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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/631 20060101AFI20220622BHJP
   H01R 12/91 20110101ALI20220622BHJP
【FI】
H01R13/631
H01R12/91
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018167872
(22)【出願日】2018-09-07
(65)【公開番号】P2020042943
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】橋口 徹
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-146472(JP,A)
【文献】特開2018-018580(JP,A)
【文献】特開2012-156090(JP,A)
【文献】特開2018-037151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/631
H01R 12/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、固定ハウジングと、可動ハウジングと、複数のコンタクトとを備えており、
前記固定ハウジングは、ハウジング収容部と、前記コンタクトに夫々対応する複数の保持部とを有しており、
前記ハウジング収容部は、上方に開口しており、
前記保持部は、前記上下方向と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記可動ハウジングは、少なくとも部分的に前記ハウジング収容部の内部に収容されており、
前記可動ハウジングは、前記上下方向に沿って前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能であり、且つ、前記上下方向と直交する水平面に沿って前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能であり、
前記可動ハウジングは、受容部と、前記コンタクトに夫々対応する複数のコンタクト収容部と、1以上の仕切部と、受止部とを有しており、
前記受容部は、上方に開口しており、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、少なくとも部分的に前記相手側コネクタを受容し、
前記コンタクト収容部は、前記ピッチ方向に並んでおり、且つ、前記上下方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する幅方向において前記受容部と連通しており、
前記仕切部の夫々は、前記ピッチ方向において、隣り合う2つの前記コンタクト収容部の間に位置しており、
前記コンタクトの夫々は、被保持部と、弾性変形部とを有しており、
前記被保持部の夫々は、対応する前記保持部に保持されており、
前記弾性変形部の夫々は、弾性変形可能であり、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに離れた分離状態において、対応する前記コンタクト収容部の内部に少なくとも部分的に収容されており、
前記弾性変形部の夫々には、接点と、対向部とが設けられており、
前記対向部の夫々は、前記幅方向において前記被保持部と前記接点との間に位置しており、
前記対向部は、前記受止部と接触するか、又は、前記幅方向において距離をあけて前記受止部と対向しており、
前記可動ハウジングを前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることにより、前記対向部を、少なくとも前記上下方向に移動可能な状態に維持しつつ、前記受止部に対して押し付けることが可能であり、
前記弾性変形部の夫々は、前記可動ハウジングを前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることなく、前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能である
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記コンタクトの夫々の前記接点及び前記対向部は、前記幅方向において互いに逆方向を向いている
コネクタ。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタであって、
前記対向部は、前記幅方向において、前記被保持部と前記受止部との間に位置している
コネクタ。
【請求項4】
請求項2記載のコネクタであって、
前記受止部は、前記幅方向において、前記被保持部と前記対向部との間に位置している
コネクタ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記対向部及び前記受止部の一方は、突部であり、前記対向部及び前記受止部の他方は、前記突部を支点として回転可能であり、且つ、前記突部の上を滑るように移動可能である
コネクタ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、付加的受止部を有しており、
前記弾性変形部の夫々には、付加的対向部が設けられており、
前記付加的対向部は、前記付加的受止部と接触するか、又は、前記幅方向において距離をあけて前記付加的受止部と対向しており、
前記コンタクトの夫々の前記接点及び前記付加的対向部は、前記幅方向において互いに同じ方向を向いている
コネクタ。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記固定ハウジングは、移動制限部を有しており、
前記可動ハウジングは、被制限部を有しており、
前記移動制限部は、前記被制限部の上方に位置しており、前記可動ハウジングの前記固定ハウジングに対する相対的な上方への移動を所定範囲内に制限している
コネクタ。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記弾性変形部の夫々は、被収容部を有しており、
前記被収容部の夫々は、前記分離状態において、対応する前記コンタクト収容部の内部に収容されている
コネクタ。
【請求項9】
請求項8記載のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、規制部を有しており、
前記被収容部の夫々は、被規制部を有しており、
前記規制部は、少なくとも前記分離状態において、前記幅方向における前記被規制部と前記受容部との間に位置しており、前記被規制部の前記受容部へ向かう移動を規制している
コネクタ。
【請求項10】
請求項8記載のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、天板部を有しており、
前記被収容部の夫々は、少なくとも部分的に前記天板部の真下に位置している
コネクタ。
【請求項11】
請求項10記載のコネクタであって、
前記天板部は、端部と、規制部とを有しており、
前記端部と前記受容部とは、前記幅方向に並んでおり、
前記規制部は、前記端部から下方に延びており、
前記被収容部の夫々は、被規制部を有しており、
前記規制部は、少なくとも前記分離状態において、前記幅方向における前記被規制部と前記受容部との間に位置しており、前記被規制部の前記受容部へ向かう移動を規制している
コネクタ。
【請求項12】
請求項10又は請求項11記載のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、付加的天板部を有しており、
前記弾性変形部の夫々は、部分的に前記付加的天板部の真下に位置している
コネクタ。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記受容部は、少なくとも部分的に前記ハウジング収容部の内部に位置している
コネクタ。
【請求項14】
請求項1から請求項13までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、前記弾性変形部の夫々を前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることなく、前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能である
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フローティングコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、フローティングコネクタが開示されている。
【0003】
図40を参照すると、特許文献1に開示されたレセプタクルコネクタ(コネクタ)90は、固定ハウジング92と、可動ハウジング94と、複数の端子(コンタクト)96とを備えている。コンタクト96の夫々は、弾性変形可能な中間弾性部962と、弾性変形可能な接触腕部966とを有している。中間弾性部962は、被保持部964を有しており、接触腕部966は、被固定部968を有している。被保持部964は、固定ハウジング92と一体成型されて固定ハウジング92に固定されており、被固定部968は、可動ハウジング94と一体成型されて可動ハウジング94に固定されている。即ち、コンタクト96の夫々は、互いに独立に弾性変形可能な2つのばね部(中間弾性部962及び接触腕部966)を有している。
【0004】
上述の構造により、中間弾性部962は、可動ハウジング94を、固定ハウジング92に対して相対的に移動可能に支持している。即ち、コネクタ90は、フローティングコネクタである。加えて、接触腕部966は、コネクタ90が相手側コネクタ(図示せず)と嵌合する際、可動ハウジング94の相対移動に追随するように移動しつつ弾性変形し、これにより、相手側コンタクト(図示せず)と十分な接触力で接触する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-37151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているように、従来のフローティングコネクタのコンタクトには、互いに独立に弾性変形可能な2つのばね部(フローティング用のばね部及び接触用のばね部)を設ける必要がある。この結果、コネクタのサイズが大きくなり易い。
【0007】
そこで、本発明は、フローティングコネクタのサイズを小さくすることが可能な新たな構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のコネクタとして、
相手側コネクタと上下方向に沿って嵌合可能なコネクタであって、
前記コネクタは、固定ハウジングと、可動ハウジングと、複数のコンタクトとを備えており、
前記固定ハウジングは、ハウジング収容部と、前記コンタクトに夫々対応する複数の保持部とを有しており、
前記ハウジング収容部は、上方に開口しており、
前記保持部は、前記上下方向と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記可動ハウジングは、少なくとも部分的に前記ハウジング収容部の内部に収容されており、
前記可動ハウジングは、前記上下方向に沿って前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能であり、且つ、前記上下方向と直交する水平面に沿って前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能であり、
前記可動ハウジングは、受容部と、前記コンタクトに夫々対応する複数のコンタクト収容部と、1以上の仕切部と、受止部とを有しており、
前記受容部は、上方に開口しており、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに嵌合した嵌合状態において、少なくとも部分的に前記相手側コネクタを受容し、
前記コンタクト収容部は、前記ピッチ方向に並んでおり、且つ、前記上下方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する幅方向において前記受容部と連通しており、
前記仕切部の夫々は、前記ピッチ方向において、隣り合う2つの前記コンタクト収容部の間に位置しており、
前記コンタクトの夫々は、被保持部と、弾性変形部とを有しており、
前記被保持部の夫々は、対応する前記保持部に保持されており、
前記弾性変形部の夫々は、弾性変形可能であり、前記コネクタと前記相手側コネクタとが互いに離れた分離状態において、対応する前記コンタクト収容部の内部に少なくとも部分的に収容されており、
前記弾性変形部の夫々には、接点と、対向部とが設けられており、
前記対向部の夫々は、前記幅方向において前記被保持部と前記接点との間に位置しており、
前記対向部は、前記受止部と接触するか、又は、前記幅方向において距離をあけて前記受止部と対向しており、
前記可動ハウジングを前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることにより、前記対向部を、少なくとも前記上下方向に移動可能な状態に維持しつつ、前記受止部に対して押し付けることが可能な
コネクタを提供する。
【0009】
また、本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記コンタクトの夫々の前記接点及び前記対向部は、前記幅方向において互いに逆方向を向いている
コネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は、第3のコネクタとして、第2のコネクタであって、
前記対向部は、前記幅方向において、前記被保持部と前記受止部との間に位置している
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第4のコネクタとして、第2のコネクタであって、
前記受止部は、前記幅方向において、前記被保持部と前記対向部との間に位置している
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第5のコネクタとして、第1から第4までのいずれかのコネクタであって、
前記対向部及び前記受止部の一方は、突部であり、前記対向部及び前記受止部の他方は、前記突部を支点として回転可能であり、且つ、前記突部の上を滑るように移動可能である
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は、第6のコネクタとして、第1から第5までのいずれかのコネクタであって、
前記可動ハウジングは、付加的受止部を有しており、
前記弾性変形部の夫々には、付加的対向部が設けられており、
前記付加的対向部は、前記付加的受止部と接触するか、又は、前記幅方向において距離をあけて前記付加的受止部と対向しており、
前記コンタクトの夫々の前記接点及び前記付加的対向部は、前記幅方向において互いに同じ方向を向いている
コネクタを提供する。
【0014】
また、本発明は、第7のコネクタとして、第1から第6までのいずれかのコネクタであって、
前記固定ハウジングは、移動制限部を有しており、
前記可動ハウジングは、被制限部を有しており、
前記移動制限部は、前記被制限部の上方に位置しており、前記可動ハウジングの前記固定ハウジングに対する相対的な上方への移動を所定範囲内に制限している
コネクタを提供する。
【0015】
また、本発明は、第8のコネクタとして、第1から第7までのいずれかのコネクタであって、
前記弾性変形部の夫々は、被収容部を有しており、
前記被収容部の夫々は、前記分離状態において、対応する前記コンタクト収容部の内部に収容されている
コネクタを提供する。
【0016】
また、本発明は、第9のコネクタとして、第8のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、規制部を有しており、
前記被収容部の夫々は、被規制部を有しており、
前記規制部は、少なくとも前記分離状態において、前記幅方向における前記被規制部と前記受容部との間に位置しており、前記被規制部の前記受容部へ向かう移動を規制している
コネクタを提供する。
【0017】
また、本発明は、第10のコネクタとして、第8のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、天板部を有しており、
前記被収容部の夫々は、少なくとも部分的に前記天板部の真下に位置している
コネクタを提供する。
【0018】
また、本発明は、第11のコネクタとして、第10のコネクタであって、
前記天板部は、端部と、規制部とを有しており、
前記端部と前記受容部とは、前記幅方向に並んでおり、
前記規制部は、前記端部から下方に延びており、
前記被収容部の夫々は、被規制部を有しており、
前記規制部は、少なくとも前記分離状態において、前記幅方向における前記被規制部と前記受容部との間に位置しており、前記被規制部の前記受容部へ向かう移動を規制している
コネクタを提供する。
【0019】
また、本発明は、第12のコネクタとして、第10又は第11のコネクタであって、
前記可動ハウジングは、付加的天板部を有しており、
前記弾性変形部の夫々は、部分的に前記付加的天板部の真下に位置している
コネクタを提供する。
【0020】
また、本発明は、第13のコネクタとして、第1から第12までのいずれかのコネクタであって、
前記受容部は、少なくとも部分的に前記ハウジング収容部の内部に位置している
コネクタを提供する。
【0021】
また、本発明は、第14のコネクタとして、第1から第13までのいずれかのコネクタであって、
前記弾性変形部の夫々は、前記可動ハウジングを前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることなく、前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能である
コネクタを提供する。
【0022】
また、本発明は、第15のコネクタとして、第1から第14までのいずれかのコネクタであって、
前記可動ハウジングは、前記弾性変形部の夫々を前記固定ハウジングに対して相対的に移動させることなく、前記固定ハウジングに対して相対的に移動可能である
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明のコネクタは、固定ハウジングと、固定ハウジングに対して相対的に移動可能な可動ハウジングとを備えている。即ち、本発明のコネクタは、フローティングコネクタである。
【0024】
本発明によれば、可動ハウジングは、受止部を有しており、コンタクトの夫々の弾性変形部には、接点と対向部とが設けられている。対向部は、可動ハウジングの相対移動に伴って受止部に対して押し付けられたとき、少なくとも上下方向に移動可能な状態を維持する。この構造により、可動ハウジングが固定ハウジングに対して相対的に移動した場合にも、弾性変形部のバネ性が維持され、接点は、相手側コンタクトと十分な接触力で接触可能である。従って、コンタクトを可動ハウジングに固定することなく、1つの弾性変形部を、フローティング用のばね部及び接触用のばね部として使用でき、これによりコネクタのサイズを小さくできる。即ち、本発明によれば、フローティングコネクタのサイズを小さくすることが可能な新たな構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1の実施の形態によるコネクタと相手側コネクタとを示す斜視図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに離れている。
図2図1のコネクタ及び相手側コネクタを示す斜視図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに嵌合している。
図3図2のコネクタ及び相手側コネクタを示す側面図である。コネクタが搭載される回路基板の一部及び相手側コネクタが搭載される相手側回路基板の一部を破線で描画している。
図4図2のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の側面図である。
図5図4のコネクタ及び相手側コネクタをV-V線に沿って示す断面図である。
図6図5のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の断面図である。コネクタの可動ハウジングは、図5の位置から幅方向に沿って移動している。
図7図4のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の側面図である。コネクタは、相手側コネクタと嵌合する途中の状態にある。
図8図7のコネクタ及び相手側コネクタをVIII-VIII線に沿って示す断面図である。
図9図1の相手側コネクタを示す斜視図である。
図10図9の相手側コネクタを示す平面図である。相手側コネクタと嵌合した際におけるコネクタの可動ハウジングの主部の輪郭を破線で描画している。
図11図10の相手側コネクタをXI-XI線に沿って示す断面図である。相手側回路基板の一部を破線で描画している。
図12図1のコネクタを示す斜視図である。
図13図1のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図14図12のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図15図1のコネクタを示す側面図である。回路基板の一部を破線で描画している。
図16図1のコネクタを示す平面図である。
図17図16のコネクタをXVII-XVII線に沿って示す断面図である。
図18図12のコネクタを示す平面図である。
図19】本発明の第2の実施の形態によるコネクタと相手側コネクタとを示す斜視図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに離れている。
図20図19のコネクタ及び相手側コネクタを示す平面図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに嵌合している。
図21図20のコネクタ及び相手側コネクタをXXI-XXI線に沿って示す断面図である。
図22図21のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の断面図である。コネクタの可動ハウジングは、図21の位置から幅方向に沿って移動している。
図23図22のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の断面図である。コネクタは、相手側コネクタと嵌合する途中の状態にある。コネクタが搭載される回路基板の一部及び相手側コネクタが搭載される相手側回路基板の一部を破線で描画している。
図24図19の相手側コネクタを示す斜視図である。
図25図19のコネクタを示す斜視図である。
図26図19のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図27図25のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図28図19のコネクタを示す平面図である。コネクタと嵌合した際における相手側コネクタの相手側主部の輪郭を破線で描画している。
図29図28のコネクタをXXIX-XXIX線に沿って示す断面図である。
図30】本発明の第3の実施の形態によるコネクタと相手側コネクタとを示す斜視図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに離れている。
図31図30のコネクタ及び相手側コネクタを示す側面図である。コネクタ及び相手側コネクタは互いに嵌合している。コネクタが搭載される回路基板の一部及び相手側コネクタが搭載される相手側回路基板の一部を破線で描画している。
図32図31のコネクタ及び相手側コネクタをXXXII-XXXII線に沿って示す断面図である。
図33図32のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の断面図である。コネクタの可動ハウジングは、図32の位置から幅方向に沿って移動している。
図34図33のコネクタ及び相手側コネクタを示す別の断面図である。コネクタは、相手側コネクタと嵌合する途中の状態にある。
図35図30のコネクタを示す斜視図である。
図36図30のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図37図35のコネクタを示す分解斜視図である。コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図38図30のコネクタを示す平面図である。コネクタと嵌合した際における相手側コネクタの相手側主部の輪郭を破線で描画している。
図39図38のコネクタをXXXIX-XXXIX線に沿って示す断面図である。
図40】特許文献1のコネクタを部分的に切り欠いて示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1の実施の形態)
図1から図4までを参照すると、本発明の第1の実施の形態によるコネクタ10は、相手側コネクタ60と上下方向(Z方向:嵌合方向)に沿って嵌合可能である。コネクタ10と嵌合した相手側コネクタ60は、コネクタ10からZ方向に沿って抜去可能である。本実施の形態において、コネクタ10は、回路基板82に搭載される基板コネクタであり、相手側コネクタ60は、相手側回路基板86に搭載される基板コネクタである。また、コネクタ10は、レセプタクルであり、相手側コネクタ60は、プラグである。但し、本発明は、これに限られず、様々なコネクタに適用可能である。
【0027】
図1及び図9から図11までを参照すると、相手側コネクタ60は、絶縁体からなる相手側ハウジング62と、導電体からなる複数の相手側コンタクト68とを備えている。相手側ハウジング62は、基部622と、相手側周壁部624とを有している。図11を参照すると、基部622は、相手側コネクタ60の使用時に、相手側回路基板86に搭載され固定される。図9及び図10を参照すると、相手側周壁部624は、Z方向と直交する水平面(XY平面)において基部622の外周に沿って延びており、Z方向において基部622から離れるように延びている。相手側周壁部624は、2つの相手側側壁626を有している。相手側側壁626の夫々は、YZ平面に沿って延びている。
【0028】
図9から図11に示されるように、相手側ハウジング62には、相手側受容部628が形成されている。相手側受容部628は、XY平面において相手側周壁部624によって囲まれた空間である。2つの相手側側壁626は、Z方向と直交する幅方向(X方向)において相手側受容部628を挟んで互いに反対側に位置している。相手側受容部628は、コネクタ10(図1参照)と相手側コネクタ60とが互いに離れた分離状態(図1参照)において、Z方向における基部622の反対側に開口している。図5を参照すると、相手側受容部628は、コネクタ10と相手側コネクタ60とが互いに嵌合した嵌合状態において、コネクタ10を少なくとも部分的に受容する。
【0029】
図1図9及び図10を参照すると、相手側コンタクト68は、互いに同じ形状を有しており、X方向において、2つの相手側側壁626に夫々対応する2列に分けられている。2列の相手側コンタクト68は、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列の相手側コンタクト68は、対応する相手側側壁626に保持されており、X方向及びZ方向の双方と直交するピッチ方向(Y方向)において等間隔に並べられている。
【0030】
図9及び図11を参照すると、相手側コンタクト68の夫々は、曲げを有する1枚の金属板であり、相手側被固定部682と、相手側接触部684とを有している。相手側被固定部682の夫々は、基部622に部分的に埋め込まれており、基部622からX方向外側に突出している。相手側被固定部682の夫々は、相手側コネクタ60の使用時に、相手側回路基板86の導電パッド(図示せず)に半田付け等によって固定され接続される。相手側接触部684の夫々は、対応する相手側側壁626の内壁に埋め込まれており、相手側受容部628の内部に部分的に露出しつつ、Z方向に沿って延びている。
【0031】
本実施の形態の相手側コネクタ60は、上述の構造を有している。但し、相手側コネクタ60の構造は、コネクタ10の構造に合わせて変形可能である。
【0032】
図1及び図12から図15までを参照すると、コネクタ10は、絶縁体からなる固定ハウジング20と、絶縁体からなる可動ハウジング30と、導電体からなり相手側コンタクト68に夫々対応する複数のコンタクト40とを備えている。本実施の形態のコネクタ10は、上述の部材のみを備えている。但し、コネクタ10は、別の部材を更に備えていてもよい。以下、コネクタ10の各部材の構造について説明する。
【0033】
図15を参照すると、固定ハウジング20は、コネクタ10の使用時に、回路基板82に搭載され固定される。図13及び図14を参照すると、固定ハウジング20は、周壁部24と、ハウジング収容部28とを有している。本実施の形態の周壁部24は、XY平面において矩形フレーム形状を有している。ハウジング収容部28は、XY平面において周壁部24によって囲まれた空間であり、上方(+Z方向)及び下方(-Z方向)に開口している。但し、ハウジング収容部28は、上方のみに開口していてもよい。
【0034】
周壁部24は、2つの側壁242と、2つの連結壁(移動制限部)244とを有している。側壁242の夫々は、Y方向に沿って延びている。2つの側壁242は、X方向においてハウジング収容部28を挟んで互いに反対側に位置している。連結壁244の夫々は、X方向に沿って延びており、2つの側壁242をX方向に連結している。
【0035】
固定ハウジング20は、コンタクト40に夫々対応する複数の保持部26を有している。本実施の形態の保持部26は、X方向において2列に分かれている。各列の保持部26は、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に並んでいる。2列の保持部26は、2つの側壁242に夫々対応して設けられており、YZ平面について鏡対称に配置されている。より具体的には、保持部26の夫々は、側壁242の内壁に形成された溝である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、保持部26の夫々は、対応するコンタクト40を保持できる限り、どのような構造を有していてもよい。また、保持部26は、2つの側壁242のうちの一方のみに形成されていてもよい。換言すれば、固定ハウジング20は、Y方向に並ぶ保持部26を1列のみ有していてもよい。
【0036】
図1図13及び図14を参照すると、本実施の形態の可動ハウジング30は、主部32と、2つの外壁部34と、2つの鍔部(被制限部)36とを有している。主部32及び外壁部34の夫々は、可動ハウジング30の下端(-Z側の端)から上方に突出しており、且つ、Y方向に沿って延びている。主部32は、X方向において2つの外壁部34の間に位置している。主部32のX方向両側の下端は、2つの外壁部34の下端と夫々繋がっている。外壁部34の夫々は、外側面(受止部)343を有している。即ち、可動ハウジング30は、2つの外側面(受止部)343を有している。外側面343の夫々は、外壁部34のX方向外側の面であり、YZ平面に沿って延びている。鍔部36は、可動ハウジング30のY方向両側に夫々位置している。鍔部36の夫々は、可動ハウジング30の下端からY方向外側に突出しており、XY平面に沿って平板状に延びている。
【0037】
本実施の形態の可動ハウジング30の主部32、外壁部34及び鍔部36は、上述の構造を有している。但し、本発明による可動ハウジングの構造は、本実施の形態及び他の実施の形態において後述するように、様々に変形可能である。
【0038】
図1図13及び図16を参照すると、本実施の形態の可動ハウジング30は、2つの受容部38を有している。受容部38の夫々は、上方に開口した空間である。図5を参照すると、2つの受容部38は、嵌合状態において、相手側コネクタ60の2つの相手側側壁626を夫々部分的に受容する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、受容部38の数は、1であってもよい。また、受容部38は、嵌合状態において、相手側コネクタ60の相手側コンタクト68が設けられた部位を受容すればよい。即ち、受容部38は、嵌合状態において、相手側コネクタ60を少なくとも部分的に受容すればよい。
【0039】
図13を参照すると、本実施の形態において、2つの受容部38は、2つの外壁部34に夫々対応している。受容部38の夫々は、X方向において、対応する外壁部34と主部32との間に位置している。但し、可動ハウジング30に1以上の受容部38が設けられている限り、受容部38の構造は様々に変形可能である。例えば、可動ハウジング30に外壁部34が設けられていない場合、主部32のX方向両側に位置する2つの空間が受容部38として夫々機能してもよい。また、可動ハウジング30に主部32が設けられていない場合、X方向において2つの外壁部34の間に位置する空間が1つの受容部38として機能してもよい。
【0040】
図12図14及び図18を参照すると、本実施の形態の主部32は、2つの端板部321と、分離部324とを有している。図14を参照すると、端板部321は、Y方向における主部32の両端に夫々位置している。端板部321の夫々は、XZ平面に沿って延びている。分離部324は、2つの端板部321の間をY方向に沿って延びている。詳しくは、分離部324は、主部32のX方向における中間に位置しており、YZ平面に沿って延びている。本実施の形態の可動ハウジング30は、上述のように形成された端板部321及び分離部324を有している。
【0041】
図13及び図15を参照すると、本実施の形態において、主部32は、天板部326を有しており、外壁部34の夫々は、付加的天板部346を有している。天板部326は、主部32の上端(+Z側の端)に位置しており、全体としてXY平面に沿って延びている。付加的天板部346の夫々は、外壁部34の上端に位置しており、全体としてXY平面に沿って延びている。即ち、本実施の形態の可動ハウジング30は、主部32の上端に位置する天板部326と、外壁部34の上端に夫々位置する2つの付加的天板部346とを有している。本実施の形態において、天板部326及び付加的天板部346の夫々は、可動ハウジング30の一部である。但し、天板部326及び付加的天板部346の夫々は、可動ハウジング30と別体の部材であってもよい。
【0042】
図13及び図14を参照すると、可動ハウジング30は、コンタクト40に夫々対応する複数のコンタクト収容部352を有している。コンタクト収容部352の夫々は、下方に開口した空間である。コンタクト収容部352は、X方向において2列に分かれている。各列のコンタクト収容部352は、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に並んでいる。2列のコンタクト収容部352は、YZ平面について鏡対称に配置されている。また、2列のコンタクト収容部352は、2つの受容部38に夫々対応するように設けられている。即ち、2列のコンタクト収容部352は、2つの外壁部34に夫々対応している。
【0043】
図14及び図17を参照すると、コンタクト収容部352の夫々は、Y方向において一定のサイズを保ちつつ、X方向において、対応する外壁部34のX方向内側の端と、主部32の分離部324との間を延びている。コンタクト収容部352の夫々は、対応する受容部38とX方向において連通している。詳しくは、コンタクト収容部352の夫々は、主として主部32の天板部326の下に位置しており、対応する受容部38の下に部分的に位置している。また、コンタクト収容部352の夫々は、対応する受容部38に隣接して、対応する受容部38のX方向内側に位置している。
【0044】
図14及び図16を参照すると、可動ハウジング30は、複数の仕切部354を有している。図14を参照すると、仕切部354の夫々は、Y方向において、隣り合う2つのコンタクト収容部352の間に位置しており、X方向において、対応する外壁部34のX方向内側の端と、主部32の分離部324との間を延びている。
【0045】
本実施の形態のコンタクト収容部352及び仕切部354は、上述のように形成され配置されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コンタクト収容部352の夫々のY方向におけるサイズは、一定でなくてもよい。コンタクト収容部352及び仕切部354は、外壁部34の一方にのみ対応して設けられていてもよい。換言すれば、可動ハウジング30は、Y方向に並ぶコンタクト収容部352及び仕切部354を一列のみ有していてもよい。この場合、コンタクト収容部352の数は2であってもよく、仕切部354の数は1であってもよい。即ち、可動ハウジング30は、2以上のコンタクト収容部352と、1以上の仕切部354とを有していればよい。
【0046】
図13及び図14を参照すると、本実施の形態のコンタクト40は、互いに同じ形状を有しており、コンタクト収容部352に夫々対応するようにして、X方向において2列に分けられている。即ち、2列のコンタクト40は、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列のコンタクト40は、Y方向において等間隔に並べられている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コンタクト40は、互いに異なる形状を有していてもよい。また、コネクタ10は、Y方向に並ぶコンタクト40を1列のみ備えていてもよい。
【0047】
本実施の形態のコンタクト40の夫々は、曲げを有する1枚の金属板であり、被固定部42と、被保持部44と、弾性変形部46とを有している。被固定部42は、X方向に沿って延びている。被保持部44は、被固定部42のX方向内側の端から、上方に延びている。弾性変形部46は、XZ平面において蛇行しつつ延びており、これにより弾性変形可能である。詳しくは、弾性変形部46の夫々は、外側部462と、底部464と、内側部466とを有している。外側部462は、被保持部44の上端から上方に延び、次に、X方向内側及び上方に向かって弧状に延びた後、X方向内側に向かって部分的に張り出しつつ、下方に延びている。底部464は、外側部462の下端からX方向内側に向かって延びている。内側部466は、底部464のX方向内側の端から上方に延びた後、X方向外側に向かって部分的に張り出しつつ下方に延びている。
【0048】
内側部466の夫々は、ガイド部472と、接点474とを有しており、外側部462の夫々は、対向部476を有している。ガイド部472は、X方向外側及び下方に延びている。対向部476は、X方向において被保持部44と接点474との間に位置している。接点474及び対向部476は、Z方向において互いに異なる位置にあり、X方向において互いに逆方向を向いている。特に、本実施の形態において、接点474は、X方向外側を向いており、対向部476は、X方向内側を向いている。より具体的には、接点474及び対向部476は、X方向において互いに向かって張り出している。本実施の形態の弾性変形部46の夫々には、上述のように形成された、接点474と、対向部476とが設けられている。但し、本発明によるコンタクトの構造は、本実施の形態及び他の実施の形態において後述するように、様々に変形可能である。
【0049】
図12から図14までを参照すると、本実施の形態において、上述の部材は、以下のように組み立てられており、これによりコネクタ10が形成されている。まず、可動ハウジング30を、固定ハウジング20のハウジング収容部28に下方から挿入する。次に、コンタクト40の夫々を、下方から固定ハウジング20に取り付ける。この結果、コンタクト40の夫々は、可動ハウジング30の内部に部分的に収容される。
【0050】
詳しくは、図12及び図17を参照すると、コンタクト40の夫々の被保持部44は、固定ハウジング20の対応する保持部26に下方から圧入され保持される。図14及び図17を参照すると、このとき、コンタクト40の夫々の弾性変形部46において、内側部466は、対応するコンタクト収容部352の内部に挿入されて部分的に収容され、外側部462は、対応する外壁部34の外側面343のX方向外側に配置される。図17を参照すると、コンタクト40の夫々の被固定部42は、固定ハウジング20から下方に露出する。図15を参照すると、被固定部42の夫々は、コネクタ10の使用時に、回路基板82の導電パッド(図示せず)に半田付け等によって固定され接続される。
【0051】
上述のように、本実施の形態のコネクタ10は、可動ハウジング30及びコンタクト40を下方から固定ハウジング20に組み合わせるだけで容易に組立可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、可動ハウジング30及びコンタクト40は、上方から固定ハウジング20に組み合わせ可能に構成されていてもよい。
【0052】
以下、上述のように組み立てられたコネクタ10の構造について説明する。
【0053】
図12及び図15から図17までを参照すると、可動ハウジング30の一部は、XY平面において、固定ハウジング20の周壁部24との間に間隔をあけつつ、ハウジング収容部28の内部に位置している。また、図12及び図15を参照すると、2つの被制限部36は、固定ハウジング20の2つの移動制限部244の下に間隔をあけて夫々位置している。このように配置された可動ハウジング30は、Z方向に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能であり、且つ、XY平面に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。即ち、コネクタ10は、フローティングコネクタである。
【0054】
本実施の形態によれば、移動制限部244は、被制限部36の上方に夫々位置しており、可動ハウジング30の固定ハウジング20に対する相対的な上方への移動を所定範囲内に制限している。この上方移動の制限によって、可動ハウジング30が固定ハウジング20から上方に抜け出ることが防止されている。また、図15を参照すると、可動ハウジング30の固定ハウジング20に対する相対的な下方への移動は、コネクタ10の使用時に、回路基板82によって制限される。
【0055】
図12を参照すると、本実施の形態において、移動制限部244は、固定ハウジング20の連結壁244であり、被制限部36は、可動ハウジング30の鍔部36である。即ち、固定ハウジング20は、2つの移動制限部244を有しており、可動ハウジング30は、移動制限部244に夫々対応する2つの被制限部36を有している。移動制限部244の夫々は、固定ハウジング20の一部であり、被制限部36の夫々は、可動ハウジング30の一部である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、固定ハウジング20の連結壁244以外の部位が移動制限部として機能してもよく、可動ハウジング30の鍔部36以外の部位が被制限部として機能してもよい。移動制限部244の夫々は、固定ハウジング20と別体の部材であってもよく、被制限部36の夫々は、可動ハウジング30と別体の部材であってもよい。また、移動制限部244の数及び被制限部36の数は2に限られない。更に、移動制限部244及び被制限部36は、必要に応じて設ければよい。
【0056】
本実施の形態によれば、固定ハウジング20の周壁部24は、XY平面において可動ハウジング30を囲んでおり、可動ハウジング30の固定ハウジング20に対するXY平面に沿った相対的な移動を所定範囲内に制限している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、固定ハウジング20の周壁部24以外の部位が、可動ハウジング30のXY平面に沿った相対的な移動を制限してもよい。
【0057】
図17を参照すると、本実施の形態によれば、コンタクト40の夫々は、対応する保持部26においてのみ固定ハウジング20に保持され固定されている。コンタクト40は、下方から可動ハウジング30を支持している一方、コンタクト40のいずれの部位も可動ハウジング30に保持されておらず固定されていない。本実施の形態によれば、コンタクト40の夫々の弾性変形部46の移動可能量を大きくできる。また、本実施の形態によれば、可動ハウジング30を、例えば治具(図示せず)を使用して、図17に示される位置に保ちつつ、弾性変形部46の夫々を、可動ハウジング30及び固定ハウジング20に対して相対的に移動させることができる。換言すれば、弾性変形部46の夫々は、可動ハウジング30を固定ハウジング20に対して相対的に移動させることなく、固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。
【0058】
また、コンタクト40の夫々を、例えば治具(図示せず)を使用して、図17に示される位置に保ちつつ、可動ハウジング30を、被制限部36(図15参照)が移動制限部244(図15参照)に突き当たるまで、図17に示される位置から上方に移動可能である。換言すれば、可動ハウジング30は、弾性変形部46の夫々を固定ハウジング20に対して相対的に移動させることなく、固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。
【0059】
図17を参照すると、コンタクト40の弾性変形部46の夫々は、分離状態において、対応するコンタクト収容部352の内部に少なくとも部分的に収容されている。詳しくは、弾性変形部46の夫々は、被収容部48を有している。被収容部48の夫々は、コネクタ10のいずれの部材や部位にもコネクタ10の自重以外の力が加えられていない状態において、対応するコンタクト収容部352の内部に位置する部位である。換言すれば、被収容部48は、図17に示す分離状態において、対応するコンタクト収容部352の内部に収容されている。また、分離状態において、コンタクト40の夫々の接点474は、対応する受容部38の内部に位置しており、弾性変形部46の弾性変形に伴ってX方向に移動可能である。
【0060】
図3及び図5を参照すると、可動ハウジング30が分離状態における位置(図15及び図17参照)からX方向に移動しないようにして、相手側コネクタ60をコネクタ10と嵌合させたとき、コンタクト40の夫々の接点474は、対応する相手側コンタクト68の相手側接触部684と、所定の十分な接触力で接触する。この結果、コネクタ10と相手側コネクタ60とは互いに電気的に接続される。
【0061】
図17を参照すると、本実施の形態によれば、弾性変形部46の被収容部48の夫々は、少なくとも部分的に、天板部326の真下に位置しており、且つ、弾性変形部46の夫々は、部分的に、対応する付加的天板部346の真下に位置している。図5を参照すると、この構造によれば、相手側コネクタ60をコネクタ10から抜去する際、弾性変形部46の夫々は、天板部326及び対応する付加的天板部346を越えて上方に移動できない。本実施の形態によれば、弾性変形部46の過剰な弾性変形によるコンタクト40の破損を防止できる。但し、本発明は、これに限られず、天板部326及び付加的天板部346の夫々は、必要に応じて設ければよい。
【0062】
図7及び図8を参照すると、相手側コネクタ60をコネクタ10と嵌合させる際、X方向における相手側コネクタ60の位置がX方向における固定ハウジング20の中間位置に対してずれている場合、相手側コネクタ60は、可動ハウジング30をX方向に沿って押し、これにより、可動ハウジング30は、固定ハウジング20に対して相対的にX方向に沿って移動する。換言すれば、可動ハウジング30は、X方向において位置ずれする。
【0063】
図17を参照すると、本実施の形態の天板部326は、受容部38に夫々対応する2つの端部327と、端部327に夫々対応する2つの規制部328とを有している。端部327は、天板部326のX方向における両端に夫々位置しており、X方向において2つの受容部38に夫々面している。即ち、端部327の夫々と、対応する受容部38とは、X方向に並んでいる。規制部328の夫々は、対応する端部327から下方に延びている。被収容部48の夫々は、規制部328に対応する被規制部482を有している。少なくとも分離状態において、規制部328の夫々は、X方向において、対応する被規制部482と対応する受容部38との間に位置しており、対応する被規制部482の対応する受容部38へ向かう移動を規制している。
【0064】
より具体的には、図8を参照すると、可動ハウジング30がX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40のうちの一方(図8において+X側のコンタクト40)の被規制部482は、可動ハウジング30の対応する規制部328と接触し、規制部328と共にX方向に移動する。本実施の形態によれば、天板部326に設けられた規制部328による移動規制によって、弾性変形部46の破損が防止されている。詳しくは、弾性変形部46の夫々の内側部466の上端が対応する受容部38の内部に移動することに起因する弾性変形部46の破損が防止されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、規制部328の夫々は、天板部326の一部でなくてもよい。また、規制部328は、必要に応じて設ければよい。
【0065】
図6を参照すると、本実施の形態によれば、規制部328の移動規制により、X方向における一方側のコンタクト40(図6において+X側のコンタクト40)の夫々の弾性変形部46は、可動ハウジング30のX方向の移動に追随して、X方向に延びるように弾性変形する。従って、可動ハウジング30がX方向において位置ずれしつつコネクタ10と相手側コネクタ60とが互いに嵌合したとき、X方向における一方側のコンタクト40の夫々の接点474は、対応する相手側コンタクト68の相手側接触部684と、初期位置に向かう力を含んだ十分な接触力で接触する。
【0066】
図17を参照すると、本実施の形態によれば、コンタクト40の夫々の対向部476は、X方向において、被保持部44と、対応する受止部343との間に位置している。従って、図8を参照すると、可動ハウジング30がX方向に沿って移動すると、受止部343のうちの一方は、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40のうちの他方(図8において-X側のコンタクト40)の対向部476をX方向外側に向かって押圧する。
【0067】
より具体的には、可動ハウジング30がX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40のうちの他方(図8において-X側のコンタクト40)の対向部476は、可動ハウジング30の受止部343上を移動可能な状態を維持したまま、受止部343に押し付けられつつX方向に移動する。図6を参照すると、この結果、X方向における他方側のコンタクト40(図6において-X側のコンタクト40)の夫々の接点474における接触力の低下が抑制される。即ち、可動ハウジング30がX方向において位置ずれしつつ、コネクタ10と相手側コネクタ60とが互いに嵌合したとき、X方向における他方側のコンタクト40の夫々の接点474も、対応する相手側コンタクト68の相手側接触部684と、十分な接触力で接触する。
【0068】
本実施の形態によれば、コンタクト40の夫々の対向部476は、可動ハウジング30の相対移動に伴って受止部343に押し付けられたとき、少なくともZ方向に移動可能な状態を維持する。換言すれば、可動ハウジング30を固定ハウジング20に対して相対的に移動させることにより、対向部476を、少なくともZ方向に移動可能な状態に維持しつつ、受止部343に対して押し付けることが可能である。
【0069】
上述の構造により、可動ハウジング30が固定ハウジング20に対して相対的に移動した場合にも、弾性変形部46のバネ性が維持され、接点474は、相手側コンタクト68と十分な接触力で接触可能である。従って、コンタクト40を可動ハウジング30に固定することなく、1つの弾性変形部46を、フローティング用のばね部及び接触用のばね部として使用でき、これによりコネクタ10のサイズ(特に、X方向におけるサイズ)を小さくできる。即ち、本実施の形態によれば、フローティングコネクタのサイズを小さくすることが可能な新たな構造を提供できる。
【0070】
加えて、図17を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30の受容部38の夫々は、少なくとも部分的に固定ハウジング20のハウジング収容部28の内部に位置している。この配置によれば、Z方向におけるコネクタ10のサイズを小さくできる。図15及び図17に示されるように、本実施の形態によれば、可動ハウジング30の主部32の上部(+Z側の部位)及び外壁部34の上部は、ハウジング収容部28から上方に突出している。但し、本発明は、これに限られず、可動ハウジング30全体がハウジング収容部28の内部に位置していてもよい。この構造によれば、Z方向におけるコネクタ10のサイズを更に小さくできる。但し、本発明は、これに限られず、可動ハウジング30は、少なくとも部分的にハウジング収容部28の内部に収容されていればよい。
【0071】
図17を参照すると、本実施の形態によれば、分離状態において、コンタクト40の夫々の対向部476は、対応する受止部343と接触している。但し、コンタクト40の夫々の対向部476は、可動ハウジング30の固定ハウジング20に対する相対的な移動に伴って対応する受止部343に受け止められる限り、分離状態において、対応する受止部343から離れていてもよい。即ち、対向部476の夫々は、対応する受止部343と接触するか、又は、X方向において距離をあけて対応する受止部343と対向していればよい。
【0072】
図6を参照すると、本実施の形態によれば、対向部476は、X方向内側に向かって突出した突部であり、受止部343は、平面状の部位である。対向部476は、受止部343の上を滑るように移動可能であり、且つ、受止部343に対する傾斜角度を変えるようにして回転可能である。換言すれば、受止部343は、突部(対向部476)を支点として回転可能であり、且つ、対向部476の上を滑るように移動可能である。回転支持と移動支持とを組み合わせたような支持構造により、可動ハウジング30がX方向において位置ずれしたときにも、X方向における他方側のコンタクト40(図6において-X側のコンタクト40)の夫々の接点474における接触力の低下を更に確実に抑制できる。
【0073】
但し、本発明は、上述の構造に限られない。例えば、受止部343は、X方向外側に向かって突出した突部であってもよく、対向部476は、直線状に延びる部位であってもよい。即ち、対向部476及び受止部343の一方が突部であってもよい。この場合、対向部476及び受止部343の他方は、突部を支点として回転可能であり、且つ、突部の上を滑るように移動可能であってもよい。また、対向部476及び受止部343の夫々は、平面状の部位であってもよい。
【0074】
図1及び図10を参照すると、本実施の形態によれば、相手側コネクタ60がコネクタ10と嵌合する際、主部32は、相手側受容部628に受容され、これにより、相手側ハウジング62は、可動ハウジング30に対してXY平面において位置決めされる。即ち、本実施の形態の主部32は、相手側コネクタ60を位置決めする位置決め部として機能する。特に、主部32の2つの端板部321は、相手側コネクタ60をY方向において位置決めする。但し、本発明は、これに限られず、主部32以外の部位が位置決め部として機能してもよい。即ち、端板部321は、必要に応じて設ければよい。
【0075】
図18を参照すると、本実施の形態によれば、Y方向において隣り合う2つのコンタクト40は、仕切部354によって互いに隔てられている。仕切部354の夫々は、Y方向に並べられたコンタクト40の接触を防止している。加えて、相手側コネクタ60(図1参照)がコネクタ10と嵌合する際、仕切部354は、端板部321と共に、コンタクト40の夫々を対応する相手側コンタクト68(図1参照)に対して位置決めする。但し、コンタクト40の夫々がY方向において十分に大きなサイズを有しており、且つ、Y方向において隣り合う2つのコンタクト40が十分に離れているような場合、仕切部354を設けなくてもよい。
【0076】
本実施の形態によれば、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40は、分離部324によって互いに隔てられている。即ち、分離部324は、X方向において2列に分けられたコンタクト40の接触を防止している。但し、分離部324は、必要に応じて設ければよい。
【0077】
本発明は、既に説明した実施の形態や変形例に限られず、様々に適用可能である。以下、本発明の第2の実施の形態及び第3の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。以下の実施の形態の夫々は、各実施の形態について説明する変形例に加えて、第1の実施の形態を含む他の実施の形態についての変形例と同様に変形可能である。
【0078】
(第2の実施の形態)
図19及び図20を参照すると、本発明の第2の実施の形態によるコネクタ10Aは、相手側コネクタ60Aと上下方向(Z方向:嵌合方向)に沿って嵌合可能である。コネクタ10Aと嵌合した相手側コネクタ60Aは、コネクタ10AからZ方向に沿って抜去可能である。コネクタ10Aは、回路基板82(図23参照)に搭載される基板コネクタであり、レセプタクルである。相手側コネクタ60Aは、相手側回路基板86(図23参照)に搭載される基板コネクタであり、プラグである。
【0079】
図19及び図24を参照すると、相手側コネクタ60Aは、絶縁体からなる相手側ハウジング62Aと、導電体からなる複数の相手側コンタクト68Aとを備えている。相手側ハウジング62Aは、基部622(図9参照)と同様な基部622Aと、相手側主部624Aとを有している。相手側主部624Aは、Z方向において基部622Aから離れるように延びている。相手側主部624Aは、Z方向と直交する幅方向(X方向)における両側部を有している。相手側主部624Aの側部の夫々は、YZ平面に沿って延びている。
【0080】
相手側コンタクト68Aは、互いに同じ形状を有しており、X方向において、相手側主部624AのX方向における両側部に夫々対応する2列に分けられている。2列の相手側コンタクト68Aは、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列の相手側コンタクト68Aは、相手側主部624Aの対応する側部に保持されており、X方向及びZ方向の双方と直交するピッチ方向(Y方向)において等間隔に並べられている。
【0081】
図19及び図23を参照すると、相手側コンタクト68Aの夫々は、曲げを有する1枚の金属板であり、相手側被固定部682(図9参照)と同様に相手側回路基板86に固定される相手側被固定部682Aと、相手側接触部684Aとを有している。相手側被固定部682Aの夫々は、基部622Aに部分的に埋め込まれており、基部622AからX方向外側に突出している。相手側接触部684Aの夫々は、相手側主部624Aの対応する側部に埋め込まれており、相手側主部624Aの外部に部分的に露出しつつ、Z方向に沿って延びている。
【0082】
本実施の形態の相手側コネクタ60Aは、上述の構造を有している。但し、相手側コネクタ60Aの構造は、コネクタ10Aの構造に合わせて変形可能である。
【0083】
図19及び図25から図27までを参照すると、コネクタ10Aは、コネクタ10(図13参照)と同じ固定ハウジング20と、絶縁体からなる可動ハウジング30Aと、導電体からなり相手側コンタクト68Aに夫々対応する複数のコンタクト40Aとを備えている。以下、コネクタ10Aの各部材の構造について説明する。
【0084】
図23を参照すると、固定ハウジング20は、コネクタ10Aの使用時に、回路基板82に搭載され固定される。図26及び図27を参照すると、固定ハウジング20は、2つの連結壁(移動制限部)244と、上方(+Z方向)に開口したハウジング収容部28と、コンタクト40Aに夫々対応する複数の保持部26とを有している。保持部26は、X方向において2列に分かれており、各列の保持部26は、Y方向に並んでいる。
【0085】
図19図26及び図27を参照すると、本実施の形態の可動ハウジング30Aは、主部32Aと、2つの鍔部(被制限部)36Aとを有している。主部32Aは、可動ハウジング30Aの下端(-Z側の端)から上方に突出しており、且つ、Y方向に沿って延びている。鍔部36Aは、可動ハウジング30AのY方向両側に夫々位置している。鍔部36Aの夫々は、主部32Aの下端からY方向外側に突出しており、水平面(XY平面)に沿って平板状に延びている。
【0086】
図26及び図27を参照すると、主部32Aは、2つの端板部321Aと、2つの側板部322Aと、底板部325Aと、側板部322Aに夫々対応する2つの天板部326Aとを有している。端板部321Aの夫々は、XZ平面に沿って延びており、側板部322Aの夫々は、YZ平面に沿って延びている。底板部325Aは、主部32Aの下端に位置している。底板部325Aは、主部32AのX方向における中間に位置しており、2つの端板部321Aの間をY方向に沿って延びている。天板部326Aの夫々は、対応する側板部322Aの上端(+Z側の端)に位置しており、全体としてXY平面に沿って延びている。天板部326Aの夫々には、付加的天板部329Aが設けられている。付加的天板部329Aの夫々は、天板部326Aのうち側板部322Aを越えてX方向外側に張り出した部位である。
【0087】
図29を参照すると、側板部322Aの夫々は、内側面(受止部)323Aと、外側下端部(付加的受止部)324Aとを有している。内側面323Aの夫々は、側板部322AのX方向内側の面であり、YZ平面に沿って延びている。外側下端部324Aの夫々は、側板部322AのX方向外側の部位の下端部であり、Y方向に沿って延びている。
【0088】
上述したように、本実施の形態の可動ハウジング30Aは、2つの天板部326Aと、天板部326Aに夫々対応する2つの付加的天板部329Aと、側板部322Aに夫々対応する2つの内側面(受止部)323Aと、側板部322Aに夫々対応する2つの外側下端部(付加的受止部)324Aと、2つの鍔部(被制限部)36Aとを有している。
【0089】
図19図26及び図28を参照すると、可動ハウジング30Aは、1つの受容部38Aを有している。受容部38Aは、上方に開口した空間である。図21を参照すると、受容部38Aは、コネクタ10Aと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合した嵌合状態において、相手側コネクタ60Aを少なくとも部分的に受容する。より具体的には、本実施の形態の受容部38Aは、嵌合状態において、相手側コネクタ60Aの相手側主部624Aを部分的に受容する。図29を参照すると、受容部38Aは、X方向において、2つの側板部322Aの間に位置している。
【0090】
図26及び図27を参照すると、可動ハウジング30Aは、コンタクト40Aに夫々対応する複数のコンタクト収容部352Aと、1以上の仕切部354Aとを有している。
【0091】
コンタクト収容部352Aの夫々は、下方に開口した空間である。コンタクト収容部352Aは、X方向において、2つの側板部322Aに夫々対応する2列に分かれている。各列のコンタクト収容部352Aは、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に並んでいる。2列のコンタクト収容部352Aは、YZ平面について鏡対称に配置されている。図27及び図29を参照すると、コンタクト収容部352Aの夫々は、Y方向において一定のサイズを保ちつつ、X方向において、対応する側板部322Aの内側面323Aと受容部38Aとの間を延びている。コンタクト収容部352Aの夫々は、受容部38AとX方向において連通している。詳しくは、コンタクト収容部352Aの夫々は、対応する側板部322Aの天板部326Aの下に位置しており、受容部38Aに隣接して受容部38AのX方向外側に位置している。
【0092】
図26及び図27を参照すると、仕切部354Aの夫々は、Y方向において、隣り合う2つのコンタクト収容部352Aの間に位置している。図29を参照すると、仕切部354Aの夫々は、X方向において、対応する側板部322Aの内側面323Aと受容部38Aとの間を延びている。
【0093】
本実施の形態のコンタクト収容部352A及び仕切部354Aは、上述のように形成され配置されている。但し、コンタクト収容部352A及び仕切部354Aの構造及び配置は、様々に変形可能である。例えば、可動ハウジング30Aは、Y方向に並ぶコンタクト収容部352A及び仕切部354Aを一列のみ有していてもよい。この場合、コンタクト収容部352Aの数は2であってもよく、仕切部354Aの数は1であってもよい。
【0094】
図26及び図27を参照すると、コンタクト40Aは、互いに同じ形状を有しており、コンタクト収容部352Aに夫々対応するようにして、X方向において2列に分けられている。即ち、2列のコンタクト40Aは、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列のコンタクト40Aは、Y方向において等間隔に並べられている。
【0095】
コンタクト40Aの夫々は、曲げを有する1枚の金属板であり、コンタクト40(図13)と同様に回路基板82(図23参照)に固定される被固定部42と、対応する保持部26によってコンタクト40と同様に保持される被保持部44と、弾性変形部46Aとを有している。弾性変形部46Aは、XZ平面において蛇行しつつ延びており、これにより弾性変形可能である。詳しくは、弾性変形部46Aの夫々は、外側部462Aと、底部464Aと、内側部466Aとを有している。外側部462Aは、被保持部44の上端から上方に延び、次に、X方向内側及び上方に向かって弧状に延びた後、下方に延びている。底部464Aは、外側部462Aの下端からX方向内側に向かって弧状に延びている。内側部466Aは、底部464AのX方向内側の端から、X方向外側に向かって部分的に張り出しつつ上方に延びた後、X方向内側に向かって部分的に張り出しつつ下方に延びている。
【0096】
内側部466Aの夫々は、ガイド部472Aと、接点474Aと、対向部476Aとを有しており、外側部462Aの夫々は、付加的対向部478Aを有している。ガイド部472Aは、X方向内側及び下方に延びている。
【0097】
対向部476A及び付加的対向部478Aの夫々は、X方向において被保持部44と接点474Aとの間に位置している。接点474A及び対向部476Aは、Z方向において互いに異なる位置にあり、X方向において互いに逆方向を向いている。特に、本実施の形態において、接点474Aは、X方向内側を向いており、対向部476Aは、X方向外側を向いている。より具体的には、接点474A及び対向部476Aは、X方向において互いに離れるように張り出している。一方、接点474A及び付加的対向部478Aは、X方向において互いに同じ方向を向いている。より具体的には、付加的対向部478Aは、Z方向において接点474Aと異なる位置にあり、接点474Aと同様にX方向内側を向いている。本実施の形態の弾性変形部46Aの夫々には、上述のように形成された、接点474Aと、対向部476Aと、付加的対向部478Aとが設けられている。
【0098】
図25から図27までを参照すると、本実施の形態において、上述の部材は、コネクタ10(図13参照)と同様に組み立てられており、これによりコネクタ10Aが形成されている。まず、可動ハウジング30Aを、固定ハウジング20のハウジング収容部28に下方から挿入する。次に、コンタクト40Aの夫々を、下方から固定ハウジング20に取り付ける。図27及び図29を参照すると、このとき、コンタクト40Aの夫々の弾性変形部46Aにおいて、内側部466Aは、対応するコンタクト収容部352Aの内部に挿入されて部分的に収容され、外側部462Aは、対応する側板部322AのX方向外側に配置される。上述のように、本実施の形態のコネクタ10Aは、可動ハウジング30A及びコンタクト40Aを下方から固定ハウジング20に組み合わせるだけで容易に組立可能である。
【0099】
以下、上述のように組み立てられたコネクタ10Aの構造について説明する。
【0100】
図25図28及び図29を参照すると、可動ハウジング30Aの一部は、XY平面において、固定ハウジング20の周壁部24との間に間隔をあけつつ、ハウジング収容部28の内部に位置している。また、図25及び図28を参照すると、2つの被制限部36Aは、固定ハウジング20の2つの移動制限部244の下に間隔をあけて夫々位置している。このように配置された可動ハウジング30Aは、Z方向に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能であり、且つ、XY平面に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。また、移動制限部244は、被制限部36Aの上方に夫々位置しており、可動ハウジング30Aの固定ハウジング20に対する相対的な上方への移動を所定範囲内に制限している。加えて、周壁部24は、可動ハウジング30Aの固定ハウジング20に対するXY平面に沿った相対的な移動を所定範囲内に制限している。即ち、コネクタ10Aは、コネクタ10(図12参照)と同様なフローティングコネクタである。
【0101】
図29を参照すると、本実施の形態によれば、コンタクト40Aの夫々は、対応する保持部26においてのみ固定ハウジング20に保持され固定されている。コンタクト40Aのいずれの部位も可動ハウジング30Aに保持されておらず固定されていない。本実施の形態によれば、コンタクト40Aの夫々の弾性変形部46Aの移動可能量を大きくできる。また、本実施の形態による弾性変形部46Aの夫々は、弾性変形部46(図17参照)と同様に、可動ハウジング30Aを固定ハウジング20に対して相対的に移動させることなく、固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。加えて、可動ハウジング30Aは、可動ハウジング30(図17参照)と同様に、弾性変形部46Aの夫々を固定ハウジング20に対して相対的に移動させることなく、固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。
【0102】
コンタクト40Aの弾性変形部46Aの夫々は、コネクタ10Aと相手側コネクタ60A(図19参照)とが互いに離れた分離状態(図19参照)において、対応するコンタクト収容部352Aの内部に少なくとも部分的に収容されている。詳しくは、弾性変形部46Aの夫々は、被収容部48Aを有している。被収容部48Aの夫々は、コネクタ10Aのいずれの部材や部位にもコネクタ10Aの自重以外の力が加えられていない状態において、対応するコンタクト収容部352Aの内部に位置する部位である。換言すれば、被収容部48Aは、図29に示す分離状態において、対応するコンタクト収容部352Aの内部に収容されている。また、分離状態において、コンタクト40Aの夫々の接点474Aは、受容部38Aの内部に位置しており、弾性変形部46Aの弾性変形に伴ってX方向に移動可能である。
【0103】
図21を参照すると、可動ハウジング30Aが分離状態における位置(図29参照)からX方向に移動しないようにして、相手側コネクタ60Aをコネクタ10Aと嵌合させたとき、コンタクト40Aの夫々の接点474Aは、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、所定の十分な接触力で接触する。この結果、コネクタ10Aと相手側コネクタ60Aとは互いに電気的に接続される。
【0104】
図29を参照すると、本実施の形態によれば、弾性変形部46Aの被収容部48Aの夫々は、少なくとも部分的に、対応する天板部326Aの真下に位置しており、且つ、弾性変形部46Aの夫々は、部分的に、対応する付加的天板部329Aの真下に位置している。図21を参照すると、この構造によれば、相手側コネクタ60Aをコネクタ10Aから抜去する際、弾性変形部46Aの夫々は、対応する天板部326A及び付加的天板部329Aを越えて上方に移動できない。本実施の形態によれば、弾性変形部46Aの過剰な弾性変形によるコンタクト40Aの破損を防止できる。
【0105】
図23を参照すると、相手側コネクタ60Aをコネクタ10Aと嵌合させる際、X方向における相手側コネクタ60Aの位置がX方向における固定ハウジング20の中間位置に対してずれている場合、相手側コネクタ60Aは、可動ハウジング30AをX方向に沿って押し、これにより、可動ハウジング30Aは、固定ハウジング20に対して相対的にX方向に沿って移動する。換言すれば、可動ハウジング30Aは、X方向において位置ずれする。
【0106】
図29を参照すると、本実施の形態において、天板部326Aの夫々は、端部327Aと、端部327Aに対応する規制部328Aとを有している。端部327Aの夫々は、天板部326AのX方向内側の端に位置しており、X方向において受容部38Aに面している。即ち、端部327Aの夫々と、受容部38Aとは、X方向に並んでいる。規制部328Aの夫々は、対応する端部327Aから下方に延びている。被収容部48Aの夫々は、規制部328Aに対応する被規制部482Aを有している。少なくとも分離状態において、規制部328Aの夫々は、X方向において、対応する被規制部482Aと受容部38Aとの間に位置しており、対応する被規制部482Aの受容部38Aへ向かう移動を規制している。
【0107】
加えて、本実施の形態によれば、コンタクト40Aの夫々の付加的対向部478Aは、X方向において、被保持部44と、可動ハウジング30Aの対応する付加的受止部324Aとの間に位置している。換言すれば、付加的受止部324Aの夫々は、対応する付加的対向部478AのX方向内側に位置しており、付加的対向部478Aの受容部38Aへ向かう移動を規制している。
【0108】
より具体的には、図29図23と併せて参照すると、可動ハウジング30AがX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Aのうちの一方(図23及び図29において-X側のコンタクト40A)の被規制部482Aは、可動ハウジング30Aの対応する規制部328Aと接触し、規制部328Aと共にX方向に移動する。仮に被規制部482Aが下方に移動して規制部328Aと接触しない場合であっても、X方向における一方側のコンタクト40A(図23及び図29において-X側のコンタクト40A)の付加的対向部478Aは、対応する付加的受止部324Aと確実に接触し、付加的受止部324Aと共にX方向に移動する。
【0109】
本実施の形態によれば、規制部328A及び付加的受止部324Aによる移動規制によって、弾性変形部46Aの破損が防止されている。詳しくは、弾性変形部46Aの夫々の内側部466Aの上端が受容部38Aの内部に移動することに起因する弾性変形部46Aの破損が防止されている。但し、規制部328A及び付加的受止部324Aの夫々は、必要に応じて設ければよい。例えば、規制部328Aを設けず、付加的受止部324Aのみを設けてもよい。また、本実施の形態の付加的対向部478Aの夫々は、分離状態において、対応する付加的受止部324Aから離れているが、付加的対向部478Aの夫々は、分離状態において、対応する付加的受止部324Aと接触していてもよい。即ち、付加的対向部478Aの夫々は、対応する付加的受止部324Aと接触するか、又は、X方向において距離をあけて対応する付加的受止部324Aと対向していてもよい。
【0110】
図22を参照すると、本実施の形態によれば、X方向における一方側のコンタクト40A(図22において-X側のコンタクト40A)の夫々の弾性変形部46Aは、可動ハウジング30AのX方向の移動に追随して、X方向に縮むように弾性変形する。従って、可動ハウジング30AがX方向において位置ずれしつつコネクタ10Aと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合したとき、X方向における一方側のコンタクト40Aの夫々の接点474Aは、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、初期位置に向かう力を含んだ十分な接触力で接触する。
【0111】
図29を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Aの受止部323Aの夫々は、X方向において、被保持部44と、対応する対向部476Aとの間に位置している。従って、図23を参照すると、可動ハウジング30AがX方向に沿って移動すると、受止部323Aのうちの一方は、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Aのうちの他方(図23において+X側のコンタクト40A)の対向部476AをX方向内側に向かって押圧する。
【0112】
より具体的には、可動ハウジング30AがX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Aのうちの他方(図23において+X側のコンタクト40A)の対向部476Aは、可動ハウジング30Aの受止部323A上を移動可能な状態を維持したまま、受止部323Aに押し付けられつつX方向に移動する。図22を参照すると、この結果、X方向における他方側のコンタクト40A(図22において+X側のコンタクト40A)の夫々の接点474Aにおける接触力の低下が抑制される。即ち、可動ハウジング30AがX方向において位置ずれしつつ、コネクタ10Aと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合したとき、X方向における他方側のコンタクト40Aの夫々の接点474Aも、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、十分な接触力で接触する。
【0113】
本実施の形態によれば、コンタクト40Aの夫々の対向部476Aは、可動ハウジング30Aの相対移動に伴って受止部323Aに対して押し付けられたとき、少なくともZ方向に移動可能な状態を維持する。換言すれば、可動ハウジング30Aを固定ハウジング20に対して相対的に移動させることにより、対向部476Aを、少なくともZ方向に移動可能な状態に維持しつつ、受止部323Aに対して押し付けることが可能である。
【0114】
上述の構造により、可動ハウジング30Aが固定ハウジング20に対して相対的に移動した場合にも、弾性変形部46Aのバネ性が維持され、接点474Aは、相手側コンタクト68Aと十分な接触力で接触可能である。従って、コンタクト40Aを可動ハウジング30Aに固定することなく、1つの弾性変形部46Aを、フローティング用のばね部及び接触用のばね部として使用でき、これによりコネクタ10Aのサイズ(特に、X方向におけるサイズ)を小さくできる。即ち、本実施の形態によれば、フローティングコネクタのサイズを小さくすることが可能な新たな構造を提供できる。
【0115】
加えて、図29を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Aは、少なくとも部分的に固定ハウジング20のハウジング収容部28の内部に収容されている。特に、可動ハウジング30Aの受容部38Aは、少なくとも部分的にハウジング収容部28の内部に位置している。この配置によれば、Z方向におけるコネクタ10Aのサイズを小さくできる。
【0116】
本実施の形態によれば、分離状態において、コンタクト40Aの夫々の対向部476Aは、対応する受止部323Aと接触している。但し、コンタクト40Aの夫々の対向部476Aは、可動ハウジング30Aの固定ハウジング20に対する相対的な移動に伴って対応する受止部323Aに受け止められる限り、分離状態において、対応する受止部323Aから離れていてもよい。即ち、対向部476Aの夫々は、対応する受止部323Aと接触するか、又は、X方向において距離をあけて対応する受止部323Aと対向していればよい。
【0117】
図23を参照すると、本実施の形態によれば、対向部476Aは、X方向外側に向かって突出した突部であり、受止部323Aは、平面状の部位である。対向部476Aは、受止部323Aの上を滑るように移動可能であり、且つ、受止部323Aに対する傾斜角度を変えるようにして回転可能である。換言すれば、受止部323Aは、突部(対向部476A)を支点として回転可能であり、且つ、対向部476Aの上を滑るように移動可能である。この構造によれば、可動ハウジング30AがX方向において位置ずれしたときにも、X方向における他方側のコンタクト40A(図22において+X側のコンタクト40A)の夫々の接点474Aにおける接触力の低下を更に確実に抑制できる。
【0118】
但し、本発明は、上述の構造に限られない。例えば、受止部323Aは、突部であってもよい。より具体的には、内側面323Aの下端の角(突部)が受止部として機能してもよい。この場合、対向部は、弾性変形部46Aのうち、突部のX方向内側に位置して緩やかな弧状に延びる部位におけるX方向外側の面であってもよい。即ち、対向部476A及び受止部323Aの一方が突部であってもよい。この場合、対向部476A及び受止部323Aの他方は、突部を支点として回転可能であり、且つ、突部の上を滑るように移動可能であってもよい。また、対向部476A及び受止部323Aの夫々は、平面状の部位であってもよい。
【0119】
図29を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Aには、2つの受止部323A及び2つの付加的受止部324Aが設けられている。図27を参照すると、付加的受止部324Aの夫々は、Y方向において、全てのコンタクト収容部352Aに亘って連続して延びている。一方、図29図27と併せて参照すると、受止部323Aの夫々は、Y方向において、仕切部354Aによって分断されつつ全てのコンタクト収容部352Aに亘って延びている。換言すれば、受止部323Aの夫々は、コンタクト収容部352Aの内部に位置する複数の部位の集合体である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、受止部323Aの夫々は、Y方向において、仕切部354Aによって分断されることなく連続して延びていてもよい。また、可動ハウジング30Aには、2つの受止部323A又は2つの付加的受止部324Aのみが設けられていてもよい。
【0120】
図19及び図28を参照すると、本実施の形態によれば、相手側コネクタ60Aがコネクタ10Aと嵌合する際、相手側主部624Aは、受容部38Aに受容され、これにより、相手側ハウジング62Aは、可動ハウジング30Aに対してXY平面において位置決めされる。図25を参照すると、本実施の形態によれば、Y方向において隣り合う2つのコンタクト40Aは、仕切部354Aによって互いに隔てられており、これにより互いに接触することが防止されている。加えて、相手側コネクタ60A(図19参照)がコネクタ10Aと嵌合する際、仕切部354Aは、端板部321Aと共に、コンタクト40Aの夫々を対応する相手側コンタクト68A(図19参照)に対して位置決めする。
【0121】
(第3の実施の形態)
図30及び図31を参照すると、本発明の第3の実施の形態によるコネクタ10Bは、コネクタ10A(図19参照)と同様に、相手側コネクタ60Aと上下方向(Z方向:嵌合方向)に沿って嵌合可能である。コネクタ10Bと嵌合した相手側コネクタ60Aは、コネクタ10BからZ方向に沿って抜去可能である。コネクタ10Bは、回路基板82に搭載される基板コネクタであり、レセプタクルである。
【0122】
図30及び図35から図37までを参照すると、コネクタ10Bは、コネクタ10(図13参照)と同じ固定ハウジング20と、絶縁体からなる可動ハウジング30Bと、導電体からなり相手側コンタクト68Aに夫々対応する複数のコンタクト40Bとを備えている。以下、コネクタ10Bの各部材の構造について説明する。
【0123】
図31を参照すると、固定ハウジング20は、コネクタ10Bの使用時に、回路基板82に搭載され固定される。図36及び図37を参照すると、固定ハウジング20は、2つの連結壁(移動制限部)244と、上方(+Z方向)に開口したハウジング収容部28と、コンタクト40Bに夫々対応する複数の保持部26とを有している。保持部26は、Z方向と直交する幅方向(X方向)において2列に分かれており、各列の保持部26は、X方向及びZ方向の双方と直交するピッチ方向(Y方向)に並んでいる。
【0124】
図30図36及び図37を参照すると、本実施の形態の可動ハウジング30Bは、主部32Bと、2つの鍔部(被制限部)36Bとを有している。主部32Bは、可動ハウジング30Bの下端(-Z側の端)から上方に突出しており、且つ、Y方向に沿って延びている。鍔部36Bは、可動ハウジング30BのY方向両側に夫々位置している。鍔部36Bの夫々は、主部32Bの下端からY方向外側に突出しており、水平面(XY平面)に沿って平板状に延びている。
【0125】
図36及び図37を参照すると、主部32Bは、2つの端板部321Bと、2つの側板部322Bと、底板部325Bとを有している。端板部321Bの夫々は、XZ平面に沿って延びており、側板部322Bの夫々は、YZ平面に沿って延びている。底板部325Bは、主部32Bの下端に位置しており、XY平面に沿って主部32B全体に亘って延びている。
【0126】
図39を参照すると、側板部322Bの夫々は、X方向内側の面である内側面323Bを有している。内側面323Bの夫々の下部(-Z側の部位)は、X方向外側に凹んでおり、これにより、受止部324Bが形成されている。即ち、受止部324Bの夫々は、内側面323Bの下部であり、内側面323Bの上部(+Z側の部位)に比べてX方向外側に凹んでいる。また、底板部325Bには、側板部322Bに夫々対応する突出部328Bが設けられている。突出部328Bの夫々は、外側面(付加的受止部)329Bを有している。外側面329Bの夫々は、突出部328BのX方向外側の面であり、XZ平面において湾曲した曲面である。
【0127】
図30図36及び図38を参照すると、可動ハウジング30Bは、1つの受容部38Bを有している。受容部38Bは、上方のみに開口した空間である。図32を参照すると、受容部38Bは、コネクタ10Bと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合した嵌合状態において、受容部38A(図21参照)と同様に、相手側コネクタ60Aを少なくとも部分的に受容する。
【0128】
上述したように、本実施の形態の可動ハウジング30Bは、側板部322Bに夫々対応する2つの受止部324Bと、側板部322Bに夫々対応する2つの外側面(付加的受止部)329Bと、2つの鍔部(被制限部)36Bと、1つの受容部38Bとを有している。
【0129】
図36を参照すると、可動ハウジング30Bは、コンタクト40Bに夫々対応する複数のコンタクト収容部352Bと、1以上の仕切部354Bとを有している。
【0130】
コンタクト収容部352Bの夫々は、上方に開口した空間である。コンタクト収容部352Bは、X方向において、2つの側板部322Bに夫々対応する2列に分かれている。各列のコンタクト収容部352Bは、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に並んでいる。2列のコンタクト収容部352Bは、YZ平面について鏡対称に配置されている。図36及び図39を参照すると、コンタクト収容部352Bの夫々は、Y方向において一定のサイズを保ちつつ、X方向において、対応する側板部322Bの内側面323Bと受容部38Bとの間を延びている。コンタクト収容部352Bの夫々は、受容部38BとX方向において連通している。仕切部354Bの夫々は、Y方向において、隣り合う2つのコンタクト収容部352Bの間に位置している。仕切部354Bの夫々は、X方向において、対応する側板部322Bの内側面323Bと受容部38Bとの間を延びている。
【0131】
図36及び図37を参照すると、コンタクト40Bは、互いに同じ形状を有しており、コンタクト収容部352Bに夫々対応するようにして、X方向において2列に分けられている。即ち、2列のコンタクト40Bは、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列のコンタクト40Bは、Y方向において等間隔に並べられている。
【0132】
コンタクト40Bの夫々は、曲げを有する1枚の金属板であり、コンタクト40(図13)と同様に回路基板82(図31参照)に固定される被固定部42と、対応する保持部26によってコンタクト40と同様に保持される被保持部44と、弾性変形部46Bとを有している。弾性変形部46Bは、XZ平面において蛇行しつつ延びており、これにより弾性変形可能である。詳しくは、弾性変形部46Bの夫々は、外側部462Bと、内側部466Bとを有している。外側部462Bは、被保持部44の上端(+Z側の端)から上方に延び、次に、X方向内側及び上方に向かって弧状に延びた後、X方向内側に向かって延びている。内側部466Bは、外側部462BのX方向内側の端から、X方向内側に向かって更に延びた後、X方向外側に向かって部分的に張り出しつつ下方に延び、その後、X方向内側に向かって部分的に張り出しつつ上方に延びている。
【0133】
内側部466Bの夫々は、ガイド部472Bと、接点474Bと、対向部476Bと、付加的対向部478Bとを有している。ガイド部472Bは、X方向外側及び上方に延びている。
【0134】
対向部476B及び付加的対向部478Bの夫々は、X方向において被保持部44と接点474Bとの間に位置している。接点474B及び対向部476Bは、Z方向において互いに異なる位置にあり、X方向において互いに逆方向を向いている。特に、本実施の形態において、接点474Bは、X方向内側を向いており、対向部476Bは、X方向外側を向いている。より具体的には、接点474B及び対向部476Bは、X方向において互いに離れるように張り出している。一方、接点474B及び付加的対向部478Bは、X方向において互いに同じ方向を向いている。より具体的には、付加的対向部478Bは、Z方向において接点474Bと異なる位置にあり、接点474Bと同様にX方向内側を向いている。本実施の形態の弾性変形部46Bの夫々には、上述のように形成された、接点474Bと、対向部476Bと、付加的対向部478Bとが設けられている。
【0135】
図35から図37までを参照すると、本実施の形態において、上述の部材は、以下のように組み立てられており、これによりコネクタ10Bが形成されている。まず、コンタクト40Bの夫々を、下方から固定ハウジング20に取り付ける。次に、可動ハウジング30Bを、固定ハウジング20のハウジング収容部28に下方から挿入する。
【0136】
図39を参照すると、このとき、コンタクト40Bの夫々の弾性変形部46Bにおいて、内側部466Bは、対応するコンタクト収容部352Bの内部に挿入されて部分的に収容され、外側部462Bは、対応する側板部322BのX方向外側に配置される。上述のように、本実施の形態のコネクタ10Bは、コンタクト40B及び可動ハウジング30Bを下方から固定ハウジング20に組み合わせるだけで容易に組立可能である。また、コンタクト40Bの被保持部44を、インサート成型によって固定ハウジング20に埋め込んで保持した場合、コネクタ10Bは、可動ハウジング30Bのみを下方から固定ハウジング20に組み合わせるだけで更に容易に組立可能である。
【0137】
以下、上述のように組み立てられたコネクタ10Bの構造について説明する。
【0138】
図35図38及び図39を参照すると、可動ハウジング30Bの一部は、XY平面において、固定ハウジング20の周壁部24との間に間隔をあけつつ、ハウジング収容部28の内部に位置している。また、図35及び図38を参照すると、2つの被制限部36Bは、固定ハウジング20の2つの移動制限部244の下に間隔をあけて夫々位置している。このように配置された可動ハウジング30Bは、Z方向に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能であり、且つ、XY平面に沿って固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。また、移動制限部244は、被制限部36Bの上方に夫々位置しており、可動ハウジング30Bの固定ハウジング20に対する相対的な上方への移動を所定範囲内に制限している。加えて、周壁部24は、可動ハウジング30Bの固定ハウジング20に対するXY平面に沿った相対的な移動を所定範囲内に制限している。即ち、コネクタ10Bは、コネクタ10A(図25参照)と同様なフローティングコネクタである。
【0139】
図39を参照すると、本実施の形態によれば、コンタクト40Bの夫々は、対応する保持部26においてのみ固定ハウジング20に保持され固定されている。コンタクト40Bのいずれの部位も可動ハウジング30Bに保持されておらず固定されていない。本実施の形態による弾性変形部46Bの夫々は、弾性変形部46(図17参照)と同様に、可動ハウジング30Bを固定ハウジング20に対して相対的に移動させることなく、固定ハウジング20に対して相対的に移動可能である。
【0140】
コンタクト40Bの弾性変形部46Bの夫々は、コネクタ10Bと相手側コネクタ60A(図30参照)とが互いに離れた分離状態(図30参照)において、対応するコンタクト収容部352Bの内部に少なくとも部分的に収容されている。詳しくは、弾性変形部46Bの夫々は、被収容部48Bを有している。被収容部48Bの夫々は、コネクタ10Bのいずれの部材や部位にもコネクタ10Bの自重以外の力が加えられていない状態において、対応するコンタクト収容部352Bの内部に位置する部位である。換言すれば、被収容部48Bは、図39に示す分離状態において、対応するコンタクト収容部352Bの内部に収容されている。また、分離状態において、コンタクト40Bの夫々の接点474Bは、受容部38Bの内部に位置しており、弾性変形部46Bの弾性変形に伴ってX方向に移動可能である。
【0141】
図32を参照すると、可動ハウジング30Bが分離状態における位置(図39参照)からX方向に移動しないようにして、相手側コネクタ60Aをコネクタ10Bと嵌合させたとき、コンタクト40Bの夫々の接点474Bは、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、所定の十分な接触力で接触する。この結果、コネクタ10Bと相手側コネクタ60Aとは互いに電気的に接続される。
【0142】
図32を参照すると、本実施の形態によれば、弾性変形部46Bの夫々の対向部476Bは、相手側コネクタ60Aのコネクタ10Bからの抜去に伴って上方に移動した場合、対応する受止部324Bの上端に形成された段差部と突き当たる。従って、対向部476Bの夫々は、対応する受止部324Bの上端を越えて上方に移動しない。本実施の形態によれば、弾性変形部46Bの過剰な弾性変形によるコンタクト40Bの破損を防止できる。
【0143】
図34を参照すると、相手側コネクタ60Aをコネクタ10Bと嵌合させる際、X方向における相手側コネクタ60Aの位置がX方向における固定ハウジング20の中間位置に対してずれている場合、相手側コネクタ60Aは、可動ハウジング30BをX方向に沿って押し、これにより、可動ハウジング30Bは、固定ハウジング20に対して相対的にX方向に沿って移動する。換言すれば、可動ハウジング30Bは、X方向において位置ずれする。
【0144】
図39を参照すると、本実施の形態によれば、コンタクト40Bの夫々の付加的対向部478Bは、X方向において、被保持部44と、可動ハウジング30Bの対応する付加的受止部329Bとの間に位置している。換言すれば、付加的受止部329Bの夫々は、対応する付加的対向部478BのX方向内側に位置しており、付加的対向部478Bの受容部38Bへ向かう移動を規制している。より具体的には、図39図34と併せて参照すると、可動ハウジング30BがX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Bのうちの一方(図34及び図39において-X側のコンタクト40B)の付加的対向部478Bは、対応する付加的受止部329Bと接触し、付加的受止部329Bと共にX方向に移動する。
【0145】
本実施の形態によれば、付加的受止部329Bによる移動規制によって、弾性変形部46Bの破損が防止されている。詳しくは、弾性変形部46Bの夫々の内側部466Bの上端が受容部38Bの内部に移動することに起因する弾性変形部46Bの破損が防止されている。但し、付加的受止部329Bは、必要に応じて設ければよい。また、本実施の形態の付加的対向部478Bの夫々は、分離状態において対応する付加的受止部329Bから離れているが、付加的対向部478Bの夫々は、分離状態において対応する付加的受止部329Bと接触していてもよい。即ち、付加的対向部478Bの夫々は、対応する付加的受止部329Bと接触するか、又は、X方向において距離をあけて対応する付加的受止部329Bと対向していてもよい。
【0146】
図33を参照すると、本実施の形態によれば、X方向における一方側のコンタクト40B(図33において-X側のコンタクト40B)の夫々の弾性変形部46Bは、可動ハウジング30BのX方向の移動に追随して、X方向に縮むように弾性変形する。従って、可動ハウジング30BがX方向において位置ずれしつつコネクタ10Bと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合したとき、X方向における一方側のコンタクト40Bの夫々の接点474Bは、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、初期位置に向かう力を含んだ十分な接触力で接触する。
【0147】
図39を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Bの受止部324Bの夫々は、X方向において、被保持部44と、対応する対向部476Bとの間に位置している。従って、図34を参照すると、可動ハウジング30BがX方向に沿って移動すると、受止部324Bのうちの一方は、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Bのうちの他方(図34において+X側のコンタクト40B)の対向部476BをX方向内側に向かって押圧する。
【0148】
より具体的には、可動ハウジング30BがX方向において位置ずれすると、Y方向において同じ位置にある2つのコンタクト40Bのうちの他方(図34において+X側のコンタクト40B)の対向部476Bは、可動ハウジング30Bの受止部324B上を移動可能な状態を維持したまま、受止部324Bに押し付けられつつX方向に移動する。図33を参照すると、この結果、X方向における他方側のコンタクト40B(図33において+X側のコンタクト40B)の夫々の接点474Bにおける接触力の低下が抑制される。即ち、可動ハウジング30BがX方向において位置ずれしつつコネクタ10Bと相手側コネクタ60Aとが互いに嵌合したとき、X方向における他方側のコンタクト40Bの夫々の接点474Bも、対応する相手側コンタクト68Aの相手側接触部684Aと、十分な接触力で接触する。
【0149】
本実施の形態によれば、コンタクト40Bの夫々の対向部476Bは、可動ハウジング30Bの相対移動に伴って受止部324Bに対して押し付けられたとき、少なくともZ方向に移動可能な状態を維持する。換言すれば、可動ハウジング30Bを固定ハウジング20に対して相対的に移動させることにより、対向部476Bを、少なくともZ方向に移動可能な状態に維持しつつ、受止部324Bに対して押し付けることが可能である。
【0150】
上述の構造により、可動ハウジング30Bが固定ハウジング20に対して相対的に移動した場合にも、弾性変形部46Bのバネ性が維持され、接点474Bは、相手側コンタクト68Aと十分な接触力で接触可能である。従って、コンタクト40Bを可動ハウジング30Bに固定することなく、1つの弾性変形部46Bを、フローティング用のばね部及び接触用のばね部として使用でき、これによりコネクタ10Bのサイズ(特に、X方向におけるサイズ)を小さくできる。即ち、本実施の形態によれば、フローティングコネクタのサイズを小さくすることが可能な新たな構造を提供できる。
【0151】
加えて、図39を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Bは、少なくとも部分的に固定ハウジング20のハウジング収容部28の内部に収容されている。特に、可動ハウジング30Bの受容部38Bは、少なくとも部分的にハウジング収容部28の内部に位置している。この配置によれば、Z方向におけるコネクタ10Bのサイズを小さくできる。
【0152】
本実施の形態によれば、分離状態において、コンタクト40Bの夫々の対向部476Bは、対応する受止部324Bと接触している。但し、コンタクト40Bの夫々の対向部476Bは、可動ハウジング30Bの固定ハウジング20に対する相対的な移動に伴って対応する受止部324Bに受け止められる限り、分離状態において、対応する受止部324Bから離れていてもよい。即ち、対向部476Bの夫々は、対応する受止部324Bと接触するか、又は、X方向において距離をあけて対応する受止部324Bと対向していればよい。
【0153】
図34を参照すると、本実施の形態によれば、対向部476Bは、X方向外側に向かって突出した突部であり、受止部324Bは、平面状の部位である。対向部476Bは、受止部324Bの上を滑るように移動可能であり、且つ、受止部324Bに対する傾斜角度を変えるようにして回転可能である。換言すれば、受止部324Bは、突部(対向部476B)を支点として回転可能であり、且つ、対向部476Bの上を滑るように移動可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、受止部324Bは、X方向内側に向かって突出した突部であってもよく、対向部476Bは、直線状に延びる部位であってもよい。即ち、対向部476B及び受止部324Bの一方が突部であってもよい。この場合、対向部476B及び受止部324Bの他方は、突部を支点として回転可能であり、且つ、突部の上を滑るように移動可能であってもよい。この構造によれば、可動ハウジング30BがX方向において位置ずれしたときにも、X方向における他方側のコンタクト40B(図34において+X側のコンタクト40B)の夫々の接点474Bにおける接触力の低下を更に確実に抑制できる。
【0154】
図39を参照すると、本実施の形態によれば、可動ハウジング30Bには、2つの受止部324B及び2つの付加的受止部329Bが設けられている。受止部324B及び付加的受止部329Bの夫々は、コンタクト収容部352Bの内部に位置する複数の部位の集合体である。
【0155】
図30及び図38を参照すると、本実施の形態の受容部38Bは、受容部38A(図28参照)と同様に、相手側コネクタ60Aを位置決めできる。また、図38を参照すると、仕切部354Bの夫々は、仕切部354A(図25参照)と同様に、Y方向に並べられたコンタクト40Bの接触を防止でき、且つ、コンタクト40Bの夫々を対応する相手側コンタクト68Aに対して位置決めできる。
【符号の説明】
【0156】
10,10A,10B コネクタ
20 固定ハウジング
24 周壁部
242 側壁
244 連結壁(移動制限部)
26 保持部
28 ハウジング収容部
30,30A,30B 可動ハウジング
32,32A,32B 主部
321,321A,321B 端板部
322A,322B 側板部
323A 内側面(受止部)
323B 内側面
324 分離部
324A 外側下端部(付加的受止部)
324B 受止部
325A,325B 底板部
326,326A 天板部
327,327A 端部
328,328A 規制部
329A 付加的天板部
328B 突出部
329B 外側面(付加的受止部)
34 外壁部
343 外側面(受止部)
346 付加的天板部
352,352A,352B コンタクト収容部
354,354A,354B 仕切部
36,36A,36B 鍔部(被制限部)
38,38A,38B 受容部
40,40A,40B コンタクト
42 被固定部
44 被保持部
46,46A,46B 弾性変形部
462,462A,462B 外側部
464,464A 底部
466,466A,466B 内側部
472,472A,472B ガイド部
474,474A,474B 接点
476,476A,476B 対向部
478A,478B 付加的対向部
48,48A,48B 被収容部
482,482A 被規制部
60,60A 相手側コネクタ
62,62A 相手側ハウジング
622,622A 基部
624 相手側周壁部
624A 相手側主部
626 相手側側壁
628 相手側受容部
68,68A 相手側コンタクト
682,682A 相手側被固定部
684,684A 相手側接触部
82 回路基板
86 相手側回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40