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特許7112754重要な解剖学的特徴に対する外科用器具の接近度を決定するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】重要な解剖学的特徴に対する外科用器具の接近度を決定するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20220728BHJP
   A61B 5/389 20210101ALI20220728BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20220728BHJP
   A61B 17/17 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
A61B34/30
A61B5/389
A61B17/16
A61B17/17
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019533711
(86)(22)【出願日】2017-09-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 IB2017055312
(87)【国際公開番号】W WO2018042400
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2019-07-25
(31)【優先権主張番号】62/383,460
(32)【優先日】2016-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519011854
【氏名又は名称】ウニヴェルズィテート ベルン
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガーバー, ケイト
(72)【発明者】
【氏名】ガーバー, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ウェーバー, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】アンソ, ユアン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムソン, トム
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】特表平7-505800(JP,A)
【文献】特開2004-154255(JP,A)
【文献】特開2009-233240(JP,A)
【文献】特表2010-516402(JP,A)
【文献】特表2016-517287(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0172902(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0253533(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第2666428(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0088612(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/389― 5/397
A61B 17/00 ― 90/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔面神経接近度検出システムであって、
重要な解剖学的構造体に近接して働くよう構成された外科用ロボットに動作可能に連結された少なくとも1つの外科用器具を含む前記外科用ロボットと、
パルス発生器と、前記パルス発生器から組織内にパルスを出射するよう機能する前記パルス発生器に連結された刺激探針と、神経からのパルス応答を受け取るよう構成され、かつ前記パルス応答からデータを出力するよう構成された監視ユニットと、を含む筋電図システムと、
測定探針と、プロセッシングユニットと、を含み、前記測定探針の近傍の組織インピーダンスを測定する組織インピーダンス測定システムであって、その測定された組織インピーダンスのデータを出力するよう構成された前記組織インピーダンス測定システムと、
患者内において、前記少なくとも1つの外科用器具、前記刺激探針、および前記測定探針の1以上を追跡するよう構成され、かつこの追跡のデータを出力するよう構成された定位的外科用追跡システムを含む第1ポーズ測定システムと、
手術前の画像データからの密度情報に対して穿孔力を相関させる力/密度の相関装置を含み、前記第1ポーズ測定システムから独立して働き、および前記患者内において、前記少なくとも1つの外科用器具のポーズを追跡するよう構成され、かつ前記力/密度の相関に基づいて前記少なくとも1つの外科用器具のポーズを出力するよう構成された第2ポーズ測定システムと、
グラフィカルユーザインターフェイスを含む制御ユニットであって、前記筋電図システム、前記組織インピーダンス測定システム、前記第1ポーズ測定システム、および前記第2ポーズ測定システムからの前記出力を取得するよう構成され、前記取得された出力に基づき重み付けされた重要な解剖学的構造体の接近度スコアを生成し、前記外科用ロボットの制御システムに命令入力を提供するよう構成され、前記第1ポーズ測定システムと前記第2ポーズ測定システムからの入力を受け取ることによって前記少なくとも1つの外科用器具、前記刺激探針、および前記測定探針の1つ以上を追跡するよう構成された、制御ユニットと、を備える顔面神経接近度検出システム。
【請求項2】
前記刺激探針が、前記外科用ロボットに動作可能に連結されるか、または人間のユーザによって前記外科用ロボットから独立して動作されることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記組織インピーダンス測定システムが、前記刺激探針を囲む前記組織の電気インピーダンスが測定され得るように外部から制御可能で、かつプログラム可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記パルス発生器が、振幅、周波数、およびパルス幅の点で変動するパルスの列が発生され、かつ前記刺激探針によって出射され得るように外部から制御可能で、かつプログラム可能であり、前記パルスの列は、前記監視ユニットから来るフィードバック信号の評価に基づき動的に調節され得る、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記重要な解剖学的構造体の接近度スコアの前記生成が、前記筋電図システム、前記組織インピーダンス測定システム、前記第1ポーズ測定システム、および前記第2ポーズ測定システムからの前記入力を動的に重み付けすることによって探針または器具の最も可能性あるポーズを計算することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記重要な解剖学的構造体の接近度スコアが、顔面神経の接近度スコアであり、いくつかの不連続ステップ、または連続値として、計算され、かつ示される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ユニットが、顔面神経から危険な距離で動作することから前記外科用ロボットを防ぐため、前記外科用ロボットの前記制御システムに命令入力を提供する、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重要な解剖学的特徴に対する外科用器具の接近度を決定するための複数の構成システム、および方法の分野に関する。特に、本発明は、神経、または機能的構成要素に対する損傷、または危険にさらすことの危険性を減らす方法のような、手術中の身体のシステムの神経や機能的構成要素のような解剖学的特徴に対する外科用器具の接近度を観察する複数の様式の使用に関する。観察様式は、限定されないが、電気筋運動記録および組織インピーダンスの監視、定位的および力/密度の測定アプローチを含み得る。より具体的には、本発明の複数の様式は、例えば、人工内耳の移植手術などの頭部や頸部の手術中の顔面神経や他の頭蓋底の解剖的構造体への危険性を減らすシステム、および方法に適用され得る。より具体的には、本発明は、手術中の筋電図と組織インピーダンスの監視、定位的監視と手術中のリアルタイムの力/密度の穿孔測定法を組み合わせるシステム、および方法に関連し、人工内耳手術に対する最小侵襲性アップローチの間の顔面神経や他の頭蓋底の解剖的構造体への損傷の危険性を減らす。
【背景技術】
【0002】
ひどい聴覚障害者および難聴のための人工内耳手術(「CI」)は、1980年代から幅広く利用されてきた。有効性および安全性の向上を目指した、CIの分野の研究は進行中であるが、相対的中耳根本手術を含む基本的な手術アプローチには大きな変化が見られない。乳突削開術は、患者の頭蓋骨の一部(乳様突起)を外科的に切り、蝸牛に到達するにあたり回避されなければならない繊細な内部構造体を露出させることで、蝸牛へ接近することを含む。乳突削開術は、侵襲性であり、および、患者の苦痛および回復時間を含み、かつ、頭蓋骨を開く手術の付随の危険性を伴う、時間のかかるアプローチである。
【0003】
これらの理由のため、近年、低侵襲性の手法の開発に注目が払われている。これらの種々の手法は、人工内耳の配置を可能にするよう成し遂げなければならない蝸牛への接近を得るような、低侵襲性のアプローチ軌道を発見する試みに基づいている。試みられているアプローチは、ペリカナル(pericanal)および道上を含むが、それらは外科的実践において広く適合しない。
【0004】
さらに近年、ロボット人工内耳手術(「RCI」)として知られる技術が、文献において著しい注目を集めている。このアプローチは、小さな直径の穴(直径1.5~2.0mmの範囲)を生成する目的で、乳様突起表面に小さな穴を直接開けることを含み、蝸牛上の標的部位への直接接近を提供する。この外科的アプローチは、顔の凹部を横切ることになり、それゆえ、結果的に出来た穴は、顔面神経、鼓索、耳道、および小骨の近くを通ることとなる。それにより、人工内耳手術に対してRCIアプローチを行うことに関連するこの大きな挑戦は、それらの構造体、特に、顔面神経や鼓索への損傷を避けている。現在の外科的実践は、事例のある割合において鼓索の犠牲を受け入れており、それは大変望ましくなく、および、任意の出来事において、顔面神経への損傷、または顔面神経の物理的破壊が、受け入れられない結果である。
【0005】
RCIアプローチに関する挑戦のため、安全性の向上、および顔面神経や他の構造体への損傷の発生を減少させるための種々の方法が、本発明者らや他のグループによって研究されている。成功したRCI手法のための必要な安全マージンを提供している、自立している公知の方法はない。
【0006】
手術中の筋電図(「EMG」)、および組織インピーダンス(「TI」)の監視の使用は、そのような方法の一つである。RCIアプローチの使用は、0.1~1.5mmの範囲で、顔面神経に著しく接近して通過する外科用ドリルという結果をもたらすことがよく知られている。それ自体、非常に正確な神経監視が、EMGのため必要とされ、危険性の低下において実行可能な役割を有する。EMGによる手術中の神経監視(INM)は、中耳手術における顔面神経の識別、および保護の標準的な器具であるが、それは、解剖学的構造の周囲の視線が外科医に利用可能である、標準アプローチの事例、例えば、中耳根本手術を伴う再置換手術やCI事例において、最も一般かつうまく使用されている。しかしながら、現在のEMGおよびTIアプローチ(フリーランニング、または刺激誘発EMG)は、顔面神経の1mm未満内を通過する外科用ドリルを備え、および外科医に利用可能である解剖学的構造の周囲の直接的な可視化のない、RCI事例において使用される特殊性および感受性を欠いている。
【0007】
電気インピーダンスは、生物組織のインビボの電気特性を特徴づけるために使用される方法である。異なる生体組織が、体内にイオン電流の流れに対して異なる抵抗を示す。理想的に挿入されているか、あるいは標的組織と少なくとも接触している、一つの作用電極と一つの対電極の間に電場を導入することによって、組織インピーダンスが引き出され得る。ここ20年で、いく人かの研究者は、外科用器具のナビゲーションのためのTIの使用を検討しており、例えば、脊髄の手術(Bolger他、2007年、Bolger他、2006年、Bourlion他、2017年、Dai他、2014年)、または麻酔の妨害を避けるための針のガイダンス(Tsui他、2008年、Bardou他、2013年、Kalvoy&Sauter、2016年)である。
【0008】
電気インピーダンス分光法(EIS)は、単一の周波数点を測定するというより大きいバンド幅の周波数によるインピーダンスのキャラクタリゼーションに依存する。周波数バンドの増加は、組織のタイプを識別するような、代表測定値を与えることになる。例えば、高い周波数が、組織細胞を出入りする一方、低い周波数は、組織細胞に入ることなく流体を移動する。針のガイダンスの中でEISの臨床適用は、Kalvoy他によって広域にわたり検討されている(Kalvoy他、2009年、Kalvoy他、2010年、Kalvoy他、2011年、Hoyum他、2010年)。
【0009】
この技術で周知のように、頭蓋底手術におけるEMGは、顔面神経の検出において使用される手術部位への電極探針の挿入を伴う。特殊性と感受性の向上を標的にした近年の研究は、非絶縁性vs絶縁性探針、および単極vs二極刺激方法の研究に焦点を合わせている。これらの研究は、感受性において明白に付随する不足で、いくらかの特殊性の向上を有する混合結果、または逆もまた同様を生成する。このように、本発明者らは、この不足と未対処の要望を、多様式(単極、および二極)の刺激プロトコルで展開された絶縁性探針を伴うEMGおよびTIに対するアプローチで対処してきた(Anso他、Otology and Neurotology、2016年、それらの全てを本願に複写されるかのように、これらの内容は、他の引用された全ての文献に加えて、参照することによって本願に組み込まれるものとする)。
【0010】
顔面神経検出のためのEMGおよびTIに加え、改良された穿孔の正確さに対する様々の定位的なアプローチは、RCIアプローチの環境で調査されている。穿孔の正確さにおける改良は、外科用ドリルが、実際に、解剖学的構造の周囲の直接的な視覚化が不可能である、最小侵襲性アプローチにおける患者特異的解剖学的構造の分析に基づき、予め計画された経路に沿って移動することを確実にすることが要求される。研究されているアプローチは、患者の解剖学的構造、ならびにロボット補助定位的追跡および器具誘導に基づき、定位的に穿孔するテンプレートを使用する標的デバイスを含むが、それらは、顔面神経や鼓索への接近(直接可視化なしに)が現実である、RCIアプローチのため要求される穿孔の正確さを提供しない。
【0011】
よって、本発明者らは、中でも、予め手術の計画画像の改善した患者と画像の登録、正確な手術中の光学追跡、および堅い穿孔器具の使用を組み入れる向上した穿孔の正確さに対するアプローチを開発した(Bell他、2013年)。このアプローチは、RCIの実行可能性を増加させる点に対して穿孔の正確さを高めるよう示され、したがって、中耳根本手術アプローチのための必要性を減少させる。穿孔時の器具の位置の推定のための穿孔工程および密度情報の使用は、以前に記載されている(Williamson他、2013年)。このアプローチは、手術前の画像データからの計画された穿孔経路および複数の代替の経路に沿った密度情報の抽出、および取得した力/トルクデータとこれらの密度ベクトルの比較に依拠する。それから、異なる位置における力と密度の類似点は、器具位置の独立した推定を提供するように利用され得る。
【0012】
上記のアプローチのため、RCIの安全性と実行可能性において、著しい進歩が得られ、公知の安全向上方法は、顔面神経や他の頭蓋基底の解剖学的構造体の検出および保護の必要な水準を提供するよう示されていない、無類である、という事実のため、未だ一般的な手術の実践ではない。例えば、Labadieら、およびその他の者は、最小侵襲性CIにおいて、安全性を高める様々な追跡アプローチを開発したが、彼らは、安全性を高める、一体化されたプロセス制御アプローチを欠けており、そのため、彼らは、臨床的に広く採用された解決策を提供することがこれまでできなかった。このように、本発明者らは、この未だ対処されていない要求を対処するために、顔面神経に対して外科用ドリルの位置の検出のための複数の様式、プロセス制御システム、および方法を開発した。
【発明の概要】
【0013】
これらの目的および利点は、RCI手順の間の重要な解剖学的特徴、例えば、顔面神経に対する、手術器具、例えば、手術用ドリルの接近度を決定する新たなシステムおよび方法によって達成される。
【0014】
本発明のシステムおよび方法は、3つの主な特徴を合体させる。第1に、顔面神経検出に対する改良されたEMGおよびTIアプローチが、多様式(単極、および二極)の刺激プロトコルで操作される、絶縁性探針を挿入するよう展開される。第2に、向上した穿孔の正確さは、定位的な監視によって達成され、定位的な監視は、手術前の計画画像の向上した患者と画像の登録、正確な手術中の光学追跡、および堅い穿孔器具の使用を含む。最後に、力/密度の骨測定は穿孔時に使用され、外科用ドリルの位置を決定する冗長方法、ならびに定位的な監視によって提供された情報を提供する。本発明のシステムおよび方法は、プロセスユニットの使用によって、一体化され、およびプロセス制御され、プロセスユニットは、EMGおよびTIの定位的および力/密度の測定の入力を受け取り、動的プロトコルに基づく入力に対する重み付けを選定し、それから、穿孔器具、およびオプションとして外科用ロボットの操作を制御する命令に加えて重要な解剖学的構造体への接近に関する出力情報を提供する。
【0015】
したがって、本発明の実施形態によれば、顔面神経接近度検出システムは、種々の構成要素を含み提供され、構成要素は、顔面神経のような重要な構造体に対する接近において穿孔することができるように構成された外科用ロボットと、パルス発生器、EMG/TI刺激探針、および監視ユニットを含むEMGおよびTI監視システムと、患者の解剖学的構造に相対的な、ロボット、ドリル、およびEMG/TI探針を追跡するよう構成された、定位的ナビゲーションまたは追跡システムを備える第1ポーズ測定システムと、ドリル先端で力/密度の測定ができる装置を備える第2ポーズ測定システムと、EMGおよびTI監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取り、よって、ロボット、EMG/TI探針およびドリル器具を追跡し、および追跡情報に基づき、ロボットに命令入力を提供するよう構成されたプロセッシングまたは制御ユニットと、を含む。
【0016】
本発明の代替の実施形態によれば、顔面神経接近度検出の方法が提供される。方法は、制御ユニットで顔面神経接近度検出システムからの入力を受け取ること、および外科用ロボット、EGM/TI探針、およびドリル器具を追跡し、および追跡情報に基づき、ロボットに命令入力を提供するための検出システム入力を使用すること、を含む。本発明の方法において使用された顔面神経接近度検出システムは、種々の構成要素を含み、構成要素は、顔面神経のような重要な構造体に対する接近において穿孔することができるように構成された外科用ロボットと、パルス発生器、EMG/TI刺激探針、および監視ユニットを含むEMGおよびTI監視システムと、患者の解剖学的構造に相対的な、ロボット、ドリル、およびEMG/TI探針を追跡するよう構成された、定位的ナビゲーションまたは追跡システムを備える第1ポーズ測定システムと、ドリル先端で力/密度の測定ができる装置を備える第2ポーズ測定システムと、EMG/TI監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取るよう構成された前記の制御ユニットと、を含む。
【0017】
本発明のシステムおよび方法のこれらと他の実施形態は、添付の図面を参照して以下に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は本発明の実施形態に係る制御ユニットの作動の概略図を提供する。
図2図2は本発明の種々の実施形態に従って使用される外科用ロボットの代表的な図解である。
図3図3は本発明の実施形態に従う手術前の画像データに基づき計画された手術の穿孔軌道の模式図である。
図4図4は本発明に従って使用されるEMG/TI探針の代表的な図解である。
図5図5は本発明の実施形態に従う力/密度データに基づき計画され、かつ代替的な外科用穿孔軌道の模式図である。
図6図6は本発明の実施形態に係る顔面神経接近度スコアをマッピングする一つのオプションを示す。
図7図7は本発明の実施形態に係る顔面神経接近度スコアに対する入力変数の重み付けを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、本発明は、その種々の実施形態と関連して、および添付された図面を参照を参照して詳細に記載される。
【0020】
第一の実施形態において、オプションとして患者の顔面神経への接近度を検出するよう展開され得る、重要な解剖学的構造の接近度検出システムは、種々の構成要素を含むよう提供され、構成要素は、顔面神経のような重要な構造体に対する接近において穿孔することができるように構成された外科用ロボットと、パルス発生器、刺激探針、および監視ユニットを含むEMG/TI監視システムと、患者の解剖学的構造に相対的な、ロボット、ドリル、およびEMG/TI探針を追跡するよう構成された、定位的ナビゲーションまたは追跡システムを備える第1ポーズ測定システムと、ドリル先端で力測定値およびCTデータからの密度情報に基づき力/密度を相関させることができる装置を備える第2ポーズ測定システムと、EMG/TI監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取り、よって、ロボット、EMG/TI探針およびドリル器具を追跡し、および追跡情報に基づき、ロボットに命令入力を提供するよう構成された制御ユニットと、を含む。
【0021】
本発明の実施形態に係る制御ユニットの作動の概要は、図1に見られる。図1に示されるように、制御ユニットは、EMG/TI監視システム、および第1および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取り、動的なアルゴリズムに基づくそれらの入力に重みを割り当て、それから、穿孔器具と重要な解剖学的特徴の間の安全マージンを判断する「接近度スコア」を含む出力と、器具、EMG/TI探針、および外科用ロボットに関する追跡情報と、「接近度スコア」および追跡情報に基づく外科用ロボットのための命令を提供する。
【0022】
本発明の種々の実施形態に従い提供される制御ユニットは、外科用機器と重要な解剖学的特徴の間の安全マージンを判断する、「接近度スコア」を提供する動的アルゴリズムに従い動作する。制御ユニットアルゴリズムは、異なる入力ストリームが外科手順の異なるフェーズの間で異なるように重み付けされるべきことを適応させるように本質的に動的でなければならず、外科用機器と患者の解剖学的構造の種々の形態の間の必要な安全マージンを提供する。それは、それにしても術野と外科用機器の位置に対する調節からのリアルタイムのフィードバックの機会を欠いている、単一の追跡様式またはおそらく複数の様式アプローチを使用して、以前のアプローチから本発明を識別する複数の追跡様式のその結果として生じる統合を備える、本発明らによって提供された、このプロセス制御アプローチである。
【0023】
RCI手順の文脈において、および本発明の実施形態に従い、制御ユニットは、EMG/TI探針、定位的ナビゲーションまたは追跡システム、およびドリル先端における力測定、およびCTデータからの密度情報に基づく力密度を相関させることが可能である穿孔システムから入力を受け取る。それら様式の各々は、穿孔器具と顔面神経や鼓索のような重要な解剖学的特徴の間の安全マージンを判断するための重大な情報を提供する。しかしながら、上記のように、単独で動作している様式は十分な安全域を提供せず、さらに、様式の各々は、RCI手順の異なる段階における情報の異なる質および関連を提供する。よって、動的プロセス制御アプローチは、穿孔器具と種々の解剖学的特徴の間の安全マージンを判断する「接近度スコア」を提供するよう要求される。
【0024】
一例として、RCI手順において、光学および機械アプローチを含み、および、特に、手術前計画および手術中の患者と画像の登録に基づく、定位的追跡は、外科医が外科用ドリルのエントリポイント、位置、およびポーズに関する判断を下すとき、手順において早期に高水準の重要性を有する。手術前(およびおそらく手術中)の画像データに基づく追跡は、外科用ロボットとして知られる外科器具の機械追跡に加え、手順を通して高水準の重要性を維持することができる。しかしながら、定位的アプローチ単独での不十分な点は、EMG/TIデータおよび力/密度の測定データの追加を必要とする。
【0025】
EMGは、顔面神経への接近度を判断するアプローチとしてよく知られているが、関心の神経システム構造から3mm超の距離における骨内に穿孔するなら、特に効力はなく、および近距離において最も効力がある。このように、本発明に係るRCI手順において、EMG/TI探針は、手術前画像データ、患者と画像の登録、および機械追跡が、顔面神経に対する適切な接近度が到達されることを提案する点において展開されることになる。それから、制御ユニットへのEMG/TI入力は、利用可能なデータの全てが顔面神経に対する穿孔器具のますます大きな物理的接近度を提案するとき、ますます高く重み付けされることになる。このようにして、顔面神経に対する器具の接近度を提案するEMG/TIデータは、全ての利用可能なデータが構造から1mm未満の距離を提案したときの顔面神経に対する器具の接近度のデータだろうより、全ての利用可能なデータが構造から3mmの距離を提案したときと異なるように重み付けられることになる。一例として、以前のデータは、軽く重み付けられ、および暗に擬陽性とみなされ、それに対して、後者は、重く重み付けられ、および安全が確認され得るまで穿孔を止めるように、高い「接近度スコア」と、穿孔器具(外科用ロボットを通して)に命令と、を生じる見込みが高い。
【0026】
力/密度の相関は、RCI手順の間に動的に処理されなければならないデータの別の例であり、「接近度スコア」に確実性があり、かつ信頼性がある入力を提供する。手順の間に外科用ドリルによって刺された構造体の密度(および穿孔力を引き起こす)は、高い患者間および患者内の変異性を表示する。このように、手術前の画像データに対する穿孔力を相関させることに基づき器具ポーズを推定することができ、器具ポーズの推定は、制御ユニットで受け取った力/密度の情報の継続的なストリームに基づく外科用ロボットの「学習」として外科手順の間の時間にわたりより頼りになる。学習機能は、手術前画像データが、各々、それ自身の骨密度プロファイルを備える、多くの可能な穿孔軌道を提供することに基づく。外科手順が移行するとき、力/密度の測定が、穿孔器具が望ましい経路上にないと示唆するなら、制御ユニットのプロセッシング構成要素は、それが穿孔器具の現在位置のため最も有力であると判明するまで、力/密度データを多くの隣接する穿孔軌道と比較する。当業者は、可能な軌道の組が手順の開始において非常に多くなり、そのため、信頼できないポーズ推定データを生じるが、その組は手順の前進として狭くなり、データの信頼性の継続的な強化を生じると理解することになる。一例として、力/密度の測定は、第1の数ミリメートルの穿孔の間の器具ポーズを推定する信頼できない方法(それゆえ、「接近度スコア」に対して信頼できない入力)になる傾向があるが、顔面神経、および蝸牛に対する最終的なアクセスポイントに対する近接における高い信頼になる。よって、動的な「接近度スコア」のアルゴリズムは、通常、手順の初期に力/密度の測定に低い重みを加えることになり、手順の前進につれて高い重みを加えることになる。
【0027】
本発明に従う外科用ロボットは、本発明者らの幾人かによる「In Vitro Accuracy Evaluation of Image-Guided Robot System for Direct Cochlear Access」と題するOtology and Neurotologyの2013年の学術論文に記載されたものと同等に構成され、この内容は、本願に完全に複写されるかのように、参照することによって本願に組み込まれるものとする。本発明に従い、かつCI手順の間の使用において提供された外科用ロボットシステムの代表する図面は、図2に見られる。
【0028】
本発明に係る第1ポーズ測定システムは、上記の論文にも記載されている。特に、定位的アプローチは、基準スクリュの使用、画像に基づく手術前計画、患者と画像の登録、および光学的また機械的な追跡を備える穿孔を含む。基準スクリュは、穿孔器具の挿入のためのテンプレートを提供するように使用され、手術前画像は、外科器具を蝸牛上の標的に前進させるための計画を提供し、患者と画像の登録は、器具がRCI手順の間に計画された経路に沿って前進することを確実にし、ロボットを介して外科器具の機械的追跡が追加の安全対策を提供する。図3は、本発明の実施形態に従う画像データに基づく穿孔軌道の手術前計画の模式図を示す。軌道は、顔面神経凹部を横切る蝸牛に対して比較的狭い安全経路を示す。本発明によって提供される種々の一体化されたプロセス制御追跡様式は、近くの重要な構造体を危険にさらす、計画された軌道からの変位を外科医に警告するだろう。
【0029】
本発明の実施形態に係るEMG/TI監視システムは「A Neuromonitoring Approach to Facial Nerve Preservation During Image- Guided Robotic Cochlear Implantation, Otology and Neurotology 2016年」に記載されており、本発明者らの幾人かによっても著され、この内容は、本願に完全に複写されるかのように、参照することによって本願に組み込まれるものとする。したがって、絶縁性の探針は、RCIアプリケーションのため要求される感受性および特殊性を達成するために、多様式(単極および二極)の刺激プロトコルで展開されるよう提供される。そのような探針の代表的な図面は、その種々の構成要素アノード、およびカソード構造体を示す図4に提供されている。持続期間および振幅を変更することを伴うパルスは、ポジティブなEMG/TI応答から導き出された刺激閾値に基づく顔面神経に対する接近度を推定するために使用される。この実施形態に従い、本発明者らは、探針は筋電図の刺激探針、および組織インピーダンス測定探針の両方として動作可能である探針であると考えている。当業者は、筋電図および組織インピーダンス測定の機能が分割探針によって実行できることと容易に理解するだろう。本発明者らは、外科手順の間の使用の容易さのため、筋電図および組織インピーダンス測定の機能を備える探針を開示している。
【0030】
本発明に従うEMG/TI探針は、制御ユニットによって分析されるEMGおよびTIデータの双方を提供する。TIデータの場合、電気インピーダンス分光が、得られたTIデータの点からみて探針に対して近接(あるいは接触した)の組織のタイプを識別するために使用され得る。RCI手順の文脈において、顔面神経、または他の重要な構造体に関して側方に(および安全に)通過する外科用軌道は、大部分異なる骨密度(例えば、海綿状、皮質、気質)からなる経路を移動するだろう。それに対して、顔面神経、または他の重要な構造体に接近する危険なRCI外科軌道は、骨組織に遭遇することになるが、脳脊髄液、および最終的には神経組織にもおそらく遭遇するだろう。このように、TIデータの電気インピーダンス分光解析は、組織のタイプを識別でき、および、EMGおよび他のナビゲーション、または追跡様式から独立して顔面神経(または他の構造体)の接近度の余剰のインジケーターを提供する。
【0031】
最終的に、穿孔先端部における力/密度の測定を可能とする第2ポーズ測定システムは「Estimation of Tool Pose Based on Force-Density CorrelationDuring Robotic Drilling」、TBME-00737-2012に記述され、この内容は、本願に完全に複写されるかのように、参照することによって本願にも組み込まれるものとする。制御ユニットに対する入力の重み付けに関連する上述のように、力/密度の測定を伴う穿孔器具のポーズの推定は、患者の解剖学的構造の手術前画像処理で開始し、計画された軌道周辺から標本抽出された骨密度プロファイルになりそうな組をもたらす。手順の間、穿孔力は、穿孔器具に対するフィードバックに基づく公知の方法で測定され、および位置は、手術前画像データより提供された密度値に対し測定された力の相関に基づき推定される。力/密度の測定が、計画された穿孔軌道上で推定されたものと異なっているなら、制御ユニットのプロセッシング構成要素は、三次元空間における器具の位置を決定するため可能な軌道の領域と実測定値を比較する。調節は、それから、外科アプローチに対してなされ得、外科手順の段階に依存する力/密度の測定の適切な重み付けを考慮する。図5は、力/密度のデータに基づく、計画され、および代替の穿孔アプローチの模式的な代表図を提供する。
【0032】
同様に、本発明の別の実施形態において、顔面神経接近度検出の方法が、提供される。方法は、制御ユニットにおいて顔面神経接近度検出から入力を受け取ること、および検出システム入力を使用して、外科用ロボット、EMG/TI探針、および穿孔器具を追跡し、および追跡情報に基づくロボットへの命令入力を提供することを含む。本発明の方法で使用される顔面神経接近度検出システムは、種々の構成要素を含み、構成要素は、顔面神経のような重要な構造体に対する接近において穿孔することができるように構成された外科用ロボットと、パルス発生器、刺激探針、および監視ユニットを含むEMG/TI監視システムと、患者の解剖学的構造に相対的な、ロボット、ドリル、およびEMG/TI探針を追跡するよう構成された、定位的ナビゲーションまたは追跡システムを備える第1ポーズ測定システムと、ドリル先端部で力/密度の測定ができる装置を備える第2ポーズ測定システムと、EMG監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取るよう構成された前述の制御ユニットと、を含む。
【0033】
この実施形態において、外科用ロボット、EMG/TI監視システム、および第1および第2ポーズ測定システムは、上記のように構成される。さらに、顔面神経接近度検出の方法は、EMG/TI監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの入力を受け取り、そのため、ロボット、穿孔器具、およびEMG/TI探針を追跡し、およびロボットに対する命令入力を提供するよう機能する制御ユニットの使用を通して促進される。制御ユニットは、顔面神経のような重要な解剖学的特徴に対する代表的な接近度スコアを生成することによって働き、およびそれはEGM/TI監視システム、およびポーズ測定システムから受け取ったデータに重みを割り当てること、および混成スコアを生成することによって行う。入力ストリームの重み付けは、本発明のシステムに関連して、本願明細書に記載された考察に従い割り当てる。よって、顔面神経接近度検出の方法は、接近度検出の複数の方法からの入力を組み合わせる制御ユニットを採用することによって提供され、そのため、最小侵襲性ロボット人工内耳手術の安全性を強化する。
【0034】
本発明の別の実施形態によると、顔面神経のような重要な構造体に対する接近において穿孔することができるように構成された外科用ロボットを含む顔面神経接近度検出システムの他の構成要素から、制御ユニットで受け取った入力に基づく顔面神経接近度スコアの計算と、パルス発生器、刺激探針、および監視ユニットを含むEMG/TI監視システムと、患者の解剖学的構造に相対的な、ロボット、ドリル、およびEMG/TI探針を追跡するよう構成された、定位的ナビゲーションまたは追跡システムを備える第1ポーズ測定システムと、を含むよう提供される。
【0035】
顔面神経接近度は、いくつかの不連続なステップにおいて、または連続的な値として、計算され得、および示され得る。言い換えれば、顔面神経接近度スコアは、増分値として、EMG/TI監視システム、第1ポーズ測定システム、および/または第2ポーズ測定システムからの入力を個々に考慮し、かつ示す、不連続なステップにおいて計算され得、および示され得るか、または、顔面神経接近度スコアは、前述の入力の全ての累積かつ集める測定法として計算され得、および示され得る。好ましくは、計算された値は、ユーザに対し百分率の値(0~100%)として調整され、および示され得、高い値は、顔面神経の損傷の高い可能性を示唆する。その上、個々の入力値は、ユーザが示されたデータ、および臨床現場を理解するのを助けるスコアをさらに表示され得る。さらに、百分率のスコアは、他の環境または位置の変数の関数として図表を用いても表示され得る。例えば、図6に例示されるように、百分率のスコアは、時間で、またはドリル深度の関数として、マッピングされ得る。さらに、入力信号も表示され得る。ここで、スコアの誘導体としての表示からのユーザの利点は、より理解され得る。
【0036】
顔面神経接近度スコアは、他の事の中、EMG/TI監視システム、第1ポーズ測定システム、および第2ポーズ測定システムからの種々の入力を重み付けすることにより計算され得る。顔面神経接近度検出スコアに至るうえで使用される入力の割り当てられる重み付けは、以下の一般式に従う、種々の入力によって提供される情報の質や信頼性による各入力で変わるだろう。
【0037】
(t)は入力、w(t)は重み付け因子、SFNPは顔面神経接近度スコアである。
【0038】
根本的に、重み付けは、以下のような計算で組み組み合わされた静的部、および動的部からなる。
=Wdynamic+Wstatic
【0039】
個々の重み付けの動的部は、各サイクルで、かつ所定の測定の信頼できる情報(すなわち、信号品質)を組み入れることによって全部の手順(すなわち全時間にわたり、その場所において)の間を通して計算される。動的重みのための低い値は、その計算サイクルにおいて、その測定の低い品質を物語っている。
【0040】
重みの静的部は、事前に定義された関数であり、より完全な静的から、より精巧なものとされた関数までであり(傾き、二次式など)、および手順を通して信号の理論的な重要性を解読する。一例として、EMG/TI監視システムからのEMG/TIデータは、より臨床的な関係であるよう考慮される。実施形態において、それは、全部の顔面神経接近度スコアにおいて顔面神経に近接した領域において最高の静的重み付けを割り当てられるだろう。一例として、第2ポーズ測定システムにより計算された力/密度の相関は、決定的でないようであり、なぜなら、それらの測定の正確性、および精密性は、一般に、本願明細書に記述された理由のため、RCI手順の早期部分の間に考慮される(したがって、高い臨床的な重要性ではない)器具と重大な構造体の距離として程度の同様のオーダー内にあるためである。したがって、顔面神経接近度スコアの計算は、RCI手順の早期フェーズの間の第2ポーズ測定システムからの入力に対する低い静的重み付けを割り当てることになるが、重み付けは、図7に例示されるように、力/密度の測定が臨床的に関連になるように手順の進路を超えて増加するだろう。
【0041】
この発明は、それの特定の実施形態を参照して示され、かつ記載されており、形態や細部における種々の変更は、添付の特許請求の範囲によって規定される発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明でなされ得ることは当業者であれば理解されるであろう。一例として、それらに制限されないが、当業者は、本発明のシステムおよび方法が、外科用器具の精密な操作、および手術中の監視が重要な解剖学的構造体への損傷を避けるために必要な安全マージンを提供するように要求される、他の外科用用途のために使用され得ることを容易に理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7