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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 69/00 20060101AFI20220928BHJP
   A01D 67/00 20060101ALI20220928BHJP
   A01D 41/02 20060101ALI20220928BHJP
   B60K 20/02 20060101ALI20220928BHJP
   B60K 20/00 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
A01D69/00 303A
A01D67/00 G
A01D41/02 D
B60K20/02 D
B60K20/00 F
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021073885
(22)【出願日】2021-04-26
【審査請求日】2021-06-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋
(72)【発明者】
【氏名】五島 一実
(72)【発明者】
【氏名】奥村 和哉
(72)【発明者】
【氏名】板山 真
【審査官】川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】特許第6432855(JP,B1)
【文献】特開2007-290602(JP,A)
【文献】特開平08-300967(JP,A)
【文献】特開2007-076459(JP,A)
【文献】特開平06-040265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/00 -41/127
A01D 41/133-41/16
A01D 47/00
A01D 67/00 -69/12
B60K 20/00 -20/08
G05G 1/00 -25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン回転により駆動する走行装置(2)と、刈取装置(4)と脱穀装置(3)とを夫々設け、これらを操作する操縦部(6)を設け、該操縦部(6)の座席(10)の前側には前側操作部(12)を、座席(10)の側部には側部操作部(11)を、夫々設け、前記側部操作部(11)には、機体走行速度の変速操作を行う主変速レバー(15)を設け、主変速レバー(15)は操縦部(6)に設けたレール部材(23)により操縦部(6)のパネル板(20)に対して前後方向に移動する構成とし、レール部材(23)には主変速レバー(15)の前後移動位置を検出する検出装置(21)を設け、主変速レバー(15)には前記レール部材(23)を左右側から挟持して主変速レバー(15)の移動を案内するガイドプレート(29)を設けたコンバイン。
【請求項2】
前記レール部材(23)は、主変速レバー(15)を側面視において機体前後方向に直線状に移動する構成とした請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記レール部材(23)は、主変速レバー(15)を前後方向にスライド移動する構成とした請求項1記載のコンバイン。
【請求項4】
主変速レバー(15)の軸部(26)を縦板状の固定プレート(28)に固定状態に取付け、固定プレート(28)には左右一対のガイドプレート(29)の上側部分をボルト(30)により取付け、ガイドプレート(29)の下側部分はパネル板(20)の下方に設けたレール部材(23)の移動溝32にボルト(30)を挿通して取付けた請求項1~請求項3の何れかに記載のコンバイン。
【請求項5】
レール部材(23)には、検出装置(21)が回転量を検出する回転軸(37)を設け、回転軸(37)と主変速レバー(15)側とを操作伝達機構(38)により連結し、操作伝達機構(38)は主変速レバー(15)の前後直線移動を回転移動に変換して回転軸(37)に伝達する構成とした請求項1~請求項4の何れかに記載のコンバイン。
【請求項6】
操作伝達機構(38)は回転軸(37)に設けたアーム(39)と主変速レバー(15)側のガイドプレート(29)とを連結機構(40)により連結して構成した請求項5記載のコンバイン。
【請求項7】
連結機構(40)は、アーム(39)側とガイドプレート(29)側の何れか一方に係合ピン(41)を設け、何れか他方に移動溝(42)を設けて構成した請求項6記載のコンバイン。
【請求項8】
前記レール部材(23)の下部に設けた取付軸45を操縦部(6)の固定部に取付けたベースプレート(46)に取付け、レール部材(23)と主変速レバー(15)とを一体状に左右方向に移動操作可能に構成した請求項1~請求項7の何れかに記載のコンバイン。
【請求項9】
レール部材(23)には、主変速レバー(15)の左右移動を規制する傾倒規制機構(49)を設けた請求項1~請求項8の何れかに記載のコンバイン。
【請求項10】
前記主変速レバー(15)側には、主変速レバー(15)と共に前後移動するスライド部材(41A)を設け、スライド部材(41A)の前後位置を検出装置(21)により検出する構成とした請求項1記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、操縦部に、前後方向に操作すると、機体走行速度を変速する主変速レバーを設けた構成は、公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許6432855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例は、主変速レバーのレバー部を左右方向の横軸により前後方向に円弧移動させる構成のため、主変速レバーのレバー部と回動中までの距離を長くする必要があり、主変速レバーの構成が操縦部下方まで延在し、操向レバーの操作機構そのものの上下幅を小さくするには限界があり、設置スペースが大きくなるという課題がある。
本発明では、主変速レバーの操作機構の構成を工夫し、良好な操作性を確保しつつ、操作機構の設置スペースを小さくしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、エンジン回転により駆動する走行装置2と、刈取装置4と脱穀装置3とを夫々設け、これらを操作する操縦部6を設け、該操縦部6の座席10の前側には前側操作部12を、座席10の側部には側部操作部11を、夫々設け、前記側部操作部11には、機体走行速度の変速操作を行う主変速レバー15を設け、主変速レバー15は操縦部6に設けたレール部材23により操縦部6のパネル板20に対して前後方向に移動する構成とし、レール部材23には主変速レバー15の前後移動位置を検出する検出装置21を設け、主変速レバー15には前記レール部材23を左右側から挟持して主変速レバー15の移動を案内するガイドプレート29を設けたコンバインとしたものである。
請求項2の発明は、前記レール部材23は、主変速レバー15を側面視において機体前後方向に直線状に移動する構成としたコンバインとしたものである。
請求項3の発明は、前記レール部材23は、主変速レバー15を前後方向にスライド移動する構成としたコンバインとしたものである。
請求項の発明は、主変速レバー15の軸部26を縦板状の固定プレート28に固定状態に取付け、固定プレート28には左右一対のガイドプレート29の上側部分をボルト30により取付け、ガイドプレート29の下側部分はパネル板20の下方に設けたレール部材23の移動溝32にボルト30を挿通して取付けたコンバインとしたものである。
請求項の発明は、レール部材23には、検出装置21が回転量を検出する回転軸37を設け、回転軸37と主変速レバー15側とを操作伝達機構38により連結し、操作伝達機構38は主変速レバー15の前後直線移動を回転移動に変換して回転軸37に伝達する構成としたコンバインとしたものである。
請求項の発明は、操作伝達機構38は回転軸37に設けたアーム39と主変速レバー15側のガイドプレート29とを連結機構40により連結して構成したコンバインとしたものである。
請求項の発明は、連結機構40は、アーム39側とガイドプレート29側の何れか一方に係合ピン41を設け、何れか他方に移動溝42を設けて構成したコンバインとしたものである。
請求項の発明は、前記レール部材23の下部に設けた取付軸45を操縦部6の固定部に取付けたベースプレート46に取付け、レール部材23と主変速レバー15とを一体状に左右方向に移動操作可能に構成したコンバインとしたものである。
請求項の発明は、レール部材23には、主変速レバー15の左右移動を規制する傾倒規制機構49を設けたコンバインとしたものである。
請求項10の発明は、前記主変速レバー15側には、主変速レバー15と共に前後移動するスライド部材41Aを設け、スライド部材41Aの前後位置を検出装置21により検出する構成としたコンバインとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、主変速レバー15は操縦部6のパネル板20に対して側面視において前後方向に直線状に移動し、これを検出装置21が検出するので、従来の円弧回動させる主変速レバー15の構成に比し、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにでき、主変速レバー15にはレール部材23を左右側から挟持して主変速レバー15の移動を案内するガイドプレート29を設けているので、主変速レバー15を円滑かつ確実に移動させることができ、また、主変速レバー15とレール部材23をガイドプレート29によって挟持することで、従来より構成部品数を削減し、レバー下部のコンパクト化と構成簡素化、コスト削減を可能にする。
請求項2の発明では、前記レール部材23は、主変速レバー15を側面視において機体前後方向に直線状に移動する構成としているので、従来の円弧回動させる主変速レバー15の構成に比し、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにできる。
請求項3の発明では、レール部材23は、主変速レバー15を前後方向にスライド移動する構成としているので、従来の円弧回動させる主変速レバー15の構成に比し、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにできる。
請求項の発明では、主変速レバー15の軸部26を横板状の取付プレート27に着脱自在に取付け、取付プレート27の下面に縦板状の固定プレート28を固定状態に取付け、固定プレート28には左右一対のガイドプレート29の上側部分をボルト30により取付け、ガイドプレート29の下側部分はパネル板20の下方に設けたレール部材23の移動溝移動溝32にボルト30を挿通して取付けているので、主変速レバー15とレール部材23との取付けを容易にできる。
請求項の発明では、レール部材23には、検出装置21が回転量を検出する回転軸37を設け、回転軸37と主変速レバー15側とを操作伝達機構38により連結し、操作伝達機構38は主変速レバー15の前後直線移動を回転移動に変換して回転軸37に伝達する構成としているので、主変速レバー15の操作機構の上下幅のコンパクト化を容易に実現できる。
請求項の発明では、操作伝達機構38は回転軸37に設けたアーム39と主変速レバー15側のガイドプレート29とを連結機構40により連結しているので、主変速レバー15の操作機構の上下幅のコンパクト化を容易に実現できる。
請求項の発明では、連結機構40は、アーム39側とガイドプレート29側の何れか一方に係合ピン41を設け、何れか他方に移動溝42を設けて構成しているので、上下に長い移動溝42と移動溝42内を移動する係合ピン41とにより、主変速レバー15の前後直線移動を回転移動に変換でき、しかも、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにできる。
請求項の発明では、前記レール部材23の下部に設けた取付軸45を操縦部6の固定部に取付けたベースプレート46に取付け、レール部材23と主変速レバー15とを一体状に左右方向に移動操作可能に構成しているので、主変速レバー15の前後直線移動を回転移動に変換して刈取装置4の上下操作を実現しつつ、レール部材23と主変速レバー15とを一体状に左右に傾倒操作を可能にでき、刈取上下操作機構と機体走行方向の変更操作機構との全体の操作機構の上下幅をコンパクトにできる。
請求項の発明では、レール部材23には主変速レバー15の左右移動を規制する傾倒規制機構49を設けているので、主変速レバー15の左右傾倒操作の際に、主変速レバー15がパネル板20のレバー移動溝17に当接することを防ぎ、操作フィーリングを向上させられ、また、主変速レバー15及びパネル板20の劣化や損傷を防止する。
請求項10の発明では、 前記主変速レバー15側には、主変速レバー15と共に前後移動するスライド部材41Aを設け、スライド部材41Aの前後位置を検出装置21により検出する構成としているので、検出装置21をスライド式ポテンショメーターにより構成でき、従来の円弧回動させる主変速レバー15の構成に比し、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにでき、しかも、主変速レバー15の構成に汎用性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】コンバインの側面図。
図2】コンバインの平面図。
図3】主変速レバーの斜視図。
図4】主変速レバーにシール部材を取付けた状態の斜視図。
図5】主変速レバーの側面図。
図6】主変速レバーと取付プレートと固定プレートとガイドプレートの斜視図。
図7】主変速レバーの正面図。
図8】同背面図。
図9】同一部縦断正面図。
図10】傾倒規制機構の背面図。
図11】シール支持プレート部分の一部斜視図。
図12】主変速レバー機構の他の実施形態の正面図。
図13】主変速レバー機構の他の実施形態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図により説明すると、1は機体フレーム、2は機体フレーム1の下方の走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取装置、5は穀粒を貯留するグレンタンク、6は機体を操縦する操縦部である。
操縦部6は、作業者が着座する座席10を設け、座席10の座席10の側方には側部操作パネル11を設け、座席10の前側に前側操作パネル12を設ける。
前側操作パネル12には、その右側に操向レバー13を設け、操向レバー13の左側に表示モニタ14を設けている。操向レバー13は前後方向に操作すると、刈取装置4を上下させ、左右方向に操作すると、走行方向の変更操作を行える構成としている。
【0009】
側部操作パネル11には、主変速レバー(HSTレバー)15と副変速レバー16等を設ける。
17は側部操作パネル11のパネル板20に設けた主変速レバー15が移動するレバー移動溝であり、レバー移動溝17は前進側溝18と後進側溝19とにより形成する。
変速レバー主変速レバー15は、前進側溝18と後進側溝19の中間の中立位置では、油圧式無段変速装置(図示省略)の出力回転を停止させ、走行停止させる。
油圧式無段変速装置は、エンジン(図示省略)の出力回転を正転又は逆転方向への切替えと、エンジンの出力回転数の増減を行う。
【0010】
主変速レバー15をレバー移動溝17の前進側溝18に前側操作すると、油圧式無段変速装置の出力回転を正転方向に増速させて、走行装置2を前進駆動させ、主変速レバー15をレバー移動溝17の後進側溝19に後側操作すると、油圧式無段変速装置の出力回転を逆転方向に増速させて、走行装置2を後進駆動し、機体を後進させる。
主変速レバー15の前後の操作位置は、側部操作パネル11のパネル板20の下方に設けた位置検出装置(ポテンショメーター)21により検出し、検出装置21の主変速レバー15の位置検出情報(信号)に基づいて走行装置2の走行速度を変速する。
【0011】
従来の主変速レバー15は下方に設けた回動支点を中心に前後に円弧回動させ、この回動量により油圧式無段変速装置を操作する構成のため、主変速レバー15の操作量(移動量)を確保するために主変速レバー15の操作部分と回動中心との距離(上下の長さ)を長くする必要があり、その分、主変速レバー15および主変速レバー15の取付機構の設置スペースが上下に広くなっていた。
本発明は、側部操作パネル11のパネル板20の下方に前後方向に長いレール部材23を設け、レール部材23に沿って主変速レバー15がスライドして前後移動する構成とし、レール部材23の下方に主変速レバー15の前後移動位置を検出する検出装置21を設ける。
【0012】
すなわち、主変速レバー15は側部操作パネル11に対して側面視において直線状にスライドしながら前後移動し、主変速レバー15の前後位置を検出装置21により検出し、検出装置21の主変速レバー15の位置検出情報(信号)に基づいて油圧式無段変速装置に出力して走行速度を変速操作する。
そのため、スライドにより前後移動した主変速レバー15の前後位置を検出装置21により検出するので、主変速レバー15を回動支点中心に円弧移動させる従来例に比し、主変速レバー15の操作量を前後方向に従前通り充分確保しつつ、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにできる。
【0013】
換言すると、主変速レバー15は、円弧回動させずに、操縦部6に設けたレール部材23に沿ってスライド前後移動させるので、レール部材23と検出装置21の上下方向の厚みだけで、主変速レバー15の移動機構と検出機構の上下幅を小さくする。
主変速レバー15および検出装置21の構成は任意であるが、一例を示すと、主変速レバー15はレバー部25の下部に軸部26を設け、軸部26には縦板状の固定プレート28を固定状態に取付ける。
固定プレート28には左右一対のガイドプレート29の上側部分をボルト30により取付ける。ガイドプレート29の下側部分はパネル板20の下方に設けた前記レール部材23の移動溝(移動孔)32にボルト30を挿通して取付ける。
【0014】
そのため、主変速レバー15は、固定側のレール部材23に対して固定プレート28とガイドプレート29と共に一体状に前後移動する構成となり、固定プレート28とガイドプレート29の高さを主変速レバー15が円滑に前後移動するように案内できるだけの上下幅があればよく、コンパクトに構成できる。
前記移動溝32は上側のボルト30が移動する上側溝34と下側のボルト30が移動する下側溝35とを形成する。
レール部材23には回転軸37を設け、検出装置21は回転軸37の回転量を検出して主変速レバー15の操作位置を検出する構成とし、回転軸37と主変速レバー15側とを操作伝達機構38により連結し、操作伝達機構38は主変速レバー15の前後移動を回転移動に変換して回転軸37に伝達する構成としている。
【0015】
実施形態では、検出装置21は、操作伝達機構38により回転軸37に伝達された回転量に変換して検出する所謂「ロータリーポテンショメータ」により構成している。
そのため、主変速レバー15の操作機構と検出装置21との上下幅のコンパクト化を容易に実現できる。
回転軸37と主変速レバー15側とを連結する操作伝達機構38の構成は任意であるが、一例を示すと、レール部材23は機体側面視T型形状に形成し、レール部材23の下部には前記回転軸回転軸37を回転自在に設け、回転軸37に操作検知アーム39の下部を取付け、アーム39の上部とレバー部25側とを連結機構40により連結する。
そのため、主変速レバー15が前後に移動すると、連結機構40を介してアーム39を回動させ、アーム39の回動による回転軸37の回転量を検出装置21により検出する。
【0016】
このように、操作伝達機構38はアーム39と連結機構40により構成している。
そのため、主変速レバー15と検出装置21とは操作伝達機構38により関連付けられて、主変速レバー15の操作位置を検出装置21により検出でき、しかも、操作伝達機構38を設ける上下スペースを小さくできる。
連結機構40の構成は任意であるが、一例を示すと、アーム39側とガイドプレート29側の何れか一方に係合ピン41を設け、何れか他方に移動溝(移動孔)42を設けて構成する。
そのため、上下に長い移動溝42と移動溝42内を移動する係合ピン41とにより、主変速レバー15の前後直線移動を回転移動に変換でき、しかも、主変速レバー15の操作量を充分に確保しつつ、主変速レバー15の操作機構の上下幅を小さくでき、主変速レバー15の特に上下方向の設置スペースをコンパクトにできる。
【0017】
実施形態では、連結機構40は、アーム39の上部に移動溝42を設け、移動溝42にガイドプレート29に固定の係合ピン41を係合させる。
そのため、係合ピン41が主変速レバー15の前後操作により前後移動すると、アーム39の移動溝42の内周面に当接して前方または後方に押して、アーム39を回転軸37中心に回動させ、これにより、主変速レバー15の操作を回転軸37に伝達して検出装置21が主変速レバー15の操作量を検出する。
43は制御部に検出装置21を接続するカプラーである。
レール部材23は、前記回転軸37および検出装置21を設けた部分よりも下方部分に前後方向の取付軸45を固定状態に設け、取付軸45は機体側の固定部分に取付けたベースプレート46に回転のみ自在に設ける。
【0018】
そのため、レール部材23は取付軸45中心に左右方向に回動することになり、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を許容し、レバー移動溝17の中立位置Tで傾倒操作により主変速レバー15をレバー移動溝17の前進側溝18または後進側溝19にの何れかに侵入操作する。
レール部材23の下側の後部部分には主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を規制する傾倒規制機構49の操作規制プレート50を設ける。
操作規制プレート50には左右両側に規制溝51を設け、規制溝51に規制体(ボール)52がバネ53の弾力により係合すると、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を規制する。
【0019】
そのため、主変速レバー15がレバー移動溝17の中立位置Tにて必要以上に傾倒してレバー移動溝17の溝縁に衝突するショック発生を防止でき、操作フィーリングを向上させられる。
54は規制体52とバネ53を内蔵するケースであり、ベースプレート46に上下位置調節自在に取付ける。55はケース54の高さ調節用のボルトであり、ボルト55を回転させてケース54(規制体52)の高さを調節する。
パネル板20の下面下方位置には、主変速レバー15の移動起動に沿ったレール部材23を設ける。
そのため、従来のようなレバー回動半径分の空間を必要とせずに、主変速レバー15の操作機構をコンパクトに構成できる。
【0020】
レール部材23の所定部分を主変速レバー15側に設けた左右一対のガイドプレート29で挟持し、ガイドプレート29はレール部材23に対して前後にスライド移動自在に設ける。
そのため、主変速レバー15はレール部材23に対して左右方向に倒れずに前後方向に移動させることができる。
レール部材23の下側の操作規制プレート50には左右両側に規制溝51を設け、規制溝51に規制体52がバネ53の弾力により係合する構成としているので、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を規制する。
そのため、規制体52とバネ53の組付を容易にでき、また、バネ53は主変速レバー15を左右に傾倒させる操作力より強く規制体52を操作規制プレート50に押し付ける弾力に設定すればよいので、バネ53の弾力設定あるいは調節を容易にする。
【0021】
アーム39の回動支点となる回転軸37は、レール部材23の下部に設ける。
そのため、主変速レバー15の左右のストロークを適正にでき、かつ、部品も一体化できる。
すなわち、規制体52は主変速レバー15に対して位置不動であり、主変速レバー15の左右の動きに合わせて操作規制プレート50も機体左右方向に動き、左右の規制溝51間を動いているとき以外は、左右の規制溝51の何れかが規制体52に嵌合するので、主変速レバー15もそれ以上規制体52の外側に傾動できず、必要以上に外向きに倒れない適正なレバー操作が行える。
【0022】
また、レール部材23の下部に回転軸37を設け、回転軸37に検出装置21を設け、しかも、レール部材23と検出装置21を一体状にベースプレート46に取付けているので、レール部材23と検出装置21との部品を一体化でき、組立を容易にする。
主変速レバー15を左右方向への傾倒操作は、主変速レバー15とレール部材23とを取付軸45中心に回動するように、取付軸45をベースプレート46に回転自在に取り付けて構成し、この取付軸45とレール部材23との取付けは熔接により固定する構成とする。
そのため、予め、レール部材23に取付軸45を熔接固定しているので、組立現場においてレール部材23と取付軸45との組立作業が不要になる。
【0023】
また、レール部材23の下側の後部部分には主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を規制する傾倒規制機構49を設けているので、非操作状態における主変速レバー15が、左右方向にガタ付くのを防止することができる。
すなわち、傾倒規制機構49の規制体52は操作規制プレート50の左右の規制溝51の何れかにバネ53の弾力により付勢されて係合しているので、非操作状態における主変速レバー15のガタ付きを防止する。
レール部材23に設けた回転軸37に、回転軸37の回転位置を検出する検出装置21を取付ける。
そのため、主変速レバー15のレバーユニットとして検出装置21もレール部材23に予め組み付けることができ、ラインでの作業性を大幅に良好にする。
【0024】
前記レール部材23を左右両側から挟持するガイドプレート29は、合成樹脂で形成する。
そのため、従来では主変速レバー15にライニングと押さえプレートと支点ピンなど多数の構成部品を要してコストを高くしていたが、ガイドプレート29が主変速レバー15のガイドとライニングと押さえプレートを兼用でき、組立を容易にし、コストを抑えることができる。
前記レール部材23を挟持する左右一対のガイドプレート29は、左右同一形状に形成し、同一部品とする。
そのため、構成部品の種類を減らすことができ、また、組立の際の誤組の予防にもなり、組立を容易にし、コストを抑えることができる。
【0025】
ガイドプレート29は、前後および上下の4箇所をボルト30により固定するが、ガイドプレート29の上側部分には左右のガイドプレート29の間に所定幅の隙間57を介在させ、ガイドプレート29の下側部分には左右のガイドプレート29の間には隙間57を設けない構成とする。
固定プレート28とレール部材23はともにガイドプレート29に挟まれているが、固定プレート28のほうがレール部材23よりも厚い。
また、ガイドプレート29は、その内面からボルト30を挿入するボス部を突出させており、この左右のボス部の2個分の厚みは、レバー固定プレート28よりも薄い。
そのため、上側の前後二つのボルト30を締めこんだ状態でも、ガイドプレート29とレール部材23の間に隙間ができる。
【0026】
そして、ガイドプレート29は樹脂でできているので、下側の前後一対のボルト30を締めこむと、ガイドプレート29が撓んで締め付けることが可能となる。
そのため、下側ボルト30の締め込み具合で主変速レバー15の前後スライドの際のスムーズさと、レバー操作荷重とのバランスを最適に調整することができる。
左右のガイドプレート29の上側部分は主変速レバー15側に設けた固定プレート28を左右側から挟持させ、左右のガイドプレート29と固定プレート28とにボルト30を貫通させて固定する。
そのため、ガイドプレート29は主変速レバー15とレール部材23とを連結する連結部材とすることができるので、主変速レバー15のガタをなくし操作フィーリングを向上させることができる。
【0027】
左右のガイドプレート29の下側部分は、主変速レバー15側とレール部材23とを連結する連結部材として兼用する構成とする。
そのため、ガイドプレート29は主変速レバー15とレール部材23とを連結する連結部材と、主変速レバー15の前後移動操作を案内する案内部材を兼用し、しかも、ガイドプレート29により主変速レバー15の操作荷重を調節できるので、主変速レバー15のガタをなくし操作フィーリングを向上させることができ、また、連結部材とライニングを一体化できるので、コストを抑えられる。
ガイドプレート29とレール部材23とを連結する下側のボルト30は所謂スーパーロックナットを使用することが望ましい。
スーパーロックナットを使用すると、ボルト30の締付け量を変更することで主変速レバー15の操作荷重を調整可能に構成できる。
【0028】
前記ボルト30は、図9に示したように、ガイドプレート29とは別体の熔接可能な金属製の金属プレート31に予め熔接し、この金属プレート31をガイドプレート29にボルト30により取付けてもよい。
すなわち、機体左右方向に2枚のガイドプレート29でレール部材23を挟持し、左右の何れかのガイドプレート29に係合ピン41を設けているが、ガイドプレート29とは別体の熔接可能な金属製のプレート31を、係合ピン41を設ける側のガイドプレート29の外側に位置させてボルト30により取付ける構成とし、ボルト30により取付け、この金属プレートに、ボルト30の頭側(ナット)や係合ピン41を予め熔接する。
これにより、ボルト30や係合ピン41の取付を容易にできる。
【0029】
ガイドプレート29に連結機構40の係合ピン41を設ける。
そのため、主変速レバー15をレール部材23に取付けるガイドプレート29を、ライニング作用と係合ピン41を設けることで部品が少なくできる。
レール部材23に傾倒規制機構49を設け、傾倒規制機構49は主変速レバー15と共に左右方向に取付軸45中心に回動するレール部材23に操作規制プレート50を設け、規制溝51に係合する規制体52をベースプレート46側に設けて構成しているので、操作規制プレート50を除く、傾倒規制機構49の規制体52とバネ53とケース54とをユニット化でき、バネ53の弾力調節を不要にでき、組立を容易にできる。
【0030】
傾倒規制機構49は、規制溝51に規制体52を係合させると、係合位置より外側への主変速レバー15の傾倒操作を規制し、傾倒規制機構49の規制体52は「ボール」により形成しているので、バネ53の調整が容易である。また、規制溝51の形状により主変速レバー15の操作フィーリングを変更させることができ、操作フィーリングの変更も容易である。
傾倒規制機構49は、ケース54に規制体52とバネ53を内蔵し、かつ、ケース54をボルト55により上下方向に移動自在にベースプレート46に取付けている。
そのため、ボルト55によりケース54の上下位置を変更することで、規制体52が規制溝51に係合する係合力を調整可能になり、バネ53の調整構成を簡単に構成でき、かつ、弾力調整自体も容易にできる。
【0031】
実施形態では、ケース54は円筒により形成し、ボルト55は規制体52であるボール径より大きなボルト径に形成する。
すなわち、ケース54の上部は規制体52の径より小径に開口させ、規制体52はケース54の上部より突出するが、飛び出させない構成とし、ケース54の下部開口部は規制体52の径より大径に形成し、ケース54の下側からケース54内に規制体52を挿入可能に構成している。
そのため、ボルト55側から規制体52、バネ53をケース54内に入れて、ボルト55をケース54に下側から螺合させると、組立が完了でき、傾倒規制機構49の組立が容易になる。
【0032】
レール部材23にシール部材60を設ける。
従来ではパネル板20に主変速レバー15が移動する前後方向のレバー移動溝17を形成し、パネル板20の下面にレバー移動溝17を塞ぐシール部材を設け、シール部材の中央に主変速レバー15が移動する切れ目を形成していた。
そのため、従来のシール部材はパネル板20側に固定されることになり、シール部材の切れ目が主変速レバー15の移動により劣化を促進させ、切れ目の隙間が大きくなって塵埃等の異物がパネル板20の下方に侵入するという課題があった。また、シール部材の存在が主変速レバー15の操作抵抗になったり、また、シール自体が破れたりして破損した。
【0033】
本発明では、パネル板20の主変速レバー15が移動するレバー移動溝17を塞ぐシール部材60は、主変速レバー15側に取付け、主変速レバー15の操作に伴って主変速レバー15と共に移動する構成としている。
そのため、シール部材60に主変速レバー15の移動用の切れ目を設ける必要はなく、主変速レバー15の操作に起因するシール部材60の劣化を防止でき、これにより、パネル板20より下方の前側操作パネル12内への塵埃等の異物の侵入も防止でき、さらに、シール部材60は主変速レバー15と共に移動するので、シール部材60の存在が主変速レバー15の操作抵抗とはならない。
【0034】
シール部材60を設ける構成は任意であるが、一例を示すと、レール部材23上の機体前後方向に長く形成したシール支持プレート65を取付ける。シール支持プレート65はパネル板20の下面下方に配置する。
シール支持プレート65には取付プレート27が前後移動するための開口部66を設け、開口部66内に取付プレート27を位置させる。取付プレート27の上面にシール部材60をボルト67により取付ける。
したがって、主変速レバー15の前後移動(前後操作)に対してシール支持プレート65とレール部材23は、位置不動状態となるので、図5において、主変速レバー15を前後移動させると、取付プレート27がシール支持プレート65の開口部66内(図11)を前後移動し、取付プレート27の移動によりシール部材60は主変速レバー15と取付プレート27と共に一体的にシール支持プレート65に対して前後移動することになる。
【0035】
レバー移動溝17の前進側溝18の左右幅を後進側溝19の左右幅よりも広く形成する。
そのため、前進側の前進側溝18の左右幅を広くすることで、後進側溝19から前進側溝18へ主変速レバー15を動かす際の操作が容易になる。
レール部材23と傾倒規制機構49との位置関係は、主変速レバー15をレバー移動溝17の後進側溝19の最後進側へ操作した際に、アーム39が操作規制プレート50に当接するように配置する。
そのため、主変速レバー15を後方移動操作したとき、主変速レバー15が後進側溝19に当たることを防止でき、後進側溝19に主変速レバー15が激突することによる摩擦や激突による後進側溝19の破損や摩耗を防止できる。
【0036】
主変速レバー15の軸部26に取付プレート27を取付ける。
そのため、主変速レバー15と一体でシール部材60が動く構成を簡単に実現でき、主変速レバー15の操作位置によってレバー移動溝17に隙間ができるのを防止することができる。
主変速レバー15の固定プレート28に溝75を設ける。
そのため、主変速レバー15のレバー部25からのハーネスを通すことができる。
前記固定プレート28に設けた溝75より大きなハーネスをレール部材23に設ける。
そのため、主変速レバー15のレバー部25からのハーネスを通すことができる。
【0037】
シール部材60は主変速レバー15を基準に左右両側に対称状となるように設けて、レバー移動溝17を閉塞する。
そのため、従来のように、パネル板20の下面にシール部材を貼着させる場合に比し、シール部材60の左右幅を小さくでき、コストを低くできる。
前記レバー移動溝17は、前進側溝18と後進側溝19とをレバー移動溝17の中立位置Tを基準に溝の列位置を互いに左右反対となるように配置し、主変速レバー15の倒す方向と逆方向とする。
実施形態では、平面視において、前進側溝18は中立位置Tの右側に位置させ、後進側溝19は中立位置Tの左側に位置させる。
【0038】
そのため、主変速レバー15を中立位置Tで左右に倒したときに取付プレート27がレバー移動溝17から見えることを防止しながらコンパクトに構成できる。
図12は、主変速レバー15の移動機構および検出装置21の他の実施形態を示し、
検出装置21を、所謂「スライドポテンショメータ」により構成し、
主変速レバー15側には、主変速レバー15と共に前後移動するスライド部材41Aを設け、スライド部材41Aの前後位置を検出装置21により検出する構成としている。
スライド部材41Aは第一実施形態のガイドプレート29に設けた係合ピン41が該当する。
そのため、主変速レバー15の前後移動と一体的に移動するスライド部材41A(係合ピン41)の前後位置を検出装置21が検出すことにより。主変速レバー15の前後位置を検出する。
【0039】
主変速レバー15は、レール部材23とガイドプレート29により案内されて前後移動するので、従来のような円弧回動はせず、レール部材23と検出装置21の上下方向の厚みだけで、主変速レバー15の移動機構と検出機構を構成でき、上下幅を小さくする。
検出装置21は、図示は省略するが、レール部材23の側方に取付部材(図示省略)により取付ける。
そのため、レール部材23と検出装置21は取付軸45中心に左右方向に一体回動することになり、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を許容し、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作によりレバー移動溝17の前進側溝18と後進側溝19とに主変速レバー15を移動操作可能になる。
【0040】
図13は、主変速レバー15の移動機構および検出装置21の他の実施形態を示し、検出装置21を、所謂「スライドポテンショメータ」により構成し、主変速レバー15側には、主変速レバー15と共に前後移動するスライド部材41Aを設け、スライド部材41Aの前後位置を検出装置21により検出する構成としている。
具体的には、主変速レバー15の移動を案内するレール部材23は横板形状に形成し、レール部材23には主変速レバー15のガイドプレート29が移動する上下に貫通する移動溝34を設ける。ガイドプレート29には上下一対のローラー29Aを前後一対設け、上下のローラー29Aによりレール部材23を上下側から挟持する構成とする。
【0041】
そのため、主変速レバー15はレール部材23の移動溝34に沿って前後スライド移動する。
ガイドプレート29は左右一対設け、左右のガイドプレート29は主変速レバー15に固定状態に取付けた縦板状の固定プレート28に固定状態に取付け、固定プレート28はガイドプレート29の下縁より下方に延長させる。
この固定プレート28の下縁を、スライド部材41Aとし、スライド部材41Aをレール部材23の下方に設けた直線的な動きの位置検出できる所謂「スライドポテンショメータ」により構成した検出装置21内に臨ませる。
【0042】
そのため、主変速レバー15は、レール部材23を上下のローラー29Aが挟持しながら前後移動するので、従来のような円弧回動はせず、レール部材23と検出装置21の上下方向の厚みだけで、主変速レバー15の移動機構と検出機構を構成でき、上下幅を小さくする。
検出装置21は、検出装置21の下方に取付部材58を設け、取付部材58を前後方向の取付軸45により機体側の固定部分に取付けたベースプレート46に回転自在に設ける。
そのため、レール部材23と検出装置21と取付部材58とは取付軸45中心に左右方向に一体回動することになり、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作を許容し、主変速レバー15の左右方向の傾倒操作によりレバー移動溝17の前進側溝18と後進側溝19とに主変速レバー15を移動操作可能になる。
【符号の説明】
【0043】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取装置、5…グレンタンク、6…操縦部、10…座席、11…側部操作パネル、12…前側操作パネル、13…操向レバー、14…表示モニタ、15…主変速レバー、16…副変速レバー、17…レバー移動溝、18…前進側溝、19…後進側溝、20…パネル板、21…検出装置、23…レール部材、25…レバー部、26…軸部、27…取付プレート、28…固定プレート、29…ガイドプレート、29A…ローラー、30…ボルト、32…移動溝、34…上側溝、35…下側溝、37…回転軸、38…操作伝達機構、39…アーム、40…連結機構、41…係合ピン、41A…スライド部材、42…移動溝、43…カプラー、45…取付軸、46…ベースプレート、49…傾倒規制機構、50…操作規制プレート、51…規制溝、52…規制体、53…バネ、54…ケース、55…ボルト、57…隙間、58…取付部材、60…シール部材、65…シール支持プレート、66…開口部、67…ボルト、75…溝。
【要約】
【課題】従来、主変速レバーのレバー部を左右方向の横軸により前後方向に円弧移動させる構成のため、主変速レバーのレバー部と回動中までの距離を長くする必要があり、主変速レバーの構成が操縦部下方まで延在し、操向レバーの操作機構そのものの上下幅を小さくするには限界があり、設置スペースが大きくなるという課題がある。
【解決手段】エンジン回転により駆動する走行装置2と、刈取装置4と脱穀装置3とを夫々設け、これらを操作する操縦部6を設け、該操縦部6の座席10の前側には前側操作部12を、座席10の側部には側部操作部11を、夫々設け、前記側部操作部11には、機体走行速度の変速操作を行う主変速レバー15を設け、主変速レバー15は操縦部6に設けたレール部材23により操縦部6のパネル板20に対して前後方向に移動する構成とし、レール部材23には主変速レバー15の前後移動位置を検出する検出装置21を設けたコンバイン。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13