(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-07
(45)【発行日】2022-07-15
(54)【発明の名称】内側カバーを含むバッテリーモジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/211 20210101AFI20220708BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20220708BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20220708BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20220708BHJP
H01M 50/569 20210101ALI20220708BHJP
H01M 50/287 20210101ALI20220708BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20220708BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M50/548 301
H01M50/50 101
H01M50/507
H01M50/569
H01M50/287
H01M50/249
(21)【出願番号】P 2020551533
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 KR2019018145
(87)【国際公開番号】W WO2020138849
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】10-2018-0169969
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-ヒョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ド-ヒュン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン-ヨブ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-ハ・ジョン
【審査官】村岡 一磨
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0099440(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0038253(KR,A)
【文献】特開2014-078372(JP,A)
【文献】特開2018-113097(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向へ突出するように形成された電極リードを備え、左右方向へ相互に積層された複数の二次電池を備えるセルアセンブリーと、
前記セルアセンブリーの電極リードが形成された前方または後方に位置し、板状の本体部を有するバスバーフレーム、及び前記バスバーフレームの外側面に取り付けられ、前記複数の二次電池の電極リードを相互に電気的に接続するように伝導性金属を有するバスバーを備えたバスバーアセンブリーと、
前記セルアセンブリーの外側に位置し、プレート状に形成され、外周縁に面取り部が形成されたプレート部、及び前記プレート部の外周縁の一部に位置し前記バスバーフレームの本体部の一端部と結合する結合部が備えられた内部カバーと、
前記セルアセンブリー及び前記内部カバーが内部に挿入されるモジュールハウジングと、
を含むことを特徴とする、バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記プレート部は、横たえた形態の四角プレートであり、前方向、後方向、左方向、及び右方向の各々の端部には面取り部が形成され、
前記面取り部は、前記プレート部の
末端部へ進むほど内側方向へ傾いた構造を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記モジュールハウジングは、両端が開放された管状
の構造であり、
前記モジュールハウジングの開放された両端には面取り部が形成され、
前記面取り部は、両端へ進むほど外側方向へ傾いた構造を有することを特徴とする、請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記モジュールハウジングの内側面には、内側方向へ突出し、前記モジュールハウジングの開放された両端へ長く延びた線状突起が形成され、
前記内部カバーのプレート部の外側面には、前記線状突起が挿入されて移動可能に内側方向へ凹み、前記線状突起が延びた方向へ長く延びたガイド溝が形成されたことを特徴とする、請求項3に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記バスバーフレームの本体部の一端部には、前記内部カバーの結合部とヒンジ結合構造で結合する締結部が備えられたことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記バスバーフレームの本体部は、内側方向へ突出した形態の突出部が備えられ、
前記内部カバーのプレート部は、前記バスバーフレームと結合した一端部に前記突出部が挿入されるように内側方向へ凹んだ挿入溝が形成されたことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記バッテリーモジュールは、保護回路モジュールをさらに含み、
前記保護回路モジュールは、
前後方向へ長く延びた形態であり、導線パターンが形成された印刷回路基板と、
前記印刷回路基板の前後方向の両端部に形成され、前記二次電池の電圧を測定するように導線を備えた電圧センシング端子と、を備え、
前記内部カバーのプレート部の内側下面には、前記印刷回路基板の少なくとも一部が挿入されるように内部に凹んだ凹み部が備えられたことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
前記バスバーフレームの本体部の下端には、前記セルアセンブリーの一部を上方へ支持するように内側方向へ突出して延びた支持板が備えられたことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項9】
前記支持板は、内側方向へ進むほど前記支持板の少なくとも一部の幅が次第に減少して中央部分が鋭くなる端部ラインを有することを特徴とする、請求項8に記載のバッテリーモジュール。
【請求項10】
前記支持板は、内側方向の末端へ進むほど厚さが薄くなる傾斜構造を有することを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のバッテリーモジュール。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のバッテリーモジュールを少なくとも一つ以上を含む、バッテリーパック。
【請求項12】
請求項11に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内側カバーを含むバッテリーモジュールに関し、より詳しくは、組立過程で発生する内部構成の損傷を最小化したバッテリーモジュールに関する。
【0002】
本出願は、2018年12月26日出願の韓国特許出願第10-2018-0169969号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートブックPC、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれ、反復的な充放電の可能な高性能二次電池についての研究が活発に進行しつつある。
【0004】
現在、商用化した二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあり、このうち、リチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由で、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材を各々正極活物質と負極活物質に用いる。また、リチウム二次電池は、正極活物質と負極活物質が各々塗布された正極板と負極板とがセパレーターを挟んで配置された電極組立体と、このような電極組立体を電解液と共に封止収納する外装材、即ち、電池ケースを備える。
【0006】
なお、リチウム二次電池は、外装材の形状に応じて、電極組立体が金属缶に内蔵されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内蔵されているパウチ型二次電池と、に分けることができる。
【0007】
このうち、パウチ型二次電池は、複数の二次電池を収容するモジュールハウジング、及び複数の二次電池を電気的に接続するように構成されたバスバーアセンブリーを備えたバッテリーモジュールを構成するのに使用され得る。
【0008】
また、パウチ型二次電池は、電極端子の機能を果たす電極リードが薄型の金属シート状で提供されるため、パウチ型二次電池セルから構成されたバッテリーモジュールは、上記電極リードを容易かつ安定的に連結するための手段として金属板状のバスバーを含む。上記バスバーは通常、ボード(board)形態のバスバーフレームの上に一定のパターンで取り付けられ得る。
【0009】
そして、パウチ型二次電池から構成されたバッテリーモジュールは、一部の二次電池が、過電圧、過電流または過発熱する場合、これをセンシングして制御するために、複数のワイヤと、印刷回路基板、コネクターなどのような電圧センシング部品をさらに含む。
【0010】
このようなバッテリーモジュールの組立過程は、パウチ型二次電池セルを積層してセル積層体を形成し、このセル積層体にバスバーフレームと電圧センシング部品を組み立てた後、モジュールハウジングでこれらを一体でケーシングする過程を含む。しかし、セル積層体をモジュールハウジングの内部空間に挿入収納する際に、セル積層体とモジュールハウジングとの摩擦ないし衝撃によってセル積層体が損傷する問題が発生した。
【0011】
さらに、電気自動車用バッテリーモジュールは、収納空間が小さいながらもエネルギー密度は高めるために、構成部品の組立公差が最小化している。このように、バッテリーモジュールの部品の組立公差が小さい場合、若干の位置誤差にも干渉が発生して組立が難しくなり、歩留まりが低下する問題点がある。そこで、バッテリーモジュールの組立に際し、エネルギー密度を阻害しない範囲内で上述した問題点を解決することができる方案が求められる。
【0012】
なお、自動車用バッテリーモジュールは、内部に搭載される内部構成の縁端が鋭い形状を有するか、または内側方向へ折り曲げられた形態を有する部材が適用される場合、自動車事故時、このような内部構成が壊れながら内部に収容された二次電池を損傷させる問題が発生する恐れがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、組立過程で発生する内部構成の損傷を最小化したバッテリーモジュールを提供することを目的とする。
【0014】
本発明の他の目的及び長所は、下記する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を達成するための本発明のバッテリーモジュールは、
前後方向へ突出するように形成された電極リードを備え、左右方向へ相互に積層された複数の二次電池を備えるセルアセンブリーと、
上記セルアセンブリーの電極リードが形成された前方または後方に位置し、板状の本体部を有するバスバーフレーム、及び上記バスバーフレームの外側面に取り付けられ、上記複数の二次電池の電極リードを相互に電気的に接続するように伝導性金属を有するバスバーを備えたバスバーアセンブリーと、
上記セルアセンブリーの外側に位置し、プレート状に形成され、外周縁に面取り部が形成されたプレート部、及び上記プレート部の外周縁の一部に位置し上記バスバーフレームの本体部の一端部と結合する結合部が備えられた内部カバーと、を含む。
【0016】
また、上記プレート部は、横たえた形態の四角プレートであり、前方向、後方向、左方向、及び右方向の各々の端部には面取り部が形成され得る。
【0017】
さらに、上記面取り部は、上記プレート部の外側へ進むほど内側方向へ傾いた構造を有し得る。
【0018】
そして、上記バッテリーモジュールは、両端が開放された管状のモジュールハウジングをさらに含み得る。
【0019】
また、上記ジュールハウジングの開放された両端には面取り部が形成され得る。
【0020】
さらに、上記面取り部は、両端へ進むほど外側方向へ傾いた構造を有し得る。
【0021】
そして、上記モジュールハウジングの内側面には、内側方向へ突出し、上記モジュールハウジングの開放された両端へ長く延びた線状突起が形成され得る。
【0022】
また、上記内部カバーのプレート部の外側面には、上記線状突起が挿入されて移動可能に内側方向へ凹み、上記線状突起が延びた方向へ長く延びたガイド溝が形成され得る。
【0023】
さらに、上記バスバーフレームの本体部の一端部には、上記内部カバーの結合部とヒンジ結合構造で結合する締結部が備えられ得る。
【0024】
そして、上記バスバーフレームの本体部は、内側方向へ突出した形態の突出部が備えられ得る。
【0025】
さらに、上記内部カバーのプレート部は、上記バスバーフレームと結合した一端部に上記突出部が挿入されるように内側方向へ凹んだ挿入溝が形成され得る。
【0026】
また、上記バッテリーモジュールは、保護回路モジュールをさらに含み得る。
【0027】
さらに、上記保護回路モジュールは、前後方向へ長く延びた形態であり、導線パターンが形成された印刷回路基板と、上記印刷回路基板の前後方向の両端部に形成され、上記二次電池の電圧を測定するように導線を備えた電圧センシング端子と、を備え得る。
【0028】
そして、上記内部カバーのプレート部の内側下面には、上記印刷回路基板の少なくとも一部が挿入されるように内部に凹んだ凹み部が備えられ得る。
【0029】
さらに、上記バスバーフレームの本体部の下端には、上記セルアセンブリーの一部を上方へ支持するように内側方向へ突出して延びた支持板が備えられ得る。
【0030】
また、上記支持板は、内側方向へ進むほど支持板の少なくとも一部の幅が次第に減少して中央部分が鋭くなる端部ラインを有し得る。
【0031】
さらに、上記支持板は、内側方向の末端へ進むほど厚さが薄くなる傾斜構造を有し得る。
【0032】
なお、上記の課題を達成するための本発明のバッテリーパックは、上記バッテリーモジュールを少なくとも一つ以上を含む。
【0033】
また、上記の課題を達成するための本発明の自動車は、上記バッテリーパックを含む。
【発明の効果】
【0034】
本発明の一面によれば、本発明のバッテリーモジュールは、外周縁に面取り部が形成された内部カバーを備えることで、セルアセンブリー及び内部カバーがモジュールハウジングの内部に挿入される過程で干渉ないし摩擦によってセルアセンブリーがモジュールハウジングによって損傷することを防止することができる。
【0035】
また、本発明の一実施例の一面によれば、本発明のバッテリーモジュールは、内部カバーにバスバーフレームと結合する結合部を備えることで、バスバーフレームをセルアセンブリーの前端部または後端部に容易に取り付けて固定することができ、バッテリーモジュールの製造効率を高めることができる。
【0036】
さらに、本発明の一面によれば、本発明の下方へ傾いた面取り部が形成された内部カバーは、モジュールハウジングの内部に挿入される過程でよりスムーズに挿入でき、内部カバーによってモジュールハウジングと内部構成であるセルアセンブリー及び内部カバーが相互に密着するように挿入することが可能である。これによって、バッテリーモジュールは、モジュールハウジングによる放熱効率をより高めることができるという利点がある。
【0037】
そして、本発明の一面によれば、本発明のバッテリーモジュールは、モジュールハウジングの開放された両側端部に面取り部を形成することで、セルアセンブリー及び内部カバーを内部空間に挿入する過程で発生する干渉を最小化することができるだけでなく、モジュールハウジングの内面とセルアセンブリーの外面(下面)とが密着して挿入されるようにする。
【0038】
さらに、本発明の一面によれば、本発明は、モジュールハウジングの内側面に形成された線状突起が挿入されて移動可能に構成されたガイド溝を内部カバーの外側面に形成することで、モジュールハウジングの内部に内部カバー及びセルアセンブリーが挿入されて移動する経路をガイドすることができる。これによって、製造工程の時間を短縮し、挿入過程で動きによるモジュールハウジング内側面と内部カバー及びセルアセンブリーが干渉することを最小化することができる。
【0039】
また、本発明の一面によれば、本発明は、内部カバーの内側面に内側方向へ凹んだ凹み部を形成することで、印刷回路基板の一部を挿入固定することができる。これによって、印刷回路基板が占める体積を減らすことができるだけではなく、凹み部は印刷回路基板が正確な位置に位置するようにガイドでき、製造時間を短縮することができる。さらに、凹み部に挿入された印刷回路基板は、セルアセンブリーが印刷回路基板を上方へ加圧する力を減少させることができる。
【0040】
さらに、本発明の一面によれば、本発明は、バスバーフレームにセルアセンブリーの下面の一部を上方へ支持できる支持板を備えることで、セルアセンブリーの垂れを防止してモジュールハウジングとの組立を容易にする。また、支持板は、中央が鋭い縁端を有する先端部を有することで、モジュールハウジングの内部へ容易に入られる。
【0041】
そして、本発明の一面によれば、本発明は、支持板に内側方向の末端へ進むほど厚さが薄くなる傾斜構造を形成することで、バッテリーモジュールの組立に際し、モジュールハウジングの入口が支持板の傾斜構造に沿って入りながら広がるようにすることでスムーズに組み立てられる。
【0042】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを概略的に示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成であるモジュールハウジングを分解した様子を概略的に示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成を分解した様子を概略的に示す分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成である二次電池を概略的に示す側面図である。
【
図5】
図3の内部カバーのA領域を拡大して概略的に示す斜視図である。
【
図6】
図3の内部カバーのB領域を拡大して概略的に示す後方斜視図である。
【
図7】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成であるモジュールハウジングを概略的に示す斜視図である。
【
図8】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成を概略的に示す斜視図である。
【
図9】
図1のバッテリーモジュールのD領域を拡大して概略的に示す斜視図である。
【
図10】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成が組み立てられる過程を概略的に示す側面図である。
【
図11】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成である内部カバーを概略的に示す底面図である。
【
図12】本発明の一実施例によるバッテリーモジュール及び分離したモジュールハウジングを概略的に示す底面図である。
【
図13】
図12のバッテリーモジュールの線E-E’に沿って切断した側面の一部を概略的に示す側断面図である。
【
図14】本発明の実施例によるバッテリーモジュールを概略的に示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0045】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0046】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを概略的に示す斜視図である。
図2は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成であるモジュールハウジングを分解した様子を概略的に示す分解斜視図である。
図3は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成を分解した様子を概略的に示す分解斜視図である。そして、
図4は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成である二次電池を概略的に示す側面図である。
【0047】
図1~
図4を参照すれば、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール200は、セルアセンブリー100、バスバーアセンブリー220、内部カバー240及びモジュールハウジング210を備え得る。
【0048】
ここで、上記セルアセンブリー100は、複数の二次電池110を備え得る。
【0049】
この際、上記二次電池110は、パウチ型二次電池110であり得る。特に、このようなパウチ型二次電池110は、電極組立体(図示せず)、電解質(図示せず)及びパウチ外装材115を備え得る。
【0050】
ここで、電極組立体は、一つ以上の正極板及び一つ以上の負極板がセパレーターを挟んで構成され得る。より具体的には、電極組立体は、一つの正極板及び一つの負極板がセパレーターと共に巻き取られた巻取型、及び複数の正極板と複数の負極板とがセパレーターを挟んで相互に積層されたスタック型などに分けられる。
【0051】
また、パウチ外装材115は、外部絶縁層、金属層及び内部接着層を備えて構成され得る。このようなパウチ外装材115は、電極組立体と電解液などの内部構成要素を保護し、電極組立体と電解液による電気化学的性質に対する補完及び放熱性などを向上させるために、金属薄膜、例えば、アルミニウム薄膜が含まれた形態で構成され得る。そして、このようなアルミニウム薄膜は、電極組立体及び電解液のような二次電池110の内部の構成要素や二次電池110の外部の他の構成要素との電気的な絶縁性を確保するために、絶縁物質から形成された絶縁層の間に介在され得る。
【0052】
特に、パウチ外装材115は、二つのパウチから構成され得、そのうち少なくとも一つには凹んだ形態の内部空間が形成され得る。そして、このようなパウチの内部空間には電極組立体が収納され得る。さらに、二つのパウチの外周縁には封止部S1、S2、S3、S4が備えられ、このようなパウチの封止部S1、S2、S3、S4が相互に溶着することで、電極組立体が収容された内部空間を密閉することができる。
【0053】
各々のパウチ型二次電池110は、前後方向へ突出するように形成された電極リード111を備え得、このような電極リード111には正極リード111a及び負極リード111bが含まれ得る。
【0054】
より具体的には、電極リード111は、パウチ外装材115の前方または後方の外周縁に位置した封止部S1、S3の各々から前方または後方へ突出するように構成され得る。そして、このような電極リード111は、二次電池110の電極端子として機能できる。
【0055】
例えば、
図4に示したように、一つの電極リード111aが二次電池110から前方へ突出するように構成され得、他の一つの電極リード111bが二次電池110から後方へ突出するように構成され得る。
【0056】
したがって、本発明のこのような構成によれば、一つの二次電池110において、正極リード111aと負極リード111bとの干渉がなくなり、電極リード111の面積を広げることができ、電極リード111とバスバー225との溶接工程などをより容易に行うことができる。
【0057】
また、上記パウチ型二次電池110は、バッテリーモジュール200に複数個が含まれ、少なくとも一方向へ積層されるように配列され得る。例えば、
図3に示したように、複数のパウチ型二次電池110が左右方向へ並んで相互に積層されて構成され得る。この際、各々のパウチ型二次電池110は、二つの広い面が左右側に各々位置し、上部と下部、前方及び後方には封止部S1、S2、S3、S4が位置するように地面に略垂直に立てられるように配置され得る。即ち、各二次電池110は、上下方向へ立てられて構成され得る。
【0058】
前述したパウチ型二次電池110の構成については、本願発明が属する技術分野における当業者にとって自明な事項であるので、より詳細な説明を省略する。そして、本発明によるセルアセンブリー100には、本願出願時点における公知の多様な二次電池110が採用され得る。
【0059】
一方、
図1及び
図3をさらに参照すれば、上記バスバーアセンブリー220は、バスバーフレーム222と、上記バスバーフレーム222の外側面に取り付けられるバスバー225を備え得る。
【0060】
具体的には、上記バスバーフレーム222は、F方向から見たとき、上記セルアセンブリー100の電極リード111が形成された前方または後方に位置し得る。一方、本明細書に記載された、前、後、左、右、上、下のように方向を示す用語は、観測者の位置や対象が置かれた形態によって変わり得る。但し、本明細書においては、説明の便宜のために、F方向から見たときを基準にして、前、後、左、右、上、下などの方向を区分して示す。
【0061】
また、上記バスバーフレーム222は、板状の本体部222aを有し得る。さらに、上記本体部222aは、地面を基準で上下方向へ直立するように形成され得る。そして、上記本体部222aは、上記セルアセンブリー100の前端面を覆い得る大きさを有し得る。さらに、上記バスバーフレーム222は、電気絶縁性の素材を含み得る。例えば、上記電気絶縁性の素材はプラスチックであり得る。
【0062】
例えば、
図2に示したように、上記バスバーアセンブリー220は、上記セルアセンブリー100の電極リード111が形成された前方及び後方の各々に位置した二つのバスバーフレーム222、224を備え得る。
【0063】
また、上記バスバーアセンブリー220は、上記複数のパウチ型二次電池110の電極リード111を電気的に接続するように伝導性金属を有するバスバー225を備え得る。例えば、上記伝導性金属は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金またはニッケルなどであり得る。また、上記バスバー225は、上記バスバーフレーム222の外側面に取り付けられ得る。
【0064】
具体的には、上記バスバー225は、上記バスバーフレーム222の外側面に装着固定され得る。そして、上記バスバー225は、上記バスバーフレーム222の外側面に左右方向へ並んで配置され、複数個が取り付けられ得る。さらに、複数のバスバー225は、上記バスバーフレーム222の位置によって電気的極性が相異なり得る。
【0065】
さらに、上記バスバーフレーム222は、少なくとも一つ以上の電極リード111が貫通して突出するように貫通口H1が形成され得る。具体的には、上記複数の電極リード111の端部は、上記二次電池110から前後方向へ突出した形態で上記バスバーフレーム222の貫通口H1を貫通するように構成され得る。これによって、上記貫通口H1は、上記バスバーフレーム222に挿通した電極リード111の端部が上記バスバー225の本体に接続しやすい位置と大きさに形成され得る。例えば、
図3に示したように、本発明のバッテリーモジュール200は、総24個の二次電池110が二つずつ一組で電気的に並列接続し得る。そして、上記複数のバスバー225を介して12組の二次電池110が直列接続するように構成され得る。
【0066】
図5は、
図3の内部カバーのA領域を拡大して概略的に示す斜視図である。として、
図6は、
図3の内部カバーのB領域を拡大して概略的に示す後方斜視図である。
【0067】
図5及び
図6を参照すれば、上記内部カバー240は、上記セルアセンブリー100の外側に位置し得る。例えば、
図2に示したように、上記内部カバー240は、上記セルアセンブリー100の上側に位置し得る。また、上記内部カバー240は、プレート部241を備え得る。
【0068】
具体的には、上記プレート部241は、地面に平行して延びたプレート状に形成され得る。例えば、上記プレート部241は、扁平な上下面を有して横たえた形態の四角プレート状であり得る。さらに、上記プレート部は、横たえた形態の四角プレートであり、前方向、後方向、左方向、及び右方向の各々の端部には面取り部C2が形成され得る。即ち、上記プレート部241は、水平方向の外周縁に面取り部C2が形成され得る。このような面取り部C2は、上記プレート部241の水平方向の端部の角を削ることで形成され得る。例えば、
図3、
図5及び
図6に示したように、上記プレート部241は、前方向、後方向、左方向、及び右方向各々の端部の水平方向の末端面に面取り部C2が形成され得る。
【0069】
したがって、本発明のこのような構成によれば、本発明のバッテリーモジュール200は、外周部に面取り部C2が形成された内部カバー240を備えることで、
図2のように、上記セルアセンブリー100及び上記内部カバー240が上記モジュールハウジング210の内部に挿入される過程で上記セルアセンブリー100が上記モジュールハウジング210によって損傷することを防止することができる。
【0070】
さらに、上記内部カバー240は、外周部の末端面に面取り部C2が形成されており、上記モジュールハウジング210の内部に挿入される過程で上記モジュールハウジング210の内面と衝突するか、または干渉が発生することを防止することができる。これによって、上記バッテリーモジュール200の製造時間を短縮して製造効率を高めることができるという利点がある。
【0071】
一方、上記内部カバー240は、上記バスバーフレーム222の一端部と結合した結合部245を備え得る。具体的には、上記結合部245は、上記プレート部241の水平方向の外周部の一部に形成され得る。例えば、
図3に示したように、上記結合部245は、上記プレート部241の前端部240a及び後端部240bの各々に形成され得る。また、上記結合部245は、上記バスバーフレーム222の本体部222aの上端部と結合し得る。
【0072】
したがって、本発明のこのような構成によれば、本発明は、上記内部カバー240に上記バスバーフレーム222と結合する結合部245を備えることで、上記バスバーフレーム222を上記セルアセンブリー100の前端部または後端部に容易に搭載固定できる利点があり、バッテリーモジュール200の製造効率を向上させることができる。
【0073】
図5及び
図6をさらに参照すれば、上記内部カバー240が上記セルアセンブリー100の上部に位置する場合、上記面取り部C2は、外側(末端部)へ進むほど下方へ傾いた構造を有し得る。逆に、上記内部カバー240が上記セルアセンブリー100の下部に位置する場合、上記面取り部C2は、外側(末端部)へ進むほど上方へ傾いた構造を有し得る。ここで、「内側方向」とは、上記内部カバー240を基準で上記セルアセンブリー100が位置した方向を意味する。
【0074】
即ち、上記面取り部C2は、外側へ進むほど上記セルアセンブリー100が位置した方向へ傾いた構造であり得る。また、上記面取り部C2は、上記プレート部241の外周部が上記プレート部241の末端面へ進むほど徐々に上下方向の厚さが薄くなる構造であり得る。さらに、上記面取り部C2は、上記内部カバー240が上記セルアセンブリー100の上部に位置する場合、上記プレート部241の上側面の位置が上記プレート部241の末端部へ進むほど次第に低くなる形態であり得る。
【0075】
例えば、
図5及び
図6のように、上記プレート部241は、横たえた形態の四角プレートであり、前方向、後方向、左方向、及び右方向の端部240a、240b、240c、240dの各々の末端面には、面取り部C2が形成され、上記面取り部C2は、上記プレート部241の末端部へ進むほど下方へ傾いた構造を有し得る。
【0076】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記下方へ傾いた面取り部C2が形成された内部カバー240は、上記モジュールハウジング210の内部に挿入される過程でよりスムーズに挿入される。さらに、上記内部カバー240によって上記モジュールハウジング210に、内部構成であるセルアセンブリー100及び内部カバー240が密着するように挿入できる。これによって、上記モジュールハウジング210の内面と上記セルアセンブリー100の外面とが密着し、上記モジュールハウジング210による放熱効率をより高めることができる。さらに、上記バッテリーモジュールを自動車用バッテリーモジュールに適用する場合、内部に搭載される内部構成の端部が鋭い形状を有するか、または端部が内側方向へ折り曲げられた形態を有する部材が適用された従来技術に比べて、本発明は、自動車事故時、内部カバーが破裂しても角が鋭くないことから、内部に収容された二次電池の二次的な損傷を防止することができる。
【0077】
図7は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成であるモジュールハウジングを概略的に示す斜視図である。
【0078】
また、
図2と共に
図7を参照すれば、上記バッテリーモジュール200は、両端が開放された管状のモジュールハウジング210をさらに含み得る。具体的には、上記モジュールハウジング210は、四角管状のモノフレームであり得る。また、上記モジュールハウジング210は、上記セルアセンブリー100及び上記バスバーフレーム222の内側の一部を内部空間に収納するように構成され得る。例えば、
図2に示したように、上記モジュールハウジング210は、前後方向に開放された四角管状であり得る。
【0079】
一方、従来技術では、上記モジュールハウジング210の内部に締まりばめ方式でセルアセンブリー100を円滑に収納するためには、各構成品の寸法が誤差許容範囲を超える場合、二つの構成の組立が組み立てにくかった。
【0080】
そこで、本発明のこのような構成によれば、本発明のバッテリーモジュール200は、締まりばめ方式でセルアセンブリー100を内部に収納できる内部空間を有するモジュールハウジング210を備えることで、上記モジュールハウジング210の内面と上記セルアセンブリー100の外面とが密着でき、上記モジュールハウジング210による放熱効率をより向上させることができる。
【0081】
図2と共に
図7をさらに参照すれば、上記モジュールハウジング210の開放された両側端部211には、面取り部C1が形成され得る。具体的には、上記面取り部C1は、両側端部211へ進むほど両側端部の中央を基準で外側方向へ傾いた構造を有し得る。そして、上記面取り部C1は、上記モジュールハウジング210の開放された両側端部211の内部と隣接して形成され得る。例えば、上記面取り部C1は、上記モジュールハウジング210の開放された両側端部211の厚さは、端部へ進むほど厚さが薄くなる構造であり得る。そして、上記面取り部C1は、上記モジュールハウジング210の端部の内側面の位置が両側端部211へ進むほど次第に高くなる構造であり得る。
【0082】
例えば、
図7に示したように、上記モジュールハウジング210の開放された両側端部211の上端部211a、側端部211c、211d及び下端部211bの各々には、面取り部C1が形成され得る。具体的には、上記モジュールハウジング210の開放された端部211の上端部211aに形成された面取り部C1は、末端部へ進むほど上方へ傾いた構造を有し得る。逆に、上記開放された端部211の下端部211bに形成された面取り部C1は、外側へ進むほど下方へ傾いた構造を有し得る。そして、上記開放された端部211の側端部211c、211dの面取り部C1は、上記セルアセンブリー100が位置した左側方向または右側方向(外側)へ傾いた構造を有し得る。
【0083】
したがって、本発明は、上記モジュールハウジング210の開放された両側端部211に面取り部C1を形成することで、上記セルアセンブリー100及び上記内部カバー240を内部空間に挿入する過程で発生する干渉を最小化することができるだけでなく、上記モジュールハウジング210の内面と上記セルアセンブリー100の外面とが密着して挿入されるようにする。
【0084】
図2と共に
図7をさらに参照すれば、上記モジュールハウジング210の内側面には、内側方向へ突出した線状突起213が形成され得る。具体的には、上記線状突起213は、上記セルアセンブリー100が位置した下方へ突出して上記モジュールハウジング210の開放された両端へ長く延びた形態であり得る。例えば、
図7に示したように、二つの線状突起213が上記モジュールハウジング210の開放された一側端部211aと他側端部(図示せず)とを連結するように長く延びるように形成され得る。
【0085】
ここで、「内側方向」とは、上記モジュールハウジング210を基準で上記セルアセンブリー100が位置した方向を意味する。
【0086】
また、上記線状突起213は、下方へ突出して水平方向の幅が下方へ進むほど次第に細くなる形態を有し得る。即ち、上記線状突起213は、側端面が尖った角形状であり得る。
【0087】
一方、
図2、
図5及び
図6をさらに参照すれば、上記内部カバー240のプレート部241の外側面には、上記線状突起213が挿入されて移動可能になるように凹んだガイド溝243が形成され得る。具体的には、上記ガイド溝は、上記内部カバー240のプレート部241の外側面に内側方向へ凹んだ形態であり得る。
【0088】
ここで、「内側方向」とは、上記内部カバー240を基準で、上記セルアセンブリー100が位置した方向を意味する。
【0089】
また、上記ガイド溝243は、上記モジュールハウジング210の開放された両端へ長く延びた形態であり得る。例えば、
図2に示したように、上記内部カバー240のプレート部241の外側面には、二つのガイド溝243が上記プレート部241の前端部240aから後端部240bまで延びて形成され得る。
【0090】
したがって、本発明のこのような構成によれば、本発明は、上記モジュールハウジング210の内側面に形成された線状突起213が挿入移動可能に構成されたガイド溝243を上記内部カバー240の外側面に形成することで、上記モジュールハウジング210の内部へ上記内部カバー240及び上記セルアセンブリー100を挿入移動する経路をガイドできる。これによって、製造工程の時間を短縮し、挿入過程中の動きによるモジュールハウジング210の内側面と内部カバー240及びセルアセンブリー100が干渉されることを最小化することができる。
【0091】
図8は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成を概略的に示す斜視図である。
図9は、
図1のバッテリーモジュールのD領域を拡大して概略的に示す斜視図である。そして、
図10は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成が組み立てられる過程を概略的に示す側面図である。
【0092】
図8~
図10を参照すれば、上記バスバーフレーム222の本体部222aの一端部には、上記内部カバー240の結合部245とヒンジ結合構造で結合する締結部222cが備えられ得る。具体的には、上記内部カバー240の結合部245には、上記バスバーフレーム222の端部(上端部)の回動が可能になるようにC字型フック244が備えられ得る。そして、上記バスバーフレーム222の締結部222cには、一部が上記C字型フック244に挿入される固定棒222c1が備えられ得る。しかし、これは一例に過ぎず、上記内部カバー240の結合部245と上記バスバーフレーム222の締結部222cとがヒンジ結合構造で結合可能であれば如何なる形態も適用できる。
【0093】
例えば、
図9に示したように、上記内部カバー240の前端部240aには、二つのC字型フック244が相互に一定の距離で離隔して形成され得る。そして、上記C字型フック244は、上記プレート部241の前端部240aから下方へ突出して延びた形態を有し得る。即ち、上記C字型フック244は、上記プレート部241の前端部240aの下部(内側)に位置し得る。また、
図5及び
図6に示したように、上記内部カバー240の前端部240a及び後端部240bの各々に二つのC字型フック244が形成され得る。
【0094】
また、上記固定棒222c1は、上記バスバーフレーム222の本体部222aの上端部に形成され得る。より具体的には、上記バスバーフレーム222の上端部には下方へ凹んだ凹溝222c2が形成され得る。そして、上記凹溝222c2の内部には内部左側面から内部右側面まで延びた固定棒222c1が形成され得る。さらに、上記固定棒222c1は、左右方向へ延びた円柱形態であり得る。
【0095】
例えば、
図8に示したように、上記バスバーフレーム222の本体部222aの上端部には二つの凹溝222c2及び上記二つの凹溝222c2の各々の内部に形成された固定棒222c1が形成され得る。また、上記
図9に示したように、上記内部カバー240の二つのC字型フック244は、上記二つの固定棒222c1とヒンジ結合し得る。
【0096】
また、
図8を参照すれば、上記バスバーフレーム222の本体部222aは、内側方向へ突出した形態の突出部222pが備えられ得る。具体的には、上記突出部222pは、上記セルアセンブリー100が位置した方向へ突出した形態であり得る。また、上記突出部222pは、例えば、溶接固定ジグ(図示せず)が挿入されるように挿入溝H2が形成され得る。例えば、
図8に示したように、上記バスバーフレーム222の本体部222aの左右方向の両端部の各々には、上記セルアセンブリー100が位置した内側方向へ突出した突出部222pが形成され得る。そして、二つの突出部222pの各々には、上記溶接固定ジグが挿入される挿入溝H2が形成され得る。
【0097】
そして、
図5及び
図6をさらに参照すれば、上記内部カバー240の前端部240a及び後端部240bには、本体の内側方向へ湾入した切欠き溝241hが形成され得る。具体的には、上記切欠き溝241hは、上記バスバーフレーム222と結合した一端部に上記突出部222pが挿入されるように本体の内側方向へ湾入した形態であり得る。
【0098】
より具体的には、上記切欠き溝241hは、上記内部カバー240のプレート部241の前端部240a及び後端部240bの各々の左右方向の隅に形成され得る。例えば、
図6に示したように、上記内部カバー240のプレート部241の前端部240aには四つの切欠き溝241hが形成され得る。そして、上記4個の切欠き溝241hのうち二つは、残りの切欠き溝241hよりも上記プレート部241の前端部240aの左右方向の中心に近く位置し得る。さらに、残りの二つの切欠き溝241hは、上記内部カバー240のプレート部241の前端部240aの左右方向の両側の隅に各々形成され得る。
【0099】
また、例えば、
図6に示したように、上記内部カバー240のプレート部241の後端部240bには、4個の切欠き溝241hが形成され得る。そして、上記4個の切欠き溝241hのうち二つは、残りの切欠き溝241hと相対的に上記プレート部241の後端部240bの左右方向の中心に近く形成され得る。さらに、残りの二つの切欠き溝241hは、上記内部カバー240のプレート部241の後端部240bの左右方向の両側の隅に各々形成され得る。
【0100】
一方、
図1及び
図3と共に
図8及び
図9を参照すれば、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール200は、保護回路モジュール250をさらに含み得る。具体的には、上記保護回路モジュール250は、導線パターンが形成された印刷回路基板254、温度センシング部253、コネクター258及び電圧センシング端子252を備え得る。
【0101】
より具体的には、上記印刷回路基板254は、上記セルアセンブリー100の上側または下側に位置し得る。さらに、上記印刷回路基板254は、
図1のF方向から見た場合、前後方向へ長く延びた形態であり得る。例えば、
図3に示したように、上記印刷回路基板254は、上記セルアセンブリー100の上面と接するように位置している。そして、上記印刷回路基板254の前後方向の両端部が上記セルアセンブリー100の外側に突出するように前後方向へ長く延びた形態であり得る。さらに、上記印刷回路基板254は、例えば、軟性回路基板(Flexible Printed Circuit Board)であり得る。
【0102】
また、上記電圧センシング端子252は、上記印刷回路基板254の前後方向の両端部に形成され得る。さらに、上記電圧センシング端子252は、上記二次電池110の電圧を測定するように導線を備え得る。そして、上記電圧センシング端子252の導線は、上記バスバー225と電気的に接続するように上記バスバー225に接合され得る。
【0103】
例えば、
図8に示したように、複数の電圧センシング端子252は、上記バスバーフレーム222に外側に取り付けられた複数のバスバー225の各々に接合され得る。そして、上記電圧センシング端子252は、各バスバー225に電気的に並列接続した二つの二次電池の電圧値をセンシングし得る。
【0104】
さらに、上記電気的に並列接続している複数の二次電池110が接続したバスバー225を一つのノードで看做し得る。また、上記バスバー225に接触した電圧センシング端子252は、上記セルアセンブリー100のノード電圧をセンシングするように構成され得る。さらに、上記電圧センシング端子252によってセンシングされた電圧データは、印刷回路基板254及びコネクター258を介してBMS(Battery Management System)に伝送され得る。ここで、BMS(図示せず)は、収集された電圧データに基づいて複数の二次電池110の充放電を制御し得る。
【0105】
図11は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールの一部構成である内部カバーを概略的に示す底面図である。
【0106】
図3と共に
図11を参照すれば、上記内部カバー240のプレート部241の内側下面240fには、上記印刷回路基板254の少なくとも一部が挿入されるように内側方向へ凹んだ凹み部240eが備えられ得る。具体的には、上記凹み部240eは、上記プレート部241の内側面240fの前端部240aから後端部240bまで長く延びた形態であり得る。また、上記凹み部240eは、上記印刷回路基板254の一部と対応する大きさを有し得る。
【0107】
例えば、
図11に示したように、上記プレート部241の内側面240fの外周部240hを除いた部位は、上記外周部240hよりもプレート部241の内側方向へ凹んだ形態を有し得る。また、上記プレート部241の内側面240fの中心部位には、前後方向へ長く延びて上記内側面240fよりも相対的に内側方向へ凹んだ凹み部240eが形成され得る。
【0108】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記内部カバー240の内側面240fに内部へ凹んだ凹み部240eを形成することで、上記印刷回路基板254の一部を挿入固定できる。これによって、上記印刷回路基板254が占める体積をより減少させるだけでなく、上記凹み部240eが上記印刷回路基板254を正確な位置にガイドでき、製造時間を短縮することができる。さらに、上記凹み部240eに挿入された上記印刷回路基板254は、上記セルアセンブリー100が上記印刷回路基板254を上方へ加圧する力を減らすことができる。
【0109】
図12は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール及び分解したモジュールハウジングを概略的に示す底面図である。そして、
図13は、
図12のバッテリーモジュールの線E-E’に沿って切断した側面の一部を概略的に示した側断面図である。
【0110】
図3と共に
図12及び
図13を参照すれば、上記バスバーフレーム222には、上記セルアセンブリー100の一部を上方へ支持する支持板222bが備えられ得る。具体的には、上記支持板222bは、内側方向へ突出して延びた形態を有し得る。
【0111】
ここで、「内側方向」とは、上記バスバーフレーム222を基準にして、上記セルアセンブリー100の中心に向けた方向を意味する。
【0112】
上記支持板222bは、上記本体部222aの下端において前後方向の中心が位置した方向へ突出して延びた形態を有し得る。そして、上記支持板222bの左右方向(X方向)の幅は、上記セルアセンブリー100の左右方向(X方向)の幅と対応する大きさを有し得る。即ち、上記支持板222bは、セルアセンブリー100の下面の下に配置され、セルアセンブリー100の前後方向(Y方向)の両端部の下面を上方(
図1のZ方向)へ支持し得る。
【0113】
ここで、上記セルアセンブリー100は、上記バスバーアセンブリー220と組み立てられた状態で後続の組立工程に進むために運ばれ得る。この過程で複数の二次電池110が下方へ垂れ得る。また、上記バスバーアセンブリー220と組み立てられたセルアセンブリー100が上記モジュールハウジング210の内部に挿入される中に、複数の二次電池110の一部でも下方へ垂れてしまうと、該部分がモジュールハウジング210の入口に干渉されて上記モジュールハウジング210との組立が難しくなり得る。
【0114】
したがって、本発明は、バスバーフレーム222に上記セルアセンブリー100の下面の一部を上方へ支持できる支持板222bを備えることで、上記セルアセンブリー100の垂れを防止してモジュールハウジング210との組立を容易にする。
【0115】
特に、本発明において、上記支持板222bは、上記セルアセンブリー100の左右方向(X軸方向)の幅が次第に減少して中央部分が鋭い縁端ラインL2を有し得る。
【0116】
例えば、上記支持板222bは、縁端ラインL2が一字形ではなく、中央が尖るように二つの斜線が接した形態で製作され得る。以下、上記支持板222bの後方へ突出した中央部分を先端部222b1とする。これは、上記バッテリーモジュール200の組立に際し、上記支持板222bとモジュールハウジング210とが互いに接する摩擦力を減らすことでより円滑に上記バスバーフレーム222が上記モジュールハウジング210の内部に挿入されるようにするためである。
【0117】
例えば、
図12を参照すれば、上記バスバーフレーム222の本体部222aには、上記セルアセンブリー100の下部を上方へ支持するようにセルアセンブリー100の中心方向へ突出して延びた支持板222bが形成され得る。また、上記支持板222bは、中心が鋭い縁端ラインL2を有する先端部222b1を有しており、上記モジュールハウジング210の内部へスムーズに入りやすい。
【0118】
また、上記支持板222bは、上記バスバーフレーム222の支持板222bが上記モジュールハウジング210の内部により容易に組み立てられるように構成され得る。また、上記支持板222bは、セルアセンブリー100の中心方向の末端へ進むほど厚さが薄くなる傾斜構造222b2を備え得る。例えば、
図13に示したように、上記支持板222bの傾斜構造222b2は、延長方向の縁端ラインL2へ進むほど厚さが薄くなるように形成され得る。即ち、上記先端部222b1は、末端部へ進むほど上下方向の厚さが薄くなり得る。
【0119】
したがって、本発明のこのような構成によれば、本発明の上記支持板222bに、延長方向の末端へ進むほど厚さが薄くなる傾斜構造222b2を形成することで、上記バッテリーモジュール200の組立時、上記モジュールハウジング210の入口が上記支持板222bの傾斜構造に沿って入りながら広がり得る。
【0120】
図14は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを概略的に示す底面図である。
図14において、矢印Lは、熱伝導性物質の移動方向を示す。
【0121】
図3と共に
図14を参照すれば、本発明のバッテリーモジュール200は、上記モジュールハウジング210の下部面に熱伝導性物質(図示せず)を注入するための少なくても一つ以上の注入ホール215が形成され得る。例えば、
図14に示したように、上記モジュールハウジング210の下部面には、所定の間隔で互いに離隔して左右方向の二列に配置された14個の注入ホール215が備えられ得る。そして、上記第1列の注入ホール215と第2列の注入ホール215は、モジュールハウジング210の下部面の中心を基準で相互に前後方向Gへ所定の距離で離隔して位置し得る。ここで、上記熱伝導性物質は、例えば、シリコーン高分子、ウレタン系高分子またはセラミック素材であり得る。
【0122】
また、上記モジュールハウジング210の下部面に中心領域と前後方向Gの両端の領域に複数の確認ホール217がさらに形成される。具体的には、上記確認ホール217は、上記注入ホール215から注入された熱伝導性物質が上記確認ホール217が形成された領域まで染み込んだかを確認するための用途である。この際、上記確認ホール217で熱伝導性物質が確認されれば、熱伝導性物質の注入を止めて熱伝導性物質の注入量を調節する。さらに、上記確認ホール217は、上記注入ホール215から上記熱伝導性物質が注入される間、上記モジュールハウジング210の内部にある空気が外部へ抜け出る通路の役割を果たすことができる。
【0123】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記モジュールハウジング210の下部面に熱伝導性物質が注入される注入ホール215及び上記注入された熱伝導性物質が染み込んだ程度を確認することができる確認ホール217を備えることで、上記熱伝導性物質が上記モジュールハウジング210の内部に均一に広がるように誘導できる。
【0124】
一方、本発明の一実施例によるバッテリーパック(図示せず)は、上述したバッテリーモジュール200を一つ以上含む。上記バッテリーパックには、バッテリーモジュール200に加え、バッテリーモジュール200を収納するためのパックケース(図示せず)、上記バッテリーモジュール200の充放電を制御するための各種装置(図示せず)、例えば、BMS(Battery Management System)、電流センサー、ヒューズなどをさらに含まれ得る。
【0125】
また、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、電気自動車やハイブリッド自動車のような自動車に含まれ得る。即ち、本発明の一実施例による自動車は上述した本発明の一実施例によるバッテリーパックを含み得る。
【0126】
なお、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は相対的な位置を示し、説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0127】
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、内部カバーを含むバッテリーモジュールに関する。また、本発明は、少なくとも一つ以上のバッテリーモジュールが備えられたバッテリーパック及び上記バッテリーパックを含む自動車関連産業に利用可能である。
【符号の説明】
【0129】
100 セルアセンブリー
110 二次電池
111 電極リード
200 バッテリーモジュール
210 モジュールハウジング
213 線状突起
220 バスバーアセンブリー
222,224 バスバーフレーム
222a 本体部
222b 支持板
222c 締結部
222c1 固定棒
225 バスバー
240 内部カバー
241 プレート部
241h 挿入溝
243 ガイド溝
244 C型フック
245 結合部
250 保護回路モジュール
252 電圧センシング端子
254 印刷回路基板
C1,C2 面取り部