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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】サーバ装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220720BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220720BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018100775
(22)【出願日】2018-05-25
(65)【公開番号】P2019204427
(43)【公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 裕一
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-126301(JP,A)
【文献】特開2009-211394(JP,A)
【文献】国際公開第2014/141395(WO,A1)
【文献】特開2006-302076(JP,A)
【文献】特開2009-064151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を識別可能な商品コードを受信する受信手段と、
前記商品コードと、複数段階に分けられた商品分類と、商品に含まれている原材料が登録された材料情報とが関連付けられた商品マスタに基づいて、前記受信手段が受信した前記商品コードにより特定される商品の前記材料情報を抽出する第1抽出手段と、
顧客が忌避している原材料を示す忌避材料が登録された忌避情報を抽出する第2抽出手段と、
前記第1抽出手段が抽出した前記材料情報に、前記第2抽出手段が抽出した前記忌避情報に登録された前記忌避材料が含まれていることを条件に、優先順位の順番で当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出し、当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出できない場合に、前記商品分類の段階を上げて抽出範囲を拡大する第3抽出手段と、
前記第3抽出手段が抽出した前記商品情報を送信する第1送信手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記第3抽出手段は、当該忌避材料が含まれていない商品が置かれている位置を示す位置情報を抽出し、
前記第1送信手段は、前記商品情報と前記位置情報とを送信する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記第3抽出手段は、前記忌避材料が含まれていない商品の前記商品情報を小分類から抽出することができない場合に中分類まで前記抽出範囲を拡大し、前記忌避材料が含まれていない商品の前記商品情報を中分類から抽出することができない場合に大分類まで前記抽出範囲を拡大する、
請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1抽出手段が抽出した前記材料情報に、前記第2抽出手段が抽出した前記忌避情報に登録された前記忌避材料が含まれていることを条件に、前記材料情報に含まれている前記忌避材料の名称を送信する第2送信手段を更に備える、
請求項1乃至3の何れか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記第2送信手段は、前記材料情報に含まれている前記忌避材料の名称と、当該忌避材料を忌避している顧客の名称とを送信する、
請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
コンピュータを、
商品を識別可能な商品コードを受信する受信手段と、
前記商品コードと、複数段階に分けられた商品分類と、商品に含まれている原材料が登録された材料情報とが関連付けられた商品マスタに基づいて、前記受信手段が受信した前記商品コードにより特定される商品の前記材料情報を抽出する第1抽出手段と、
顧客が忌避している原材料を示す忌避材料が登録された忌避情報を抽出する第2抽出手段と、
前記第1抽出手段が抽出した前記材料情報に、前記第2抽出手段が抽出した前記忌避情報に登録された前記忌避材料が含まれていることを条件に、優先順位の順番で当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出し、当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出できない場合に、前記商品分類の段階を上げて抽出範囲を拡大する第3抽出手段と、
前記第3抽出手段が抽出した前記商品情報を送信する第1送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバ装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店において、アレルギーを持つ顧客が、アレルギー物質を摂取することを防止するために、顧客のアレルギーに応じたメニューを表示する技術が知られている。
【0003】
アレルギーを持つ顧客は、飲食店で購入する料理に限らず、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売店で購入する商品からもアレルギー物質の摂取を防止する必要がある。また、近年、宗教上の理由等により特定の原材料が含まれている商品を避ける顧客が増加傾向にある。これら特定の原材料を忌避する顧客は、商品に提示されている原材料を商品ごとに確認しなければならない。
【0004】
しかしながら、購入予定の商品が複数ある場合、全ての商品の原材料を確認するのは煩雑である。さらに、忌避している原材料が含まれている場合、顧客は、別の商品を探さなくてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、忌避している原材料が含まれていない商品の購入を補助することができるサーバ装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のサーバ装置は、受信手段と、第1抽出手段と、第2抽出手段と、第3抽出手段と、第1送信手段とを備える。前記受信手段は、商品を識別可能な商品コードを受信する。前記第1抽出手段は、前記商品コードと、複数段階に分けられた商品分類と、商品に含まれている原材料が登録された材料情報とが関連付けられた商品マスタに基づいて、前記受信手段が受信した前記商品コードにより特定される商品の前記材料情報を抽出する。前記第2抽出手段は、顧客が忌避している材料を示す忌避材料が登録された忌避情報を抽出する。前記第3抽出手段は、前記第1抽出手段が抽出した前記材料情報に、前記第2抽出手段が抽出した前記忌避情報に登録された前記忌避材料が含まれていることを条件に、優先順位の順番で当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出する。前記第1送信手段は、前記第3抽出手段が抽出し、当該忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出できない場合に、前記商品分類の段階を上げて抽出範囲を拡大した前記商品情報を送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態にかかる商品購入補助システムの一例を示す説明図である。
図2図2は、顧客端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、忌避情報のデータ構成の一例を示す説明図である。
図4図4は、商品サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、商品マスタのデータ構成の一例を示す説明図である。
図6図6は、商品購入補助システムの各種装置が備える特徴的な機能構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、警告画面の一例を説明する説明図である。
図8図8は、代替商品画面の一例を説明する説明図である。
図9図9は、補助処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、サーバ装置、及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、サーバ装置、及びプログラムの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。本実施形態のサーバ装置、及びプログラムは、商品購入補助システムの商品サーバへの適用例である。
【0009】
図1は、本実施形態にかかる商品購入補助システム1の一例を示す説明図である。商品購入補助システム1は、顧客が忌避している原材料が含まれていない商品の購入を補助するシステムである。ここで、原材料は、材料や添加物等の商品に含まれている物質を示している。商品購入補助システム1は、顧客端末10と、商品サーバ20とを備える。顧客端末10と、商品サーバ20とは、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている。また、商品購入補助システム1は、顧客端末10と、商品サーバ20とを何台ずつ備えていてもよい。
【0010】
顧客端末10は、例えばスマートフォンやタブレット端末等の顧客が携帯する携帯端末である。顧客端末10は、画像を撮像する撮像部106(図2参照)を備えている。例えば、顧客端末10は、撮像した画像からバーコードや2次元コード等のコードシンボルを検出した場合に、コードシンボルが示している商品を識別可能な商品コードを読み取る。
【0011】
顧客端末10は、商品コードを読み取った商品に、顧客が忌避している原材料が含まれているか否かの判定を要求する判定要求を商品サーバ20に送信する。また、顧客端末10は、商品コードを読み取った商品に、顧客が忌避している忌避材料が含まれている場合に、忌避材料が含まれていない代替となる代替商品の情報を要求する代替要求を商品サーバ20に送信する。
【0012】
商品サーバ20は、小売店で販売している商品に関する各種情報を記憶するサーバ装置である。商品サーバ20は、複数台のサーバ装置等により形成されていてもよい。また、商品サーバ20は、ハードウェアやソフトウェア等のコンピュータ資源を提供するクラウドサービス等により提供されるものであってもよい。
【0013】
商品サーバ20は、顧客端末10から判定要求を受信した場合に、商品に関する各種情報を記憶する商品マスタ208(図4参照)に基づいて、判定要求の対象商品について忌避材料が含まれているか否かを判定する。そして、商品サーバ20は、判定結果を顧客端末10に返信する。
【0014】
また、商品サーバ20は、顧客端末10から代替要求を受信した場合に、忌避材料が含まれていない代替商品を商品マスタ208から抽出する。そして、商品サーバ20は、抽出した代替商品に関する情報を顧客端末10に返信する。
【0015】
次に、商品購入補助システム1の各種装置のハードウェア構成について説明する。
【0016】
図2は、顧客端末10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。顧客端末10は、制御部101と、記憶部102と、通信インタフェース103と、表示部104と、操作部105と、撮像部106とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス107を介して相互に接続している。
【0017】
制御部101は、顧客端末10の全体の動作を制御し、顧客端末10が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、顧客端末10の動作を統括的に制御する。ROMは、電力が供給されていなくても各種データを保持する不揮発性の記憶媒体である。RAMは、指定した領域に対してデータを読み書き可能な記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部102等に格納されたプログラムを実行する。
【0018】
記憶部102は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部102は、制御プログラム108と、忌避情報109とを記憶する。
【0019】
制御プログラム108は、オペレーティングシステムや、顧客端末10が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム108には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0020】
忌避情報109は、顧客ごとに、顧客が忌避している原材料を示す忌避材料が登録された情報である。ここで、図3は、忌避情報109のデータ構成の一例を示す説明図である。図3に示すように、忌避情報109は、顧客ごとに、忌避材料が登録されている。これにより、忌避情報109は、顧客端末10を所持している顧客の忌避材料に限らず、顧客の家族や友人等の任意の顧客の忌避材料も登録することができる。忌避材料は、例えば、アレルギー物質や、宗教上の理由により摂取することができない原材料や、アルコール等の任意の原材料である。なお、忌避情報109は、記憶部102に限らず、商品サーバ20等の他のサーバ装置に記憶されていてもよい。
【0021】
通信インタフェース103は、ネットワークを介して、商品サーバ20等の他の装置と通信するためのインタフェースである。
【0022】
表示部104は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部105は、例えば表示部104に積層されたタッチパネルである。操作部105は、表示部104上のタッチ操作された箇所を検知して、表示部104が表示している表示要素に応じた操作が入力されたと判断する。これにより、操作部105は、表示部104が表示したキーが操作されたとしてキーの操作を受け付ける。なお、操作部105は、タッチパネルに限らず、ハードウェアキーを備えていてもよい。
【0023】
撮像部106は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを備えたカメラである。
【0024】
図4は、商品サーバ20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。商品サーバ20は、制御部201と、記憶部202と、通信インタフェース203と、表示部204と、操作部205とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス206を介して相互に接続している。
【0025】
制御部201は、商品サーバ20の全体の動作を制御し、商品サーバ20が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部201は、CPUと、ROMと、RAMとを備える。CPUは、商品サーバ20の動作を統括的に制御する。ROMは、電力が供給されていなくても各種データを保持する不揮発性の記憶媒体である。RAMは、指定した領域に対してデータを読み書き可能な記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部202等に格納されたプログラムを実行する。
【0026】
記憶部202は、HDDやSSD等の記憶装置である。記憶部202は、制御プログラム207と、商品マスタ208と、優先順位設定情報209とを記憶する。また、商品マスタ208と、優先順位設定情報209とは、他のサーバ装置等に記憶されていてもよい。
【0027】
制御プログラム207は、オペレーティングシステムや、商品サーバ20が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム207には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0028】
商品マスタ208は、商品に関する各種情報を記憶するデータベースである。ここで、図5は、商品マスタ208のデータ構成の一例を示す説明図である。商品マスタ208は、商品コードと、商品分類と、商品情報と、位置情報とを関連付けて記憶する。商品コードは、商品を識別可能な識別情報である。
【0029】
商品分類は、商品の分類を示す情報である。例えば、商品分類は、大分類、中分類、及び小分類と3段階に分けられる。大分類は、商品の区分に応じて分けられる分類である。中分類は、商品の用途に応じて分けられる分類である。小分類は、商品の種類に応じて分けられる分類である。具体例を挙げて説明すると、大分類は、カレーやシチューに用いられるルー等の区分である。中分類は、カレーやシチュー等の料理の用途である。小分類は、カレーのルーの種類である。なお、図5に示す商品分類は、大分類、中分類、及び小分類と3段階に分けられているが、商品分類は、3段階に限らず、2段階以下であってもよいし、4段階以上であってもよい。
【0030】
商品情報は、商品の各種情報である。例えば、商品情報は、名称や、価格や、材料情報等が含まれる。材料情報は、商品の原材料が登録された情報である。位置情報は、小売店の売り場において商品が陳列されている位置を示す情報である。例えば、位置情報は、商品が陳列されている商品棚等の位置の名称であってもよいし、商品が陳列されている位置を示す座標であってもよいし、商品が陳列されている位置を示す地図であってもよい。
【0031】
優先順位設定情報209は、商品マスタ208から、忌避材料が含まれていない代替商品を抽出する場合に、各商品に設定される優先順位の設定を示す情報である。商品サーバ20は、優先順位設定情報209が示す優先順位の順番で、商品マスタ208の各商品に忌避材料が含まれているか否かを判定する。そして、商品サーバ20は、忌避材料が含まれていない商品を検出した場合に、忌避材料が含まれていない商品を代替商品として抽出する。
【0032】
通信インタフェース203は、ネットワークを介して、顧客端末10と通信するためのインタフェースである。
【0033】
表示部204は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部205は、例えばキーボードやマウス等の入力装置である。
【0034】
次に、商品購入補助システム1の各種装置が備える特徴的な機能について説明する。ここで、図6は、商品購入補助システム1の各種装置が備える特徴的な機能構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
顧客端末10の制御部101は、記憶部102の制御プログラム108をRAMに展開し、制御プログラム108に従って動作することで、図6に示す各機能部をRAM上に生成する。具体的には、顧客端末10の制御部101は、機能部として、通信制御部1001、操作制御部1002、撮像制御部1003、表示制御部1004、読取制御部1005、判定要求部1006、代替要求部1007、及び忌避設定部1008を備える。
【0036】
通信制御部1001は、通信インタフェース103を制御して、ネットワークに接続された装置との通信を制御する。例えば、通信制御部1001は、商品サーバ20との通信を制御する。
【0037】
操作制御部1002は、操作部105を制御して、各種操作を受け付ける。
【0038】
撮像制御部1003は、撮像部106を制御して、画像を撮像させる。例えば、撮像制御部1003は、商品コードを示すコードシンボルを撮像部106に撮像させる。
【0039】
表示制御部1004は、表示部104を制御して、各種画像を表示させる。
【0040】
読取制御部1005は、撮像制御部1003が撮像部106に撮像させた画像に対して、コードシンボルを検出する検出処理を実行する。読取制御部1005は、検出処理により画像からコードシンボルを検出した場合に、検出したコードシンボルから商品コードを読み取る。
【0041】
判定要求部1006は、読取制御部1005が商品コードを読み取った場合に、読み取った商品コードにより特定される商品に、忌避情報109に登録された忌避材料が含まれているか否かの判定を要求する判定要求を通信制御部1001に送信させる。判定要求には、読取制御部1005が読み取った商品コードと、忌避情報109とが含まれている。
【0042】
判定要求部1006は、判定要求の応答として判定結果を通信制御部1001が受信した場合に、判定結果に含まれる画面情報を表示制御部1004に表示させる。判定要求部1006は、例えば商品に忌避材料が含まれていない場合に、受信した画面情報に基づいて適合画面を表示制御部1004に表示させる。例えば、適合画面には、読取制御部1005が読み取った商品コードの商品の商品名称と、読取制御部1005が読み取った商品コードの商品には忌避材料が含まれていないこととを表示した画面である。
【0043】
判定要求部1006は、例えば商品に忌避材料が含まれている場合に、受信した画面情報に基づいて警告画面G1を表示制御部1004に表示させる。ここで、図7は、警告画面G1の一例を説明する説明図である。例えば、警告画面G1は、メッセージ表示領域G11と、忌避一覧表示領域G12と、代替商品ボタンG13と、閉じるボタンG14とが含まれている。メッセージ表示領域G11は、顧客に対するメッセージを表示する領域である。例えば、メッセージ表示領域G11は、読取制御部1005が読み取った商品コードの商品には忌避材料が含まれていることを示すメッセージが含まれる。また、メッセージ表示領域G11は、読取制御部1005が読み取った商品コードの商品の代替となる代替商品を表示させるか否かを問い合わせるメッセージが含まれる。忌避一覧表示領域G12は、商品に含まれている忌避材料と、忌避材料を忌避している顧客とを示す一覧を表示する領域である。なお、図7に示す忌避一覧表示領域G12は、一つの忌避材料と、1人の忌避者とが表示されているが、忌避材料と、忌避者とが複数ある場合には、其々複数表示させる。代替商品ボタンG13は、代替商品を表示させる操作を受け付けるボタンである。閉じるボタンG14は、警告画面G1を閉じる操作を受け付けるボタンである。
【0044】
代替要求部1007は、代替商品を要求する代替要求を通信制御部1001に送信させる。例えば、代替要求部1007は、警告画面G1の代替商品ボタンG13が押下された場合に、代替要求を通信制御部1001に送信させる。代替要求には、読取制御部1005が読み取った商品コードと、忌避情報109とが含まれている。
【0045】
代替要求部1007は、代替要求の応答として代替商品の画面情報を通信制御部1001が受信した場合に、受信した代替商品の画面情報に基づいて、代替商品画面G2を表示制御部1004に表示させる。ここで、図8は、代替商品画面G2の一例を説明する説明図である。代替商品画面G2は、メッセージ表示領域G21と、代替商品一覧表示領域G22と、閉じるボタンG23とが含まれている。メッセージ表示領域G21は、読取制御部1005が読み取った商品コードの商品の代替となる代替商品を提案するメッセージを表示する領域である。代替商品一覧表示領域G22は、代替商品の名称等の商品情報と、代替商品が陳列されている商品棚等の位置情報との一覧を表示する領域である。図8に示す代替商品一覧表示領域G22には、代替商品が一つ表示されているが、複数表示されていてもよい。閉じるボタンG23は、代替商品画面G2を閉じる操作を受け付けるボタンである。また、代替商品画面G2には、表示された代替商品とは異なる代替商品の表示を要求するボタンが含まれていてもよい。
【0046】
忌避設定部1008は、忌避情報109に忌避者と忌避材料とを設定する。例えば、忌避設定部1008は、設定画面等において、忌避者と忌避材料とが入力された場合に、入力された忌避者と忌避材料とを関連付けて忌避情報109に登録する。
【0047】
商品サーバ20の制御部201は、記憶部202の制御プログラム207をRAMに展開し、制御プログラム207に従って動作することで、図6に示す各機能部をRAM上に生成する。具体的には、商品サーバ20の制御部201は、機能部として、通信制御部2001、商品判定部2002、商品抽出部2003、及び優先順位設定部2004を備える。
【0048】
通信制御部2001は、受信手段、第1送信手段、及び第2送信手段の一例である。通信制御部2001は、通信インタフェース203を制御して、ネットワークに接続された装置との通信を制御する。例えば、通信制御部2001は、顧客端末10との通信を制御する。
【0049】
通信制御部2001は、例えば商品に忌避材料が含まれているか否かの判定を要求する判定要求を受信する。そして、通信制御部2001は、例えば、判定要求の判定結果として適合画面を表示させる画面情報や、警告画面G1を表示させる画面情報を送信する。また、通信制御部2001は、例えば代替となる商品の情報を要求する代替要求を受信する。そして、通信制御部2001は、例えば、代替要求の応答として代替商品画面G2を表示させる画面情報を送信する。
【0050】
商品判定部2002は、第1抽出手段、及び第2抽出手段の一例である。商品判定部2002は、通信制御部2001が判定要求を受信した場合に、判定要求で指定された商品に、忌避材料が含まれているか否かを判定する。さらに詳しくは、商品判定部2002は、判定要求に含まれている商品コードの商品の原材料が登録された材料情報を商品マスタ208から抽出する。また、商品判定部2002は、判定要求から忌避情報109を抽出する。そして、商品判定部2002は、商品マスタ208から抽出した材料情報に、判定要求から抽出した忌避情報109に登録された忌避材料が含まれているか否かを判定する。
【0051】
商品判定部2002は、商品判定部2002が商品の材料情報に忌避材料が含まれていないと判定した場合に、適合画面を表示させる画面情報を生成する。一方、商品判定部2002は、商品判定部2002が商品の材料情報に忌避材料が含まれていると判定した場合に、警告画面G1を表示させる画面情報を生成する。警告画面G1を表示させる画面情報には、材料情報に含まれている忌避材料の名称等の情報と、忌避情報109に含まれている忌避材料を忌避した顧客の名称等の情報とが含まれている。そして、商品判定部2002は、生成した画面情報を通信制御部2001に送信させる。
【0052】
商品抽出部2003は、通信制御部2001が代替要求を受信した場合に、代替となる商品を抽出する。さらに詳しくは、判定要求の対象商品の材料情報に、忌避情報109に登録された忌避材料が含まれていることを条件に表示される警告画面G1で、代替商品を要求する代替商品ボタンG13が押下された場合に、通信制御部2001は、代替要求を受信する。この場合に、商品抽出部2003は、優先順位設定情報209に基づいて、代替要求に含まれている商品コードの商品が属している小分類の他の商品に優先順位を設定する。商品抽出部2003は、優先順位の順番で、商品マスタ208に記憶された各商品の材料情報と、代替要求に含まれている忌避情報109の忌避材料とを比較して、材料情報に忌避材料が含まれているか否かを判定する。
【0053】
商品抽出部2003は、材料情報に忌避材料が含まれていない商品を検出した場合に、該当する商品の商品情報と、位置情報とを商品マスタ208から抽出する。そして、商品抽出部2003は、検出した商品を代替商品として提案する代替商品画面G2を表示させる画面情報を生成する。代替商品画面G2を表示させる画面情報には、商品の名称等の商品情報と、商品が陳列されている位置を示す位置情報とが含まれている。そして、商品抽出部2003は、代替商品画面G2を表示させる画面情報を通信制御部2001に送信させる。
【0054】
商品抽出部2003は、忌避材料が含まれていない商品を小分類から抽出することができない場合に、代替要求に含まれている商品コードの商品が属している中分類まで商品の抽出範囲を拡大する。すなわち、商品抽出部2003は、優先順位設定情報209に基づいて、中分類の他の小分類に属する商品に優先順位を設定する。商品抽出部2003は、優先順位の順番で、商品の材料情報に忌避材料が含まれているか否かを判定する。さらに、商品抽出部2003は、忌避材料が含まれていない商品を中分類から抽出することができない場合に、代替要求に含まれている商品コードの商品が属している大分類まで商品の抽出範囲を拡大する。
【0055】
優先順位設定部2004は、優先順位設定情報209の優先順位の設定を変更する。例えば、優先順位設定部2004は、優先順位の設定を変更する入力を受け付けた場合に、入力内容に基づいて優先順位設定情報209を変更する。優先順位の設定を変更する入力は、操作部205が受け付けてもよいし、通信インタフェース203が受け付けてもよい。
【0056】
次に、商品サーバ20が実行する補助処理について説明する。ここで、図9は、本実施形態の商品サーバ20が実行する補助処理の一例を示すフローチャートである。
【0057】
通信制御部2001は、判定要求を受信したか否かを判定する(ステップS1)。判定要求を受信していないことを条件に(ステップS1;No)、商品サーバ20は、待機する。
【0058】
判定要求を受信したことを条件に(ステップS1;Yes)、商品判定部2002は、判定要求に含まれている商品コードの商品の材料情報を商品マスタ208から抽出する(ステップS2)。すなわち、商品判定部2002は、商品の原材料を抽出する。
【0059】
商品判定部2002は、抽出した材料情報と、判定要求に含まれている忌避情報109の忌避材料とを比較して、材料情報に忌避材料が含まれているか否かを判定する(ステップS3)。材料情報に忌避材料が含まれていないことを条件に(ステップS3;No)、通信制御部2001は、判定要求を送信した顧客端末10に適合画面を表示させる画面情報を送信する(ステップS4)。そして、商品サーバ20は、補助処理を終了する。
【0060】
材料情報に忌避材料が含まれていることを条件に(ステップS3;Yes)、通信制御部2001は、判定要求を送信した顧客端末10に警告画面G1を表示させる画面情報を送信する(ステップS5)。
【0061】
通信制御部2001は、代替要求を受信したか否かを判定する(ステップS6)。代替要求を受信していないことを条件に(ステップS6;No)、通信制御部2001は、警告画面G1を閉じることを示した情報を受信したか否かを判定する(ステップS7)。
【0062】
警告画面G1を閉じることを示した情報を受信していないことを条件に(ステップS7;No)、商品サーバ20は、ステップS6に移行する。警告画面G1を閉じることを示した情報を受信したことを条件に(ステップS7;Yes)、商品サーバ20は、補助処理を終了する。
【0063】
代替要求を受信したことを条件に(ステップS6;Yes)、商品抽出部2003は、商品マスタ208の各商品に優先順位を設定する(ステップS8)。
【0064】
商品抽出部2003は、未だ忌避材料が含まれているか否かが判定されていない優先順位が最も高い商品を選択する(ステップS9)。
【0065】
商品抽出部2003は、選択した商品の材料情報に忌避材料が含まれているか否かを判定する(ステップS10)。選択した商品の材料情報に忌避材料が含まれていることを条件に(ステップS10;No)、商品サーバ20は、ステップS9に移行する。
【0066】
選択した商品の材料情報に忌避材料が含まれていないことを条件に(ステップS10;Yes)、通信制御部2001は、判定要求を送信した顧客端末10に代替商品画面G2を表示させる画面情報を送信する(ステップS11)。
【0067】
以上により商品サーバ20は、補助処理を終了する。
【0068】
以上のように、本実施形態に係る商品サーバ20は、商品に忌避材料が含まれているか否かの判定を要求する判定要求を受信した場合に、判定要求に含まれている商品コードの商品の原材料を商品マスタ208から抽出する。商品サーバ20は、抽出した原材料に、忌避情報109に登録された忌避材料が含まれているか否かを判定する。商品サーバ20は、原材料に忌避材料が含まれている場合に、忌避材料が含まれていない商品の商品情報を抽出する。そして、商品サーバ20は、忌避材料が含まれていない商品を代替商品として提案する代替商品画面G2を表示させる画面情報を送信する。従って、本実施形態に係る商品サーバ20は、忌避している原材料が含まれていない商品の購入を補助することができる。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0070】
また、上記実施形態では、忌避情報109は、顧客端末10が記憶している。顧客端末10は、忌避情報109を含む判定要求を送信する。そして、商品サーバ20は、判定要求に含まれる忌避情報109を用いて、商品に忌避材料が含まれているか否かの判定を行う。しかしながら、忌避情報109は、商品サーバ20が記憶していてもよい。この場合、顧客端末10は、顧客を識別可能な顧客コードを含む判定要求を送信する。商品サーバ20は、判定要求に含まれる顧客コードを用いて、顧客コードに関連付けられている忌避情報109を抽出する。そして、商品サーバ20は、抽出した忌避情報109を用いて、商品に忌避材料が含まれているか否かの判定を行う。
【0071】
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0072】
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 商品購入補助システム
10 顧客端末
20 商品サーバ
109 忌避情報
208 商品マスタ
209 優先順位設定情報
1001、2001 通信制御部
1002 操作制御部
1003 撮像制御部
1004 表示制御部
1005 読取制御部
1006 判定要求部
1007 代替要求部
1008 忌避設定部
2002 商品判定部
2003 商品抽出部
2004 優先順位設定部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【文献】特開2017-076351号公報
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