(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】画像処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220913BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20220913BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220913BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
H04N1/00 838
H04N1/00 350
B41J29/00 E
B41J29/00 Z
B41J29/38
G06F3/12 322
G06F3/12 338
G06F3/12 356
(21)【出願番号】P 2019018382
(22)【出願日】2019-02-05
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117651
【氏名又は名称】高垣 泰志
(72)【発明者】
【氏名】田村 敦史
(72)【発明者】
【氏名】岩井 利通
(72)【発明者】
【氏名】山口 武久
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-013830(JP,A)
【文献】特開2004-094057(JP,A)
【文献】特開2016-178541(JP,A)
【文献】特開2013-192163(JP,A)
【文献】特開2015-191320(JP,A)
【文献】特開平09-261363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 -29/70
G06F 3/09 - 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信される画像データに機密ワードが含まれるか否かを判別する機密ワード判別手段と、
前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に画像データの宛先として指定されたユーザーを特定するユーザー特定手段と、
前記ユーザー特定手段によって特定されたユーザーが使用するユーザー端末と無線通信を行う無線通信手段と、
前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、機密ワードを含む画像データを受信したことをユーザーに音声案内するための音声情報を生成する音声情報生成手段と、
前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、前記無線通信手段を介して
前記ユーザー端末に接続要求を送信し、前記ユーザー端末と無線通信を行うことが可能な接続状態を確立し、前記音声情報生成手段によって生成される音声情報を前記ユーザー端末へ送信する音声情報送信手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ユーザー端末は、ユーザーが頭部に装着するヘッドセットであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ユーザー端末に関する情報が登録されたユーザー端末情報を取得する情報取得手段、
を更に備え、
前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末情報を参照することにより、接続状態を確立させる前記ユーザー端末を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記ユーザー端末情報には、前記ユーザー端末と、前記ユーザー端末を使用するユーザーとが相互に関連付けられており、
前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末情報を参照することにより、前記ユーザー特定手段によって特定されるユーザーが使用する前記ユーザー端末を特定し、該特定したユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記ユーザー特定手段は、前記受信手段によって受信される画像データを解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ユーザー特定手段は、前記受信手段によって受信される画像データの送信元を解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記音声情報送信手段は、前記ユーザー特定手段によって複数のユーザーが特定された場合、前記音声情報生成手段によって生成される音声情報を、前記複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末へ送信することを特徴とする請求項
1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末が他の装置との接続状態を既に確立させている場合、前記ユーザー端末に対して割り込み接続要求を送信することによって前記他の装置との接続状態を切断させた後に、前記ユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記画像データをFAXデータとして受信することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記機密ワード判別手段は、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータではない場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記機密ワード判別手段は、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータである場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行わないことを特徴とする請求項9又は10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記受信手段によって受信される画像データに基づいて印刷出力を行うプリント手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項13】
画像データを受信する受信手段と、
ユーザーが使用するユーザー端末と無線通信を行う無線通信手段と、
を備える画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、
前記受信手段によって受信される画像データに機密ワードが含まれるか否かを判別する機密ワード判別ステップと、
前記機密ワード判別ステップにより画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に画像データの宛先として指定されたユーザーを特定するユーザー特定ステップと、
前記機密ワード判別ステップにより画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、機密ワードを含む画像データを受信したことをユーザーに音声案内するための音声情報を生成する音声情報生成ステップと、
前記機密ワード判別ステップにおいて画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、
前記ユーザー特定ステップにおいて特定されたユーザーが使用するユーザー端末を特定し、前記無線通信手段を介して
特定したユーザー端末に接続要求を送信し、特定したユーザー端末と無線通信を行うことが可能な接続状態を確立し、前記音声情報生成ステップにおいて生成される音声情報を
特定したユーザー端末へ送信する音声情報送信ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
前記画像処理装置に、
前記ユーザー端末に関する情報が登録されたユーザー端末情報を取得する情報取得ステップ、
を更に実行させ、
前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末情報を参照することにより、接続状態を確立させる前記ユーザー端末を特定することを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記ユーザー端末情報には、前記ユーザー端末と、前記ユーザー端末を使用するユーザーとが相互に関連付けられており、
前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末情報を参照することにより、前記ユーザー特定ステップにおいて特定されるユーザーが使用する前記ユーザー端末を特定し、該特定したユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記ユーザー特定ステップは、前記受信手段によって受信される画像データを解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする請求項
13乃至15のいずれかに記載のプログラム。
【請求項17】
前記ユーザー特定ステップは、前記受信手段によって受信される画像データの送信元を解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする請求項
13乃至15のいずれかに記載のプログラム。
【請求項18】
前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー特定ステップにおいて複数のユーザーが特定された場合、前記音声情報生成ステップにおいて生成される音声情報を、前記複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末へ送信することを特徴とする請求項
13乃至17のいずれかに記載のプログラム。
【請求項19】
前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末が他の装置との接続状態を既に確立させている場合、前記ユーザー端末に対して割り込み接続要求を送信することによって前記他の装置との接続状態を切断させた後に、前記ユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする請求項13乃至18のいずれかに記載のプログラム。
【請求項20】
前記受信手段は、前記画像データをFAXデータとして受信することを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載のプログラム。
【請求項21】
前記機密ワード判別ステップは、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータではない場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行うことを特徴とする請求項20に記載のプログラム。
【請求項22】
前記機密ワード判別ステップは、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータである場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行わないことを特徴とする請求項20又は21に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを受信する画像処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスに設置されるMFP(Multifunction Peripherals)などの画像処理装置は、公衆電話網を介して外部から送信されるFAXデータを受信すると、そのFAXデータに含まれる画像データに基づいて印刷出力を行う。FAXデータに基づいて出力される印刷物は、任意のユーザーによって取り出され、印刷物の内容に応じて宛先として指定されたユーザーに回付される。しかし、FAXデータとして受信する画像データに機密情報が含まれている場合、画像処理装置が印刷出力を行ってしまうと、機密情報に対するアクセス権限のないユーザーによって印刷物が見られてしまう可能性があり、セキュリティの観点から好ましくない。
【0003】
一方、従来の画像処理装置において、印刷に要する印刷時間を算出し、画像処理装置を使用する複数のユーザーのスケジュールに基づいて印刷物を受け取り可能な代理人を特定し、その特定した代理人に対して受け取り要求を電子メール送信することでセキュリティを確保することが提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、この場合、代理人として特定されたユーザーが電子メールを直ぐに見ることができなければ、画像処理装置に印刷物が放置されることになるため、セキュリティ上万全であるとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、特定のユーザーに対して直ぐに、しかも確実に通知を行えるようにしてセキュリティ性能を向上させた画像処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、画像処理装置であって、画像データを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信される画像データに機密ワードが含まれるか否かを判別する機密ワード判別手段と、前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に画像データの宛先として指定されたユーザーを特定するユーザー特定手段と、前記ユーザー特定手段によって特定されたユーザーが使用するユーザー端末と無線通信を行う無線通信手段と、前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、機密ワードを含む画像データを受信したことをユーザーに音声案内するための音声情報を生成する音声情報生成手段と、前記機密ワード判別手段により画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、前記無線通信手段を介して前記ユーザー端末に接続要求を送信し、前記ユーザー端末と無線通信を行うことが可能な接続状態を確立し、前記音声情報生成手段によって生成される音声情報を前記ユーザー端末へ送信する音声情報送信手段と、を備えることを特徴とする構成である。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1の画像処理装置において、前記ユーザー端末は、ユーザーが頭部に装着するヘッドセットであることを特徴とする構成である。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の画像処理装置において、前記ユーザー端末に関する情報が登録されたユーザー端末情報を取得する情報取得手段、を更に備え、前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末情報を参照することにより、接続状態を確立させる前記ユーザー端末を特定することを特徴とする構成である。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項3の画像処理装置において、前記ユーザー端末情報には、前記ユーザー端末と、前記ユーザー端末を使用するユーザーとが相互に関連付けられており、前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末情報を参照することにより、前記ユーザー特定手段によって特定されるユーザーが使用する前記ユーザー端末を特定し、該特定したユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする構成である。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかの画像処理装置において、前記ユーザー特定手段は、前記受信手段によって受信される画像データを解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかの画像処理装置において、前記ユーザー特定手段は、前記受信手段によって受信される画像データの送信元を解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする構成である。
【0012】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかの画像処理装置において、前記音声情報送信手段は、前記ユーザー特定手段によって複数のユーザーが特定された場合、前記音声情報生成手段によって生成される音声情報を、前記複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末へ送信することを特徴とする構成である。
【0013】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかの画像処理装置において、前記音声情報送信手段は、前記ユーザー端末が他の装置との接続状態を既に確立させている場合、前記ユーザー端末に対して割り込み接続要求を送信することによって前記他の装置との接続状態を切断させた後に、前記ユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする構成である。
【0014】
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかの画像処理装置において、前記受信手段は、前記画像データをFAXデータとして受信することを特徴とする構成である。
【0015】
請求項10に係る発明は、請求項9の画像処理装置において、前記機密ワード判別手段は、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータではない場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行うことを特徴とする構成である。
【0016】
請求項11に係る発明は、請求項9又は10の画像処理装置において、前記機密ワード判別手段は、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータである場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行わないことを特徴とする構成である。;
【0017】
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11の画像処理装置において、前記受信手段によって受信される画像データに基づいて印刷出力を行うプリント手段、を更に備えることを特徴とする構成である。
【0018】
請求項13に係る発明は、画像データを受信する受信手段と、ユーザーが使用するユーザー端末と無線通信を行う無線通信手段と、を備える画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、前記受信手段によって受信される画像データに機密ワードが含まれるか否かを判別する機密ワード判別ステップと、前記機密ワード判別ステップにより画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に画像データの宛先として指定されたユーザーを特定するユーザー特定ステップと、前記機密ワード判別ステップにより画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、機密ワードを含む画像データを受信したことをユーザーに音声案内するための音声情報を生成する音声情報生成ステップと、前記機密ワード判別ステップにおいて画像データに機密ワードが含まれると判別された場合に、前記ユーザー特定ステップにおいて特定されたユーザーが使用するユーザー端末を特定し、前記無線通信手段を介して特定したユーザー端末に接続要求を送信し、特定したユーザー端末と無線通信を行うことが可能な接続状態を確立し、前記音声情報生成ステップにおいて生成される音声情報を特定したユーザー端末へ送信する音声情報送信ステップと、を実行させることを特徴とする構成である。
【0019】
請求項14に係る発明は、請求項13のプログラムにおいて、前記画像処理装置に、前記ユーザー端末に関する情報が登録されたユーザー端末情報を取得する情報取得ステップ、を更に実行させ、前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末情報を参照することにより、接続状態を確立させる前記ユーザー端末を特定することを特徴とする構成である。
【0020】
請求項15に係る発明は、請求項14のプログラムにおいて、前記ユーザー端末情報には、前記ユーザー端末と、前記ユーザー端末を使用するユーザーとが相互に関連付けられており、前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末情報を参照することにより、前記ユーザー特定ステップにおいて特定されるユーザーが使用する前記ユーザー端末を特定し、該特定したユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする構成である。
【0021】
請求項16に係る発明は、請求項13乃至15のいずれかのプログラムにおいて、前記ユーザー特定ステップは、前記受信手段によって受信される画像データを解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする構成である。
【0022】
請求項17に係る発明は、請求項13乃至15のいずれかのプログラムにおいて、前記ユーザー特定ステップは、前記受信手段によって受信される画像データの送信元を解析することにより、該画像データの宛先として指定されたユーザーを特定することを特徴とする構成である。
【0023】
請求項18に係る発明は、請求項13乃至17のいずれかのプログラムにおいて、前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー特定ステップにおいて複数のユーザーが特定された場合、前記音声情報生成ステップにおいて生成される音声情報を、前記複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末へ送信することを特徴とする構成である。
【0024】
請求項19に係る発明は、請求項13乃至18のいずれかのプログラムにおいて、前記音声情報送信ステップは、前記ユーザー端末が他の装置との接続状態を既に確立させている場合、前記ユーザー端末に対して割り込み接続要求を送信することによって前記他の装置との接続状態を切断させた後に、前記ユーザー端末との接続状態を確立することを特徴とする構成である。
【0025】
請求項20に係る発明は、請求項13乃至19のいずれかのプログラムにおいて、前記受信手段は、前記画像データをFAXデータとして受信することを特徴とする構成である。
【0026】
請求項21に係る発明は、請求項20のプログラムにおいて、前記機密ワード判別ステップは、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータではない場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行うことを特徴とする構成である。
【0027】
請求項22に係る発明は、請求項20又は21のプログラムにおいて、前記機密ワード判別ステップは、前記受信手段によって受信されるFAXデータが親展FAXデータである場合に、機密ワードが含まれるか否かの判別処理を行わないことを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、画像データを受信した場合に、その画像データに機密情報が含まれていれば、画像データの宛先として指定されたユーザーに対して直ぐに、しかも確実に通知を行うことができるため、他のユーザーに印刷物が見られてしまうことを防止することが可能であり、セキュリティ性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】画像処理システムの一構成例を示す図である。
【
図2】画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図6】画像処理装置における基本的な動作の概略を示す図である。
【
図7】画像処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】ユーザー端末が他の機器と接続状態を確立している場合の接続処理の概念を示す図である。
【
図11】複数のユーザー端末に対して音声情報を送信する場合の接続処理の概念を示す図である。
【
図12】画像処理装置において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態である画像処理システムの一構成例を示す図である。この画像処理システムは、例えばオフィスに設置されるシステムであり、画像処理装置1と、ユーザーによって所持されるユーザー端末2とを備えて構成される。画像処理装置1及びユーザー端末2は、互いに無線による通信を行うことが可能な構成である。
図1では、1台のユーザー端末2を示しているが、複数のユーザー端末2を含むものであっても構わない。例えば、オフィス環境では、画像処理装置1の周囲で複数のユーザーが職務を行っているのが一般的である。その場合、それら複数のユーザーのそれぞれが画像処理装置1と無線通信を行うことが可能なユーザー端末2を所持している。
【0032】
画像処理装置1は、例えばMFPで構成され、スキャン機能、プリント機能、コピー機能、FAX機能などの複数の機能を備えており、各機能に対応するジョブを実行することができる。一例を上げると、画像処理装置1は、図示を省略する公衆電話網を介してFAXデータを受信した場合、FAX受信ジョブを実行することにより、FAXデータに含まれる画像データに基づいて印刷出力を行うことができる。
【0033】
画像処理装置1は、装置本体の上部に、原稿を読み取って画像データを生成するスキャナ部16を備えている。また、画像処理装置1は、装置本体の下部に、入力する画像データに基づいて印刷出力を行うプリンタ部17を備えている。プリンタ部17は、印刷用紙などのシートに対して画像を印刷し、スキャナ部16の下部に設けられている排出部19に対して印刷されたシートを排出する。したがって、画像処理装置1は、FAXデータを受信した場合、そのFAXデータに含まれる画像データに基づく画像が印刷された印刷物を排出部19へ出力する。
【0034】
また、画像処理装置1は、装置本体の前面側に、ユーザーが操作可能な操作パネル12を備えている。ユーザーは、この操作パネル12に対する操作を行うことにより、機能選択操作やジョブの設定操作、ジョブの実行指示などを行うことができる。
【0035】
さらに、画像処理装置1は、上述した無線通信機能として、一定距離の範囲内において、ユーザーが所持しているユーザー端末2と無線による通信を行うことができる。この無線通信機能は、例えばBluetooth(登録商標)による無線通信を行うものである。画像処理装置1は、ユーザー端末2と無線通信を行うとき、まずユーザー端末2との接続状態を確立する。そして画像処理装置1は、ユーザー端末2との接続状態を確立させることにより、その後、ユーザー端末2と各種データの送受信を無線通信で行うことができるようになる。また、画像処理装置1の無線通信機能は、同時に複数のユーザー端末2と接続状態を確立することが可能である。
【0036】
ユーザー端末2は、例えば、ユーザーが頭部に装着するヘッドセット3によって構成される。ヘッドセット3は、ユーザーの耳に装着されるヘッドホンなどの音声出力部4と、ユーザーの口元に配置されるマイクなどの音声入力部5とを有している。このようなユーザー端末2は、画像処理装置1と同様に、一定距離の範囲内において、他の機器と無線による通信を行うことが可能な無線通信機能を有している。ユーザー端末2の無線通信機能は、1台の機器と接続状態を確立して無線通信を行うものであれば良い。尚、ユーザー端末2は、音声入力部5を備えていないものであっても構わない。また、音声出力部4は、ヘッドホンに限られず、イヤホンタイプのものであっても構わない。
【0037】
上記構成の画像処理システムにおいて、画像処理装置1は、FAXデータを受信して印刷出力を行うとき、FAXデータに含まれる画像データに機密情報が含まれるか否かを判別する。その結果、機密情報が含まれると判別すると、画像処理装置1は、画像データの宛先となるユーザーを特定し、特定したユーザーが頭部に装着しているユーザー端末2との接続状態を確立する。そして画像処理装置1は、機密情報を含む画像データを受信したことを音声で案内するための音声情報を生成し、その音声情報をユーザー端末2へ送信する。
【0038】
画像処理装置1から音声情報を受信したユーザー端末2は、音声再生処理を行うことにより、音声出力部4から音声情報に基づく音声出力を行う。すなわち、ユーザー端末2は、ユーザーの耳に対し、画像処理装置1において機密情報を含む画像データが受信されたことを音声で直接案内する。ユーザー端末2による音声案内により、ユーザー端末2を装着しているユーザーは、他の職務を遂行中であっても、画像処理装置1において自身宛の機密情報を含む画像データが受信されたことをリアルタイムで把握することができる。そしてユーザーは、速やかに画像処理装置1の設置場所へ移動して印刷物を取得することができる。これにより、機密情報を含む印刷物が他のユーザーに見られてしまうことを未然に防止することができるようになる。以下、このような画像処理装置1について詳しく説明する。
【0039】
図2は、画像処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。画像処理装置1は、制御部10と、記憶装置11と、操作パネル12と、ネットワークインタフェース13と、通信インタフェース14と、FAX部15と、スキャナ部16と、プリンタ部17とを備え、これらがバス18を介して相互にデータの入出力を行うことができる構成である。
【0040】
制御部10は、CPU10aとメモリ10bとを備えており、各部の動作を制御する。CPU10aは、記憶装置11に記憶されているプログラム20を読み出して実行する演算処理ユニットである。メモリ10bは、CPU10aがプログラム20に基づく処理を実行しているときに発生する一時的なデータ(画像データを含む)を記憶するための揮発性の記憶デバイスである。
【0041】
記憶装置11は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される不揮発性の記憶デバイスである。この記憶装置11には、CPU10aによって実行されるプログラム20が記憶される。また記憶装置11には、ユーザー情報21、ユーザー端末情報22及び機密ワード登録情報23が予め記憶される。さらに記憶装置11には、FAXデータが親展FAXデータである場合に、その親展FAXデータを保存しておくための記憶領域である親展BOX24が設けられる。
【0042】
操作パネル12は、ユーザーが画像処理装置1を操作する際のユーザーインタフェースである。この操作パネル12は、ユーザーに対して各種の操作画面を表示する表示部12aと、ユーザーによる操作を受け付ける操作部12bとを備えている。例えば、表示部12aは、カラー液晶ディスプレイによって構成される。また操作部12bは、例えば表示部12aの画面上に配置されるタッチパネルキーによって構成される。
【0043】
ネットワークインタフェース13は、画像処理装置1をLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続するためのインタフェースである。画像処理装置1は、このネットワークインタフェース13を介して外部装置から印刷ジョブを受信することができる。また画像処理装置1は、スキャンジョブを実行して生成した画像データを、ネットワークインタフェース13を介して外部装置へ送信することもできる。
【0044】
通信インタフェース14は、一定距離の範囲内にある他の機器と無線による通信を行うための無線通信手段である。通信インタフェース14が通信可能な範囲は、例えば半径数メートルから数十メートル程度である。画像処理装置1は、この通信インタフェース14を介してユーザー端末2と無線通信を行うことが可能である。また、通信インタフェース14は、複数のユーザー端末2との接続状態を確立しているとき、それら複数のユーザー端末2のそれぞれと無線通信を行うことも可能である。
【0045】
FAX部15は、図示を省略する公衆電話網を介してFAXデータの送受信を行うためのものである。FAX部15が公衆電話網を介して外部から受信するFAXデータには、画像データが含まれる。FAX部15は、外部から送信されるFAXデータを受信すると、そのFAXデータを制御部10へ出力する。また、FAX部15は、制御部10から指定された外部の宛先に対して画像データを含むFAXデータを送信することも可能である。
【0046】
スキャナ部16は、スキャンジョブを実行することによって原稿読み取り動作を行い、画像データを生成する。プリンタ部17は、上述したように、画像データに基づく画像をシートへ印刷し、印刷物を排出部19へ排出する。
【0047】
次に記憶装置11に記憶される情報について説明する。まず
図3は、ユーザー情報21の一例を示す図である。ユーザー情報21は、画像処理装置1を使用する各ユーザーに関する情報が予め登録された情報である。
図3に示すように、ユーザー情報21には、例えばユーザーごとに、ユーザー名21aと、ユーザーID21bと、パスワード21cと、所属グループ21dと、取引先企業情報21eとが記録される。ユーザー名21aは、ユーザーの氏名などの情報であって、ユーザーを識別することができる識別情報である。ユーザーID21b及びパスワード21cは、ユーザーを認証する際に参照される認証情報である。所属グループ21dは、ユーザーが所属するグループに関する情報である。
図3の例では、ユーザーA、ユーザーB及びユーザーCが第1グループに所属しており、ユーザーD、ユーザーE及びユーザーFが第2グループに所属している場合を例示している。取引先企業情報21eは、ユーザーが職務上の商取引を行う企業に関する企業名などの情報が登録された情報である。
図3の例では、第1グループに所属するユーザーと、第2グループに所属するユーザーとで、取引先企業が異なる設定となっている。このようなユーザー情報21を参照すれば、各ユーザーのユーザーID21b及びパスワード21cを特定することができると共に、各ユーザーが所属しているグループを特定することもできる。また、ユーザー情報21を参照すれば、各ユーザーが担当している取引先企業を特定することもできる。
【0048】
図4は、ユーザー端末情報22の一例を示す図である。ユーザー端末情報22は、各ユーザーが使用するユーザー端末2に関する情報が予め登録された情報である。
図4に示すように、ユーザー端末情報22は、ユーザー名22aと、端末情報22bとを相互に対応付けた情報である。ユーザー名22aは、ユーザーの氏名などの情報であって、ユーザーを識別することができる識別情報である。端末情報22bは、ユーザー端末2を識別することができる情報である。このようなユーザー端末情報22を参照すれば、各ユーザーが使用しているユーザー端末2を特定することができる。
【0049】
図5は、機密ワード登録情報23の一例を示す図である。機密ワード登録情報23は、画像処理装置1が外部から画像データを受信した場合に、その画像データに機密情報が含まれるか否かを判定するための機密ワードが予め登録された情報である。
図5に示すように、機密ワード登録情報23には、多数の機密ワード23aが予め登録されている。例えば、機密ワード登録情報23には、一般に機密情報であることを示す、「機密」、「秘密」、「極秘」、「取り扱い注意」、「CONFIDENTIAL」などの文字列が機密ワード23aとして登録されている。また、機密ワード登録情報23には、ユーザー情報21に登録されている取引先企業の文字列などの情報も機密ワード23aとして登録されている。すなわち、本実施形態では、取引先企業から受信する画像データに、個人情報や企業情報などの機密情報が含まれる可能性があることから、取引先企業の文字列などの情報も、機密ワード23aとして機密ワード登録情報23に登録されている。
【0050】
画像処理装置1は、外部からFAXデータを受信すると、上記のような機密ワード登録情報23を参照することにより、FAXデータに含まれている画像データに、機密ワード23aが含まれているか否かを判別する。そのような判別処理により、画像処理装置1は、外部から受信した画像データに、機密情報が含まれているか否かを判別するのである。
【0051】
図6は、画像処理装置1における基本的な動作の概略を示す図である。画像処理装置1は、外部から、画像データD1を含むFAXデータを受信すると(プロセスP1)、その画像データD1に基づく印刷出力を開始する(プロセスP2)。そして画像処理装置1は、外部から受信した画像データD1に機密ワード23aが含まれるか否かを判別するための機密ワード判別処理を行う(プロセスP3)。このとき、画像処理装置1は、受信した画像データD1に対してOCR(Optical Character Recognition)などの文字認識処理を施し、画像データD1に含まれる文字又は文字列を抽出する。そして画像処理装置1は、画像データD1から抽出した文字又は文字列が、機密ワード登録情報23に登録されている機密ワード23aに一致するか否かを判別する。このような機密ワード判別処理では、機密ワード登録情報23に登録されている複数の機密ワード23aのうちの少なくとも1つの機密ワード23aが画像データD1に含まれていれば、画像データD1に機密情報が含まれると判別される。
【0052】
機密ワード判別処理において画像データD1に機密情報が含まれると判別した場合、画像処理装置1は、画像データD1(FAXデータ)において宛先として指定されたユーザーを特定する(プロセスP4)。例えば、画像処理装置1は、画像データD1から抽出された文字列の中に、ユーザー情報21に登録されているユーザー名21aに一致する文字列があれば、その文字列に基づいて宛先となるユーザーを特定することができる。画像処理装置1は、画像データD1の宛先となるユーザーを特定すると、次にユーザー端末情報22を参照し、特定したユーザーが使用しているユーザー端末2を特定する(プロセスP5)。そして画像処理装置1は、特定したユーザー端末2との接続状態を確立するための接続処理を行う(プロセスP6)。この接続処理では、画像処理装置1からユーザー端末2に対して接続要求D2が送信される。そしてユーザー端末2が接続要求D2に対する応答として接続許可を行うことにより、画像処理装置1とユーザー端末2とが相互に通信を行うことが可能な接続状態が確立される。
【0053】
画像処理装置1は、ユーザー端末2との接続状態を確立すると、機密情報を含む画像データを受信したことを音声で案内するための音声情報D3を生成する(プロセスP7)。そして画像処理装置1は、その音声情報D3をユーザー端末2へ送信する(プロセスP8)。
【0054】
ユーザー端末2は、画像処理装置1から音声情報D3を受信すると、その音声情報D3に基づく音声出力を行う(プロセスP9)。ユーザーは、ユーザー端末2の音声出力部4を耳に装着しているため、ユーザー端末2による音声出力が行われると、画像処理装置1において自身宛の機密情報を含む画像データD1が受信されたことをリアルタイムで把握することができる。そしてユーザーは、現在行っている作業を中断し、直ぐに画像処理装置1の設置場所へ移動して画像処理装置1から出力される印刷物9を取得することができる。
【0055】
次に、画像処理装置1の機能構成について説明する。
図7は、画像処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部10のCPU10aによってプログラム20が実行されることにより、制御部10は、
図7に示すように、画像データ取得部31、ジョブ制御部32、文字抽出部33、機密ワード判別部34、情報取得部35、ユーザー特定部36,音声情報生成部37及び音声情報送信部38として機能する。
【0056】
画像データ取得部31は、FAX部15が画像データD1を含むFAXデータを受信した場合に、FAX部15から出力されるFAXデータに基づいて画像データD1を取得する処理部である。
【0057】
FAX部15が受信するFAXデータには、親展FAXデータと非親展FAXデータ(通常のFAXデータ)との2種類のデータがある。親展FAXデータは、FAXデータの送信元の装置において暗号化されたデータであり、暗号化の際に設定されたパスワードを入力しない限り復号することができないデータである。FAX部15において受信されたFAXデータが親展FAXデータである場合、画像データ取得部31は、親展FAXデータから画像データD1を自動抽出することができない。そのため、画像データ取得部31は、親展FAXデータである場合、画像データD1を抽出する処理を行わず、親展FAXデータを親展BOX24へ保存する。
【0058】
これに対し、非親展FAXデータは、親展FAXデータではない通常のFAXデータである。FAX部15において受信されたFAXデータが親展FAXデータでない場合、画像データ取得部31は、FAXデータから画像データD1を自動抽出することができる。そのため、画像データ取得部31は、親展FAXデータでない場合に画像データD1を抽出する処理を実行する。そして画像データ取得部31は、FAXデータから画像データD1を取得すると、その画像データD1をジョブ制御部32及び文字抽出部33へ出力する。
【0059】
ジョブ制御部32は、画像データ取得部31から出力される画像データD1に基づいてプリンタ部17を駆動することにより、画像データD1に基づく画像をシートに印刷して出力させる制御を行う。ジョブ制御部32は、画像データ取得部31から出力される画像データD1を取得すると、直ちにプリンタ部17による印刷出力を開始させるようにしても良い。ただし、これに限られるものではなく、ジョブ制御部32は、画像データD1を一時的に記憶装置11へ保存しておき、操作パネル12を介してユーザーによる出力指示を受け付けた場合に記憶装置11から画像データD1を読み出して印刷出力を開始させるようにしても良い。このようにユーザーによる出力指示に基づいて印刷出力を開始させるようにすれば、別のユーザーによって印刷物が見られてしまうことを防止することができる。
【0060】
文字抽出部33は、画像データ取得部31から出力される画像データD1に対してOCRなどの文字認識処理を施すことにより、画像データD1に含まれる文字又は文字列を抽出する処理部である。文字抽出部33は、画像データD1に含まれる全ての文字又は文字列を抽出すると、機密ワード判別部34及びユーザー特定部36に対して抽出した文字又は文字列を出力する。また、文字抽出部33は、文字又は文字列を抽出すると、画像データD1においてそれらの文字又は文字列が含まれていた位置を示す位置情報を生成し、その位置情報を文字又は文字列に付加して出力するようにしても良い。
【0061】
機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれるかを判別する処理部である。機密ワード判別部34は、文字抽出部33から出力される文字又は文字列を取得すると、記憶装置11から機密ワード登録情報23を読み出す。そして機密ワード判別部34は、画像データD1に含まれていた文字又は文字列の中に、機密ワード23aに一致する文字又は文字列が存在するか否かを判別する。その結果、機密ワード23aに一致する少なくとも1つの文字又は文字列が存在する場合、機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれると判定する。これに対し、機密ワード23aに一致する文字又は文字列が存在しない場合、機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれないと判定する。
【0062】
図8は、画像データD1の一例を示している。例えば
図8に示すように、画像データD1に取引先企業情報21eに一致する文字列41が含まれる場合、機密ワード判別部34は、文字列41が機密ワード23aに一致すると判断する。したがって、
図8に示すような画像データD1である場合、機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれると判定する。
【0063】
機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれないと判定すると、情報取得部35、ユーザー特定部36、音声情報生成部37及び音声情報送信部38を機能させることなく、画像データ受信時の動作を終了させる。ただし、上述したようにジョブ制御部32によって画像データD1が一時的に記憶装置11に保存されている場合、機密ワード判別部34は、ジョブ制御部32に対して機密情報が含まれないことを通知し、ジョブ制御部32に画像データD1に基づく印刷出力を開始させるようにしても良い。
【0064】
また、機密ワード判別部34は、画像データD1に機密情報が含まれると判定すると、情報取得部35、ユーザー特定部36、音声情報生成部37及び音声情報送信部38のそれぞれを機能させる。
【0065】
情報取得部35は、ユーザー情報21及びユーザー端末情報22を取得する処理部である。本実施形態では、記憶装置11にユーザー情報21及びユーザー端末情報22が記憶されている。そのため、情報取得部35は、記憶装置11からユーザー情報21及びユーザー端末情報22を読み出すことにより、それらの情報を取得する。ただし、これに限らず、ユーザー情報21及びユーザー端末情報22がネットワークに接続されているサーバー装置に保存されていることもある。そのような場合、情報取得部35は、サーバー装置にアクセスし、サーバー装置からユーザー情報21及びユーザー端末情報22を取得するようにしても良い。
【0066】
情報取得部35は、ユーザー情報21を取得すると、そのユーザー情報21をユーザー特定部36へ出力する。また、情報取得部35は、ユーザー端末情報22を取得すると、そのユーザー端末情報22を音声情報送信部38へ出力する。
【0067】
ユーザー特定部36は、画像データD1に機密情報が含まれると判定された場合に、その画像データD1の宛先となるユーザーを特定する処理部である。ユーザー特定部36は、文字抽出部33によって抽出された文字又は文字列の中に、ユーザー情報21に登録されているユーザー名と一致する文字又は文字列が存在するか否かを判断する。その結果、ユーザー名と一致する文字又は文字列が存在する場合、ユーザー特定部36は、文字又は文字列と一致するユーザー名に基づいて宛先となるユーザーを特定する。例えば、
図8に示す画像データD1の場合、画像データD1には、ユーザーAに一致する文字列42が含まれている。そのため、ユーザー特定部36は、画像データD1の宛先となるユーザーとして、ユーザーAを特定する。
【0068】
また、画像データD1には、ユーザーの個人名が含まれておらず、グループ名が含まれていることもある。そのような場合、ユーザー特定部36は、画像データD1の宛先として指定されたグループを特定し、特定したグループに所属している全てのユーザーを、画像データD1の宛先として指定されたユーザーとして特定する。
【0069】
また、画像データD1には、互いに異なるグループに所属している複数のユーザー名が含まれていることもある。そのような場合、ユーザー特定部36は、文字又は文字列に付加されている位置情報に基づき、画像データD1において宛先として記載される画像領域に含まれている文字又は文字列を特定する。そしてユーザー特定部36は、宛先の画像領域に含まれる文字又は文字列に基づいて、ユーザーを特定するようにしても良い。
【0070】
一方、画像データD1に宛先となるユーザー名やグループ名が含まれていないこともある。
図9は、宛先となるユーザー名やグループ名が含まれていない画像データD1を例示する図である。
図9に示す画像データD1では、宛先として、会社名を示す文字列43のみが含まれており、ユーザーの個人名やグループ名を示す文字列が含まれていない。このような場合、ユーザー特定部36は、画像データD1から抽出された文字又は文字列の中に、ユーザー情報21に登録されている取引先企業情報21eに一致する文字又は文字列が存在するか否かを判断する。
図9の例では、文字列41が取引先企業情報21eに登録されている情報に一致する。そのため、ユーザー特定部36は、文字列41が一致した取引先企業情報21eに基づき、その取引先企業を担当しているユーザーをユーザー情報21に基づいて特定する。このとき、ユーザー特定部36は、複数のユーザーを画像データD1の宛先となるユーザーとして特定することがある。
図9の例では、取引先企業が「ABC株式会社」であるため、ユーザー特定部36は、ユーザーA、ユーザーB及びユーザーCの3名のユーザーを特定する。
【0071】
ところで、上記においては、ユーザー特定部36が、画像データD1を解析することによって画像データD1から抽出された文字又は文字列に基づき、画像データD1の宛先として指定されたユーザーを特定する場合を例示した。しかしながら、画像データD1を解析するだけでは、宛先として指定されたユーザーを特定することができないこともある。そのような場合、ユーザー特定部36は、FAXデータ受信時の送信元に関する情報(例えば発信番号など)を解析することにより、取引先企業を特定し、その取引先企業を担当しているユーザーを画像データD1の宛先となるユーザーとして特定するようにしても良い。
【0072】
ユーザー特定部36は、画像データD1の宛先として指定されたユーザーを特定すると、その特定したユーザーを音声情報生成部37及び音声情報送信部38のそれぞれに通知する。
【0073】
音声情報生成部37は、画像データD1の宛先として指定されたユーザーに対して音声案内を行うための音声情報を生成する処理部である。例えば、音声情報生成部37は、「ユーザーAさん、機密情報を含む画像データをFAXで受信しました。印刷物を画像処理装置まで取りに行って下さい」といった音声案内を行うための音声情報D3を生成する。そして音声情報生成部37は、生成した音声情報D3を音声情報送信部38へ出力する。
【0074】
音声情報送信部39は、音声情報D3をユーザー端末2へ送信する処理部である。この音声情報送信部39は、ユーザー端末特定部39を備えている。ユーザー端末特定部39は、ユーザー端末情報22を参照することにより、ユーザー特定部36によって特定されたユーザーが使用しているユーザー端末2を音声情報D3の送信先として特定する。音声情報D3の送信先となるユーザー端末2が特定されると、音声情報送信部39は、通信インタフェース14を介して、特定されたユーザー端末2に対して接続要求D2を送信することにより、ユーザー端末2との接続状態を確立する。通信インタフェース14によってユーザー端末2との接続状態が確立されると、音声情報送信部38は、その接続状態を利用して、音声情報D3をユーザー端末2へ送信する。これにより、ユーザー端末2は、音声情報D3に基づく音声出力を行うことができるようになり、画像処理装置1において機密情報を含む画像データD1が受信されたことをユーザーに伝えることができる。このとき、ユーザー端末2は、ユーザーの耳に装着されている音声出力部4を介してユーザーの耳元で音声出力を行うため、他のユーザーに気付かれない態様で音声出力を行うことができる。
【0075】
ところで、音声情報送信部39が、ユーザー端末2に対して接続要求D2を送信したとき、ユーザー端末2が他の機器と接続状態を確立していることがある。そのような場合、音声情報送信部39は、ユーザー端末2が他の機器と確立している接続状態を切断させた後に、画像処理装置1とユーザー端末2との接続状態を確立させることが必要となる。
【0076】
図10は、ユーザー端末2が他の機器7と接続状態を確立している場合の接続処理の概念を示す図である。音声情報送信部38は、音声情報D3をユーザー端末2へ送信するために、まず接続処理を行う(プロセスP10)。この接続処理では、上述したように、画像処理装置1からユーザー端末2に対して接続要求D2が送信される。しかし、このとき既に、ユーザー端末2がパーソナルコンピュータ(PC)などの他の機器7と接続状態を確立していると、画像処理装置1は、ユーザー端末2から接続拒否通知D4を受信することになる(プロセスP11)。
【0077】
音声情報送信部38は、ユーザー端末2から接続拒否通知D4を受信すると、割り込み接続処理を実行する(プロセスP12)。この割り込み接続処理では、上述した接続要求D2とは異なる割り込み接続要求D5が画像処理装置1からユーザー端末2へ送信される。ユーザー端末2は、画像処理装置1から割り込み接続要求D5を受信すると、既に確立している他の機器7との接続状態を切断する(プロセスP13)。他の機器7との接続を切断すると、ユーザー端末2は、画像処理装置1に対して接続許可通知D4を送信する(プロセスP14)。これにより、画像処理装置1は、ユーザー端末2と互いに通信可能な接続状態を確立させることができる。音声情報送信部38は、ユーザー端末2との接続状態を確立できたことを確認すると、その接続状態を利用して音声情報D3をユーザー端末2へ送信する(プロセスP15)。
【0078】
そしてユーザー端末2が音声情報D3に基づく音声出力を行う(プロセスP16)、したがって、ユーザーは、現在行っている作業を中断し、直ぐに画像処理装置1の設置場所へ移動することにより、画像処理装置1から出力される印刷物9を他のユーザーに見られることなく取得することができる。
【0079】
また、音声情報送信部38は、ユーザー特定部36によって複数のユーザーが特定された場合、それら複数のユーザーのそれぞれが使用しているユーザー端末2を特定する。そいて音声情報送信部38は、各ユーザーが使用しているユーザー端末2との接続状態を同時に確立させて音声情報D3を送信する。
【0080】
図11は、複数のユーザー端末2に対して音声情報D3を送信する場合の接続処理の概念を示す図である。音声情報送信部38は、音声情報D3を複数のユーザー端末2へ送信するために、まず接続処理を行う(プロセスP20)。この接続処理では、画像処理装置1から複数のユーザー端末2のそれぞれに対して接続要求D2が送信される。これにより、画像処理装置1は、複数のユーザー端末2のそれぞれと通信可能な接続状態を同時に確立させた状態となる。尚、複数のユーザー端末2のいずれかが他の機器と接続状態を確立させていれば、上述したように割り込み接続要求D5を更に送信すれば良い。
【0081】
音声情報送信部38は、複数のユーザー端末2のそれぞれとの接続状態を同時に確立させると、それぞれのユーザー端末2に対して音声情報D3を送信する(プロセスP21)。このとき、音声情報送信部38は、複数のユーザー端末2のそれぞれに対して個別に音声情報D3を送信しても良いし、またブロードキャストやマルチキャストにより複数のユーザー端末2に対して同時に音声情報D3を送信しても良い。
【0082】
各ユーザー端末2は、画像処理装置1から音声情報D3を受信すると、その音声情報D3に基づく音声出力を行う(プロセスP22)。各ユーザーは、それぞれのユーザー端末2の音声出力部4を耳に装着しているため、ユーザー端末2による音声出力が行われると、画像処理装置1において機密情報を含む画像データD1が受信されたことをリアルタイムで把握することができる。そして複数のユーザーのうちのいずれかのユーザーが、現在行っている作業を中断して画像処理装置1の設置場所へ移動することにより、画像処理装置1から出力される印刷物9を速やかに取得することができる。
【0083】
次に画像処理装置1において行われる具体的な処理手順の一例について説明する。
図12は、画像処理装置1において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPU10aがプログラム20を実行することによって行われる処理であり、画像処理装置1において繰り返し行われる処理である。画像処理装置1は、この処理を開始すると、外部からFAXデータを受信するまで待機する状態となる(ステップS10)。画像処理装置1は、FAXデータを受信すると(ステップS10でYES)、そのFAXデータが親展FAXデータであるか否かを判断する(ステップS11)。
【0084】
FAXデータが親展FAXデータである場合(ステップS11でYES)、画像処理装置1は、その親展FAXデータを親展BOX24へ保存する(ステップS12)。そして画像処理装置1は、親展FAXデータに付加されている宛先情報に基づいて親展FAXデータの宛先として指定されたユーザーを特定し、その特定したユーザーに対して親展FAXデータを受信したことを通知する(ステップS13)。この通知は、例えば特定したユーザーの電子メールアドレスに対して電子メールを送信することにより行われる。その後、通知を受けたユーザーは、画像処理装置1の操作パネル12を操作して所定のパスワードを入力することにより、画像処理装置1に親展FAXデータに基づく印刷出力を行わせて印刷物を取得する。尚、FAXデータが親展FAXデータである場合(ステップS11でYES)、機密ワード判別部34による機密ワード判別処理は行われない。
【0085】
これに対し、FAXデータが親展FAXデータでない場合(ステップS11でNO)、画像処理装置1は、まずFAXデータに含まれる画像データD1を取得する(ステップS14)。そして画像処理装置1は、画像データD1に基づく印刷出力を開始する(ステップS15)。尚、印刷出力を開始するタイミングは、必ずしもこのタイミングに限られない。例えば、ユーザーによって操作パネル12が操作されたタイミングで印刷出力を開始するようにしても良い。
【0086】
続いて画像処理装置1は、機密ワード判別処理を行う(ステップS16)。この機密ワード判別処理により、画像データD1に機密情報が含まれているか否かが判定される。画像処理装置1は、機密ワード判別処理を行うと、画像データD1に機密ワード23aが含まれているか否かを判断する(ステップS17)。その結果、画像データD1に機密ワード23aが含まれていない場合(ステップS17でNO)、画像処理装置1による処理が終了する。
【0087】
画像データD1に機密ワード23aが含まれている場合(ステップS17でYES)、画像処理装置1は、画像データD1の宛先となるユーザーを特定する(ステップS18)。ここでは、画像データD1を解析することによって抽出された文字又は文字列に基づいて画像データD1の宛先となるユーザーを特定する処理が行われる。また、画像データD1を解析することによってユーザーを特定することができなかった場合には、さらにFAXデータ受信時の送信元に関する情報を解析する処理が行われ、画像データD1の宛先となるユーザーが特定される。このようなユーザー特定処理により、画像処理装置1は、画像データD1の宛先となるユーザーとして、少なくとも一人のユーザーを特定することができる。
【0088】
画像データD1の宛先となるユーザーを特定することができると、画像処理装置1は、特定したユーザーに対して機密情報を含む画像データD1を受信したことを音声案内するための音声情報D3を生成する(ステップS19)。そして画像処理装置1は、宛先として特定したユーザーが使用しているユーザー端末2を特定する(ステップS20)。画像処理装置1は、ユーザー端末2を特定すると、その特定したユーザー端末2に対して接続要求D2を送信することにより、ユーザー端末2との接続状態を確立させる(ステップS21)。このとき、ユーザー端末2が既に他の機器7と接続状態を確立させていれば、画像処理装置1は、割り込み接続要求D5を更に送信することで、ユーザー端末2に他の機器7との接続状態を切断させ、画像処理装置1との接続状態を確立させる。また、画像データD1の宛先となる複数のユーザーが特定されている場合、画像処理装置1は、それら複数のユーザーのそれぞれが使用しているユーザー端末2との接続状態を同時に確立させる。そして画像処理装置1は、接続状態を確立させたユーザー端末2に対し、音声情報D3を送信する(ステップS22)。以上で、画像処理装置1による処理が終了する。
【0089】
以上のように本実施形態の画像処理装置1は、外部から受信した画像データD1に機密ワード23aが含まれるか否かを判別し、画像データD1に機密ワード23aが含まれると判定した場合に、画像データD1の宛先として指定されたユーザーのユーザー端末2と無線通信を行うことが可能な接続状態を確立し、機密ワード23aを含む画像データD1を受信したことを音声案内するための音声情報をそのユーザー端末2へ送信する構成である。このような構成によれば、画像データD1の宛先として指定されたユーザーは、画像処理装置1において画像データD1が受信されることに伴い、速やかに自身宛の画像データD1であって機密情報を含む画像データD1が画像処理装置1において受信されたことを把握することができる。そのため、ユーザーは、その後速やかに画像処理装置1の設置場所へ移動することにより、印刷物の内容を他の誰にも見られることなく、印刷物を回収することができる。それ故、本実施形態の画像処理装置1は、従来よりもセキュリティ性能を向上させることができる。
【0090】
また、本実施形態では、ユーザー端末2として、ユーザーが頭部に装着するヘッドセット3を利用している。ヘッドセット3は、ユーザーの耳に装着される音声出力部4を有しており、ユーザーの耳元で音声案内を出力することができるため、他のユーザーに音声案内が聞かれてしまうことを防止することができるという利点がある。
【0091】
以上、本発明に関する好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0092】
例えば、上記実施形態では、画像処理装置1が画像データD1をFAXデータとして受信する場合を例示した。しかし、これに限られるものではない。例えば、画像処理装置1は、LANなどのネットワークを介して画像データD1を受信することも可能である。したがって、画像処理装置1は、ネットワークを介して受信する画像データD1に対しても上記と同様の処理を行うようにしても良い。
【0093】
また上記実施形態では、画像処理装置1が受信した画像データD1に基づいて印刷出力を行う場合を例示した。しかし、画像データD1に基づく印刷出力は必須ではない。例えば、画像処理装置1は、外部から受信する画像データD1を、複数のユーザーが共有して利用する記憶領域(共有BOX)に保存し、画像データD1の宛先として指定されたユーザーによってその画像データD1が別の記憶領域へ移動されるまで共有BOXでの保存状態を継続させることもある。そのような場合であっても、上記実施形態で説明した音声案内技術を適用すれば、画像処理装置1が機密情報を含む画像データD1を受信したタイミングで宛先として指定されたユーザーに音声案内を行うことにより、機密情報を含む画像データD1が共有BOXに保存されたことをユーザーに把握させることができる。そのため、別のユーザーが共有BOXに保存された画像データD1にアクセスする前に、宛先として指定されたユーザーが速やかに共有BOXへアクセスし、画像データD1を別の記憶領域へ移動させることが可能であり、セキュリティを確保することができる。
【0094】
また、上記実施形態では、ユーザー端末2としてヘッドセット3を利用する場合を例示した。しかし、ユーザー端末2は、必ずしもヘッドセット3に限られない。すなわち、ユーザー端末2は、ユーザーが所持するスマートフォンやタブレット端末などのような情報処理端末であっても構わない。
【0095】
さらに上記実施形態では、制御部10のCPU10aによって実行されるプログラム20が予め記憶装置11に格納されている場合を例示した。しかし、プログラム20は、例えばネットワークインタフェース13や通信インタフェース14などを介して画像処理装置1にインストールされたり、或いは、アップデートされたりするものであっても構わない。この場合、プログラム20は、インターネットなどを介してダウンロード可能な態様で提供される。また、これに限らず、プログラム20は、CD-ROMやUSBメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された態様で提供されるものであっても構わない。
【符号の説明】
【0096】
1 画像処理装置
2 ユーザー端末
3 ヘッドセット
10 制御部
14 通信インタフェース(無線通信手段)
17 プリンタ部(プリント手段)
20 プログラム
22 ユーザー端末情報
31 画像データ取得部(受信手段)
34 機密ワード判別部(機密ワード判別手段)
35 情報取得部(情報取得手段)
36 ユーザー特定部(ユーザー特定手段)
37 音声情報生成部(音声情報生成手段)
38 音声情報送信部(音声情報送信手段)
39 ユーザー端末特定部