(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】ウエブ案内装置
(51)【国際特許分類】
B65H 23/34 20060101AFI20220823BHJP
B65H 23/038 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
B65H23/34
B65H23/038 Z
(21)【出願番号】P 2020557386
(86)(22)【出願日】2018-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2018097097
(87)【国際公開番号】W WO2019134890
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-10-02
(31)【優先権主張番号】102018100160.6
(32)【優先日】2018-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102018104553.0
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520243592
【氏名又は名称】ベーヴェー ペイパーシステムズ ハンブルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】キプケ スヴェン
(72)【発明者】
【氏名】プットカマー ディルク
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-284835(JP,A)
【文献】特開昭60-204558(JP,A)
【文献】特公昭45-034974(JP,B1)
【文献】特開昭60-106757(JP,A)
【文献】特開平03-114608(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0147232(US,A1)
【文献】再公表特許第2015/182231(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 23/00-23/16
B65H 23/24-23/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエブ状材料(2)の加工又は処理中、紙ウエブ、ボール紙ウエブ、プラスチックウエブ、複合材料ウエブ又は織物ウエブの加工又は処理中に、少なくとも1つの枢動可能に配置されたウエブ案内ローラ(3,17,18)を用いて、前記ウエブ状材料(2)の横方向位置を変更するためのウエブ案内装置(1)であって、
前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)は、前記ウエブ状材料(2)が搬送される時に前記ウエブ状材料(2)によって少なくとも部分的に巻き付けられ、前記ウエブ状材料(2)の前記横方向位置が、前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)を枢動させることにより変更される、ウエブ案内装置(1)において、
少なくとも1つのブレイクツール(12,22)が、前記枢動可能なウエブ案内ローラ(3,17,18)と別のウエブ案内ローラ(3,17,18)との間の前記ウエブ状材料(2)の行程に設けられ、前記ブレイクツール(12,22)は前記ウエブ状材料(2)の面に沈下することができ、
枢動可能なフレーム(5)であって該フレーム(5)の
垂直方向の回転軸(8)周りに枢動可能なフレーム(5)上に
、前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)及び前記ブレイクツール(12,22)並びに前記別のウエブ案内ローラ(3,17,18)が、該フレーム(5)に対して枢動しないように配置され、
前記ブレイクツール(12)は、前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)及び前記別のウエブ案内ローラ(3,17,18)の回転軸により定められる平面と垂直に調整可能であり、及び/又は前記ブレイクツール(12)は、前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)及び前記別のウエブ案内ローラ(3,17,18)の回転軸により定められる平面内で前記ウエブ状材料の搬送方向又はその反対方向に調整可能である、ことを特徴とするウエブ案内装置(1)。
【請求項2】
前記ブレイクツール(12,22)が
、前記枢動可能なフレーム(5)の枢動を介して枢動可能に配置される、ことを特徴とする、請求項1に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項3】
前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)と前記ブレイクツール(12,22)が同期して枢動可能である、ことを特徴とする、請求項1~2のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項4】
前記ブレイクツール(12,22)が、前記
ウエブ状材料(2)の搬送方向(9,21)に連続して配置された前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)と前記別のウエブ案内ローラ(3,17,18)の間に設けられる、ことを特徴とする、請求項1~3のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項5】
複数のブレイクツール(12,22)が設けられ、前記ウエブ案内ローラ(17,18)と前記別のウエブ案内ローラ(17,18)が各ブレイクツール(12,22)に割り当てられ、前記ブレイクツール(12,22)が前記ウエブ状材料(2)の
両側に配置される、ことを特徴とする、請求項1~4のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項6】
前記ウエブ状材料(2)と前記ブレイクツール(12,22)の整列面(13)との間のブレイク角(14)を変更するために、前記ブレイクツール(12,22)が前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)に対して調整可能である、ことを特徴とする、請求項1~5のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項7】
前記ブレイクツール(12,22)の整列面(13)と複数の前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)により定められる平面との距離が、前記ブレイクツール(12,22)を変位させる及び/又はオフセットさせることによって調整可能である、ことを特徴とする、請求項1~6のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項8】
前記ブレイクツール(12,22)と前記2つのウエブ案内ローラ(3,17,18)との距離が、複数の前記ウエブ案内ローラ(3,17,18)によって定められる平面内で調整不能である、ことを特徴とする、請求項1~7のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【請求項9】
少なくとも1つのブレイクバー、ブレイクローラ又はブレイクロールが、ブレイクツール(12,22)として設けられる、ことを特徴とする、請求項1~8のうちの何れか1項に記載のウエブ案内装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブ状材料の加工又は処理中、好ましくは紙ウエブ、ボール紙ウエブ、プラスチックウエブ、複合材料ウエブ又は織物ウエブの加工又は処理中に、少なくとも1つの枢動可能に配置されたウエブ案内ローラを用いて、ウエブ状/無端シート状材料の横方向位置を変更、特に調節及び/又は制御するためのウエブ案内装置に関し、ウエブ案内ローラは、ウエブ状材料が搬送される時に、そのウエブ状材料により少なくとも部分的に巻き付けられ、ウエブ状材料の横方向位置は、ウエブ案内ローラを補正軸及び/又は基準軸の周りに枢動させることによって変更される。
【背景技術】
【0002】
ウエブ状材料/材料ウエブの正確な横方向位置決めは、印刷/打刻、縦方向切断、型押し又は打ち抜きなど、多くの処理ステップ及び加工ステップにおいて極めて重要なものである。生産速度の増大及び品質要件の向上によって、生産工程にわたる材料ウエブ/材料シートの正確な案内が要求される。材料ウエブの望ましい横方向位置からの逸脱及び横方向位置の変動は、例えば、異なるウエブ厚さ、着色剤の作用及び/又は湿度作用又は前の加工ステップなどの他の影響によって生じる、ウエブ縁部の不均一な伸びによって引き起こされる可能性がある。
【0003】
ウエブ状材料は通常、大型の供給ロール上に提供され、これらロールから巻き解かれて処理機械に送り込まれる。材料ウエブの横方向位置の補正及び/又は制御及び/又は調節、すなわち、ウエブ延在方向を横断する方向の横方向オフセットの生成は、枢動可能に配置されたウエブ案内ローラを用いて実行され、ウエブ案内ローラは、供給ロールと処理装置との間に配置される。ウエブ案内ローラは、両端部において各々1つのアクチュエータによって検出することができ、これらアクチュエータは、同期して往復駆動される。このようにして、ローラは、その中心の周りに枢動し、これにより、片側だけのウエブ長さ変化を防止し、及び/又はウエブ状材料の横方向位置を能動的に調整/設定することができる。横方向オフセットは、枢動ウエブ案内ローラと、材料ウエブの搬送方向の上流側又は下流側にある別ローラとの間のいわゆる補正角度によって決定される。対応するローラはまた、単一のアクチュエータでだけによって枢動することができる。この場合、調整ストロークは、レバー及び接続ロッドを介して、それぞれのローラ端部に対して反対方向に伝達することができる。対応する枢動ローラは、独国特許出願公開第2540923(A1)号及び欧州特許出願公開第1474226(A1)号から公知である。
【0004】
更に、互いに平行に間隔を空けて配置した2つのウエブ案内ローラをウエブ案内装置に備えることは知られている。2つのウエブ案内ローラは、互いに独立して又は同期して枢動することができる。2つのウエブ案内ローラはまた、回転軸の周りに枢動可能な共通フレーム上に配置することができる。フレームの回転軸は、例えば、フレームの中心を、又は2つのウエブ案内ローラの回転軸を通ることができる。材料ウエブの横方向オフセットは、2つの枢動ウエブ案内ローラ間の距離と枢動フレームの回転角の関数である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】独国特許出願公開第2540923(A1)号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1474226(A1)号明細書
【文献】独国特許出願公開第3833804(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術により公知のウエブ案内装置を改良することである。特に、ウエブ案内装置は、コンパクトな設計及び高い機能密度によって特徴付けられるものとする。更に、ウエブ状材料の横方向位置の確実で精密な制御及び/又は調節が確保されるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的は、請求項1の特徴を備えたウエブ案内装置によって達成される。本発明の有利な構成は、従属請求項の主題である。
【0008】
本発明によれば、上述のタイプのウエブ案内装置では、枢動可能なウエブ案内ローラと、好ましくは材料の搬送方向に続く別のローラとの間の行程に少なくとも1つのブレイク/平滑化/ブレイクツールが設けられる。材料は、ウエブ案内ローラ及び別のローラの周りに少なくとも部分的に巻き付き、これによって材料ウエブは、ローラにわたって張力が付与される。ブレイクツール(独:Brechwerkzeug、英:breaking tool、矯正ツール)は材料ウエブの面に沈下することができる。材料は、ブレイクツールにより一方向に押し込まれ、ブレイクツールのブレイク面及び/又は整列面とブレイク角及び/又はラップ角を呈する。特にブレイクツールは、応力のない、完全に平面状及び/又は平坦形態でウエブ状材料を提供できるようにし、このことは、ウエブ状材料の更なる処理に極めて重要とすることができる。特に保管ロールからウエブ状材料を巻き解く時には、このタイプの保管が、湾曲及び/又は応力を材料ウエブ内に形成及び/又は材料ウエブに提供する可能性があるので、材料ウエブの応力がなく平坦な位置を確保することはできない。しかしながら、原理的には、その後で湾曲配向、すなわち屈曲及び/又は曲線状の形状を呈するように、平坦な材料ウエブを処理することが必要な場合がある。
【0009】
何れの場合においても、湾曲される平坦側を備えたウエブ状材料を、ブレイクツールのブレイク面及び/又は整列面を通過させることによって、所定の応力がブレイク/平滑化/デカールされ、及び/又は生成される。材料は、整列面との接触領域においてブレイク角を呈し、ブレイク角は、整列面に隣接する2つのロールの位置により決定される。詳細には、平滑作用が生じ、すなわち、その後、ウエブ状材料が平坦で平面状の形態で利用可能である。しかしながら、代替として、このようにして材料ウエブにおいて応力及びひいては湾曲を提供することも可能である。ブレイクツールのブレイク角及び整列面に応じて、種々の湾曲及び/又は応力をウエブ状材料から除去すること、或いはウエブ状材料に提供することができる。
【0010】
従って、本発明は、ウエブ状材料をブレイクするのにもウエブ案内装置を使用できるというアイデアに基づいており、すなわち、更なる新規の機能性をウエブ案内装置に組み込む。ここで、応力ツールは、ウエブ状材料の横方向位置を変更できるように並びにウエブ状材料をブレイクできるように、ウエブ案内装置に組み込まれる。
【0011】
本発明に関して、驚くことに、特に張力解放のため材料ウエブをブレイクすることが、ウエブ案内ローラによりもたらされる材料ウエブの横方向位置の変化に対して有益な効果を及ぼすことが示された。2つのウエブ案内ローラ間の領域における材料ウエブのブレイクは、材料ウエブがウエブ案内ローラ間で平坦で平面状の形態で案内される結果をもたらし、これによりウエブ状材料の極めて正確な横方向位置決めが可能になる。本発明によるウエブ案内装置の場合、材料ウエブの横方向オフセットが発生した結果として生じる材料ウエブの応力は、ウエブ案内ローラ間の領域でまた低減することができ、正確なウエブ案内及び/又はウエブ案内制御が簡素化される。
【0012】
また、2つの機能ユニットをウエブ案内装置に組み込むことによって、「ウエブ案内制御」及び/又は「ウエブ案内調節」及び「ブレイク」という機能に必要とされる設置スペースも有意に削減することができる。本発明によるウエブ案内装置のコンパクトな設計に起因して、低い機械コスト及び/又は設備コストを実現することができる。設置スペースが小さいので、ウエブ案内装置の設置位置を変更することが容易に可能であり、本発明によるウエブ案内装置を広範囲の用途に好適なものになる。「ブレイク」機能をウエブ案内装置に組み込むことは、ウエブ案内装置の前面での従来の通常のブレイクツールの配置から逸脱することを意味する。
【0013】
本発明によるウエブ案内装置により生成される横方向オフセットは、枢動ウエブ案内ローラが枢動する補正角又は枢動角の関数である。ブレイクツールは、ウエブ案内装置に組み込まれ、ウエブ状材料の横方向位置を変更することに加えてウエブ状材料がブレイクされるように、ウエブ案内ローラに隣接して配置される。ウエブ状材料は、枢動ウエブ案内ローラを通過する際に(第1の)方向補正及び/又は方向変更を受けた後でブレイクされる。ブレイクツールを通過した後、材料ウエブは、好ましくは応力がなく平坦であり、更なる加工工程及び/又は処理工程に送り込むことができる。この文脈では、「応力のない」は、外力が解放された時に、好ましくは材料ウエブが、材料ウエブの湾曲、歪み又は巻き付きにつながる応力をもはや含まないことを意味する。全ての外力が解放されると、特にウエブ搬送中に材料ウエブに作用する張力が解放されると、材料ウエブは、好ましくは平面状形態となり、好ましくはもはや応力を含まない。
【0014】
ウエブ状材料の横方向位置を変更するために、ウエブ案内ローラを手動で又は自動的に補正角又は枢動角だけ枢動させることができる。ウエブ案内ローラは、軸方向の両端において各々、例えばモータ又は調整シリンダなど1つの調整デバイスで検出することができ、調整デバイスは、互いに同期して移動される。このようにして、ウエブ案内ローラは、その中心の周りに枢動させることができ、これによりウエブ状材料の横方向位置を調整することが可能となる。しかしながら、ウエブ案内ローラはまた、単一の調整デバイス及び/又は1つだけのアクチュエータによって枢動させることができる。この場合、回転は、レバー及び/又は接続ロッドを介して、それぞれのローラ端部に対して反対方向に伝達することができる。或いは、ウエブ案内ローラは、ウエブ案内ローラの中心を通らない回転軸の周りに枢動させることもできる。少なくとも1つの調整デバイスを用いてウエブ案内ローラを枢動させるのではなく、ウエブ案内ローラがユーザによって手動で調整されるようにすることもできる。
【0015】
ウエブ状材料の横方向位置を検出するために少なくとも1つのセンサを備えたセンサデバイスと、センサによって検出されたウエブ状材料の横方向位置の関数としてウエブ案内ローラの補正角及び/又は枢動角を制御及び/又は調節するように設計された制御デバイス及び/又は調節デバイスと、が設けられる場合に有用である。センサデバイスは、ウエブ状材料の横方向位置を検出し、この情報を制御デバイス及び/又は調節デバイスに送信する。制御デバイス及び/又は調節デバイスは、現在のデータを表すセンサデータを保存された目標データと比較し、2つの値の比較から枢動ウエブ案内ローラに対する制御コマンドを導出する。その後、対応するコマンドが、制御デバイス及び/又は調節デバイスによって枢動ウエブ案内ローラ及び/又はウエブ案内ローラの調整デバイスに送信される。次いで、ウエブ案内ローラの対応する補正角が設定される。これにより、ウエブ状材料の横方向位置の自動的な制御及び/又は調節及び調整がもたらされる。例えば、センサとして、超音波センサ又は光学センサの形態のウエブエッジセンサを設けることができる。ウエブ状材料の横方向位置を検出するために、ラインスキャンカメラを使用することができる。
【0016】
ウエブ状材料の横方向位置を変更するために、ウエブ案内ローラは、ウエブ案内ローラの回転軸に垂直な補正軸又は枢動軸の周りに枢動される。材料ウエブの所望の横方向オフセットが大きいほど、及び/又は材料ウエブの現在位置と目標位置の逸脱が大きいほど、ウエブ案内ローラのより大きな補正角が設定される。
【0017】
枢動ウエブ案内ローラは、加熱ローラとして及び/又は冷却ローラとして設計することができる。このことは、本発明によるウエブ案内装置の機能密度を更に高める。加熱ローラ及び/又は冷却ローラは、様々な用途で使用される。例えば、加熱ローラは、反応層を活性化することができる。冷却ローラを用いて、例えば材料ウエブを冷却することができる。
【0018】
本発明の好ましい実施形態では、ブレイクツールはまた、可動であり、好ましくは枢動可能であるように配置される。好ましくは、ウエブ案内ローラ及びブレイクツールは、互いに平行な枢動軸の周りに回転させることができる。ブレイクツールの枢動配置により、特にブレイクツールをウエブ案内ローラと平行に整列させることが可能となる。従って、ブレイクツールは、枢動ウエブ案内ローラにより生じる材料ウエブの横方向オフセットに適合させることができる。ブレイクツールは、自動的に又は手動で枢動させることができる。
【0019】
別の有利な設計では、ウエブ案内ローラ及びブレイクツールは、同期して枢動可能である。これにより、特にウエブ案内ローラ及びブレイクツールが常に互いに平行であることが確保される。これにより、ウエブ案内ローラを通過した後の材料ウエブの効果的な張力低減が確保され、ウエブ案内ローラの枢動の間のウエブ案内ローラとブレイクツールの衝突を回避することができる。
【0020】
同期調整のために、ウエブ案内ローラとブレイクツールの機械的結合を設けることができ、これにより、ウエブ案内ローラの特定の補正角及び/又は枢動角、及び/又はブレイクツールの特定の枢動角を設定する際の制御及び/又は調節が簡素化される。
【0021】
本発明によれば、ブレイクツールは、材料の搬送方向に連続的に配置された2つの枢動可能なウエブ案内ローラの間に設けることができる。ウエブ案内ローラがウエブ案内装置の上流側及び下流側で、好ましくは非枢動であるガイドローラに対して枢動する場合、材料ウエブがウエブ案内装置を通過する時に、枢動角又は補正角の関数として材料ウエブの特定の横方向オフセットを達成することが可能であり、第1ウエブ案内ローラ前の搬送方向と第2ウエブ案内ローラ後の搬送方向は、互いに平行に延びることができ、横方向オフセットはまた、ウエブ案内ローラ間の距離によって決定される。隣接するウエブ案内ローラ間の距離は、例えば、50~1,000mm、好ましくは200~800mm、更に好ましくは300~400mmとすることができる。隣接するウエブ案内ローラ間の距離は、特に大きなウエブ幅では更に大きくすることもできる。材料ウエブの方向の変化の間の領域において、本発明によれば、材料はブレイクツールでブレイクされる。
【0022】
2つのウエブ案内ローラの枢動のために、共通アクチュエータを設けることができる。このアクチュエータはまた、ブレイクツールの枢動にも使用することができる。これにより、特にウエブ案内ローラとブレイクツールの同期調整移動が容易になる。しかしながら、ウエブ案内ローラとブレイクツールはまた、複数の別個のアクチュエータにより調整することができる。この調整は、電気的に、液圧で及び/又は空気圧で行うことができる。ウエブ案内ローラとブレイクツールの統合調整のために、測定デバイス、制御デバイス及び/又は調節デバイスを設けることができる。
【0023】
ウエブ案内ローラ及びブレイクツール、並びに好ましくは別のウエブ案内ローラは、枢動可能フレーム上に配置することができ、従って共に枢動させることができる。材料ウエブの特定の横方向オフセットは、フレームを回転させることにより達成することができる。加えて、ウエブ案内ローラ及びブレイクツールのフレーム上での共通配置は、構造的に簡単に且つ低コストでのウエブ案内ローラ及びブレイクツールの同期調整を含む。好ましくは、少なくとも2つのウエブ案内ローラは、枢動フレーム上に配置することができ、ブレイクツールは、ウエブ案内ローラ間の搬送領域に配置することができるので、ウエブ案内ローラとブレイクツールの同期枢動のためには、特定の補正角及び/又は枢動角だけフレームを回転させるだけで十分である。枢動フレームの使用により、ウエブ案内ローラとブレイクツールの同期がかなり簡素化され、これは、枢動フレームを介してウエブ案内ローラ及びブレイクツールを枢動させるために、ただ1つの単一調整デバイス及び/又はただ1つのアクチュエータが必要とされることに起因する。代替設計は、ウエブ案内ローラと好ましくは別のウエブ案内ローラとが配置される枢動フレームを備えることができ、フレームは、静止配置のブレイクツールに対して可動である。ブレイクツールは、例えば静止フレーム壁に固定することができる。全ての設計について、ウエブ状材料がブレイクツールと接触する結果として所望のブレイク作用が生じることができるように、ウエブ状材料を案内してブレイクツールを通過させることができることを、あらゆる事例にて確実にする必要があることは理解される。
【0024】
フレームは固定下部フレーム及び枢動上部フレームを備えることができ、枢動上部フレームは、固定下部フレームに対して回転軸の周りに枢動することができる。フレームの回転軸は、ウエブ案内ローラの前方の材料ウエブのインフィード領域に設けることができる。このような配置により、材料ウエブの応力が小さい場合には材料ウエブの横方向位置を変更することが可能となると同時に、極めて短い制御区画が可能となる。その結果、この配置は、敏感な材料に特に好適である。しかしながら、回転軸はまた、2つのウエブ案内ローラ間の中央領域で材料ウエブの搬送平面と交差し、好ましくは、ブレイクツールの縦軸を通って延びることができる。
【0025】
好ましくは、材料ウエブ用の案内ローラは、搬送方向において、枢動可能なフレームの前方及び/又は後方に設けられ、更に好ましくは非枢動可能に配置することができる。案内ローラは、フレーム上に装着すべきではない。従って、ウエブ案内ローラ及びブレイクツールを備えた枢動可能フレームは、好ましくは固定の偏向ローラ間に配置され、これにより、本発明によるウエブ案内装置への正確な材料供給と、横方向オフセットの生成後並びに材料がブレイクした後の材料排出とが確保される。
【0026】
材料をブレイクするために、複数のブレイクツールを材料ウエブの搬送方向に互いに前後して設けることができる。複数のブレイクツールを用いることで、ウエブ状材料内の応力を徐々に低減又は生成することができる。例えばこれは、材料ウエブの極めて精密で完全な平滑化を達成するために設けることができる。逆に、複数のブレイクツールの使用はまた、ウエブ状材料においてより高い応力及び/又はより高い湾曲度を生成することができる。この場合、各ブレイクツールは、好ましくは、2つの隣接するローラ間の行程にある。それぞれのブレイクツール及びそれぞれのブレイクツールに割り当てられたローラは、材料ウエブの異なる平坦側に面するのが好ましい。ブレイク中、ブレイクツールに割り当てられたローラによって材料ウエブに張力が付与される。
【0027】
特に、両方の平坦側で複数のブレイクツールを用いることによりウエブ状材料をブレイクすることができ、ブレイクツールは、材料ウエブの異なる平坦側に面する。
【0028】
ウエブ状材料とブレイクツールの整列面との間のブレイク角を変更するために、ブレイクツールは調整可能に設計することができる。ブレイクツールを調整することによって、材料ウエブに対する整列面の位置を変更及び/又は調整/設定することができる。ブレイク角を変更することによって、材料ウエブのブレイク時の応力低減、或いは必要に応じて、材料ウエブ内の応力蓄積をも得ることがきる。
【0029】
ブレイク角を変更することによって、例えば、ウエブ状材料の種々の平滑度を達成することができる。このようにして、あらゆる種類の湾曲及び/又は応力をウエブ材料に提供することができる。整列面とウエブ状材料の間のブレイク角が小さいほど、ウエブ状材料から実現することができる応力及び/又は平滑度がより大きくなる。ブレイク角が大きいほど、平滑度は低くなる。約180°のブレイク角から開始して、ブレイクツールの整列面でのウエブ状材料の偏向は存在せず、ブレイク作用がゼロに近くなる。
【0030】
好ましくは、ブレイクツールの整列面と2つのウエブ案内ローラにより定められる平面との間の距離は、その定められた平面に対してブレイクツールを移動及び/又はオフセットさせることによって、調整/設定及び/又は変更することができる。これは、ウエブ状材料に対する正確な整列面を含む。この調整は、調整デバイスを用いて手動で及び/又は自動的に行うことができる。
【0031】
他方、ウエブ案内ローラにより定められる平面におけるブレイクツールと2つのウエブ案内ローラとの間の距離は、ブレイクツールが材料ウエブの搬送方向及びその逆方向で両方のウエブ案内ローラに対して等距離を備えることができるように、調整不能とすることができる。
【0032】
ブレイク角を変更するためのブレイクツールの調整が、制御デバイス及び/又は調節デバイスによって行うことも排除されない。少なくとも1つのセンサを備えたセンサデバイスを設けることができ、材料ウエブの湾曲及び/又は応力は、センサを用いて検出され、及び/又は測定され、ウエブ案内ローラに対するブレイクツールの調整は、測定データの関数として自動的に行われる。
【0033】
従って、2つの隣接するウエブ案内ローラによって、特にこれらの縦軸によって定められる平面に関して、ブレイクツールは、好ましくは、この平面と垂直に変位及び/又はオフセットすることだけが可能である。従って、例えばウエブ案内装置が水平方向に配置される場合、ブレイクツールは、例えば垂直方向にだけ高さを調整することができる。従って、整列面とウエブ状材料の間のブレイク角は、単一の設定パラメータによって容易に調整/設定する及び/又は変更することができ、これにより調整が簡素化される。
【0034】
有利な設計では、ブレイクツールとして、ブレイクバー、ブレイクロール又はブレイクローラが設けられる。好適なブレイクバーは、例えば独国特許出願公開第3833804(A1)号から公知である。ブレイクツールとしてブレイクローラを使用する場合、ブレイクローラの直径は、ウエブ案内ローラ径の70%未満、好ましくは50%未満、更に好ましくは30%未満とすることができる。有利には、ブレイクツールは、ボールベアリングにより支持され取り付けられた1又は2つのブレイクローラを備えることができる。1又は2以上の支持ロールもまた、1又は複数のブレイクローラに設けることができる。加えて、ブレイクデバイス上に吸引デバイスを設けることができ、これを用いて、特にガイド面の領域において塵埃、紙などの粒子を連続的及び/又は断続的に吸引除去することができる。吸引デバイスは、ウエブ状材料の汚染及びガイド面に蓄積する可能性のある粒子による損傷を防止する。
【0035】
明示的に詳細に言及されていない場合でも、上述した本発明の実施形態は、必要に応じて互いに組み合わせることができる。本発明の開示は、選択された段落書式設定により指定された発明の特徴の組み合わせに限定されない。
【0036】
本発明の更なる特徴は、図面に基づく本発明の2つの好ましい実施形態に関する以下の説明から、並びに図面自体に起因する。記載された及び/又は描画された特徴の全ては、特許請求の範囲におけるそれらの組み合わせ又は相対関係に関係なく、単独で又は何らかの組み合わせで本発明の主題を形成する。
【0037】
本発明について、図面を用いて以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】2つのウエブ案内ローラとこれらの間に配置されたブレイクツールとを備えた、本発明によるウエブ案内装置の概略図である。
【
図2】各々が2つの隣接する2つのウエブ案内ローラ間に配置された、2つのブレイクデバイスを備える本発明によるウエブ案内装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、ウエブ状材料の加工又は処理中、好ましくは紙ウエブ、ボール紙ウエブ、プラスチックウエブ、複合材料ウエブ又は織物ウエブの加工又は処理中に、2つのウエブ案内ローラ3と1つのブレイクデバイス4を用いて、ウエブ状材料2の横方向位置を変更するためのウエブ案内装置1を概略的に示す。2つのウエブ案内ローラ3間の距離Aは、これらの中心縦軸又は回転軸に関して50~1,000mm、好ましくは100~800mm、更に好ましくは300~400mmとすることができる。隣接するウエブ案内ローラ間の距離は、より大きくすることもできる。図示の設計では、例えば、材料ウエブ2のウエブ案内ローラ3とのラップ角は、それぞれ少なくとも90°である。
【0040】
ウエブ状材料2は、例えば、図示しない供給ロールによって提供される。ウエブ状材料2は、少なくとも1つのガイドローラ6を介してウエブ案内装置1に送り込まれる。
【0041】
2つのウエブ案内ローラ3とブレイクデバイス4は、枢動可能な上部フレーム5上に配置される。枢動可能な上部フレーム5は、回転軸8の周りに枢動できるように固定下部フレーム7に接続される。図示の設計では、回転軸8は、ウエブ状材料2のインフィード領域を通ってウエブ案内装置1内に、すなわち、
図1の右側に示される第1ウエブ案内ローラ3の領域におけるウエブ状材料2の搬送方向9に延びる。しかしながら、好ましくは上部フレーム5の重心と一致する、ウエブ案内ローラ3間の上部フレーム5の中心を回転軸8が通るウエブ案内装置1の設計も排除されるものではない。しかしながら、回転軸8の位置はまた、上部フレーム5の内側及び外側の他の何れかの位置をとることができる。
【0042】
少なくとも1つのセンサを備えたセンサデバイス11が、ウエブ案内装置1と、上部フレーム5の外側に配置された別の案内ローラ10との間に配置される。センサは、ウエブ状材料2の横方向位置の現在位置を決定する。現在位置が、ウエブ状材料2の搬送過程又は処理に必要とされるウエブ状材料2の目標位置から逸脱した場合、又は対応する目標位置を設定されることになる場合には、対応する調整コマンドが、図示されない調節デバイス及び制御デバイスによって、同様に図示されない枢動可能な上部フレーム5の調整デバイスに送信される。調整デバイスは、固定下部フレーム7の周りに枢動可能な上部フレーム5の枢動移動及び/又は回転を引き起こし、偏向ローラ6、10に対してウエブ案内ローラ3を調整することにより、ウエブ状材料2の特定の横方向オフセットが生成されるようになる。
【0043】
ブレイクデバイス4は、ブレイクバーの形態でブレイクツール12を備える。材料が搬送されると、ウエブ状材料2は、ウエブ案内ローラ3に巻き付き、ローラ3にわたって材料ウエブに張力が付与される。ブレイクツール12の整列面13は、材料ウエブの平面に沈下する。材料は、ブレイクツール12によってその平面の外に押し出され、ブレイクツール12のブレイク面及び/又は整列面13とのブレイク角及び/又はラップ角14を呈する。ウエブ状材料2がブレイク面13にわたって引っ張られると、材料はブレイクされ、これにより、例えば材料ウエブの平滑化がもたらされる。しかしながら、原理的には、ブレイク面13にわたってウエブ状材料2を引っ張ることによって材料ウエブ内に特定の応力が確立し、ひいては材料ウエブの特定の湾曲を実現することも可能である。
【0044】
枢動可能な上部フレーム5上のブレイクツール12及びウエブ案内ローラ3の集合的配置に起因して、ウエブ案内ローラ3に対する整列面13の一定の平行整列が確保される。このようにして、整列面13は、ウエブ状材料2の搬送方向9に最適に適合させることができる。加えて、「ウエブ案内」と「ブレイク」の機能を1つのユニットに統合するため、省スペース及び構成的に簡素で低コストの可能性がもたらされる。
【0045】
ブレイク角14は、
図1に示すようにブレイクツール12の垂直方向の高さ調整能力(
図1において矢印15で特徴付けられる)により変えることができる。高さ調整では、ブレイクツール12は、2つのウエブ案内ローラ3の回転軸により定められた平面に垂直に移動する。
【0046】
ブレイク角14を変更することによって、整列面13にわたって引き寄せられる時にウエブ状材料2の特定の平滑化に特に影響を及ぼすこと、或いは、必要に応じて特定の応力及び/又は湾曲を提供することが可能である。例えば、ブレイク角14が大きいほど、整列面13にわたる引き寄せによって達成されるウエブ状材料2の平滑化が小さい。例えば、
図1に示すブレイク角14が約180°の場合、それ以上の平滑化及び/又はブレイクは生じない。その結果、材料ウエブ2はもはやブレイクツール12の整列面13と応力を受けて接触しない。同様に、小さなブレイク角14は、高度の平滑化及び/又は湾曲をもたらす。
【0047】
ブレイクツール12の位置は、手動又は自動的に変更及び/又は調整することができる。自動的な高さ調整のために、電気的、液圧又は空気圧動作の調整デバイスを設けることができる。ブレイクツール12の位置はまた、ウエブ状材料2内の応力の関数として、好ましくは自動的に調整することもできる。このために、対応する測定デバイス、制御デバイス及び/又は調節デバイスを設けることができる(
図1には図示せず)。
【0048】
更に、ブレイクツール12が2つのウエブ案内ローラ3の回転軸により定められる平面内で矢印16に沿って調整される設計も排除されない。材料ウエブの搬送方向9又はその反対方向でブレイクツール12を調整することによって、ブレイク角14も変更することができる。
【0049】
図2は、ウエブ案内装置1の異なる構成を概略的に示す。
図1及び2に示す設計の同じ参照記号は、同一の構造及び/又は機能の構成要素又は組立体を特徴付ける。
【0050】
ウエブ状材料2の横方向位置を変更するために、
図2に示すウエブ案内装置1は、4つのウエブ案内ローラ17、18を備える。材料ウエブの複数のブレイクのために、2つのブレイクデバイス19、20が設けられる。各ブレイクデバイス19、20は、ブレイクツール22を備える。ブレイクデバイス19、20のタイプ及び設計は、
図1に示され上述されたブレイクデバイス4のタイプ及び設計に対応することができる。
【0051】
ウエブ案内ローラ17、18及びブレイクデバイス19、20は、上部フレーム5上に配置される。上部フレーム5は、回転軸8の周りに枢動可能に固定下部フレーム7に接続される。ウエブ状材料2の特定の横方向オフセットは、上部フレーム5の枢動により達成することができる。
図2に示す設計では、回転軸8は、ウエブ案内装置1内への材料進入領域に、すなわち、第1ウエブ案内ローラ17前のウエブ状材料2の搬送方向21に位置することができる。
【0052】
搬送方向21の正面にあるウエブ案内ローラ17間に、第1の前方ブレイクデバイス19が配置される。第2ブレイクデバイス20は、下流側に配置された2つのウエブ案内ローラ18間に配置される。このように、各ブレイクツール22は、ペアのウエブ案内ローラ17、18に割り当てられ、それぞれのブレイクツール22とこのブレイクツール22に割り当てられたウエブ案内ローラ17、18は、ウエブ状材料2の異なる平坦側に面する。材料が搬送されると、ウエブ状材料2は、ローラのそれぞれのペアに巻き付き、これによってウエブ案内ローラ17、18にわたって材料ウエブに張力が付与される。それぞれのブレイクツール22の整列面は、ウエブ案内ローラ17、18間で材料ウエブの平面内に沈下する。
【0053】
2つのブレイクツール22は各々、ウエブ状材料2の対向する平坦側に作用する。このようにして、平滑化は、両方の側から達成することができる。或いは、両方の側からウエブ状材料2に応力及びひいては湾曲を与えることも可能である。
【0054】
ブレイク角14を変更するために、ブレイクツール22は、隣接するウエブ案内ローラ17、18によって置かれた平面に対して垂直に、すなわち
図2で左及び/又は右に調整することができる。このために、ブレイクデバイス19、20は、手動で又は自動的に調整することができる。
【0055】
ウエブ状材料2の横方向位置の変更、特に制御及び/又は調節するために、図示しない制御デバイス及び/又は調節デバイスが設けられる。ウエブ状材料2がウエブ案内装置1から出る時に、制御デバイス及び/又は調節デバイスのセンサ11がウエブ状材料2の目標位置から現在の横方向位置の逸脱を検出した場合、対応する制御コマンド及び/又は調節コマンドが生成され、図示しない調整デバイスに送信される。調整デバイスは、ウエブ状材料2の横方向位置が所望の程度まで変わるように上部フレームを枢動させる。
【0056】
原理的には、ウエブ案内装置1は、ローラの割り当てられたペアを各々が有して3以上のブレイクデバイス19、20を備えることも可能である。
【符号の説明】
【0057】
1 ウエブ案内装置
2 材料
3 ウエブ案内ローラ
4 ブレイクデバイス
5 上部フレーム
6 ガイドローラ
7 下部フレーム
8 回転軸
9 搬送方向
10 案内ローラ
11 センサデバイス
12 ブレイクツール
13 整列面
14 ブレイク角
15 矢印
16 矢印
17 ウエブ案内ローラ
18 ウエブ案内ローラ
19 ブレイクデバイス
20 ブレイクデバイス
21 搬送方向
22 ブレイクツール