(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムとその処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/00 20120101AFI20220629BHJP
【FI】
G06Q30/00 340
(21)【出願番号】P 2021066175
(22)【出願日】2021-04-09
(62)【分割の表示】P 2017071434の分割
【原出願日】2017-03-31
【審査請求日】2021-04-09
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正紀
【審査官】久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-120635(JP,A)
【文献】特表2017-503286(JP,A)
【文献】特開2009-184754(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104050574(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正規の物品が有する読取対象物の識別情報と、前記読取対象物の識別情報に関する読取履歴とを記憶する記憶手段と通信可能な情報処理装置であって、
携帯端末が読み取った読取対象物の識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す第1の読取結果情報を送信せず、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた場合に
、前記第1の読取結果情報を送信するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が正規の物品である可能性があることを示す第2の読取結果情報を送信するように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得手段で取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えている場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す読取結果情報を送信するように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく携帯端末と同じ携帯端末で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が正規の物品であることを示す読取結果情報を送信し、前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく携帯端末と同じ携帯端末で読み取られていない場合には、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す読取結果情報を送信するように制御する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた第1の場合に、複数の場所で読み取りがされた場合に警告する旨の所定の設定がされていた場合に
、前記第1の読取結果情報を送信するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の場合であって、前記所定の設定がされていた場合に、設定期間内に設定回数以上、異なる場所で読み取りがされた場合
に前記第1の読取結果情報を送信するように制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されている場合に、読取結果情報とともに、前記取得手段で取得された識別情報に関する、前記記憶手段に記憶された読取履歴を送信するように制御することを特徴とする請求項1乃至6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記読取履歴を携帯端末に表示するか否かの設定画面をクライアント端末に送信する設定画面送信手段と、
前記読取履歴を表示するか否かの設定情報を管理する管理手段とを有し、
前記制御手段は、前記設定情報に基づき、前記読取履歴を送信するか否かを決定して送信することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
正規の物品が有する読取対象物の識別情報と、前記読取対象物の識別情報に関する読取履歴とを記憶する記憶手段と通信可能な情報処理システムであって、
携帯端末が読み取った読取対象物の識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す第1の読取結果情報を送信せず、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた場合に
、前記第1の読取結果情報を送信するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
前記携帯端末は、
送信された前記第1の読取結果情報に基づく画面を表示部に表示させるように制御する表示制御手段、
を更に有することを特徴とする、請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記読取履歴は、前記取得手段で取得された識別情報の読取回数を含み、
前記表示制御手段は、前記読取回数を含む前記画面を前記表示部に表示させることを特徴とする、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
正規の物品が有する読取対象物の識別情報と、前記読取対象物の識別情報に関する読取履歴とを記憶する記憶手段と通信可能な情報処理装置の制御方法であって、
携帯端末が読み取った読取対象物の識別情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す第1の読取結果情報を送信せず、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた場合に
、前記第1の読取結果情報を送信するように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
正規の物品が有する読取対象物の識別情報と、前記読取対象物の識別情報に関する読取履歴とを記憶する記憶手段と通信可能な情報処理システムの制御方法であって、
携帯端末が読み取った読取対象物の識別情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す第1の読取結果情報を送信せず、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた場合に
、前記第1の読取結果情報を送信するように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
コンピュータを、請求項9乃至11のいずれか1項に記載された情報処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
物品の正規品判定を行う情報処理装置、情報処理システムとその処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、偽造された商品が市場に出回ることがあり、各メーカは偽造品が出回らないような対策を強化している。
【0003】
一方購入者は、購入した商品が偽造品でないかを確認することを求めている。そのため、梱包材に印刷されたユニークな二次元コードを読取り真偽判定をするシステム、いわゆる正規品を判定するシステムが存在する(特許文献1)。
【0004】
また、二次元コード以外に、ICチップを有する正規品判定シールを箱に貼り付けて読み取るシステムも存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、二次元コードやICチップを有する読取媒体(シールなど)が不正に利用された場合には、正規品のIDと一致し正規品と判定されてしまうことから、消費者が偽造品を購入することになる、あるいは、正規品であることの証明力が下がり消費者が安心して製品を購入することができないという事態になってしまう。
そこで、本発明は、正規の物品であるか否かに関して消費者がより安心できる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、
正規の物品が有する読取対象物の識別情報と、前記読取対象物の識別情報に関する読取履歴とを記憶する記憶手段と通信可能な情報処理装置であって、
携帯端末が読み取った読取対象物の識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された識別情報が前記記憶手段に登録されており、かつ、前記読取履歴に基づく、前記取得された識別情報の読取回数が設定回数を超えない場合であって、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定の範囲内で読み取られた場合に、前記取得された識別情報に対応する前記読取対象物を有する物品が非正規の物品である可能性があることを示す第1の読取結果情報を送信せず、
前記取得された識別情報が前記読取履歴に基づく場所から所定範囲外の場所で読み取られた場合に、前記前記第1の読取結果情報を送信する
ように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、正規の物品であるか否かに関して消費者がより安心できる仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】正規品判定を行う情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である
【
図2】携帯端末100のハードウェア構成を示す図である
【
図3】クライアント端末101、正規品判定サーバ200のハードウェア構成を示す図である
【
図5】情報処理システムの機能構成を示す機能ブロック図である
【
図6】システム管理者によって実施される設定処理のフローチャートである
【
図7】携帯端末100によって実行される読取処理のフローチャートである
【
図8】正規品判定サーバ200によって実行される専用読取アプリケーションで読み取った場合の判定処理のフローチャートである
【
図9】携帯端末100によって実行される表示処理のフローチャートである
【
図10】汎用読取アプリケーションアプリケーションで読み取った場合の判定処理と、表示処理のフローチャートである
【
図11】本実施形態で用いる各種データの一例を示すデータ図である
【
図12】クライアント端末101で表示する正規品判定条件設定画面の一例を示すイメージ図
【
図13A】携帯端末100で表示する画面の一例を示すイメージ図
【
図13B】携帯端末100で表示する画面の詳細履歴の一例を示すイメージ図
【
図14】本実施形態における正規品判定サーバ200の基本処理のフローチャートである
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0011】
図1は、本発明の正規品判定を行う情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。本発明の情報処理システムは、一般ユーザ(購入者)が利用する携帯端末100(A)、携帯端末100(B)、管理者が利用する携帯端末104、クライアント端末101、正規品判定サーバ200が設置されている。それらの装置はネットワーク102(WAN又はLAN)を介して相互にデータ通信可能に接続されている。なお、以下で携帯端末100(A)と携帯端末100(B)を区別する必要がない場合、携帯端末100と記載して説明する。なお、一般ユーザ(購入者)が利用する携帯端末100(A)、携帯端末100(B)を第1の携帯端末とし、管理者が利用する携帯端末104を第2の携帯端末と言い換えることが可能である。
携帯端末100と携帯端末104は、無線通信可能なアクセスポイント103と通信可能となっている。アクセスポイント103は、携帯電話回線の基地局であってもよい。
なお、
図1のネットワーク上に接続される各種端末あるいはサーバの構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0012】
携帯端末100又は携帯端末104は、例えば箱外400(例えば、
図4)に貼ってあるRFIDチップを含む開封シール401を携帯端末100のRFIDアンテナ27A(例えば、
図2)を介して読み取る端末である。また、携帯端末100は、二次元コードの開封シール402(例えば、
図4)を携帯端末カメラで読み取る端末である。携帯端末100又は携帯端末104は、これら読み取った情報を正規品判定サーバ200へ送信する。
【0013】
箱とは、物品を覆う外装物であり、開封シール401と402は、外装物の外に貼り付けられている読取対象物の一例を示すものである。また、開封シール401を第1の読取対象物、開封シール402を第2の読取対象物と言い換えることが可能である。
【0014】
正規品判定サーバ200は、携帯端末100又は携帯端末104から情報を受信し、正規品判定を行い、正規品判定結果通知を携帯端末100へ送信するサーバである。なお、本実施形態での正規判定サーバ200は、クライアント端末と同様の汎用のコンピュータであってもよい。正規品判定サーバ200は、各種データ(例えば、
図11)を記憶している。各種データはデータベース上で管理されていてもよい。さらに、外部のサーバ上で管理している構成であってもよい。
なお、RFIDテーブル1110を外部のサーバで記憶しておき、外部のサーバでRFID情報が正規な情報であるか否かを判定するようにしてもよい。
クライアント端末101は、管理者装置であり、正規品判定サーバ200と通信し、正規品判定に用いる設定情報の入力を実行する端末である。
【0015】
図2は、本発明の実施形態における携帯端末100、携帯端末104のハードウェア構成を示す図である。以下、携帯端末100を例にして説明する。
【0016】
携帯端末100は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の無線端末に相当し、無線部21と、オーディオ入出力部22と、カメラ23と、表示部24と、タッチパネル25と、RFIDチップ26と、RFID制御部27と、記憶部28と、プロセッサ29と、GPS制御部40を有する。無線部21は、無線アンテナ21Aと接続し、無線通信網との無線通信を司る通信インタフェースである。オーディオ入出力部22は、スピーカ22A及びマイク22Bと接続し、音声を入出力するインタフェースである。
アンテナ21Aとアクセスポイント103を介して、携帯端末100と各装置が通信を行うものとする。
【0017】
カメラ23は、動画像や静止画像等の画像を撮像する機能を有するものであり、本実施形態の二次元コードを撮影する撮影部である。表示部24は、各種情報を画面表示する出力インタフェースである。タッチパネル25は、表示部24の表示画面と連携してタッチ操作を検出する入力インタフェースである。RFIDチップ26は、例えば、電子マネー等を記録した記録媒体である。RFID制御部27は、RFIDアンテナ27Aと接続し、開封シール401のRFIDチップ(アンテナ含む)からの搬送波に応じてRFIDチップのIDを取得するものである。
【0018】
記憶部28は、ROM(Read Only Memory)28Aと、RAM(Random Access Memory)28Bと、内部ストレージ28Cを有する。ROM28Aは、例えば、オペレーティングシステムや専用読取アプリケーション(RFIDや二次元コード読取アプリケーション)等の各種プログラムを記憶するものである。また、ROM28Aには、携帯端末100の個体識別番号を記憶している。RAM28Bは、一時的に各種情報を記憶するものである。内部ストレージ28Cはハードディスクなどの記憶部品であり、アプリケーションファイルや、文書や画像ファイルなどのデータを記憶するものである。なお、内部ストレージ28Cは、SDカードに置き換えてもよい。
【0019】
プロセッサ29は、携帯端末100全体を制御するものであり、具体的には例えばCPUを示すものである。プロセッサ29は、ROM28Aに記憶された表示制御プログラムを読み出し、読み出された表示制御プログラムに基づき各種プロセスを実現するものである。
【0020】
プロセッサ29は、二次元コード認識部31、RIFD情報取得部32、結果取得部33として機能するものである。二次元コード認識部31は、カメラ23のズーム機能やオートフォーカス機能を用いて、二次元コードを読み取り、画像認識する。そして、二次元コード認識部31は、画像認識の結果により得られる二次元コード情報を取得する。この取得した二次元コード情報を正規品判定サーバ200へ送信する。
【0021】
RIFD情報取得部32は、RFID制御部27を介して、開封シール401のRFIDチップから読み取られたRFID情報を取得する。この取得したRFID情報を正規品判定サーバ200へ送信する。
【0022】
RFID制御部27は、RFIDアンテナ27Aと接続し、RFIDアンテナ27Aが読取検知用の搬送波を出力し、搬送波を用いて開封シール401のRFIDチップと通信してRFIDチップからRFID情報を読み取る。搬送波は、HF(High Frequency)の周波数帯を使用した読取検知用の信号である。RFIDアンテナ27Aは、読取エリアから所定送信距離のRFID通信範囲で搬送波を送信する。更に、RFID制御部27は、搬送波を用いて、RFID通信範囲の内、RFID読取範囲内に存在する開封シール401内のRFIDチップと通信してRFIDチップから情報を読み取る。なお、RFID読取範囲は、約2cm以内とする。
【0023】
携帯端末100は、正規品判定サーバ200から無線部21を介して、RFID情報に関する結果、二次元コード情報に関する結果を受信する。受信した結果を結果取得部33で取得し、表示部24に画面表示する。
GPS制御部40は、不図示のGPSアンテナから得られる位置情報を取得する制御部である。
【0024】
図3は、本発明の実施形態におけるクライアント端末101、正規品判定サーバ200のハードウェア構成を示す図である。なお、正規品判定サーバ200を情報処理装置として言い換えることが可能である。
CPU301は、システムバス304に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0025】
また、ROM302あるいは外部メモリ311(記憶部)には、CPU301の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU301は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM303にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、入力コントローラ(入力制御部)305は、キーボード(KB)309や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0026】
ビデオコントローラ(VC)306は、CRTディスプレイ(CRT)310等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0027】
メモリコントローラ(MC)307は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ311へのアクセスを制御する。
【0028】
通信I/Fコントローラ(通信I/F制御部)308は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0029】
なお、CPU301は、例えばRAM303内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT310上での表示を可能としている。また、CPU301は、CRT310上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0030】
本実施形態の正規品判定サーバ200が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等は外部メモリ311に記録されており、必要に応じてRAM303にロードされることによりCPU301によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ311に格納されている。
【0031】
図4は、本発明の実施形態における正規品判定の利用形態を示す模式図である。携帯端末100を例にして説明するが、携帯端末104を用いる形態であってもよい。
まず、410の状態を説明する。410は、箱400の未開封状態を示している。
【0032】
箱400は、商品(不図示)が入っている箱を示している。この箱400を開封する箇所に、開封シール401又は開封シール402が貼ってある。この状態で、携帯端末100がRFID(Radio Frequency IDentification)チップを読み取る。または、携帯端末100が二次元コードを読み取る。
【0033】
なお、箱のふたを開けると、この開封シール401が破れて、RFIDチップ(アンテナ含む)が破壊され、開封シール401のRFIDチップが読めない状態となる。すなわち、一旦開封し、開封シールが破壊されてしまうと、RFIDによる正規判定はできないものとなる。二次元コードの開封シールも同様に破壊され、読み取りが困難な状態となる。
開封シールには、開封時に破壊されやすくするために、開封シールの外周に切り込みが複数入る構成が望ましいが、これに限ることはない。
【0034】
開封シール401は、同じRFID情報を持つ開封シールに製造されていないため、開封後は同じRFID情報が読み取られることがない。しかし、悪意のある人が不正な開封シール(コピーした開封シール)を製造した場合には、市場に同じRFID情報を持つ開封シールが読み取られる場合がある。そこで、複数回読み取られたことと、読み取られた場所によって、非正規品の可能性を判定し、ユーザに通知することが、正規品判定では特に有用である。
【0035】
開封シール401の構造を411に示す。剥離材、粘着材、基材、アンテナ、チップ、粘着材、表層材により構成されている。この剥離材を剥がし、箱400に貼り付けるようになっている。
【0036】
チップとアンテナが接続されており、アンテナを介してチップ内の情報(RFID情報)が読み取れる構造となっている。RFID情報は、例えば、EPC(Electronic Product Code)体系の情報や、ucode体系の情報である。剥離材をはがし、粘着材によって箱400に貼り付けている。この開封シール401は、箱からはがそうとすると、開封シールに付されている切れ目から開封シール401が切れる構造になっているため、はがして再利用することが困難な構造となっている。
なお、チップは、PUF(Physical Unclonable Function)技術を用いたチップであってもよい。
420の状態を説明する。420は、箱の開封状態を示している。
箱400のふたが開けられ、開封シール401又は402が破れている状態を示している。
【0037】
図5は、本発明の実施形態における情報処理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【0038】
なお、情報処理システムは、物品の正規の判定に用いられる読取対象物(例えば、401や402)の識別情報(例えば、RFID情報や二次元コード情報)である正規と判定される識別情報(例えば、
図11における1110や1120)、及び前記読取対象物の読取履歴(例えば、
図11における1130)を記憶する記憶部と通信可能な情報処理装置(例えば、正規品判定サーバ200)と、携帯端末(例えば、携帯端末100)と、を含む情報処理システムである。
【0039】
正規品判定サーバ200としての情報処理装置は、識別情報受信部501、読取回数判定部502、読取結果情報送信部503、場所判定部504、端末判定部505、購入場所情報受信部506、登録部507を備えている。これらの機能部は、CPU301により実行される。なお、これらの機能部はハードウェア(例えば、Single Chip Micyocoなど)により実現されることもできる。
【0040】
携帯端末100は、読取部510、識別情報送信部511、読取結果情報受信部512を備えている。これらの機能部は、プロセッサ29により実行される。なお、これらの機能部はハードウェア(例えば、Single Chip Micyocoなど)により実現されることもできる。以下、各機能部について説明する。
読取部510は、物品の正規の判定に用いられる読取対象物を読み取る機能部である。
識別情報送信部511は、読取部510により読み取られた読取対象物の識別情報を正規品判定サーバ200に送信する機能部である。
【0041】
読取結果情報受信部512は、識別情報送信部511により送信した識別情報に従って、非正規の物品の可能性ありを示す読取結果情報、又は、正規の物品を示す読取結果情報を受信する機能部である。
識別情報受信部501は、携帯端末で読み取られた読取対象物の識別情報を受信する機能部である。
【0042】
読取回数判定部502は、前記識別情報受信部501で受信した識別情報が記憶部に登録されている場合に、読取履歴に基づき、当該識別情報の読取回数が設定回数を超えるか否かを判定する機能部である。
【0043】
読取結果情報送信部503は、読取回数判定部502で、設定回数を超えると判定した場合には、非正規の物品の可能性ありを示す読取結果情報を送信し、設定回数を超えないと判定した場合には、正規の物品を示す読取結果情報を送信する機能部である。
場所判定部504は、読取履歴に基づいて、異なる場所で読取対象物が読み取られたか否かを判定する機能部である。
端末判定部505は、読取履歴に基づいて、識別情報受信部501により受信した識別情報が同じ携帯端末で読み取られたか否かを判定する機能部である。
購入場所情報受信部506は、読取結果情報に従って、携帯端末から物品の購入場所の情報である購入場所情報を受信する機能部である。
登録部507は、購入場所情報受信部506により受信した購入場所情報を登録する機能部である。
なお、
図5では説明の便利上(複雑さを避けるために)、全ての信号流れを示していない。
【0044】
次に、
図14のフローチャートを用いて、本実施形態の基本処理について説明する。
【0045】
ステップS1401では、正規品判定サーバ200のCPU301が、携帯端末100から読取情報(例えば、RFID情報や二次元コード情報の識別情報)を受信する。
【0046】
ステップS1402では、正規品判定サーバ200のCPU301が、受信した読取情報がテーブル(RFIDテーブル1110や二次元コードテーブル1120)に登録されているか否かを判定する。登録されている場合には、ステップS1403へ処理を移す。登録されていない場合には、処理を終了する。登録されていない場合の処理については、必須の構成でないため、
図8で説明する。
ステップS1403では、正規品判定サーバ200のCPU301が、履歴(履歴情報1130)と読取情報とを照合する。
【0047】
ステップS1404では、正規品判定サーバ200のCPU301が、読取回数が設定されている回数を超えているか否かを判定する。具体的には、読取回数が設定回数を超えている場合には、非正規品の可能性ありとなり、ステップS1406へ処理を移す。また、設定回数を超えていない場合には、正規品となり、ステップS1405へ処理を移す。なお、管理者の携帯端末104を用いた場合には、読取回数はカウントせず、また設定回数にかかわらず正規品か非正規品かの結果を返す処理となる。
【0048】
ステップS1405では、正規品判定サーバ200のCPU301が、正規品であることを示す情報を携帯端末100に送信する。また、履歴情報を合わせて送信する。
ステップS1406では、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品の可能性ありを示す情報を携帯端末100に送信する。
【0049】
次に、
図6~
図10のフローチャートを用いて、本実施形態の詳細な説明を行う。
【0050】
まず、
図6のフローチャートを用いて説明する。
図6は、クライアント端末101と正規品判定サーバ200によって行われるシステム管理者によって実施される設定処理である。上述した設定回数などを管理者によって設定するフローチャートである。
【0051】
ステップS601-1では、クライアント端末101のCPU301が、正規品判定サーバ200へアクセスする。そして、正規品判定サーバ200のCPU301が、ユーザ認証を実行し、ログイン処理を実行する。ステップS601-2では、正規品判定サーバ200のCPU301が、ログイン処理の結果として、正規品判定条件設定画面をクライアント端末101に送信する。
【0052】
ステップS602では、クライアント端末101のCPU301が、
図12の正規品判定条件設定画面を表示する。この正規品判定条件設定画面は、クライアント端末101が正規品判定サーバ200から受信して表示する。
【0053】
ここで、
図12の正規品判定条件設定画面について説明する。
【0054】
正規品判定条件設定画面は、複数回判定時(正規通知)1200、設定回数以上(非正規可能性通知)1210、読取情報不一致(非正規品通知)1220、直近履歴表示1230、端末識別1240、メール通知1250、詳細履歴表示1260、複数エリア読取警告の項目を含む画面である。
【0055】
複数回判定時(正規通知)1200は、正規品として通知する場合の読取回数を設定する項目である。例えば、複数回判定時(正規通知)1200が、5回未満の設定である場合について説明する。同一の開封シールの識別情報の読み取りが5回未満であった場合に、正規品判定サーバ200が読み取った携帯端末に正規品として結果を通知される。
また、設定回数以上(非正規可能性通知)1210は、判定結果画面で表示する表示色と表示文言を任意に設定できるようになっている。
【0056】
設定回数以上(非正規可能性通知)1210は、非正規品の可能性ありとして通知する場合の設定する項目である。設定回数以上(非正規可能性通知)1210は、複数回判定時(正規通知)1200で設定した回数以上が非正規通知の条件となる。例えば、複数回判定時(正規通知)1200が、5回未満の設定である場合、5回以上の読み取りがされると、正規品判定サーバ200が読み取った携帯端末に非正規として結果を通知される。
設定回数以上(非正規可能性通知)1210は、判定結果画面で表示する表示色と表示文言を任意に設定できるようになっている。
【0057】
読取情報不一致(非正規品通知)1220は、読み取った読取情報(RFID情報、又は、二次元コード情報)がテーブル(1110又は1120)と一致しなかった場合に、非正規品として通知する場合の設定する項目である。
読取情報不一致(非正規品通知)1220は、判定結果画面で表示する表示色と表示文言を任意に設定できるようになっている。
表示色は他の項目と重複しないように排他制御されるものとする。
【0058】
直近履歴表示1230は、前回の判定情報を、判定結果画面で表示させるか否かを設定する項目である。ON/OFFを設定することができ、ONは前回の判定情報(例えば、判定時間)を表示させる設定である。OFFは前回の判定情報を表示させない設定である。ONの場合には、同じ端末から読み取りがされた場合に、前回の判定情報が表示される。
【0059】
端末識別1240は、端末を識別した判定をするかを設定する項目である。ONの場合には、正規品判定サーバ200が同じ端末から読取情報を受信し、テーブルと一致した場合には、設定された回数にかかわらず、正規として結果を正規品判定サーバ200から携帯端末100に送信する。OFFの場合には、正規品判定サーバ200が、同じ端末から読取情報を受信しても、設定された回数以上であり、テーブルと一致した場合には、非正規品の可能性ありとして結果を正規品判定サーバ200から携帯端末100に送信する。
【0060】
メール通知1250は、正規品判定サーバ200が、非正規の読取情報、非正規の可能性のある読取情報と判定した場合に、管理者へ通知するための設定である。ONの場合には、メールアドレスを入力する。管理者の通知は、非正規の読取情報、非正規の可能性のある読取情報との判定時にリアルタイムで通知してもよいし、1日分まとめて通知するようにしてもよい。
【0061】
詳細履歴表示1260は、正規品として通知する場合の読取履歴の詳細を表示するための設定である。ON/OFFを設定することができ、ONの場合には過去の読取履歴を取得して、一覧表示させることができる設定となる。OFFの場合には、過去の読取履歴を表示させない設定となる。
【0062】
複数エリア読取警告1270は、複数のエリアで読取がされている場合に非正規の可能性がある読取情報として結果を返すための設定である。読取履歴の位置情報をもとに判定するものである。なお、本実施形態では所定の範囲(エリア)で判定する構成としたが、このエリアは、数メートルの範囲でも、数キロの範囲であってもよい。また、位置情報は誤差があるため、その誤差を加味したものであってもよいことは言うまでもない。
この複数エリア読取警告1270は、期間と回数を指定でき、例えば「1日」「3回以上」を設定すると、同じ日に異なるエリア(例えば、別の県や国)で複数回の読取情報の読取が行われていることを一般ユーザに通知することができる。これは、不正な読取情報(コピーされた読取情報)が流通している可能性があり、購入者に非正規品を購入した可能性があることを知らしめることが可能となる。
【0063】
ここで、持ち運びが容易な商品については、別のエリアで読取がされる場合もあるため、いつまでも非正規の可能性があるとして表示されてしまうことを防ぐため、所定の期間経過するとクリアされ、正規と結果を返すようにすることも可能とする。このクリアする期間について設定できるものとする(不図示)。また、クリアさせる方法としては、商品をカメラで撮影してその画像を合わせて送ることでユーザに任意にクリアさせることが可能な設定を有する。画像は読取させる携帯端末100の専用読取アプリケーションで操作し撮影させた画像のみ(その場で撮影された画像)を送れるようにアプリケーション側で制御されるものとする。これにより不正な画像を使いまわされないようにすることが可能となる。
【0064】
ステップS603では、クライアント端末101のCPU301が、
図12の正規品判定条件設定画面で設定された設定情報を正規品判定サーバ200へ送信する。
ステップS604では、正規品判定サーバ200のCPU301が、設定情報を受信する。
【0065】
ステップS605では、正規品判定サーバ200のCPU301が、受信した設定情報を外部メモリ311に登録する。登録された設定情報の例が、
図11の設定情報1100である。
【0066】
ここで設定情報1100について説明する。設定情報1100は、正規品判定サーバ200で実行される正規品判定アプリケーションが参照する設定情報である。正規品判定条件として、正規品判定条件画面の、複数回判定時(正規通知)1200、設定回数以上(非正規可能性通知)1210、読取情報不一致(非正規品通知)1220で設定された条件、値が登録される。
【0067】
また、履歴表示は、直近履歴表示1230で設定されたON/OFFが設定される。また、端末識別は、端末識別1240で設定されたON/OFFが登録される。メール通知は、メール通知1250で設定されたON/OFFと、通知先のメールアドレスが登録される。
【0068】
次に、
図7のフローチャートを用いて説明する。
図7は、携帯端末100によって実行される読取処理である。なお、携帯端末100に予めインストールされている二次元コードを読み取る汎用読取アプリケーションがある。また、携帯端末100の利用者が任意にインストールして利用する正規判定をするための専用読取アプリケーション(二次元コード読取又はRFID読取)がある。そのため、汎用読取アプリケーションと専用読取アプリケーションによって処理を変えたフローチャートとなっている。
まず、汎用読取アプリケーションの処理について説明する。
ステップS701では、プロセッサ29が、ユーザの操作に応じて汎用読取アプリケーションを起動する。
ステップS702では、プロセッサ29が、カメラ23を介して、開封シール402の二次元コードを読み取る。
【0069】
ステップS703では、プロセッサ29が、読み取られた二次元コードから取得されるURLに従って、正規品判定サーバ200にアクセスする。例えば、携帯端末100は、ブラウザを立ち上げ、HTTP通信によって正規品判定サーバ200に対して通信を行う。なお、取得されるURLには、開封シールを一意に特定することが可能な識別情報を含んでいる。不正な開封シールでない場合には、二次元コードテーブル920に登録されている識別情報(二次元コード情報)がURLの末尾に付加されている。従って、URLを用いて正規品判定サーバ200にアクセスすることで、正規品判定サーバ200は二次元コード情報を取得する。
【0070】
本実施形態では、汎用読取アプリケーションで読み取れる二次元コード付きの開封シールとしたが、二次元コードが独自の暗号化処理がされている場合には、復号できないことから、汎用読取アプリケーションでは、エラーとなる場合があることは言うまでもない。
次に、専用読取アプリケーションの処理について説明する。
【0071】
ステップS704では、プロセッサ29が、ユーザの操作に応じて専用読取アプリケーションを起動する。専用読取アプリケーションが、
図13Aのメインメニュー1300を表示する。メインメニュー1300は、RFIDシール読取判定1301と、二次元コードシール読取判定1302のボタンを有している。これらのボタンをユーザが押下することによって、RFIDの開封シール401又は二次元コードの開封シール402の読み取りを切り替える。RFIDシール読取判定1301が押下された場合には、プロセッサ29がRFID制御部27を実行する。RFID制御部27がRFIDアンテナ27Aを介して開封シール401のRFIDチップを読み取る。また、二次元コードシール読取判定1302が押下された場合には、プロセッサ29がカメラ23を起動し、カメラ23で認識した開封シール402の二次元コードを読み取る。
【0072】
ステップS705では、プロセッサ29が、RFID読取か、二次元コード読取かを判定する。RFID読取の場合には、ステップS706へ処理を移す。二次元コード読取の場合には、ステップS710へ処理を移す。
【0073】
ステップS706では、プロセッサ29が、RFIDアンテナ27Aを介して開封シール401のRFIDチップを読み取る。読み取ったRFID情報は、プロセッサ29が、RAM28Bに記憶する。
【0074】
ステップS707では、プロセッサ29が、端末ID(個体識別番号)をROM28Aから読み出し、取得する。なお、端末ID(個体識別番号)は専用読取アプリケーションがインストールされた際に取得しておき、専用読取アプリケーションが保持している端末ID(個体識別番号)を取得してもよい。
【0075】
ステップS708では、プロセッサ29が、GPS制御部40を介して、位置情報を取得する。位置情報とは、携帯端末の現在位置である経度緯度情報である。なお、GPSを用いず携帯端末100が通信する基地局を基準に位置を特定した場合もあるため、位置情報は地域(所定のエリア)であってもよい。
ステップS709では、プロセッサ29が、RFID情報、端末ID、位置情報を含む読取情報を正規品判定サーバ200に送信する。
【0076】
なお、専用読取アプリケーションでは、位置情報の取得許可をONとする設定がされているものとする。また、専用読取アプリケーションでは、位置情報の取得許可をONとする設定がされているものとする。
【0077】
ステップS710では、プロセッサ29が、二次元コードを読み取る。二次元コード認識部31が、読み取られた二次元コードから二次元コード情報を取得する。具体的には、二次元コード情報(例えば、URL)に含まれている識別情報を取得する。取得した識別情報は、プロセッサ29が、RAM28Bに記憶する。
【0078】
ステップS711では、プロセッサ29が、端末ID(個体識別番号)をROM28Aから読み出し、取得する。なお、端末ID(個体識別番号)は専用読取アプリケーションがインストールされた際に取得しておき、専用読取アプリケーションが保持している端末ID(個体識別番号)を取得してもよい。
【0079】
ステップS712では、プロセッサ29が、GPS制御部40を介して、位置情報を取得する。位置情報とは、携帯端末の現在位置である経度緯度情報である。なお、GPSを用いず携帯端末100が通信する基地局を基準に位置を特定した場合もあるため、位置情報は地域(所定のエリア)であってもよい。また、専用読取アプリケーションでは、位置情報の取得許可をONとする設定がされているものとする。
【0080】
ステップS713では、プロセッサ29が、二次元コード情報の識別情報又はRFID情報、端末ID、位置情報を含む読取情報を正規品判定サーバ200に送信する。
【0081】
次に、
図8のフローチャートを用いて説明する。
図8は、正規品判定サーバ200によって実行される専用読取アプリケーションで読み取った場合の判定処理である。
図8は
図7の処理に続くフローチャートである。また、正規品判定サーバ200が、携帯端末100から読取情報を受信した場合の処理である。
なお、後述で、第1の判定情報、第2の判定情報、第3の判定情報、第4の判定情報について説明するが、概要として以下の通りである。
【0082】
正規品判定(初回)で生成した情報が第1の判定情報で、正規品判定(2回目以降)で生成した情報が第2の判定情報、第3の判定情報、第4の判定情報となる。そして、設定回数を超えて読み取られた場合には、非正規品の可能性があるため、非正規品可能性判定として、第3の判定情報が生成される。また、テーブルと異なる読取情報(例えば、RFID情報)であった場合には、非正規品であることから、非正規品判定として第4の判定情報が生成される。第2の判定情報は、第1の判定情報に前回判定日時を含むものであるため、第1の判定情報と第2の判定情報を同一の判定情報としてもよい。すなわち、第2の判定情報は必須の判定情報ではない。
【0083】
ステップS801では、正規品判定サーバ200のCPU301が、二次元コード情報の識別情報、端末ID、位置情報を含む読取情報を携帯端末100から受信する。なお、汎用読取アプリケーションからのアクセスによる識別情報の受信も、このステップの読取情報の受信とする。
【0084】
ステップS802では、正規品判定サーバ200のCPU301が、専用読取アプリケーションからの読取情報の送信(要求)か否かを判定する。専用読取アプリケーションからの要求と判定された場合には、ステップS820へ処理を移す。汎用読取アプリケーションからの要求と判定された場合には、
図10のフローチャートへ処理を移す。
【0085】
HTTP通信によるURL指定の通信の場合には、汎用読取アプリケーションからの要求と判定し、専用読取アプリケーションにより規定された通信の場合には、専用読取アプリケーションからの要求と判定する。
【0086】
以下の処理は、RFID情報を含む読取情報を受信した場合を例にして説明する。なお、二次元コード情報の識別情報を含む読取情報を受信した場合には、正規品判定サーバ200のCPU301が二次元コードテーブル1120を参照して、正規判定を行うものとする。
【0087】
ステップS820では、管理者の携帯端末104からの要求(読取情報受信)か否かを判定する。携帯端末104からの要求であった場合には、ステップS821へ処理を移す。携帯端末104からの要求でない場合(携帯端末100からの要求の場合)には、ステップS803へ処理を移す。なお、管理者の携帯端末104からの要求か否かについては、管理者用の専用読取アプリケーションからの要求であるため、このアプリケーションとの通信が発生するために携帯端末104からの要求か否かを判定することができる。
なお、専用読取アプリケーションを使う場合に、専用読取アプリケーションから携帯端末104の端末識別情報や利用エリアなどを設定させ、正規品判定サーバ200に登録させることで、通信により端末識別情報と携帯端末104の位置情報を取得して、正規の専用読取アプリケーションからの要求であることを判定するものとする。すなわち、登録していない携帯端末104や異なる位置で使用された場合には、利用させないように正規品判定サーバから結果を返すように制御する。
【0088】
ステップS821では、正規品判定サーバ200のCPU301が、RFID情報を取得する。そして、正規品判定サーバ200のCPU301がRFIDテーブル1110を参照して、一致するRFID情報が登録されているか否かを判定する。登録されていると判定された場合には、ステップS822へ処理を移す。登録されていないと判定された場合には、ステップS804へ処理を移す。
【0089】
ステップS822では、RFID情報がRFIDテーブル1110に登録されていたため、正規品判定サーバ200のCPU301が、ステップS816以降の処理を実行する。ここで、管理者の携帯端末104を用いた場合には、履歴情報には保存されないようにされている。すなわち管理者の携帯端末からの読取が実行された場合には、読取回数はカウントアップされない構成となっている。
また、一致するRFID情報が登録されている場合であっても、後述するステップS810の処理を行い、一般ユーザから設定回数以上読み取られている場合には、管理者の携帯端末104の判定結果画面では、正規品表示とともに、設定回数以上読み取られ、一般ユーザに対して「非正規の可能性がある」ことが通知していることを表示する。
これにより、管理者の携帯端末104では、正規と判定される読取情報(登録されている読取情報)であるのか、さらに、登録されている読取情報でも非正規の可能性があることを一般ユーザに知らしめている状態かをチェックすることが可能となる。
【0090】
ステップS803では、正規品判定サーバ200のCPU301が、RFID情報を取得する。そして、正規品判定サーバ200のCPU301がRFIDテーブル1110を参照して、一致するRFID情報が登録されているか否かを判定する。登録されていると判定された場合には、ステップS806へ処理を移す。登録されていないと判定された場合には、ステップS804へ処理を移す。
【0091】
ステップS804では、RFID情報がRFIDテーブル1110に登録されていないかったため、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品情報1150にRFID情報を登録する。非正規品IDの項目にRFID情報が登録される。なお、上述したように二次元コード情報の識別情報が登録されることは言うまでもない。非正規品登録された場合に、設定情報1100のメール通知項目に設定されているメールアドレスに非正規品登録されたことを示すメールを送信する。
【0092】
ステップS805では、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品判定情報を取得する。非正規品判定情報とは、設定情報1100の正規品条件の不一致の場合の表示文言である。この非正規品判定情報を含む判定結果を、正規品判定サーバ200のCPU301が生成する。この非正規品判定情報を含む判定結果を第4の判定情報として以下説明する。
ステップS805で生成された結果に対応する携帯端末100の表示例は、
図13Aの1330である。
【0093】
ステップS806では、RFID情報がRFIDテーブル1110に登録されていたため、正規品判定サーバ200のCPU301が、履歴情報1130を参照し、受信したRFID情報を照合する。照合した結果に従って、正規品判定サーバ200のCPU301が、ステップS807以降の処理を実行する。
【0094】
ステップS807では、設定情報1100における端末識別の設定が「OFF」か否かを判定する。端末識別がOFFである場合には、ステップS810へ処理を移す。端末識別がONである場合には、ステップS809へ処理を移す。
【0095】
ステップS809では、正規品判定サーバ200のCPU301が、同一の携帯端末100での読み取りか否かを判定する。具体的には受信した判定情報に含まれる端末IDと、履歴情報1130の端末ID1135を比較して、同一の携帯端末からの読み取りか否かを判定する。同一の携帯端末100での読み取りであると判定された場合には、ステップS813へ処理を移す。同一の携帯端末100での読み取りでないと判定された場合には、ステップS823へ処理を移す。
【0096】
ステップS823では、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品可能性ありの判定情報を取得する。非正規品可能性ありの判定情報とは、「複数の端末で読み取り有」の表示文言などである。この非正規品可能性ありの判定情報を含む判定結果を、正規品判定サーバ200のCPU301が生成する。この非正規品可能性ありの判定情報を含む判定結果を第3の判定情報として以下説明する。非正規品可能性ありの判定情報には、判定された理由情報を含めるようにすることが望ましい。
なお、ステップS823で生成された結果に対応する携帯端末100の表示例は、
図13Aの1320である。
【0097】
なお、非正規品可能性ありの判定がされた場合には、設定情報1100のメール通知項目に設定されているメールアドレスに非正規品の可能性のある読取が発生したことを示すメールを送信する。なお、メールは、非正規の可能性ある読取が所定数まとまったタイミングで送信する構成であってもよい。
これにより、管理者は非正規品の可能性が発生したタイミング(早いタイミング)で通知を受けることができ、模倣品等の対策を早急に行うことができる。すなわち、様々な携帯端末で同じIDが読み取られているという現象を検知できるため、模倣品対策をすぐに実行でき、模倣品被害を低減することが可能となる。
【0098】
ステップS813では、正規品判定サーバ200のCPU301が、前回判定日時として、履歴情報1130でRFID情報が一致する履歴のうち、直近の履歴の登録時間1134(前回判定した際の時間)を取得する。
【0099】
ステップS814では、正規品判定サーバ200のCPU301が、前回の判定日時と正規品判定情報を含む判定結果を生成する。この判定結果は、上述の第1の判定情報に前回の判定日時を含むものである。よって、この前回の判定日時と正規品判定情報を含む判定結果については、第1の判定情報と言い換えることもできるが、説明上、第2の判定情報として説明する。
ステップS814で生成された結果に対応する携帯端末100の表示例は、
図13Aの1310である。
【0100】
なお、第2の判定情報は、必須ではなく、同じ携帯端末から読み取られた場合には、ステップS826の処理へ移行する構成であってもよい。
【0101】
ステップS810では、正規品判定サーバ200のCPU301が、読み取られた回数が、設定情報1100の正規品条件の5回未満か否かを判定する。なお、本実施形態では、5回未満としたが、予め設定された所定の回数であればいずれの値でもよい。例えば2回であってもよい。さらに「未満」でなく、「以下」とする条件であってもよい。また、回数が設定されていない(無制限)場合には、ステップS824へ処理を移す。
【0102】
ステップS810は、非正規の可能性があるかを判定するステップの一例を示すものである。このステップS810により、繰り返しの読み取りがされた場合に、非正規の可能性をユーザに通知することができるため、正規の物品であるか正規の物品でない可能性があるかを、購入者に知らしめることが可能となる。
【0103】
5回未満である場合には、ステップS824へ処理を移す。5回未満でない場合には、ステップS812へ処理を移す。ステップS812へ処理を移す場合とは、設定された所定回数を超えて、開封シール401又は402が読み取られた場合である。
【0104】
ステップS812では、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品可能性ありの判定情報を取得する。非正規品可能性ありの判定情報とは、設定情報1100の正規品条件の設定回数以上の場合の表示文言である。この非正規品可能性ありの判定情報を含む判定結果を、正規品判定サーバ200のCPU301が生成する。この非正規品可能性ありの判定情報を含む判定結果を第3の判定情報として以下説明する。非正規品可能性ありの判定情報には、判定された理由情報を含めるようにすることが望ましい。
【0105】
なお、非正規品可能性ありの判定がされた場合には、設定情報1100のメール通知項目に設定されているメールアドレスに非正規品の可能性があることを示すメールを送信する。
ステップS824では、履歴情報を取得する。具体的には、履歴情報1130から、今回の読み取られた読取情報に対応する位置情報、登録時間を取得する。
【0106】
ステップS817では、正規品判定サーバ200のCPU301が、履歴情報1130に含まれる位置情報1133と、受信した判定情報に含まれる位置情報とを比較する。比較の結果、現在の読取位置と過去の読取位置が一致した場合には、ステップS826へ処理を移行する。位置情報は完全一致でなくて、所定の範囲内であれば一致と判定してもよい。また、ステップS817の詳細として、設定情報1100の複数エリア読取警告でONになっている場合で、読取位置が一致しない場合にステップS825へ処理を移すものである。読取位置が一致しない場合とは、1270で設定された期間、回数を条件に合致して、複数のエリアで読取が発生した場合(所定期間且つ異なる位置で繰り返し読取がされた場合)に、ステップS825へ処理を移す処理である。
【0107】
ステップS825では、警告情報を取得する。具体的には、「異なる場所で繰り返し読取有」を記憶部から取得するものである。不図示であるが、設定情報1100として記憶するものとする。
【0108】
ステップS826では、正規品判定サーバ200のCPU301が、正規品判定情報を取得する。正規品判定情報とは、設定情報1100の正規品条件の5回未満の場合の表示文言と、ステップS824で取得した履歴情報である。この正規品判定情報を含む判定結果を、正規品判定サーバ200のCPU301が生成する。この正規品判定情報を含む判定結果を第1の判定情報として以下説明する。
なお、履歴情報については、履歴情報取得ボタンを含む判定結果を携帯端末100で表示後、ユーザの操作に応じて履歴情報の取得要求を受け付けた際に履歴情報を送信し、表示させる構成であってもよい。
ステップS826で生成された結果に対応する携帯端末100の表示例は、
図13Aの1350である。
【0109】
ステップS815では、正規品判定サーバ200のCPU301が、履歴情報1130に、レコードを追加して、読取情報1131、読取回数1132、位置情報1133、登録時間1134、端末ID1135にデータを登録する。
なお、管理者の携帯端末104における読取の場合には、履歴情報1130に登録しない構成とする。これにより、設定回数への影響をなくすことができ、一般ユーザにおける正規品の判定精度をあげることが可能となる。
【0110】
読取情報1131は、RFID情報を登録する。読取回数1132は、同じRFID情報を読み取った回数を登録する。より具体的にはカウントアップした回数が登録される。なお、読取回数1132を設けず、RFID情報をカウントアップすることで何回読み取られたか判断できるため、ステップS810の処理の際に、過去に読み取られた情報をカウントアップして、設定した回数(条件)に一致するかを判定してもよい。
さらに、読取回数は、RFIDテーブル1110に登録する構成であってもよい。
【0111】
位置情報1133は、携帯端末100から送信された位置情報を基に登録する。登録する情報としては、住所でなく緯度経度であってもよい。また、エリアを示す情報であってもよい。すなわち、位置情報は場所情報と言い換えることが可能である。
【0112】
登録時間1134は、読取情報1131への登録する現在時刻を登録する。なお、ステップS803などの判定時刻を記憶しておき、この判定時刻を登録してもよい。
端末ID1135は、携帯端末100から送信された端末IDを登録する。
【0113】
ステップS816では、正規品判定サーバ200のCPU301が、判定結果を携帯端末100に送信する。なお、判定結果は、携帯端末100の専用読取アプリケーションへの制御命令であってもよい。また、判定結果は、携帯端末100で表示する表示画面データであってもよい。
【0114】
次に、
図9のフローチャートを用いて説明する。
図9は、携帯端末100によって実行される表示処理である。
図9は
図8の処理に続くフローチャートである。また、正規品判定サーバ200から携帯端末100が判定結果を受信した場合のフローチャートである。
ステップS901では、プロセッサ29が、判定結果を受信する。
【0115】
ステップS902では、プロセッサ29が、判定結果の内容を判定する。本実施形態では、判定結果の内容の判定をステップS902とステップS908とで分けるようにしたが、一つのステップでケースに分けて処理を実行してもよい。具体的には、プログラミング言語による、switch文の条件分岐である。
【0116】
判定結果が第4の判定情報であると判定された場合には、ステップS903へ処理を移す。第4の判定情報でないと判定された場合には、ステップS908へ処理を移す。
【0117】
ステップS903では、プロセッサ29が、非正規品判定情報を取得し、非正規品を通知する判定結果画面1330を表示する。なお、判定結果ごとに、プロセッサ29が、判定結果画面の色を変更する。色の変更は、受信した判定結果に含まれる色情報を用いて変更する。また、プロセッサ29が、判定結果に含まれる表示文言を入力して判定結果画面を表示する。
【0118】
なお、本実施形態では判定結果に色情報を含む構成としたが、管理者が設定した色ごとの判定結果画面を、携帯端末100が記憶しておく構成であってもよい。その場合、判定結果ごとに対応する判定結果画面を表示するため、判定結果と判定結果画面とを対応付けて管理するものとする。例えば、第1の判定結果は判定結果画面1350で、第2の判定結果は判定結果画面1310とする。第3の判定結果は、判定結果画面1320とする。第4の判定結果は、判定結果画面1330とする。
【0119】
判定結果画面1350の1351において、ステップS824で取得した履歴情報をもとに履歴の詳細表示を行う。履歴の詳細表示の例が
図13Bである。読取回数、履歴番号、読取エリア、読取時間(登録時間)を表示している。なお、読取エリアは、緯度経度あるいはランドマークがある場合にはランドマークの名称であってもよい。
【0120】
ステップS904では、プロセッサ29が、ユーザの操作による購入場所情報の入力を受け付ける。入力は、1330Aに購入場所名を入力するものとする。なお、地図を表示して、地図から場所(緯度経度)の入力を受け付けてもよい。また、住所の入力を受けて受けてもよい。
【0121】
ステップS905では、プロセッサ29が、判定結果画面1330でOKボタンの押下操作を検知する。そして、プロセッサ29が、購入場所情報を正規品判定サーバ200に送信する。この時、どのRFID情報に対応する購入場所情報かを特定するために、RFID情報も合わせて送信する。なお、携帯端末100と正規品判定サーバ200がセッションで管理されている形態であってもよい。この場合、セッションとRFID情報が正規品判定サーバ200で対応付けられているため、ステップS905でRFID情報を送信しない構成であってもよい。
ステップS906では、プロセッサ29が、購入場所情報を受信する。
【0122】
ステップS907では、プロセッサ29が、非正規品情報1150の購入場所に受信した購入場所情報を、今回正規判定したRIFD情報に対応付けて登録する。
【0123】
ステップS908では、プロセッサ29が、判定結果の内容を判定する。判定結果が第3の判定情報であると判定された場合には、ステップS910へ処理を移す。第3の判定情報でない、すなわち、第1の判定情報又は第2の判定情報と判定された場合には、ステップS909へ処理を移す。なお、ステップS908は、非正規品の可能性がある判定情報か否かを判定するステップである。
【0124】
ステップS909では、プロセッサ29が、正規品判定情報を取得し、正規品を通知するための判定結果画面1310を表示する。前回履歴の判定時刻が、判定結果に含まれる場合には、プロセッサ29が、前回履歴として日時時刻を判定結果画面1310に表示する。
【0125】
ステップS910では、プロセッサ29が、非正規品可能性ありの判定情報を取得し、注意が必要な正規品を通知するための判定結果画面1320を表示する。なお、判定結果画面1320に購入場所を入力する領域を設け、ステップS910の処理の後に、ステップS904に移行するようにしてもよい。
【0126】
次に、
図10のフローチャートを用いて説明する。
図10は、正規品判定サーバ200によって実行される汎用読取アプリケーションアプリケーションで読み取った場合の判定処理と、携帯端末100によって実行される表示処理である。
図10は
図8のステップS802の処理に続くフローチャートである。また、
図10は、携帯端末100から正規品判定サーバ200がURL指定により読取情報を受信した場合のフローチャートである。
【0127】
ステップS1001では、正規品判定サーバ200のCPU301が、二次元コード情報を取得する。そして、正規品判定サーバ200のCPU301が二次元コードテーブル1120を参照して、一致する二次元コード情報が登録されているか否かを判定する。登録されていると判定された場合には、ステップS1002へ処理を移す。登録されていないと判定された場合には、ステップS1003へ処理を移す。
【0128】
ステップS1002では、正規品判定サーバ200のCPU301が、正規品の可能性ありの判定情報を取得する。取得する判定情報は、正規品判定サーバ200に予め記憶されている判定情報を取得するものとする。なお、本実施形態では、専用読取アプリケーションで詳細な正規の判定結果を表示するため、汎用読取アプリケーションの場合には、簡易的な判断として「正規品の可能性あり」と通知するようにしている。
【0129】
ステップS1003では、二次元コードテーブル1120に登録がない二次元コード情報であるため、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品情報1150に受信した二次元コード情報を登録する。
【0130】
ステップS1004では、正規品判定サーバ200のCPU301が、非正規品の可能性ありの判定情報を取得する。取得する判定情報は、正規品判定サーバ200に予め記憶されている判定情報を取得するものとする。なお、本実施形態では、専用読取アプリケーションで詳細な正規の判定結果を表示するため、汎用読取アプリケーションの場合には、簡易的な判断として「非正規品の可能性あり」と通知するようにしている。
【0131】
ステップS1005では、専用読取アプリケーションの利用を誘導するため、正規品判定サーバ200のCPU301が、専用読取アプリケーションをダウンロードするための誘導情報(例えば、ダウンロード先のURL)を取得する。誘導情報は、正規品判定サーバ200に予め記憶されている判定情報を取得するものとする。
【0132】
ステップS1006では、正規品判定サーバ200のCPU301が、判定情報と、誘導情報を含む判定結果を送信する。具体的には、正規品判定サーバ200が、携帯端末100のブラウザで表示するための表示画面を生成し、正規品判定サーバ200が表示画面を携帯端末100に送信する。
ステップS1007では、プロセッサ29が、判定結果である表示画面を受信する。
ステップS1008では、プロセッサ29が、受信した表示画面をブラウザを用いて表示する。
【0133】
ステップS1009では、プロセッサ29が、ユーザにより表示画面に表示されている誘導情報(例えば、ダウンロード先のURL)の操作指示がされたか否かを判定する。誘導情報の操作指示がされたと判定された場合には、ステップS1010へ処理を移す。誘導情報の操作指示がされていないと判定された場合には、待機状態となる。なお、携帯端末100での所定の操作により、プロセッサ29が、処理を終了する。
【0134】
なお、汎用読取アプリケーションの場合に、正規品判定サーバ200は、履歴情報1130に読取情報を登録しないようにしたが、登録する構成であってもよい。初めての読み取りである場合には、正規品判定サーバ200のCPU301が読取回数を「0」に設定する。なお、汎用読取アプリケーションで繰り返し読み取りがされた場合には、正規品判定サーバ200のCPU301が読取回数をカウントアップしないようにする。
【0135】
本実施形態では、好適な例として、箱外の開封位置に貼り付けられている開封シールを読み取る構成としたが、これに限定されることはない。具体的には、保証書にRFIDタイプのシール又は二次元コードタイプのシールが貼り付けてあり、この保証書を携帯端末100で読み取る実施形態であってもよい。そのほか、RFIDチップが埋め込まれているギャランティカードや二次元コードがプリントされているギャランティカードなどを読み取る構成であってもよい。すなわち、RFID情報や二次元コードを有する媒体を読取対象物と言い換えることが可能である。
【0136】
通常、保証書は購入者が保持しているため、同じ携帯端末又は同じ場所で所定回数しか読み取られないものである。そのため、異なる場所で何度も読み取りがされた場合は、どこかでシールの不正があった可能性がある。このような場合、本実施形態で説明した新規技術である判定処理によって、非正規の可能性あり(不正である可能性あり)と携帯端末に表示されるため、ユーザが商品購入の判断を容易に行うことができるようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、購入者へ、正規の物品か否かの判断を容易に行わせることができる。
【0137】
また、不正なシールが出回った場合や、中古品を新品として箱に入れ販売した場合など、正規の物品か否かの判断が難しい状況であっても、購入者が正規品か否かの判断を行いやすくなり、非正規品や不正品の購入を防止することができる。
【0138】
特に、同じ開封シールが繰り返し読み取りされている場合に、非正規の可能性があることを通知できるため、非正規品や不正品の購入を抑止することができる。また、繰り返し読み取りされている場合には、過去の読み取りの位置と今回の読み取りの位置に従って、非正規の可能性がある商品か否かを判定するため、より詳細な判定結果を得ることができる。よって、従来技術で解決できない状況であっても、非正規品や不正品の購入を抑止することが可能となる。
【0139】
更に、専用アプリケーションをダウンロードをさせることで、購入者に正規品の物品か否かの詳細を通知することが可能となり、ユーザにとって利便性があがる。
【0140】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0141】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0142】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0143】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0144】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などもある。
【0145】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0146】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0147】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0148】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0149】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0150】
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0151】
100 携帯端末(一般ユーザ)
104 携帯端末(管理者)
101 クライアント端末
200 正規品判定サーバ
103 アクセスポイント
29 プロセッサ
24 表示部
301 CPU
302 ROM
303 RAM