IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図1
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図2
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図3
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図4
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図5
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図6
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図7
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図8
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図9
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図10
  • 特許-用紙種類判別装置及び画像形成装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】用紙種類判別装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/14 20060101AFI20220817BHJP
   B65H 5/38 20060101ALI20220817BHJP
   B65H 9/14 20060101ALI20220817BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
B65H7/14
B65H5/38
B65H9/14
G03G15/00 446
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017239846
(22)【出願日】2017-12-14
(65)【公開番号】P2019104624
(43)【公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001900
【氏名又は名称】弁理士法人 ナカジマ知的財産綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】田井 波留香
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-070508(JP,A)
【文献】特開2014-157034(JP,A)
【文献】特開2013-247610(JP,A)
【文献】特開2007-277011(JP,A)
【文献】特開2006-335526(JP,A)
【文献】特開2016-016932(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0154181(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/36
B65H 5/38
B65H 7/00-7/20
B65H 9/00-9/20
B65H 13/00-15/02
B65H 29/52
B65H 43/00-43/08
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を空けて対向配置される第1のガイド面と第2のガイド面との間に形成される用紙搬送経路に沿って用紙を搬送先に案内する案内手段と、
前記用紙搬送経路の途中で、搬送中の用紙に接触することなく、当該用紙の種類を判別する判別手段と、
前記用紙搬送経路の前記判別手段が配設されている位置における、前記第1のガイド面と前記第2のガイド面との間隔方向における当該用紙の位置の変動し得る範囲を規制する規制部材と、を備え、
前記規制部材は、前記第1のガイド面と前記第2のガイド面との何れか一方または両方から対向するガイド面に向かって突出する円弧状の凸部であって、かつ、
前記用紙の紙面垂直方向において対向するイド面または凸部と接触しないように配設されており、
前記判別手段は、発光素子と受光素子とを有し、
前記用紙の反射光量と透過光量との少なくとも一方から当該用紙の種類を判別し、
前記判別手段は、
複数の互いに異なる搬送元から、前記用紙搬送経路の前記判別手段が配設されている位置へ、前記用紙が搬送され得る場合には、前記搬送元の如何に応じて、前記反射光量を補正し、
前記補正後の反射光量を用いて前記用紙の種類を判別する
ことを特徴とする用紙種類判別装置。
【請求項2】
前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との一方において、前記用紙の搬送方向から見て、搬送中の用紙の幅方向において、前記判別手段を挟むように2つ以上配設されている
ことを特徴とする請求項1に記載の用紙種類判別装置。
【請求項3】
前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との一方において、前記用紙の搬送方向において、前記判別手段を挟むように2つ以上設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙種類判別装置。
【請求項4】
前記規制部材は、前記用紙の搬送方向において、前記判別手段よりも上流側に配設されている
ことを特徴とする請求項2に記載の用紙種類判別装置。
【請求項5】
前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との何れにも配設されており、
前記第1のガイド面側に配設された規制部材と、前記第2のガイド面側に配設された規制部材とは、前記用紙の搬送経路を挟んで互いに非接触状態で対向する
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の用紙種類判別装置。
【請求項6】
前記規制部材は、搬送中の用紙の幅方向を回転軸として、搬送中の用紙に従動回転するコロである
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の用紙種類判別装置。
【請求項7】
前記規制部材は、搬送中の用紙の幅方向を回転軸とするローラー部材であって、
少なくとも前記用紙の先頭が前記用紙搬送経路における当該規制部材の配置位置に進入する際に、当該用紙の搬送方向に回転駆動される
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の用紙種類判別装置。
【請求項8】
前記規制部材は、前記用紙の紙面垂直方向において対向する部材と1mm以上離隔している
ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の用紙種類判別装置。
【請求項9】
請求項1から8の何れかに記載の用紙種類判別装置を備え、
該用紙種類判別装置により判別された用紙に対して、画像を形成する画像形成部を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記用紙にトナー像を転写するために、当該用紙の搬送タイミングを調整するレジストローラーを備え、
前記判別手段及び前記規制部材は、前記用紙搬送経路上の前記レジストローラーよりも上流側に配設されている
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙種類判別装置及び画像形成装置に関し、特に、記録シートが薄紙である場合の不具合の発生を抑制しながら、用紙種類の判別精度を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式の画像形成装置においては、さまざまな用紙種類の記録シートを用いて画像形成が実行されるようになっており、例えば、厚紙を用いる場合には記録シートの熱容量が大きくトナー像の熱定着に時間を要するので、普通紙を用いる場合と比較してシステム速度が遅くされる。このように、記録シートの用紙種類に応じて画像形成のしかたを制御しなければならないので、画像形成の開始に先立って記録シートの用紙種類を判別する必要がある。
【0003】
記録シートの用紙種類は、例えば、記録シートを収容する給紙カセットを選択することによって、ユーザーに指定させることができる。しかしながら、ユーザーが選択した給紙カセットにユーザーが指定しようとした用紙種類とは異なる用紙種類の記録シートが収容されている場合には、用紙種類に応じた画像形成を実行することができなくなる恐れがある。また、用紙種類を指定するために給紙カセットに収容されている記録シートの用紙種類を確認しなければならないのではユーザーの利便性に反する。
【0004】
このような問題に対して、記録シートに超音波やレーザー光を照射し、その透過率や反射率を検出することによって用紙種類を自動的に判別する技術が提案されている。このようにすれば、ユーザーの手間を煩わせることなく、用紙種類に応じた適切な画像形成を実行することができる。
【0005】
しかしながら、記録シートの用紙種類に応じて画像形成の制御を切り替えるには多少、時間が必要になるので、単位時間当たりの印刷枚数を減少させることなく画像形成処理の生産性を維持するためには、記録シートが給紙カセットから繰り出されたら直ちに用紙種類を判別するのが望ましい。
【0006】
また、昨今では複数の給紙カセットを備え、更に手差しトレイからも記録シートを給紙することができる複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)が普及している。このような複合機では、記録シートがさまざまな方向からシート搬送経路に進入するため、シート搬送経路内における超音波センサーやフォトセンサーと記録シートとの位置関係が必ずしも一定せず、用紙種類を誤判別するおそれがある。
【0007】
このような問題に対して、シート搬送経路を構成するシートガイドにアーム等の押圧部材を圧接し、圧接状態にあるシートガイドと押圧部材との間に通紙することによって、シート搬送経路内を移動する記録シートをシートガイドに押し付ける対策が提案されている(特許文献1を参照)。このような対策を講じて、シート搬送経路上のセンサー位置で記録シートの搬送位置を規制すれば、センサーと記録シートとの位置関係が安定するので、用紙種類の誤判別を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2016-117560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記対策を施した場合に、記録シートとして腰の弱い薄紙を用いると、押圧部材とシートガイドとの圧接力が強過ぎれば、押圧部材とシートガイドとの間に記録シートが進入できなくなって紙詰まりが発生するおそれがある。紙詰まりが発生すれば、当然ながら、記録シートがセンサー位置まで進むことができないので、用紙種類を判別することができない。
【0010】
一方、押圧部材とシートガイドとの圧接力が弱過ぎると、記録シートとして厚紙を用いた場合、厚紙は腰が強いので、記録シートの搬送位置を十分に規制することができなくなって、用紙種類の誤判別を低減することができない。
【0011】
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、記録シートが薄紙である場合の不具合の発生を抑制しながら、用紙種類の判別精度を向上させることができる用紙種類判別装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る用紙種類判別装置は、間隔を空けて対向配置される第1のガイド面と第2のガイド面との間に形成される用紙搬送経路に沿って用紙を搬送先に案内する案内手段と、前用紙搬送経路の途中で、搬送中の用紙に接触することなく、当該用紙の種類を判別する判別手段と、前記用紙搬送経路の前記判別手段が配設されている位置における、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面との間隔方向における当該用紙の位置の変動し得る範囲を規制する規制部材と、を備え、前記規制部材は、前記第1のガイド面と前記第2のガイド面との何れか一方または両方から対向するガイド面に向かって突出する円弧状の凸部であって、かつ、前記用紙の紙面垂直方向において対向するガイド面または凸部と接触しないように配設されており、前記判別手段は、発光素子と受光素子とを有し、前記用紙の反射光量と透過光量との少なくとも一方から当該用紙の種類を判別し、前記判別手段は、複数の互いに異なる搬送元から、前記用紙搬送経路の前記判別手段が配設されている位置へ、前記用紙が搬送され得る場合には、前記搬送元の如何に応じて、前記反射光量を補正し、前記補正後の反射光量を用いて前記用紙の種類を判別することを特徴とする。
【0013】
この場合において、前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との一方において、前記用紙の搬送方向から見て、搬送中の用紙の幅方向において、前記判別手段を挟むように2つ以上配設されていてもよい。
【0014】
また、前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との一方において、前記用紙の搬送方向において、前記判別手段を挟むように2つ以上設けられていてもよい。
【0015】
また、前記規制部材は、前記用紙の搬送方向において、前記判別手段よりも上流側に配設されていてもよい。
【0016】
また、前記規制部材は、前記第1のガイド面側と前記第2のガイド面側との何れにも配設されており、前記第1のガイド面側に配設された規制部材と、前記第2のガイド面側に配設された規制部材とは、前記用紙の搬送経路を挟んで互いに非接触状態で対向していてもよい。
【0017】
また、前記規制部材は、搬送中の用紙の幅方向を回転軸として、搬送中の用紙に従動回転するコロであるのが望ましい。
【0018】
また、前記規制部材は、搬送中の用紙の幅方向を回転軸とするローラー部材であって、少なくとも前記用紙の先頭が前記用紙搬送経路における当該規制部材の配置位置に進入する際に、当該用紙の搬送方向に回転駆動されてもよい。
【0019】
また、前記規制部材は、前記用紙の紙面垂直方向において対向する部材と1mm以上離隔していれば好適である。
【0022】
また、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る用紙種類判別装置を備え、該用紙種類判別装置により判別された用紙に対して、画像を形成する画像形成部を備えることを特徴とする。この場合において、前記用紙にトナー像を転写するために、当該用紙の搬送タイミングを調整するレジストローラーを備え、前記判別手段及び前記規制部材は、前記用紙搬送経路上の前記レジストローラーよりも上流側に配設されているのが望ましい。
【発明の効果】
【0023】
このようにすれば、規制部材が用紙の紙面垂直方向において対向する部材と接触しないように配設されているので、記録シートが薄紙であっても紙詰まり等の不具合の発生を抑制しながら、用紙種類の判別精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す図である。
図2】記録シートSの搬送状態を規制するための構成を示す図である。
図3】フォトセンサー201の構成を説明する図である。
図4】(a)は第1センサー201tの外観斜視図であり、(b)は第2センサー201rとコロ200との外観斜視図である。
図5】(a)は第1センサー201tから記録シートSまでの距離が近い場合の受光状態を例示し、(b)は第1センサー201tから記録シートSまでの距離が遠い場合の受光状態を例示する。
図6】制御部の主要な構成を示すブロック図である。
図7】用紙種類判別処理を説明するフローチャートである。
図8】(a)は第2センサー201rと円筒状凸部との外観斜視図であり、(b)は第2センサー201rと円弧状リブ部との外観斜視図である。
図9】(a)はシート搬送方向における上流側にコロ900を配置した図であり、(b)はシート搬送方向における上流側と下流側の両方にコロ900を配置した場合における4つの配置パターンを示す図である。
図10】ガイド面202r側にコロ200に加えてガイド面202t側にもコロ1000を配設した図である。
図11】記録シートSの繰り出し元に応じて受光量を補正する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る用紙種類判別装置及び画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、いわゆるタンデム方式でカラー画像を形成する複写装置であって、画像形成ユニット100と画像読み取りユニット150とから構成されている。画像読み取りユニット150は、図示しない原稿台ガラス上に載置された原稿や、図示しない自動原稿搬送装置(ADF: Automatic Document Feeder)によって搬送される原稿から画像を光学的に読み取り、RGB(Red Green Blue)の三原色に分解してカラー画像データを生成する。
【0027】
画像形成ユニット100は制御部120を備えている。制御部120は、画像読み取りユニット150が生成したカラー画像データに対して画像処理を施したり、当該カラー画像データを用いて、画像形成ユニット100にカラー画像形成処理を実行させたりする。制御部120は、パーソナルコンピューター(PC: Personal Computer)等の外部装置から印刷ジョブを受け付けて画像形成処理を実行してもよい。
【0028】
画像形成処理は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(ブラック)の各色のトナー像を4つのイメージングユニット130Y、130M、130C及び130Kが形成することによって実行される。イメージングユニット130Y、130M、130C及び130Kは、それぞれ感光体ドラム131Y、131M、131C及び131K、レーザー走査光学ユニット132Y、132M、132C及び132K、現像ユニット133Y、133M、133C及び133K及び図示しない帯電ユニットやクリーニングユニットを備えている。
【0029】
帯電ユニットは感光体ドラム131Y、131M、131C及び131Kの外周面を一様に帯電させ、レーザー走査光学ユニット132Y、132M、132C及び132Kは、色成分毎のデジタル画像データに応じて変調したレーザー光を感光体ドラム131Y、131M、131C及び131Kの外周面に照射することによって静電潜像を形成する。
【0030】
現像ユニット133Y、133M、133C及び133KはYMCK各色のトナーを供給することによって、静電潜像を顕像化し、YMCK各色のトナー像を形成する。イメージングユニット130Y、130M、130C及び130Kは中間転写ベルト121の直下に中間転写ベルト121に沿って配置されている。
【0031】
中間転写ベルト121を挟んで感光体ドラム131Y、131M、131C及び131Kに対向する位置には1次転写ローラー134Y、134M、134C及び134Kが配設されている。1次転写ローラー134Y、134M、134C及び134Kには1次転写電圧が印加されており、この1次転写電圧によって感光体ドラム131Y、131M、131C及び131Kが担持するトナー像が中間転写ベルト121上で互いに重なり合うように静電転写され(1次転写)、カラートナー像が形成される。
【0032】
中間転写ベルト121は、無端状のベルトであって、駆動ローラー122、柔道ローラー123及び1次転写ローラー134Y、134M、134C及び134Kに張架されている。中間転写ベルト121は、モーター124が駆動ローラー122を回転駆動することによって矢印A方向に回転走行する。駆動ローラー122には中間転写ベルト121を挟んで2次転写ローラー125が圧接しており、これによって2次転写ニップ126が形成される。
【0033】
画像形成ユニット100の下段には、記録シートSを積層して収容する給紙カセット141a、141bが設置されている。給紙ローラー142a、142bはそれぞれ給紙カセット141a、141bから記録シートSを繰り出す。このシート繰り出しの際に、捌きローラー143a、143bは記録シートSの重送を防止する。
【0034】
給紙カセット141a、141bから繰り出された記録シートSは、それぞれシート搬送経路211a、211bを経由してシート搬送経路145へ搬送される。不図示の手差しトレイから供給された記録シートSは、手差しローラー213によってシート搬送経路212からシート搬送経路145へ搬送される。このようにして、記録シートSは、レジストローラー対144に達すると、停止中のレジストローラー対144に突き当たりループを形成することによって、スキュー補正される。
【0035】
その後、中間転写ベルト121の回転走行によってカラートナー像が2次転写ニップ126まで搬送されるのにタイミングを合わせて、レジストローラー対144が回転を開始することによって、記録シートSが2次転写ニップ126へ搬送される。2次転写ローラー125には2次転写電圧が印加されており、中間転写ベルト121から記録シートSへカラートナー像が静電転写される(2次転写)。
【0036】
2次転写後、中間転写ベルト121上に残留するトナーは、クリーニング装置135によって掻き取られ、廃棄される。記録シートSは、定着ユニット25へ搬送される。定着ユニット25は、加熱ローラー136、定着ベルト137、定着ローラー138及び加圧ローラー139を備えている。加熱ローラー136は不図示のヒーターによって昇温し、定着ベルト137を定着温度まで加熱する。
【0037】
定着ベルト137は、無端状のベルトであり、定着ローラー138に従動して回転走行する。定着ローラー138は、不図示のモーターによって回転駆動される。加圧ローラー139は、定着ベルト137を挟んで定着ローラー138に圧接することによって、定着ニップを形成する。記録シートSは、定着ニップを通過する際に、カラートナー像を熱融着される。
【0038】
定着後、記録シートSは、排出ローラー128によって画像形成ユニット100上方の排紙トレイ129上に排出される。なお、両面印刷を行う場合には、記録シートSは、排出ローラー128によってシート搬送方向を反転され、爪221によってシート反転経路146へ搬送された後、搬送ローラー対223、224によって、レジストローラー対144まで搬送される。その後、2次転写ニップ126において裏面にカラートナー像を2次転写される。
【0039】
その他、画像形成ユニット100は、操作パネル140を備えており、画像形成装置1のユーザーに対して情報の提示を行ったり、指示入力を受け付けたりする。
[2]用紙種類を判別するための構成
次に、用紙種類を判別するための構成について説明する。
【0040】
図2に示すように、3つのシート搬送経路211a、211b及び212が合流して1つのシート搬送経路145になる位置には、制御部120が記録シートSの用紙種類を判別するために用いるフォトセンサー201が配設されている。記録シートSのスキュー補正のためにループを形成できるようするために、フォトセンサー201の配設位置は、シート搬送経路145におけるレジストローラー対144よりも上流側であり、また、シート反転経路146がシート搬送経路145に合流する位置よりも上流側である。
【0041】
フォトセンサー201は、図3に示すように、発光素子301と受光素子302とからなる第1センサー201tと、受光素子303のみからなる第2センサー201rとを対向させて配置したものである。発光素子301としては、例えば、LED(light Emitting Diode)を用いることができる。また、受光素子302、303としては、例えば、フォトダイオードを使用すればよい。
【0042】
以下においては、第1センサー201tの発光素子301の出射光が第1センサー201tから第2センサー201rの受光素子303に至る光路上の記録シートSの通過位置310をシート検出位置310という。
【0043】
フォトセンサー201は、記録シートS毎に、当該記録シートSの先端がシート検出位置310を通過してから、レジストローラー対144に達するまでの間に、第1センサー201tの受光素子302を用いて出射光の記録シートSによる反射光量を複数回、検出する。制御部120は、反射光量の検出値を参照して平均値を求める。
【0044】
同様に、フォトセンサー201は、記録シートS毎に、当該記録シートSの先端がシート検出位置310を通過してから、レジストローラー対144に達するまでの間に、第2センサー201tの受光素子303を用いて出射光の記録シートSによる透過光量を複数回、検出する。制御部120は、透過光量の検出値を参照して平均値を求める。
【0045】
制御部120は、反射光量の平均値と透過光量の平均値とから用紙種類を判別する。
【0046】
図4(a)は、第2センサー201t側から第1センサー201rを見た図である。第1センサー201tは、その表面がガイド面202tと面一になるように配設されている。第1センサー201tの正面には、記録シートSに向かって光を出射するように発光素子301が配置されており、受光素子302は記録シートSからの反射光を迎え入れるように配置されている。
【0047】
図4(b)は、第1センサー201t側から第2センサー201rを見た図である。第2センサー201rは、その表面がガイド面202rと面一になるように配設されている。第2センサー201rの正面には、記録シートSの透過光を迎え入れるように受光素子302が配置されている。
【0048】
記録シートSの幅方向(記録シートSの紙面内で搬送方向に直交する方向。以下、「CD方向」という。)における第2センサー201rの両隣にはコロ200が、ガイド面202rから突出するように配設されている。コロ200の回転軸はCD方向に平行になっている。ガイド面202rに対向するガイド面202tとコロ200との間には間隙202gが設けられている。
【0049】
ガイド面202tとコロ200との間隙202gの大きさは1mm以上になっており、かつ、搬送中の記録シートSに従動してコロ200が回転するので、記録シートSが腰の弱い薄紙であっても、ガイド面202tとコロ200との間を容易に通過することができる。更に、コロ200は、CD方向において、記録シートSのCD方向両端部にまでは達しておらず、第2センサー201rの近傍のみで記録シートSの搬送位置を規制し、CD方向におけるコロ200よりも外側においては記録シートSに干渉しない。この意味においても、コロ200は薄紙の搬送を妨げない。
【0050】
本実施の形態において、コロ200のCD方向における長さ(以下、「CD長」という。)はいずれも1cmであるが、コロ200のCD長は1cmに限定されないのは言うまでもなく、他の長さであってもよい。
【0051】
このような構成において、給紙カセット141aからシート搬送経路211aに繰り出された記録シートSは、シート搬送経路145に進入すると、記録シートSそのものの腰の強さによってガイド面202rに当接し、ガイド面202rに沿ってレジストローラー対144へ向かう。ただし、記録シートSの紙面のうち、CD方向におけるフォトセンサー201近傍の領域については、コロ200によって、ガイド面202t側へ押しやられる。このようにして、給紙カセット141aから繰り出された記録シートSの搬送位置が第1センサー201t寄りに規制される。
【0052】
給紙カセット141bからシート搬送経路211bに繰り出された記録シートSは、シート搬送経路211bのほぼ延長上にシート搬送経路145があるため、記録シートSがガイド面202r側に寄って搬送されるか、ガイド面202t側に寄って搬送されるかが一定しない。ただし、記録シートSの紙面のうち、CD方向におけるフォトセンサー201近傍の領域については、コロ200によって、ガイド面202t側へ押しやられるので、搬送位置の変動幅が規制される。
【0053】
手差しトレイからシート搬送経路212に繰り出された記録シートSは、シート搬送経路145に進入すると、記録シートSそのものの腰の強さによってガイド面202tに当接し、ガイド面202tに沿ってレジストローラー対144へ向かう。このため、記録シートSは、コロ200に規制されるまでもなく、ガイド面202t側を進行する。
【0054】
なお、いずれの場合も、ガイド面202tとコロ200との間には間隙が設けられているので、記録シートSはコロ200に妨げられることなく、レジストローラー対144へ向かって進行することができる。なお、コロ200は、シート搬送経路145におけるレジストローラー対144よりも上流側であって、かつシート反転経路146がシート搬送経路145に合流する位置よりも上流側に配設されている。
【0055】
また、発光素子301の出射ビームは、発光素子301から遠ざかるにつれてビーム径が大きくなるので、第1センサー201tと記録シートSとの距離が小さいと、図5(a)に示すように、受光素子302に入射するビーム径が小さくなり、単位面積当たりの受光量が多くなる。一方、第1センサー201tと記録シートSとの距離が大きいと、図5(b)に示すように、受光素子302に入射するビーム径が大きくなり、単位面積当たりの受光量が少なくなる。また、ビーム径が、受光素子302の受光領域よりも大きくなると、受光領域からはみ出した部分は受光されず、受光量が全体として少なくなってしまう。
【0056】
これに対して、コロ200を設けることによって、第1センサー201tと記録シートSとの距離の変動幅が小さくなるので、受光素子302の受光量が安定して用紙種類の検出精度が向上する。
[3]用紙種類を判別するための処理
次に、用紙種類を判別するために制御部120が実行する処理について説明する。
【0057】
図6に示すように、制御部120は、CPU(Central Processing Unit)600、ROM(Read Only Memory)601、RAM(Random Access Memory)602等を備えている。画像形成装置1に電源が投入されると、CPU600はROM601からブートプログラムを読み出して起動し、RAM602を作業用記憶領域として、HDD(Hard Disk Drive)603から読み出して、OS(Operating System)や制御プログラムを実行する。
【0058】
また、CPU600は、タイマー604を用いて計時し、処理を実行するタイミングを決定する。CPU600は、NIC(Network Interface Card)605を用いて、LAN(Local Area Network)等を経由して、PC(Personal Computer)等の外部装置と相互に通信する。これによって、CPU600は外部装置から印刷ジョブを受け付けて、受け付けた印刷ジョブを実行したりする。
【0059】
CPU600には発光素子301及び受光素子302、303が接続されており、CPU600は発光素子301の点消灯を制御したり、受光素子302、303の検出信号を参照したりする。
【0060】
記録シートSについて1枚ずつ用紙種類を判別するために、CPU600は、個々の記録シートSに対して図7に示すような処理を実行する。まず、CPU600は、給紙カセット141a、141b及び手差しトレイの何れかから記録シートSを1枚繰り出すとともに(S701)、第1センサー201tの発光素子301を点灯し(S702)、第2センサー201rの受光素子303の受光量を監視する(S703)。
【0061】
その後、受光素子303の受光量が低下することによって、記録シートSの先端がシート検出位置310に達したのを検出したら(S704:YES)、受光素子302、303の受光量を参照した回数を表す作業用変数nの値を0に初期化すると共に(S705)、タイマー604をセットして、時間Pが経過するごとにCPU600にタイマー割り込みを発生させる(S706)。例えば、受光素子302、303の受光量をN回参照して平均値を求める場合には、記録シートSの先端がシート検出位置310に達してから、レジストローラー対144に達するまでの時間をTとすると、
P = T÷N …(1)
のように、時間Pを算出すればよい。
【0062】
その後、タイマー割り込みの発生によってタイムアウトを検出したら(S707:YES)、受光素子302、303の受光量を参照して、(S708)、当該受光素子302の受光量である反射光量と、受光素子303の受光量である透過光量とをRAM602に記録すると共に(S709)、作業用変数nの値を1だけ増加させる(S710)。作業用変数nの値が所定の試行回数N未満である場合には、(S711:NO)、ステップS707へ進んで上記の処理を繰り返す。
【0063】
作業用変数nの値が所定の試行回数N以上である場合には(S711:YES)、更なるタイマー割り込みが発生しないようにタイマー604をリセットし(S712)、RAM602からN個の反射光量とN個の透過光量とを読み出して(S713)、それぞれの平均値を算出する(S714)。その後、反射光量の平均値と透過光量の平均値とから用紙種類を判別して(S715)、処理を終了する。
[4]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(4-1)上記実施の形態においては、ガイド面202rにコロ200を配設する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、コロ200に代えて、CD方向から見て円弧状の凸部を設けてもよい。また、円弧状の凸部は、図8(a)に示すようにガイド面202r上に設けられた円筒面801であってもよいし、図8(b)に示すように円弧状のリブ部802であってもよい。
【0064】
ガイド面202r上に設けられたCD方向から見て円弧状の凸部が、記録シートSに従動して回転するか否かに関わらず、シート検出位置310を通過中の記録シートSの紙面垂直方向(ガイド面202t、202rの間隙202g方向)における変位幅を規制することができれば、本発明の効果を得ることができる。
【0065】
なお、円弧状の凸部はガイド面202t、202rとは別体であってもよいし、一体成形されていてもよい。
(4-2)上記実施の形態においては、第2センサー201rのCD方向における両隣にコロ200を配設する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
【0066】
例えば、図9(a)に示すように、シート搬送方向における第2センサー201rよりも上流側にコロ等の凸部900を配設してもよい。
【0067】
また、シート搬送方向における第2センサー201rよりも上流側だけでなく、これに加えてシート搬送方向における第2センサー201rよりも下流側にもコロ等の凸部を設けてもよい。例えば、図9(b-1)に示すパターン1では、CD長が第2センサー201rよりも長くなっている凸部901が、第2センサー201rを挟んでシート搬送方向における上流側と下流側とに配設されている。このようにすれば、記録シートSの紙面垂直方向における変位幅を確実に規制することができる。
【0068】
また、図9(b-2)に示すパターン2では、いずれの凸部902もCD長が第2センサー201rのCD長以下になっている。また、シート搬送方向における第2センサー201rの上流側にはCD方向隣り合って2つの凸部902が配設されているのに対して、シート搬送方向における第2センサー201rの下流側には、CD方向において第2センサー201rと同じ位置に凸部902が1つだけ配設されている。
【0069】
このようにすれば、上記図9(a)と比較して、凸部902と記録シートSとの接触面積が、凸部901と記録シートSとの接触面積よりも小さいので、記録シートSを搬送する際に発生する摩擦抵抗を小さくすることができる。従って、記録シートSをより円滑に搬送することができる。
【0070】
図9(b-3)に示すパターン3では、凸部903の配置が、図9(b-2)における凸部902の配置と、シート搬送方向における上流側と下流側とで反対になっている。このようにしても、図9(b-2)と同様に効果を得ることができる。
【0071】
更に、図9(b-4)に示すパターン4では、図9(a)に示す凸部900をそれぞれ、CD方向に隣り合う2つの凸部904で置き換えた構成になっている。このようにしても、記録シートSと凸部との摩擦抵抗を低減することができるので、図9(a)の場合と比較して記録シートSをより円滑に搬送することができる。また、図9(b-2)、(b-3)の場合と比較して、より確実に記録シートSの紙面垂直方向における変位幅を低減することができる。
(4-3)上記実施の形態においては、コロ200がガイド面202r側に設けられている場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、コロをガイド面202t側に配設しても本発明の効果は同じである。更に、図10に示すように、コロ200をガイド面202r側に設けるのに加えて、コロ1000をガイド面202t側であって、コロ200と一定の間隔202gを空けた位置に設けてもよい。
【0072】
シート検出位置310においてはシート搬送経路145上の他の箇所と比較して、記録シートSの紙面垂直方向における経路幅が狭くなっているので、記録シートSとガイド面202t、202rとの間、並びに記録シートSと凸部との間で摩擦抵抗が発生し易いので、記録シートSが円滑に搬送されず、紙詰まりが発生する恐れがある。
【0073】
これに対して、ガイド面202t、202rの両方にコロを設ければ、コロ200、1000は記録シートSの進行に従動して回転するので、記録シートSがシート検出位置310を通過する際の摩擦抵抗を小さく抑えて、記録シートSの搬送を円滑化し、紙詰まりを防止することができる。
(4-4)上記実施の形態においては、受光素子302、303が検出した受光量の平均値をそのまま使用して、用紙種類を判別する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
【0074】
図5に示すように、第1センサー201tと記録シートSとの距離が変動すると、第1センサー201tの受光素子301が受光するビームの径や単位面積当たりの光量が変動する。本発明においては、記録シートSが薄紙である場合の不具合を防止するために、コロ200がガイド面202tに当接しないように配設されているため、第1センサー201tと記録シートSとの距離の変動幅を完全に無くすことはできない。
【0075】
これに対して、給紙カセット141a、141b及び手差しトレイの何れから記録シートSが繰り出されるかによって、シート検出位置310における記録シートSと第1センサー201tとの距離に一定の傾向が認められることから、この傾向に着目すれば用紙種類の判別精度をさらに向上させることができる。
【0076】
上述のように、給紙カセット141aから繰り出された記録シートSはガイド面202rに沿って搬送される傾向がある。このため、シート検出位置310においては、第1センサー201tから記録シートSまでの距離が大きくなる傾向があり、従って、第1センサー201tの受光素子302が検出する受光量は少なくなる傾向がある。
【0077】
一方、手差しトレイから繰り出された記録シートSはガイド面202tに沿って搬送される傾向があるため、上記と同様に理由から、第1センサー201tの受光素子302が検出する受光量が多くなる傾向がある。なお、給紙カセット141bから繰り出された記録シートSについては、上記実施の形態に係る画像形成装置においては、一定の傾向は認め難い。
【0078】
このような知見に基づいて、図11に示すように、図7におけるステップS714とステップS715との間においてステップS1100の処理を実行する。具体的には、反射光量の平均値を求めた後(S714)、当該平均値に対して、記録シートSの繰り出し元に応じた補正係数Cを乗算して、新たな平均値とする(S705)。
【0079】
記録シートSが給紙カセット141aから繰り出された場合には、受光素子302が検出する反射光量は少なくなる傾向があるので、補正係数Cとして1よりも大きい数が平均値に乗算される。また、記録シートSが手差しトレイから繰り出された場合には、受光素子302が検出する反射光量が多くなる傾向があるので、補正係数Cとして1よりも小さい数が平均値に乗算される。
【0080】
補正係数Cの具体的な値は、受光素子302の受光面からガイド面202tまでの距離、並びに受光素子302の受光面からコロ200の記録シートSに当接する箇所までの距離に応じて、決定するのが望ましい。
【0081】
なお、反射光量の検出値の平均値を求めてから補正係数Cを乗算しても、反射光量の検出値に補正係数Cを乗算してからその平均値を求めても、平均値の補正という意味において演算結果は同じである。
【0082】
このように、シート検出位置310における記録シートSの通過位置の傾向に応じて反射光量の平均値を補正すれば、記録シートSが薄紙である場合の不具合の防止しながら、用紙種類の判別精度をさらに向上させることができる。
【0083】
なお、受光素子303が受光する透過光量については、記録シートSの通過位置に関わらず一定の割合で減衰する。このため、反射光量の平均値とは異なって、記録シートSの繰り出し元に応じた記録シートSの通過位置の変化に応じて透過光量の平均値を補正する必要はない。
(4-5)上記実施の形態においては、給紙カセット141a、141b及び手差しトレイのように、記録シートSの繰り出し元が3つである場合を例にとって説明したが、記録シートSの繰り出し元が2つ以下であっても、4つ以上であっても、本発明の効果は同じである。
(4-6)上記実施の形態においては、コロ200を用いて記録シートSの搬送位置を規制する場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、コロ200に代えて搬送ローラーを配設して、当該搬送ローラーを記録シートSの搬送方向に回転させてもよい。搬送ローラーはガイド面202t、202rの少なくとも一方に配設すればよい。
【0084】
コロ200と同様に、搬送ローラーは、搬送中の記録シートSの紙面垂直方向において対向するガイド面202t、202r及び搬送ローラーと離隔して配設すれば、記録シートSが薄紙である場合における紙詰まり等の不具合を防止する都合上、更に好適である。記録シートSの搬送位置を規制する部材として搬送ローラーを用いれば、搬送中の記録シートSに対して搬送方向とは反対向きのストレスが加わらないので、記録シートSが薄紙である場合の不具合を更に確実に防止することができる。
(4-7)上記実施の形態においては、画像形成装置1がタンデム方式でカラー画像を形成する複写装置である場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム方式以外の方式でカラー画像を形成する複写装置であってもよいし、モノクロ画像のみを形成する複写装置であってもよい。また、画像読み取りユニット150を備えていないプリンター装置や、ファクシミリ通信機能を有するファクシミリ装置といった単機能、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明に係る用紙種類判別装置及び画像形成装置は、記録シートが薄紙である場合の不具合の発生を抑制しながら、用紙種類の判別精度を向上させることができる装置として有用である。
【符号の説明】
【0086】
S………………………記録シート
1………………………画像形成装置
100…………………画像形成ユニット
120…………………制御部
145…………………シート搬送経路
200…………………コロ
201…………………フォトセンサー
201t………………第1センサー
201r………………第2センサー
202g………………間隙
202t、202r…ガイド面
211a、211b…シート搬送経路
212…………………シート搬送経路
301…………………発光素子
302、303………受光素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11