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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】球払出装置および遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220705BHJP
【FI】
A63F7/02 324C
A63F7/02 324F
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018170936
(22)【出願日】2018-09-12
(65)【公開番号】P2019136476
(43)【公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2018021152
(32)【優先日】2018-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】望月 賢太
(72)【発明者】
【氏名】岡田 博己
【審査官】阿部 知
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-024253(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部の外周に螺旋状突起が設けられ、球通路内の遊技球を球払出口へと送り出す略水平方向に配置されたスクリューと、
球払出状態で、外周壁面が前記球通路の通路壁の一部をなして前記球通路内の遊技球を前記球払出口へ案内し、球抜き状態で、前記外周壁面が前記球通路の通路壁の一部をなさず前記球通路内の遊技球を球抜き口に案内する球排出用通路を開く球抜き部材と、
前記スクリューの駆動を制御する制御部と、を備え、
前記スクリューは、所定の回転位置で停止した状態で、前記螺旋状突起にて前記球通路における前記球払出口へ連通する球払出用通路を塞ぎ、
前記球抜き部材および前記球通路は、前記スクリューが所定の回転位置で停止している場合に、前記螺旋状突起の前記球払出用通路を塞いでいる部分に接触した遊技球が前記球排出用通路に入り込むように形成され、
上記制御部は、前記スクリューの停止時、前記スクリューを前記所定の回転位置にて停止させ
前記球通路は、流下する遊技球を平面視にて前記スクリューにおける軸方向に沿った側方に略鉛直方向より流入させる上球通路を有し、
前記球払出用通路と前記上球通路とは、下方に向かって湾曲した湾曲通路で繋がれ、
前記スクリューは、前記湾曲通路に正面視で横切るように配置されている球払出装置。
【請求項2】
前記球抜き部材は、前記外周壁面にて、前記塞いでいる部分に接触して停止した遊技球の荷重を受けると共に、前記外周壁面における、前記スクリューが遊技球を送り出す方向の端部が、前記停止した遊技球の重心位置よりも前記送り出方向に位置している請求項1に記載の球払出装置。
【請求項3】
前記球抜き部材が球抜き状態になるのに連動して、前記スクリューが前記螺旋状突起にて塞ぐよりも前記球払出口に近い位置で前記球払出用通路を塞いで遊技球を担持する球担持部を備える請求項2に記載の球払出装置。
【請求項4】
前記球担持部は、前記球抜き部材に一体に設けられている請求項3に記載の球払出装置。
【請求項5】
前記球担持部は、遊技球を担持する面に前記球排出用通路に向かって低くなる傾斜を有している請求項3又は4に記載の球払出装置。
【請求項6】
前記所定の回転位置が、前記スクリューが前記球払出口へと送り出す遊技球を待機させるホームポジションである請求項1~5の何れか1項に記載の球払出装置。
【請求項7】
前記球払出口に遊技球を計測する計測センサを有し、
前記制御部は、前記スクリューを所定の角度で順次回転させ、その際に、前記計測センサによる検出結果を用いて、前記ホームポジションを決定する請求項6に記載の球払出装置。
【請求項8】
記スクリューは、前記上球通路より流入される遊技球に対し前記螺旋状突起を平面視にて前記軸方向に沿った側方より当接させることで流下を停止して待機させ、回転に伴い待機させていた前記遊技球を前記軸方向に沿って移動させて前記球払出用通路へ送り出す請求項1~7の何れか1項に記載の球払出装置。
【請求項9】
請求項1~8の何れか1項に記載の球払出装置を備えた遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機において球皿へ遊技球の払い出しを行う球払出装置および遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチンコ機等の遊技機においては、遊技機の背面側から遊技機の前面側に遊技球を供給する。遊技機の背面上部には、多数個の遊技球を貯留する貯留タンクが設置されており、遊技球は、貯留タンクから球整列通路および球通路を介して、下方の球払出装置に導かれる。
【0003】
球払出装置は、払出指令された球数の遊技球を、遊技機の前面下部に位置する上球皿または下球皿に払出すものである。球払出装置は、遊技球をスクリューやスロットケットを用いて送り出し、送り出された遊技球を下流の計数センサで計数して払出個数を管理する。このような球払出装置には、球供給通路に残された遊技球を抜き出すための球抜き構造が設けられている。
【0004】
例えば、特許文献1には、横置きのスクリューを回転させて遊技球を送り出すタイプの球払出装置において、球払出装置の側方を球排出用通路として用いる構成が記載されている。これによれば、球払出装置の側方に、球供給通路の通路壁の一部をなす開閉式の球抜き部材(球抜き弁)が設けられ、球供給通路の上流の通路の形状が遊技球を球排出用通路に案内する形状に形成されている。球抜き部材を開いて球排出用通路を開放することで、球供給通路を流下してくる遊技球を球排出用通路に案内して抜き出すことができる。
【0005】
また、特許文献2には、縦置きのスクリューを回転させて遊技球を送り出すタイプの球払出装置において、球払出口と球抜き口とを並べて設け、回転式の球抜き部材(球抜き弁)にて、通常状態では球抜き口を塞ぎ、球抜き状態では球抜き口を開放して球払出口を塞ぐ構成が記載されている。球抜き部材は、球払出口を塞ぐ球抜きガイドを有しており、球抜きガイドにて球供給通路を流下してきた遊技球を球抜き口に案内する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2011-206329号公報
【文献】特開2014-136079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
球払出装置が配置される遊技機の背面側は、遊技機の遊技領域に配置される大型の表示装置や役物装置を含む遊技盤を設置するスペースである。そのため、遊技盤のさらなる大型化にも対応し得るように、球払出装置に対しては常に小型化、省スペース化が要求される。
【0008】
上記特許文献1の構成では、球払出装置の側方に球排出用通路を設けるスペースを確保する必要があり、省スペース化に問題がある。また、球供給通路の形状にて遊技球を球排出用通路に導く構成であるため、通路構成上の自由度が低く、球払出装置の外形寸法が大きくなり、省スペース化も図れない。
【0009】
一方、特許文献2の構成では、球払出装置の側方に球排出用通路を設けるスペースを確保する必要はない。しかしながら、遊技球を球抜き口に導く球抜きガイドは、球払出口を塞ぐように突出する舌片状の部材であり、舌片状の部材の上面で流下する遊技球を受け止める構成である。そのため、長期にわたって使用すると、球抜きガイドが破損する恐れがあり、耐久性に問題があることは否めない。
【0010】
さらに、特許文献1、2の構成は何れも、スクリューの回転位置に関わりなく、球排出用通路あるいは球抜き口を塞いでいる球抜き部材を動かしさえすれば遊技球を抜き出すことが可能となっている。これはつまり、通路構造に余裕があり、その分、球払出装置の外形寸法が大きくなっていることに他ならない。
【0011】
本発明は、より小型でより省スペース化が図れ、かつ、耐久性にも優れた球払出装置およびそれを搭載した遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用している。
【0013】
すなわち、本発明の一側面に係る球払出装置は、軸部の外周に螺旋状突起が設けられ、球通路内の遊技球を球払出口へと送り出す略水平方向に配置されたスクリューと、球払出状態で、外周壁面が前記球通路の通路壁の一部をなして前記球通路内の遊技球を前記球払出口へ案内し、球抜き状態で、前記外周壁面が前記球通路の通路壁の一部をなさず前記球通路内の遊技球を球抜き口に案内する球排出用通路を開く球抜き部材と、前記スクリューの駆動を制御する制御部と、を備え、前記スクリューは、所定の回転位置で停止した状態で、前記螺旋状突起にて前記球通路における前記球払出口へ連通する球払出用通路を塞ぎ、前記球抜き部材および前記球通路は、前記スクリューが所定の回転位置で停止している場合に、前記螺旋状突起の前記球払出用通路を塞いでいる部分に接触した遊技球が前記球排出用通路に入り込むように形成され、上記制御部は、前記スクリューの停止時、前記スクリューを前記所定の回転位置にて停止させる。
【0014】
上記構成によれば、スクリューが停止することで、螺旋状突起にて球払出用通路が塞がれ、球通路を流れる遊技球は、螺旋状突起に当接して流下を停止する。ここでスクリューは、制御部による制御にて、所定の回転位置にて停止するよう制御される。
【0015】
球抜き部材および球通路は、スクリューが所定の回転位置で停止している場合に、螺旋状突起の球払出用通路を塞いでいる部分に接触した遊技球が球排出用通路に入り込むように形成されている。
【0016】
これにより、スクリューが所定の回転位置で停止している場合は、球抜き部材を球抜き状態として球排出用通路を開放することで、螺旋状突起における球払出用通路を塞いでいる部分を案内部材として機能させて、流下を停止していた遊技球を球排出用通路に案内することができる。
【0017】
このように、上記構成とすることで、球通路に球排出用通路に案内するための形状を持たせる必要がなくなり、通路構成の自由を上げることができる。また、螺旋状突起は、前述した舌片状の球抜きガイド部材に比べて十分な強度を有しているので、遊技球を球排出用通路に案内する部材として用いても耐久性に問題はない。また、上記構成とすることで、球排出用通路を球払出用通路と並べて設けることができるので、球払出装置の側方に球排出用通路を設けるスペースを確保する必要もない。
【0018】
さらに、上記構成によれば、スクリューが所定の回転位置で停止している場合は、球抜き状態で遊技球を球排出用通路に入り込ませる必要がある。しかしながら、スクリューが所定の回転位置以外で停止している場合はその限りではなく、球排出用通路を開放しても球抜きができないような通路構成を含んでいてもよい。
【0019】
つまり、上記構成では、球抜き状態としても球通路内の遊技球を抜き出すことができない極めて余裕のない通路構造を敢えて採ることで、停止時のスクリューの回転位置に関係なく球抜きが可能な構成に比べて、球払出装置の外形寸法を小さくすることを可能にしている。なお、極めて余裕のない構成と採用しても、制御部が、確実に所定の回転位置にてスクリューを停止させるので、問題なく遊技球を抜き出すことができる。
【0020】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球抜き部材は、前記外周壁面にて、前記塞いでいる部分に接触して停止した遊技球の荷重を受けると共に、前記外周壁面における、前記スクリューが遊技球を送り出す方向の端部が、前記停止した遊技球の重心位置よりも前記送り出し方向に位置している構成とすることもできる。
【0021】
上記構成によれば、球抜き状態とすることで、螺旋状突起の球払出用通路を塞いでいる部分を案内部材として遊技球を球排出用通路に入り込ませることができる球抜き部材を容易に実現することができる。
【0022】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球抜き部材が球抜き状態になるのに連動して、前記スクリューが前記螺旋状突起にて塞ぐよりも前記球払出口に近い位置で前記球払出用通路を塞いで遊技球を担持する球担持部を備える構成とすることもできる。
【0023】
上記構成によれば、先頭の遊技球が、重心が球払出用通路側に位置し、球抜き部材を引き出しても球排出用通路に落下しないような位置で停止していたとしても、球抜き部材を引き出すことで、これに連動して球払出用通路を防ぐ球担持部にて該先頭の遊技球を担持することができる。球担持部が球払出用通路を塞ぐ位置は、スクリューが螺旋状突起にて塞ぐよりも球払出口に近い位置であるので、2番目以降の遊技球が球排出用通路へと抜ける隙間が確保され、2番目以降の遊技球が球排出用通路へと抜ける。
【0024】
これにより、スクリューの停止位置に関わらず、球抜き部材を球抜き状態とすることで、確実に遊技球を抜き出すことができる。
【0025】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球担持部は、前記球抜き部材に一体に設けられている構成とすることもできる。
【0026】
上記構成によれば、球担持部が球抜き部材と一体に設けられているので、球抜き部材の動きとの連動を簡単に実現させることができる。
【0027】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球担持部は、遊技球を担持する面に前記球排出用通路に向かって低くなる傾斜を有している構成とすることもできる。
【0028】
上記構成によれば、球担持部に担持されていた先頭の遊技球は、全ての遊技球が球排出用通路へ抜けた後、球担持部における遊技球を担持する面の傾斜にしたがって転動して球排出用通路へと落下する。これにより、球担持部に担持されていた先頭の遊技球を、指を引っ掛けるなどして球排出用通路へ落下させる作業が不要となり、作業性が向上する。
【0029】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記所定の回転位置が、前記スクリューが前記球払出口へと送り出す遊技球を待機させるホームポジションである構成とすることができる。
【0030】
従来、球払出装置においては、球払出動作を行った後、次の球払出動作に備えて、スクリューを、次に送り出す遊技球を待機させた状態のホームポジションにて停止させるようになっている。したがって、上記所定の回転位置をこのようなホームポジションとすることができる。これにより、球払出装置の既存のスクリューの制御をそのまま用いることができる。
【0031】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球払出口に遊技球を計測する計測センサを有し、前記制御部は、前記スクリューを所定の角度で順次回転させ、その際に、前記計測センサによる検出結果を用いて、前記ホームポジションを決定する構成とすることもできる。
【0032】
上記構成によれば、スクリューの回転位置を検出するためのセンサを用いることなく、球払出装置においては必須の構成である計測センサの検出結果を用いてホームポジションを決定することができるので、部材点数を削減して、外形寸法をより小さくできる。
【0033】
本発明の一側面に係る球払出装置においては、さらに、前記球通路は、流下する遊技球を平面視にて前記スクリューにおける軸方向に沿った側方に略鉛直方向より流入させる上球通路を有し、前記スクリューは、前記上球通路より流入される遊技球に対し前記螺旋状突起を平面視にて前記軸方向に沿った側方より当接させることで流下を停止して待機させ、回転に伴い待機させていた前記遊技球を前記軸方向に沿って移動させて前記球払出用通路へ送り出す構成とすることができる。
【0034】
上記構成によれば、略水平方向に配されたスクリューに対し、流下する遊技球を平面視にてスクリューにおける軸方向に沿った側方に略鉛直方向より流入させて、遊技球の側方に螺旋状突起を当接させる。
【0035】
このような構成では、略鉛直方向の上球通路が略水平方向に配置されたスクリューの軸の側方にねじれ軸の位置関係になるように配置されているため、スクリュー軸長に影響を受けることなく、任意の水平位置に上球通路を配置することが可能となる。同様に、下球通路においても任意の水平位置に配置することが可能となる。
【0036】
その結果、スクリューにて流下する遊技球を待機させる球待機位置から、スクリューにて待機させている遊技球を軸方向に移動させて解放する球解放位置(後述するリリースポイント)までの水平移動距離(スクリューの軸方向に沿った遊技球の移動量)を、スクリューの1ピッチ(球待機位置にある球が払い出されて次の遊技球が球待機位置に到達する距離)以下に収めることが可能となる。スクリューの1ピッチは、遊技球の直径よりも小さく設定されるため、スクリューの軸方向に沿った遊技球の移動量は遊技球1個分のサイズよりも小さくすることができる。
【0037】
スクリューの軸方向に沿った遊技球の移動量をこのように小さくすることで、スクリューの軸方向に沿って必要となる球通路の距離が短いものとなり、スクリューの軸方向に沿ってスクリューの長さとほぼ同距離以上の球通路が必要であった従来構成よりも装置サイズを小さくして、小型化、省スペース化を図ることができる。
【0038】
しかも、上記構成によれば、スクリューに対し、その軸方向と略直交する方向(略鉛直方向)より遊技球を流入させるため、先頭の遊技球(最下流の遊技球)に隣接する遊技球のスクリューへの噛み込みが発生し難い。そのため、螺旋状突起に対して隣接する遊技球の噛み込みを回避するための特別な形状工夫等を行う必要もない。
【0039】
本発明の一側面に係る遊技機は、前述した球払出装置を備えている。
【0040】
前述したように、本発明の一側面に係る球払出装置は、より小型でより省スペース化が図れ、かつ、耐久性にも優れているので、このような球払出装置を備えた遊技機は、背面側のスペースを有効に利用して遊技盤のさらなる大型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、より小型でより省スペース化が図れ、かつ、耐久性にも優れた球払出装置およびそれを搭載した遊技機を提供できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本実施形態に係る球払出装置の適用例を例示するもので、球払出装置が搭載されている遊技機の構成を示す斜視図である。
図2】上記遊技機の背面側を示した図であり(a)は背面図、(b)は斜視図である。
図3】上記球払出装置の斜視図であり、遊技機に取り付けられた状態で操作する側より見た図である。
図4】上記球払出装置の斜視図であり、操作する側とは反対側の遊技機の背面と向き合う側より見た図である。
図5】上記球払出装置のベースを外した状態を示す斜視図であり、操作する側より見た図である。
図6】上記球払出装置の平面図である。
図7図6のA-A線矢視断面図である。
図8図6のB-B線矢視断面図である。
図9】上記球払出装置における払出動作が可能な通常状態を示す図であり、(a)は、ベースを外した状態の球払出装置を操作面側より見た斜視図、(b)はベースを外した状態の球払出装置を操作面側より見た正面図である。
図10】上記球払出装置の払出動作を示す説明図であり、上部に記載する断面図は、図6のA-A線矢視断面図に相当し、下部に記載する断面図は、上部のA-A線矢視断面図におけるC-C線矢視断面図である。
図11】上記球払出装置の払出動作を示す説明図であり、図10の続きの動作を示す図である。
図12】上記球払出装置における球抜き部材を引き出して球排出用通路を開放した状態を操作面側より見た正面図である。
図13図12のD-D線矢視断面図であり、スクリュー10がホームポジションにある状態を示す。
図14】上記球払出装置を制御する制御系のブロック図である。
図15】上記球払出装置において実行される払出制御のフローチャートである。
図16図15のフローチャートにおけるイニシャライズ動作のフローチャートである。
図17図15のフローチャートにおける払出動作のフローチャートである。
図18】上記球払出装置における球抜き動作を行う球抜き状態を示す図であり、(a)は、ベースを外した状態の球払出装置を操作面側より見た斜視図、(b)はベースを外した状態の球払出装置を操作面側より見た正面図である。
図19】変形例の球払出装置における、ベースを外した状態を操作面側より見た正面図であり、(a)は払出動作が可能な通常状態を示す図であり、(b)は、球抜き状態を示す図である。
図20】(a)は、上記球払出装置におけるスクリューがホームポジションから3セット移動した位置で球抜き部材を引き出した状態を操作面側より見た斜視図であり、(b)はこの状態を操作面側より見た正面図である。
図21】(a)は、別の実施形態の球払出装置におけるスクリューがホームポジションから3セット移動した位置で球抜き部材を引き出した状態を操作面側より見た斜視図であり、(b)はこの状態を操作面側より見た正面図である。
図22】上記別の実施形態の球払出装置における球抜き部材の斜視図である。
図23】(a)(b)は、上記別の実施形態の球払出装置における球担持部と、球供給通路を構成する上球通路および下球通路と、球排出用通路との位置関係を示す図であり、(a)は球払出状態を示し、(b)は球抜き状態を示す。
図24】(a)(b)は、上記別の実施形態の球払出装置において、スクリューがホームポジションから3セット移動した位置で、球抜き部材を引き出す球抜き動作を説明する図であり、(a)は球抜き部材を引き出す前を示し、(b)は球抜き部材を引き出した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0044】
§1 適用例
まず、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る球払出装置1の適用例を例示するもので、球払出装置1が搭載されている遊技機100の構成を示す斜視図である。遊技機100はパチンコ機である。
【0045】
図1は、本実施形態の遊技機100を示した斜視図である。図1に示すように、遊技機100は、遊技領域101、ハンドル102、上球皿103、下球皿104等を備えている。遊技領域101は、ハンドル102によって打ち出された遊技球(遊技媒体)が移動する領域である。ハンドル102は、遊技球の発射操作を行うための装置であり、利用者がハンドル102を回した状態で保持すると、遊技球が連続発射されて遊技領域101に打ち出される。
【0046】
上球皿103は、遊技において獲得した遊技球、または、球貸し操作にて貸し出された遊技球が貯留され、下球皿104は、上球皿103から溢れた遊技球が貯留される。つまり、遊技領域101に設けられた入賞口(不図示)に遊技球が入賞すると、入賞口に応じて設定されている数の遊技球が、遊技機100の背面側に設置された球払出装置1(図2参照)より上球皿103または下球皿104に払い出される。
【0047】
図2は、遊技機100の背面側を示した図であり(a)は背面図、(b)は斜視図である。図2の(a)(b)に示すように、遊技機100の背面には、貯留タンク105、球整列通路106、縦型球通路107、球払出装置1、遊技盤109が設置されている。
【0048】
貯留タンク105は、遊技機100の背面上部に設けられており、遊技島の補給シュート(不図示)から遊技機100に供給される遊技球を一時的に貯留する収容部である。球整列通路106は、遊技球を整列させて流す通路であり、上流側が貯留タンク105に接続され、下流側が縦型球通路107に接続されている。縦型球通路107は、遊技球を上方から下方に(重力方向に向けて)落下させる通路であり、上流側が球整列通路106に接続され、下流側が球払出装置1に接続されている。これにより、遊技島の補給シュート(不図示)から遊技機100に供給された遊技球は、貯留タンク105、球整列通路106、縦型球通路107を順に経由して、球払出装置1へ供給される。
【0049】
球払出装置1は、払出制御部(不図示)から払出信号(所定数の遊技球の払い出しを命令する信号)を受信すると、所定数の遊技球を上球皿103または下球皿104へ放出する(払出す)装置である。球払出装置1は、遊技機100の背面側に取り付けられ、球払出装置1に対する操作は、遊技機100の背面側より行われる。
【0050】
遊技盤109は、遊技機100の背面側の最も大きな領域を占有しており、遊技領域101(図1参照)の盤面にある、演出用画像を表示する大型の表示装置や役物装置およびこれらを制御する制御部等を備えている。
【0051】
§2 構成例
〔実施形態1〕
以下、本発明の一側面における実施形態を、図3図18に基づいて例示する。
【0052】
(球払出装置1の構成)
図3は、遊技機100に搭載された本実施形態の球払出装置1の斜視図であり、遊技機100に取り付けられた状態で操作する側より見た図である。図4は、球払出装置1の斜視図であり、操作する側とは反対側の遊技機100の背面と向き合う側より見た図である。図5は、後述するベース2Aを外した状態の球払出装置1の斜視図であり、操作する側より見た図である。以下、操作する側を操作面側、操作面側の反対側の遊技機100の背面と向き合う側を対向面側と称する。
【0053】
図3図5に示すように、球払出装置1は、樹脂製のケース2を備え、ケース2は、操作面側に配されるベース2Aと、対向面側に配されるカバー2Bとを有する。これらベース2Aとカバー2Bとは、突き合わされた状態でネジ等で固定されている。ケース2の内部には、球供給通路(球通路)3が形成されると共に、スクリュー10が配置されている(図4図5参照)。スクリュー10は後述するように、球供給通路3の途中に横向きに配置されている。カバー2Bの対向面側には、スクリュー10の外周部を覆うスクリューカバー14が取り付けられている。
【0054】
球払出装置1における操作面側より見て右の側面には、スクリュー10を回転させるためのモータ7が配置されている。カバー2Bの右の側面には、モータ7を保護するモータカバー15が取り付けられている。
【0055】
ケース2の上面には、球供給通路3の入口である球入口4が形成され、ケース2の底面には、球供給通路3の出口である球払出口5が形成されている。球払出口5には、球払出口5を通過した遊技球の数を計数する計数センサ11が配置されている(図5参照)。
【0056】
また、ケース2の底面には、球払出口5と並んで球抜き口6が形成されている。球抜き口6は、球供給通路3より分岐して設けられた球排出用通路8の出口である。球排出用通路8は、外周壁面12aが球供給通路3の通路壁として機能する球抜き部材12を、ベース2Aより引き出すことで開放され、球供給通路3と連通する。球排出用通路8と球払出用通路をなす後述する下球通路32との間には、球排出用通路8と下球通路32とを隔てる隔壁40が設けられている。隔壁40は、計数センサ11の上部に設けられている。
【0057】
球抜き部材12は、通常状態(球払出状態)で、外周壁面12aが球供給通路3の通路壁の一部をなして球供給通路3内の遊技球を球払出口5へ案内する。球抜き部材12は、球抜き状態で、外周壁面12aが球供給通路3の通路壁の一部をなさず球供給通路3の遊技球を球抜き口6に案内する球排出用通路8を開く。球抜き部材12における引き出される操作側の面には、引き出し時に作業者が把持する把持部12bが設けられている。
【0058】
図6は、球払出装置1の平面図である。図7は、図6のA-A線矢視断面図、図8図6のB-B線矢視断面図である。図7および図8は、球払出装置1を操作面側より見た断面図である。
【0059】
図7に示すように、球供給通路3は、遊技球を1条で流下させる状態で形成されている。球払出口5は、球入口4に対して通路幅の半分ほどモータ7側(操作面側より見て右側)に変位している。球供給通路3は、球払出装置1を上方より見た平面視にてスクリュー10の軸方向に沿った側方、本例ではスクリュー10の操作面側に遊技球を流下させるようになっている。
【0060】
具体的には、球供給通路3は、球入口4から流入された遊技球を流下させてスクリュー10に流入させる上球通路31と、スクリュー10より送り出される遊技球を流下させる下球通路32と、上球通路31と下球通路32とを繋ぐ湾曲通路33とを有する。なお、本例では上球通路31は、球入口4から湾曲通路33に向かって左方向(操作面側より見て左方向)にやや傾斜しているが、球入口4から湾曲通路33まで傾斜することなく延びている構成であってもよい。
【0061】
上球通路31の下部および湾曲通路33における、操作面側より見て左側の通路壁は、球抜き部材12の外周壁面12aにて構成されている。球抜き部材12を操作面側より引き出すことで、球供給通路3と球排出用通路8とが連通する。図示してはいないが、下球通路32は、湾曲通路33より球払出口5にかけて対向面側に傾斜している。
【0062】
図8に示すように、スクリュー10は、軸部21の外周に螺旋状突起22が設けられた構成であり、軸方向を左右方向として略水平方向(横置き)に配設されている。スクリュー10は、軸部21の両側の端部が2つの軸受23・23に回動自在に支持されている。スクリュー10における軸部21の一端は、継手部材24を介してモータ7のモータ軸7aに同軸接続されており、モータ7にて回転駆動されるようになっている。
【0063】
スクリュー10は、球供給通路3の対向面側に配置され、湾曲通路33に球供給通路3を横切るように配置されている。スクリュー10は、上球通路31を流下する遊技球に対し、湾曲通路33の部分において螺旋状突起22を対向面側より当接させることで、遊技球の流下を停止させる(待機)。以下、遊技球の流下を停止させて待機させる位置を、球待機位置と称する。
【0064】
スクリュー10は、回転駆動されることで、待機させている遊技球をスクリュー10の軸方向に沿って操作面側より見て右側に移動させる。スクリュー10の回転駆動によって球待機位置から後述する球解放位置(リリースポイント)まで移動された遊技球は、スクリュー10による待機が解除されて放出され、下球通路32に送り出される。
【0065】
また、スクリュー10は、ホームポジションで停止した状態で、螺旋状突起22にて下球通路32を塞ぎ、螺旋状突起22における下球通路32を塞いでいる部分が遊技球を球排出用通路8に案内する案内部材としても機能する。
【0066】
(球払出装置1の払出動作)
図9は、球払出装置1における払出動作が可能な通常状態を示す図であり、(a)は、ベース2Aを外した状態の球払出装置1を操作面側より見た斜視図、(b)はベース2Aを外した状態の球払出装置1を操作面側より見た正面図である。図9において、スクリュー10はホームポジションに位置している。
【0067】
図9の(a)(b)に示すように、通常状態では、スクリュー10の螺旋状突起22が、球払出口5に繋がる下球通路32を塞いでいる。この位置は、スクリュー10の螺旋状突起22が、遊技球Rを球排出用通路8に案内(案内)する位置でもある。また、球抜き部材12が球排出用通路8を塞ぎ、球抜き部材12の外周壁面12aが遊技球Rを下球通路32に案内する。払出動作時には、スクリュー10が回転することにより遊技球Rと当接している螺旋状突起22が通路前方側に送られ、所定のポイントで球が球払出用通路をなす下球通路32にリリースされる。
【0068】
より詳細には、遊技球Rは、球入口4から球供給通路3内に連続して流入される。流入された遊技球Rのうちの先頭(最下流)の遊技球Rの流下が、湾曲通路33においてスクリュー10の螺旋状突起22に当接し待機させられる。この位置が、遊技球Rを待機させる球待機位置であり、スクリュー10のホームポジション(所定の回転位置)である。停止している先頭の遊技球Rは、スクリュー10が回転駆動されると、その回転に伴いスクリュー10に沿って、操作面側より見て右側に移動しつつ下方(右斜め下方向)に移動し、球解放位置に達するとスクリュー10より解放され、下球通路32へ送り出される。
【0069】
本例では、スクリュー10の1ピッチ(螺旋状突起22の1ピッチ)は7mmとしており、遊技球Rの直径11mmよりも小さく設定されている。スクリューの1ピッチは、球待機位置にある遊技球Rが払い出されて次の遊技球Rが待機位置に到達する距離に相当する。そして、遊技球Rを待機させるスクリュー10のホームポジションを基準に、ホームポジションよりスクリュー10を270°回転させた位置をリリースポイント(球解放位置)として設計されている。なお、本例では7mmとしたが、スクリュー10の1ピッチは7mm未満でも実現可能である。もちろん、スクリュー10の1ピッチはピッチ7mm以上でも可能である。
【0070】
図10図11は、球払出装置1の払出動作を示す説明図である。図10図11において、上部に記載する断面図は、図6のA-A線矢視断面図に相当し、下部に記載する断面図は、上部のA-A線矢視断面図におけるC-C線矢視断面図である。図10図11においては、先頭の遊技球をR1、これに隣接する2番目の遊技球をR2として区別する。
【0071】
スクリュー10は、ホームポジションを原点とし、60°を1セットとして、6セットで360°回転する。回転方向は、図10のC-C線矢視断面図に示す矢印方向であり、球払出装置1をモータ7が配置されている側とは反対側より見て、反時計回りである。なお、1セットは、モータ7(ステッピングモータ)のステップ角15°×4ステップに相当する。
【0072】
スクリュー10が1セット回転する毎に、先頭の遊技球R1が斜め右下に少しずつ移動する。2番目の遊技球R2も先頭の遊技球R1と一緒に移動する。5セット目(240°から300°)の回転の途中で、スクリュー10はホームポジションから270°に到達し、先頭の遊技球R1がスクリュー10よりリリースされる。つまり、スクリュー10の螺旋状突起22におけるモータ7側(右側)部分の先端と、球供給通路3の通路壁との間隔が、遊技球Rの直径11mmよりも大きくなり、遊技球R1が下球通路32へ送り出される。このとき、2番目の遊技球R2は、スクリュー10の螺旋状突起22におけるモータ7側とは反対側(左側)部分に当接する。この位置における反対側部分の先端と球供給通路3の通路壁との間隔は、遊技球Rの直径11mmよりも小さい。そのため、2番目の遊技球R2は流下が停止され、スクリュー10にて動きが制限される。スクリュー10が、6セット目(300°から360°)の回転を終えてホームポジションに到達することで、2番目の遊技球R2は球待機位置に到達する。この時点で、先頭の遊技球R1は、下球通路32を通って球払出口5より排出される。
【0073】
このように、本例の球払出装置1は、遊技機100からの払出信号に基づいて、払出信号にて指示された払出個数Nに応じてスクリュー10をN回転、つまり、N×6セット分回転させることで、払出信号にて命じられた個数の遊技球Rを払い出す。
【0074】
なお、モータ7として例えばステップ角18°のステッピングモータを使用した場合は、18°×4ステップの72°を1セットとし、5セットでスクリュー10を1回転させる構成とし、例えば、4セット目の回転の途中にリリースポイントを設けてもよい。また、リリースポイントを設ける位置を、スクリュー10がホームポジションに戻る1セット前に設定する必要はない。例えば、ホームポジションに戻る21セット前や、ホームポジションに達するセットの途中にリリースポイントを設けてもよい。
【0075】
(球払出装置1の球抜き構造)
図9図10図12および図13を用いて球払出装置1の球抜き構造について説明する。図12は、球抜き部材12を引き出して球排出用通路8を開放した状態の球払出装置1を操作面側より見た正面図である。図13は、図12のD-D線矢視断面図であり、スクリュー10がホームポジションにある状態を示す。
【0076】
図13に示すように、スクリュー10がホームポジションにある状態で、螺旋状突起22の先端と球供給通路3の通路壁との間隔W1は、遊技球Rの直径(11mm)よりも小さく設定されている。これにより、球払出口5に続く下球通路32が塞がれ、遊技球Rは下球通路32に抜けることができない。
【0077】
また、図9に示すように、球抜き部材12は、外周壁面12aにて、停止した遊技球Rの荷重を受けると共に、外周壁面12aにおけるスクリュー10が遊技球Rを送り出す方向の端部が、停止した遊技球Rの重心位置よりも送り出し方向に位置している。
【0078】
この状態で、球抜き部材12を引き出すと、球排出用通路8が開放され、球供給通路3と球排出用通路8とが連通する。球排出用通路8は、遊技球Rの直径(11mm)よりも大きい通路幅W2を有している。球排出用通路8が開放されると、螺旋状突起22の先端に当接して移動が規制されていた遊技球Rは球排出用通路8に移動(落下)し、球排出用通路8を介して球抜き口6より排出される。
【0079】
図12に示すように、スクリュー10の螺旋状突起22は、球排出用通路8に入り込む遊技球Rに接触してその動きを規制しないように設計されている。
【0080】
ここで、球排出用通路8と球供給通路3とは、スクリュー10がホームポジションにある状態では、必ず移動が規制されている遊技球Rが開放された球排出用通路8に入り込むように設計されている。しかしながら、スクリュー10がホームポジション以外の位置にある場合は、その限りではない。
【0081】
これについて、前述した図10図11を用いて説明する。図10に示すように、スクリュー10がホームポジションにある状態で、2番目の遊技球R2は、先頭の遊技球R1の右寄り(操作面側より見て)に積載されている。これにより、先頭の遊技球R1には、下流側の遊技球Rからの荷重によって球排出用通路8が位置する左側に押し出す力が作用している。したがって、この状態で、球抜き部材12を引き出すと、先頭の遊技球R1は球排出用通路8へ押し出され、これ以降の遊技球Rも球排出用通路8へと押し出される。
【0082】
一方、図10に示すように、スクリュー10がホームポジションから1セット移動すると、2番目の遊技球R2は、先頭の遊技球R1の左寄りに積載される。これにより、先頭の遊技球R1には、ホームポジションにある状態とは逆に、下流流側の遊技球Rからの荷重によって下球通路32が位置する右側に押し出す力が作用し、球抜き部材12を引き出しても、球排出用通路8へ押し出されにくい。しかしながら、この状態でも、物理的な力を加えて先頭の遊技球R1を球排出用通路8へ取り込むと、これ以降の遊技球Rも球排出用通路8へと押し出される。
【0083】
なお、スクリュー10がホームポジションから3セット、4セット移動した状態は、先頭の遊技球R1の重心は、既に球排出用通路8よりも下球通路32上に移動している。そのため、この状態で球抜き部材12を引き出しても、先頭の遊技球R1は球排出用通路8へは落ち込まない。2番目の遊技球R2も先頭の遊技球R1にて動きが制限され、球排出用通路8へ抜けることはない。
【0084】
スクリュー10がホームポジションから5セットした状態は、ホームポジションにある場合と同様に、球抜き部材12を引き出すことで、遊技球Rを抜き出すことができる。
【0085】
このように、上記構成では、球抜き状態としても球供給通路3内の遊技球Rを抜き出すことができない極めて余裕のない通路構造を敢えて採ることで、停止時のスクリューの回転位置に関係なく球抜きが可能な構成に比べて、球払出装置1の外形寸法を小さくすることを可能にしている。なお、極めて余裕のない構成と採用しても、後述する制御部110が、確実にスクリュー10をホームポジションに停止させるので、問題なく遊技球Rを抜き出すことができる。
【0086】
(球払出装置1の制御)
図14は、球払出装置1を制御する制御系のブロック図である。図14示すように、球払出装置1のモータ7および計数センサ11は、遊技機100が備える制御部110に接続されている。制御部110は、周知のCPU、ROM、RAM等を有し、予めROMに格納されているプログラムに従って各種の演算処理を実行可能な制御部が組み込まれている。なお、遊技機100と接続されてスクリュー10の駆動を制御する制御部を、球払出装置1の内部に備える構成としてもよい。
【0087】
計数センサ11から出力される検出結果を示す信号は制御部110に入力される。計数センサ11が遊技球Rを検出すると、制御部110にON信号が入力される。また、モータ7は、制御部110から図示しない駆動回路へ出力された指令信号に基づいて電力の供給が制御される。制御部110は、賞球を管理する図示しない別の制御部より払出信号を受信し、受信した払出信号に基づいてモータ7を制御する。制御部110は、スクリュー10が必ずホームポジションに停止するようにモータ7を駆動する。
【0088】
図15は、球払出装置1において実行される払出制御のフローチャートである。図16は、図15のフローチャートにおけるイニシャライズ動作のフローチャートである。図17は、図15のフローチャートにおける払出動作のフローチャートである。
【0089】
図15に示すように、遊技機100の電源がONされ、球払出装置1の電源がONされると、制御部110は、電源ON後に最初の払出信号を受信したか否かを判定する(S1)。制御部110は、電源ON後に最初の払出信号を受信したと判定すると次のS2へ進み、イニシャライズ動作を実行する。
【0090】
図16に示すように、イニシャライズ動作では、制御部110は、モータ7を制御して、スクリュー10を1セット(60°)回転させる(S11)。次にS12に進み、計数センサ11からON信号が入力されたか否かを判定する。つまり、計数センサ11が遊技球Rを検出したか否かを判定する。制御部110は、ON信号が入力されたていないと判定するとS11に戻り、スクリュー10をさらに1セット(60°)回転させる。制御部110は、S12にてON信号が入力されたと判定するまで、S11とS12繰り返す。制御部110は、S12にてON信号が入力されたと判定すると次のS13へ進み、スクリュー10をさらい1セット回転させたポジションをスクリュー10のホームポジションに決定する。これにより、イニシャライズ動作は終了する。
【0091】
図15に戻り、制御部110は、イニシャライズ動作が終了するとS3に進み、スクリュー10を回転させる数を、S1で受信した払出信号に命じられた払出数より1引いた値に設定する。これは、S2のイニシャライズ動作にて既に払い出した1個分を差し引く処理である。スクリュー10を回転させる数が設定されると次にS4に進み、遊技球の払出し動作を実行する。
【0092】
図17に示すように、遊技球の払出し動作では、制御部110は、モータ7を制御して、設定された数だけスクリュー10を回転させる(S21)。例えば、設定された数が「12」であれば、スクリュー10を12回回転させて12個の遊技球Rを払い出す。最後の遊技球Rを払出した後、制御部110は、必ずスクリュー10をホームポジションで停止させる。
【0093】
制御部110は、設定された数だけスクリュー10を回転させると、次のS22に進み、設定された数に応じた遊技球Rを計数センサにて検出したか否かを判定する。つまり、計数センサ11からON信号が、設定された数に応じた分入力されたか否かを判定する。
【0094】
制御部110は、設定された数に応じた遊技球Rを計数センサにて検出したと判定すると払出し動作を終了し、図15のS5に進む。一方、設定された数に応じた遊技球Rを計数センサにて検出していないと判定するとS23に進み、所定時間が経過したか否かを判定する。S23で所定時間が経過したと判定すると、リトライ動作に入り、S24に進んでイニシャライズ動作を行う。
【0095】
イニシャライズ動作が終了すると、次のS25に進み、スクリュー10を回転させる数を、設定した値から払出し済みの個数分を引いた値に再設定し、その後、S21に戻る。例えば、図15のS6にて設定された値が「20」であり、S22で検出したON信号の数が「12」とする。この場合、S25では、スクリュー10を回転させる数を、イニシャライズ動作で払出した1個分と、既に払出した12個分を差し引いた値「7」に再設定する。
【0096】
なお、図15図17のフローチャートにおいては特に記載していないが、球払出装置1の電源OFFを検出するステップが適宜挿入されており、電源OFFを検出すると、図15のフローチャートに示すルーチンを終了する。
【0097】
(球払出装置1の球抜き動作)
図18は、球払出装置1における球抜き動作を行う球抜き状態を示す図であり、(a)は、ベース2Aを外した状態の球払出装置1を操作面側より見た斜視図、(b)はベース2Aを外した状態の球払出装置1を操作面側より見た正面図である。
【0098】
図18の(a)(b)に示すように、球抜き状態では、球抜き部材12を引き出して球排出用通路8を開放し、スクリュー10の螺旋状突起22の案内により遊技球Rを球排出用通路8に導く。このとき、球払出口5に繋がる下球通路32は螺旋状突起22によって塞がれており、下球通路32側に遊技球Rが排出されることは無い。
【0099】
球抜き状態では、制御部110によりスクリュー10の回転位置を制御して、スクリュー10の螺旋状突起22が、確実に下球通路32を塞ぎ、接触した遊技球Rを球排出用通路8に案内する所定の回転位置となるように動作させる。この所定の回転位置として、本例では、上述したように、遊技球Rを払出し可能な状態で待機させる球待機位置、つまり、スクリュー10のホームポジションとしている。スクリューを利用した球払出装置に限らず、スプロケットと用いた球払出装置においても、遊技球の払出しを終えた後、スクリューもスプロケットも必ず次の払出しを迅速に行えるように、ホームポジションで待機する。
【0100】
したがって、停電等の不測の事態による駆動停止を除いて、球抜きが必要になった状態では、スクリューもスプロケットも必ずホームポジションに位置している。したがって、所定の回転位置を、ホームポジションとしておくことで、球払出装置の既存のスクリューの制御をそのまま用いることができる。
【0101】
以上のように、球払出装置1においては、球供給通路3に球排出用通路83案内するための形状を持たせる必要がなくなり、通路構成の自由を上げることができる。また、螺旋状突起22は、前述した舌片状の球抜きガイド部材に比べて十分な強度を有しているので、遊技球を球排出用通路8に案内する部材として用いても耐久性に問題はない。また、上記構成とすることで、球排出用通路8を球払出用通路をなす下球通路32と並べて設けることができるので、球払出装置の側方に球排出用通路を設けるスペースを確保する必要もない。
【0102】
しかも、球抜き部材12および球供給通路3は、スクリュー10が所定の回転位置で停止している場合のみ、螺旋状突起22における下球通路32を塞いでいる部分に接触した遊技球を球排出用通路8に受け入れるといった、極めて余裕のない構成となっているので、球払出装置1の外形寸法を極めて小さくすることができる。
【0103】
極めて余裕のない構成であっても、制御部110が、確実に所定の回転位置にてスクリューを停止させるので、問題なく遊技球を抜き出すことができる。
【0104】
(変形例)
図19は変形例の球払出装置1’における、ベース2Aを外した状態を操作面側より見た正面図であり、(a)は払出動作が可能な通常状態を示す図であり、(b)は球抜き状態を示す図である。
【0105】
前述した例では、上球通路31は、左方向にやや傾斜していたが、図19に示すように、直線的に形成することもできる。
【0106】
〔実施形態2〕
以下、本発明の一側面における他の実施形態を、図20~24に基づいて例示する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0107】
前述したように、実施形態1の球払出装置1の場合、スクリュー10がホームポジションから3セット、4セット移動した位置では、球抜き部材12を引き出しても、遊技球Rを抜き出すことができなかった(図10図11参照)。ここで、図20の(a)(b)を用いて、遊技球Rを抜き出すことができない状態を詳しく説明する。
【0108】
図20の(a)は、球払出装置1におけるスクリュー10がホームポジションから3セット移動した位置で球抜き部材12を引き出した状態を操作面側より見た斜視図であり、(b)はこの状態を操作面側より見た正面図である。なお、図20の(a)(b)においては、ベース2Aが外され、図20の(b)においては、球抜き部材12も外された状態を示している。
【0109】
図20の(a)(b)に示すように、スクリュー10が3セット移動した位置では、先頭の遊技球R1の重心は下球通路32上にある。そのため、球抜き部材12を引き出しても、先頭の遊技球R1が球排出用通路8へ落ち込むことはない。このとき、先頭の遊技球R1は、スクリュー10の螺旋状突起22と隔壁40とに突き当たって停止している。
【0110】
先頭の遊技球R1がこのような位置で停止すると、球供給通路3の球入口4側の通路壁41の下端部41aと先頭の遊技球R1との間隔L1が、遊技球Rの直径よりも小さい。そのため、2番目の遊技球R2は球排出用通路8へ抜けることができない。通路壁41は、球抜き部材12の外周壁面12aと連続して球供給通路3の通路壁を構成する。球抜き部材12が引き出されることで、通路壁41の下端部41aが球排出用通路8の入口となる。なお、図示してはいないが、スクリュー10が4セット移動した位置でも同様である。
【0111】
スクリュー10が何らかの原因でこのような3セット、4セット移動した位置で停止した場合でも、スクリュー10をホームポジションに移動に移動させることで、遊技球Rを抜き出すことができる。
【0112】
本実施形態の球払出装置50は、スクリュー10の停止位置に関わらず、つまり、スクリューが3セット、4セット移動した位置で停止した場合もで、球抜き部材51を引き出すことで確実に遊技球Rを抜き出すことができる構成となっている。
【0113】
図21の(a)は、球払出装置50におけるスクリュー10がホームポジションから3セット移動した位置で球抜き部材51を引き出した状態を操作面側より見た斜視図であり、(b)はこの状態を操作面側より見た正面図である。なお、図21の(a)(b)においては、ベース2Aが外され、図21の(b)においては、球抜き部材51の後述する球担持部51d以外の部分の記載が省略されている。
【0114】
図21の(a)(b)に示すように、球払出装置50は、球抜き部材12に代えて球抜き部材51を備えている。球抜き部材51は球担持部51dを有する。球担持部51dは、球抜き部材51が引き出された球抜き状態で、球払出装置1における隔壁40が設けられていた箇所に位置する(図20の(a)参照)。球払出装置50において、隔壁40は設けられていない。これらの点が、実施形態1の球払出装置1と球払出装置50との主な違いである。
【0115】
図22は、球抜き部材51の斜視図である。図22に示すように、球抜き部材51は、球抜き部材12と同様に、外周壁面12aおよび把持部12bに相当する外周壁面51aおよび把持部51bを有している。球抜き部材51と球抜き部材12との異なる点は、球抜き部材51が、延長壁51cと球担持部51dとを備える点である。
【0116】
延長壁51cは、外周壁面51aの下端部から下方に延設されている。延長壁51cは、計数センサ11の上面近傍に至る長さを有し(図21の(a)参照)、球払出状態において球排出用通路8と下球通路32とを隔てる隔壁として機能する。
【0117】
球担持部51dは、延長壁51cの下端部より、把持部51bが設けられた操作面とは反対側の奥側に延設された延設部51eの先端部に設けられている。図21の(a)(b)に示すように、球担持部51dは、球抜き部材51が引き出された球抜き状態において下球通路32を塞いで、遊技球Rを担持する。球担持部51dは、スクリュー10が螺旋状突起22にて下球通路32を塞ぐ位置よりも球払出口5に近い位置で下球通路32を担持する。
【0118】
本実施形態では、球担持部51dは、球抜き部材51と一体に設けられている。そのため、球抜き部材51の動きとの連動を簡単に実現させることができる。しかしながら、球抜き部材51と一体に設けることは必須ではなく、球抜き部材が球抜き状態になるのに連動して下球通路32を塞ぐ構成であればよく、球抜き部材と別体に構成されていてもよい。
【0119】
また、本実施形態では、球担持部51dは、延設部51eの先端部に下球通路32に向かって突出した舌片状に形成されている。そして、球担持部51dは、図21(a)(b)に示すように、遊技球R1を担持する面(上面)に、球排出用通路8に向かって低くなる傾斜を有している。これにより、球担持部51dは、担持していた遊技球R1を、遊技球R1の自重を利用した転動にて球排出用通路8へ送り込むことができる。
【0120】
図23の(a)(b)は、球担持部51dと、球供給通路3を構成する上球通路31および下球通路32と、球排出用通路8との位置関係を示す図であり、図23の(a)は球払出状態を示し、図23の(b)は球抜き状態を示す。
【0121】
図23の(a)は示すように、球抜き部材51が引き出されていない球払出状態では、球担持部51dは、破線にて示す上球通路31および下球通路32よりも奥側に位置している。したがって、上球通路31から下球通路32へと流下する遊技球Rの流れに支障をきたすことは無い。この状態で、球抜き部材51の延長壁51cは、下球通路32と球排出用通路8とを仕切る隔壁として機能する。
【0122】
一方、図23の(b)は示すように、球抜き部材51が引き出された球払出状態では、球担持部51dは、下球通路32を塞ぐように下球通路32内に位置する。したがって、球抜き部材51を引き出した際、先頭の遊技球R1の重心が下球通路32側にあった場合、先頭の遊技球R1は球担持部51d上に落下して担持される。
【0123】
図24の(a)(b)は、球払出装置50において、スクリュー10がホームポジションから3セット移動した位置で、球抜き部材51を引き出す球抜き動作を説明する図であり、(a)は球抜き部材51を引き出す前を示し、(b)は球抜き部材51を引き出した状態を示す。図24の(a)(b)においてはベース2Aが外され、図24の(b)においては、球抜き部材51の球担持部51d以外の部分の記載が省略されている。
【0124】
図24の(a)に示すように、スクリュー10が3セット移動した位置では、先頭の遊技球R1の重心は下球通路32上にある。そのため、この状態で、球抜き部材51を引き出すと、図24の(b)に示すように、先頭の遊技球R1は下球通路32側へ落下する。しかしながら、球抜き部材51を引き出し動作に連動して球担持部51dが下球通路32を塞ぐので、先頭の遊技球R1は計数センサ11に達することなく、球担持部51dに担持される(保持)。
【0125】
先頭の遊技球R1が球担持部51d上に落下することで、前述した通路壁41の下端部41aと先頭の遊技球R1との間隔L2が、遊技球Rの直径よりも大きくなる。これにより、2番目の遊技球R2は、球排出用通路8へ抜けることができ、以降の遊技球Rも球排出用通路8へと抜ける。2番目以降の遊技球Rが全て排出されると、先頭の遊技球R1は球担持部51dの上面の傾斜を転がり球排出用通路8へと排出される。
【0126】
なお、本実施形態では、球担持部51dの上面に球排出用通路8に向かって低くなる傾斜を持たせた構成としている。しかしながら、球担持部51dとしては、下球通路32を塞いで、先頭の遊技球R1を担持して保持する機能さえ有していればよい。そのため、球担持部51dの上面は平面にしてもよい。その場合は、2番目以降の遊技球Rが全て排出された後に、指を引っ掛けるなどして先頭の遊技球R1を取り出せばよい。
【0127】
また、図示してはいないが、下球通路32における奥側の通路壁には、球担持部51dが下球通路32内に出没する際に通過する開口が形成される。このような開口は、通路壁に形成された段差となるため、下球通路32を流下する遊技球Rの動きに影響を及ぼす恐れがゼロではない。
【0128】
そこで、本実施形態では、図24の(b)に示すように、下球通路32の通路幅の半分よりも小さい寸法で球担持部51dが下球通路32に突き出るように構成している。このような構成することで、球担持部51dが出没するための開口は、遊技球Rが接触する部分以外に形成されるようになり、段差による影響を一切無くすることができる。
【0129】
以上のように、本実施形態の球払出装置50の構成によれば、球抜き部材が球抜き状態になるのに連動して下球通路32を塞いで先頭の遊技球R1を担持する球担持部51dが設けられている。これにより、スクリュー10の停止位置に関わらず、球抜き部材51を引き出すことで確実に遊技球Rを抜き出すことができる。
【0130】
最後に、前述した特許文献2の球払出口を塞ぐように突出する舌片状の部材の耐久性と、球担持部51dの耐久性とを比較する。特許文献2の舌片状の部材は、遊技球を抜き出す際、抜き出す全ての遊技球を受け止めるため、耐久性が必要となる。一方、球担持部51dの場合は、遊技球を抜き出す際、先頭の遊技球R1のみを受け止めて担持するものである。したがって、特許文献2の舌片状の部材のように、複数の遊技球が連続して衝突するような大きな衝撃を受けることはなく、かつ、遊技球が接触する回数も圧倒的に少ない。したがって、耐久性が問題になることはない。
【0131】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0132】
1 球払出装置
2 ケース
2A ベース
2B カバー
3 球供給通路(球通路)
4 球入口
5 球払出口
7 モータ
7a モータ軸
8 球排出用通路
10 スクリュー
11 計数センサ
12 球抜き部材
12a 外周壁面
14 スクリューカバー
15 モータカバー
21 軸部
22 螺旋状突起
23・23 軸受
31 上球通路
32 下球通路(球払出用通路)
33 湾曲通路
50 球払出装置
51 球抜き部材
51a 外周壁面
51c 延長壁
51d 球担持部
100 遊技機
109 遊技盤
110 制御部
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