(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/792 20140101AFI20220705BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220705BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220705BHJP
【FI】
A63F13/792
A63F13/69
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022024859
(22)【出願日】2022-02-21
(62)【分割の表示】P 2018242342の分割
【原出願日】2016-12-06
【審査請求日】2022-02-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100167955
【氏名又は名称】山野 美可
(72)【発明者】
【氏名】大友 崇弘
(72)【発明者】
【氏名】新井 健祐
(72)【発明者】
【氏名】平井 隼人
(72)【発明者】
【氏名】西木 淳郎
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第5990827(JP,B1)
【文献】特開2015-229042(JP,A)
【文献】特開2014-198086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
月毎に設定された月額料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御する第1手段、
課金ユーザに対して、月額料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、月内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その月内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与する第2手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記第1手段は、先月分の月額料金を支払った課金ユーザが今月分の月額料金を支払っていない場合に、先月分の月額料金の支払いに対する特典によって、先月においてゲームを有利に進行可能に制御するだけではなく、先月の経過後においても限られた期間内でゲームを有利に進行可能に制御する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
一定期間毎に設定されたゲーム料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御する第1手段、
課金ユーザに対して、一定期間分のゲーム料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、一定期間内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その一定期間内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与する第2手段、
として機能させるプログラム。
【請求項4】
前記第1手段は、前回の一定期間分のゲーム料金を支払った課金ユーザが今回の一定期間分のゲーム料金を支払っていない場合に、前回の一定期間分のゲーム料金の支払いに対する特典によって、前回の一定期間においてゲームを有利に進行可能に制御するだけではなく、前回の一定期間経過後においても限られた期間内でゲームを有利に進行可能に制御する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
月毎に設定された月額料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御する第1手段と、
課金ユーザに対して、月額料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、月内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その月内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与する第2手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項6】
一定期間毎に設定されたゲーム料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御する第1手段と、
課金ユーザに対して、一定期間分のゲーム料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、一定期間内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その一定期間内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与する第2手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが、
月毎に設定された月額料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御することと、
課金ユーザに対して、月額料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、月内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その月内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与することと、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータが、
一定期間毎に設定されたゲーム料金を支払った課金ユーザであるか又は支払っていない非課金ユーザであるかにかかわらずゲームプレイ可能に制御し、課金ユーザの場合にはゲームを有利に進行可能に制御することと、
課金ユーザに対して、一定期間分のゲーム料金の支払いに対する特典として、ゲームを有利に進行できるように設定することに加え、一定期間内にログインした非課金ユーザが段階的に獲得できる所定報酬を、その一定期間内にログインした課金ユーザがまとめて獲得できるように設定することの特典を付与することと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ログインしたことに対するログイン特典をユーザーに付与する情報処理装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、このログイン特典は1日1回に限りユーザーに付与される。例えば、1ヶ月間にログイン特典を継続して受け取るためには、ユーザーは1ヶ月かけて毎日ログインし続けなければならない。このように一定期間分のログイン特典を段階的に受け取ることは、継続的に恩恵を受けることができるものの、ユーザーにとって却って煩わしい場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、一定期間分のログイン特典をユーザーが簡単に受け取れるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
一定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザーであるか否かを特定するための情報が含まれるユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶部と、
一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーが、一定期間内にログインしたことによってログイン特典を付与する特典付与部と、
一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーに対して、一定期間分のログイン特典又は代替特典を一括で付与する特典一括付与部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、ユーザーは、一定期間分のゲーム料金を支払うことによって、一定期間分のログイン特典をまとめて受け取ることが可能となる。これにより、ログイン特典を段階的に受け取るために一定期間かけてログインし続けるといった煩わしさがなくなるので、一定期間分のログイン特典を簡単に受け取ることが可能となる。
【0007】
また、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーが一定期間内にログインした際に、ログイン特典を付与するゲーム画面を表示させ、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが一定期間内にログインした際には、前記ゲーム画面を表示させない制御を行なう表示制御部を備えることが望ましい。
これにより、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーについては、ログイン特典を付与するゲーム画面の表示が省略されることになるため、ログイン時に煩わしさが解消される。
【0008】
また、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間内に限って有利となるようにゲームの進行を制御するゲーム制御部を備えることが望ましい。
これにより、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間分のログイン特典を一括で受け取ったことに満足せずに、一定期間内においても積極的にゲームプレイするようになる。
【0009】
また、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間が経過した後に限って有利となるようにゲームの進行を制御するゲーム制御部を備えることが望ましい。
これにより、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間分のログイン特典を一括で受け取ったことに満足せずに、一定期間の経過後においても積極的にゲームプレイするようになる。
【0010】
また、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間のうちの一部の期間において有利となるようにゲームの進行を制御するゲーム制御部を備えることが望ましい。
これにより、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーが、一定期間の途中でゲームを中断したとしても、一定期間のうちの一部の期間において再びゲームプレイするようになる。
【0011】
また、前記特典一括付与部は、
一定期間分のゲーム料金を支払うために必要となる操作がユーザーによって一定期間内に行われたことにより、一定期間が終了するまでの残存期間を求め、
一定期間分のログイン特典又は代替特典のうち、残存期間分のログイン特典又は代替特典を、前記ユーザーに対して一括で付与することが望ましい。
これにより、一定期間が終了するまでの残存期間を長くするべく、一定期間分のゲーム料金を支払うために必要となる操作をユーザーが早期に行うようになる。そのため、一定期間分のゲーム料金が積極的に支払われるようになる。
【0012】
また、コンピューターを、
一定期間毎に設定されたゲーム料金を支払ったユーザーであるか否かを特定するための情報が含まれるユーザー情報を記憶するユーザー情報記憶手段、
一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーが、一定期間内にログインしたことによってログイン特典を付与する特典付与手段、
一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーに対して、一定期間分のログイン特典又は代替特典を一括で付与する特典一括付与手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、一定期間分のログイン特典を簡単に受け取ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの一例を示す構成図である。
【
図2】第1実施形態に係るコンピューターの一例を示すハードウェア構成図である。
【
図3】第1本実施形態に係るサーバー装置の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】第1本実施形態に係るクライアント端末の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】第1実施形態におけるログインボーナスの一括付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【
図7】月額課金ユーザー情報の一例を示す構成図である。
【
図8】ログインボーナス情報の一例を示す構成図である。
【
図9】ログインボーナス一括付与画面の一例を示すイメージ図である。
【
図10】第1実施形態におけるログインボーナスの付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【
図12】第2実施形態におけるログインボーナスの一括付与、及び、キャラクター能力の再設定に関する動作例を説明するフローチャートである。
【
図13】キャラクター能力が再設定される有効期間について説明する図である。
【
図14】キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例1について説明する図である。
【
図15】キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例2について説明する図である。
【
図16】キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例3について説明する図である。
【
図17】第2実施形態におけるログインボーナスの一括付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【
図18】今月が終了する末日までの残存日数について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明は一定期間毎のゲーム料金(例えば、1ヶ月分の月額料金や、日数分の定額料金)を支払ったユーザーがプレイするゲームを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0015】
[第1実施形態]
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0016】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0017】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、第1実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0019】
コンピューター50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0020】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0021】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0022】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0023】
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0024】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0025】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0026】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0027】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0028】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0029】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0030】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、第1実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0031】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0032】
サーバー制御部200は、各種ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、ゲーム制御部201、特典付与部202、特典一括付与部203、決済制御部204、及び表示制御部205を含む。
【0033】
ゲーム制御部201は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、後述する対戦ゲームや抽選ゲーム等の各種ゲームの進行を制御する。本実施形態におけるゲーム制御部201は、対戦ゲーム制御部及び抽選ゲーム制御部としても機能する。
【0034】
特典付与部202は、ログインしたことによってユーザーに対してログイン特典を付与する。本実施形態における特典付与部202は、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーが、一定期間内にログインしたことによってログイン特典を付与する。
【0035】
特典一括付与部203は、一定期間分のログイン特典を一括で付与する。本実施形態における特典一括付与部203は、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザー、及び、一定期間分のゲーム料金を支払っていないユーザーのうち、一定期間分のゲーム料金を支払ったユーザーに対して、一定期間分のログイン特典を、一定期間内に一括で付与する。
【0036】
決済制御部204は、一定期間分のゲーム料金を支払うために必要となる操作がユーザーによって行われると、そのユーザーに関する決済処理を制御する。本実施形態における決済制御部204は、ユーザーのクレジット情報(クレジット番号等)に基づいて決済処理を行なう。
【0037】
表示制御部205は、例えば、ログイン時にログイン特典を付与するゲーム画面のデータや、対戦ゲームや抽選ゲームの進行等に従いゲーム画面のデータを生成して、クライアント端末10の画面表示を制御する。
【0038】
サーバー記憶部220は、各種ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、ユーザー情報記憶部222、及びログインボーナス情報記憶部223を含む。
【0039】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報には、対戦ゲームや抽選ゲームで利用される各種キャラクターや、ログイン特典として利用される各種キャラクター等が設定されている。
【0040】
ユーザー情報記憶部222は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報には、ユーザーのランク、ユーザーが所持する各種キャラクター、一定期間毎のゲーム料金を支払ったユーザー(月額課金ユーザー)であるか否かを特定するための情報等が設定されている。
【0041】
ログインボーナス情報記憶部223は、特典情報記憶部の一例であって、ログイン特典の一例としてのログインボーナスに関するログインボーナス情報(ログイン特典情報)を記憶している。ログインボーナス情報記憶部223が記憶するログインボーナス情報には、ユーザーがログインした際に付与されるログインボーナスの種類や数量等が一定期間毎に設定されている。
【0042】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0043】
《クライアント端末》
図4は、第1実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図4に示す機能ブロックにより実現される。
【0044】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0045】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0046】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0047】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20がゲームの進行や表示制御を行うが、クライアント端末10が行ってもよい。具体的には、サーバー制御部200が有する機能部の少なくとも一部を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にする一方で、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0048】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0049】
<概要>
ここでは、第1実施形態におけるシステムの概要について説明する。本実施形態におけるシステムでは、対戦ゲーム及び抽選ゲームがユーザーに提供される。
【0050】
本実施形態における対戦ゲームは、複数キャラクターから構成されるパーティに対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
【0051】
この対戦ゲームには、敵キャラクターを倒すことを目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自らが所持するキャラクター等を用いてパーティを結成し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。その対戦中には、その選択されたクエストにて獲得可能に設定されたキャラクターがユーザーに付与される場合がある。
【0052】
本実施形態における抽選ゲームは、ユーザーからキャラクターの抽選実行の操作を受け付けると、抽選対象である複数のキャラクターの中から各キャラクターの抽選確率に基づきいずれかのキャラクターを選択し、その選択されたキャラクターをユーザーに対して付与するゲームである。
【0053】
この抽選ゲームでは、高いレアリティが設定されているキャラクターであるほど低い抽選確率が設定されている。ユーザーは、抽選ゲームで手に入れたキャラクターを用いて自己のパーティを構成し対戦ゲームを行うことができる。
【0054】
また、本実施形態におけるシステムでは、1ヶ月毎(一定期間毎)のゲーム料金(月額料金)を支払うことにより、月額課金ユーザーになることができる。月額課金ユーザーになると、例えば今月分のゲーム料金を支払った場合に、今月中の1ヶ月間に限って恩恵を受けることができる。
【0055】
例えば、今月分のゲーム料金を支払っていないユーザー(通常ユーザー)においては、今月中の1ヶ月間内にゲームにログインすると、1日1回に限ってログインボーナスを受け取ることができる。そして、この1ヶ月間にログインボーナスを継続して受け取るためには、1ヶ月かけて毎日ログインし続けなければならない。そのため、通常ユーザーは、このように一定期間分のログインボーナスを段階的に受け取ることを煩わしいと感じる場合がある。
【0056】
これに対して、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーは、今月分のログインボーナスを一括で受け取ることが可能となる。このため、月額課金ユーザーは、ログインボーナスを段階的に受け取るために1ヶ月かけてログインし続けるといった煩わしさが解消されるので、一定期間分のログインボーナスを簡単に受け取ることが可能となる。
【0057】
<動作>
《ログインボーナスの一括付与》
図5は、第1実施形態におけるログインボーナスの一括付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0058】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に料金支払画面が表示されているときに、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作受付部150は、この料金支払画面においてかかる操作がユーザーによって行われると、このユーザーの操作に基づく操作内容を受け付ける。
【0059】
クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に対してユーザーIDやパスワード等を含む操作情報等を伴う今月分のゲーム料金についての決済要求を送信する(ステップS11)。
【0060】
次に、サーバー装置20の決済制御部204は、クライアント端末10から今月分のゲーム料金についての決済要求を受け付けると、ユーザーIDやパスワード等を含む操作情報に従って、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報からそのユーザーのクレジット情報を取得し、その取得したクレジット情報を用いて今月分のゲーム料金を引き落とすように決済処理を実行する(ステップS12)。
【0061】
なお、この決済処理では、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作が行われたことにより、今月分のゲーム料金を即座に引き落とすのではなく、今月分のゲーム料金の支払い予約(又は更新予約)を行なうことも可能である。そして、今月の末日になったタイミングで決済を完了させてもよい。
【0062】
図6は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。
図6に示すユーザー情報は、項目としてユーザーID、アイテムの所持数、所持キャラクター、パーティ、クレジット情報、ログ履歴情報、月額課金ユーザー情報等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。アイテムの所持数は、ユーザーが所持するアイテムの個数を示す情報である。このアイテムは、対戦ゲームや抽選ゲームをプレイする際に消費されるアイテムである。所持キャラクターは、現時点においてユーザーが所持する1又は複数の各種キャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点における所持キャラクターの能力値(レベル、攻撃力、防御力等)も併せて設定されている。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。クレジット情報は、ユーザーが設定したクレジット番号や口座番号に関する情報である。ログ履歴情報は、ユーザーのログ履歴を示す情報である。月額課金ユーザー情報は、月額課金ユーザーに関する情報である。
【0063】
次に、サーバー装置20のゲーム制御部201は、このようにして決済処理が正常に行われると、そのユーザー情報に設定された月額課金ユーザー情報の更新を行ない、料金支払画面にて操作を行なったユーザーを今月の月額課金ユーザーとして設定する(ステップS13)。
【0064】
図7は、月額課金ユーザー情報の一例を示す構成図である。
図7に示す月額課金ユーザー情報は、項目として支払対象、月額課金ユーザー、支払日時等を有する。支払対象は、月額料金の支払い対象となる月を示す情報である。ここでは、今月は9月であるものとし、ユーザーが9月分のゲーム料金を支払い終えていることと、先月である8月分のゲーム料金及び翌月である10月分のゲーム料金を支払っていないことが示されている。月額課金ユーザーは、その支払対象となる月の月額課金ユーザーとなったユーザーであるか否かを示す情報である。支払日時は、その月分のゲーム料金を支払った日時を示す情報である。
【0065】
次に、サーバー装置20の特典一括付与部203は、上記のステップS13の処理にて設定された今月の月額課金ユーザーに対して、今月分のログインボーナスを一括で付与する(ステップS14)。
【0066】
具体的には、サーバー装置20の特典一括付与部203は、ログインボーナス情報記憶部223が記憶するログインボーナス情報に基づき、今月に設定されている全てのログインボーナスをまとめて月額課金ユーザーに付与する。例えば、今月が9月であるものとすると、30日分(1ヶ月分)のログインボーナスが一括で付与されることになる。
【0067】
図8は、ログインボーナス情報の一例を示す構成図である。
図8に示すログインボーナス情報は、項目として特典ID、提供期間、特典内容等を有する。特典IDは、特典を一意に識別するための情報である。提供期間は、ログインボーナスを付与可能な期間を示す情報である。特典内容は、その提供期間中にログインした際に付与されるログインボーナスの内容を示す情報である。ここでは、アイテムやキャラクターがログインボーナスとして設定されており、図中にて括弧書きで示すように、付与されるアイテムやキャラクターの個数も併せて設定されている。
【0068】
次に、サーバー装置20の特典一括付与部203は、ログインボーナスの一括付与に関するゲーム画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部205に画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部205は、特典一括付与部203から画面表示制御の実行を要求されると、ログインボーナス一括付与画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう(ステップS15)。
【0069】
図9は、ログインボーナス一括付与画面の一例を示すイメージ図である。このログインボーナス一括付与画面500には、9月分のログインボーナスが一括で付与されたこと、及び、9月の1ヶ月間において毎日のログインボーナスを受け取ることができないことが表示されている。
【0070】
このようにして、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーは、クライアント端末10においてこのログインボーナス一括付与画面を見ることで、今月分のログインボーナスが一括で付与されたことを確認することができる。
【0071】
《ログインボーナスの付与》
図10は、第1実施形態におけるログインボーナスの付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0072】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に対戦ゲームのログイン画面が表示されているときに、対戦ゲームにログインするためのログイン操作をクライアント端末10に対して行う。クライアント端末10の操作受付部150は、このログイン画面にてユーザーによるログイン操作が行われると、ユーザーのログイン操作に基づく操作内容を受け付ける。
【0073】
クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に対してユーザーIDやパスワード等を含むログイン操作情報等を伴う対戦ゲームについてのログイン要求を送信する(ステップS21)。
【0074】
次に、サーバー装置20のゲーム制御部201は、クライアント端末10から対戦ゲームについてのログイン要求を受け付けると、ユーザーIDやパスワード等を含むログイン操作情報に従って、その対戦ゲームに関するログイン処理を実行する(ステップS22)。
【0075】
具体的には、サーバー装置20のゲーム制御部201は、ログイン要求に伴われたユーザーID等に基づき、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報を参照してユーザー認証を行なう。サーバー装置20のゲーム制御部201は、正常にユーザー認証すると、そのユーザー情報に設定されたログ履歴情報の更新を行ない、その対戦ゲームのログイン日時を追加する。
【0076】
図11は、ログ履歴情報の一例を示す構成図である。
図11に示すログ履歴情報は、項目としてログID、ログイン日時、ログアウト日時等を有する。ログIDは、ログデータを一意に識別するための情報である。ログイン日時は、ユーザーが対戦ゲームにログインした日時を示す情報である。ログアウト日時は、ユーザーがログアウトした日時を示す情報である。
【0077】
次に、サーバー装置20のゲーム制御部201は、このようにして対戦ゲームに関するログイン処理が終了すると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報から月額課金ユーザー情報を取得し、その取得した月額課金ユーザー情報を参照して、そのログインしたユーザーが今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーであるか否かを判定する(ステップS23)。
【0078】
この判定の結果により、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーであると判定された場合には、後述するステップS26の処理に進む。その一方で、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーでないと判定された場合には、次のステップS24の処理に進む。
【0079】
次に、サーバー装置20の特典付与部202は、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーでないと判定された場合には(ステップS23:NO)、ログインボーナス情報記憶部223が記憶するログインボーナス情報に基づき、今月分のログインボーナスのうちの本日のログインボーナスを、今月分のゲーム料金を支払っていない通常ユーザーに対して付与する(ステップS24)。
【0080】
具体的には、サーバー装置20の特典付与部202は、ログインボーナス情報記憶部223が記憶するログインボーナス情報に基づき、その日に最初にログインしたときにのみ、その日に設定されたログインボーナスを付与する。つまり、1日1回だけログインボーナスが付与されることになる。
【0081】
なおここでは、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーについては、今月分のログインボーナスが既に一括で付与されているので、本日のログインボーナスが重複して付与されないようになっている。
【0082】
次に、サーバー装置20の特典付与部202は、このようにして今月分のゲーム料金を支払っていない通常ユーザーに対して本日のログインボーナスを付与すると、ログインボーナスの付与に関するゲーム画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部205に画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部205は、特典付与部202から画面表示制御の実行を要求されると、ログインボーナス付与画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう(ステップS25)。
【0083】
このように本実施形態においては、今月分のゲーム料金を支払っていない通常ユーザーに対して、ログインボーナス付与画面が表示されることになるが、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーに対しては、ログインボーナス付与画面が表示されずに省略されることになる。そのため、ログイン時に煩わしさが解消される。
【0084】
次に、サーバー装置20の表示制御部205は、ログインボーナス付与画面から遷移させて、メニュー画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう(ステップS26)。
【0085】
以上のとおり、第1実施形態に係る情報処理システム1によれば、今月分のゲーム料金を支払うことで月額課金ユーザーになると、今月分のゲーム料金を支払ったことに対する特典として、今月分のログインボーナスを一括で受け取ることが可能となる。これにより、今月分のログインボーナスを段階的に受け取るために1ヶ月かけて毎日ログインし続けるといった煩わしさが解消されるので、今月分のログインボーナスを簡単に受け取ることが可能となる。
【0086】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態に係る情報処理システム1について説明する。第2実施形態に係る情報処理システム1の構成は、上述した第1実施形態に係る情報処理システム1と同様である。
【0087】
上記の第1実施形態では、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、今月分のゲーム料金を支払ったことに対する特典として、今月分のログインボーナスを一括で受け取ることができるようにしたものである。
【0088】
これに対して、第2実施形態においては、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、今月分のゲーム料金を支払ったことに対する特典として、今月分のログインボーナスを一括で受け取ることができると共に、今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるようにした。
【0089】
<動作>
《ログインボーナスの一括付与、及び、キャラクター能力の変動》
図12は、第2実施形態におけるログインボーナスの一括付与、及び、キャラクター能力の再設定に関する動作例を説明するフローチャートである。
図13は、キャラクター能力が再設定される有効期間について説明する図である。
【0090】
図13においては、今月が「9月」であり、翌月が「10月」であるものとし、9月分のゲーム料金の支払いによって月額課金ユーザーとなるものとする。また、
図12に示すフローチャートにおけるステップS31~ステップS33の処理、及び、ステップS35~ステップS36の処理は、第1実施形態と共通しており、
図5に示すフローチャートにおけるステップS11~ステップS15の処理と同様である。よって、以下では、ステップS34の処理について説明する。
【0091】
図12に示すように、サーバー装置20のゲーム制御部201は、ステップS33の処理にて今月分のゲーム料金の支払いによって今月の月額課金ユーザーとして設定されると、今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるようにキャラクター能力の設定を行なう(ステップS34)。
【0092】
具体的には、サーバー装置20のゲーム制御部201は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報から、その月額課金ユーザーの所持キャラクターを取得する。そして、サーバー装置20のゲーム制御部201は、その取得した所持キャラクターの現時点における能力値の再設定を行なう。ここでは、
図13に示すように、今月中の1ヶ月間内に限って対戦ゲームで有利に対戦できるように、所持キャラクターの現時点における能力値(レベルや攻撃力等)を上昇させる。
【0093】
これにより、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、今月分のログインボーナスを一括で受け取ったことに満足せずに、今月の1ヶ月間内においても積極的にゲームプレイするようになることが期待できる。
【0094】
《変形例1》
図14は、キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例1について説明する図である。
【0095】
第2実施形態においては、上記にように今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるように設定するだけではなく、今月中の1ヶ月が経過した後において対戦ゲームを有利に進行できるように設定することも可能である。
【0096】
すなわち、サーバー装置20のゲーム制御部201は、その取得した所持キャラクターの現時点における能力値の再設定を行なう際、
図14に示すように、翌月中の1ヶ月間内に限って対戦ゲームで有利に対戦できるように、所持キャラクターの現時点における能力値を上昇させることも可能である。
【0097】
これにより、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、今月分のログインボーナスを一括で受け取ったことに満足せずに、今月の1ヶ月間が経過した後においても継続的にゲームプレイするようになることが期待できる。
【0098】
《変形例2》
図15は、キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例2について説明する図である。
【0099】
第2実施形態においては、上記にように今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるように設定するだけではなく、今月中の1ヶ月間のうちの一部の期間において対戦ゲームを有利に進行できるように設定することも可能である。
【0100】
すなわち、サーバー装置20のゲーム制御部201は、その取得した所持キャラクターの現時点における能力値の再設定を行なう際、
図15に示すように、例えば今月中の1ヶ月間のうちの後半に限って対戦ゲームで有利に対戦できるように、所持キャラクターの現時点における能力値(レベルや攻撃力等)を上昇させることも可能である。
【0101】
これにより、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、例えば今月中の1ヶ月間のうちの前半においてゲームプレイを中断したとしても、後半において再びゲームプレイするようになることが期待できる。
【0102】
《変形例3》
図16は、キャラクター能力が再設定される有効期間の変形例3について説明する図である。
【0103】
第2実施形態においては、変形例2のように今月中の1ヶ月間において一部の期間を1度だけ設定するのではなく、一部の期間を複数設定することも可能である。
【0104】
すなわち、サーバー装置20のゲーム制御部201は、その取得した所持キャラクターの現時点における能力値の再設定を行なう際、
図16に示すように、例えば今月中の1ヶ月間に2度の所定期間を設定して、それぞれの所定期間に限って対戦ゲームで有利に対戦できるように、所持キャラクターの現時点における能力値を上昇させることも可能である。
【0105】
これにより、今月分のゲーム料金を支払った月額課金ユーザーが、今月中の1ヶ月間においてゲームプレイを中断したとしても、復帰するチャンスが増えるので、より積極的に再びゲームプレイするようになることが期待できる。
【0106】
[第3実施形態]
続いて、第3実施形態に係る情報処理システム1について説明する。第3実施形態に係る情報処理システム1の構成は、上述した第1実施形態に係る情報処理システム1と同様である。
【0107】
上記の第1実施形態では、今月の1ヶ月間内に、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作が行われれば、今月分のゲーム料金を支払ったことに対する特典として、ユーザーが一律に今月分のログインボーナスを一括で受け取ることができるようにしたものである。
【0108】
これに対して、第2実施形態においては、今月の1ヶ月間内に、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作が行われると、今月分のログインボーナスのうち、今月の1ヶ月が終了するまでの残存期間分のログインボーナスを一括で受け取ることができるようにした。
【0109】
<動作>
《ログインボーナスの一括付与》
図17は、第2実施形態におけるログインボーナスの一括付与に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0110】
図17に示すフローチャートにおけるステップS41~ステップS43及びステップS46の処理は、第1実施形態と共通しており、
図5に示すフローチャートにおけるステップS11~ステップS13及びステップS15の処理と同様である。よって、以下では、ステップS44~ステップS45の処理について説明する。
【0111】
図17に示すように、サーバー装置20の特典一括付与部203は、ステップS43の処理にて今月分のゲーム料金の支払いによって今月の月額課金ユーザーとして設定されると、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作が月額課金ユーザーによって行われた日から今月が終了する末日までの残存日数を求める(ステップS44)。
【0112】
次に、サーバー装置20の特典一括付与部203は、上記のステップS44の処理にて今月が終了する末日までの残存日数が求められると、残存日数分のログインボーナスを一括で付与する(ステップS45)。
【0113】
具体的には、サーバー装置20の特典一括付与部203は、ログインボーナス情報記憶部223が記憶するログインボーナス情報に基づき、今月に設定されている全てのログインボーナスのうち、今月が終了する末日までに残存する各日に設定されたログインボーナスをまとめて月額課金ユーザーに付与する。
【0114】
図18は、今月が終了する末日までの残存日数について説明する図である。
図18においては、今月が「9月」であるものとし、9月分のゲーム料金の支払いによって月額課金ユーザーとなるものとする。
【0115】
例えば、9月10日に今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作がユーザーによって行われた場合には、今月が終了する9月30日までの残存日数が20日となるので、30日分(1ヶ月分)のログインボーナスのうち、20日分のログインボーナス(つまり、9月11日から9月30日に設定されたログインボーナスのすべて)が一括で付与されることになる。
【0116】
また例えば、9月20日に今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作がユーザーによって行われた場合には、今月が終了する9月30日までの残存日数が10日となるので、30日分(1ヶ月分)のログインボーナスのうち、10日分のログインボーナス(つまり、9月21日から9月30日に設定されたログインボーナスのすべて)が一括で付与されることになる。
【0117】
これにより、今月が終了する末日までの残存日数が長いほど多くのログインボーナスを受け取ることができるので、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作をユーザーが早期に行うようになる。その結果、今月分のゲーム料金が積極的に支払われるようになる。
【0118】
[その他の実施形態]
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0119】
<代替特典>
前述の実施形態では、特典一括付与部203は、一定期間分のログイン特典ではなく、一定期間分の代替特典を一括で付与しても良い。
【0120】
例えば、今月が「9月」であるものとし、9月分のゲーム料金の支払いによって月額課金ユーザーとなるものとする。そして、9月1日から9月15日までのログインボーナスの特典内容は決定されているが、9月16日から9月30日までのログインボーナスの特典内容については未だ決定されてないものとする。この場合には、30日分(1ヶ月分)のログインボーナスの特典内容が全て決定されていないので、9月分のログインボーナスを一括で付与できないことになってしまう。そこで、未だ特典内容が決定されていない9月16日から9月30日までのログインボーナスとして代替アイテムを各日に設定する。そして、9月分のログインボーナスを一括で付与する際には、その15日分の代替アイテムを含む30日分(1ヶ月分)のログインボーナスを一括で付与する。
【0121】
また例えば、9月分のログインボーナスを一括で付与する際には、9月1日から9月30日までに設定されたログインボーナスすべてをそのまま一括で付与せずに、それよりも価値の高い30日分(1ヶ月分)の代替特典を一括で付与してもよい。
【0122】
<今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作>
前述の実施形態では、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作として、今月分のゲーム料金を支払う支払操作を行なうことによって、今月分のログインボーナスを一括で受け取ることができる。また、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作として、今月分のゲーム料金を支払う前段階となるその支払いを約束する予約操作を行なうことによって、今月分のログインボーナスを一括で受け取るようにすることも可能である。さらに、先月分のゲーム料金に引き続き今月分のゲーム料金を支払う場合には、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作として、先月分に続き今月分のゲーム料金を支払うための更新操作を行なうことによって、今月分のログインボーナスを一括で受け取るようにすることも可能である。また、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作として、今月分のゲーム料金を支払うための更新の前段階となるその更新を約束する更新予約操作を行なうことによって、今月分のログインボーナスを一括で受け取るようにすることも可能である。
【0123】
なお、先月分に続き今月分のゲーム料金を支払うための更新操作を行なった複数の月額課金ユーザーのうち、更新操作を行なった日が近いユーザー同士をマッチングして、共通のゲームをプレイできるように設定することも可能である。同様に、更新予約操作を行なった日が近いユーザー同士をマッチングすることも可能である。これにより、継続的にゲームプレイする月額課金ユーザー同士を、効率良くマッチングすることができる。
また、先月分に続き今月分のゲーム料金を支払うための更新操作を行なった月額課金ユーザーに対して、一括で付与される今月分のログインボーナスとは別に、更新特典を付与することも可能である。このとき、今月の1ヶ月間で更新操作を早期に行なうほど、価値の高い更新特典とすることも可能である。
【0124】
<ゲーム料金>
前述の実施形態では、今月分のゲーム料金を一律に設定するのではなく、今月分のゲーム料金を支払うために必要となる操作がユーザーによって行われた日から今月が終了する末日までの残存日数に応じたゲーム料金を設定することも可能である。例えば、残存日数が30日である場合に、ゲーム料金を1500円とし、残存日数が20日である場合に、ゲーム料金を1000円とし、残存日数が10日である場合には、ゲーム料金を500円としてもよい。これに加えて、今月が終了する末日までの残存日数に応じたゲーム料金をユーザーが選択できるようにし、その選択された残存日数分のログインボーナスをユーザーに一括で付与してもよい。
【0125】
また、ゲーム料金は料金を支払った日または翌日以降の所定日数分に応じて設定されてもよい。この場合、ユーザーに一括で付与されるログインボーナスは今月分に限らない。例えば、ユーザーによるゲーム料金を支払うための操作に基づいて、月を跨いで1ヶ月分のログインボーナスを一括で付与しても良い。
【0126】
<対戦ゲームを有利に進行>
前述の第2実施形態では、今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるようにすべく、月額課金ユーザーの所持キャラクターに設定された能力値を上昇させる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるように、特別な武器やアイテムをレンタルすることも可能である。また例えば、今月中の1ヶ月間において対戦ゲームを有利に進行できるように、対戦ゲームをプレイする際に消費されるアイテムの数量を軽減させることも可能である。
【0127】
<決済制御部>
前述の実施形態では、サーバー装置20が決済制御部204を備える場合を例に挙げて説明したが、決済制御部204を他のサーバー装置に設けることによって決済処理を制御することも可能である。
【符号の説明】
【0128】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピューター
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 要求送信部
102 応答受信部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 ゲーム制御部
202 特典付与部
203 特典一括付与部
204 決済制御部
205 表示制御部
220 サーバー記憶部
221 キャラクター情報記憶部
222 ユーザー情報記憶部
223 ログインボーナス情報記憶部
240 サーバー通信部
500 ログインボーナス一括付与画面
B バスライン
N ネットワーク