(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】台間機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220830BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 352F
A63F7/02 352L
A63F7/02 352N
(21)【出願番号】P 2019064680
(22)【出願日】2019-03-28
【審査請求日】2021-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】樅野 正
(72)【発明者】
【氏名】松浦 宏治
【審査官】森川 能匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-233938(JP,A)
【文献】特開2012-228486(JP,A)
【文献】特開2017-196292(JP,A)
【文献】特開2016-019585(JP,A)
【文献】特開2002-301255(JP,A)
【文献】特開2013-208309(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応する遊技機に遊技媒体を排出する台間機であって、
前記対応する遊技機における利用者の撮像データを取得する画像取得部および前記撮像データから顔の画像を検出する顔検出部を備えている第1の顔画像処理装置と、
前記対応する遊技機に排出する遊技媒体の貸出可能な量を示す情報を記録した記録媒体を読取る記録媒体読取り部とを備えている遊技媒体貸出装置と、
前記記録媒体読取り部における前記記録媒体の返却の禁止を制御する管理部を備えている記録媒体管理装置とを備え、
前記管理部は、前記画像取得部が取得した前記撮像データにおける前記顔検出部による顔の画像の検出結果に応じて、前記記録媒体読取り部に挿入されている前記記録媒体の返却を禁止し、
前記管理部は、前記記録媒体の返却を禁止した時点よりも後に前記画像取得部により取得された第1の撮像データから前記顔検出部により検出された顔の画像と予め登録されている顔の画像とが一致した場合、前記記録媒体の返却の禁止を解除
し、
前記管理部は、前記画像取得部が取得した第2の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出され、かつ、前記第2の撮像データが取得された時点よりも後に前記画像取得部が取得した第3の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出されなかった場合、前記記録媒体読取り部に挿入されている前記記録媒体の返却を禁止し、
前記管理部は、前記第1の撮像データから検出された顔の画像と前記記録媒体の返却が禁止された時点よりも前に撮像された前記第2の撮像データから検出された顔の画像とが一致する場合に前記記録媒体の返却の禁止を解除し、
前記台間機は、さらに、第2の顔画像処理装置および表示装置を備えており、
前記記録媒体管理装置は、前記管理部が前記記録媒体読取り部における前記記録媒体の返却を禁止すると、前記第2の撮像データから検出された顔の画像と一致する顔の画像の検索指示を自機とは別の機器が備えている第2の顔画像処理装置に指示する検索指示部を備えており、
前記第2の顔画像処理装置は、
前記第2の顔画像処理装置に対応する遊技機の利用者の撮像データである第4の撮像データを取得する第2の画像取得部と、
前記第4の撮像データから顔の画像を検出する第2の顔検出部と、
自機とは異なる他の台間機が備えている前記検索指示部の前記検索指示に応じて、前記第4の撮像データから前記第2の顔検出部により検出された顔の画像と前記第2の撮像データから検出された顔の画像との一致を判定する顔画像照合部と、
前記顔画像照合部の判定結果に応じて、前記対応する遊技機の利用者に対する前記記録媒体の取り忘れを示す表示を前記表示装置に指示する表示指示部とを備えている、
台間機。
【請求項2】
前記記録媒体管理装置は自機とは異なる機器が備えている前記第2の顔画像処理装置の前記顔画像照合部の判定結果を受信し、当該判定結果に応じた放送を外部の放送装置に指示する放送指示部を備えている
請求項
1に記載の台間機。
【請求項3】
自機の前記表示指示部が他の台間機が備えている前記検索指示部による前記検索指示に応じて前記記録媒体の取り忘れを示す表示を前記表示装置に指示している場合、自機が備えている検索指示部は前記検索指示を他の台間機が備えている前記第2の顔画像処理装置に指示しない請求項
1または
2に記載の台間機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技場等に設置される台間機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パチンコ機、スロット機等の遊技台が設置された遊技店(遊技場)において、台間機と呼ばれる装置が広く普及している。台間機は、遊技者の操作に応じ、対応する遊技機に遊技媒体(パチンコ玉、コイン等)の排出等を行うものである。
【0003】
例えば、台間機は遊技台に排出する遊技媒体の貸出可能な量を示す情報を記録した記録媒体(例えば、プリペイドカード)を受け付け、遊技者が指定した数量の遊技媒体を貸し出す。このような台間機においては、遊技者が当該記録媒体の回収を忘れて遊技第から席を離れると、他の遊技者に記録媒体が盗難されてしまう虞がある。このため、記録媒体の盗難を抑制する技術が提案されている。
【0004】
例えば特許文献1に開示の管理装置は、遊技者の顔の複数の特徴部位(例えば目、鼻、口の3ケ所)よりも少ない特徴部位(例えば目、鼻、口のうちの何れかの1ケ所)を撮像していなければ、遊技者が着席していないと判定する。そして、当該管理装置は遊技者が着席していないと判定した遊技機に対応する貸出装置において記録媒体の発行を禁止する。また、当該管理装置は、遊技者の顔の複数の特徴部位の一部を撮像していれば、遊技者が着席していると判定し、記録媒体の発行を許可する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-13350号公報(2016年1月28日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術は、記録媒体の盗難者が記録媒体を発行させた後に素早く現場から離れようとするために、遊技機の前方に着席せずに記録媒体を発行させることを想定とした技術である。すなわち、従来技術では顔画像が撮像されると、当該顔画像が誰の顔画像であるかに関わらず、記録媒体の発行を許可し得るという問題がある。
【0007】
本発明の一態様は、高い安全性を確保して、記録媒体の返却の禁止を解除することができる台間機を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る台間機は、対応する遊技機に遊技媒体を排出する台間機であって、前記対応する遊技機における利用者の撮像データを取得する画像取得部および前記撮像データから顔の画像を検出する顔検出部を備えている第1の顔画像処理装置と、前記対応する遊技機に排出する遊技媒体の貸出可能な量を示す情報を記録した記録媒体を読取る記録媒体読取り部とを備えている遊技媒体貸出装置と、前記記録媒体読取り部における前記記録媒体の返却の禁止を制御する管理部を備えている記録媒体管理装置とを備え、前記管理部は、前記画像取得部が取得した前記撮像データにおける前記顔検出部による顔の画像の検出結果に応じて、前記記録媒体読取り部に挿入されている前記記録媒体の返却を禁止し、前記管理部は、前記記録媒体の返却を禁止した時点よりも後に前記画像取得部により取得された第1の撮像データから前記顔検出部により検出された顔の画像と予め登録されている顔の画像とが一致した場合、前記記録媒体の返却の禁止を解除する。
【0009】
上記の構成によれば、記録媒体の返却が禁止された時点よりも後に取得された撮像データから検出された顔と予め登録されている顔画像とが一致した場合、管理部は記録媒体の返却の禁止を解除する。すなわち、遊技機における利用者の顔の画像が登録されている顔画像と一致している場合に、記録媒体の返却の禁止が解除される。そのため、高い安全性を確保して記録媒体の返却の禁止の解除を行うことができる。例えば、予め登録されている顔画像は遊技場の従業員の顔画像等であってもよい。
【0010】
また、上記の構成によれば、予め登録されている遊技場の従業員が撮像されることによって、記録媒体読取り部の記録媒体の返却の禁止は解除され、当該従業員は記録媒体を回収することができる。そして、記録媒体の返却が禁止されていることで使用ができなくなっている遊技機を使用可能にし、回収した記録媒体の持ち主以外の遊技者に開放することができる。すなわち、記録媒体の返却が禁止されていることで使用ができなくなっている遊技機の状態を速やかに解消できる。そのため、遊技場のおける売り上げの損失を軽減させることができる。
【0011】
本発明の一態様に係る台間機は、前記管理部は、前記画像取得部が取得した第2の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出され、かつ、前記第2の撮像データが取得された時点よりも後に前記画像取得部が取得した第3の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出されなかった場合、前記記録媒体読取り部に挿入されている前記記録媒体の返却を禁止してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、前記画像取得部が取得した第2の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出され、かつ、前記第2の撮像データが取得された時点よりも後に前記画像取得部が取得した第3の撮像データから前記顔検出部により顔の画像が検出されなかった場合、すなわち、遊技機の利用者が遊技機から離席した場合に記録媒体の返却を禁止することができる台間機を実現することができる。
【0013】
本発明の一態様に係る台間機は、前記管理部は、前記第1の撮像データから検出された顔の画像と前記記録媒体の返却が禁止された時点よりも前に撮像された前記第2の撮像データから検出された顔の画像とが一致する場合に前記記録媒体の返却の禁止を解除してもよい。
【0014】
例えば、第1の撮像データから検出された顔の画像は対応する遊技機における利用者の離席後に撮像された顔の画像であり、第2の撮像データから検出された顔の画像は離席前に撮像された顔の画像とすることができる。
【0015】
第1の撮像データから検出された顔の画像と第2の撮像データから検出された顔の画像とが一致する場合は、離席した遊技者が対応する遊技機に戻って来た場合とすることができる。
【0016】
上記の構成によれば、遊技機から離席した遊技者が戻って来た場合に、記録媒体の返却の禁止を解除することができる。
【0017】
本発明の一態様に係る台間機は、さらに、第2の顔画像処理装置および表示装置を備えており、前記記録媒体管理装置は、前記管理部が前記記録媒体読取り部における前記記録媒体の返却を禁止すると、前記第2の撮像データから検出された顔の画像と一致する顔の画像の検索指示を自機とは別の機器が備えている第2の顔画像処理装置に指示する検索指示部を備えており、前記第2の顔画像処理装置は、前記第2の顔画像処理装置に対応する遊技機の利用者の撮像データである第4の撮像データを取得する第2の画像取得部と、前記第4の撮像データから顔の画像を検出する第2の顔検出部と、自機とは異なる他の台間機が備えている前記検索指示部の前記検索指示に応じて、前記第4の撮像データから前記第2の顔検出部により検出された顔の画像と前記第2の撮像データから検出された顔の画像との一致を判定する顔画像照合部と、前記顔画像照合部の判定結果に応じて、前記対応する遊技機の利用者に対する前記記録媒体の取り忘れを示す表示を前記表示装置に指示する表示指示部とを備えていてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、第2の顔画像処理装置は記録媒体を回収せずに遊技機から離席した離席者の顔の画像(第1の撮像データから検出された顔の画像)と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像(第4の撮像データから検出された顔の画像)との一致を判定する。そして、第2の顔画像処理装置は記録媒体を回収せずに遊技機から離席した離席者の顔の画像と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像との一致した場合、表示装置に記録媒体の取り忘れを示す画像の表示を指示する。そのため、記録媒体の取り忘れを離席者に認識させることができる。
【0019】
記録媒体の取り忘れを認識した離席者は遊技機に戻ることにより記録媒体の返却の禁止が解除される。そして、離席者が記録媒体を回収することにより使用が可能となった遊技機を他の遊技者に開放することができる。
【0020】
第2の顔画像処理装置の対応する機器として、例えば、遊技機、精算機、POS、計数機等を挙げることができる。
【0021】
本発明の一態様に係る台間機は、前記記録媒体管理装置は自機とは異なる機器が備えている前記第2の顔画像処理装置の前記顔画像照合部の判定結果を受信し、当該判定結果に応じた放送を外部の放送装置に指示する放送指示部を備えていてもよい。
【0022】
例えば、記録媒体を回収せずに遊技機から離席した離席者の顔の画像と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像とが一致したことを示す判定結果を第2の顔画像処理装置から得られなかった場合、放送指示部は当該離席者に離席した遊技機に戻ることを促す放送を指示してもよい。上記放送は記録媒体の取り忘れを離席者に認識させる放送であってもよい。当該放送により記録媒体の取り忘れを離席者に認識させることができる。
【0023】
記録媒体の取り忘れを認識した離席者は遊技機に戻ることにより記録媒体の返却の禁止が解除される。そして、離席者が記録媒体を回収することにより使用が可能となった遊技機を他の遊技者に開放することができる。
【0024】
上記の構成によれば、記録媒体を取り忘れた離席者を自動で呼び出すことができる。
【0025】
また、放送指示部は当該離席者に離席した遊技機に戻ることを促す放送を行った後、所定の時間以内に当該離席者が遊技機に戻らなかった場合、放送指示部は遊技場の従業員のインカムに当該記録媒体の回収を指示する放送を行うように指示してもよい。または、他の例として、遊技場の従業員の携帯端末に該記録媒体の回収を報知するように指示してもよい。所定の時間以内に当該離席者が遊技機に戻らなかった場合とは、例えば、所定の時間以内に記録媒体の返却の禁止が解除されなかった場合等を挙げることができる。
【0026】
上記の構成によれば、遊技場の従業員による遊技台の占有状態の確認作業が不要となる。そのため、従業員の作業を軽減することができる。
【0027】
本発明の一態様に係る台間機は、自機の前記表示指示部が他の台間機が備えている前記検索指示部による前記検索指示に応じて前記記録媒体の取り忘れを示す表示を前記表示装置に指示している場合、自機が備えている検索指示部は前記検索指示を他の台間機が備えている前記第2の顔画像処理装置に指示しなくてもよい。
【0028】
例えば、自機(台間機)に対応する遊技機の利用者が記録媒体の取り忘れを示す表示を認識した場合、当該利用者は取り忘れた記録媒体を回収するために自機に対応する遊技機から離席する可能性が高い。上記の構成によれば、取り忘れた記録媒体を回収するために自機に対応する遊技機から利用者が離席しても、当該離席をトリガとする不要な検索指示を防止することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一態様によれば、高い安全性を確保して記録媒体の返却の禁止の解除を行うことができる台間機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施形態1に係る遊技場管理システムが含む台間機、遊技店管理装置、顔画像管理装置、放送装置、インカム、店内装置(携帯端末)12等の要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る遊技場管理システムの一例の概要を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係るロック制御部の要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】(a)は、本発明の実施形態1に係る遊技者情報テーブルの一例を示す図である。(b)は、本発明の実施形態1に係る従業員情報テーブルの一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係る精算機、POSおよび計数機の要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係る台間機が実行する処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態1に係る離席判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】(a)から(d)は、本発明の実施形態1に係る台間機が実行する各処理工程における遊技者情報テーブルが示す情報の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態1に係る記録媒体取り忘れ判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態1に係る記録媒体ロック処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の実施形態1に係る離席遊技者顔画像検索指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態1に係る呼び出し放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の実施形態1に係る記録媒体ロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態1に係る顔画像照合部が取得する顔画像の一例を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態1に係る記録媒体ロック解除許可処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の実施形態1に係る顔画像照合部が取得する顔画像の一例を示す図である。
【
図17】本発明の実施形態1に係る遊技台開放放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の実施形態1に係る遊技場管理システムにおける離席遊技者顔画像検索処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図19】本発明の実施形態1に係る遊技場管理システムにおける放送処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図20】本発明の実施形態1に係る遊技場管理システムにおける表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図21】本発明の実施形態2に係る台間機が実行する処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態2に係る離席遊技者顔画像検索指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の実施形態2に係る呼び出し放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図24】本発明の実施形態2に係る記録媒体ロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図25】本発明の実施形態2に係る記録媒体ロック解除許可処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
【0032】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
【0033】
§1 適用例
図2は、本実施形態に係る、遊技場管理システム1の一例の概要を示す図である。
【0034】
図1は遊技場管理システム1が含む台間機2、遊技店管理装置4、顔画像管理装置5、放送装置9、インカム14、店内装置(携帯端末)12等の要部構成の一例を示すブロック図である。はじめに、
図1および
図2を用いて遊技場管理システムの適用例の概要を説明する。
【0035】
図2に示すように、遊技場管理システム1は対応する遊技台(遊技機)3に遊技媒体を排出する台間機2を含む。遊技台3とは、例えば、パチンコ機、スロットマシン等である。また、遊技媒体とは、例えば、パチンコ玉、スロットのコイン等である。
【0036】
遊技場管理システム1は、台間機2にプリペイドカードなどの記録媒体が挿入されているにもかかわらず当該台間機に対応する遊技台3に利用者が着席していない場合に、当該記録媒体が安全に迅速に回収されるためのシステムである。
【0037】
なお、上述の記録媒体を、例えば、遊技者が遊技により獲得したパチンコ玉を計数し記憶しているICカード等としてもよい。
【0038】
図1に示すように、台間機2は、対応する遊技台3における利用者の撮像データを取得する画像取得部211および前記撮像データから顔の画像を検出する顔検出部212等を含む画像処理ユニット(第1の顔画像処理装置、第2の顔画像処理装置)21を備えている。また、台間機2は、対応する遊技台3に排出する遊技媒体の貸出可能な量を示す情報を記録した記録媒体を読取るカードリーダ(記録媒体読取り部)24および遊技媒体貸出処理を行うプリペイドユニット(遊技媒体貸出装置)23を備えている。
【0039】
プリペイドユニット23は、カードリーダ24における前記記録媒体の返却の禁止を制御する記録媒体管理部(管理部)233等を含む制御部230(記録媒体管理装置)を備えている。
【0040】
記録媒体管理部233は、画像取得部(第2の画像取得部)211が取得した撮像データにおける顔検出部による顔の画像の検出結果に応じて、カードリーダ24に挿入されている記録媒体の返却を禁止する。
【0041】
記録媒体管理部233は、記録媒体の返却を禁止した時点よりも後に画像取得部211により取得された撮像データ(第1の撮像データ)から顔検出部212により検出された顔の画像と予め登録されている顔の画像とが一致した場合、記録媒体の返却の禁止を解除する。
【0042】
なお、制御部230は、遊技場管理システム1に含まれていればよく、例えば、台間機2とは別の外部のサーバが備えている構成としてもよい。
【0043】
上記の構成によれば、記録媒体の返却が禁止された時点よりも後に取得された撮像データから検出された顔と予め登録されている顔画像とが一致した場合、記録媒体管理部233は記録媒体の返却の禁止を解除する。すなわち、遊技台3における利用者の顔の画像が登録されている顔画像と一致している場合に、記録媒体の返却の禁止が解除される。そのため、高い安全性を確保して記録媒体の返却の禁止の解除を行うことができる。例えば、予め登録されている顔画像は遊技店(遊技場)の一部の従業員の顔画像等であってもよい。
【0044】
また、上記の構成によれば、予め登録されている遊技店の従業員が撮像されることによって、カードリーダ24における記録媒体の返却の禁止は解除され、当該従業員は記録媒体を回収することができる。そして、記録媒体の返却が禁止されていることにより使用ができなくなっている遊技台3を使用可能にし、回収した記録媒体の持ち主以外の遊技者に当該遊技台3を開放することができる。すなわち、記録媒体の返却が禁止されていることで使用ができなくなっている遊技台3の状態を速やかに解消できる。そのため、遊技店のおける売り上げの損失を軽減させることができる。
【0045】
なお、本明細書には、撮像データに含まれる利用者の顔画像を用いる構成について例示するが、顔画像以外の生体認証を用いる構成としてもよい。
【0046】
§2 構成例
(遊技場管理システム1)
遊技場管理システム1は、遊技店(遊技場)の管理を実現するシステムである。一例として、
図2に示すように、遊技場管理システム1は、台間機2、遊技台3、遊技店管理装置4、顔画像管理装置5、POS6、精算機7、計数機8、放送装置9、通信装置11、携帯端末12、通信装置13、インカム14等を含む。
【0047】
(台間機2)
台間機2は、対応する遊技台3に用いられる台間機である。台間機2は、遊技者が遊技台3で遊技する場合に、プリペイドカードなどの記録媒体、または現金などにより遊技者が指定した点数、金額などを受け付け、受け付けた点数、金額などに応じた数量の遊技媒体を貸し出す。
【0048】
図1に示すように、台間機2は、画像処理ユニット(第1の顔画像処理装置、第2の顔画像処理装置)21、カメラ22、プリペイドユニット23、カードリーダ24およびLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)25を備えている。
【0049】
(カメラ22)
カメラ22は、対応する遊技台3を利用している利用者の撮像データを撮像し、当該データを画像処理ユニット21に出力する。
【0050】
なお、本実施形態では、対応する遊技台3の利用者の顔を撮像するためのカメラ22を台間機2に設置する例について説明する。しかし、カメラ22は、遊技店に設置され、対応する遊技台3の利用者の顔を撮像できる場所であれば任意の場所に設置できる。
【0051】
(画像処理ユニット21)
図1に示すように、画像処理ユニット21は、画像制御部210、送受信部215および対ユニット送受信部216を備えている。
【0052】
(画像制御部210)
画像制御部210は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。画像制御部210は、画像取得部211、顔検出部212、通信制御部213および顔画像照合部214を備えている。
【0053】
(画像取得部211)
画像取得部211は、カメラ22により撮像された画像を順次取得し、顔検出部212に当該画像を出力する。
【0054】
(顔検出部212)
顔検出部212は、画像取得部211から入力された画像に含まれている顔の画像を検出し、当該画像に顔の画像が含まれるか否かを検出する。顔検出部212は検出結果を通信制御部213に出力する。例えば、当該検出結果には、検出が行われた時刻(日時)が含まれていてもよい。また、画像に顔の画像が含まれている場合には、その顔の画像を通信制御部213に出力する。
【0055】
(通信制御部213)
通信制御部213は、顔画像管理装置5が備えている遊技者情報テーブル541の更新を顔画像管理装置5に指示する。当該指示は送受信部215を介して行われる。
【0056】
また、通信制御部213は、顔検出部212による検出結果をプリペイドユニット23に出力する。
【0057】
また、通信制御部213は、プリペイドユニット23または顔画像管理装置5の指示に従い、顔検出部212および顔画像管理装置5から顔画像を取得し、顔画像照合部214に当該画像を顔画像照合部214に出力する。
【0058】
また、通信制御部213は、顔画像照合部214の判定結果を送受信部215を介して顔画像管理装置5に出力してもよい。また、通信制御部213は、顔画像照合部214の判定結果を対ユニット送受信部216を介してプリペイドユニット23に出力する。
【0059】
また、通信制御部213は、プリペイドユニット23の制御部230が備えている各部から出力された、遊技者情報テーブル541、従業員情報テーブル542または遊技台開放状態情報544を更新する指示を、顔画像管理装置5に出力する。
【0060】
また、通信制御部213は、プリペイドユニット23の制御部230が備えている各部から出力された、遊技者情報テーブル541、従業員情報テーブル542または遊技台開放状態情報544を取得する指示を受信する。
そして、通信制御部213は、取得を指示された情報を顔画像管理装置5から取得し、プリペイドユニット23の制御部230が備えている各部に出力する。
【0061】
(顔画像照合部214)
顔画像照合部214は、対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致するか否かを判定する。顔画像照合部214は、判定結果を通信制御部213に出力する。
【0062】
(送受信部215)
送受信部215は顔画像管理装置5との通信を行う。
【0063】
(対ユニット送受信部216)
対ユニット送受信部216は、プリペイドユニット23との通信を行う。
【0064】
(プリペイドユニット23)
図1に示すように、プリペイドユニット23は、制御部230、対ユニット送受信部234および送受信部235を備えている。
【0065】
(制御部230)
制御部230は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。制御部230は、ロック制御部231、表示制御部232および記録媒体管理部233を備えている。
【0066】
(ロック制御部231)
ロック制御部231は、後述するカードリーダ24に挿入された記録媒体の返却の禁止、記録媒体の返却の禁止の解除等を判断する。
【0067】
図3はロック制御部231の要部構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すようにロック制御部231は離席判定部2311、取り忘れ判定部2312、ロック指示部2313、検索指令部(検索指示部)2314、呼び出し指令部2315、ロック解除部2316、ロック解除許可部2317および開放放送指令部2318を備えている。
【0068】
(離席判定部2311)
離席判定部2311は、顔検出部212による検出結果を画像処理ユニット21から受信する。離席判定部2311は、顔検出部212による検出結果に応じて対応する遊技台3において利用者が離席したか否かを判定する。また、離席判定部2311は顔検出部212による検出結果に応じて対応する遊技台3において利用者が着席したか否かを判定してもよい。
【0069】
離席判定部2311は、判定結果を示す信号を取り忘れ判定部2312およびロック解除部2316に出力する。
【0070】
(取り忘れ判定部2312)
取り忘れ判定部2312は、対応する遊技台3において利用者が離席したことを示す信号を離席判定部2311から受信する。そして、取り忘れ判定部2312は、カードリーダ24に挿入されている記録媒体の価値の有無(プリペイドカードにおける残金の有無)の判定を記録媒体管理部233に指示する。取り忘れ判定部2312は、記録媒体管理部233による記録媒体の価値の有無の判定結果を示す信号を受信する。取り忘れ判定部2312は、記録媒体の価値の有無に応じて、記録媒体が取り忘れられているか否かを判定する。
【0071】
例えば、取り忘れ判定部2312は所定の時間の経過を測定するタイマT1を参照し、所定の時間の間、記録媒体が取り忘れの状態にある場合、記録媒体が取り忘れられていると判定してもよい。
【0072】
取り忘れ判定部2312は、記録媒体が取り忘れられていると判定すると、該判定結果を示す信号をロック指示部2313に出力する。
【0073】
(ロック指示部2313)
ロック指示部2313は、取り忘れ判定部2312の判定結果に応じて記録媒体管理部233にカードリーダ24からの記録媒体の返却の禁止を示す信号を出力する。ロック指示部2313は記録媒体の返却の禁止の指示したことを示す信号を検索指令部2314に出力する。
【0074】
(検索指令部2314)
検索指令部2314は記録媒体の返却の禁止を指示したことを示す信号をロック指示部2313から受信すると、送受信部215を介して対応する遊技台3から離席した離席者の検索を指示する信号を顔画像管理装置5に出力する。詳細には、ロック指示部2313は当該検索を指示する信号を対ユニット送受信部234を介して画像処理ユニット21に出力する。画像処理ユニット21の通信制御部213は当該検索を指示する信号を対ユニット送受信部216を介して受信し、送受信部215を介して顔画像管理装置5に出力する。顔画像管理装置5は当該検索の指示を受信すると、遊技店において画像処理ユニット21を備えている全機器に対して当該離席者の検索を指示する信号を出力する。
【0075】
(呼び出し指令部2315)
呼び出し指令部2315は、顔画像管理装置5から対応する遊技台3から離席した離席者の検索結果を示す信号を受信する。上記検索結果が離席者が検索されてなかったことを示す場合、呼び出し指令部2315は遊技店管理装置4に該当離席者の呼び出しを行う指示を示す信号を出力する。遊技店管理装置4は呼び出し指令部2315の指示に従い、放送装置9に該当離席者の呼び出しを行う指示を示す信号を出力する。
【0076】
また、呼び出し指令部2315は、所定の時間の経過を測定するタイマT2(遊技機開放監視タイマ)を参照し、該当離席者の呼び出しを行う指示を示す信号を出力してから所定の時間が経過したと判定した場合、以下の指示を示す信号を遊技店管理装置4に出力してもよい。当該指示とは、遊技店の従業員が携帯する携帯端末12に遊技台を開放することを示す画像を表示させる指示、および、従業員が携帯するインカム14に遊技台を開放する音声を出力させる指示の少なくとも1つである。
【0077】
(ロック解除部2316)
ロック解除部2316は、対応する遊技台3において利用者が着席したことを示す信号を離席判定部2311から受信する。
【0078】
ロック解除部2316は、対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と対応する遊技台3の離席前の利用者の顔画像とが一致するか否かを判定する指示を示す信号を画像処理ユニット21に出力する。ロック解除部2316は、画像処理ユニット21から当該判定結果を受信する。
【0079】
当該判定結果が対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と対応する遊技台3の離席前の利用者の顔画像とが一致することを示す場合、ロック解除部2316は、カードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を解除する指示を示す信号を記録媒体管理部233に出力する。
【0080】
ロック解除部2316はロック解除部2316における処理の終了を示す信号を、ロック解除許可部2317に出力してもよい。
【0081】
(ロック解除許可部2317)
ロック解除許可部2317はロック解除部2316から信号を受信すると、対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と予め登録されている顔画像とが一致するか否かを判定する指示を示す信号を画像処理ユニット21に出力する。ロック解除許可部2317は画像処理ユニット21から当該判定結果を受信する。当該判定結果が対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と予め登録されている顔画像とが一致することを示す場合、ロック解除許可部2317はカードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を解除する指示を示す信号を記録媒体管理部233に出力する。
【0082】
(開放放送指令部2318)
開放放送指令部2318はロック解除許可部2317から記録媒体の返却禁止を解除した旨の信号を受信すると、開放放送指令部2318はカードリーダ24において記録媒体が返却(回収)されたか否かを示す信号を取得する。
【0083】
開放放送指令部2318は、記録媒体が返却(回収)されたことを示す信号を取得すると、対応する遊技台3が開放された(使用可能となった)旨の店内放送を指示する信号を遊技店管理装置4に出力する。遊技店管理装置4は開放放送指令部2318の指示に従い、放送装置9に店内放送を行う指示を示す信号を出力する。
【0084】
(表示制御部232)
表示制御部232は、LCD25の表示を制御する。例えば、取り忘れ判定部2312の指示に従い、台間機2に挿入されている記録媒体が「取り忘れ」であるか、「正常」であるかを示す表示を行うようにLCD25指示してもよい。
【0085】
(記録媒体管理部233)
記録媒体管理部233はロック指示部2313の指示を受信し、カードリーダ24に挿入されている記録媒体の返却を禁止する。また、記録媒体管理部233はロック解除部2316の指示を受信し、カードリーダ24に挿入されている記録媒体の返却の禁止を解除する。すなわち、ロック指示部2313およびロック解除部2316の指示に従いカードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を制御する。
【0086】
カードリーダ24に挿入されている記録媒体の返却が禁止になると、対応する遊技台3の使用は禁止される。
【0087】
また、記録媒体管理部233は、カードリーダ24に挿入されている記録媒体の有無、当該記録媒体の価値の有無(例えば、プリペイドカードにおける残金の有無)等を判定してもよい。記録媒体管理部233は、当該判定結果を取り忘れ判定部2312に出力する。
【0088】
また、記録媒体管理部233はカードリーダ24に挿入されている記録媒体が返却(回収)されると、当該返却を示す信号を開放放送指令部2318に送信してもよい。
【0089】
(対ユニット送受信部234)
対ユニット送受信部234は、画像処理ユニット21の通信を行う。
【0090】
(送受信部235)
送受信部235は遊技店管理装置4との通信を行う。
【0091】
(カードリーダ24)
カードリーダ24は、記録媒体を受付けて、記録媒体に記録されている情報を読み取る。
【0092】
(LCD25)
LCD25は表示制御部232の指示に従い、画像表示を行う。
【0093】
(遊技台3)
遊技台3は、例えば、パチンコ機またはスロットマシンである。
【0094】
(遊技店管理装置4)
遊技店管理装置4はプリペイドユニット23の指示に従い、放送装置9による店内放送、遊技店の従業員が携帯する携帯端末12の表示、遊技店の従業員が装着しているインカム14の音声出力等を制御する。
【0095】
(受信部41)
受信部41はプリペイドユニット23からの指示を受信し、管理装置制御部421に出力する。
【0096】
(制御部42)
制御部42は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。
図1に示すように制御部42は、管理装置制御部421、案内装置指示部422および放送装置指示部423を備えている。
【0097】
(管理装置制御部421)
管理装置制御部421はプリペイドユニット23からの指示を受信し、放送装置9による店内放送またはインカム14による音声出力の指示を示す信号を放送装置指示部423に出力する。
【0098】
また、管理装置制御部421はプリペイドユニット23からの指示を受信し、携帯端末12の表示の指示を示す信号を案内装置指示部422に出力する。
【0099】
(案内装置指示部422)
案内装置指示部422は、遊技店内の従業員が携帯する携帯端末12等に対して送信部45を介して表示を指示する。
【0100】
(放送装置指示部423)
放送装置9による店内放送、インカム14による音声出力等を、送信部45を介して放送装置9、インカム14等に指示する。
【0101】
(送信部45)
送信部45は制御部42からの指示を受信し、放送装置9に出力する。または、送信部45は制御部42からの指示を受信し、通信装置11を介して携帯端末12に出力する。または、送信部45は制御部42からの指示を受信し、通信装置13を介してインカム14に出力する。
【0102】
(顔画像管理装置5)
(送受信部51)
送受信部51は、台間機2、POS6、精算機7、計数機8等と通信を行う。
【0103】
(制御部52)
制御部52は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。
図1に示すように制御部52は、管理装置制御部521、顔画像検索指示部522を備えている。
【0104】
(管理装置制御部521)
管理装置制御部521は、画像処理ユニット21から受信した信号に応じて、遊技者情報テーブル541、従業員情報テーブル542、遊技台開放状態情報544等を更新する。
【0105】
また、管理装置制御部521は、台間機2から対応する遊技台3から離席した離席者の検索を指示する信号を受信すると、顔画像検索指示部522に当該信号を出力する。
【0106】
(顔画像検索指示部522)
顔画像検索指示部522は、台間機2から出力された対応する遊技台3から離席した離席者の検索を指示する信号を受信すると、遊技店において画像処理ユニット21を備えている全機器に対して、当該離席者の検索を指示する信号を、送受信部51を介して出力する。
【0107】
(記憶部54)
記憶部54は、例えば、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、遊技者情報テーブル541、従業員情報テーブル542、遊技台開放状態情報544等を記憶する。
【0108】
なお、台間機2の画像処理ユニット21およびプリペイドユニット23のそれぞれが記憶装置を備えている構成としてもよい。この場合、画像処理ユニット21が備えている記憶装置が遊技者情報テーブル541および従業員情報テーブル542を記憶していてもよい。また、プリペイドユニット23が備えている記憶装置が遊技台開放状態情報544を記憶していてもよい。
【0109】
(遊技者情報テーブル541)
図4の(a)は、遊技者情報テーブル541の一例を示す図である。
図17の(a)に示すように、遊技者情報テーブル541は各遊技台3(台番号)における、利用者の着席検出時刻、離席検出時刻、記録媒体の「取り忘れ」の有無、利用者の顔画像等を示す情報である。
【0110】
なお、遊技者情報テーブル541に記録されている利用者の顔画像は、離席判定部2311が対応する遊技台3にて利用者の着席を判定した時に用いられた撮像データの顔画像であってもよい。
【0111】
(従業員情報テーブル542)
図4の(b)は、従業員情報テーブル542の一例を示す図である。
図4の(b)に示すように、従業員情報テーブル542は、遊技店の予め登録されている従業員の顔画像を示す情報である。
【0112】
(遊技台開放状態情報544)
遊技台開放状態情報544は各遊技台3の使用可能状態を示す情報である。例えば、遊技台開放状態情報544が示す「開放待ち」とは、遊技店の従業員による記録媒体の回収待ちを意味し、遊技台3の使用が可能ではない状態を意味する。また、遊技台開放状態情報544が示す「開放済」とは、遊技店の従業員による記録媒体の回収が済んでおり、遊技台3の使用が可能である状態を意味する。
【0113】
(POS6)
図5は、精算機7、POS6および計数機8の要部構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、POS6は、カメラ22、画像処理ユニット21、カードリーダ24、LCD25およびPOSユニット61を備えている。
【0114】
POS6は、遊技者が所有するICカード(記録媒体)をカードリーダ24により受け付けると、その受け付けたICカードに記録されている遊技者の持玉に基づいて景品交換を行う。
【0115】
POS6が備えているカメラ22はPOS6の利用者を撮像する。POS6が備えている画像処理ユニット21は、主に、台間機2によって出力されて、顔画像管理装置5から受信した離席者の検索の指示に対応するための処理を行う構成である。画像処理ユニット21の構成は、台間機2が備えている画像処理ユニット21と同様の構成であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0116】
(POSユニット61)
POSユニット61はPOS6の景品交換における各処理の制御を行う。
【0117】
また、POSユニット61は、POS6を利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している旨を示す信号を画像処理ユニット21から受信し、LCD25の表示の制御を行う。
【0118】
(LCD25)
LCD25はPOSユニット61の制御に応じて、画像の表示を行う。例えば、LCD25は、POS6を現在利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している場合、POS6のカメラ22に撮像された利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す画像を表示してもよい。
【0119】
なお、POS6のカメラ22に撮像される人物は、POS6のカメラ22の撮像範囲にいる人物であればよく、POS6を利用していなくてもよい。
【0120】
(精算機7)
図5に示すように、精算機7は、カメラ22、画像処理ユニット21、カードリーダ24、LCD25および精算ユニット71を備えている。
【0121】
精算機7は、遊技者が所有する記録媒体(ICカード、プリペイドカード)をカードリーダ24により受け付けると、その受け付けた記録媒体に記録されている残高の返却を行う。
【0122】
精算機7が備えているカメラ22は精算機7の利用者を撮像する。精算機7が備えている画像処理ユニット21は、主に、台間機2によって出力されて、顔画像管理装置5から受信した離席者の検索の指示に対応するための処理を行う構成である。画像処理ユニット21の構成は、台間機2が備えている画像処理ユニット21と同様の構成であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0123】
(精算ユニット71)
精算ユニット71は精算機7の残高の返却における各処理の制御を行う。
【0124】
また、精算ユニット71は、精算機7を利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している旨を示す信号を画像処理ユニット21から受信し、LCD25の表示の制御を行う。
【0125】
(LCD25)
LCD25は画像処理ユニット21の制御に応じて、画像の表示を行う。例えば、LCD25は、精算機7を現在利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している場合、精算機7のカメラ22に撮像された利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す画像を表示してもよい。
【0126】
なお、精算機7のカメラ22に撮像される人物は、精算機7のカメラ22の撮像範囲にいる人物であればよく、精算機7を利用していなくてもよい。
【0127】
(計数機8)
図5に示すように、計数機8は、カメラ22、画像処理ユニット21、カードリーダ24、LCD25および計数ユニット81を備えている。
【0128】
計数機8は、遊技者が遊技台3を遊技することにより獲得した遊技媒体の数を計数し、計数結果をカードリーダ24により受け付けた遊技者が所有する記録媒体(ICカード等)、レシートなどに示して出力する。
【0129】
計数機8が備えているカメラ22は計数機8の利用者を撮像する。計数機8が備えている画像処理ユニット21は、主に、台間機2によって出力されて、顔画像管理装置5から受信した離席者の検索の指示に対応するための処理を行う構成である。画像処理ユニット21の構成は、台間機2が備えている画像処理ユニット21と同様の構成であるため、ここでの説明は繰り返さない。
【0130】
(計数ユニット81)
計数ユニット81は計数機8の計数における各処理の制御を行う。
【0131】
また、計数ユニット81は、計数機8を利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している旨を示す信号を画像処理ユニット21から受信し、LCD25の表示の制御を行う。
【0132】
(LCD25)
LCD25は画像処理ユニット21の制御に応じて、画像の表示を行う。例えば、LCD25は、計数機8を現在利用している利用者の顔画像と顔画像管理装置5から出力された顔画像とが一致している場合、計数機8のカメラ22に撮像された利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す画像を表示してもよい。
【0133】
なお、計数機8のカメラ22に撮像される人物は、計数機8のカメラ22の撮像範囲にいる人物であればよく、計数機8を利用していなくてもよい。
【0134】
(放送装置9)
図1に示すように放送装置9は受信部90、案内制御部91およびスピーカ92を備えている。
【0135】
(受信部90)
受信部90は外部の機器からの信号を受信する。本実施形態では、特に、放送装置指示部423の指示を示す信号を受信し、当該信号を案内制御部91に出力する。
【0136】
(案内制御部91)
案内制御部91は受信部90から受信した信号に応じて、スピーカ92の音声出力を制御する。
【0137】
(スピーカ92)
スピーカ92は、案内制御部91の制御に従い音声を出力する。
【0138】
(インカム14)
図1に示すようにインカム14は受信部90、案内制御部91およびスピーカ92を備えている。受信部90は外部の機器からの信号を受信する。本実施形態では、特に、放送装置指示部423の指示を示す信号を介して通信装置13を介して受信し、当該信号を案内制御部91に出力する。
【0139】
案内制御部91およびスピーカ92の構成は、放送装置9が備えている案内制御部91およびスピーカ92の構成と同様であるためここでの説明は繰り返さない。インカム14は遊技店の従業員が装着している。
【0140】
(携帯端末12)
図1に示すように携帯端末12は受信部121、表示制御部122およびLCD123を備えている。携帯端末12は遊技店の従業員が携帯している。
【0141】
(受信部121)
受信部121は外部の機器からの信号を受信する。本実施形態では、特に、遊技店管理装置4の案内装置指示部422の指示を示す信号を通信装置13を介して受信し、当該信号を表示制御部122に出力する。
【0142】
(表示制御部122)
表示制御部122は受信部121から受信した信号に応じて、LCD123の画像表示を制御する。
【0143】
(LCD123)
LCD123は、表示制御部122の制御に従い画像を表示する。
【0144】
§3 動作例
(台間機2が実行する処理全体の流れ)
図6は、台間機2が実行する処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、離席判定部2311は、対応する遊技台3に利用者が着席しているか離席しているかを判定する(S1、S2:離席判定処理)。離席判定部2311が対応する遊技台3に利用者が着席していない(離席した)と判定した場合(S2でNO)、取り忘れ判定部2312は記録媒体の取り忘れを判定する(S3、S4:記録媒体取り忘れ判定処理)。取り忘れ判定部2312が記録媒体の取り忘れを判定した場合(S4でYES)、ロック指示部2313および記録媒体管理部233は記録媒体の返却を禁止する記録媒体ロック処理を行う(S5)。続いて、検索指令部2314は、対応する遊技台3から離席した利用者の探索を指示する処理を行う(S6:離席遊技者顔画像検索指令処理)。続いて、呼び出し指令部2315は、探索結果に応じて、探索した利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す報知処理を行う(S7:呼出し放送指令処理)。続いて、処理はS1に戻る。
【0145】
離席判定部2311が対応する遊技台3に利用者が着席していると判定した場合(S2でYES)、ロック解除部2316は記録媒体の返却が禁止されているか否かを判定する(S101)。例えば、ロック解除部2316は遊技者情報テーブル541に示されている台間機状態が示す「取り忘れ情報」を用いて当該判定を行ってもよい(
図4の(a)参照)。
【0146】
例えば、ロック解除部2316は遊技者情報テーブル541が「取り忘れ」を示す場合、記録媒体の返却が禁止されている(ロック中)と判定する。また、ロック解除部2316は、取り忘れ情報が「取り忘れ」以外(正常)を示す場合、記録媒体の返却が禁止されていないと判定する。
【0147】
ロック解除部2316が記録媒体の返却が禁止されていると判定した場合(S101でYES)、ロック解除部2316は記録媒体の返却の禁止を解除する、または、記録媒体の返却の禁止を継続する処理を行う(S102:記録媒体ロック解除処理)。本処理においては、対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と、離席が発生する前に対応する遊技台3に着席していた利用者の顔画像とが一致している場合に記録媒体の返却の禁止が解除される。
【0148】
続いて、ロック解除許可部2317は記録媒体の返却が禁止されているか否かを判定する(S103)。
【0149】
ロック解除許可部2317が記録媒体の返却が禁止されていると判定した場合(S103でYES)、ロック解除許可部2317は記録媒体の返却の禁止を解除する、または、記録媒体の返却の禁止を継続する処理を行う(S104、S105:記録媒体ロック解除許可処理)。本処理においては、対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像と、登録されている顔画像とが一致している場合に記録媒体の返却の禁止が解除される。ここで、登録されている顔画像とは、例えば、遊技店の一部の従業員の顔画像である。
【0150】
続いて、ロック解除許可部2317が記録媒体の返却の禁止を解除すると(S105でNO)、開放放送指令部2318は対応する遊技台3の使用が可能であること示す放送を行うように遊技店管理装置4に指示し(S106:遊技台開放放送指令処理)、処理はS1に戻る。
【0151】
なお、取り忘れ判定部2312が記録媒体の取り忘れを判定しなかった場合(S4でNO)、処理はS1に戻る。
【0152】
また、ロック解除部2316が記録媒体の返却が禁止されていないと判定した場合(S101でNO)、処理はS1に戻る。
【0153】
また、ロック解除許可部2317が記録媒体の返却が禁止されていないと判定した場合(S103でNO)、処理はS1に戻る。
【0154】
ロック解除許可部2317が記録媒体の返却の禁止を解除しなかった場合(S105でYES)、処理はS1に戻る。
【0155】
(離席判定処理の流れ)
次に、離席判定処理の流れについて説明する。
【0156】
図7は、離席判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、離席判定部2311は、顔検出部212による判定結果を受信し、当該判定結果が画像に顔の画像が含まれていることを示しているか否かを判定する(S11)。当該判定結果が画像に顔の画像が含まれていると示している場合(S11でYES)、離席判定部2311は対応する遊技台における利用者の着席を判定する。そして、離席判定部2311は検出した顔画像を遊技者情報テーブル541に登録するように画像処理ユニット21の通信制御部213に指示する(S12)。なお、遊技者情報テーブル541が対応する遊技台3において現在着席している利用者がいないことを示している場合に、当該顔画像を登録する指示が出力されてもよい。例えば、対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541を参照し、離席検出時刻が登録されて後に着席検出時刻の登録がない場合、離席判定部2311は現在着席している利用者がいないと判断してもよい。また、対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541参照し、着席検出時刻の登録がない場合、離席判定部2311は現在着席している利用者がいないと判断してもよい。
【0157】
続いて、離席判定部2311は、顔画像管理装置5の管理装置制御部521に遊技者情報テーブル541における対応する遊技台3の着席時刻を登録するように指示する(S13)。そして、処理は終了する。
【0158】
図8は、台間機2が実行する各処理工程における遊技者情報テーブル541が示す情報の一例を示す図である。
図8の(a)は、離席判定部2311が対応する遊技台3における利用者の着席を判断した場合の遊技者情報テーブル541が示す情報の一例を示している。
図8の(a)に示すように、離席判定処理において対応する遊技台3における利用者の着席が判断されると、台番号、着席検出時刻および顔画像が登録される。
【0159】
なお、顔検出部212による判定結果が画像に顔の画像が含まれていないことを示している場合(S11でNO)、離席判定部2311は、遊技者情報テーブル541が示す情報において、対応する遊技台3に利用者が着席しているか否かを判定する(S14)。例えば、対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541を参照し、着席検出時刻が登録されて後に離席検出時刻の登録がない場合、離席判定部2311は対応する遊技台3に利用者が着席していると判断してもよい。
【0160】
離席判定部2311が、遊技者情報テーブル541が示す情報が、対応する遊技台3に利用者が着席していることを示していると判定した場合(S14でYES)、離席判定部2311はS15およびS16の処理を行う。離席判定部2311は対応する遊技台3における利用者の離席を判断し(S15)、顔画像管理装置5の管理装置制御部521に遊技者情報テーブル541における対応する遊技台3の離席時刻を登録するように指示する(S16)。
【0161】
図8の(b)は、離席判定部2311が対応する遊技台3における利用者の離席を判断した場合の遊技者情報テーブル541が示す情報の一例を示している。
図8の(b)に示すように、離席判定処理において対応する遊技台3における利用者の離席が判断されると、離席検出時刻が登録される。
【0162】
(記録媒体取り忘れ判定処理の流れ)
次に、記録媒体取り忘れ判定処理の流れについて説明する。
【0163】
図9は、記録媒体取り忘れ判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。取り忘れ判定部2312は、対応する遊技台3において利用者が離席したことを示す信号を離席判定部2311から受信すると記録媒体取り忘れ判定処理を開始する。
【0164】
図9に示すように、取り忘れ判定部2312は、価値の有る記録媒体がカードリーダ24に挿入されているか否かの判定(S31)を記録媒体管理部233に指示し、当該判定結果を記録媒体管理部233から取得する。当該判定結果が価値の有る記録媒体がカードリーダ24に挿入されていることを示す場合(S31でYES)、処理はS32に続く。取り忘れ判定部2312は遊技者情報テーブル541を参照し、対応する遊技台3に関する取り忘れ情報が記録媒体の取り忘れを示しているか否かを判定する(S32)。対応する遊技台3に関する取り忘れ情報が記録媒体の取り忘れを示していない場合(S32でNO)、取り忘れ判定部2312はタイマT1が所定の時間の経過を計測中であるか否かを判定する(S33)。
【0165】
タイマT1が所定の時間の経過を計測中でない場合(S33でNO)、取り忘れ判定部2312はタイマT1による所定の時間の経過の計測を開始し(S34)、処理はS31に戻る。タイマT1が所定の時間の経過を計測中である場合(S33でYES)、取り忘れ判定部2312はタイマT1を参照し、所定の時間が経過したか否かを判定する(S35)。計測開始から所定の時間が経過した場合(S35でYES)、取り忘れ判定部2312は記録媒体の取り忘れを確定し(S36)、顔画像管理装置5の管理装置制御部521に遊技者情報テーブル541の更新を指示する(S37)。詳細には、取り忘れ判定部2312は、対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541における取り忘れ情報(台間機状態)が「取り忘れ」を示すように管理装置制御部521に更新を指示する。
【0166】
なお、計測開始から所定の時間が経過していない場合(S35でNO)、処理はS31に戻る。
【0167】
図8の(c)は、対応する遊技台3について遊技者情報テーブル541の取り忘れ情報が「取り忘れ」を示すように更新された遊技者情報テーブル541が示す情報の一例を示している。
図8の(c)に示すように、更新された遊技者情報テーブル541における「取り忘れ情報」が「取り忘れ」を示す。
【0168】
なお、記録媒体管理部233の判定結果が価値の有る記録媒体がカードリーダ24に挿入されていないことを示す場合(S31でNO)、取り忘れ判定部2312は台間機状態を正常と確定する(S38)。続いて、取り忘れ判定部2312はタイマT1が計測中であればタイマT1の計測を停止する(S39)。S38からS39の処理の流れは、記録媒体を取り忘れた利用者が、タイマT1の計測開始から所定の時間以内に記録媒体を回収した場合を想定した処理である。
【0169】
(記録媒体ロック処理の流れ)
次に、記録媒体ロック処理の流れについて説明する。
【0170】
図10は、記録媒体ロック処理の流れの一例を示すフローチャートである。ロック指示部2313は、記録媒体が取り忘れられていることを示す信号を取り忘れ判定部2312から受信すると、記録媒体管理部233にカードリーダ24からの記録媒体の返却の禁止を指示し(S51)、本処理は終了する。
【0171】
換言すると、記録媒体管理部233は以下の条件を満たす場合にカードリーダ24に挿入されている記録媒体の返却を禁止する。上記条件とは、画像取得部211が取得した撮像データ(第2の撮像データ)から顔検出部212により顔の画像が検出され、かつ、当該第2の撮像データが取得された時点よりも後に画像取得部211が取得した撮像データ(第3の撮像データ)から顔検出部212により顔の画像が検出されなかった場合である。
【0172】
上記の構成によれば、例えば、遊技台の利用者が遊技台から離席した場合に、記録媒体の返却を禁止することができる。
【0173】
(離席遊技者顔画像検索指令処理の流れ)
次に、離席遊技者顔画像検索指令処理の流れについて説明する。
【0174】
図11は、離席遊技者顔画像検索指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。検索指令部2314は、カードリーダ24からの記録媒体の返却が禁止されたことを示す信号をロック指示部2313から受信する。当該信号を受信すると、検索指令部2314は離席遊技者顔画像検索指令処理を開始する。
【0175】
図11に示すように、検索指令部2314は対応する遊技台3の離席者の顔画像を遊技者情報テーブル541から取得する(S63)。
【0176】
図8の(d)は、検索指令部2314が取得する離席者の顔画像の一例を示す図である。
図8の(d)に示すように、対応する遊技台3において「取り忘れ」を示す、取り忘れ情報に対応付いており、かつ、現在時刻に最も近い離席検出時刻に対応付いている顔画像を遊技者情報テーブル541から取得する。
【0177】
続いて、検索指令部2314は取得した顔画像について、画像処理ユニット21を備えている店内全機器に検索を指示する(S64)。例えば、当該指示は検索指令部2314が取得した顔画像データと共に顔画像管理装置5を介して画像処理ユニット21を備えている店内全機器に出力される。
【0178】
続いて、検索指令部2314は各機器による検索結果を取得し(S66)、本処理は終了する。
【0179】
(呼び出し放送指令処理の流れ)
次に、呼び出し放送指令処理の流れについて説明する。
【0180】
図12は、呼び出し放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。呼び出し指令部2315は、顔画像管理装置5から対応する遊技台3から離席した離席者の検索結果を示す信号を受信すると呼び出し放送指令処理を開始する。
【0181】
呼び出し指令部2315は、遊技台開放状態情報544を参照し、対応する遊技台3が「開放待ち」であるか否かを判定する(S71)。対応する遊技台3が「開放待ち」でない場合(S71でNO)、呼び出し指令部2315は以下のS72の処理を行う。呼び出し指令部2315は、タイマT2を参照し、呼び出し指令部2315が遊技台から離席した離席者に対して離席した遊技台に戻る旨の放送を指示した時点からの経過時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(S72)。なお、タイマT2は、後述するS77にて、計測が開始される。
【0182】
タイマT2が計測する経過時間が所定の時間を越えていなかった場合(S72でNO)、呼び出し指令部2315はタイマT2が「計測中」であるか否かを判定する(S73)。
【0183】
呼び出し指令部2315はタイマT2が「計測中」でないと判定した場合(S73でNO)、離席者の検索を行った機器の検出結果に、離席者との一致を示す検索結果があるか否かを判定する(S74)。離席者の検索を行った機器の検出結果に、離席者との一致を示す検索結果がない場合(S74でNO)、呼び出し指令部2315は、遊技店管理装置4に対して、離席した利用者(遊技者)の呼出し放送を放送装置9に指示するように指令する(S75)。なお、離席者の検索を行った機器の検出結果に、離席者との一致を示す検索結果がある場合(S74でYES)、離席者との一致の検索結果を出力した機器にて離席した利用者(遊技者)の呼出しを行うため、S75の処理は行われず、処理はS77に続く。
【0184】
続いて、呼び出し指令部2315は離席した利用者(遊技者)の呼出し放送を放送装置9に指示した時点からの経過時間を計測するタイマT2の計測を開始させる。すなわち、タイマT2を計測中に更新する(S77)。そして、処理はS72に戻る。
【0185】
なお、呼び出し指令部2315が、タイマT2が「計測中」であると判定した場合(S73でYES)、処理はS72に戻る。
【0186】
タイマT2が計測する経過時間が所定の時間を越えている場合(S72でYES)、呼び出し指令部2315は、遊技店管理装置4に以下の指示を出力するように指令する(S78)。上述のタイマT2が計測する経過時間が所定の時間を越えている場合とは、呼出しした離席者が対応する遊技台3に戻って来なかった場合を想定している。当該指示は、例えば、従業員が携帯する携帯端末12に対して、取り忘れの記録媒体を従業員に回収させるための画像を表示させる指示である。また、当該指示は、例えば、従業員が装着しているインカム14に対して、取り忘れの記録媒体を従業員に回収させるための音声を出力させる指示である。取り忘れの記録媒体記録媒体を従業員が回収することにより、対応する遊技台3は開放される(使用可能になる)。
【0187】
S78に続き、呼び出し指令部2315はタイマT2の計測を停止させ(S79)、顔画像管理装置5の管理装置制御部521に遊技台開放状態情報544の更新を指示する(S80)。詳細には、呼び出し指令部2315は、対応する遊技台3の使用可能状態を「開放待ち」に更新するように指示する。そして、処理はS71に戻る。
【0188】
上記構成は次のように表現することができる。遊技場管理システム1は、店内放送を放送する放送装置9を含む。制御部(記録媒体管理装置)230は、顔画像照合部214の判定結果を受信し、当該判定結果に応じた放送を放送装置9に指示する呼出し指令部(放送指示部)2315を備えている。
【0189】
例えば、記録媒体を回収せずに遊技台3から離席した離席者の顔の画像と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像とが一致したことを示す判定結果を第2の顔画像処理装置から得られなかった場合、呼出し指令部2315は当該離席者に離席した遊技台に戻ることを促す放送を指示してもよい。上記放送は記録媒体の取り忘れを離席者に認識させる放送であってもよい。当該放送により記録媒体の取り忘れを離席者に認識させることができる。
【0190】
記録媒体の取り忘れを認識した離席者は遊技台に戻ることにより記録媒体の返却の禁止が解除される。そして、離席者が記録媒体を回収することにより使用が可能となった遊技台を他の遊技者に開放することができる。
【0191】
上記の構成によれば、記録媒体を取り忘れた離席者を自動で呼び出すことができる。
【0192】
また、当該離席者に離席した遊技台に戻ることを促す放送を行った後、所定の時間以内に当該離席者が遊技台に戻らなかった場合、呼出し指令部2315は遊技店の従業員のインカム14に当該記録媒体の回収を指示する放送を行うように指示してもよい。または、他の例として、遊技店の従業員の携帯端末12に該記録媒体の回収を報知するように指示してもよい。所定の時間以内に当該離席者が遊技台に戻らなかった場合とは、例えば、所定の時間以内に記録媒体の返却の禁止が解除されなかった場合等を挙げることができる。
【0193】
上記の構成によれば、遊技店の従業員による遊技台の占有状態の確認作業が不要となる。そのため、従業員の作業を軽減することができる。
【0194】
(記録媒体ロック解除処理の流れ)
次に、記録媒体ロック解除処理の流れについて説明する。
【0195】
図6に示すように、ロック解除部2316は、対応する遊技台3において利用者が着席したことを示す信号を離席判定部2311から受信し、記録媒体の返却が禁止されていると判定した場合に記録媒体ロック解除処理(S102)を開始する。
【0196】
図13は、記録媒体ロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、ロック解除部2316は、遊技者情報テーブル541に記録されている対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像を画像処理ユニット21に送信するように管理装置制御部521に指示する。そして、画像処理ユニット21の顔画像照合部214は対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像を取得する(S1021)。
【0197】
続いて、ロック解除部2316は、遊技者情報テーブル541に記録されている対応する遊技台3において離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像を画像処理ユニット21に送信するように管理装置制御部521に指示する。そして、画像処理ユニット21の顔画像照合部214は対応する遊技台3に離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像を取得する(S1022)。
【0198】
続いて、ロック解除部2316は、対応する遊技台3において、現在着席している利用者の顔画像と離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像とが一致するか否かを判定するように顔画像照合部214に指示する。顔画像照合部214は対応する遊技台3において、現在着席している利用者の顔画像と離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像とを比較する(S1023)。
【0199】
図14は本処理において顔画像照合部214が取得する顔画像の一例を示す図である。
【0200】
図14に示す顔画像541aは対応する遊技台3において離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像の一例を示している。
図14に示すように、顔画像541aは、対応する遊技台3において取り忘れ情報が「取り忘れ」であり、かつ、現在時刻に最も近い離席検出時刻に対応付いている顔画像である。
【0201】
図14に示す顔画像541bは対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像の一例を示している。
図14に示すように、541bは、対応する遊技台3において現在時刻に最も近い着席検出時刻に対応付いている顔画像である。
【0202】
続いて、ロック解除部2316は、顔画像照合部214が行った判定結果を受信し、判定結果は顔画像の一致を示すか否かを判定する(S1024)。対応する遊技台3において、現在着席している利用者の顔画像と離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像とが一致している場合(S1024でYES)、ロック解除部2316はタイマT2の計測を停止する(S1025)。上述したように、タイマT2は「呼出し放送指令処理」にて、呼び出し指令部2315が遊技台から離席した離席者に対して離席した遊技台に戻る旨の放送を指示すると、計測が開始されるタイマである。
【0203】
続いて、ロック解除部2316は対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541における取り忘れ情報(台間機状態)が正常を示すよう(「取り忘れ」を示さないよう)に管理装置制御部521に更新を指示する(S1026)。続いて、ロック解除部2316は、カードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を解除する指示を記録媒体管理部233に出力する(S1027)。そして、本処理は終了する。
【0204】
なお、対応する遊技台3において、現在着席している利用者の顔画像と離席が検出される前に着席していた利用者の顔画像とが一致していない場合(S1024でNO)、本処理は終了する。
【0205】
すなわち、記録媒体管理部233は、記録媒体の返却を禁止した時点よりも後に画像取得部211により取得された撮像データ(第1の撮像データ)から検出された顔の画像と記録媒体の返却を禁止する以前に撮像された撮像データ(第2の撮像データ)から検出された顔の画像とが一致する場合に記録媒体の返却の禁止を解除する。
【0206】
例えば、第1の撮像データから検出された顔の画像は対応する遊技台における利用者の離席後に撮像された顔の画像であり、第2の撮像データから検出された顔の画像は離席前に撮像された顔の画像となり得る。この場合、第1の撮像データから検出された顔の画像と第2の撮像データから検出された顔の画像とが一致する場合は、離席した遊技者が対応する遊技台3に戻って来た場合となる。
【0207】
上記の構成によれば、遊技台3から離席した遊技者が戻って来た場合に、記録媒体の返却の禁止を解除することができる。
【0208】
(記録媒体ロック解除許可処理の流れ)
次に、記録媒体ロック解除許可処理の流れについて説明する。
【0209】
図6に示すように、ロック解除許可部2317はロック解除部2316から処理の終了を示す信号を受信し、記録媒体の返却が禁止されていると判定した場合(S103でYES)、記録媒体ロック解除許可処理(S104)を開始する。
【0210】
図15は、記録媒体ロック解除許可処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、ロック解除許可部2317は、遊技者情報テーブル541に記録されている対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像を画像処理ユニット21に送信するように管理装置制御部521に指示する。そして、画像処理ユニット21の顔画像照合部214は対応する遊技台3に現在着席している利用者の顔画像を取得する(S1041)。
【0211】
続いて、ロック解除許可部2317は、従業員情報テーブル542に記録されている従業員の顔画像を画像処理ユニット21に送信するように管理装置制御部521に指示する。そして、画像処理ユニット21の顔画像照合部214は従業員情報テーブル542に記録されている従業員の顔画像を取得する。
【0212】
続いて、ロック解除許可部2317は、対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像と従業員情報テーブル542に登録されている従業員の顔画像の何れかとが一致するか否かを判定するように顔画像照合部214に指示する。顔画像照合部214は対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像と登録されている従業員の顔画像とを比較する(S1042)。
【0213】
図16は本処理において顔画像照合部214が取得する顔画像の一例を示す図である。
【0214】
図16に示す顔画像541cは対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像の一例を示している。
図16に示すように、541cは、対応する遊技台3において現在時刻に最も近い着席検出時刻に対応付いている顔画像である。
【0215】
また、顔画像照合部214は従業員情報テーブル542に記録されている従業員の顔画像の全てを取得する。例えば、
図16に示すれ例であれば、顔画像542a、542bおよび542cを取得する。
【0216】
続いて、ロック解除許可部2317は、顔画像照合部214が行った判定結果を受信し、判定結果は顔画像の一致を示すか否かを判定する(S1043)。対応する遊技台3において現在着席している利用者の顔画像と登録されている従業員の顔画像の何れかとが一致している場合(S1043でYES)、ロック解除許可部2317は、カードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を解除する指示を記録媒体管理部233に出力する(S1044)。
【0217】
続いて、ロック解除許可部2317は、対応する遊技台3について、遊技者情報テーブル541における取り忘れ情報(台間機状態)が正常を示すよう(「取り忘れ」を示さないよう)に管理装置制御部521に更新を指示する(S1045)。
【0218】
続いて、ロック解除許可部2317は、顔画像管理装置5の管理装置制御部521に遊技台開放状態情報544の更新を指示する(S1046)。詳細には、ロック解除許可部2317は、対応する遊技台3の使用可能状態を「開放済」に更新するように指示する。
【0219】
続いて、例えば、記録媒体管理部233は従業員から記録媒体の返却操作を受け付けると、記録媒体の返却を行うようにカードリーダ24に指示する(S1047)。そして、処理は終了する。
【0220】
なお、対応する遊技台3において、現在着席している利用者の顔画像と登録されている従業員の顔画像の何れかと、が一致していない場合(S1043でNO)、本処理は終了する。
【0221】
(遊技台開放放送指令処理の流れ)
次に、遊技台開放放送指令処理の流れについて説明する。
【0222】
図6に示すように、ロック解除許可部2317から記録媒体の返却禁止の解除を示す信号を受信した場合(S105でNO)、開放放送指令部2318は遊技台開放放送指令処理(S108)を開始する。
【0223】
図17は、遊技台開放放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図17に示すように、開放放送指令部2318はロック解除許可部2317から記録媒体の返却禁止を解除した旨の信号を受信すると、開放放送指令部2318はカードリーダ24において記録媒体が返却(回収)されたか否かを示す信号を取得する。続いて、開放放送指令部2318は、取得した当該信号を用いて記録媒体が返却されたか否かを判定する(S1061)。開放放送指令部2318が記録媒体が返却されたと判定した場合(S1061でYES)、対応する遊技台3が開放されて旨の店内放送を指示する信号を遊技店管理装置4に出力する(S1062)。そして、処理は終了する。
【0224】
なお、開放放送指令部2318が記録媒体が返却されていないと判定した場合(S1061でNO)、本処理は終了する。
【0225】
(遊技場管理システム1が実行する処理の流れ)
次に、遊技場管理システム1が実行する処理の流れの一例について、
図18、
図19および
図20を用いて説明する。
【0226】
(離席遊技者顔画像検索処理)
はじめに、離席遊技者顔画像検索処理の流れについて説明する。
【0227】
図18は、遊技場管理システム1における離席遊技者顔画像検索処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0228】
図18に示すように、台間機2は取得した顔画像、および、画像処理ユニット21を備えている店内全機器に当該顔画像と一致する顔画像を検索する指令を顔画像管理装置5に出力する(S64)。
【0229】
続いて、顔画像管理装置5は台間機2から当該指示および顔画像を受信する(S201)。続いて、顔画像管理装置5は画像処理ユニット21(第2の顔画像処理装置)を備えている店内全機器(POS6、精算機7、計数機8、上記指令を出力した台間機2とは異なる台間機2)に、受信した顔画像および当該顔画像と一致する顔画像の検索を指示する(S202)。
【0230】
続いて、画像処理ユニット21を備えている店内機器は、顔画像管理装置5が出力した顔画像および当該顔画像と一致する顔画像の検索の指示を受信する(S301)。続いて、画像処理ユニット21を備えている店内機器の顔画像照合部214は、顔画像管理装置5から受信した顔画像と対応する機器を現在利用している利用者の顔画像とが一致するか否かを判定する(S302、S303)。なお、顔画像照合部214を備えている店内機器が、POS6、精算機7または計数機8である場合、上記の対応する機器は自機となる。
【0231】
なお、店内機器を現在利用している利用者の顔画像は、台間機2の対応する遊技台に着席している利用者の顔画像と同様に遊技者情報テーブル541に登録されていてもよい。すなわち、店内機器は現在利用している利用者の顔画像として遊技者情報テーブル541に登録されている顔画像を取得する構成としてもよい。
【0232】
当該判定において顔画像が一致した場合(S303でYES)、店内機器(例えば、台間機2の制御部230、および制御部230に相当するPOSユニット61に含まれる制御部、精算ユニット71に含まれる制御部、計数ユニット81に含まれる制御部)は以下のS304の処理を行う。店内機器は、撮像された利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す画像を表示するように自機が備えているLCD25を制御する(S304)。続いて、店内機器の画像処理ユニット21は顔画像管理装置5に検索結果(判定結果:「一致あり」または「一致なし」)を出力する(S305)。なお、当該判定において顔画像が一致しなかった場合(S303でNO)、処理はS305に進む。
【0233】
続いて、顔画像管理装置5は各機器から検索結果を受信し(S203)、検索の指令を出力した台間機2に検索結果を出力する(S204)。
【0234】
続いて、検索の指令を出力した台間機2は検索結果を受信する(S66)。
【0235】
上記構成は以下のように表現することができる。遊技場管理システム1は、画像処理ユニット21(第2の顔画像処理装置)および画像処理ユニット21の機能の少なくとも一部を制御するユニット(プリペイドユニット23、POSユニット61、精算ユニット71、計数ユニット81(第2の顔画像処理装置))、LCD(表示装置)25を備えている店内機器(POS6、精算機7、計数機8、上記指令を出力した台間機2とは異なる台間機2)を含む。
【0236】
検索指令部2314は記録媒体管理部233(記録媒体管理装置)が、カードリーダ24における記録媒体の返却を禁止すると、第2の顔画像処理装置に以下を指示する。当該指示とは、記録媒体の返却を禁止した時点よりも前に画像取得部211により取得した撮像データ(第2の撮像データ)から検出された顔の画像と一致する顔の画像の検索する指示である。
【0237】
なお、本実施形態では、台間機2における第1の顔画像処理装置と第2の顔画像処理装置とは同一の画像処理ユニット21である。
【0238】
第2の顔画像処理装置は、第2の顔画像処理装置に対応する機器の利用者の撮像データ(第4の撮像データ)を取得する画像取得部211を備えている。また、第2の顔画像処理装置は、第2の顔画像処理装置に対応する機器の利用者の撮像データから顔の画像を検出する顔検出部212(第2の顔検出部)を備えている。また、第2の顔画像処理装置は、顔画像照合部214を備えている。第2の顔画像処理装置が備えている顔画像照合部214は、上記検索指示に応じて、自装置の撮像データ(第4の撮像データ)から検出された顔の画像と指令を出力した台間機2において撮像された第2の撮像データから検出された顔の画像との一致を判定する。また、第2の顔画像処理装置は、顔画像照合部214の判定結果に応じて、第2の顔画像処理装置に対応する機器の利用者に対する記録媒体の取り忘れを示す画像の表示をLCD(表示装置)25に指示する表示制御部(表示指示部)232を備えている。
【0239】
上記の構成によれば、第2の顔画像処理装置は記録媒体を回収せずに遊技台から離席した離席者の顔の画像(第1の撮像データから検出された顔の画像)と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像(第4の撮像データから検出された顔の画像)との一致を判定する。そして、第2の顔画像処理装置は記録媒体を取らずに遊技台から離席した離席者の顔の画像と、対応する機器を利用している利用者の顔の画像との一致した場合、表示装置に記録媒体の取り忘れを示す画像の表示を指示する。そのため、記録媒体の取り忘れを離席者に認識させることができる。
【0240】
記録媒体の取り忘れを認識した離席者は遊技台に戻ることにより記録媒体の返却の禁止が解除される。そして、離席者が記録媒体を回収することにより使用が可能となった遊技台を他の遊技者に開放することができる。
【0241】
(放送処理)
次に、放送処理の流れについて説明する。
【0242】
図19は、遊技場管理システム1における放送処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図19に示すように、台間機2は遊技店管理装置4に対して、放送装置9に離席した利用者(遊技者)の呼出し放送をする旨の放送をするように放送指令を出力する(S76)。または、台間機2は遊技店管理装置4に対して、従業員が装着しているインカム14に取り忘れの記録媒体を回収(遊技台3の開放)する旨の放送をするように放送指令を出力する(S78)。
【0243】
続いて、遊技店管理装置4は台間機2から出力された放送指令を受信し(S401)、放送装置9またはインカム14に当該放送を指示する(S402)。
【0244】
続いて、放送装置9またはインカム14は当該指示を受信し(S501)、放送用の音声メッセージを生成する(S502)。続いて、放送装置9またはインカム14は案内音声を放送する(S503)。
【0245】
(表示処理)
次に、表示処理の流れについて説明する。
【0246】
図20は、遊技場管理システム1における表示処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図20に示すように、台間機2は遊技店管理装置4に対して、従業員が携帯する携帯端末12に取り忘れの記録媒体を回収(遊技台3の開放)する旨の画像を表示するように表示指令を出力する(S78)。
【0247】
続いて、遊技店管理装置4は台間機2から出力された表示指令を受信し(S601)、携帯端末12に画像の表示を指示する(S602)。
【0248】
続いて、携帯端末12は当該指示を受信し(S701)、表示用の画像を生成する(S702)。続いて、携帯端末12は画像を表示する(S703)。
【0249】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0250】
§1 適用例
本実施形態係る、遊技場管理システム1は複数の台間機2を含む。台間機2は、画像処理ユニット21(第1の顔画像処理装置、第2の顔画像処理装置)と、プリペイドユニット(遊技媒体貸出装置)21とLCD25とを備えている。台間機2は、自機の表示制御部232が他の台間機2が備えている検索指令部2314による検索指令に応じて記録媒体の取り忘れを示す表示をLCD25に表示させている場合、自機の検索指令部2314は以下の制御を行う。すなわち、当該検索指令部2314は検索指令を他の台間機2が備えている、第2の顔画像処理装置(画像処理ユニット21および画像処理ユニット21の機能の一部を制御するユニット)に指示しない。
【0251】
例えば、自機(台間機2)に対応する遊技台3の利用者が記録媒体の取り忘れを示す表示を認識した場合、当該利用者は取り忘れた記録媒体を回収するために自機に対応する遊技台3から離席する可能性が高い。上記の構成によれば、取り忘れた記録媒体を回収するために自機に対応する遊技台3から利用者が離席しても、当該離席をトリガとする遊技場管理システム1による不要な処理(顔画像の検索等)を防止することができる。
【0252】
§2 動作例
本実施形態に係る動作例について説明する。なお、実施形態1と同様の動作例については繰り返し説明せず、実施形態1と異なる動作例のみを説明する。
【0253】
(台間機2が実行する処理全体の流れ)
図21は、実施形態2に係る台間機2が実行する処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。
図21に示すように、本実施形態においては、S5に続いて、検索指令部2314は、他台呼出し状態が「呼び出し中」か否かを判定する(S9)。
【0254】
例えば、本実施形態においては顔画像管理装置5の記憶部54または画像処理ユニット21が備えている記憶装置には、各台間機2の表示制御部232が対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台(他台)に戻ることを促す表示をしているか否かを示す他台呼出し状態情報が格納されている。他台呼出し状態情報において「呼び出し中」が示されている台間機2は、対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台(他台)に戻ることを促す表示を行っている。また、他台呼出し状態情報において「無し」が示されている台間機2は、対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台(他台)に戻ることを促す表示を行っていない。
【0255】
他台呼出し状態情報を参照し、自機が対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台3に戻ることを促す表示をしている場合(S9でYES)、処理はS1に戻る。なお、自機が対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台3に戻ることを促す表示をしていない場合(S9でNO)、処理はS6に進む。
【0256】
(離席遊技者顔画像検索指令処理の流れ)
次に、離席遊技者顔画像検索指令処理の流れについて説明する。
【0257】
図22は、実施形態2に係る離席遊技者顔画像検索指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図22に示すように、本実施形態においては、検索指令部2314は顔画像管理装置5から顔画像検索指示を受信したか否かを判定する(S90)。顔画像管理装置5から顔画像検索指示を受信した場合(S90でYES)、検索指令部2314は顔画像照合部214に以下の判定を指示する。当該判定とは、顔画像管理装置5から受信した顔画像と対応する機器(自機を含む)を現在利用している利用者の顔画像とが一致するか否かの判定である(S91)。検索指令部2314は顔画像照合部214の判定結果が一致を示すか否かを判定する(S92)。顔画像照合部214の判定結果が一致を示す場合(S92でYES)、検索指令部2314は撮像された利用者に対して離席した遊技台3に戻ることを促す画像を表示するように表示制御部232に指示する。当該指示に応じて、表示制御部232は自機が備えているLCD25の表示を制御する(S93)。続いて、検索指令部2314は管理装置制御部521に他台呼出し状態情報を更新するように指示する。詳細には、検索指令部2314は自機における他台呼出し状態情報が「呼び出し中」を示すように管理装置制御部521に更新させる(S94)。続いて、検索指令部2314は顔画像管理装置5に検索結果(判定結果:「一致あり」または「一致なし」)を出力する(S95)。
【0258】
なお、顔画像照合部214の判定結果が一致を示さない場合(S92でNO)、処理はS95に進む。
【0259】
(呼び出し放送指令処理の流れ)
次に、呼び出し放送指令処理の流れについて説明する。
【0260】
図23は、実施形態2に係る呼び出し放送指令処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図23に示すように、離席者の検索を行った機器の検出結果に、離席者との一致を示す検索結果がある場合(S74でYES)、呼び出し指令部2315は、他台占有情報を「占有有り」に更新する(S85)。詳細には、呼び出し指令部2315は自機に関する他台占有情報が「占有有り」を示すように管理装置制御部521に他台占有情報を更新させる。本実施形態においては顔画像管理装置5の記憶部54には、各台間機2を利用していた遊技者が他の遊技台3を占有しているか否かを示す他台占有情報が格納されている。他台占有情報において「占有有り」が示されている台間機2は、対応する遊技台3を利用していた遊技者が他の遊技台3を占有していることを示している。また、他台占有情報において「空き」が示されている台間機2は、対応する遊技台3を利用していた遊技者が他の遊技台3を占有していないことを示している。続いて処理はS76に進む。
【0261】
(記録媒体ロック解除処理の流れ)
次に、記録媒体ロック解除処理の流れについて説明する。
【0262】
図24は、実施形態2に係る記録媒体ロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図24に示すように、ロック解除部2316は、カードリーダ24による記録媒体の返却の禁止を解除する指示を記録媒体管理部233に出力すると(S1027)、以下のS2022の処理を行う。ロック解除部2316は、管理装置制御部521に他台呼出し状態情報を更新するように指示する。詳細には、ロック解除部2316は自機における他台呼出し状態情報が「無し」を示すように管理装置制御部521に更新させる(S2022)。続いて、ロック解除部2316は他台占有情報を参照し、自機に関する他台呼出し状態が「占有有り」を示しているか否かを判定する(S2023)。
【0263】
ロック解除部2316が、自機に関する他台呼出し状態が「占有有り」を示していると判定した場合(S2023でYES)、ロック解除部2316は記録媒体管理部233に記録媒体の返却を指示する。そして、記録媒体管理部233は記録媒体をカードリーダ24から返却する(S2024)。例えば、記録媒体管理部233は利用者から記録媒体の返却操作を受け付けると、記録媒体の返却を行うようにカードリーダ24に指示してもよい。
【0264】
続いて、ロック解除部2316は、自機に関する他台占有情報を「空き」に更新する(S2025)。詳細には、ロック解除部2316は自機に関する他台占有情報が「空き」を示すように管理装置制御部521に他台占有情報を更新させる。続いて、ロック解除部2316は遊技店管理装置4に記録媒体を返却した旨を示す信号を出力する(S2026)。そして、遊技店管理装置4は、対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台(他台)に戻ることを促す表示を行っている台間機2に対して、他台に対応する台間機2にて記録媒体が返却された旨を示す信号を出力してもよい。
【0265】
(記録媒体ロック解除許可処理の流れ)
次に、記録媒体ロック解除許可処理の流れについて説明する。
【0266】
図25は、実施形態2に係る記録媒体ロック解除許可処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図25に示すように、S1047に続き、ロック解除許可部2317は他台占有情報を「空き」に更新する(S2048)。詳細には、ロック解除許可部2317は自機に関する他台占有情報が「空き」を示すように管理装置制御部521に他台占有情報を更新させる。
【0267】
続いて、ロック解除許可部2317は遊技店管理装置4に記録媒体を返却した旨を示す信号を出力する(S2049)。そして、遊技店管理装置4は、対応する遊技台3の利用者に離席した遊技台(他台)に戻ることを促す表示を行っている台間機2に対して、他台に対応する台間機2にて記録媒体が返却された旨を示す信号を出力する。そして、処理は終了する。
【0268】
〔ソフトウェアによる実現例〕
台間機2の画像制御部210、台間機2の制御部230、顔画像管理装置5の制御部52、遊技店管理装置4の制御部42、放送装置9の案内制御部91、インカム14の案内制御部91、携帯端末12の表示制御部122、精算ユニット71の制御部、POSユニット61の制御部および計数機8の制御部は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0269】
後者の場合、台間機2、顔画像管理装置5、遊技店管理装置4、放送装置9、インカム14、携帯端末12、精算ユニット71、POSユニット61および計数機8は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0270】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0271】
1 遊技場管理システム
2 台間機
21 画像処理ユニット(第1の顔画像検出装置、第2の顔画像処理装置)
211 画像取得部(画像取得部、第2の画像取得部)
212 顔検出部(顔検出部、第2の顔検出部)
214 顔画像照合部
23 プリペイドユニット(遊技媒体貸出装置)
230 制御部(記録媒体管理装置)
2314 検索指令部(検索指示部)
2315 呼出し指令部(放送指示部)
232 表示制御部(表示指示部)
233 記録媒体管理部(管理部)
24 カードリーダ(記録媒体読取り部)
25 LCD(表示装置)