(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】報知システム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/02 20060101AFI20220823BHJP
【FI】
G08B21/02
(21)【出願番号】P 2019061728
(22)【出願日】2019-03-27
【審査請求日】2020-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 大輔
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/084082(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/203937(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/155126(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/088630(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00-21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の領域への物体の接近を検知する接近センサと、
画像を撮影する画像センサと、
触感を生じさせることが可能な超音波を、遠隔から人の体の部位に照射する超音波照射装置と、
接近センサ制御部、画像センサ制御部、人検出部と超音波照射制御部とが設けられた報知装置と、を備え、
前記接近センサ制御部は、前記接近センサから、前記物体への距離情報を取得し、
前記画像センサ制御部は、前記画像センサから、前記物体の画像情報を取得し、
前記人検出部は、前記距離情報と、前記画像情報とから、前記所定の領域へ所定の範囲内に接近した前記物体が人である場合に、当該人の体の部位を検出し、
前記超音波照射制御部は、前記超音波照射装置に、前記人検出部が検出した人の体の部位に対して、前記超音波を照射させる、報知システムであって、
前記接近センサと前記画像センサの少なくともいずれかと、前記超音波照射装置とは、それぞれが基準面上に3個以上のマーカを備え、
それぞれの前記基準面上の3個以上のマーカを撮影した画像から、少なくとも前記接近センサまたは前記画像センサと、前記超音波照射装置の位置関係を判定可能とした、報知システム。
【請求項2】
所定の領域への物体の接近を検知する接近センサと、
画像を撮影する画像センサと、
触感を生じさせることが可能な超音波を、遠隔から人の体の部位に照射する超音波照射装置と、
接近センサ制御部、画像センサ制御部、人検出部、照射部位選択部と超音波照射制御部とが設けられた報知装置と、を備え、
前記接近センサ制御部は、前記接近センサから、前記物体への距離情報を取得し、
前記画像センサ制御部は、前記画像センサから、前記物体の画像情報を取得し、
前記人検出部は、前記距離情報と、前記画像情報とから、前記所定の領域へ所定の範囲内に接近した前記物体が人である場合に、当該人の体の各部位を区分して抽出し、
前記照射部位選択部は、前記人検出部が抽出した当該人の体の各部位のうちから、あらかじめ定められた優先順位に従って、前記超音波照射装置に前記超音波を照射させる人の体の部位を選択し、
前記超音波照射制御部は、前記超音波照射装置に、前記照射部位選択部が選択した人の体の部位に対して、前記超音波を照射させる、報知システム
であって、
前記接近センサと前記画像センサの少なくともいずれかと、前記超音波照射装置とは、それぞれが基準面上に3個以上のマーカを備え、
それぞれの前記基準面上の3個以上のマーカを撮影した画像から、少なくとも前記接近センサまたは前記画像センサと、前記超音波照射装置の位置関係を判定可能とした、報知システム。
【請求項3】
前記超音波照射制御部は、前記超音波照射装置に、前記超音波を断続的に発生させることにより、前記人の体の部位に触感を断続的に生成させる、請求項1
または2に記載の報知システム。
【請求項4】
前記超音波照射制御部は、前記距離情報に応じて、前記超音波を断続的に発生させる間隔、前記超音波の強度、前記超音波を照射させる位置のうちの少なくともいずれか一つを調整する、請求項
3に記載の報知システム。
【請求項5】
前記接近センサと、前記画像センサとを兼用するToFカメラを備えた請求項1から
4のいずれか1項に記載の報知システム。
【請求項6】
前記接近センサは、ライトカーテンである、請求項1から
5のいずれか1項に記載の報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は報知システム、及び、報知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場内、作業現場等において、作業ロボットその他の機械設備が稼働し、人が進入すると危険の及ぶ恐れのある領域を危険領域として他の領域と区別することが行われる。危険領域への人の接近を防止するために、看板、標識等の視覚的手段による危険領域の表示がなされる。また、プロジェクタにより安全標識の投影を行う従来技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
更に、人が危険領域に進入した場合に、機械設備を緊急停止させる監視システムも知られている。
【0004】
一方、特許文献2には、空気を発射する手段による触覚的な刺激で歩行者に警告を与える車両用警告装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6364568号公報
【文献】特開2008-18896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
人が危険領域に不用意に進入してしまった際に、機械設備を監視システムにより緊急停止させることは、安全性を高める一方、装置の稼働率及び工場の生産性の低下と、場合によっては仕掛品の損害をもたらす。
【0007】
そこでこのような事態を避けるため、人が危険領域に接近しつつあることを検知すると、その者(接近者)に警告を発し、危険領域への進入を未然に抑止するシステムを構築することが考えられる。工場内における警告の報知の方法としては、通常、警告灯の点灯などの視覚的手段か、若しくは警報音等の鳴動などによる聴覚的手段が用いられる。
【0008】
しかし、工場内において、様々な機械設備が、作業者に工程の終了を知らせる合図や、原料の補充を促すための報知、その他種々の事象の報知のための、警告灯の点灯や、警報音等の鳴動といった手段を用いている。よって、危険領域に接近していることの警告を、視覚的手段、若しくは聴覚的手段で行った場合には、作業者に気付かれない怖れがある。
【0009】
また、作業者が荷物を運搬している場合等で視界が遮られていると視覚的手段は有効ではないし、工場内の騒音が大きい場合には聴覚的手段は有効ではない。作業者の注意力が低下している場合においてもこれらの手段は有効ではない。
【0010】
逆に、危険領域への接近者に気付かれるようにするために、視覚的手段、若しくは聴覚的手段の刺激のレベルを強くすると、接近者やその他の作業者を驚かせてしまい、作業ミスの発生や保持物を落としてしまうなどのトラブル発生の原因にもなりかねない。
【0011】
そこで本発明者は、視覚的手段や聴覚的手段ではなく、触覚的な刺激によって、警告を与える方法を検討した。しかしながら、特許文献2に開示されたような、空気を発射する手段による方法は、シートや微小部品など、特に軽量の部材、あるいは工具を取り扱っている場合に、部材や工具が吹き飛ばされてしまうという問題があり、工場内において採用するには適切でない。
【0012】
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、工場内等において、人が危険領域に接近した場合に、接近者に適切かつ効果的に警告を認知させることができる報知システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0014】
本発明の一側面に係る報知システムは、所定の領域への物体の接近を検知する接近センサと、画像を撮影する画像センサと、触感を生じさせることが可能な超音波を、遠隔から人の体の部位に照射する超音波照射装置と、接近センサ制御部、画像センサ制御部、人検出部と超音波照射制御部とが設けられた報知装置と、を備え、前記接近センサ制御部は、前記接近センサから、前記物体への距離情報を取得し、前記画像センサ制御部は、前記画像センサから、前記物体の画像情報を取得し、前記人検出部は、前記距離情報と、前記画像情報とから、前記所定の領域へ所定の範囲内に接近した前記物体が人である場合に、当該人の体の部位を検出し、前記超音波照射制御部は、前記超音波照射装置に、前記人検出部が検出した人の体の部位に対して、前記超音波を照射させる構成を備えている。
【0015】
上記構成によれば、人が危険領域等の所要の領域に接近していることの警告を、視覚的手段若しくは聴覚的手段とは別途の、触覚的手段により行うことが可能となる。よって、視覚的手段及び聴覚的手段のみを用いていた場合のように、接近者に警告が見過ごされることなく、効果的に警告を認知させることができる。
【0016】
特に工場内において、様々な機械設備が、種々の事象の報知のために、警告灯の点灯や、警報音等の鳴動といった様々な視覚的手段、聴覚的手段を実行しているような場合においても、接近者に効果的に警告を認知させることができる。
【0017】
また、接近者が荷物を運搬している場合などで視界が遮られている場合や、注意力が低下している場合においても効果的に警告を認知させることができる。
【0018】
警告を与えるに当たり、接近者を必要以上に驚かせることや、工程中の部材や工具を吹き飛ばすような怖れもなく、生産工程に不適切な影響を生じさせることもない。
【0019】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記報知装置には、照射部位選択部が更に設けられ、前記照射部位選択部は、前記人検出部が検出した複数の当該人の体の部位から、あらかじめ定められた優先順位に従って、前記超音波照射装置に前記超音波を照射させる人の体の部位を選択する構成を備えていてもよい。
【0020】
上記構成によれば、接近者の体の一部が障害物により隠されていた場合においても、適切かつ効果的に警告を認知させることができるような体の部位を、より望ましいものから選択することができる。
【0021】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記超音波照射制御部は、前記超音波照射装置に、前記超音波を断続的に発生させることにより、前記人の体の部位に触感を断続的に生成させる構成を備えていてもよい。
【0022】
上記構成によれば、接近者を驚かせてしまう可能性を抑制し、接近者により適切かつ効果的に警告を認知させることができる。
【0023】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記超音波照射制御部は、前記距離情報に応じて、前記超音波を断続的に発生させる間隔、前記超音波の強度、前記超音波を照射させる位置のうちの少なくともいずれか一つを調整する構成を備えていてもよい。
【0024】
上記構成によれば、接近者に対し、危険領域等の所定の領域に接近するほど、より強い警告を与えるように動作させ、もって所定の領域への進入を効果的に抑制させることができるようになる。
【0025】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記接近センサと、前記画像センサとを兼用するToFカメラを備える構成としてもよい。
【0026】
上記構成によれば、前記接近センサと、前記画像センサとを1つのセンサで実現することができ、構成及び設置がより簡易になる。
【0027】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記接近センサは、ライトカーテンである構成としてもよい。
【0028】
上記構成によれば、ライトカーテンを用いた報知システムにおいても、触覚により、接近者に適切かつ効果的に認知させることができる警告をあたえることが実現できるようになる。
【0029】
上記一側面に係る報知システムにおいて、前記接近センサと前記画像センサの少なくともいずれかと、前記超音波照射装置とは、それぞれが基準面上に3個以上のマーカを備え、それぞれの前記基準面上の3個以上のマーカを撮影した画像から、少なくとも前記接近センサまたは前記画像センサと、前記超音波照射装置の位置関係を判定可能とした構成としてもよい。
【0030】
上記構成によれば、センサと超音波照射装置との位置関係を把握することができるようになり、接近者の身体の部位に正確に超音波を照射させることができるようになる。
【0031】
本発明の一側面に係る報知装置は、接近センサ制御部、画像センサ制御部、人検出部と超音波照射制御部とを備え、前記接近センサ制御部は、所定の領域への物体の接近を検知する接近センサから、前記物体への距離情報を取得し、前記画像センサ制御部は、画像を撮影する画像センサから、前記物体の画像情報を取得し、前記人検出部は、前記距離情報と、前記画像情報とから、前記所定の領域へ所定の範囲内に接近した前記物体が人である場合に、当該人の体の部位を検出し、前記超音波照射制御部は、触感を生じさせることが可能な超音波を、遠隔から人の体の部位に照射する超音波照射装置に、前記人検出部が検出した人の体の部位に対して、前記超音波を照射させる構成を備える。
【0032】
上記構成によれば、工場内等において、人が危険領域等の所定の領域に接近した場合に、接近者に適切かつ効果的に警告を認知させることができる報知システムを実現させることができる。
【0033】
上記一側面に係る報知装置において、照射部位選択部が更に設けられ、前記照射部位選択部は、前記人検出部が検出した複数の当該人の体の部位から、あらかじめ定められた優先順位に従って、前記超音波照射制御部に前記超音波を照射させる人の体の部位を選択する構成とすることができる。
【0034】
上記構成によれば、接近者の体の一部が障害物により隠されていた場合においても、接近者に適切かつ効果的に警告を認知させることができるための体の部位を、より望ましいものから選択することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の一側面に係る報知システム若しくは報知装置によれば、工場内等において、人が危険領域等の所定の領域に接近した場合に、接近者に適切かつ効果的に警告を認知させることができる報知システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の実施形態1に係る報知システムを示す概略図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る報知装置の構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係る報知装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態1に係る報知システム及び報知装置の動作の例を説明するための概略図である。
【
図5】本発明の実施形態2に係る報知システムを示す概略図である。
【
図6】本発明の実施形態3に係る報知システムを示す概略図である。
【
図7】本発明の実施形態3に係る報知システムの設置方法を説明するための図である。(a)は、超音波照射アレイを示し、(b)はそれを赤外線カメラで撮影した画像である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)が、図面に基づいて説明される。
【0038】
§1 適用例
図1を用いて、本発明が適用される場面の一例が説明される。
【0039】
図1は、本実施形態に係る報知システム10の全体の機器構成を示す概略図である。報知システム10は、本実施形態に係る報知装置100、接近センサ110、画像センサ120と、超音波照射装置130とを備える。
【0040】
本実施形態において、報知システム10が一式の接近センサ110と、一式の画像センサ120を備える例が説明される。しかし、報知システム10は、接近センサ110または画像センサ120を、それぞれ単数若しくは複数備えていてもよい。
【0041】
接近センサ110及び画像センサ120は、危険領域等の所定の領域を区画する境界1近傍の領域であり、当該所定の領域外の領域である警戒領域を少なくとも監視する。
【0042】
接近センサ110は、危険領域等の所定の領域への物体の接近(距離)を検出するセンサである。画像センサ120は、警戒領域を撮影するセンサである。
【0043】
報知装置100には、接近センサ制御部、画像センサ制御部、人検出部と超音波照射制御部とが設けられる。
【0044】
接近センサ制御部は、危険領域等の所定の領域への物体の接近を検知する接近センサ110から、少なくとも前記物体への距離情報を取得する。
【0045】
画像センサ制御部は、画像を撮影する画像センサ120から、通常画像データ(画像情報)を取得する。
【0046】
人検出部は、距離情報と、画像情報とから、危険領域等の所定の領域へ所定の範囲内に接近した前記物体が人である場合に、当該人の体の部位を検出する。
【0047】
超音波照射装置130は、触感を生じさせることが可能な超音波を、遠隔から人の体の部位に照射することができる。
【0048】
超音波照射制御部は、超音波照射装置130に、人検出部が検出した上記人の体の部位に対して、上記超音波を照射させる。
【0049】
以上の構成により、工場内等において、人が危険領域に接近した場合に、接近者に適切かつ効果的に警告を認知させることができる報知システムを実現することができる。
【0050】
§2 構成例
図1から
図3を参照し、報知システム10若しくは報知装置100の具体的な構成例と動作が説明される。
【0051】
図2は、実施形態1に係る報知装置100の、内部構成を機能ブロックで表した図である。
【0052】
報知装置100には、機能ブロックとしての、接近センサ制御部101、画像センサ制御部102、人検出部103と超音波照射制御部105とが設けられる。好ましくは、報知装置100には、更に照射部位選択部104が設けられる。
【0053】
接近センサ110は、危険領域外の領域である安全領域のうち、人の接近を警戒すべき危険領域近傍の警戒領域を、少なくとも監視する。画像センサ120も同様に、少なくとも警戒領域を監視する。
【0054】
接近センサ110は、赤外線その他の光による三角測量の方式、赤外線その他の光の飛行時間(Time of flight:ToF)を用いる方式、超音波の反射時間を用いて物体までの距離を測定する方式などの距離センサであってよい。超音波を利用する場合には、気温による距離の測定誤差を補正する構成と、人の体の部位に触感を生じさせるために用いる超音波と混信しない構成を備えていることが望ましい。
【0055】
また、接近センサ110は、距離画像データを取得できる方式のセンサであってよい。ここで、距離画像データとは、センサ視野中の各点を、その方向に存在する物体への距離を示す画像として表したデータである。
【0056】
距離画像データを取得できる方式のセンサの例示として、ToFカメラ、ステレオカメラが挙げられる。また、色によるぼけの違いから距離を推定する単眼カメラを用いて距離画像データを取得できるセンサ(例として、「単眼カメラで撮影した1枚の画像から精度よく距離計測できるカラー開口撮像技術:三島直、佐々木貴之、東芝レビュー、73巻、1号、39~43ページ」)も挙げられる。この場合、赤外画像も用いて色収差を大きくすることにより精度を更に向上させることが好ましい。
【0057】
画像センサ120は、カメラやムービーを用いることができる。ここで、通常画像データとは、カメラやムービーで撮影された、物体の形状が認識できる画像データ全般のことを称している。通常画像データはRGB画像であることが好ましいが、白黒画像や赤外線画像であってもよい。物体の形状が認識できる画像であれば、色彩や明度以外の情報が物体の表面に重畳されたような画像であってもよい。
【0058】
接近センサ110が通常画像データも取得することもできる形式のセンサである場合には、画像センサ120は、接近センサ110と兼用でもよい。例えば、ToFカメラの中には、通常画像データ(特にRGB画像)と距離画像データの両方を出力できるものがある。また、ステレオカメラも多くは、通常画像データ(特にRGB画像)と距離画像データの両方を出力できる。
【0059】
この場合、センサとしては一体のものであるが、センサ自体に、接近センサ110と画像センサ120の機能を有している。よって、接近センサ制御部101は、統合されたセンサの接近センサ110としての機能部から上記物体への距離情報を取得する。画像センサ制御部102は、統合されたセンサの画像センサ120としての機能部から画像情報を取得する。
【0060】
またあるいは、接近センサは、ライトカーテンであってもよい。
【0061】
本構成例における具体的な例示として、接近センサ110は距離画像データの取得が可能なToFカメラである。
【0062】
図1に示されるように、超音波照射装置130は、超音波発生素子132を多数2次元配列した超音波照射アレイ131と、超音波照射アレイ131が発生した超音波の伝搬方向の向きを変える反射板135とを備えている。なお、超音波照射装置130は必ずしも反射板135備えているものでなく、超音波照射アレイ131から対象物に直接超音波を照射するものであってもよい。
【0063】
人の体の部位に触感を感じさせることができる超音波を所定の位置に照射する超音波照射装置130は、公知の技術(例えば、特開2012-48378号公報)で構成することができる。
【0064】
超音波照射装置130では、超音波照射アレイ131が、多数の超音波発生素子132からなるフェーズドアレイを構成している。超音波照射装置130は、個々の超音波発生素子132の発生する超音波の位相を調整することで、所望の遠隔位置に、超音波を集中させて照射することができる。また、超音波の集中する位置を、所望の方向にスキャンすることも可能である。
【0065】
超音波の集中する位置に、人の皮膚があると、皮膚の触覚受容器が刺激され、照射位置に触感が誘起される。超音波照射装置130は、超音波の強さを継時的に変化させることで、様々な触感を与えることも可能である。
【0066】
図3は、報知装置100の動作を示すフローチャートである。以下に報知装置100の動作を示しつつ、報知システム10若しくは報知装置100の構成がより詳細に説明される。
【0067】
(ステップS1)
ステップS1で接近センサ制御部101は、接近センサ110(ToFカメラ)から、距離画像データを取得する。
【0068】
(ステップS2)
続いてステップS2で接近センサ制御部101は、距離画像データから、警戒領域より更に外側の領域に対応する所定距離以遠の部分を不必要な情報としてフィルタし、取り除く。
【0069】
また、距離画像データに動きが全くない部分である定常画像の部分(固定された什器や機械設備等)を、背景の画像であるとしてフィルタし、取り除く。
【0070】
このようにフィルタすることで、警戒領域内で動きのある物体の画像のみを抽出し、不要な情報を取り除く。
【0071】
(ステップS3)
続いてステップS3で接近センサ制御部101は、フィルタされた距離画像データに、危険領域に接近する(継時的に距離が小さくなる)物体があるか否かを判断する。あると判断された場合(ステップS3でYES)、次のステップS4に進み、否と判断された場合(ステップS3でNO)、フローは終了する。
【0072】
(ステップS4)
ステップS4で画像センサ制御部102は、画像センサ120から、通常画像データを取得する。
【0073】
(ステップS5)
続いてステップS5で人検出部103は、接近センサ制御部101からフィルタされた距離画像データを取得し、画像センサ制御部102から通常画像データを取得する。
【0074】
次いで、人検出部103は、距離画像データにおいて上記フィルタされた領域に対応する、通常画像データの領域をフィルタする。不要な情報を取り除き、画像処理の負担を軽減するためである。
【0075】
(ステップS6)
続いてステップS6で人検出部103は、フィルタされた通常画像データから、人の体の各部(部位)を抽出する。部位とは、例えば、頭部、顔面部、頸部、上腕部、下腕部、手部、肩部、背中部、胸部、腹部、腰部、膝部等である。しかし、更に細かく区分するものであってもよい。
【0076】
通常画像データ等から、人の体の各部を抽出する方法については、公知の手法を用いることができる。
【0077】
具体的には、画像情報から人の体の部位を検出する手法として、ヒストグラム・オブ・オリエンテッド・グラディエンツ(Histogram of Oriented Gradients:HOG)を用いた検出法(例えば、「ぺデストリアン・ディテクション・オープン・シー・ヴィー(Pedestrian Detection OpenCV):https://www.pyimagesearch.com/2015/11/09/pedestrian-detection-opencv/」を参照)を用いることができる。
【0078】
あるいは、画像情報から人の体の部位を検出する手法として、キネマティック・スケルトン・フィッティング(kinematic skeleton fitting)を用いた検出法(例えば、「ACMトランジションズ・オン・グラフィクス、36巻、4号、44番(Real-time 3D Human Pose Estimation with a Single RGB:Dushyant Mehta et al., ACM Transactions on Graphics, Vol. 36, No. 4, Article 44)」を参照)を用いることができる。
【0079】
また、距離画像データから人の体の部位を検出する手法(例えば、「単一の距離画像からのリアルタイムな姿勢推定(Real-Time Human Pose Recognition in Parts from Single Depth Images:Jamie Shotton et al., https://www.microsoft.com/en-us/research/wp-content/uploads/2016/02/BodyPartRecognition.pdf)」を参照)を用いてもよい。
【0080】
更に、人の体の部位を検出するに当たり、脈拍の変化による皮膚の色変化を利用した手や顔面等の露出部位の検出(例えば、「映像脈波抽出技術(https://www.cac.co.jp/product/rhythmiru/)」を参照)を補助的に利用してもよく、上記手法を組み合わせて利用してもよい。
【0081】
本構成例では、RGB画像である通常画像データからの、HOGを用いた検出法を適用した。
【0082】
(ステップS7)
続いてステップS7で人検出部103は、人の体の部位が抽出されたか否かを判断する。抽出されたと判断された場合(ステップS7でYES)、次のステップS8に進み、否と判断された場合(ステップS7でNO)、フローは終了する。
【0083】
(ステップS8)
ステップS8で照射部位選択部104は、人検出部103から抽出された人の部位とその位置(方向、距離)を取得する。
【0084】
次いで、照射部位選択部104は、あらかじめ定められた優先順位に従って、抽出された人の部位から、超音波を実際に照射する部位(照射部位)を選択する。
【0085】
例えば、手は物を運搬していたり、作業をしている場合に触感を感じると適当でないことが考えられるため、優先順位を下げる若しくは照射はしないことが考えられる。また、顔面も、目をつぶる、顔をそむけるなどの回避行動を招来することが考えられるため、優先順位を下げる若しくは照射はしないことが考えられる。
【0086】
本構成例では、優先順位の高い順に、腰部、肩部、肘部、膝部、頭部とした。
【0087】
(ステップS9)
続いてステップS9で超音波照射制御部105は、照射部位選択部104から、選択した照射部位及びその位置(方向、距離)の情報を取得する。
【0088】
次いで、超音波照射制御部105は、超音波照射装置130を制御して、照射部位に向けて、触感を感じさせることが可能な超音波を照射させる。
【0089】
例えば、照射部位として腰部が選択された場合には、超音波照射制御部105は取得した位置の情報に従い、
図1に模式的に示されるように、超音波照射装置130に、危険領域への接近者2の腰部2Aに超音波が集中するように照射させる。そうして、報知システム10は、接近者2の腰部2Aに触感を生じせしめる。このようにして、報知システム10が、危険領域への接近者に対し、警告を実行する。
【0090】
以上の一連のフローを、報知装置100は、定められた監視間隔で繰り返し実行する。
【0091】
§3 作用、効果
本実施形態に係る報知システム10若しくは報知装置100によれば、人が危険領域等の所要の領域に接近していることの警告を、視覚的手段若しくは聴覚的手段とは別途の、触覚的手段により行うことが可能となる。よって、視覚的手段及び聴覚的手段のみを用いていた場合のように、接近者2に警告が見過ごされることなく、効果的に警告を認知させることができる。
【0092】
特に工場内において、様々な機械設備が、種々の事象の報知のために、警告灯の点灯や、警報音等の鳴動といった様々な視覚的手段、聴覚的手段を実行しているような場合においても、接近者2に効果的に警告を認知させることができる。
【0093】
また、接近者が荷物を運搬している場合などで視界が遮られている場合や、注意力が低下している場合においても効果的に警告を認知させることができる。
【0094】
警告を与えるに当たり、接近者を必要以上に驚かせることや、工程中の部材や工具を吹き飛ばすような怖れもなく、生産工程に不適切な影響を生じさせることもない。
【0095】
遠隔から接近者2の体の部位に触感を生じさせるに当たり、報知システム10は、接近センサ110及び画像センサ120で、体の部位の位置(距離と方向)をセンシングしている。また報知システム10は、超音波照射アレイ131を用いた超音波照射装置130によって、触感を生じさせることが可能な超音波の照射を行っている。そのため、移動している接近者2の体の部位に、超音波の集中する領域を的確に追随させて、触感を生じさせることができる。
【0096】
§4 照射方法の具体例
以下では、動作のより具体的な適用例について示される。
【0097】
接近者2を無用に驚かせることが無いように、特に当初は軽い力で断続的に叩かれるような触感を生じさせることが望ましい。
【0098】
例えば、100~300g重程度の力を、体表上の直径2~5cmの範囲に0.1秒間程度作用させる。これを適切な周期で繰り返す。
【0099】
接近者2が、危険領域に近づくほど、より強い力で叩かれるような触感とする、あるいは、触感を生じさせる部位を一定の領域内で連続的または離散的に移動させることも望ましい。また、断続の周期についても、危険領域に近づくほどそれを短縮することが望ましい。危険領域に近づくほど、刺激の度合いを高めることで、接近者に警告をより強く認知させ、危険領域への進入をより効果的に抑制するためである。
【0100】
例示として、危険領域までの残り距離に反比例させて周期を調整することが考えられる。当初、危険領域へ1mに接近したときに0.25秒周期の刺激を与え、残り距離が80cmであれば0.2秒周期、60cmであれば0.15秒周期に短くする、といった具合である。
【0101】
接近者2が、危険領域に非常に近づいた場合に、断続照射(断続的な触感)から、連続照射(連続的な触感)に移行し、より強く警告することも、選択としてあり得る。
【0102】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態が、以下に説明される。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0103】
実施形態2に係る報知システム及び報知装置は、実施形態1と同一の構成である。実施形態2では、荷物を運搬する作業者が危険領域に接近してきた場合の動作について示される。
【0104】
図4は、実施形態2における報知システム10の概略構成と、危険領域への接近者2とを示す図である。図示されるように接近者2は、荷物を搭載した台車3を押しながら危険領域に接近する状況にある。
【0105】
報知システム10(接近センサ110及び画像センサ120)側からは、荷物を搭載した台車3に隠れて、接近者2の腰部は見えない。すると、
図3のステップS6において、接近者2の腰部は、体の部位として抽出されない。しかし、肩部等の他の部位は抽出される。
【0106】
すると、ステップS8において、腰部の次に優先度の高い肩部が選択部位として選択される。
【0107】
そうして、ステップS9において、接近者2の肩部2Bに触覚を生じさせることが可能な超音波が照射される。
【0108】
本実施形態に示されたように、作業者が荷物を運搬している状況等で、ある体の部位が隠れて超音波を照射できないような場合にあっても、報知装置100は、体の各部を認識するように動作している。よって、報知システム10及び報知装置100では、そのような場合でも確実に危険領域への接近者2に対して、警告を認知させることができる。
【0109】
〔実施形態3〕
実施形態2に係る報知システム及び報知装置は、実施形態1と同一の構成であるが、実施形態1において構成例では具体的にToFカメラであった接近センサ110が、ライトカーテンに置き換えられているものである。
【0110】
図5は、実施形態3に係る報知システム20の概略構成と、危険領域への接近者2とを示す図である。
【0111】
報知システム20では、警戒領域と警戒領域以外の安全領域との境界を物体が通過したときに検知するライトカーテンが設置されている。
【0112】
ライトカーテンは、送光器211と受光器212との一式で構成される。境界の一方の側に送光器211を配置し、もう一方の側に受光器212を配置して、送光器211から受光器212に向う光線213が遮られて受光器212に届かなくなったときに(
図5において遮られた光線の部分を点線214で示す)、当該境界を通過する物体の存在を検知する。
【0113】
報知システム20の報知装置200では、ライトカーテンが警戒領域への進入を検知すると直ちに、危険領域に接近する物体があるとみなす。また、実施形態1における距離画像データによるフィルタリングが行えないために、通常画像データからの体の各部の抽出の処理の負担軽減が行えないが、実施形態1の報知装置100と同様にして、接近者2に警告を報知することができる。
【0114】
実施形態3によれば、ライトカーテンによる危険領域への接近の検知が行われている既存の設備に対して、触感による警告の報知の機能を付け加えることができる。
【0115】
〔実施形態4〕
実施形態4に係る報知システムは、実施形態1の報知システム10と同様の構成であるが、報知システムを現場に設置する際の、特別の機能を有している点が報知システム10とは異なる。
【0116】
図6は、実施形態4に係る報知システム30の構成を示す概略図である。報知システム30は、報知装置300を備えている。
【0117】
報知システム30の接近センサ310、画像センサ320、超音波照射装置330の超音波照射アレイ331、その反射板335は、それぞれマーカ351を有している。
【0118】
マーカ351は、これら各装置または部品の基準面にそれぞれ少なくとも3点備えられている。マーカ351は赤外光を再帰的に反射する再帰性部材からなっている。再帰性部材は具体的には、コーナーキューブや、再帰性反射シートであり得る。
【0119】
更に、報知システム30は、赤外線発光素子を有した赤外カメラ360を備えている。赤外カメラ360は、自ら放出した赤外線の反射光による赤外線画像を得ることができるカメラである。
【0120】
図7は、報知システム30を現場に設置する方法を説明するための図である。
図7(a)は、超音波照射アレイ331を示す図であり、図面の簡略化のため超音波発生素子132の図示は略されている。
【0121】
図7(a)において、超音波照射アレイ331のパネル面には、4点のマーカ351が配置されている。また、装置の種類を識別するための情報が印刷された2次元コードもパネル面に貼付されている。前記2次元コードに最も近いマーカを基準マーカとし、基準マーカから、予め定めた基準マーカ以外の相異なる2つのマーカへのベクトルをそれぞれベクトルv1、ベクトルv2とする。
【0122】
図7(b)は、超音波照射アレイ331のパネル面を赤外カメラ360で撮影した赤外線画像である。マーカ351は再帰性部材からなるため、マーカの位置が明確に明るい点となって撮影されている。また、2次元コードの情報も読み取り可能である。
【0123】
図7(b)には、上述のベクトルv1及びベクトルv2に対応する赤外線画像上のベクトルv
’1とベクトルv
’2が図示されている。このように、赤外線画像上において、明確にベクトルv
’1とベクトルv
’2とが判別できる。
【0124】
ここで、ベクトルv’1及びベクトルv’2の位置と傾きと大きさより、赤外カメラ360から見たパネル面の位置と姿勢が算出できる。
【0125】
より具体的には、マーカ351の設置位置を装置(ここではパネル面)の座標系において同次座標で表したQ、装置の座標系を赤外カメラ360の座標系に移す剛体変換をR、赤外カメラ360の画角から得られる透視投影変換をPとして、Q’=R・A・Qとなる。これを1つの装置について3つ以上のマーカ351に対して適用した式を連立させ、かつ、剛体変換Rによって、マーカ351の設置点間の距離と角度が不変であることを考慮すると、剛体変換Rが得られる。
【0126】
上述の計算に用いるマーカが全て同一平面上にある場合、単一の画像からは一般に2通りの解が得られるので、2通りの解のうちどちらを採用すべきかは、他の制約条件から判定する。例えば、マーカはパネル面の表面からしか観察できないとの制約条件、あるいは、異なる箇所からの複数の赤外線画像により特定する、同一平面上にない4つ以上のマーカの組を利用する等である。
【0127】
超音波照射アレイ331以外の他の装置または部品についても、同様にして、赤外カメラ360に対する位置と設置の角度が算出できる。こうして、複数の装置について赤外カメラ360との相対位置を比較することにより、複数の装置間の位置関係を算出できる。
【0128】
以上の方法により、報知システム30においては、接近センサ310、画像センサ320、超音波照射装置330の超音波照射アレイ331、その反射板335の設置位置と設置角度を、正確に赤外カメラ360の撮影画像から知ることができる。従って、これらの情報に基づいて、超音波照射装置330が触覚を発生させるために超音波を照射する位置を、容易に定めることができるようになる。
【0129】
更に、
図6に示されるように、報知システム30は、危険領域と安全領域(警戒領域)との境界をも赤外カメラ360の撮影により把握するために、マーカ板350を複数備えていてもよい。マーカ板350は、上記マーカ351を少なくとも3点以上平面上に備えた板状もしくはシート状の部材である。危険領域と安全領域(警戒領域)との境界にマーカ板350を設置することで、上記同様の手法にて、報知システム30に対する当該境界の位置を容易に算出することができるようになる。
【0130】
上述の各実施形態において、接近センサ、画像センサ及び超音波照射装置は各1式である場合を例示として説明された。しかし、本発明の適用はこれに限られるものではなく、それぞれ複数用いてもよい。特に、警戒すべき領域が広範囲である場合や、複雑な形状である場合に、複数台とすることは有効である。
【0131】
その際、特に超音波照射装置による触感の生成については、超音波照射制御部により、1照射対象に対しては、1台の超音波照射装置からの超音波の照射となるように制御されることが好ましい。1照射対象に対し所定以上の刺激を生成させないためである。
【0132】
〔ソフトウェアによる実現例〕
報知装置100、200、300の機能ブロック(特に、接近センサ制御部101、画像センサ制御部102、人検出部103、照射部位選択部104、超音波照射制御部105)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0133】
後者の場合、報知装置100、200、300は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを更に備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0134】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0135】
10、20、30 報知システム
100、200、300 報知装置
101 接近センサ制御部
102 画像センサ制御部
103 人検出部
104 照射部位選択部
105 超音波照射制御部
110、310 接近センサ
120、320 画像センサ
130、330 超音波照射装置
131、331 超音波照射アレイ
132 超音波発生素子
135、335 反射板
211 ライトカーテンの送光器
212 ライトカーテンの受光器
213 光線
350 マーカ板
351 マーカ
360 赤外カメラ