IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社LIXILグループの特許一覧

特許7113704レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法
<>
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図1
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図2
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図3
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図4
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図5
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図6
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図7
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図8
  • 特許-レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20220729BHJP
【FI】
F24F7/06 101B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018164611
(22)【出願日】2018-09-03
(65)【公開番号】P2020038019
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2021-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】須賀 大輔
(72)【発明者】
【氏名】前畑 智美
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-115824(JP,A)
【文献】特開2006-153395(JP,A)
【文献】特開2013-113510(JP,A)
【文献】特開2017-009137(JP,A)
【文献】特開2018-204852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ファンと、
該排気ファンの下方に設けられたフードと、
前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、
該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、
該固定部材は、
前記フードに固定される固定部と、
前記横幕板を支持する支持部と、を有し、
前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、
前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され
前記幕板側係止部は、前記スライド係止部の後端に係止されていることを特徴とするレンジフード。
【請求項2】
排気ファンと、
該排気ファンの下方に設けられたフードと、
前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、
該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、
該固定部材は、
前記フードに固定される固定部と、
前記横幕板の下端部を支持する支持部と、を有し、
前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、
前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成されていることを特徴とするレンジフード。
【請求項3】
排気ファンと、
該排気ファンの下方に設けられたフードと、
前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、
該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、
該固定部材は、
前記フードに固定される固定部と、
前記横幕板を支持する支持部と、を有し、
前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、
前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、
前記フード側係止部は、前記フードから上方に突出する形状をなし、
前記固定側係止部は、後方に向かって開口する形状をなすレンジフード。
【請求項4】
排気ファンと、
該排気ファンの下方に設けられたフードと、
前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、
該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、
該固定部材は、
前記フードに固定される固定部と、
前記横幕板を支持する支持部と、を有し、
前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、
前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、
前記支持部は、
前記横幕板の下端部を支持する支持板部と、
該支持板部におけるレンジフードの幅方向の内側から上方に立設されるとともに、前記スライド係止部が形成された係止板部と、を有し、
前記幕板側係止部は、前記横幕板における前記レンジフードの幅方向の内側に設けられているレンジフード。
【請求項5】
排気ファンと、
該排気ファンの下方に設けられたフードと、
前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、
該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、
該固定部材は、
前記フードに固定される固定部と、
前記横幕板を支持する支持部と、を有し、
前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、
前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、
前記排気ファンの前方に配置された前幕板を備え、
前記横幕板と前記前幕板とは連結部材で連結され、
該連結部材は、
第一面部と、
該第一面部と直交配置された第二面部と、
前記第一面部と前記第二面部とを接続する接続部と、を有し、
前記第一面部及び前記第二面部には、前記前幕板に設けられた前幕板側係止部が係止可能な係止孔が形成され、
前記接続部から前記第一面部の前記係止孔までの長さと、前記接続部から前記第二面部の前記係止孔までの長さとは異なるレンジフード。
【請求項6】
排気ファンの下方に設けられたフードに、前記排気ファンの側方に配置される横幕板を、固定部材を介して固定するレンジフードの横幕板の固定方法であって、
前記フードに設けられたフード側係止部に、前記固定部材に設けられた固定側係止部を係止させる固定部材係止工程と、
前記横幕板に設けられた幕板側係止部を、前記固定部材に前方に開口するように形成されたスライド係止部の後端に係止させる横幕板係止工程と、を備えることを特徴とするレンジフードの横幕板の固定方法。
【請求項7】
排気ファンの下方に設けられたフードに、前記排気ファンの側方に配置される横幕板を、固定部材を介して固定するレンジフードの横幕板の固定方法であって、
前記フードに設けられたフード側係止部に、前記固定部材に設けられた固定側係止部を係止させる固定部材係止工程と、
前記横幕板に設けられた幕板側係止部を、前記固定部材に前方に開口するように形成されたスライド係止部に係止させて、前記横幕板の下端部を前記固定部材の支持部で支持させる横幕板係止工程と、を備えることを特徴とするレンジフードの横幕板の固定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、キッチンの加熱調理器から発生する油煙等を屋外へ排出するために、レンジフードが加熱調理器の上方に設置されている。レンジフードは、油煙を捕集するフードと、捕集した油煙を室外に排出する排気ファン(フード本体)と、排気ファンを覆う幕板と、を備えている。幕板は、排気ファンの下部に設けられたフードに螺子等で固定されている(下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5693434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フード本体とフード本体の側方に配置される横幕板との間の隙間は狭く、またレンジフードの設置位置が高所であるため、横幕板をフードに螺子止めすることが困難であるという問題点がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、横幕板をフードに容易に固定可能なレンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るレンジフードは、排気ファンと、該排気ファンの下方に設けられたフードと、前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、該固定部材は、前記フードに固定される固定部と、前記横幕板を支持する支持部と、を有し、前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、前記幕板側係止部は、前記スライド係止部の後端に係止されていることを特徴とする。
また、本発明に係るレンジフードは、排気ファンと、該排気ファンの下方に設けられたフードと、前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、該固定部材は、前記フードに固定される固定部と、前記横幕板の下端部を支持する支持部と、を有し、前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
このように構成されたレンジフードでは、フードのフード側係止部に固定部材の固定側係止部を係止させることで、固定部材がフードに係止される。この固定部材のスライド係止部に、横幕板の幕板側係止部を係止させる。スライド係止部は前方に向かって開口しているため、幕板側係止部を係止させる際には、横幕板を後方に向かってスライドさせれば、幕板側係止部が固定部材のスライド係止部に係止される。よって、横幕板を後方にスライドさせるだけでよいため、横幕板をフードに容易に固定することができる。
【0008】
また、本発明に係るレンジフードでは、排気ファンと、該排気ファンの下方に設けられたフードと、前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、該固定部材は、前記フードに固定される固定部と、前記横幕板を支持する支持部と、を有し、前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、前記フード側係止部は、前記フードから上方に突出する形状をなし、前記固定側係止部は、後方に向かって開口する形状をなすことが好ましい。
【0009】
このように構成されたレンジフードでは、固定側係止部は後方に向かって開口する形状をなすため、フードのフード側係止部に固定部材の固定側係止部を係止させる際には、固定部材を後方に向かってスライドさせれば、フードから上方に突出するフード側係止部が固定側係止部に係止される。よって、固定部材をフードに容易に係止させることができる。
【0012】
また、本発明に係るレンジフードでは、排気ファンと、該排気ファンの下方に設けられたフードと、前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、該固定部材は、前記フードに固定される固定部と、前記横幕板を支持する支持部と、を有し、前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、前記支持部は、前記横幕板の下端部を支持する支持板部と、該支持板部におけるレンジフードの幅方向の内側から上方に立設されるとともに、前記スライド係止部が形成された係止板部と、を有し、前記幕板側係止部は、前記横幕板における前記レンジフードの幅方向の内側に設けられていてもよい。
【0013】
このように構成されたレンジフードでは、固定部材の支持板部が横幕板の下端部を支持するように、固定部材は横幕板の下端部に配置されている。よって、固定部材のスライド係止部と横幕板の幕板側係止部との係止箇所が横幕板の下端部であるため、レンジフードの設置位置が高所であっても、スライド係止部と幕板側係止部とを係止させる作業がしやすい。
また、スライド係止部は支持板部におけるレンジフードの幅方向の内側に設けられた係止板部に形成されているとともに、幕板側係止部は横幕板におけるレンジフードの幅方向の内側に設けられている。よって、レンジフードの使用状態において、固定部材のスライド係止部と横幕板の幕板側係止部との係止箇所が外方から視認されず、外観よく仕上げることができる。
【0016】
また、本発明に係るレンジフードは、排気ファンと、該排気ファンの下方に設けられたフードと、前記排気ファンの側方に配置される横幕板と、該横幕板を前記フードに固定する固定部材と、を備え、該固定部材は、前記フードに固定される固定部と、前記横幕板を支持する支持部と、を有し、前記固定部には、前記フードに設けられたフード側係止部を係止する固定側係止部が設けられ、前記支持部には、前方に向かって開口し、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を係止するスライド係止部が形成され、前記排気ファンの前方に配置された前幕板を備え、前記横幕板と前記前幕板とは連結部材で連結され、該連結部材は、第一面部と、該第一面部と直交配置された第二面部と、前記第一面部と前記第二面部とを接続する接続部と、を有し、前記第一面部及び前記第二面部には、前記前幕板に設けられた前幕板側係止部が係止可能な係止孔が形成され、前記接続部から前記第一面部の前記係止孔までの長さと、前記接続部から前記第二面部の前記係止孔までの長さとは異なっていてもよい。
【0017】
このように構成されたレンジフードでは、横幕板と前幕板とを連結する連結部材では、接続部から第一面部の係止孔までの長さと接続部から第二面部の係止孔までの長さとは異なっている。横幕板の厚さが薄い場合には、第一面部及び第二面部のうち接続部から係止孔までの長さが長い方が、前幕板に沿うように配置して、係止孔に前幕板の前幕板側係止部を係止させる。横幕板の厚さが厚い場合には、第一面部及び第二面部のうち接続部から係止孔までの長さが短い方が、前幕板に沿うように配置して、係止孔に前幕板の前幕板側係止部を係止させる。このように、連結部材の向きを変えれば、横幕板の厚さが違っていても、連結部材を共通で使用することができるため、部品点数を抑制することができる。
【0018】
また、本発明に係るレンジフードの横幕板の固定方法は、排気ファンの下方に設けられたフードに、前記排気ファンの側方に配置される横幕板を、固定部材を介して固定するレンジフードの横幕板の固定方法であって、前記フードに設けられたフード側係止部に、前記固定部材に設けられた固定側係止部を係止させる固定部材係止工程と、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を、前記固定部材に前方に開口するように形成されたスライド係止部の後端に係止させる横幕板係止工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るレンジフードの横幕板の固定方法は、排気ファンの下方に設けられたフードに、前記排気ファンの側方に配置される横幕板を、固定部材を介して固定するレンジフードの横幕板の固定方法であって、前記フードに設けられたフード側係止部に、前記固定部材に設けられた固定側係止部を係止させる固定部材係止工程と、前記横幕板に設けられた幕板側係止部を、前記固定部材に前方に開口するように形成されたスライド係止部に係止させて、前記横幕板の下端部を前記固定部材の支持部で支持させる横幕板係止工程と、を備えることを特徴とする。
【0019】
このように構成されたレンジフードの横幕板の固定方法では、固定部材係止工程で、フードのフード側係止部に固定部材の固定側係止部を係止させる。横幕板係止工程で、固定部材のスライド係止部に横幕板の幕板側係止部を係止させる。スライド係止部は前方に向かって開口しているため、幕板側係止部を係止させる際には、横幕板を後方に向かってスライドさせれば、幕板側係止部が固定部材のスライド係止部に係止される。よって、横幕板をフードに容易に固定することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るレンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法によれば、横幕板をフードに容易に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係るレンジフードを示す斜視図である。
図2図1のA-A線断面図である。
図3図2のB-B線断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るレンジフードの固定部材を斜め前方から見た斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係るレンジフードの固定部材を斜め後方から見た斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係るレンジフードの横幕板と前幕板との連結構造を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係るレンジフードの横幕板と前幕板とを連結する連結部材を示す斜視図である。
図8】本発明の一実施形態に係るレンジフードの横幕板の固定方法の固定部材係止工程を説明する図である。
図9】本発明の一実施形態に係るレンジフードの横幕板の固定方法の横幕板係止工程を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態に係るレンジフード及びレンジフードの横幕板の固定方法について説明する。
まず、レンジフードについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンジフードを示す斜視図である。
図1に示すように、レンジフード100は、不図示のファンを内蔵したレンジフード本体(排気ファン)1と、レンジフード本体1の下部に設けられたフード2と、レンジフード本体1の外周を覆うように配置された横幕板3及び前幕板4と、を備えている。図1では、レンジフード本体1及びフード2は、模式的に示している。
【0023】
ここで、利用者がレンジフード100の前幕板4に対向する側を前側とし、反対側を後側とし、前側と後側とを結ぶ方向を前後方向とする。また、水平方向のうち前後方向に直交する方向を幅方向とする。
本実施形態では、レンジフード100は、後側及び幅方向の一方側(側方)がそれぞれ壁部W1,W2に沿って配置されている。
【0024】
フード2には、下面に不図示の開口部が設けられている。開口部から、室内の空気が吸引可能とされている。
【0025】
平面視で、フード2は、レンジフード本体1よりも大きく形成されている。平面視で、フード2の幅方向の両側及び前側は、レンジフード本体1よりも張り出している。
【0026】
次に、横幕板3の構成、及び横幕板3をフード2に固定する固定構造について説明する。
横幕板3は、レンジフード本体1の幅方向の一方側に、レンジフード本体1と間隔を有して配置されている。横幕板3は、下地パネル31と、化粧パネル36と、を有している。
【0027】
下地パネル31及び化粧パネル36は、それぞれ板状に形成されている。下地パネル31及び化粧パネル36は、板厚方向をレンジフード100の幅方向に向けて配置されている。下地パネル31は、化粧パネル36よりも内側(レンジフード本体1側)に、化粧パネル36に隣接配置されている。下地パネル31と化粧パネル36とは、接着剤や螺子等の周知の固定手段により接合されて一体とされ、板面が前後方向及び上下方向に沿って配置されている。本実施形態では、化粧パネル36の厚さは15mmであり、下地パネル31は不燃性材料で形成されている。
【0028】
図2は、図1のA-A線断面図である。図3は、図2のB-B線断面図である。
図2及び図3に示すように、横幕板3は、フード2に固定された固定金具(固定部材)5を介して、フード2に固定されている。固定金具5は、前後方向に延びるように配置されている。固定金具5は、横幕板3の前後方向の略全長にわたって配置されている。
【0029】
図4は、固定金具5を斜め前方から見た斜視図である。図5は、固定金具5を斜め後方から見た斜視図である。
図4及び図5に示すように、固定金具5は、固定板部(固定部)51と、外側板部52と、内側板部53と、支持板部(支持部)54と、係止板部(支持部)55と、を有している。
【0030】
図3に示すように、固定板部51は、フード2の上面2uに設置されている。固定板部51は、板状に形成されている。固定板部51は、板厚方向の上下方向に向けて配置されている。
【0031】
図4に示すように、固定板部51には、上下方向に貫通する貫通孔51h,51iが形成されている。貫通孔51hは、固定金具5の前部に配置されている。貫通孔51iは、固定金具5の後部に配置されている。
【0032】
貫通孔51hは、前後方向に長い形状をなしている。図2に示すように、貫通孔51hに螺子51xが挿通されて、フード2の上部に螺合されている。
【0033】
図4に示すように、固定板部51の後端には、後部係止溝(固定側係止部)51gが形成されている。後部係止溝51gは、固定板部51の後端から前方に向かって切り欠かれた形状なしている。換言すると、後部係止溝51gは、後方に向かって開口している。
【0034】
図2及び図3に示すように、フード2の上部には、下部係止螺子(フード側係止部)21xが螺合されている。下部係止螺子21xの頭部及び軸部の上端は、フード2の上面2uから上方に突出している。下部係止螺子21xは、固定金具5の後部係止溝51gの前端に配置されている。換言すると、固定金具5の後部係止溝51gに、下部係止螺子21xが係止されている。これにより、固定金具5の固定板部51は、フード2に固定されている。
【0035】
図4に示すように、固定板部51の前端には、上方に立設された固定壁部56が設けられている。固定壁部56は、板状に形成されている。固定壁部56は、板厚方向の前後方向に向けて配置されている。固定壁部56には、前後方向に貫通する貫通孔56hが形成されている。
【0036】
図3に示すように、外側板部52は、固定板部51の端部(レンジフード100の幅方向の外側の端部)から上方に立設されている。外側板部52は、板状に形成されている。外側板部52は、板厚方向をレンジフード100の幅方向に向けて配置されている。
【0037】
内側板部53は、外側板部52の上端から下方に延びている。内側板部53は、外側板部52におけるレンジフード100の幅方向の内側を向く面に沿って配置されている。内側板部53は、板状に形成されている。内側板部53は、板厚方向をレンジフード100の幅方向に向けて配置されている。
【0038】
支持板部54は、内側板部53の下端からレンジフード100の幅方向の内側に延びている。支持板部54は、板状に形成されている。支持板部54は、板厚方向の上下方向に向けて配置されている。
【0039】
支持板部54には、上下方向に貫通する貫通孔54h,54i(図8参照。以下同じ。)が前後両側に形成されている。前側の貫通孔54hは、平面視で固定板部51の貫通孔51h(図2参照。以下同じ。)と重なった位置に形成されている。貫通孔54hの径は、螺子51x(図2参照。以下同じ。)の頭部の径よりも大きい。後側の貫通孔54iは、平面視で固定板部51の後部係止溝51gの少なくとも一部と重なった位置に形成されている。
【0040】
係止板部55は、支持板部54の端部(レンジフード100の幅方向の内側の端部)から上方に立設されている。係止板部55は、板状に形成されている。係止板部55は、板厚方向をレンジフード100の幅方向に向けて配置されている。
【0041】
図4に示すように、係止板部55には、前部及び後端に、それぞれ上向き壁部55aが設けられている。上向き壁部55aは、係止板部55の上端から上方に延びている。上向き壁部55aの上端部には、前方に延びる前延出壁部55bが設けられている。
【0042】
前延出壁部55bの下端と係止板部55の上端との間には、スライド溝(スライド係止部)55gが形成されている。スライド溝55gは、前方に向かって開口する形状をなしている。
【0043】
図2及び図3に示すように、横幕板3の下地パネル31の内面(レンジフード100の幅方向の内側の面)31aの下部には、複数の段付き螺子(幕板側係止部)31xが螺合されている。段付き螺子31xは、下地パネル31の前部及び後部に設けられている。段付き螺子31xの頭部及び軸部の頭部側の部分は、下地パネル31の内面31aから突出している。換言すると、段付き螺子31xは、横幕板3からレンジフード100の幅方向の内側に向かって突出している。
【0044】
段付き螺子31xは、固定金具5のスライド溝55gの後端に配置されている。換言すると、固定金具5のスライド溝55gに段付き螺子31xが係止されている。
【0045】
図3に示すように、固定金具5の係止板部55と下地パネル31との間に、スペーサー機能を有する絞りワッシャー(スペーサー)32が介在している。段付き螺子31xは、絞りワッシャー32に形成された挿通孔32hに挿通され、下地パネル31及び化粧パネル36にねじ込まれている。換言すると、絞りワッシャー32は、段付き螺子31xとともに下地パネル31及び化粧パネル36に固定されている。
【0046】
絞りワッシャー32は、略円錐台に形成されている。絞りワッシャー32は、下地パネル31側から係止板部55に向かうにしたがって次第に直径が短くなるように形成されている。
【0047】
横幕板3の化粧パネル36の外面(レンジフード100の幅方向の外側の面)36aは、固定金具5の外側板部52の外面52aと略同一平面上に配置されている。本実施形態の化粧パネル36の厚さは、約15mmである。他にも化粧パネルの厚さが約18mmのものもり、化粧パネル36は厚さが薄い方である。絞りワッシャー32の厚さは約3mmであり、絞りワッシャー32は、本実施形態のように化粧パネル36の厚さが薄い(15mm)場合に、スペーサーとして使用するものである。化粧パネル36の厚さが厚い(18mm)場合には、絞りワッシャー32を設けずに、化粧パネル36の外面36aが固定金具5の外側板部52の外面52aと略同一平面上になるように設定されている。
【0048】
支持板部54には、下地材58が配置されている。固定金具5の内側板部53、支持板部54及び係止板部55により囲まれた空間内に、下地材58は配置されている。固定金具5の内側板部53、支持板部54及び係止板部55により囲まれた空間により、下地材58を安定的に設置することができる。本実施形態では、下地材58は、不燃性材料で形成されている。
【0049】
横幕板3は、下地材58上及び固定金具5の外側板部52上に載置されている。このように、横幕板3が載置され、横幕板3の下端部を支持する支持板部54及び横幕板3を係止する係止板部55が、横幕板3を支持している。
【0050】
固定金具5の内側板部53の高さ寸法は、係止板部55の高さ寸法よりも小さく、下地材58の高さ寸法と略同一である。これにより、横幕板3が不燃性材料の下地材58から固定金具5の内側板部53まで横幕板3の厚さ方向にまたがるように配置することができる。
【0051】
次に、前幕板4の構成、及び前幕板4と横幕板3との連結構造について説明する。
図1に示すように、前幕板4は、レンジフード本体1の前方に、レンジフード本体1と間隔を有して配置されている。前幕板4は、板状に形成されている。前幕板4は、板面が幅方向及び上下方向に沿って配置されている。
【0052】
前幕板4の下方には、前金具6が設けられている。前金具6は、前幕板4の幅方向の略全長にわたって配置されている。
【0053】
図2に示すように、前金具6は、フード2上に載置される設置部61と、設置部61から上方に延びる固定部62と、固定部62から前方に延出する支持部63と、を有している。
【0054】
固定部62には、前方から螺子62xが挿通されて、固定金具5の固定壁部56の貫通孔56h(図4参照)に螺合されている。これにより、前金具6と固定金具5とが連結されている。
【0055】
なお、固定金具5の外側板部52の高さ寸法は、前金具6の固定部62の高さと略同一であり、螺子62xによる固定が可能な高さ寸法とされている。また、固定金具5の外側板部52の高さ寸法と前金具6の固定部62の高さ寸法とは略同一であるため、前幕板4の下方の意匠と横幕板3の下方の意匠とを統一することができる。
【0056】
支持部63上には、下地材48が配置されている。本実施形態では、下地材48は、不燃性材料で形成されている。前幕板4は、下地材48上に載置されている。
【0057】
前幕板4と横幕板3とは、幕板連結金具(連結部材)7を介して連結されている。
図6は、横幕板3と前幕板4との連結構造を示す斜視図である。
図6に示すように、横幕板3の下地パネル31には、幕板連結金具7が固定されている。
【0058】
図7は、横幕板3と前幕板4とを連結する幕板連結金具7を示す斜視図である。
図7に示すように、幕板連結金具7は、L字状に形成されている。幕板連結金具7は、第一面部71と、第二面部72と、を有している。幕板連結金具7は、平板状をなす板金を第一面部71と第二面部72との交差部分である折曲部(接続部)73で折曲して形成されている。
【0059】
第一面部71及び第二面部72は、それぞれ板状に形成されている。第一面部71と第二面部72とは、折曲部73で各板面が略直角に交差している。
【0060】
第一面部71及び第二面部72には、それぞれ板厚方向に貫通する螺子孔76及び係止孔77が形成されている。
【0061】
螺子孔76は、図6に示す横幕板3に固定された状態で上下方向に離間して2箇所に形成されている。係止孔77は、2箇所の螺子孔76の間に形成されている。係止孔77は、矩形状に形成されている。
【0062】
図7に示すように、第一面部71の外面71aには、「アツサ15ノトキマエ」の文字及び折曲部73側を指す矢印の絵が記載されている。第二面部72の外面72aには、「アツサ18ノトキマエ」の文字及び折曲部73側を指す矢印の絵が記載されている。
【0063】
幕板連結金具7は、横幕板3の化粧パネル36の厚さが15mmの薄いものと、厚さが18mmの厚いものとで共通で使用可能である。
【0064】
図6に示すように、本実施形態のような化粧パネル36の厚さが15mmの場合には、「アツサ15ノトキマエ」と記載がある第一面部71が前方を向く(前幕板4の内面4bに沿う)ように配置する。横幕板3の化粧パネルの厚さが18mmの場合には、「アツサ18ノトキマエ」と記載がある第二面部72が前方を向く(前幕板4の内面4bに沿う)ように配置する。
【0065】
図7に示すように、第二面部72の角部(折曲部73側と反対側の辺の上下の角部)72cは、第一面部71の角部71cよりも丸く形成されている。施工者が第一面部71と第二面部72との違いを形状から判断できるように、角部71c,72cの形状を異ならせている。
【0066】
折曲部73から第一面部71の係止孔77までの長さをL1とする。折曲部73から第二面部72の係止孔77までの長さをL2とする。L1は、L2よりも長い。本実施形態では、2種類の化粧パネルの厚さの差の寸法に応じて、L1の方がL2よりも3mm長い。
【0067】
図6に示すように、幕板連結金具7は、横幕板3と前幕板4との交差部分の上端部に配置されている。
【0068】
幕板連結金具7は、第一面部71が前幕板4の内面4bに沿って配置されるとともに、第二面部72が横幕板3の下地パネル31の内面31aに沿って配置されている。第二面部72の螺子孔76に螺子76xが挿通されて、下地パネル31に螺合されている。
【0069】
前幕板4の裏面には、係止金具8が設けられている。係止金具8は、螺子8xで前幕板4に固定されている。
【0070】
係止金具8には、後方に向かうにしたがって次第に上方に向かうように延びる係止片(前幕板側係止部)81が設けられている。係止片81の上端部には、下方に延びる抜け止め片82が設けられている。
【0071】
係止金具8の係止片81は、横幕板3に固定された幕板連結金具7の第二面部72の係止孔77に挿通され、係止されている。
【0072】
なお、横幕板3の化粧パネル36の厚さが18mmの場合には、「アツサ18ノトキマエ」と記載がある第二面部72が前方を向く(前幕板4の内面4bに沿う)ように配置して、第一面部71を横幕板3に固定する。前幕板4に固定される係止金具8の位置は、化粧パネルの厚さによらず同じである。化粧パネルの厚さが18mmの場合には、下地パネル31の内面31aが厚さ15mmの場合よりも3mm内方(レンジフード100の幅方向の内側)に配置されるものの、第二面部72のL2は第一面部71のL1よりも3mm短いため、係止金具8の係止片81は、第二面部72の係止孔77に係止可能である。
【0073】
横幕板3の下地パネル31の後端の上端にも、幕板連結金具7が設けられている。幕板連結金具7は、第二面部72が下地パネル31に沿うように螺子76xで固定されている。図2に示すように、第一面部71は、壁部W1に、螺子76xで固定されている。
【0074】
次に、横幕板3をフード2に固定する固定方法及び横幕板3と前幕板4とを連結する連結方法について説明する。
図8は、横幕板3の固定方法の固定部材係止工程を説明する図である。図9は、横幕板3の固定方法の横幕板係止工程を説明する図である。
図8に示すように、フード2の上面2uの後部に、下部係止螺子21xを螺合する。下部係止螺子21xの頭部及び軸部の上端が、フード2の上面2uから突出するようにしておく。
【0075】
次に、固定部材係止工程を行う。
固定金具5を用意して、後部係止溝51g(図5参照)内にフード2に設けられた下部係止螺子21xが配置されるように、固定金具5を前方から後方にスライドさせる。下部係止螺子21xを後部係止溝51gの前端に係止させる。
【0076】
支持板部54の前側の貫通孔54hの上方から、螺子51xを入れて、固定板部51の貫通孔51h(図5参照)に挿通して、フード2に螺合させる。これにより、固定金具5の前後方向の両端部がフード2に固定される。
【0077】
図9に示すように、固定金具5の支持板部54(図8参照)上に、下地材58を設置する。横幕板3の下地パネル31の下部の前部及び後部に、絞りワッシャー32を設ける。段付き螺子31xを、絞りワッシャー32に貫通させて、下地パネル31に螺合させる。段付き螺子31xの頭部及び軸部の頭部側の部分が、下地パネル31の内面31aから突出するようにしておく。なお、横幕板3の上端の前端及び後端には、幕板連結金具7をそれぞれ固定しておく(図6参照)。
【0078】
次に、横幕板係止工程を行う。
横幕板3を下地材58及び固定金具5の外側板部52の上部に載置して、前方から後方にスライドさせて、横幕板3の段付き螺子31xを固定金具5のスライド溝55gの後端に係止させる。これにより、横幕板3が固定金具5に固定される。
【0079】
図2に示すように、横幕板3の後端に設けられた幕板連結金具7を、壁部W1に螺子76xで固定する。
【0080】
次に、前幕板設置工程を行う。
予め、前幕板4の下端部に前金具6を固定しておく。フード2上において、前幕板4が設置される位置の下方に、前金具6を設置する。前金具6の長さ方向の一端と固定金具5の前端とを螺子62xで螺合する。
【0081】
前幕板4の上端には、係止金具8を固定しておく。横幕板3の前端に設けられた幕板連結金具7の係止孔77に、前幕板4に設けられた係止金具8の係止片81を下方から挿入する。係止孔77内で係止片81が上方に移動するように、前幕板4を上方に持ち上げた後、下方に下げて、前幕板4を前金具6に設けられた下地材48上に設置する。前幕板4の係止片81は横幕板3の幕板連結金具7の係止孔77に係止され、前幕板4は横幕板3に連結される。
【0082】
このように構成されたレンジフード100では、フード2の下部係止螺子21xに固定金具5の後部係止溝51gを係止させることで、固定金具5がフード2に係止される。この固定金具5のスライド溝55gに、横幕板3の段付き螺子31xを係止させる。スライド溝55gは前方に向かって開口しているため、段付き螺子31xを係止させる際には、横幕板3を後方に向かってスライドさせれば、段付き螺子31xが固定金具5のスライド溝55gに係止される。よって、横幕板3を後方にスライドさせるだけでよく、横幕板をフード2に螺子止め等する必要がないため、横幕板3をフード2に容易に固定することができる。
【0083】
また、後部係止溝51gは後方に向かって開口する切り欠きであるため、フード2の下部係止螺子21xに固定金具5の後部係止溝51gを係止させる際には、固定金具5を後方に向かってスライドさせれば、フード2から上方に突出する下部係止螺子21xが後部係止溝51gに係止される。よって、固定金具5をフード2に容易に係止させることができる。
【0084】
また、横幕板3の前後方向の両側に段付き螺子31xが設けられているため、横幕板3は前後方向の両側で固定金具5に係止される。よって、横幕板3を固定金具5に安定的に係止させることができる。
【0085】
また、固定金具5の支持板部54が横幕板3の下端部を支持するように、固定金具5は横幕板3の下端部に配置されている。よって、固定金具5のスライド係止溝55gと横幕板3の段付き螺子31xとの係止箇所が横幕板3の下端部であるため、レンジフード100の設置位置が高所であっても、スライド係止溝55gと段付き螺子31xとを係止させる作業がしやすい。
【0086】
また、スライド係止溝55gは支持板部54におけるレンジフード100の幅方向の内側の端部に設けられた係止板部55に形成されているとともに、段付き螺子31xは横幕板3におけるレンジフード100の幅方向の内側の面31aに設けられている。よって、レンジフード100の使用状態において、固定金具5のスライド係止溝55gと横幕板3の段付き螺子31xとの係止箇所が外方から視認されず、外観よく仕上げることができる。
【0087】
また、固定金具5の係止板部55と横幕板3との間には、段付き螺子31xとともに横幕板3に固定されたスペーサー機能を有する絞りワッシャー32が、配置可能とされている。よって、横幕板3の厚さが厚い場合には、絞りワッシャー32を配置せずに段付き螺子31xのみを横幕板3に設け、横幕板3の厚さが薄い場合には、絞りワッシャー32を段付き螺子31xとともに横幕板3に固定する。したがって、横幕板3の厚さに応じて絞りワッシャー32の有無を選択することで、横幕板3の厚さが異なっていても固定金具5を共通で使用することができる。
【0088】
また、横幕板3に固定された幕板連結金具7に対して、前幕板4を係止させれば、前幕板4と横幕板3とが連結される。よって、前幕板4と横幕板3とを、幕板連結金具7を介して容易に連結することができる。
【0089】
また、幕板連結金具7では、折曲部73から第一面部71の係止孔77までの長さL1と折曲部73から第二面部72の係止孔77までの長さL2とは異なっている。横幕板3の厚さが薄い場合には、第一面部71及び第二面部72のうち折曲部73から係止孔77までの長さが長い方(第一面部71)が、前幕板4に沿うように配置して、係止孔77に前幕板4の係止片81を係止させる。横幕板3の厚さが厚い場合には、第一面部71及び第二面部72のうち折曲部73から係止孔77までの長さが短い方(第二面部72)が、前幕板4に沿うように配置して、係止孔77に前幕板4の係止片81を係止させる。このように、幕板連結金具7の向きを変えれば、横幕板3の厚さが違っていても、幕板連結金具7を共通で使用することができるため、部品点数を抑制することができる。
【0090】
また、固定金具5はフード2上に配置され上方から螺子21x,51xで固定されているが、固定金具5上には横幕板3が配置されているため、螺子21x,51xがレンジフード100の外方から見えることがない。また、横幕板3を固定金具5に係止させる段付き螺子31xも、横幕板3の内面31aに設けられているため、段付き螺子31xが外方から見えることがない。よって、螺子21x,51x,31xの露出がなく、レンジフード100の外観を向上させることができる。
【0091】
また、横幕板3は、下地材58上及び固定金具5の外側板部52上に載置されて、固定金具5に係止される構成である。よって、横幕板3の交換の際には、横幕板3を前方にスライドさせれば、横幕板3の段付き螺子31xと固定金具5のスライド溝55gとの係止が解除されて、横幕板3を取り外すことができる。固定金具5はフード2に固定されたままであり、新たな横幕板3を上述の通り設置することができる。よって、固定金具5を共通として、横幕板3のみを交換することができる。
【0092】
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0093】
例えば、上記に示す実施形態では、レンジフード100の幅方向の一方側にのみ横幕板3が配置され、幅方向の他方側には壁部W2が配置されているが、本発明はこれに限られない。レンジフード100の幅方向の両側に、横幕板3が配置される構成であってもよい。
【0094】
また、上記に示す実施形態では、段付き螺子31xが横幕板3の前後方向の両側に設けられているが、本発明はこれに限られず、幕板側係止部が横幕板に1箇所のみ設けられる構成であってもよい。
【0095】
また、上記に示す実施形態では、固定金具5をフード2に対して後方にスライドさせて係止させる構成であるが、本発明はこれに限られず、固定部材をフードの上方等から係止させる構成等であってもよい。
【0096】
また、上記に示す実施形態では、横幕板3と前幕板4とを幕板連結金具7を介して連結する構成であるが、本発明はこれに限られない。横幕板と前幕板とを、螺子等の周知の固定手段で固定してもよい。または、横幕板と前幕板とをフードに設置する前に、予め一体化させておいてもよい。
【0097】
また、上記に示す実施形態では、固定金具5及び幕板連結金具7は、それぞれ横幕板3の厚さが異なる場合でも共通で使用できる構成としているが、本発明はこれに限られず、横幕板の厚さが異なる場合には、それぞれ専用の固定部材及び連結部材を用意する構成であってもよい。
【0098】
また、上記に示す実施形態では、段付き螺子31xが横幕板3からレンジフード100の幅方向の内側に向かって突出しているが、本発明はこれに限られない。幕板側係止部が横幕板から下方やレンジフードの幅方向の外側に向かって突出していて、固定部材には幕板側係止部に対応する位置に前方に向かって開口するスライド係止部が形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…レンジフード本体(排気ファン)
2…フード
3…横幕板
4…前幕板
5…固定金具(固定部材)
6…前金具
7…幕板連結金具(連結部材)
8…係止金具
21x…下部係止螺子(フード側係止部)
31…下地パネル
31x…段付き螺子(幕板側係止部)
32…絞りワッシャー(スペーサー)
36…化粧パネル
51…固定板部(固定部)
51g…後部係止溝(固定側係止部)
54…支持板部(支持部)
55…係止板部(支持部)
55g…スライド溝(スライド係止部)
71…第一面部
72…第二面部
73…折曲部(接続部)
77…係止孔
100…レンジフード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9