(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】化粧品容器包装材の製造方法
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20220822BHJP
A45D 40/00 20060101ALI20220822BHJP
A45D 34/00 20060101ALI20220822BHJP
B29C 45/18 20060101ALI20220822BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
A45D33/00 650Z
A45D40/00 Z ZAB
A45D34/00 510Z
B29C45/18 ZBP
B29C45/26
(21)【出願番号】P 2021055406
(22)【出願日】2021-03-29
【審査請求日】2021-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】521131904
【氏名又は名称】▲トォン▼采▲ニ▼股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TOO CHARMING ENT. CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.32,LN.360,FUDAO RD.,LUGANG TOWNSHIP,CHANGHUA COUNTY,TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】郭鎮彰
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0247020(US,A1)
【文献】特表2001-527105(JP,A)
【文献】特開2004-216738(JP,A)
【文献】特開2013-151619(JP,A)
【文献】特開2001-192502(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0253403(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108250704(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00,34/00,40/00
B29C 45/18,45/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原材料の取得、混合造粒、インジェクション成形のステップを順番に経て、化粧品容器包装材の製造を完成する化粧品容器包装材の製造方法であって、
前記原材料の取得は、植物から繊維を抽出し、前記繊維を、前記化粧品容器包装材を生産する時の主原材料として用いて、前記主原材料の取得は純天然の植物から得られたため、プラスチック材料のように、燃焼した後に有毒ガス及び濃煙が生じることはなく、埋めた際に、自然に分解され、原材料の取得及び使用上の環境保護の優勢に達することができ、
前記混合造粒は、前記繊維を植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤と混合し、造粒機を使用して前記繊維、植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤の混合物を顆粒に作成し、前記顆粒の作成により、その後のインジェクション成形を行い、混合造粒のステップで製作された植物繊維顆粒は、造粒後すぐに加熱溶解してインジェクション成形を完成する必要があり、
前記強化剤は、コハク酸と1,4-ブタンジオールから合成された生分解性ポリマーであり、
前記インジェクション成形は、前記顆粒を、フィードスクリューを有する加工機に入れ、前記加工機が前記顆粒を加熱溶解した後、成形金型の事前に製作された型穴にインジェクトして充填し、前記成形金型は適度に冷却した後、型穴を開けると、前記化粧品容器包装材の製造が完成でき、製造後の前記化粧品容器包装材が環壁、開口端、及び閉止端を有し、前記環壁、閉止端で廻されることによって、その内部を前記開口端と接続し導通する収納空間になることができ、前記化粧品容器包装材が前記収納空間と開口端により、壁面がすでに薄化された化粧品のプラスチックケーシングに被覆し、前記化粧品容器包装材を前記プラスチックケーシングに用い、前記化粧品容器
包装材のプラスチック用量を有効に減少することができることを特徴とする化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項2】
前記加工機は溶解した前記顆粒の原材料を前方に押すために使用されるフィードスクリューを有することを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項3】
前記加工機は射出成形機であり、溶解した前記顆粒の原材料を前方に押すために使用されるフィードスクリューを有することを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項4】
前記化粧品容器包装材の生産に使用される加工機のフィードスクリューに対して、強度、及び硬度を上げることを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項5】
前記成形金型の型穴の内表面は、鏡面に研磨されることを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項6】
前記成形金型は、固定金型と可動金型を組み合わせることにより構成され、前記固定金型と可動金型の結合公差は0.03mm以下に制御することを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項7】
前記化粧品容器包装材を製造した後、許容公差を0.03mmに制御することを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項8】
前記繊維は稲殻、小麦殻、トウモロコシの茎、コーヒー粕を含む農業廃棄物から得られ、前記農業廃棄物を回収して再び製造することによって、環境に優しく持続可能なグリーンプロセスを達成できることを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項9】
前記テンプンは、コーンスターチ、ジャガイモ、キャッサバ、小麦を含むテンプン含有植物から抽出して得られたことを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【請求項10】
前記分散剤は、タルクパウダーであることを特徴とする請求項1の化粧品容器包装材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法に関し、製造された化粧品容器包装材は環境保護および持続可能なリサイクル効果を有する。
【背景技術】
【0002】
化粧品とは、肌や髪の毛に潤いを与えたり、見た目を整えたり、視覚や嗅覚を刺激したり、身体の表面の欠陥を隠したりするために人体の外側に塗るアイテムを指し、同時に使用形態や応用範囲の違いによって、ベース型の化粧品(例えばクリームや乳液、化粧水など)と美化型の化粧品(例えば口紅、パウダーファンデーション、アイブロウペンシル、マスカラ、コンシーラー)2つに細分され、化粧品の保存及び持ち運びを利便させることができるように、一般的に、化粧品は1つの化粧品容器に入れられているため、前記化粧品容器と組み合わせて使用する蓋を閉めることによって、化粧品を容易に注ぎ出したり、絞り出したり、汚染されたりすることができない。
【0003】
現在、化粧品容器の主な原材料はプラスチックであり、プラスチック製の化粧品容器は、廃棄して埋めた後、土壌中で自然に分解することはできず、廃棄された化粧品容器を燃やして焼却する場合は、大量の煙や有毒ガスは、人間、動物、植物が生計を立てるために依存している空気、水源、土壌に深刻な汚染を引き起こし、環境にやさしい使用方法ではない。
【0004】
このため、原材料の取得において環境保護に有利であり、生態上で永久に循環利用できる化粧品容器包装材の製造方法を研究開発することは、本発明者が改善したい問題点である。
【0005】
従って、本発明者は、これを考慮し、創作の構想を考え出し、長年の経験をもって設計し、多くの議論と試行サンプルの試験、およびいくつかの修正と改善を経て、本発明を発した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の化粧品容器包装材の製造方法は、原材料の取得、混合造粒、インジェクション成形等のステップを順番に経て、化粧品容器包装材の製造を完成することができ、そのうち、原材料の取得は植物から繊維を抽出し、当該繊維を、前記化粧品容器包装材を生産する時の主原材料として用いて、当該主原材料の取得は純天然の植物から得られたため、プラスチック材料のように、燃焼した後に有毒ガス及び濃煙が生じることはなく、埋めた際に、自然に分解されることもでき、原材料の取得及び使用上の環境保護の優勢に達することができる;混合造粒は、前記繊維を植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤と混合し、造粒機を使用して前記繊維、植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤の混合物を顆粒に作成し、当該顆粒の作成により、その後のインジェクション成形を行う;インジェクション成形は、前記顆粒を、フィードスクリューを有する加工機に入れ、前記加工機が前記顆粒を加熱溶解した後、成形金型の事前に製作された型穴にインジェクトして充填し、前記成形金型は適度に冷却した後、型穴を開けると、前記化粧品容器包装材の製造が完成できる;なお、製造後の前記化粧品容器包装材が環壁、開口端、及び閉止端を有し、当該環壁、閉止端で廻されることによって、その内部を当該開口端と接続し導通する収納空間になることができ、当該化粧品容器包装材が前記収納空間と開口端で生じるライトニング効果により、壁面がすでに薄化された化粧品のプラスチックケーシングに被覆し、当該化粧品容器包装材を前記プラスチックケーシングに用い、前記化粧品容器のプラスチック用量を有効に減少することができ、これによって、当該化粧品容器包装材の製造方法を構成することができる。
【発明の効果】
【0007】
(1)本発明の化粧品容器包装材の製造方法は、化粧品容器包装材を生産する時の原材料の取得は完全に純天然の植物から得られたため、プラスチック材料のように、燃焼した後に有毒ガス及び濃煙が生じることはなく、埋めた際に、自然に分解されることもでき、前記化粧品容器包装材を埋め込んだり焼却したりしても、空気や水源、土壌を汚染することはないし、直接埋め込んだり焼却したりした後の残留物は、また植物の成長に必要な栄養素として使用でき、環境に優しく持続可能なグリーンプロセスを達成できる。
【0008】
(2)本発明の化粧品容器包装材の製造方法は、当該化粧品容器包装材は壁面がすでに薄化された化粧品のプラスチックケーシングに被覆し、当該化粧品容器包装材を前記プラスチックケーシングに用い、前記化粧品容器のプラスチック用量を有効に減少することができ、これを応用する際に、環境保護に対して、より優れた方法だ。
【0009】
(3)本発明の化粧品容器包装材の製造方法は、前記化粧品のプラスチックケーシングと前記化粧品容器包装材の間は複数の部品の組み合わせに属しているため、使用時に力を入れて回転させまたは引かなければスムーズに開くことができないが、前記混合造粒の製造工程に前記強化剤を加えると効果的に前記化粧品容器包装材の製造後の強度を向上させ、前記化粧品容器包装材は開ける時、閉じる時の力を加える際に損傷しやすい状態にならず、前記分散剤の添加は前記繊維と植物性接着剤との混合を増加させる。
【0010】
(4)本発明の化粧品容器包装材の製造方法は、前記化粧品容器包装材の製造には従来の石油化学系の5つの主要なタイプのプラスチックを一切含まず、原料は天然で、食品レベルの標準を満たし、石油化学系のプラスチックの熱固定と熱可塑型材料を取り替えることができ、無毒で低炭素の排熱を燃やすことができ、かつ農業循環流動性を有する初志を持って、各植物の繊維を用い、従来の石油化学可塑剤の人体への害とプラスチックの環境への汚染を改善し、地球環境のために努力とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】本発明の混合造粒の状態を示す概略図である。
【
図3】本発明のインジェクション成形の加工を示す概略図である。
【
図4】本発明の第1実施形態を示す立体分解図である。
【
図5】本発明の第1実施形態を示す組み合わせた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の目的、特徴、及び効果がよく理解及び認識されやすくするために、以下は図面を参照しながら、詳しく説明する。
【0013】
まず、
図1を参照されたい。本発明によれば、原材料の取得(1)、混合造粒(2)、インジェクション成形(3)等のステップを順番に経て、化粧品容器包装材(40)の製造を完成することができる化粧品容器包装材の製造方法を提供することができる。以下、各ステップを詳細に説明する。
【0014】
原材料の取得(1)は植物から繊維(11)を抽出し、当該繊維(11)を、前記化粧品容器包装材(40)を生産する時の主原材料として用いて、当該主原材料の取得は純天然の植物から得られたため、プラスチック材料のように、燃焼した後に有毒ガス及び濃煙が生じることはなく、埋めた際に、自然に分解されることもでき、原材料の取得及び使用上の環境保護の優勢に達することができる。
【0015】
混合造粒(2)は、前記繊維(11)を植物性接着剤(12)、デンプン(13)、強化剤(14)、及び分散剤(15)と混合し、造粒機を使用して前記繊維(11)、植物性接着剤(12)、デンプン(13)、強化剤(14)、及び分散剤(15)の混合物を顆粒(10)に作成し(同時に
図2を参照されたい)、当該顆粒(10)の作成により、その後のインジェクション成形(3)を行う。
【0016】
インジェクション成形(3)は、前記顆粒(10)を、フィードスクリューを有する加工機(20)に入れ(同時に
図3を参照されたい)、当該加工機(20)が前記顆粒(10)を加熱溶解した後、成形金型(30)の事前に製作された型穴にインジェクトして充填し、前記成形金型(30)は適度に冷却した後、型穴を開けると、前記化粧品容器包装材(40)の製造が完成できる;なお、製造後の前記化粧品容器包装材(40)が環壁(401)、開口端(402)、及び閉止端(403)を有し、当該環壁(401)、閉止端(403)で廻されることによって、その内部を当該開口端(402)と接続し導通する収納空間(404)になることができ、当該化粧品容器包装材(40)が前記収納空間(404)と開口端(402)で生じるライトニング効果により、壁面がすでに薄化された化粧品のプラスチックケーシング(50)に被覆し(同時に
図4ないし
図7を参照されたい)、当該化粧品容器包装材(40)を前記プラスチックケーシング(50)に用い、前記化粧品容器のプラスチック用量を有効に減少することができる。
【0017】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、前記繊維(11)の由来は稲殻、小麦殻、トウモロコシの茎、コーヒー粕などの農業廃棄物から得られて、その農業廃棄物を回収して再び製造することによって、環境に優しく持続可能なグリーンプロセスを達成できる。
【0018】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、前記テンプン(13)は、コーンスターチ、ジャガイモ、キャッサバ、小麦などのテンプン含有植物から抽出したものだから、当該純天然の分解性材料から前記テンプン(13)が作られたことで、テンプン(13)は、さまざまな供給源があり、食糧不足などは起こない優勢に達成でき、焼却処理しても有毒な化学物質、黒煙、臭いが発生しないし、さらに、堆肥施設でテンプン(13)を分解することができる。
【0019】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、強化剤(Polubutylene succinate)(14)は、コハク酸(Bbutanedioic Acid)と1,4-ブタンジオール(butanediol)から合成された生分解性ポリマーであり、具体的には、強化剤は、トウモロコシやサトウキビの糖分を使用してコハク酸(Bbutanedioic Acid)を生成することによって開発された生分解性ポリマーである。
【0020】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、分散剤(Talc)(15)は、世界で最も柔らかいミネラルから精製されたタルクパウダーの一種であり、タルクパウダーは、私たちの日常生活に遍在していて、その中、チューインガム、ライス、オリーブオイルにも、さらに、化粧品、石鹸と制汗剤にも前記分散剤(15)(タルクパウダー)が加えられる。
【0021】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、混合造粒(2)のステップで製作された植物繊維顆粒(10)は、造粒後すぐに加熱溶解してインジェクション成形(3)を完成する必要があり、そうしないと前記顆粒(10)を放置した後吸水して湿気を受けて使用できなくなる。
【0022】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、加工機(20)はホットプレスであり、溶解した前記顆粒(10)の原材料を前方に押すために使用されるフィードスクリューを有する。
【0023】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、加工機(20)は射出成形機であり、溶解した前記顆粒(10)の原材料を前方に押すために使用されるフィードスクリューを有する。
【0024】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、当該化粧品容器包装材(40)の生産に使用される加工機(20)のフィードスクリューに対して、強度、及び硬度を上げる必要がある。
【0025】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、成形金型(30)の型穴の内表面は、鏡面に研磨される。
【0026】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、前記成形金型(30)は固定金型と可動金型を組み合わせることにより構成され、前記固定金型と可動金型の結合公差は0.03mm以下に制御する必要がある。
【0027】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、前記化粧品容器包装材(40)を製造した後、許容公差を0.03mmに制御して固定する。
【0028】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、化粧品容器包装材(40)で被覆された化粧品のプラスチックケーシング(50)は、口紅、リップ等の化粧品を収納するために使用される(同時に
図4及び
図5を参照されたい)。
【0029】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、化粧品容器包装材(40)で被覆された化粧品のプラスチックケーシング(50)は、クリーム、パウダーファンデーション等の化粧品を収納するために使用される(同時に
図6及び
図7を参照されたい)。
【0030】
本発明は化粧品容器包装材の製造方法を提供し、そのうち、化粧品容器包装材(40)で被覆された化粧品のプラスチックケーシング(50)は、アイシャドウ、チーク等の化粧品を収納するために使用される。
【0031】
上記の化粧品容器包装材の製造方法によれば、以下の特徴がある:
【0032】
(1)化粧品容器包装材(40)を生産する時の原材料の取得は完全に純天然の植物から得られたため、プラスチック材料のように、燃焼した後に有毒ガス及び濃煙が生じることはなく、埋めた際に、自然に分解されることもでき、前記化粧品容器包装材(40)を埋め込んだり焼却したりしても、空気や水源、土壌を汚染することはないし、直接埋め込んだり焼却したりした後の残留物は、また植物の成長に必要な栄養素(肥料)として使用でき、環境に優しく持続可能なグリーンプロセスを達成できる。
【0033】
(2)当該化粧品容器包装材(40)は壁面がすでに薄化された化粧品のプラスチックケーシング(50)に被覆し、当該化粧品容器包装材(40)を前記プラスチックケーシング(50)に用い、前記化粧品容器のプラスチック用量を有効に減少することができ、これを応用する際に、環境保護に対して、より優れた方法である。
【0034】
(3)前記化粧品のプラスチックケーシング(50)と前記化粧品容器包装材(40)の間は複数の部品の組み合わせに属しているため、使用時に力を入れてねじれまたは引かなければスムーズに開くことができないが、前記混合造粒(2)の製造工程に前記強化剤を加えると効果的に前記化粧品容器包装材(40)の製造後の強度(ねじり抵抗値と引張強度値)を向上させ、前記化粧品容器包装材(40)は開ける時、閉じる時の力を加える際に損傷しやすい状態にならず、前記分散剤(15)の添加は前記繊維(11)と植物性接着剤(12)との混合を増加させる。
【0035】
(4)化粧品(例えば、口紅、リップなど)は回転後に上昇又は降下し、または蓋体の嵌合によって開口部を閉じる必要があるため、各部材の間に高密合度のフィットに達する必要があり、当該高密合度の化粧品容器包装材は従来のプラスチック射出成形方法で作られても、多くの問題が発生することはなく、困難でもないが、本発明のように植物繊維(11)を生産の時の主原材料とする場合、各部材間の許容公差を制御し、0.03mmに固定する必要があり(すなわち、各部材の収縮率とライトニング効果を考慮した後の可能に存在する各部材の許容誤差である)、そうしないと、許容誤差が小さすぎて蓋体をスムーズに閉じることができない(部材の間に嵌合できない)か、許容誤差が大きすぎて部材が組み立て後に緩みてしまい、それは、本発明の製造に相対的に極めて高い困難度かつ技術性をもたらし、従来のプラスチック射出に匹敵するものではない。
【0036】
(5)植物繊維(11)の主原材料は加熱溶解後に若干乾燥しているようになるので、摩擦抵抗を低減するために成形金型(30)の型穴の内表面を鏡面に研磨する必要があり、植物繊維(11)の主原材料は滑らかに加圧され、前記型穴にインジェクトされることができ、型穴の内表面を鏡面に研磨するとのハイテクプロセスは、実際には従来のプラスチック射出またはフォーム成形とは異なる。
【0037】
(6)植物繊維(11)の主原材料は加熱溶解後に若干乾燥しているようになるので、加工機(20)のフィードスクリューに対して、強度、及び硬度を上げる必要があり、前記フィードスクリューが前記植物繊維(11)の主原材料を前進させる時に破損または損傷した情況を避けることができ、本発明の製造工程を完成するために、特別な工程方法でさらに作成したフィードスクリューは、実際には従来のプラスチック射出機又はそのフィードスクリューとは異なる。
【0038】
(7)前記成形金型(30)は固定金型と可動金型を組み合わせることにより構成され、当該固定金型と可動金型の結合公差は0.03mm以下に制御する必要があり、高馬力、高硬度フィードスクリューによって、植物繊維(11)の主原材料が圧力で押し出される後にフラッシングが防ぐ(フラッシングが固化するとバリが発生する)、これは、従来のプラスチック射出とは根本的に違い、明らかに差異がある。
【0039】
(8)記化粧品容器包装材(40)の製造には従来の石油化学系の5つの主要なタイプのプラスチックを一切含まず、原料は天然で、食品レベルの標準を満たし、石油化学系のプラスチックの熱固定と熱可塑型材料を取り替えることができ、無毒で低炭素の排熱を燃やすことができ、かつ農業循環流動性を有する初志を持って、各植物の繊維を用い、従来の石油化学可塑剤の人体への害とプラスチックの環境への汚染を改善し、地球環境のために努力とする。
【0040】
以上は、本発明に係る1つの実施例に過ぎないため、本発明の実施範囲を制限するものではない。即ち、本発明の特許請求の範囲内で行われる変化、修飾なども本発明の範囲に属すべきである。
【符号の説明】
【0041】
1 原材料の取得
2 混合造粒
3 インジェクション成形
10 顆粒
11 繊維
12 植物性接着剤
13 デンプン
14 強化剤
15 分散剤
20 加工機
30 成形金型
40 化粧品容器包装材
401 環壁
402 開口端
403 閉止端
404 収納空間
50 プラスチックケーシング
【要約】 (修正有)
【課題】原材料の取得において環境保護に有利であり、生態上で永久に循環利用できる化粧品容器包装材の製造方法を提供する。
【解決手段】原材料の取得1、混合造粒2、インジェクション成形3等のステップを順番に経て、化粧品容器包装材料の製造を完成することができる。原材料の取得は植物から繊維を抽出し、当該繊維を、前記化粧品容器包装材を生産する時の主原材料として用いる。混合造粒は、前記繊維を植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤と混合し、造粒機を使用して前記繊維、植物性接着剤、デンプン、強化剤、及び分散剤の混合物を顆粒に作成する。インジェクション成形は、前記顆粒を、フィードスクリューを有する加工機に入れ、前記加工機が前記顆粒を加熱溶解した後、成形金型の型穴にインジェクトして充填し、前記成形金型は適度に冷却した後、型穴を開けると、前記化粧品容器包装材が順調に製造される。
【選択図】
図1