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特許7147322画像管理サーバ、プログラム、情報共用システム、情報共用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】画像管理サーバ、プログラム、情報共用システム、情報共用方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20220928BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
H04L67/00
H04N7/15 120
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018138751
(22)【出願日】2018-07-24
(65)【公開番号】P2019153268
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】P 2018035692
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】馬場 洋
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-212752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/15
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して共用端末及び専用端末と通信することができる画像管理サーバであって、
前記共用端末が表示装置に表示する画面の取得要求を前記専用端末から受信するとともに、前記共用端末が前記画面に表示し、ユーザにより前記専用端末に入力された前記共用端末を識別する識別情報、及び、ユーザにより前記専用端末に入力された前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報にアクセスするためのURLのうち少なくとも一方を受信する取得要求受信手段と、
前記取得要求受信手段が受信した取得要求に対し、前記共用端末に画像データの取得要求を送信し、前記共用端末から前記画面の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報を更新する画面情報更新手段と、
を有することを特徴とする画像管理サーバ。
【請求項2】
前記画面情報更新手段が更新した前記画面情報を前記専用端末に送信することで、前記画面情報を前記専用端末に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像管理サーバ。
【請求項3】
前記共用端末を識別する識別情報と前記共用端末のアドレス情報とを対応付けて記憶する第一の対応情報記憶手段から、前記取得要求と共に取得した前記共用端末の識別情報に対応付けられた前記アドレス情報を取得するアドレス情報取得手段、を有し、
前記画像取得手段は、前記アドレス情報取得手段が取得した前記アドレス情報の前記共用端末に前記取得要求を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像管理サーバ。
【請求項4】
前記共用端末では、前記画面に資料を表示する第一のアプリケーションと、前記共用端末の識別情報が設定された第二のアプリケーションが動作し、
前記アドレス情報取得手段は、前記第二のアプリケーションから送信された前記共用端末の識別情報と前記共用端末のアドレス情報とを対応付けて前記第一の対応情報記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項3に記載の画像管理サーバ。
【請求項5】
前記画面情報更新手段は、前記専用端末が前記画面情報にアクセスするためのURLを作成し、
前記画面情報にアクセスするためのURLと前記共用端末のアドレス情報とを対応付けて記憶する第二の対応情報記憶手段から、前記取得要求と共に受信した前記画面情報にアクセスするためのURLに対応付けられた前記アドレス情報を取得するアドレス情報取得手段、を有し、
前記画像取得手段は、前記アドレス情報取得手段が取得した前記アドレス情報の前記共用端末に前記取得要求を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像管理サーバ。
【請求項6】
前記共用端末では、前記画面に資料を表示する第一のアプリケーションと、前記画面情報にアクセスするためのURLの作成を要求する第二のアプリケーションが動作し、
前記アドレス情報取得手段は、前記第二のアプリケーションからの要求に対し前記画面情報にアクセスするためのURLを作成し、前記URLと前記共用端末のアドレス情報とを対応付けて前記第二の対応情報記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項に記載の画像管理サーバ。
【請求項7】
前記画像取得手段は、前記専用端末からの前記取得要求がなくても前記取得要求を繰り返し前記共用端末に送信し、前記共用端末から送信される前記画面の画像データを取得し、
前記画面情報更新手段は、前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記画面情報のプレビュー欄を更新し、
プレビュー欄に更新された前記画面の画像データが表示される前記画面情報を前記専用端末に送信することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理サーバ。
【請求項8】
前記取得要求受信手段が受信する前記専用端末からの前記取得要求は、前記画像管理サーバが生成した画面に基づいて送信されることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理サーバ。
【請求項9】
前記画面情報更新手段は、前記画像管理サーバがすでに生成している画面情報を、前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて更新することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理サーバ。
【請求項10】
ネットワークを介して共用端末及び専用端末と通信することができる画像管理サーバを、
前記共用端末が表示装置に表示する画面の取得要求を前記専用端末から受信するとともに、前記共用端末が前記画面に表示し、ユーザにより前記専用端末に入力された前記共用端末を識別する識別情報、及び、ユーザにより前記専用端末に入力された前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報にアクセスするためのURLのうち少なくとも一方を受信する取得要求受信手段と、
前記取得要求受信手段が受信した取得要求に対し、前記共用端末に画像データの取得要求を送信し、前記共用端末から前記画面の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報を更新する画面情報更新手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
共用端末と、専用端末と、画像管理サーバとがネットワークを介して通信する情報共用システムであって、
前記共用端末が表示装置に表示する画面の取得要求を前記専用端末から受信するとともに、前記共用端末が前記画面に表示し、ユーザにより前記専用端末に入力された前記共用端末を識別する識別情報、及び、ユーザにより前記専用端末に入力された前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報にアクセスするためのURLのうち少なくとも一方を受信する取得要求受信手段と、
前記取得要求受信手段が受信した取得要求に対し、前記共用端末に画像データの取得要求を送信し、前記共用端末から前記画面の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報を更新する画面情報更新手段と、
前記画面情報を前記画像管理サーバから受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記画面情報に基づいて前記画面をディスプレイに表示する表示制御手段と、
を有することを特徴とする情報共用システム。
【請求項12】
共用端末と、専用端末と、画像管理サーバとがネットワークを介して通信する情報共用システムが行う情報共用方法であって、
取得要求受信手段が、前記共用端末が表示装置に表示する画面の取得要求を前記専用端末から受信するとともに、前記共用端末が前記画面に表示し、ユーザにより前記専用端末に入力された前記共用端末を識別する識別情報、及び、ユーザにより前記専用端末に入力された前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報にアクセスするためのURLのうち少なくとも一方を受信するステップと、
画像取得手段が、前記取得要求受信手段が取得した取得要求に対し、前記共用端末に画像データの取得要求を送信し、前記共用端末から前記画面の画像データを取得するステップと、
画面情報更新手段が、前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報を更新するステップと、
受信手段が、前記画面情報を前記画像管理サーバから受信するステップと、
表示制御手段が、前記受信手段が受信した前記画面情報に基づいて前記画面をディスプレイに表示するステップと、
を有することを特徴とする情報共用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、画像管理サーバ、プログラム、情報共用システム、及び、情報共用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の参加者が何らかの目的をもって集まる会議、打ち合わせ、発表会等の会合では例えば大画面の共用端末を用いた資料の表示が行われている。大画面の共用端末に資料を表示させ、その資料に基づいて参加者が議論したり、資料が説明されたりする。この時、大画面の共用端末だけでなく各参加者が持ち込んだ専用端末にも資料を表示して、参加者が手元の資料を閲覧して会合に望むこともよく行われている。
【0003】
したがって、参加者は資料を取得する必要があるが、従来から、電子メールで資料が送信されたり、所定のURL(Uniform Resource Locator)からダウンロードしたりする方法が取られている。また、共用端末が資料と共に資料を特定する方法を表示し、資料が必要な参加者が資料を特定する方法に基づいて資料を取得する技術も知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、投影中のファイルを識別する情報を含むQRコードを投影し、任意の参加者の専用端末がQRコードを撮影することで投影中のファイルをダウンロードする情報処理システムについて開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、共用端末が表示している画面を、画面を閲覧しているユーザが使用する専用端末が取得することができないという問題がある。すなわち、従来の方法ではユーザがファイルの全体を取得することができるが、現在、共用端末が表示している画面を表示したくても、この画面を取得してユーザの専用端末が表示することができなかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、共用端末が表示している画面を、専用端末が表示することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、ネットワークを介して共用端末及び専用端末と通信することができる画像管理サーバであって、前記共用端末が表示装置に表示する画面の取得要求を前記専用端末から受信するとともに、前記共用端末が前記画面に表示し、ユーザにより前記専用端末に入力された前記共用端末を識別する識別情報、及び、ユーザにより前記専用端末に入力された前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報にアクセスするためのURLのうち少なくとも一方を受信する取得要求受信手段と、前記取得要求受信手段が受信した取得要求に対し、前記共用端末に画像データの取得要求を送信し、前記共用端末から前記画面の画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段が取得した前記画面の画像データを用いて前記専用端末に送信される画面情報を更新する画面情報更新手段と、を有することを特徴とする画像管理サーバである。
【発明の効果】
【0007】
共用端末が表示している画面を、専用端末が表示することができる画像管理サーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】大画面の共用端末がディスプレイに表示する画面を専用端末が表示する手順の概略を説明する図である。
図2】本実施形態の情報共用システムの概略構成図の一例である。
図3】共用端末又は専用端末のハードウェア構成図の一例である。
図4】画像管理サーバの概略的なハードウェア構成図の一例である。
図5】共用端末及び専用端末で動作するソフトウェアのソフトウェア構成の一例を示す図である。
図6】共用端末、専用端末、及び画像管理サーバが有する機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図7】共用端末がディスプレイに表示した補助アプリIDの一例を示す図である。
図8】専用端末の電子キャンバスアプリが表示するメニューと情報表示バーの一例を示す図である。
図9】電子キャンバスの作成の概略を説明する図の一例である。
図10】画面のキャプチャの概略を説明する図の一例である。
図11】共用端末が起動時に補助アプリIDを画像管理サーバに通知する手順を示すシーケンス図の一例である。
図12】専用端末が電子キャンバスを作成する手順を示すシーケンス図の一例である。
図13】共用端末が画面をキャプチャして、専用端末が資料表示アプリの画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図14】共用端末、専用端末、及び画像管理サーバが有する機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
図15】電子キャンバスの作成の概略を説明する図の一例である。
図16】画面のキャプチャの概略を説明する図の一例である。
図17】共用端末が起動時に電子キャンバスのURLと共用端末のIPアドレスを対応付けて登録する手順を示すシーケンス図の一例である。
図18】共用端末が画面をキャプチャして、専用端末が資料表示アプリの画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図19】専用端末がプレビュー表示している場合のキャプチャを説明する図の一例である。
図20】共用端末が画面をキャプチャして、専用端末が資料表示アプリの画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
図21】専用端末が表示する画面のレイヤ構造を示した図である。
図22】専有端末の画面例を示した図である。
図23】専有端末の画面例を示した図である。
図24】専有端末の画面例を示した図である。
図25】専有端末の画面例を示した図である。
図26】専有端末の画面例を示した図である。
図27】専有端末の画面例を示した図である。
図28】専有端末の画面例を示した図である。
図29】専有端末の画面例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、情報共用システムと情報共用システムが行う情報共用方法について図面を参照しながら説明する。
【0010】
<情報共用システムの動作の概略>
まず、図1を用いて、本実施形態の情報共用システムの動作の概略について説明する。図1は、大画面の共用端末10が表示する画面を専用端末30が表示する手順の概略を説明する図である。共用端末は、複数のユーザが共同で、使用及び画面の閲覧が可能なコンピュータである。専用端末30は、ユーザがそれぞれ個別に(専用に)使用及び画面の閲覧が可能なコンピュータである。
【0011】
まず、前提として、共用端末10では資料表示アプリケーション(以下、単に「資料表示アプリ11」という)が資料の内容(画像)を表示していると共に、画面のキャプチャを行う補助アプリ13が動作している。また、専用端末30ではブラウザアプリケーション(以下、単にブラウザアプリ15という)が動作している。
【0012】
(1)まず、共用端末10は起動時等に画像管理サーバ50に接続している。専用端末30は後述する第1及び第2の実施形態の方法で画像管理サーバ50の所定のURLに接続する。このURLは専用端末30が共用端末10と画面を共用するためのURLである。
【0013】
(2)共用端末10が表示している画面を専用端末30のユーザが専用したいと考え所定のボタンを押下する。
【0014】
(3)これにより、専用端末30はキャプチャ要求(画面の取得要求の一例)を画像管理サーバ50に送信する。
【0015】
(4)画像管理サーバ50は、共用端末10が接続してきた際に取得した共用端末10のアドレス情報の1つであるIPアドレスを指定して共用端末10にキャプチャ要求を送信する。
【0016】
(5)補助アプリ13はキャプチャ要求を取得すると、資料表示アプリ11が画面に表示している画面をキャプチャする(取り込む)。
【0017】
(6)共用端末10の補助アプリ13は画面の画像データを画像管理サーバ50に送信する。
【0018】
(7)画像管理サーバ50は、ブラウザアプリ15に送信される画面情報(Webページ)に画像データを追加する処理を行う。
【0019】
(8)専用端末30のブラウザアプリ15は画像管理サーバ50から画面の画像データを含む画面情報を取得する。
【0020】
(9)これにより、専用端末30は、共用端末10が表示している画面をディスプレイに表示する。
【0021】
このように、本実施形態の情報共用システムは、画像管理サーバ50に共用端末10と専用端末30が接続することで、共用端末10が表示している画面を、専用端末30が表示することができる。
【0022】
<用語について>
表示装置とは画像を表示する装置である。ディスプレイと呼ばれる場合がある。また、表示装置はプロジェクタでもよい。
【0023】
電子キャンバスアプリはプログラムであり、電子キャンバスは電子キャンバスアプリにより実現される機能又は電子キャンバスアプリが表示する画面である。ここで、「電子キャンバス」は、平織りで織られた厚手の布ではなく、画像管理サーバ50上に作成される仮想的なキャンバスである。例えば、Canvas要素とJavaScript(登録商標)等によって、ユーザが手書き情報を書き込んだり、画像を表示したりする機能のWebアプリが電子キャンバスに相当する。ただし、電子キャンバスアプリと電子キャンバスはほぼ一体でありこれらを明確に区別しない場合がある。
【0024】
画面の取得とは画面を取り込むこと、又は、画面の画像データを生成することをいう。画面の全体を取り込んでもよいし、画面の画像データを分割したり一部を切り抜いたりして画像の一部を取ってもよい。画面を取得することを「トリミング」「キャプチャ」と称する場合がある。
【0025】
<システム構成例>
図2は、本実施形態の情報共用システムの概略構成図の一例である。情報共用システムは、ネットワークNを介して通信可能な共用端末10、専用端末30、及び、画像管理サーバ50を有する。図2では、共用端末10と専用端末30がそれぞれ1台のみ図示されているが、共用端末10と専用端末30はそれぞれ2台以上でもよい。
【0026】
共用端末10と専用端末30は、本実施形態では役割が異なるため異なる名称で説明されるが、いずれも情報処理装置でもよい。また、図1では情報を表示する共用端末10のディスプレイは、専用端末30よりも大きく描かれているが、両者のディスプレイのサイズは同じでもよいし、専用端末30のディスプレイの方が共用端末10のディスプレイよりも大きくてもよい。すなわち、情報を表示してキャプチャする側の装置が共用端末10である。
【0027】
なお、共用端末10と専用端末30はタッチパネルを備えることが好ましいが、本実施形態においてタッチパネルは必須ではない。ただし、専用端末30がタッチパネルを有する場合、共用端末10から取得した画像データにユーザが指又は電子ペンなどで手書きできるというメリットがある。ただし、手書き機能はマウスやトラックボールでも代用できる。
【0028】
共用端末10は汎用的な情報処理装置でよく、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)などであるが、これらには限られない。共用端末10は任意の資料表示アプリ11と補助アプリ13が動作する装置であればよい。また、共用端末10は手書き情報やPCから取得した画面を表示する電子黒板(又は、電子ボード、情報ボード、又は電子ホワイトボード等)でもよい。また、プロジェクタのように画像を投影する装置でもよい。また、テレビ会議端末のように各拠点の映像を表示する装置でもよいし、テレビ受像器でもよい。
【0029】
専用端末30の一例も共用端末10と同様に、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC、又はPDA等でよい。専用端末30は、ブラウザアプリが動作する装置であればよい。したがって、例えば、複合機、カーナビゲーション装置、ゲーム機、テレビ受像器等でもよい。
【0030】
画像管理サーバ50は、専用端末30に画面情報を送信するWebサーバ(又はHTTPサーバ)としての機能を有する1つ以上の情報処理装置である。なお、画面情報はWebアプリが生成するWebページとして提供される。Webアプリとは、ブラウザアプリ上で動作するスクリプト言語(たとえばJavaScript(登録商標))によるプログラムとWebサーバ側のプログラムが協調することによって動作し、ブラウザ上で使用されるソフトウェア又はその仕組みを言う。
【0031】
画像管理サーバ50は、専用端末30が電子キャンバスのように使用されるWebアプリを専用端末30に提供する。本実施形態ではこのWebアプリを電子キャンバスアプリと称する。ブラウザアプリ15が動作する専用端末30であれば電子キャンバスアプリを利用できる。
【0032】
なお、画像管理サーバ50はクラウドコンピューティングに対応していてもよい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される利用形態をいう。
【0033】
ネットワークNは、ファイヤウォールの内側にある1つ以上のLAN(Local Area Network)でもよいし、LANに加えてファイヤウォールの外側にあるインターネットを含んでもよい。この他、VPN(Virtual Private Network)や広域イーサネット(登録商標)が含まれていてもよい。ネットワークNは有線又は無線のどちらで構築されてもよく、また、有線と無線が組み合わされていてもよい。また、3G、LTE(Long Term Evolution)、4Gなどの携帯電話網により接続される場合、LANはなくてもよい。
【0034】
<ハードウェア構成例>
<<専用端末>>
図3を用いて、本実施形態の共用端末10と専用端末30のハードウェア構成を説明する。図3は、共用端末10又は専用端末30のハードウェア構成図である。図3では、共用端末10又は専用端末30が一般的な情報処理装置であるとして説明する。
【0035】
図3に示されているように、共用端末10又は専用端末30は、共用端末10又は専用端末30の全体の動作を制御するCPU101、IPL等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM103、共用端末10又は専用端末30用のプログラム等の各種データを記憶するSSD104、ネットワークNとの通信を制御するネットワークコントローラ105、及び、USBメモリ5との通信を制御する外部記憶コントローラ106を備えている。
【0036】
また、共用端末10又は専用端末30は、グラフィクスを専門に扱うGPU(Graphics Processing Unit)112、及び、GPUからの出力画像をディスプレイ3に出力するために画面表示の制御及び管理を行うディスプレイコントローラ113を備えている。
【0037】
更に、共用端末10又は専用端末30は、接触センサ115の処理を制御するセンサコントローラ114、ディスプレイ3上に電子ペン4やユーザの手等が接触したことを検知する接触センサ115を備えている。この接触センサ115は例えば静電容量の変化でユーザが触れた座標の検出を行う(タッチパネルを実現する)。接触センサ115としては、静電容量の変化を検知する方法に限られず、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。
【0038】
更に、共用端末10又は専用端末30は、CPU101、ROM102、RAM103、SSD104、ネットワークコントローラ105、外部記憶コントローラ106、キャプチャデバイス111、GPU112、センサコントローラ114、及び電子ペンコントローラ116を、電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン120を備えている。
【0039】
なお、共用端末10又は専用端末30用のプログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよいし、プログラム配信用のサーバから配信されてもよい。
【0040】
<<画像管理サーバ>>
図4は、画像管理サーバ50の概略的なハードウェア構成図の一例である。画像管理サーバ50は、CPU201と、CPU201が使用するデータの高速アクセスを可能とするメモリ202とを備える。CPU201及びメモリ202は、システム・バス203を介して、画像管理サーバ50の他のハードウェア要素、例えば、グラフィックス・ドライバ204及びネットワーク・ドライバ(NIC)205へと接続されている。
【0041】
グラフィックス・ドライバ204は、バスを介してLCD206に接続されて、CPU201による処理結果をモニタする。また、ネットワーク・ドライバ205は、トランスポート層レベル及び物理層レベルで画像管理サーバ50をネットワークNへと接続して、共用端末10と専用端末30とのセッションを確立させている。
【0042】
システム・バス203には、更にI/Oバス・ブリッジ207が接続されている。I/Oバス・ブリッジ207の下流側には、PCIなどのI/Oバス208を介して、IDE(Integrated Drive Electronics)、ATA(AT Attachment)、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)、シリアルATA、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)などにより、HDD(ハードディスクドライブ)209などの記憶装置が接続されている。HDD209は画像管理サーバ50の全体を制御するプログラム209pを記憶している。HDD209はSSD(Solid State Drive)でもよい。
【0043】
また、I/Oバス208には、USBなどのバスを介して、キーキャンバス及びマウス(ポインティング・デバイスと呼ばれる)などの入力装置210が接続され、システム管理者などのオペレータによる入力及び指令を受け付けている。
【0044】
なお、図示した画像管理サーバ50のハードウェア構成は、1つの筐体に収納されていたりひとまとまりの装置として備えられていたりする必要はなく、画像管理サーバ50が備えていることが好ましいハード的な要素を示す。また、クラウドコンピューティングに対応するため、本実施形態の画像管理サーバ50の物理的な構成は固定的でなくてもよく、負荷に応じてハード的なリソースが動的に接続又は切断されることで構成されてよい。
【0045】
<ソフトウェア構成例>
続いて、図5を用いて共用端末10と専用端末30のソフトウェア構成について説明する。図5(a)は、共用端末10で動作するソフトウェアのソフトウェア構成の一例である。共用端末10ではOS(Operating System)14が動作し、OS14上で資料表示アプリ11、及び、補助アプリ13が動作している。
【0046】
OS14は、例えば、Android(登録商標)、iOS(登録商標)、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、macOS(登録商標)等である。ただし、これらには限られない。また、共用端末10の機種によって異なってよい。
【0047】
資料表示アプリ11は、例えば会議の資料を表示するアプリである。資料表示アプリ11で表示される資料は各利用者に共用される。何を資料とするかはユーザの属性や状況によって様々であるため、資料表示アプリ11はOS14上で動作して何らかの画面を表示するアプリであればよい。例えば、会議では、プレゼンテーションアプリが資料表示アプリ11となりうる。また、インターネット上の情報を表示できるブラウザアプリ、文書を編集又は表示するワープロアプリ、表計算アプリなども資料表示アプリ11となりうる。更に、写真を表示する写真アプリ、ローカルゲームやオンラインゲームなどのゲームアプリ、ユーザが絵を描くためのペイントアプリ、及び、ファイル管理アプリなども資料表示アプリ11となりうる。なお、これらの資料表示アプリ11は一例であってこれらには限られない。
【0048】
補助アプリ13は、専用端末30が資料表示アプリ11によって生成された画面の画像データを表示するための補助的な機能を提供する。例えば、画像管理サーバ50との通信、及び、OS14のAPI(Application Interface)を呼び出して資料表示アプリ11によって生成された画面をキャプチャすること等を行う。補助アプリ13があることで、資料表示アプリ11の制約が少なくなり、ユーザは汎用的な資料表示アプリ11を使用できる。なお、資料表示アプリ11には特別な機能が必要ないため任意のアプリでよく、補助アプリ13は電子キャンバスアプリからの要求を画像管理サーバ50を介して受け付け可能な機能を有する必要がある。よって、画像管理サーバ50を介して補助アプリ13と電子キャンバスアプリ12とが連携することが可能になる。
【0049】
補助アプリ13はOS14の機能を利用して資料表示アプリ11によって生成された画面の画像データを取得するため、機種への依存が強い機能を受け持つ。したがって、補助アプリ13はネイティブアプリである。ネイティブアプリは、Webアプリに対比して使用される用語であるが、共用端末10にインストールされて実行されるアプリであって、OS14の機能を利用し、また、ハードウェア制御が可能なアプリをいう。
【0050】
本実施形態の補助アプリ13は、共用端末10の内部で動作すればよいため原則的に画面を表示しなくてよいが、後述するように補助アプリIDや電子キャンバスのURLを表示する場合がある。
【0051】
図5(b)は専用端末30で動作するソフトウェア構成の一例である。専用端末30ではOS14が動作し、OS14上で電子キャンバスアプリ12が動作している。なお、共用端末10と専用端末30のOSは同種でなくてよい。
【0052】
ブラウザアプリ15がこのブラウザアプリ15で動作するスクリプトを電子キャンバスのURLを指定してサーバ装置50から取得し、実行することで電子キャンバスアプリ12が実現される。電子キャンバスアプリ12は電子キャンバスの機能をユーザに提供するWebアプリである。上記のように、資料表示アプリ11によって生成された画面の画像データを表示する機能や手書き情報を表示する機能を有する。なお、ブラウザアプリ15が資料表示アプリ11の画面の画像データを表示する機能を有すれば、電子キャンバスアプリ12が電子キャンバスの機能を有していなくてもよい(手書き機能を有していなくてよい)。また、電子キャンバスアプリ12は単にサーバ装置50から画像データを取得して表示するだけでもよく、この場合、スクリプトは必ずしも必要とせず、ブラウザアプリ15が表示する、資料表示アプリ11の画面の画像データを含む情報をサーバ装置50から取得する機能があれば足りる。したがって、ブラウザアプリ15がスクリプトを実行しなくてもよい。また、ブラウザアプリ15と同等の機能を有するアプリでもよい。
【0053】
電子キャンバスアプリ12はブラウザアプリ上で実行されるため専用端末30の機種への依存性が少ない。電子キャンバスアプリ12はWebアプリであり、画像管理サーバ50から送信されスクリプトの実行により動作するのでインストールが不要である。一方、WebアプリはOS14の機能を利用したりハードウェアを制御したりすることは困難な場合が多い。
【0054】
〔第1の実施形態〕
本実施形態では、専用端末30から電子キャンバスを作成し、電子キャンバスに共用端末10が表示する画面の画像データを表示する例について説明する。作成された電子キャンバスは共用端末10と関連付けられていないので、専用端末30のユーザは自分が見ている共用端末10を画像管理サーバ50に知らせる必要がある。そこで、共用端末10で常駐している補助アプリ13が補助アプリIDを表示する。ユーザはこの補助アプリIDを画像管理サーバ50に送信することで、画像管理サーバ50は共用端末10を特定し、専用端末30が作成した電子キャンバスの画面情報に共用端末10が表示する画面を追加することができる。
【0055】
<機能について>
図6を用いて、電子キャンバスアプリ12、補助アプリ13、及び、画像管理サーバ50が有する機能について説明する。図6は、共用端末10、専用端末30、及び画像管理サーバ50が有する機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。資料表示アプリ11は画面を表示する機能を有すればよいため、その機能は必要に応じて説明する。
【0056】
<<電子キャンバスアプリ>>
電子キャンバスアプリ12は、表示制御部21、通信部22、ストローク生成部23、及び、操作受付部24を有する。専用端末30が有するこれら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラム及び画像管理サーバ50から送信されたスクリプトに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
【0057】
通信部22は、画像管理サーバ50と各種の情報を送受信する。例えば、通信部22は、HTML、CSS(Cascade Style Sheet)、及び、JavaScript(登録商標)で記述された画面情報を画像管理サーバ50から受信する。また、通信部22は、ユーザが手書きして入力した手書き情報を画像管理サーバ50に送信する。
【0058】
操作受付部24は、電子キャンバスアプリ12に対するユーザの各種の操作を受け付ける。例えば、操作受付部24は、メニューに表示されるボタンの押下、又は、タッチパネルに対する手書き情報を受け付ける。
【0059】
ストローク生成部23は、操作受付部24が受け付けたタッチパネルに対する手書き情報に基づいてストロークを生成する。操作受付部24が受け付ける手書き情報は、点の座標のリストなので、このまま表示しても複数の点が表示されるに過ぎない。このため、ストローク生成部23は、ユーザが指定した色、太さ、線種などで点を連結してストロークを生成する。
【0060】
表示制御部21は、通信部22が受信した画面情報を解析して表示装置(ディスプレイ3又はLCD206)にWebページを表示する。また、表示制御部21は、ストローク生成部23が生成したストロークを表示装置に表示する。
【0061】
<<補助アプリ>>
補助アプリ13は、通信部31、ID通知部32、ID表示部33、及び、画面取込部34を有する。共用端末10が有するこれら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
【0062】
また、補助アプリ13は、図3に示されているSSD104又はRAM103等に構築される記憶部35を有し、この記憶部35に補助アプリID35aを記憶している。
【0063】
通信部31は、画像管理サーバ50と各種の情報を送受信する。本実施形態では、通信部31は、補助アプリIDを画像管理サーバ50に送信したり、画面の画像データを画像管理サーバ50に送信したりする。
【0064】
ID通知部32は、例えば共用端末10の起動時やユーザからの操作に応じ、通信部31を介して補助アプリID35aを画像管理サーバ50に通知する。補助アプリID35aは、補助アプリ13を識別又は特定するための識別情報であるが、本実施形態では共用端末10を識別又は特定するための識別情報として使用される。補助アプリIDは工場の出荷時に補助アプリ13に設定されているため、原則的に固定値であるが、例外的にユーザが変更することができる。変更時にはID通知部32が通信部31を介して画像管理サーバ50に問い合わせて重複しないことが確認された場合に変更が受け付けられる。
【0065】
ID表示部33は、補助アプリIDを共用端末10のディスプレイ3の少なくとも一部に表示する。なお、ディスプレイ3の表示面を画面といい、補助アプリIDを画面に表示するといって差し支えない。ID表示部33は、例えば共用端末10の一番手前(ユーザ側)の透明なレイヤに補助アプリIDを表示する。資料表示アプリ11の邪魔にならないように、四隅のいずれかなどに好ましくは半透明で表示する。なお、常に表示しなくてもよく、定期的に表示したり、ユーザが表示のための操作を行った場合に表示したりしてもよい。
【0066】
画面取込部34は、OS14に対し画面の取り込みを要求する。これにより、資料表示アプリ11が表示する資料を少なくとも含む画像データをOS14が画面取込部34に返す。なお、本実施形態では、ディスプレイ3の全体に資料表示アプリ11が資料を表示しているものとする。資料がディスプレイ3の一部にしか表示されていない場合は、資料表示アプリ11によって生成された表示範囲に応じてディスプレイ3の全体(画面全体)の画像データから資料部分を切り取る(トリミングする)。
【0067】
<<画像管理サーバ>>
画像管理サーバ50は、第1通信部51、第2通信部52、IPアドレス管理部53、画像取得部54、及び、キャンバス画面作成部55を有する。画像管理サーバ50が有するこれら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HDD209からメモリ202に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
【0068】
第1通信部51は、共用端末10と各種の情報を送受信する。例えば、補助アプリID及び画面の画像データを共用端末10から受信したり、キャプチャ要求を共用端末10に送信したりする。
【0069】
第2通信部52は専用端末30と各種の情報を送受信する。例えば、HTML、CSS、及び、JavaScript(登録商標)で記述された画面情報を専用端末30に送信する。また、ユーザが手書きして入力した手書き情報を専用端末30から受信する。
【0070】
IPアドレス管理部53は、共用端末10のIPアドレスと補助アプリIDを対応付けてID/IPアドレス記憶部56に登録する。補助アプリIDを通知された時に共用端末10のIPアドレスを取得できるため、このIPアドレスと通知された補助アプリIDをID/IPアドレス記憶部56に登録する。
【0071】
画像取得部54は、専用端末30から第1通信部51を介して補助アプリIDを指定したキャプチャ要求に対し、IPアドレス管理部53を介してIPアドレス管理部53から補助アプリIDに対応付けられた共用端末10のIPアドレスを取得し、第1通信部51を介して共用端末10に対し画面のキャプチャ要求を送信する。また、この共用端末10から取得した資料表示アプリ11の画像データを専用端末30に送信する。
【0072】
キャンバス画面作成部55は、電子キャンバスに関する管理を行う。まず、キャンバス画面作成部55は、電子キャンバス画面の作成、及び消滅を行う。例えば、専用端末30から新しい電子キャンバスを作成する要求があると、電子キャンバスを作成する。説明を容易にするため、1つのURLが1つの電子キャンバスに対応するものとすると、キャンバス画面作成部55は、新たなURLを電子キャンバスに割り当て、電子キャンバスのための画面情報を作成することで電子キャンバスを作成する。
【0073】
また、専用端末30から電子キャンバスを削除する要求があると、キャンバス画面作成部55は電子キャンバスを削除する。
【0074】
なお、キャンバス画面作成部55は、1つの電子キャンバスごとにデータを管理する。データは電子キャンバスに表示されるデータであるため、例えば、手書き情報、テキストメモ、及び、画像データ等である。これらの内容と表示位置が電子キャンバスごとに管理されている。
【0075】
また、キャンバス画面作成部55は、管理しているデータを用いて画面情報を作成する。例えば、複数のストロークが重なっている場合、複数のストロークを1つのオブジェクトに合成する。こうすることで、拡大、縮小、回転などに対し画像の品質がよくなる。
【0076】
電子キャンバスに好適なHTML要素としてCanvas要素がある。Canvas要素は、JavaScript(登録商標)によるスクリプティングによって図形などを描画するために使用される。キャンバス画面作成部55は、手書きなどのデータが追加されるごとに画面情報を更新する。
【0077】
第2通信部52は、画面情報が更新されると電子キャンバスのURLで示されている各専用端末30(手書き情報を送信した専用端末30は除く)に更新を通知する。専用端末30は電子キャンバスのURLに画面情報を取りに行くので、ほぼリアルタイムに電子キャンバスアプリ12で表示されるデータを共用できる。
【0078】
このように1つの電子キャンバスは複数の専用端末30で共用されるので、会議、打ち合わせ、発表会などの各種の会合で利用できる。
【0079】
【表1】
【0080】
表1は、ID/IPアドレス記憶部56に記憶されている情報の一例を示す。ID/IPアドレス記憶部56には、補助アプリIDと共用端末10のIPアドレスが対応付けて登録されている。したがって、画像管理サーバ50は補助アプリIDから共用端末10のIPアドレスを特定できる。
【0081】
<補助アプリIDの表示例>
図7は、共用端末10がディスプレイ3に表示した補助アプリIDの一例を示す。図7では一例として「0123」で示された補助アプリID35aが、ディスプレイ3の左下に表示されている。専用端末30のユーザはこれを見て専用端末30に補助アプリID35aを入力できる。
【0082】
なお、補助アプリIDをバーコード(一次元コード)又はQRコード(登録商標)のような二次元コードで表示してもよい。また、補助アプリIDを画面に表示するのでなく、NFC(Near Filed Communication)、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線で共用端末10が専用端末30に送信してもよい。
【0083】
また、補助アプリIDの表示位置は、ディスプレイ3の四隅などでよい。これにより、資料表示アプリ11の文字などと補助アプリIDが重複するおそれを低減できる。また、重複してもよいように、補助アプリIDを半透明で表示するとなおよい。
【0084】
<専用端末の画面例>
図8は専用端末30の電子キャンバスアプリ12が表示するメニュー401と情報表示バー450の一例を示す図である。メニュー401は、ペンボタン402、消しゴムボタン403、画面移動ボタン404、戻るボタン405、進むボタン406、取り込みボタン407、文字メモボタン408、業務アプリ連携ボタン409、及び、設定ボタン410を有する。ここで、各ボタンについて説明する。
【0085】
ペンボタン402は、手書き情報(ストローク)を描画するためのボタンである。消しゴムボタン403は、手書き情報を消去するためのボタンである。画面移動ボタン404は、ディスプレイ3に表示しきれていない範囲(電子キャンバスアプリ12は理論的に無限の広さを持つことができる)をディスプレイ3に表示するためのボタンである。戻るボタン405は、操作内容を破棄して操作前の状態に戻すためのボタンである。進むボタン406は、操作内容を復活させて操作後の状態に戻すためのボタンである。取り込みボタン407は、資料表示アプリ11の画面の画像データを取り込むためのボタンである。文字メモボタン408は、ソフトキーキャンバスを表示させテキストを入力するためのボタンである。業務アプリ連携ボタン409は、クラウドサービス(本実施形態の画像管理サーバ50以外のクラウドサービス)を呼び出したり、補助アプリIDや電子キャンバス(会議)のURLを電子メールで送信したりするためのボタンである。設定ボタン410は、各種の設定を受け付けるためのボタンである。
【0086】
また、ユーザはメニューの取り込みボタン407を押下して、資料表示アプリ11の画面の画像データを取り込むことができる。情報表示バー450は、電子キャンバスの現在の表示範囲を座標で示したり、現在の縮小率又は拡大率を表示したりするための領域である。電子キャンバスは、画面切り替え等によりユーザの思考が中断しないように、スライド可能な広い領域を持つように作成されるため、現在の表示範囲が表示されることで自分がどの部分を見ているかを把握できる。なお、情報表示バー450で表示されている座標値は電子キャンバスの全体に対する表示範囲の左上角の座標、又は表示範囲の中央の座標等である。
【0087】
<処理の概略>
以下では、電子キャンバスの作成の概略と画面のキャプチャの概略をそれぞれ説明する。
【0088】
<<電子キャンバスの作成の概略>>
図9は、電子キャンバスの作成の概略を説明する図の一例である。
【0089】
S1:専用端末30のユーザは画像管理サーバ50のURLに専用端末30を接続させる。画像管理サーバ50のURLはユーザにとって既知である。これにより、専用端末30はトップページを表示する。
【0090】
S2:トップページには「電子キャンバスを作成しますか?」などのメッセージが表示されたボタン460が表示されるので、ユーザはこのボタン460を押下する。専用端末30の操作受付部24がボタン460の押下を受け付けると、通信部22が電子キャンバスの作成要求を画像管理サーバ50に送信する。
【0091】
S3:画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバス作成要求を受信するので、キャンバス画面作成部55が電子キャンバスを作成する。
【0092】
S4:画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバスの画面情報を専用端末30に送信する。
【0093】
S5:専用端末30の通信部22は電子キャンバスの画面情報を受信する。専用端末30がブラウザアプリ上で画面情報を実行すると電子キャンバスアプリ12が動作する。初期状態の電子キャンバスはメニュー401と情報表示バー450が表示された白い画面である。
【0094】
このように、ユーザは専用端末30を画像管理サーバ50に接続させることで、電子キャンバスを作成できる。
【0095】
<<画面のキャプチャの概略>>
図10は、画面のキャプチャの概略を説明する図の一例である。
【0096】
S11:共用端末10の画面を専用端末30に表示させたいと考えたユーザは、メニュー401の取り込みボタン407を押下する。操作受付部24は取り込みボタン407の押下を受け付ける。
【0097】
S12:取り込みボタン407の押下に対し、表示制御部21は補助アプリIDの入力欄420を例えばポップアップ表示する。ユーザは共用端末10がディスプレイ3に表示されている補助アプリIDを見て入力欄420に入力する。操作受付部24は補助アプリIDを受け付ける。補助アプリIDを入力することでユーザは共用端末10を指定できる。
【0098】
S13:専用端末30の通信部22は補助アプリIDを含むキャプチャ要求を画像管理サーバ50に送信する。このキャプチャ要求は、画像管理サーバ50が生成した画面情報に基づいて送信されている。つまり、取り込みボタン407は画像管理サーバ50のキャンバス画面作成部55が生成した。
【0099】
S14:画像管理サーバ50の第2通信部52はキャプチャ要求を受信すると、画像取得部54がIPアドレス管理部53を介して補助アプリIDに対応付けられたIPアドレスを取得する。これにより、共用端末10が特定される。
【0100】
S15:画像管理サーバ50の第1通信部51はIPアドレスで特定された共用端末10にキャプチャ要求を送信する。
【0101】
S16:共用端末10の通信部31はキャプチャ要求を受信し、画面取込部34が画面の取り込みをOS14に要求することで画面の画像データを生成する。
【0102】
S17:共用端末10の通信部31は、取り込まれた画面の画像データを画像管理サーバ50に送信する。
【0103】
S18:画像管理サーバ50の第1通信部51は画面の画像データを受信し、キャンバス画面作成部55が電子キャンバスの画面情報に画像データを追加する更新を行う。
【0104】
S19:これにより、画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバスの更新を通知する。
【0105】
S20:専用端末30の通信部22は更新の通知に対し、更新された電子キャンバスの画面情報を要求するので、共用端末10が表示している資料表示アプリ11の画面と同じ画面を、専用端末30の電子キャンバスアプリ12が表示させることができる。
【0106】
<シーケンス>
以下では、共用端末10の起動時、電子キャンバスの作成、及び、画面のキャプチャの各処理の流れをシーケンス図により説明する。
【0107】
<<共用端末の起動時>>
図11は、共用端末10が起動時に補助アプリIDを画像管理サーバ50に通知する手順を示すシーケンス図の一例である。
【0108】
S101:共用端末10を使用時、ユーザは共用端末10を起動する。例えば電源をONにする。
【0109】
S102:共用端末10ではまずOS14が起動し、OS14が起動すると自動的に補助アプリ13を起動させる。ユーザが補助アプリ13を起動してもよい。
【0110】
S103:補助アプリ13はOS14からの指示で各種の機能(サービス)を起動させる。
【0111】
S104:まず、ID表示部33は記憶部35に記憶している補助アプリID35aを取得し、画面(ディスプレイ3)に表示する。
【0112】
S105:次に、ID通知部32は通信部31を介して補助アプリIDを画像管理サーバ50に送信する。これにより、画像管理サーバ50は共用端末10のIPアドレスを取得する。
【0113】
S106:画像管理サーバ50の第1通信部51は補助アプリIDと共用端末10のIPアドレスを取得し、IPアドレス管理部53が補助アプリIDと共用端末10のIPアドレスを関連付けてID/IPアドレス記憶部56に記憶する。
【0114】
このように、共用端末10が起動すると自動的に、補助アプリ13と共用端末10のIPアドレスが画像管理サーバ50に記憶される。本実施形態では共用端末10は特定の電子キャンバスと関連付けられず、補助アプリIDを専用端末30が送信するその都度、共用端末10の画面が専用端末30に送信される。なお、共用端末10の電源OFF時には、ID通知部32は補助アプリIDと共用端末10のIPアドレスの削除を画像管理サーバ50に要求してよい。
【0115】
<<電子キャンバスの作成>>
図12は、専用端末30が電子キャンバスを作成する手順を示すシーケンス図の一例である。
【0116】
S201:専用端末30のユーザが専用端末30を操作して専用端末30に予め既知の画像管理サーバ50のURLを入力する。操作受付部24は画像管理サーバ50のURLを受け付ける。
【0117】
S202:操作受付部24が図9のボタン460の押下というユーザの操作を受け付けると、専用端末30の通信部22は電子キャンバスの作成要求を画像管理サーバ50に送信する。
【0118】
S203:画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバス作成要求を受信するので、キャンバス画面作成部55が電子キャンバス(画面情報)を作成する。
【0119】
電子キャンバスは1つ以上の専用端末30がアクセスできるように所定のURLに作成される。1つのURLが1つの電子キャンバスに対応する(電子キャンバスごとにURLが異なる)。電子キャンバスのURLの一例を以下に示す。
http://server/kaigi/k001
S204:画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバスのURLを専用端末30に送信する。
【0120】
S205:専用端末30の通信部22は電子キャンバスのURLを受信し、このURLにアクセスする(接続する)。
【0121】
S206:専用端末30の通信部22は電子キャンバスのURLにアクセスすると、画像管理サーバ50の第2通信部52はキャンバス画面作成部55が作成した電子キャンバスの画面情報を専用端末30に送信する。専用端末30の通信部22は電子キャンバスの画面情報を受信する。
【0122】
S207:専用端末30がブラウザアプリ上で画面情報の表示処理を実行すると電子キャンバスアプリ12が動作し、表示制御部21が電子キャンバスをディスプレイ3に表示する。初期状態の電子キャンバスはメニュー401と情4報表示バー450が表示された白い画面である。
【0123】
1つのURLが1つの電子キャンバスに対応するので、電子キャンバスのURLにアクセスすると、どの専用端末30からも同じ電子キャンバスを表示することができる。専用端末30から電子キャンバスに書き込みなどを行った場合、専用端末30の通信部22から第2通信部52を介してキャンバス画面作成部55に変更を通知し、キャンバス画面作成部55が画面情報を更新する。キャンバス画面作成部55は他の専用端末30へ変化があったことを通知する。あるいは、専用端末30側から定期的に電子キャンバスのURLにアクセスすることで電子キャンバスを更新する。
【0124】
<<画面のキャプチャ>>
図13は、共用端末10が画面をキャプチャして、専用端末30が資料表示アプリ11の画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。
【0125】
S401:共用端末10の画面を専用端末30に表示させたいと考えたユーザは、メニュー401の取り込みボタン407を押下する。操作受付部24は取り込みボタン407の押下を受け付ける。
【0126】
S402:取り込みボタン407の押下に対し、表示制御部21は補助アプリIDの入力欄420を例えばポップアップ表示する。
【0127】
S403:ユーザは共用端末10がディスプレイ3に表示する補助アプリID35aを見て入力欄420に入力する。操作受付部24は補助アプリIDを受け付ける。
【0128】
S404:専用端末30の通信部22は補助アプリIDを含むキャプチャ要求を画像管理サーバ50に送信する。送信先は電子キャンバスのURLである。なお、資料表示アプリ11の画面の画像データを取得するまでの間、表示制御部21が「キャプチャ中」などのメッセージを表示してもよい。
【0129】
S405:画像管理サーバ50の第2通信部52がキャプチャ要求を受信すると、キャンバス画面作成部55がIPアドレス管理部53に補助アプリIDを送出して共用端末10のIPアドレスを問い合わせる。
【0130】
S406:IPアドレス管理部53は、補助アプリIDに対応付けられたIPアドレスをID/IPアドレス記憶部56から取得する。このIPアドレスはキャンバス画面作成部55に通知される。これにより、共用端末10が特定される。
【0131】
S407:キャンバス画面作成部55は画像取得部54に共用端末10のIPアドレスと共にキャプチャ要求を送出する。
【0132】
S408:画像取得部54は、重複しないキャプチャ番号を採番して、画像管理サーバ50の第1通信部51を介してIPアドレスで特定された共用端末10にキャプチャ番号とキャプチャ要求を送出する。キャプチャ番号は、画面の画像データを返す電子キャンバスを特定するための識別情報である。このため、画像取得部54は電子キャンバスのURLとキャプチャ番号を対応付けておく。これにより、複数の電子キャンバスが作成されてもキャプチャを要求した専用端末30が接続している電子キャンバスに画面の画像データを返すことができる。
【0133】
S409:共用端末10の通信部31はキャプチャ要求を受信し、画面取込部34が画面の取り込みをOS14に要求する。これにより、画面取込部34は画面(資料表示アプリ11が表示する資料)の画像データを取得する。
【0134】
S410:画面取込部34は画面の画像データを圧縮する。これにより、画像データのサイズを小さくすることができる。なお、画像データのサイズが小さい等の場合、圧縮は行わなくてもよい。
【0135】
S411:共用端末10の通信部31は画面の画像データとキャプチャ番号を画像管理サーバ50に送信する。
【0136】
S412:画像管理サーバ50の第1通信部51は画面の画像データとキャプチャ番号を受信し、画像取得部54は画像管理サーバ50のストレージに画面の画像データを保存しておく。画像取得部54はキャプチャ番号で画面の画像データを要求した電子キャンバス(キャンバス画面作成部55)を特定し、画面の画像データをキャンバス画面作成部55に送出する。
【0137】
S413:次に、キャンバス画面作成部55は画面の画像データを電子キャンバスの画面情報に追加する更新を行う。つまり、キャンバス画面作成部55がすでに生成している画面情報を、画面の画像データを用いて更新する。キャンバス画面作成部55は、ステップS404でキャプチャ要求を受け付けた際のURL等によって特定される電子キャンバスの画面情報に対して追加する処理を行う。これにより、ステップS401の取り込みボタン407が表示されていた画面の画面情報が更新される。つまりステップS401の取り込みボタン407が表示されていた画面であって、図12のステップS205のURLに対応する画面情報が更新される。
【0138】
S414:これにより、画像管理サーバ50のキャンバス画面作成部55は、第2通信部52を介して専有端末30のブラウザアプリ15(通信部22)に対して、電子キャンバスの更新を通知する。
【0139】
S415:専用端末30の通信部22は更新の通知に対し、表示制御部21に電子キャンバスの更新を指示する。
【0140】
S416:そして、表示制御部21は通信部22を介して電子キャンバスのURLに対し、更新された電子キャンバスの画面情報を要求するので、共用端末10が表示する資料表示アプリ11の画面を表示制御部21が表示することができる。
【0141】
なお、補助アプリIDは、図13のシーケンスでは毎回、ユーザが手で入力する想定になっているが、補助アプリIDはほぼ変更がないので、事前に設定しておくことで毎回の手入力を省略してもよい。
【0142】
また、共用端末10は二つ以上の資料表示アプリ11を表示することができる。この場合、補助アプリ13も資料表示アプリ11の数だけ起動し、補助アプリIDをユーザが専用端末30に入力することで、複数の資料表示アプリ11が表示する画面のうち任意の画面を専用端末30が表示できる。
【0143】
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の情報共用システムは、画像管理サーバ50に共用端末10と専用端末30が接続することで、共用端末10が表示している画面を、専用端末30が取得することができる。また、専用端末30に特別なアプリケーションを導入する必要なく、共用端末10が表示している画面を取得することができる。ユーザは補助アプリIDを入力することで共用端末10が表示している画面を共用できる。本実施形態の情報共用システムは、ユーザが電子キャンバスを作成するので電子キャンバスと共用端末10の関連が固定されず、ユーザは補助アプリIDを入力することで任意の共用端末10の画面を電子キャンバスに表示させることができる。つまり、異なる共用端末10の画面を電子キャンバスに表示させることができるので、ユーザのメモ的に電子キャンバスを使用できる。
【0144】
<変形例>
本実施形態では、画像管理サーバ50から共用端末10にキャプチャ要求しないと画面がキャプチャされないが、共用端末10が周期的に又は画面の変化を検知して、画面をキャプチャして画面の画像データを画像管理サーバ50にアップロードしておいてもよい。この場合、画像取得部54が共用端末10のIPアドレスに対応付けて画面の画像データを保持しておき、専用端末30からの要求に対しては保持している最新の画面の画像データを送信すればよい。
【0145】
〔第2の実施形態〕
本実施形態では、共用端末10が電子キャンバスを作成する情報共用システムについて説明する。共用端末10が電子キャンバスを作成するため、共用端末10の起動時には共用端末10と電子キャンバスが関連付けられている。一方、専用端末30のユーザは共用端末10が作成した電子キャンバスを使用するためにどのURLに接続すればよいか分からない。そこで、共用端末10は作成した電子キャンバスのURLを表示する。ユーザはこのURLを専用端末30に入力することで、共用端末10が作成した電子キャンバスを指定でき、資料表示アプリ11の画面の画像データを取得可能になる。
【0146】
<機能について>
図14は、本実施形態において、共用端末10、専用端末30、及び画像管理サーバ50が有する機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。なお、図14の説明では主に図6との相違を説明する。
【0147】
<<補助アプリ>>
補助アプリ13は、通信部31、電子キャンバス作成要求部36、URL表示部37、及び、画面取込部34を有する。したがって、新たに電子キャンバス作成要求部36とURL表示部37を有する。
【0148】
電子キャンバス作成要求部36は、例えば共用端末10の起動時やユーザから操作に応じて、電子キャンバスの作成を画像管理サーバ50に要求する。これにより、電子キャンバス作成要求部36は電子キャンバスのURLを画像管理サーバ50から取得するので、電子キャンバスのURL35bを記憶部35に記憶させる。URL表示部37はこの電子キャンバスのURL35bをディスプレイ3に表示する。
【0149】
<<サーバ>>
画像管理サーバ50が有する機能は第1の実施形態と同様である。しかし、キャンバス画面作成部55の機能が異なっている。本実施形態のキャンバス画面作成部55は、共用端末10からの要求により作成した電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスを対応付けてURL/IPアドレス記憶部57に登録する。
【0150】
【表2】
【0151】
表2は、URL/IPアドレス記憶部57に記憶されている情報の一例を示す。URL/IPアドレス記憶部57には、電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスが対応付けて登録されている。したがって、画像管理サーバ50は電子キャンバスのURLから共用端末10のIPアドレスを特定できる。
【0152】
<処理の概略>
以下では、電子キャンバスの作成の概略と画面のキャプチャの概略をそれぞれ説明する。
【0153】
<<電子キャンバスの作成の概略>>
図15は、電子キャンバスの作成の概略を説明する図の一例である。
S41:ユーザは共用端末10の電源をONにする。
S42:共用端末10が起動すると、共用端末10が電子キャンバスの作成要求を画像管理サーバ50に送信する。補助アプリ13には予め画像管理サーバ50のURLが設定されている。この時、共用端末10のIPアドレスも通知される。
S43:画像管理サーバ50は電子キャンバスの作成要求を受信し、決まった作成方法で決定したURLに電子キャンバスを作成する。
S44:画像管理サーバ50は電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスを対応付けてURL/IPアドレス記憶部57に登録する。
S45:画像管理サーバ50は電子キャンバスのURLを共用端末10に送信する。
S46:共用端末10は電子キャンバスのURLを受信すると記憶部35に記憶させ、補助アプリ13がディスプレイ3に表示する。
【0154】
このようにURLが表示されることで、専用端末30のユーザが電子キャンバスにアクセスして、資料表示アプリ11の画面を専用端末30に表示できるようになる。
【0155】
<<画面のキャプチャの概略>>
図16は、画面のキャプチャの概略を説明する図の一例である。
【0156】
S50:まず、共用端末10が表示する電子キャンバスのURLをユーザが専用端末30に入力する。これにより、まず、初期状態の(あるいは他のユーザが手書きしたり画面の画像データを追加したりした)電子キャンバスを専用端末30に表示する。
【0157】
S51:次に、共用端末10の画面を専用端末30に表示させたいと考えたユーザは、メニュー401の取り込みボタン407を押下する。操作受付部24は取り込みボタン407の押下を受け付ける。電子キャンバスのURLが入力されたので、本実施形態では補助アプリIDの入力欄は表示されない。
【0158】
S53:専用端末30の通信部22は電子キャンバスのURLに対しキャプチャ要求を送信する。
【0159】
S54:画像管理サーバ50の第2通信部52はキャプチャ要求を受信すると、キャンバス画面作成部55が電子キャンバスのURLに対応付けられたIPアドレスをURL/IPアドレス記憶部57から取得する。これにより、共用端末10が特定される。
【0160】
S55:画像管理サーバ50の第1通信部51はIPアドレスで特定された共用端末10にキャプチャ要求を送信する。
【0161】
S56:共用端末10の通信部31はキャプチャ要求を受信し、画面取込部34が画面の取り込みをOS14に要求することで画面(資料表示アプリ11が表示する資料)の画像データを生成する。
【0162】
S57:共用端末10の通信部31は画面の画像データを画像管理サーバ50に送信する。
【0163】
S58:画像管理サーバ50の第1通信部51は画面の画像データを受信し、キャンバス画面作成部55が電子キャンバスの画面情報に画像データを追加する更新を行う。
【0164】
S59:これにより、画像管理サーバ50の第2通信部52は電子キャンバスの更新を通知する。
【0165】
S60:専用端末30の通信部22は更新の通知に対し、更新された電子キャンバスの画面情報を要求するので、共用端末10が表示する資料表示アプリ11の画面を電子キャンバスアプリ12が表示することができる。
【0166】
<シーケンス>
以下では、共用端末10の起動時、及び、画面のキャプチャの各処理の流れをシーケンス図により説明する。
【0167】
<<共用端末の起動時>>
図17は、共用端末10が起動時に電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスを対応付けて登録する手順を示すシーケンス図の一例である。
【0168】
S501:共用端末10を使用する際、ユーザは共用端末10を起動する。例えば電源をONにする。
【0169】
S502:共用端末10ではまずOS14が起動し、OS14が起動すると自動的に補助アプリ13を起動させる。ユーザが補助アプリ13を起動してもよい。
【0170】
S503:補助アプリ13はOS14からの指示で各種の機能(サービス)を起動させる。
【0171】
S504:まず、電子キャンバス作成要求部36は共用端末10のIPアドレスと共に電子キャンバスの作成を画像管理サーバ50に要求する。
【0172】
S505:画像管理サーバ50の第1通信部51は電子キャンバスの作成要求を受信し、キャンバス画面作成部55が新規の電子キャンバスをURLに対応付けて作成する。このURLは過去に作成したURLと重複しないことが好ましい。一方で、電子キャンバスは広いので同じURLでもかまわない。
【0173】
S506:キャンバス画面作成部55は電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスを対応付けてURL/IPアドレス記憶部57に登録する。
【0174】
S507:画像管理サーバ50の第1通信部51は電子キャンバスのURLを共用端末10の補助アプリ13に送信する。
【0175】
S508:共用端末10の通信部31は電子キャンバスのURLを受信し、電子キャンバス作成要求部36が記憶部35に電子キャンバスのURL35bを記憶させる。これにより、URL表示部37が電子キャンバスのURL35bをディスプレイ3に表示させる。
【0176】
このように、共用端末10が起動すると自動的に、共用端末10が電子キャンバスを作って、電子キャンバスのURLを表示する。したがって、ユーザはこのURLを入力することで電子キャンバスに接続できる。本実施形態では、共用端末10が起動すると電子キャンバスのURLと共用端末10が関連付けられるため、このURLが分かれば共用端末10の画面を専用端末30が共用できる。なお、共用端末10の電源OFF時には、電子キャンバス作成部は電子キャンバスのURLと共用端末10のIPアドレスの削除を画像管理サーバ50に要求してよい。
【0177】
<<画面のキャプチャ>>
図18は、共用端末10が画面をキャプチャして、専用端末30が資料表示アプリ11の画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。なお図18の説明では主に図13との相違を説明する。
【0178】
S601:共用端末10が作成した電子キャンバスを使用して共用端末10の画面を専用端末30に表示させたいと考えたユーザは、共用端末10が表示する電子キャンバスのURL35bを専用端末30に入力する。
【0179】
S602:専用端末30の通信部22は電子キャンバスのURL35bに対し接続する。これにより、電子キャンバスの画面情報が専用端末30に送信され、専用端末30が画面情報を実行することで電子キャンバスアプリ12が動作する。
【0180】
S603:次に、ユーザは共用端末10の画面を電子キャンバスアプリ12に表示するため、メニュー401の取り込みボタン407を押下する。操作受付部24は取り込みボタン407の押下を受け付ける。
【0181】
S604:専用端末30の通信部22は電子キャンバスのURLを指定してキャプチャ要求を画像管理サーバ50に送信する。なお、資料表示アプリ11の画面の画像データを取得するまでの間、表示制御部21が「キャプチャ中」などのメッセージを表示してもよい。
【0182】
S605:画像管理サーバ50の第2通信部52がキャプチャ要求を受信すると、キャンバス画面作成部55が電子キャンバスのURLに対応付けられた共用端末10のIPアドレスをURL/IPアドレス記憶部57から取得する。
【0183】
S607:キャンバス画面作成部55は画像取得部54に共用端末10のIPアドレスと共にキャプチャ要求を送出する。以降の処理は、図13のステップS408~S416と同様でよい。
【0184】
このように共用端末10が電子キャンバスを作成した場合、資料表示アプリ11の画面を取得するためには電子キャンバスを特定する必要があるが、共用端末10が電子キャンバスのURLを表示するので、専用端末30は電子キャンバスにアクセスできる。
【0185】
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の情報共用システムは、画像管理サーバ50に共用端末10と専用端末30が接続することで、共用端末10が表示している画面を、専用端末30が取得することができる。ユーザは電子キャンバスのURLを入力することで共用端末10が表示している画面を共用できる。本実施形態の情報共用システムは、共用端末10が電子キャンバスを作成するので電子キャンバスと共用端末10の関係が固定され、共用端末10の画面を専用端末30に表示しようとするユーザは同じ電子キャンバスを使用する。したがって、各ユーザが同じ電子キャンバスに情報を書き込むことができる。多くのユーザが大画面の共用端末10を見て議論した内容を電子キャンバスに書き込み、それを共用するような使用方法が可能になる。
【0186】
なお、本実施形態においても、共用端末10は定期的又は画面の変化を検知して、予め画面の画像データを画像管理サーバ50にアップロードしておいてよい。
【0187】
〔第3の実施形態〕
第1,第2の実施形態のいずれにおいても、共用端末10の画面のプレビューを専用端末30が常に表示することができる。そして、ユーザが取り込みボタン407を押下すると、プレビューされている画面の画像データを、専用端末30が電子キャンバスにコピーして表示する。
【0188】
図19は、専用端末30がプレビュー表示している場合のキャプチャを説明する図の一例である。第1又は第2の実施形態のいずれかの画面のキャプチャの手順により、専用端末30には、常に画面の画像データのプレビュー430が表示されている。処理の概略を説明する。
(1)まず、プレビュー430の表示の段階では、専用端末30はキャプチャ要求しなくてもよい。しかし、第1の実施形態の方法では、専用端末30は少なくとも1回は補助アプリIDを画像管理サーバ50に送信しておく。第2の実施形態の方法では、専用端末30が電子キャンバスのURLに接続している。
(2)画像管理サーバ50は定期的にキャプチャ要求を共用端末10に送信する。定期的なキャプチャ要求がなくても、共用端末10が定期的又は画面の変化を検出してキャプチャした画面の画像データをアップロードしてもよい。
(3)共用端末10は、画面の画像データを画像管理サーバ50にアップロードする。
(4)画像管理サーバ50は電子キャンバスの画面情報のうち、専用端末30のプレビュー欄431に表示されるプレビュー430(共用端末10の画面の画像データ)を最新のものに更新する。
(5)専用端末30は定期的に電子キャンバスのURLに対し画面情報を要求することで、共用端末10の画面のプレビュー430を専用端末30が常に表示することができる。
【0189】
この場合、電子キャンバスの画面は、例えばプレビュー欄431と手書き欄432に分かれており、ユーザが取り込みボタン407を押下すると、プレビュー欄431の画像データがコピーされ手書き欄432に表示される。専用端末30は画像管理サーバ50にコピーした画像データを送信するので、画像管理サーバ50側の画面情報も更新される。
【0190】
図20は、共用端末10が画面をキャプチャして、専用端末30が資料表示アプリ11の画面の画像データを表示する手順を示すシーケンス図の一例である。なお、図20の説明では図13との相違を説明する。
【0191】
S401-2:共用端末10の画面を専用端末30にプレビューで表示させたいと考えたユーザは、例えばメニュー401に表示されプレビューボタンを押下する。操作受付部24はプレビューボタンの押下を受け付ける。なお、プレビューを表示する操作なしに、電子キャンバスアプリがプレビューの表示を開始してもよい。
【0192】
ステップS402~S407の処理は図13と同様でよい。また、画像管理サーバ50はステップS408~S413の処理を定期的に繰り返す。負荷を監視して負荷が少ない時に行ってもよいし、不定期に行ってもよい。なお、ステップS413では、キャンバス画面作成部55は画面情報のうちプレビュー欄431を最新の画面の画像データに更新する。ステップS414以降は図13と同様でよい。
【0193】
したがって、シーケンス図は第1の実施形態とほぼ同様でよい。また、図20では、第1の実施形態のシーケンス図を例にしたが、第2の実施形態のシーケンス図を用いてもほぼ同様に処理できる。このような方法であれば、画面の画像データが表示されるまでのユーザの待ち時間を短縮できる。
【0194】
なお、ユーザが実際に取り込みボタン407を押下した際に、プレビュー欄431の画像データをコピーするのでなく、改めて図13又は図18のシーケンス図の処理を実行し、専用端末30が画像データを取得してもよい。プレビュー430は圧縮などにより画質が劣化している場合があるので、専用端末30が改めて画像データを取得することで、電子キャンバスが表示する画像データの画質低下を抑制できる。
【0195】
<まとめ>
本実施形態によれば、ユーザが取り込みボタンを押下しなくても、専用端末30が共用端末10の画面のプレビューを表示できるので、ユーザは専用端末30で見てから取り込むどうかの判断できる。
【0196】
〔第4の実施形態〕
続いて、図21乃至図29を用いて、専用端末30が表示する画面の変形例について説明する。図21は、専用端末が表示する画面のレイヤ構造を示した図である。図22乃至図29は、専有端末の画面例を示した図である。
【0197】
図21に示されているように、専用端末30は、4つの層からなる画面を表示する。まず、最下層は、地面層(電子キャンバスレイヤ又はSVG(Scalable Vector Graphics)描画レイヤ)である。この1つ上位層は、View Port層(ツールパレットレイヤ)である。この1つ上位層は、画面共有層(動画ストリーミングレイヤ)である。この1つ上位層は、ブラウザのモーダルダイアログ層である。なお、以下の表示の処理は表示制御部21が行い、マウスや電子ペン等の操作の受け付けは操作受付部24が行う。
【0198】
図22に示されているように、専用端末30の表示制御部21はディスプレイ3に、地面領域500を表示する。地面領域500上には、View Port領域510、画面共有領域520、及び変倍指定領域530が含まれている。
【0199】
View Port領域510には、画面移動ボタン404と同様の機能を有する画面移動ボタン511、ペンボタン402と同様の機能を有するペンボタン513等が含まれている。
【0200】
画面共有領域520には、画面共有された情報を表示するための共有領域521、取り込みボタン407と同様の機能を有する取り込みボタン522、画面の画像データの受信又は送信の切り替えを行う送受信切替ボタン523、通常サイズの画面共有領域520を縮小するための縮小ボタン524、及び、画面共有領域520を拡大するための拡大ボタン525が含まれている。
【0201】
変倍指定領域530は、地面領域500のサイズを変更するためのスライドバーが表示された領域である。
【0202】
図22では、地面領域500内の右下の共有領域521に、共有端末10で表示中の画面の画像「A」が表示されている。即ち、画像「A」の画像データは、共有端末10と専有端末30とで画面共有されている。この状態で、ユーザがマウス等でカーソルc1により取り込みボタン522を押下すると、図23に示されているように、地面領域500内の左中央部に、画像「A」が含まれるキャプチャ画像表示領域501aと、この右横に文字入力可能な文字入力領域501bが同時に表示される。また、文字入力領域501bには最初からキャレットc2が表示されており、ユーザがすぐにコメントを入力することが出来る状態になっている。なお、カーソルc1は、ユーザが続いてすぐにキャプチャし易いように、取り込みボタン522上に位置している。
【0203】
図23のように、共有領域521に画像「B」が表示されている状態で、ユーザが引き続き取り込みボタン522を押下すると、図24に示されているように、地面領域500の左側中央部に、画像「B」が含まれるキャプチャ画像表示領域502aと、この右横に文字入力可能な文字入力領域502bが同時に表示される。この場合、キャプチャ画像表示領域502aが地面領域500の左側中央部に表示されるように、1つ前にキャプチャされた画像は、地面領域500内の左側の上部に移動する。この場合も、文字入力領域502bには最初からキャレットc2が表示され、カーソルc1は、取り込みボタン522上に位置している。
【0204】
図24のように、共有領域521に画像「C」が表示されている状態で、ユーザが引き続きカーソルc1で画面移動ボタン511を押下すると、画面移動モードに切り替わり、図25に示されているように、地面領域500をスライドさせるためのスライドアイコンs1が表示される。ここで、ユーザは、カーソルc1でスライドアイコンs1を移動させると、この移動に合わせて地面領域500内の全体画像が移動される。図25では、図24に比べて右側に全体画像が移動された場合が示されている。なお、画面共有領域520の位置は変わらない。
【0205】
図25のように、共有領域521に画像「C」が表示されている状態で、ユーザが引き続きカーソルc1で拡大ボタン525を押下すると、図26に示されているように、地面領域500のほぼ全領域に渡って拡大された共有領域521bが表示される。この場合、拡大ボタン525の表示濃度が薄くなり、ボタンが無効化され、これ以上拡大できない状態を示す。なお、この状態で、ユーザがカーソルc1で取り込みボタン522を押下すると、共有領域521bの下位階層に隠れている地面領域500内で、画像「C」のキャプチャ画像表示領域と、この右横に文字入力領域が追加されている。また、拡大ボタン525の一度の押下で、
地面領域500のほぼ全領域に渡った共有領域521bが表示されずに、拡大ボタン525の押下の度に、数回に分けて徐々に共有領域521bのサイズに近づけるようにしてもよい。
【0206】
<変形例1>
図24の状態から、ユーザはカーソルc1で各キャプチャ画像表示領域及び各文字入力領域を独立して移動させることができてもよい。図27では、キャプチャ画像表示領域502aを右側に移動させた後、文字入力領域502bを左側に移動させている途中の状態が示されている。
【0207】
<変形例2>
図28に示されているように、最新のキャプチャ画像表示領域502A及び文字入力領域502Bが、他のキャプチャ画像表示領域501a及び文字入力領域502aに比べて、大きいサイズで表示されるようにしてもよい。この場合、共有領域521は、キャプチャ画像表示領域502A及び文字入力領域502Aよりも上位層(前面)に表示される。
【0208】
また、図29に示されているように、ユーザがカーソルc1で縮小ボタン524を押下すると、図29に示されているように、共有領域521を表示しないようにしてもよい。この場合、縮小ボタン524の表示濃度が薄くなり、ボタンが無効化され、これ以上縮小できない状態を示す。
【0209】
<まとめ>
本実施形態によれば、ユーザが画面共有されている画面をキャプチャすると、キャプチャされた画面の画像とコメントをすぐに入力できるように文字入力領域も表示される。これにより、ユーザは迅速にコメントを入力することができるという効果を奏する。
【0210】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0211】
例えば、本実施形態ではHTML5のCanvas要素を使用して説明したが、WebGL、SVG(Scalable Vector Graphics)、FLASH(登録商標)等をしようしてもよい。
【0212】
また、電子キャンバスアプリ12はWebアプリとして提供される他、ブラウザアプリを必要としないアプリケーションとして提供されてもよい。
【0213】
また、専用端末30のユーザは共用端末10と同じ空間に存在することが好適であるが、専用端末30のユーザは共用端末10と同じ空間に存在している必要はない。補助アプリID又は電子キャンバスのURLは電子メールなどで社外のユーザに通知され、社外のユーザも画面を共用できる。
【0214】
また、図6などの構成例は、共用端末10、専用端末30及び画像管理サーバ50による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。共用端末10、専用端末30及び画像管理サーバ50の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0215】
なお、第2通信部は取得要求受信手段の一例であり、画像取得部54は画像取得手段の一例であり、キャンバス画面作成部55は画面情報更新手段の一例であり、通信部22は受信手段の一例であり、表示制御部21は表示制御手段の一例であり、ID/IPアドレス記憶部56は第一の対応情報記憶手段の一例であり、URL/IPアドレス記憶部57は第二の対応情報記憶手段の一例であり、IPアドレス管理部53はアドレス情報取得手段の一例であり、資料表示アプリ11は第一のアプリケーションの一例であり、補助アプリ13は第二のアプリケーションの一例である。
【符号の説明】
【0216】
3 ディスプレイ
10 共用端末
11 資料表示アプリ
12 電子キャンバスアプリ
13 補助アプリ
15 ブラウザアプリ
30 専用端末
50 画像管理サーバ
情報共用システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0217】
【文献】特開2014‐199657号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29