(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20220721BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20220721BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
G07G1/00 331Z
G07G1/06 B
G07G1/01 301C
(21)【出願番号】P 2021003542
(22)【出願日】2021-01-13
(62)【分割の表示】P 2016177949の分割
【原出願日】2016-09-12
【審査請求日】2021-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 收
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-164490(JP,A)
【文献】特開2005-242728(JP,A)
【文献】特開2007-316695(JP,A)
【文献】特開2014-052805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/12
G06K 7/00- 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に表示画面が向けられた第1表示部と、
前記第1方向と逆向きの第2方向に表示画面が向けられた第2表示部と、
前記第1表示部と前記第2表示部との間であって、前記第1表示部と前記第2表示部との下方に配置され、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に向けられた、販売登録の対象となる商品から当該商品を識別可能な識別情報を読み取る読取部と、
前記読取部が読み取った前記識別情報に対応する商品の販売登録に係る操作画面を、前記第1表示部及び前記第2表示部の何れか一方に切り替えて表示する制御部と、
を備える販売データ処理装置。
【請求項2】
袋をかける袋かけ部を更に備える、
請求項
1に記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第3方向に、一取引に係る取引明細が印字された用紙を排出する印字部を更に備え、
前記読取部は、前記印字部の上部に設置される、
請求項1
又は請求項2に記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
前記第3方向に、一取引に係る決済に用いられる情報を読み取る面を向けられた決済部を更に備え、
前記決済部は、前記第1表示部と、前記第2表示部との間隙に設置される、
請求項1乃至
3の何れか一項に記載の販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小売店の店舗では、商品の売上登録などにPOS(Point Of Sales)端末が使用されている。そして、近年、スーパーマーケット等の店舗において、顧客自身がオペレータとなって商品の販売データ処理を行うセルフPOS端末が使用されている。
【0003】
コンビニエンスストア等の小規模な店舗においても、店員は、商品の販売データ処理のみならず、品出しや清掃等の様々な業務を行う必要がある。そこで、小規模な店舗においても、セルフPOS端末の導入が望まれている。しかし、小規模な店舗にPOS端末とセルフPOS端末との両方を設置することは困難である。従来、このような場合には、店員が使用する場合には店員側に向け、顧客側が使用する場合には顧客に向けるPOS端末が使用されていた。しかしながら、POS端末を使用する者によって、POS端末の向きをその都度変えるのでは煩雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、何れの側からも使用することができる販売データ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の販売データ処理装置は、第1表示部と、第2表示部と、読取部と、制御部とを備える。前記第1表示部は、第1方向に表示画面が向けられる。前記第2表示部は、前記第1方向と逆向きの第2方向に表示画面が向けられる。前記読取部は、前記第1表示部と前記第2表示部との間であって、前記第1表示部と前記第2表示部との下方に配置され、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に向けられた、販売登録の対象となる商品から当該商品を識別可能な識別情報を読み取る。前記制御部は、前記読取部が読み取った前記識別情報に対応する商品の販売登録に係る操作画面を、前記第1表示部及び前記第2表示部の何れか一方に切り替えて表示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態に係るPOS端末の外観を店員側から見た斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るPOS端末の外観を顧客側から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、POS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、POS端末が備える特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、モード変更処理の一例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、販売データ処理装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、販売データ処理装置の一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。実施形態の販売データ処理装置は、コンビニエンスストア等の店舗に導入された、一取引にかかる商品の登録・精算を顧客が行うPOS(Point Of Sales)端末への適用例である。
【0008】
図1は、実施形態に係るPOS端末1の外観を店員側から見た斜視図である。
図2は、実施形態に係るPOS端末1の外観を顧客側から見た斜視図である。POS端末1は、第1表示部11と、第2表示部12と、非接触カードリーダライタ13と、筐体14と、カードリーダライタ15とを備える。
【0009】
POS端末1は、カウンタ台2に載置される。カウンタ台2は、買い物籠や商品等が置かれる台である。店員が、POS端末1を操作する場合には、カウンタ台2を挟んで顧客と向かい合う。
【0010】
筐体14は、カウンタ台2に設置される。筐体14は、略箱形の形状を有する。筐体14は、第1側面141と、第2側面142と、第3側面143と、第4側面144と、上面145と、を備える。第1側面141は、カウンタ台2の店員側であるX方向に向けられた側面であり、本実施形態の正面に対応する。第2側面142は、第1側面141とは反対方向の顧客側に向けられた側面であり、本実施形態の背面に対応する。すなわち、第2側面142は、第1側面141に対向する側面である。第3側面143は、第1側面141及び第2側面142が向けられたX方向に直交する両側面のうちの何れか一方である。第4側面144は、第3側面143に対向する側面である。第4側面144は、第1側面141及び第2側面142が向けられたX方向に直交する両側面のうちの他方である。上面145は、第1表示部11、第2表示部12及び非接触カードリーダライタ13を備える。
【0011】
第1表示部11は、例えば液晶ディスプレイ等である。第1表示部11は、カウンタ台2において店員がいる方向に画面を向けて設置されている。すなわち、第1表示部11は、筐体14の上面145に設けられ、筐体14の第1側面方向に表示画面が向けられている。ここで、第1側面方向は、第1側面141が向けられたX方向のことである。係る第1表示部11は、売上登録された商品の商品情報等を店員等に表示する。
【0012】
また、第1表示部11は、POS端末1を操作する第1タッチパネル111を備える。第1タッチパネル111は、第1表示部11上の操作(タッチ)された箇所を検知して、第1表示部11が表示している表示要素に応じた操作が入力されたものとして判断する。これにより、第1タッチパネル111は、第1表示部11が表示したキーが操作されたとしてキーの操作を受け付ける。
【0013】
第2表示部12は、例えば液晶ディスプレイ等である。第2表示部12は、カウンタ台2において顧客がいる方向に画面を向けて設定されている。すなわち、第2表示部12は、筐体14の上面145に第1表示部11と背中合わせで設けられ、第1側面方向と逆向きの第2側面方向に表示画面が向けられている。ここで、第2側面方向は、第1側面141が向けられたX方向とは逆向きの筐体14の第2側面142が向けられた方向のことである。係る第2表示部12は、売上登録された商品の商品情報等を顧客等に表示する。
【0014】
また、第2表示部12は、POS端末1を操作する第2タッチパネル121を備える。第2タッチパネル121は、第2表示部12上の操作(タッチ)された箇所を検知して、第2表示部12が表示している表示要素に応じた操作が入力されたものとして判断する。これにより、第2タッチパネル121は、第2表示部12が表示したキーが操作されたとしてキーの操作を受け付ける。
【0015】
第1表示部11および第2表示部12は、それぞれ店員や顧客等に向けて各種画像を表示させるため、画面方向を店員や顧客等が見やすい角度に調整することができる。すなわち、第1表示部11および第2表示部12の画面方向は、第1側面141および第2側面142と平行であってもよいし、第1側面141および第2側面142と平行でなくてもよい。
【0016】
非接触カードリーダライタ13は、第1表示部11および第2表示部12の背面の間隙であって筐体14の上面145に配置されている。非接触カードリーダライタ13は、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信により、非接触IC(Integrated Circuit)カードのICに対して、情報の書き込み及び読み込みを実行する。ここで、非接触ICカードは、例えば、電子決済サービスに用いられるカードである。すなわち、非接触カードリーダライタ13は、一取引に係る決済に用いられる情報を読み取り及び読み込みを実行する決済部である。
【0017】
非接触カードリーダライタ13は、第1側面方向および第2側面方向に直交する、筐体14の第3側面143が向けられた方向(図中Y方向)に、かざされた非接触ICカードの情報を読み取る面を向けている。非接触カードリーダライタ13は、筐体14の上部にある第1表示部11と第2表示部12との間隙に設置される。従って、非接触カードリーダライタ13がカウンタ台2に設置されない為、より狭い場所にPOS端末1を設置することができる。なお、非接触カードリーダライタ13は、非接触ICカードに限らず、ICを備える携帯端末に対して、情報の書き込み及び読み込みを実行してもよい。
【0018】
筐体14は、第1側面方向および第2側面方向に直交する第3側面143の側に、光透過性の読取窓146と、レシート排出口147とを備える。すなわち、読取窓146及びレシート排出口147は、第1表示部11および第2表示部12が向けられた方向に対し、直交する方向に向けられている。
【0019】
また、第4側面144は、弧状に形成されている。しかし、第4側面144の形状は弧状に限らず、第3側面143と同様の垂直な壁面としてもよい。
【0020】
また、筐体14は、第2側面142の上方に、略水平方向に向けられた第1棒部148及び第2棒部149を備える。第1棒部148及び第2棒部149は、顧客等が購入した商品等を入れる袋を掛けるための袋かけ部である。顧客は、第1棒部148及び第2棒部149が設けられているため、購入した商品等を両手で容易に袋に入れることができる。なお、第1棒部148及び第2棒部149は、第2側面142に限らず、第1側面141や第4側面144に備えられていてもよい。
【0021】
また、筐体14は、その内部にスキャナ104と、プリンタ105とを備える(
図3参照)。
【0022】
スキャナ104は、第3側面143の読取窓146の内部に設けられ、販売登録の対象となる商品から商品を識別可能な識別情報である商品コード等を読み取る読取部である。具体的には、スキャナ104は、読取窓146介して筐体14の外部にレーザ光を照射する。また、スキャナ104は、商品に付された商品コード等で反射されたレーザ光の反射光を、読取窓146介して受光する。そして、スキャナ104は、受光した反射光に基づき商品コード等を読み取る。すなわち、スキャナ104は、読取窓146の前に翳された商品から商品コードを読み取る。なお、スキャナ104は、商品の画像を撮像し、撮像した画像から商品コード等を読み取るものであってもよい。
【0023】
ここで、スキャナ104は、第3側面143の上方に設置することが好ましい。さらには、スキャナ104は、第1棒部148及び第2棒部149と同等の高さに設置することがより好ましい。これにより、店員や顧客が、スキャナ104に商品の商品コードを読み取らせるために、買い物籠から取り出した商品をスキャナ104の位置まで下げる作業を防止することができる。
【0024】
プリンタ105は、一取引に係る取引明細が用紙に印字されたレシートを発行する印字部である。取引明細には、商品名や価格や購入した商品等の合計金額等が含まれる。レシート排出口147は、プリンタ105が発行したレシートを排出する。すなわち、プリンタ105は、筐体14の第3側面143が向けられた方向(図中Y方向)にレシートを排出する。
【0025】
カードリーダライタ15は、カウンタ台2に設置される。カードリーダライタ15は、クレジットカード等の決済に用いるカードの記憶媒体が記憶する情報の読み取り及び書き込みを実行する装置である。カードリーダライタ15は、カード挿入口151に挿入されたカードの記憶媒体に記憶された情報の読み取り及び書き込みを実行する。カードリーダライタ15は、一連の処理が完了した場合に、カード挿入口151に挿入されたカードを排出する。
【0026】
上述した構成のPOS端末1において、非接触カードリーダライタ13、スキャナ104およびプリンタ105は、POS端末1の上下方向(図中Z方向)に並べて設置されている。従って、筐体14は、鉛直方向に並べて設置させることにより設置面積を狭くすることができる。
【0027】
なお、
図1および
図2では、非接触カードリーダライタ13を筐体14の上面145に設置する構成としたが、これに限らず、筐体14の上部や下部、筐体14の内部に設置する構成としてもよい。この場合においても、非接触カードリーダライタ13は、他の装置(スキャナ104およびプリンタ105)と上下方向に並べて設置することが好ましい。
【0028】
また、
図1および
図2では、カードリーダライタ15を、筐体14の店員側(第1側面141側)に設置する構成としたが、これに限らず、筐体14の顧客側(第2側面142側)や上部や下部、筐体14の内部に設置する構成としてもよい。この場合においても、カードリーダライタ15は、他の装置(非接触カードリーダライタ13、スキャナ104およびプリンタ105)と上下方向(図中Z方向)に並べて設置することが好ましい。
【0029】
また、
図1および
図2では、POS端末1の上方から非接触カードリーダライタ13、スキャナ104、プリンタ105の順に並べた構成としたが、これに限らず、各装置を並べる順番は任意に変えることができる。
【0030】
次に、本実施形態に係るPOS端末1のハードウェア構成について説明する。
【0031】
図3は、POS端末1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。POS端末1は、制御部101、記憶部102、通信インタフェース103、第1表示部11、第1タッチパネル111、第2表示部12、第2タッチパネル121、非接触カードリーダライタ13、スキャナ104、プリンタ105、及びカードリーダライタ15を備える。制御部101、記憶部102、通信インタフェース103、第1表示部11、第1タッチパネル111、第2表示部12、第2タッチパネル121、非接触カードリーダライタ13、スキャナ104、プリンタ105、及びカードリーダライタ15は、システムバス106を介して相互に接続している。
【0032】
制御部101は、POS端末1の全体の動作を制御し、POS端末1が備える各種の機能を実現する。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、POS端末1の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部102等に格納された制御プログラム107等を実行する。
【0033】
記憶部102は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶装置である。記憶部102は、制御プログラム107を記憶する。制御プログラム107は、オペレーティングシステムや、POS端末1が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム107には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0034】
通信インタフェース103は、ネットワークを介して、各種装置と通信するためのインタフェースである。
【0035】
次に、POS端末1が備える特徴的な機能について説明する。ここで、
図4は、POS端末1が備える特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0036】
POS端末1の制御部101は、記憶部102に記憶された制御プログラム107をRAMに展開し、制御プログラム107に従って動作することで、
図4に示す各機能部をRAMに生成する。具体的には、POS端末1の制御部101は、機能部として、売上登録部1001と、会計処理部1002と、操作制御部1003と、表示制御部1004と、モード制御部1005とを備える。
【0037】
売上登録部1001は、販売対象の商品を登録する売上登録処理を制御する。すなわち、売上登録部1001は、スキャナ104が受け付けた商品コードの商品を売上登録する。また、売上登録部1001は、一取引に係る売上登録した商品の代金の合計金額を算出する。
【0038】
会計処理部1002は、非接触カードリーダライタ13及びカードリーダライタ15と協働で、販売対象の商品の会計処理を実行する。ここで、会計処理とは、例えば、一取引において商品等の代金を電子決済サービス等により支払う処理である。
【0039】
操作制御部1003は、第1タッチパネル111及び第2タッチパネル121を制御して、各種操作を受け付ける。なお、操作制御部1003は、第1タッチパネル111及び第2タッチパネル121に限らず、POS端末1に備えられたハードウェアボタン等から各種操作を受け付けてもよい。
【0040】
表示制御部1004は、第1表示部11及び第2表示部12を制御して、各種画面を表示させる。
【0041】
モード制御部1005は、POS端末1を操作する操作者に応じたモードの変更を制御する。すなわち、モード制御部1005は、POS端末1を操作する各種操作画面を表示させる表示部を切り替える設定を制御する。モードには、操作者が店員である店員モードと、操作者が顧客である顧客モードとがある。
【0042】
店員モードは、売上登録処理および会計処理を店員が行う設定である。すなわち、表示制御部1004は、店員モードの場合には、売上登録処理において売上登録画面を第1表示部11に表示させる。さらに、表示制御部1004は、店員モードの場合には、会計処理において会計画面を第1表示部11に表示させる。売上登録画面は、スキャナ104が読み取った商品コードの商品を販売登録する売上登録処理を操作する操作画面である。会計画面は、スキャナ104が読み取った商品コードの商品の会計を操作する操作画面である。また、操作制御部1003は、店員モードの場合には、第1タッチパネル111から売上登録処理および会計処理の操作を受け付ける。
【0043】
顧客モードは、売上登録処理および会計処理を顧客が行う設定である。すなわち、表示制御部1004は、顧客モードの場合には、売上登録画面および会計画面を第2表示部12に表示させる。なお、表示制御部1004は、顧客は売上登録処理および会計処理の操作が不慣れであるため、店員モードと同じ売上登録画面および会計画面を第2表示部12に表示させなくてもよい。さらに詳しくは、表示制御部1004は、売上登録画面および会計画面において詳細な操作方法等を加えた画面を表示させてもよい。また、表示制御部1004は、意図しない操作が入力されてしまうことを防止するために、売上登録画面および会計画面の一部を変えた画面を表示させてもよい。また、操作制御部1003は、顧客モードの場合には、第2タッチパネル121から売上登録処理および会計処理の操作を受け付ける。
【0044】
モード制御部1005は、店員モード時において、顧客モードに変更する操作を操作制御部1003が受け付けた場合に、顧客モードに設定を変更する。すなわち、モード制御部1005は、各種操作画面を、第1表示部11に表示させる設定から第2表示部12に表示させる設定に変更する。また、モード制御部1005は、顧客モード時において、店員モードに変更する操作を操作制御部1003が受け付けた場合に、店員モードに設定を変更する。すなわち、モード制御部1005は、各種操作画面を、第2表示部12に表示させる設定から第1表示部11に表示させる設定に変更する。ここで、モードを変更する操作は、例えば店員側に向けられた第1表示部11に表示されたモードを変更するモード変更ボタンを押下する操作等である。また、モード変更ボタンは、店員モードと顧客モードとに関わらず、第1表示部11に表示されることが好ましい。
【0045】
次に、POS端末1が実行するモード変更処理について説明する。ここで、
図5は、実施形態のPOS端末1が実行するモード変更処理の一例を示すフローチャート図である。
【0046】
POS端末1のモード制御部1005は、店員モードに設定する(ステップS1)。
【0047】
次いで、POS端末1の操作制御部1003は、モードを変更する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS2)。モードを変更する操作を受け付けていないことを条件に(ステップS2;No)、POS端末1は、モードを変更する操作を受け付けるまで待機する。
【0048】
一方、モードを変更する操作を受け付けたことを条件に(ステップS2;Yes)、POS端末1のモード制御部1005は、顧客モードに設定する(ステップS3)。
【0049】
次いで、POS端末1の操作制御部1003は、モードを変更する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS4)。モードを変更する操作を受け付けていないことを条件に(ステップS4;No)、POS端末1は、モードを変更する操作を受け付けるまで待機する。
【0050】
一方、モードを変更する操作を受け付けたことを条件に(ステップS4;Yes)、POS端末1は、ステップS1に移行する。すなわち、POS端末1のモード制御部1005は、店員モードに設定する。
【0051】
以上により、POS端末1は、モード変更処理を終了する。
【0052】
以上のように、本実施形態に係るPOS端末1によれば、第1表示部11と第2表示部12とは、筐体14の上面145に反対方向に向けて設けられている。そして、非接触カードリーダライタ13と、スキャナ104と、プリンタ105とは、第1側面141および第2側面142が向けられた方向に直交する第3側面143に設けられている。よって、店員および顧客は、カウンタ台2を挟んで、非接触カードリーダライタ13と、スキャナ104と、プリンタ105とを使用することができる。従って、POS端末1は、何れの側からも使用することができる。
【0053】
また、上記実施形態において、スキャナ104およびプリンタ105は、筐体14の第3側面143に設けられていると説明した。さらに、非接触カードリーダライタ13およびカードリーダライタ15は、筐体14の第3側面143が向けられた方向に向けられていると説明した。しかしながら、スキャナ104およびプリンタ105は、筐体14の第4側面144に設けられていてもよい。さらに、非接触カードリーダライタ13およびカードリーダライタ15は、筐体14の第4側面144が向けられた方向に向けられていてもよい。
【0054】
また、スキャナ104、プリンタ105、非接触カードリーダライタ13およびカードリーダライタ15は、全部が異なる方向に向けられていてもよい。すなわち、スキャナ104、プリンタ105、非接触カードリーダライタ13およびカードリーダライタ15は、第3側面143が向けられた方向と、第4側面144が向けられた方向とのそれぞれ異なる方向に向けられていてもよい。
【0055】
また、スキャナ104、プリンタ105、非接触カードリーダライタ13およびカードリーダライタ15の全部又は一部は、第3側面143と第4側面144との両側面に設けられていてもよい。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0057】
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0058】
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 POS端末
11 第1表示部
12 第2表示部
13 非接触カードリーダライタ
14 筐体
141 第1側面
142 第2側面
143 第3側面
144 第4側面
145 上面
15 カードリーダライタ
101 制御部
148 第1棒部
149 第2棒部
104 スキャナ
105 プリンタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】