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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/631 20060101AFI20220722BHJP
【FI】
H01R13/631
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018148673
(22)【出願日】2018-08-07
(65)【公開番号】P2020024851
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-04-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】青木 滋晴
(72)【発明者】
【氏名】木村 晃
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-272320(JP,A)
【文献】実開昭60-074481(JP,U)
【文献】特開2008-071517(JP,A)
【文献】実開昭61-153980(JP,U)
【文献】特開2005-190815(JP,A)
【文献】特開2014-146472(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/00-12/91
H01R 24/00-24/86
H01R 13/631
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コネクタと、第2コネクタとを備えたコネクタ組立体であって、
前記第2コネクタは、上下方向において下方に位置する前記第1コネクタと嵌合可能であり、
前記第1コネクタは、第1ハウジングと、第1コンタクトとを備えており、
前記第1ハウジングは、第1支持部を有しており、且つ、前記第1ハウジングには、第1受容部と、第1許容部とが形成されており、
前記第1受容部は、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合する際、前記第2コネクタを少なくとも部分的に受容し、
前記第1支持部は、前記上下方向と直交する水平方向において前記第1受容部の横に位置しており、
前記第1許容部は、前記第1支持部の上方に位置しており、且つ、前記水平方向において前記第1受容部の横に位置しており、
前記第1コンタクトは、第1被支持部と、第1弾性支持部と、第1接点とを有しており、
前記第1被支持部は、前記第1支持部と前記第1受容部との間の境界に沿って前記上下方向に延びており、且つ、前記水平方向に移動しないように前記第1支持部に支持されており、
前記第1弾性支持部は、前記水平方向において前記第1支持部から離れるようにして、前記第1被支持部から延びており、
前記第1接点は、前記第1弾性支持部に支持されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに離れている分離状態において、前記第1接点は、前記上下方向及び前記水平方向の夫々において前記第1支持部から離れて前記第1受容部の内部に位置しており、且つ、前記第1許容部は、前記第1弾性支持部の弾性変形に伴う前記第1接点の前記水平方向における移動を許容しており、
前記第2コネクタは、第2ハウジングと、第2コンタクトとを備えており、
前記第2ハウジングは、第2支持部を有しており、且つ、前記第2ハウジングには、第2受容部と、第2許容部とが形成されており、
前記第2受容部は、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合する際、前記第1コネクタを少なくとも部分的に受容し、
前記第2支持部は、前記水平方向において前記第2受容部の横に位置しており、
前記第2許容部は、前記第2支持部の下方に位置しており、且つ、前記水平方向において前記第2受容部の横に位置しており、
前記第2コンタクトは、第2被支持部と、第2弾性支持部と、第2接点とを有しており、
前記第2被支持部は、前記第2支持部と前記第2受容部との間の境界に沿って前記上下方向に延びており、且つ、前記水平方向に移動しないように前記第2支持部に支持されており、
前記第2弾性支持部は、前記水平方向において前記第2支持部から離れるようにして、前記第2被支持部から延びており、
前記第2接点は、前記第2弾性支持部に支持されており、
前記分離状態において、前記第2接点は、前記上下方向及び前記水平方向の夫々において前記第2支持部から離れて前記第2受容部の内部に位置しており、且つ、前記第2許容部は、前記第2弾性支持部の弾性変形に伴う前記第2接点の前記水平方向における移動を許容しており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに完全に嵌合した完全嵌合状態において、前記第1接点は、前記第2被支持部と接触し、且つ、前記第2接点は、前記第1被支持部と接触し、
前記完全嵌合状態において、前記第1弾性支持部は、前記第1ハウジングと接触しておらず、且つ、前記第2弾性支持部は、前記第2ハウジングと接触しておらず、
前記第1コンタクトは、第1起点を有しており、
前記第1起点は、前記第1被支持部と前記第1弾性支持部との間の境界に位置しており、
前記第1弾性支持部は、曲げ形成されて第1屈曲点を有しており、
前記第1起点と前記第1屈曲点との間の長さは、前記第1屈曲点と前記第1接点との間の長さよりも短く、
前記第2コンタクトは、第2起点を有しており、
前記第2起点は、前記第2被支持部と前記第2弾性支持部との間の境界に位置しており、
前記第2弾性支持部は、曲げ形成されて第2屈曲点を有しており、
前記第2起点と前記第2屈曲点との間の長さは、前記第2屈曲点と前記第2接点との間の長さよりも短い
コネクタ組立体。
【請求項2】
請求項記載のコネクタ組立体であって、
前記第1起点と前記第1接点との間の長さは、前記第2起点と前記第2接点との間の長さの80%以上且つ120%以下である
コネクタ組立体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタ組立体であって、
前記第1弾性支持部と前記第2弾性支持部とは、互いに同じ形状を有している
コネクタ組立体。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコネクタ組立体であって、
前記第1起点と前記第1屈曲点との間の前記上下方向における距離は、前記第1被支持部の前記水平方向におけるサイズの5倍以下であり、
前記第2起点と前記第2屈曲点との間の前記上下方向における距離は、前記第2被支持部の前記水平方向におけるサイズの5倍以下である
コネクタ組立体。
【請求項5】
請求項1から請求項までのいずれかに記載のコネクタ組立体であって、
前記第1弾性支持部は、第1傾斜部を有しており、
前記第1傾斜部は、前記上下方向及び前記水平方向において前記第1支持部から離れるように傾斜しており、
前記第1接点は、前記第1傾斜部の端部に位置しており、
前記第2弾性支持部は、第2傾斜部を有しており、
前記第2傾斜部は、前記上下方向及び前記水平方向において前記第2支持部から離れるように傾斜しており、
前記第2接点は、前記第2傾斜部の端部に位置している
コネクタ組立体。
【請求項6】
請求項1から請求項までのいずれかに記載のコネクタ組立体であって、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタの一方は、フローティングコネクタである
コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに嵌合可能な2つのコネクタを備えたコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなコネクタ組立体は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
図17を参照すると、特許文献1に開示されたコネクタ組立体90は、互いに嵌合可能なレセプタクル側コネクタ(第1コネクタ)92とプラグ側コネクタ(第2コネクタ)96とを備えている。第1コネクタ92は、ハウジング920と、ハウジング920に保持されたレセプタクル側コンタクト(第1コンタクト)930とを備えている。第1コンタクト930は、接触部932と、接触受け部934とを有している。第2コネクタ96は、ハウジング960と、ハウジング960に保持されたプラグ側コンタクト(第2コンタクト)970とを備えている。第2コンタクト970は、接触部972と、接触受け部974とを有している。
【0004】
図18を参照すると、第2コネクタ96の端部を第1コネクタ92の内部に深く挿入すると、第1コネクタ92と第2コネクタ96とは、互いに嵌合する。この深い嵌合状態において、第1コンタクト930の接触部932は、第2コンタクト970の接触受け部974と接触し、第2コンタクト970の接触部972は、第1コンタクト930の接触受け部934と接触する。この結果、第1コネクタ92と第2コネクタ96とは、互いに電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4190019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図17を参照すると、第1コネクタ92及び第2コネクタ96は、例えば、電子機器(図示せず)の内部に配置された2つの回路基板(図示せず)に夫々搭載され、2つの回路基板を電気的に接続するために使用される。しかしながら、例えば電子機器の構造上の制約により、第2コネクタ96の端部を第1コネクタ92の内部に深く挿入できない場合がある。換言すれば、第1コネクタ92と第2コネクタ96とは、互いに浅く嵌合する場合がある。図17において破線で描画した接触部932及び接触部972を参照すると、浅い嵌合状態において、接触部932及び接触部972は、接触受け部974及び接触受け部934まで夫々移動しないおそれがある。この結果、第1コネクタ92と第2コネクタ96との間の電気的な接続がなされないか又は不安定になるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、第1コネクタと第2コネクタとが互いに浅く嵌合した場合であっても、第1コネクタ及び第2コネクタを電気的に確実に接続可能な構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のコネクタ組立体として、
第1コネクタと、第2コネクタとを備えたコネクタ組立体であって、
前記第2コネクタは、上下方向において下方に位置する前記第1コネクタと嵌合可能であり、
前記第1コネクタは、第1ハウジングと、第1コンタクトとを備えており、
前記第1ハウジングは、第1支持部を有しており、且つ、前記第1ハウジングには、第1受容部と、第1許容部とが形成されており、
前記第1受容部は、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合する際、前記第2コネクタを少なくとも部分的に受容し、
前記第1支持部は、前記上下方向と直交する水平方向において前記第1受容部の横に位置しており、
前記第1許容部は、前記第1支持部の上方に位置しており、且つ、前記水平方向において前記第1受容部の横に位置しており、
前記第1コンタクトは、第1被支持部と、第1弾性支持部と、第1接点とを有しており、
前記第1被支持部は、前記第1支持部と前記第1受容部との間の境界に沿って前記上下方向に延びており、且つ、前記水平方向に移動しないように前記第1支持部に支持されており、
前記第1弾性支持部は、前記水平方向において前記第1支持部から離れるようにして、前記第1被支持部から延びており、
前記第1接点は、前記第1弾性支持部に支持されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに離れている分離状態において、前記第1接点は、前記上下方向及び前記水平方向の夫々において前記第1支持部から離れて前記第1受容部の内部に位置しており、且つ、前記第1許容部は、前記第1弾性支持部の弾性変形に伴う前記第1接点の前記水平方向における移動を許容しており、
前記第2コネクタは、第2ハウジングと、第2コンタクトとを備えており、
前記第2ハウジングは、第2支持部を有しており、且つ、前記第2ハウジングには、第2受容部と、第2許容部とが形成されており、
前記第2受容部は、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに嵌合する際、前記第1コネクタを少なくとも部分的に受容し、
前記第2支持部は、前記水平方向において前記第2受容部の横に位置しており、
前記第2許容部は、前記第2支持部の下方に位置しており、且つ、前記水平方向において前記第2受容部の横に位置しており、
前記第2コンタクトは、第2被支持部と、第2弾性支持部と、第2接点とを有しており、
前記第2被支持部は、前記第2支持部と前記第2受容部との間の境界に沿って前記上下方向に延びており、且つ、前記水平方向に移動しないように前記第2支持部に支持されており、
前記第2弾性支持部は、前記水平方向において前記第2支持部から離れるようにして、前記第2被支持部から延びており、
前記第2接点は、前記第2弾性支持部に支持されており、
前記分離状態において、前記第2接点は、前記上下方向及び前記水平方向の夫々において前記第2支持部から離れて前記第2受容部の内部に位置しており、且つ、前記第2許容部は、前記第2弾性支持部の弾性変形に伴う前記第2接点の前記水平方向における移動を許容しており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとが互いに完全に嵌合した完全嵌合状態において、前記第1接点は、前記第2被支持部と接触し、且つ、前記第2接点は、前記第1被支持部と接触し、
前記完全嵌合状態において、前記第1弾性支持部は、前記第1ハウジングと接触しておらず、且つ、前記第2弾性支持部は、前記第2ハウジングと接触していない
コネクタ組立体を提供する。
【0009】
また、本発明は、第2のコネクタ組立体として、第1のコネクタ組立体であって、
前記第1コンタクトは、第1起点を有しており、
前記第1起点は、前記第1被支持部と前記第1弾性支持部との間の境界に位置しており、
前記第2コンタクトは、第2起点を有しており、
前記第2起点は、前記第2被支持部と前記第2弾性支持部との間の境界に位置している
コネクタ組立体を提供する。
【0010】
また、本発明は、第3のコネクタ組立体として、第2のコネクタ組立体であって、
前記第1起点と前記第1接点との間の長さは、前記第2起点と前記第2接点との間の長さの80%以上且つ120%以下である
コネクタ組立体を提供する。
【0011】
また、本発明は、第4のコネクタ組立体として、第3のコネクタ組立体であって、
前記第1弾性支持部と前記第2弾性支持部とは、互いに同じ形状を有している
コネクタ組立体を提供する。
【0012】
また、本発明は、第5のコネクタ組立体として、第2から第4までのいずれかのコネクタ組立体であって、
前記第1弾性支持部は、曲げ形成されて第1屈曲点を有しており、
前記第1起点と前記第1屈曲点との間の長さは、前記第1屈曲点と前記第1接点との間の長さよりも短く、
前記第2弾性支持部は、曲げ形成されて第2屈曲点を有しており、
前記第2起点と前記第2屈曲点との間の長さは、前記第2屈曲点と前記第2接点との間の長さよりも短い
コネクタ組立体を提供する。
【0013】
また、本発明は、第6のコネクタ組立体として、第5のコネクタ組立体であって、
前記第1起点と前記第1屈曲点との間の前記上下方向における距離は、前記第1被支持部の前記水平方向におけるサイズの5倍以下であり、
前記第2起点と前記第2屈曲点との間の前記上下方向における距離は、前記第2被支持部の前記水平方向におけるサイズの5倍以下である
コネクタ組立体を提供する。
【0014】
また、本発明は、第7のコネクタ組立体として、第1から第6までのいずれかのコネクタ組立体であって、
前記第1弾性支持部は、第1傾斜部を有しており、
前記第1傾斜部は、前記上下方向及び前記水平方向において前記第1支持部から離れるように傾斜しており、
前記第1接点は、前記第1傾斜部の端部に位置しており、
前記第2弾性支持部は、第2傾斜部を有しており、
前記第2傾斜部は、前記上下方向及び前記水平方向において前記第2支持部から離れるように傾斜しており、
前記第2接点は、前記第2傾斜部の端部に位置している
コネクタ組立体を提供する。
【0015】
また、本発明は、第8のコネクタ組立体として、第1から第7までのいずれかのコネクタ組立体であって、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタの一方は、フローティングコネクタである
コネクタ組立体を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明のコネクタ組立体は、互いに嵌合可能な第1コネクタ及び第2コネクタを備えている。本発明によれば、完全嵌合状態(深い嵌合状態)において、第1コンタクトの第1接点は、第2コンタクトの第2被支持部と接触し、且つ、第2コンタクトの第2接点は、第1コンタクトの第1被支持部と接触する。第1被支持部及び第2被支持部は、第1支持部及び第2支持部によって水平方向に移動しないように夫々支持されているため、第1接点及び第2接点は、十分な接触圧によって第2被支持部及び第1被支持部と夫々確実に接触する。
【0017】
また、本発明によれば、第1コンタクトの第1弾性支持部は、水平方向において第1支持部から離れるようにして第1被支持部から延びており、第2コンタクトの第2弾性支持部は、水平方向において第2支持部から離れるようにして第2被支持部から延びている。この構造によれば、浅い嵌合状態において、第1弾性支持部に支持された第1接点は、第2弾性支持部と接触し、且つ、第2弾性支持部に支持された第2接点は、第1弾性支持部と接触する。このとき、第1弾性支持部及び第2弾性支持部の夫々が弾性変形し、これにより、第1接点及び第2接点は、十分な接触圧によって第2弾性支持部及び第1弾性支持部と夫々確実に接触する。即ち、本発明によれば、第1コネクタと第2コネクタとが互いに浅く嵌合した場合であっても、第1コネクタ及び第2コネクタを電気的に確実に接続可能な構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタ組立体を示す斜視図である。コネクタ組立体の第1コネクタ及び第2コネクタは互いに離れている。
図2図1のコネクタ組立体を示す側面図である。第1コネクタが搭載される第1回路基板の一部及び第2コネクタが搭載される第2回路基板の一部を1点鎖線で描画している。
図3図1のコネクタ組立体を示す斜視図である。第1コネクタ及び第2コネクタは互いに深く嵌合している。
図4図3のコネクタ組立体を示す側面図である。第1回路基板の一部及び第2回路基板の一部を1点鎖線で描画している。
図5図1のコネクタ組立体の第1コネクタを示す斜視図である。第1コネクタの一部(破線Aで囲んだ部分)を拡大して描画している。
図6図5の第1コネクタの第1ハウジングの一部(破線Aで囲んだ部分)を示す斜視図である。
図7図5の第1コネクタの第1コンタクトを示す斜視図である。第1コンタクトのうちの1つを拡大して描画している。
図8図5の第1コネクタを示す平面図である。第1コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を更に拡大して描画している。
図9図1のコネクタ組立体の第2コネクタを示す斜視図である。第2コネクタの一部(破線Bで囲んだ部分)を拡大して描画している。
図10図9の第2コネクタの第2ハウジングの一部(破線Bで囲んだ部分)を示す斜視図である。
図11図9の第2コネクタの第2コンタクトを示す斜視図である。
図12図11の第2コンタクトのうちの1つを示す斜視図である。
図13図9の第2コネクタを示す平面図である。第2コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図の一部(1点鎖線で囲んだ部分)を更に拡大して描画している。
図14図1のコネクタ組立体を示す断面図である。第1コネクタの一部(破線で囲んだ部分)及び第2コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図において、隠れた第1仕切壁の輪郭及び隠れた第2仕切壁の輪郭を夫々1点鎖線で描画している。
図15】図14のコネクタ組立体を示す断面図である。第1コネクタ及び第2コネクタは互いに浅く嵌合している。第1コネクタの一部(破線で囲んだ部分)及び第2コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
図16】図14のコネクタ組立体を示す断面図である。第1コネクタ及び第2コネクタは互いに深く嵌合している。第1コネクタの一部(破線で囲んだ部分)及び第2コネクタの一部(破線で囲んだ部分)を拡大して描画している。
図17】特許文献1のコネクタ組立体を示す断面図である。コネクタ組立体のレセプタクル側コネクタ及びプラグ側コネクタは互いに離れている。
図18図17のコネクタ組立体を示す断面図である。レセプタクル側コネクタ及びプラグ側コネクタは互いに嵌合している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から図4までに示されるように、本発明の実施の形態によるコネクタ組立体10は、第1コネクタ12と、第2コネクタ15とを備えている。第2コネクタ15は、上下方向(Z方向)において下方(-Z側)に位置する第1コネクタ12と、Z方向に沿って嵌合可能である。第1コネクタ12と嵌合した第2コネクタ15は、第1コネクタ12からZ方向に沿って抜去可能である。
【0020】
図2及び図4を参照すると、本実施の形態において、第1コネクタ12は、第1回路基板82に搭載される基板コネクタであり、第2コネクタ15は、第2回路基板85に搭載される基板コネクタである。また、第1コネクタ12は、プラグであり、第2コネクタ15は、レセプタクルである。特に、第1コネクタ12は、フローティングコネクタである。但し、本発明は、これに限られず、様々な第1コネクタ及び第2コネクタを備えたコネクタ組立体に適用可能である。例えば、第1コネクタ12は、レセプタクルであってもよく、第2コネクタ15は、プラグであってもよい。また、第1コネクタ12及び第2コネクタ15の夫々は、フローティングコネクタであってもよいし、フローティングコネクタでなくてもよい。即ち、第1コネクタ12及び第2コネクタ15の一方は、フローティングコネクタであってもよい。
【0021】
以下、第1コネクタ12の構造について説明する。
【0022】
図5を参照すると、本実施の形態の第1コネクタ12は、絶縁体からなる第1ハウジング(可動ハウジング)20と、絶縁体からなる固定ハウジング30と、導電体からなる複数の第1コンタクト40とを備えている。但し、第1コネクタ12は、固定ハウジング30を備えていなくてもよい。一方、第1コネクタ12は、第1ハウジング20、固定ハウジング30及び第1コンタクト40に加えて更に別の部材を備えていてもよい。
【0023】
図2を参照すると、固定ハウジング30は、第1コネクタ12の使用時に、第1回路基板82に搭載される。第1ハウジング20は、全体として固定ハウジング30の上方(+Z側)に配置されている。第1ハウジング20は、固定ハウジング30に支持されており、Z方向と直交する水平面(XY平面)において、固定ハウジング30に対して移動可能である。
【0024】
図5を参照すると、第1ハウジング20は、底部22と、島状部24と、第1周壁部26とを有している。底部22は、第1ハウジング20の下部(-Z側の部位)であり、固定ハウジング30の内部に部分的に受容されている。図5及び図8を参照すると、島状部24は、底部22のXY平面における中間部から上方に突出しており、Z方向と直交するピッチ方向(Y方向)に沿って長く延びている。第1周壁部26は、XY平面において島状部24を囲みつつ、底部22から上方に延びている。
【0025】
第1ハウジング20には、第1受容部202が形成されている。第1受容部202は、XY平面において第1周壁部26によって囲まれた空間である。第1受容部202は、XY平面において島状部24を囲んでいる。図14から図16までを参照すると、第1受容部202は、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに離れている分離状態(図14の状態)において上方に開口しており、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに嵌合する際、第2コネクタ15を少なくとも部分的に受容する。
【0026】
図5図8及び図14を参照すると、第1ハウジング20は、第1支持部242と、分離壁244と、2つの第1位置決め部249とを有している。2つの第1位置決め部249は、島状部24のY方向における両端部に夫々位置している。第1支持部242及び分離壁244は、Y方向において2つの第1位置決め部249の間に位置しており、Y方向及びZ方向の双方と直交する水平方向(X方向において第1受容部202の横に位置している。図14を参照すると、第1支持部242は、島状部24の下部に位置しており、底部22から上方に突出している。分離壁244は、島状部24の上部(+Z側の部位)に位置しており、第1支持部242の上端(+Z側の端)から上方に突出している。第1位置決め部249の夫々は、分離壁244の上端を越えて上方に突出している。
【0027】
図5図6及び図8を参照すると、島状部24には、複数の第1凹部248が形成されている。第1凹部248の夫々は、島状部24のX方向における側面の一部をX方向内側に凹ますようにして形成されており、これにより、島状部24には複数の第1仕切壁246が形成されている。第1凹部248の夫々は、Y方向において隣り合う2つの第1仕切壁246の間に位置する空間である。第1凹部248は、X方向において2列に分かれている。各列の第1凹部248は、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に配置されている。また、2列の第1凹部248は、YZ平面について鏡対称に配置されている。但し、本発明は、これに限られず、第1凹部248の形状及び配置は、必要に応じて様々に変形可能である。
【0028】
図14を参照すると、第1凹部248の夫々は、Z方向において分離壁244から第1支持部242に亘って形成されている。即ち、第1凹部248の夫々は、分離壁244に形成された上部と、第1支持部242に形成された下部とを含んでいる。第1凹部248の夫々において、上部は、X方向内側に大きく凹んでおり、下部は、X方向内側に僅かに凹んでいる。第1支持部242は、第1凹部248に夫々対応する複数の第1支持面242Sを有している。第1支持面242Sの夫々は、第1支持部242のX方向における側面の一部である。また、第1支持面242Sの夫々は、対応する第1凹部248の下部の壁面であり、X方向と直交する垂直平面である。
【0029】
本実施の形態によれば、第1凹部248の夫々の上部は、後述する第1許容部204として機能する。即ち、第1ハウジング20には、第1凹部248の上部からなる複数の第1許容部204が形成されている。第1許容部204の夫々は、第1支持部242の上方に位置しており、且つ、X方向において第1受容部202と繋がっている。即ち、第1許容部204の夫々は、X方向において第1受容部202の横に位置している。
【0030】
本実施の形態によれば、第1許容部204の夫々は、第1支持部242の真上に位置する空間と、第1支持部242を僅かに越えてX方向外側に張り出した空間とを含んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、図5及び図6を参照すると、第1凹部248の夫々は、分離壁244のみに形成されていてもよい。換言すれば、第1支持部242(図14参照)には、第1凹部248が形成されていなくてもよい。この場合、第1凹部248の夫々は、その全体が第1許容部204として機能し、第1許容部204の夫々は、第1支持部242の真上にのみ位置する。更に、島状部24は、第1仕切壁246を有していなくてもよい。この場合、第1ハウジング20には、2つの第1許容部204が形成される。この2つの第1許容部204は、X方向において分離壁244の両側に夫々位置し、Y方向において2つの第1位置決め部249の間に位置する。
【0031】
本実施の形態の第1ハウジング20は、上述の構造を有している。但し、図14を参照すると、第1ハウジング20が1以上の第1支持部242を有しており、且つ、第1ハウジング20に1以上の第1受容部202及び1以上の第1許容部204が形成されている限り、第1ハウジング20の構造は、特に限定されない。例えば、分離壁244及び第1周壁部26の夫々は、必要に応じて設ければよい。また、第1支持部242は、島状部24の一部でなくてもよい。
【0032】
図5及び図7を参照すると、本実施の形態の第1コンタクト40は、互いに同じ形状を有しており、第1凹部248に夫々対応するようにして、X方向において2列に分けられている。即ち、2列の第1コンタクト40は、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列の第1コンタクト40は、Y方向において等間隔に並べられている。図5を参照すると、第1コンタクト40の夫々は、対応する第1凹部248に受容されており、第1ハウジング20及び固定ハウジング30に保持されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1コンタクト40は、互いに異なる形状を有していてもよい。また、第1コネクタ12は、第1コンタクト40を1つだけ備えていてもよい。
【0033】
以下、第1コンタクト40のうちの1つについて説明する。以下の説明は、本実施の形態の第1コンタクト40の夫々について当てはまる。
【0034】
図7を参照すると、本実施の形態の第1コンタクト40は、1枚の平板状の金属板を曲げ加工して形成した曲げコンタクトである。即ち、第1コンタクト40は、曲げを有する1枚の金属板であり、第1被固定部402と、第1連結部404と、第1被支持部42と、第1弾性支持部46と、第1接点48とを有している。第1コンタクト40の各部位は、互いに殆ど同じ板厚を有している。
【0035】
第1被固定部402は、X方向に沿って延びている。第1連結部404は、第1被固定部402のX方向内側の端から、湾曲しつつ上方に延びている。第1被支持部42は、第1連結部404の上端から、上方に延びている。即ち、第1連結部404は、第1被固定部402と第1被支持部42とを互いに連絡している。第1弾性支持部46は、第1被支持部42の上端から、全体としてX方向外側及び上方に向かって延びており、弾性変形可能である。第1弾性支持部46の上端近傍の部位は、X方向外側に向かって弧状に張り出しており、これにより第1接点48と、第1ガイド部469とが形成されている。第1接点48は、第1弾性支持部46に支持されており、第1弾性支持部46の弾性変形に伴ってX方向に移動可能である。第1ガイド部469は、第1接点48からX方向内側及び上方に向かって緩やかに曲がりつつ延びている。
【0036】
図14図7と併せて参照すると、本実施の形態において、第1連結部404の下端部は、固定ハウジング30に圧入されて保持されており、且つ、第1被支持部42の下端部は、第1ハウジング20の底部22に圧入されて保持されている。図2を参照すると、第1被固定部402は、固定ハウジング30から下方に露出しており、第1コネクタ12の使用時に、第1回路基板82の導電パッド(図示せず)に半田付け等によって固定され接続される。図14を参照すると、第1連結部404は、第1ハウジング20をXY平面において移動可能に支持している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1コネクタ12が固定ハウジング30を備えていない場合、第1連結部404は、第1ハウジング20の底部22に圧入されて保持されていてもよい。また、第1コンタクト40は、インサート成型によって第1ハウジング20の内部に部分的に埋め込まれていてもよい。
【0037】
図14を参照すると、第1被支持部42は、第1支持部242と第1受容部202との間の境界に沿ってZ方向に延びている。特に、本実施の形態の第1被支持部42は、底部22からZ方向に沿って真直ぐ上に延びている。本実施の形態によれば、第1被支持部42の大部分は、第1凹部248の内部に配置されている。この配置により、第1被支持部42は、Y方向において移動しないように規制されつつ、Z方向において第1凹部248に沿って直線状に延びている。一方、第1被支持部42の一部(特に、X方向外側の面)は、第1受容部202の内部に露出している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1支持部242には、必要に応じて第1凹部248を設ければよい。第1支持部242に第1凹部248を設けない場合、第1被支持部42全体が第1受容部202の内部に位置していてもよい。
【0038】
本実施の形態によれば、第1被支持部42は、部分的に底部22に固定されており、且つ、第1支持部242の第1支持面242S(垂直平面)に接触又は近接している。即ち、第1被支持部42は、第1支持部242に裏打ちされており、第1支持部242は、第1被支持部42の第1支持部242に向かう移動を防止している。換言すれば、第1被支持部42は、X方向に移動しないように第1支持部242に支持されている。上述した支持構造は様々に変形可能である。例えば、第1支持面242Sは、X方向と交差していればよく、X方向と多少斜交していてもよい。即ち、第1被支持部42は、第1支持面242Sに沿って、傾斜しつつ上方に延びていてもよい。また、第1被支持部42は、X方向外側の面を露出しつつ、第1支持部242の内部に埋め込まれていてもよい。
【0039】
第1弾性支持部46は、X方向において第1支持部242から離れるようにして、第1被支持部42から延びている。換言すれば、第1弾性支持部46は、第1コンタクト40のうち第1支持部242及び第1被支持部42から離れつつ延びる部位である。
【0040】
図14図7と併せて参照すると、第1コンタクト40は、第1起点44を有している。第1起点44は、第1被支持部42と第1弾性支持部46との間の境界に位置している。換言すれば、第1被支持部42は、第1起点44まで上方に延びており、第1弾性支持部46は、第1起点44から上方に延びている。本実施の形態によれば、第1弾性支持部46の下端部は、第1被支持部42の上端部と異なる形状を有しており、これにより、第1起点44は、第1コンタクト40が第1ハウジング20に保持されていない状態でも明確に視認可能である。但し、本発明は、これに限られず、第1被支持部42と第1弾性支持部46との間には、明確な境界が設けられていなくてもよい。より具体的には、第1弾性支持部46の下端部は、第1被支持部42の上端部と同じ形状を有していてもよい。
【0041】
本実施の形態の第1弾性支持部46は、曲げ形成されており、これにより、第1垂直部462と、第1屈曲点464と、第1傾斜部466とを有している。第1垂直部462は、第1起点44から第1屈曲点464までZ方向に沿って直線状に上方に延びている。第1傾斜部466は、第1屈曲点464から、X方向外側及び上方に向かって延びており、これにより、Z方向及びX方向において第1支持部242から離れるように傾斜している。第1接点48及び第1ガイド部469は、第1傾斜部466の上端部に位置している。本実施の形態の第1屈曲点464は、明確に視認可能である。但し、第1弾性支持部46は、明確な第1屈曲点464を有しておらず、第1起点44から、直線状に又は緩やかに曲がりつつX方向外側及び上方に向かって延びていてもよい。換言すれば、第1弾性支持部46は、Y方向と直交する直交面(XZ平面)において傾斜している第1傾斜部466のみを有していてもよい。
【0042】
図14を参照すると、本実施の形態によれば、第1弾性支持部46は、X方向において第1支持部242から離れており、Z方向において第1支持部242の上方に位置している。詳しくは、Z方向において、第1起点44の位置は、第1支持部242の上端の位置と一致している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第1弾性支持部46は、第1垂直部462を有しておらず、第1傾斜部466は、直接的に第1起点44から延びていてもよい。この場合、第1起点44は、第1支持部242の上端よりも下方に位置していてもよい。換言すれば、第1弾性支持部46の下端部は、X方向において、第1支持部242の横に位置していてもよい。
【0043】
第1接点48は、分離状態において、Z方向及びX方向の夫々において第1支持部242から離れて第1受容部202の内部に位置している。第1接点48がX方向内側に向かう力を受けると、第1弾性支持部46は弾性変形し、第1接点48は、第1受容部202の内部を分離壁244に向かって移動する。このとき、第1ガイド部469のX方向内側の端は、分離壁244と突き当たることなく、第1許容部204の内部を移動する。即ち、分離状態において、第1許容部204は、第1弾性支持部46の弾性変形に伴う第1接点48のX方向における移動を許容している。
【0044】
以下、第2コネクタ15の構造について説明する。
【0045】
図9を参照すると、第2コネクタ15は、絶縁体からなる第2ハウジング50と、導電体からなり第1コンタクト40(図5参照)と夫々対応する複数の第2コンタクト60とを備えている。但し、第2コネクタ15は、第2ハウジング50及び第2コンタクト60に加えて更に別の部材を備えていてもよい。
【0046】
第2ハウジング50は、基部52と、第2周壁部56とを有している。図2を参照すると、基部52は、第2コネクタ15の使用時に、第2回路基板85に搭載される。図9及び図13を参照すると、第2周壁部56は、XY平面において基部52の外周に沿って延びており、Z方向において基部52から離れるように延びている。
【0047】
第2ハウジング50には、第2受容部502が形成されている。第2受容部502は、XY平面において第2周壁部56によって囲まれた空間である。第2受容部502は、2つの第2位置決め部512を有している。第2位置決め部512は、第2受容部502のY方向における両側部に夫々位置する凹みである。図14から図16までを参照すると、第2受容部502は、分離状態において下方に開口しており、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに嵌合する際、第1コネクタ12を少なくとも部分的に受容する。
【0048】
図9及び図13を参照すると、第2周壁部56は、2つの側壁560を有している。側壁560の夫々は、YZ平面に沿って延びている。2つの側壁560は、X方向において第2受容部502を挟んで互いに反対側に位置している。図9図13及び図14を参照すると、側壁560の夫々は、第2支持部562と、保護壁564とを有している。即ち、第2ハウジング50は、2つの第2支持部562と、2つの保護壁564とを有している。本実施の形態において、2つの側壁560は、YZ平面について互いに鏡対称な形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、2つの側壁560は、YZ平面について互いに非対称な形状を有していてもよく、側壁560の一方のみが第2支持部562を有していてもよい。
【0049】
以下、2つの側壁560のうちの1つについて説明する。以下の説明は、本実施の形態の側壁560の夫々について当てはまる。
【0050】
図9図13及び図14を参照すると、第2支持部562及び保護壁564は、Y方向において側壁560の両端部の間に位置しており、X方向において第2受容部502の横に位置している。図14を参照すると、第2支持部562は、側壁560の上部に位置しており、基部52から下方に突出している。保護壁564は、側壁560の下部に位置しており、第2支持部562の下端から下方に突出している。
【0051】
図9図10及び図13を参照すると、側壁560には、複数の第2凹部568が形成されている。第2凹部568の夫々は、側壁560のX方向内側の側面の一部をX方向外側に凹ますようにして形成されており、これにより、側壁560には複数の第2仕切壁566が形成されている。第2凹部568の夫々は、Y方向において隣り合う2つの第2仕切壁566の間に位置する空間である。第2凹部568は、互いに同じ形状を有しており、Y方向において等間隔に配置されている。但し、本発明は、これに限られず、第2凹部568の形状及び配置は、必要に応じて様々に変形可能である。
【0052】
図14を参照すると、第2凹部568の夫々は、Z方向において保護壁564から第2支持部562に亘って形成されている。即ち、第2凹部568の夫々は、保護壁564に形成された下部と、第2支持部562に形成された上部とを含んでいる。第2凹部568の夫々において、下部は、X方向外側に大きく凹んでおり、上部は、X方向外側に僅かに凹んでいる。第2支持部562は、第2凹部568に夫々対応する複数の第2支持面562Sを有している。第2支持面562Sの夫々は、第2支持部562のX方向内側の側面の一部である。また、第2支持面562Sの夫々は、対応する第2凹部568の上部の壁面であり、X方向と直交する垂直平面である。
【0053】
本実施の形態によれば、第2凹部568の夫々の下部は、後述する第2許容部504として機能する。即ち、第2ハウジング50には、第2凹部568の下部からなる複数の第2許容部504が形成されている。第2許容部504の夫々は、第2支持部562の下方に位置しており、且つ、X方向において第2受容部502と繋がっている。即ち、第2許容部504の夫々は、X方向において第2受容部502の横に位置している。
【0054】
本実施の形態によれば、第2許容部504の夫々は、第2支持部562の真下に位置する空間と、第2支持部562を僅かに越えてX方向内側に張り出した空間とを含んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、図9及び図10を参照すると、第2凹部568の夫々は、保護壁564のみに形成されていてもよい。換言すれば、第2支持部562(図14参照)には、第2凹部568が形成されていなくてもよい。この場合、第2凹部568の夫々は、その全体が第2許容部504として機能し、第2許容部504の夫々は、第2支持部562の真下にのみ位置する。更に、側壁560は、第2仕切壁566を有していなくてもよい。この場合、側壁560には、1つの第2許容部504が形成される。この第2許容部504は、Y方向において側壁560の両端部の間に位置する。
【0055】
本実施の形態の第2ハウジング50は、上述の構造を有している。但し、図14を参照すると、第2ハウジング50が1以上の第2支持部562を有しており、且つ、第2ハウジング50に1以上の第2受容部502及び1以上の第2許容部504が形成されている限り、第2ハウジング50の構造は、特に限定されない。例えば、保護壁564は、必要に応じて設ければよい。また、第2支持部562は、側壁560の一部でなくてもよい。
【0056】
図9及び図11を参照すると、本実施の形態の第2コンタクト60は、互いに同じ形状を有しており、第2凹部568に夫々対応するようにして、X方向において2列に分けられている。即ち、2列の第2コンタクト60は、YZ平面について鏡対称に配置されている。各列の第2コンタクト60は、Y方向において等間隔に並べられている。図9を参照すると、第2コンタクト60の夫々は、対応する第2凹部568に受容されており、第2ハウジング50に保持されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第2コンタクト60は、互いに異なる形状を有していてもよい。また、第2コネクタ15は、第2コンタクト60を1つだけ備えていてもよい。
【0057】
以下、第2コンタクト60のうちの1つについて説明する。以下の説明は、本実施の形態の第2コンタクト60の夫々について当てはまる。
【0058】
図12を参照すると、本実施の形態の第2コンタクト60は、1枚の平板状の金属板を曲げ加工して形成した曲げコンタクトである。即ち、第2コンタクト60は、曲げを有する1枚の金属板であり、第2被固定部602と、第2連結部604と、第2被支持部62と、第2弾性支持部66と、第2接点68とを有している。第2コンタクト60の各部位は、互いに殆ど同じ板厚を有している。
【0059】
第2被固定部602は、X方向に沿って延びている。第2連結部604は、第2被固定部602のX方向内側の端から、全体としてX方向内側に延びている。第2被支持部62は、第2連結部604のX方向内側の端から、下方に延びている。即ち、第2連結部604は、第2被固定部602と第2被支持部62とを互いに連絡している。第2弾性支持部66は、第2被支持部62の下端から、全体としてX方向内側及び下方に向かって延びており、弾性変形可能である。第2弾性支持部66の下端近傍の部位は、X方向内側に向かって弧状に張り出しており、これにより第2接点68と、第2ガイド部669とが形成されている。第2接点68は、第2弾性支持部66に支持されており、第2弾性支持部66の弾性変形に伴ってX方向に移動可能である。第2ガイド部669は、第2接点68からX方向外側及び下方に向かって緩やかに曲がりつつ延びている。
【0060】
図14図12と併せて参照すると、本実施の形態において、第2連結部604の一部及び第2被支持部62の上端部は、第2ハウジング50の基部52に圧入されて保持されている。図2を参照すると、第2被固定部602は、第2ハウジング50から上方に露出しており、第2コネクタ15の使用時に、第2回路基板85の導電パッド(図示せず)に半田付け等によって固定され接続される。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第2コンタクト60は、インサート成型によって第2ハウジング50の内部に部分的に埋め込まれていてもよい。
【0061】
図14を参照すると、第2被支持部62は、第2支持部562と第2受容部502との間の境界に沿ってZ方向に延びている。特に、本実施の形態の第2被支持部62は、基部52からZ方向に沿って真直ぐ下に延びている。本実施の形態によれば、第2被支持部62の大部分は、第2凹部568の内部に配置されている。この配置により、第2被支持部62は、Y方向において移動しないように規制されつつ、Z方向において第2凹部568に沿って直線状に延びている。一方、第2被支持部62の一部(特に、X方向内側の面)は、第2受容部502の内部に露出している。但し、本実施の形態は様々に変形可能である。例えば、第2支持部562には、必要に応じて第2凹部568を設ければよい。第2支持部562に第2凹部568を設けない場合、第2被支持部62全体が第2受容部502の内部に位置していてもよい。
【0062】
本実施の形態によれば、第2被支持部62は、部分的に基部52に固定されており、且つ、第2支持部562の第2支持面562S(垂直平面)に接触又は近接している。即ち、第2被支持部62は、第2支持部562に裏打ちされており、第2支持部562は、第2被支持部62の第2支持部562に向かう移動を防止している。換言すれば、第2被支持部62は、X方向に移動しないように第2支持部562に支持されている。上述した支持構造は様々に変形可能である。例えば、第2支持面562Sは、X方向と交差していればよく、X方向と多少斜交していてもよい。即ち、第2被支持部62は、第2支持面562Sに沿って、傾斜しつつ下方に延びていてもよい。また、第2被支持部62は、X方向内側の面を露出しつつ、第2支持部562の内部に埋め込まれていてもよい。
【0063】
第2弾性支持部66は、X方向において第2支持部562から離れるようにして、第2被支持部62から延びている。換言すれば、第2弾性支持部66は、第2コンタクト60のうち第2支持部562及び第2被支持部62から離れつつ延びる部位である。
【0064】
図14図12と併せて参照すると、第2コンタクト60は、第2起点64を有している。第2起点64は、第2被支持部62と第2弾性支持部66との間の境界に位置している。換言すれば、第2被支持部62は、第2起点64まで下方に延びており、第2弾性支持部66は、第2起点64から下方に延びている。本実施の形態によれば、第2弾性支持部66の上端部は、第2被支持部62の下端部と異なる形状を有しており、これにより、第2起点64は、第2コンタクト60が第2ハウジング50に保持されていない状態でも明確に視認可能である。但し、本発明は、これに限られず、第2被支持部62と第2弾性支持部66との間には、明確な境界が設けられていなくてもよい。より具体的には、第2弾性支持部66の上端部は、第2被支持部62の下端部と同じ形状を有していてもよい。
【0065】
本実施の形態の第2弾性支持部66は、曲げ形成されており、これにより、第2垂直部662と、第2屈曲点664と、第2傾斜部666とを有している。第2垂直部662は、第2起点64から第2屈曲点664までZ方向に沿って直線状に下方に延びている。第2傾斜部666は、第2屈曲点664から、X方向内側及び下方に向かって延びており、これにより、Z方向及びX方向において第2支持部562から離れるように傾斜している。第2接点68及び第2ガイド部669は、第2傾斜部666の下端部に位置している。本実施の形態の第2屈曲点664は、明確に視認可能である。但し、第2弾性支持部66は、明確な第2屈曲点664を有しておらず、第2起点64から、直線状に又は緩やかに曲がりつつX方向内側及び下方に向かって延びていてもよい。換言すれば、第2弾性支持部66は、XZ平面において傾斜している第2傾斜部666のみを有していてもよい。
【0066】
図14を参照すると、本実施の形態によれば、第2弾性支持部66は、X方向において第2支持部562から離れており、Z方向において第2支持部562の下方に位置している。詳しくは、Z方向において、第2起点64の位置は、第2支持部562の下端の位置と一致している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、第2弾性支持部66は、第2垂直部662を有しておらず、第2傾斜部666は、直接的に第2起点64から延びていてもよい。この場合、第2起点64は、第2支持部562の下端よりも上方に位置していてもよい。換言すれば、第2弾性支持部66の上端部は、X方向において、第2支持部562の横に位置していてもよい。
【0067】
分離状態において、第2接点68は、Z方向及びX方向の夫々において第2支持部562から離れて第2受容部502の内部に位置している。第2接点68がX方向外側に向かう力を受けると、第2弾性支持部66は弾性変形し、第2接点68は、第2受容部502の内部を保護壁564に向かって移動する。このとき、第2ガイド部669のX方向外側の端は、保護壁564と突き当たることなく、第2許容部504の内部を移動する。即ち、分離状態において、第2許容部504は、第2弾性支持部66の弾性変形に伴う第2接点68のX方向における移動を許容している。
【0068】
以下、第1コネクタ12と第2コネクタ15との間の電気的接続について説明する。
【0069】
図5図9及び図14を参照すると、分離状態にある第2コネクタ15を下方に移動すると、第2周壁部56は、第1受容部202に部分的に受容され、島状部24は、第2受容部502に部分的に受容される。この結果、第1コンタクト40の夫々は、対応する第2コンタクト60に対して、X方向及びY方向の夫々において位置決めされる。図14及び図15を参照すると、上述の位置決め後に第2コネクタ15を更に下方に移動すると、第2コンタクト60の夫々の第2ガイド部669は、対応する第1コンタクト40の第1ガイド部469と突き当たる。このとき、第1ガイド部469の夫々は、X方向内側に向かう力を受け、第2ガイド部669の夫々は、X方向外側に向かう力を受ける。
【0070】
第2コネクタ15を下方に移動し続けると、第1弾性支持部46の夫々は、X方向内側に向かって移動し、第2弾性支持部66の夫々は、X方向外側に向かって移動する。次に、第1接点48の夫々は、対応する第2接点68の上方に移動して対応する第2弾性支持部66と接触し、第2接点68の夫々は、対応する第1接点48の下方に移動して対応する第1弾性支持部46と接触する。このときのコネクタ組立体10の状態を、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに浅く嵌合した浅い嵌合状態という。浅い嵌合状態において、第1コンタクト40の夫々は、対応する第2コンタクト60と2つの接触点(第1接触点468及び第2接触点668)において接触し、これにより、第1コネクタ12と第2コネクタ15とは、互いに電気的に接続される。
【0071】
図16を参照すると、第2コネクタ15を更に下方に移動すると、第1接点48の夫々は、対応する第2被支持部62と接触し、第2接点68の夫々は、対応する第1被支持部42と接触する。このときのコネクタ組立体10の状態を、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに完全に嵌合した(深く嵌合した)完全嵌合状態という。完全嵌合状態においても、第1コンタクト40の夫々は、対応する第2コンタクト60と2つの接触点において接触している。また、第1被支持部42及び第2被支持部62は、第1支持部242及び第2支持部562によって接触方向であるX方向に移動しないように夫々支持されている。従って、完全嵌合状態において、第1接点48及び第2接点68は、十分な接触圧によって第2被支持部62及び第1被支持部42と夫々確実に接触する。即ち、第1コネクタ12と第2コネクタ15とは、電気的に確実に接続される。
【0072】
本実施の形態によれば、深い嵌合状態における2つの接触点は、Z方向において大きく離れている。従って、第1受容部202及び第2受容部502に異物が侵入した場合でも、2つの接触点は、同時には汚れ難く、これにより、第1コネクタ12と第2コネクタ15との間の電気的接続が安定的に維持される。
【0073】
図15を参照すると、浅い嵌合状態において、第1弾性支持部46に支持された第1接点48は、第2弾性支持部66の第2接触点668と接触し、且つ、第2弾性支持部66に支持された第2接点68は、第1弾性支持部46の第1接触点468と接触する。このとき、第1弾性支持部46は、第2接触点668が第1接点48に加えるX方向内側に向かう力によって弾性変形し、第1接点48は、X方向内側に移動しつつ第2接触点668に対してX方向外側に向かう力を加える。同様に、第2弾性支持部66は、第1接触点468が第2接点68に加えるX方向外側に向かう力によって弾性変形し、第2接点68は、X方向外側に移動しつつ第1接触点468に対してX方向内側に向かう力を加える。即ち、第1接点48は、第2接触点668に対して力を加えると共に第2接触点668から反力を受け、第2接点68は、第1接触点468に対して力を加えると共に第1接触点468から反力を受ける。この結果、第1接点48及び第2接点68は、十分な接触圧によって第2弾性支持部66及び第1弾性支持部46と夫々確実に接触する。
【0074】
詳しくは、第2起点64と第2接触点668との間のバネ長が長いほど、所定距離の移動に起因する第2接触点668のバネ力が低い一方、第1接点48と接触した際の第2接触点668の移動距離が長い。同様に、第1起点44と第1接触点468との間のバネ長が長いほど、所定距離の移動に起因する第1接触点468のバネ力が低い一方、第2接点68と接触した際の第1接触点468の移動距離が長い。このため、第1弾性支持部46における第1接触点468の位置及び第2弾性支持部66における第2接触点668の位置に係らず、十分な接触圧が得られる。
【0075】
本実施の形態によれば、第1弾性支持部46の大部分が第1接触点468として使用でき、第2弾性支持部66の大部分が第2接触点668として使用できる。即ち、第1コンタクト40及び第2コンタクト60の夫々の接触有効長を長くすることができる。本実施の形態によれば、第1コネクタ12と第2コネクタ15とが互いに浅く嵌合した場合であっても、第1コネクタ12及び第2コネクタ15を電気的に確実に接続可能な構造を提供できる。
【0076】
図15及び図16を参照すると、浅い嵌合状態及び深い嵌合状態のいずれにおいても、第1コンタクト40の第1弾性支持部46は、第1接点48を除いて、第1ハウジング20を含むいずれの部材とも接触しておらず、且つ、第2コンタクト60の第2弾性支持部66は、第2接点68を除いて、第2ハウジング50を含むいずれの部材とも接触していない。特に、第1弾性支持部46の第1ガイド部469の端は、分離壁244と突き当たっておらず、第2弾性支持部66の第2ガイド部669の端は、保護壁564と突き当たっていない。この構造によれば、第1コンタクト40と第2コンタクト60とが互いに接触する際の2つの接触点の夫々における接触圧の急激な増大を防止できると共に、第1弾性支持部46及び第2弾性支持部66の塑性変形を防止できる。従って、第2コネクタ15の第1コネクタ12への挿入及び抜去を繰り返しても、第1コンタクト40と第2コンタクト60とは、2つの接触点において互いに安定に接触する。
【0077】
図7図12及び図14を参照すると、本実施の形態によれば、第1コンタクト40における第1起点44と第1接点48との間の長さ(バネ長L1A+バネ長L1B)は、第2コンタクト60における第2起点64と第2接点68との間の長さ(バネ長L2A+バネ長L2B)と殆ど同じである。この構造によれば、第1接点48における接触圧が第2接点68における接触圧と殆ど一致し、これにより第1コネクタ12及び第2コネクタ15を電気的により安定に接続できる。第1弾性支持部46と第2弾性支持部66とは、互いに同じ形状を有していることが好ましい。即ち、バネ長L1A+バネ長L1Bは、バネ長L2A+バネ長L2Bと等しいことが好ましい。但し、第1弾性支持部46及び第2弾性支持部66の夫々の形状は、必要な電気的特性に合わせて設定すればよい。例えば、バネ長L1A+バネ長L1Bは、バネ長L2A+バネ長L2Bの80%以上且つ120%以下であってもよい。
【0078】
本実施の形態によれば、第1コンタクト40における第1起点44と第1屈曲点464との間の長さ(バネ長L1A)は、第1屈曲点464と第1接点48との間の長さ(バネ長L1B)よりも短い。同様に、第2コンタクト60における第2起点64と第2屈曲点664との間の長さ(バネ長L2A)は、第2屈曲点664と第2接点68との間の長さ(バネ長L2B)よりも短い。即ち、第1垂直部462は、第1傾斜部466に比べて短いため撓み難く、第1屈曲点464は移動し難い。同様に、第2垂直部662は、第2傾斜部666に比べて短いため撓み難く、第2屈曲点664は移動し難い。本実施の形態によれば、第1接点48及び第2接点68が第2屈曲点664近傍及び第1屈曲点464近傍と夫々接触する際の接触圧の急激な変化を抑制でき、これにより、第1接点48及び第2接点68の接触信頼性を向上できる。
【0079】
特に、本実施の形態によれば、第1コンタクト40において、第1起点44と第1屈曲点464との間のZ方向における距離D1は、第1被支持部42のX方向におけるサイズT1(板厚)の5倍以下であり、第2コンタクト60において、第2起点64と第2屈曲点664との間のZ方向における距離D2は、第2被支持部62のX方向におけるサイズT2(板厚)の5倍以下である。即ち、第1垂直部462及び第2垂直部662の夫々は、極めて短い。但し、本発明は、これに限られず、第1弾性支持部46及び第2弾性支持部66の構造は、必要な電気的特性に合わせて設定すればよい。
【0080】
本実施の形態の複数の第1コンタクト40(複数の第2コンタクト60)は、1枚の金属板から打ち抜いた複数のブランクを曲げ加工して形成できる。この製造方法によれば、Y方向において互いに隣接する2つの第1コンタクト40(第2コンタクト60)の間の距離を、必要な電気的特性に合わせて容易に変更できる。また、第1接点48(第2接点68)の夫々は、曲げ加工によって滑らかな曲面に形成できるため、第2コネクタ15の第1コネクタ12への挿入及び抜去を繰り返しても摩耗し難い。加えて、第2コネクタ15の挿入や抜去に必要な力を低減できる。但し、本発明は、これに限られず、第1コンタクト40及び第2コンタクト60の夫々は、曲げ加工されていない打抜きコンタクトであってもよい。
【符号の説明】
【0081】
10 コネクタ組立体
12 第1コネクタ
15 第2コネクタ
20 第1ハウジング(可動ハウジング)
202 第1受容部
204 第1許容部
22 底部
24 島状部
242 第1支持部
242S 第1支持面
244 分離壁
246 第1仕切壁
248 第1凹部
249 第1位置決め部
26 第1周壁部
30 固定ハウジング
40 第1コンタクト
402 第1被固定部
404 第1連結部
42 第1被支持部
44 第1起点
46 第1弾性支持部
462 第1垂直部
464 第1屈曲点
466 第1傾斜部
468 第1接触点
469 第1ガイド部
48 第1接点
50 第2ハウジング
502 第2受容部
504 第2許容部
512 第2位置決め部
52 基部
56 第2周壁部
560 側壁
562 第2支持部
562S 第2支持面
564 保護壁
566 第2仕切壁
568 第2凹部
60 第2コンタクト
602 第2被固定部
604 第2連結部
62 第2被支持部
64 第2起点
66 第2弾性支持部
662 第2垂直部
664 第2屈曲点
666 第2傾斜部
668 第2接触点
669 第2ガイド部
68 第2接点
82 第1回路基板
85 第2回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
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図18