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特許7112694情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 7/04 20060101AFI20220728BHJP
【FI】
G09B7/04
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022010987
(22)【出願日】2022-01-27
【審査請求日】2022-01-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517057214
【氏名又は名称】KIYOラーニング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】綾部 貴淑
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-068189(JP,A)
【文献】特開2020-187151(JP,A)
【文献】特許第6851662(JP,B1)
【文献】特開2015-143782(JP,A)
【文献】特開2008-203817(JP,A)
【文献】特開平11-015361(JP,A)
【文献】特開平06-289766(JP,A)
【文献】特開平06-289764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
問題を端末に出力し、電子機器で取得されるユーザについての前記問題に対する回答の入力過程に関するデータを取得する通信部と、
前記入力過程に関するデータに基づいて前記問題に対する付加情報を取得する付加情報処理部と、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答及び前記問題に対する付加情報に基づいて前記問題に対する前記ユーザの理解度を取得する取得部と、
前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定する設定部と、
を備え
前記入力過程に関するデータは、前記問題に対する回答を絞るための目印の表示に関連する選択肢のデータを含む、
報処理装置。
【請求項2】
問題を端末に出力する通信部と、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、
1問以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及び前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定する設定部と、
を備え、
前記関係性は、前記理解度と前記問題に正解する可能性を示す正解率に対応する前記出題間隔との関係性である、
情報処理装置。
【請求項3】
前記関係性は、理解度が高くなるにつれて出題間隔が長くなる関係である、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記関係性は、前記正解率が高くなるにつれて、同じ理解度における出題間隔が短くなる、請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の回答履歴は、出題間隔、出題タイミングにおける理解度及び回答の正誤を含み、
前記関係性は、前記複数の回答履歴に基づく機械学習により生成される、
請求項からの何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定部は、前記ユーザの理解度と上限値とを比較し、前記ユーザの理解度と前記上限値との比較結果に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔の設定の要否を変える、請求項からの何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記問題に対する回答及び前記問題に対する付加情報に基づいて前記ユーザの理解度を取得する、請求項からの何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記問題に対する付加情報は、前記端末を介して入力された付加情報を含む、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
問題を端末に出力することと、
電子機器で取得されるユーザについての前記問題に対する回答の入力過程に関するデータを取得することと、
前記入力過程に関するデータに基づいて前記問題に対する付加情報を取得することと、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答及び前記問題に対する付加情報に基づいて前記問題に対する前記ユーザの理解度を取得することと、
前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定することと、
を備え
前記入力過程に関するデータは、前記問題に対する回答を絞るための目印の表示に関連する選択肢のデータを含む、
報処理方法。
【請求項10】
問題を端末に出力することと、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得することと、
1以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及び前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定することと、
を備え、
前記関係性は、前記理解度と前記問題に正解する可能性を示す正解率に対応する前記出題間隔との関係性である、
情報処理方法。
【請求項11】
請求項1からの何れか一項に記載の情報処理装置が備える各部による処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、学習を支援する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
同じ問題を復習することは、その問題の理解を定着させるための効果的な学習法として知られている。これは、一度覚えたことでも時間が経つと忘れることがあるからである。一度忘れたことでも何度か繰り返すことで忘れにくくなり、時間当たりの忘却率は低くなる。つまり、記憶は、短期記憶から長期記憶に移動し、定着する。
【0003】
学習は、様々な目的で行われる。資格等の試験のための学習もあれば、学業のための学習もあれば、語学等の自己研鑽のための学習もある。どのような学習であっても、効率的に学習を進めることが必要である。
【0004】
特許文献1には、学習者が解答処理を行った後、学習者は前回の理解度に対する新しい理解度を選択すること、理解度に基づいて最適な復習間隔日数を設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-203817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された理解度は、学習者が選択したものであるので、学習者の実際の理解度と乖離することがある。学習者によって選択された理解度が学習者の実際の理解度と乖離すると、理解度に基づいて設定される復習間隔日数は、学習者にとって最適なものとはいえない。
【0007】
そこで、本発明は、問題の効果的な復習を支援する技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示による情報処理装置は問題を端末に出力する通信部と、端末を介して入力された問題に対する回答及び問題に対する付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、ユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定する設定部と、を備える。
【0009】
本開示による情報処理装置は、問題を端末に出力する通信部と、端末を介して入力された問題に対する回答に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、1以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及びユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定する設定部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示による実施形態は、問題の効果的な復習を支援にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1の実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る設定値の例を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る正解率に応じた関係性データを示すグラフである。
図4図4は、第1の実施形態に係る正解率に応じた関係性データの例を示す表である。
図5図5は、第1の実施形態に係るサーバにより実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第1の実施形態に係る出題タイミングの例を示す図である。
図7図7は、第1の実施形態に係るサーバにより実行される関係性データの生成処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第2の実施形態に係る設定値の例を示す図である。
図9図9は、第2の実施形態に係る複数の第2の選択肢の表示例を示す図である。
図10図10は、第2の実施形態に係るサーバにより実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、第3の実施形態に係る設定値の例を示す図である。
図12図12は、第3の実施形態に係る複数の第2の選択肢の表示例を示す図である。
図13図13は、第3の実施形態に係るサーバにより実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、第4の実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
図15図15は、第4の実施形態に係るサーバにより実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、第4の実施形態に係るサーバにより実行される付加情報予測モデルの生成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照していくつかの実施形態を説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
(構成例)
図1は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。
サーバ1は、各ユーザの端末に対してネットワークNWを介してコンテンツを配信し、各ユーザの学習を支援する電子機器である。ここでは、サーバ1が資格等の試験のための学習を支援する例について説明する。この例では、各ユーザは、各種試験の講座の受講を登録しているユーザである。サーバ1は、資格等の試験のための学習以外にも、学業のための学習及び語学等の自己研鑽のための学習等の種々の学習を支援し得る。サーバ1は、情報処理装置の一例である。ネットワークNWは、インターネット、モバイルネットワーク及びLAN(Local Area Network)等のうちの少なくとも1以上のネットワークを含む。ここでは、端末2を所有するユーザを例にして説明する。端末2を所有するユーザは、対象ユーザともいう。対象ユーザは、ユーザの一例である。ユーザは、受講者又は学習者の意図を含む。
【0014】
試験は、合否を最終結果とする試験であっても、得点を最終結果とする試験であってもよく、限定されない。例えば、合否を最終結果とする試験は、資格の付与に関する試験である。資格の付与に関する試験は、国家資格の付与に関する試験であっても、民間資格の付与に関する試験であってもよい。例えば、得点を最終結果とする試験は、語学に関する試験である。試験は、入学試験であってもよい。試験は、テスト及び検定等を含む。
【0015】
例えば、各試験の講座は、試験を構成する各科目について、複数の単元で構成される。単元は、テーマ等の内容に応じたまとまりである。ここでは、各単元に関連するレッスンがインプットレッスン及びアウトプットレッスンを含む例について説明する。各単元に関連するレッスンは、インプットレッスンを含まず、アウトプットレッスンで構成されていてもよい。
【0016】
インプットレッスンは、ユーザが知識を取り込むためのレッスンである。例えば、インプットレッスンは、端末における受講形式である。インプットレッスンは、端末における動画又は音声の視聴による受講形式であってもよい。インプットレッスンは、端末における電子化されたテキストの使用による受講形式であってもよい。インプットレッスンは、動画又は音声の視聴及び電子化されたテキストの使用を組み合わせた受講形式であってもよい。サーバ1は、ユーザの受講ログにより、ユーザによるインプットレッスンの受講時間等を取得することができる。
【0017】
アウトプットレッスンは、ユーザが問題を解くことにより知識の定着を確認するためのレッスンである。アウトプットレッスンは、1問以上の問題を含む。例えば、アウトプットレッスンは、端末での各問題への回答による受講形式である。この例では、サーバ1は、ユーザの受講ログにより、ユーザによるアウトプットレッスンの受講時間及び各問題の正誤等を取得することができる。
【0018】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、プロセッサ11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、記憶装置14及び通信インタフェース15を備える。プロセッサ11、ROM12、RAM13、記憶装置14及び通信インタフェース15は、データバス等を介して互いに接続される。図1では、通信インタフェースは、「通信I/F」と記載されている。
【0019】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array)等を含む回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、ROM12又は記憶装置14に記憶されたプログラムをRAM13に展開する。プロセッサ11は、RAM13に展開されたプログラムを実行することで、後述する各部を実現し、種々の機能を実行する。
【0020】
ROM12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。ROM12は、予め制御用のプログラム及び制御データ等を記憶する不揮発性のメモリである。ROM12は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。
【0021】
RAM13は、サーバ1の主記憶部分に相当する。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータ等を一時的に格納する揮発性のメモリである。RAM13は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。
【0022】
記憶装置14は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。記憶装置14は、データ及びプログラム等を記憶する不揮発性メモリで構成される装置である。記憶装置14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等で構成されるが、これらに限定されない。記憶装置14は、記憶部の一例である
記憶装置14は、レッスンデータ記憶領域141を含む。レッスンデータ記憶領域141は、各試験の講座について、各単元に関連するインプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。レッスンデータ記憶領域141は、各試験の講座について、各単元に関連するアウトプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。
【0023】
アウトプットレッスンのコンテンツデータは、各問題のデータを含む。以下では、問題のデータは、「問題」と表記することもある。問題は、問題文及び問題に対する回答のための複数の第1の選択肢を含む。問題は、新規問題として出題された後、復習問題として繰り返し出題される。新規問題は、初めて出題された未回答の問題を意味するものとする。復習問題は、少なくとも1回は回答済の問題を意味するものとする。回答は、ユーザの答えを指す。
【0024】
アウトプットレッスンのコンテンツデータは、各問題の正解のデータを含む。以下では、問題の正解のデータは、「問題の正解」と表記することもある。問題の正解は、正しい答え及び問題の解説を含む。
【0025】
記憶装置14は、ユーザデータ記憶領域142を含む。ユーザデータ記憶領域142は、各ユーザのユーザデータを記憶する。
ユーザデータは、各問題に関連するユーザの理解度を含む。理解度は、問題に対するユーザの理解の度合を示す値である。理解の度合を示す値は、ユーザが問題に対する正解を現在どれくらい確実に覚えているのかを示す値である。理解度が大きくなるにつれて、ユーザが問題に対する正解を確実に覚えている傾向は強まるものとする。理解度が下限値の場合、ユーザは問題に対する正解を全く覚えていないものとする。ここでは、理解度の下限値が「0%」である例について説明するが、これに限定されない。理解度が上限値の場合、ユーザは問題に対する正解を確実に覚えているものとする。上限値は、問題の出題を完了する理解度の値である。問題に対する理解度が上限値以上である場合、この問題は、復習問題として再度出題されない。問題に対する理解度が上限値未満である場合、この問題は、復習問題として再度出題される。上限値は、全ユーザに共通に設定された固定値でもよい。上限値は、ユーザにより端末を介して所定範囲内から選択された値でもよい。ここでは、理解度の上限値が「100%」である例について説明するが、これに限定されない。理解度は、問題に対する回答毎に更新される。理解度は、復習問題として同じ問題を繰り返し出題するための問題の出題間隔の設定に用いられるパラメータである。問題の出題間隔については後述する。ユーザデータは、少なくとも1回は回答済の各問題について、理解度として、後述する取得部113による理解度の取得処理後の値を含む。ユーザデータは、未回答の各問題について、理解度として、初期値を含む。初期値は、「0%」でもよいし、「0%」よりも大きい値でもよい。初期値は適宜設定可能である。ここでは、初期値は「0%」であるものとして説明する。
【0026】
ユーザデータは、少なくとも1回は回答済の各問題について、各問題に関連する出題間隔を含む。問題の出題間隔は、復習問題として同じ問題を繰り返し出題する間隔である。ユーザデータに含まれる問題の出題間隔は、後述する設定部114による問題の出題間隔の設定処理後の値である。問題の出題間隔は、前回の出題タイミングから新たな出題タイミングまでの間隔である。前回の出題タイミングは、後述する設定部114による問題の出題タイミングの設定処理時点の出題タイミングである。新たな出題タイミングは、設定部114による問題の出題タイミングの設定処理後の出題タイミングである。問題の出題間隔は、取得部113による理解度の取得処理後の理解度に基づいて設定される。
【0027】
ユーザデータは、少なくとも1回は回答済の各問題について、各問題に関連する出題タイミングを含む。例えば、問題の出題タイミングは、出題予定日である。問題の出題タイミングは、復習問題として同じ問題を繰り返し出題するタイミングである。問題の出題タイミングは、設定部114による問題の出題間隔の設定処理後の問題の出題間隔に基づいて設定される。ユーザデータに含まれる問題の出題タイミングは、設定部114による問題の出題タイミングの設定処理後の出題タイミングである。
【0028】
各問題について、ユーザの理解度、問題の出題間隔及び問題の出題タイミングは、互いに関連付けられている。問題の出題間隔及び問題の出題タイミングは、ユーザの理解度の更新に基づいて更新される。
【0029】
ユーザデータは、少なくとも1回は回答済の各問題について、各問題に関連する1以上の回答履歴を含む。回答履歴は、出題間隔、出題タイミングにおける理解度及び回答の正誤を含む。回答履歴に含まれる出題間隔は、出題タイミングに基づいて出題された問題に関連付けられている問題の出題間隔である。回答履歴に含まれる出題タイミングにおける理解度は、出題タイミングに基づいて出題された問題に関連付けられている問題に対するユーザの理解度である。回答履歴に含まれる回答の正誤は、出題タイミングに基づいて出題された問題に対する回答の正誤である。回答の正誤は、回答が正答であること又は誤答であることの何れであるのかを含む。正答は、回答が正解と一致することである。誤答は、回答が正解と一致しないことである。
【0030】
ユーザデータは、設定された正解率を含む。正解率は、問題に正解する可能性に関する値である。正解率は、ユーザが問題に対して正解したタイミングを「100%」とする値である。正解率は、ユーザが問題に対して正解したタイミングから時間経過に伴い「100%」から低下する。例えば、タイミングは、日である。正解率の時間経過に伴う低下の傾向を示す曲線は、理解度に応じて異なる。正解率の時間経過に伴う低下の傾向を示す曲線は、忘却曲線ともいう。正解率が「100%」から設定された正解率まで低下する時間は、理解度が高くなるにつれて長くなる。これは、理解度が高くなるにつれて、問題に対する正解を忘れにくくなるからである。設定された正解率は、ユーザに適用する後述する関係性データを求めるために用いられる。設定された正解率は、全ユーザに共通に設定された「90%」等の固定値でもよい。設定された正解率は、ユーザにより端末を介して所定範囲内から選択された値でもよい。選択は、入力の一例である。
【0031】
ユーザデータは、理解度の上限値を含む。
【0032】
記憶装置14は、関係性データ記憶領域143を含む。関係性データ記憶領域143は、少なくとも1つの正解率についての関係性データを記憶する。関係性データ記憶領域143は、複数の正解率について、正解率毎の関係性データを記憶してもよい。以下では、関係性データは、「関係性」と表記することもある。
【0033】
関係性データは、理解度と出題間隔との関係性を示す。出題間隔は、正解率が「100%」から関係性データに関連する正解率まで低下する時間である。正解率が「100%」から関係性データに関連する正解率まで低下する時間は理解度が高くなるにつれて長くなるので、出題間隔も理解度が高くなるにつれて長くなる。理解度と出題間隔との関係性は、理解度が高くなるにつれて正解率が「100%」から関係性データに関連する正解率まで低下する時間が長くなるといった傾向を模したものといえる。
【0034】
例えば、関係性データは、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に応じたデータである。この例では、関係性データは、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により生成される。「生成」の表記は、新たな作成の態様だけでなく、更新の態様を含む。関係性データは、複数のユーザについて複数の問題で共通に生成されてもよい。この例では、1問以上の問題に対する複数の回答履歴は、複数のユーザの複数問の問題に対する複数の回答履歴でもよい。関係性データは、問題毎に生成されてもよい。この例では、1問以上の問題に対する複数の回答履歴は、複数のユーザの1問の問題に対する複数の回答履歴でもよい。1問以上の問題に対する複数の回答履歴は、1人のユーザの1問の問題に対する複数の回答履歴でもよい。関係性データは、ユーザ毎に生成されてもよい。この例では、1問以上の問題に対する複数の回答履歴は、1人のユーザの複数問の問題に対する複数の回答履歴でもよい。1問以上の問題に対する複数の回答履歴は、1人のユーザの1問の問題に対する複数の回答履歴でもよい。
【0035】
例えば、関係性データは、理解度と出題間隔との関係性を示す曲線のデータである。関係性データは、非線形の関係である。関係性データは、理解度が高くなるにつれて出題間隔が長くなる関係である。これは、上述のように正解率が「100%」から関係性データに関連する正解率まで低下する時間は理解度が高くなるにつれて長くなるからである。関係性データは、正解率に基づく関係である。関係性データは、正解率に応じて異なる。関係性データは、正解率が高くなるにつれて、同じ理解度における出題間隔が短くなる。これは、出題間隔は正解率が「100%」から関係性データに関連する正解率まで低下する時間であるが、低下する時間は正解率が高くなるにつれて短くなるからである。
【0036】
通信インタフェース15は、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用してサーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0037】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0038】
プロセッサ11よって実現される各部について説明する。
プロセッサ11は、通信部111、回答処理部112、取得部113、設定部114及び関係性データ処理部115を実現する。プロセッサ11によって実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11によって実現される各部は、プロセッサ11、ROM12及びRAM13を含む制御部によって実現されるということもできる。
【0039】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2と通信する。通信部111は、ネットワークNWを介して、インプットレッスンのコンテンツデータを端末2に出力する。通信部111は、ネットワークNWを介して、アウトプットレッスンのコンテンツデータを端末2に出力する。通信部111は、ネットワークNWを介して、問題を端末2に出力する。問題を端末2に出力することは、ユーザに問題を出題することの一例である。一例では、通信部111は、単元に関連するアウトレットレッスンの要求に基づいて、単元に関連する問題を新規問題として端末2に出力する。別の例では、通信部111は、復習問題の要求に基づいて、問題を復習問題として端末2に出力する。この例では、通信部111は、復習問題の要求の日と同じ日の出題タイミングに関連する問題を復習問題として端末2に出力する。復習問題の要求の日よりも前の日の出題タイミングに関連する問題が復習問題として端末2に出力されていない場合、通信部111は、この問題を復習問題として端末2に出力する。通信部111は、ネットワークNWを介して、問題の正解を端末2に出力する。通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された問題に対する回答を取得する。
【0040】
回答処理部112は、端末2を介して入力された問題に対する回答の正誤を判定する。回答の正誤を判定することは、回答が正答又は誤答の何れであるのかを判定することを含む。
【0041】
取得部113は、問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。例えば、取得部113は、端末2を介して入力された問題に対する回答に基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。この例では、取得部113は、問題に対する回答の正誤に応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、問題に対する回答が正答であることに基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を上げる。取得部113は、問題に対する回答が誤答であることに基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を下げる。問題に対するユーザの理解度を取得することは、取得部113による理解度の取得処理の一例である。問題に対するユーザの理解度を取得することは、問題に対するユーザの理解度を更新することを含む。理解度の取得処理は、理解度の更新処理を含む。
【0042】
取得部113は、設定値に基づいて、問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。設定値は、問題に対する回答の正誤に応じた値である。設定値は、理解度の取得処理時点の理解度を更新するために設定された値である。理解度の取得処理時点は、理解度の取得処理前を含む。例えば、設定値は、理解度の取得処理時点の理解度に加える値である。
【0043】
設定値が正の値である場合、設定値は理解度を上げる値である。設定値が負の値である場合、設定値は理解度を下げる値である。回答が正答である場合、設定値は正の値である。これは、回答が正答である場合、ユーザが問題に対する正解を覚えている傾向にあるからである。回答が誤答である場合、設定値は負の値である。これは、回答が誤答である場合、ユーザが問題に対する正解を覚えていない傾向にあるからである。設定値は、複数のユーザについて複数の問題で共通に設定されてもよい。設定値は、ユーザ毎に設定されてもよい。設定値は、問題毎に設定されてもよい。設定値は、講座、科目又は単元等に応じて設定されてもよい。設定値は適宜設定可能である。
【0044】
問題に対する回答が正答である場合、取得部113は、理解度の更新処理時点の理解度に正の値の設定値を加えることにより、更新処理後の理解度を上げてもよい。問題に対する回答が誤答である場合、取得部113は、理解度の更新処理時点の理解度に負の値の設定値を加えることにより、更新処理後の理解度を下げてもよい。
【0045】
設定部114は、取得部113により取得された問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて問題の出題間隔を設定する。例えば、設定部114は、関係性データ及び問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて問題の出題間隔を設定する。問題の出題間隔を設定することは、設定部114による問題の出題間隔の設定処理の一例である。問題の出題間隔を設定することは、問題の出題間隔を更新することを含む。問題の出題間隔の設定処理は、問題の出題間隔の更新処理を含む。問題の出題間隔の設定処理時点は、問題の出題間隔の設定処理前を含む。
【0046】
設定部114は、設定された出題間隔に基づいて問題の出題タイミングを設定する。問題の出題タイミングを設定することは、設定部114による問題の出題タイミングの設定処理の一例である。問題の出題タイミングを設定することは、問題の出題タイミングを更新することを含む。問題の出題タイミングの設定処理は、問題の出題タイミングの更新処理を含む。問題の出題タイミングの設定処理時点は、問題の出題タイミングの設定処理前を含む。
【0047】
関係性データ処理部115は、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により関係性データを生成する。
【0048】
端末2について説明する。
端末2は、対象ユーザによる受講に用いられる電子機器である。例えば、端末2は、PC(Personal Computer)であるが、スマートフォン及びタブレットなどであってもよく、これらに限定されない。端末2は、ウェブブラウザを用いてコンテンツデータに基づくコンテンツを表示してもよいし、アプリを用いてコンテンツデータに基づくコンテンツを表示してもよい。
【0049】
端末2は、プロセッサ21、ROM22、RAM23、記憶装置24、通信インタフェース25、入力装置26、表示装置27及び撮影装置28を備える。プロセッサ21、ROM22、RAM23、記憶装置24、通信インタフェース25、入力装置26、表示装置27及び撮影装置28は、データバスなどを介して互いに接続される。
【0050】
プロセッサ21は、端末2の中枢部分に相当する。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェアで構成される。
ROM22は、上述のROM12と同様のハードウェアで構成される。
RAM23は、上述のRAM13と同様のハードウェアで構成される。
記憶装置24は、上述の記憶装置14と同様のハードウェアで構成される。
通信インタフェース25は、上述の通信インタフェース15と同様のハードウェアで構成される。
【0051】
入力装置26は、対象ユーザによる操作に基づいて指示を受け付ける装置である。入力装置26は、キーボード、タッチパッド又はマウス等であるが、これらに限定されない。
【0052】
表示装置27は、画像を表示する装置である。表示装置27は、液晶ディスプレイであるが、これに限定されない。
【0053】
撮影装置28は、撮影に基づいて静止画又は動画の画像データを取得する装置である。画像データは、撮影装置28による対象ユーザの撮影に基づく対象ユーザの撮影データを含む。例えば、対象ユーザの撮影データは、顔及び手等の対象ユーザの体の画像を含むデータである。例えば、撮影装置28は、カメラである。対象ユーザの撮影は、対象ユーザのセンシングの一例である。対象ユーザの撮影データは、対象ユーザのセンシングデータの一例である。撮影装置28は、対象ユーザのセンシングデータを取得するセンシングデバイスの一例である。
【0054】
なお、端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0055】
設定値の例について説明する。
図2は、設定値の例を示す図である。
回答が正答である場合、設定値は「+20%」である。回答が誤答である場合、設定値は「-50%」である。なお、これらの値は例示であり、値はこれらに限定されるものではない。
【0056】
関係性データについて説明する。
図3は、正解率に応じた関係性データを示すグラフである。
横軸は、出題間隔である。縦軸は、理解度である。グラフは、複数の回答履歴をプロットしたものである。複数の回答履歴のそれぞれに対応する点は、回答履歴に含まれる出題間隔及び出題タイミングにおける理解度で示される位置にプロットされている。回答履歴に対応する点がプロットされた位置に示される「〇」は、回答履歴に含まれる回答の正誤が正答であることを示す。回答履歴に対応する点がプロットされた位置に示される「×」は、回答履歴に含まれる回答の正誤が誤答であることを示す。回答履歴が出題間隔として3日、出題タイミングにおける理解度として「50%」及び回答の正誤として回答の正答を含む場合を例にして説明する。回答履歴に対応する点は、出題間隔が3日で、理解度が「50%」で示される位置にプロットされる。回答履歴に対応する点がプロットされた位置には、「〇」が示される。
【0057】
図3は、正解率が「80%」の場合の関係性データの曲線、正解率が「90%」の場合の関係性データの曲線及び正解率が「95%」の場合の関係性データの曲線を示す。なお、これらの正解率は例示であり、正解率はこれらに限定されるものではない。
【0058】
図4は、正解率に応じた関係性データの例を示す表である。
図4は、図3において曲線で示される正解率が「80%」の場合の関係性データ、正解率が「90%」の場合の関係性データ及び正解率が「95%」の場合の関係性データを表形式で示す。
【0059】
出題間隔が0日の場合、通信部111は、問題を同じ日に復習問題として再び端末2に出力する。出題間隔が1日の場合、通信部111は、問題を翌日に復習問題として端末2に出力する。出題間隔が完了の場合、通信部111は、問題を復習問題として端末2に出力することはない。
【0060】
理解度が「40%」の場合を例にして説明する。正解率が「80%」の場合の関係性データでは、出題間隔は11日である。正解率が「90%」の場合の関係性データでは、出題間隔は8日である。正解率が「95%」の場合の関係性データでは、出題間隔は6日である。このように、関係性データは、正解率に応じて異なる。関係性データは、正解率が高くなるにつれて、同じ理解度における出題間隔が短くなる。
【0061】
正解率が「80%」の場合の関係性データを例にして説明する。理解度が「10%」の場合、出題間隔は2日である。理解度が「20%」の場合、出題間隔は4日である。理解度が「30%」の場合、出題間隔は7日である。理解度が「40%」の場合、出題間隔は11日である。このように、関係性データは、理解度が高くなるにつれて出題間隔が長くなる関係である。このように、理解度が「10%」上がる毎の出題間隔の変化量は一定ではなく、徐々に大きくなる。そのため、関係性データは、非線形の関係である。
【0062】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0063】
図5は、サーバ1により実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ1は、ネットワークNWを介して問題を端末2に出力する毎に、図5に例示する出題処理を実行する。問題は、新規問題であってもよいし、復習問題であってもよい。以下では、出題処理の対象となる問題は、対象問題ともいう。対象問題は、問題の一例である。
【0064】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題を端末2に出力する(ステップS1)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の取得に基づいて、対象問題を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢を表示装置27に表示する。
【0065】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された対象問題に対する回答を端末2から取得する(ステップS2)。例えば、対象問題に対する回答は、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第1の選択肢から選択された1つの選択肢を含む。
【0066】
回答処理部112は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答の正誤を判定する(ステップS3)。ステップS3では、例えば、回答処理部112は、対象問題に対する回答の正誤の判定に基づいて、対象問題についての回答履歴を生成する。回答処理部112は、ユーザデータ記憶領域142から対象問題に関連付けられた対象問題の出題間隔を取得し、対象問題の出題間隔を出題間隔として回答履歴に設定する。回答処理部112は、ユーザデータ記憶領域142から対象問題に関連付けられた対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得し、対象問題に対する対象ユーザの理解度を出題タイミングにおける理解度として回答履歴に設定する。回答処理部112は、判定した対象問題に対する回答の正誤を回答の正誤として回答履歴に設定する。回答処理部112は、対象問題に関連する回答履歴を対象ユーザに関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0067】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題の正解を端末2に出力する(ステップS4)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の正解の取得に基づいて、対象問題の正解を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、複数の第1の選択肢のうちの正しい答えの選択肢及び対象問題の解説を表示装置27に表示する。
【0068】
取得部113は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答に基づいて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、取得部113は、対象問題に対する回答の正誤に応じて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、対象問題に対する回答の正誤に応じた設定値に基づいて、対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。取得部113は、取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度を、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0069】
設定部114は、取得部113により取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて対象問題の出題間隔を設定する(ステップS6)。ステップS6では、例えば、設定部114は、関係性データ及び対象問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて対象問題の出題間隔を設定する。設定部114は、関係性データから対象問題に対する対象ユーザの理解度に対応する出題間隔を取得する。設定部114は、対象問題の出題間隔を、対象問題の出題間隔の設定処理時点の対象問題の出題間隔から、関係性データから取得された出題間隔に更新する。関係性データから取得された出題間隔は、対象問題の出題間隔の設定処理後の対象問題の出題間隔に対応する。設定部114は、対象問題の出題間隔の設定処理後の対象問題の出題間隔を、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0070】
なお、設定部114は、取得部113により取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度と上限値とを比較してもよい。この例では、設定部114は、ユーザデータ記憶領域142から対象ユーザに関連付けられた上限値を取得する。設定部114は、対象問題に対する対象ユーザの理解度と、取得した上限値とを比較する。設定部114は、対象問題に対する対象ユーザの理解度と上限値との比較結果に基づいて対象ユーザに対する対象問題の出題間隔の設定の要否を変える。対象問題に対する対象ユーザの理解度が上限値未満である場合、設定部114は、上述のように対象問題の出題間隔を設定する。対象問題は、復習問題として再度出題される。対象問題に対する対象ユーザの理解度が上限値以上である場合、設定部114は、対象問題の出題間隔を設定しない。対象問題は、復習問題として再度出題されない。
【0071】
設定部114は、設定された出題間隔に基づいて対象問題の出題タイミングを設定する(ステップS7)。ステップS7では、例えば、設定部114は、設定された対象問題の出題間隔を対象問題の出題タイミングの設定処理時点の出題タイミングに加えることにより、新たな出題タイミングを設定する。設定部114は、新たな出題タイミングを、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。なお、ステップS6において設定部114が対象問題の出題間隔を設定しない場合、設定部114はステップS7の処理を省略する。
【0072】
任意の問題の出題タイミングの推移について説明する。
図6は、出題タイミングの例を示す図である。
図6は、問題の複数回の出題タイミングを示す。「〇」は回答が正答であることを示す。「×」は回答が誤答であることを示す。図6は、横軸を経過日数とし、縦軸を問題に対する対象ユーザの理解度とするグラフを示す。図6は、横軸を経過日数とし、縦軸を正解率とするグラフを示す。設定された正解率は、正解率Pとする。
【0073】
出題タイミングA1について説明する。通信部111は、出題タイミングA1において、問題を新規問題として端末2に出力する。回答は誤答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度である初期値「0%」に負の値の設定値「-50%」を加えることにより、新たな理解度「0%」を取得する。設定部114は、理解度の取得処理後の理解度「0%」に基づいて問題の出題間隔「0日」を設定する。設定部114は、設定された問題の出題間隔「0日」に基づいて問題の出題タイミングB1を設定する。出題タイミングB1は、設定された問題の出題間隔「0日」を問題の出題タイミングB1の設定処理時点の出題タイミングA1に加えることにより設定された出題タイミングA1から0日後の日である。出題タイミングA1から出題タイミングB1の間、問題に対する対象ユーザの理解度は、0%である。出題タイミングA1から出題タイミングB1の間、正解率は、「0%」である。
【0074】
出題タイミングB1について説明する。通信部111は、出題タイミングB1において、問題を復習問題として端末2に出力する。回答は正答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度「0%」に正の値の設定値「+20%」を加えることにより、新たな理解度「20%」を取得する。設定部114は、理解度の取得処理後の理解度「20%」に基づいて問題の出題間隔「1日」を設定する。設定部114は、設定された問題の出題間隔「1日」に基づいて問題の出題タイミングC1を設定する。出題タイミングC1は、設定された問題の出題間隔「1日」を問題の出題タイミングC1の設定処理時点の出題タイミングB1に加えることにより設定された出題タイミングB1から1日後の日である。出題タイミングB1から出題タイミングC1の間、問題に対する対象ユーザの理解度は、「20%」である。出題タイミングB1では、正解率は、回答が正答であることにより、「100%」に上昇する。出題タイミングB1から出題タイミングC1の間、正解率は、時間経過に伴い「100%」から正解率Pまで低下する。
【0075】
出題タイミングC1について説明する。通信部111は、出題タイミングC1において、問題を復習問題として端末2に出力する。回答は正答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度「20%」に正の値の設定値「+20%」を加えることにより、新たな理解度「40%」を取得する。設定部114は、理解度の取得処理後の理解度「40%」に基づいて問題の出題間隔「4日」を設定する。設定部114は、設定された問題の出題間隔「4日」に基づいて問題の出題タイミングD1を設定する。出題タイミングD1は、設定された問題の出題間隔「4日」を問題の出題タイミングD1の設定処理時点の出題タイミングC1に加えることにより設定された出題タイミングC1から4日後の日である。出題タイミングC1から出題タイミングD1の間、問題に対する対象ユーザの理解度は、「40%」である。出題タイミングC1では、正解率は、回答が正答であることにより、「100%」に上昇する。出題タイミングC1から出題タイミングD1の間、正解率は、時間経過に伴い「100%」から正解率Pまで低下する。
【0076】
出題タイミングD1について説明する。通信部111は、出題タイミングD1において、問題を復習問題として端末2に出力する。回答は正答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度「40%」に正の値の設定値「+20%」を加えることにより、新たな理解度「60%」を取得する。設定部114は、理解度の取得処理後の理解度「60%」に基づいて問題の出題間隔「8日」を設定する。設定部114は、設定された問題の出題間隔「8日」に基づいて問題の出題タイミングE1を設定する。出題タイミングE1は、設定された問題の出題間隔「8日」を問題の出題タイミングE1の設定処理時点の出題タイミングD1に加えることにより設定された出題タイミングD1から8日後の日である。出題タイミングD1から出題タイミングE1の間、問題に対する対象ユーザの理解度は、「60%」である。出題タイミングD1では、正解率は、回答が正答であることにより、「100%」に上昇する。出題タイミングD1から出題タイミングE1の間、正解率は、時間経過に伴い「100%」から正解率Pまで低下する。
【0077】
出題タイミングE1について説明する。通信部111は、出題タイミングE1において、問題を復習問題として端末2に出力する。回答は正答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度「60%」に正の値の設定値「+20%」を加えることにより、新たな理解度「80%」を取得する。設定部114は、理解度の取得処理後の理解度「80%」に基づいて問題の出題間隔「16日」を設定する。設定部114は、設定された問題の出題間隔「16日」に基づいて問題の出題タイミングF1を設定する。出題タイミングF1は、設定された問題の出題間隔「16日」を問題の出題タイミングF1の設定処理時点の出題タイミングE1に加えることにより設定された出題タイミングE1から16日後の日である。出題タイミングE1から出題タイミングF1の間、問題に対する対象ユーザの理解度は、「80%」である。出題タイミングE1では、正解率は、回答が正答であることにより、「100%」に上昇する。出題タイミングE1から出題タイミングF1の間、正解率は、時間経過に伴い「100%」から正解率Pまで低下する。
【0078】
出題タイミングF1について説明する。通信部111は、出題タイミングF1において、問題を復習問題として端末2に出力する。回答は正答であるとする。取得部113は、理解度の取得処理時点の理解度「80%」に正の値の設定値「+20%」を加えることにより、新たな理解度「100%」を取得する。理解度の取得処理後の理解度「100%」が上限値「100%」以上であるので、設定部114は、対象問題の出題間隔を設定しない。出題タイミングF1以降、問題に対する対象ユーザの理解度は、「100%」である。出題タイミングF1では、正解率は、回答が正答であることにより、「100%」に上昇する。出題タイミングF1以降、正解率は、「100%」のままである。
【0079】
図6に示すように、正解率の時間経過に伴う低下の傾向を示す曲線は、理解度に応じて決まり、理解度に応じて異なることが分かる。正解率の時間経過に伴う低下の傾向を示す曲線は、理解度が高くなるにつれてフラットに近づくことが分かる。復習問題の出題タイミングは、正解率が「100%」から低下し、正解率Pを下回るタイミングであることが分かる。正解率が「100%」から正解率Pまで低下する時間は理解度が高くなるにつれて長くなるので、問題の出題間隔も理解度が高くなるにつれて長くなることが分かる。理解度に基づいて問題の出題間隔を設定することは、理解度に応じて決まる正解率の時間経過に伴う低下の傾向を示す曲線に基づいて正解率が「100%」から正解率Pまで低下する時間を求めることを模したものといえる。
【0080】
図7は、サーバ1により実行される関係性データの生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
関係性データ処理部115は、正解率毎の関係性データを生成し得る。関係性データ処理部115は、任意のタイミングで関係性データの生成処理を開始し、関係性データを新たに作成してもよい。関係性データ処理部115は、任意のタイミングで関係性データの生成処理を開始し、関係性データを更新してもよい。ここでは、正解率Pの場合の関係性データの生成処理の例について説明する。
【0082】
関係性データ処理部115は、1問以上の問題に対する複数の回答履歴を取得する(ステップS11)ステップS11では、例えば、関係性データ処理部115は、1問以上の問題に対する複数の回答履歴をユーザデータ記憶領域142から取得する。
【0083】
関係性データ処理部115は、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により関係性データを生成する(ステップS12)。ステップS12では、例えば、関係性データ処理部115は、機械学習により、図3に示すような複数の回答履歴の分布に基づいて関係性データを生成する。関係性データ処理部115は、各理解度における出題間隔に応じた回答の正誤の分布に基づいて、各理解度について、理解度と正解率Pに対応する出題間隔との関係性を推定する。図3に示すように、回答が正答である回答履歴の分布は、理解度が高くなるにつれて出題間隔の長い位置に広がる傾向にある。そのため、正解率Pに対応する出題間隔は、理解度が高くなるにつれて長くなる。このような理解度と正解率Pに対応する出題間隔との関係性は、理解度が高くなるにつれて正解率が「100%」から正解率Pまで低下する時間が長くなるといった傾向を模したものといえる。関係性データ処理部115は、推定に基づいて関係性データを生成する。機械学習は、ニューラルネットワーク等であるが、これに限定されない。
【0084】
関係性データ処理部115は、生成した関係性データを関係性データ記憶領域143に保存する(ステップS13)。
【0085】
(効果)
情報処理装置は、問題を端末に出力する通信部を備える。情報処理装置は、端末を介して入力された問題に対する回答に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する取得部を備える。情報処理装置は、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及びユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定する設定部を備える。
忘却曲線はユーザの理解度に応じて異なるので、情報処理装置は、ユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定することにより、記憶の定着に効果的な忘れる直前のタイミングに復習問題を出題するように出題間隔を設定することができる。これにより、情報処理装置は、効果的なタイミングに復習問題を出題し、必要以上に問題を復習問題として出題することを避けることで、問題の効果的な復習を支援することができる。
理解度と出題間隔との関係性が1問以上の問題に対する複数の回答履歴に応じて生成されることにより、情報処理装置は、効果的なタイミングに復習問題を出題するような出題間隔の設定を可能とする理解度と出題間隔との関係性を用いることができる。
【0086】
情報処理装置において、取得部は、回答の正誤に応じてユーザの理解度を更新する。
ユーザの理解度は回答が正答の場合と誤答の場合とで変わり、忘却曲線はユーザの理解度に応じて異なるので、情報処理装置は、更新後の理解度に応じて、効果的なタイミングに復習問題を出題するような出題間隔を設定することができる。
【0087】
情報処理装置において、関係性は、理解度が高くなるにつれて出題間隔が長くなる関係である。
これにより、情報処理装置は、理解度が高くなるにつれて忘れにくくなるといった特性を反映した関係性を用いて出題間隔を設定することができる。そのため、情報処理装置は、復習問題の出題間隔を最初は短く設定し、覚えてきたら復習問題の出題間隔を長く設定するので、効果的なタイミングに復習問題を出題するような出題間隔を設定することができる。
【0088】
情報処理装置において、関係性は、問題に正解する可能性に関する正解率に基づく関係である。
これにより、ユーザは、正解率を設定することで理解度と出題間隔との関係性を変えることができる。そのため、情報処理装置は、正解率に応じた関係性を用いて出題間隔を設定することができる。
【0089】
情報処理装置において、関係性は、正解率が高くなるにつれて、同じ理解度における出題間隔が短くなる。
これにより、ユーザは、出題間隔をなるべく短くすることで短期間で学習したい場合には正解率を高く設定することができる。ユーザは、出題間隔をなるべく長くすることで1日当たりの復習問題数を減らしたい場合には正解率を低く設定することができる。そのため、情報処理装置は、ユーザの学習スタイルに合わせつつ、効果的なタイミングに復習問題を出題するような出題間隔を設定することができる。
【0090】
情報処理装置において、複数の回答履歴は、出題間隔、出題タイミングにおける理解度及び回答の正誤を含む。関係性は、複数の回答履歴に基づく機械学習により生成される。
これにより、情報処理装置は、効果的なタイミングに復習問題を出題するような出題間隔の設定を可能とする理解度と出題間隔との関係性の精度を上げることができる。そのため、情報処理装置は、出題間隔の設定精度を上げることができる。
【0091】
情報処理装置において設定部は、ユーザの理解度と上限値とを比較する。設定部は、ユーザの理解度と上限値との比較結果に基づいてユーザに対する問題の出題間隔の設定の要否を変える。
これにより、情報処理装置は、理解度が上限値以上となった後も繰り返し同じ問題を復習問題として出題し続けることを防ぐことができる。
【0092】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、問題に対する回答及び問題に対する第1の付加情報に含まれる第1の入力付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する実施形態である。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。第2の実施形態では、主として、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0093】
(構成例)
サーバ1の構成は、図1を用いて第1の実施形態で説明した構成例と同様である。
記憶装置14は、レッスンデータ記憶領域141を含む。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するインプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するアウトプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。アウトプットレッスンのコンテンツデータは、第1の実施形態で説明したデータに加えて、後述する第1の付加情報の入力のための複数の第2の選択肢のデータを含む。以下では、複数の第2の選択肢のデータは、「複数の第2の選択肢」と表記することもある。
【0094】
付加情報は、問題に対する回答とは異なる情報であって、問題に対する付加的な情報である。付加情報は、ユーザの問題に対する理解の度合を示す情報である。問題に対する理解が高まるにつれて問題に対する回答が正答である可能性は高まる傾向にある。そのため、ユーザの問題に対する理解の度合は、ユーザによる問題に対する回答が正答である可能性の度合を含む。付加情報は、端末2を介して入力された第1の付加情報を含む。第1の付加情報は、端末2を介して入力されるので、ユーザの主観に依る自己申告の情報である。第1の付加情報で示される理解の度合は、ユーザにより端末を介して複数段階の理解の度合から選択された1つ以上の理解の度合である。ここでは、理解の度合がユーザにより端末を介して複数段階の理解の度合から選択された1つの理解の度合である例について説明する。
【0095】
第1の付加情報は、端末における問題の正解の表示前に入力された第1の入力付加情報を含む。第1の入力付加情報は、ユーザの問題に対する理解の度合を示す情報として、ユーザの問題に対する回答の自信度を示す情報を含む。回答の自信度は、ユーザの主観に依る回答の自信の度合である。問題に対する理解が高まるにつれて問題に対する回答の自信は高まる傾向にある。そのため、回答の自信度は、理解の度合の一例である。回答の自信度は、ユーザにより端末を介して複数段階の回答の自信度から選択された1つの回答の自信度である。ここでは、複数段階の回答の自信度が「自信なし」、「普通」及び「自信あり」の3段階の回答の自信度である例について説明するが、複数段階は、2段階でもよいし、4段階以上でもよい。回答の自信度は、「自信なし」、「普通」、「自信あり」の順に高くなるものとする。
【0096】
複数の第2の選択肢は、複数段階の理解の度合を示す複数の選択肢を含む。複数の第2の選択肢は、複数段階の理解の度合を示す複数の選択肢として、複数段階の回答の自信度を示す複数の選択肢を含む。
【0097】
記憶装置14は、ユーザデータ記憶領域142を含む。ユーザデータ記憶領域142は、第1の実施形態と同様に、各ユーザのユーザデータを記憶する。
記憶装置14は、関係性データ記憶領域143を含む。関係性データ記憶領域143は、第1の実施形態と同様に、少なくとも1つの正解率についての関係性データを記憶する。
【0098】
通信部111は、第1の実施形態と同様に、ネットワークNWを介して、端末2と通信する。通信部111は、第1の実施形態で説明した通信処理以外に、ネットワークNWを介して、複数の第2の選択肢を端末2に出力する。通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された第1の付加情報を端末2から取得する。
【0099】
回答処理部112は、第1の実施形態と同様に、端末2を介して入力された問題に対する回答の正誤を判定する。
【0100】
取得部113は、問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。例えば、取得部113は、端末2を介して入力された問題に対する回答及び第1の付加情報に基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。この例では、取得部113は、問題に対する回答の正誤及び第1の付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。
【0101】
取得部113により取得される問題に対する対象ユーザの理解度は、第1の付加情報に依らず、問題に対する回答の正誤に応じて異なる。そのため、問題に対する回答の正誤及び第1の付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得することは、問題に対する回答の正誤に応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得することを含む。取得部113は、問題に対する回答が正答であることに基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を上げる。取得部113は、問題に対する回答が誤答であることに基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を下げる。
【0102】
取得部113により取得される問題に対する対象ユーザの理解度は、問題に対する回答が正答である場合、第1の付加情報に応じて異なる。取得部113により取得される問題に対する対象ユーザの理解度は、問題に対する回答が誤答である場合、第1の付加情報に応じて異なってもよい。そのため、問題に対する回答の正誤及び第1の付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得することは、第1の付加情報に応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得することを含む。取得部113は、問題に対する回答が正答であることに基づいて第1の付加情報に応じて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、問題に対する回答が正答であることに基づいて、第1の付加情報に応じて問題に対する対象ユーザの理解度の上昇量を変えてもよい。取得部113は、問題に対する回答が正答であることに基づいて、第1の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて問題に対する対象ユーザの理解度を大きく上げてもよい。これは、第1の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて、問題に対するユーザの実際の理解も高くなる傾向にあるからである。取得部113は、問題に対する回答が誤答であることに基づいて、第1の付加情報に応じて問題に対する対象ユーザの理解度の低下量を変えてもよい。
【0103】
問題に対するユーザの理解度を取得することは、取得部113による理解度の取得処理の一例である。問題に対するユーザの理解度を取得することは、問題に対するユーザの理解度を更新することを含む。理解度の取得処理は、理解度の更新処理を含む。
【0104】
取得部113は、設定値に基づいて、問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。設定値は、回答の正誤及び第1の付加情報の組み合わせに応じた値である。回答の正誤及び第1の付加情報の組み合わせに応じた値は、回答の正誤及び第1の付加情報で示される理解の度合の組み合わせに応じた値ということもできる。設定値は、理解度の取得処理時点の理解度を更新するために設定された値である。理解度の取得処理時点は、理解度の取得処理前を含む。例えば、設定値は、理解度の取得処理時点の理解度に加える値である。
【0105】
設定値が正の値である場合、設定値は理解度を上げる値である。設定値が負の値である場合、設定値は理解度を下げる値である。回答が正答である場合、設定値は正の値である。これは、回答が正答である場合、ユーザが問題に対する正解を覚えており、問題に対するユーザの実際の理解が高くなっている傾向にあるからである。典型的には、回答が正答である場合、設定値は第1の付加情報に応じた異なる正の値である。正の値の設定値は、第1の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて大きくなる。これは、第1の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて、問題に対するユーザの実際の理解も高くなる傾向にあるからである。
【0106】
回答が誤答である場合、設定値は負の値である。これは、回答が誤答である場合、ユーザが問題に対する正解を覚えておらず、問題に対するユーザの実際の理解が低くなっている傾向にあるからである。回答が誤答である場合、設定値は第1の付加情報で示される理解の度合に依らず同じ負の値でもよい。回答が誤答である場合、設定値は第1の付加情報で示される理解の度合に依らず同じ負の値でもよい。回答が誤答である場合、設定値は第1の付加情報で示される理解の度合に応じた異なる負の値でもよい。
【0107】
設定値は、複数のユーザについて複数の問題で共通に設定されてもよい。設定値は、ユーザ毎に設定されてもよい。設定値は、問題毎に設定されてもよい。設定値は、講座、科目又は単元等に応じて設定されてもよい。設定値は適宜設定可能である。
【0108】
問題に対する回答が正答である場合、取得部113は、理解度の更新処理時点の理解度に第1の付加情報に応じた正の値の設定値を加えることにより、更新処理後の理解度を上げてもよい。問題に対する回答が誤答である場合、取得部113は、理解度の更新処理時点の理解度に第1の付加情報に依らず同じ負の値の設定値を加えることにより、更新処理後の理解度を下げてもよい。問題に対する回答が誤答である場合、取得部113は、理解度の更新処理時点の理解度に第1の付加情報に応じた負の値の設定値を加えることにより、更新処理後の理解度を下げてもよい。
【0109】
設定部114は、第1の実施形態と同様に、取得部113により取得された問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて問題の出題間隔を設定する。設定部114は、第1の実施形態と同様に、設定された出題間隔に基づいて問題の出題タイミングを設定する。
【0110】
関係性データ処理部115は、第1の実施形態と同様に、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により関係性データを生成する。
【0111】
なお、第1の付加情報は、第1の入力付加情報を含むので、通信部111の構成例の説明及び取得部113の構成例の説明における「第1の付加情報」及び「理解の度合」の表記は、それぞれ、「第1の入力付加情報」及び「回答の自信度」と読み替えてもよい。
【0112】
設定値の例について説明する。
図8は、設定値の例を示す図である。
回答が正答である場合、設定値は、正の値であり、第1の入力付加情報で示される回答の自信度が高くなるにつれて大きくなる。回答が正答かつ第1の入力付加情報で示される回答の自信度が「自信なし」である場合、設定値は、「+5%」である。回答が正答かつ第1の入力付加情報で示される回答の自信度が「普通」である場合、設定値は、「+20%」である。回答が正答かつ第1の入力付加情報で示される回答の自信度が「自信あり」である場合、設定値は、「+40%」である。回答が誤答である場合、設定値は、負の値であり、第1の入力付加情報で示される回答の自信度に依らず同じ値「-50%」である。なお、これらの値は例示であり、値はこれらに限定されるものではない。
【0113】
端末2における複数の第2の選択肢の表示例について説明する。
図9は、複数の第2の選択肢の表示例を示す図である。
端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、問題の正解を表示装置27に表示する前に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。複数の第1の選択肢は、1つの選択肢を選択可能なボタン等の入力キーである。複数の第2の選択肢は、1つの選択肢を選択可能なボタン等の入力キーである。
【0114】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0115】
図10は、サーバ1により実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ1は、ネットワークNWを介して問題を端末2に出力する毎に、図10に例示する出題処理を実行する。問題は、新規問題であってもよいし、復習問題であってもよい。以下では、出題処理の対象となる問題は、対象問題ともいう。対象問題は、問題の一例である。
【0116】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題を端末2に出力する(ステップS21)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の取得に基づいて、対象問題を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢を表示装置27に表示する。
【0117】
通信部111は、ネットワークNWを介して、複数の第2の選択肢を端末2に出力する(ステップS22)。通信部111は、問題と共に複数の第2の選択肢を端末2に出力してもよいし、問題とは別に複数の第2の選択肢を端末2に出力してもよい。端末2は、サーバ1から出力された複数の第2の選択肢の取得に基づいて、複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、問題と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示してもよい。例えば、端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、問題とは別のページで複数の第2の選択肢を表示装置27に表示してもよい。
【0118】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された対象問題に対する回答を端末2から取得する(ステップS23)。例えば、対象問題に対する回答は、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第1の選択肢から選択された1つの選択肢を含む。
【0119】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された第1の入力付加情報を端末2から取得する(ステップS24)。例えば、第1の入力付加情報は、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第2の選択肢から選択された1つの選択肢に対応する回答の自信度を示す情報を含む。通信部111は、対象問題に対する回答と共に第1の入力付加情報を端末2から取得してもよいし、対象問題に対する回答とは別に第1の入力付加情報を端末2から取得してもよい。
【0120】
回答処理部112は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答の正誤を判定する(ステップS25)。ステップS25の処理は、ステップS3の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0121】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題の正解を端末2に出力する(ステップS26)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の正解の取得に基づいて、対象問題の正解を表示装置27に表示する。端末2は、対象ユーザによる端末2の入力装置26を介した第1の入力付加情報の入力後に対象問題の正解を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、複数の第1の選択肢のうちの正しい答えの選択肢及び対象問題の解説を表示装置27に表示する。
【0122】
取得部113は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答及び第1の入力付加情報に基づいて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する(ステップS27)。ステップS27では、取得部113は、問題に対する回答の正誤及び第1の入力付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、回答の正誤及び第1の入力付加情報の組み合わせに応じた設定値に基づいて、問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。取得部113は、取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度を、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0123】
設定部114は、取得部113により取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて対象問題の出題間隔を設定する(ステップS28)。ステップS28の処理は、ステップS6の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0124】
設定部114は、設定された出題間隔に基づいて対象問題の出題タイミングを設定する(ステップS29)。ステップS29の処理は、ステップS7の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0125】
(効果)
情報処理装置は、問題を端末に出力する通信部を備える。情報処理装置は、端末を介して入力された問題に対する回答及び問題に対する付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する取得部を備える。情報処理装置は、ユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定する設定部を備える。
【0126】
情報処理装置は、回答だけでなく付加情報を用いることで、多面的な情報に基づいてユーザの理解度を取得するので、ユーザの理解度の取得精度を向上させることができる。これにより、情報処理装置は、ユーザの理解度に基づく出題間隔の設定の最適化を図ることができるので、問題の効果的な復習を支援することができる。
【0127】
情報処理装置において、取得部は、回答の正誤及び問題に対する付加情報の組み合わせに応じて問題に対するユーザの理解度を取得する。
例えば、ユーザによって適当に入力された回答が正答であっても、情報処理装置は、付加情報によってユーザの理解度を調整することができきる。これにより、情報処理装置は、ユーザの実際の理解との乖離を減らした理解度を取得することができるので、ユーザの理解度に基づく出題間隔の設定の最適化を図ることができる。
【0128】
情報処理装置において、問題に対する付加情報は、端末を介して入力された付加情報を含む。
情報処理装置は、付加情報をユーザに入力させることにより、付加情報を取得するための処理負荷をかけることなく、ユーザの理解度の取得精度の向上に寄与するような付加情報を取得することができる。
【0129】
情報処理装置において、端末を介して入力された付加情報は、端末における問題の正解の表示前に入力された付加情報を含む。
情報処理装置は、回答を入力する際の感覚を付加情報として入力させることができるので、ユーザの理解度の取得精度の向上に寄与するような付加情報を取得することができる。これにより、情報処理装置は、ユーザの実際の理解との乖離を減らした理解度を取得することができるので、ユーザの理解度に基づく出題間隔の設定の最適化を図ることができる。
【0130】
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、問題に対する回答及び問題に対する第1の付加情報に含まれる第2の入力付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する実施形態である。
第3の実施形態では、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。第3の実施形態では、主として、第1の実施形態又は第2の実施形態と異なる部分について説明する。
【0131】
(構成例)
サーバ1の構成は、図1を用いて第1の実施形態で説明した構成例と同様である。
記憶装置14は、レッスンデータ記憶領域141を含む。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するインプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するアウトプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。アウトプットレッスンのコンテンツデータは、第1の実施形態で説明したデータに加えて、第2の実施形態で説明した第1の付加情報の入力のための複数の第2の選択肢のデータを含む。
【0132】
第1の付加情報は、端末における問題の正解の表示後に入力された第2の入力付加情報を含む。第2の入力付加情報は、ユーザの問題に対する理解の度合を示す情報として、ユーザについての問題の容易性を示す情報を含む。問題の容易性は、ユーザの主観に依る問題の易しさの度合である。問題に対する理解が高まるにつれて問題の易しさは高まる傾向にある。そのため、問題の容易性は、理解の度合の一例である。問題の容易性は、ユーザにより端末を介して複数段階の問題の容易性から選択された1つの問題の容易性である。ここでは、複数段階の問題の容易性が「難しかった」、「普通」及び「簡単だった」の3段階の問題の容易性である例について説明するが、複数段階は、2段階でもよいし、4段階以上でもよい。問題の容易性は、「難しかった」、「普通」、「簡単だった」の順に高くなるものとする。
【0133】
複数の第2の選択肢は、複数段階の理解の度合を示す複数の選択肢を含む。複数の第2の選択肢は、複数段階の理解の度合を示す複数の選択肢として、複数段階の問題の容易性を示す複数の選択肢を含む。
【0134】
記憶装置14は、ユーザデータ記憶領域142を含む。ユーザデータ記憶領域142は、第1の実施形態と同様に、各ユーザのユーザデータを記憶する。
記憶装置14は、関係性データ記憶領域143を含む。関係性データ記憶領域143は、第1の実施形態と同様に、少なくとも1つの正解率についての関係性データを記憶する。
【0135】
通信部111は、第1の実施形態と同様に、ネットワークNWを介して、端末2と通信する。通信部111は、第1の実施形態で説明した通信処理以外に、第2の実施形態と同様に、ネットワークNWを介して、複数の第2の選択肢を端末2に出力する。通信部111は、第2の実施形態と同様に、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された第1の付加情報を端末2から取得する。
【0136】
回答処理部112は、第1の実施形態と同様に、端末2を介して入力された問題に対する回答の正誤を判定する。
【0137】
取得部113は、問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。例えば、取得部113は、第2の実施形態と同様に、端末2を介して入力された問題に対する回答及び第1の付加情報に基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。
【0138】
設定部114は、第1の実施形態と同様に、取得部113により取得された問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて問題の出題間隔を設定する。設定部114は、第1の実施形態と同様に、設定された出題間隔に基づいて問題の出題タイミングを設定する。
【0139】
関係性データ処理部115は、第1の実施形態と同様に、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により関係性データを生成する。
【0140】
なお、第1の付加情報は、第2の入力付加情報を含むので、通信部111の構成例の説明における「第1の付加情報」の表記は、「第2の入力付加情報」と読み替えてもよい。第2の実施形態の取得部113の構成例の説明における「第1の付加情報」及び「理解の度合」の表記は、それぞれ、「第2の入力付加情報」及び「問題の容易性」と読み替えてもよい。
【0141】
設定値の例について説明する。
図11は、設定値の例を示す図である。
回答が正答である場合、設定値は、正の値であり、第2の入力付加情報で示される問題の容易性が高くなるにつれて大きくなる。回答が正答かつ第2の入力付加情報で示される容易性が「難しかった」である場合、設定値は、「+5%」である。回答が正答かつ第2の入力付加情報で示される問題の容易性が「普通」である場合、設定値は、「+20%」である。回答が正答かつ第2の入力付加情報で示される問題の容易性が「簡単だった」である場合、設定値は、「+50%」である。回答が誤答である場合、設定値は、負の値であり、第2の入力付加情報で示される問題の容易性に依らず同じ値「-50%」である。なお、これらの値は例示であり、値はこれらに限定されるものではない。
【0142】
端末2における複数の第2の選択肢の表示例について説明する。
図12は、複数の第2の選択肢の表示例を示す図である。
端末2は、正しい答え及び問題の解説と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、問題の正解を表示装置27に表示した後に第2の入力付加情報を入力するための複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。複数の第2の選択肢は、1つの選択肢を選択可能なボタン等の入力キーである。複数の第2の選択肢は、次の問題へ遷移する入力キーを兼ねていてもよい。
【0143】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0144】
図13は、サーバ1により実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ1は、ネットワークNWを介して問題を端末2に出力する毎に、図13に例示する出題処理を実行する。問題は、新規問題であってもよいし、復習問題であってもよい。以下では、出題処理の対象となる問題は、対象問題ともいう。対象問題は、問題の一例である。
【0145】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題を端末2に出力する(ステップS31)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の取得に基づいて、対象問題を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢を表示装置27に表示する。
【0146】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された対象問題に対する回答を端末2から取得する(ステップS32)。例えば、対象問題に対する回答は、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第1の選択肢から選択された1つの選択肢を含む。
【0147】
回答処理部112は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答の正誤を判定する(ステップS33)。ステップS33の処理は、ステップS3の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0148】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題の正解を端末2に出力する(ステップS34)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の正解の取得に基づいて、対象問題の正解を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、複数の第1の選択肢のうちの正しい答えの選択肢及び対象問題の解説を表示装置27に表示する。
【0149】
通信部111は、ネットワークNWを介して、複数の第2の選択肢を端末2に出力する(ステップS35)。通信部111は、対象問題の正解と共に複数の第2の選択肢を端末2に出力してもよいし、対象問題の正解とは別に複数の第2の選択肢を端末2に出力してもよい。端末2は、サーバ1から出力された複数の第2の選択肢の取得に基づいて、複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、対象問題の正解と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示してもよい。例えば、端末2は、複数の第1の選択肢のうちの正しい答えの選択肢及び対象問題の解説と共に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示する。端末2は、対象問題の正解とは別のページで、対象問題の正解の表示後に複数の第2の選択肢を表示装置27に表示してもよい。
【0150】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された第2の入力付加情報を端末2から取得する(ステップS36)。例えば、第2の入力付加情報は、端末2における対象問題の正解の表示後に、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第2の選択肢から選択された1つの選択肢に対応する問題の容易性を示す情報を含む。
【0151】
取得部113は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答及び第2の入力付加情報に基づいて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する(ステップS37)。ステップS37では、取得部113は、問題に対する回答の正誤及び第2の入力付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、回答の正誤及び第2の入力付加情報の組み合わせに応じた設定値に基づいて、問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。取得部113は、取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度を、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0152】
設定部114は、取得部113により取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて対象問題の出題間隔を設定する(ステップS38)。ステップS38の処理は、ステップS6の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0153】
設定部114は、設定された出題間隔に基づいて対象問題の出題タイミングを設定する(ステップS39)。ステップS39の処理は、ステップS7の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0154】
(効果)
情報処理装置において、端末を介して入力された付加情報は、端末における問題の正解の表示後に入力された付加情報を含む。
情報処理装置は、ユーザに正解を見せた後に付加情報を入力させることができるので、ユーザの理解度の取得精度の向上に寄与するような付加情報を取得することができる。例えば、ユーザは、解説を見て自身の理解の程度を把握することで、適切な付加情報を入力することができる。これにより、情報処理装置は、ユーザの実際の理解との乖離を減らした理解度を取得することができるので、ユーザの理解度に基づく出題間隔の設定の最適化を図ることができる。
【0155】
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、問題に対する回答及び付加情報に含まれる第2の付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する実施形態である。
第4の実施形態では、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。第4の実施形態では、主として、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態と異なる部分について説明する。
【0156】
(構成例)
図14は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。
記憶装置14は、レッスンデータ記憶領域141を含む。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するインプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。レッスンデータ記憶領域141は、第1の実施形態と同様に、各試験の講座について、各単元に関連するアウトプットレッスンのコンテンツデータを記憶する。
【0157】
記憶装置14は、ユーザデータ記憶領域142を含む。ユーザデータ記憶領域142は、各ユーザのユーザデータを記憶する。ユーザデータは、第1の実施形態と同様に、各問題に関連するユーザの理解度、出題間隔、出題タイミング及び1以上の回答履歴を含む。回答履歴は、第1の実施形態で説明した出題間隔、出題タイミングにおける理解度及び回答の正誤以外に、解答時間を含んでもよい。解答時間は、問題に対する回答の入力過程における時間である。解答時間は、ユーザによる端末を介した問題に対する回答の入力に要する時間である。例えば、解答時間は、端末がサーバ1から出力された問題の取得に基づいて問題を表示するタイミングからユーザによる端末を介した問題に対する回答の入力のタイミングまでの時間である。回答履歴に含まれる解答時間は、出題タイミングに基づいて出題された問題に対するユーザの解答時間である。解答時間は、後述する解答時間に関するデータに基づいて取得され得る。回答履歴は、問題に対する回答の入力過程に関するデータを含んでもよい。以下では、問題に対する回答の入力過程に関するデータは、入力過程データともいう。回答履歴に含まれる入力過程データは、出題タイミングに基づいて出題された問題に対する回答の入力過程に関するデータである。入力過程は、ユーザにより端末を介して問題に対する回答を入力される過程である。例えば、入力過程は、端末における問題の表示後から端末を介した回答の入力までの間である。入力過程データは、電子機器で取得されるデータである。入力過程データは、入力過程におけるユーザの迷いを反映するデータである。
【0158】
第1の態様では、ユーザについての入力過程データは、問題に対するユーザの解答時間に関するデータである。解答時間に関するデータは、解答時間を示すデータでもよいし、回答の入力時刻を示すデータでもよい。解答時間はユーザの迷いによって変わるため、解答時間に関するデータは、入力過程におけるユーザの迷いを反映するデータである。この例では、電子機器は、端末である。
【0159】
第2の態様では、ユーザについての入力過程データは、問題に対する回答を絞るための目印の表示に関連する選択肢のデータを含む。目印の表示に関連する選択肢は、ユーザが回答の選択肢を選択する前に、回答を絞り込む際に目印を付けた選択肢である。目印は、回答候補として残しておきたい後述する回答候補選択肢に対して付ける目印を含む。目印は、回答候補として残さない後述する除外選択肢に対して付ける目印を含む。目印は、文字又は記号等の識別可能なオブジェクトであってもよいし、識別可能な色彩であってもよい。例えば、目印の表示に関連する選択肢は、問題に対する除外選択肢を示す目印の表示に関連する選択肢及び問題に対する回答候補選択肢を示す目印の表示に関連する選択肢のうちの少なくとも何れか一方を含む。以下では、問題に対する除外選択肢を示す目印の表示に関連する選択肢は、除外選択肢ともいう。問題に対する回答候補選択肢を示す目印の表示に関連する選択肢は、回答候補選択肢ともいう。
【0160】
除外選択肢は、回答の選択肢とならない選択肢として複数の第1の選択肢から除かれる選択肢である。ユーザは、端末を介して、回答の選択肢とならない選択肢を除外選択肢として複数の第1の選択肢から選択することができる。端末は、除外選択肢に対して識別可能な態様の目印を表示する。端末は、除外選択肢に関連付けて目印としてバツ印を表示してもよい。回答候補選択肢は、回答の候補となる選択肢として複数の第1の選択肢から選ばれる選択肢である。ユーザは、端末を介して、回答の候補となる選択肢を回答候補選択肢として複数の第1の選択肢から選択することができる。端末は、回答候補選択肢に対して識別可能な態様の目印を表示する。端末は、回答候補選択肢に関連付けて目印として三角印を表示してもよい。
【0161】
目印の表示に関連する選択肢のデータは、目印の表示に関連する選択肢の有無を示すデータを含む。目印の表示に関連する選択肢のデータは、ユーザにより端末を介して複数の第1の選択肢から選択された1つ以上の目印の表示に関連する選択肢を示すデータを含む。例えば、1つ以上の目印の表示に関連する選択肢を示すデータは、除外選択肢のデータ及び回答候補選択肢のデータのうちの少なくとも何れか一方を含む。除外選択肢のデータは、ユーザにより端末を介して複数の第1の選択肢から選択された1つ以上の除外選択肢を示すデータを含む。回答候補選択肢のデータは、ユーザにより端末を介して複数の第1の選択肢から選択された1つ以上の回答候補選択肢を示すデータを含む。
【0162】
ユーザは、1つ以上の目印の表示に関連する選択肢の選択により、回答の選択肢の候補数を絞って回答の選択肢を選択することができる。例えば、ユーザは、1つ以上の回答候補選択肢を選択する場合、1つ以上の回答候補選択肢から回答の選択肢を選択することができる。ユーザは、1つも回答候補選択肢を選択することなく1つ以上の除外選択肢を選択する場合、複数の第1の選択肢から1つ以上の除外選択肢を除いた残りの1つ以上の選択肢から回答の選択肢を選択することができる。1つ以上の目印の表示に関連する選択肢の選択は、問題に対する回答の入力過程における選択である。1つ以上の目印の表示に関連するする選択肢の選択はユーザの迷いによって変わるため、1つ以上の目印の表示に関連する選択肢のデータは、入力過程におけるユーザの迷いを反映するデータである。この例では、電子機器は、端末である。
【0163】
第3の態様では、ユーザについての入力過程データは、ユーザによる端末を介した問題に対する回答の入力過程におけるユーザのセンシングデータを含む。問題に対する回答の入力過程におけるユーザのセンシングデータは、問題に対する回答の入力過程で取得されるデータである。ユーザのセンシングデータは、端末で取得されるユーザの撮影データを含んでもよい。ユーザのセンシングデータは、端末で取得される時間経過に伴うポインタの軌跡のデータを含んでもよい。ポインタの軌跡のデータは、ユーザによるマウス等の入力装置を介した入力に基づいて動くポインタの軌跡を示すデータである。この例では、電子機器は、端末である。ユーザのセンシングデータは、端末とは異なる撮影装置で取得されるユーザの撮影データを含んでもよい。この例では、電子機器は、撮影装置である。撮影装置は、センシングデバイスの一例である。ユーザのセンシングデータは、ウェアラブルデバイスで取得される時間経過に伴うユーザの眼、手及び体等の少なくとも何れか一つについての生体の動きのデータを含んでもよい。この例では、電子機器は、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、センシングデバイスの一例である。ユーザのセンシングデータは、ウェアラブルデバイスで取得される時間経過に伴うユーザのバイタルデータを含んでもよい。バイタルデータは、血圧のデータ、脈拍のデータ及び体温のデータのうちの少なくとも何れか1つを含んでもよいし、これら以外の生体から取得可能なデータを含んでもよい。この例では、電子機器は、ウェアラブルデバイスである。ユーザのセンシングデータで示される事項はユーザの迷いによって変わるため、ユーザのセンシングデータは、入力過程におけるユーザの迷いを反映するデータである。
【0164】
記憶装置14は、関係性データ記憶領域143を含む。関係性データ記憶領域143は、第1の実施形態と同様に、少なくとも1つの正解率についての関係性データを記憶する。
【0165】
記憶装置14は、付加情報予測モデル記憶領域144を含む。付加情報予測モデル記憶領域144は、付加情報予測モデルを記憶する。付加情報予測モデルは、学習データに基づいて付加情報予測モデル処理部117により生成される学習済モデルである。「生成」の表記は、新たに作成の態様だけでなく、更新の態様を含む。学習データは、1人以上のユーザの複数のセンシングデータ及び複数の理解の度合に関するデータを含む。ユーザのセンシングデータ及び理解の度合に関するデータは、互いに関連付けられている。付加情報予測モデルは、複数のユーザについて共通に生成されてもよい。付加情報予測モデルは、ユーザ毎に生成されてもよい。付加情報予測モデルは、問題毎に生成されてもよい。付加情報予測モデルは、ユーザのセンシングデータの入力に基づいて、ユーザについての第2の付加情報を出力する。
【0166】
第2の付加情報は、ユーザについての入力過程データに基づく付加情報である。第2の付加情報は、サーバ1によりユーザについての入力過程データに基づいて自動で取得される情報である。第2の付加情報は、サーバ1により自動で取得されるので、ユーザの主観に依らないユーザの問題に対する理解の度合を示す情報である。第2の付加情報で示されるユーザの問題に対する理解の度合は、ユーザについての入力過程データに基づいて取得される1つの理解の度合である。第2の付加情報で示されるユーザの問題に対する理解の度合は、ユーザについての入力過程データに基づいて複数段階の理解の度合から選択された1つの理解の度合であってもよい。
【0167】
ユーザの問題に対する理解の度合は、ユーザの問題に対する回答の自信度を含む。回答の自信度は、サーバ1によりユーザについての入力過程データに基づいて自動で取得されるユーザの主観に依らない回答の自信の度合である。問題に対する理解が高まるにつれて問題に対する回答の自信は高まる傾向にある。そのため、回答の自信度は、理解の度合の一例である。ユーザの問題に対する理解の度合は、ユーザについての問題の容易性を含む。問題の容易性は、サーバ1によりユーザについての入力過程データに基づいて自動で取得されるユーザの主観に依らない問題の易しさの度合である。問題に対する理解が高まるにつれて問題の易しさは高まる傾向にある。そのため、問題の容易性は、理解の度合の一例である。回答の自信度と問題の容易性との間には相関がある。以下の説明における「理解の度合」の表記は、「回答の自信度」又は「問題の容易性」と読み替えてもよい。
【0168】
通信部111は、第1の実施形態と同様に、ネットワークNWを介して、端末2と通信する。通信部111は、第1の実施形態で説明した通信処理以外に、対象ユーザについての入力過程データを電子機器から取得する。第1の態様では、通信部111は、問題に対する対象ユーザの解答時間に関するデータを電子機器から取得する。第2の態様では、通信部111は、問題に対する除外選択肢に関するデータを電子機器から取得する。第3の態様では、通信部111は、問題に対する回答の入力過程における対象ユーザのセンシングデータを電子機器から取得する。
【0169】
回答処理部112は、第1の実施形態と同様に、端末2を介して入力された問題に対する回答の正誤を判定する。
【0170】
取得部113は、問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。例えば、取得部113は、端末2を介して入力された問題に対する回答及び第2の付加情報に基づいて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。第2の実施形態の取得部113の構成例の説明における「第1の付加情報」の表記は、「第2の付加情報」と読み替えてもよい。
【0171】
設定部114は、第1の実施形態と同様に、取得部113により取得された問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて問題の出題間隔を設定する。設定部114は、第1の実施形態と同様に、設定された出題間隔に基づいて問題の出題タイミングを設定する。
【0172】
関係性データ処理部115は、第1の実施形態と同様に、1問以上の問題に対する複数の回答履歴に基づく機械学習により関係性データを生成する。
【0173】
付加情報処理部116は、対象ユーザについての入力過程データに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。
第1の態様では、付加情報処理部116は、問題に対する対象ユーザの解答時間に関するデータに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。この例では、付加情報処理部116は、解答時間に関するデータに基づいて、問題に対する対象ユーザの解答時間を取得する。解答時間に関するデータが解答時間を示すデータである場合、付加情報処理部116は、解答時間に関するデータで示される解答時間を取得する。解答時間に関するデータが回答の入力時刻を示すデータである場合、付加情報処理部116は、サーバ1から端末2への問題の出力時刻から回答の入力時刻までの時間を解答時間として取得してもよい。付加情報処理部116は、解答時間に基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。例えば、付加情報処理部116は、解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性に基づいて、解答時間に応じた対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す第2の付加情報を取得する。第2の付加情報で示される対象ユーザの問題に対する理解の度合は、解答時間が短くなるにつれて高くなる。これは、問題に対する理解が高まるにつれて迷いがなくなり、問題に対する解答時間が短くなる傾向にあるからである。
【0174】
解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性は、任意に設定されたものでもよい。この例では、解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性は、各問題で共通に設定されてもよいし、問題毎に設定されてもよい。
【0175】
解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性は、複数のユーザの複数の解答時間に基づいて問題毎に設定されてもよい。この例では、付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の解答時間をユーザデータ記憶領域142に記憶されている回答履歴から取得してもよい。付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の解答時間の分布に基づく中央値、平均値又は標準偏差等の指標に応じて、解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性を設定してもよい。複数のユーザの複数の解答時間の分布は問題毎に異なるので、問題に対する理解の度合は、同じ解答時間であっても、問題によって異なる。付加情報処理部116は、問題に対する対象ユーザの解答時間に基づいて、複数のユーザの問題に対する理解を考慮した相対的な対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す第2の付加情報を取得することができる。付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の解答時間の分布に基づいて第2の付加情報を取得するので、第2の付加情報の取得精度を向上させることができる。
【0176】
解答時間の長さと問題に対する理解の度合との関係性は、任意の正答率に対応する問題毎の基準となる解答時間に基づいて問題毎に設定されてもよい。正答率は、問題に対する回答が正答である確率である。理解の度合は、問題に対する対象ユーザの解答時間がこの問題に関する基準となる解答時間よりも短くなるにつれて高くなり得る。理解の度合は、問題に対する対象ユーザの解答時間がこの問題に関する基準となる解答時間よりも長くなるにつれて低くなり得る。この例では、付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の解答時間及び複数の回答の正誤をユーザデータ記憶領域142に記憶されている回答履歴から取得してもよい。複数の解答時間及び複数の回答の正誤は、互いに関連付けられている。付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の解答時間及び複数の回答の正誤に基づく機械学習により、問題毎の解答時間予測モデルを生成してもよい。解答時間予測モデルは、問題の正答率の入力に基づいて問題の解答時間を出力する。例えば、付加情報処理部116は、機械学習により、問題の正答率に対する問題の解答時間の関係を推定する。正答率は、複数の回答の正誤に基づいて求まるので、正答率と複数の回答の正誤との間には、一定の相関関係がある。問題の正答は、問題の解答時間が短くなるにつれて上がることがある。これは、問題に対する理解が高くなるにつれて問題の正答率は上がり、問題に対する理解が高くなるにつれて迷いが減り、解答時間が短くなることがあるからである。そのため、問題の正答率と問題の解答時間との間には、一定の相関関係がある。付加情報処理部116は、推定に基づいて解答時間予測モデルを生成する。機械学習は、ニューラルネットワーク等であるが、これに限定されない。付加情報処理部116は、任意の解答時間及び問題毎の解答時間予測モデルに基づいて、任意の正答率に対応する問題毎の基準となる解答時間を取得する。付加情報処理部116は、問題に対する対象ユーザの解答時間と、この問題に関する基準となる解答時間との比較に基づいて、対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す第2の付加情報を取得する。基準となる解答時間は問題毎に異なるので、問題に対する理解の度合は、同じ解答時間であっても、問題によって異なる。付加情報処理部116は、問題に対する対象ユーザの解答時間に基づいて、複数のユーザの問題に対する理解を考慮した相対的な対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す第2の付加情報を取得することができる。付加情報処理部116は、解答時間予測モデルに基づいて取得されるデータに基づいて第2の付加情報を取得するので、第2の付加情報の取得精度を向上させることができる。
【0177】
第2の態様では、付加情報処理部116は、目印の表示に関連する選択肢のデータに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。この例では、付加情報処理部116は、目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性に基づいて、目印の表示に関連する選択肢のデータに応じた対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す第2の付加情報を取得する。目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、目印の表示に関連する選択肢の有無を示すデータと問題に対する理解の度合との関係性を含む。第2の付加情報で示される対象ユーザの問題に対する理解の度合は、目印の表示に関連する選択肢が有る場合よりも目印の表示に関連する選択肢が無い場合の方が高くなることがある。これは、問題に対する理解が高まるにつれて迷いがなくなり、目印の表示に関連する選択肢が選択されない傾向にあるからである。目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、1つ以上の目印の表示に関連する選択肢を示すデータと問題に対する理解の度合との関係性を含む。1つ以上の目印の表示に関連する選択肢を示すデータと問題に対する理解の度合との関係性は、除外選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性を含んでもよい。1つ以上の目印の表示に関連する選択肢を示すデータと問題に対する理解の度合との関係性は、回答候補選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性を含んでもよい。第2の付加情報で示される対象ユーザの問題に対する理解の度合は、除外選択肢又は回答候補選択肢を問わず、目印の表示に関連する選択肢の数が減るにつれて高くなることがある。これは、問題に対する理解が高まるにつれて迷いがなくなり、目印の表示に関連する選択肢が選択されない傾向にあるからである。
【0178】
目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、任意に設定されたものでもよい。目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、目印の表示に関連する選択肢の有無及び1つ以上の目印の表示に関連する選択肢の数の組み合わせに応じて設定されたものでもよい。典型例では、目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、目印の表示に関連する選択肢の有無、1つ以上の除外選択肢の数及び1つ以上の回答候補選択肢の数の組み合わせに応じて設定されたものでもよい。この例では、目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、各問題で共通に設定されてもよいし、問題毎に設定されてもよい。
【0179】
目印の表示に関連する選択肢のデータと問題に対する理解の度合との関係性は、選択肢のデータに関する予測モデルでもよい。選択肢のデータに関する予測モデルは、目印の表示に関連する選択肢のデータの入力に基づいて、第2の付加情報を出力する。この例では、付加情報処理部116は、目印の表示に関連する選択肢のデータ及び選択肢のデータに関する予測モデルに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。付加情報処理部116は、選択肢のデータに関する予測モデルに、対象ユーザの目印の表示に関連する選択肢のデータを入力する。付加情報処理部116は、選択肢のデータに関する予測モデルへの対象ユーザの目印の表示に関連する選択肢のデータの入力に基づいて、選択肢のデータに関する予測モデルから対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。対象ユーザについての第2の付加情報は、対象ユーザの目印の表示に関連する選択肢のデータに基づく対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す。付加情報処理部116は、以下に例示するように、選択肢のデータに関する予測モデルを生成してもよい。付加情報処理部116は、問題毎の複数のユーザの複数の目印の表示に関連する選択肢のデータ及び複数の回答の正誤を記憶装置14から取得してもよい。目印の表示に関連する選択肢のデータは、回答履歴に含まれていてもよい。複数の目印の表示に関連する選択肢のデータ及び複数の回答の正誤は、互いに関連付けられている。付加情報処理部116は、問題毎の複数の目印の表示に関連する選択肢のデータ及び複数の回答の正誤に基づく機械学習により、問題毎の選択肢のデータに関する予測モデルを生成してもよい。複数の回答の正誤は、複数の理解度合に関するデータとなり得る。回答が正答である場合、理解の度合は高いと設定され得る。回答が誤答である場合、理解の度合は低いと設定され得る。例えば、付加情報処理部116は、機械学習により、理解の度合に関するデータで示される理解の度合に対する目印の表示に関連する選択肢のデータの関係を推定する。目印の表示に関連する選択肢の選択は、理解の度合に応じて異なる。目印の表示に関連する選択肢の選択は、問題に対する理解が高まるにつれて迷いがなくなり、選択されない傾向にあり得る。そのため、目印の表示に関連する選択肢のデータと理解の度合との間には、一定の相関関係がある。付加情報処理部116は、推定に基づいて選択肢のデータに関する予測モデルを生成する。付加情報処理部116は、選択肢のデータに関する予測モデルを記憶装置14に保存してもよい。機械学習は、ニューラルネットワーク等であるが、これに限定されない。付加情報処理部116は、選択肢のデータに関する予測モデルに基づいて第2の付加情報を取得するので、第2の付加情報の取得精度を向上させることができる。
【0180】
第3の態様では、付加情報処理部116は、問題に対する対象ユーザのセンシングデータに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。この例では、付加情報処理部116は、対象ユーザのセンシングデータ及び付加情報予測モデルに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。付加情報処理部116は、付加情報予測モデルに、対象ユーザのセンシングデータを入力する。付加情報処理部116は、付加情報予測モデルへの対象ユーザのセンシングデータの入力に基づいて、付加情報予測モデルから対象ユーザについての第2の付加情報を取得する。対象ユーザについての第2の付加情報は、対象ユーザのセンシングデータに基づく対象ユーザの問題に対する理解の度合を示す。
【0181】
付加情報予測モデル処理部117は、機械学習により付加情報予測モデルを生成する。
【0182】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0183】
図15は、サーバ1により実行される出題処理の一例を示すフローチャートである。
サーバ1は、ネットワークNWを介して問題を端末2に出力する毎に、図15に例示する出題処理を実行する。問題は、新規問題であってもよいし、復習問題であってもよい。以下では、出題処理の対象となる問題は、対象問題ともいう。対象問題は、問題の一例である。
【0184】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題を端末2に出力する(ステップS41)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の取得に基づいて、対象問題を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、問題文及び複数の第1の選択肢を表示装置27に表示する。
【0185】
通信部111は、ネットワークNWを介して、端末2を介して入力された対象問題に対する回答を端末2から取得する(ステップS42)。例えば、対象問題に対する回答は、対象ユーザにより端末2の入力装置26を介して複数の第1の選択肢から選択された1つの選択肢を含む。
【0186】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象ユーザについての入力過程データを電子機器から取得する(ステップS43)。
【0187】
回答処理部112は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答の正誤を判定する(ステップS44)。ステップS44の処理は、ステップS3の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0188】
付加情報処理部116は、対象ユーザについての入力過程データに基づいて、対象ユーザについての第2の付加情報を取得する(ステップS45)。
【0189】
通信部111は、ネットワークNWを介して、対象問題の正解を端末2に出力する(ステップS46)。端末2は、サーバ1から出力された対象問題の正解の取得に基づいて、対象問題の正解を表示装置27に表示する。例えば、端末2は、複数の第1の選択肢のうちの正しい答えの選択肢及び対象問題の解説を表示装置27に表示する。
【0190】
取得部113は、端末2を介して入力された対象問題に対する回答及び第2の付加情報に基づいて対象問題に対する対象ユーザの理解度を取得する(ステップS47)。ステップS47では、取得部113は、問題に対する回答の正誤及び第2の付加情報の組み合わせに応じて問題に対する対象ユーザの理解度を取得する。取得部113は、回答の正誤及び第2の付加情報の組み合わせに応じた設定値に基づいて、問題に対する対象ユーザの理解度を取得してもよい。取得部113は、取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度を、対象問題に関連付けてユーザデータ記憶領域142に保存する。
【0191】
設定部114は、取得部113により取得された対象問題に対する対象ユーザの理解度に基づいて対象問題の出題間隔を設定する(ステップS48)。ステップS48の処理は、ステップS6の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0192】
設定部114は、設定された出題間隔に基づいて対象問題の出題タイミングを設定する(ステップS49)。ステップS49の処理は、ステップS7の処理と同様であってもよく、その説明を省略する。
【0193】
図16は、サーバ1により実行される付加情報予測モデルの生成処理の一例を示すフローチャートである。
付加情報予測モデル処理部117は、任意のタイミングで付加情報予測モデルの生成処理を開始し、付加情報予測モデルを新たに作成してもよい。付加情報予測モデル処理部117は、任意のタイミングで付加情報予測モデルの生成処理を開始し、付加情報予測モデルを更新してもよい。
【0194】
付加情報予測モデル処理部117は、学習データを取得する(ステップS51)。ステップS51では、例えば、付加情報予測モデル処理部117は、1人以上のユーザの複数のセンシングデータ及び複数の理解度合に関するデータを取得する。付加情報予測モデル処理部117は、1人以上のユーザの複数のセンシングデータをユーザデータ記憶領域142に記憶されている回答履歴から取得してもよい。付加情報予測モデル処理部117は、複数の理解度合に関するデータとして、複数のセンシングデータに関連付けられた複数の回答の正誤をユーザデータ記憶領域142に記憶されている回答履歴から取得してもよい。回答が正答である場合、理解の度合は高いと設定され得る。回答が誤答である場合、理解の度合は低いと設定され得る。付加情報予測モデル処理部117は、回答履歴に含まれていない1人以上のユーザの複数のセンシングデータを記憶装置14又はサーバ1とは異なる装置から取得してもよい、この場合、センシングデータは、問題に対する回答の入力過程とは異なる状況で取得されたユーザのセンシングデータでもよい。付加情報予測モデル処理部117は、複数のセンシングデータに関連付けられた複数の理解度合に関するデータを記憶装置14又はサーバ1とは異なる装置から取得してもよい、この場合、理解度合は、センシングデータの取得タイミングにおけるユーザの状況に応じて設定されたものでもよい。
【0195】
付加情報予測モデル処理部117は、学習データに基づく機械学習により、付加情報予測モデルを生成する(ステップS52)。ステップS45では、例えば、付加情報予測モデル処理部117は、機械学習により、理解の度合に関するデータで示される理解の度合に対するセンシングデータで示される要素の関係を推定する。付加情報予測モデル処理部117は、推定に基づいて付加情報予測モデルを生成する。機械学習は、ニューラルネットワーク等であるが、これに限定されない。
【0196】
ユーザの撮影データで示される生体の動きは、理解の度合に応じて異なる動きとなる。例えば、問題に対する理解の度合が低くなるにつれて、回答となる選択肢を探すユーザの手、眼及び体等の生体は、迷いによって、頻繁に動くようになることがある。そのため、ユーザの撮影データと理解の度合との間には、一定の相関関係がある。ポインタの軌跡のデータで示されるポインタの軌跡は、理解の度合に応じて異なる動きとなる。例えば、問題に対する理解の度合が低くなるにつれて、回答となる選択肢を探すためにポインタを動かすユーザの手は、迷いによって、頻繁に動くようになることがある。そのため、ポインタの軌跡のデータと理解の度合との間には、一定の相関関係がある。ユーザの眼、手及び体等の少なくとも何れか一つについての生体の動きのデータで示されるユーザの生体の動きは、上述のように、理解の度合に応じて異なる動きとなる。そのため、ユーザの生体の動きのデータと理解の度合との間には、一定の相関関係がある。ユーザのバイタルデータは、理解の度合に応じて異なる傾向を示す。例えば、問題に対する理解の度合が低くなるにつれて、ユーザ、血圧、体温又は心拍数は、迷いに伴う緊張により上がることがある。そのため、ユーザのバイタルデータと理解の度合との間には、一定の相関関係がある。
【0197】
付加情報予測モデル処理部117は、生成した付加情報予測モデルを記憶装置14に保存する(ステップS53)。
【0198】
(効果)
情報処理装置において、問題に対する付加情報は、電子機器で取得されるユーザについての回答の入力過程に関するデータに基づく付加情報を含む。
情報処理装置は、ユーザによる付加情報の入力に依らずに付加情報を取得することができるので、付加情報を確実に取得することができる。情報処理装置は、ユーザの主観に依らない付加情報を取得することができるので、ユーザの理解度の取得精度を向上させることができる。
【0199】
[その他の実施形態]
設定値が理解度の取得処理時点の理解度に加える値である例について説明したが、これに限定されない。設定値は、理解度の取得処理時点の理解度に掛ける割合の値であってもよい。第1の実施形態では、回答が正答である場合、設定値は1より大きい値であってもよい。回答が誤答である場合、設定値は1より小さい正の値であってもよい。第2の実施形態及び第3の実施形態では、回答が正答である場合、設定値は第1の付加情報に応じた異なる1より大きい値であってもよい。正の値の設定値は、第1の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて大きくなる。回答が誤答である場合、設定値は第1の付加情報で示される理解の度合に依らず1より小さい正の値であってもよい。第4の実施形態では、回答が正答である場合、設定値は第2の付加情報に応じた異なる1より大きい値であってもよい。正の値の設定値は、第2の付加情報で示される理解の度合が高くなるにつれて大きくなる。回答が誤答である場合、設定値は第2の付加情報で示される理解の度合に依らず1より小さい正の値であってもよい。
【0200】
情報処理装置は、上記のサーバ1を例にして説明したように1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。サーバ1の記憶装置14が種々のデータを記憶する例を説明したが、サーバ1とは異なるサーバがサーバ1に代えて種々のデータを記憶してもよい。サーバ1とは異なる複数のサーバがサーバ1に代えて種々のデータを分散して記憶してもよい。
【0201】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0202】
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
問題を端末に出力する通信部と、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答及び前記問題に対する付加情報に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、
前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定する設定部と、
を備える情報処理装置。
[C2]
前記取得部は、前記回答の正誤及び前記問題に対する付加情報の組み合わせに応じて前記問題に対する前記ユーザの理解度を取得する、[C1]に記載の情報処理装置。
[C3]
前記問題に対する付加情報は、前記端末を介して入力された付加情報を含む、[C1]又は[C1]に記載の情報処理装置。
[C4]
前記端末を介して入力された付加情報は、前記端末における前記問題の正解の表示前に入力された付加情報を含む、[C3]に記載の情報処理装置。
[C5]
前記端末を介して入力された付加情報は、前記端末における前記問題の正解の表示後に入力された付加情報を含む、[C3]に記載の情報処理装置。
[C6]
前記問題に対する付加情報は、電子機器で取得される前記ユーザについての前記回答の入力過程に関するデータに基づく付加情報を含む、[C1]又は[C2]に記載の情報処理装置。
[C7]
問題を端末に出力する通信部と、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、
1問以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及び前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定する設定部と、 を備える情報処理装置。
[C8]
前記関係性は、理解度が高くなるにつれて出題間隔が長くなる関係である、[C7]に記載の情報処理装置。
[C9]
前記関係性は、前記問題に正解する可能性に関する正解率に基づく関係である、[C7]又は[C8]に記載の情報処理装置。
[C10]
前記関係性は、前記正解率が高くなるにつれて、同じ理解度における出題間隔が短くなる、[C9]に記載の情報処理装置。
[C11]
前記複数の回答履歴は、出題間隔、出題タイミングにおける理解度及び回答の正誤を含み、
前記関係性は、前記複数の回答履歴に基づく機械学習により生成される、
[C7]から[C10]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[C12]
前記設定部は、前記ユーザの理解度と上限値とを比較し、前記ユーザの理解度と前記上限値との比較結果に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔の設定の要否を変える、[C7]から[C11]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[C13]
問題を端末に出力することと、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答及び前記問題に対する付加情報に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得することと、
前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定することと、
を備える情報処理方法。
[C14]
問題を端末に出力することと、
前記端末を介して入力された前記問題に対する回答に基づいて前記問題に対するユーザの理解度を取得することと、
1以上の問題に対する複数の回答履歴に応じた理解度と出題間隔との関係性及び前記ユーザの理解度に基づいて前記ユーザに対する前記問題の出題間隔を設定することと、
を備える情報処理方法。
[C15]
請求項1から12の何れか一項に記載の情報処理装置が備える各部による処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0203】
1…サーバ、2…端末、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…記憶装置、15…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…ROM、23…RAM、24…記憶装置、25…通信インタフェース、26…入力装置、27…表示装置、28…撮影装置、111…通信部、112…回答処理部、113…取得部、114…設定部、115…関係性データ処理部、116…付加情報処理部、117…付加情報予測モデル処理部、141…レッスンデータ記憶領域、142…ユーザデータ記憶領域、143…関係性データ記憶領域、144…付加情報予測モデル記憶領域。
【要約】
【課題】問題の効果的な復習を支援にする。
【解決手段】実施形態によれば、情報処理装置は、問題を端末に出力する通信部と、端末を介して入力された問題に対する回答及び問題に対する付加情報に基づいて問題に対するユーザの理解度を取得する取得部と、ユーザの理解度に基づいてユーザに対する問題の出題間隔を設定する設定部と、を備える。
【選択図】図6
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