(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 39/04 20060101AFI20220622BHJP
D06F 33/32 20200101ALI20220622BHJP
D06F 39/08 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
D06F39/04 Z
D06F33/32
D06F39/08 321
(21)【出願番号】P 2017248678
(22)【出願日】2017-12-26
【審査請求日】2020-11-12
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 肇
(72)【発明者】
【氏名】山内 智博
【審査官】山田 由希子
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第201428072(CN,Y)
【文献】実開昭56-062759(JP,U)
【文献】特開2014-236769(JP,A)
【文献】特開2017-000403(JP,A)
【文献】特開2013-192737(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/30-34/34
D06F 39/04
D06F 39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に弾性的に支持された外槽と、
前記外槽内に配置された洗濯脱水槽と、
前記筐体内に配置され、前記外槽内に溜められた水をくみ上げるポンプと、
前記ポンプがくみ上げた水を前記洗濯脱水槽内に向けて散布する散布部と、を備え、
前記ポンプは、インペラが配置されたポンプケーシングを含み、
前記ポンプケーシングは、
樹脂材料により形成され、前端面が開放したケーシング本体と、
金属材料により形成され、前記前端面に取り付けられるケーシングカバーと、
前記ケーシングカバーの中央部に接続された吸込口パイプと、を含み、
前記ケーシングカバーの外壁面に、当該外壁面を介して前記ポンプケーシング内の水を加熱するヒータが
、前記吸込口パイプを囲むように装着される、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
筐体内に弾性的に支持された外槽と、
前記外槽内に配置された洗濯脱水槽と、
前記筐体内に配置され、前記外槽内に溜められた水をくみ上げるポンプと、
前記ポンプがくみ上げた水を前記洗濯脱水槽内に向けて散布する散布部と、
制御部と、を備え、
前記ポンプは、インペラが配置されたポンプケーシングを含み、
前記ポンプケーシングの外壁面に、当該外壁面を介して前記ポンプケーシング内の水を加熱するヒータが装着され、
前記制御部は、前記外槽内に水が溜められた状態で、前記ポンプを間欠動作させながら前記ヒータを動作させ
、
前記間欠動作のオン時間は、前記ポンプでくみ上げられた水が、前記散布部まで到達しないような時間とされる、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の洗濯機において、
前記散布部は、前記洗濯脱水槽内に臨むノズルを有し、前記ポンプがくみ上げた水を前記ノズルから前記洗濯脱水槽内に向けて噴射させるノズルヘッドを含む、
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外槽の底部に溜めた水を循環ポンプでくみ上げ、くみ上げた水を洗濯脱水槽の上方から洗濯脱水槽内に散布する洗濯機が知られている。たとえば、特許文献1には、幅の広い戻し口を有する水路部を備え、循環ポンプでくみ上げた洗濯水を、戻し口から内槽、即ち洗濯脱水槽内に広い幅で散布するようにした洗濯機が記載されている。洗い工程時には、洗濯水に洗剤が混入され、洗剤が含まれた水(以下、洗剤水という)が外槽内に溜められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の洗濯機は、外槽内に溜められた洗剤水を加熱して温水にする機能を有しておらず、洗濯水を幅広く散布して良好に洗濯物に浸透させることができても、冬場など水温が低い場合、洗剤水に含まれる洗剤を十分に活性化させることができにくい。
【0005】
たとえば、外槽内における底部にヒータを配置するような構成を採ることもできるが、この場合、外槽の構造を大きく変更する必要が出てくることが懸念される。また、洗濯脱水槽内で洗濯物から発生したリント、ごみ等がヒータに付着し、ヒータが汚れやすくなるとの懸念も生じる。
【0006】
本発明は、このような課題を解消するものであり、大きな構造変更を要せず、ヒータが汚れにくい構造にて、洗濯物に散布される洗剤水を温水にでき得る洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る洗濯機は、筐体内に弾性的に支持された外槽と、前記外槽内に配置された洗濯脱水槽と、前記筐体内に配置され、前記外槽内に溜められた水をくみ上げるポンプと、前記ポンプがくみ上げた水を前記洗濯脱水槽内に向けて散布する散布部と、を備える。ここで、前記ポンプは、インペラが配置されたポンプケーシングを含む。前記ポンプケーシングは、樹脂材料により形成され、前端面が開放したケーシング本体と、金属材料により形成され、前記前端面に取り付けられるケーシングカバーと、前記ケーシングカバーの中央部に接続された吸込口パイプと、を含む。前記ケーシングカバーの外壁面に、当該外壁面を介して前記ポンプケーシング内の水を加熱するヒータが、前記吸込口パイプを囲むように装着される。
【0008】
上記の構成によれば、洗剤が含まれた水、即ち洗剤水を温水にして洗濯物に散布できる。これにより、散布により洗濯物に浸透した洗剤を十分に活性化させることができ、洗浄性能を高めることができる。しかも、ヒータを備えるためにポンプケーシングの構造を一部変更すればよく、大きな構造変更が生じにくい。さらに、ヒータは、直接、洗剤水に触れないので、洗剤水に混入したリント、ごみ等が付着する虞がない。
【0009】
本発明の第2の態様に係る洗濯機は、筐体内に弾性的に支持された外槽と、前記外槽内に配置された洗濯脱水槽と、前記筐体内に配置され、前記外槽内に溜められた水をくみ上げるポンプと、前記ポンプがくみ上げた水を前記洗濯脱水槽内に向けて散布する散布部と、制御部と、を備える。前記ポンプは、インペラが配置されたポンプケーシングを含み、前記ポンプケーシングの外壁面に、当該外壁面を介して前記ポンプケーシング内の水を加熱するヒータが装着される。前記制御部は、前記外槽内に水が溜められた状態で、前記ポンプを間欠動作させながら前記ヒータを動作させる。前記間欠動作のオン時間は、前記ポンプでくみ上げられた水が、前記散布部まで到達しないような時間とされる。
【0010】
上記の構成によれば、外槽とポンプとの間で洗剤水が流動しやすくなり、洗剤水を効果的に加熱することができる。
【0011】
本態様に係る洗濯機において、前記散布部は、前記洗濯脱水槽内に臨むノズルを有し、前記ポンプがくみ上げた水を前記ノズルから前記洗濯脱水槽内に向けて噴射させるノズルヘッドを含むような構成とされ得る。
【0012】
上記の構成によれば、ノズルヘッドのノズルからの噴射により洗剤水が洗濯物に散布されるので、洗濯物に洗剤水を強く当てることができる。これにより、洗濯物に洗剤水の衝撃による機械力を付与でき、より洗浄性能が高まり得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、大きな構造変更を要せず、ヒータが汚れにくい構造にて、洗濯物に散布される洗剤水を温水にでき得る洗濯機を提供することができる。
【0014】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る、全自動洗濯機の側面断面図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る、上面板、上蓋、外槽カバー、外槽蓋および吊棒が省略された全自動洗濯機の平面図である。
【
図3】
図3(a)および(b)は、それぞれ、実施の形態に係る、ノズルヘッドの平面図および底面図であり、
図3(c)は、実施の形態に係る、外槽カバーに取り付けられた状態のノズルヘッドの側面断面図である。
【
図4】
図4(a)および(b)は、それぞれ、実施の形態に係る、ヒータが装着された循環ポンプの一部側面断面図および正面図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る、全自動洗濯機の構成を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る、温水ジェット噴射洗浄工程における制御動作を示すフローチャートである。
【
図7】
図7(a)ないし(d)は、実施の形態に係る、温水ジェット噴射洗浄工程で行われる洗浄動作の流れを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の洗濯機の一実施形態である全自動洗濯機1について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係る、全自動洗濯機1の側面断面図である。
図2は、本実施の形態に係る、上面板12、上蓋15、外槽カバー20b、外槽蓋23および吊棒21が省略された全自動洗濯機1の平面図である。
【0018】
全自動洗濯機1は、外観を構成する筐体10を備える。筐体10は、上面が開放された有底の方形筒状の胴体部11と、胴体部11の上面を覆う上面板12とを含む。筐体10の外底面には、四隅に脚13が設けられる。上面板12には、洗濯物を投入するための外側投入口14が形成される。外側投入口14は、開閉自在な上蓋15により覆われる。
【0019】
筐体10内には、外槽20が、防振装置を有する4本の吊棒21により弾性的に吊り下げ支持される。外槽20は、上面が開口するほぼ円筒状の外槽本体20aと、外槽本体20aの上面を覆うことにより、外槽20の上面を構成する外槽カバー20bとを含む。外槽20の上面、即ち外槽カバー20bには、外側投入口14に対応する位置に、洗濯物を投入するための内側投入口22が形成される。内側投入口22は、外槽蓋23により開閉可能に覆われる。
【0020】
外槽20内には、上面が開放されたほぼ円筒状の洗濯脱水槽24が配される。洗濯脱水槽24の内周面には、全周に亘って多数の脱水孔24aが形成される。洗濯脱水槽24の上部には、バランスリング25が設けられる。
【0021】
外槽20の底部には、パルセータ26が配される。パルセータ26の表面には、中央から放射状に延びる複数の羽根26aが形成される。また、パルセータ26の裏面には、中央から放射状に延びる複数の揚水羽根26bが形成される。これら揚水羽根26bは、パルセータ26の裏面と洗濯脱水槽24の底面との間に形成されるポンプ室27に配される。
【0022】
洗濯脱水槽24の内周面には、上下方向に延びる循環水路28が配される。循環水路28の下端部は、ポンプ室27に繋がる。循環水路28の上部には、スリット状の吐出口28aが形成される。また、循環水路28には、リントフィルタ29が備えられる。揚水羽根26bの回転により、ポンプ室27内の水が、循環水路28へと送られ、吐出口28aから洗濯脱水槽24の内側に向かって放出される。これにより、洗濯脱水槽24内の上側に位置する洗濯物に循環水が掛けられる。また、循環水がリントフィルタ29を経由して洗濯脱水槽24内に戻されることにより、循環水に含まれるリント、ごみ等がリントフィルタ29で捕集される。
【0023】
外槽20の外底部には、洗濯脱水槽24およびパルセータ26を駆動するトルクを発生させる駆動ユニット30が配される。駆動ユニット30は、駆動モータ31と、伝達機構部32と、翼軸33と、脱水槽軸34とを含む。翼軸33はパルセータ26に接続され、脱水槽軸34は洗濯脱水槽24に接続される。伝達機構部32は、クラッチ機構32aを有し、当該クラッチ機構32aによる切替操作により、洗い工程およびすすぎ工程では、駆動モータ31のトルクを翼軸33のみに伝達してパルセータ26のみを回転させ、脱水工程では、駆動モータ31のトルクを翼軸33および脱水槽軸34に伝達してパルセータ26および洗濯脱水槽24を一体的に回転させる。
【0024】
外槽20の外底部には、円筒状の排水口部20cが形成される。排水口部20cには、排水バルブ40が設けられる。排水バルブ40は、排水ホース41に接続される。排水バルブ40が開放されると、洗濯脱水槽24および外槽20に溜められた水が排水ホース41を通じて機外へ排出される。
【0025】
外槽20の後部の上方に、水道水を洗濯脱水槽24内に供給するための給水ユニット50が設けられる。給水ユニット50は、給水バルブ51と、洗剤ボックス52と、給水ノズル53とを含む。給水バルブ51は、上面板12の後部に配置され、水道栓から延びる図示しない給水ホースに接続される。洗剤ボックス52には、洗剤が投入される。給水ノズル53の先端部は、外槽カバー20bを貫通し、給水口54が洗濯脱水槽24内に臨む。給水バルブ51が開放されると、水道栓から水道水が給水ユニット50に導入される。導入された水道水は、洗剤ボックス52および給水ノズル53を通り、給水口54から洗濯脱水槽24内へ流出する。洗い工程時には、洗剤ボックス52内に洗剤が投入されるため、洗剤が混入した水、即ち、洗剤水が洗濯脱水槽24内へ供給される。
【0026】
本実施の形態では、全自動洗濯機1に水噴射装置60が備えられる。水噴射装置60は、ノズルヘッド61と、循環ポンプ62と、ヒータ63と、第1接続管64と、第2接続管65とを備える。循環ポンプ62は、本発明のポンプに相当する。
【0027】
ノズルヘッド61は、洗濯脱水槽24の上方であって、洗濯脱水槽24の中心軸Cから後方にずれた位置に配置される。循環ポンプ62は、筐体10内の下部の後部において、筐体10の右側面に寄せて配置される。ノズルヘッド61と循環ポンプ62との間に第1接続管64が配置され、循環ポンプ62と外槽20との間に第2接続管65が配置される。なお、循環ポンプ62は、筐体10の左側面に寄せて配置させることもできる。
【0028】
図3(a)および(b)は、それぞれ、本実施の形態に係る、ノズルヘッド61の平面図および底面図であり、
図3(c)は、本実施の形態に係る、外槽カバー20bに取り付けられた状態のノズルヘッド61の側面断面図である。なお、
図3(c)において、ノズルヘッド61と外槽カバー20bとは、左右方向において、異なる位置で切断されている。
【0029】
ノズルヘッド61は、左右方向に長尺で上下方向に扁平な形状を有し、下面が開放された上部材101と、上面が開放された下部材102とにより構成される。上部材101および下部材102は、たとえば、樹脂材料により形成され、上下方向に結合されて、複数のネジ103で固定される。なお、上部材101と下部材102とが、熱溶着等の接着方法により接着されてもよい。
【0030】
ノズルヘッド61には、右後部に、上方へ延びる円管状の導入口104が設けられる。ノズルヘッド61には、循環ポンプ62から吐出された水が導入口104から導入される。また、ノズルヘッド61には、底面に、球状に突出する複数のノズル105が設けられる。複数のノズル105は、ノズルヘッド61の長手方向である左右方向に所定の間隔で並ぶ。各ノズル105には、左右方向、即ちノズル105が並ぶ方向に長いスリット状の噴射口106が形成される。噴射口106は、前後方向において、ノズルヘッド61の直下方向に対して導入口104側と反対の前側に傾く方向、即ち斜め前方向に向けられる。
【0031】
ノズルヘッド61は、その左右方向が筐体10の左右方向となるように、導入口104の先端部が外槽カバー20bに設けられた注水口20dに接続される。導入口104と注水口20dとの間が2つのOリング107によりシールされる。ノズルヘッド61が外槽カバー20bに取り付けられた状態において、導入口104は、前後方向おいてノズル105よりも洗濯脱水槽24の内周面側に位置する。また、ノズル105が、洗濯脱水槽24内に臨む。
【0032】
図4(a)および(b)は、それぞれ、本実施の形態に係る、ヒータ63が装着された循環ポンプ62の一部側面断面図および正面図である。
【0033】
循環ポンプ62は、ポンプケーシング210と、当該ポンプケーシング210内に配置されるインペラ220と、当該インペラ220を回転させるためのモータ230とを含む。ポンプケーシング210は、ケーシング本体211と、ケーシングカバー212と、吸込口パイプ213とを含む。ケーシング本体211および吸込口パイプ213は、FRPP等の耐熱性を有する樹脂材料により形成され、ケーシングカバー212は、熱伝導性を高くするため、ステンレス等の金属材料により形成される。
【0034】
ケーシング本体211は、前端面が開放され、後端面が閉鎖された円筒状を有する。ケーシング本体211には、周面に、上方に突出する円筒状の吐出口パイプ214が一体に設けられる。
【0035】
ケーシングカバー212は、ほぼ円盤状を有する。ケーシングカバー212には、中央部に、前方へ突出する円筒状の接続口215が形成され、外周縁部に、後方に突出する円環状のリブ216が形成される。ケーシング本体211の前端部がリブ216の内側に嵌め込まれるようにして、ケーシング本体211の前端面にケーシングカバー212が取り付けられる。ケーシング本体211とケーシングカバー212のリブ216との間がOリング217によりシールされる。
【0036】
吸込口パイプ213は、円筒状を有する。吸込口パイプ213は、その後端部が接続口215の内側に圧入されることによりケーシングカバー212に取り付けられ、ケーシングカバー212の中央から前方に突出する。吸込口パイプ213とケーシングカバー212の接続口215との間がOリング218によりシールされる。
【0037】
ヒータ63は、円に近くなるように曲げられた丸棒状のヒータである。ヒータ63として、たとえば、シーズヒータが用いられる。ヒータ63は、装着金具240により、吸込口パイプ213を囲むようにケーシングカバー212、即ちポンプケーシング210の外壁面に装着される。装着金具240は、ケーシングカバー212に設けられたボス219にネジ250で固定される。ヒータ63は、装着金具240で押さえ付けられ、ケーシングカバー212の外壁面に密着した状態となる。
【0038】
モータ230が動作してインペラ220が回転すると、吸込口パイプ213を通じてポンプケーシング210内に水が吸い込まれ、吐出口パイプ214を通じてポンプケーシング210内から水が吐出される。ヒータ63が動作すると、ヒータ63の熱がケーシングカバー212を介してポンプケーシング210の内部に伝わり、ポンプケーシング210の内部に存在する水が加熱される。
【0039】
図5は、本実施の形態に係る、全自動洗濯機1の構成を示すブロック図である。
【0040】
全自動洗濯機1は、上述した構成に加え、制御ユニット70と、操作部80と、水位センサ91と、温度センサ92とを備える。制御ユニット70は、制御部71と、記憶部72と、モータ駆動部73と、クラッチ駆動部74と、給水駆動部75と、ポンプ駆動部76と、排水駆動部77と、ヒータ駆動部78とを含む。
【0041】
操作部80は、たとえば、上面板12の前部に設けられる。操作部80には、電源ボタン81、スタートボタン82、コース選択ボタン83等の各種の操作ボタンが配される。電源ボタン81は、全自動洗濯機1の電源を投入および遮断するためのボタンである。スタートボタン82は、運転をスタートさせるためのボタンである。コース選択ボタン83は、洗濯運転に係る複数の運転コースの中から任意の運転コースを選択するためのボタンである。操作部80は、電源ボタン81、スタートボタン82、コース選択ボタン83等の各種ボタンの中から、ユーザに操作されたボタンに応じた入力信号を制御部71に出力する。
【0042】
水位センサ91は、外槽20内の水位を検出し、検出した水位に応じた水位検出信号を制御部71に出力する。温度センサ92は、たとえば、その感温部が外槽20内に臨むように外槽20の底部に配置される。温度センサ92は、外槽20内に溜められた水の温度を検出し、検出した温度に応じた温度検出信号を制御部71に出力する。
【0043】
モータ駆動部73は、制御部71からの制御信号に従って、駆動モータ31を駆動する。クラッチ駆動部74は、制御部71から出力された制御信号に従い、クラッチ機構32aを駆動する。
【0044】
給水駆動部75は、制御部71からの制御信号に従って、給水バルブ51を駆動する。ポンプ駆動部76は、制御部71からの制御信号に従って、循環ポンプ62を駆動する。排水駆動部77は、制御部71からの制御信号に従って、排水バルブ40を駆動する。ヒータ駆動部78は、制御部71からの制御信号に従って、ヒータ63を駆動する。
【0045】
記憶部72は、EEPROM、RAM等を含む。記憶部72には、各種運転コースの洗濯運転を実行するためのプログラムが記憶される。また、記憶部72には、これらプログラムの実行に用いられる各種パラメータや各種制御フラグが記憶される。
【0046】
制御部71は、操作部80、水位センサ91、温度センサ92等からの各信号に基づいて、記憶部72に記憶されたプログラムに従い、モータ駆動部73、クラッチ駆動部74、給水駆動部75、ポンプ駆動部76、排水駆動部77、ヒータ駆動部78等を制御する。
【0047】
全自動洗濯機1では、各種運転コースの洗濯運転が行われる。洗濯運転では、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程および最終脱水工程が順番に実行される。
【0048】
洗い工程およびすすぎ工程では、洗濯脱水槽24内に水が溜められた状態で、パルセータ26が右方向および左方向に回転する。パルセータ26の回転により発生した水流等の作用によって洗濯脱水槽24内の洗濯物が洗われる、あるいは、すすがれる。洗い工程では、洗濯脱水槽24内に供給される水に洗剤が混入されるため、この洗剤による洗浄性能も発揮される。
【0049】
中間脱水工程および最終脱水工程では、洗濯脱水槽24およびパルセータ26が一体となって高速回転する。洗濯脱水槽24に発生する遠心力の作用により、洗濯物が脱水される。
【0050】
本実施の形態の全自動洗濯機1では、少なくとも洗い工程において、外槽20内に洗剤が混入した水が溜められた状態で循環ポンプ62が動作する。外槽20内の水がくみ上げられてノズルヘッド61に供給される。ノズルヘッド61の各ノズル105から、
図2の一点鎖線で示されるような、洗濯脱水槽24内の中心軸Cから後方にずれた一部の領域に向けて、水が噴射される。噴射された水が、パルセータ26の回転により撹拌され、洗濯脱水槽24内の後側に移動してきた上側の洗濯物に当たる。洗濯物には、水に含まれる洗剤が浸透するのみならず、高圧の水が当たったときの衝撃による機械力が付与される。これにより、パルセータ26による水流が届きにくい上側の洗濯物が洗浄される。
【0051】
このように、水面に近いあるいは水面から出るような上側の洗濯物が良好に洗浄されるようになることで、洗濯脱水槽24内の上方まで多くの洗濯物を投入することが可能となり、洗濯脱水槽24の大きさを変えずに洗濯容量を増やすことが可能となる。
【0052】
また、ノズルヘッド61には、その長手方向に所定の間隔で複数のノズル105が設けられているので、一部のノズル105に洗濯物が当たって噴射口106が塞がれても、一部の噴射口106が塞がれた分だけ圧力が高められて勢いが増した水が他のノズル105の噴射口106から噴射される。よって、水が噴射されるノズル105の個数が減ったことが水の勢いの増加で補われ、上側の洗濯物を洗浄する効果が低下しにくい。
【0053】
さらに、各ノズル105の噴射口106は、ノズル105の並び方向に長い形状を有するので、噴射された水が並び方向に重なって洗濯物に当たりやすく、洗濯物にむらなく水が当たりやすい。
【0054】
さらに、ノズルヘッド61では、導入口104が各ノズル105よりも後方に位置する。このため、ノズルヘッド61内では、
図3(c)の実線矢印のように、導入口104からの水が各ノズル105の噴射口106に直接向かうような水の流れの他、導入口104からの水が前側の壁に当り、折り返されて噴射口106に向かうような水の流れが生じる。よって、各ノズル105の噴射口106が真下を向いている場合、折り返された水の流れの勢いにより噴射口106から噴射された水は、真下よりもやや後方に向いやすくなる。本実施の形態では、各ノズル105の噴射口106が斜め前方向を向いているので、噴射口106から噴射された水がノズル105のほぼ真下位置に噴射される。よって、各ノズル105から噴射された水が洗濯脱水槽24の内周面に寄ってしまい洗濯物に当たりにくくなることを防止できる。
【0055】
なお、ノズルヘッド61は、ノズル105からの水の噴射により、高水圧の水を洗濯脱水槽24内に散布するものであり、本発明の散布部に相当する。
【0056】
本実施の形態の全自動洗濯機1は、温水ジェット噴射洗浄工程を、洗い工程として行う温水ジェット噴射運転コースを備える。温水ジェット噴射洗浄工程では、外槽20内に溜めた洗剤を含む水、即ち、洗剤水が温水にされて、ノズルヘッド61の各ノズル105から噴射され、洗濯脱水槽24内に散布される。外槽20内に溜められる洗剤水の量が多いと、洗剤水を温水にするために要する時間が長くなり、洗濯運転全体に要する時間が長くなる。よって、本実施の形態では、洗濯時間を優先し、温水ジェット噴射運転コースが、小容量~中容量の洗濯物を洗濯する運転コースとされる。
【0057】
図6は、本実施の形態に係る、温水ジェット噴射洗浄工程における制御動作を示すフローチャートである。
図7(a)ないし(d)は、本実施の形態に係る、温水ジェット噴射洗浄工程で行われる洗浄動作の流れを示す模式図である。
【0058】
温水ジェット噴射洗浄工程が開始されると、制御部71は、給水バルブ51を開放させる(S1)。これにより、
図7(a)のように、給水ユニット50から外槽20内に給水される。このとき、給水ユニット50内では、洗剤ボックス52に洗剤が投入されているので、外槽20に供給される水には洗剤が含まれる。よって、外槽20内に、洗剤が含まれた水、即ち洗剤水が溜められる。また、洗剤水は、循環ポンプ62のポンプケーシング210内にも溜まる。
【0059】
制御部71は、水位センサ91による水位の検出結果に基づいて、外槽20内の水位がヒータ作動水位L1に到達したか否かを監視する(S2)。ヒータ作動水位L1は、たとえば、洗濯脱水槽24の外底面の位置より僅かに低い水位とされ、洗濯脱水槽24内の洗濯物に洗剤水が触れないような水位とされる。
【0060】
外槽20内の水位がヒータ作動水位L1に到達すると(S2:YES)、制御部71は、給水バルブ51を閉鎖させる(S3)。外槽20内への給水が停止する。次に、制御部71は、ヒータ63を動作させるとともに循環ポンプ62を間欠動作させる(S4)。このとき、間欠動作のオン時間は、循環ポンプ62でくみ上げられた洗剤水が、第1接続管64の途中で止まり、ノズルヘッド61まで到達しないような時間とされ得る。
【0061】
循環ポンプ62が間欠動作すると、外槽20内の洗剤水は、循環ポンプ62を挟んで、外槽20と第1接続管64との間で行き来する。この間に、ポンプケーシング210内で洗剤水がヒータ63により加熱される。こうして、外槽20内の洗剤水の温度が上昇していく。
【0062】
ポンプケーシング210内の洗剤水が加熱されたとき、洗剤水は、自然対流によって、外槽20の底部とポンプケーシング210との間で徐々には流動する。しかしながら、本実施の形態のように、循環ポンプ62を間欠動作させると、外槽20の底部とポンプケーシング210との間で洗剤水が積極的に流動する。よって、外槽20内に溜められた洗剤水を、ポンプケーシング210の位置にあるヒータ63によって効果的に加熱することができる。なお、洗剤が粉末洗剤である場合、洗剤水が流動しつつ加熱されることで洗剤が水に溶解しやすくなる。
【0063】
制御部71は、温度センサ92による温度の検出結果に基づいて、外槽20内の洗剤水の温度が設定温度に到達したか否かを監視する(S5)。ヒータ作動水位L1で洗剤水が加熱された後、洗濯水位L2まで水が増やされると、洗剤水の温度が低下する。設定温度は、外槽20内に洗濯水位L2まで水が溜められたときに、洗剤水の温度が、洗剤が活性化しやすい40℃程度の温度(以下、目標温度という)となるように予め定められる。たとえば、ヒータ作動水位L1での水量と、洗濯水位L2での水量と、平均的な給水温度とに基づいて、設定温度を決めることができる。また、ヒータ作動水位L1に到達するまで間に温度センサ92により給水温度を測定し、この給水温度を用いて、その都度、制御部71が設定温度を演算するようにしてもよい。設定温度は、たとえば、60℃程度というように比較的高い温度となることもあるが、洗剤水は洗濯物に触れにくいので、温度による洗濯物の傷みは生じにくい。
【0064】
外槽20内の洗剤水の温度が設定温度に到達すると(S5:YES)、制御部71は、ヒータ63および循環ポンプ62を停止させた後(S6)、給水バルブ51を開放させる(S7)。そして、制御部71は、外槽20内の水位が、洗濯水位L2に到達したか否かを監視する(S8)。温水ジェット噴射運転コースは、小容量~中容量の洗濯物を対象とした場合、洗濯水位L2は低水位となる。
図7(c)のように、外槽20内に、洗濯水位L2まで洗剤水が溜められ、洗剤水の温度が目標温度に近い温度となる。
【0065】
外槽20内の水位が洗濯水位L2に到達すると(S6:YES)、制御部71は、給水バルブ51を閉鎖させたる(S9)。そして、制御部71は、ヒータ63を動作させるとともに循環ポンプ62を連続動作させる(S10)。この後、ヒータ63は、目標温度、たとえば40℃に維持されるように、制御部71によってオンオフ制御される。さらに、制御部71は、駆動モータ31を、停止を挟んで右方向および左方向に交互に回転させ、パルセータ26を、停止を挟んで右方向および左方向に交互に回転させる(S11)。たとえば、駆動モータ31の左方向および右方向へのオン時間を2秒程度とすることができ、停止時間を0.5秒程度の時間とすることができる。左方向のオン時間と右方向へのオン時間とが同じ時間でなく、異なる時間とされてもよい。
【0066】
図7(d)に示すように、ノズルヘッド61の各ノズル105から温水となった洗剤水が噴射される。パルセータ26の回転によって洗濯物が撹拌されるとともに、ノズルヘッド61の下方に移動した洗濯物に噴射された洗剤水が当てられ、洗濯物が洗浄される。このとき、各ノズル105からの洗剤水の噴射によって洗濯物の上側に洗剤水が浸透しやすくなるが、さらに、その洗剤水が温水であることから洗剤が十分に活性化するため、高い洗浄効果が発揮され得る。また、噴射された洗剤水が当たる衝撃によって洗濯物に機械力が付与されるため、より洗浄効果が高まり得る。
【0067】
制御部71は、外槽20内の水位が洗濯水位L2に到達してから所定の洗い時間が経過したか否かを監視する(S12)。洗い時間が経過すると(S12:YES)、制御部71は、ヒータ63および循環ポンプ62を停止させるとともに(S13)、駆動モータ31を停止させてパルセータ26を停止させる(S14)。その後、制御部71は、排水バルブ40を開放させる(S15)。外槽20内から水が排出され、温水ジェット噴射洗浄工程が終了する。
【0068】
なお、運転時間よりも洗濯容量を優先する場合には、温水ジェット噴射運転コースが、小容量の洗濯物から大容量の洗濯物まで洗濯が行える運転コースとされてもよい。この場合、洗濯物の容量が多く、洗濯水位L2が高く設定されるほど、設定温度が高くなる。但し、設定温度があまり高くなると、循環ポンプ62、外槽20等の劣化が懸念されるので、設定温度に上限温度が設けられる。設定温度が上限温度に設定され、本来の設定されるべき温度より低くなった場合は、洗濯水位L2に到達したときの温度が目標温度より大幅に低くなり得る。この場合は、洗濯水位L2でのヒータ63の動作により何れ目標温度に到達するが、目標温度まで遅延が生じる分、洗い時間が長くされるとよい。
【0069】
<実施の形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、洗剤水を温水にして洗濯物に散布できるので、散布により洗濯物に浸透した洗剤を十分に活性化させることができ、洗浄性能を高めることができる。しかも、ヒータ63をポンプケーシング210の外壁面に装着し、当該外壁面を介してポンプケーシング210内の洗剤水を加熱する構成とされているので、循環ポンプ搭載の洗濯機から変更する場合に、ヒータ63を備えるためにポンプケーシング210の構造を一部変更すればよいため、また、循環ポンプを搭載しない洗濯機から変更する場合に、外槽20の下部にヒータ―とヒータが取り付けられるボックスとを新たに設ける必要がないため、大きな構造変更が生じにくい。さらに、ヒータ63は、直接、洗剤水に触れないので、洗濯物から発生し洗剤水に混入したリント、ごみ等がヒータ63に付着する虞がない。
【0070】
また、本実施の形態では、外槽20内に洗剤水が溜められた状態で循環ポンプ62を間欠動作させながらヒータ63を動作させるようにしているので、外槽20と循環ポンプ62との間で洗剤水が流動しやすくなり、洗剤水を効果的に加熱することができる。
【0071】
さらに、本実施の形態では、ノズルヘッド61の各ノズル105からの噴射により洗剤水が洗濯物に散布されるので、洗濯物に洗剤水を強く当てることができる。これにより、洗濯物に洗剤水の衝撃による機械力を付与でき、より洗浄性能が高まり得る。
【0072】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0073】
たとえば、上記実施の形態では、外槽20内に溜められた洗剤水を加熱するのに要する時間ができるだけ短くなるよう、洗濯水位L2よりも水量が少なくなるヒータ作動水位L1において、循環ポンプ62を間欠動作させながらヒータ63を動作させる構成が採られた。しかしながら、洗剤水を温水にするための制御動作は、上記の構成に限られない。即ち、上記の構成よりも加熱時間を要し得るものの、たとえば、外槽20内に洗濯水位L2まで洗剤水を溜めた後、循環ポンプ62を間欠動作させながらヒータ63を動作させ、洗剤水の温度が、洗剤が活性化されやすい目標温度に到達したときに、循環ポンプ62を連続動作に切り替えるような構成が採られてもよい。あるいは、外槽20内に洗濯水位L2まで洗剤水を溜めた後、循環ポンプ62を連続動作させながらヒータ63を動作させ、洗濯物に洗剤水を散布しながら目標温度まで洗剤水の温度を上げていくような構成が採られてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態では、ノズルヘッド61の各ノズル105からの噴射により洗剤水が洗濯物に散布される構成が採られている。しかしながら、洗剤水を洗濯物に散布する構成は、このような構成に限られず、如何なるものであってもよい。たとえば、洗濯脱水槽24の上方にシャワーヘッドを設けて、シャワー状の洗剤水を洗濯物に散布させる構成が採られてもよい。あるいは、洗濯脱水槽24の上方に長いスリット状の開口を有するヘッド部を設けて、スリット状の開口から幅広く出した洗剤水を洗濯物に散布させる構成が採られてもよい。
【0075】
さらに、上記実施の形態では、ヒータ63が、ポンプケーシング210の前端面における外壁面に装着される構成が採られた。しかしながら、ヒータ63が、ポンプケーシング210の周面における外壁面に装着される構成が採られてもよい。この場合、ヒータ63は、ポンプケーシング210の周面を囲むような円弧状とされることが望ましい。また、ケーシング本体211が金属材料により形成され、ケーシングカバー212と吸込口パイプ213とが樹脂材料により一体に形成されることが望ましい。
【0076】
さらに、上記実施の形態において、循環ポンプ62内やノズルヘッド61内へのリント等の侵入による不具合が懸念される場合、循環ポンプ62の上流に、循環ポンプ62に吸い込まれる水に含まれるリント等を捕集するフィルタが備えられてもよい。
【0077】
さらに、上記実施の形態では、衣類の乾燥機能が搭載されていない全自動洗濯機1に本発明が適用された例が示された。しかしながら、衣類の乾燥機能が搭載された全自動洗濯乾燥機に本発明を適用することもできる。
【0078】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 全自動洗濯機(洗濯機)
10 筐体
20 外槽
24 洗濯脱水槽
61 ノズルヘッド(散布部)
62 循環ポンプ(ポンプ)
63 ヒータ
105 ノズル
210 ポンプケーシング
220 インペラ