(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】電極及びそれを含む二次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20220614BHJP
H01M 4/02 20060101ALI20220614BHJP
H01M 50/531 20210101ALI20220614BHJP
【FI】
H01M10/04 W
H01M4/02 Z
H01M50/531
(21)【出願番号】P 2019530150
(86)(22)【出願日】2018-06-01
(86)【国際出願番号】 KR2018006325
(87)【国際公開番号】W WO2018225994
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2019-06-19
(31)【優先権主張番号】10-2017-0072588
(32)【優先日】2017-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0062420
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナム ウォン
(72)【発明者】
【氏名】パーク、ピル キュ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ハン ガブ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、アン スー
【審査官】小森 利永子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-138729(JP,A)
【文献】特開平10-092418(JP,A)
【文献】特開2000-067907(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2015-0049519(KR,A)
【文献】特開2000-021453(JP,A)
【文献】国際公開第2012/117005(WO,A1)
【文献】特開2005-174791(JP,A)
【文献】特開2016-207576(JP,A)
【文献】特開2016-122628(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0020550(KR,A)
【文献】特開平11-214035(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01M 10/0587
H01M 4/02
H01M 4/13-4/62
H01M 50/531
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極と分離膜が交互に積層されて巻き取られる電極組立体を含み、
前記電極は、
集電体、前記集電体の表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層、及び前記第1コーティング層の外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層を含み、
前記電極の巻取方向を基準に前記第2コーティング層の一端の長さを前記第1コーティング層の一端の長さより短く形成し、巻取中心から外側方向に進むにつれて前記第1コーティング層の一端と前記第2コーティング層の一端との間に段差が形成され、
前記電極組立体を巻き取るためのコア部を含み、
前記第2コーティング層の一端と前記第1コーティング層の一端との間の長さは前記コア部の円周長さと同一に形成し、
前記電極は、巻取開始部に電極活物質がない第1無地部を含み、
前記第1無地部には、電極タブを備え、
前記電極タブは、前記第1コーティング層の一端と接する前記第1無地部に備えられつつ、前記電極タブと前記第1コーティング層との間には段差がなく、
前記電極タブと第1コーティング層は同一の厚さを有する二次電池。
【請求項2】
前記第1無地部、前記第1コーティング層の一端及び前記第2コーティング層の一端は、階段状の段差を形成する請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記電極は、巻取終端部にコーティングされた前記第2コーティング層の終端の長さを前記第1コーティング層の終端長さより短く形成し、前記第2コーティング層の終端と前記第1コーティング層の終端との間に段差を形成する請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記電極は、巻取終端部に電極活物質がない第2無地部を含み、
前記第2無地部、前記第1コーティング層の終端及び前記第2コーティング層の終端は、階段状の段差を形成する請求項3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1コーティング層と前記第2コーティング層は、同一のコーティング厚さを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1コーティング層と前記第2コーティング層は、互いに異なるコーティング厚さを有する請求項1から4のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記電極は、
前記第2コーティング層の外側に電極活物質を3次コーティングする第3コーティング層と、前記第3コーティング層の外側に電極活物質を4次コーティングする第4コーティング層をさらに含む請求項1から6のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項8】
前記電極は、巻取開始部にコーティングされた前記第3コーティング層の一端の長さを前記第2コーティング層の一端の長さより小さく形成し、前記第4コーティング層の一端の長さを前記第3コーティング層の一端の長さより小さく形成し、
前記第1、第2、第3及び第4コーティング層の一端は、階段状の段差を形成する請求項7に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互参照]
本出願は、2017年6月9日付韓国特許出願第10-2017-0072588号及び2018年5月31日付韓国特許出願第10-2018-0062420号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、電極及びそれを含む二次電池に関し、特にコア部に巻き取られる電極のクラックの発生を防止した電極及びそれを含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池は充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池を言うものであって、携帯電話、PDA、ノートパソコンなどの小型先端電子機器の分野において広く用いられている。
【0004】
このような二次電池は、電極組立体と、前記電極組立体の巻芯に挿入するコア部と、前記コア部が挿入された電極組立体を収容する缶、及び前記缶の開口部に実装するキャップ組立体を含み、前記電極組立体は、複数の電極と複数の分離膜が交互に積層される構造を有する。そして、前記複数の電極は集電体の表面に電極活物質がコーティングされた電極活物質層と、前記電極活物質層の端部に備えられて電極活物質がない無地部を形成する。
【0005】
前記のような二次電池は、複数の電極と複数の分離膜が積層された積層体を前記コア部を介して巻き取って電極組立体を形成し、前記電極組立体を缶に挿入し、前記缶の開口部にキャップ組立体を結合させて製造する。
【0006】
しかし、前記複数の電極は、前記コア部に巻き取られる際に、前記電極活物質層と前記無地部との間の段差部分が折れつつクラックが発生する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような問題点を解決するために発明されたものであって、本発明の解決しようとする課題は、電極活物質層と無地部との間の段差高さが漸進的に増大される電極を具現し、これによりコア部に電極の巻き取りの際、電極活物質層と無地部との間の段差部分が折れずに安定的に巻き取ることができ、その結果、クラックの発生を防止することができる電極及びそれを含む二次電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような目的を達成するための第1発明による二次電池は、電極と分離膜が交互に積層されて巻き取られる電極組立体を含み、前記電極は、集電体、前記集電体の表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層、及び前記第1コーティング層の外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層を含み、前記電極の巻取方向を基準に前記第2コーティング層の一端の長さを前記第1コーティング層の一端の長さより短く形成され、巻取中心から外側方向に進むにつれて前記第1コーティング層の一端と前記第2コーティング層の一端との間に段差が形成されてよい。
【0009】
前記電極は、巻取開始部に電極活物質がない第1無地部を含み、前記第1無地部、前記第1コーティング層の一端及び前記第2コーティング層の一端は、階段状の段差を形成することができる。
【0010】
前記電極組立体を巻き取るためのコア部を含み、前記第2コーティング層の一端は、前記第1コーティング層の一端で前記コア部の円周長さほど小さく形成することができる。
【0011】
前記電極は、巻取終端部にコーティングされた前記第2コーティング層の終端の長さを前記第1コーティング層の終端長さより短く形成し、前記第2コーティング層の終端と前記第1コーティング層の終端との間に段差を形成することができる。
【0012】
前記電極は、巻取終端部に電極活物質がない第2無地部を含み、前記第2無地部、前記第1コーティング層の終端及び前記第2コーティング層の終端は、階段状の段差を形成することができる。
【0013】
前記第1コーティング層と前記第2コーティング層は、同一のコーティング厚さを有してよい。
【0014】
前記第1コーティング層と前記第2コーティング層は、互いに異なるコーティング厚さを有してよい。
【0015】
前記電極は、前記第2コーティング層の外側に電極活物質を3次コーティングする第3コーティング層と、前記第3コーティング層の外側に電極活物質を4次コーティングする第4コーティング層をさらに含んでよい。
【0016】
前記電極は、巻取開始部にコーティングされた前記第3コーティング層の一端の長さを前記第2コーティング層の一端の長さより小さく形成し、前記第4コーティング層の一端の長さを前記第3コーティング層の一端の長さより小さく形成し、前記第1、第2、第3及び第4コーティング層の一端は、階段状の段差を形成することができる。
【0017】
前記第1無地部には、電極タブを備えてよい。
【0018】
前記電極タブは、前記第1コーティング層の一端と接する前記第1無地部に備えられつつ、前記電極タブと前記第1コーティング層との間に段差を除去することができる。
【0019】
一方、第2発明による電極は、集電体;前記集電体の表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層;及び前記第1コーティング層の外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層を含み、相互対応する前記第2コーティング層の一端の長さは、前記第1コーティング層の一端の長さより所定長さが短く形成し、前記第1コーティング層の一端と前記第2コーティング層の一端との間に段差を形成してよい。
【0020】
前記集電体の一端には電極活物質がない第1無地部を含み、前記第1無地部、前記第1コーティング及び前記第2コーティング層の一端は、階段状に連結される段差を形成してよい。
【0021】
前記第1無地部には電極タブを備え、前記電極タブは、前記第1コーティング層の一端に接する前記第1無地部に備えられつつ、前記電極タブと前記第1コーティング層の一端との間に段差を除去することができる。
【発明の効果】
【0022】
前記のような実施例を介し、本発明は下記のような効果を有する。
【0023】
第一:本発明の二次電池は、集電体の表面に第1及び第2コーティング層を形成して電極を形成するが、前記第1コーティング層の一端と前記第2コーティング層の一端との間に段差を形成することに特徴を有し、このような特徴によって、前記第1コーティング層の一端と前記第2コーティング層の一端との間に緩い傾斜角度を具現することができ、これによりコア部に電極を折れずに安定的に巻き取ることができ、その結果、製品性を高めることができる。
【0024】
第二:本発明の二次電池において、電極は巻取開始部に第1無地部を含むことに特徴を有し、このような特徴によって第1無地部、第1コーティング層及び第2コーティング層に連結される段差を形成し、より緩い傾斜角度を具現することができ、その結果、コア部に電極をより安定的に巻き取ることができる。
【0025】
第三:本発明の電極において、第1コーティング層の終端部と第2コーティング層の終端部との間は、コア部の円周長さほど小さく形成することに特徴を有し、このような特徴によってコア部に電極を安定的に巻き取るのと同時に電池性能を安定的に確保することができる。
【0026】
第四:本発明の電極は、巻取終端部に位置した第1コーティング層と第2コーィング層の終端部を段差あるように形成して緩い傾斜角度を具現することに特徴を有し、このような特徴によって電極の終端部をより面密着されるように巻き取ることができ、その結果、電極巻取力と結合力を高めることができる。
【0027】
第五:本発明の電極は、巻取終端部に第2無地部を含むことに特徴を有し、このような特徴によって第2コーティング層の終端、第1コーティング層の終端及び第2無地部に連結される段差を形成してより緩い傾斜角度を具現することができ、その結果、コア部に電極の終端部をより安定的に巻き取ることができる。
【0028】
第六:本発明の電極は、第1コーティング層と第2コーティング層の厚さを同一に形成することに特徴を有し、このような特徴によって漸進的に高くなる段差を形成することができ、その結果、第1コーティング層と第2コーティング層の間を折れずに安定的に巻き取ることができる。
【0029】
第七:本発明の二次電池は、第1無地部に電極タブを結合するが、前記電極タブは、前記第1コーティング層の一端部が連結された第1無地部の表面に結合することに特徴を有し、このような特徴によって電極タブと第1コーティング層との間に段差を除去することができ、その結果、コア部に電極巻き取りのとき電極タブと第1コーティング層の間が折れずに安定的に巻き取りさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】第1発明の第1実施例による二次電池を示す斜視図である。
【
図2】第1発明の第1実施例による巻取前の電極組立体を示す断面図である。
【
図3】第1発明の第1実施例による電極を示す断面図である。
【
図4】第1発明の第2実施例による電極を示す断面図である。
【
図5】第1発明の第3実施例による電極を示す断面図である。
【
図6】第1発明の第4実施例による電極を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しつつ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。しかし、本発明は、幾つか異なる形態に具現されてよく、ここで説明する実施例に限定されない。また、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体に亘って類似の部分に対しては類似の図面符号を付した。
【0032】
第1発明の二次電池
第1発明の第1実施例
第1発明の第1実施例による二次電池100は、
図1に示すとおり、コア部110、前記コア部110の円周に巻き取られる電極組立体120を含む。ここで、前記コア部110は、前記電極組立体120の巻き取りが完了されると、前記電極組立体120から除去されてよい。
【0033】
すなわち、第1発明の第1実施例による二次電池100は、
図2に示されたように、長いシート状の電極組立体120を前記コア部110に巻き取ってロール状の電極組立体120を形成し、前記電極組立体120は電極121と分離膜122が交互に積層される構造を有する。
【0034】
前記電極121は、
図3に示すとおり、集電体121z、前記集電体121zの表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層121a、及び前記第1コーティング層121aの外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層121bを含む。
【0035】
ここで、前記電極121は
図3を参照すれば、前記電極121の巻取方向を基準に前記第2コーティング層121bの一端Bの長さを前記第1コーティング層121aの一端Aの長さより短く形成し、巻取中心から外側方向に進むにつれて前記第1コーティング層121aの一端Aと前記第2コーティング層121bの一端Bとの間に段差(
図3に示された点線参照)が形成される。
【0036】
すなわち、前記電極121は、前記第1コーティング層121aの一端Aと前記第2コーティング層121bの一端Bとの間に段差(
図3に示された点線参照)を形成して緩やかな傾斜を具現することができ、前記緩やかな傾斜を有する前記第1コーティング層121aの一端Aと前記第2コーティング層121bの一端Bとが順次にコア部110に巻き取られつつ折れずに安定的に巻き取ることができ、その結果、二次電池の品質性を高めることができる。
【0037】
一方、前記コア部110に密着される前記電極121の巻取開始部には、電極活物質がない第1無地部121cを含んでよい。
【0038】
すなわち、電極121は、
図3からみたとき、集電体121zの左側終端部が延長されつつ第1無地部121cを形成し、これにより前記第1無地部121c、前記第1コーティング層121aの一端A及び前記第2コーティング層121bの一端Bは、漸進的な高さを有する階段状の段差(
図3に示された点線参照)を形成してよい。
【0039】
これにより、電極121は、前記第1無地部121c、前記第1コーティング層121aの一端A及び前記第2コーティング層121bの一端Bが前記コア部110に順次に巻き取られ、その結果、安定した巻取力とクラックの発生を防止することができる。
【0040】
一方、前記電極121で、前記第2コーティング層121bの一端Bは、前記第1コーティング層121aの一端Aで前記コア部110の円周長さほど小さく、好ましくは前記コア部110の円周長さと同一に形成してよい。
【0041】
すなわち、前記第2コーティング層121bの一端Bと前記第1コーティング層121aの一端Aとの間の長さが前記コア部110の円周長さより短くても、前記第2コーティング層121bの一端Bと前記第1コーティング層121aの一端Aとの間の階段状の段差により前記コア部110にクラックの発生なく巻き取ることができる。但し、前記第2コーティング層121bの一端Bと前記第1コーティング層121aの一端Aとの間が前記コア部110に安定的に密着できない可能性がある。
【0042】
また、前記第2コーティング層121bの一端Bと前記第1コーティング層121aの一端Aとの間の長さが前記コア部110の円周長さより大きい場合、前記電極121にコーティングされる電極活物質が大きく減少され得、その結果、電池性能が大きく落ちることがある。
【0043】
したがって、前記電極121で前記第2コーティング層121bの一端Bと前記第1コーティング層121aの一端Aとの間の長さは、前記コア部110の円周長さ程度で備え、その結果、巻取力と電池性能を高めることができる。
【0044】
一方、前記第1コーティング層121aと前記第2コーティング層121bは同一のコーティング厚さを有してよく、これにより段差高さを均一に形成してよく、その結果、より安定した巻き取りを誘導することができる。
【0045】
もちろん、前記第1コーティング層121aと前記第2コーティング層121bは互いに異なるコーティング厚さを有してよい。これは、二次電池の形態及び大きさに応じて前記第1コーティング層121aと前記第2コーティング層121bのコーティング厚さを調節することができ、その結果、安定した巻取力を得ることができる。
【0046】
このような構成を有した第1発明の第1実施例による二次電池100は、前記電極121を含む長いシート状の電極組立体120をコア部110に巻き取れば、前記電極121の一端に階段状に形成された段差によってコア部110に安定的に巻き取ることができ、その結果、電極121が折れたり又はクラックの発生を防止することができる。
【0047】
以下、本発明の他の実施例を説明するのにおいて、前述の実施例と同一の構成と機能を有する構成に対しては同一の構成符号を使用し、重複される説明は省略する。
【0048】
第1発明の第2実施例
第1発明の第2実施例による二次電池100は、
図4に示すとおり、電極121を含むが、前記電極121は集電体121z、前記集電体121zの表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層121a、及び前記第1コーティング層121aの外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層121bを含む。
【0049】
ここで、前記電極121は
図4を参照すれば、巻取終端部にコーティングされた前記第2コーティング層121bの終端Dの長さを前記第1コーティング層121aの終端Cの長さより短く形成し、前記第2コーティング層121bの終端Dと前記第1コーティング層121aの終端Cの間に段差(
図4に示された点線参照)を形成する。
【0050】
すなわち、前記電極121は、前記第1コーティング層121aの終端Cと前記第2コーティング層121bの終端Dとの間に段差(
図4に示された点線参照)を形成して緩やかな傾斜を具現することができる。言い換えれば、前記第2コーティング層121bの終端Dは、前記第1コーティング層121aの終端Cより長さは短く、高さは高く段差を形成して緩やかな傾斜を具現し、これにより前記第1コーティング層121aの終端Cと前記第2コーティング層121bの終端Dは、コア部110に巻き取られた電極組立体110の最外側に順次に巻き取られつつ安定的に巻き取ることができ、その結果、電極121が折れたりクラックの発生を防止して二次電池の品質性を高めることができる。
【0051】
一方、前記電極121は、巻取終端部(
図4からみるとき、集電体の右側の端部)に電極活物質がない第2無地部121dを含み、前記第2無地部121d、前記第1コーティング層121aの終端C及び前記第2コーティング層121bの終端Dは階段状の段差を形成することができる。
【0052】
すなわち、第2無地部121d、前記第1コーティング層121aの終端C及び前記第2コーティング層121bの終端Dは、漸進的な高さを有する階段状の段差を形成することができる。
【0053】
これにより、電極121は、前記第2無地部121d、前記第1コーティング層121aの終端C及び前記第2コーティング層121bの終端Dが前記コア部110に順次に巻き取られ、その結果、安定した巻取力とクラックの発生を防止することができる。
【0054】
第1発明の第3実施例
第1発明の第3実施例による二次電池100は、
図5に示すとおり、電極121に備えられた第1無地部121cに電極タブ123を備えてよい。特に、前記電極タブ123は、前記第1コーティング層121aの一端Aと接する前記第1無地部121cに備えられてよく、これにより前記電極タブ123と前記第1コーティング層121aとの間に隙間及び段差を除去して安定的に電極121を巻き取ることができる。
【0055】
ここで、前記電極タブ123と前記第1コーティング層121aは同一の厚さを有してよく、これによって前記電極タブ123と前記第1コーティング層121Aとの間に段差を完璧に除去することができ、その結果、より安定的に電極121を巻き取ることができる。
【0056】
第1発明の第4実施例
第1発明の第4実施例による二次電池100は、
図6に示すとおり、電極121を含むが、前記電極121は集電体121z、前記集電体121zの表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層121a、前記第1コーティング層121aの外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層121b、前記第2コーティング層121bの外側に電極活物質を3次コーティングする第3コーティング層121e及び前記第3コーティング層121eの外側に電極活物質を4次コーティングする第4コーティング層121fを含んでよい。
【0057】
ここで、前記電極121は、前記電極121の巻取方向を基準に前記第2コーティング層121bの一端Bの長さを前記第1コーティング層121aの一端Aの長さより小さく形成し、前記第3コーティング層121eの一端Eの長さを前記第2コーティング層121bの一端Bの長さより小さく形成し、前記第4コーティング層121fの一端Fの長さを前記第3コーティング層121eの一端Eの長さより小さく形成することができる。これによって、前記第1、第2、第3及び第4コーティング層の一端の階段状の段差(
図6に示された点線参照)を形成することができる。
【0058】
したがって、前記電極121は、前記第1、第2、第3及び第4コーティング層の一端が緩やかな傾斜を有した段差を具現し、コア部110に順次に巻き取られつつ安定した巻取力を得ることができる。
【0059】
[第2発明の電極]
第2発明の電極121は、
図7に示すとおり、集電体121z、前記集電体121zの表面に電極活物質を1次コーティングした第1コーティング層121a、及び前記第1コーティング層の外側に電極活物質を2次コーティングした第2コーティング層121bを含み、前記電極121の巻取方向を基準に前記第2コーティング層121bの一端Bの長さを前記第1コーティング層121aの一端Aの長さより短く形成し、巻取中心から外側方向に進むにつれて前記第1コーティング層121aの一端Aと前記第2コーティング層121bの一端Bとの間に段差が形成される。
【0060】
このように、第2発明の電極121は、一端に段差を形成してその後のコア部の巻取の際に安定した巻取力を得ることができる。
【0061】
参考までに、第1発明の第1実施例は二次電池をその対象とするが、第2発明はその二次電池の内部に入る電極をその対象とすることに差がある。
【0062】
本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその均等概念から導出される多様な実施形態が可能である。