(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】電力変換装置及びインバータの制御方法
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20220614BHJP
【FI】
H02M7/48 M
(21)【出願番号】P 2018041795
(22)【出願日】2018-03-08
【審査請求日】2021-01-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100123098
【氏名又は名称】今堀 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100106622
【氏名又は名称】和久田 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100138357
【氏名又は名称】矢澤 広伸
(72)【発明者】
【氏名】田邊 勝隆
(72)【発明者】
【氏名】溝上 恭生
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 卓志
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-139901(JP,A)
【文献】特開昭63-099778(JP,A)
【文献】特開昭60-084972(JP,A)
【文献】特開平01-129778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続された一対のスイッチング素子で構成されるレグを複数備え、これら複数のスイッチング素子を駆動制御することで、直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、
前記スイッチング素子の制御信号を出力する制御回路と、
前記インバータに入力される直流電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段によって検出された電流に基づいて過電流を検出する過電流検出回路と、
前記制御回路と前記駆動回路の間に設けられた保護回路と、
を備えた電力変換装置であって、
前記過電流検出回路は、過電流を検出した場合に、前記保護回路に過電流の検出を示す検出信号を出力し、
前記検出信号を受けた前記保護回路は、前記制御回路からの制御信号によりオン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子をオフさせる信号
として、所定時間遅延させた前記制御信号と前記検出信号との論理積と、前記制御信号との排他的論理和を前記駆動回路に出力することを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記保護回路は、前記制御信号を所定時間遅延させるRC回路を備えたことを特徴とする請求項
1に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流電力を交流電力に変化する電力変換装置及びインバータの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インバータを過電流から保護するために、
図4に示す電力変換装置が提案されていた。
図4は、電力変換装置100を示す。スイッチング素子の一例である還流ダイオードを有する4つのIGBT105-1~105-4からなるフルブリッジ方式のインバータ104を含む。各IGBTのゲートには、DESAT(Desaturation Protection)機能を有する駆動回路108-1~108-4が接続されている。各IGBT105-1~105-4は、電力変換装置の制御回路111から各駆動回路108-1~108-4に出力されるPWM信号に応じて駆動されることにより、電力変換を行う。DESAT機能を有する駆動回路108-1~108-4では、IGBT105-1~105-4のON時のコレクタ電流に起因するオン電圧降下(Vse(sat))の上昇により過電流を検知し、ゲート駆動信号を停止させるとともに、制御回路111に対してFAULT信号を送出して、PWM信号の出力を停止させる(特許文献1参照)。
しかし、このような駆動回路108-1~108-4は、DESAT機能を有する分だけコストが高くなる。また、IGBTの特性に合わせて、誤動作が発生しないようにチューニングする必要もあり、設計の自由度が制限されることにもなっていた。
【0003】
また、DESAT機能を有しない、より低コストの汎用の駆動回路を使用する従来例として、
図5に示す電力変換装置200が提案されている。これは、インバータ204に入力される電流を検出するCT等の電流検知センサ209を設け、この電流検知センサ209によって過電流を検出する。また、電流センサ209の出力により、過電流を検出する過電流検出回路210を設けている。さらに、制御回路211と各駆動回路208-1~208-4の間に、ゲートIC回路212を設けている。ゲートIC回路212は、制御回路211から出力されるPWM信号を、各駆動回路208-1~208-4に出力するとともに、各駆動回路208-1~208-4によるゲート駆動を停止させる信号を出力する機能を有する。過電流検出回路210において過電流を検出すると、過電流検出回路210から、ゲートIC回路212と制御回路211にゲートブロック信号が出力される。ゲートブロック信号を受けたゲートIC回路212では、各駆動回路208-1~208-4に対して一括してゲート駆動を停止させる信号を出力する。また、ゲートブロック信号を受けた制御装置211では、PWM信号の出力を停止する。
また、
図6に示すように、過電流検出回路310が過電流を検出した際に、上述の電力変換装置200におけるゲートIC回路による動作を、制御装置311のソフトウェアによって実現する電力変換装置300も提案されている。
【0004】
ここで、上述のような従来の電力変換装置では、過電流が検出されてゲートの動作を停止させる場合に、オンされた後に短時間で、ゲートブロック信号に基づいてオフされると、IGBTに接続された配線に寄生インダクタンスが存在するためにIGBT両端に過電圧が発生し、IGBT等のスイッチング素子が故障する可能性があった。すなわち、過電流に対する保護動作によって、却ってスイッチング素子を故障させてしまうという不都合が生じる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、過電流が発生した場合に、信頼性の高い制御が可能な電力変換装置及びインバータの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明は、直列に接続された一対のスイッチング素子で構成されるレグを複数備え、これら複数のスイッチング素子を駆動制御することで、直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、
前記スイッチング素子の制御信号を出力する制御回路と、
前記インバータに入力される直流電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段によって検出された電流に基づいて過電流を検出する過電流検出回路と、
前記制御回路と前記駆動回路の間に設けられた保護回路と、
を備えた電力変換装置であって、
前記過電流検出回路は、過電流を検出した場合に、前記保護回路に過電流の検出を示す検出信号を出力し、
前記検出信号を受けた前記保護回路は、前記制御回路からの制御信号によりオン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子をオフさせる信号を前記駆動回路に出力することを特徴とする電力変換装置である。
【0008】
本発明によれば、レグを構成する一対のスイッチング素子のうちオフ制御されているスイッチングの誤点弧等により過電流が発生した場合に、オン制御され正常に動作している他方のスイッチング素子をオフさせることにより、スイッチング素子に過大な電流が流れることを阻止することができる。さらに、過電流が発生した場合に、オン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子をオフさせるので、スイッチング素子をオンさせてから短時間でオフさせることによる過電圧の発生を防止することができ、過電流の影響を低減するために却ってスイッチング素子を故障させるようなことのない信頼性の高い制御を実現することが可能である。
ここで、スイッチング素子は、インバータによる電力変換のためにオンオフのスイッチングを行う。スイッチング素子は、例えば、IGBT,MOS-FET,SiC,GaN又はトランジスタであってもよい。
【0009】
また、本発明においては、前記検出信号を受けた前記保護回路は、所定時間遅延させた前記制御信号と前記検出信号との論理積と、前記制御信号との排他的論理和を前記駆動回路に出力するようにしてもよい。
【0010】
これによれば、簡単な構成により、信頼性の高い制御を実現できる。論理積はANDロジック回路によって演算することできる。また、排他的論理和はXORロジック回路によって演算することができる。
【0011】
また、本発明においては、前記保護回路は、前記制御信号を所定時間遅延させるRC回路を備えるようにしてもよい。
【0012】
これによれば、RC回路を構成する抵抗の抵抗値とコンデンサの容量により、遅延させる所定時間を適宜設定することができるので、設計の自由度が高い。
【0013】
また、直列に接続された一対のスイッチング素子で構成されるレグを複数備え、これら複数のスイッチング素子を駆動制御することで、直流電力を交流電力に変換するインバータの制御方法であって、
前記インバータに入力される過電流を検出した場合に、オン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子をオフさせることを特徴とするインバータの制御方法である。
【0014】
本発明によれば、インバータに入力される過電流が発生した場合に、オン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子をオフさせるので、スイッチング素子をオンさせてから短時間でオフさせることによる過電圧の発生を防止することができ、過電流の影響を低減するために却ってスイッチング素子を故障させるようなことのない信頼性の高い制御を実現することが可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、電力変換装置及びインバータの制御方法において、過電流が発生した場合に信頼性の高い制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例における電力変換装置の全体構成図である。
【
図2】本発明の実施例における保護回路の一部を回路図である。
【
図3】本発明の実施例における保護回路の全体構成を示す回路図である。
【
図4】本発明の従来例における電力変換装置の全体構成図である。
【
図5】本発明の他の従来例における電力変換装置の全体構成図である。
【
図6】本発明のさらに他の従来例における電力変換装置の全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔適用例〕
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。本発明は例えば、
図1に示すような二つのレグを有するフルブリッジ方式のインバータ4を備えた電流変換装置1に適用される。過電流検出回路10が電流センサ9の出力から過電流の発生を検知した場合に、過電流検出回路10から出力されるゲートオフ信号に対して、保護回路12では、制御回路11からのPWM信号によってオン制御され、正常に動作しているIGBTのうち、オン制御されてから所定時間を経過したIGBTに対してのみオフ制御する駆動信号を、駆動回路に出力する。このようにすれば、オン制御した直後のIGBTをオフすることによるIGBT両端の過大な電圧発生を防止することでき、過電流が発生した場合に信頼性の制御を行うことができる。
【0018】
〔実施例〕
以下では、本発明の実施例に係る電力変換装置について、図面を用いて、より詳細に説明する。
【0019】
<装置構成>
図1は、本実施例に係る電力変換装置の全体構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、本実施例に係る電力変換装置1は、可変電源2から整流回路3を経て入力された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ4を含む。インバータ4は、上下のアームに一対のスイッチング素子の一例である還流ダイオードを有するIGBT5-1及び5-2から構成されるレグ6-1と、同様に上下のアームに還流ダイオードを有するIGBT5-3及び5-4から構成されるレグ6-2を有し、それぞれのレグの出力端間に負荷7を接続したフルブリッジ方式を採用している。レグは図示のように二つに限られ
るものではなく、三つ以上のレグを有する構成であってもよい。
【0021】
また、各IGBT5-1~5-4のゲートには駆動回路8-1~8-4が設けられている。インバータ4に接続される可変電源2の正極側には、電流を検出する電流検出手段の一例であるCTセンサ9を設けている。CTセンサ9の出力は、過電流検出回路10に入力される。そして、インバータ4を制御する制御回路11が設けられ、制御回路10と各駆動回路8-1~8-4との間に保護回路12が設けられている。制御回路11は、各レグを構成する一対のIGBTを相補的に駆動制御する。すなわち、IGBT8-1とIGBT8-2は交互にONとOFFを繰り返すように駆動制御され、IGBT8-1とIGBT8-2のいずれか又は両方が必ずOFFとなる。また、制御回路11から出力されるPWM信号のディーティー比に応じてIGBTをオンオフ制御(スイッチング)するによって電力変換を行う。
【0022】
過電流検出回路10が過電流を検出すると、保護回路12と制御回路11に向けて、過電流の検出を示す検出信号であるゲートブロック信号を出力する。
【0023】
保護回路は、具体的には、
図2に示すように構成される。まず、制御回路11から入力される各IGBTの制御信号であるPWM信号の信号線(ア)は排他的論和演算を行うXORロジック回路121-1の入力端の一方に接続されるとともに、分岐して直列に接続された抵抗122-1と、グランドとの間で並列に接続されたコンデンサ123-1を介して論理積演算を行うANDロジック回路124-1の入力端の一方に接続される。抵抗122-1とコンデンサ123-1からなるRC回路の時定数は、抵抗122-1の抵抗値及びコンデンサ123-1の容量によって適宜設定することができる。また、過電流検出回路10から出力されるゲートブロック信号の信号線(イ)は、ANDロジック回路124-1の入力端の他方に接続される。そして、ANDロジック回路124-1の出力端は、XORロジック回路121-1の入力端の他方に接続される。さらに、XORロジック回路121-1の出力端から駆動回路8-1に駆動信号が出力される。ここでは、駆動回路8-1に対する駆動信号を出力する構成を例として保護回路12の動作を説明する。
【0024】
各信号線の論理を表1に示す。
【表1】
まず、ステータス1は、PWM信号がLOW(以下、「L」と略す。)すなわちIGBT5-1のオフ制御としてゲートOFFを指示する。これに伴い(イ)に現れるRC出力信号もLである。このとき、過電流検出信号がLすなわち過電流が検出されていない。そうすると、このステータス1では、(イ)と(ウ)のAND演算結果はLであり、このLと(ア)とのXOR演算結果もLであるから、信号線(エ)には駆動信号としてPWM信号のLがそのまま現れる。
【0025】
次に、ステータス2では、PWM信号がHIGH(以下、「H」と略す。)すなわちIGBTのオン制御としてゲートONを指示する。このとき、PWM信号がHになってから、RC出力信号がHとなるまでにはコンデンサ133が充電される時間(時定数)がかか
るため、時定数が経過するまではRC出力信号はLのままである。過電流が検出されないと、過電流検出信号はLである。そうすると、(イ)と(ウ)のAND演算結果はLであり、このLと(ア)とのXOR演算結果はHであるから、信号線(エ)には駆動信号としてPWM信号のHがそのまま現れる。
【0026】
次に、ステータス3では、PWM信号はHのままであるが、PWM信号がHになっていから時定数が経過すると、RC出力信号はHとなる。過電流が検出されないと、過電流検出信号はLである。そうすると、(イ)と(ウ)のAND演算結果はLであり、このLと(ア)とのXOR演算結果はHであるから、信号線(エ)には駆動信号としてPWM信号のHがそのまま現れる。
【0027】
次に、ステータス4では、PWM信号はHであり、PWM信号がHとなってから時定数が経過し、RC出力信号はHとなっている。このとき、過電流が検出され、過電流検出信号がHとなる。そうすると、(イ)と(ウ)のAND演算結果はHであり、このHと(ア)のXOR演算結果はLであるから、信号線(エ)には駆動信号としてL、すなわちゲートをオフさせる駆動信号が出力される。
【0028】
次に、ステータス5では、PWM信号はHであり、RC出力はLである。このとき、過電流が検出され、過電流検出信号はHとなる。そうすると、(イ)と(ウ)のAND演算結果はLであり、このLと(ア)とのXOR演算結果はHであるから、信号線(エ)には駆動信号としてPWM信号のHがそのまま現れる。
【0029】
図3に、保護回路12の全体構成を示す。
過電流検出回路10から出力されるゲートブロック信号の信号線は共通であり、各IGBT5-1~5-4を制御するためのPWM信号が制御回路11から入力され、保護回路12からは各IGBT5-1~5-4の駆動信号をそれぞれの駆動回路8-1~8-4に出力される。
【0030】
このように、本実施例の電力変換装置によれば、過電流が発生した場合に、正常に動作している、すなわちオン制御されているIGBTに対してオフ制御しても、オン制御されてから所定時間が経過している状態のIGBTのみがオフ制御されるので、IGBTを過電圧による発熱等により故障させることなく、過電流による影響を低減することができ、より信頼性の高い制御が可能となる。また、スイッチング素子の特性改善により、IGBTの短絡耐量が減少している現状において、保護回路というハードウェア構成により高速かつ負荷をかけることなくIGBTを停止させることができる。また、正常に動作するIGBTをゲートブロックするまでの遅延時間を決めるRC回路の時定数は、抵抗の抵抗値及びコンデンサの容量を適宜設定することができるので、設計の自由度が高い。また、XORロジック回路と、ANDロジック回路とRC回路という簡単な構成で保護回路を構成することができ、コストを低減することができる。また、複数のXORロジック回路122-1~122-4を含んだIC及び複数のANDロジック回路124-1~124-4を含んだICを準備することができるので、保護回路12をこれらの少ない部品の追加により実現することができる。
なお、本実施例によるインバータの制御方法は、保護回路によるハードウェア構成ではなく、制御回路において実行されるソフトウェアによって実現することもできる。
【0031】
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
直列に接続された一対のスイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)で構成されるレグ(6-1,6-2)を複数備え、これら複数のスイッチング素子(5-1,
5-2及び5-3,5-4)を駆動制御することで、直流電力を交流電力に変換するインバータ4と、
前記スイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)を駆動する駆動回路(8-1~8-4)と、
前記スイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)の制御信号を出力する制御回路11と、
前記インバータ4に入力される直流電流を検出する電流検出手段9と、
前記電流検出手段9によって検出された電流に基づいて過電流を検出する過電流検出回路10と、
前記制御回路11と前記駆動回路(8-1~8-4)の間に設けられた保護回路12と、
を備えた電力変換装置1であって、
前記過電流検出回路10は、過電流を検出した場合に、前記保護回路12に過電流の検出を示す検出信号を出力し、
前記検出信号を受けた前記保護回路12は、前記制御回路11からの制御信号によりオン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)をオフさせる信号を前記駆動回路(8-1~8-4)に出力することを特徴とする電力変換装置。
<発明2>
前記検出信号を受けた前記保護回路(12)は、所定時間遅延させた前記制御信号と前記検出信号との論理積(124-1)と、前記制御信号との排他的論理和(121-1)を前記駆動回路(8-1)に出力することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。<発明3>
前記保護回路(12)は、前記制御信号を所定時間遅延させるRC回路(122-1,123-1)を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
<発明4>
直列に接続された一対のスイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)で構成されるレグ(6-1,6-2)を複数備え、これら複数のスイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)を駆動制御することで、直流電力を交流電力に変換するインバータ4の制御方法であって、
前記インバータ4に入力される過電流を検出した場合に、オン制御されてから所定時間を経過したスイッチング素子(5-1,5-2及び5-3,5-4)をオフさせることを特徴とするインバータの制御方法。
【符号の説明】
【0032】
1:電流変換装置
4:インバータ
5-1~5-4:IGBT
6-1,6-2:レグ
8-1~8~4:駆動回路
9:電流センサ
10:過電流検出回路
11:制御回路
12:保護回路