(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】かごドアの脱落防止構造
(51)【国際特許分類】
B66B 13/30 20060101AFI20220818BHJP
【FI】
B66B13/30 E
(21)【出願番号】P 2020207530
(22)【出願日】2020-12-15
【審査請求日】2020-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】柏倉 寛
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-026053(JP,A)
【文献】特開2007-099452(JP,A)
【文献】特開2012-188216(JP,A)
【文献】特開2020-158219(JP,A)
【文献】特開2001-233574(JP,A)
【文献】特開2004-315107(JP,A)
【文献】特開2018-002440(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111573485(CN,A)
【文献】中国実用新案第209922689(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/00-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごドアに取り付けられる第一下側ローラーであって、前記かごドアの開閉動作をガイドするドアレールの下面に対向し且つ当接可能な位置に配置される第一下側ローラーと、
前記第一下側ローラーが取り付けられるかごドアと同じかごドアに取り付けられる第二下側ローラーであって、前記第一下側ローラーよりも下方側に配置される第二下側ローラーと、
前記第二下側ローラーに対して上方で対向し且つ当接可能な位置に配置された状態でかご本体に取り付けられるサブレールであって、前記かごドアの開閉方向に沿って延びるサブレールと、を備える、
かごドアの脱落防止構造。
【請求項2】
前記開閉方向における前記かごドアの一端側には、前記第一下側ローラー又は前記第二下側ローラーのうちの一方が配置され、
前記開閉方向における前記かごドアの他端側には、前記第一下側ローラー又は前記第二下側ローラーのうちの他方が配置される、
請求項1に記載のかごドアの脱落防止構造。
【請求項3】
前記第二下側ローラーと前記サブレールは、前記かご本体の出入口を通る出入方向のうち、該出入口を通じて前記かご本体の内部に向かう入方向で、前記第一下側ローラーからずれた位置に配置される、
請求項1又は請求項2に記載のかごドアの脱落防止構造。
【請求項4】
前記第一下側ローラーと前記第二下側ローラーは、前記出入方向において互いに位置ずれするように配置された複数のかごドアのうち、前記出入方向において最も外側に配置されるかごドアよりも、前記出入方向において前記入方向側に配置されるかごドアに設置される、
請求項3に記載のかごドアの脱落防止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータのかごドアの脱落防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上記かごドアの脱落防止構造として、例えば、特許文献1の
図1に図示されているような、ドアハンガーに取り付けられる第一ローラーであって、ドアレールの下端面の下側に配置される第一ローラーを備えた脱落防止装置が知られている。
【0003】
かかる脱落防止装置は、かごドアがかごの出入口の開閉動作時に傾き始めると、第一ローラーがドアレールの下端面に接触するため、かごドアが傾く範囲を規制することによって、かごドアがかごから外れてしまうこと(かごドアの脱落)を防止できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の脱落防止装置であってもかごドアの脱落を防止することはできるが、その一方で、かごドアの傾きをより小さな範囲内に抑えることによって、かごドアの脱落を防止する性能を高めることも望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、かごドアの脱落をより確実に防止できるかごドアの脱落防止構造の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のかごドアの脱落防止構造は、
かごドアの開閉動作をガイドするドアレールの下面に対向し且つ当接可能な位置に配置される第一下側ローラーと、
前記第一下側ローラーよりも下方側に配置される第二下側ローラーと、
前記第二下側ローラーに対して上方で対向し且つ当接可能な位置に配置された状態でかご本体に取り付けられるサブレールであって、前記かごドアの開閉方向に沿って延びるサブレールと、を備える。
【0008】
上記構成のかごドアの脱落防止構造によれば、互いに当接可能となるように対向配置されている第一ローラーとドアレールとは別に、第一下側ローラー及びドアレールから下方側に離れた場所で、互いに当接可能となるように対向配置されている第二下側ローラーとサブレールが配置されているため、かごドアが傾き動作をとったときに、第一ローラーがドアレールに当接し且つ第二ローラーもサブレールに当接した状態になりやすい。
【0009】
そのため、上記構成のかごドアの脱落防止構造では、上下方向に離れた位置でドアの傾き動作に対する抗力を生じさせることによってかごの傾きを抑えやすくすることができ、これにより、かごドアの脱落を防止する効果が高まるようになっている。
【0010】
また、本発明のかごドアの脱落防止構造では、
前記開閉方向における前記かごドアの一端側には、前記第一下側ローラー又は前記第二下側ローラーのうちの一方が配置され、
前記開閉方向における前記かごドアの他端側には、前記第一下側ローラー又は前記第二下側ローラーのうちの他方が配置される、ようにしてもよい。
【0011】
このようにすれば、かごドアの開動作時においても、閉動作時においても、かごドアが傾き動作をとったときに、開閉方向におけるかごドアの一端側と他端側とで傾き動作に対する抗力を生じさせることができるため、かごドアの傾きを抑える効果が高まる。
【0012】
本発明のかごドアの脱落防止構造において、
前記第二下側ローラーと前記サブレールは、前記かご本体の出入口を通る出入方向のうち、該出入口を通じて前記かご本体の内部に向かう入方向で、前記第一下側ローラーからずれた位置に配置される、ようにしてもよい。
【0013】
上記構成のかごドアの脱落防止構造によれば、第一下側ローラーとドアレールとの当接位置から前記入方向側にずれた位置で第二下側ローラーとサブレールとが当接するため、かごドアが前記入方向とは反対側(かご本体の出入口を通る出入方向のうち、該出入口を通じて前記かご本体の内部から外部に向かう方向)に傾き難くなる。
【0014】
この場合、
前記第一下側ローラーと前記第二下側ローラーは、前記出入方向において互いに位置ずれするように配置された複数のかごドアのうち、前記出入方向において最も外側に配置されるかごドアよりも、前記出入方向において前記入方向側に配置されるかごドアに設置される、ようにしてもよい。
【0015】
このようにすれば、第一下側ローラーと第二下側ローラーが配置されているかごドアが、自身よりも外側に配置されているかごドアに干渉してしまうことを抑えることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のかごドアの脱落防止構造は、かごドアの脱落をより確実に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るかごドアの脱落防止構造が設けられたかご装置の正面図である。
【
図2】
図2は、同実施形態に係るかごドアの脱落防止構造が設置されているかご装置を側面から見た状態の要部拡大図である。
【
図3】
図3は、同実施形態に係るかごドアの脱落防止構造が設置されているかごの概要図である。
【
図4】
図4は、同実施形態に係るかごドアの脱落防止構造が設置されているかごドアの説明図であって、かご本体の出入口が開かれている状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態にかかるかごドアの脱落防止構造(以下、脱落防止構造と称する)について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、
図1に示すように、脱落防止構造5が設置されているかご装置1の説明を行う。
【0019】
かご装置1は、
図3に示すように、人が出入りするための出入口20が形成されているかご本体2と、かごの出入口20を開閉するかごドア3と、かごドア3の開閉動作をガイドするガイド構造4であって、かごドア3がスライドする方向に沿って延びるドアレール40を有するガイド構造4と、かごドア3の脱落を防止するための脱落防止構造5と、を備えている。
【0020】
なお、本実施形態では、かごドア3がスライドする方向を開閉方向と称し、出入口20を通ってかご本体2に出入りする方向を出入方向と称する。
【0021】
また、開閉方向のうち、出入口20を開く際にかごドア3がスライドする方向を開方向と称し、出入口20を閉じる際にかごドア3がスライドする方向を閉方向と称する。
【0022】
さらに、出入方向のうち出入口20を通じてかご本体2の外部から内部に向かう方向を入方向、出入口20を通じてかご本体2の内部から外部に向かう方向を出方向、と称する。
【0023】
本実施形態のかご装置1は、出入口20の開動作時、及び閉動作時において同方向にスライドする一対のかごドア3を備えている。なお、この一対のかごドア3は、いわゆる、サイドオープンタイプのかごドア3である。
【0024】
また、一対のかごドア3は、前記出入方向において互いにずれた位置に配置されており、出入口20を開いている状態においては、前記出入方向において互いに重なるように配置される。
【0025】
なお、本実施形態では、前記出入方向において外側(乗り場側)に配置されているかごドア3がいわゆるファーストドアであり、前記出入方向において内側(かご本体2側)に配置されているかごドア3がいわゆるスロードアである。
【0026】
出入口20の開閉動作時においては、ファーストドアがスロードアよりも早い速度でスライドするようになっている。また、ファーストドアであるかごドア3は、出入口20が開かれている状態において、スロードアであるかごドア3に対して前記出方向にずれた位置でスロードアであるかごドア3に重なるように配置される。
【0027】
かごドア3は、
図1に示すように、板状のドアパネル30と、ドアパネル30の上端部に取り付けられ且つドアレール40によって前記開閉方向に案内されるように構成される被案内部31と、を有する。
【0028】
被案内部31は、ドアパネル30の上端部に取り付けられた状態でドアパネル30の上端部から上方に向かって延出するように構成された延出フレーム310と、延出フレーム310の上端部に固定されているドアハンガー311と、ドアハンガー311に取り付けられた状態でドアレール40の上面に掛止される掛止ローラー312と、を有する。
【0029】
本実施形態のドアハンガー311は、延出フレーム310を介してドアパネル30の上端部に固定されているが、例えば、ドアパネル30の上端部に対して直接的に固定されていてもよい。すなわち、ドアハンガー311は、ドアパネル30の上端部に対して直接的又は間接的に固定されていればよい。
【0030】
掛止ローラー312は、ドアハンガー311の内向面(前記入方向に向けて配置される一面)に設置されており、前記内向面に直交する方向(すなわち、前記前後方向に対応する方向)に沿って延びる回転軸312Aに軸支されている。
【0031】
ドアハンガー311は、この掛止ローラー312を2つ有する。そして、2つの掛止ローラー312は、前記開閉方向で間隔をあけて並ぶようにドアハンガー311に取り付けられている。より具体的に説明すると、2つの掛止ローラー312のうちの一方は、前記閉方向側におけるドアハンガー311の端部(一端部)に取り付けられ、2つの掛止ローラー312のうちの他方は、前記開方向側におけるドアハンガー311の端部(他端部)に取り付けられている。
【0032】
ドアレール40は、出入口20の上方に配置された状態でかご本体2に取り付けられている。また、ドアレール40の上面と下面は、ともに前記開閉方向に沿って真っすぐに延びている。
【0033】
脱落防止構造5は、ドアレール40の下面に対向し且つ当接可能な位置に配置される第一下側ローラー50と、第一下側ローラー50よりも下方側に配置される第二下側ローラー51と、ドアレール40の下面に対向し且つ当接可能な位置に配置される第三下側ローラー52と、第二下側ローラー51に対して上方で対向し且つ当接可能な位置に配置された状態でかご本体2に取り付けられるサブレール53であって、かごドア3の開閉方向に沿って延びるサブレール53と、を有する。
【0034】
第一下側ローラー50は、金属製である。第一下側ローラー50は、ドアハンガー311に取り付けられている。より具体的に説明すると、第一下側ローラー50は、ドアハンガー311の前記入方向側に向けて配置される一面に対して直交するように取り付けられている回転軸50Aによって軸支されており、この回転軸50Aを中心として回転可能である。
【0035】
第二下側ローラー51も、金属製である。本実施形態の第二下側ローラー51は、延出フレーム310に取り付けられている。より具体的に説明すると、第二下側ローラー51は、延出フレーム310の前記入方向側に向けて配置される一面に対して直交するように取り付けられている回転軸51Aによって軸支されており、この回転軸51Aを中心として回転可能である。
【0036】
本実施形態の第二下側ローラー51は、ブラケット51Bを介して延出フレーム310に取り付けられており、ブラケット51Bは、延出フレーム310に固定される固定端部510Bと、第二下側ローラー51を取付可能な取付端部511Bであって、固定端部510Bよりも前記入方向側にずれた位置に配置される取付端部511Bとを有している(
図2参照)。
【0037】
そのため、第二下側ローラー51や、回転軸51A等の第二下側ローラー51を取付端部511Bに取り付けるための金具は、ドアハンガー311よりも前記入方向側にずれた位置に配置されている。
【0038】
第三下側ローラー52は、弾性を有するように構成されている。第三下側ローラー52は、前記出入方向に沿って延びるように配置される回転軸52Aによってかごドア3に軸支されている。
【0039】
本実施形態の第三下側ローラー52は、回転軸52Aが延出フレーム310に取り付けられているブラケット52Bに取り付けられており、かかる回転軸52Aに軸支されている。なお、第三下側ローラー52は、例えば、ゴム製やウレタン製のものであればよい。
【0040】
ここで、第一下側ローラー50とドアレール40の下面との間隔と、第二下側ローラー51とサブレール53の下面との間隔とは、同一又は略同一に設定されていればよい。一方で、第三下側ローラー52とドアレール40の下面との間隔は、第一下側ローラー50とドアレール40の下面との間隔よりも小さくなるように設定されている。
【0041】
また、本実施形態の一方のかごドア3(本実施形態ではスロードアとなるかごドア3)のドアハンガー311には、前記開方向側の一端部に第一下側ローラー50が取り付けられている一方で、前記閉方向側の一端部には第一下側ローラー50が取り付けられていない。そして、ドアパネル30とドアハンガー311とを接続する2つの延出フレーム310のうち、前記閉向側に配置されている延出フレーム310に対して第二下側ローラー51が取り付けられている。
【0042】
そして、他方のかごドア3(本実施形態ではファーストドアとなるかごドア3)のドアハンガー311には、前記開方向側の一端部と前記閉方向側の一端部の両方に第一下側ローラー50が1つずつ取り付けられている。そして、これら2つの第一下側ローラー50の間に第三下側ローラー52が配置されている。本実施形態では、ドアパネル30とドアハンガー311とを接続する2つの延出フレーム310に架け渡されているブラケット51Bに第三ローラーが取り付けられている。
【0043】
サブレール53は、
図2に示すように、ドアレール40よりも下方側であり且つ前記入方向側にずれた位置に配置されている。なお、本実施形態のサブレール53は、かご本体2の上部に取り付けられているサポートフレームF(かごドア3を駆動させるためのモーター等を設置するためのフレーム)の下端部により構成されているが、サブレール53は、サポートフレームFとは別の部材により構成されていてもよい。
【0044】
なお、脱落防止構造5は、第一下側ローラー50がドアレール40の下面に当接することによっても、かごドア3の傾き(脱落)を防止する効果を奏するため、ドアレール40は、ガイド構造4の構成であるとともに、脱落防止構造5の構成を兼ねている。
【0045】
本実施形態に係る脱落防止構造5を備えたドア装置の構成は以上の通りである。
【0046】
以上のように、本実施形態の脱落防止構造5では、互いに当接可能となるように対向配置されている第一ローラーとドアレール40とは別に、第一下側ローラー50及びドアレール40から下方側に離れた場所で、互いに当接可能となるように対向配置されている第二下側ローラー51とサブレール53が配置されているため、かごドア3が傾き動作をとったとき(より具体的には、かごドア3が開端側の下端を起点として傾いたとき、又はかごドア3が閉端側の下端を起点として傾いたとき)に、第一ローラーがドアレール40に当接し、且つ第二ローラーがサブレール53に当接した状態になりやすい。
【0047】
例えば、第一ローラーと第二下側ローラー51とが横並びであり、且つ同じドアレール40の下面に対向し且つ当接可能な位置に配置されていると、かごドア3が傾き動作をとったときに第一ローラーと第二下側ローラー51のうちの一方がドアレール40の下面に対して当接し難くなる。
【0048】
しかし、脱落防止構造5では、第一下側ローラー50と第二下側ローラー51とが上下方向で互いに離れた場所に配置されているため、かごドア3が傾き動作をとったときに第一下側ローラー50がドアレール40に当接し、且つ第二下側ローラー51がサブレール53に当接しやすくなる。
【0049】
従って、脱落防止構造5は、第一下側ローラー50と第二下側ローラー51とでかごドア3の傾き動作に対する抗力を生じさせることができるため、かごの傾きを抑える効果が高まり、これにより、かごドア3の脱落をより確実に防止できるという優れた効果を奏し得る。
【0050】
また、開閉方向におけるかごドア3の前記開閉方向における一方の端部側には、第一下側ローラー50又は第二下側ローラー51のうちの一方が配置され、前記開閉方向における他方の端部側には、第一下側ローラー50又は第二下側ローラー51のうちの他方が配置されているため、かごドア3の開動作時においても、閉動作時においても、かごドア3が傾き動作をとったときに、開閉方向におけるかごドア3の一端側と他端側とで傾き動作に対する抗力を生じさせることができるため、かごドア3の傾きを抑える効果が高まる。
【0051】
さらに、脱落防止構造5では、第二下側ローラー51とサブレール53が、入方向で第一下側ローラー50からずれた位置に配置されているため、第一下側ローラー50とドアレール40との当接位置から前記入方向側にずれた位置で第二下側ローラー51とサブレール53とが当接するため、かごドア3が前記入方向とは反対側の前記出方向側に傾き難くなる。
【0052】
また、第一下側ローラー50と第二下側ローラー51は、出入方向において互いに位置ずれするように配置された複数のかごドア3のうち、出入方向において最も外側に配置されているかごドア3(本実施形態ではファーストドアとなるかごドア3)よりも、出入方向において入方向側に配置されているかごドア3(本実施形態ではスロードアとなるかごドア3)に設置されているため、第一下側ローラー50と第二下側ローラー51が配置されているかごドア3が、自身よりも外側に配置されているかごドア3に干渉してしまうことを抑えることができる。
【0053】
さらに、一対のかごドア3が出入口20を開く動作を取る場合、前記出入方向における外側のかごドア3に取り付けられている第一下側ローラー50や第三下側ローラー52が、前記出入方向における内側のかごドア3の後方(より具体的には、かごドア3の前記開閉方向における閉側の後方)を通過するが、かかるかごドア3のドアハンガー311の前記開閉方向における閉側には、第一下側ローラー50の替わりに、第一下側ローラー50よりも前記出入口20方向における内側に配置される第二下側ローラー51が取り付けられているため、前記出入方向における外側のかごドア3に取り付けられている第一下側ローラー50や第三下側ローラー52が、前記出入方向における内側のかごドア3に取り付けられている脱落防止構造5に干渉しないようにもなっている(
図4参照)。
【0054】
なお、本発明に係るかごドア3の脱落防止構造5は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0055】
上記実施形態において、第二下側ローラー51は、延出フレーム310に取り付けられていたが、この構成に限定されない。第二下側ローラー51は、例えば、第一下側ローラー50よりも下側であり且つサブレール53の下面に当接可能であれば、延出フレーム310以外の構成に取り付けられていてもよい。
【0056】
上記実施形態において、第二下側ローラー51は、第一下側ローラー50よりも前記入方向側にずれた位置に配置されていたが、この構成に限定されない。第二下側ローラー51は、例えば、第一下側ローラー50の真下に配置されていてもよい。
【0057】
上記実施形態において、サブレール53は、サポートフレームFによって構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、サブレール53は、ドアレール40よりも下方側で第二下側ローラー51と当接可能であれば、サポートフレームF以外のもので構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…装置、2…本体、3…ドア、4…ガイド構造、5…脱落防止構造、20…出入口、30…ドアパネル、31…被案内部、40…ドアレール、50…第一下側ローラー、50A…回転軸、51…第二下側ローラー、51A…回転軸、51B…ブラケット、52…第三下側ローラー、52A…回転軸、52B…ブラケット、53…サブレール、310…延出フレーム、311…ドアハンガー、312…掛止ローラー、312A…回転軸、510B…固定端部、511B…取付端部、F…サポートフレーム