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特許7137155被監視者監視支援システム、被監視者監視支援方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】被監視者監視支援システム、被監視者監視支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20220907BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20220907BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20220907BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220907BHJP
   A61G 12/00 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B25/00 510M
G08B21/02
H04M11/00 301
A61G12/00 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019547948
(86)(22)【出願日】2018-09-11
(86)【国際出願番号】 JP2018033594
(87)【国際公開番号】W WO2019073735
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】P 2017197703
(32)【優先日】2017-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100111453
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 智
(72)【発明者】
【氏名】保理江 大作
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-086286(JP,A)
【文献】特開2001-057996(JP,A)
【文献】特開2000-279450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G9/00-15/12
99/00
G08B19/00-31/00
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象である被監視者に対応して設けられ、着座以外の前記被監視者に関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視システムであって、
前記被監視者の着座を検知する着座検知部と、
前記着座検知部により着座を検知している場合に、前記着座以外の前記被監視者に関わる所定の行動の検知結果を、前記端末装置に表示させない第2処理方法で処理する検知結果処理部とを備え、
前記着座検知部は、前記センサ装置より検知の信頼性が高い
被監視者監視支援システム。
【請求項2】
前記検知結果処理部は、前記着座検知部により着座を検知していない場合に、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を前記端末装置に表示させる第1処理方法で処理する、
請求項1に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項3】
前記検知結果処理部は、前記センサ装置に備えられ、
前記第2処理方法は、前記検知結果を前記中央処理装置に送信しない処理方法である、
請求項2に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項4】
前記検知結果処理部は、前記中央処理装置に備えられ、
前記第2処理方法は、前記検知結果を前記端末装置に送信しない処理方法である、
請求項2に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項5】
前記検知結果処理部は、前記端末装置に備えられ、
前記第2処理方法は、前記検知結果を表示しない処理方法である、
請求項2に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項6】
前記検知結果処理部は、前記着座検知部により着座を検知していない場合に、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を所定の第1表示態様で前記端末装置に表示させる第3処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記第1表示態様と異なる所定の第2表示態様で前記端末装置に表示させる第4処理方法で処理する、
請求項1に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項7】
前記検知結果処理部は、前記着座検知部により着座を検知していない場合に、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を前記中央処理装置に記憶して管理させる第5処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記中央処理装置に記憶させずに管理させない第6処理方法で処理する、
請求項1に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項8】
前記所定の行動は、予め設定され、前記被監視者が寝具から離れた離床、前記被監視者が寝具から落ちた転落、および、前記被監視者が転倒した転倒のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項9】
前記着座検知部は、接触式の着座センサを備える、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項10】
前記着座検知部は、非接触式の着座センサを備える、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項11】
前記センサ装置は、画像を生成する撮像部をさらに備え、
前記端末装置は、前記センサ装置から前記中央処理装置を介して受信した前記画像を表示する、
請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項12】
前記端末装置は、携帯端末装置である、
請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の被監視者監視支援システム。
【請求項13】
監視対象である被監視者に対応して設けられ、着座以外の前記被監視者に関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視システムの被監視者監視支援方法であって、
前記被監視者の着座を着座検知部で検知する着座検知工程と、
前記着座検知工程により着座を検知している場合に、前記着座以外の前記被監視者に関わる所定の行動の検知結果を、前記端末装置に表示させない処理方法で処理する検知結果処理工程とを備え、
前記着座検知部は、前記センサ装置より検知の信頼性が高い
被監視者監視支援方法。
【請求項14】
コンピューターに請求項13に記載の被監視者監視支援方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被監視者の監視を支援するための被監視者監視支援システムおよび被監視者監視支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、超高齢社会の突入に伴って、看護業界や介護業界等の業務を補完する技術が、研究、開発されており、例えば、特許文献1ないし特許文献3に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された転倒検知装置は、検知対象である人体を表す部分画像を含む人体画像と、該部分画像の座標上の位置を表す位置座標情報と、前記部分画像に表された前記人体の大きさを表すサイズ情報とに基づいて、前記サイズ情報に含まれる高さ情報と、過去に取得したサイズ情報に含まれる高さ情報とを比較することによって前記人体の高さが減少しているか否かを検知する高さ検知部と、高さが減少している場合には、前記人体画像のアピアランスに基づいて、アピアランス特徴量を抽出するアピアランス特徴量抽出部と、前記アピアランス特徴量を基に第1のアピアランス辞書を参照した結果に基づいて、前記人体が倒れた状態か否かを識別するアピアランス検知部と、前記倒れた状態と識別した場合には、前記位置座標情報と過去に取得した位置座標情報とに基づいて、前記人体画像に含まれる前記部分画像の移動距離を算出し、前記移動距離と閾値とを比較すると共に、比較した結果に基づいて、前記人体を表す前記部分画像の前記移動距離が前記閾値より少ないか否かを検知し、前記移動距離が少ない場合に前記人体画像に含まれる前記人体が転倒したことを検知する移動距離検知部とを備える。
【0004】
特許文献2に開示された着座センサー付き車椅子は、車椅子の位置を検出する位置検出手段と、検出された車椅子の位置を管理センターに送信する通信手段とを搭載した車椅子において、車椅子に人が座っていることを検出する着座センサーを備える。
【0005】
特許文献3に開示された呼び出しシステムは、被監視者が使用しているベッド近傍の床の上に存在する物体を検出する床検出センサと、前記被監視者が前記ベッド近傍の床の上に立ち上がった場合に前記被監視者を検出し、かつ、前記被監視者がベッドから転落した場合に前記被監視者を検出しないように前記ベッド近傍の物体を検出する人体検出センサと、前記被監視者がベッドを離れたことを報知する報知装置と、前記被監視者がベッドから離れて移動したことと前記被監視者がベッドから転落したこととを区別して呼び出し理由を示す報知理由情報を記憶する記憶装置と、時間を計測するタイマー部と、前記床検出センサが物体を検出した場合に、前記報知装置および前記タイマー部を動作させ、前記タイマー部が計測した時間が所定時間に達するまでに、前記人体検出センサが物体を検出した場合に、前記被監視者がベッドから離れて移動したことを示す報知理由情報を前記記憶装置に記憶させて、前記タイマー部が計測した時間が所定時間に達しても、前記人体検出センサが物体を検出しなかった場合に、被監視者がベッドから転落したことを示す報知理由情報を前記記憶装置に記憶させる制御部とを有する制御装置と、を備える。床検出センサ1は、赤外線センサなどにより構成されており、ベッドを使用している被監視者がベッドから離れようとした場合に被監視者の足を、被監視者がベッドから転落した場合に被監視者の体などを検出することができるような位置に設置されている(前記特許文献3の[0015]段落等)。人体検出センサ2は、赤外線センサなどにより構成されており、ベッドを使用している被監視者が床検出センサ1の設置されているベッド近傍の床の上に立ち上がった場合に被監視者の体(例えば、被監視者の頭部など)を検出することができ、かつ、ベッドを使用している被監視者がベッドから転落した場合に被監視者の体を検出することができないような位置に設置されている(前記特許文献3の[0018]段落等)。したがって、特許文献3に開示された呼び出しシステムは、床検出センサとしての赤外線センサの配設高さと、人体検出センサとしての赤外線センサの配設高さとを異ならせることで、被監視者がベッドから離れて移動したことと前記被監視者がベッドから転落したこととを区別している。
【0006】
ところで、例えば被看護者や被介護者等の被監視者が転倒等し、例えば看護師や介護士等の監視者がシステムから前記転倒等の発報を受けた場合、通常、監視者は、前記発報された被監視者の処に赴く等の対処を実施する。しかしながら、前記発報が前記システムによって被監視者の転倒等ではない状態を前記転倒等と判定されて発報されてしまった誤報である場合、監視者の対処は、無駄となり、労力の損失となってしまう。一方、前記システムが前記転倒等である状態を検知できずに発報しない失報が生じてしまうと、前記転倒等の事態が放置されることになり、より重大な事態に発展してしまう可能性がある。したがって、このような誤報や失報等のエラーがより抑制され、より適切に発報されることが望まれる。
【0007】
前記特許文献1に開示された転倒検知装置のように画像に基づいて転倒等を検知する場合、例えば、転倒して尻餅をついた状態と椅子に座って後ろにもたれたり前かがみになった状態とは、画像上では似たように見えるため、判別し難い。また例えば椅子や車椅子等に座っていた状態と前記椅子や車椅子等からずり落ちた状態とは、画像上では似たように見えるため、判別し難い。このため、誤報が生じてしまう虞がある。特に、失報を防止するために、このような判別し難い場合を全て発報することが必要となってしまい、誤報が増大してしまう。
【0008】
また、ベッドの所在位置とセンサの配設位置との位置関係によって、ベッド上の被監視者に対する監視者の作業の際に、センサから見て被監視者、監視者およびベッドが重なった位置関係になるため、被監視者がベッドから車椅子に移されたのか、そのまま寝ているのか、画像から判別し難い場合もあり、監視者の退去後に被監視者がベッド上に寝ているか否かの誤判定の虞もある。
【0009】
前記特許文献2に開示された着座センサー付き車椅子は、車椅子の現在位置と着座の有無を通報するだけである(前記特許文献2の[0012]段落等)。このため、前記特許文献2に開示された着座センサー付き車椅子は、着座していない場合、前記車椅子から他の場所に移動したために着座していないのか、それとも、車椅子から転落等したために着座していないのかを区別することができず、したがって、転落等を検知できない。このため、着座センサーで着座していない場合に転落等と判定して発報してしまうと、誤報が多発してしまう。
【0010】
前記特許文献3に開示された呼び出しシステムは、配設位置の異なる赤外線センサで被監視者の転落を判定しているので、例えば落下物を拾うためにしゃがんでいる等の立位姿勢ではない場合は、全て転落と判定されてしまい、誤報が多発してしまう虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第WO2014/010203号パンフレット
【文献】特開2000-279450号公報
【文献】特開2012-071065号公報
【発明の概要】
【0012】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、より適切に発報できる被監視者監視支援システムおよび被監視者監視支援方法を提供することである。
【0013】
上述した目的を実現するために、本発明の一側面を反映した被監視者監視支援システムおよび被監視者監視支援方法は、被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備え、前記被監視者の着座を検知し、前記検知結果を、この着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する。
【0014】
発明の1または複数の実施形態により与えられる利点および特徴は、以下に与えられる詳細な説明および添付図面から十分に理解される。これら詳細な説明及び添付図面は、例としてのみ与えられるものであり本発明の限定の定義として意図されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態における被監視者監視支援システムの構成を示す図である。
図2】前記被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。
図3】前記センサ装置に記憶される寝具所在領域を設定するための設定画面の一例を示す図である。
図4】離床の検知手法を説明するための図である。
図5】転倒転落の検知手法を説明するための図である。
図6】前記被監視者監視支援システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
図7】前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。
図8図7に示す行動の検知処理における動作を示すフローチャートである。
図9図8に示す転倒転落の検知処理における動作を示すフローチャートである。
図10図8に示す離床の検知処理における動作を示すフローチャートである。
図11】第1実施形態において、図7に示す検知結果の処理における動作を示すフローチャートである。
図12】第1実施形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
図13】第1実施形態において、前記被監視者監視支援システムにおける携帯端末装置に表示される監視情報表示画面の一例を示す図である。
図14】第1実施形態において、第1変形形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
図15】第1実施形態において、第2変形形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
図16】第2実施形態において、図7に示す検知結果の処理における動作を示すフローチャートである。
図17】第2実施形態における、監視情報表示画面の表示に関する前記携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
図18】第2実施形態において、前記被監視者監視支援システムにおける携帯端末装置に表示される監視情報表示画面の他の一例を示す図である。
図19】第2実施形態における変形形態を説明するための図である。
図20】第3実施形態において、変形形態の被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0017】
本実施形態における被監視者監視支援システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視する際に、その監視を支援するシステムである。本実施形態では、被監視者監視支援システムは、被監視者Obに対応して設けられ、前記被監視者Obに関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備える。そして、本実施形態では、被監視者監視支援システムは、さらに、前記被監視者の着座を検知する着座検知部と、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する検知結果処理部とを備える。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(サービス提供者、ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様である。このような被監視者監視支援システムについて、以下、より具体的に説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、実施形態における被監視者監視支援システムの構成を示す図である。図2は、前記被監視者監視支援システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。図3は、前記センサ装置に記憶される寝具所在領域を設定するための設定画面の一例を示す図である。図4は、離床の検知手法を説明するための図である。図4Aは、寝具BDの一方側端に座る被監視者Obの様子を示し、図4Bは、図4Aの状況を天井から垂直下方に撮像した対象画像を示す。図5は、前記転倒転落の検知手法を説明するための図である。図5Aは、立位姿勢の被監視者Obの様子を示し、図5Bは、図5Aの状況を天井から垂直下方に撮像した対象画像を示す。図5Cは、転落、転落による座位姿勢の被監視者Obの様子を示し、図5Dは、図5Cの状況を天井から垂直下方に撮像した対象画像を示す。図6は、前記被監視者監視支援システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
【0019】
実施形態における被監視者監視支援システムMSaは、被監視者Obの監視を支援するシステムであり、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SUa(SUa-1~SUa-4)と、管理サーバ装置SVaと、固定端末装置SPaと、1または複数の携帯端末装置TAa(TAa-1、TAa-2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SUa-1~SUa-4、管理サーバ装置SVa、固定端末装置SPa、複数の携帯端末装置TAa-1、TAa-2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SUa-1~SUa-4、管理サーバ装置SVa、固定端末装置SPaおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TAa-1、TAa-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
【0020】
構内交換機(回線切換機)CXは、ネットワークNWに接続され、携帯端末装置TAa同士における発信、着信および通話等の内線電話の制御を行って前記携帯端末装置TAa同士の内線電話を実施し、そして、例えば固定電話網や携帯電話網等の公衆電話網PNを介して例えば固定電話機や携帯電話機等の外線電話機TLに接続され、外線電話機TLと携帯端末装置TAaとの間における発信、着信および通話等の外線電話の制御を行って外線電話機TLと携帯端末装置TAaとの間における外線電話を実施するものである。構内交換機CXは、例えば、デジタル交換機や、IP-PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)等である。
【0021】
被監視者監視支援システムMSaは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視支援システムMSaは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視支援システムMSaは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
【0022】
センサ装置SUaは、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SPa、TAaと通信する通信機能等を備え、被監視者Obにおける所定の行動を検知してその検知結果を画像とともに管理サーバ装置SVaへ送信する装置である。そして、本実施形態では、センサ装置SUaは、前記被監視者Obの着座を検知し、前記検知結果を管理サーバ装置SVaへ送信する際に、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する。このようなセンサ装置SUaは、例えば、図2に示すように、撮像部11と、着座検知部12と、センサ側制御処理部(SU制御処理部)13aと、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)14と、センサ側記憶部(SU記憶部)15とを備える。
【0023】
撮像部11は、SU制御処理部13aに接続され、SU制御処理部13aの制御に従って、被監視者Obにおける所定の行動を検知するために、前記被測定者Obの形状を写した画像(画像データ)を生成する装置である。撮像部11は、監視すべき監視対象である被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室(部屋)RM)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、前記撮像対象を俯瞰した画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像(対象画像)をSU制御処理部13aへ出力する。好ましくは、監視対象の被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、撮像部11は、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この撮像部11によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。
【0024】
このような撮像部11は、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部11は、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するエリアイメージセンサ、および、エリアイメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部11の前記結像光学系は、本実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。あるいは、前記撮像部11は、撮像対象の熱分布画像を生成するサーモグラフィーカメラであっても良い。
【0025】
着座検知部12は、SU制御処理部13aに接続され、被監視者Obの着座が予定(想定)される、例えば椅子、車椅子およびトイレ設備等の装置に配設され、被監視者Obの着座を検知する装置である。着座検知部12は、その着座検知結果をSU制御処理部13aへ出力する。着座検知部12は、例えば、所定の時間間隔(サンプリング間隔)で被監視者Obにおける着座の有無を判定し、その判定ごとに、前記判定に応じて「着座有り」または「着座なし」を前記着座検知結果として管理サーバ装置SVaへ出力して良い。また例えば、着座検知部12は、所定の時間間隔(サンプリング間隔)で被監視者Obにおける着座の有無を判定し、被監視者Obの着座有りを検知した場合にのみ、その検知ごとに「着座有り」を前記着座検知結果として管理サーバ装置SVaへ出力して良い。この場合では、着座有りが入力されないことで、SU制御処理部13aは、着座無しを認識できる。なお、着座検知部12は、有線でSU制御処理部13aに接続されて良く、また、例えばBluetooth(登録商標)規格等の近距離無線通信でSU制御処理部13aに接続されて良い。
【0026】
このような着座検知部12は、例えば圧力センサや振動センサ等の、接触式の着座センサを備えて構成される。前記圧力センサは、被監視者Obの着座による加圧(圧力増加)を検知するように、例えば椅子、車椅子およびトイレ設備等の座面等に配設される。前記振動センサは、被監視者Obの着座による振動を検知するように、例えば椅子、車椅子およびトイレ設備等の座面等に配設される。
【0027】
また例えば、着座検知部12は、例えば熱センサ等の、非接触式の着座センサを備えて構成される。前記熱センサは、被監視者Obから放射される熱(赤外線)を、例えば椅子およびトイレ設備等の配置領域内で検知するように、配設される。
【0028】
SU通信IF部14は、SU制御処理部13aに接続され、SU制御処理部13aの制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部14は、SU制御処理部13aから入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSaのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SVa、SPa、TAaへ送信する。SU通信IF部14は、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SPa、TAaから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部13aが処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部13aへ出力する。SU通信IF部14は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0029】
SU記憶部15は、SU制御処理部13aに接続され、SU制御処理部13aの制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置SUaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSU制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSU監視処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記SU監視処理プログラムには、被監視者Obにおける所定の行動を検知する行動検知処理プログラムや、前記行動検知処理プログラムの検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する検知結果処理プログラム等が含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、センサ装置SUaを特定しセンサ装置SUaを識別するための識別子であるセンサ識別子(センサID)、および、管理サーバ装置SVaの通信アドレス等の、各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SU記憶部15は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、SU記憶部15は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSU制御処理部13aのワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。
【0030】
SU制御処理部13aは、センサ装置SUaの各部11、12、14、15を当該各部11、12、14、15の機能に応じてそれぞれ制御し、予め設定された被監視者Obに関わる所定の行動を検知してその検知結果を画像とともに管理サーバ装置SVaへ送信するための回路である。そして、本実施形態では、SU制御処理部13aは、前記被監視者Obの着座を検知し、前記検知結果を管理サーバ装置SVaへ送信する際に、前記検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する。SU制御処理部13aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SU制御処理部13aは、前記制御処理プログラムが実行されることによって、センサ側制御部(SU制御部)131、行動検知処理部132および検知結果処理部133aを機能的に備える。
【0031】
SU制御部131は、センサ装置SUaの各部11、12、14、15を当該各部11、12、14、15の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUaの全体制御を司るものである。
【0032】
行動検知処理部132は、被監視者Obにおける、予め設定された所定の行動を検知するものである。より具体的には、本実施形態では、前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが寝具から落ちた転落、および、被監視者Obが倒れた転倒の3つの行動である。行動検知処理部132は、例えば、撮像部11で撮像した対象画像に基づいて被監視者Obにおける離床、転倒および転落を検知する。
【0033】
より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、離床の有無を判定するための第1閾値Th1、および、転落や転倒の有無を判定するための第2閾値Th2が前記各種の所定のデータの1つとして予めSU記憶部15に記憶される。寝具BDの所在領域は、端末装置SPa、TAaに、例えば固定端末装置SPaに、図3に示す設定画面が表示され、この表示された設定画面で寝具BDの所在領域における4個の頂点位置(対象画像上での座標)が入力され、固定端末装置SPaから管理サーバ装置SVaを介してセンサ装置SUaに記憶される。前記設定画面には、撮像部11で生成された対象画像が管理サーバ装置SVaを介して固定端末装置SPaに表示される。なお、着座検知部12が非接触式の着座センサである場合には、さらに、前記設定画面から、例えば椅子およびトイレ設備等の前記配置領域における4個の頂点位置(対象画像上での座標)が入力され、固定端末装置SPaから管理サーバ装置SVaを介してセンサ装置SUaに記憶される。離床の有無は、本実施形態では、被監視者Obにおける現在の状態と、図4Bに示すように、対象画像から抽出された人物領域HAにおける、寝具BDの所在領域からはみ出した領域(はみ出し領域)Houtの大きさに基づいて判定される。このため、前記第1閾値Th1は、離床前のはみ出し領域の大きさと離床後のはみ出し領域の大きさとを識別するための値で、予め複数のサンプルから適宜に設定される。転落や転落の有無は、図5Bおよび図5Dに示すように、被監視者Obの頭部領域HDにおける位置および大きさの時間変化に基づいて判定される。このため、前記第2閾値Th2は、立位姿勢の頭部領域HDの大きさであるか、座位姿勢(または横臥姿勢)の頭部領域HDの大きさであるかの別を識別するための値で、予め複数のサンプルから適宜に設定される。
【0034】
そして、行動検知処理部132は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域(人物領域)HAとして動体領域を抽出する。行動検知処理部132は、この抽出した人物領域(動体領域)HAから、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域HDを抽出する。離床の検知では、行動検知処理部132は、被監視者Obにおける現在の状態が離床前であって、人物領域HAに対するはみ出し領域HAoutの割合が前記第1閾値Th1を超えた場合((HAout/HA)>Th1))に、離床と判定し、前記離床を検知する。転落の検知では、行動検知処理部132は、この抽出した頭部領域HDの位置(例えば頭部領域の中心位置等)が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部領域HDの大きさが前記第2閾値Th2以下である場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。転倒の検知では、行動検知処理部132は、この抽出した頭部領域HDの位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部領域HDの大きさが前記第2閾値Th2以下である場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。
【0035】
検知結果処理部133aは、行動検知処理部132の検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、本実施形態では、検知結果処理部133aは、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させる第1処理方法で処理し、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合に前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させない第2処理方法で処理する。より詳しくは、前記第2処理方法は、前記検知結果を管理サーバ装置SVaに送信しない処理方法である。すなわち、前記第1処理方法では、上述のように、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知すると、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に、検知結果処理部133aは、前記検知した被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報を収容した、前記検知を報知(通知)するための通信信号(第1行動検知通知通信信号)をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVaへ送信する。前記第1行動検知通知通信信号には、例えば、自機のセンサID、検知した被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落および転倒のうちのいずれか)、および、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像が収容される。前記第2処理方法では、上述のように、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知しても、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合に、検知結果処理部133aは、前記第1行動検知通知通信信号を送信しない。なお、前記第1行動検知通知通信信号の送信処理は、行動検知処理部132によって実行されて良く、この場合では、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に、行動検知処理部132による前記第1行動検知通知通信信号の送信処理を許可し、一方、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合に、行動検知処理部132による前記第1行動検知通知通信信号の送信処理を禁止する。
【0036】
図1には、一例として、第1ないし第4センサ装置SUa-1~SUa-4が示されており、第1センサ装置SUa-1は、被監視者Obの一人であるAさんOb-1の居室RM-1(不図示)に配設され、第2センサ装置SUa-2は、被監視者Obの一人であるBさんOb-2の居室RM-2(不図示)に配設され、第3センサ装置SUa-3は、被監視者Obの一人であるCさんOb-3の居室RM-3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SUa-4は、被監視者Obの一人であるDさんOb-4の居室RM-4(不図示)に配設されている。
【0037】
管理サーバ装置SVaは、ネットワークNWを介して他の装置SUa、TAa、SPaと通信する通信機能を備え、センサ装置SUaから前記所定の行動の通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えばセンサ装置SUaで検知した所定の行動の種類、被監視者Obの画像、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定の行動を所定の端末装置SPa、TAaへ報知(再報知、再通知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SPa、TAa等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理する装置である。このような管理サーバ装置SVaは、例えば、図6に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22と、サーバ側記憶部(SV記憶部)23とを備える。
【0038】
SV通信IF部21は、SU通信IF部14と同様に、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0039】
SV記憶部23は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVaを特定し管理サーバ装置SVaを識別するための識別子であるサーバ識別子(サーバID)や、被監視者Obの前記監視情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SV記憶部23は、例えば、ROM、EEPROM、RAMおよびその周辺回路を備えて構成される。
【0040】
SV制御処理部22は、管理サーバ装置SVaの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUaから前記所定の行動の通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定の行動を所定の端末装置SPa、TAaへ報知(再報知、再通知、送信)し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMSa全体を管理するための回路である。SV制御処理部22は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221およびサーバ側監視処理部(SV監視処理部)222を機能的に備える。
【0041】
SV制御部221は、管理サーバ装置SVaの各部21、23を当該各部21、23の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVaの全体制御を司るものである。
【0042】
SV監視処理部222は、センサ装置SUaから前記所定の行動の通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定の行動を所定の端末装置SPa、TAaへ通知するものである。
【0043】
より具体的には、SV監視処理部222は、センサ装置SUaから前記第1行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV記憶部23に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部222は、第1行動検知通知通信信号で通知された検知結果を報知(再報知、再通知、送信)するために、前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された、被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報を収容した通信信号(第2行動検知通知通信信号)をSV通信IF部21で所定の端末装置SPa、TAaへ送信する。前記第2行動検知通知通信信号には、例えば、前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された、センサID、被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落および転倒のうちのいずれか)、および、対象画像が収容される。前記第2行動検知通知通信信号は、例えば、同報通信で端末装置SPa、TAaへ送信されて良い。また例えば、前記第2行動検知通知通信信号は、前記第1行動検知通知通信信号を送信した送信元のセンサ装置SUaに対応付けられた端末装置SPa、TAaのみへ送信されて良い。この場合では、SV記憶部23には、1対1または1対多で対応付けられた、センサ装置SUa(センサID)と端末装置SPa、TAa(端末ID)との対応関係が予め記憶される。前記端末ID(端末識別子)は、端末装置SPa、TAaを特定し端末装置SPa、TAaを識別するための識別子である。
【0044】
なお、管理サーバ装置SVaは、図6に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。
【0045】
このような管理サーバ装置SVaは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
【0046】
この管理サーバ装置SVaは、中央処理装置の一例に相当する。
【0047】
固定端末装置SPaは、ネットワークNWを介して他の装置SUa、SVa、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、センサ装置SUaや管理サーバ装置SVaや携帯端末装置TAaに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUaで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視支援システムMSaのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPaは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
【0048】
携帯端末装置TAaは、ネットワークNWを介して他の装置SVa、SP、SUaと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVaやセンサ装置SUaに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVaからの通知によってセンサ装置SUaで得られた前記監視情報を表示したり等するための機器である。このような携帯端末装置TAaは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
【0049】
次に、本実施形態の動作について説明する。図7は、前記センサ装置の動作を示すフローチャートである。図8は、図7に示す行動の検知処理における動作を示すフローチャートである。図9は、図8に示す転倒転落の検知処理における動作を示すフローチャートである。図10は、図8に示す離床の検知処理における動作を示すフローチャートである。図11は、第1実施形態において、図7に示す検知結果の処理における動作を示すフローチャートである。図12は、第1実施形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。図13は、第1実施形態において、前記被監視者監視支援システムにおける携帯端末装置に表示される監視情報表示画面の一例を示す図である。
【0050】
上記構成の被監視者監視支援システムMSaでは、各装置SUa、SVa、SPa、TAaは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。センサ装置SUaでは、その制御処理プログラムの実行によって、SU制御処理部13aには、SU制御部131、行動検知処理部132および検知結果処理部133aが機能的に構成される。管理サーバ装置SVaでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部22には、SV制御部221およびSV監視処理部222が機能的に構成される。そして、センサ装置SUaは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知している。
【0051】
図7において、センサ装置SUaは、SU制御処理部13aのSU制御部131によって、撮像部11から1フレーム分の画像(画像データ)を前記対象画像として取得する(S1)。
【0052】
次に、センサ装置SUaは、SU制御処理部13aの行動検知処理部132によって、前記対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知するために、人物領域HAを抽出する。本実施形態では、離床の検知には、人物領域HAで足りるが、転落や転倒等の検知には、頭部領域HDが用いられるので、センサ装置SUaは、行動検知処理部132によって、さらに、前記抽出した人物領域HAから、頭部領域HDを抽出する(S2)。
【0053】
次に、センサ装置SUaは、行動検知処理部132によって、被監視者Obにおける所定の行動を検知する行動の検知処理を前記処理S2で抽出した人物領域HAおよび頭部領域HDに基づいて実行する(S3)。
【0054】
この行動の検知処理S3では、より具体的には、行動検知処理部132は、図8において、転落や転倒を検知する転倒転落の検知処理S31を実行し、そして、離床を検知する離床の検知処理S32を実行する。
【0055】
この転倒転落の検知処理S31では、より具体的には、行動検知処理部132は、図9において、まず、転落や転倒の条件を満たすか否かを判定する(S311)。より詳しくは、まず、行動検知処理部132は、処理S2で抽出した頭部領域HDの位置が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記処理S2で抽出した頭部領域HDの大きさが前記第2閾値Th2以下である場合には、転落と判定し(Yes)、前記転落を検知し(S312)、本処理S31を終了する。そして、行動検知処理部132は、前記処理S2で抽出した頭部領域HDの位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記処理S2で抽出した頭部領域HDの大きさが前記第2閾値Th2以下である場合には、転倒と判定し(Yes)、前記転倒を検知し(S312)、本処理S31を終了する。一方、これらを除く場合には、行動検知処理部132は、転落でも転倒でもないと判定し(No)、本処理S31を終了する。
【0056】
前記離床の検知処理S32では、より具体的には、行動検知処理部132は、図10において、まず、被監視者Obの状態が離床前か否かを判定する(S321)。被監視者Obの状態は、状態変数等によってSV記憶部23に記憶されている。この判定の結果、被監視者Obの状態が離床前である場合(Yes)には、行動検知処理部132は、処理S322、処理S323および処理S324の各処理を順次に実行し、本処理S32を終了する。一方、前記判定の結果、被監視者Obの状態が離床前ではない場合(No)には、行動検知処理部132は、本処理S32を終了する。
【0057】
前記処理S322では、行動検知処理部132は、離床の条件を満たすか否かを判定する。より詳しくは、まず、行動検知処理部132は、人物領域HAに対するはみ出し領域HAoutの割合が前記第1閾値Th1を超えた場合((HAout/HA)>Th1))に、離床と判定し(Yes)、前記離床を検知し(S323)、被監視者Obの状態を離床後に更新(変更)し(S324、前記状態変数←「離床後」)、本処理S32を終了する。一方、これを除く場合には、行動検知処理部132は、離床ではないと判定し(No)、本処理S32を終了する。なお、被監視者Obの横臥状態から起床が検知された場合や被監視者Obの入床が検知された場合では、被監視者Obの状態が離床前に更新(変更)される(前記状態変数←「離床前」)。
【0058】
このように行動の検知処理S3が実行されると、センサ装置SUaは、SU制御処理部13aの検知結果処理部133aによって、行動の検知処理S3による検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する検知結果の処理を実行し(S4)、今回の本処理を終了する。
【0059】
より具体的には、検知結果処理部133aは、図11において、まず、着座検知部12の着座検知結果を取得する(S41)。
【0060】
次に、検知結果処理部133aは、被監視者Obの着座か否かを判定する(S42)。この判定の結果、処理S41で取得した着座検知結果が被監視者Obの着座有りである場合(Yes)には、処理S43を実行し、本処理S4を終了する。一方、前記判定の結果、処理S41で取得した着座検知結果が被監視者Obの着座なしである場合(No)には、処理S44および処理S45の各処理を順次に実行し、本処理S4を終了する。
【0061】
前記処理S43では、前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させない第2処理方法で処理するために、検知結果処理部133aは、処理S3で検知した検知結果を取消して削除する。したがって、検知結果処理部133aは、処理S3で検知した検知結果を、管理サーバ装置SVaに送信しない。センサ装置SUaが前記所定の行動を検知した際に、着座検知部12が被監視者Obの着座を検知していれば、被監視者Obが着座しているので、離床、転落および転倒等の、前記所定の行動の検知結果は、誤検知の可能性が高く、前記検知結果を着座検知部12の着座検知結果で修正できる。特に、前記所定の行動が画像に基づいて検知されている場合、画像による検知結果よりも着座検知結果の方が検知の信頼性が高いと考えられるから、前記検知結果を前記着座検知結果でより適切に修正できる。
【0062】
前記処理S44では、検知結果処理部133aは、処理S3で検知した検知結果を確定する(最終的な検知結果と決定(認定)する)。そして、前記処理S45では、前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させる第1処理方法で処理するために、検知結果処理部133aは、前記処理S44で確定した検知結果を管理サーバ装置SVaへ送信する。すなわち、本実施形態では、検知結果処理部133aは、前記第1行動検知通知通信信号をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVaへ送信する。
【0063】
センサ装置SUaが上述のように動作することによって、被監視者監視支援システムMSaでは、例えば、図12に示すように、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知されると(C1)、センサ装置SUaは、第1行動検知通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する(C2)。管理サーバ装置SVaは、この第1行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶し(C3)、この受信した第1行動検知通知通信信号に基づく第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPa、TAaへ送信する(C4)。そして、端末装置SPa、TAaは、この第2行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を監視情報表示画面で表示する(C5)。この監視情報表示画面は、監視情報を表示するための画面であり、その一例が図13に示されている。この図13に示す例では、監視情報表示画面51は、携帯端末装置TAaに表示される。この監視情報表示画面51には、所定の行動を検知した居室RMの居室名、前記検知した所定の行動の名称、および、前記所定の行動を検知した際の対象画像が表示されている。監視情報表示画面51に表示される前記居室RMの居室名を表示するために、携帯端末装置TAaには、センサIDと、当該センサIDを持つセンサ装置SUaが配設されている居室RMの居室名との対応関係が予め記憶される。携帯端末装置TAaは、この対応関係から、第2行動検知通知通信信号に収容されたセンサIDに対応する居室RMの居室名を検索し、この検索結果による居室名を監視情報表示画面51に表示する。そして、携帯端末装置TAaは、前記第2行動検知通知通信信号に収容された前記所定の行動の名称、および、対象画像を監視情報表示画面51に表示する。これによって携帯端末装置TAaを扱う監視者(ユーザ)は、監視情報表示画面51を参照することによって、前記居室名の居室RMに居る被監視者Obに対し検知された前記所定の行動の報知を認識でき、対象画像からその様子を認識できる。
【0064】
一方、被監視者監視支援システムMSaでは、センサ装置SUaが上述のように動作することによって、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座ありが検知されると(C6)、センサ装置SUaは、前記所定の行動の検知を取り消して削除し、これによって第1行動検知通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信しない。したがって、管理サーバ装置SVaが第1行動検知通知通信信号に基づく第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPa、TAaへ送信することはなく、端末装置SPa、TAaが第2行動検知通知通信信号に基づく前記監視情報表示画面51を表示することもない。これによって被監視者監視支援システムMSaは、より適切に発報できる。
【0065】
以上説明したように、第1実施形態における被監視者監視支援システムMSaおよびこれに実装された被監視者監視支援方法は、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいて処理するので、前記検知結果の信頼性を高めることができ、したがって、より適切に発報できる。
【0066】
上記被監視者監視支援システムMSaおよび被監視者監視支援方法は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させ、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記検知結果を前記端末装置SPa、TAaに表示させないので、前記検知結果の信頼性を高めることができ、したがって、より適切に発報できる。
【0067】
看護レベルや介護レベルによって、被監視者Obが離床した場合、例えば排泄、洗面および身支度等の介助目的で、また例えばその転倒の防止目的で、監視者は、その発報を受けると、被監視者Obの処に赴く。被監視者Obが転落や転倒した場合、監視者は、被監視者Obの救護目的で、監視者は、その発報を受けると、被監視者Obの処に赴く。上記被監視者監視支援システムMSaおよび被監視者監視支援方法では、前記所定の行動が「離床」、「転落」および「転倒」のうちの少なくとも1つを含むので、より適切に発報されることによって、誤報による無駄な労力が低減され、監視者の負担を効果的に軽減できる。
【0068】
なお、上述の実施形態では、検知結果処理部133aは、センサ装置SUaに備えられたが、センサ装置SUaに代えて管理サーバ装置SVaに備えられても良く、あるいは、端末装置SPa、TAaに備えられても良い。
【0069】
図14は、第1実施形態において、第1変形形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。図15は、第1実施形態において、第2変形形態における被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
【0070】
管理サーバ装置SVaが検知結果処理部を備える場合では、まず、センサ装置SUaから検知結果処理部133aが省略され、検知結果処理部133aに代え行動検知処理部132が第1検知結果通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する。この場合では、前記第1検知結果通知通信信号には、自機のセンサID、検知した被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落および転倒のうちのいずれか)、および、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像が収容されるだけでなく、さらに、着座検知結果(本実施形態では着座有りおよび着座無しのうちのいずれか)も収容される。そして、管理サーバ装置SVaは、SV制御処理部22に、SV制御部221およびSV監視処理部222を機能的に備えるだけでなく、さらに、検知結果処理部を機能的に備える。この管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部は、センサ装置SUaから受信した第1検知結果通知通信信号に被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報として収容された検知結果を、前記受信した第1検知結果通知通信信号に収容された着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座無しの場合)に前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させる第1処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に前記検知結果を前記端末装置SPa、TAaに表示させない第2処理方法で処理する。より詳しくは、前記第2処理方法は、前記検知結果を前記端末装置SPa、TAaに送信しない処理方法である。すなわち、上述では、SV監視処理部222が前記受信した第1行動検知通知通信信号に基づく第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPa、TAaへ送信するので、管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座なしの場合)に、SV監視処理部222による前記第2行動検知通知通信信号の送信処理を許可し、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に、SV監視処理部222に前記第2行動検知通知通信信号の送信処理を禁止する。
【0071】
このような第1変形形態における被監視者監視支援システムMSaでは、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知された場合、前記第1検知結果通知通信信号に、さらに、前記着座検知結果が収容される点を除き、図12に示す、上述した処理C1ないし処理C5の各処理が実行される。
【0072】
一方、図14において、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知されると(C11)、センサ装置SUaは、前記着座検知結果として着座有りをさらに収容した第1行動検知通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する(C12)。管理サーバ装置SVaは、この第1行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶し(C13)、前記着座検知結果が着座有りであるので、この受信した第1行動検知通知通信信号に基づく所定の端末装置SPa、TAaへの第2行動検知通知通信信号の送信処理を禁止する。したがって、管理サーバ装置SVaは、第1行動検知通知通信信号に基づく第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPa、TAaへ送信せず、端末装置SPa、TAaが第2行動検知通知通信信号に基づく前記監視情報表示画面51を表示することはない。これによって被監視者監視支援システムMSaは、より適切に発報できる。また、管理サーバ装置SVaは、処理C13で前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶するので、監視者(ユーザ)は、管理サーバ装置SVaの記憶内容を調べることで、管理サーバ装置SVaで誤報を停止した事実を検証できる。
【0073】
なお、上述では、管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部は、SV監視処理部222に対し、前記着座検知結果の着座無しまたは着座有りに応じて前記第2行動検知通知通信信号の送信処理を許可または禁止したが、上述の検知結果処理部133aのように、SV監視処理部222に代え、前記第2行動検知通知通信信号の送信処理を、管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部が実行しても良い。この場合では、上述の検知結果処理部133aのように、管理サーバ装置SVaにおける前記検知結果処理部が前記着座検知結果の着座無しまたは着座有りに応じて前記第2行動検知通知通信信号の送信処理を実行または不実行する。
【0074】
端末装置SPa、TAaが検知結果処理部を備える場合では、上述の管理サーバ装置SVaが検知結果処理部を備える場合と同様に、まず、センサ装置SUaから検知結果処理部133aが省略され、検知結果処理部133aに代え行動検知処理部132がさらに着座検知結果を収容する第1検知結果通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する。管理サーバ装置SVaでは、SV監視処理部222は、前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された、センサID、被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落および転倒のうちのいずれか)、および、前記対象画像を第2検知結果通知通信信号に収容するだけでなく、さらに、前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された着座検知結果(本実施形態では着座有りおよび着座無しのうちのいずれか)も収容する。そして、端末装置SPa、TAaは、検知結果処理部を備える。この端末装置SPa、TAaにおける前記検知結果処理部は、管理サーバ装置SVaから受信した第2検知結果通知通信信号に被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報として収容された検知結果を、前記受信した第2検知結果通知通信信号に収容された着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、端末装置SPa、TAaにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座無しの場合)に前記検知結果を端末装置SPa、TAaに表示させる第1処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に前記検知結果を前記端末装置SPa、TAaに表示させない第2処理方法で処理する。より詳しくは、前記第2処理方法は、前記検知結果を表示しない処理方法である。すなわち、端末装置SPa、TAaにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座なしの場合)に、例えば前記監視情報表示画面51で前記検知結果を表示し、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に、前記検知結果を表示しない。
【0075】
このような第2変形形態における被監視者監視支援システムMSaでは、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知された場合、前記第1および第2検知結果通知通信信号それぞれに、さらに、前記着座検知結果が収容される点を除き、図12に示す、上述した処理C1ないし処理C5の各処理が実行される。
【0076】
一方、図15において、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知されると(C21)、センサ装置SUaは、前記着座検知結果として着座有りをさらに収容した第1行動検知通知通信信号を管理サーバ装置SVaへ送信する(C22)。管理サーバ装置SVaは、この第1行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶し(C23)、前記着座検知結果として着座有りをさらに収容した第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPa、TAaへ送信する(C24)。端末装置SPa、TAaは、この第2行動検知通知通信信号を受信すると、前記着座検知結果が着座有りであるので、この受信した第2行動検知通知通信信号に基づく前記監視情報表示画面51を表示しない。これによって被監視者監視支援システムMSaは、より適切に発報できる。また、管理サーバ装置SVaは、処理C23で前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶するので、監視者(ユーザ)は、管理サーバ装置SVaの記憶内容を調べることで、端末装置SPa、TAaで誤報を停止した事実を検証できる。
【0077】
次に、別の実施形態について説明する。
【0078】
(第2実施形態)
図16は、第2実施形態において、図7に示す検知結果の処理における動作を示すフローチャートである。図17は、第2実施形態における、監視情報表示画面の表示に関する前記携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。図18は、第2実施形態において、前記被監視者監視支援システムにおける携帯端末装置に表示される監視情報表示画面の他の一例を示す図である。
【0079】
第1実施形態における被監視者監視支援システムMSaは、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいて端末装置に表示させるか否かの異なる処理方法で処理したが、第2実施形態における被監視者監視支援システムは、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいて異なる表示態様で端末装置に表示させる異なる処理方法で処理するものである。
【0080】
このような第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbは、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SUb(SUb-1~SUb-4)と、管理サーバ装置SVaと、固定端末装置SPbと、1または複数の携帯端末装置TAb(TAb-1、TAb-2)と、構内交換機CXとを備え、これらは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。この第2実施形態の被監視者監視支援システムMSbにおける管理サーバ装置SVaは、第1実施形態の被監視者監視支援システムMSaにおける管理サーバ装置SVaと同様であるので、その説明を省略する。
【0081】
センサ装置SUbは、例えば、図2に示すように、撮像部11と、着座検知部12と、SU制御処理部13bと、SU通信IF部14と、SU記憶部15とを備える。これら第2実施形態のセンサ装置SUbにおける撮像部11、着座検知部12、SU通信IF部14およびSU記憶部15は、それぞれ、第1実施形態のセンサ装置SUaにおける撮像部11、着座検知部12、SU通信IF部14およびSU記憶部15と同様であるので、その説明を省略する。
【0082】
SU制御処理部13bは、センサ装置SUbの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、予め設定された被監視者Obに関わる所定の行動を検知してその検知結果を画像とともに管理サーバ装置SVaへ送信するための回路である。そして、本実施形態では、SU制御処理部13bは、前記被監視者Obの着座を検知し、前記検知結果を管理サーバ装置SVaへ送信する際に、前記検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する。SU制御処理部13bは、制御処理プログラムが実行されることによって、SU制御部131、行動検知処理部132および検知結果処理部133bを機能的に備える。これら第2実施形態のSU制御処理部13bにおけるSU制御部131および行動検知処理部132は、それぞれ、第1実施形態のSU制御処理部13aにおけるSU制御部131および行動検知処理部132と同様であるので、その説明を省略する。
【0083】
検知結果処理部133bは、行動検知処理部132の検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、本実施形態では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に前記検知結果を所定の第1表示態様で端末装置SPb、TAbに表示させる第3処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記検知結果を前記第1表示態様と異なる所定の第2表示態様で前記端末装置SPb、TAbに表示させる第4処理方法で処理する。前記第1および第2表示態様は、前記検知結果に対する信頼性の度合いを表す表示態様であり、前記第2表示態様は、前記第1表示態様より信頼性の度合いが低いことを表す表示態様である。より詳しくは、まず、本実施形態では、前記所定の行動には、離床、転落および転倒が含まれるだけでなく、さらに、被監視者Obが寝具から離れたと疑われる離床疑い(被監視者Obが寝具から離れた可能性のある離床疑い)、被監視者Obが寝具から落ちたと疑われる転落疑い(被監視者Obが寝具から落ちた可能性のある転落疑い)、被監視者Obが倒れたと疑われる転倒疑い(被監視者Obが倒れた可能性のある転倒疑い)が含まれる。前記離床疑いは、前記離床よりも、信頼性の低い検知結果である。前記転落疑いは、前記転落よりも、信頼性の低い検知結果である。前記転倒疑いは、前記転倒よりも、信頼性の低い検知結果である。前記第3処理方法では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に前記検知結果をそのまま確定して前記検知結果をそのまま表示する前記第1表示態様で端末装置SPb、TAbに表示させる。すなわち、前記第3処理方法では、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知すると、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に、検知結果処理部133bは、第1行動検知通知通信信号をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVaへ送信する。本実施形態では、前記第1表示態様では、前記検知された被監視者Obにおける所定の行動は、例えば上述の図13に示す監視情報表示画面51等で表示される。前記第4処理方法では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記検知結果を疑いの検知結果に変えて疑いの検知結果を表示する前記第2表示態様で前記端末装置SPb、TAbに表示させる。本実施形態では、前記検知結果が離床である場合では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記離床を離床疑いに変える。前記検知結果が転落である場合では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記転落を転落疑いに変える。前記検知結果が転倒である場合では、検知結果処理部133bは、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記転倒を転倒疑いに変える。すなわち、前記第4処理方法では、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知すると、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合に、検知結果処理部133bは、第1行動検知通知通信信号をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVaへ送信する。前記第2表示態様では、前記検知された被監視者Obにおける所定の行動は、例えば後述の図18に示す監視情報表示画面52、53等で表示され、監視情報表示画面52、53は、前記第1表示態様と異なる表示態様とすることで、信頼性の相対的に低い検知結果であることを表している。前記第1行動検知通知通信信号には、例えば、自機のセンサID、検知した被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落、転倒、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのうちのいずれか)、および、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像が収容される。前記第3処理方法では、前記第1行動検知通知通信信号には、離床、転落および転倒のいずれかが収容され、前記第4処理方法では、前記第1行動検知通知通信信号には、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのいずれかが収容される。
【0084】
固定端末装置SPbおよび携帯端末装置TAbは、それぞれ、管理サーバ装置SVaから受信した第2行動検知通知通信信号に、疑いの検知結果(本実施形態では離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのうちのいずれか)が収容されている場合に、前記疑いの検知結果を、前記疑いの検知結果を表示する第2表示態様で表示する点を除き、第1実施形態の被監視者監視支援システムMSaにおける固定端末装置SPaおよび携帯端末装置TAaと同様であるので、その説明を省略する。
【0085】
このような第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbにおいて、センサ装置SUbは、第1実施形態におけるセンサ装置SUaと同様に、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、図7に示す、上述の画像の取得処理S1、上述の人物領域等の抽出処理S2、上述の所定の行動の検知処理S3、および、後述のように実行される検知結果の処理S5の各処理を順次に実行することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知している。
【0086】
この第2実施形態における検知結果の処理S5では、図16において、検知結果処理部133bは、まず、着座検知部12の着座検知結果を取得する(S51)。
【0087】
次に、検知結果処理部133bは、被監視者Obの着座か否かを判定する(S52)。この判定の結果、処理S51で取得した着座検知結果が被監視者Obの着座有りである場合(Yes)には、処理S53を実行した後に、処理S55を実行し、そして、本処理S5を終了する。一方、前記判定の結果、処理S51で取得した着座検知結果が被監視者Obの着座なしである場合(No)には、処理S54を実行した後に、処理S55を実行し、そして、本処理S5を終了する。
【0088】
前記処理S53では、前記検知結果を、その信頼性の相対的に低い検知結果であることを表示する第2表示態様で前記端末装置SPb、TAbに表示させる第4処理方法で処理するために、検知結果処理部133bは、処理S3で検知した検知結果を疑いの検知結果に変更する。すなわち、処理S3の検知結果が離床、転落および転倒それぞれである場合には、検知結果処理部133bは、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いそれぞれに変更する。センサ装置SUbが前記所定の行動を検知した際に、着座検知部12が被監視者Obの着座を検知していれば、被監視者Obが着座しているので、離床、転落および転倒等の、前記所定の行動の検知結果は、着座検知部12が被監視者Obの着座を検知していない場合に較べて信頼性が低く、前記検知結果を着座検知部12の着座検知結果で修正できる。特に、前記所定の行動が画像に基づいて検知されている場合、画像による検知結果よりも着座検知結果の方が検知の信頼性が高いと考えられるから、前記検知結果を前記着座検知結果でより適切に修正できる。
【0089】
前記処理S54では、検知結果処理部133bは、前記検知結果を、その信頼性の相対的に高い検知結果であることを表示する第1表示態様で前記端末装置SPb、TAbに表示させる第3処理方法で処理するために、処理S3で検知した検知結果をそのまま確定する(最終的な検知結果と決定(認定)する)。
【0090】
そして、前記処理S53や前記処理S54の次に、処理S55では、検知結果処理部133bは、第1検知結果通知通信信号をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVaへ送信する。すなわち、前記処理S53の実行後の処理S55では、第1検知結果通知通信信号には、自機のセンサID、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのうちのいずれか、対象画像が収容される。一方、前記処理S54の実行後の処理S55では、第1検知結果通知通信信号には、自機のセンサID、離床、転落および転倒のうちのいずれか、対象画像が収容される。
【0091】
管理サーバ装置SVaは、センサ装置SUbから第1行動検知通知通信信号を受信すると、第1実施形態と略同様に、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報を記憶し、この受信した第1行動検知通知通信信号に基づく第2行動検知通知通信信号を所定の端末装置SPb、TAbへ送信する。ここで、第2実施形態では、前記所定の行動が離床、転落および転倒を含むだけでなく、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いを含むので、第2行動検知通知通信信号には、センサ装置SUbで検知した被監視者Obにおける所定に行動の内容を表す情報として、離床、転落、転倒、離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのうちのいずれかが収容される。
【0092】
そして、端末装置SPb、TAbは、この第2行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を監視情報表示画面で表示する。より具体的には、図17において、端末装置SPb、TAbは、センサ装置SUbで検知した検知結果が何であるか判定する(S61)。より具体的には、端末装置SPb、TAbは、この受信した第2行動検知通知通信信号に収容された前記所定に行動の内容を表す情報が何であるか判定する。この判定の結果、前記所定に行動の内容を表す情報が離床、転落および転倒のうちのいずれかである場合(離床、転落、転倒)には、端末装置SPb、TAbは、前記検知結果を第1表示態様で表示する処理S63を実行した後に、本処理を終了する。一方、前記判定の結果、前記所定に行動の内容を表す情報が離床疑い、転落疑いおよび転倒疑いのうちのいずれかである場合(離床疑い、転落疑い、転倒疑い)には、端末装置SPb、TAbは、前記疑いの検知結果を第2表示態様で表示する処理S62を実行した後に、本処理を終了する。
【0093】
前記処理S63では、端末装置SPb、TAbは、前記受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を、例えば図13に示す監視情報表示画面51で表示する。この監視情報表示画面51は、離床、転落および転倒をテキストでそのまま表示することで、図18に示す監視情報表示画面52、53と較べて、検知結果が相対的に信頼性の高い検知結果であることを表している。
【0094】
一方、前記処理S63では、端末装置SPb、TAbは、前記受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を、例えば図18Aに示す監視情報表示画面52、あるいは、図18Bに示す監視情報表示画面53で表示する。この図18に示す例では、監視情報表示画面52、53は、携帯端末装置TAbに表示される。図18Aに示す監視情報表示画面52には、所定の行動を検知した居室RMの居室名、前記検知した所定の行動の名称、および、エクスクラメーションマーク(!)が表示されている。この監視情報表示画面52では、前記居室RMの居室名における各文字および前記行動の名称における各文字の、文字属性(フォントの種類、フォントの大きさ、文字色および表示濃度(表示輝度))を第1表示態様の監視情報表示画面51で表される各文字の文字属性と変えることで、さらに、エクスクラメーションマーク(!)等の、相対的に低い信頼性を表す、監視者(ユーザ)に注意を促す特定のアイコンを表示することで、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、検知結果が相対的に信頼性の低い検知結果であることを表している。図18Aに示す監視情報表示画面52に表示される各文字は、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、薄い表示濃度で表示されている。図18Bに示す監視情報表示画面53には、図13に示す監視情報表示画面51と同様に、所定の行動を検知した居室RMの居室名、前記検知した所定の行動の名称、および、前記所定の行動を検知した際の対象画像が表示されている。しかしながら、この監視情報表示画面53では、各文字の文字属性を第1表示態様の監視情報表示画面51で表される各文字の文字属性と変えることで、さらに、対象画像の表示サイズ(解像度)を変えることで、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、検知結果が相対的に信頼性の低い検知結果であることを表している。図18Bに示す監視情報表示画面53に表示される各文字は、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、ポイント数のより小さい文字で表示され、対象画像は、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、小さい表示サイズ(低解像度)で表示されている。さらに、図18に示す監視情報表示画面52、53では、「疑い」というテキストを表示することでも、図13に示す監視情報表示画面51と較べて、検知結果が相対的に信頼性の低い検知結果であることを表している。このように表示態様を変えることで、監視者(ユーザ)は、検知結果の信頼性を視覚で認識可能となる。
【0095】
第2実施形態における被監視者監視支援システムMSbおよびこれに実装された被監視者監視支援方法は、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいてその表示態様を変えるので、その表示態様から、前記着座検知結果に基づく前記検知結果の信頼性を認識でき、したがって、前記検知結果の信頼性を伴ってより適切に発報できる。
【0096】
なお、上述では、端末装置SPb、TAbは、前記着座検知結果の着座無しまたは着座有りに応じて第1表示態様または第2表示態様で表示したが、これに代え、あるいは、これに追加して、相対的に大きい音の通知音または相対的に小さい音の通知音を出力しても良い。さらに、これらに代え、あるいは、これらに追加して、端末装置SPb、TAbは、相対的に長い時間長の通知音または相対的に短い時間長の通知音を出力しても良い。
【0097】
図19は、第2実施形態における変形形態を説明するための図である。図19Aは、着座検知結果が着座無しである場合を示し、図19Bは、着座検知結果が着座ありである場合を示す。
【0098】
例えば、センサ装置SUbが着座検知部12で着座無しを検知したために、端末装置SPb、TAbが、前記受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を、例えば図13に示す監視情報表示画面51で表示する場合では、図19Aに示すように、端末装置SPb、TAbは、この監視情報表示画面51を表示するとともに、相対的に大きく長い時間長の通知音(例えば着信メロディ等)を出力する。一方、センサ装置SUbが着座検知部12で着座有りを検知したために、端末装置SPb、TAbが、前記受信した第2行動検知通知通信信号に収容された監視情報を、例えば図18Bに示す監視情報表示画面53で表示する場合では、図19Bに示すように、端末装置SPb、TAbは、この監視情報表示画面53を表示するとともに、相対的に小さく短い時間長の通知音(例えば「ピピッ」等)を出力する。
【0099】
次に、別の実施形態について説明する。
【0100】
(第3実施形態)
第1実施形態における被監視者監視支援システムMSaは、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいて端末装置に表示させるか否かの異なる処理方法で処理したが、第3実施形態における被監視者監視支援システムは、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいて管理サーバ装置に管理させるか否かの異なる処理方法で処理するものである。
【0101】
このような第3実施形態における被監視者監視支援システムMScは、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SUc(SUc-1~SUc-4)と、管理サーバ装置SVcと、固定端末装置SPaと、1または複数の携帯端末装置TAa(TAa-1、TAa-2)と、構内交換機CXとを備え、これらは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。この第3実施形態の被監視者監視支援システムMScにおける固定端末装置SPaおよび携帯端末装置TAaは、それぞれ、第1実施形態の被監視者監視支援システムMSaにおける固定端末装置SPaおよび携帯端末装置TAaと同様であるので、その説明を省略する。
【0102】
この第3実施形態の被監視者監視支援システムMScにおけるセンサ装置SUcは、例えば、図2に示すように、撮像部11と、着座検知部12と、SU制御処理部13cと、SU通信IF部14と、SU記憶部15とを備える。これら第3実施形態のセンサ装置SUcにおける撮像部11、着座検知部12、SU通信IF部14およびSU記憶部15は、それぞれ、第1実施形態のセンサ装置SUaにおける撮像部11、着座検知部12、SU通信IF部14およびSU記憶部15と同様であるので、その説明を省略する。
【0103】
SU制御処理部13cは、センサ装置SUcの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、予め設定された被監視者Obに関わる所定の行動を検知してその検知結果を画像とともに管理サーバ装置SVcへ送信するための回路である。そして、本実施形態では、SU制御処理部13cは、前記被監視者Obの着座を検知し、前記検知結果を管理サーバ装置SVcへ送信する際に、前記検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する。SU制御処理部13cは、制御処理プログラムが実行されることによって、SU制御部131、行動検知処理部132および検知結果処理部133cを機能的に備える。これら第3実施形態のSU制御処理部13cにおけるSU制御部131および行動検知処理部132は、それぞれ、第1実施形態のSU制御処理部13aにおけるSU制御部131および行動検知処理部132と同様であるので、その説明を省略する。
【0104】
検知結果処理部133cは、行動検知処理部132の検知結果を、着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、本実施形態では、検知結果処理部133cは、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に検知結果を管理サーバ装置SVcに記憶して管理させる第5処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合に前記検知結果を前記管理サーバ装置SVcに記憶させずに管理させない第6処理方法で処理する。より詳しくは、前記第6処理方法は、前記検知結果を管理サーバ装置SVcに送信しない処理方法である。すなわち、前記第5処理方法では、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知すると、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合に、検知結果処理部133cは、第1行動検知通知通信信号をSU通信IF部14で管理サーバ装置SVcへ送信する。前記第5処理方法では、行動検知処理部132が前記所定の行動を検知しても、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合に、検知結果処理部133cは、前記第1行動検知通知通信信号を送信しない。
【0105】
したがって、結果的に、検知結果処理部133cは、検知結果処理部133aで実現できている((検知結果処理部133c)=(検知結果処理部133a))。このため、第3実施形態における被監視者監視支援システムMScは、第1実施形態におけるセンサ装置SUaおよび管理サーバ装置SVaそれぞれをセンサ装置SUcおよび管理サーバ装置SVcそれぞれとして用いることで実現できる。このため、管理サーバ装置SVcの説明を省略する。
【0106】
第3実施形態における被監視者監視支援システムMSbおよびこれに実装された被監視者監視支援方法は、前記検知結果を、前記着座検知結果に基づいてその記憶の実行か不実行を制御するので、より信頼性の高い検知結果のみを記憶して管理できる。
【0107】
なお、上述の実施形態では、検知結果処理部133cは、センサ装置SUcに備えられたが、センサ装置SUcに代えて管理サーバ装置SVcに備えられても良い。
【0108】
図20は、第3実施形態において、変形形態の被監視者監視システムの動作を示すシーケンス図である。
【0109】
管理サーバ装置SVcが検知結果処理部を備える場合では、まず、センサ装置SUcから検知結果処理部133cが省略され、検知結果処理部133cに代え行動検知処理部132が第1検知結果通知通信信号を管理サーバ装置SVcへ送信する。この場合では、前記第1検知結果通知通信信号には、自機のセンサID、検知した被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報(本実施形態では、離床、転落および転倒のうちのいずれか)、および、前記所定の行動の検知に用いられた対象画像が収容されるだけでなく、さらに、着座検知結果(本実施形態では着座有りおよび着座無しのうちのいずれか)も収容される。そして、管理サーバ装置SVcは、SV制御処理部22に、SV制御部221およびSV監視処理部222を機能的に備えるだけでなく、さらに、検知結果処理部を機能的に備える。この管理サーバ装置SVcにおける前記検知結果処理部は、センサ装置SUcから受信した第1検知結果通知通信信号に被監視者Obにおける所定の行動の内容を表す情報として収容された検知結果を、前記受信した第1検知結果通知通信信号に収容された着座検知部12の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理するものである。より具体的には、管理サーバ装置SVcにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座無しの場合)に検知結果を管理サーバ装置SVcに記憶して管理させる第5処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に前記検知結果を前記管理サーバ装置SVcに記憶させずに管理させない第6処理方法で処理する。すなわち、上述では、SV監視処理部222が前記受信した第1行動検知通知通信信号に収容された監視情報をSV記憶部23に記憶して管理するので、管理サーバ装置SVcにおける前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が被監視者Obの着座ではない場合(着座なしの場合)に、SV監視処理部222による監視情報の記憶および管理を許可し、前記着座検知結果が被監視者Obの着座である場合(着座有りの場合)に、SV監視処理部222による監視情報の記憶および管理を禁止し、前記監視情報を破棄する。
【0110】
このような変形形態における被監視者監視支援システムMScでは、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知された場合、前記第1検知結果通知通信信号に、さらに、前記着座検知結果が収容される点を除き、図12に示す、上述した処理C1ないし処理C5の各処理が実行される。
【0111】
一方、図20において、行動検知処理部132によって所定の行動が検知されるとともに着座検知部12によって着座なしが検知されると(C31)、センサ装置SUcは、前記着座検知結果として着座有りをさらに収容した第1行動検知通知通信信号を管理サーバ装置SVcへ送信する(C32)。管理サーバ装置SVcは、この第1行動検知通知通信信号を受信すると、この受信した第1行動検知通知通信信号に収容された着座有りの着座検知結果により、監視情報を破棄し、記憶せずに管理しない(C33)。
【0112】
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
【0113】
一態様にかかる被監視者監視支援システムは、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視システムであって、前記被監視者の着座を検知する着座検知部と、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する検知結果処理部とを備える。好ましくは、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記センサ装置は、前記被監視者の形状を写した画像を生成し、前記生成した画像に基づいて前記所定の行動を検知する。
【0114】
着座検知部は、被監視者に対する着座の有無を検知する。このため、センサ装置が前記所定の行動を検知した際に、着座検知部が被監視者の着座を検知していれば、被監視者Obが着座しているので、前記所定の行動の検知結果は、誤検知の可能性が高く、前記検知結果を前記着座検知部の着座検知結果で修正できる。上記被監視者監視支援システムは、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいて処理するので、前記検知結果の信頼性を高めることができ、したがって、より適切に発報できる。
【0115】
他の一態様では、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を前記端末装置に表示させる第1処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記端末装置に表示させない第2処理方法で処理する。
【0116】
このような被監視者監視支援システムは、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を前記端末装置に表示させ、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記端末装置に表示させないので、前記検知結果の信頼性を高めることができ、したがって、より適切に発報できる。
【0117】
他の一態様では、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記センサ装置に備えられ、前記第2処理方法は、前記検知結果を前記管理サーバ装置に送信しない処理方法である。
【0118】
これによれば、前記センサ装置が前記検知結果を前記管理サーバ装置に送信しない処理方法で前記第2処理方法を実現した被監視者監視支援システムが提供できる。
【0119】
他の一態様では、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記管理サーバ装置に備えられ、前記第2処理方法は、前記検知結果を前記端末装置に送信しない処理方法である。
【0120】
これによれば、前記管理サーバ装置が前記検知結果を前記端末装置に送信しない処理方法で前記第2処理方法を実現した被監視者監視支援システムが提供できる。
【0121】
他の一態様では、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記端末装置に備えられ、前記第2処理方法は、前記検知結果を表示しない処理方法である。
【0122】
これによれば、前記端末装置が前記検知結果を表示しない処理方法で前記第2処理方法を実現した被監視者監視支援システムが提供できる。
【0123】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を所定の第1表示態様で前記端末装置に表示させる第3処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記第1表示態様と異なる所定の第2表示態様で前記端末装置に表示させる第4処理方法で処理する。好ましくは、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記第1および第2表示態様は、前記検知結果に対する信頼性の度合いを表す表示態様であり、前記第2表示態様は、前記第1表示態様より信頼性の度合いが低いことを表す表示態様である。
【0124】
センサ装置が前記所定の行動を検知した際に、着座検知部が被監視者の着座を検知していれば、被監視者が着座しているので、前記所定の行動の検知結果は、着座検知部が被監視者の着座を検知していない場合に較べて信頼性が低く、前記検知結果を着座検知部の着座検知結果で修正できる。上記被監視者監視支援システムは、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいてその表示態様を変えるので、その表示態様から、前記着座検知部の着座検知結果に基づく前記検知結果の信頼性を認識でき、したがって、前記検知結果の信頼性を伴ってより適切に発報できる。
【0125】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記着座検知結果が前記被監視者の着座ではない場合に前記検知結果を前記管理サーバ装置に記憶して管理させる第5処理方法で処理し、前記着座検知結果が前記被監視者の着座である場合に前記検知結果を前記管理サーバ装置に記憶させずに管理させない第6処理方法で処理する。好ましくは、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記センサ装置に備えられ、前記第6処理方法は、前記検知結果を前記管理サーバ装置に送信しない処理方法である。好ましくは、上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記検知結果処理部は、前記管理サーバ装置に備えられ、前記第6処理方法は、前記検知結果を記憶せずに管理しない処理方法である。
【0126】
このような被監視者監視支援システムは、前記検知結果を、前記着座検知部の着座検知結果に基づいてその記憶の実行か不実行を制御するので、より信頼性の高い検知結果のみを記憶して管理できる。
【0127】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記所定の行動は、予め設定され、前記被監視者が寝具から離れた離床、前記被監視者が寝具から落ちた転落、および、前記被監視者が転倒した転倒のうちの少なくとも1つを含む。
【0128】
看護レベルや介護レベルによって、被監視者が離床した場合、例えば排泄、洗面および身支度等の介助目的で、また例えばその転倒の防止目的で、監視者は、その発報を受けると、被監視者の処に赴く。被監視者が転落や転倒した場合、監視者は、被監視者の救護目的で、監視者は、その発報を受けると、被監視者の処に赴く。したがって、前記所定の行動が「離床」、「転落」および「転倒」のうちの少なくとも1つを含む場合、より適切に発報されることによって、誤報による無駄な労力が低減され、監視者の負担を効果的に軽減できる。
【0129】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記着座検知部は、接触式の着座センサを備える。
【0130】
これによれば、前記着座検知部が接触式の着座センサを備える被監視者監視支援システムが提供できる。
【0131】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記着座検知部は、非接触式の着座センサを備える。
【0132】
これによれば、前記着座検知部が非接触式の着座センサを備える被監視者監視支援システムが提供できる。
【0133】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記センサ装置は、画像を生成する撮像部をさらに備え、前記端末装置は、前記センサ装置から前記管理サーバ装置を介して受信した前記画像を表示する。
【0134】
このような被監視者監視支援システムは、画像によって端末装置から被監視者の様子を認識できる。
【0135】
他の一態様では、これら上述の被監視者監視支援システムにおいて、前記端末装置は、携帯端末装置である。
【0136】
このような被監視者監視支援システムでは、監視者は、端末装置を携帯できる。
【0137】
他の一態様にかかる被監視者監視支援方法は、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定の行動を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され前記センサ装置から受信した検知結果を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記検知結果を受信して表示する端末装置を備え、前記被監視者の監視を支援するための被監視者監視システムの被監視者監視支援方法であって、前記被監視者の着座を検知する着座検知工程と、前記検知結果を、前記着座検知工程の着座検知結果に基づいて異なる処理方法で処理する検知結果処理工程とを備える。
【0138】
上記被監視者監視支援方法は、前記検知結果を、前記着座検知工程の着座検知結果に基づいて処理するので、前記検知結果の信頼性を高めることができ、したがって、より適切に発報できる。
【0139】
この出願は、2017年10月11日に出願された日本国特許出願特願2017-197703を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
【0140】
本発明の実施形態が詳細に図示され、かつ、説明されたが、それは単なる図例及び実例であって限定ではない。本発明の範囲は、添付されたクレームの文言によって解釈されるべきである。
【0141】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0142】
本発明によれば、被監視者の監視を支援するための被監視者監視支援システムおよび被監視者監視支援方法が提供できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20