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<図1>
  • 特許-回転運動密閉装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-20
(45)【発行日】2022-09-29
(54)【発明の名称】回転運動密閉装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/16 20060101AFI20220921BHJP
   F16J 15/3268 20160101ALI20220921BHJP
   F16J 15/18 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
F16J15/16 E
F16J15/3268
F16J15/18 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020546126
(86)(22)【出願日】2019-03-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 KR2019002825
(87)【国際公開番号】W WO2019177329
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2018-0029605
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0046545
(32)【優先日】2018-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520296750
【氏名又は名称】シーリンク株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEALINK CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒジャン
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0756029(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0001481(KR,A)
【文献】特開平05-131225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/16-15/32
F16J 15/324-15/3296
F16J 15/46-15/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングを貫通して結合される中空部の第1シャフトと、
前記ハウジングと前記第1シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第1シール部材と、
前記第1シャフトの内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフトと、
前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第2シール部材と、
前記第1シャフトの内周面又は前記第2シャフトの外周面のいずれか1つに設けられる第3シール部材と、
を含み、
前記第1シャフトは、前記ハウジングに対して軸方向に直線運動可能に設けられ、前記第2シャフトは、前記第1シャフトに対して回転運動及び直線運動可能に設けられ、
前記第3シール部材は、前記第2シャフトが前記第1シャフト内の第1位置では前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間の密封を行わず、前記第2シャフトが移動し、前記第1シャフト内の第2位置では前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間の密封を行い、
前記第3シール部材は前記第1シャフトの内周面に設けられ、
前記第2シャフトには前記第3シール部材の内周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられ、
前記溝部には前記第2シャフトに別に設けられたリング状の結合リングが装着され、
前記第1位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を前記第2シャフトの前記リング状の結合リングと接触することによって密封し、前記第2位置で前記第2シール部材は前記第2シャフトと接触しない、直線及び回転運動密閉装置。
【請求項2】
前記第1シール部材は直線運動用リニアシールであり、前記第2シール部材は回転運動用回転用シールであり、前記第3シール部材は回転運動用回転用シールである、請求項1に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項3】
前記ハウジングの内周面と前記第1シャフトの外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起が形成され、他側の1つには、前記突起が挿入される溝が形成される、請求項1に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項4】
前記ハウジングと前記第1シャフトとの間にはブッシングが設けられ、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間にはブッシング又はラジアルベアリングが設けられる、請求項1に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項5】
前記第1シャフトは、一端部に行くほど内径が拡大する多段に形成されるか、前記第2シャフトが一端部に行くほど外径が縮小する多段に形成され、前記第1及び前記第2シャフトの一端部の間には前記ブッシング又は前記ラジアルベアリングが設けられる、請求項4に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項6】
前記ハウジングの内周面と前記第1シャフトの外周面には、軸方向に所定の距離離隔した係止顎部がそれぞれ形成され、これらの間の軸方向に直線運動が一定の距離だけ制限される、請求項1に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項7】
ハウジングと、
前記ハウジングを貫通して結合される中空部の第1シャフトと、
前記第1シャフトの内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフトと、
前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第1シール部材と、
前記第1シャフトと前記ハウジングとの間に設けられ、その間を密封する第2シール部材と、
前記ハウジングの内周面又は前記第1シャフトの外周面のいずれか1つに設けられる第3シール部材と、
を含み、
前記第1シャフトは、前記ハウジングに対して回転運動可能に設けられ、
前記第2シャフトは、前記第1シャフトに対して軸方向に直線運動可能に設けられ、
前記第3シール部材は、前記第1シャフトが前記ハウジング内の第1位置では、前記第1シャフトと前記ハウジングとの間の密封を行わず、前記第1シャフトが移動し、前記ハウジング内の第2位置では、前記第1シャフトと前記ハウジングとの間の密封を行い、
前記第3シール部材は前記ハウジングの内周面に設けられ、
前記第1シャフトには前記第3シール部材の内周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられ、
前記溝部には前記第1シャフトに別に設けられたリング状の結合リングが装着され、
前記第1位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を前記第1シャフトの前記リング状の結合リングと接触することによって密封し、前記第2位置で前記第2シール部材は前記第1シャフトと接触しない、直線及び回転運動密閉装置。
【請求項8】
前記第1シール部材は回転運動用回転用シールであり、前記第2シール部材は直線運動用リニアシールであり、前記第3シール部材は回転運動用シールである、請求項7に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項9】
前記第1シャフトの内周面と前記第2シャフトの外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起が形成され、他側の1つには前記突起が挿入される溝が形成される、請求項7に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項10】
前記ハウジングと前記第1シャフトとの間にはブッシング又はラジアルベアリングが設けられ、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間にはブッシングが設けられる、請求項7に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【請求項11】
前記第1シャフトの内周面と前記第2シャフトの外周面には、軸方向に所定の距離離隔した係止顎部がそれぞれ形成され、これらの間の軸方向に直線運動が一定の距離だけ制限される、請求項7に記載の直線及び回転運動密閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転運動が可能な密閉装置に関する。さらに具体的には、ガス間の化学反応で形成された粒子をウェハの表面に蒸着し、絶縁膜や伝導性膜を形成させる工程である化学気相蒸着(CVD;Chemical Vapor Deposition)工程や原子層蒸着(ALD;Atomic Layer Deposition)、イオン注入工程、OLED及びエッチング工程に適用される回転軸を有する機械要素に備えられ、シャフトの回転運動を可能にしながら、シャフトと固定体であるハウジング間に流体が漏れることを防止し、シール部材の摩耗や破損により交換が必要なとき、予め準備された予備シール部材を使用する回転運動密閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、真空圧力装備用の直線及び回転運動密閉装置は、高圧領域及び低圧領域と対面し、これらの間で直線及び回転運動するシャフトの外周面に設けられ、高圧領域と低圧領域とを互いに密させるためのものである。
【0003】
図1は、従来における真空圧力装備用の密閉装置を示す断面図であり、図示するように、従来における真空圧力装備用密閉装置1は、ハウジング10と、ハウジング10を貫通して結合されるシャフト20を含む。シャフト20は、高圧領域及び低圧領域と対面し、ハウジング10は、これら、即ち、高圧領域と低圧領域の境界面に位置する。また、ハウジング10とシャフト20との間にはブッシング30と密閉用シール40が設けられる。ブッシング30は、ハウジング10とシャフト20との間で発生する摩擦を減少させるためのものであり、シール40は、ハウジング10とシャフト20との間を密封するためのものである。ここで、シャフト20とシール40との間でも摩擦が発生するが、このとき発生する摩擦を最小化するために、シャフト20の表面にはセラミック層がコーティングされている。そして、シール40は、密封効果を増大させるために複数設けられ、前記ハウジング10の上部と下部にそれぞれ位置する。
【0004】
シャフト20は、ハウジング10に対して回転運動可能に設けられる。ここで、シャフト20が回転運動するとき発生する摩擦を低減するためのブッシング30には、内部に複数のボールが設けられているボールブッシング、又は、内部に固体潤滑剤が備えられるスライドブッシングが使用される。
【0005】
ところで、上記のような構成を有する従来における真空圧力装備用密閉装置1は、回転運動又は直線運動だけが可能である短所があり、直線運動を同時にしようとする場合、シール40も回転運動に対する密封と直線運動に対する密封を併行することになる。回転運動と直線運動に対する密封を同時に行う場合、シール40が破損し易くなり、寿命が短く、頻繁に交換しなければならないという短所がある。
【0006】
一方、シャフト20は、ハウジング10に対して回転運動可能に設けられている。ここで、シャフト20の回転運動するとき発生する摩擦を低減するためのブッシング30には、内部に複数のボールが設けられているボールブッシング、又は内部に固体潤滑剤が備えられるスライドブッシングが使用される。
【0007】
ところで、上記のような構成の従来の真空圧力装備用密閉装置1は、シール40が破損し易く、寿命が短く、頻繁に交換しなければならないという短所がある。また、シャフト20がハウジング10から離脱する問題が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した諸問題を解決するためのものとして、シャフトが回転運動を行い、シャフトと固定体であるハウジング間に流体が漏れるのを防止することができる真空圧力装備用の回転運動密閉装置を提供することにその目的がある。
【0009】
また、シャフトが直線及び回転運動を同時に行い、シャフトと固定体であるハウジング間に流体が漏れるのを防止することができる真空圧力装備用の直線及び回転運動密閉装置を提供することにその目的がある。
【0010】
また、回転運動を密閉するためのシール部材が破損する場合、シャフトを軸方向に移動させ、予備として設けられている新しいシール部材に交換可能にする直線及び回転運動密閉装置を提供することにある。
【0011】
また、回転運動を密閉するためのシール部材が破損する場合、シャフトを軸方向に移動させ、予備として設けられている新しいシール部材に交換可能にする直線及び回転運動密閉装置を提供することにある。
【0012】
また、回転運動を伝達するシャフトがハウジングから離脱することを防止する回転運動密閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置は、ハウジングと、前記ハウジングを貫通して結合される中空部の第1シャフトと、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第1シール部材と、前記第1シャフトの内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフトと、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第2シール部材と、前記第1シャフトの内周面又は前記第2シャフトの外周面のいずれか1つに設けられる第3シール部材とを含み、前記第1シャフトは、前記ハウジングに対して軸方向に直線運動可能に設けられ、前記第2シャフトは、前記第1シャフトに対して回転運動及び直線運動可能に設けられ、前記第3シール部材は、前記第2シャフトが前記第1シャフト内の第1位置では前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間の密封を行わず、前記第2シャフトが移動し、前記第1シャフト内の第2位置では前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間の密封を行うことができる。
【0014】
また、前記第1シール部材は直線運動用リニアシールであり、前記第2シール部材は回転運動用回転用シールであり、前記第3シール部材は回転運動用回転用シールであり得る。
【0015】
また、前記ハウジングの内周面と前記第1シャフトの外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起が形成され、他側の1つには、前記突起が挿入される溝が形成されることができる。
【0016】
前記ハウジングと前記第1シャフトとの間にはブッシングが設けられ、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間にはブッシング又はラジアルベアリングが設けられることができる。
【0017】
前記第1シャフトは、一端部に行くほど内径が拡大する多段に形成されるか、又は前記第2シャフトが一端部に行くほど外径が縮小する多段に形成され、前記第1及び前記第2シャフトの一端部の間には前記ブッシング又は前記ラジアルベアリングが設けられることができる。
【0018】
前記ハウジングの内周面と前記第1シャフトの外周面には、軸方向に所定の距離離隔した係止顎部がそれぞれ形成され、これらの間の軸方向に直線運動が一定の距離だけ制限されることができる。
【0019】
また、前記第3シール部材は前記第1シャフトの内周面に設けられ、前記第1位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封するように、前記第2シャフトには前記第3シール部材の内周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられることができる。
【0020】
前記第3シール部材は、前記第1シャフトの外周面に設けられ、前記第1位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封するように、前記第1シャフトには前記第3シール部材の外周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられることができる。
【0021】
本発明のほかの実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置は、ハウジングと、前記ハウジングを貫通して結合される中空部の第1シャフトと、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第1シール部材と、前記第1シャフトの内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフトと、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第2シール部材と、前記ハウジングの内周面又は前記第1シャフトの外周面のいずれか1つに設けられる第3シール部材とを含み、前記第1シャフトは、前記ハウジングに対して回転運動可能に設けられ、前記第2シャフトは、前記第1シャフトに対して軸方向に直線運動可能に設けられ、前記第3シール部材は、前記第1シャフトが前記ハウジング内の第1位置では、前記第1シャフトと前記ハウジングとの間の密封を行わず、前記第1シャフトが移動し、前記ハウジング内の第2位置では、前記第1シャフトと前記ハウジングとの間の密封を行うことができる。
【0022】
また、前記第1シール部材は回転運動用回転用シールであり、前記第2シール部材は直線運動用リニアシールであり、前記第3シール部材は回転運動用シールであり得る。
【0023】
また、前記第1シャフトの内周面と前記第2シャフトの外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起が形成され、他側の1つには前記突起が挿入される溝が形成されることができる。
【0024】
また、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間にはブッシング又はラジアルベアリングが設けられ、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間にはブッシングが設けられることができる。
【0025】
また、前記第1シャフトの内周面と前記第2シャフトの外周面には、軸方向に所定の距離離隔した係止顎部がそれぞれ形成され、これらの間の軸方向に直線運動が一定の距離だけ制限されることができる。
【0026】
また、前記第3シール部材は前記ハウジングの内周面に設けられ、前記第1位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封するように、前記第1シャフトには前記第3シール部材の内周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられることができる。
【0027】
また、前記第3シール部材は前記第1シャフトの外周面に設けられ、前記第1位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封せず、前記第2位置で前記第3シール部材は、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封するように、前記ハウジングには前記第3シール部材の外周面と所定の間隙を形成するように溝部が設けられることができる。
【0028】
また、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置は、中空部のハウジングと、前記ハウジング内に一部が挿入され、前記ハウジングに対して回転運動及び軸方向運動可能に設けられる中空部の第1シャフトと、前記第1シャフトを貫通するが、前記第1シャフトと共に回転する第2シャフトと、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間に設けられ、前記の間を密封する第1シール部材及び第2シール部材とを含み、前記第1シャフトは、前記ハウジング内で軸方向に第1位置と第2位置に移動可能であり、前記第1シャフトが前記ハウジング内の前記第1位置に位置すれば、前記第1シール部材が前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封し、前記第1シャフトが前記ハウジング内前記第2位置に位置すれば、前記第2シール部材が前記ハウジングと前記第1シャフトとの間を密封することができる。
【0029】
また、前記第1シール部材及び前記第2シール部材は、軸方向に互いに離隔するように設けられることができる。
【0030】
また、前記第1シール部材と前記第2シール部材との間に間隔調節部材が介在することができる。
【0031】
また、前記第1シャフトは段差を有し、延長形成された突出部を含み、前記第1シャフトが前記第1位置に位置すれば、前記第1シール部材が前記突出部と前記ハウジングとの間を密封し、前記第1シャフトが前記第2位置に位置すれば、前記第2シール部材が前記突出部と前記ハウジングとの間を密封することができる。
【0032】
また、前記ハウジングの一部は、一端に行くほど内径が拡大する多段に形成され、前記第1シャフトは、前記突出部と前記ハウジングの段差によって第1方向への移動が制限されることができる。
【0033】
また、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間を密封する第3シール部材をさらに含むことができる。
【0034】
また、前記第1シャフトと前記第2シャフトは結合手段によって結合し、前記第1シャフトと前記第2シャフトが同一に回転することができる。
【0035】
また、前記結合手段は、前記ハウジングの外部に露出した前記第1シャフト又は前記第2シャフトに設けられるクランプ機構又はスクリューボルトであり得る。
【0036】
また、前記クランプ機構は、前記第1シャフト外周面を取り囲むように付着し、前記第1シャフトと前記第2シャフトを結合させ、前記第1シャフト及び前記第2シャフトは、前記クランプ機構によって前記ハウジングからの離脱が防止されることができる。
【0037】
また、前記第2シャフトの離脱を防止する離脱防止部材をさらに含み、前記離脱防止部材は、前記ハウジング外部に露出した前記第1シャフト又は前記第2シャフトと結合することができる。
【0038】
また、前記第1シャフトは軸方向に離隔される、前記離脱防止部材が結合手段によって前記第1シャフトに結合される第1結合部及び第2結合部を含むことができる。
【0039】
また、前記離脱防止部材が前記第1結合部に結合すれば、前記第1シャフトは前記第1位置に位置し、前記離脱防止部材が前記第2結合部に結合すれば、前記第1シャフトは前記第2位置に位置することができる。
【0040】
また、前記第1シール部材及び前記第2シール部材は、回転運動用回転用シールであってもよい。
【発明の効果】
【0041】
本発明に係る直線及び回転運動密閉装置は、一対のシャフトが設けられ、直線及び回転運動をそれぞれ行い、ハウジングと第1シャフト及び第1シャフトと第2シャフトの間にはそれぞれのシール部材が設けられ、その間に流体の漏れを防止することができる。
【0042】
また、回転運動を密閉するためのシール部材が破損する場合、シャフトを軸方向に移動させ、予備として設けられている新しいシール部材に交換可能にする直線及び回転運動密閉装置を提供することができる。
【0043】
また、本発明に係る回転運動密閉装置は、一対のシャフトが設けられ、回転運動を行い、ハウジングと第1シャフト及び第1シャフトと第2シャフトの間にはそれぞれのシール部材が設けられ、その間に流体の漏れを防止することができる。
【0044】
また、回転運動を密閉するためのシール部材が破損する場合、シャフトを軸方向に移動させ、予備として設けられている新しいシール部材に交換可能にする回転運動密閉装置を提供し、回転運動密閉装置の寿命を延ばす効果がある。
【0045】
また、離脱防止部材を介して回転運動を伝達するシャフトがハウジングから離脱することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1図1は、従来における密閉装置を示す断面図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置の第1実施形態を示す斜視図である。
図3図3は、図2に示す直線及び回転運動密閉装置を示す分解斜視図である。
図4図4は、図3に示す直線及び回転運動密閉装置を示す部分断面斜視図である。
図5図5は、図2に示す直線及び回転運動密閉装置を示す断面図である。
図6図6は、図2に示す実施形態において、第2シャフトが軸方向に移動した状態を示す断面図である。
図7図7は、本発明の第2実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置を示す断面図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の斜視図である。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の分解斜視図である。
図10図10は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の分解断面斜視図である。
図11図11は、図7に示す回転運動密閉装置の第1シャフトが第1位置に位置する断面図である。
図12図12は、図7に示す回転運動密閉装置の第1シャフトが第2位置に位置する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では添付の図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施形態が詳細に説明される。しかし、本発明は、様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されることはない。そして、図面で本発明の実施形態を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略することにする。
【0048】
本明細書で使用された用語は、単に、特定の実施形態を説明するために使用されているものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上、明確に異なる意味を持たない限り、複数の表現を含むことができる。
【0049】
本明細書で、「含む」、「有する」又は「備える」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたもの存在を示すことを意図し、1つ又はそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解することができる。
【0050】
また、本発明の実施形態に示される構成部は、互いに異なる特徴的な機能を示すために独立して示されたものであって、各構成部が分離したハードウェアや1つのソフトウェアの構成単位からなることを意味しない。すなわち、各構成部は、説明の便宜上、それぞれの構成部で羅列して記述され、各構成部のうち少なくとも2つの構成部が合わさって1つの構成部からなるか、1つの構成部が複数の構成部に分けられて機能を実行することができる。このような各構成部の統合された実施形態及び分離した実施形態も、本発明の本質から逸脱しない限り本発明の権利範囲に含まれる。
【0051】
また、以下の実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に、より明確に説明するために提供されるものであり、図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張されることもある。
【0052】
以下、添付の図面を参考して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0053】
図2は、本発明の第1実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置の第1実施形態を示す斜視図であり、図3は、図2に示す直線及び回転運動密閉装置を示す分解斜視図である。図4は、図3に示す直線及び回転運動密閉装置を示す部分断面斜視図であり、図5は、図2に示す直線及び回転運動密閉装置を示す断面図である。図6は、図2に示す実施形態において、第2シャフトが軸方向に移動した状態を示す断面図である。
【0054】
図2図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置は、ハウジングと、前記ハウジングを貫通して結合される中空部の第1シャフトと、前記ハウジングと前記第1シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第1シール部材と、前記第1シャフトの内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフトと、前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に設けられ、その間を密封する第2シール部材と、前記第1シャフトの内周面又は前記第2シャフトの外周面のいずれか1つに設けられる第3シール部材を含む。
【0055】
ここで、前記第1シャフトは、前記ハウジングに対して軸方向に直線運動のみ可能に設けられるか、又は回転運動及び軸方向に直線運動の全てが可能に設けられている。一方、前記第2シャフトは、前記第1シャフトに対して回転運動及び軸方向に直線運動が全て可能に設けられるか、又は軸方向に直線運動のみ可能に設けられてもよい。
【0056】
そのうち、前記第1シャフトが軸方向に直線運動して前記第2シャフトが回転運動及び軸方向に移動する場合を第1実施形態とし、第1シャフトが回転運動及び軸方向に移動し、第2シャフトが軸方向に直線運動する場合を第2実施形態として記述することにする。
【0057】
図示された第1実施形態は、ハウジング100と、ハウジング100を貫通して結合される中空部の第1シャフト200と、ハウジング100と第1シャフト200との間に設けられ、その間を密封する第1シール部材300と、第1シャフト200の内部に少なくとも一部が挿入される第2シャフト400と、第1シャフト200と第2シャフト400との間に設けられ、その間を密封する第2シール部材500を含む。
【0058】
第1シャフト200は、前記ハウジング100に対して軸方向に直線運動可能に設けられ、前記第2シャフト400は、前記第1シャフト200に対して回転運動及び軸方向に移動可能に設けられている。
【0059】
前記第1実施形態についてより詳しく説明すれば、次の通りである。
【0060】
前記ハウジング100は、高圧領域及び低圧領域の境界面に固定可能にフランジ110を備える円筒状に形成され、その内周面の一側には、内側に突出する係止顎部120が形成されている。前記フランジ110には、境界面に固定可能に複数のねじ孔112が形成されている。また、前記ハウジング100の内部には円筒状のブッシング130が設けられ、ハウジング100の他端部には、係止顎部120と共にブッシング130を固定するハウジング蓋140が設けられている。ハウジング蓋140は、ハウジング100の他端部にねじ結合される。ここで、ブッシング130は、両端部が前記係止顎部120とハウジング蓋140にそれぞれ接するように位置し、ねじ結合されるハウジング蓋140によって固定される。また、ブッシング130は、ハウジング100と第1シャフト200との間の摩擦を低減するためのもので、様々な種類のブッシングが用いられ、内部に固体潤滑剤が備えられたスライドブッシングを使用してもよい。
【0061】
一方、係止顎部120の一面は多段に形成され、多段の段差顎122には第1シール部材300が設けられている。係止顎部120の外側にはハウジング100の内部に挿入され、第1シール部材300を固定しているウォッシャー150が設けられる。ウォッシャー150の一面にも多段の段差顎152が形成され、その段差顎152には、他の第1シール部材300’が設けられている。また、ウォッシャー150の外側には、ウォッシャー150及び他の第1シール部材300’を固定するためのウォッシャー蓋160が設けられている。
【0062】
第1シール部材300、300’は、ハウジング100と第1シャフト200との間を密封するためのもので、軸方向に直線運動する第1シャフト200に適用可能なように、直線運動に優れる密封性能を示す直線運動用リニアシールである。本実施形態においては、Oリングを用いたが、これは一例に過ぎず、これに限定されることなく、リップシールなどの様々な形態のリニアシールを適用することができる。
【0063】
第1シャフト200は、中空形状に一端部から他端部に行くほど外径と内径が拡大する多段に形成されている。即ち、第1シャフト200の外周面は一端部から小外径部210、中外径部220、及び大外径部230からなる3段に形成されてもよい。第1シャフト200の内周面は、一端部から小内径部240及び大内径部250からなる2段に形成されてもよい。
【0064】
第1シャフト200の小外径部210は、係止顎部120、ウォッシャー150、及びウォッシャー蓋160を貫通して一側に突出し、中外径部220は、第1シャフト200の直線運動の際にハウジング100との摩擦を低減するために設けられるブッシング130に接するよう位置している。一方、大外径部230の端部、即ち、第1シャフト200の他端部は、前記ハウジング100の他端部とフレキシブルカバー600に接続されている。
【0065】
第1シャフト200は、ブッシング130に沿って軸方向に直線運動できるが、一側に移動する場合に、小外径部210と中外径部220との間に形成される段差顎222が係止顎部120に係止され、移動が制限されることがある。また、第1シャフト200が他側に移動する場合、前記フレキシブルカバー600により移動が制限されることがある。
【0066】
フレキシブルカバー600は、ハウジングと第1シャフト200の他端部との間で異質物の投入を防止するためのもので、第1シャフト200が軸方向に移動するにつれて拡張又は収縮してもよい。このようなフレキシブルなカバーとして、ゴムのように弾性を有する合成樹脂材のベローズが最も多く使用されるが、真空圧力装備用の直線及び回転運動密閉装置が装着されている機械の用途に応じて、テフロン(登録商標)やステンレスで製造されたフレキシブルカバーを使用することもある。
【0067】
一方、ハウジング100と第1シャフト200との間に設けられる第1シール部材300は、直線運動用リニアシールであるため、第1シャフト200に回転が発生すれば、直線運動用リニアシールとしての機能を失うことで、好ましくない。
【0068】
従って、図示していないが、ハウジング100の内周面と第1シャフト200の外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起を形成し、他側の1つには前記突起が挿入される溝を形成し、第1シャフト200が回転しないようにすることが好ましい。
【0069】
第2シャフト400は、一端部から他端部に行くほど、外径が縮小する多段に形成される。即ち、第2シャフト400の外周面は、一端部から大外径部410、中外径部420、第1小外径部430、及び第2小外径部432からなる4段に形成される。
【0070】
第2シャフト400の中外径部420、第1小外径部430、及び第2小外径部43は、一側から第1シャフト200を貫通して結合し、第2シャフト400の外周面大径部410は、第1シャフト200の内周面の小内径部240の直径よりも大きく形成される。第2シャフト400の中外径部420と第1シャフト200の小内径部240との間には所定の間隙が形成され、第2シャフト200の回転時にこれらの間に摩擦が発生しないようにする。
【0071】
上述したように、第1シャフト200の内径は他側に行くほど拡大し、第2シャフト400の外径は他側に行くほど縮小し、所定の空間440が設けられることができる。所定の空間440には、一側から複数の第2シール部材500とラジアルベアリング450が配置されてもよい。第2シール部材500は、第1シャフト200と第2シャフト400との間を密封するためのものであり、ラジアルベアリング450は、第2シャフト400が第1シャフト200に対して回転可能にするためのものである。本実施形態において、第1シャフト200に対して、第2シャフト400が回転するようにラジアルベアリング450が設けられているが、この代わりに、ブッシングが設けられてもよい。前記ブッシングがあるため、第1シャフト200に対して第2シャフト400は回転することができる。
【0072】
ここで、第2シール部材500は、回転運動する第2シャフト400に適用できるように回転運動に優れている密封性能を示す回転運動用の回転用シールであり、本実施形態ではリップシールを使用したが、これは一例に過ぎず、これに限定されることなく、様々な形態の回転用シールを適用することができる。
【0073】
一方、前記ラジアルベアリング450の両端部側の第2シャフト400の外周面には、それぞれ段差顎460と止め輪470が設けられ、ラジアルベアリング450を固定することができる。止め輪470は、脱着可能な形態にラジアルベアリングを位置させてから、第2シャフト400の外周面に挿入固定されることができる。また、ラジアルベアリング450は、隣接して配置されている第3シール部材800と第1シャフト200の他端部に設けられるベアリングカバー260によって、さらに一回固定されることができる。
【0074】
一方、本実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置は、第3シール部材800を含んでいる。第3シール部材800も第2シール部材500と同様に、回転運動する第2シャフト400に適用可能に回転運動に優れている密封性能を示す回転運動用回転用シールであり得る。本実施形態ではリップシールを使用したが、これは一例に過ぎず、これに限定されることなく、様々な形態の回転用シールを適用することができる。
【0075】
第3シール部材800は、第1シャフト200の内周面又は第2シャフト400の外周面のいずれか1つに設けられ、本実施形態では、第1シャフト200の内周面に設けられることを例にした。第3シール部材800は、ラジアルベアリング450に隣接して設けられている。図5に示すように、第2シャフト400が第1シャフト200内で第1位置にある場合、第3シール部材800の内周面は、第2シャフト400の外周面と接触しない。従って、前記第1位置では、第3シール部材800は、第1シャフト200と第2シャフト400との間の密封を行わない。しかし、前記密閉装置を長い間使用することにより、第2シール部材500の寿命が尽きたり破損したりする恐れがある。この場合、第2シール部材500の交換のために前記密閉装置の全体を分解し、再び組立することは効率的でない。このような場合、ユーザは、止め輪470を除去した後、第2シャフト400を第1シャフト200内から一側(本実施形態では左側)に押して、図6に示されている第2位置へ移動させることができる。
【0076】
図6に示すように、第2シャフト400を第1シャフト200に対して移動させた第2位置においては、第3シール部材800の内周面が第2シャフト400の外周面に接触してもよい。一例として、第3シール部材800の内周面は、第2シャフト400の外周面に設けられている溝部と接触し、第1シャフト200と第2シャフト400との間には密封が行われる。溝部は、第2シャフト400に別に設けられたリング状の結合リング412が装着されてもよい。従って、第2シール部材500の耐久寿命が尽きても、前記密閉装置の全体を分解して第2シール部材500を交換した後、再び組立する必要がなく、止め輪470だけを除去してから、簡単に第2シャフト400を第1シャフト200内に位置移動させることで、第2シール部材500に代って第3シール部材800の使用を可能にする。この場合、第2シャフト400の大径部410の他側と第1シャフト200の小内径部240の一側との間は軸方向に離隔している。前記第2位置において、第2シャフト400と第1シャフト200の相対的な軸方向運動を防止するために、止め輪472が設けられてもよい。
【0077】
一方、第1シャフト200の他端部には、ベアリングカバー260が設けられるが、ベアリングカバー260は、第1シャフト200内部に設けられている第2シール部材500、ラジアルベアリング450、及び第3シール部材800を固定すると共に、前記フレキシブルカバー600を固定するためのものである。
【0078】
上記のように構成された第1実施形態の動作について説明すると次の通りである。
【0079】
まず、図5を参照して第1位置における密閉装置の動作について説明する。
【0080】
図示していないが、密閉装置の他側には、第1シャフト200と第2シャフト400を回転運動及び直線運動させる駆動装置が設けられている。
【0081】
前記駆動装置によって第2シャフト400を回転させる。第1シャフト200と第2シャフト400の他側との間にはラジアルベアリング450が設けられ、一側には所定の間隙が形成されているため、第1シャフト200は回転しない。また、上述したように、ハウジング100の内周面と第1シャフト200の外周面のいずれか1つには軸方向に延びる突起(図示せず)を形成し、他方の1つには前記突起が挿入される溝(図示せず)を形成することにより、第1シャフト200が回転を完全に防止することができる。
【0082】
一方、前記駆動装置によって第2シャフト400は軸方向に移動してもよい。ここで、第2シャフト400の軸方向移動は、一側に移動する場合と他側に移動する場合に、2種類に分類することができる。
【0083】
そのうち、第2シャフト400が一側に移動する場合、第2シャフト400の外周面に結合されていた止め輪470が力を受け、その力は第3シール部材800、ラジアルベアリング450、及び第2シール部材500を介して第1シャフト200に伝えられ、第1シャフト200は、ブッシング130に沿って直線運動することになる。
【0084】
また、第2シャフト400が他側に移動する場合、第2シャフト400の大径部が第1シャフト200の一端部に接触して移動するが、上記のように、第1シャフト200は、ブッシング130に沿って直線運動することになる。
【0085】
ここで、前記回転運動と直線運動は同時に発生するが、第1シャフト200と第2シャフト400との間にはラジアルベアリング450が設けられ、前記ハウジング100の内周面と第1シャフト200の外周面との間には軸方向に延びる突起及び溝が設けられ、前記第1シャフト200は直線運動だけを行う。
【0086】
ここで、前記第1シャフト200及び第2シャフト400の少なくとも一端部(好ましくは、両端部の全て)は、高い硬度と精密な表面を有することができるように研磨処理される。研磨処理の目的は、第1シャフト200及び第2シャフト400とシール部材300,500の間の接触応力分布及び温度分布を均一にするためのもので、上記のように第1シャフト200と第2シャフト400を研磨処理すると、第1シャフト200及び第2シャフトとシール部材300,500の間の気密をさらに確実にすることができる。
【0087】
このような前記シャフト200,400の研磨処理過程を詳細に説明すると、機械及び熱処理などのような方法により加工されたシャフト200,400の少なくとも一端部の表面に、所定のコーティング材を一定の厚さにコーティングした後、コーティングされた表面が均一な厚さを有するように研磨処理する。ここで、上記のように、コーティングしてから研磨処理を行う理由は、コーティングの厚さを任意に調節し、均一なコーティングの厚さを取得するためである。しかし、必ずこれに限定されることなく、研磨処理の後にコーティング作業を行うことも可能である。
【0088】
次に、図6を参照して、第2位置における密閉装置の動作について説明する。
【0089】
第1シャフト200と第2シャフト400との間の密封を行う第2シール部材500の寿命が尽きたり破損したりした場合、ユーザは止め輪470を除去した後、第2シャフト400を第1シャフト200内から一側に押し、図6に示した第2位置に移動させたてから止め輪470を再び装着することができる。また、前記第2位置で、第2シャフト400と第1シャフト200の相対的な軸方向運動を防止するために、止め輪472を装着してもよい。
【0090】
図示していないが、密閉装置の他側には、第1シャフト200と第2シャフト400を回転運動と直線運動させる駆動装置が設けられてもよい。
【0091】
前記駆動装置によって第2シャフト400を回転させる。第1シャフト200と第2シャフト400の他側との間にはラジアルベアリング450が設けられ、一側には所定の間隙が形成されているため、第1シャフト200は回転しない。一方、前記駆動装置によって第2シャフト400は軸方向に移動することができる。ここで、第2シャフト400の軸方向移動は、一側に移動する場合と他側に移動する場合に、2種類に分類することができる。
【0092】
そのうち、第2シャフト400が一側に移動する場合、第2シャフト400の外周面に結合されていた止め輪470が力を受け、その力は、第3シール部材800、ラジアルベアリング450、及び第2シール部材500を介して第1シャフト200に伝えられ、第1シャフト200は、ブッシング130に沿って直線運動することになる。
【0093】
また、第2シャフト400が他側に移動する場合、第1シャフト200の一端部と接触しながら第2シャフト400に結合されている止め輪472が力を受け、その力は第1シャフト200に伝達されるため、第1シャフト200は、ブッシング130に沿って直線運動することになる。
【0094】
ここで、前記回転運動と直線運動は同時に発生するが、第1シャフト200と第2シャフト400との間にはラジアルベアリング450が設けられ、前記ハウジング100の内周面と第1シャフト200の外周面との間には軸方向に延びる突起及び溝が設けられ、前記第1シャフト200は、直線運動のみを行うことになる。
【0095】
図7は、本発明の第2実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置を示す断面図である。
【0096】
図7に示すように、真空圧力装備用の直線及び回転運動密閉装置の第2実施形態は、ハウジング100と第1シャフト200との間にはラジアルベアリング450が設けられ、第1シャフト200が回転運動するようにし、第1シャフト200と第2シャフト400との間にはブッシング130が設けられ、第2シャフト400が直線運動するようにする。即ち、第1シャフト200は、ハウジング100に対して回転運動可能に設けられ、第2シャフト400は、前記第1シャフト200に対して軸方向に直線運動可能に設けられている。
【0097】
また、ハウジング100と第1シャフト200との間には第2シール部材(回転用シール500)が設けられ、第1シャフト200と第2シャフト400との間には第1シール部材(リニアシール300)が設けられる。ここで、各シール部材300,500には、上述したように、直線運動と回転運動に優れる密封性能を示すOリングとリップシールが使用されてもよい。
【0098】
第2実施形態でも前記第1実施形態と同様に、第1シャフト200と第2シャフト400の少なくとも一端部(好ましくは、両端部の全て)は熱処理、メッキ及びコーティングなどのような方法によって研磨処理されてもよい。
【0099】
このように構成された真空圧力装備用の直線及び回転運動密閉装置の第2実施形態は、前記第1実施形態と同じ効果を得ることができる。即ち、一対のシャフト200,400を備え、そのシャフト200,400がそれぞれ直線運動及び回転運動を行うが、ハウジング100と第1シャフト200及び第1シャフト200と第2シャフト400との間には、直線運動と回転運動に優れる密封性能を示すシール部材300,500を備え、その間に流体の漏れを防止する。
【0100】
一方、前記第1実施形態及び第2実施形態において、一対のシール部材、即ち、第1及び第2シール部材300,500をOリングとリップシールがそれぞれ例示している。しかし、上述したように必ずこれに限定されることなく、様々な形態のシール部材が適用可能である。
【0101】
また、第2実施形態においても、前記第1実施形態のように第3シール部材800がハウジング100と第1シャフト200との間に設けられてもよい。ハウジング100と第1シャフト200との間で気密を提供する第2シール部材500の寿命が尽きたり破損したりした場合、ユーザは、第1シャフト200をハウジング100内から一側に移動させ、第3シール部材800がハウジング100と第1シャフト200との間の密封を提供可能にする。この場合、第3シール部材800の内周面は、第1シャフト200の外周面に設けられた溝部と接触し、第1シャフト200とハウジング100との間には密封が実行されることができる。溝部は、第1シャフト200に別に設けられたリング状の結合リング212が装着されてもよい。
【0102】
上述したように、本発明の実施形態に係る直線及び回転運動密閉装置は、一対のシャフトが設けられ、直線及び回転運動をそれぞれ行うが、ハウジングと第1シャフト及び第1シャフトと第2シャフトの間にはそれぞれのシール部材が設けられ、その間に流体の漏れを防止することができる。
【0103】
また、第1シャフトと第2シャフトのいずれか1つ(第1実施形態)、又は、ハウジングと第1シャフトのいずれか1つ(第2実施形態)には、回転運動用シール部材が追加に設けられ、使用中の回転運動用シール部材が破損した場合、第2シャフトを第1シャフトに対して移動させたり(第1実施形態)、第1シャフトをハウジングに対して移動させたり(第2実施形態)、新しい回転運動用シール部材が密封可能な位置に配置されることで、回転運動に対する密封効果を高めることができる。
【0104】
以下、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置について説明する。
【0105】
図8は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の斜視図であり、図9は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の分解斜視図である。図10は、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置の分解断面斜視図であり、図11は、図8に示す回転運動密閉装置の第1シャフトが第1位置に位置する断面図である。図12は、図8に示す回転運動密閉装置の第1シャフトが第2位置に位置する断面図である。
【0106】
図8図12を参照すると、本発明の一実施形態に係る回転運動密閉装置は、中空部のハウジング1100、ハウジング1100内に一部が挿入され、ハウジング1100に対して回転運動及び軸方向運動が可能に設けられる中空部の第1シャフト1200、第1シャフト1200を貫通するが、第1シャフト1200と共に回転する第2シャフト1300、ハウジング1100と第1シャフト1200との間に設けられてハウジング1100と第1シャフト1200との間を密封する第1シール部材1400a及び第2シール部材1400bを含む。
【0107】
ここで、第1シャフト1200は、ハウジング1100内で軸方向に第1位置と第2位置に移動可能であり、第1シャフト1200がハウジング1100内の第1位置に位置すれば(図11参照)、第1シール部材1400aがハウジング1100と第1シャフト1200との間を密封し、第1シャフト1200がハウジング1100内の第2位置に位置すれば(図12参照)、第2シール部材1400bがハウジング1100と第1シャフト1200との間を密封する。
【0108】
第1位置は、図11に示されている第1シャフト1200の位置であって、第1シャフト1200の突出部1210が第1シール部材1400aに接触して第1シャフト1200とハウジング1100との間の空間を密封する位置である。そして、第2位置は、図12に示されている第1シャフト1200の位置であって、第1シャフト1200の突出部1210が第2シール部材1400bに接触して第1シャフト1200とハウジング1100との間の空間を密封する位置である。
【0109】
ハウジング1100は、高圧領域及び低圧領域の境界面に固定可能にフランジ部1110を備える円筒状に形成され、その内周面の一側には、内側に突出している係止顎部1101が形成される。フランジ部1110には、境界面に固定可能なように複数のねじ孔1111が形成されている。図11及び図12に示すように、第1シャフト1200がハウジング1100の中空部を貫通するときに発生する空間である、ハウジング1100と第1シャフト1200との間には、第1シール部材1400aと第2シール部材1400bが設けられる。第1シール部材1400a及び第2シール部材1400bは、ハウジング1100と第1シャフト1200との間を密封するためのもので、回転運動に優れる密封性能を示す回転運動用回転用シールであってもよい。本実施形態ではOリングを使用したが、これは一例に過ぎず、これに限定されることなく、リップシールなどの様々な形態の回転用シールを適用することができる。
【0110】
ハウジング1100は、一端から他端に行くほど外径が大きくなる多段に形成され、他端部には、ハウジング蓋1140が設けられ、スクリューのような結合手段によりハウジング1100とハウジング蓋1140とが結合されている。
【0111】
また、第1シール部材1400aと第2シール部材1400bは、軸方向に互いに離隔するように設けられてもよい。離隔している第1シール部材1400aと第2シール部材1400bとの間には、間隔調節部材1410が介在されてもよい。間隔調節部材1410により第1シール部材1400aと第2シール部材1400bは物理的に互いに分離している。また、間隔調節部材1410により第1シール部材1400aと第2シール部材1400bは、ハウジング1100内で移動されないように位置が固定されてもよい。
【0112】
図9及び図10を参照すると、複数の第1シール部材1400a及び第2シール部材1400bのそれぞれは、ウォッシャー1401及びシール1402から構成される。ウォッシャー1401の一面には段差顎が形成され、その段差顎にはシール1402が安着されている。
【0113】
図11及び図12を参照すると、第1シール部材1400a及び第2シール部材400bのそれぞれは複数であってもよく、複数の第2シール部材1400bと複数の第1シール部材1400aとの間には、第2シール部材1400bと第1シール部材1400aを離隔させながら、ハウジング1100内で位置を固定するための間隔調節部材1410が設けられる。第1シール部材1400aの一端にはハウジング蓋1140が設けられ、ハウジング1100内に並んで挟まれている第1シール部材1400a、第2シール部材1400b及び間隔調節部材1410を圧迫し、このような構造は、第1シール部材1400a及び第2シール部材1400bがハウジング1100に別途の結合手段によって結合されていなくても、ハウジング内で位置が固定されることができる利点がある。
【0114】
第1シャフト1200は、その内部に形成されている中空部及び段差と、その外周面から延長形成された突出部1210を含む。図11に示された第1位置において、第1シール部材1400aは、突出部1210とハウジング1100の間を密封してもよい。突出部1210は、突出部外径面1211と突出部係止顎部1212を含んでいる(図10参照)。突出部外径面1211と第1シール部材1400aは接触しながらシールを形成するため、ハウジング1100と第1シャフト1200との間は密封されることができる。
【0115】
一方、図11に示すように、第1シャフト1200が第1位置に位置すると、第1シャフト1200の突出部外径面1211は、第2シール部材1400bと接触しない。従って、第1位置では、第2シール部材1400bはハウジング1100と第1シャフト1200との間の密封を行わない。
【0116】
しかし、前記回転運動密閉装置を長時間使用することにより、第1シール部材1400aは寿命が尽きたり破損したりする恐れがある。この場合、第1シール部材1400aを交換するために、前記回転運動密閉装置の全体を分解して再び組立することは効率的でない。より効率的な方法として、前記回転運動密閉装置の全体を分解することなく、新しいシール部材を使用する必要がある。
【0117】
本実施形態では、ユーザがハウジング1100の外部に露出されている第1シャフト1200、例えば、第1シャフトの2次外径部1230を把持した後、第1シャフト1200を第1位置から第2位置に押して、図12に示された第2位置に移動させることができる。
【0118】
すると、図12に図示するように、第1シャフト1200が第2位置に位置(第1シャフト1100がハウジング1100内の第1位置から軸方向に移動して第2位置に位置)することになり、突出部1210もハウジング1100内の第2位置に配置する。
【0119】
第2位置では、第1シャフト1200の突出部1210が第2シール部材1400bに接触し、第1シャフト1200とハウジング1100との間の空間を密封することができる。
【0120】
従って、前記回転運動密閉装置は、第1シール部材1400aが破損したり寿命が尽きても、第1シャフト1200を軸方向に移動させて新しい第2シール部材1400bを使用できるという利点がある。
【0121】
一方、第1シャフト1200が突出部1210を含む形状であるため、これに対応するようハウジング1100の一部は一端に行くほど内径が拡大する多段に形成されてもよい。一実施形態に係るハウジング1100は、1次外径部1120と2次外径部1130を有する多段に形成され、1次外径部1120と2次外径部1130との間には外径差による段差顎1121が形成されてもよい。第1シャフト1200が第1位置から第2位置に移動するとき、即ち、ユーザが物理的に第1シャフト1200を押して移動させるとき、第1シャフト1200の突出部1210の係止顎1212が段差顎1121にかかるため、第1シャフト1200の移動を制限できる。このような構造は、第1シャフト1200が第1位置から第2位置に移動するとき、第1シャフト1200が第2位置の定位置に位置づけることを可能にする。
【0122】
また、複数の第1シール部材1400a及び第2シール部材1400bが、上述したように、ハウジング1100内部に間隔調節部材1410と共に並んで挟まれることは、段差顎1121を有するハウジング1100の構造によるものである。
【0123】
そして、第1シャフト1200の中空部には第2シャフト1300が貫通して生じる空間、即ち、第1シャフト1200と第2シャフト1300との間の空間には第3シール部材1400cが設けられる。第3シール部材1400cは、第1シャフト1200と第2シャフト1300との間を密封してもよい。第3シール部材1400cはOリングであってもよいが、これは一例に過ぎず、これに限定されることなく、リップシールなどの様々な形態のシールを適用することができる。
【0124】
また、第1シャフト1200と第2シャフト1300は結合手段1500によって結合され、第1シャフト1200が回転するとき、第2シャフト1300も同一に回転してもよい。
【0125】
ここで、結合手段1500は、クランプ機構又はスクリューボルトが使用されてもよいが、これに限定されることなく、ねじやピンのような様々な形態の結合手段を適用することができる。
【0126】
ここで、一例として、結合手段1500としてクランプ機構を使用する場合、クランプ機構は、第1シャフト1200外周面を取り囲むように付着し、第1シャフト1200の外周面を圧迫して第1シャフト1200と第2シャフト1300とを結合させ、クランプ機構が結合することで発生するクランプ機構の段差により、第1シャフト1200及び第2シャフト1300がハウジング1100から離脱することを防止できる。また、第1シャフト1200を第1位置から第2位置に移動させるとき、ユーザは、クランプ機構を解除し、第1シャフト1200を第1位置から第2位置に移動させた後、再び第1シャフト1200にクランプ機構を設置することができる。
【0127】
結合手段1500として離脱防止部材1600が使用されてもよい。回転運動密閉装置は、第2シャフト1300がハウジング1100から離脱されることを防止するよう、ハウジング1100の外部に露出されている第1シャフト2次外径部1230には離脱防止部材1600が結合されてもよい。
【0128】
そのため、第1シャフト1200の2次外径部1230には、第1結合部1231及び第2結合部1232が形成されることができる。この第1結合部1231及び第2結合部1232は、離脱防止部材1600のフランジ部1610に形成された結合孔1611に対応する。互いに対応する第1結合部1231と結合孔1611、又は第2結合部1232と結合孔1611は、結合手段1500によって結合され、これにより、離脱防止部材1600は第1シャフト1200と結合されてもよい。
【0129】
一方、図11及び図12を参照すると、離脱防止部材1600は、ハウジング1100の外部に露出した第1シャフト1200又は第2シャフト1300に結合し、これにより、前記結合された離脱防止部材1600は、第1シャフト1200又は第2シャフト1300が他の外力(例えば、重力など)によるハウジング1100からの離脱を防止することができる。
【0130】
また、第1シャフト1200に離脱防止部材1600が結合される方式と類似の方式で、第2シャフト1300には、離脱防止部材1600が結合される結合部1301が形成されてもよい。上述した第2シャフト1300と離脱防止部材1600は、結合部1301と離脱防止部材1600のフランジ部1610に形成された結合孔1611に結合手段1500によって結合されてもよい。
【0131】
それと共に、フランジ部1610の結合孔1611、第1シャフト1200の第1結合部1231又は第2結合部1232、及び第2シャフト1300の結合部1301が共に結合手段1500によって結合され、離脱防止部材1600、第1シャフト1200及び第2シャフト1300が共に結合されてもよい。
【0132】
ここで、第1シャフト1200の第1結合部1231に結合手段1500が結合して第1シャフト1200と第2シャフト1300とが結合すれば、第1シャフト1200は第1位置に位置し、第1シャフト1200の第2結合部1231に結合手段1500が結合し、第1シャフト1200と第2シャフト1300とが結合すれば、第1シャフト1200は第2位置に配置してもよい。
【0133】
従って、前記回転運動密閉装置を長時間使用することにより、第1シール部材1400aの寿命が尽きたり破損したりすると、ユーザは、第1シャフト1200の第1結合部1231と第2シャフト1300の結合部1301に締結されている結合手段1500を除去し、第1シャフト1200を第1位置で第2位置に移動させた後、結合手段1500を第1シャフト1200の第2結合部1232と第2シャフト1300の結合部1301に再び締結させ、第1シャフト1200を第2位置に固定させることができる。
【0134】
このような構造により、ハウジング1100内部のシール部材1400a,1400bの破損及びき損により、シール部材を交換するために前記回転運動密閉装置の全体を分解する必要がなく、装置の寿命も2倍に延長することができる。
【0135】
他の実施形態において、第1シャフト1200と第2シャフト1300は、シャフトの軸方向に対して垂直な方向に第1シャフト1200及び第2シャフト1300を全て貫通するピンに結合されてもよい。そして、第1シャフト1200と第2シャフト1300の結合位置を調節する第1シャフトには、前記ピンが貫通する貫通口(図示せず)が複数存在してもよい。従って、ユーザは、貫通口の位置に応じて、第1シャフト1200と第2シャフト1300の結合位置を適切に調節して結合させることができる。この実施形態は、第1シャフト1200を第1位置から第2位置に移動させるとき、結合されている第1シャフト1200と第2シャフト1300のピン結合のみを解体し、第1シャフト1200を第1位置から第2位置に第1シャフト1200を移動させた後、再びピン結合してもよい。
【0136】
以上で本発明の代表的な実施形態を詳細に説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は上述した実施形態に対して本発明の範疇から逸脱しない限り様々な変形が可能であることを理解するのであろう。従って、本発明の権利範囲は、説明された実施形態に限定されて決定されることなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
図1
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