、表示制御装置114のフレームレート(例えば、33.3ミリ秒)と比べて短いため、表示制御装置114による1のフレームの描画に要する時間内に複数のコマンドを送信することが可能に構成されている。その結果、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ送信されるコマンド数が膨大になる可能性がある。
【0672】
特に、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの検出は、音声ランプ制御装置113の2の単位処理時間(即ち、2ミリ秒)で判定可能であり、1フレームの間に決定コマンドと変更コマンドとをそれぞれ受信する可能性がある。このような状況において、例えば、決定コマンドに基づく処理を行った後に同じフレーム内で受信した変更コマンドに基づく処理を実行してしまうと、決定した内容を改めて変更する処理を行うことになり、演出内容に齟齬が生じてしまうおそれがある。また、主要なコマンドである決定コマンドが示す処理内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって書き換えられてしまうおそれがある。
【0673】
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、1のフレーム間で決定コマンドと変更コマンドとを受信している場合に、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を優先的に実行する。また、補助的なコマンドは、演出において主要なコマンドを補助するためのものであり、該補助的なコマンドに基づく処理を実行しなくても演出としては成立し、問題が生じ難い。よって、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を実行した場合には、該主要なコマンドの補助的なコマンドである変更コマンドに対応する処理を行わず、該変更コマンドを廃棄するように構成する。
【0674】
このように構成することで、主要なコマンドである決定コマンドによって決定された演出の内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって変更されてしまうことを防止することができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。また、1のフレーム内で主要なコマンドを処理した場合に、該フレーム内で補助的なコマンドの処理を実行しないことで、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【0675】
また、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の変更は、表示制御装置114からサブ用表示変更コマンドを受信した場合に行われるように構成されている。そして、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、該変更コマンドの廃棄に基づいて表示制御装置114からサブ用表示変更コマンドが送信されない。よって、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の変更が行われないため、表示制御装置114で変更コマンドを無視した場合であっても、音声ランプ制御装置113で認識している選択中の楽曲と、表示制御装置114で認識している選択中の楽曲とを同期させることができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。
【0676】
さらに、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114に対して決定コマンド及び変更コマンドを重複して送信した場合であっても、表示制御装置114側でそれらのコマンドを処理しつつ音声ランプ制御装置113と表示制御装置114との整合性を保つことができるので、音声ランプ制御装置113は表示制御装置114のフレームレートを考慮することなく決定コマンド及び変更コマンドを送信することができる。よって、音声ランプ制御装置113の開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【0677】
なお、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114からサブ用表示決定コマンド又はサブ用表示変更コマンドを受信することで、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の選択状況と、表示制御装置114で認識している楽曲の選択状況とを同期させることができるが、仮に、ノイズ等の影響によって、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の選択状況と、表示制御装置114で認識している楽曲の選択状況とがずれてしまった場合は、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の選択状況を優先して採用するように構成されている。このように構成することで、上位側の制御装置である音声ランプ制御装置113の処理内容を優先し、下位側の制御装置である表示制御装置114は、あくまで上位側の音声ランプ制御装置113の指示に基づいて制御される装置であるという位置付けを明確にし、開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【0678】
音声ランプ制御装置113を表示制御装置114より優先させる制御としては、例えば、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の選択表示が「楽曲AAA」である状況(即ち、楽曲選択カウンタ223gの値が「0」)において、遊技者により変更ボタン22bが押下操作されたことによって音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ変更コマンドを送信する場合に、音声ランプ制御装置113は、現在の選択状況(例えば、楽曲選択カウンタ223gの値が「0」であること)を含んだ変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。また、表示制御装置114は、該変更コマンドの受信に基づいてサブ用表示変更コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する場合に、表示制御装置114が認識している楽曲の選択表示を含んだサブ用表示変更コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。そして、音声ランプ制御装置113は、該サブ用表示変更コマンドを受信した場合に、音声ランプ制御装置113自身が認識している楽曲の選択状況から1つ更新(加算)された内容(即ち、「楽曲BBB」に対応する内容)であるか否かを判別する。判別の結果、サブ用表示変更コマンドが音声ランプ制御装置113が認識している楽曲の選択状況から1つ更新(加算)された内容であれば、正常なコマンドの送受信が行われたと判断して、音声ランプ制御装置113は、楽曲の選択状況を1つ更新(加算)する。一方、サブ用表示変更コマンドが音声ランプ制御装置113が認識している楽曲の選択状況から1つ更新(加算)された内容でなければ、該サブ用表示変更コマンドを破棄して、音声ランプ制御装置113で把握している楽曲の選択状況を維持すると共に、表示制御装置114に対して、楽曲の選択状況の認識に齟齬が生じている旨を示すエラーコマンドを送信する。音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで送受信される決定コマンド及びサブ用表示決定コマンドにおいても同様の処理を行うことが可能である。このように構成することで、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで楽曲の選択状況の認識に齟齬が生じた場合であっても、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とのズレを解消しながら、ズレがあったことを報知してパチンコ機10に異常が生じている旨を報知するという適切な処理を行うことができる。
【0679】
次に、図26から図34のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図33参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図34参照)と、定期的に(本実施形態では4ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理(図26参照)と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理(図32参照)とがある。ここでは、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
【0680】
図26は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば4ミリ秒毎に繰り返し実行される定期処理である。MPU201がこのタイマ割込処理を実行することによって、定期的に実行すべき各種の処理が行われる。
【0681】
このタイマ割込処理では、まず、外部出力処理を実行する(S101)。タイマ割込処理やメイン処理では、各種処理に基づいて、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等へ送信すべきコマンド等を生成し、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦記憶する。S101の外部出力処理では、このコマンド送信用リングバッファに記憶されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する。
【0682】
例えば、後述する始動入賞処理(図27参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、変動処理(図28参照)や変動処理の一処理である変動開始処理(図29)で設定された変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。その他、後述のS111の処理において球の発射を行う場合に設定された球発射信号を、発射制御装置112に送信する。
【0683】
次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S102)、次いで、大当たり時における処理を実行する大当たり処理を実行する(S103)。この大当たり処理については後述する。
【0684】
次に、第2図柄表示装置83による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S105)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83にて可変表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物を所定時間開放する。
【0685】
次いで、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S106)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチ208の状態を読み込むと共に、当該スイッチ208の状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
【0686】
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S107)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「899」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203b領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「250」)に達した際、「0」にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ203b領域に格納する。
【0687】
さらに、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S108)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、「899」,「99」,「99」,「198」,「250」)に達した際、それぞれ「0」にクリアする。また、第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1又は第2初期値乱数カウンタCINI2の値を当該第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込み、その初期値を第1当たり乱数カウンタC1又は第2当たり乱数カウンタC4に設定する。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203b領域に格納する。
【0688】
次に、第1図柄表示装置37による動的表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行し(S109)、次いで、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S110)。なお、変動処理の詳細は図28を参照して後述し、始動入賞処理の詳細は図27を参照して後述する。
【0689】
始動入賞処理(S110)を実行した後は、発射制御処理を実行し(S111)、さらに、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S112)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、RAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の処理によって、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
【0690】
次に、図27のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である始動入賞処理(S110)を説明する。図27は、この始動入賞処理(S110)を示すフローチャートである。始動入賞処理は、第1入球口64への入球(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合は、各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球格納エリア203cに格納する(保留する)処理を実行する。また、保留する各カウンタC1~C3,CS1の値を保留球数と合わせて音声ランプ制御装置113へ送信するための処理を実行する。
【0691】
MPU201は、この始動入賞処理(S110)では、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S201)。ここでは、スイッチ読み込み処理(図26のS106)において読み込んだ、第1入球口64への入球(入賞)を検出する第1入球口スイッチ(図示せず)の出力信号に基づいて、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。
【0692】
球が第1入球口64に入賞した(始動入賞があった)と判別されると(S201:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数N)が上限値(本実施形態では、「4」)未満であるか否かを判別する(S202)。そして、第1入球口64への入賞がないか(S201:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S202:No)、タイマ割込処理(図26参照)へ戻る。
【0693】
一方、第1入球口64への入賞があり(S201:Yes)、且つ、保留球数N<4であれば(S202:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)を1加算する(S203)。そして、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファ203b(図7参照)から読み出し、RAM203の保留球格納エリア203cに設けられた保留第1~第4エリアのうち、保留球数カウンタ203aで示される値に対応するエリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203c1、第1当たり種別カウンタ格納エリア203c2、停止パターン選択カウンタ格納エリア203c3及び変動種別カウンタ格納エリア203c4に各々保留(格納)する(S204)。
【0694】
具体的には、S203の処理による加算後の保留球数カウンタ203aの値が「1」であれば、保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1~C3,CS1の値が保留される。また、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「2」であれば保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「3」であれば保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203aの値が「4」であれば保留第4エリアの各格納エリアに、各々カウンタC1~C3,CS1の値が保留される。
【0695】
次に、S203の処理による加算後の保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)と、S204の処理により保留球格納エリア203cに格納(保留)した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値を含む保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する(S205)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の外部出力処理によって、保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S205の処理を終えると、タイマ割込処理(図26参照)に戻る。
【0696】
なお、S205の処理において保留球数コマンドに含める各カウンタC1~C3,CS1の値は、S204の処理によりカウンタ用バッファ203bから読み出した値そのものを用いてもよいし、S204の処理において保留球格納エリア203cに格納(保留)された値を読み出したものを用いてもよい。
【0697】
次に、図28を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である変動処理(S109)について説明する。図28は、この変動処理(S109)を示すフローチャートである。この変動処理(S109)は、第1図柄表示装置37における動的表示や第3図柄表示装置81にて行う変動演出を制御するものである。
【0698】
この変動処理(S109)では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
【0699】
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が動的表示中でなければ(S302:No)、次いで、第1図柄表示装置37における動的表示が停止後、所定時間経過したか否かを判別する(S303)。その結果、動的表示の停止後、所定時間経過していなければ(S303:No)、タイマ割込処理(図33参照)へ戻る。これにより、動的表示(変動演出)における停止図柄が所定時間だけ第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
【0700】
一方、S303の処理の結果、動的表示の停止後、所定時間経過していれば(S303:Yes)、保留球数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている動的表示(変動演出)の保留球数N)が「0」よりも大きいか否かを判別する(S304)。その結果、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)が「0」でなければ(S304:Yes)、変動演出の実行開始タイミングであると判断し、まず、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)を1減算する(S305)。これは、変動開始処理(S307)によって、保留されていた変動演出のうち1の変動演出の実行が開始されるため、保留球数が1つ減少するためである。
【0701】
次いで、保留球格納エリア203cに格納されたデータをシフト処理する(S306)。このデータシフト処理は、保留球格納エリア203cの保留第1~第4エリアに格納されているデータを保留球実行エリア203dへ向けて順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→保留球実行エリア203d、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータがシフトされる。
【0702】
S306のデータシフト処理の後は、データシフト処理により保留球実行エリア203dに格納された各種カウンタの値に基づいて、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81に対する変動開始処理を実行し(S307)、タイマ割込処理(図26参照)に戻る。なお、変動開始処理については、図29を参照して後述する。
【0703】
S304の処理において、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)が「0」であると判別されると(S304:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判別する(S308)。この判別処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、保留球数カウンタ203aの値(保留球数N)の値が「0」より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判別する。
【0704】
そして、デモ中ではないと判別された場合は(S308:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S309)、タイマ割込処理(図26参照)に戻る。一方、デモ中であると判別された場合は(S309:Yes)、そのままタイマ割込処理に戻る。S309の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0705】
音声ランプ制御装置113は、デモコマンドを受信すると、表示用デモコマンドを表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、表示用デモコマンドの受信に基づいて、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
【0706】
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動演出が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
【0707】
なお、S308の処理においてデモ中ではない(S308:No)と判断された場合に、さらに、変動停止後、前記所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したか否かを判断する処理を実行し、変動停止後、第2の所定時間が経過したことをもってS309の処理を実行してデモコマンドを設定するようにしてもよい。これにより、変動停止後、保留球が1つも存在しない場合に、すぐにデモ演出を開始することなく、比較的長い時間、その停止した変動演出の停止図柄を遊技者に見せることができる。
【0708】
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が動的表示中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S310)。第1図柄表示装置37の動的表示中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S310:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新して(S311)、タイマ割込処理(図26参照)に戻る。
【0709】
本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、動的表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
【0710】
なお、変動処理は4ミリ秒毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが「100」に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、「0」にリセットされる。
【0711】
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S310:Yes)、第1図柄表示装置37に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S312)。停止図柄は、図29を参照して後述する変動開始処理(S307)によって予め設定される。変動開始処理では、S306の処理によって保留球実行エリア203dに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定され、大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値により、大当たり後に「15R確変大当たり」となる図柄か、「15R(実質13R)確変大当たり」となる図柄か、「2R確変大当たり」となる図柄か、「15R通常大当たり」となる図柄かが決定される。
【0712】
本実施形態では、大当たり後に「15R確変大当たり」になる場合には青色のLEDを点灯させ、「15R(実質13R)確変大当たり」になる場合には緑色のLEDを点灯させ、「2R確変大当たり」になる場合には赤色のLEDを点灯させ、「15R通常大当たり」になる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、ハズレである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDは、次の動的表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
【0713】
S312の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81における変動演出の停止図柄を、第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調して確定表示させるために、確定コマンドを設定して(S313)、処理をS314へ移行する。確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の変動演出を確定表示させるためコマンドである。音声ランプ制御装置113は、この確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して表示用確定コマンドを送信する。表示制御装置114は、表示用確定コマンドを受信することによって、第3図柄表示装置81における変動演出を停止して、停止図柄を確定表示させるように構成されている。
【0714】
S314の処理では、確定表示した動的表示が大当たりしたか否かを確認する(S314)。確認の結果、確定表示した動的表示が大当たりしていなければ(S314:No)、この変動処理を終了して、タイマ割込処理(図26参照)に戻る。一方、確定表示した動的表示が大当たりしている場合は(S314:Yes)、この大当たりに基づいて大当たり制御テーブル202f(図6参照)を参照して、該大当たりに対応するオープニング時間を読み出す(S315)。そして、読み出したオープニング時間に基づくオープニングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該オープニングコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する(S316)。これにより、次に実行されるタイマ割込処理のS101の外部出力処理によって、オープニングコマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。S316の処理を終えると、タイマ割込処理に戻る。
【0715】
次に、図29を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動処理の一処理である変動開始処理(S307)について説明する。図29は、変動開始処理(S307)を示したフローチャートである。この変動開始処理(S307)は、保留球実行エリア203dに格納された各種カウンタの値に基づき、大当たり又はハズレの抽選(大当たり抽選)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる動的表示および変動演出の動的パターン(変動パターン及び停止種別)等を決定する。
【0716】
変動開始処理(S307)では、まず、保留球実行エリア203dに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と大当たり乱数テーブル202a(図8(a)参照)とに基づいて大当たりか否かを判別する大当たり抽選(当否判定)処理を行う(S401)。
【0717】
大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、大当たり乱数テーブル202aにおいて、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率状態(「通常遊技状態」又は「時間短縮状態」)にある場合には、「7,307,582」が大当たり乱数値として規定される。また、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が高確率状態(「確率変動状態」)にある場合には「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が大当たり乱数値として規定される。
【0718】
S401の処理では、保留球実行エリア203dに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と、これら大当たり乱数テーブル202aにて規定される大当たり乱数値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。S401の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球実行エリア203dに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別テーブル202b(図8(b)参照)とに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S402)。
【0719】
この処理では、大当たり種別テーブル202bによって、保留球実行エリア203dに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する「15R確変大当たり」か、最大ラウンド数が15ラウンドではあるが1ラウンド目と2ラウンド目の開放態様が「2R確変大当たり」と同様であって大当たり後に「確率変動状態」へ移行する「15R(実質13R)確変大当たり」か、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に「時間短縮状態」へ移行する「15R通常大当たり」か、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に「確率変動状態」へ移行する「2R確変大当たり」か、が判別される。そして、判別された大当たり種別に基づいて、第1図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。
【0720】
また、第3図柄表示装置81において、大当たり種別に対応した各種大当たり図柄を停止表示させるべく、大当たり種別(「15R確変大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「15R通常大当たり」)をそのまま停止種別として設定することにより、第3図柄表示装置81における大当たり時の表示態様を設定する。
【0721】
次に、大当たり時の変動パターンを決定し(S403)、S406の処理へ移行する。具体的には、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり時の表示態様(停止種別)と、その時点での停止パターン選択カウンタC3の値とに基づいて演出態様を選択し、その選択された演出態様の中から変動種別カウンタCS1の値に基づいて変動演出の変動時間が決定される。この大当たり時の変動パターンの決定では、まず、その大当たりの停止種別に応じて、使用する停止パターンテーブル202d(図10(c)又は図10(d)参照)を選択する。
【0722】
そして、S402の処理において大当たり種別として「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」が設定された場合は、選択した停止パターンテーブル202d(Cテーブル202d3)において、保留球実行エリア203dに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。即ち、この場合、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様又は「スペシャルリーチ」演出態様のうちいずれかの演出態様が選択される(図10(c)参照)。
【0723】
「15R確変大当たり」であって、演出態様として「ノーマルリーチ」演出態様が設定された場合は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1(図11参照)の「E5:ノーマルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「ノーマルリーチのみ」、「ノーマルリーチ+再変動」、「ノーマルリーチ+変動中昇格」又は「ノーマルリーチ+再変動+変動中昇格」のいずれかの変動パターンが選択される(図11参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図11参照)。
【0724】
「15R確変大当たり」であって、演出態様として「スーパーリーチ」演出態様が設定された場合は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1(図11参照)の「E6:スーパーリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スーパーリーチのみ」、「疑似連+スーパーリーチ」、「スーパーリーチ+再変動」、「疑似連+スーパーリーチ+再変動」、「スーパーリーチ+変動中昇格」、「疑似連+スーパーリーチ+変動中昇格」、「スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」又は「疑似連+スーパーリーチ+再変動+変動中昇格」のいずれかの変動パターンが選択される(図11参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図11参照)。
【0725】
「15R確変大当たり」であって、演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が設定された場合は、確変大当たり用変動パターンテーブル202e1(図11参照)の「E7:スペシャルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スペシャルリーチのみ」、「疑似連+スペシャルリーチ」、「スペシャルリーチ+再変動」、「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」、「スペシャルリーチ+変動中昇格」、「疑似連+スペシャルリーチ+変動中昇格」、「スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」又は「疑似連+スペシャルリーチ+再変動+変動中昇格」のいずれかの変動パターンが選択される(図11参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図11参照)。
【0726】
「15R通常大当たり」であって、演出態様として「ノーマルリーチ」演出態様が設定された場合は、通常大当たり用変動パターンテーブル202e2(図12参照)の「E5:ノーマルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「ノーマルリーチのみ」又は「ノーマルリーチ+再変動」のいずれかの変動パターンが選択される(図12参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図12参照)。
【0727】
「15R通常大当たり」であって、演出態様として「スーパーリーチ」演出態様が設定された場合は、通常大当たり用変動パターンテーブル202e2(図12参照)の「E6:スーパーリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スーパーリーチのみ」、「疑似連+スーパーリーチ」、「スーパーリーチ+再変動」又は「疑似連+スーパーリーチ+再変動」のいずれかの変動パターンが選択される(図12参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図12参照)。
【0728】
「15R通常大当たり」であって、演出態様として「スペシャルリーチ」演出態様が設定された場合は、通常大当たり用変動パターンテーブル202e2(図12参照)の「E7:スペシャルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スペシャルリーチのみ」、「疑似連+スペシャルリーチ」、「スペシャルリーチ+再変動」又は「疑似連+スペシャルリーチ+再変動」のいずれかの変動パターンが選択される(図12参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図12参照)。
【0729】
また、S402の処理において大当たり種別として「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」が設定された場合は、選択した停止パターンテーブル202d(Dテーブル202d4)において、保留球実行エリア203dに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に対応付けられた演出態様を選択する。即ち、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」に当選した場合、「特殊変動」がもれなく選択される。そして、選択された演出態様と確変大当たり用変動パターンテーブル202e1とを参照し、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。本実施形態では、この場合、「ムービー」のみが選択される(図11参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図11参照)。
【0730】
一方、S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、ハズレ時の表示態様を設定する(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様をハズレ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球実行エリア203dに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値と保留球数カウンタ203aの値と現在の遊技状態とに基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出態様として、「非リーチ(短縮)」演出態様、「非リーチ(通常)」演出態様、「ノーマルリーチ」演出態様、「スーパーリーチ」演出態様、「スペシャルリーチ」演出態様のいずれかを設定する。本実施形態では、上述したように、パチンコ機10の遊技状態が「確率変動状態」であるか、「時間短縮状態」であるか、「通常遊技状態」であるかに応じて、各演出態様に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるように停止パターンテーブル202d(Aテーブル202d1又はBテーブル202d2)が設定されている。
【0731】
次に、ハズレ時の変動パターンを決定し(S405)、S406の処理へ移行する。具体的には、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、ハズレ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。このとき、パチンコ機10の遊技状態が「通常遊技状態」にある場合は、保留球数カウンタ203aにて示されるその時の保留球数に対応した停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1又はBテーブル202d2(図10(a)又は図10(b)参照)のいずれかが選択される。また、パチンコ機10の遊技状態が「時間短縮状態」または「確率変動状態」にある場合は、保留球数カウンタ203aにて示されるその時の保留球数に対応した停止パターンテーブル202dのAテーブル202d1又はBテーブル202d2(図10(a)又は図10(b)参照)のいずれかが選択される。
【0732】
S404の処理において「非リーチ(短縮)」演出態様が設定された場合は、ハズレ用変動パターンテーブル202e3の「E0:非リーチ(短縮)」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「非リーチ(短縮)のみ」が選択され、他の変動パターンは選択されない(図13参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図13参照)。
【0733】
また、S404の処理において「非リーチ(通常)」演出態様が設定された場合は、ハズレ用変動パターンテーブル202e3の「E1:非リーチ(通常)」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「非リーチ(通常)のみ」が選択され、他の変動パターンは選択されない(図13参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図13参照)。
【0734】
また、S402の処理において「ノーマルリーチ」演出態様が設定された場合は、ハズレ用変動パターンテーブル202e3の「E2:ノーマルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「ノーマルリーチのみ」が選択され、他の変動パターンは選択されない(図13参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図13参照)。
【0735】
また、S402の処理において「スーパーリーチ」演出態様が設定された場合は、ハズレ用変動パターンテーブル202e3の「E3:スーパーリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スーパーリーチのみ」又は「疑似連+スーパーリーチ」が選択される(図13参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図13参照)。
【0736】
また、S402の処理において「スペシャルリーチ」演出態様が設定された場合は、ハズレ用変動パターンテーブル202e3の「E4:スペシャルリーチ」のグループにおいて、保留球実行エリア203dに格納されている変動種別カウンタCS1の値に対応付けられた変動パターンを選択する。即ち、この場合、「スペシャルリーチのみ」又は「疑似連+スペシャルリーチ」が選択される(図13参照)。そして、予め規定された変動パターンと変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される(図13参照)。
【0737】
このように、確変大当たり時における演出態様および変動パターンの設定処理と、通常大当たり時における演出態様及び変動パターンの設定処理と、ハズレ時における演出態様および変動パターンの設定処理とを、同じ乱数値C3,CS1を用いて同じ判定プログラムによって判定して決定することで、プログラムを共通化することができ、開発時における開発工数を削減することができる。
【0738】
S406の処理では、S403及びS405の処理によって決定された変動パターンの応じた変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターンに応じた変動時間を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S406)。具体的には、例えば、大当たり抽選に当選し、該大当たりが「15R確変大当たり」であって、さらに、「スーパーリーチのみ」の25秒の変動パターンが選択されていた場合は、大当たり・「15R確変大当たり」・「スーパーリーチのみ」を示す変動パターンコマンドが設定される。また、大当たり抽選にハズレて、さらに、「スーパーリーチのみ」の25秒の変動パターンが選択されていた場合は、ハズレ・「スーパーリーチのみ」を示す変動パターンコマンドが設定される。このように、変動演出が同じ変動時間であっても、変動パターンコマンドに変動演出の当否と大まかな変動パターンの内容も併せて設定することで、音声ランプ制御装置113は、当否を含む演出態様の内容と変動時間とを把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の変動パターンを決定することができる。
【0739】
また、S402又はS404の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S407)、変動処理(図28参照)へ戻る。具体的には、例えば、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「15R確変大当たり」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「7」図柄等)は特定せずに、「15R確変大当たり」であることを示す停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選し、その大当たりの内容が「15R通常大当たり」であれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「4」図柄等)は特定せずに、「15R通常大当たり」であることを示す停止種別コマンドを設定する。
【0740】
一方、大当たりに当選せず、さらに、「スーパーリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「787」等)は特定せずに、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様(所謂、前後ハズレ)であることを示す停止種別コマンドを設定する。また、大当たりに当選せず、さらに、「ノーマルリーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「737」等)は特定せずに、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様(所謂、前後以外ハズレ)であることを示す停止種別コマンドを設定する。さらに、大当たりに当選せず、さらに、「非リーチ」演出態様が選択されていれば、具体的な第3図柄の停止態様(例えば、「258」等)は特定せずに、ハズレ時の「非リーチ」演出態様(所謂、完全ハズレ)であることを示す停止種別コマンドを設定する。
【0741】
このように、停止種別コマンドに変動演出の当否に基づいた大まかな停止種別を設定することで、音声ランプ制御装置113(表示制御装置114)は、当否に基づいた停止種別を把握して、それらの情報を基により詳細は変動演出の停止結果を決定することができる。
【0742】
これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理(図26参照)のS101の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや表示種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
【0743】
次に、図30を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である大当たり処理(S103)について説明する。図30は、大当たり処理(S103)を示したフローチャートである。この大当たり処理(S103)は、上述したように、大当たりが発生する場合に、該大当たりの種類に応じて大入賞口65aの開放回数(ラウンド数)を設定すると共に、大入賞口65aの開放時間を設定する。また、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の大入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための開閉制御処理を実行する。即ち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口65aを開放し、大入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は大入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口65aを閉鎖する。この大入賞口65aの開放に関する制御と閉鎖に関する制御とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
【0744】
大当たり処理(S103)では、まず、大当たり中か否かを判別する(S501)。判別の結果、大当たり中でない場合には(S501:No)、この大当たり処理(S103)を終了して、タイマ割込処理(図26参照)へ戻る一方、大当たり中であると判別された場合には(S501:Yes)、次に、オープニング時間が経過したタイミングか否かを判別する(S502)。この判別は、変動処理(図28)のS315において設定したオープニング時間が経過したか否かを判別する。
【0745】
S502の判別の結果、オープニング時間が経過したタイミングであれば(S502)、その大当たりにおけるラウンド回数(大入賞口65aの開閉回数)と、大入賞口65aの開放秒数等を設定するために、S503~S510の処理を行う。
【0746】
S503の処理では、この大当たりが「2R確変大当たり」か否かを判別する(S503)。判別の結果、本大当たりが「2R確変大当たり」である場合は(S503:Yes)、本大当たりにおいて大入賞口65aの開放制御を2回行うべく、ラウンドカウンタに
「2」をセットして(S504)、処理をS506へ移行する。一方、本大当たりが「2R確変大当たり」でない場合(S503:No)、即ち、「15R確変大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「15R通常大当たり」である場合は、本大当たりにおいて大入賞口65aの開放制御を15回行うべく、ラウンドカウンタに「15」をセットして(S505)、処理をS506へ移行する。本実施形態において、MPU201は、該ラウンドカウンタの値を確認して、ラウンドカウンタに値が設定されている場合(即ち、「1」以上)は、大入賞口65aを開放制御しつつ、該ラウンドカウンタの値を1減算する。そして、ラウンドカウンタの値が「0」になった場合に、実行中の大当たりを終了するように構成されている。
【0747】
次いで、S506の処理では、大入賞口65aへの入賞個数を計数するための入賞カウンタの値に「10」をセットして(S506)、処理をS507へ移行する。本実施形態において、この入賞カウンタの値は、大入賞口65aへ球が1球入球する毎に1減算されるように構成され、MPU201は、大入賞口65aの開放後、所定の開放時間(後述するS507参照)が経過した場合か、或いは、該入賞カウンタの値が「0」になった場合に、大入賞口65aを閉鎖するように構成されている。
【0748】
S507の処理では、この大当たりの種類に応じて大入賞口開閉テーブル202gを参照して大入賞口65aの開放時間を設定して(S507)、大入賞口65aの開放設定をする(S508)。そして、大入賞口65aが開放中であることを示す開放中フラグをオンに設定して(S509)、音声ランプ制御装置113に対して大入賞口65aが開放中であることを示す開放コマンドを設定し(S510)、大入賞口65aの開閉制御を実行する開閉制御処理(S511)へ移行する。なお、S510の処理で設定された開放コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0749】
なお、S502の処理において、オープニング時間の経過タイミングでないと判別された場合は(S502:No)、オープニング時間が経過していないか、或いは、オープニング時間は経過済みで既に大入賞口65aの開放回数等の設定が終了しているので、S503~S510の処理をスキップして、処理をS511の開閉制御処理へ移行する。
【0750】
ここで、図31を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり処理の一処理である開閉制御処理(S511)について説明する。図31は、開閉制御処理(S511)を示したフローチャートである。上述したように、この開閉制御処理(S511)では、大当たり処理(S103)で設定された大入賞口65aの開放回数、開放時間および入賞個数に基づいて、大入賞口65aの開閉制御を実行する。
【0751】
この開閉制御処理(S511)では、まず、開放中フラグがオンであるか否かを判別する(S601)。開放中フラグがオンでなければ(S601:No)、大入賞口65aが開放中ではなく、インターバル時間中であるので、処理をS615へ移行する一方、開放中フラグがオンであれば(S601:Yes)、大入賞口65aが開放中であるので、次いで、大当たり処理において設定された大入賞口65aの1回の開放時間が経過したタイミングか否かを判別する(S602)。
【0752】
S602の処理において、大入賞口65aの開放時間が経過したタイミングであれば(S602:Yes)、大入賞口65aの閉鎖条件が成立し、そのラウンドにおける大入賞口65aの閉鎖タイミングであるため、入賞カウンタの値を「0」クリアして(S603)、大入賞口65aを閉鎖させるために、処理をS608へ移行する。S608からの大入賞口65aの閉鎖処理については、後述する。一方、S602の処理において、大入賞口65aの開放時間が経過したタイミングでなければ(S602:No)、次いで、大入賞口65aへ球が入賞したか否かを判断する(S604)。
【0753】
S604の処理において、大入賞口65aへ球が入賞していれば(S604:Yes)、入賞カウンタの値を1減算して(S605)、次いで、音声ランプ制御装置113に対して大入賞口65aに球が入賞したことを示す大入賞コマンドを設定する(S606)。そして、1減算した入賞カウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S607)。入賞カウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S607:No)、即ち、入賞カウンタの値が「0」以下である場合は、大入賞口65aに球が10個入賞して大入賞口65aの閉鎖条件が成立しているので、大入賞口65aを閉鎖させるために、処理をS608へ移行する。S606の処理で設定された大入賞コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0754】
なお、S604の処理において、大入賞口65aへ球が入賞していないと判別された場合(S604:No)、又は、S607の処理において、入賞カウンタの値が「0」より大きい値であると判別された場合は(S607:Yes)、大入賞口65aの閉鎖条件が成立しておらず、大入賞口65aの開放を継続するために、S608~S622の処理をスキップして、この開閉制御処理(S511)を終了する。この開閉制御処理の終了後は、大当たり処理(図30参照)へ戻る。
【0755】
S608からの大入賞口65aの閉鎖処理では、まず、大入賞口65aの閉鎖設定を行い(S608)、次いで、開放中フラグをオフに設定する(S609)。そして、音声ランプ制御装置113に対して大入賞口65aが閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを設定して(S610)、処理をS611へ移行する。なお、S610の処理で設定された閉鎖コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0756】
次いで、S611の処理では、大入賞口65aの1のラウンドが消化されたことから、ラウンドカウンタの値を1減算し(S611)、1減算したラウンドカウンタの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S612)。ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値である場合(S612:Yes)、該大当たりにおけるラウンド回数(大入賞口65aの開放回数)が残存している状態であるので、次の大入賞口65aの開放時に入賞した球を計数するため、入賞カウンタに「10」をセットし(S613)、次いで、大入賞口開閉テーブル202gを参照して大入賞口65aのインターバル時間を設定して(S614)、処理をS615へ移行する。S614で設定されるインターバル時間として、具体的には、例えば、「15R確変大当たり」、「15R通常大当たり」又は「15R(実質13R)確変大当たり」の3ラウンド目以降であれば、インターバル時間として2秒が設定される。また、「15R(実質13R)確変大当たり」の1ラウンド及び2ラウンド目、又は、「2R確変大当たり」であれば、インターバル時間として1秒が設定される。
【0757】
一方、S612の処理において、ラウンドカウンタの値が「0」より大きい値でない場合(S612:No)、即ち、ラウンドカウンタの値が「0」以下である場合は、この大当たりにおける大入賞口65aの開放動作がすべて終了したので、大当たり状態を終了させるために、大当たり制御テーブル202fを参照してこの大当たりのエンディング時間を設定する(S620)。そして、音声ランプ制御装置113に対して大当たりのエンディング演出の開始を示すエンディングコマンドを設定し(S621)、その他大当たりの終了設定処理を行って(S622)、開閉制御処理(S611)を終了する。この開閉制御処理の終了後は、大当たり処理(図30参照)へ戻る。なお、S621の処理で設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0758】
S615の処理では、S614において設定されたインターバル時間が経過したタイミングか否かを判別する(S615)。判別の結果、インターバル時間が経過したタイミングでなければ(S615:No)、インターバル時間が経過していないため、S616~S619の処理をスキップして、この開閉制御処理(S511)を終了する。一方、インターバル時間が経過したタイミングであれば(S615:Yes)、この大当たりの種類(種別)とラウンドカウンタとの値に応じて大入賞口開閉テーブル202gを参照して、大入賞口65aの開放時間を設定する(S616)。具体的には、例えば、「15R確変大当たり」、「15R通常大当たり」又は「15R(実質13R)確変大当たり」の3ラウンド目以降であれば、大入賞口65aの開放時間として29.5秒が設定される。また、「15R(実質13R)確変大当たり」の1ラウンド及び2ラウンド目、又は、「2R確変大当たり」であれば、大入賞口65aの開放時間として、2秒が設定される。
【0759】
S616の処理の後は、大入賞口65aの開放設定を行い(S617)、大入賞口65aが開放中であることを示す開放中フラグをオンに設定して(S618)、音声ランプ制御装置113に対して大入賞口65aが開放中であることを示す開放コマンドを設定し(S619)、この開閉制御処理(s511)を終了する。この開閉制御処理の終了後は、大当たり処理(図30参照)へ戻る。なお、S619の処理で設定された開放コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、次に実行されるタイマ割込処理の外部出力処理(図26のS101参照)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
【0760】
このように、大当たり処理(図30参照)と、該大当たり処理の中で大入賞口65aの開閉制御を行う開閉制御処理(図31参照)とを実行することで、主制御装置110のMPU201によって大当たり時における大入賞口65aの開閉する処理と、大当たり時における各種状態を音声ランプ制御装置113へ伝達する処理とが行われる。
【0761】
次いで、図32を参照して、停電等の発生した場合に主制御装置110において実行されるNMI割込処理について説明する。図32は、主制御装置110内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
【0762】
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
【0763】
次に、図33を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図33は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S802)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S803)。
【0764】
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S804)、オンされていれば(S804:Yes)、処理をS811へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S804:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S805)、記憶されていなければ(S805:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS811へ移行する。
【0765】
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S805:Yes)、RAM判定値を算出し(S806)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S807:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS811へ移行する。
【0766】
なお、図34のS906でも説明するが、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
【0767】
S811の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S811)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S812,S813)を実行する。
【0768】
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAM203の初期化処理(S812,S813)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S812,S813)を実行する。RAM203の初期化処理(S812,S813)では、RAM203の使用領域を「0」クリアし(S812)、その後、RAM203に初期値を設定する(S813)。RAM203の初期化処理の実行後は、S810の処理へ移行する。
【0769】
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S804:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S805:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S807:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S808)。そして、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S809)、S810の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
【0770】
S810の処理では、割込みを許可する(S810)。そして、後述するメイン処理(図34参照)に移行する。
【0771】
次に、図34を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図34は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別してカウンタの更新処理と電源断時処理とが実行される。
【0772】
メイン処理では、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S901)。そして、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S901:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S902,S903)。
【0773】
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S902)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では「899」、「250」)に達した際、「0」にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ203b領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S108(図26参照)の処理と同一の方法によって実行し(S903)、S901の処理へ移行する。
【0774】
ここで、このメイン処理が実行されている間、図26を参照して説明したタイマ割込処理が所定時間間隔(本実施形態では4ミリ秒)で起動され実行される。タイマ割込処理では、遊技の状態に応じて異なる処理が実行される。例えば、大当たり中には、大入賞口65aの開閉を制御する実行が行われ、第2入球口67への球の通過があれば、第2図柄表示装置83による第2図柄の表示制御が行われる。また、第1図柄表示装置37での動的表示を開始する場合に実行される大当たり抽選では、高確率状態か低確率状態かによって、取得した第1当たり乱数カウンタC1と比較する大当たり乱数値の数が異なってくる。よって、1回のタイマ割込処理の実行にかかる時間は、遊技の状態に応じて変化することになる。従って、一のタイマ割込処理が終了してから次のタイマ割込処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく、その時々の遊技の状態に応じて変化する。
【0775】
メイン処理の一処理である上記のS902,S903の処理は、このタイマ割込処理の残余時間の中で実行されることになる。つまり、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新が繰り返し実行されることになるので、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。特に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2とをランダムに更新することによって、これらを更新の初期値として使用する第1当たり乱数カウンタC1及び第2当たり乱数カウンタC2の更新に、ランダム性を持たせることができる。
【0776】
また、S901の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S901:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図37のNMI割込処理が実行されたということなので、S904以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S904)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S905)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S906)、RAM203のアクセスを禁止して(S907)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
【0777】
なお、S901の処理は、タイマ割込処理(図26参照)の残余時間内に行われるS902とS903の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。これにより、主制御装置110のメイン処理において、タイマ割込処理による各種設定が終了し、また、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新が終わったタイミングで、電源断の発生情報を確認している。よって、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理(図33参照)の終了後、処理をS901の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS901の処理から開始することができる。
【0778】
従って、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S801)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S901の処理から開始することができる。その結果、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
【0779】
本実施形態では、定期的に実行する処理をタイマ割込処理(図26参照)で実行し、メイン処理において、タイマ割込処理の残余時間に各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新を実行する場合について説明したが、タイマ割込処理にて実行していた処理の一部または全部を、メイン処理の中で所定時間(例えば、4ミリ秒)毎に実行するように構成してもよい。例えば、本実施形態においてタイマ割込処理にて実行していた賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S102)、大入賞口開閉処理(S103)、第2図柄制御処理(S105)及びスイッチ読み込み処理(S106)の一部または全部を、タイマ割込処理ではなく、メイン処理の中で4ミリ秒毎に実行するように構成してもよい。
【0780】
この場合、メイン処理の中で所定時間(4ミリ秒)経過したか否かを判断するステップを設け、所定時間経過したと判断された場合のみ、所定時間毎に実行する処理を実行し、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間の経過の有無にかかわらず実行するようにしてもよい。これにより、各カウンタCINI1,CINI2,CS1の更新は、所定時間毎に実行する処理の残余時間に実行されることになるが、所定時間毎に実行する処理は、遊技の状態に応じてその実行にかかる時間が変化するため、このように構成した場合であっても、各カウンタCINI1,CINI2,CS1をランダムに更新することができる。
【0781】
次に、図35から図44を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理(図35参照)と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理(図36参照)とがある。
【0782】
まず、図35を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図35は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
【0783】
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1115の電源断処理(図36参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図36を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図36のS1112参照)、S1115の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1115の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
【0784】
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
【0785】
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
【0786】
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S808へ移行する。
【0787】
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1115の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
【0788】
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が「0」クリアされる。
【0789】
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0790】
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1115の電源断処理の実行時にオンされる(図36のS1114参照)。つまり、電源断フラグは、S1115の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAM223の作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
【0791】
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。
【0792】
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
【0793】
次に、図36を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図36は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、前回S1101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したか否かが判別され(S1101)、1ミリ秒以上経過していなければ(S1101:No)、S1102~S1109の処理を行わずにS1110の処理へ移行する。S1101の処理で、1ミリ秒経過したか否かを判別するのは、S1102~S1109が短い周期(1ミリ秒以内)で処理する必要がないものであるのに対して、S1110の変動演出処理やS1111のコマンド判定処理は、短い周期で実行する方が好ましい処理であるからである。S1111の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1110の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
【0794】
S1101の処理において、前回S1101の処理が実行されてから1ミリ秒以上経過していると判断される場合は(S1101:Yes)、S1102の処理へ移行する。なお、S1101の処理が、図35に示す立ち上げ処理の後初めて実行された場合は、そのままS1102の処理へ移行する。
【0795】
S1102の処理では、S1103~S1112の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1107の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
【0796】
次いで、S1105の処理では、後述するS1111のコマンド判定処理によって設定される大当たりに関する演出を実行する大当たり演出処理を行い(S1105)、S1106の処理へ移行する。この大当たり演出処理については、図40において後述する。
【0797】
次いで、S1106の処理では、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1106)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン装置22の決定ボタン22a又は変更ボタン22bの有効期間において、該決定ボタン22a又は変更ボタン22bが押されたか否かの入力を監視し、上記有効期間に決定ボタン22a又は変更ボタン22bの入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この枠ボタン入力・演出処理(S1106)については、図42において後述する。
【0798】
枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1107)、その後音編集・出力処理を実行する(S1108)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
【0799】
S1108の処理後、液晶演出実行管理処理を実行し(S1109)、S1110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1107のランプ編集処理が実行され、また、S1108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動演出に要する時間と同期した時間で実行される。
【0800】
S1110の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドに基づいて変動演出を開始するための処理である変動演出処理を実行する。この変動演出処理の詳細については、図43を参照して後述する。そして、変動演出処理の後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行い(S1111)、S1112の処理へ移行する。このコマンド判定処理の詳細については、図37を参照して後述する。
【0801】
S1112では、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられたラウンド中昇格抽選カウンタ223kや昇格演出抽選カウンタ223nの各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を実行する(S1112)。具体的には、ラウンド中昇格抽選カウンタ223k及び昇格演出抽選カウンタ223nをそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態では、ラウンド中昇格抽選カウンタ223kは「99」、昇格演出抽選カウンタ223nは「9」)に達した際、それぞれ「0」クリアする。
【0802】
このように更新されたラウンド中昇格抽選カウンタ223k及び昇格演出抽選カウンタ223nは、上述したように、ラウンド中昇格抽選カウンタ223kは、大当たり中に、「15R通常大当たり」に対応する大当たりから「15R確変大当たり」に対応する大当たりへと変更する「ラウンド中昇格」演出の選定に使用され、昇格演出抽選カウンタ223nは、大当たり時に「ラウンド昇格」演出を実行する場合に、該「ラウンド中昇格」演出で表示するキャラクタ画像の選定に使用される。
【0803】
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
【0804】
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
【0805】
ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
【0806】
次に、図37を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1111)について説明する。図37は、このコマンド判定処理(S1111)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図36参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110又は表示制御装置114から受信したコマンドを判定する。
【0807】
コマンド判定処理(S1111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1201)。判別の結果、主制御装置110からコマンドを受信していれば(S1201:Yes)、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S1202)。そして、変動パターンコマンドを受信したと判別された場合(S1202:Yes)、該変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出する(S1203)。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示処理(図43参照)において、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定する場合に用いられる。その後、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0808】
一方、変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1202:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S1204)。そして、停止種別コマンドを受信したと判別された場合(S1204:Yes)、該停止種別コマンドから停止種別を抽出する(S1205)。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述する変動表示処理(図43参照)において、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定する場合に用いられる。その後、変動演出が開始されることを示す変動開始フラグ223aをオンに設定して(S1206)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0809】
なお、停止種別コマンドは、変動演出を開始する場合に主制御装置110が変動パターンコマンドを送信後、その変動パターンコマンドによって変動パターンが示された変動演出の停止種別を示すものとして、主制御装置110より必ず送信されるコマンドである。S1206の処理によって変動開始フラグ223aをオンに設定することにより、後に実行される変動演出処理(図36参照)において、先に保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された変動演出の変動パターン種別と、受信した変動パターンコマンドより抽出した変動演出の変動パターン種別とが一致するか否かの判定を行う。また、先に保留球数コマンドに含まれる各カウンタC1等の値に基づいて抽出された変動演出の停止種別と、受信した停止種別コマンドより抽出した変動演出の停止種別とが一致するか否かの判定を行う。それらの判定の結果、1の変動演出において、保留球数コマンドに基づく変動パターンと変動パターンコマンドに基づく変動パターンとが一致していない場合、又は、保留球数コマンドに基づく停止種別と停止種別コマンドに基づく停止種別とが一致していない場合は、何らかの異常(例えば、ノイズによるコマンド受信異常)が発生していると判断し、異常を示すためのエラー処理を行うように構成されている。
【0810】
S1204の処理の結果、停止種別コマンドを受信していないと判別された場合(S1204:No)、次いで、主制御装置110より確定コマンドを受信したか否かを判別する(S1207)。確定コマンドは、第3図柄表示装置81にて実行中の変動演出を確定表示させるためコマンドである。この確定コマンドを受信したと判別された場合は(S1207:Yes)、表示制御装置114に対して確定コマンドの受信を通知するための表示用確定コマンドを設定して(S1208)、処理をS1209へ移行する。
【0811】
S1209の処理では、この変動演出の実行を以って「時間短縮状態」が終了するか否か、即ち、「連荘」状態が終了するか否かを判別する(S1209)。判別の結果、「時間短縮状態」が終了すると判別された場合は(S1209:Yes)、「連荘」状態が終了したということなので、連荘カウンタ223oの値を「0」クリアし(S1210)、次いで、「楽曲選択」演出における表示状態を初期化するために、楽曲選択カウンタ223gの設定範囲を初期化(即ち、「0~2」)して(S1211)、このコマンド判定処理(S1111)を終了する。一方、S1209の処理において、「時間短縮状態」が終了しないと判別された場合(S1209:No)、「連荘」状態中か「通常遊技状態」中であるので、S1210及びS1211の処理をスキップして、このコマンド判定処理(S1111)を終了する。コマンド判定処理(S1111)の終了後は、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0812】
上述したように、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、「通常遊技状態」ではない遊技状態、即ち、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」を「連荘」中とし、「時間短縮状態」が終了するまでの「連荘」中の大当たり時における決定ボタン22aの押下操作時のみ、同一の遊技者による意思選択が明確に示されたものとみなし、変更ボタン22bの押下操作の有無に関わらず、意思選択フラグ223iをオンに設定するように構成する。そして、大当たり中の「ラウンド中昇格」演出において該意思選択フラグ223iのオン又はオフを確認して、「ラウンド中昇格」演出に現出させるキャラクタ画像を選択するように構成されている。このように構成することで、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。
【0813】
なお、S1208で設定された表示用確定コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用確定コマンドを受信した表示制御装置114では、第3図柄表示装置81において変動演出を確定表示させるように処理を実行する。
【0814】
S1207の処理の結果、確定コマンドを受信していないと判別された場合(S1207:No)、次いで、保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(S1212)。そして、保留球数コマンドを受信したと判別された場合(S1212:Yes)、保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の保留球数カウンタ203a(図6参照)の値(即ち、主制御装置110に保留された変動演出の保留球数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のサブ保留球数カウンタ223bに格納する(S1213)。
【0815】
ここで、保留球数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1213の処理によって、音声ランプ制御装置113のサブ保留球数カウンタ223bの値を、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113のサブ保留球数カウンタ223bの値が主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113のサブ保留球数カウンタ223bの値を修正し、主制御装置110の保留球数カウンタ203aの値に合わせることができる。
【0816】
また、S1213の処理の後、S1213の処理によって更新されたサブ保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定し(S1214)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。なお、S1214で設定された表示用保留球数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留図柄を第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbに表示させるように処理を実行する。
【0817】
S1212の処理の結果、保留球数コマンドを受信していないと判別された場合(S1212:No)、次いで、大当たりに関するコマンド、即ち、オープニングコマンド、開放コマンド、大入賞コマンド、エンディングコマンド又は閉鎖コマンドを受信したか否かを判別する(S1215)。そして、大当たりに関する上記コマンドを受信していないと判別された場合は(S1215:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S1217)、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。一方、大当たりに関するコマンドを受信したと判別された場合(S1215:Yes)、それら大当たりに関するコマンドに応じた処理を実行するため、大当たりコマンド処理(S1216)へ移行する。この大当たりコマンド処理の終了後は、このコマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0818】
ここで、図38を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たりコマンド処理(S1216)について説明する。図38は、大当たりコマンド処理(S1216)を示したフローチャートである。この大当たりコマンド処理(S1216)では、上述したように、主制御装置110から受信した大当たりに関するコマンド(オープニングコマンド、開放コマンド、大入賞コマンド、エンディングコマンド又は閉鎖コマンド)に基づく処理を実行する。
【0819】
この大当たりコマンド処理(S1216)では、まず、主制御装置110よりオープニングコマンドを受信したか否かを判別する(S1301)。判別の結果、主制御装置110からオープニングコマンドを受信していれば(S1301:Yes)、表示用オープニングコマンドを設定し(S1302)、次いで、大当たりに関する演出を実行するために、大当たり演出フラグ223jをオンに設定して(S1303)、処理をS1304へ移行する。
【0820】
なお、S1302で設定された表示用オープニングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用オープニングコマンドを受信した表示制御装置114では、大当たりの開始を認識して、第3図柄表示装置81において大当たりを開始する演出(例えば、オープニング演出)を表示させるように処理を実行する。
【0821】
次いで、S1304では、当該大当たりを発生した時点での遊技状態が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」であるか否かを判別する(S1304)。判別の結果、当該大当たりを発生した時点での遊技状態が「確率変動状態」又は「時間短縮状態」である場合は(S1304:Yes)、先の大当たりの後に付与された「確率変動状態」又は「時間短縮状態」中に再度オープニングコマンドを受信したことで、所謂「連荘」の大当たりであるため、連荘カウンタ223oの値を1加算し(S1305)、この大当たりコマンド処理(S1216)を終了する。大当たりコマンド処理の終了後は、コマンド判定処理(図37参照)に戻る。なお、S1304の処理において、「確率変動状態」又は「時間短縮状態」でないと判別された場合(S1304:No)、即ち、「通常遊技状態」におけるオープニングコマンドの受信であれば、所謂「連荘」には該当しないため、S1305の処理をスキップして、この大当たりコマンド処理(S1216)を終了する。
【0822】
一方、S1301の処理において、主制御装置110からオープニングコマンドを受信していない場合は(S1301:No)、次いで、主制御装置110から開放コマンドを受信したか否かを判別する(S1306)。判別の結果、主制御装置110から開放コマンドを受信していれば(S1306:Yes)、表示用開放コマンドを設定し(S1307)、この大当たりコマンド処理(S1216)を終了する。
【0823】
なお、S1307で設定された表示用開放コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用開放コマンドを受信した表示制御装置114では、大当たり時における大入賞口65aが開放されたことを認識して、該大入賞口65aの開放回数(即ち、ラウンド数)に応じて第3図柄表示装置81において該開放回数(ラウンド数)に応じた演出(例えば、「楽曲選択」演出または「楽曲再生」演出等)を表示させるように処理を実行する。
【0824】
S1306の処理において、主制御装置110から開放コマンドを受信していない場合は(S1306:No)、次いで、主制御装置110から大入賞コマンドを受信したか否かを判別する(S1308)。判別の結果、主制御装置110から大入賞コマンドを受信していれば(S1308:Yes)、大入賞口65aに球が入賞して所定の賞球(本実施形態では、15個)が払い出されることを示す表示用大入賞コマンドを設定し(S1309)、この大当たりコマンド処理(S1216)を終了する。
【0825】
なお、S1309で設定された表示用大入賞コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用大入賞コマンドを受信した表示制御装置114では、大当たり時において開放中の大入賞口65aに対して球が入賞したことを認識し、該入賞に応じて第3図柄表示装置81において該入賞に応じた演出(例えば、大当たり中における獲得出玉数表示)を表示させるように処理を実行する。
【0826】
S1308の処理において、主制御装置110から大入賞コマンドを受信していない場合は(S1308:No)、次いで、主制御装置110からエンディングコマンドを受信したか否かを判別する(S1310)。判別の結果、主制御装置110からエンディングコマンドを受信していれば(S1310:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(S1311)、次いで、大当たりに関する演出を終了させるため、大当たり演出フラグ223jをオフに設定して(S1312)、この大当たりコマンド処理(S1216)を終了する。
【0827】
なお、S1311で設定された表示用エンディングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用エンディングコマンドを受信した表示制御装置114では、大当たりの終了を認識して、第3図柄表示装置81において大当たりを終了させる演出(例えば、エンディング演出)を表示させるように処理を実行する。
【0828】
S1310の処理において、主制御装置110からエンディングコマンドを受信していない場合は(S1310:No)、コマンド判定処理(図37参照)のS1215において大当たりに関するコマンドとして判別されたコマンドは、上述したコマンド以外の閉鎖コマンドであるため、表示用閉鎖コマンドを設定し(S1313)、この大当たりコマンド処理を終了する。
【0829】
なお、S1313で設定された表示用閉鎖コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用閉鎖コマンドを受信した表示制御装置114では、大当たり時における大入賞口65aが閉鎖されたことを認識して、第3図柄表示装置81において大入賞口65aが閉鎖されたことを示す演出(例えば、インターバル演出)を表示させるように処理を実行する。
【0830】
図37に戻って、説明を続ける。S1201の処理において、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、主制御装置110からのコマンドを受信していないと判別された場合(S1201:No)、該コマンド記憶領域に記憶されているコマンドは、主制御装置110以外からコマンドを受信しているか否かを判別するため、表示側コマンド処理(S1218)へ移行する。なお、この表示側コマンド処理(S1218)の終了後は、コマンド判定処理(S1111)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0831】
ここで、図39を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される表示側コマンド処理(S1218)について説明する。図39は、表示側コマンド処理(S1218)を示したフローチャートである。この表示側コマンド処理(S1218)では、表示制御装置114からコマンドを受信しているか否かを判別すると共に、コマンドを受信している場合には、該コマンドに基づく処理を実行する。
【0832】
この表示側コマンド処理(S1218)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域に、表示制御装置114からのコマンドを受信しているか否かを判別する(S1401)。判別の結果、表示制御装置114からコマンドを受信していなければ(S1401:No)、この表示側コマンド処理(S1218)を終了して、コマンド判定処理(図37参照)に戻る一方、表示制御装置114からコマンドを受信していれば(S1401:Yes)、処理をS1402へ移行する。
【0833】
S1402の処理では、受信したコマンドがサブ用表示変更コマンドか否かを判別する(S1402)。判別の結果、サブ用表示変更コマンドを受信していれば(S1402:Yes)、楽曲選択カウンタ223gの値に1加算し(S1403)、この表示側コマンド処理(S1218)を終了する。
【0834】
ここで、サブ用表示変更コマンドは、表示制御装置114が音声ランプ制御装置113から変更コマンドを受信した場合に、該変更コマンドの受信に基づいて更新された選択中楽曲メモリ233jの値に対応して表示制御装置114が音声ランプ制御装置113へ送信するものである。よって、音声ランプ制御装置113は、サブ用表示変更コマンドを受信する毎に、S1403の処理を行い、表示制御装置114の選択中楽曲メモリ233jの値と、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値とを合わせる(同期させる)ことができる。このように構成することで、遊技者により変更ボタン22bが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している選択中の楽曲を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲選択」演出を実行することができるので、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで選択中の楽曲の認識のズレを防止することができ、適切な演出を提供することができる。
【0835】
S1402の処理において、受信したコマンドがサブ用表示変更コマンドでないと判別された場合(S1402:No)、表示制御装置114から受信したコマンドは、上述したサブ用表示変更コマンド以外のコマンド、即ち、サブ用表示決定コマンドであるので、楽曲選択カウンタ223gの値に基づいて決定楽曲メモリ223hに再生楽曲データを設定する(S1404)。なお、S1404の処理の後は、この表示側コマンド処理(S1218)を終了する。
【0836】
S1404の処理における決定楽曲メモリ223hに設定される値(再生する楽曲に対応するデータ)としては、例えば、楽曲選択カウンタ223gの値が「0」の場合に、サブ用表示決定コマンドを受信したとき、楽曲選択カウンタ223gの値(「0」)に対応する「楽曲AAA」を示す値が決定楽曲メモリ223hに書き込まれる。また、楽曲選択カウンタ223gの値が「1」の場合に、サブ用表示決定コマンドを受信したとき、楽曲選択カウンタ223gの値(「1」)に対応する「楽曲BBB」を示す値が決定楽曲メモリ223hに書き込まれる。また、楽曲選択カウンタ223gの値が「2」の場合に、サブ用表示決定コマンドを受信したとき、楽曲選択カウンタ223gの値(「2」)に対応する「楽曲CCC」を示す値が決定楽曲メモリ223hに書き込まれる。また、楽曲選択カウンタ223gの値が「3」の場合に、サブ用表示決定コマンドを受信したとき、楽曲選択カウンタ223gの値(「3」)に対応する「楽曲DDD」を示す値が決定楽曲メモリ223hに書き込まれる。また、楽曲選択カウンタ223gの値が「4」の場合に、サブ用表示決定コマンドを受信したとき、楽曲選択カウンタ223gの値(「4」)に対応する「楽曲EEE」を示す値が決定楽曲メモリ223hに書き込まれる。
【0837】
ここで、サブ用表示決定コマンドは、表示制御装置114が音声ランプ制御装置113から決定コマンドを受信した場合に、該決定コマンドの受信に基づいて設定された表示決定楽曲メモリ233kの値に対応して表示制御装置114が音声ランプ制御装置113へ送信するものである。よって、音声ランプ制御装置113は、サブ用表示決定コマンドを受信した場合に、S1404の処理を行い、表示制御装置114の表示決定楽曲メモリ233kの値と、音声ランプ制御装置113の決定楽曲メモリ223hの値とを合わせる(同期させる)ことができる。このように構成することで、遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している決定した楽曲を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲再生」演出を実行することができるので、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで実行される楽曲の認識のズレを防止することができ、適切な演出を提供することができる。
【0838】
次に、図40を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される大当たり演出処理(S1105)について説明する。図40は、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図36参照)内で実行される大当たり演出処理(S1105)を示したフローチャートである。この大当たり演出処理(S1105)は、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図36参照)において1ミリ秒ごとに実行され、コマンド判定処理(S1111)によって判定された大当たりに関するコマンドに応じて、大当たり演出フラグ223jがオンに設定されている場合に、大当たり演出に関する各処理を行う。
【0839】
この大当たり演出処理(S1105)では、まず、大当たり演出フラグ223jがオンに設定されているか否かを判別する(S1501)。判別の結果、大当たり演出フラグ223jがオンに設定されていなければ(S1501:No)、大当たり中ではないため、この大当たり演出処理(S1105)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。一方、大当たり演出フラグ223jがオンに設定されている場合は(S1501:Yes)、大当たり中であるため、大当たりに関する演出を実行すべく、S1502~S1513の処理を実行する。
【0840】
S1502の処理では、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」(以下、「15R確変大当たり」と「15R通常大当たり」とを総称して、「15R大当たり」と表現する場合がある)の1ラウンド目の開始時か否かを判別する(S1502)。判別の結果、「15R大当たり」の1ラウンド目の開始時であれば(S1502:Yes)、「楽曲選択」演出を実行するために、ボタン操作演出フラグ223cをオンに設定し(S1503)、次いで、ボタン有効タイマ223dに「315000」をセットして(S1504)、処理をS1505へ移行する。本実施形態では、「楽曲選択」演出は、大当たりの2ラウンド目が開始される前まで、即ち、1ラウンド目の実行中と、1ラウンド目と2ラウンド目との間のインターバル時間中とで行われるため、その最大時間である31.5秒に対応する値がボタン有効タイマ223dに設定される。
【0841】
次いで、S1505の処理では、連荘カウンタ223oの値と楽曲テーブル222eとを参照して、楽曲選択カウンタ223gの範囲(更新範囲)を設定し(S1505)、処理をS1506へ移行する。S1505の処理によって、大当たりの「連荘」回数に基づいて、「楽曲選択」演出で選択可能な楽曲数が設定される。
【0842】
そして、S1506の処理では、楽曲選択カウンタ223gの範囲(更新範囲)に基づいて選択可能楽曲コマンドを設定して(S1506)、この大当たり演出処理(S1105)を終了する。S1506で設定された選択可能楽曲コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、選択可能楽曲コマンドを受信した表示制御装置114では、「楽曲選択」演出において遊技者が選択可能な楽曲数を認識し、その楽曲数に対応する楽曲アイコン81a1~81a5を表示させるように処理を実行する。
【0843】
S1502の処理において、「15R大当たり」の1ラウンド目の開始時でないと判別された場合は(S1502:No)、次いで、「15R大当たり」の2ラウンド目の開始時か否かを判別する(S1507)。判別の結果、「15R大当たり」の2ラウンド目の開始時であると判別された場合(S1507:Yes)、決定コマンドを設定して(S1508)、この大当たり演出処理(S1105)を終了する。S1508で設定された決定コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、決定コマンドを受信した表示制御装置114では、決定コマンドを受信した段階で既に決定コマンドを受信していない(未受信の)場合に限り、「楽曲選択」演出において、現在、選択表示中の楽曲が決定されたものと判断し、該選択表示中の楽曲に対応する「楽曲再生」演出を第3図柄表示装置81で表示させるように処理を実行する。
【0844】
本実施形態のパチンコ機10では、「楽曲選択」演出中のボタン操作有効期間中に、決定ボタン22aが遊技者により押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ決定コマンドを送信するように構成されていると共に、「楽曲選択」演出の終了時、即ち、「15R大当たり」の2ラウンド目の開始時にも音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ決定コマンドを送信するように構成されている。
【0845】
従来、遊技者が自らの意思で好きな楽曲を選択可能な「楽曲選択」演出において、ボタン操作有効期間内に遊技者による変更ボタン22bの操作があった場合に、第3図柄表示装置81において実行されている「楽曲選択」演出で選択中の楽曲を変更可能に構成すると共に、ボタン操作有効期間内に遊技者による決定ボタン22aの操作があった場合に、第3図柄表示装置81において実行されている「楽曲選択」演出で選択表示中の楽曲によって、以後の「楽曲再生」演出が実行されるように構成されている。
【0846】
具体的には、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下検知を音声ランプ制御装置113によって行い、該決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作を検知した場合には、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ決定コマンド又は変更コマンドを送信するように構成されている。そして、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113から決定コマンド又は変更コマンドを受信した場合に、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作があったと判断して、第3図柄表示装置81において実行中の「楽曲選択」演出の演出内容を決定又は変更するように構成されている。
【0847】
即ち、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113からの指示(コマンド)に基づいて表示制御を行うように構成されており、該表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113からの変更コマンドの受信に基づいて、「楽曲選択」演出における選択表示中の楽曲の変更を認識するように構成されている。また、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113からの決定コマンドの受信に基づいて、「楽曲選択」演出における選択表示中の楽曲の決定を認識すると共に、該決定に基づいて「楽曲選択」演出において楽曲決定表示を行い、その後、該楽曲決定表示に基づいた「楽曲再生」演出の実行開始を認識するように構成されている。
【0848】
このように構成されたパチンコ機では、何らかの異常(例えば、コマンド欠落異常等)によって表示制御装置114が決定コマンドを受信できなかった場合、表示制御装置114は、「楽曲選択」演出における楽曲の決定を認識できないと共に、「楽曲選択」演出の終了を認識できず、「楽曲選択」演出を終了しなければいけない状況(例えば、「楽曲選択」演出中のボタン操作有効期間終了時)であっても該「楽曲選択」演出を継続して表示してしまい、本来実行すべき「楽曲再生」演出の実行を開始できないおそれがある。特に、ボタン操作有効期間が終了することで、それ以後のタイミングで決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作が有効判定なされず、選択表示中の表示画面から変更することも決定することもできない状況が発生してしまうおそれがある。
【0849】
そこで、「楽曲選択」演出の終了時に、該「楽曲選択」演出において選択表示中の楽曲による「楽曲再生」演出の実行を強制的に決定することが考えられる。即ち、「楽曲選択」演出において遊技者による決定ボタン22aの押下操作がなされていない場合であっても、該「楽曲選択」演出が終了するタイミングで「楽曲選択」演出において選択表示されている楽曲を、もれなく以後の「楽曲再生」演出で実行される楽曲として決定するように構成する。具体的には、「楽曲選択」演出において、遊技者によって決定ボタン22aが押下されておらず表示制御装置114へ決定コマンドが送信されていない場合に、「楽曲選択」演出の終了時に、楽曲が決定された旨を示すコマンド(例えば、決定ボタン22aが押下された場合に出力される決定コマンド)を送信するように構成する。このように構成することで、「楽曲選択」演出が実行された際に、楽曲の決定指示(決定コマンド)を表示制御装置114へ送信することができるため、「楽曲選択」演出において決定指示が出力されずに、「楽曲選択」演出が継続的に実行され続けてしまう事態を防止可能である。
【0850】
しかしながら、「楽曲選択」演出の終了時において、「楽曲選択」演出中に遊技者による決定ボタン22aの押下操作がなされたか否か、即ち、「楽曲選択」演出中に音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ決定コマンドを送信したか否かを判別し、その判別の結果、決定コマンドが送信済みの場合は改めて決定コマンドを送信せず、決定コマンドが送信されていない場合にのみ決定コマンドを送信するような制御を行ってしまうと、何らかの異常(例えば、ノイズ等)によって音声ランプ制御装置113が決定コマンドを送信したと誤認知している場合、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114に対して決定コマンドを送信できないため、表示制御装置114は、決定コマンドを受信できないことから「楽曲選択」演出の終了契機を認識できず、また、「楽曲再生」演出の実行契機を判断できず、「楽曲選択」演出を継続的に表示してしまうおそれがある。また、「楽曲選択」演出の終了時に、決定コマンドが送信済みであるか否かを判別する処理を実行する場合、「楽曲選択」演出の終了に伴って他の制御処理を実行している状態であるので、処理が煩雑になるおそれがある。
【0851】
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、「楽曲選択」演出の終了時、即ち、2ラウンド目の開始時に、「楽曲選択」演出中に決定コマンドが送信されたか否かを問わず、楽曲の決定を示す決定コマンドを送信するように構成する。このように構成することで、「楽曲選択」演出の終了時に、表示制御装置114に対して楽曲の決定を確実に指示することができ、決定コマンドを受信しなかったことによって、「楽曲選択」演出の終了契機にも関わらず「楽曲選択」演出の継続的な表示が発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0852】
また、「楽曲選択」演出の終了時に、決定コマンドが送信済みか否かの処理を行う必要性がなくなるので、「楽曲選択」演出の終了時における処理を簡易な構成にし、制御負担を軽減することができる。
【0853】
この場合に、「楽曲選択」演出中に遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合、該押下操作に基づく決定コマンドと、「楽曲選択」演出の終了に基づく決定コマンドとが重複して表示制御装置114に送信される。このような構成において、表示制御装置114にて先の決定コマンドに基づいて処理を行っていた場合、後の決定コマンドに基づく処理を実行しないように構成する。詳細については、図51の表示制御装置114のMPU231により実行されるボタン操作系コマンド処理(S2111)において説明する。
【0854】
このように構成することで、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して決定コマンドを重複して送信した場合であっても、表示制御装置114における重複した処理が実行されることを防止し、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。また、下流側の制御装置である表示制御装置114において、決定コマンドを重複して受信した場合であっても適切な処理を実行可能に構成することで、上流側の制御装置である音声ランプ制御装置113において煩雑な処理(例えば、決定コマンドを送信したか否かの判別処理)を実行する必要性がなくなるので、各制御装置113,114の開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【0855】
なお、S1508において決定コマンドを設定した場合に、該S1508の処理の後に、決定ボタン検知カウンタ223eの値を「0」クリアするように構成してもよい。このように構成することで、次回の決定ボタン22aの検出を初期状態から実施することができ、ノイズ等の影響による決定ボタン22aの誤検知を防止することができる。
【0856】
S1507の処理において、「15R大当たり」の2ラウンド目の開始時ではないと判別された場合は(S1507:No)、次いで、「15R大当たり」の7ラウンド目の開始時か否かを判別する(S1509)。本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、「15R大当たり」の7ラウンド目において、「ラウンド中昇格」演出を実行可能に構成されている。従って、「15R大当たり」の7ラウンド目の開始時であると判別された場合は(S1507:Yes)、次いで、ラウンド中昇格フラグ223mがオンされているか否かを判別し(S1510)、「ラウンド中昇格」演出を実行すべきか否かを確認する。判別の結果、ラウンド中昇格フラグ223mがオンされていると判別された場合は(S1510:Yes)、「ラウンド中昇格」演出の内容を選定するために、昇格演出設定処理(S1511)を実行し、その後、この大当たり演出処理(S1105)を終了する。昇格演出設定処理(S1511)の詳細については、後述する。
【0857】
一方、S1510の処理において、ラウンド中昇格フラグ223mがオンされていないと判別された場合は(S1510:No)、「ラウンド中昇格」演出を実行しないため、次いで、意思選択フラグ223iをオフに設定して(S1512)、この大当たり演出処理(S1105)を終了する。S1512の処理において、意思選択フラグ223iをオフに設定することで、次回の大当たり時において「楽曲選択」演出が実行された際に、遊技者によって変更ボタン22bが押下操作されたか否かを改めて設定することができる。
【0858】
なお、S1509の処理において、「15R大当たり」の7ラウンド目の開始時ではないと判別された場合は(S1509:No)、その他の大当たり演出処理を実行して(S1513)、その後、この大当たり演出処理(S1105)を終了する。
【0859】
ここで、図41を参照して、上述した大当たり演出処理(S1105)において実行される昇格演出設定処理(S1511)について説明する。図41は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される昇格演出設定処理(S1511)を示したフローチャートである。この昇格演出設定処理(S1511)では、実行中の「楽曲再生」演出が遊技者の意思に基づいて選択されたか否かを判別し、判別結果に応じて、「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像を選定するように構成されている。
【0860】
この昇格演出設定処理(S1511)では、まず、決定楽曲メモリ223hから現在実行中の「楽曲再生」演出に関する再生楽曲データを抽出し(S1601)、次いで、昇格演出テーブル222gと昇格演出抽選カウンタ223nが示す値とに基づいて、「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像を抽出(選定)して(S1602)、処理をS1603へ移行する。
【0861】
S1603の処理では、意思選択フラグ223iがオンされているか否かを判別する(S1603)。判別の結果、意思選択フラグ223iがオンされていないと判別された場合(S1603:No)、「楽曲選択」演出において、遊技者の意思に基づいて「楽曲再生」演出が選択されていないため、実行中の「楽曲再生」演出と、S1602において抽出(選定)された「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像との一致判定を行うことなく、S1602の抽選によって選定されたキャラクタ画像を使用するキャラクタ1使用画像コマンド、キャラクタ2使用画像コマンド又はオールキャスト画像コマンド(以下、キャラクタ1使用画像コマンドとキャラクタ2使用画像コマンドとオールキャスト画像コマンドを総称して、「昇格演出系コマンド」と称する場合がある)を設定し(S1604)、この昇格演出設定処理(S1511)を終了する。
【0862】
本実施形態では、「楽曲選択」演出において、遊技者が所定の操作(変更ボタン22bに対する押下操作、又は、「連荘」中の決定ボタン22aに対する押下操作)を行わない場合、「楽曲選択」演出において遊技者の意思により楽曲が選定されておらず、結果、実行中の「楽曲再生」演出も遊技者の意思に基づいて決定されていないと判断する。このような場合、実行中の「楽曲再生」演出で現出するキャラクタ画像と、抽選によって選定された「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致していなくても、遊技者は、特段、違和感を感じない。よって、「楽曲選択」演出において遊技者の意思が反映されたことを示す意思選択フラグ223iがオフに設定されている場合は、本来の「ラウンド中昇格」演出における抽選結果をそのまま実行して、「ラウンド中昇格」演出のランダム性を維持して演出のバリエーションを豊富(「楽曲再生」演出数×「ラウンド中昇格」演出数)にし、遊技の興趣を高めることができる。
【0863】
一方、S1603の処理において、意思選択フラグ223iがオンされていると判別された場合(S1603:Yes)、この大当たりにおける「楽曲選択」演出における「楽曲再生」演出の選択において、遊技者による何らかの意思表示(変更ボタン22bの押下操作または決定ボタン22aの押下操作)があったということなので、まず、該意思選択フラグ223iをオフに設定し(S1605)、次いで、S1601の処理で抽出した再生楽曲データと、S1602の処理で抽出した「ラウンド中昇格」演出との内容が一致するか否か、即ち、「楽曲再生」演出で使用されているキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出の抽選によって選定されたキャラクタ画像とが一致するか否かを判別する(S1606)。
【0864】
判別の結果、S1601の処理で抽出した再生楽曲データと、S1602の処理で抽出した「ラウンド中昇格」演出との内容が一致していると判別された場合(S1606:Yes)、「楽曲再生」演出で現出しているキャラクタ画像と「ラウンド中昇格」演出で現出するキャラクタ画像とが一致しているので、処理をS1604へ移行し、S1602の抽選によって選定されたキャラクタ画像を使用するキャラクタ1使用画像コマンド、キャラクタ2使用画像コマンド又はオールキャスト画像コマンドを設定する(S1604)。
【0865】
一方、S1601の処理で抽出した再生楽曲データと、S1602の処理で抽出した「ラウンド中昇格」演出との内容が一致していないと判別された場合は(S1606:No)、今回の「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ画像をオールキャスト画像に変更して設定し(S1607)、この昇格演出設定処理(S1511)を終了する。なお、S1606の判別において、S1602の処理においてオールキャスト画像が選択されていた場合は、いずれの再生楽曲データとも内容が一致するものと判断するように構成されている。
【0866】
このように、「楽曲選択」演出において、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択している場合、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致しているときは、そのまま該キャラクタ画像を表示し、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致していないときは、該キャラクタ画像をオールキャスト画像に変更する。このように構成することで、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。一方、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択していない場合は、「楽曲再生」演出のキャラクタ画像と「ラウンド中昇格」演出におけるキャラクタ画像との一致判定を行わずに済むので、制御負担を軽減させることができると共に、本来の「ラウンド中昇格」演出における抽選結果をそのまま実行して、「ラウンド中昇格」演出のランダム性を維持して演出のバリエーションを豊富(「楽曲再生」演出数×「ラウンド中昇格」演出数)にし、遊技の興趣を高めることができる。
【0867】
次に、図42を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)について説明する。図42は、枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を示したフローチャートである。この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)は、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図36参照)において1ミリ秒ごとに実行され、決定ボタン22a及び変更ボタン22bの有効操作期間を計数すると共に、決定ボタン22a又は変更ボタン22bが押下操作された場合における検知処理を行う。また、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの遊技者による押下操作が検知された場合に、該検知に基づいて表示制御装置114に対して決定コマンド又は変更コマンドの設定を行う。
【0868】
この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)では、まず、ボタン操作演出フラグ223cがオンされているか否かを判別する(S1701)。判別の結果、ボタン操作演出フラグ223cがオンされていないと判別された場合(S1701:No)、決定ボタン22a及び変更ボタン22bのボタン操作の有効期間外であるため、各ボタン22a,22bの検知処理を行わず、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を終了する。このように構成することで、各ボタン22a,22bのボタン操作有効期間内のみ、各ボタン22a,22bの検知処理を行い、それ以外の期間では各ボタン22a,22bの検知処理を行わずに済み、音声ランプ制御装置113の処理負担を軽減することができる。
【0869】
一方、S1701の処理において、ボタン操作演出フラグ223cがオンされていると判別された場合は(S1701:Yes)、決定ボタン22a及び変更ボタン22bのボタン操作の有効期間内であるので、次いで、決定ボタン22aがオンされたか否かを判別する(S1702)。判別の結果、決定ボタン22aがオンされていると判別された場合(S1702:Yes)、決定ボタン検知カウンタ223eの値に1加算し(S1703)、次いで、その1加算した決定ボタン検知カウンタ223eの値が「2」か否かを判別する(S1704)。判別の結果、決定ボタン検知カウンタ223eの値が「2」であると判別された場合(1704:Yes)、遊技者によって決定ボタン22aが押下操作されたと認識して、表示制御装置114へ送信すべき決定コマンドを設定して(S1705)、処理をS1706へ移行する。
【0870】
S1705の処理で設定された決定コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、決定コマンドを受信した表示制御装置114では、決定ボタン22aが遊技者により押下操作されたことを認識し、第3図柄表示装置81において決定ボタン22aが押下操作されたことに対応する演出を表示させるように処理を実行する。
【0871】
なお、本実施形態では、上述した大当たり演出処理(図36のS1105)において、「15R大当たり」の2R開始時と判定された場合に(図40のS1507:Yes参照)、決定コマンドを設定し、その後に実行される該枠ボタン入力監視・演出処理(図36のS1106)において決定ボタン検知カウンタ223eの値が「2」であると判定された場合も(図42のS1704:Yes参照)、決定コマンドが設定されるように構成されている。即ち、音声ランプ制御装置113の1のメイン処理(図36参照)の実行において、決定コマンドが2つ生成される場合がある。このような場合、本実施形態では、表示制御装置114側で決定コマンドを複数受信した場合でも対応可能な処理となっているため、生成された各決定コマンドをそれぞれ表示制御装置114に送信するように構成してもよいが、1のメイン処理の実行中に既に決定コマンドを生成している場合は、追加的な決定コマンドが生成されることを排除(防止)するように構成してもよい。このように構成することで、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114で同種のコマンドに対応する重複した制御を実行しなくて済むので、各制御装置113,114での制御負担を軽減することができる。
【0872】
S1706の処理では、S1705の処理において決定コマンドの送信を行って決定ボタン22aの有効判定を行ったことから、該決定ボタン22aの有効判定(検出)を初期化するために、決定ボタン検知カウンタ223eの値を「0」クリアし(S1706)、次いで、同じくS1705の処理において決定コマンドを送信したことにより、何らかの選択演出(例えば、「楽曲選択」演出)が決定していることから、該選択演出におけるボタン操作有効期間を終了するために、ボタン有効タイマ223dの値を「0」クリアして(S1707)、処理をS1708へ移行する。
【0873】
S1707の処理により、「楽曲選択」演出中に、遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合に、ボタン有効タイマ223dの値を「0」クリアし、後述するS1720の処理においてボタン操作演出フラグ223cをオフすることで、それ以後の「楽曲選択」演出における決定ボタン22a及び変更ボタン22bの検知処理をスキップすることができる。よって、「楽曲選択」演出において遊技者によって楽曲が選択決定された場合、それ以後の音声ランプ制御装置113における決定ボタン22a及び変更ボタン22bの処理を実行せずに済むため、音声ランプ制御装置113の処理負担を軽減することができる。
【0874】
S1708の処理では、連荘カウンタ223oの値が「0」より大きいか否か、即ち、「連荘」中であるか否かを判別する(S1708)。判別の結果、連荘カウンタ223oの値が「0」より大きい値(即ち、「1」以上)であると判別された場合は(S1708:Yes)、「連荘」中における決定ボタン22aの押下操作であるので、処理をS1715へ移行し、遊技者の意思が反映されたことを示す意思選択フラグ223iをオンに設定して(S1715)、処理をS1717へ移行する。一方、連荘カウンタ223oの値が「0」より大きい値でないと判別された場合は(S1708:No)、「連荘」中における決定ボタン22aの押下操作ではないので、遊技者の意思が反映されたとは限らないことから、S1715の処理をスキップして、処理をS1717へ移行する。
【0875】
このように、本実施形態のパチンコ機10では、「連荘」中の大当たり時における決定ボタン22aの押下操作時のみ、同一の遊技者による意思選択が明確に示されたものとみなし、変更ボタン22bの押下操作の有無に関わらず、意思選択フラグ223iをオンに設定するように構成する。そして、大当たり中の「ラウンド中昇格」演出において該意思選択フラグ223iのオン又はオフを確認して、「ラウンド中昇格」演出に現出させるキャラクタ画像を選択するように構成されている。よって、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。
【0876】
なお、S1702の処理において、決定ボタン22aがオンされていないと判別された場合は(S1702:No)、少なくとも決定ボタン22aのオン検出が連続的に行われていないため、一旦、決定ボタン検知カウンタ223eの値を「0」クリアして(S1709)、再度、決定ボタン22aに対する検知を初期状態から行うように設定してから、処理をS1710へ移行する。
【0877】
S1710の処理では、変更ボタン22bがオンされているか否かを判別する(S1710)。判別の結果、変更ボタン22bがオンされていると判別された場合(S1710:Yes)、変更ボタン検知カウンタ223fの値に1加算し(S1711)、次いで、その1加算した変更ボタン検知カウンタ223fの値が「2」か否かを判別する(S1712)。判別の結果、変更ボタン検知カウンタ223fの値が「2」であると判別された場合(S1712:Yes)、遊技者によって変更ボタン22bが押下操作されたと認識して、表示制御装置114へ送信すべき変更コマンドを設定して(S1713)、処理をS1714へ移行する。
【0878】
S1713の処理で設定された変更コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、変更コマンドを受信した表示制御装置114では、変更ボタン22bが遊技者により押下操作されたことを認識し、第3図柄表示装置81において変更ボタン22bが押下操作されたことに対応する演出を表示させるように処理を実行する。
【0879】
S1714の処理では、S1713の処理において変更コマンドの送信を行って変更ボタン22bの有効判定を行ったことから、該変更ボタン22bの有効判定(検出)を初期化するために、変更ボタン検知カウンタ223fの値を「0」クリアし(S1714)、処理をS1715へ移行する。S1715の処理では、上述したように、「楽曲選択」演出における変更ボタン22bの押下操作であるので、選択表示中の楽曲を変更していることから、遊技者の意思が反映されたことを示す意思選択フラグ223iをオンに設定して(S1715)、処理をS1717へ移行する。
【0880】
このように、本実施形態のパチンコ機10では、「楽曲選択」演出中に遊技者により変更ボタン22bが押下操作された場合、「楽曲選択」演出において表示されている楽曲の選択対象が変更されたことを認識し、遊技者が自らの意思に基づいて「楽曲選択」演出における楽曲を選択したとみなし、「ラウンド中昇格」演出を差し替え可能にすべく、意思選択フラグ223iをオンに設定するように構成する。そして、大当たり中の「ラウンド中昇格」演出において該意思選択フラグ223iのオン又はオフを確認して、「ラウンド中昇格」演出に現出させるキャラクタ画像を選択するように構成されている。このように構成することで、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。
【0881】
なお、本実施形態のパチンコ機10では、決定ボタン22aの検知処理を、変更ボタン22bの検知処理より優先して行い、決定ボタン22aの検知が判別された場合は、変更ボタン22bの検知処理を行わないように構成されている(S1702参照)。このように構成することで、例えば、決定ボタン22aと変更ボタン22bとが同時に押下操作されているような状況で、演出の内容を決定するための決定ボタン22aの押下操作の検知処理を、演出の内容を変更するための変更ボタン22bの押下操作の検知処理より優先することで、演出の内容を決定するという演出にとって主要な意思決定を、演出の内容を変更するという演出にとって補助的な意思決定より優先して判別することができる。
【0882】
なお、S1710の処理において、変更ボタン22bがオンされていないと判別された場合は(S1710:No)、少なくとも変更ボタン22bのオン検出が連続的に行われていないため、一旦、変更ボタン検知カウンタ223fの値を「0」クリアして(S1716)、再度、変更ボタン22bに対する検知を初期状態から行うように設定してから、処理をS1717へ移行する。
【0883】
S1717の処理では、ボタン有効タイマ223dの値が「0」より大きい値か否かを判別する(S1717)。即ち、各ボタン22a,22bの操作判定が有効なボタン操作有効期間か否かを判別する。判別の結果、ボタン有効タイマ223dの値が「0」より大きい値であると判別された場合(S1717:Yes)、ボタン有効タイマ223dの値を1減算し(S1718)、処理をS1719へ移行する。一方、ボタン有効タイマ223dの値が「0」より大きい値でないと判別された場合(S1717:No)、S1718の処理をスキップして、処理をS1719へ移行する。
【0884】
S1719の処理では、ボタン有効タイマ223dの値が「0」以下か否かを判別する(S1719)。即ち、各ボタン22a,22bの操作判定が有効なボタン操作有効期間が終了したか否かを判別する。判別の結果、ボタン有効タイマ223dの値が「0」以下であると判別された場合(S1719:Yes)、ボタン操作有効期間が終了したということなので、ボタン操作演出フラグ223cをオフに設定し(S1720)、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を終了する。一方、ボタン有効タイマ223dの値が「0」以下ではないと判別された場合(S1719:No)、ボタン操作有効期間中であるので、S1720の処理をスキップして、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を終了する。枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)の終了後は、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0885】
このように、枠ボタン入力監視・演出処理(S1106)を実行することで、各ボタン22a,22bのボタン操作有効期間中にのみ、各ボタン22a,22bの検知処理を実行して、MPU221の処理負担を軽減することができると共に、各ボタン22a,22bの検知に伴って決定コマンド又は変更コマンドの設定を行い、表示制御装置114に対して各ボタン22a,22bに対する遊技者の押下操作があった旨を通知することができる。また、「連荘」中における決定ボタン22aの操作、又は、いずれの状態における変更ボタン22bの押下操作が行われたことに対して意思選択フラグ223iを設定することで、該意思選択フラグ223iの設定状況を、大当たり中の「ラウンド中昇格」演出の選定時に参照することができる。
【0886】
なお、S1719の処理において、ボタン有効タイマ223dの値が「0」以下であると判定された場合、即ち、ボタン操作有効期間が終了した場合に、決定コマンドを設定するように構成してもよい。本実施形態のパチンコ機10では、「15R大当たり」における大当たりの2ラウンド目の開始されたと判断された場合に、決定コマンドを送信するように構成されているが(図40のS1508参照)、ボタン操作有効期間が終了したと判断された場合、即ち、「15R大当たり」の1ラウンド目のインターバル時間が終了したと判断された場合に、決定コマンドを送信するように構成してもよい。このように構成することで、「楽曲選択」演出の終了時に、表示制御装置114に対して楽曲の決定を確実に指示することができ、決定コマンドを受信しなかったことによって、「楽曲選択」演出の終了契機にも関わらず「楽曲選択」演出の継続的な表示が発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0887】
次に、図43を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出処理(S1110)について説明する。図43は、この変動演出処理(S1110)を示したフローチャートである。この変動演出処理(S1110)は、メイン処理(図36参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるための各種処理を実行する。
【0888】
変動演出処理(S1110)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223aがオンか否かを判別する(S1801)。そして、変動開始フラグ223aがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1801:No)、主制御装置110より少なくとも停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動演出処理(S1110)を終了して、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0889】
一方、変動開始フラグ223aがオンであると判別された場合(S1801:Yes)、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドをともに受信しているので、変動演出を開始すべく、変動開始フラグ223aをオフし(S1802)、次いで、保留情報格納エリア223pに設けられた保留情報格納第1エリアに含まれるデータを実行情報格納エリア223qへシフトし(S1803)、さらに、保留情報格納エリア223pに設けられた保留情報格納第2~第4エリアに含まれるデータを保留情報格納第1~第3エリアへシフトして(S1804)、処理をS1805へ移行する。
【0890】
つまり、この場合は、保留された変動演出が1つ減り、時間的に1番目に保留された変動演出の実行が開始されるので、その1番目に保留された変動演出に対応する保留情報第1エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、実行中の変動演出に対応する実行情報格納エリア223qの各格納エリア223q1~223q4に移動させる。また、保留情報格納第2エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第1エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させ、保留情報格納第3エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第2エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させ、保留情報格納第4エリアの各格納エリア223p1~223p4に格納された各カウンタC1~C3,CS1の値を、保留情報格納第3エリアの各格納エリア223p1~223p4に移動させる。
【0891】
これにより、実行情報格納エリア223qには、主制御装置110の保留球実行エリア203dに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになり、保留情報格納第1~第4エリアには、それぞれ、主制御装置110の保留球格納エリア203cの保留第1~第4エリアに格納された各カウンタC1~C3,CS1と同じ値が格納されることになる。
【0892】
次いで、S1805の処理では、実行情報格納エリア223qに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する変動演出の変動パターンを取得する(S1405)。その後、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、取得した変動パターンに基づいて表示用変動パターンコマンドを設定し(S1806)、処理をS1807へ移行する。
【0893】
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで第3図柄表示装置81に第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御を開始する。
【0894】
次いで、S1807の処理において、実行情報格納エリア223qに記憶される各カウンタC1~C3,CS1の値に基づいて、今から実行する変動演出の停止種別を取得する(S1807)。その後、取得した変動演出の停止種別に基づいて表示用停止種別コマンドを設定し(S1808)、処理をS1809へ移行する。
【0895】
ここで設定された表示用停止種別コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、S1806の処理により設定された表示用変動パターンコマンドによって実行される変動演出を確定表示させる場合に、この表示用停止種別コマンドにて示される停止種別に対応する停止図柄を設定する。
【0896】
なお、実行情報格納エリア223qに記憶されている値に基づく変動パターンと変動パターンコマンドが示す変動パターンとが一致しない場合、又は、実行情報格納エリア223qに記憶されている値に基づく停止種別と停止種別コマンドが示す停止種別とが一致しない場合に、表示用エラーコマンドを送信するように構成してもよい。このように構成することで、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【0897】
ここで設定された表示用エラーコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。表示制御装置114では、この表示用エラーコマンドを受信することによって、変動演出に関して何らかの異常が発生したことを認識し、第3図柄表示装置81をエラー表示(例えば、デフォルト変動)に切り替え、そのエラー表示の表示制御を開始する。
【0898】
S1809の処理では、S1807の処理で取得した停止種別が「15R確変大当たり」か否かを判別する(S1809)。判別の結果、取得した停止種別が「15R確変大当たり」である場合は(S1809:Yes)、処理をS1810へ移行する。一方、取得した停止種別が「15R確変大当たり」でない場合には(S1809:No)、S1810及びS1811の処理をスキップして、処理をS1812へ移行する。
【0899】
本実施形態では、「ラウンド中昇格」演出を実行可能に構成されている。しかし、該「ラウンド中昇格」演出は、「15R確変大当たり」に当選している場合に、変動演出では「15R通常大当たり」を一旦表示し、その後、大当たり中に「15R通常大当たり」を「15R確変大当たり」に変更(昇格)する演出である。これにより、「15R確変大当たり」の変動演出以外では、「ラウンド中昇格」演出を実行すると演出上の齟齬が生じることから実行することができない。よって、S1809の処理において「15R確変大当たり」の変動演出が否かを判断し、該「15R確変大当たり」でない場合には、「ラウンド中昇格」演出に関する処理であるS1811を実行しないように構成することで、MPU221における制御負担を軽減することができると共に、演出上の齟齬が発生しないようにすることができる。
【0900】
S1810の処理では、S1805の処理で取得した変動パターンに「変動中昇格」演出が含まれているか否かを判別する(S1810)。判別の結果、取得した変動パターンに「変動中昇格」演出が含まれている場合は(S1810:Yes)、処理をS1811へ移行して「ラウンド中昇格」演出の抽選処理および設定処理を実行するラウンド昇格設定処理を実行する(S1811)。一方、取得した変動パターンに「変動中昇格」演出が含まれていない場合は(S1810:No)、S1811の処理をスキップして、処理をS1812へ移行する。
【0901】
本実施形態では、「ラウンド中昇格」演出を実行する場合に、変動演出では「15R通常大当たり」を一旦表示し、その後、大当たり中に「15R通常大当たり」を「15R確変大当たり」に変更(昇格)する演出を実行する。しかし、変動演出において「変動中昇格」演出を実行して「15R確変大当たり」が現出済み(報知済み)である状態で、大当たり中に「ラウンド中昇格」演出を実行してしまうと、既に表示されている「15R確変大当たり」が更に昇格するかのような演出を実行してしまい、演出内容が重複することによって遊技者を混乱させてしまうおそれがある。即ち、変動演出で「変動中昇格」演出が実行される場合は、変動演出内で「15R確変大当たり」が報知されてしまうことから、「ラウンド中昇格」演出を行う必要がない。そこで、S1810の処理において変動演出において「変動中昇格」演出が実行されるか否かを判断し、「変動中昇格」演出が実行される場合は、「ラウンド中昇格」の実行抽選を行う処理であるS1811を実行しないように構成することで、MPU221における制御負担を軽減することができると共に、重複した演出を実行してしまうことによって遊技者に混乱を与えるような事態を防止することができる。
【0902】
S1811の処理では、上述したように、「ラウンド中昇格」演出を実行するか否かの抽選処理と、該抽選処理によって「ラウンド中昇格」演出を実行することになった場合に、該「ラウンド中昇格」演出において表示する演出内容を設定する演出設定処理を実行する。
【0903】
ここで、図44を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるラウンド昇格設定処理(S1811)について説明する。図44は、このラウンド昇格設定処理(S1811)を示したフローチャートである。このラウンド昇格設定処理(S1811)は、上述したように、変動演出処理(S1110)の中で実行されることから、変動演出の開始時において、変動演出において仮の「15R通常大当たり」に関する停止図柄を表示するか否かと、大当たり中に「ラウンド中昇格」演出を実行するか否かが併せて設定される。
【0904】
このラウンド昇格設定処理(S1811)では、まず、「ラウンド中昇格」演出(の実行)に当選したか否かが判別される(S1901)。この判別は、上述したように、ラウンド中昇格抽選テーブル222fとラウンド中昇格抽選カウンタ223kの値とに基づいて行われる。判別の結果、「ラウンド中昇格」演出(の実行)に当選していないと判別された場合は(S1901:No)、以降の処理をスキップして、このラウンド昇格設定処理(S1811)を終了して、変動演出処理(図43)に戻る。一方、「ラウンド中昇格」演出(の実行)に当選したと判別された場合は(S1901:Yes)、処理をS1902へ移行する。
【0905】
S1902の処理では、変動演出において仮の「15R通常大当たり」の停止図柄を表示させるために、表示用疑似時短大当たりコマンドを設定し(S1902)、次いで、この変動演出の実行後に行われる大当たり演出において「ラウンド中昇格」演出を実行させるために、ラウンド中昇格フラグ223mをオンに設定して(S1903)、このラウンド昇格設定処理(S1811)を終了する。ラウンド昇格設定処理(S1811)の終了後は、変動演出処理(図43参照)に戻る。
【0906】
S1902の処理において設定された表示用疑似時短大当たりコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理のコマンド出力処理(図36のS1102参照)により表示制御装置114に対して送信される。これにより、表示用疑似時短大当たりコマンドを受信した表示制御装置114では、先に受信済みの表示用停止種別コマンドに基づく停止図柄を「15R通常大当たり」に対応する停止図柄に変更するように処理を実行する。よって、該変動演出では、「15R通常大当たり」に対応する(仮の)停止図柄が確定表示される。
【0907】
図43に戻って説明を続ける。S1812の処理では、変動演出の開始に伴い、保留球が消費される(即ち、保留球に対応する変動演出の設定が行われた)のに合わせて、サブ保留球数カウンタ223bの値を1減らし(S1812)、更新後のサブ保留球数カウンタ223bの値で示される保留球数を表示制御装置114に対して通知するための表示用保留球数コマンドを設定し(S1813)、この変動演出処理(S1110)を終了する。変動演出処理(S1110)の終了後は、メイン処理(図36参照)に戻る。
【0908】
このように、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの遊技者による押下操作を検出し、該検出に基づいて表示制御装置114に対して決定ボタン22a又は変更ボタン22bの操作に基づく決定コマンド又は変更コマンドを送信して表示制御を指示するように構成されていると共に、上記指示に基づいて表示制御装置114から送信されるサブ用表示決定コマンド又はサブ用表示変更コマンドに基づいて、表示制御装置114の選択中楽曲メモリ233jの値と、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値とを合わせる(同期)させること、又は、表示制御装置114の表示決定楽曲メモリ233kの値と、音声ランプ制御装置113の決定楽曲メモリ223hの値とを合わせる(同期させる)ように構成されている。このように構成することで、遊技者により決定ボタン22a又は変更ボタン22bが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している表示内容(決定した楽曲又は選択中の楽曲)を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲選択」演出または「楽曲再生」演出を実行することができるので、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114との認識のズレを防止することができ、適切な演出を提供することができる。
【0909】
また、本実施形態の音声ランプ制御装置113は、「楽曲選択」演出の終了時、即ち、2ラウンド目の開始時に、「楽曲選択」演出中に決定コマンドが送信されたか否かを問わず、楽曲の決定を示す決定コマンドを送信するように構成されている。このように構成することで、「楽曲選択」演出の終了時に、表示制御装置114に対して楽曲の決定を確実に指示することができ、決定コマンドを受信しなかったことによって、「楽曲選択」演出の終了契機にも関わらず「楽曲選択」演出の継続的な表示が発生してしまうことを確実に防止することができる。また、「楽曲選択」演出の終了時に、決定コマンドが送信済みか否かの処理を行う必要性がなくなるので、「楽曲選択」演出の終了時における処理を簡易な構成にし、制御負担を軽減することができる。
【0910】
さらに、本実施形態の音声ランプ制御装置113は、「楽曲選択」演出において、遊技者が所定の操作(変更ボタン22bに対する押下操作、又は、「連荘」中の決定ボタン22aに対する押下操作)が行われない場合、「楽曲選択」演出において遊技者の意思が反映されておらず、結果、実行中の「楽曲再生」演出も遊技者の意思に基づいて決定されていないと判断する。このような場合は、実行中の「楽曲再生」演出で現出するキャラクタ画像と、抽選によって選定された「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致していなくても、遊技者は、特段、違和感を感じない。よって、「楽曲選択」演出において遊技者の意思が反映されたことを示す意思選択フラグ223iがオフに設定されている場合は、本来の「ラウンド中昇格」演出における抽選結果をそのまま実行して、「ラウンド中昇格」演出のランダム性を維持して演出のバリエーションを豊富(「楽曲再生」演出数×「ラウンド中昇格」演出数)にし、遊技の興趣を高めることができる。
【0911】
一方、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、「楽曲選択」演出において、遊技者が自らの意思で「楽曲再生」演出を選択している場合、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出のキャラクタ画像とが一致しているときは、そのまま該キャラクタ画像を表示する。このように構成することで、「楽曲再生」演出に現出するキャラクタ画像と、「ラウンド中昇格」演出に現出するキャラクタ画像とに関連性を持たせ、大当たり全体における演出バランスの統一性を維持し、遊技者に違和感なく大当たり演出を堪能させることができる。
【0912】
次に、図45から図63を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理(図45参照)と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理(図46(a)参照)と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理(図46(b)参照)とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
【0913】
まず、図45を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図45は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
【0914】
このメイン処理は、電源投入時によりMPU231によって起動されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S2001)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。また、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。なお、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
【0915】
さらに、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始でるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
【0916】
次いで、電源投入時主画像(図示せず)に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S2002)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
【0917】
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231は、この転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。この電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
【0918】
なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
【0919】
S2002の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像(図示せず)に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像(図示せず)に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S2003)。
【0920】
この転送指示には、電源投入時変動画像(図示せず)に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
【0921】
S2003の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像(図示せず)に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233aをオンする(S2004)。これにより、簡易画像表示フラグ233aがオンの間は、後述する転送設定処理(図61(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理(図61(b)参照)が実行される。
【0922】
また、簡易画像表示フラグ233aは、この常駐画像転送設定処理(図61(b)参照)による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図46(b)参照)において、画像投入時画像(電源投入時主画像や電源投入時変動画像(共に図示せず))が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図46(b)のS2028参照)および簡易表示設定処理(図46(b)のS2029参照)が実行される。
【0923】
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。
【0924】
そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像(共に図示せず)をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。
【0925】
一方、遊技者等は、電源投入時主画像(図示せず)が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
【0926】
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像(図示せず)がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。よって、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、電源投入時主画像を確認することができ、動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
【0927】
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像(図示せず)とあわせて電源投入時変動画像(図示せず)もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように構成されている。よって、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1入球口64へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンド及び表示用停止種別コマンドを受信した場合は、電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。従って、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、電源投入時変動画像による簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
【0928】
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像(図示せず)が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているので、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像(図示せず)を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
【0929】
S2004の処理の後、割込許可を設定し(S2005)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S2005の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理(図46(a)参照)およびV割込処理(図46(b)参照)を実行する。
【0930】
次いで、図46(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図46(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
【0931】
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S2011)、このコマンド割込処理を終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理(図46(b)参照)のコマンド判定処理(図47参照)または簡易コマンド判定処理(図46(b)のS2028参照)によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
【0932】
次いで、図46(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図46(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リスト(図25参照)を作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
【0933】
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒毎に行われることになる。従って、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがない。その結果、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
【0934】
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図46(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233aがオンであるか否かを判別し(S2021)、簡易画像表示フラグ233aがオンであると判別されると(S2021:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、電源投入時画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S2028)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S2029)を実行して、S2024の処理へ移行する。
【0935】
一方、S2021の処理において、簡易画像表示フラグ233aがオンではない、即ち、オフであれば(S2021:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、電源投入時画像ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S2022)を実行し、次いで、表示設定処理(S2023)を実行し、処理をS2024へ移行する。
【0936】
コマンド判定処理(S2022)では、コマンド割込処理(図46(a)参照)によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行する。また、表示用デモコマンドや、変動演出を実行するための表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド、表示用確定コマンド又は表示用疑似時短大当たりコマンド(以下、「変動演出系コマンド」という場合がある)が格納されていた場合は、デモ表示や変動演出を第3図柄表示装置81に表示させるべく、デモ用表示データテーブル232a1、又は、変動パターン種別若しくは停止種別に応じた変動用表示データテーブル232a1を、表示データテーブルバッファ233bに設定する。さらに、設定された表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を転送データテーブルバッファ233dに設定する。また、「楽曲選択」演出や「楽曲再生」演出等の大当たり演出に関するコマンドが格納されていた場合は、各演出に対応する表示データテーブル232a1又は追加データテーブル232a2を表示データテーブルバッファ233b又は追加データテーブルバッファ233cに設定する。さらに、遊技者によって決定ボタン22a又は変更ボタン22bが押下操作された場合に送信されるコマンド(決定コマンド又は変更コマンド。以下、「ボタン操作系コマンド」という場合がある。)が格納されていた場合は、各ボタン22a,22bの押下操作に対応する追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに設定する。
【0937】
このコマンド判定処理(S2022)では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される33.3ミリ秒間隔で行われるため、その33.3ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。
【0938】
特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合は、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドの変動演出系コマンドが同時にコマンドバッファに格納されている可能性があり、また、大当たり開始時に実行される「楽曲選択」演出の実行中の場合は、決定コマンドや変更コマンドのボタン操作系コマンドや開放コマンドの大当たりに関するコマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性がある。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の表示態様を素早く把握し、その表示態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。なお、このコマンド判定処理(S2022)の詳細については、図47から図56を参照して後述する。
【0939】
表示設定処理(S2023)では、コマンド判定処理(S2022)などによって表示データテーブルバッファ233bおよび追加データテーブルバッファ233cに設定された表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2の内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出を決定し、その決定した演出に対応する表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定する。なお、この表示設定処理(S2023)の詳細については、図57から図60を参照して後述する。
【0940】
表示設定処理(S2023)が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S2024)。このタスク処理(S2024)では、表示設定処理(S2023)もしくは簡易表示設定処理(S2029)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【0941】
次に、転送設定処理を実行する(S2025)。この転送設定処理(S2025)では、簡易画像表示フラグ233aがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233aがオフである間は、転送データテーブルバッファ233dに設定される転送データテーブル232a3の転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。さらに、音声ランプ制御装置113からボタン操作系コマンドを受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、「楽曲選択」演出または「楽曲再生」演出の表示態様で使用する画像データや背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。なお、この転送設定処理(S2025)の詳細については、図61及び図62を参照して後述する。
【0942】
次いで、描画処理を実行する(S2026)。この描画処理(S2026)では、タスク処理(S2024)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S2025)により設定された転送指示とから、図25に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する。なお、この描画処理(S2026)の詳細については、図63を参照して後述する。
【0943】
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S2027)。そして、このV割込処理を終了する。S2027の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理(S2022)において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(「15R確変大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「15R通常大当たり」、ハズレ時の「ノーマルリーチ」演出態様、ハズレ時の「スーパーリーチ」演出態様、ハズレ時の「スペシャルリーチ」演出態様、「非リーチ」演出態様)に対応する停止種別テーブル(図示せず)と停止図柄カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
【0944】
ここで、従来のパチンコ機等の遊技機において、開発予算や用途(描画精度)を考慮して、第3図柄表示装置81で表示される動画のフレームレートが異なる(例えば、20fps、30fps又は50fps)ように構成されている。具体的には、例えば、開発予算が少ない遊技機や、動きが少ない動画や表示の滑らかさを求められていない動画を用いた遊技機の場合は、低いフレームレート(例えば、20fps)で表示制御(描画)される第3図柄表示装置81が用いられている。一方、開発予算が多く、また、動きが多い動画や表示の滑らかさを求められる動画を用いた遊技機の場合は、高いフレームレート(例えば、50fps)で表示制御(描画)される第3図柄表示装置81が用いられている。よって、機種ごとに第3図柄表示装置81の表示制御に関するフレームレートが異なり、また、その第3図柄表示装置81の制御の要する時間(単位処理時間)も異なるように構成されている。
【0945】
一方で、表示制御装置114で表示制御される第3図柄表示装置81の表示内容を決定する音声ランプ制御装置113は、コストや開発効率を考慮して、異なる機種間でも共通化されている。従って、機種によって表示制御装置114におけるフレームレート(単位処理時間)が異なる構成であるにも関わらず、音声ランプ制御装置113の単位処理時間は共通であるため、音声ランプ制御装置113から送信したコマンドを表示制御装置114が処理する場合に、不具合が生じる可能性がある。
【0946】
具体的には、例えば、低いフレームレート(20fps)で表示制御(描画)される表示制御装置114の場合に、1のフレームは50ミリ秒単位で描画されるため、該50ミリ秒内で音声ランプ制御装置113から受信したコマンドをコマンド判定処理(S2022)で処理しつつ、該コマンド判定処理(S2022)で受信したコマンドに基づいて50ミリ秒単位で表示設定処理(S2023)で表示制御を行うように構成されている。よって、低いフレームレートの表示制御装置114は、高いフレームレート(例えば、50fps)の表示制御装置114と比べて、1のフレームを描画する間に音声ランプ制御装置113から受信するコマンド数が多くなる場合がある。従って、低いフレームレートの表示制御装置114ほど、1のフレーム間にコマンドが集中した場合に処理負担が増加してしまうおそれがある。
【0947】
また、表示制御装置114が音声ランプ制御装置113から受信するコマンドは、変動演出の実行を示す表示用変動パターンコマンドや、遊技者の意思決定を示す決定コマンド等の、第3図柄表示装置81で行われる演出にとって主要な(重要度が高い)コマンドと、表示用確定コマンドや、遊技者の意思を暫定的に変更することを示す変更コマンド等の、第3図柄表示装置81で行われる演出にとって補助的な(重要度が低い)コマンドとに分けられる。
【0948】
上述したように、音声ランプ制御装置113におけるコマンド出力処理(図36のS1102参照)や枠ボタン入力監視・演出処理(図36のS1106参照)の実行間隔である単位処理時間(1ミリ秒)は、表示制御装置114のフレームレート(例えば、33.3ミリ秒)と比べて短いため、表示制御装置114による1のフレームの描画に要する時間内に複数のコマンドを送信することが可能に構成されている。その結果、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ送信されるコマンド数が膨大になる可能性がある。特に、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの検出は、上述したように、音声ランプ制御装置113の2の単位処理時間(即ち、2ミリ秒)で判定可能であり、1フレームの間に決定コマンドと変更コマンドとをそれぞれ受信する可能性がある。このような状況において、例えば、決定コマンドに基づく処理を行った後に同じフレーム内で受信した変更コマンドに基づく処理を実行してしまうと、決定した内容を改めて変更する処理を行うことになり、演出内容に齟齬が生じてしまうおそれがある。また、主要なコマンドである決定コマンドが示す処理内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって書き換えられてしまうおそれがある。
【0949】
そこで、本実施形態の表示制御装置114では、1のフレーム間で決定コマンドと変更コマンドとを受信している場合に、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を優先的に実行する。また、補助的なコマンドは、演出において主要なコマンドを補助するためのものであり、該補助的なコマンドに基づく処理を実行しなくても演出としては成立し、問題が生じ難いため、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を実行した場合には、補助的なコマンドである変更コマンドに対応する処理を行わず、該変更コマンドを廃棄するように構成する。このように構成することで、主要なコマンドである決定コマンドによって決定された演出の内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって変更されてしまうことを防止することができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。また、1のフレーム内で主要なコマンドを処理した場合に、該フレーム内で補助的なコマンドの処理を実行しないことで、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【0950】
また、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の変更は、表示制御装置114からサブ用表示変更コマンドを受信した場合に行われるように構成されている。そして、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、該変更コマンドの廃棄に基づいて表示制御装置114からサブ用表示変更コマンドが送信されない。よって、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の変更が行われないため、表示制御装置114で変更コマンドを無視した場合であっても、音声ランプ制御装置113で認識している選択中の楽曲と、表示制御装置114で認識している選択中の楽曲とを同期させることができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。
【0951】
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113が表示制御装置114に対して「楽曲選択」演出に関する決定コマンド及び変更コマンドを重複して送信(1フレーム内にそれぞれ送信、或いは、決定コマンドの送信後に変更コマンド送信)した場合であっても、表示制御装置114側で主要なコマンドである決定コマンドに基づく表示制御処理を実行しつつ、該決定コマンドに基づく処理結果(サブ用表示決定コマンド)を音声ランプ制御装置113へ送信する一方、補助的なコマンドである変更コマンドを廃棄して、該変更コマンドに基づく表示制御処理を行わず、結果、変更コマンドに基づく処理結果(サブ用表示変更コマンド)を音声ランプ制御装置113へ送信しないように構成されている。そして、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114からの処理結果(サブ用表示決定コマンド又はサブ用表示変更コマンド)の受信に基づいて、「楽曲選択」演出に対する表示制御処理が実行されたことを認識し、音声ランプ制御装置113自身で管理している「楽曲選択」演出に関する内容を更新するように構成されている。よって、音声ランプ制御装置113におけるデータ管理が、表示制御装置114からの所謂フィードバック制御に基づいて実行されるように構成することで、表示制御装置114で音声ランプ制御装置113からのコマンドの取捨を行った場合であっても、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114との整合性を保つことができる。従って、音声ランプ制御装置113は表示制御装置114のフレームレートを考慮することなく決定コマンド及び変更コマンドを送信することができる。その結果、音声ランプ制御装置113の開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【0952】
次いで、図47から図56を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S2022)の詳細について説明する。まず、図47は、このコマンド判定処理(S2022)を示すフローチャートである。
【0953】
図47で示すように、このコマンド判定処理(S2022)では、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S2101)、未処理の新規コマンドがなければ(S2101:No)、このコマンド判定処理(S2022)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S2101:Yes)、新規コマンドを処理したことを示し、表示設定処理(S2023)にて判別される新規コマンドフラグをオンに設定し(S2102)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S2103)。
【0954】
そして、未処理のコマンドの中に、まず、表示用保留球数コマンドがあるか否かを判定し(S2104)、表示用保留球数コマンドがあれば(S2104:Yes)、保留球数コマンド処理を実行して(S2105)、S2101の処理に戻る。
【0955】
ここで、図48(a)を参照して、保留球数コマンド処理(S2105)の詳細について説明する。図48(a)は、保留球数コマンド処理(S2105)を示すフローチャートである。この保留球数コマンド処理(S2105)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用保留球数コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0956】
保留球数コマンド処理(S2105)では、まず、表示用保留球数コマンドを処理したことを示し、表示設定処理(S2023)にて判別される新規保留球数コマンドフラグをオンし(S2121)、次いで、表示用保留球数コマンドに含まれる保留球数情報を取得する(S2122)。なお、S2122の処理において、2以上の表示用保留球数コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていれば、最後に格納された表示用保留球数コマンドから保留球数情報を取得する。これにより、最新の保留球数情報を取得することができる。
【0957】
そして、保留球数毎に設けられた個数判別フラグのうち、S2122の処理で取得した保留球数に対応する個数判別フラグをオンすると共に、その他の保留球数に対応する個数判別フラグをオフにして(S2123)、この保留球数コマンド処理(S2105)を終了して、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【0958】
これにより、表示設定処理(S2023)では、新規保留球数コマンドフラグがオンである場合に、個数判別フラグを参照することで、オンが設定された個数判別フラグに対応する保留球数分の保留球数図柄が第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Dbに表示されるように、保留画像データを展開する。
【0959】
図47に戻り、S2104の処理において、表示用保留球数コマンドがないと判別されると(S2104:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用デモコマンドがあるか否かを判別し(S2106)、表示用デモコマンドがあれば(S2106:Yes)、デモコマンド処理を実行して(S2107)、S2101の処理へ戻る。
【0960】
ここで、図48(b)を参照して、デモコマンド処理(S2107)の詳細について説明する。図48(b)は、デモコマンド処理を示すフローチャートである。このデモコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用デモコマンドに対応する処理を実行するものである。
【0961】
デモコマンド処理(S2107)では、まず、デモ演出に対応するデモ用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから選定して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2131)。次いで、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアし、また、転送データテーブルバッファ233dにもNullデータを書き込んでその内容をクリアする(S2132)。これは、デモ用表示データテーブル232a1では、描画に必要な画像データを新たにキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送する必要がないように画像の描画が規定されているため、対応する転送データテーブル232a3がデータテーブル格納エリア232aに用意されていないからである。
【0962】
次いで、デモ表示に対応する時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2133)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2134)。そして、オン状態で第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されることを示すデモ表示フラグ(図示せず)をオンに設定する共に、オン状態で第3図柄表示装置81に確定表示演出が表示されることを示す確定コマンドフラグ(図示せず)をオフに設定し、さらに、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグ(図示せず)をオフに設定して(S2135)、デモコマンド処理(S2107)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【0963】
このデモコマンド処理(S2107)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2134の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2131の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定されたデモ用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。
【0964】
また、表示設定処理(S2023)では、S2133の処理によってデモ表示に対応する時間データの設定された計時カウンタ233gを用いて、デモ用表示データテーブル232a1で規定されたデモ演出の時間を計時する。また、S2135の処理によって設定されたデモ表示フラグおよび確定表示フラグの状態に基づいて、表示設定処理において計時カウンタ233gの計時によってデモ用表示データテーブル232a1におけるデモ演出が終了したと判断された場合に、次に表示すべき演出として、再度デモ演出が表示されるように制御する。
【0965】
図47に戻って説明を続ける。S2106の処理において、表示用デモコマンドがないと判別されると(S2106:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド、表示用確定コマンド又は表示用疑似時短大当たりコマンドの変動演出系コマンドがあるか否かを判別し(S2108)、変動演出系コマンドがあれば(S2108:Yes)、変動演出系コマンド処理を実行して(S2109)、S2101の処理へ戻る。
【0966】
ここで、図49を参照して、変動演出系コマンド処理(S2109)の詳細について説明する。図49は、変動演出系コマンド処理を示すフローチャートである。この変動演出系コマンド処理は、上述したように、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド、表示用確定コマンド又は表示用疑似時短大当たり用コマンドの変動演出系コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0967】
変動演出系コマンド処理(S2109)では、まず、未処理のコマンドの中に、表示用確定コマンドがあるか否かを判別し(S2141)、表示用確定コマンドがあれば(S2141:Yes)、確定コマンド処理を実行して(S2142)、この変動演出系コマンド処理を終了し、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【0968】
ここで、図50(a)を参照して、確定コマンド処理(S2142)の詳細について説明する。図50(a)は、確定コマンド処理(S2142)を示すフローチャートである。この確定コマンド処理(S2142)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用確定コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0969】
確定コマンド処理(S2142)では、オン状態で表示用確定コマンドを受信したことを表示設定処理(S2023)に通知する確定コマンドフラグをオンに設定して(S2151)、次いで、今回受信した表示用確定コマンドに基づく変動演出の実行に伴って「時間短縮状態」が終了するか否かを判別する(S2152)。判別の結果、「時間短縮状態」が終了すると判別された場合は(S2152:Yes)、所謂「連荘」状態が終了するので、「楽曲選択」演出における楽曲の選択可能範囲と選択楽曲とを初期状態に戻すため、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲を初期化(即ち、「0~2」)すると共に(S2153)、選択中楽曲メモリ233jで現在選択している値も初期化(即ち、「0」クリア)して、この確定コマンド処理(S2142)を終了する。一方、S2152の処理において、「時間短縮状態」が終了していないと判別された場合は(S2152:No)、S2153及びS2154の処理をスキップして、この確定コマンド処理(S2142)を終了する。確定コマンド処理(S2142)の処理の終了後は、変動演出系コマンド処理(図49参照)に戻る。
【0970】
これにより、表示設定処理(S2023)では、確定コマンドフラグの状態を監視し、その確定コマンドフラグがオンとなった場合に、第3図柄表示装置81に確定表示演出の表示が開始されるように、表示の設定処理を実行する。また、変動演出の表示の設定を処理した場合に、その変動演出に設定された演出時間を経過しても確定コマンドフラグがオンとならない場合は、再始動演出を第3図柄表示装置81に表示させるように、表示の設定処理を実行する。
【0971】
図49に戻って説明を続ける。S2141の処理において、表示用確定コマンドがないと判別された場合は(S2141:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別し(S2143)、表示用変動パターンコマンドがあれば(S2143:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して、(S2144)、この変動演出系コマンド処理を終了し、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【0972】
ここで、図50(b)を参照して、変動パターンコマンド処理(S2144)の詳細について説明する。図50(b)は、変動パターンコマンド処理を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
【0973】
変動パターンコマンド処理(S2144)では、まず、表示用変動パターンコマンドによって示される変動演出パターンに対応した変動用表示データテーブル232a1を決定し、その決定した変動用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2161)。
【0974】
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、33.3ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはない。よって、コマンド判定処理(図47参照)を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2161の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定する。
【0975】
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定してしまうと、実際には、設定した変動用表示データテーブル232a1よりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合は、設定された変動用表示データテーブル232a1に従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信することとなり、変動中の第3図柄が急に停止表示されてしまい、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
【0976】
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定することで、実際には、設定した変動用表示データテーブル232a1よりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233bに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信するまでの間、再始動演出が表示されるように、表示設定処理(S2023)によって、第3図柄表示装置81の表示が制御される。よって、遊技者は、再始動演出を変動演出の一環として視認し、第3図柄の停止表示が確定するまで違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
【0977】
次いで、S2161で設定された変動用表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を決定してデータテーブル格納エリア232aから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233dに設定する(S2162)。そして、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアする(S2163)。
【0978】
その後、各変動パターンに対応する変動用表示データテーブル232a1毎に設けられたデータテーブル判別フラグのうち、S2161の処理によって設定された変動用表示データテーブル232a1に対応するデータテーブル判別フラグをオンすると共に、その他の変動用表示データテーブル232a1に対応するデータテーブル判別フラグをオフに設定する(S2164)。表示制御装置114における表示制御では、S2164の処理によって設定されるデータテーブル判別フラグを参照することによって、表示データテーブルバッファ233bに設定された変動用表示データテーブル232a1が、どの変動パターンに対応するものであるかを容易に判断することができる。そして、表示制御装置114では、設定された変動用表示データテーブル232a1の変動パターンと、後に受信する表示用停止種別コマンドによって設定される停止図柄とに矛盾がないか否かを判断し、矛盾がある場合は、デフォルト変動に対応する表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定するようになっている。
【0979】
次いで、S2161の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された変動用表示データテーブル232a1に対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2165)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2166)。そして、確定コマンドフラグ、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2167)、さらに、表示設定処理(S2023)で用いられる再始動タイマカウンタを「0」に初期化して(S2168)、この変動パターンコマンド処理(S2144)を終了し、変動演出系コマンド処理(図49参照)に戻る。
【0980】
この変動パターンコマンド処理(S2144)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2166の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2161の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された変動用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動用表示データテーブル232a1において必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【0981】
また、表示設定処理(S2023)では、S2165の処理によって変動用表示データテーブル232a1を基に時間データが設定された計時カウンタ233gを用いて、変動用表示データテーブル232a1で規定された変動演出の時間を計時する。そして、変動用表示データテーブル232a1における変動演出が終了したと判断された場合、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信すれば確定表示演出を第3図柄表示装置81に表示し、変動演出終了後所定時間内に確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信できなければ、再始動演出を第3図柄表示装置81に表示するように、その表示の設定を制御する。
【0982】
ここで、表示用確定コマンドと表示用変動パターンコマンドとのいずれもが未処理のコマンドとしてコマンドバッファ領域に格納されていた場合、表示用確定コマンドに対応する処理を優先してしまうと、表示用変動パターンコマンドに伴う変動演出が行われなくなってしまうため、表示用変動パターンコマンドに対応する処理を優先させる必要がある。
【0983】
これに対し、本変動演出系コマンド処理(S2109)では、表示用確定コマンドの有無の判別を先に行っているので、必ず表示用確定コマンドに対応する処理である確定コマンド処理が必ず先に実行される一方、表示用変動パターンコマンドに対応する処理が後に実行され、S2167の処理のように、表示用確定コマンドによって設定された確定コマンドフラグを上書きによってオフに設定することができる。よって、表示用変動パターンコマンドの処理を表示用確定コマンドより優先させることができ、表示用変動パターンコマンドに伴う変動演出を優先して第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0984】
同様に、表示用デモコマンドと表示用変動パターンコマンドとのいずれもが未処理のコマンドとしてコマンドバッファ領域に格納されていた場合、表示用デモコマンドに対応する処理を優先してしまうと、表示用変動パターンコマンドに伴う変動演出が行われなくなってしまうため、表示用変動パターンコマンドに対応する処理を優先させる必要がある。
【0985】
これに対し、コマンド判定処理(図47参照)では、表示用デモコマンドの有無の判別を先に行っているので、必ず表示用デモコマンドに対応する処理であるデモコマンド処理が必ず先に実行される一方、表示用変動パターンコマンドに対応する処理が後に実行され、S2161の処理のように、表示用デモコマンドによって表示データテーブルバッファ233bに設定されたデモ用表示データテーブル232a1を上書きによって変動用表示データテーブル232a1に書き換えることができる。よって、表示用変動パターンコマンドの処理を表示用デモコマンドより優先させることができ、表示用変動パターンコマンドに伴う変動演出を優先して第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【0986】
図49に戻って説明を続ける。S2143の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S2143:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S2145)、表示用停止種別コマンドがあれば(S2145:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S2146)、この変動演出系コマンド処理(S2109)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【0987】
ここで、図50(c)を参照して、停止種別コマンド処理(S2146)の詳細について説明する。図50(c)は、停止種別コマンド処理(S2146)を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理(S2146)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用停止種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0988】
停止種別コマンド処理(S2146)では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(「15R確変大当たり」、「15R(実質13R)確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「15R通常大当たり」、ハズレ時の「ノーマルリーチ(前後以外ハズレリーチ)」演出態様、ハズレ時の「スーパー/スペシャルリーチ(前後ハズレリーチ)」演出態様、「非リーチ」演出態様のいずれか)に対応する停止種別テーブルを決定し(S2171)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図46(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S2172)。
【0989】
そして、各停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S2172の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオフに設定し(S2173)、その後、設定された停止図柄が「15R大当たり」、即ち、「15R確変大当たり」か「15R通常大当たり」のいずれかに該当するか否かを判別する(S2174)。判別の結果、「15R大当たり」であると判別された場合は(S2174:Yes)、「15R大当たり」が現出することを示す15Rフラグ(図示せず)をオンに設定し(S2175)、この停止種別コマンド処理(S2146)を終了して、変動演出系コマンド処理(図49参照)へ戻る。一方、「15R大当たり」でないと判別された場合は(S2174:No)、S2175の処理をスキップして、この停止種別コマンド処理(S2146)を終了する。
【0990】
本実施形態では、「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」における大当たり演出中に、「楽曲再生」演出とを実行するように構成されている。このため、この停止種別コマンド処理(S2146)において、実行される変動演出に停止図柄が「15R大当たり」に対応する停止図柄であるか否かを判別し、「15R大当たり」に対応する停止図柄である場合には、15Rフラグをオンに設定する。そして、後に実行される開放表示処理(図54参照)において、この15Rフラグを判別し、15Rフラグがオンに設定されている場合にのみ「楽曲選択」演出に関する設定処理を実行するように構成することで、「15R大当たり」以外の停止図柄の場合の処理を軽減させることができる。
【0991】
ここで、上述したように、変動用表示データテーブル232a1では、その変動用表示データテーブル232a1に基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S2172の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S2024)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S2173によって設定された停止図柄判別フラグからS2172の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して後述する表示設定処理(S2023)により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。なお、第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
【0992】
なお、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、表示制御装置114が33.3ミリ秒以内に2以上の表示用停止種別コマンドを受信することはない。よって、コマンド判定処理(図50参照)を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用停止種別コマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用停止種別コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2171の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用停止種別コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、停止種別が「非リーチ」であると仮定して、停止種別テーブルを決定する。これにより、「ハズレ表示」である「非リーチ」に対応する停止図柄(例えば、「456」)がS2172の処理によって設定される。
【0993】
仮に、大当たりに対応する停止図柄が設定されてしまうと、実際には、ハズレであった場合であっても、第3図柄表示装置81には大当たりの停止図柄が表示されることとなり、遊技者にパチンコ機10の遊技状態が大当たりとなったと勘違いさせてしまい、パチンコ機10の信頼性を低下させるおそれがあった。これに対し、本実施形態のように、「ハズレ表示」の「非リーチ」演出態様に対応する停止図柄が設定されることで、実際には、大当たりであれば、第3図柄表示装置81に「ハズレ表示」に対応する停止図柄が表示されても、パチンコ機10の遊技状態が大当たり状態に移行するので、遊技者を喜ばせることができる。
【0994】
図49に戻って説明を続ける。S2145の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S2145:No)、変動演出に関する未処理のコマンドは表示用疑似時短大当たりコマンドである。表示用疑似時短大当たりコマンドは、「15R確変大当たり」である場合において、「ラウンド中昇格」演出を実行するときに送信されるコマンドであるので、停止種別コマンド処理(図50(c)参照)のS2172で設定された停止図柄(即ち、「15R確変大当たり」に対応する停止図柄)を「15R通常大当たり」に対応する停止図柄に設定し直し(S2147)、S2147の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオフに設定し(S2148)、この変動演出系コマンド処理(S2109)を終了して、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【0995】
上述したように、変動演出系コマンド処理(S2109)によって、変動演出に関する表示設定が実行され、特に、「ラウンド中昇格」演出が実行される場合は、当初、表示用停止種別コマンドに基づいて「15R確変大当たり」に対応する停止図柄が設定されつつ、その後、表示用疑似時短大当たりコマンドに基づいて「15R通常大当たり」に対応する停止図柄が設定される。このように構成することで、原則、表示用停止種別コマンドに基づいて停止図柄を設定する処理を実行しつつ、例外的に表示用疑似時短大当たりコマンドを受信した場合に、当初設定された停止図柄から変更する処理を実行することができ、表示制御装置114におけるプログラムを大幅に変更することなく、「ラウンド中昇格」演出を実行することが可能となる。
【0996】
図47に戻って説明を続ける。S2108の処理において、変動演出系コマンドがないと判別されると(S2108:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、遊技者による決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作に伴うコマンド、即ち、決定コマンド又は変更コマンドのボタン操作系コマンドがあるか否かを判別し(S2110)、ボタン操作系コマンドがあれば(S2110:Yes)、ボタン操作系コマンド処理を実行して(S2111)、S2101の処理に戻る。
【0997】
ここで、図51を参照して、ボタン操作系コマンド処理(S2111)の詳細について説明する。図51は、ボタン操作系コマンド処理(S2111)を示すフローチャートである。このボタン操作系コマンド処理(S2111)は、上述したように、音声ランプ制御装置113より受信した決定コマンド又は変更コマンドに対応する処理を実行するものである。
【0998】
このボタン操作系コマンド処理(S2111)では、まず、決定済フラグ233mがオンされているか否かを判別する(S2201)。判別の結果、決定済フラグ233mがオンされていると判別された場合は(S2201:Yes)、既に決定コマンドを受信済みであるので、以後に受信した決定コマンド又は変更コマンドに基づく処理を実行しないように、S2202~S2210の処理を実行せず、このボタン操作系コマンド処理(S2111)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【0999】
一方、S2201の処理において、決定済フラグ233mがオンされていないと判別された場合は(S2201:No)、未だ決定コマンドを受信していないので、次いで、未処理のコマンドの中に、決定コマンドがあるか否かを判別する(S2202)。判別の結果、決定コマンドがあれば(S2202:Yes)、その時点で選択中楽曲メモリ233jに記憶されているデータを表示決定楽曲メモリ233kに書き込み(S2203)、次いで、表示決定楽曲メモリ233kの内容に対応する楽曲決定用追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに設定(格納)し(S2204)、処理をS2205へ移行する。
【1000】
これにより、表示設定処理(S2023)では、表示データテーブルバッファ233bに格納された楽曲選択用表示データテーブル232a1に対応する「楽曲選択」演出に対し、S2204の処理によって追加データテーブルバッファ233cに格納された楽曲決定用追加データテーブル232a2に基づいて、選択表示中の楽曲が決定されたことを示す楽曲決定表示が追加して表示されるように、第3図柄表示装置81における次の1フレーム分の画像の表示内容を特定する。
【1001】
その後、S2205の処理において、表示決定楽曲メモリ233kに記憶されている値を含み、該表示決定楽曲メモリ233kが更新されたことを示すサブ用表示決定コマンドを設定し(S2205)、処理をS2206へ移行する。
【1002】
ここで設定されたサブ用表示決定コマンドは、RAM233に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、所定のタイミング(例えば、次Vブランク割込処理時)に音声ランプ制御装置113に対して送信される。音声ランプ制御装置113では、このサブ用表示決定コマンドを受信することによって、表示制御装置114に対して自ら(音声ランプ制御装置113)が送信した決定コマンドが適切に受理され、表示制御装置114側で「楽曲選択」演出における楽曲の決定が反映されたと認識し、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値に基づいて決定楽曲メモリ223hを設定するように構成されている(図39のS1404参照)。
【1003】
従来、音声ランプ制御装置113で決定した演出内容に関するコマンドを表示制御装置114へ送信し、該コマンドに基づいて表示制御装置114が演出の表示制御を行う場合、何らかの異常(例えば、ノイズ等)によってコマンドの内容が変更(書き換えられて)しまうと、音声ランプ制御装置113で認識している演出内容と表示制御装置114で実行している演出内容とが異なってしまい、演出を実行する上で支障をきたすおそれがある。
【1004】
そこで、本実施形態のように、音声ランプ制御装置113におけるデータ管理が、表示制御装置114からの所謂フィードバック制御に基づいて実行されるように構成することで、遊技者により決定ボタン22aが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している決定した楽曲を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲再生」演出を実行することができる。よって、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで実行される楽曲の認識のズレを防止することができ、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識内容が一致した適切な演出を提供することができる。
【1005】
S2206の処理では、音声ランプ制御装置113から決定コマンドを受信したことを示す決定済フラグ233mをオンして(S2206)、処理をS2207へ移行する。上述したように、表示制御装置114は、所定の選択演出期間中に音声ランプ制御装置113から決定コマンドを重複して受信した場合であっても、先の決定コマンドの受信時に決定済フラグ233mを設定し、後の決定コマンドに基づく処理を実行しないようにすることで、表示制御装置114側で重複した処理が実行されることを防止し、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。また、下流側の制御装置である表示制御装置114において、決定コマンドを重複して受信した場合であっても、一方の決定コマンドに基づく制御を実行しつつ、他方の決定コマンドを廃棄して該他方の決定コマンドに基づく制御を実行しないように構成して、適切な処理を実行可能に構成することで、上流側の制御装置である音声ランプ制御装置113において決定コマンドが出力済みか否か等の煩雑な処理を実行する必要性がなくなるので、各制御装置113,114の開発時におけるプログラムの作成を容易化することができる。
【1006】
S2207の処理では、コマンドバッファ領域に変更コマンドが記憶されている場合は該変更コマンドをクリアする処理を実行し(S2207)、このボタン操作系コマンド処理(S2111)を終了して、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【1007】
上述したように、本実施形態のパチンコ機10では、1のフレーム間で決定コマンドと変更コマンドとを受信している場合に、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を優先的に実行する。また、補助的なコマンドは、演出において主要なコマンドを補助するためのものであり、該補助的なコマンドに基づく処理を実行しなくても演出としては成立し、問題が生じ難いため、主要なコマンドである決定コマンドに対応する処理を実行した場合には、該主要なコマンドの補助的なコマンドである変更コマンドに対応する処理を行わせないようにするために、S2207の処理において変更コマンドを廃棄(クリア)するように構成する。このように構成することで、主要なコマンドである決定コマンドによって決定された演出の内容が、補助的なコマンドである変更コマンドによって変更されてしまうことを防止することができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。また、1のフレーム内で主要なコマンドを処理した場合に、該フレーム内で補助的なコマンドの処理を実行しないことで、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【1008】
S2202の処理において、未処理のコマンドの中に決定コマンドがないと判別された場合は(S2202:No)、受信したボタン操作系コマンドは変更コマンドであるので、選択中楽曲メモリ233jのデータを更新(例えば、1加算)し(S2208)、処理をS2209へ移行する。S2208の処理において、変更コマンドの受信に基づいて選択中楽曲メモリ233jのデータを更新することで、該選択中楽曲メモリ233jの内容を音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値に対応した内容に設定することができる。
【1009】
S2209の処理では、選択中楽曲メモリ233jの内容に対応する楽曲選択用追加データテーブル232a2を追加データテーブルバッファ233cに設定(格納)して(S2209)、処理をS2210へ移行する。
【1010】
これにより、表示設定処理(S2023)では、表示データテーブルバッファ233bに格納された楽曲選択用表示データテーブル232a1に対応する「楽曲選択」演出に対し、S2209の処理によって追加データテーブルバッファ233cに格納された楽曲選択用追加データテーブル232a2に基づいて、選択表示中の楽曲が変更される表示態様(例えば、選択表示中の楽曲AAAアイコン81a1が楽曲BBBアイコン81a2に変更される表示態様)が追加して表示されるように、第3図柄表示装置81における次の1フレーム分の画像の表示内容を特定する。
【1011】
その後、S2210の処理において、選択中楽曲メモリ233jの値を含んで該選択中楽曲メモリ233jの値が更新されたことを示すサブ用表示変更コマンドを設定し(S2210)、このボタン操作系コマンド処理(S2111)を終了して、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【1012】
ここで設定されたサブ用表示変更コマンドは、RAM233に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、所定のタイミング(例えば、次Vブランク割込処理時)に音声ランプ制御装置113に対して送信される。音声ランプ制御装置113では、このサブ用表示変更コマンドを受信することによって、表示制御装置114に対して自ら(音声ランプ制御装置113)が送信した変更コマンドが適切に受理され、表示制御装置114側で「楽曲選択」演出における選択表示中の楽曲の変更が反映されたと認識し、音声ランプ制御装置113の楽曲選択カウンタ223gの値が1加算されるように構成されている(図39のS1403参照)。
【1013】
このように構成することで、遊技者により変更ボタン22bが押下操作された場合に、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで認識している「楽曲選択」演出での選択表示中の楽曲を同期させることができ、その認識に基づいて「楽曲選択」演出を実行することができるので、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで選択表示される楽曲の認識のズレを防止することができ、適切な演出を提供することができる。
【1014】
一方で、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、該変更コマンドの廃棄に基づいて表示制御装置114からサブ用表示変更コマンドが送信されないようにすることができる。よって、表示制御装置114で変更コマンドを廃棄した場合には、音声ランプ制御装置113で認識している楽曲の変更が行われないため、表示制御装置114で変更コマンドを無視(無効化)した場合であっても、音声ランプ制御装置113で認識している選択中の楽曲と、表示制御装置114で認識している選択中の楽曲との同期を維持することができ、演出内容の齟齬が生じないようにすることができる。
【1015】
図47に戻って説明を続ける。S2110の処理において、ボタン操作系コマンドがないと判別されると(S2110:No)、次いで、表示用オープニングコマンド、表示用開放コマンド、表示用大入賞コマンド、表示用エンディングコマンド、キャラクタ1画像使用コマンド、キャラクタ2画像使用コマンド、オールキャスト画像コマンド(以下、キャラクタ1画像使用コマンド、キャラクタ2画像使用コマンド及びオールキャスト画像コマンドを総称して「昇格演出系コマンド」という場合がある)、又は、選択可能楽曲コマンド(以下、表示用オープニングコマンド、表示用開放コマンド、表示用大入賞コマンド、表示用エンディングコマンド、昇格演出系コマンド、又は、選択可能楽曲コマンドを総称して「大当たり系コマンド」という場合がある)があるか否かを判別し(S2112)、大当たり系コマンドがあれば(S2112:Yes)、大当たり系コマンド処理を実行して(S2113)、S2101の処理に戻る。
【1016】
ここで、図52を参照して、大当たり系コマンド処理(S2113)の詳細について説明する。図52は、大当たり系コマンド処理(S2113)を示すフローチャートである。この大当たり系コマンド処理(S2113)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用オープニングコマンド、表示用開放コマンド、表示用大入賞コマンド、表示用エンディングコマンド、キャラクタ1画像使用コマンド、キャラクタ2画像使用コマンド、オールキャスト画像コマンド、又は、選択可能楽曲コマンドに対応する処理を実行するものである。
【1017】
この大当たり系コマンド処理(S2113)では、まず、未処理のコマンドの中に、表示用オープニングコマンドがあるか否かを判別し(S2221)、表示用オープニングコマンドがあれば(S2221:Yes)、オープニング表示処理を実行して(S2222)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了して、コマンド判定処理(図47参照)へ戻る。
【1018】
ここで、図53を参照して、オープニング表示処理(S2222)の詳細について説明する。図53は、オープニング表示処理(S2222)を示すフローチャートである。このオープニング表示処理(S2222)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用オープニングコマンドに対応する処理を実行するものである。
【1019】
オープニング表示処理(S2222)では、まず、表示用オープニングコマンドによって示される大当たりのオープニング演出に対応したオープニング用表示データテーブル232a1を決定し、その決定したオープニング用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2241)。
【1020】
ここで、主制御装置110において大当たりの開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、33.3ミリ秒以内に2以上の表示用オープニングコマンドを受信することはない。よって、コマンド判定処理(図47参照)を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用オープニングコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用オープニングコマンドとして解釈されるおそれがある。S2241の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用オープニングコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、オープニング時間が最も短いオープニング演出(即ち、2秒)に対応するオープニング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定する。
【1021】
仮に、長いオープニング時間(例えば、10秒)のオープニング演出に対応するオープニング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定してしまうと、実際には設定したオープニング用表示データテーブル232a1より短いオープニング時間(例えば、5秒)のオープニング演出が主制御装置110(音声ランプ制御装置113)によって指示されていた場合は、設定されたオープニング用表示データテーブル232a1に従ったオープニング演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信することとなり、オープニング演出が急に他の演出(例えば、「楽曲選択」演出)に切り替わってしまい、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがある。
【1022】
これに対し、本実施形態のように、表示用オープニングコマンドが重複している場合に、オープニング時間が最も短いオープニング演出に対応するオープニング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定することで、実際に設定したオープニング用表示データテーブル232a1よりも長いオープニング時間を要するオープニング演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233bに従ったオープニング演出が終了したのち、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信するまでの間、再始動演出が表示されるように、表示設定処理(S2023)によって、第3図柄表示装置81の表示が制御される。よって、遊技者は、再始動演出をオープニング演出の一環として視認し、オープニング演出が終了して1ラウンド目の演出(「楽曲選択」演出)が開始されるまで違和感なく第3図柄表示装置81における演出を見続けることができる。
【1023】
次いで、S2241で設定されたオープニング用表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を決定してデータテーブル格納エリア232aから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233dに設定する(S2242)。そして、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアする(S2243)。
【1024】
その後、S2241の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定されたオープニング用表示データテーブル232a1に対応するオープニング演出のオープニング時間を基に、そのオープニング時間を表す時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2244)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2245)。そして、表示設定処理(S2023)で用いられる再始動タイマカウンタを「0」に初期化して(S2246)、このオープニング表示処理(S2222)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1025】
このオープニング表示処理(S2222)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2245の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2241の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定されたオープニング用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、転送データテーブルバッファ233dに設定された転送データテーブル232a3から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定されたオープニング用表示データテーブル232a1において必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【1026】
また、表示設定処理(S2023)では、S2244の処理によってオープニング用表示データテーブル232a1を基に時間データが設定された計時カウンタ233gを用いて、オープニング用表示データテーブル232a1で規定されたオープニング演出の時間を計時する。そして、オープニング用表示データテーブル232a1におけるオープニング演出が終了したと判断された場合、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信すれば大当たり演出の1ラウンド目の演出(例えば、「楽曲選択」演出)を第3図柄表示装置81に表示し、オープニング演出終了後に開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信できなければ、オープニング演出に対応した再始動演出(例えば、オープニング演出の最後の場面を上下に揺動させた画像)を第3図柄表示装置81に表示するように、その表示の設定を制御する。
【1027】
図52に戻って説明を続ける。S2221の処理において、表示用オープニングコマンドがないと判別されると(S2221:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用開放コマンドがあるか否かを判別し(S2223)、表示用開放コマンドがあれば(S2223:Yes)、開放表示処理を実行して(S2224)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【1028】
ここで、図54を参照して、開放表示処理(S2224)の詳細について説明する。図54は、開放表示処理(S2224)を示すフローチャートである。この開放表示処理(S2224)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用開放コマンドに対応して、主に「楽曲再生」演出の設定処理を実行するものである。
【1029】
開放表示処理(S2224)では、まず、15Rフラグがオンに設定されているか否か、即ち、今回の大当たりが「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」であって「楽曲再生」演出を実行すべきか否かを判別する(S2251)。判別の結果、15Rフラグがオフである場合は(S2251:No)、今回の大当たりは「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」であり、「楽曲再生」演出を実行しないので、「15R(実質13R)確変大当たり」又は「2R確変大当たり」の表示内容を設定するその他表示設定処理を行い(S2261)、この開放表示処理(S2224)を終了して、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1030】
一方、S2251の処理において、15Rフラグがオンされていると判別された場合は(S2251:Yes)、今回の大当たりが「15R確変大当たり」又は「15R通常大当たり」であり、「楽曲再生」演出を実行するため、次いで、2ラウンド目の開始時か否か、即ち、今回受信した表示用開放コマンドが大当たりの2ラウンド目の開始を指示するコマンドであって「楽曲再生」演出の実行タイミングか否かを判別する(S2252)。判別の結果、2ラウンドの開始時でないと判別された場合(S2252:No)、「楽曲再生」演出の実行タイミングではないので、2ラウンド以外のラウンドの表示内容を設定するその他表示設定処理を行い(S2261)、この開放表示処理(S2224)を終了して、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1031】
一方、S2252の処理において、2ラウンド目の開始時であると判別された場合は(S2252:Yes)、「楽曲再生」演出の実行タイミングであるので、次いで、15Rフラグをオフに設定し(S2253)、表示決定楽曲メモリ233kの内容に対応する楽曲用表示データテーブル232a1を決定し、その決定した楽曲用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2254)。
【1032】
次いで、S2254で設定された楽曲用表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を決定してデータテーブル格納エリア232aから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233dに設定する(S2255)。そして、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアする(S2256)。
【1033】
その後、S2254の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された楽曲用表示データテーブル232a1に対応する「楽曲再生」演出の演出時間を基に、その「楽曲再生」演出を表す時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2257)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2258)。そして、オン状態で第3図柄表示装置81に「楽曲再生」演出が表示されることを示す再生中フラグ(図示せず)をオンに設定し(S2259)、以降の決定コマンド受信に伴う処理を有効化するために決定済フラグ233mをオフに設定して(S2260)、この開放表示処理(S2224)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1034】
この開放表示処理(S2224)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2258の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2254の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された楽曲用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、転送データテーブルバッファ233dに設定された転送データテーブル232a3から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された楽曲用表示データテーブル232a1において必要なスプライトの画像データが、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【1035】
また、表示設定処理(S2023)では、S2257の処理によって楽曲用表示データテーブル232a1を基に時間データが設定された計時カウンタ233gを用いて、楽曲用表示データテーブル232a1で規定された「楽曲再生」演出の時間を計時する。また、S2259の処理によって設定された再生中フラグに基づいて、表示設定処理(S2023)において計時カウンタ233gの計時によって楽曲用表示データテーブル232a1における「楽曲再生」演出が終了したと判断された場合に、次に表示すべき演出として、再度「楽曲再生」演出が表示されるように制御する。このように構成することで、大当たりの期間中、選択された「楽曲再生」演出を連続して実行し、遊技の興趣を高めることができる。また、「楽曲再生」演出を連続して再生することで、大当たりの期間中に他の演出を設定する制御を行う必要がなくなるので、表示制御装置114の処理負担を軽減することができる。
【1036】
図52に戻って説明を続ける。S2223の処理において、表示用開放コマンドがないと判別されると(S2223:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用大入賞コマンドがあるか否かを判別し(S2225)、表示用大入賞コマンドがあれば(S2225:Yes)、大入賞表示処理を実行して(S2226)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【1037】
ここで、図55(a)を参照して、大入賞表示処理(S2226)について説明する。図55(a)は、大入賞表示処理(S2226)を示すフローチャートである。この大入賞表示処理(S2226)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用大入賞コマンドに対応して第3図柄表示装置81において大入賞口65aへの入賞数等を表示するものである。
【1038】
大入賞表示処理(S2226)では、まず、表示用大入賞コマンドを処理したことを示し、表示設定処理(S2023)にて判別される新規入賞フラグをオンし(S2261)、次いで、表示用大入賞コマンドに含まれて賞球数を示す入賞情報を取得する(S2262)。なお、S2262の処理において、2以上の表示用大入賞コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていれば、受信順に基づいてそれぞれの表示用大入賞コマンドを順次処理する。これにより、受信した入賞情報をすべて取得することができる。
【1039】
そして、入賞数毎に設けられた入賞判別フラグのうち、S2262の処理で取得した最新の入賞数に対応する入賞判別フラグをオンすると共に、その他の入賞数に対応する入賞判別フラグをオフにして(S2263)、この大入賞表示処理(S2226)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1040】
これにより、表示設定処理(S2023)では、新規入賞フラグがオンである場合に、入賞判別フラグを参照することで、オンが設定された入賞判別フラグに対応する入賞数分の賞球数画像(例えば、累積獲得賞球情報)が第3図柄表示装置81に表示されるように、賞球数画像データを展開する。
【1041】
図52に戻って説明を続ける。S2225の処理において、表示用大入賞コマンドがないと判別されると(S2225:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用エンディングコマンドがあるか否かを判別し(S2227)、表示用エンディングコマンドがあれば(S2227:Yes)、エンディング表示処理を実行して(S2228)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【1042】
ここで、図55(b)を参照して、エンディング表示処理(S2228)の詳細について説明する。図55(b)は、エンディング表示処理(S2228)を示すフローチャートである。このエンディング表示処理(S2228)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用エンディングコマンドに対応して、主にエンディング演出の設定処理を実行するものである。
【1043】
エンディング表示処理(S2228)では、まず、表示用エンディングコマンドによって示される大当たりのエンディング演出に対応したエンディング用表示データテーブル232a1を決定し、その決定したエンディング用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2271)。
【1044】
ここで、主制御装置110において大当たりの終了の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、33.3ミリ秒以内に2以上の表示用エンディングコマンドを受信することはない。よって、コマンド判定処理(図47参照)を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用エンディングコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用エンディングコマンドとして解釈されるおそれがある。S2271の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用エンディングコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判別される場合は、エンディング時間が最も短いエンディング演出(即ち、2秒)に対応するエンディング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定する。
【1045】
仮に、長いエンディング時間(例えば、10秒)のエンディング演出に対応するエンディング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定してしまうと、実際には設定したエンディング用表示データテーブル232a1より短いエンディング時間(例えば、2秒)のエンディング演出が主制御装置110(音声ランプ制御装置113)によって指示されていた場合は、設定されたエンディング用表示データテーブル232a1に従ったエンディング演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)やデモコマンド(表示用デモコマンド)を受信することとなり、エンディング演出が急に他の演出に切り替わってしまい、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがある。
【1046】
これに対し、本実施形態のように、表示用エンディングコマンドが重複している場合に、エンディング時間が最も短いエンディング演出に対応するエンディング用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定することで、実際に設定したエンディング用表示データテーブル232a1よりも長いエンディング時間を要するエンディング演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233bに従ったエンディング演出が終了したのち、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)やデモコマンド(表示用デモコマンド)を受信するまでの間、再始動演出が表示させるように、表示設定処理(S2023)によって、第3図柄表示装置81の表示が制御される。よって、遊技者は、再始動演出をエンディング演出の一環として視認し、エンディング演出が終了して変動演出やデモ演出が開始されるまで違和感なく第3図柄表示装置81における演出を見続けることができる。
【1047】
次いで、S2271で設定されたエンディング用表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を決定してデータテーブル格納エリア232aから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233dに設定する(S2272)。そして、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアする(S2273)。
【1048】
その後、S2271の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定されたエンディング用表示データテーブル232a1に対応するエンディング演出のエンディング時間を基に、そのエンディング時間を表す時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2274)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2275)。そして、表示設定処理(S2023)で用いられる再始動タイマカウンタを「0」に初期化して(S2276)、「楽曲再生」演出を終了させるために再生中フラグをオフに設定し(S2277)、このエンディング表示処理(S2228)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1049】
このエンディング表示処理(S2228)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2275の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2271の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定されたエンディング用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、転送データテーブルバッファ233dに設定された転送データテーブル232a3から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定されたエンディング用表示データテーブル232a1において必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【1050】
また、表示設定処理(S2023)では、S2274の処理によってエンディング用表示データテーブル232a1を基に時間データが設定された計時カウンタ233gを用いて、エンディング用表示データテーブル232a1で規定されたエンディング演出の時間を計時する。そして、エンディング用表示データテーブル232a1におけるエンディング演出が終了したと判断された場合、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)又はデモコマンド(表示用デモコマンド)を受信すれば変動演出またはデモ演出を第3図柄表示装置81に表示し、エンディング演出終了後に変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)又はデモコマンド(表示用デモコマンド)を受信できなければ、エンディング演出に対応した再始動演出(例えば、「またね」というメッセージが表示された画面)を上下に揺動させた画像を第3図柄表示装置81に表示するように、その表示の設定を制御する。
【1051】
図52に戻って説明を続ける。S2227の処理において、表示用エンディングコマンドがないと判別されると(S2227:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、昇格演出系コマンドがあるか否かを判別し(S2229)、昇格演出系コマンドがあれば(S2229:Yes)、昇格演出表示処理を実行して(S2230)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【1052】
ここで、図56(a)を参照して、昇格演出表示処理(S2230)の詳細について説明する。図56(a)は、昇格演出表示処理(S2230)を示すフローチャートである。この昇格演出表示処理(S2230)は、音声ランプ制御装置113より受信したキャラクタ1画像使用コマンド、キャラクタ2画像使用コマンド又はオールキャスト画像コマンドのいずれかに対応して、「ラウンド中昇格」演出の設定処理を実行するものである。
【1053】
昇格演出表示処理(S2230)では、まず、受信したキャラクタ1使用画像コマンド、キャラクタ2使用画像コマンド又はオールキャスト画像コマンドのいずれかに対応する昇格演出用追加データテーブル232a2を決定し、その決定した昇格演出用追加データテーブル232a2をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、追加データテーブルバッファ233cに設定する(S2281)。
【1054】
その後、後述する転送設定処理(S2025)において、上記「ラウンド中昇格」演出で使用するキャラクタ1使用画像、キャラクタ2使用画像又はオールキャスト画像を、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送させるために、昇格演出表示フラグをオンに設定し(S2282)、この昇格演出表示処理(S2230)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1055】
この昇格演出表示処理(S2230)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2281の処理によって追加データテーブルバッファ233cに設定された昇格演出用追加データテーブル232a2から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。
【1056】
また、本実施形態において、「ラウンド中昇格」演出は、「楽曲再生」演出の実行中である大当たりの7ラウンド目の開始時に、表示中の「楽曲再生」演出に重なるように表示され得るように構成されている。
【1057】
従来、「ラウンド中昇格」演出は、遊技価値が上昇する演出であるため、遊技にとって重要な演出であり、遊技者に該「ラウンド中昇格」演出が実行されることを予め認識させて、該「ラウンド中昇格」演出が実行されるタイミングまでの間、遊技の興趣を高めるように構成されている。しかし、大当たりにおけるラウンドの開始タイミングおよび閉鎖タイミングは、大入賞口65aへの球の入賞具合に応じて変化し、「ラウンド中昇格」演出の実行タイミングを大当たりの開始時から試算するのは困難である。
【1058】
そこで、「楽曲再生」演出を実行しつつ、該「楽曲再生」演出に重複するように「ラウンド中昇格」演出を追加的に表示するように構成する。即ち、楽曲用表示データテーブル232a1に基づく「楽曲再生」演出を実行しつつ、昇格演出用追加データテーブル232a2によって実行中の「楽曲再生」演出の表示内容に追加して「ラウンド中昇格」演出を表示するように構成することで、「ラウンド中昇格」演出を実行したい遊技状況(大当たりの7ラウンド目)が固定的であるが、その実行タイミングが大当たりの開始時から把握困難な遊技仕様であっても、規定した実行タイミングにおいて「ラウンド中昇格」演出を実行することができ、「楽曲再生」演出と「ラウンド中昇格」演出との表示を簡易な制御で実現することができる。
【1059】
図52に戻って説明を続ける。S2229の処理において、昇格演出系コマンドがないと判別されると(S2229:No)、コマンドバッファ領域に格納されているコマンドは選択可能楽曲コマンドであるので、楽曲選択表示処理を実行して(S2231)、この大当たり系コマンド処理(S2113)を終了し、コマンド判定処理(図47参照)に戻る。
【1060】
ここで、図56(b)を参照して、楽曲選択表示処理(S2231)の詳細について説明する。図56(b)は、楽曲選択表示処理(S2231)を示すフローチャートである。この楽曲選択表示処理(S2231)は、音声ランプ制御装置113より受信した選択可能楽曲コマンドに対応して、「楽曲選択」演出の設定処理を実行するものである。
【1061】
楽曲選択表示処理(S2231)では、まず、受信した選択可能楽曲コマンドが示す音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲に基づいて、表示制御装置114のワークRAM233に設けられた選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲を設定する(S2291)。
【1062】
具体的には、選択可能楽曲コマンドが、楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲として「0~2」を示す場合、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲も「0~2」が設定される。また、選択可能楽曲コマンドが、楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲として「0~3」を示す場合、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲も「0~3」が設定される。さらに、選択可能楽曲コマンドが、楽曲選択カウンタ223gの更新可能範囲として「0~4」を示す場合、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲も「0~4」が設定される。
【1063】
これにより、音声ランプ制御装置113で把握する「楽曲選択」演出における楽曲の選択可能範囲と、表示制御装置114で把握する「楽曲選択」演出の選択可能範囲とを同期させることができ、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とで演出内容の齟齬が発生してしまうことを防止することができる。
【1064】
次いで、S2291で設定された選択中楽曲メモリ233jの内容(更新可能範囲)に対応する楽曲選択用表示データテーブル232a1を決定し、その決定した楽曲選択用表示データテーブル232a1をデータテーブル格納エリア232aから読み出して、表示データテーブルバッファ233bに設定する(S2292)。これにより、「楽曲選択」演出において、選択中楽曲メモリ233jに基づいた楽曲アイコン81a1~81a5が第3図柄表示装置81において表示される。
【1065】
具体的には、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0~2」に設定されている場合、「楽曲選択」演出で表示される楽曲アイコン81aとして、楽曲AAAアイコン81a1、楽曲BBBアイコン81a2および楽曲CCCアイコン81a3を表示する楽曲選択用表示データテーブル232a1が設定される。また、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0~3」に設定されている場合、「楽曲選択」演出で表示される楽曲アイコン81aとして、楽曲AAAアイコン81a1、楽曲BBBアイコン81a2、楽曲CCCアイコン81a3および楽曲DDDアイコン81a4を表示する楽曲選択用表示データテーブル232a1が設定される。さらに、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲が「0~4」に設定されている場合、「楽曲選択」演出で表示される楽曲アイコン81aとして、楽曲AAAアイコン81a1、楽曲BBBアイコン81a2、楽曲CCCアイコン81a3、楽曲DDDアイコン81a4および楽曲EEEアイコン81a5を表示する楽曲選択用表示データテーブル232a1が設定される。
【1066】
また、S2292で設定される楽曲選択用表示データテーブル232a1は、選択中楽曲メモリ233jで選択されている値に基づいて設定されるように構成されている。
【1067】
本実施形態のパチンコ機10では、前回の大当たりにおいて選択(設定)されていた該選択中楽曲メモリ233jの値から更新が開始されるように構成されている。即ち、選択中楽曲メモリ233jの値は、「連荘」中における次の大当たりの開始時には、前回の大当たりで選択(設定)されていた値が保持されている。よって、S2292で設定される楽曲選択用表示データテーブル232a1は、前回の大当たり時に保持されていた選択中楽曲メモリ233jの値に基づいて楽曲選択用表示データテーブル232a1を設定することで、「楽曲選択」演出では、前回選択した楽曲アイコン81a1~81a5が選択表示された状態で表示される。
【1068】
なお、選択中楽曲メモリ233jの更新可能範囲は、「時間短縮状態」が終了した場合に、該更新可能範囲が初期化(即ち、「0~2」)されると共に、選択している値も初期化(即ち、「0」)されるように構成されている(図50(a)のS2153及びS2154参照)。よって、「初回」の大当たりの場合には、S2292の処理において、選択可能に表示される楽曲アイコン81aが、楽曲AAAアイコン81a1、楽曲BBBアイコン81a2および楽曲CCCアイコン81a3であって、楽曲AAAアイコン81a1が選択表示される楽曲選択用表示データテーブル232a1が設定される。
【1069】
次いで、S2292で設定された楽曲選択用表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3を決定してデータテーブル格納エリア232aから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233dに設定する(S2293)。そして、追加データテーブルバッファ233cにNullデータを書き込むことでその内容をクリアする(S2294)。
【1070】
その後、S2292の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された楽曲選択用表示データテーブル232a1に対応する「楽曲選択」演出の演出時間を基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2295)、ポインタ233eを「0」に初期化する(S2296)。そして、表示設定処理(S2023)で用いられる再始動タイマカウンタを「0」に初期化して(S2297)、この楽曲選択表示処理(S2231)を終了し、大当たり系コマンド処理(図52参照)に戻る。
【1071】
この楽曲選択表示処理(S2231)が実行されることにより、表示設定処理(S2023)では、S2296の処理によって初期化されたポインタ233eを更新しながら、S2292の処理によって表示データテーブルバッファ233bに設定された楽曲選択用表示データテーブル232a1から、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、ポインタ233eに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された楽曲選択用表示データテーブル232a1において必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
【1072】
また、表示設定処理(S2023)では、S2295の処理によって楽曲選択用表示データテーブル232a1を基に時間データが設定された計時カウンタ233gを用いて、楽曲選択用表示データテーブル232a1で規定された「楽曲選択」演出の時間を計時する。そして、楽曲選択用表示データテーブル232a1における「楽曲選択」演出が終了したと判断された場合、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)からの開放コマンド(表示用開放コマンド)を受信するまでの間、「楽曲選択」演出に対応した再始動演出(例えば、楽曲アイコン81a等が継続的に表示されている画面)が表示されるように、表示設定処理(S2023)によって、第3図柄表示装置81の表示が制御される。よって、遊技者は、「楽曲選択」演出に対応した再始動演出を「楽曲選択」演出の一環として視認し、「楽曲選択」演出が終了して、「楽曲再生」演出が開始されるまで違和感なく第3図柄表示装置81における演出を見続けることができる。
【1073】
図47に戻って説明を続ける。S2112の処理において、大当たり系コマンドがないと判別されると(S2112:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S2114)、S2101の処理へ戻る。
【1074】
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS2101の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S2101:Yes)、再びS2102~S2114の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S2101~S2114の処理が繰り返し実行され、S2101の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理(S2022)を終了する。
【1075】
なお、V割込処理(図46(b)参照)において簡易画像表示フラグ233aがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S2028)も、コマンド判定処理(S2022)と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、電源投入時画像を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用確定コマンド、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、確定コマンド処理(図50(a)参照)、変動パターンコマンド処理(図50(b)参照)および停止種別コマンド処理(図50(c)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
【1076】
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図50(b)参照)では、S2161の処理で、電源投入時変動画像(図示せず)の表示に対応した表示データテーブル232a1が表示データテーブルバッファ233bに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像(図示せず)および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bに格納されているので、S2162の処理では、転送データテーブルバッファ233dにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
【1077】
次に、図57から図60を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理(図46(b)参照)の一処理である上述の表示設定処理(S2023)の詳細について説明する。図57及び図58は、この表示設定処理(S2023)を示すフローチャートである。
【1078】
この表示設定処理(S2023)では、図57で示すように、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S2301)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2301:No)、先に実行されるコマンド判定処理(図50参照)において新規コマンドが処理されていないと判断して、S2302~S2306の処理をスキップし、処理をS2307へ移行する。一方、新規コマンドフラグがオンであれば(S2301:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理において新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S2302)、S2303~S2306の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。
【1079】
S2303の処理では、新規保留球数コマンドフラグはオンであるか否かを判別し(S2303)、新規保留球数コマンドフラグがオンであれば(S2303:Yes)、先のコマンド判定処理(図47参照)において表示用保留球数コマンドが処理されたと判断し、保留画像設定処理を実行する(S2304)。
【1080】
ここで、図59(a)を参照して、保留画像設定処理(S2304)の詳細について説明する。図59(a)は、保留画像設定処理(S2304)を示すフローチャートである。この保留画像設定処理(S2304)は、表示用保留球数コマンドが処理されたことに合わせて、音声ランプ制御装置113より通知された保留球数分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理である。
【1081】
保留画像設定処理(S2304)では、まず、個数判別フラグを参照し、オンが設定された個数判別フラグに対応した保留球数分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81のコクピット表示領域Db(図4(a)参照)に表示させる保留画像データを展開する(S2341)。タスク処理(図46(b)のS2024参照)では、この展開された保留画像データを元に、その保留画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【1082】
そして、新規保留球数コマンドフラグをオフに設定し(S2342)、この保留画像設定処理(S2304)を終了して、表示設定処理(図57参照)に戻る。
【1083】
図57に戻って説明を続ける。保留画像設定処理(S2304)の後、又は、S2303の処理において、新規保留球数コマンドフラグがオンでなければ(S2303:No)、次いで、新規入賞フラグがオンであるか否かを判別する(S2305)。判別の結果、新規入賞フラグがオンであれば(S2305:Yes)、賞球数画像設定処理を実行する(S2306)。
【1084】
ここで、図59(b)を参照して、賞球数画像設定処理(S2306)の詳細について説明する。図59(b)は、賞球数画像設定処理(S2306)を示すフローチャートである。この賞球数画像設定処理(S2306)は、大入賞口65aへの球の入賞に対応した入賞数分の賞球数画像(例えば、累積獲得賞球情報)を第3図柄表示装置81に表示させる賞球数画像データを展開するための処理である。
【1085】
賞球数画像設定処理(S2306)では、まず、入賞判別フラグを参照し、オンが設定された入賞判別フラグに対応した賞球数画像を第3図柄表示装置81に表示させる賞球数画像データを展開する(S2351)。タスク処理(図46(b)のS2024参照)では、この展開された賞球数画像データを元に、その賞球数画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【1086】
そして、新規入賞フラグをオフに設定して(S2352)、この賞球数画像設定処理(S2306)を終了して、表示設定処理(図57参照)に戻る。
【1087】
図57に戻って説明を続ける。賞球数画像設定処理(S2306)の後、又はS2305の処理において、新規入賞フラグがオンではない、即ち、オフであると判別された場合は(S2305:No)、次いで、ポインタ更新処理を実行する(S2307)。
【1088】
ここで、図60を参照して、ポインタ更新処理(S2307)の詳細について説明する。図60は、ポインタ更新処理(S2307)を示すフローチャートである。このポインタ更新処理(S2307)は、表示データテーブルバッファ233b、追加データテーブルバッファ233cおよび転送データテーブルバッファ233dの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブル232a1、追加データテーブル232a2および転送データテーブル232a3から、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233eの更新を行う処理である。
【1089】
このポインタ更新処理(S2307)では、まず、ポインタ233eを1加算する(S2361)。即ち、ポインタ233eは、原則、V割込処理(図46(b)参照)が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブル232a1~232a3は、アドレス「0000H」には、「Start」情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブル232a1が表示データテーブルバッファ233bに格納されるのに合わせてポインタ233eの値が「0」に初期化された場合は、このポインタ更新処理(S2307)によってその値が「1」に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブル232a1~232a3から実体的なデータを読み出すことができる。
【1090】
S2361の処理によって、ポインタ233eの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1において、その更新後のポインタ233eで示されるアドレスのデータが「End」情報であるか否かを判別する(S2362)。その結果、「End」情報であれば(S2362:Yes)、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1において、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233eが更新されたことを意味する。
【1091】
そこで、表示データテーブルバッファ233bに格納されている表示データテーブル232a1がデモ用表示データテーブル232a1、変動用・オープニング用・エンディング用・楽曲選択用でそれぞれ設けられたいずれかの再始動表示データテーブル232a1、又は、楽曲用表示データテーブル232a1であるか否かを判別して(S2363)、デモ用表示データテーブル232a1、再始動表示データテーブル232a1、又は、楽曲用表示データテーブル232a1であれば(S2363:Yes)、ポインタ233eを「1」に設定し(S2364)、さらに、表示データテーブルバッファ233bに設定されているデモ用表示データテーブル232a1、再始動表示データテーブル232a1、又は、楽曲用表示データテーブル232a1の演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233gに設定して(S2365)、S2367の処理へ移行する。これにより、表示設定処理(図57参照)では、デモ用表示データテーブル232a1、再始動表示データテーブル232a1、又は、楽曲用表示データテーブル232a1の先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出、再始動演出または「楽曲再生」演出を繰り返し表示させることができる。
【1092】
一方、S2363の処理において、表示データテーブルバッファ233bに格納されている表示データテーブル232a1がデモ用表示データテーブル232a1でも、再始動表示データテーブル232a1でも、楽曲用表示データテーブル232a1でもないと判別された場合は(S2363:No)、ポインタ233eの値を1だけ減算して(S2366)、S2367の処理へ移行する。これにより、表示設定処理(図57参照)では、表示データテーブルバッファ233bにデモ用表示データテーブル232a1、再始動表示データテーブル232a1および楽曲用表示データテーブル232a1以外の表示データテーブル232a1、例えば、変動用表示データテーブル232a1や確定表示データテーブル232a1が設定されている場合は、「End」情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブル232a1で規定される最後の画像で停止させた状態で表示させることができる。
【1093】
なお、S2362の処理において、表示データテーブルバッファ233bに設定された表示データテーブル232a1において、S2361の処理による更新後のポインタ233eで示されるアドレスのデータが「End」情報ではないと判別される場合は(S2362:No)、S2363~S2366の処理をスキップして、S2367の処理へ移行する。
【1094】
S2367の処理では、確定コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S2367)、確定コマンドフラグがオンではなく、オフであれば(S2367:No)、そのままポインタ更新処理(S2307)を終了して、表示設定処理(S2023)に戻る。一方、確定コマンドフラグがオンであれば(S2367:Yes)、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信したことを意味するので、表示データテーブルバッファ233bに設定されている表示データテーブル232a1において「End」情報が格納されているエンド位置アドレスから1だけ減算した値に、ポインタ233eの値を設定する(S2368)。そして、計時カウンタ233gの値を「1」に設定して(S2369)、このポインタ更新処理(S2307)を終了し、表示設定処理(S2023)に戻る。これにより、確定コマンドを受信した場合は、表示設定処理(S2023)では、設定された表示データテーブル232a1の最後に規定された描画内容を展開すると共に、確定表示演出の開始を制御することができる。
【1095】
図57に戻って説明を続ける。ポインタ更新処理(S2307)の後は、表示データテーブルバッファ233b及び追加データテーブルバッファ233cに設定されている表示データテーブル232a1および追加データテーブル232a2から、ポインタ更新処理(S2307)によって更新されたポインタ233eで示されるアドレスの描画内容を展開する(S2308)。タスク処理(図46(b)のS2024参照)では、先に展開された保留画像や賞球数画像などと共に、S2308の処理で展開された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
【1096】
なお、本実施形態では、表示データテーブルバッファ233bに表示データテーブル232a1が格納され、追加データテーブルバッファ233cに追加データテーブル232a2が格納されている状態で、ポインタ233eが示すアドレスにおいて、同一のスプライトの描画が設定されていた場合、追加データテーブル232a2で示される描画内容を優先して描画リストを生成するように構成されている。これにより、表示データテーブル232a1で規定されているスプライトの描画内容を、追加データテーブル232a2で規定し直すことで、表示データテーブル232a1の描画内容から追加データテーブル232a2の描画内容に変更して表示することができる。
【1097】
また、本実施形態では、追加データテーブルバッファ233cに複数の追加データテーブル232a2を格納可能に構成されているが、複数の追加データテーブル232a2が追加データテーブルバッファ233cに格納されている状態で、ポインタ233eが示すアドレスにおいて、同一のスプライトの描画が設定されていた場合、最も新しく格納された追加データテーブル232a2で示される描画内容を優先して描画リストを生成するように構成されている。即ち、追加データテーブル232a2の格納順を記憶しておき、最も新しい追加データテーブル232a2の描画内容を優先して表示することができるので、表示内容を変更した後にさらに変更する場合、的確に表示することが可能となる。
【1098】
なお、追加データテーブル232a2において、Nullデータが記載されている場合は、追加すべきスプライトが存在しないものとして以後の処理を実行する。また、追加データテーブルバッファ233cがNullデータでクリアされているときは、常にNullデータが追加データテーブルバッファ233cから展開されることになる。
【1099】
次いで、計時カウンタ233gの値を1だけ減算し(S2309)、減算後の計時カウンタ233gの値が「0」以下であるか否かを判別する(S2310)。そして、計時カウンタ233gの値が「0」以下でない場合、即ち、「1」以上である場合は(S2310:No)、そのまま表示設定処理(S2023)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。
【1100】
一方、S2310の処理において、計時カウンタ233gの値が「0」以下である場合は(S2310:Yes)、表示データテーブルバッファ233bに設定されている表示データテーブル232a1に対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233bに変動用表示データテーブル232a1が設定されている場合は、その演出の終了に合わせて、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110から確定コマンド(表示用確定コマンド)が送信されるはずであるので、続くS2311の処理では、確定コマンドフラグがオンであるか否かを確認する(S2311)。
【1101】
S2311の判別の結果、確定コマンドフラグがオンであれば(S2311:Yes)、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110から確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信したことを意味するので、まず、確定表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定すると共に、追加データテーブルバッファ233cおよび転送データテーブルバッファ233dにそれぞれNullデータを書き込むことで、それらの内容をクリアする(S2312)。
【1102】
次いで、確定表示の演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2313)、さらに、ポインタ233eの値を「0」に初期化する(S2314)。そして、確定コマンドフラグをオフに設定し(S2315)、次いで、「0」状態(オフ状態)で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグをオン(即ち、「1」)に設定後(S2316)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S2317)、この表示設定処理(S2023)を終了し、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。
【1103】
これにより、表示データテーブルバッファ233bに変動用表示データテーブル232a1が設定されている状況において、その演出の終了に合わせて、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信した場合は、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。
【1104】
また、表示データテーブルバッファ233bに設定される表示データテーブル232a1を確定表示データテーブル232a1に変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種多様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【1105】
なお、S2317の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動用表示データテーブル232a1では、その表示データテーブル232a1に基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。
【1106】
よって、タスク処理(図46(b)のS2024参照)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S2317によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
【1107】
一方、S2311の処理において、確定コマンドフラグがオンではなく、オフであれば(S2311:No)、処理を図58に示すS2321の処理へ移行し、確定表示フラグがオンであるか否かを判別する(S2321)。そして、確定表示フラグがオンであれば(S2321:Yes)、S2310の処理において計時カウンタ233gの値が「0」以下と判定(S2310:Yes)されたのは、確定表示演出が終了したことを意味する。そこで、確定表示フラグをオフに設定した後(S2322)、デモ用表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定し(S2323)、次いで、デモ表示の演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233gに設定する(S2324)。そして、ポインタ233eを「0」に初期化し(S2325)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグをオンに設定して(S2326)、処理を図57に移行し、この表示設定処理(S2023)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。
【1108】
これにより、確定表示演出が終了するまでに、次の変動演出開始を示す表示用変動パターンコマンドや、デモ演出の開始を示す表示用デモ演出コマンドを受信しなかった場合には、自動的に第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されるように、その描画内容を設定することができる。
【1109】
なお、S2321の処理において、確定表示フラグがオンと判定される場合、即ち、S2321のYesの分岐条件を満たすのは、確定表示演出が行われている場合であり、この場合、S2312の処理によって、追加データテーブルバッファ233c及び転送データテーブルバッファ233dはいずれもその内容がクリアされている。よって、S2323の処理では、それらのデータテーブルバッファ233c,233dのクリア処理を省略している。これにより、MPU231における処理負荷の軽減を図ることができる。
【1110】
一方、S2321の処理において、確定表示フラグがオンではなく、オフであれば(S2321:No)、次いで、デモ表示フラグ又は再生中フラグがオンであるか否かを判別する(S2327)。そして、デモ表示フラグ又は再生中フラグがオンであれば(S2327:Yes)、S2310の処理において計時カウンタ233gの値が「0」以下と判定(S2310:Yes)されたのは、デモ演出又は「楽曲再生」演出が終了したことを意味する。そこで、この表示設定処理(S2023)を終了して(図57参照)、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理(図46(b)参照)の表示設定処理(S2023)の中で実行されるポインタ更新処理(S2307)によって、上述したように、再びデモ演出又は「楽曲再生」演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドや表示用エンディングコマンドを受信するまでは、デモ演出又は「楽曲再生」演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【1111】
一方、S2327の処理において、デモ表示フラグ及び再生中フラグがオンではなく、オフである場合は(S2327:No)、S2310の処理において計時カウンタ233gの値が「0」以下と判定(S2310:Yes)されたのは、変動演出、オープニング演出、「楽曲選択」演出またはエンディング演出(以下、オープニング演出、「楽曲選択」演出またはエンディング演出を総称して、「再始動対応演出」という場合がある)のいずれかが終了したことを意味する。そこで、再始動対応演出が終了してから所定時間経過しても次に受信すべきコマンド(例えば、確定コマンド)が受信されない場合は、再始動演出を開始するために、各再始動態様演出に対応する再始動表示データテーブル232a1が表示データテーブルバッファ233bに設定されるのに合わせて「0」に初期化された再始動タイマカウンタを1加算し(S2328)、加算後の再始動タイマカウンタの値が所定値(例えば、「100」)になったか否かを判別する(S2329)。
【1112】
そして、再始動タイマカウンタが所定値ではない場合(S2329:No)、処理を図57へ移行し、表示設定処理(S2023)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。一方、再始動タイマカウンタが所定値である場合は(S2329:Yes)、再始動表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定すると共に、追加データテーブルバッファ233cおよび転送データテーブルバッファ233dにそれぞれNullデータを書き込むことで、それらの内容をクリアする(S2330)。そして、再始動演出の演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233gに設定し(S2331)、さらに、ポインタ233eの値を「0」に初期化して(S2332)、処理を図57へ移行し、表示設定処理(S2023)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。
【1113】
これにより、表示制御装置114では、再始動対応演出の終了に伴って第3図柄表示装置81の演出が停止表示されてから所定時間経過しても、主制御装置110(音声ランプ制御装置113)から送信される次のコマンド(例えば、確定コマンド(表示用確定コマンド))が受信されない場合には、再始動演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。
【1114】
そして、上述したように、変動演出に対応した再始動演出は、第3図柄を振動させた画像を第3図柄表示装置81に表示させる演出であるので、遊技者は、第3図柄表示装置81において、第3図柄の変動が停止表示された後にその第3図柄が振動して表示されることを視認すると、その時点では停止図柄が確定していないことを認識することができる。
【1115】
また、オープニング演出に対応する再始動演出は、オープニング演出の最後の場面(例えば、「大当たりおめでとう」というメッセージが表示された画面)を上下に揺動させた画像を表示させるので、遊技者は、第3図柄表示装置81において、オープニング演出の最後の場面を上下に揺動させた画像を視認すると、その時点ではオープニング演出が終了していないと認識することができる。
【1116】
さらに、「楽曲選択」演出に対応する再始動演出は、「楽曲選択」演出の最後の場面(例えば、楽曲アイコン81a等が表示されている画面)の画像を継続的に表示させるので、遊技者は、第3図柄表示装置81において、「楽曲選択」演出の最後の場面を継続的に表示された画像を視認すると、その時点では「楽曲選択」演出が終了していないと認識することができる。
【1117】
また、エンディング演出に対応する再始動演出は、エンディング演出の最後の場面(例えば、「初回」の大当たりであれば「カードを抜いてね」というメッセージが表示された画面、「連荘」中の大当たりであれば「またね」というメッセージが表示された画面)を上下に揺動させた画像を表示させるので、遊技者は、第3図柄表示装置81において、エンディング演出の最後の場面を上下に揺動させた画像を視認すると、その時点ではエンディング演出が終了していないと認識することができる。
【1118】
なお、再始動表示データテーブル232a1によって規定された最後の描画内容が展開された後は、上述のポインタ更新処理(S2307)によって、再び再始動表示データテーブル232a1の先頭から描画内容が展開される。従って、音声ランプ制御装置113より新たなコマンド(例えば、表示用確定コマンドや表示用変動パターンコマンド等)を受信するまでは、上記各再始動演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
【1119】
また、V割込処理(図46(b)参照)において簡易画像表示フラグ233aがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(図46(b)のS2029)も、表示設定処理(S2023)と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理(S2029)では、電源投入時変動画像(図示せず)による変動演出の演出時間が終了後、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より確定コマンド(表示用確定コマンド)を受信した場合は、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像(図示せず)の一方の画像を停止表示させることを規定した表示データテーブル232a1を、表示データテーブルバッファ233bに設定する処理が行われる。
【1120】
さらに、電源投入時変動画像(図示せず)による変動演出の演出時間が終了後、本来、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信すべき確定コマンド(表示用確定コマンド)の受信が認められない場合は、そのまま電源投入時変動画像(図示せず)の変動演出を再始動させることを規定した表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定する処理が行われる。
【1121】
次いで、図61及び図62を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理(図46(b)参照)の一処理である上述の転送設定処理(S2025)の詳細について説明する。まず、図61(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
【1122】
この転送設定処理(S2025)では、まず、簡易画像表示フラグ233aがオンか否かを判別する(S2401)。そして、簡易画像表示フラグ233aがオンであれば、(S2401:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S2402)、この転送設定処理(S2025)を終了し、V割込処理(図46(b)参照)へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理(S2402)の詳細については、図61(b)を参照して後述する。
【1123】
一方、S2401の処理において、簡易画像表示フラグ233aがオンではない、即ち、オフであれば、(S2401:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S2403)、この転送設定処理(S2025)を終了して、V割込処理(図46(b)参照)へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理(S2403)の詳細については、図62を参照して後述する。
【1124】
ここで、図61(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2025)の一処理である常駐画像転送設定処理(S2402)について説明する。図61(b)は、この常駐画像転送設定処理(S2402)を示すフローチャートである。
【1125】
この常駐画像転送設定処理(S2402)では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S2411)、転送指示を送信していれば(S2411:Yes)、さらに、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S2412)。このS2412の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S2412の処理において、転送処理が終了していないと判別される場合は(S2412:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理(S2402)を終了して、転送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。
【1126】
一方、S2412の処理において、転送処理が終了したと判別される場合(S2412:Yes)、処理をS2413へ移行する。また、S2411の処理において、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S2411:No)、S2412の処理をスキップして、処理をS2413へ移行する。
【1127】
S2413の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S2413)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S2413:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S2414)、常駐画像転送設定処理(S2402)を終了して、転送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。
【1128】
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リスト(図25参照)に、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送することができる。
【1129】
なお、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス及び最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、並びに、転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレス、が含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定された常駐用ビデオRAM235の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
【1130】
一方、S2413の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S2413:Yes)、簡易画像表示フラグ233aをオフに設定して(S2415)、この常駐画像転送設定処理(S2402)を終了し、送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。これにより、V割込処理(図46(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図46(b)のS2028参照)および簡易表示設定処理(図46(b)のS2029参照)ではなく、コマンド判定処理(図47から図56参照)および表示設定処理(図57から図60参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図62参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図61(a)のS2401:No参照)。
【1131】
MPU231は、この常駐画像転送設定処理(S2402)を実行することにより、既にメイン処理(図45参照)の中で転送されている電源投入時主画像(図示せず)および電源投入時変動画像(図示せず)を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
【1132】
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後は、MPU231は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がない。その結果、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
【1133】
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージ、コクピット画像、副表示画像といった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき保留図柄の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
【1134】
次に、図62を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2025)の一処理である通常画像転送設定処理(S2403)について説明する。図62は、この通常画像転送設定処理(S2403)を示すフローチャートである。
【1135】
この通常画像転送設定処理(S2403)では、まず、転送データテーブルバッファ233dに設定されている転送データテーブル232a3から、先に実行された表示設定処理(図57参照)のポインタ更新処理(S2307)によって更新されたポインタ233eで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S2421)。
【1136】
そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S2422)、転送データ情報であれば(S2422:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S2423)、さらに、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S2424)、S2425の処理へ移行する。
【1137】
一方、S2422の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S2422:No)、S2423及びS2424の処理をスキップして、S2425の処理へ移行する。
【1138】
S2425の処理では、画像コントローラ237に対して、前回の転送処理が終了後に、画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S2425)、転送指示を設定していれば(S2425:Yes)、さらに、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S2426)。
【1139】
このS2426の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S2426の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S2426:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理(S2403)を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S2426:Yes)、S2427の処理へ移行する。また、S2425の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S2425:No)、S2427の処理へ移行する。
【1140】
S2427の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S2427)、転送開始フラグがオンであれば(S2427:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S2428)、S2423の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示される画像データを転送対象画像とした上で、S2432の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S2427:No)、次いで、昇格演出表示フラグはオンか否かを判別する(S2429)。
【1141】
昇格演出表示フラグがオフであれば(S2429:No)、この通常画像転送設定処理(S2403)を終了して、転送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。一方、昇格演出表示フラグがオンであれば(S2429:Yes)、「ラウンド中昇格」演出に関する昇格演出系コマンドが処理され、「ラウンド中昇格」演出用追加データテーブル232a2が追加データテーブルバッファ233cに設定されたことを意味するので、昇格演出表示フラグをオフに設定した後(S2430)、対応する昇格演出画像(キャラクタ1使用画像、キャラクタ2使用画像又はオールキャスト画像)の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを特定し(S2431)、この特定した各種情報によって示される画像データを転送対象画像とした上で、S2432の処理へ移行する。
【1142】
S2432の処理では、転送対象画像が通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに既に格納されているか否かを判別する(S2432)。このS2432の処理における判別では、格納画像判別フラグ233hを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像とされたスプライトに対応する格納状態を格納画像判別フラグ233hより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されていないと判断する。
【1143】
そして、S2432の処理の結果、転送対象画像が通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されていれば(S2432:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理(S2403)を終了し、処理を転送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
【1144】
一方、S2432の処理の結果、転送対象画像が通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されていなければ(S2432:Yes)、その転送対象画像の転送指示を設定する(S2433)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像の転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【1145】
なお、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAMの指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
【1146】
S2433の処理の後、格納画像判別フラグ233hを更新し(S2434)、この通常用転送設定処理(S2403)を終了し、処理を転送設定処理(図61(a)参照)へ戻る。格納画像判別フラグ233hの更新は、上述したように、転送対象画像となったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
【1147】
このように、この通常用画像転送処理(S2403)を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理(図47参照)の中で昇格演出系コマンドに対する処理が実行され、その昇格演出系コマンドで示された「ラウンド中昇格」演出で表示されるキャラクタ1使用画像、キャラクタ2使用画像又はオールキャスト画像に対応する追加データテーブル232a2が追加データテーブルバッファ233cに設定された場合は、その追加データテーブル232a2で用いられるキャラクタ1使用画像、キャラクタ2使用画像又はオールキャスト画像の画像データを遅滞なくキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送させることができる。
【1148】
また、先に実行されたコマンド判定処理(図47参照)の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送させることができる。
【1149】
また、本実施形態では、音声ランプ制御装置113からコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブル232a1を表示データテーブルバッファ233bに設定するのに合わせて、その表示データテーブル232a1に対応する転送データテーブル232a3が転送データテーブルバッファ233dに設定されるように構成されている。よって、その表示データテーブル232a1で用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【1150】
ここで、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブル232a3では、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブル232a3に規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブル232a1に従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
【1151】
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送しておくことができるので、表示データテーブル232a1で指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブル232a3の記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ転送することができる。
【1152】
また、転送データテーブル232a3では、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aへの画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、きめ細かく画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
【1153】
次いで、図63を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理(図46(b)参照)の一処理である上述の描画処理(S2026)の詳細について説明する。図63は、この描画処理を示すフローチャートである。
【1154】
描画処理(S2026)では、タスク処理(図46(b)のS2024参照)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(図46(b)のS2025)により設定された転送指示から、図32に示す描画リストを生成する(S2501)。
【1155】
即ち、S2501の処理では、タスク処理で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、各スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。
【1156】
また、転送設定処理(図46(b)のS2025)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236a)の先頭アドレスを追記する。
【1157】
なお、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
【1158】
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233iによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S2502)。ここでは、描画対象バッファフラグ233iが「0」である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233iが「1」である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
【1159】
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
【1160】
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236a)の先頭アドレスを抽出する。そして、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納する。その後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
【1161】
なお、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、他方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示装置81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
【1162】
描画処理(S2026)は、S2502の処理の後、描画対象バッファフラグ233iを更新する(S2503)。そして、この描画処理を終了して、V割込処理(図46(b)参照)に戻る。描画対象バッファフラグ233iの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
【1163】
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する33.3ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図46(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。
【1164】
これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する33.3ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
【1165】
そして、更に次の33.3ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。
【1166】
以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、33.3ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を33.3ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
【1167】
ここで、図64から図67を参照して、主制御装置110、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114および第3図柄表示装置81のそれぞれにおけるコマンドの生成処理および送信処理と、該送信処理によって送信されたコマンドの受信に基づく受信処理および制御処理との内容について説明する。図64は、主制御装置110、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114および第3図柄表示装置81間のコマンドの送受信と各装置110,113,114,81における処理内容の一例を模式的に示したタイミング表示図であり、特に、音声ランプ制御装置113によって変更ボタン22bの押下が検知された場合の各装置110,113,114,81の制御内容と実行タイミングとを説明する図である。
【1168】
なお、図64から図67において、主制御装置110に関する処理内容として、開放コマンドを生成して音声ランプ制御装置113に送信する送信処理を示す「開放コマンド」の1つの項目が設けられている。
【1169】
また、図64から図67において、音声ランプ制御装置113に関する処理内容として、主制御装置110からのコマンド(開放コマンド)を受信する受信処理を示す「主コマンド受信」と、表示用開放コマンドを生成して表示制御装置114に送信する送信処理を示す「表示用開放コマンド(SDK)」と、ボタン操作有効時間を示す「ボタン操作有効時間」と、決定ボタン22aの検知処理を示す「決定ボタン検知」と、決定コマンドを生成して表示制御装置114に送信する送信処理を示す「決定コマンド(SGK)」と、変更ボタン22bの検知処理を示す「変更ボタン検知」と、変更コマンドを生成して表示制御装置114に送信する送信処理を示す「変更コマンド(SGH)」と、楽曲選択カウンタ223gの更新処理を示す「楽曲選択カウンタ」と、表示制御装置114からのコマンド(サブ用表示決定コマンド又はサブ用表示変更コマンド)を受信する受信処理を示す「表示コマンド受信」と、の9つの項目が設けられている。
【1170】
さらに、図64から図67において、表示制御装置114に関する処理内容として、音声ランプ制御装置113からのコマンド(決定コマンド又は変更コマンド)を受信する受信処理を示す「音声ランプコマンド受信」と、サブ用表示変更コマンドを生成して音声ランプ制御装置113に送信する送信処理を示す「サブ用表示変更コマンド(HGH)」と、サブ用表示決定コマンドを生成して音声ランプ制御装置113に送信する送信処理を示す「サブ用表示決定コマンド(HGK)」と、Vブランク割込処理(図46(b)参照)で実行される処理内容を示す「Vブランク割込処理」と、第3図柄表示装置81で実行中の「楽曲選択」演出において選択表示中の楽曲を示す「楽曲」と、第1フレームバッファ236bで実行される処理内容を示す「第1フレームバッファ」と、第2フレームバッファ236cで実行される処理内容を示す「第2フレームバッファ」と、の7つの項目が設けられている。
【1171】
また、図64から図67において、第3図柄表示装置81に関する処理内容として、第3図柄表示装置81で実行される「楽曲選択」演出や「楽曲再生」演出に関する状態を示す「第3図柄表示装置」の1つの項目が設けられている。
【1172】
さらに、図64から図67の説明において、開放コマンドに対する説明の際に、「Dainyuusyoukou(大入賞口)」、「Kaihou(開放)」のそれぞれの頭文字で構成される「DK」の記号を付する場合がある。また、表示用開放コマンドに対する説明の際に、「Sub(サブ)」、「Dainyuusyoukou(大入賞口)」、「Kaihou(開放)」のそれぞれの頭文字で構成される「SDK」の記号を付する場合がある。さらに、変更コマンドに対する説明の際に、「Sub(サブ)」、「Gakkyoku(楽曲)」、「Henkou(変更)」のそれぞれの頭文字で構成される「SGH」の記号を付する場合がある。また、決定コマンドに対する説明の際に、「Sub(サブ)」、「Gakkyoku(楽曲)」、「Kettei(決定)」のそれぞれの頭文字で構成される「SGK」の記号を付する場合がある。さらに、サブ用表示変更コマンドに対する説明の際に、「Hyouji(表示)」、「Gakkyoku(楽曲)」、「Henkou(変更)」のそれぞれの頭文字で構成される「HGH」の記号を付する場合がある。また、サブ用表示決定コマンドに対する説明の際に、「Hyouji(表示)」、「Gakkyoku(楽曲)」、「Kettei(決定)」のそれぞれの頭文字で構成される「HGK」の記号を付する場合がある。
【1173】
また、図64から図67において、図面右側から左側に向けて時間が経過していく様を表現している。また、主制御装置110における1単位の処理に要する時間を4ミリ秒(ms)で表現すると共に、音声ランプ制御装置113における1単位の処理に要する時間を1ミリ秒(ms)で表現する一方、表示制御装置114における1単位の処理に要する時間を33.3ミリ秒(ms)で表現する。
【1174】
さらに、図64から図67において、説明の便宜上、表示制御装置114における「Vブランク割込処理」の項目における1単位の処理に対して、それぞれ処理順に「A」、「B」、「C」および「D」を付して説明する。
【1175】
また、図64から図67において、「楽曲選択」演出の実行が開始された状態を示しており、「ボタン操作有効期間」の矢印によって、決定ボタン22a又は変更ボタン22bの押下操作が有効である期間を示している。つまり、「ボタン操作有効期間」の項目において、矢印で表現された期間が決定ボタン22a又は変更ボタン22bに対する押下操作が有効な期間、即ち、「楽曲選択」演出中であることを示している。
【1176】
ここから、図64を参照して、「楽曲選択」演出中に遊技者によって変更ボタン22bが押下操作された場合における各装置110,113,114,81毎のコマンドに関する生成処理、送信処理、受信処理又は制御処理(以下、コマンドに関する生成処理、送信処理、受信処理又は制御処理について、単に「処理」と表現する場合がある)について説明する。
【1177】
なお、図64において、主制御装置110の「開放コマンド(DK)」、並びに、音声ランプ制御装置113の「主コマンド受信」及び「表示用開放コマンド(SDK)」では、処理が実行されていない状態を示している。即ち、図64では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ開放コマンドが送信されておらず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ大入賞口65aの開放指示が出力されていないことを示している。
【1178】
また、図64において、音声ランプ制御装置113の「決定ボタン検知」および「決定コマンド(SGK)」では、処理が実行されていない状態を示している。即ち、図64では、遊技者によって決定ボタン22aが押下操作されておらず、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ決定ボタン22aの押下操作に基づく指示が出力されていないことを示している。
【1179】
図64において、音声ランプ制御装置113の「変更ボタン検知」では、「オフ」、「オン」および「オン」の検知処理が実行されており、変更ボタン22bが遊技者によって押下操作されたことを検知した状態を示している。そして、同じく音声ランプ制御装置113の「変更コマンド(SGH)」では、上記変更ボタン22bの検知に基づいて変更コマンド(SGH)の生成処理および送信処理が実行されることを示す「設定」が実行された状態を示している(図42のS1713および図36のS1102参照)。即ち、図64では、音声ランプ制御装置113において、変更ボタン22bの押下操作が検知され、該押下操作に基づいて変更コマンド(SGH)を生成および送信されている状態を示している。
【1180】
そして、表示制御装置114の「音声ランプコマンド受信」では、音声ランプ制御装置113から変更コマンド(SGH)を受信したことを示している。この変更コマンド(SGH)を受信したタイミングにおける表示制御装置114の処理としては、「Vブランク割込処理」の「A」の実行中であるが、この「Vブランク割込処理」の「A」のタイミングでは、受信した変更コマンド(SGH)に基づく処理は実行されていないことを示している。
【1181】
また、「Vブランク割込処理」の「A」のタイミングでは、第1フレームバッファ236bの処理を示す「第1フレームバッファ」では、該「A」のタイミング以前に第1フレームバッファ236bに描画された「楽曲選択」演出に関する1ラウンド目の演出画像(以下、「1R演出画像」と称する)を第3図柄表示装置81に表示させる表示処理と、同じく「A」のタイミング以前に第1フレームバッファ236bに描画された楽曲1(例えば、楽曲AAA)が選択表示される画像(以下、「