(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】エンドキャップ付き清掃具及び製法
(51)【国際特許分類】
A47L 13/20 20060101AFI20220907BHJP
B25G 1/00 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
A47L13/20 Z
A47L13/20 A
B25G1/00 H
(21)【出願番号】P 2018113580
(22)【出願日】2018-06-14
【審査請求日】2021-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000133445
【氏名又は名称】株式会社ダスキン
(74)【代理人】
【識別番号】100084342
【氏名又は名称】三木 久巳
(74)【代理人】
【識別番号】100213883
【氏名又は名称】大上 雅史
(72)【発明者】
【氏名】越賀 亮輔
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3018118(JP,U)
【文献】特開2012-090947(JP,A)
【文献】特開平08-067286(JP,A)
【文献】特開2011-010956(JP,A)
【文献】特開平11-151726(JP,A)
【文献】特開2002-210757(JP,A)
【文献】実公昭48-009315(JP,Y1)
【文献】実公昭59-042304(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L13/00-13/62
B25G 1/00- 1/12
B62K23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルを有する清掃具であり、
前記ハンドルのハンドル端部に、内側部材と
該内側部材の外表面を覆うように配置された外側部材が一体化してなる二重構造のエンドキャップが装着され、
前記内側部材と前記ハンドル端部はいずれも硬質部材からなり、
前記外側部材は軟質部材からなり、
前記ハンドル端部の先端部は縮径した筒状であり、
前記内側部材はその内側面に係合主部を、前記先端部はその外側面に係合従部をそれぞれ有し、
前記内側部材が前記先端部の全体を外側から覆って前記係合主部と前記係合従部が係合することにより、前記エンドキャップが前記ハンドル端部に装着され
、
前記ハンドル端部の軸心から前記係合従部までの距離である軸心係合部間距離Rと、前記エンドキャップの軸心から前記外側部材の外側部材外表面までの距離の最大値である外表面最大半径Lとの比R/Lは0.5以上0.9以下であることを特徴とする清掃具。
【請求項2】
前記ハンドル端部の先端部は、その断面が略三角形の、縮径した筒状である
請求項1に記載の清掃具。
【請求項3】
前記ハンドル端部の先端部は、その断面が略三角形又は略四角形の、縮径した筒状であり、
前記先端部の先端には先端部端面が設けられ、該先端部端面は外側に向かって下る傾斜面となっている請求項1に記載の清掃具。
【請求項4】
前記ハンドル端部の縮径した先端部は、該ハンドル端部のハンドル端部端面から上方に突き出すように突設され、
前記エンドキャップの最下部の部分がエンドキャップ端面であり、
該エンドキャップ端面は前記内側部材の端面と前記外側部材の端面の両方で構成され、前記内側部材の端面及び前記外側部材の端面はいずれも、上記装着時に、前記ハンドル端部
端面と全周に亘って当接する請求項1~3のいずれか一項に記載の清掃具。
【請求項5】
前記先端部の最下部には、該先端部を貫通する先端部通気孔が設けられ、該先端部通気孔の内底面は前記ハンドル端部端面と連続しているか、又は同じ高さである請求項4に記載の清掃具。
【請求項6】
前記外側部材の外側部材外表面と、前記ハンドル端部のハンドル端部外表面とが、外観上段差なく接続されている請求項
1~5のいずれか
一項に記載の清掃具。
【請求項7】
前記ハンドル端部の軸心方向に直交する断面で見た、前記外側部材の外側部材外表面の断面形状は少なくとも、前記断面形状を表す曲線の直径が最大となる断面で見たときに略多角形である請求項
1~6のいずれか
一項に記載の清掃具。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか
一項に記載の清掃具のエンドキャップの製造方法であり、
前記内側部材を射出成型により形成するステップと、
前記内側部材の外側表面に外側部材を冠着して形成するステップと、
から構成することを特徴とするエンドキャップの製造方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか
一項に記載の清掃具のエンドキャップの製造方法であり、
前記内側部材が貫通孔を有し、
前記内側部材を保持するステップと、
前記内側部材の外側に外側部材形成用空隙部を隔てて外枠金型を配置するステップと、
前記内側部材の内側から前記貫通孔を通して液状樹脂を前記外側部材形成用空隙部に注入するステップと、
前記液状樹脂を硬化させて硬化物である前記外側部材とすることで、前記内側部材と一体化した前記外側部材を得るステップと、
前記外側部材から前記外枠金型を分離するステップと、
を少なくとも有することを特徴とする清掃具のエンドキャップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドルを有する清掃具に関し、更に詳細には、ハンドル端部にエンドキャップを有する清掃具に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2012-90947号公報(引用文献1)には、清掃具の柄を壁面等に立てかけた際の安定性を向上させる目的をもつ清掃具用エンドキャップ付き柄が開示されている。該清掃具においては、エンドキャップを弾性材料で構成することと、エンドキャップの端面部を傾斜面に形成することにより、立てかけた際の安定性の向上を図っている。
【0003】
図(10A)及び図(10B)を用いて具体的に説明すると、清掃具本体に下端部を連結して用いる柄110の上端部110bにエンドキャップ114が装着され、エンドキャップ114は、弾性材料からなり、装着穴115に柄110の上端部110bを嵌め込むことで当該柄110の上端部110bに装着される。また、エンドキャップ114は、柄110の端面部110cを覆って配置される被覆端面114aが、柄110の中心軸方向Xと垂直な面に対して傾斜面になっており、エンドキャップ114の先細状の先端縁部分114bは、弾性変形可能なクッション部116を形成している。さらに、把持部121(柄110)の縮径した上端部110bには、端面部110cから柄110の下端部側に切り込まれて、係着切込み126が形成されている。この係着切込み126には、エンドキャップ114が装着される際に、エンドキャップ114の装着穴115の内部に設けられた係着片127が差し込まれるようにして係着される。
【0004】
しかし、エンドキャップ114の被覆端面114aが傾斜面となっているので、エンドキャップ114の部分を手で把持した場合に、傾斜面の境界の稜線部が手の平又は手指に当接する。そのため、このエンドキャップ付き柄には、エンドキャップの部分を手で把持した場合に、使用者が違和感を感じて持ちにくいという欠点がある。また、エンドキャップが弾性材料からなるため、大きな外力が加わった際にエンドキャップが変形して、エンドキャップの係着片127と、柄110の上端部110bに形成された係着切込み126の間の係合がはずれて、エンドキャップが柄の上端部110bから抜けやすいという欠点がある。
【0005】
登録実用新案第3018118号公報(引用文献2)には、収納時に使用する吊り下げ孔を有し、キャップ体をグリップエンドに確実に連結する目的をもつ、清掃具用のグリップエンドが開示されている。該グリップエンドにおいては、キャップ体は一対の弾性片を有し、該弾性片を、円筒状のグリップエンドに挿入して係合させることでキャップ体をグリップエンドに確実に装着することを目指している。
【0006】
図11を用いて具体的に説明すると、内部が中空である円筒状のグリップエンド230の径方向に係合孔232を穿設し、グリップエンド230の端部にキャップ体233の一対の弾性片236を挿入し、弾性片236の先に設けられた係合環部237を係合孔232に係合して、キャップ体233をグリップエンド230に挿着する。また、グリップエンド230に設けられた係合孔232と、弾性片236の先に設けられた係合環部237とが収納時に使用する吊り下げ孔を形成している。
【0007】
しかし、グリップエンド230に設けられた係合孔232は、吊り下げ時の強度確保のため、グリップエンド230の上端部230aからある程度の離れていなければならない。そのため、弾性片236は軸心方向に相当の長さを有することが必要である。それゆえ、強い外力が加わった場合には、軸心方向に長い、弾性片236が変形して、係合環部237と係合孔232の間の係合がはずれやすい。引用文献2に記載されたグリップエンドには、強い外力が加わった場合にキャップ体がグリップエンドから抜けやすいという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2012-90947号公報
【文献】登録実用新案第3018118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の通り、エンドキャップ付き清掃具の従来技術では、エンドキャップの部分を手で把持することが容易でなかったり、強い外力が加わった際にエンドキャップがハンドル端部から抜けやすいという欠点があった。また、吊り下げ孔を通して外部から、エンドキャップとハンドル端部の係合部分にアクセス可能であるため予期せぬ外力の影響を受けやすい欠点があった。
従って、本発明の課題は、エンドキャップの部分を使用者が手で把持する際に違和感がなくて持ちやすく、かつ、強い外力が加わってもエンドキャップがハンドル端部から抜けるおそれが少なく、かつ、エンドキャップとハンドル端部の係合部分が外部から隠れているためにアクセス不可能であり、かつ、製造が容易な、エンドキャップ付き清掃具を提供することである。本発明の更なる課題は、該清掃具のエンドキャップの簡便な製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の形態は、ハンドルを有する清掃具であり、前記ハンドルのハンドル端部に、内側部材と外側部材が一体化してなる二重構造のエンドキャップが装着され、前記内側部材と前記ハンドル端部はいずれも硬質部材からなり、前記内側部材と前記ハンドル端部との係合により、前記エンドキャップが前記ハンドル端部に装着されることを特徴とする清掃具である。
【0011】
本発明の第2の形態は、前記ハンドル端部の先端部は縮径した筒状であり、前記内側部材は係合主部を、前記先端部は係合従部をそれぞれ有し、前記内側部材が前記先端部の全体を外側から覆って前記係合主部と前記係合従部が係合することにより、前記エンドキャップが前記ハンドル端部に装着され、前記係合主部が係合凸部である場合には前記係合従部は係合凹部若しくは係合孔部であり、前記係合従部が係合凸部である場合には前記係合主部は係合凹部若しくは係合孔部である清掃具である。
【0012】
本発明の第3の形態は、前記外側部材が軟質部材からなる清掃具である。
【0013】
本発明の第4の形態は、前記清掃具が、前記ハンドルの前記ハンドル端部とは他方の側に連結された払拭体を有し、前記払拭体を水平な床の上に置いて前記ハンドルを鉛直な平面状の壁にそっと斜めに立てかけて、必要ならば手で支持したときに、前記エンドキャップの前記外側部材が前記壁に当接し、かつ、前記ハンドル端部の軸心の少なくとも一部と前記壁がなす角度が30°以下となるような、前記ハンドルの立てかけ角度及び前記払拭体の置き方が存在する清掃具である。
【0014】
本発明の第5の形態は、前記外側部材の外側部材外表面と前記ハンドル端部のハンドル端部外表面とが外観上段差なく接続されている清掃具である。
【0015】
本発明の第6の形態は、前記ハンドル端部の軸心方向に直交する断面で見た、前記外側部材外表面の断面形状は少なくとも、前記断面形状を表す曲線の直径が最大となる断面で見たときに略多角形である清掃具である。
【0016】
本発明の第7の形態は、前記ハンドル端部の軸心方向に直交する断面で見た、前記ハンドル端部外表面の断面形状は略多角形である清掃具である。
【0017】
本発明の第8の形態は、前記清掃具のエンドキャップの製造方法であり、前記内側部材を射出成型により形成するステップと、前記内側部材の外側表面に外側部材を冠着して形成するステップから構成することを特徴とするエンドキャップの製造方法である。
【0018】
本発明の第9の形態は、前記清掃具のエンドキャップの製造方法であり、前記内側部材が貫通孔を有し、前記内側部材を保持するステップと、前記内側部材の外側に外側部材形成用空隙部を隔てて外枠金型を配置するステップと、前記内側部材の内側から前記貫通孔を通して液状樹脂を前記外側部材形成用空隙部に注入するステップと、前記液状樹脂を硬化させて硬化物である前記外側部材とすることで、前記内側部材と一体化した前記外側部材を得るステップと、前記外側部材から前記外枠金型を分離するステップと、を少なくとも有することを特徴とする清掃具のエンドキャップの製造方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の形態によれば、ハンドルを有する清掃具であり、前記ハンドルのハンドル端部に、内側部材と外側部材が一体化してなる二重構造のエンドキャップが装着され、前記内側部材と前記ハンドル端部はいずれも硬質部材からなり、前記内側部材と前記ハンドル端部との係合により、前記エンドキャップが前記ハンドル端部に装着されることを特徴とする清掃具を提供できる。
エンドキャップが装着される清掃具のハンドルは、ハンドル端部を含めて一般に硬質部材からなる。また、特許文献1や特許文献2に記載された従来の清掃具のエンドキャップは軟質部材又は弾性材料からなるゆえに、強い外力がかかってエンドキャップが変形すると、ハンドル端部に装着されたエンドキャップがハンドル端部から抜けてしまうおそれがあった。本形態の清掃具においては、二重構造のエンドキャップの内側部材と、ハンドル端部とが係合することにより、エンドキャップがハンドル端部に装着されるが、ハンドル端部だけでなくエンドキャップの内側部材も外力により変形しにくい硬質部材であるから、この係合は硬質部材どうしの係合であり、係合が強固である。したがって、強い外力が加わった場合であっても、内側部材及び/又はハンドル端部が変形して係合がはずれてエンドキャップがハンドル端部から抜けてしまう、といったおそれは少ない。
【0020】
本発明の第2の形態によれば、前記ハンドル端部の先端部は縮径した筒状であり、前記内側部材は係合主部を、前記先端部は係合従部をそれぞれ有し、前記内側部材が前記先端部の全体を外側から覆って前記係合主部と前記係合従部が係合することにより、前記エンドキャップが前記ハンドル端部に装着され、前記係合主部が係合凸部である場合には前記係合従部は係合凹部若しくは係合孔部であり、前記係合従部が係合凸部である場合には前記係合主部は係合凹部若しくは係合孔部である清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、縮径した筒状である前記先端部の全体を、エンドキャップの内側部材が外側から覆って、係合従部と係合主部が係合することによりエンドキャップがハンドル端部に装着される。筒状の先端部をエンドキャップの内側部材が外側から覆うから、従来のように筒状の先端部の内側にエンドキャップの一部分が挿入される形で先端部と当該一部分が係合する場合に較べて、エンドキャップを回転させるような外力が加わった場合に、それに抗して前記先端部がエンドキャップに及ぼす抗力の作用点までの、筒状の先端部の軸心からの距離が大きくなる。それゆえ、前記抗力のモーメントが大きくなる。したがって、本形態の清掃具は、大きな外力が加わってもエンドキャップが筒状の先端部に対して回転しにくく、エンドキャップが筒状の先端部からはずれにくい利点を有する。
また、本形態の清掃具においては、前記係合主部と前記係合従部の係合は、係合凸部と係合凹部、若しくは係合凸部と係合孔部の強固な係合であるから、本形態の清掃具は、エンドキャップがハンドル端部から抜けにくい利点を有する。更に、本形態の清掃具においては、ハンドル端部の筒状の先端部の全体をエンドキャップの内側部材が外側から覆うから、前記係合主部と前記係合従部は外部から隠れているためアクセス不可能であり、予期せぬ外力の影響を受けにくいという利点を有する。
【0021】
本発明の第3の形態によれば、前記外側部材が軟質部材からなる清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、エンドキャップの外側部材が軟質部材からなるから、壁等に立てかけておいた清掃具が不注意やその他の原因により倒れた場合にも、接地時の衝撃が吸収されて清掃具が損傷を受けるおそれが少なく、又、倒れたときに周囲へ発せられる衝撃音が低減される利点がある。更に、本形態の清掃具を壁に立てかける際に、壁とエンドキャップの外側部材が当接する場合には、壁と軟質部材からなる外側部材との間に大きな摩擦力が働き得るから、本形態の清掃具は、壁に立てかけた際に安定して倒れにくいという利点を有する。
【0022】
本発明の第4の形態によれば、前記清掃具が、前記ハンドルの前記ハンドル端部とは他方の側に連結された払拭体を有し、前記払拭体を水平な床の上に置いて前記ハンドルを鉛直な平面状の壁にそっと斜めに立てかけて、必要ならば手で支持したときに、前記エンドキャップの軟質部材からなる前記外側部材が前記壁に当接し、かつ、前記ハンドル端部の軸心の少なくとも一部と前記壁がなす角度が30°以下となるような、前記ハンドルの立てかけ角度及び前記払拭体の置き方が存在する清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、非使用時に、清掃具を収容スペースの壁に立てかけて保管する場合、ハンドルの立てかけ角度が30°以下と鉛直に近い通常の収容状態では、エンドキャップのうち軟質部材からなる前記外側部材の部分が壁に当接するゆえに、壁と軟質部材からなる外側部材との間に大きな摩擦力が働き得るから、本形態の清掃具は、壁に立てかけた際に安定して倒れにくいという利点を有する。
ここで、立てかけ角度を30°以下と限定したのは、直線状の形状であるか若しくはあまり屈曲していない通常のハンドルの場合には、第一に、ハンドルが水平に近い大きな立てかけ角度の場合には、ほぼ必ずエンドキャップの外側部材の部分でハンドルが壁に当接してしまうから本形態の清掃具の特徴を特定することにならないからであり、第二に、30°を超える大きな立てかけ角度の場合には、清掃具を収容するのに大きな床のスペースを要し、家庭では収容された清掃具が人の通行の邪魔になるなどするから、30°を超える大きな立てかけ角度での収容を考えることは非現実的であり、清掃具の使用実態にもそぐわないからである。
【0023】
本発明の第5の形態によれば、前記外側部材の外側部材外表面と前記ハンドル端部のハンドル端部外表面とが外観上段差なく接続されている清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、エンドキャップの外側部材外表面とハンドル端部のハンドル端部外表面とが外観上段差なく接続されているから、エンドキャップとハンドル端部が表面形状において一体化している。したがって、使用者がハンドル端部のどの場所を握ってもどの方向から握っても段差を感じることなくハンドルを把持することができる。使用者は、ハンドル端部のどの場所を掴もうか、どのように握ろうかと意識する必要が全くない。本形態の清掃具の利点は、使用者が視認上も経験上も、ハンドル端部を心理的抵抗なくスムーズに把持しやすく、清掃作業を始めやすいことである。なお、外観上段差なくとは、人間の視力及び皮膚感覚の鋭敏さを考慮すれば、段差が少なくとも0.2mm以下であることを意味する。段差は可能であれば0.1mm以下であることがより好ましく、0.05mm以下であることが更に好ましい。
【0024】
本発明の第6の形態によれば、前記ハンドル端部の軸心方向に直交する断面で見た、前記外側部材外表面の断面形状は少なくとも、前記断面形状を表す曲線の直径が最大となる断面で見たときに略多角形である清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、通常の収容状態である30°以下の立てかけ角度で清掃具を壁に立てかけたときに、断面形状が略多角形である、エンドキャップの外側部材外表面が壁と当接するから、壁との接触面積が広くなる。したがって、本形態の清掃具は、壁に立てかけた際に安定性が大きく、倒れにくいという利点を有する。また、使用者が清掃具のハンドルを手で把持する際に、エンドキャップの部分を把持した場合には、エンドキャップの外側部材外表面の断面形状が略多角形であるから、手の中でエンドキャップ及びハンドルが回転しにくく、しっかりと把持できる。したがって、本形態の清掃具は、使用者がハンドルを把持しやすいという利点も有する。なお、「略多角形」が基礎とする多角形は、三角形、四角形、五角形、六角形など任意の多角形でよいが、上記接触面積及び/又は把持のし易さを確保する観点からは、本願発明における「略多角形」は、略三角形又は略四角形がより好ましく、略三角形が更に好ましい。加えて、「略多角形」とは、多角形だけでなく、多角形の各頂点の近傍の部分にR(曲線部)を設けて、更に多角形の各辺の残りの部分をそれよりも曲率半径の大きな曲線部分で置き換えた形状、又は、置き換えないで直線部分を残した形状も含む。ここで、接触面積及び/又は把持のし易さを確保する観点から、略多角形の各辺の曲率半径の最大値(直線部分を含む場合は無限大∞とする)は、少なくとも該略多角形の直径(Dとする)以上であることが好ましく、2×D以上であることがより好ましい。なお、略多角形の直径とは、略多角形の周上の任意の2点P,Qの間の直線距離の最大値を意味する。
【0025】
本発明の第7の形態によれば、前記ハンドル端部の軸心方向に直交する断面で見た、前記ハンドル端部外表面の断面形状は略多角形である清掃具を提供できる。
本形態の清掃具においては、使用者が清掃具のハンドルを手で把持する際に、ハンドル端部外表面の部分を把持した場合には、ハンドル端部外表面の断面形状が略多角形であるから、手の中でハンドルが回転しにくく、しっかりと把持できる。したがって、本形態の清掃具は、使用者がハンドルを把持しやすいという利点を有する。なお、「略多角形」が基礎とする多角形は、三角形、四角形、五角形、六角形など任意の多角形でよいが、上記の、手の中でハンドルが回転しにくいという意味での把持のし易さを確保する観点からは、本願発明における「略多角形」は、略三角形又は略四角形がより好ましく、略三角形が更に好ましい。加えて、上記の意味での把持のしやすさを確保する観点から、略多角形の各辺の曲率半径の最大値(直線部分を含む場合は無限大∞とする)は、少なくとも該略多角形の直径(Dとする)以上であることが好ましく、2×D以上であることがより好ましい。
【0026】
本発明の第8の形態によれば、前記清掃具のエンドキャップの製造方法であり、前記内側部材を射出成型により形成するステップと、前記内側部材の外側表面に外側部材を冠着して形成するステップから構成することを特徴とするエンドキャップの製造方法を提供できる。
本形態のエンドキャップの製造方法によれば、内側部材と外側部材が一体化してなる二重構造のエンドキャップのうち、まず、内側部材を射出成形により形成し、外側部材は内側部材とは別に射出成形等の任意の方法により形成しておき、次に、その内側部材の外表面に外側部材を冠着することにより、エンドキャップを製造する。したがって、本形態の製造方法は、射出成型と冠着により、二重構造のエンドキャップを容易に製造することができるという利点を有する。なお、「冠着」は、嵌着、融着、接着、圧着などの任意の方法で、内側部材の外表面を覆うように外側部材を配置して、内側部材と外側部材を一体化させることを意味する。
【0027】
本発明の第9の形態によれば、前記清掃具のエンドキャップの製造方法であり、前記内側部材が貫通孔を有し、前記内側部材を保持するステップと、前記内側部材の外側に外側部材形成用空隙部を隔てて外枠金型を配置するステップと、前記内側部材の内側から前記貫通孔を通して液状樹脂を前記外側部材形成用空隙部に注入するステップと、前記液状樹脂を硬化させて硬化物である前記外側部材とすることで、前記内側部材と一体化した前記外側部材を得るステップと、前記外側部材から前記外枠金型を分離するステップと、を少なくとも有することを特徴とする清掃具のエンドキャップの製造方法を提供できる。
本形態のエンドキャップの製造方法は、いわゆる二色射出成型法により、内側部材と外側部材が一体化してなる、二重構造を有するエンドキャップを製造する方法である。ところで、通常の二色射出成型の方法で本発明のエンドキャップを製造するならば、まず内側部材を形成したのちに、外側部材形成用の液状樹脂を内側部材の外側に配置された注入口から注入して、その液状樹脂を硬化させて内側部材の外側に外側部材を形成し、外枠金型をはずし、最後に注入口付近の柱状に延伸した外側部材形成用の液状樹脂の硬化物を適当な箇所で切断してエンドキャップを完成する。しかし、このような通常の二色射出成型の方法では、注入口付近の柱状に延伸した外側部材形成用の液状樹脂の硬化物を切断した部分で、外側部材外表面に段差が生じ、外側部材外表面の外観上の連続性が失われ、使用者が清掃具のハンドルを把持する際に違和感を覚えて、持ちにくいと感じるようになる。
そこで、本形態のエンドキャップの製造方法においては、内側部材が貫通孔を有し、内側部材の内側から貫通孔を通して液状樹脂を注入して、その液状樹脂を硬化させて外側部材を形成することにより、注入口付近の柱状に延伸した外側部材形成用の液状樹脂の硬化物を切断する箇所が、外側部材外表面ではなく、内側部材の内側に位置するようにしている。そうすることで、外側部材外表面の外観上の連続性と滑らかさが確保できる。本形態のエンドキャップの製造方法の利点は、エンドキャップの外側部材外表面が滑らかに形成されるから、使用者が清掃具のハンドルを把持する際に持ちやすいと感じ、違和感を覚えないことである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】図(1A)は、ハンドル端部外表面の断面形状が略三角形である、本発明の1つの実施形態である清掃具の外観斜視図であり、図(1B)は、図(1A)のハンドル端部とエンドキャップを含む部分の拡大斜視図である。
【
図2】
図2は、図(1B)においてエンドキャップをハンドル端部から分離した状態の、分解斜視図である。
【
図3】図(3A)は、
図2の実施形態において、エンドキャップとハンドル端部の先端部との係合部分を、ハンドル端部の軸心に垂直なある断面で見たエンドキャップの端面図であり、図(3B)は、同じくハンドル端部の先端部の端面図である。
【
図4】図(4A)は、
図2の実施形態において、ハンドル端部の軸心を含むある断面でみたエンドキャップの端面図であり、図(4B)は、同じくハンドル端部の端面図である。
【
図5】図(5A)は、
図2の実施形態において、ハンドル端部の軸心を含む別の断面でみたエンドキャップの端面図であり、図(5B)は、同じくハンドル端部の端面図である。
【
図6】図(6A)は、ハンドル端部外表面の断面形状が略四角形である、本発明の別の実施形態の清掃具において、エンドキャップとハンドル端部の先端部との係合部分を、ハンドル端部の軸心に垂直なある断面で見たエンドキャップの端面図であり、図(6B)は、同じくハンドル端部の先端部の端面図である。
【
図7】図(7A)は、
図6において、ハンドル端部の軸心を含むある断面でみたエンドキャップの端面図であり、図(7B)は、同じくハンドル端部の端面図である。
【
図8】図(8A)は、エンドキャップがハンドル端部の内側に挿入されて係合する、本発明の更に別の実施形態の清掃具において、ハンドル端部の軸心を含むある断面でみたエンドキャップの端面図であり、図(8B)は、同じくハンドル端部の端面図である。
【
図9】
図9は、本発明の1つの実施形態である、清掃具のエンドキャップの製造方法において、外側部材を射出成形法で形成する工程を説明する端面図である。
【
図10】
図10は、従来技術における、エンドキャップ付き清掃具の説明図であり、エンドキャップは弾性材料からなる一重構造である。
【
図11】
図11は、別の従来技術における、エンドキャップ付き清掃具の説明図であり、係合部は吊り下げ孔を通して外部からアクセス可能である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明のエンドキャップ付き清掃具、及びエンドキャップの製法を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】
図(1A)は、本発明の1つの実施形態である、ハンドル11を有するエンドキャップ付き清掃具1の外観斜視図である。ハンドル11のハンドル端部2にはエンドキャップ4が装着され、ハンドル11のハンドル端部2とは他方の側であるハンドル他端部12には払拭体把持部15が回動可能に連結され、払拭体把持部15は床面等を清掃するための払拭体16を装着できる。払拭体把持部15はハンドル他端部12に対して、1つの軸の周りに、又は、2つの軸それぞれの周りに、又は、あらゆる立体角の方向に回動可能に連結されている。1つの実施形態では、ハンドル11はグリップ14とハンドル本体部13で構成される。この実施形態では、ハンドル端部2はグリップ14の一端の部分を構成し、ハンドル他端部12はハンドル本体部13の一端の部分を構成する。
【0031】
ここで立てかけ角度θについて説明する。該清掃具1の払拭体16を床上において、清掃具1のハンドル11を鉛直な壁に立てかけて、必要ならば倒れないように手で支えたとする。このとき、清掃具1のハンドル11の立てかけ角度θとは、ハンドルの軸心方向51(軸心と平行な方向(線分OXの方向))と鉛直線の方向52(線分OGの方向)とがなす角度θのことであると定義する。ハンドル11の軸心が屈曲している場合には、ハンドル11の微小部分ごとに、立てかけ角度θが定義されるものとする。
【0032】
図(1B)は、図(1A)のハンドル端部2とエンドキャップ4の拡大斜視図である。図中に描いた細線は、表面の模様ではなくて、表面の凹凸を示す陰影線である。これ以降の図においても同様である。さて、本実施形態においては、ハンドル端部外表面26の断面形状及びエンドキャップ4の外側部材外表面46の断面形状は略三角形であるから、手で把持したときに、ハンドルが手に対して滑って軸心の周りに回転しにくく、保持しやすい。また、ハンドル端部外表面26とエンドキャップ4の外側部材外表面46は外観上段差なく一体化しているから、手で把持したときに違和感がなく掴みやすいので、当該部分を把持しても使用者は違和感なく清掃作業を行うことができる。これらの効果は、外側部材外表面46の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも奏されるが、当該断面形状が略三角形又は略四角形の場合には効果が大きく、当該断面形状が略三角形の場合には特に効果が大きい。
【0033】
エンドキャップ4の外側部材47は軟質部材で構成されているから、清掃具1が床面等に倒れたときに衝撃が吸収され、また、倒れたときに周囲へ発せられる衝撃音を低減することができる。
ここで軟質部材としては、エンドキャップ4の内側部材よりも硬度の低い任意の材料が利用可能である。軟質部材として好適な材料は、ロックウェル硬さ(スケールR)が60未満の任意の材料、又は、ロックウェル硬さによる硬度測定が適切でなくデュロメータによるゴム硬度の測定が適切な場合には、ゴム硬度が60~90の任意の材料である。ここで、ゴム硬度とは、JIS K 6253-3で規定するデュロメータタイプAで測定した値をいう。軟質部材としては、上記の性質を満たす様々な材料を利用できるが、例えば、熱可塑性エラストマー(TPE)を特に好適に利用することができる。
【0034】
本実施形態においては、エンドキャップ4の外側部材外表面46の断面形状は略三角形であるから、壁面等に立てかけたときに接触面積が広いので、安定性が良い。さらに、エンドキャップ4の外側部材47は軟質部材で構成されているから、壁面等に立てかけたときに壁面等との間の摩擦係数が大きいので、外力が加わっても倒れにくく、安定性がよい。これらの効果は、外側部材外表面46の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも奏されるが、当該断面形状が略三角形又は略四角形の場合には効果が大きく、当該断面形状が略三角形の場合には特に効果が大きい。
【0035】
図2は、図(1B)においてエンドキャップ4をハンドル端部2から分離した状態を示す、分解斜視図である。エンドキャップ4は、外側部材47と(
図2では隠れて見えない)内側部材41が一体化してなる内硬外軟の二重構造を有する。内側部材41とハンドル端部2はいずれも硬質部材からなり、内側部材41とハンドル端部2との係合により、エンドキャップ4がハンドル端部2に装着される。当該係合は、硬質部材どうしの係合であるから、結合が強固ではずれにくい。
ハンドル端部2に用いる硬質部材としては、ロックウェル硬さ(スケールR)が60以上の任意の材料の中から、清掃具のハンドル端部に求められる機能や外観性や加工性等を考慮して様々な材料を適宜選択して利用できるが、特に、POM(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、PA66(ナイロン)等を好適に利用することができる。
エンドキャップ4の内側部材41に用いる硬質部材としては、ロックウェル硬さ(スケールR)が60以上の任意の材料の中から、内側部材に求められる機能や加工性等を考慮して様々な材料を適宜選択して利用できるが、特に、POM(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、PA66(ナイロン)等を好適に利用することができる。本発明の多くの実施形態においては、エンドキャップ4の内側部材41は清掃具1の使用者の目に触れないので、内側部材41の外観性はそれほど重要ではない。また、ハンドル端部2に用いる硬質部材と内側部材41に用いる硬質部材は同一の材料であってもよいし、異なった材料であってもよい。
【0036】
本実施形態においては、ハンドル端部2の先端部3は縮径した筒状になっている。先端部3は、ハンドル端部2のハンドル端部端面21から突き出すように突設されている。先端部3の外側面には1つ以上の係合従部32が設けられている。この実施形態では、係合従部32は係合凸部であるが、係合従部32を係合凹部とする構成も可能である。先端部3の外側面には更に、位置合わせ係合従部34が設けられている。この実施形態では、位置合わせ係合従部34は係合凹部であるが、位置合わせ係合従部34を係合凸部とする構成も可能である。先端部3の先端には先端部端面31が設けられている。先端部端面31は外側に向かって下る傾斜面となっている。この傾斜面は、エンドキャップ4の(
図2では隠れていて見えない)内側部材41が、ハンドル端部2の先端部3を外側から覆うように係合して、エンドキャップ4がハンドル端部2に装着される際に、内側部材41が先端部3の外側を滑るように移動することを容易にする効果を有する。先端部3の最下部には、先端部3を貫通する先端部通気孔33が設けられている。先端部3を貫通して先端部通気孔33が設けられていることにより、先端部通気孔33が通気孔として機能するので、エンドキャップ4を先端部3に装着する際に、筒状の先端部3とエンドキャップの内側部材41とで囲われる空間に存在する空気の内圧が高まることを防止でき、当該空気の圧力が高まって装着が妨げられることを防ぐことができる。先端部通気孔33の内底面はハンドル端部端面21と連続しているか、同じ高さであることが好ましい。このように構成することにより、エンドキャップ4をハンドル端部2に装着する際に、エンドキャップ端面49とハンドル端部端面21が当接する直前まで、上記囲われる空間と外気の間の通気を確保することができるから、上記囲われる空間内の空気の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、上記囲われる空間内の空気の圧力が高まって装着が妨げられることを防ぐことができる。
【0037】
図(3A)は、
図2の実施形態において、エンドキャップ4とハンドル端部2の先端部3との係合部分を、ハンドル端部の軸心23に垂直なある断面で見たエンドキャップ4の端面図であり、図(3B)は、同じくハンドル端部2の先端部3の端面図である。エンドキャップ4は、一体化された内側部材41と外側部材47からなる内硬外軟の二重構造を有する。
内側部材41の内側面には1つ以上の係合主部42が形成されている。係合主部42は、装着状態では、ハンドル端部2の先端部3の外側面に形成された1つ以上の係合従部32と係合して、ハンドル端部2の先端部3とエンドキャップ4の内側部材41とを強固に結合する。1つの実施形態では、係合主部42は係合凹部又は係合孔部であり、係合従部32は係合凸部である。別の1つの実施形態では、係合主部42は係合凸部であり、係合従部32は係合凹部又は係合孔部である。
内側部材41の内側面には更に位置合わせ係合主部44が形成されている。位置合わせ係合主部44は、装着状態では、ハンドル端部2の外側面に形成された位置合わせ係合従部34と係合する。1つの実施形態では、位置合わせ係合主部44は凸条突起であり、位置合わせ係合従部34は凹状溝部である。別の1つの実施形態では、位置合わせ係合主部44は凹状溝部であり、位置合わせ係合従部34は凸条突起である。
【0038】
エンドキャップの軸心48から外側部材外表面46までの距離の最大値を、外表面最大半径Lと呼ぶ。また、ハンドル端部の軸心23から係合従部32までの距離を、軸心係合部間距離Rとする。ここで、エンドキャップの軸心48とは、装着時におけるハンドル端部2の軸心をエンドキャップ4の方向に延長した直線のことである。このとき、外力がエンドキャップ4に作用して軸心の周りにエンドキャップ4が回転することにより係合がはずれてエンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを、係合部位において作用する摩擦力や抗力の大きなトルクにより防止する観点から、軸心係合部間距離Rと外表面最大半径Lとの比R/Lは0.5以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましく、0.7以上であることが更に好ましい。また、エンドキャップ4の厚みと強度及び係合主部42の強度を確保する観点から、上記の比R/Lは、内側部材41等の素材にも依るが概ね、0.9以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましく、0.7以下であることが更に好ましい。なお、比R/Lについての上記の評価は、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも有効である。
【0039】
図(4A)は、
図2の実施形態において、ハンドル端部の軸心23を含むある断面(
図3の折れ線A-Y-Bを含む折れ面)でみたエンドキャップ4の端面図であり、図(4B)は、同じくハンドル端部2の先端部3の端面図である。1つの実施形態ではハンドル端部2の内部は中空で、筒状のハンドル端部壁25に囲われるハンドル端部中空部24となっている。ハンドル端部2の先端部3の先端には先端部端面31が設けられている。先端部端面31は外側に向かって下る傾斜面となっている。この傾斜面は、エンドキャップ4の内側部材41が、ハンドル端部2の先端部3を外側から覆うように係合して、エンドキャップ4がハンドル端部2に装着される際に、内側部材41が先端部3の外側を滑るように移動することを容易にする効果を有する。なお、本発明の別の実施形態においては、ハンドル端部2の内部を中空としない構成も可能である。
【0040】
エンドキャップ4がハンドル端部2の先端部3の全体を外側から覆うように係合して、エンドキャップ4がハンドル端部2に装着された状態では、エンドキャップ4の外側部材外表面46とハンドル端部外表面26とが外観上段差なく一体化するから、係合主部42と係合従部32からなる係合部や、先端部通気孔33は、外部から視認もアクセスもできなくなる。したがって、本形態の清掃具においては、想定外の外力が係合部に加わって係合がはずれ、エンドキャップ4がハンドル端部2から離脱してしまうおそれが少ない。
【0041】
装着時に、ハンドル端部端面21と当接する、エンドキャップ4の最下部の部分がエンドキャップ端面49である。内側部材の高さKとは、高さをエンドキャップの軸心48に沿った方向に測るものとして、エンドキャップ端面49の最低点から、内側部材41の最高点までの高さのことである。ここで、エンドキャップの軸心48とは、装着時におけるハンドル端部2の軸心をエンドキャップ4の方向に延長した直線のことである。内側部材41は、硬質部材からなるのでその弾性定数は大きいが、極めて大きな外力が作用する場合にはわずかに弾性変形する。外力がエンドキャップ4に作用してエンドキャップ4が弾性変形することにより係合がはずれてエンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを、内側部材の高さKを低くすることにより防止する観点から、内側部材の高さKと軸心係合部間距離Rの比K/Rは2.0以下であることが好ましく、1.6以下であることがより好ましく、1.2以下であることが更に好ましい。また、内側部材41の厚みと強度や、係合部の強度とスペースを確保する観点から、上記の比K/Rは、内側部材41等の素材にも依るが概ね、0.4以上であることが好ましく、0.6以上であることがより好ましく、0.8以上であることが更に好ましい。なお、比K/Rについての上記の評価は、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも有効である。
【0042】
装着時に、エンドキャップ4の最下部に位置するエンドキャップ端面49と当接するハンドル端部2の部分が、ハンドル端部端面21である。ハンドル端部2の縮径した先端部3は、ハンドル端部端面21の上方に突出している。先端部の長さHとは、高さをハンドル端部の軸心23に沿った方向に測るものとして、ハンドル端部端面21の最低点から先端部端面31の最高点までの高さのことである。ハンドル端部の軸心23と交差する方向の外力がエンドキャップ4に作用して、エンドキャップ4が倒れるように回転して、エンドキャップ4と先端部3との間の係合がはずれて、エンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを、先端部の長さHを大きくすることにより防止する観点から、先端部の長さHと軸心係合部間距離Rの比H/Rは0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることが更に好ましい。また、係合部の強度とスペースを確保する観点から、上記の比H/Rは、先端部3等の素材にも依るが概ね、0.2以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.4以上であることが更に好ましい。また、内側部材41の厚みと強度を十分に確保する観点から、先端部の長さHと内側部材の高さKの比H/Kは0.8以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましく、0.6以下であることが更に好ましい。なお、比H/R及び比H/Kについての上記の評価は、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも有効である。
【0043】
図(5A)は、
図2の実施形態において、
図4とは別の断面、すなわち、ハンドル端部の軸心23を含むある断面(
図3の直線A-Y-Cを含む平面)でみたエンドキャップ4の端面図であり、図(5B)は、同じくハンドル端部2の先端部3の端面図である。
図4と異なる点のみを説明する。エンドキャップ4の内側部材41の内側面には位置合わせ係合主部44が形成されており、装着時には、ハンドル端部2の先端部3の外側面に形成された位置合わせ係合従部34と係合する。本実施形態では、位置合わせ係合主部44は凸条突起であり、位置合わせ係合従部34は凹状溝部であるが、別の実施形態では、位置合わせ係合主部44は凹状溝部であり、位置合わせ係合従部34は凸条突起として構成してもよい。また、内側部材41には、1つ以上の貫通孔40が設けられ、外側部材47が貫通孔40を貫いて内側部材41の内側に柱状に突出している。貫通孔40は、後述するように、二色射出成型法で内側部材41の外側に外側部材47を形成する際に、液状樹脂を注入するために用いる。
本実施形態では、一体成型の容易性の観点から、先端部3の内側面はハンドル端部壁25の内側面と段差なく接続されている。他の実施形態では、両内側面は段差がある態様で接続されてもよい。
【0044】
図(6A)は、ハンドル端部外表面26の断面形状が略四角形である、本発明の別の実施形態の清掃具において、エンドキャップ4とハンドル端部2の先端部3との係合部分を、ハンドル端部2の軸心に垂直なある断面で見たエンドキャップの端面図であり、図(6B)は、同じくハンドル端部の先端部の端面図である。
図3と重複する内容は繰り返し説明しないか、又は説明を簡略化することとする。
エンドキャップ4の内側部材41の内側面には、1つ以上の係合凸部である係合主部42と、1つ以上の係合凹部である係合主部42が形成されている。また、ハンドル端部2の先端部3の外側面には、1つ以上の係合凹部である係合従部32と、1つ以上の係合凸部である係合従部32が形成されている。本実施形態においては、位置合わせ係合主部と位置合わせ係合従部は設けられていないが、内側部材41と先端部3に、位置合わせ係合主部44と位置合わせ係合従部34を設ける構成も可能である。
【0045】
図(7A)は、
図6において、ハンドル端部の軸心23を含むある断面(
図6の折れ線D-Y-Fを含む折れ面)でみたエンドキャップ4の端面図であり、図(7B)は、同じくハンドル端部2の端面図である。
図5と重複する内容は繰り返し説明しないか、又は説明を簡略化することとする。
装着時には、エンドキャップ4の内側部材41がハンドル端部2の先端部3を外側から覆うように配置されて、係合主部42と係合従部32とが係合することにより、エンドキャップ4がハンドル端部2と固く結合される。このとき、エンドキャップ端面49はハンドル端部端面21と当接し、エンドキャップ4の外側部材外表面46とハンドル端部外表面26とは外観上段差なく接続され、係合主部42と係合従部32からなる係合部は外部から視認もアクセスもできなくなる。なお、図(7B)には図示していないが、先端部3の最下部に、先端部3を貫通する先端部通気孔33を設けてもよい。先端部通気孔33を設けることにより、装着時に内圧が高まって装着が妨げられることを防ぐことができる。
【0046】
図(8A)は、エンドキャップ4がハンドル端部2のハンドル端部壁25の内側に挿入されて係合するタイプの、本発明の更に別の実施形態の清掃具1において、ハンドル端部の軸心23を含むある断面でみたエンドキャップ4の端面図であり、図(8B)は、同じくハンドル端部2の端面図である。本実施形態において、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状は、略三角形又は略四角形又は一般に略多角形である。
外側部材47と内側部材41が一体化してなるエンドキャップ4において、硬質部材からなる内側部材41は、エンドキャップ端面49より下方に向かって延伸する、筒状の、若しくは1以上の舌片からなる、エンドキャップ延伸部45を有する。本実施形態においては、硬質部材からなるハンドル端部2は縮径した先端部3を有しない。かわりに、エンドキャップ延伸部45はその外側面に係合主部42を有する。係合主部42は係合凸部、又は、係合凹部若しくは係合溝部である。ハンドル端部壁25はその内側面に係合従部32を有する。係合従部32は係合凹部若しくは係合溝部、又は、係合凸部である。
挿着時には、エンドキャップ延伸部45が、ハンドル端部2のハンドル端部壁25の内側に滑り込むように進入して、係合主部42と係合従部32とが係合することにより、エンドキャップ4がハンドル端部2と固く結合される。このとき、エンドキャップ端面49はハンドル端部端面21と当接し、エンドキャップ4の外側部材外表面46とハンドル端部外表面26とは外観上段差なく接続され、係合主部42と係合従部32からなる係合部は外部から視認もアクセスもできなくなる。エンドキャップ延伸部45はその先端部分に傾斜面が設けられている。当該傾斜面は、挿着するときに、エンドキャップ延伸部45がハンドル端部壁25の内側に容易に滑り込めるようにガイドの役割をする。
【0047】
エンドキャップ延伸部45はエンドキャップ端面49より下方に突出している。エンドキャップ延伸部の長さH’とは、高さをエンドキャップの軸心48に沿った方向に測るものとして、エンドキャップ延伸部45の最下点からエンドキャップ端面49の最高点までの高さのことである。係合部の強度とスペースを確保する観点から、エンドキャップ延伸部の長さH’と軸心係合部間距離Rの比H’/Rは、エンドキャップ延伸部45等の素材にも依るが概ね、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましく、0.3以上であることが更に好ましい。なお、比H’/Rについての上記の評価は、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも有効である。
【0048】
本実施形態において、エンドキャップ延伸部45の係合主部42から見た内側部材の高さK’とは、高さをエンドキャップの軸心48に沿った方向に測るものとして、係合主部42の最低点から、内側部材41の最高点までの高さのことである。大きな外力がエンドキャップ4に作用してエンドキャップ4が変形することにより係合がはずれてエンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを、内側部材の高さK’を低くすることにより防止する観点から、内側部材の高さK’と軸心係合部間距離Rの比K’/Rは2.0以下であることが好ましく、1.6以下であることがより好ましく、1.2以下であることが更に好ましい。なお、比K’/Rについての上記の評価は、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状が略三角形の場合のみならず、略四角形や一般に略多角形の場合にも有効である。
【0049】
エンドキャップ延伸部45が筒状である場合には、エンドキャップ延伸部45の最上部に、エンドキャップ延伸部45を貫通するエンドキャップ延伸部通気孔43を設けてもよい。その場合、エンドキャップ延伸部通気孔43が通気孔として機能するので、エンドキャップ4をハンドル端部2に装着する際に、内側部材41の内上面及び内側面上部と筒状のエンドキャップ延伸部45とハンドル端部壁25とで囲われる空間に存在する空気の内圧が高まることを防止でき、当該空気の圧力が高まって装着が妨げられることを防ぐことができる。エンドキャップ延伸部通気孔43の内上面はエンドキャップ端面49と連続しているか、同じ高さであることが好ましい。このように構成することにより、エンドキャップ4をハンドル端部2に装着する際に、エンドキャップ端面49とハンドル端部端面21が当接する直前まで、上記囲われる空間と外気の間の通気を確保することができるから、上記囲われる空間内の空気の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、上記囲われる空間内の空気の圧力が高まって装着が妨げられることを防ぐことができる。
【0050】
図1~
図7に示した本発明の実施形態においては、ハンドル端部の軸心23に垂直な断面で見た、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状を略m角形とし、エンドキャップ4の内側部材41の内側面及びハンドル先端部3の外側面の断面形状を略n角形であるとすると、整数mとnは同じ値である。しかし、本発明の他の実施形態においては、整数mとnが異なっていてもよい。例えば、m=6、n=3とすることができる。また、m=∞の場合、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状は略円形若しくは略楕円形であるが、この場合も本発明の実施形態に含まれる。
外力を受けて、エンドキャップ4がハンドル端部2に対してハンドル端部の軸心23の周りに回転し、内側部材41と先端部3の間の係合がはずれて、エンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを防ぐ観点からは、nは小さいほうが良く、n=3、4であることが好ましく、n=3であることが更に好ましい。又、内側部材41及び先端部3の素材量を抑えつつ強度を確保し製造を容易にする観点からは、mとnは公約数を有することが好ましく、mはnの倍数であることが更に好ましく、m=nであることが最も好ましい。
【0051】
図8に示した本発明の実施形態においては、ハンドル端部の軸心23に垂直な断面で見た、外側部材外表面46及びハンドル端部外表面26の断面形状を略m角形とし、エンドキャップ延伸部45の外側面及びハンドル端部2の内側面の断面形状を略n角形であるとすると、整数mとnは同じ値である。しかし、本発明の他の実施形態においては、整数mとnが異なっていてもよい。例えば、m=6、n=3とすることができる。外力を受けて、エンドキャップ4がハンドル端部2に対してハンドル端部の軸心23の周りに回転し、エンドキャップ延伸部45とハンドル端部2の内側面の間の係合がはずれて、エンドキャップ4がハンドル端部2から離脱することを防ぐ観点からは、nは小さいほうが好ましく、n=3、4であることが更に好ましく、n=3であることが最も好ましい。又、内側部材41及び先端部3の素材量を抑えつつ強度を確保し製造を容易にする観点からは、mとnは公約数を有することが好ましく、mはnの倍数であることが更に好ましく、m=nであることが最も好ましい。
【0052】
図9は、本発明の1つの実施形態である、清掃具のエンドキャップの製造方法において、外側部材47を射出成形法で形成する工程を説明する端面図である。本実施形態のエンドキャップの製造方法の利点は、エンドキャップ4の外側部材外表面46が滑らかに形成されるから、使用者が清掃具のハンドル端部2を把持する際に違和感を覚えず、持ちやすいと感じることである。
空隙部である樹脂注入路65を隔てて対向する内型金型第一片62と内型金型第二片63は内側部材41を保持している。内側部材41にはあらかじめ貫通孔40が設けられている。内型部材41の外側には外枠金型61が配置され、内枠金型第一片62と内枠金型第二片63と外枠金型61は、外側部材形成用空隙部64を囲っている。液状樹脂を樹脂注入路65から注入すると、液状樹脂が矢印66の示す方向に流れて、外側部材形成用空隙部64を充填する。外側部材形成用空隙部64に充填された液状樹脂を硬化させて外側部材47を形成したのち、内枠金型第一片62と内枠金型第二片3と外枠金型61を分離することにより、内側部材41と外側部材47が一体化してなる本発明のエンドキャップ4が製造できる。
本発明の1つの実施形態においては、内型金型第一片62と内型金型第二片63は内側部材41を係合により保持する。その場合、内型金型第一片62と内型金型第二片63には内枠金型係合受部67が設けられ、内枠金型係合受部67と内側部材41の係合主部42との係合により、内側部材41を係合により保持する。なお、係合主部42とは別に内側部材41に副係合部を設けて、当該副係合部と内枠金型係合受部67との係合により、内側部材41を係合により保持してもよい。更に、本実施形態では保持に係合の方法を用いているが、本実施形態の1つの変形実施形態においては、内型金型第一片62と内型金型第二片63は内側部材41を挟持、負圧吸引保持、螺着保持、接着保持、融着保持、圧着保持、吊持、挿着保持等の任意の方法で保持することができる。
上記の方法で形成された外側部材47からは、内側部材41の貫通孔40を貫いて、樹脂注入路65内で硬化した液状樹脂の硬化物が棒状に突出している。外側部材47の一部を構成するこの棒状の硬化物を、そのままの状態にしてエンドキャップ4として用いてもよいし、適当な長さに切断してからエンドキャップ4として用いても良い。本実施形態においては、外側部材形成用の樹脂注入路65が、外側部材47の外側ではなく、外側部材47の内側に設けられているから、樹脂注入路65内で硬化した液状樹脂の硬化物を切断しても、切断面は外側部材47の外表面側には現れず、清掃具の使用者の目に触れず、したがって、外側部材外表面46を外観上滑らかに保つことができ、使用者が清掃具1を手にする際にエンドキャップ4の部分を把持した場合にも違和感を感じにくいという利点を有する。
【0053】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更、別の実施例などをその技術的範囲内に包含することは云うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
エンドキャップ付清掃具は、家庭や事業所等における清掃のための手段として広く利用されている。本発明は、外力が加わった際にエンドキャップがハンドルから抜けやすく、またエンドキャップの部分を把持しにくいという従来技術の課題を、エンドキャップを内硬外軟の二重構造にして、かつ、係合部分に外部からアクセスできないようにするという簡便な方法で解決している。本発明は、使いやすく壊れにくいエンドキャップ付清掃具を提供し、かつ、その優れた製造方法を提供するものであるから、清掃具の販売業界やレンタル業界において幅広く利用される可能性を有する。
【符号の説明】
【0055】
1 エンドキャップ付清掃具
2 ハンドル端部
3 先端部
4 エンドキャップ
11 ハンドル
12 ハンドル他端部
13 ハンドル本体部
14 グリップ
15 払拭体把持部
16 払拭体
21 ハンドル端部端面
22 (ハンドル端部端面の)外縁の位置を示す点線
23 ハンドル端部の軸心
24 ハンドル端部中空部
25 ハンドル端部壁
26 ハンドル端部外表面
31 先端部端面
32 係合従部
33 先端部通気孔
34 位置合わせ係合従部
H 先端部の長さ
R 軸心係合部間距離
40 (内側部材に設けられた)貫通孔
41 (エンドキャップの)内側部材
42 係合主部
43 エンドキャップ延伸部通気孔
44 位置合わせ係合主部
45 エンドキャップ延伸部
46 外側部材外表面
47 (エンドキャップの)外側部材
48 エンドキャップの軸心
49 エンドキャップ端面
H’ エンドキャップ延伸部の長さ
K 内側部材の高さ
K’ (エンドキャップ延伸部の係合主部から見た)内側部材の高さ
L 外表面最大半径
51 ハンドルの軸心方向
52 鉛直線
θ 立てかけ角度
61 外枠金型
62 内枠金型第一片
63 内枠金型第二片
64 外側部材形成用空隙部
65 樹脂注入路
66 (液状樹脂の流れを示す)矢印
67 内枠金型係合受部