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特許7092403ペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】ペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/01 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
A01K1/01 801F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020542700
(86)(22)【出願日】2017-10-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2017011503
(87)【国際公開番号】W WO2019078379
(87)【国際公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】520136995
【氏名又は名称】パーソング,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PurrSong, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】ノ,テ グ
【審査官】磯田 真美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0245960(US,A1)
【文献】特許第4429270(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0315084(US,A1)
【文献】特開2000-069875(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0045187(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 - 1/035
A01K 23/00
A01K 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットの存否を感知する感知ステップと、
記感知ステップに従って前記ペットが感知される場合、回動部の動作有無を判断する第1の判断ステップと、
前記第1の判断ステップに従って前記回動部が動作しないと判断される場合、第1の設定値以上の重さがロードセルに印加されるか否かを判断する第2の判断ステップと、
前記第2の判断ステップに従って前記第1の設定値以上の重さがロードセルに印加されたと判断された後、前記第1の設定値以下の重さがロードセルに印加されるか否かを再び判断する第3の判断ステップと、
前記第3の判断ステップに従って前記第1の設定値以下の重さがロードセルに印加される場合、前記回動部が回動する軸をなすモータ部を一方向に回転させることによって前記モータ部に結合されたベース部が第3の位置に移動するように前記回動部を動作させることで糞便をベッド部から除去する動作ステップと、
前記ペットが感知されず、第2の設定値以下の重さがロードセルに印加されれば、前記回動部の前記モータ部を他方向に回転させることによって前記ベース部が第2の位置に移動するように前記回動部を動作させ、前記ベース部が前記第2の位置に位置する間に、前記ベッド部に固形物を供給する供給ステップと、
を含むペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法。
【請求項2】
前記第1の判断ステップに従って前記回動部が動作していると判断される場合、前記回動部を基本位置である第1の位置に制御する制御ステップをさらに含む請求項1に記載のペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法。
【請求項3】
前記感知ステップは、赤外線を用いて行われることを特徴とする請求項1に記載のペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法。
【請求項4】
前記動作ステップは、第3の設定値以上の時間が経ってから行われることを特徴とする請求項1に記載のペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法に係り、ペットの排便装置を用いてペットの糞便を有効に処理することのできる、ペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペット、特に、猫を家庭で育てる家庭が急増しつつあり、これに伴い、猫を育てるのに必要とされる多種多様な装置への取り組みが盛んに行われている。
【0003】
韓国特許公報第10-2014-0138532号は、猫トイレを開示している。同公報に開示されている猫トイレは、猫が出入り可能な開閉扉が配設された円筒ハウジングの内部に固形物が詰め込まれて、猫が円筒ハウジングの中で排便を行うように設けられる。このような同公報による猫トイレは、排泄物が溜まると、猫の飼い主が取っ手を掴んで円筒ハウジングを回転させて円筒ハウジングの内側に配設されたろ網部材で排泄物を固形物から濾し取った後、排泄物受けを介して排泄物回収槽に回収する過程に従って動作が行われる。
【0004】
上述した同公報による従来の発明は、糞便を除去する過程で、ユーザの直接的な介入が必要であるという点、装置の全般的な構造が複雑であるが故に製作コストが高騰し、しかも、メンテナンスを行い難いという点などの不具合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国特許公報第10-2014-0138532号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の不具合を解消するためのものであって、単に回動部が回動するだけで、糞便の除去が自動的に且つ手軽に行われ得る、ペットの排便装置を用いてペットの糞便を有効に処理し得る方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的は、本発明に従って、ペットの存否を感知する感知ステップと、前記第1の感知ステップに従って前記ペットが感知される場合、回動部の動作有無を判断する第1の判断ステップと、前記第1の判断ステップに従って前記回動部が動作しないと判断される場合、第1の設定値以上の重さがロードセルに印加されるか否かを判断する第2の判断ステップと、前記第2の判断ステップに従って前記第1の設定値以上の重さがロードセルに印加される場合、前記第1の設定値以下の重さがロードセルに印加されるか否かを判断する第3の判断ステップと、前記第3の判断ステップに従って前記第1の設定値以下の重さがロードセルに印加される場合、回動部を動作させる動作ステップと、を含むペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法により達成される。
【0008】
また、本発明は、前記感知ステップに従って前記ペットが感知されない場合に、第2の設定値以下の重さがロードセルに印加されれば、ベッド部に固形物を供給する供給ステップをさらに含んでいてもよい。
【0009】
さらに、本発明は、前記第1の判断ステップに従って前記回動部が動作していると判断される場合、前記回動部を基本位置に制御する制御ステップをさらに含んでいてもよい。
【0010】
さらにまた、前記感知ステップは、赤外線を用いて行われてもよい。
【0011】
これらに加えて、前記動作ステップは、第3の設定値以上の時間が経ってから行われてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、単に回動部が回動するだけで、糞便の除去、固形物の供給、糞便の収容が自動的に行われ得るという効果がある。これによれば、ペットの糞便を効率よく且つ手軽に除去することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の手順図を示すものである。
図2】ペットの排便装置を全体的に示すものである。
図3】ペットの排便装置を全体的に示すものである。
図4】ペットの排便装置の側断面図である。
図5】ペットの排便装置の構成要素間の電気的な接続を示すものである。
図6】ペットの排便装置の回動部を全体的に示すものである。
図7】ペットの排便装置の供給部の細部的な構成を示すものである。
図8】本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の感知ステップに伴う過程を示すものである。
図9】本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の第1の判断ステップから第3の判断ステップに伴う過程を示すものである。
図10】本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の供給ステップに伴う過程を示すものである。
図11】本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の動作ステップに伴う過程を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一部の実施の形態について例示的な図面に基づいて詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付するにあたって、同じ構成要素に対しては、たとえ異なる図面の上に示されているとしても、できる限り同じ符号を持たせていることに留意すべきである。
【0015】
なお、本発明の実施の形態について説明するにあたって、関連する公知の技術についての具体的な説明が本発明の実施の形態に関する理解を妨げると判断される場合には、その詳しい説明は省略する。
【0016】
また、本発明の実施の形態の構成要素について説明するに当たって、「第1の」、「第2の」、A、B、(a)、(b)などの言い回しが使用可能である。これらの言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えないものに過ぎず、これらの言い回しにより当該構成要素の本質や順番又は順序などが何等限定されない。
【0017】
まず、添付図面に基づいて、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法において用いられるペットの排便装置について詳しく説明する。
【0018】
図2及び図3は、ペットの排便装置を全体的に示すものであり、図4は、ペットの排便装置の側断面図であり、図5は、ペットの排便装置の構成要素間の電気的な接続を示すものであり、図6は、ペットの排便装置の回動部を全体的に示すものであり、図7は、ペットの排便装置の供給部の細部的な構成を示すものである。
【0019】
図2から図7に示すように、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法において用いられるペットの排便装置100は、ケース部110と、ベッド部120と、収容部130と、回動部140と、供給部150と、制御部160と、ロードセル部170と、出入り感知部180と、リーダ部190と、を備える。
【0020】
ケース部110は、ペットが内部空間に出入り可能なように内部空間と連通される出入り口ioが形成されるものであり、後述するベッド部120と、収容部130と、回動部140と、供給部150と、制御部160と、ロードセル部170と、出入り感知部180と、リーダ部190と、が配設される。
【0021】
上述した内部空間を形成するケース部110の外面には、固形物が後述するベッド部120と内部空間を形成するケース部110の外面との間に介在されないように、突出ライン110aが突設されることが好ましい。
【0022】
一方、ケース部110からベッド部120を取り外したりケース部110にベッド部120を取り付けたりする場合、後述する回動部140の位置が問題となる。回動部140が第1の位置P1または第2の位置P2に位置する場合、ベッド部120との干渉が生じるためである。
【0023】
図2及び図3に示すように、ケース部110の上側には、後述する回動部140を制御可能な複数のボタンが形成されてもよいが、上記のような干渉の問題が生じるため、これらのボタンのうちのいずれか一つは、回動部140を第3の位置P3に位置決めするように制御部160を制御するように設けられることが好ましい。
【0024】
上述したようなケース部110に形成されたボタンによれば、ユーザがボタンを押下することで、回動部140を第3の位置P3に直ちに位置決めすることが可能になる。これによれば、ベッド部120を干渉なしに手軽に着脱することができる。
【0025】
ベッド部120は、ペットが排便を行うための空間である排便空間が形成されるものであり、上述したケース部110の内部空間に配設される。
【0026】
排便空間には、一定の量の固形物が収容されるが、このような固形物としては、通常の砂が用意される。そのため、ペット、特に、猫は、固形物の上において排便を行うことになる。
【0027】
一方、ベッド部120の下側には、後述する排便空間に印加される重さを感知するロードセル部170が配設される。このようなロードセル部170によれば、排便空間にペットがあるか否か、排便空間にペットが排便を行ったか否かを確認することができる。
【0028】
収容部130は、ペットの糞便が収容される空間である第1の収容空間が形成されるものであり、第1のハウジング部131と、第1の蓋体部132と、高さ感知部133と、を備える。
【0029】
第1のハウジング部131は、上述した第1の収容空間を形成するものであり、第1の収容空間と上述した排便空間とを連通させる第1の開口部が形成される。
【0030】
後述するモータ部143が回転してベース部141が第の位置Pに位置決めされる場合、後述する第1の蓋体部132が第1の開口部を開くことにより、掃き落とし部142により掃き落とされた糞便が排便空間から第1の収容空間へと移動し且つ収容される。
【0031】
一方、このような第1のハウジング部131は、外部に糞便を排出し易いように、上述したケース部110の一方の側に着脱自在に配設されることが好ましい。
【0032】
第1の蓋体部132は、回動部140が第の位置Pに回動する場合、第1の収容空間が排便空間と連通されるように回動して第1の開口部を開くものであり、第1のハウジング部131またはケース部110に回動自在に配設される。
【0033】
第1の蓋体部132は、回動部140が第の位置Pに回動する場合、第1の突出部141aと接触されて回動するように第1の突出部141aと接触される第1の突起132aが形成される。
【0034】
これらの第1の突起132aと第1の突出部141aとの接触によれば、別途の駆動手段なしに回動部140の回転だけで第1の開口部を開くことにより、第1の収容空間に糞便を有効に収容することができる。
【0035】
高さ感知部133は、第1の収容空間に収容される糞便の高さを感知するものであり、第1の収容空間に配設され、後述する制御部160に電気的に接続される。
【0036】
このような高さ感知部133により、第1の収容空間に収容される糞便の高さが既に設定された高さ以上に感知される場合、高さ感知部133は、制御部160に信号を送信する。次いで、制御部160は、ユーザの端末に第1の収容空間に糞便が既に設定された高さ以上に収容された旨を報知して、ユーザに、糞便を外部に除去するような措置を取らせる。
【0037】
回動部140は、排便空間において回動可能なようにケース部110に配設されるものであり、第1の位置P1に位置決めされた状態で、ペットが排便空間に収容された固形物に排便を行った後、ケース部110の外部にくぐり抜ける場合、糞便が排便空間から第1の収容空間へと移動するように第の位置Pに回動する。
【0038】
上述した回動部140は、より具体的に、ベース部141と、掃き落とし部142と、モータ部143と、を備える。
【0039】
ベース部141は、平板状に設けられ、一方の側が後述するモータ部143に結合されるものであり、一方の面からは第1の突出部141aが突設され、他方の面からは第2の突出部141bが突設される。
【0040】
第1の突出部141aは、後述するモータ部143が一方向に回転するにつれて、ベース部141が第の位置Pに位置決めされる場合に第1の突起132aに接触されるものであり、前記接触により第1の蓋体部132が移動して第1の開口部が開かれる。
【0041】
第2の突出部141bは、後述するモータ部143が他の方向に回転するにつれて、ベース部141が第の位置Pに位置決めされる場合、第2の突起152aに接触されるものであり、前記接触により第2の蓋体部152が移動して第2の開口部が開かれる。
【0042】
一方、ベース部141は、回動部140、すなわち、ベース部141が第の位置Pに位置決めされる場合、第2の開口部から排便空間へと流れ込む固形物の流入経路がガイドされるように第2の開口部に向かい合う部分にガイド空間Vが形成される。
【0043】
このとき、ガイド空間Vを形成するベース部141の下側面は、固形物のガイド効率が向上するように、傾斜面として設けられることが好ましい。
【0044】
また、上述したベース部141の下側には、後述する掃き落とし部142が複数並ぶように配設される。
【0045】
さらに、ベース部141の回動する軸部は、ケース部110に圧縮バネタイプに嵌設されてもよい。このようなベース部141によれば、ユーザがベース部141の回動する軸部を押圧して圧縮バネを縮める場合、ベース部141がケース部110から手軽に着脱される。
【0046】
掃き落とし部142は、ベース部141の下側に並ぶように複数配設されるものであり、モータ部143の回転により回動して固形物に位置する糞便に接触し、糞便を掃き落として第1の収容空間に移動させる。
【0047】
モータ部143は、後述する制御部160の指令に従って回転してベース部141を回動させるものであり、上述したベース部141の一方の側に結合される。
【0048】
供給部150は、上述したケース部110の上側に配設され、固形物が収容される空間である第2の収容空間を形成するものであり、回動部140が第の位置Pから第の位置Pに回動する場合、第2の収容空間から排便空間へと固形物を供給する。
【0049】
このような供給部150は、より具体的に、第2のハウジング部151と、第2の蓋体部152と、弾性部153、154と、感知モジュール(図示せず)と、を備える。
【0050】
第2のハウジング部151は、上述した第2の収容空間を形成するものであり、第2の収容空間と排便空間とを連通させる第2の開口部が形成される。
【0051】
上述したモータ部143が回転して回動部140が第の位置Pに位置決めされる場合、後述する第2の蓋体部152が第2の突出部141bに接触されることに伴って回動して第2の開口部が開かれる。上述した過程によれば、第2の開口部が開かれるため、第2の収容空間に収容されていた固形物が排便空間に流れ込む。
【0052】
一方、このような第2のハウジング部151は、固形物の介在が防がれるように周縁部に沿って溝gが形成されてもよい。このような溝gによれば、後述する第2のハウジング部151と第2の蓋体部152との間に固形物が介在されることにより、第2の開口部が完全に締めくくられないことに起因して固形物が漏れてしまうという問題が有効に防がれる。
【0053】
第2の蓋体部152は、回動部140が第の位置Pに回動する場合、第2の収容空間が排便空間と連通されるように回動して第2の開口部を開くものであり、第2のハウジング部151に回動自在に配設される。
【0054】
第2の蓋体部152は、回動部140が第の位置Pに回動する場合、第2の突出部141bと接触されて回動するように第2の突出部141bと接触される第2の突起152aが形成される。
【0055】
これらの第2の突起152aと第2の突出部141bとの接触によれば、別途の駆動手段なしに回動部140の回転だけで第2の開口部を開くことにより、第2の収容空間に固形物を有効に供給することができる。
【0056】
一方、上述した第2の蓋体部152は、上述したような回動方式に必ずしも制限されるとは限らず、第2の開口部を開けるものであれば、摺動タイプなどいかなるタイプに設けられても構わない。
【0057】
弾性部153、154は、第2の蓋体部152に弾性力を与えて第2の蓋体部152を逆向きに回動させるものであり、図9に示すように、トーションバネ153と圧縮バネ154とから構成され、第2のハウジング部151にそれぞれ配設される。
【0058】
上述した弾性部153、154によれば、第2の開口部が開かれるように第2の蓋体部152が開かれた後、回動部140との接触が解除される場合、第2の蓋体部152が逆向きに回動して第2の開口部が再び締めくくられてもよい。
【0059】
感知モジュール(図示せず)は、第2の収容空間に収容された固形物の量を感知するものであり、第2のハウジング部151に配設され、後述する制御部160に電気的に接続されてもよい。
【0060】
第2の収容空間に収容された固形物の量が一定のレベル以下に減る場合、上述した感知モジュール(図示せず)は、これを認知して制御部160に信号を送信する。次いで、信号を受け取った制御部160は、ユーザの端末に第2の収容空間への固形物の補充が必要である旨の情報を送る。ユーザは、前記情報を端末にインストールされる専用のアプリケーションを介して確認することができる。上述した感知モジュール(図示せず)による過程によれば、ユーザが、第2の収容空間への固形物の補充が必要である旨を容易に認知することができるという効果がある。
【0061】
一方、感知モジュール(図示せず)としては、ロードセルまたは赤外線センサが設けられてもよいが、これらに必ずしも制限されることはなく、第2の収容空間に収容された固形物の量が感知できるものであれば、いかなるものが設けられても構わない。
【0062】
制御部160は、回動部140の動作を制御するものであり、ケース部110に配設され、モータ部143に電気的に接続される。
【0063】
このような制御部160は、後述するロードセル部170から送られてくる重さ情報と後述する出入り感知部180から送られてくる出入り情報に基づいて、回動部140、すなわち、モータ部143の動作を制御する。
【0064】
より具体的に、制御部160は、重さ情報と出入り情報に基づいて、ペットが外部から出入り口ioに潜り込む場合、回動部140を第1の位置P1に位置決めする。次いで、ペットが排便を行った後、ペットが出入り口ioを介してケース部110から離れると、重さ情報と出入り情報を用いてこれを感知して、回動部140を第の位置Pに位置決めすることにより、糞便を第1の収容空間に移動させる。次いで、制御部160は、回動部140を第の位置Pに位置決めして固形物を排便空間に供給する。
【0065】
ロードセル部170は、排便空間に印加される重さを感知して重さ情報を生成するものであり、排便部の下側に配設される。
【0066】
上述したロードセル部170により生成される重さ情報は、制御部160に送られて、制御部160がモータ部143を制御するうえで活用される。
【0067】
一方、上述したロードセル部170によれば、ペットの糞便の重さと、排便の回数、排便時間などの情報がさらに感知可能である。
【0068】
このようなロードセル部170の感知に伴う前記情報は、上述した制御部160に送られるが、次いで、前記情報を受け取った制御部160は、前記情報をユーザの端末に送る。ユーザは、前記情報を端末にインストールされる専用アプリケーションを介して確認することができる。上述したようなロードセル部170による排便に関する情報を送る過程によれば、ユーザがペットの排便に伴う色々な状態を手軽に認知することができるという効果がある。
【0069】
一方、上述したロードセル部170は、油圧式、空圧式、ひずみゲージタイプなどに設けられてもよいが、これらに必ずしも制限されるわけではなく、排便空間に印加される重さを感知して重さ情報を生成できるものであれば、いかなる方式に設けられても構わない。
【0070】
出入り感知部180は、ペットの出入りを感知して出入り情報を生成するものであり、出入り口io側のケース部110に配設される。
【0071】
出入り感知部180としては、赤外線センサが設けられてもよいが、これに必ずしも制限されることはなく、ペットの出入りを感知して出入り情報を生成できるものであれば、いかなるものが設けられても構わない。
【0072】
一方、出入り感知部180により生成される出入り情報は、制御部160に送られて、制御部160がモータ部143を制御するうえで活用される。
【0073】
リーダ部190は、RFIDリーダとして設けられるものであり、出入り口io側のケース部110に配設されてペットの出入りの際に、ペットに取り付けられたタグの情報を受け取る。
【0074】
このようなタグの情報により、タグ別に出入り情報、糞便の重さと、排便の回数、排便時間などの情報が生成可能であり、このような情報は、端末にインストールされる専用アプリケーションを介してユーザに送られることが可能になる。
【0075】
上述したリーダ部190によれば、多数匹のペットを育てる場合、排便装置に出入りするペットの種類が区別されるので、ペットの種類別に排便の情況を有効にモニタリングすることができるという効果がある。
【0076】
上述したようなケース部110と、ベッド部120と、収容部130と、回動部140と、供給部150と、制御部160と、ロードセル部170と、出入り感知部180と、リーダ部190と、を備える本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法において用いられるペットの排便装置100によれば、単に回動部140が回動するだけで、糞便の除去、固形物の供給、糞便の収容が自動的に行われ得るという効果がある。これによれば、糞便の除去に際してユーザの介入が不要になるだけではなく、装置の構成上の単純化が図られて、製作コストが大幅に削減され、メンテナンスが行われ易くなるというメリットがある。
【0077】
以下では、添付図面に基づいて、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法について詳しく説明する。
【0078】
図1は、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の手順図を示すものであり、図8は、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の感知ステップに伴う過程を示すものであり、図9は、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の第1の判断ステップから第3の判断ステップに伴う過程を示すものであり、図10は、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の供給ステップに伴う過程を示すものであり、図11は、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法の動作ステップに伴う過程を示すものである。
【0079】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法(S100)は、感知ステップ(S110)と、第1の判断ステップ(S120)と、制御ステップ(S130)と、供給ステップ(S140)と、第2の判断ステップ(S150)と、第3の判断ステップ(S160)と、動作ステップ(S170)と、を含む。
【0080】
図8に示すように、感知ステップ(S110)は、ペットの存否を感知するステップであり、出入り感知部180により行われる。このような感知ステップ(S110)により、ペットがケース部110の内部に存在することが感知されれば、出入り感知部180は、感知信号を生成し、生成された感知信号を制御部160に送信する。
【0081】
上述した出入り感知部180による感知ステップ(S110)は、色々な方法を用いてペットの存否を感知することができるが、センシング効率及び経済性を考慮すれば、赤外線を用いることが好ましい。
【0082】
第1の判断ステップ(S120)は、第1の感知ステップ(S110)に従ってペットが感知される場合、回動部140の動作有無を判断するステップであり、制御部160により行われる。
【0083】
回動部140の動作は、ペットが存在しない場合にのみ行われなければならない。したがって、制御部160は、第1の感知ステップ(S110)後に、回動部140から送信されてくる電気的な信号を用いて、回動部140の動作有無を判断する。
【0084】
上述した第1の判断ステップ(S120)により、回動部140が動作していると判断される場合には、回動部140の動作を停止し、基本位置である第1の位置P1に移動させなければならないため、後述する制御ステップ(S130)が行われる。
【0085】
また、上述した第1の判断ステップ(S120)により回動部140が動作していないと判断される場合には、後述する供給ステップ(S140)または第2の判断ステップ(S150)が行われる。
【0086】
制御ステップ(S130)は、第1の判断ステップ(S120)に従って回動部140が動作していると判断される場合、回動部140を基本位置である第1の位置P1に制御するステップであり、制御部160により行われる。
【0087】
回動部140が動作している状態で、ペットが潜り込む場合、ペットの安全に問題が生じる虞がある。上述した制御ステップ(S130)によれば、回動部140が動作する状態でペットが感知される場合、回動部140が基本位置、すなわち、ペットとの干渉がない位置である第1の位置P1に移動するので、上述した問題が有効に防がれることが可能になる。
【0088】
図10に示すように、供給ステップ(S140)は、感知ステップ(S110)に従ってペットが感知されない場合に、第2の設定値以下の重さがロードセル部170に印加されれば、ベッド部120に固形物を供給するステップであり、制御部160と回動部140と供給部とにより行われる。
【0089】
すなわち、供給ステップ(S140)は、ペットがベッド部120に排便を行った後、ケース部110をくぐり抜けた場合に行われるステップであり、図10に示すように、制御部160が回動部140を第2の位置P2に位置決めすることにより行われる。ここで、第2の設定値は、ベッド部120に基本的に収容されるべき固形物の重さの値に相当してもよい。
【0090】
図9に示すように、第2の判断ステップ(S150)は、第1の判断ステップ(S120)に従って回動部140が動作しないと判断される場合、第1の設定値以上の重さがロードセル部170に印加されるか否かを判断するステップであり、制御部160により行われる。
【0091】
すなわち、第2の判断ステップ(S150)は、ペットが排便を行うためにベッド部120に潜り込んだか否かを判断するステップである。一方、ここで、第1の設定値は、ベッド部120に印加される固形物及びペットの重さを合算した値に相当してもよい。
【0092】
上述した第2の判断ステップ(S150)に従って、ペットがベッド部120に位置している場合、後述する第3の判断ステップ(S160)が行われる。
【0093】
図9に示すように、第3の判断ステップ(S160)は、第2の判断ステップ(S150)に従って第1の設定値以上の重さがロードセル部170に印加される場合、第1の設定値以下の重さがロードセル部170に印加されるか否かを判断するステップであり、制御部160により行われる。
【0094】
すなわち、第3の判断ステップ(S160)は、ペットが排便を行ってから、ペットがベッド部120から離れたか否かを判断するステップである。
【0095】
上述した第3の判断ステップ(S160)に従って、ペットがベッド部120から離れたと判断されれば、後述する動作ステップ(S170)が行われてペットの糞便が除去される。
【0096】
図11に示すように、動作ステップ(S170)は、第3の判断ステップ(S160)に従って第1の設定値以下の重さがロードセル部170に印加される場合、回動部140を動作させるステップであり、制御部160と回動部140により行われる。
【0097】
すなわち、動作ステップ(S170)は、ペットが排便を行ってから、ベッド部120から離れる場合、糞便を収容部130に移動させるステップである。
【0098】
動作ステップ(S170)に従って、制御部160が回動部140を制御して回動部140が第3の位置P3に移動し、これにより、糞便がベッド部120から除去され、且つ、収容部130に収容される。
【0099】
一方、上述した動作ステップ(S170)は、ペットが出入り口ioを介してケース部110から完全にくぐり抜けてから行われることが好ましいため、第3の判断ステップ(S160)後に、一定の時間、つまり、第3の設定値に相当する時間が経ってから行われることが好ましい。
【0100】
上述したような感知ステップ(S110)と、第1の判断ステップ(S120)と、制御ステップ(S130)と、供給ステップ(S140)と、第2の判断ステップ(S150)と、第3の判断ステップ(S160)と、動作ステップ(S170)と、を含む本発明の一実施の形態に係るペットの排便装置を用いてペットの糞便を処理する方法(S100)によれば、単に回動部140が回動するだけで、糞便の除去、固形物の供給、糞便の収容が自動的に行われ得るという効果がある。これによれば、ペットの糞便を効率よく且つ手軽に除去することができるという効果がある。
【0101】
以上において、たとえ本発明の実施の形態を構成するあらゆる構成要素が一つが組み合わせられたり、組み合わせられて動作したりすると説明されたとして、本発明が必ずしもこれらの実施の形態に限定されることはない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、これらのすべての構成要素が一つ以上に選択的に組み合わせられて動作してもよい。
【0102】
また、以上に記載の「備える」、「含む」、「有する」などの用語は、特に断りのない限り、当該構成要素が組み込まれ得ることを意味するものであるため、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに備えていてもよいものと解釈されるべきである。技術的用語若しくは科学的用語を網羅するあらゆる用語は、異なるように定義されない限り、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味と意味を有する。一般に用いられる、辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本発明において明らかに定義しない限り、理想的な意味として、または過度に形式的な意味として解釈されない。
【0103】
そして、以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内において種々の修正及び変形が行えることはいうまでもない。
【0104】
よって、本発明に開示されている実施の形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、これらの実施の形態により本発明の技術思想の範囲が限定されることはない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるあらゆる技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11