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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-28
(45)【発行日】2022-10-06
(54)【発明の名称】金銭収受装置及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/245 20190101AFI20220929BHJP
   G07D 11/26 20190101ALI20220929BHJP
   G07D 11/235 20190101ALI20220929BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
G07D11/245
G07D11/26
G07D11/235
G07G1/00 331A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021019807
(22)【出願日】2021-02-10
(62)【分割の表示】P 2016224388の分割
【原出願日】2016-11-17
(65)【公開番号】P2021073626
(43)【公開日】2021-05-13
【審査請求日】2021-03-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】須崎 晃子
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-020492(JP,A)
【文献】特開2012-230723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 1/00- 3/16,
9/00-13/00
G07G 1/00- 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
補充又は回収すべき金種があるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により補充又は回収すべき金種があると判断されたことに応じて、補充又は回収を開始することを操作者が指定するための第1のボタンを表した確認画面を表示する第1の表示手段と、
補充又は回収すべき金種に関して、補充又は回収すべき枚数である推奨枚数を決定する決定手段と、
棒金を収容する棒金ドロワを登録する登録手段と、
前記登録手段により棒金ドロワが登録されているか否かを確認する第1の確認手段と、
前記第1のボタンの操作に応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知するための第1の案内画面及び第2の案内画面を表示するもので、登録されていることが前記第1の確認手段により確認された場合には、棒金の取り出しを指定するための第2のボタンを表した画面を前記第1の案内画面として表示し、登録されていないことが前記第1の確認手段により確認された場合には、前記第2のボタンを表さない画面を前記第2の案内画面として表示する、第2の表示手段と、
を具備した金銭収受装置。
【請求項2】
前記登録手段により登録されている棒金ドロワが、前記金銭収受装置に内蔵されているか否かを確認する第2の確認手段と、
内蔵されていると前記第2の確認手段により確認された場合に、前記第2のボタンの操作に応じて、前記登録手段により登録されている棒金ドロワを、収容している棒金を取り出し可能な状態とするように制御する制御手段と、
をさらに具備する請求項に記載の金銭収受装置。
【請求項3】
前記第2の表示手段は、前記第1の案内画面及び前記第2の案内画面のいずれにも、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を補充するための棒金の本数を表す、
請求項1又は請求項2に記載の金銭収受装置。
【請求項4】
前記判断手段により補充又は回収すべき金種があると判断されたことを前記操作者に通報する通報手段、
をさらに備え、
前記第1の表示手段は、前記通報手段による通報の後に前記確認画面を表示する、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の金銭収受装置。
【請求項5】
硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
を備えた金銭収受装置を制御するために当該金銭収受装置に備えられたコンピュータを、
補充又は回収すべき金種があるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により補充又は回収すべき金種があると判断されたことに応じて、補充又は回収を開始することを操作者が指定するための第1のボタンを表した確認画面を表示する第1の表示手段と、
補充又は回収すべき金種に関して、補充又は回収すべき枚数である推奨枚数を決定する決定手段と、
棒金を収容する棒金ドロワを登録する登録手段と、
前記登録手段により棒金ドロワが登録されているか否かを確認する第1の確認手段と、
前記第1のボタンの操作に応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知するための第1の案内画面及び第2の案内画面を表示するもので、登録されていることが前記第1の確認手段により確認された場合には、棒金の取り出しを指定するための第2のボタンを表した画面を前記第1の案内画面として表示し、登録されていないことが前記第1の確認手段により確認された場合には、前記第2のボタンを表さない画面を前記第2の案内画面として表示する、第2の表示手段と、
して機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、金銭収受装置及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
決済装置及び自動釣銭機などで用いられる金銭収受装置においては、収納庫に収納されている貨幣の量の増減に伴い、貨幣の補充又は回収が必要となる。
スーパーマーケットなどのように複数の金銭収受装置を管理する必要がある場合、管理担当者が、これら複数の金銭収受装置のそれぞれで収納されている貨幣の量を、ストアコンピュータを用いて監視している。そして当該管理担当者は、いずれかの金銭収受装置において貨幣の補充又は回収が必要となったならば、該当する金銭収受装置の設置場所まで出向いて、貨幣を補充又は回収する。このため、管理担当者の手間が大きかった。
このような事情から、貨幣の補充又は回収に関わる手間を軽減できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-146023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、貨幣の補充又は回収に関わる手間を軽減できる金銭収受装置及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の金銭収受装置は、入金機構、出金機構、判定手段、判断手段、第1の表示手段、決定手段、登録手段、第1の確認手段及び第2の表示手段を含む。入金機構は、硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる。出金機構は、収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫から出金する。判定手段は、収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する。判断手段は、補充又は回収すべき金種があるか否かを判断する。第1の表示手段は、判断手段により補充又は回収すべき金種があると判断されたことに応じて、補充又は回収を開始することを操作者が指定するための第1のボタンを表した確認画面を表示する。決定手段は、補充又は回収すべき金種に関して、補充又は回収すべき枚数である推奨枚数を決定する。登録手段は、棒金を収容する棒金ドロワを登録する。第1の確認手段は、登録手段により棒金ドロワが登録されているか否かを確認する。第2の表示手段は、第1のボタンの操作に応じて、決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を操作者に通知するための第1の案内画面及び第2の案内画面を表示するもので、登録されていることが第1の確認手段により確認された場合には、棒金の取り出しを指定するための第2のボタンを表した画面を第1の案内画面として表示し、登録されていないことが第1の確認手段により確認された場合には、第2のボタンを表さない画面を第2の案内画面として表示する
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係るチェックアウトシステム10の平面図である。
図2図1中の決済装置の要部回路構成を示すブロック図。
図3図2中の補助記憶ユニットに記憶されるデータテーブルの記述内容を模式的に示した図。
図4図2中のCPUによる制御処理のフローチャート。
図5図2中のCPUによる制御処理のフローチャート。
図6図2中のCPUによる制御処理のフローチャート。
図7図2中のCPUによる制御処理のフローチャート。
図8】確認画面の一例を示す図。
図9】第1の案内画面の一例を示す図。
図10】第2の案内画面の一例を示す図。
図11】取出票の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、金銭収受装置を利用した決済装置を含んで構成されたチェックアウトシステムを例に説明する。
【0008】
図1は本実施形態に係るチェックアウトシステム10の平面図である。
【0009】
チェックアウトシステム10は、少なくとも1台の商品登録装置11と、少なくとも1台の決済装置12とを含む。図1においては、2台の商品登録装置11と4台の決済装置12とを含んだチェックアウトシステム10を示している。チェックアウトシステム10が、商品登録装置11及び決済装置12をそれぞれ何台含むかは任意であり、商品登録装置11と決済装置12との台数の比も任意である。
商品登録装置11及び決済装置12は、例えばスーパーマーケットなどの店舗のチェックアウトコーナーに設置される。
【0010】
商品登録装置11は、上記店舗の従業員21が、その操作者となる。商品登録装置11を操作する従業員21は、チェッカと称されることもある。決済装置12は、上記の店舗で販売する商品を購入する買物客22が、その操作者となる。ただし、商品登録装置11の一部の操作が買物客22により行われる場合もある。また、決済装置12は、従業員21により操作される場合もある。
商品登録装置11は、図1においては、作業テーブル31に取り付けられている。作業テーブル31は、矩形の天板を有している。複数の作業テーブル31が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、買物客22用の通路を形成している。
商品登録装置11は、買上登録、決済情報の生成、ならびに決済情報の決済装置12への通知の各機能を備える。買上登録は、通路に進入してきた買物客22が持参した商品を買上商品として登録する処理である。決済情報は、買上商品の決済のための処理に必要となる情報である。
【0011】
決済装置12は、商品登録装置11から決済情報が通知された場合に、当該決済情報に基づく決済処理を行う。なお、決済処理の対象となる決済金額は、商品登録装置11で計算されて決済情報に含まれていてもよいし、決済情報に基づいて決済装置12で計算されてもよい。決済装置12は、決済金額の計算も行う場合には、会計装置とも称される。
【0012】
図2は決済装置12の要部回路構成を示すブロック図である。
商品登録装置11及び決済装置12は、いずれもLAN(local area network)13に接続されている。LAN13は、有線LAN又は無線LANのいずれであってもよいし、それらが組み合わされたものであってもよい。またLAN13に代えて或いは加えて、インターネットなどの別の通信網を用いることもできる。あるいは商品登録装置11と決済装置12との間でサーバを介して情報を授受する構成としてもよい。LAN13には、POSサーバ等も接続されるが、図示を省略している。
決済装置12は、CPU(central processing unit)12a、ROM(read-only memory)12b、RAM(random-access memory)12c、補助記憶ユニット12d、スキャナ12e、タッチパネル12f、プリンタ12g、カードリーダライタ12h、パトランプ12i、棒金ドロワ12j、自動釣銭機12k、通信ユニット12m及び伝送システム12nを含む。
【0013】
CPU12a、ROM12b、RAM12c及び補助記憶ユニット12dは、伝送システム12nにより接続されて決済装置12を制御するためのコンピュータを構成する。
CPU12aは、上記のコンピュータの中枢部分に相当する。CPU12aは、ROM12b及びRAM12cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、決済装置12としての各種の動作を実現するべく各部を制御する。
ROM12bは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。ROM12bは、上記のオペレーティングシステムを記憶する。ROM12bは、上記のミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。またROM12bは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
RAM12cは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。RAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
補助記憶ユニット12dは、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット12dは、CPU12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU12aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット12dとしては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
【0014】
ROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶されるアプリケーションプログラムには、決済装置12としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。決済装置12の譲渡は一般的に、制御プログラムがROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶された状態にて行われる。しかし、決済装置12は、制御プログラムがROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶されない状態で譲渡され、別途に譲渡された制御プログラムが補助記憶ユニット12dに書き込まれてもよい。ただしこの場合、決済装置12が譲渡される際には、別バージョンの制御プログラムがROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶されていてもよく、その制御プログラムが別途に譲渡された制御プログラムにより書き替えられてもよい。制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行える。
【0015】
スキャナ12eは、商品の情報を光学的に読み取って、当該商品の商品コードを得る。
スキャナ12eは、商品コード以外の情報を表したバーコードを読み取って、そのバーコードが表す情報を得ることもできる。スキャナ12eとしては、周知の種々のタイプのものをそのまま利用できる。スキャナ12eは、周知の種々のタイプうちの1つのみに対応していてもよいし、複数のタイプに対応していてもよい。すなわちスキャナ12eは、固定式又はハンディ式の2次元コードスキャナを含み得る。またスキャナ12eとしては、商品の画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプのものを含み得る。
【0016】
タッチパネル12fは、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、その画面を、GUI画面などの任意の画面とする。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU12aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0017】
プリンタ12gは、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列や画像などを印刷することにより、レシート等の各種の証票を発行する。
【0018】
カードリーダライタ12hは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、上記のカードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリーダライタ12hは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
パトランプ12iは、決済装置12の動作状態を従業員21に報知するためのランプである。
【0019】
棒金ドロワ12jは、多数の硬貨を棒状に束ねてなる棒金を収容する。棒金ドロワ12jは、閉じた状態においては、力を加えても容易には開放しないようにロック状態にある。棒金ドロワ12jは、CPU12aから送られた開放コマンドを受けると、上記のロックを解除し、開放状態となる。棒金ドロワ12jは、開放状態において、収容している棒金を外部から取り出すことが可能である。棒金ドロワ12jは、全ての決済装置12に設けられていてもよいし、一部の決済装置12のみに設けられていてもよい。
【0020】
自動釣銭機12kは、収納庫121、入金機構122、出金機構123及び制御ユニット124を含む。収納庫121は、硬貨及び紙幣を金種別に収納する。入金機構122は、投入された硬貨及び紙幣を、金種別に収納庫へと送り込む。出金機構123は、収納庫に収納された硬貨及び紙幣を、自動釣銭機12kの外部に排出する。自動釣銭機12kから排出された硬貨及び紙幣は、決済装置12の外部へと排出される。制御ユニット124は、入金機構122及び出金機構123の動作を制御する。そして制御ユニット124は、収納庫121における硬貨及び紙幣の収納枚数を金種別に管理する。なお、図2における矢印付きの破線は、硬貨及び紙幣の流れを示している。
【0021】
通信ユニット12mは、LAN13を介した通信を行う。
伝送システム12nは、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、スキャナ12e、タッチパネル12f、プリンタ12g、カードリーダライタ12h、パトランプ12i、棒金ドロワ12j、自動釣銭機12k及び通信ユニット12mの間で授受されるデータを伝送する。伝送システム12nは、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
なお、決済装置12のハードウェアとしては、例えば既存のセルフPOS端末を利用することが可能である。
【0022】
次に、以上のように構成されたチェックアウトシステム10の動作について説明する。
なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0023】
チェックアウトシステム10では、チェックアウトに関わる動作は、既存のセミセルフ方式のチェックアウトシステムと同様に行われる。すなわち、商品登録装置11にて買上登録と決済情報の生成とが行われる。決済情報は、商品登録装置11からLAN13へと送出され、1つの決済装置12により受け付けられる。そして決済情報を受け付けた決済装置12では、決済情報に基づく決済処理が行われる。なお、1つの商品登録装置11から送出された決済情報は、複数の決済装置12のうちの一部のみが受け付けることができるとしてもよいし、複数の決済装置12のうちの全てが受け付けることができるとしてもよい。一例としては、図1中の上方の商品登録装置11から送出された決済情報は図1中の上方の2つの決済装置12のいずれかにより受け付けられる。また図1中の下方の商品登録装置11から送出された決済情報は図1中の下方の2つの決済装置12のいずれかにより受け付けられる。
【0024】
さて、決済処理による決済が現金により行われる場合、支払いのために投入される硬貨及び紙幣は、入金機構122により収納庫121へと入金される。釣銭が生じた場合には、収納庫121に収納されていた硬貨及び紙幣が、出金機構123により、釣銭として払い出される。この際、収納庫121に収容されている硬貨及び紙幣の量が変動する。制御ユニット124は、例えば金種毎の収納枚数に金種毎の入金枚数を足し込んだり、金種毎の収納枚数から金種毎の払出枚数を差し引いたりすることにより、現在の収納枚数を金種毎に管理する。なお制御ユニット124は、例えば重量センサなどの任意のセンサを利用して現在の収納枚数を管理してもよい。かくして、制御ユニット124は、収納庫121に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段としての機能を備える。ただし、このように制御ユニット124が行っている処理を、CPU12aにて行うことにより、現在の収納枚数をCPU12aが管理してもよい。この場合は、CPU12aが上記の判定手段としての機能を備えることになる。
【0025】
このように自動釣銭機12kにより貨幣が収納されたり、払い出されたりした後にCPU12aは、ROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶された制御プログラムに従って以下に説明する制御処理を実行する。
制御処理の説明に先立ち、この制御処理で用いるために予め用意されてROM12b又は補助記憶ユニット12dに記憶されるデータテーブルについて説明する。
【0026】
図3はデータテーブルT1の記述内容を模式的に示した図である。
データテーブルT1は、金種番号に関連付けて、基準枚数、上閾値及び下閾値をそれぞれ記述している。
【0027】
金種番号は、収納庫121に収納される硬貨及び紙幣の金種のそれぞれに対して割り振られた番号である。図3の例では、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨、500円硬貨、1,000円紙幣、5,000円紙幣及び10,000円紙幣のそれぞれに、「1」~「9」の番号が割り振られていることとする。
基準枚数は、収納庫121に収納しておくべき基準的な枚数を表す数値である。ここでは、金種番号「1」~「9」のそれぞれに対応する基準枚数をSN(1)~SN(9)と表している。
【0028】
上閾値は、収納庫121が満杯に近い状態、いわゆるニアフル状態であることを判定するための閾値である。ここでは、金種番号「1」~「9」のそれぞれに対応する上閾値をTHhigh(1)~THhigh(9)と表している。
下閾値は、収納庫121が空に近い状態、いわゆるニアエンプティ状態であることを判定するための閾値である。ここでは、金種番号「1」~「9」のそれぞれに対応する下閾値をTHlow(1)~THlow(9)と表している。
【0029】
なお、1つの金種番号に対応する3つの値は、金種番号を「X」と表す場合、THlow(X)<SN(X)<THhigh(X)なる関係にある。また、上閾値は、該当金種の収納庫121における収納可能枚数よりも小さい。基準枚数、上閾値及び下閾値は、例えば決済装置12の設計者又は制御プログラムの作成者などにより任意に定められる。基準枚数、上閾値及び下閾値は、例えば決済装置12の管理者により任意に定められてもよい。
【0030】
図4図5図6及び図7はCPU12aによる制御処理のフローチャートである。
Act1においてCPU12aは、変数Mの値に「1」をセットする。変数Mの値は、着目する金種番号を表す。以下においては、金種番号が「M」である金種を「第Mの金種」と称する。
Act2においてCPU12aは、第Mの金種についての現在の収納枚数を自動釣銭機12kから取得し、それを変数Nに代入する。つまり変数Nの値は、第Mの金種についての現在の収納枚数を表すこととなる。
【0031】
Act3においてCPU12aは、変数Nが下閾値THlow(M)未満であるか否かを確認する。そしてCPU12aは、その関係が成り立つためにYesと判定したならば、Act4へと進む。
Act4においてCPU12aは、第Mの金種を補充対象に設定する。つまりCPU12aは、現在の収納枚数が下閾値THlow(M)未満まで減少しているならば、第Mの金種が、補充が必要な金種として設定する。
Act5においてCPU12aは、第Mの金種についての補充すべき枚数AN(M)を決定する。CPU12aは例えば、基準枚数SN(M)から変数Nの値を減じた値として補充枚数AN(M)を決定する。この場合、補充枚数AN(M)は、第Mの金種についての収納枚数を基準枚数SN(M)とするために補充すべき枚数として決定される。あるいはCPU12aは、基準枚数SN(M)から下閾値THlow(M)を減じた値又はそれに近い値として予め定められた一定値を補充枚数AN(M)として決定する。この場合、Act3でYesと判定されるときには変数Nの値は下閾値THlow(M)に近い値である場合が多いことから、補充枚数AN(M)は、基準枚数SN(M)から変数Nの値を減じた値に近い値として決定される可能性が高い。ただし、補充枚数AN(M)を具体的にどのような値として決定するのかは、制御プログラムの作成者などによって任意に定められてよい。
【0032】
一方、CPU12aは、変数Nの値が下閾値THlow(M)以上であるならばAct3にてNoと判定し、Act6へと進む。
Act6においてCPU12aは、変数Nが上閾値THhigh(M)以上であるか否かを確認する。そしてCPU12aは、その関係が成り立つためにYesと判定したならば、Act7へと進む。
Act7においてCPU12aは、第Mの金種を回収対象に設定する。つまりCPU12aは、現在の収納枚数が上閾値THhigh(M)以上まで増加しているならば、第Mの金種が、回収が必要な金種として設定する。
Act8においてCPU12aは、第Mの金種についての回収すべき枚数CN(M)を決定する。CPU12aは例えば、変数Nの値から基準枚数SN(M)を減じた値として回収枚数CN(M)を決定する。この場合、回収枚数CN(M)は、第Mの金種についての収納枚数を基準枚数SN(M)とするために回収すべき枚数として決定される。あるいはCPU12aは、上閾値THhigh(M)から基準枚数SN(M)からを減じた値又はそれに近い値として予め定められた一定値を回収枚数CN(M)として決定する。この場合、Act6でYesと判定されるときには変数Nの値は上閾値THhigh(M)に近い値であることが多いことから、回収枚数CN(M)は、変数Nの値から基準枚数SN(M)を減じた値に近い値として決定される可能性が高い。ただし、回収枚数CN(M)を具体的にどのような値として決定するのかは、制御プログラムの作成者などによって任意に定められてよい。
【0033】
後述するように、ここで決定された補充枚数AN(M)又は回収枚数CN(M)の硬貨又は貨幣が補充又は回収されるとは限らず、ここで決定された補充枚数AN(M)又は回収枚数CN(M)は実際に補充又は回収される枚数を表す訳ではない。いわば、ここで決定された補充枚数AN(M)又は回収枚数CN(M)は、補充又は回収する推奨枚数である。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、補充又は回収すべき推奨枚数を金種毎に決定する決定手段として機能する。
【0034】
CPU12aは、Act5又はAct8を終えた場合、あるいは変数Nが上閾値THhigh(M)未満であるためにAct6にてNoと判定した場合、Act9へと進む。
Act9においてCPU12aは、変数Mの値が金種番号の最大値Mmax以上であるか否かを確認する。そしてCPU12aは、変数Mの値が最大値Mmax未満であるためにNoと判定したならば、Act10へと進む。なお、図3に示すデータテーブルT1が設定されている場合、最大値Mmaxは「9」である。
Act10においてCPU12aは、変数Mの値を1つ増加させる。そしてCPU12aはこののち、Act2以降の処理を繰り返す。かくしてCPU12aは、全ての金種を対象として、Act2~Act8の処理をそれぞれ実行する。そして当該処理を全ての金種について実行し終えたとき、変数Mの値は最大値Mmaxである。このためCPU12aは、Act9にてYesと判定することになり、Act12へと進む。
【0035】
Act11においてCPU12aは、補充対象又は回収対象として設定された金種が少なくとも1つあるか否かを確認する。そしてCPU12aは、全ての金種が補充対象及び回収対象のいずれにも設定されなかったならばNoと判定し、当該制御処理を終了する。
CPU12aはしかしながら、いずれか1つの金種でも補充対象又は回収対象として設定されたならば、Act11にてYesと判定し、Act12へと進む。
【0036】
Act12においてCPU12aは、ニアエンプティ又はニアフルの状態であることを周囲の従業員21に通報するための警報動作を開始する。この警報動作は、例えばパトランプ12iの点灯である。警報動作は、図示しない発音ユニットによる警報音の出力であってもよい。また、複数の動作を警報動作として行ってもよい。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータとパトランプ12i等のデバイスとの協働により、通報手段としての機能が実現される。
Act13においてCPU12aは、管理者権限のある従業員21による操作(以下、管理者操作と称する)が開始されるのを待ち受ける。CPU12aは、例えば物理的な鍵を用いた解錠操作、あるいはパスワード入力などによる電子的な解錠操作等の予め定められた操作が正しく行われた場合に、Act13にてYesと判定し、Act14へと進む。
Act14においてCPU12aは、補充又は回収を開始するか否かを確認するための確認画面をタッチパネル12fに表示させる。
【0037】
図8は確認画面SC1の一例を示す図である。
確認画面SC1は、文字メッセージM11及びボタンB11,B12を表す。
文字メッセージM11は、補充又は回収が必要であることと、それを開始するか否かの指示を従業員21に促すメッセージを文字により表したものである。ボタンB11は、補充又は回収を開始する場合に従業員21が押すべきものである。ボタンB12は、補充又は回収以外の処理を開始する場合に従業員21が押すべきものである。
【0038】
CPU12aは、この確認画面SC1をタッチパネル12fに表示させた状態で図5のAct21へと進む。
Act21においてCPU12aは、何らかの操作が行われるのを待ち受ける。そして、操作が行われたならばYesと判定し、Act22へと進む。
Act22においてCPU12aは、上記の行われた操作がボタンB11へのタッチであったか否かを確認する。そしてCPU12aは、ボタンB11へのタッチ以外の操作が行われたのであるならば、Noと判定し、その操作に応じた処理に移行する。この場合の処理については、本実施形態における特徴的な処理ではないので、その説明は省略する。CPU12aはこれに対して、ボタンB11にタッチされたならば、Act22にてYesと判定し、Act23へと進む。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、操作者によるボタンB11の操作に応じて開始指示を入力する入力手段として機能する。
【0039】
Act23においてCPU12aは、棒金ドロワが登録されているか否かを確認する。ここで決済装置12においては、その動作条件の1つとして、棒金ドロワを利用するか否か及び利用する棒金ドロワを登録できるものとする。具体的には例えばCPU12aは、図示しない設定処理のなかで、棒金ドロワを利用するか否かの指定を受け付け、棒金ドロワを利用する場合にはどの棒金ドロワを利用するかの指定をさらに受け付ける。そしてCPU12aは、利用する棒金ドロワが指定された場合には、その棒金ドロワを搭載している決済装置12の識別コードを補助記憶ユニット12dに書き込むことにより、当該棒金ドロワを登録する。棒金ドロワを利用するか否かの指定及びどの棒金ドロワを利用するかの指定は、例えば決済装置12の管理者により任意に行われてよい。なお、棒金ドロワ12jを備える決済装置12においては、その棒金ドロワ12jを利用することとし、棒金ドロワ12jを備えない決済装置12においては、別の決済装置12に備えられた棒金ドロワ12jを利用することが想定される。この場合は、棒金ドロワ12jを備える決済装置12においては、当該決済装置12の識別コードが、利用する棒金ドロワを識別するための情報として補助記憶ユニット12dに記憶されることになる。また棒金ドロワ12jを備えない決済装置12においては、別の決済装置12の識別コードが、利用する棒金ドロワを識別するための情報として補助記憶ユニット12dに記憶されることになる。CPU12aは、いずれかの決済装置12の識別コードが、利用する棒金ドロワを識別するための情報として補助記憶ユニット12dに記憶されているならば、Act23においてYesと判定し、Act24へと進む。
Act24においてCPU12aは、第1の案内画面をタッチパネル12fに表示させる。
【0040】
図9は第1の案内画面SC2の一例を示す図である。
第1の案内画面SC2は、リストL1,L2、ボタンB21,B22,B23,B24を含む。
リストL1は、補充対象として設定された金種に関して、現時点における収納庫121での収納枚数と、その金種に関してAct5で決定した補充枚数と、その補充枚数を補充するために用意すべき棒金の本数とを表している。リストL2は、回収対象として設定された金種に関して、現時点における収納庫121での収納枚数と、その金種に関してAct8で決定した回収枚数とを表している。
ボタンB21は、従業員21が、棒金ドロワから棒金を取り出そうとする場合にタッチするためのボタンである。ボタンB22は、従業員21が、収納庫121に収納されている余剰な貨幣を回収しようとする場合にタッチするためのボタンである。ボタンB23は、従業員21が、ボタンB21を押下した際に払い出される貨幣の枚数を変更したい場合にタッチするためのボタンである。ボタンB24は、従業員21が、貨幣の補充・回収を取り止めたい場合にタッチするためのボタンである。
【0041】
一方、CPU12aは、利用する棒金ドロワを識別するための情報としていずれの決済装置12の識別コードも補助記憶ユニット12dに記憶されていないならば、Act23にてNoと判定し、Act25へと進む。
Act25においてCPU12aは、第2の案内画面をタッチパネル12fに表示させる。
【0042】
図10は第2の案内画面SC3の一例を示す図である。
第2の案内画面SC3は、リストL1,L2、ボタンB22,B23,B24を含む。
つまり第2の案内画面SC3は、第1の案内画面SC2からボタンB21を省いた画面である。ただし、第2の案内画面SC3は、ボタンB21をグレーアウト表示などとして無効化した状態で含んでもよい。
【0043】
以上のように第1の案内画面SC2又は第2の案内画面SC3は、補充又は回収すべき金種毎の推奨枚数である補充枚数AN(M)及び回収枚数CH(M)を、リストL1,L2として決済装置12の操作者となっている従業員21に通知するものである。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、金種毎の推奨枚数を操作者に通知する通知手段として機能する。
【0044】
CPU12aは、以上の第1の案内画面SC2又は第2の案内画面SC3がタッチパネル12fにより表示された状態で、Act26へと進む。
Act26においてCPU12aは、入金機構122を起動する。これにより、入金機構122が有効化され、補充のための入金が可能な状態となる。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは入金機構を有効化する有効化手段として機能する。なお、入金機構122へと硬貨又は紙幣を投入するための投入口にシャッタを備えておき、このシャッタを開くことによって入金機構122を有効化してもよい。
【0045】
この後、従業員21が、補充のために硬貨又は紙幣を自動釣銭機12kへと投入すれば、当該硬貨又は紙幣は、入金機構122により収納庫121に収納される。このときに従業員21が硬貨又は紙幣の投入枚数を、第1の案内画面SC2又は第2の案内画面SC3に表されたリストL1に「補充枚数」として示された枚数と同数とすれば、補充後の収納庫121の収納枚数を基準枚数と同数とすることができる。ただし、補充後の収納枚数を基準枚数と一致させることは必須ではなく、従業員21は投入枚数を任意に決定してよい。
【0046】
Act27においてCPU12aは、従業員21による何らかの操作が行われたか否かを確認する。そしてCPU12aは、何らの操作も行われていないならばNoと判定し、Act28へと進む。
Act28においてCPU12aは、自動釣銭機12kへの入金が行われたか否かを確認する。そしてCPU12aは、入金が行われていないならばNoと判定し、Act27へと戻る。
かくしてCPU12aはAct27及びAct28においては、操作又は入金が行われるのを待ち受ける。そして従業員21による何らかの操作が行われたならばAct27にてYesと判定し、Act29へと進む。
【0047】
Act29においてCPU12aは、上記の行われた操作がボタンB21へのタッチであったか否かを確認する。そしてCPU12aは、ボタンB21がタッチされたのであるならばYesと判定し、図6中のAct41へと進む。なお、CPU12aは、補充枚数AN(1)~AN(Nmax)がいずれも「0」である場合には、Act29にてYesと判定しないようにしてもよい。
【0048】
Act41においてCPU12aは、登録されている棒金ドロワが別の決済装置12に搭載されたものであるか否かを確認する。そして、CPU12aは、自らが搭載されている決済装置12の識別コードが、利用する棒金ドロワを識別するための情報として補助記憶ユニット12dに記憶されているならばNoと判定し、Act42へと進む。
Act42においてCPU12aは、棒金ドロワ12jに対して開放を指示する。この指示を受けて棒金ドロワ12jは、開放状態となり、収容している棒金を従業員21が取り出すことを可能とする。これにより従業員21は、収納庫121に補充するための硬貨を棒金ドロワ12jから得ることができる。かくして棒金ドロワ12jは、収納庫121に補充するための硬貨を収納する金庫である。また制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、上記の金庫のロックを解除する解錠手段として機能する。
【0049】
一方でCPU12aは、別の決済装置12の識別コードが、利用する棒金ドロワを識別するための情報として補助記憶ユニット12dに記憶されているならば、Act41にてYesと判定し、Act43へと進む。
Act43においてCPU12aは、プリンタ12gを制御して取出票を発行する。
【0050】
図11は取出票SH1の一例を示す図である。
CPU12aは具体的には、図11に示されるような画像を生成し、これをプリンタ12gに与えてレシート用紙にプリントさせることにより、取出票SH1を発行する。
【0051】
取出票SH1は、表示I1,I2、リストL1及びバーコードC1を含む。
表示I1は、取出票SH1に基づいて取り出した棒金により補充を行う対象となる決済装置12を従業員21が識別するための装置番号を表す。表示I2は、取出票SH1に基づいて棒金を取り出すべき棒金ドロワ12jが搭載されている決済装置12を従業員21が識別するための装置番号を表す。リストL1は、第1の案内画面SC2又は第2の案内画面SC3に含まれていたのと同じリストである。バーコードC1は、表示I2に表された装置番号で識別される決済装置12に対して、その決済装置12に搭載されている棒金ドロワ12jの開放を指示するための予め定められた制御情報を含む。つまり決済装置12は、当該制御情報を、取出票SH1の発行により出力している。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータとプリンタ12gとの協働により出力手段としての機能が実現される。
【0052】
従業員21は、発行された取出票SH1に含まれたバーコードC1を、表示I2に示された装置番号で識別される決済装置12のスキャナ12eに読み取らせる。そうすると当該決済装置12のCPU12aは、バーコードC1に示された制御情報に従って棒金ドロワ12jを開放する。これにより従業員21は、ある決済装置12の収納庫121に補充するための硬貨を、別の決済装置12に設けられた棒金ドロワ12jから得ることができる。
なお、タッチパネル12fが第2の案内画面SC3を表示している場合、ボタンB21がタッチされることはなく、図6のAct42又はAct43が行われることはない。
CPU12aは、Act42又はAct43を終えると、図5中のAct27に戻る。
【0053】
さて、CPU12aは、図5中のAct27にてYesと判定するきっかけとなった操作がボタンB21へのタッチではないならば、Act29にてNoと判定し、Act30へと進む。
Act30においてCPU12aは、図5中のAct27にてYesと判定するきっかけとなった操作がボタンB23へのタッチであったか否かを確認する。そしてCPU12aは、ボタンB23がタッチされたのであるならばYesと判定し、Act31へと進む。
Act31においてCPU12aは、図4中のAct8にて設定済みの回収枚数を、従業員21によるタッチパネル12f等での操作に応じて変更する。なおCPU12aは、Act8にて設定されなかった回収枚数については「0」とし、その値についても変更してもよい。そしてCPU12aはこののち、Act27に戻る。
【0054】
さて、CPU12aは、Act27にてYesと判定するきっかけとなった操作がボタンB23へのタッチではないならば、Act30にてNoと判定し、Act32へと進む。
Act32においてCPU12aは、Act27にてYesと判定するきっかけとなった操作がボタンB22へのタッチであったか否かを確認する。そしてCPU12aは、ボタンB22がタッチされたのではないならばNoと判定し、操作に応じた他の処理に移行する。この場合の処理については、本実施形態における特徴的な処理ではないので、その説明は省略する。CPU12aはこれに対して、ボタンB22がタッチされたならば、Act32にてYesと判定し、Act33へと進む。
【0055】
Act33においてCPU12aは、硬貨及び紙幣を各金種についてCN(1)枚~CN(Nmax)枚ずつ払い出すように自動釣銭機12kに指示する。この指示を受けると自動釣銭機12kでは、出金機構123が制御ユニット124の制御の下に、硬貨及び紙幣を収納庫121から払い出す。つまりCPU12aは、ボタンB23が一度もタッチされることなしにボタンB22がタッチされた場合には、Act8で決定された回収枚数CN(M)をそのまま出金機構123により出金する枚数として決定する。またCPU12aは、ボタンB23がタッチされたことに応じてAct31を実行した場合には、Act31で変更した後の回収枚数CN(M)を出金機構123により出金する枚数として決定する。かくして制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、操作者による操作に応じて金種毎の出金枚数を設定する設定手段として機能する。また制御プログラムに基づく制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは、上記の出金枚数を収納庫121から出金するように出金機構123を制御する制御手段として機能する。
【0056】
こののちにCPU12aは、図7中のAct51へと進む。なおCPU12aは、Act27及びAct28の待ち受け状態にあるときに、入金機構122による入金がなされたならば、Act28にてYesと判定し、図7中のAct51へと進む。
【0057】
Act51においてCPU12aは、変数Mの値に「1」をセットする。
Act52においてCPU12aは、第Mの金種についての現在の収納枚数を自動釣銭機12kから取得し、それを変数Nに代入する。
【0058】
Act53においてCPU12aは、変数Nが下閾値THlow(M)未満であるか否かを確認する。なおCPU12aは、ここでの確認には、下閾値THlow(M)よりも大きな値として予め定められた別の閾値を用いてもよい。そしてCPU12aは、その関係が成り立たたないためにNoと判定したならば、Act54へと進む。
Act54においてCPU12aは、変数Nが上閾値THhigh(M)以上であるか否かを確認する。なおCPU12aは、ここでの確認には、上閾値THhigh(M)よりも小さな値として予め定められた別の閾値を用いてもよい。そしてCPU12aは、その関係が成り立たないためにNoと判定したならば、Act55へと進む。
Act55においてCPU12aは、変数Mの値が金種番号の最大値Mmax以上であるか否かを確認する。そしてCPU12aは、変数Mの値が最大値Mmax未満であるためにNoと判定したならば、Act56へと進む。
Act56においてCPU12aは、変数Mの値を1つ増加させる。そしてCPU12aはこののち、Act52以降の処理を繰り返す。
かくして、全ての金種について、収納庫121に収納されている枚数がその金種に対して定められた下閾値以上で、かつ上閾値未満である範囲内にある場合のみ、CPU12aがAct55へと進んだときの変数Mの値が最大値Mmax以上となる。そしてCPU12aはこの場合、Act55にてYesと判定し、Act57へと進む。
【0059】
Act57においてCPU12aは、警報動作を停止する。なおCPU12aは、Act12においては複数種類の警報動作を開始し、Act57に至る途中で一部の警報動作を停止し、Act57においては継続している警報動作を停止してもよい。具体的には、CPU12aは、Act12においては例えばパトランプ12iの点滅及び警報音の鳴動を警報動作として開始する。CPU12aは、Act13にてYesと判定したことに応じて、警報音の鳴動を停止する。そしてCPU12aは、Act57においては、パトランプ12iの点滅を停止させる。CPU12aは、Act57にて警報動作を停止し終えたならば、図4図7に示す制御処理を終了する。
【0060】
なおCPU12aは、1つの金種でも、収納庫121に収納されている枚数がその金種に対して定められた下閾値以上で、かつ上閾値未満である範囲の外にあるならば、Act53又はAct54にてYesと判定する。そしてこの場合にCPU12aは、上述した処理を図4中のAct1から再度実行する。
【0061】
以上のように決済装置12によれば、ニアエンプティ又はニアフルの状態である場合には、確認画面SC1におけるボタンB11の操作による開始指示を受け付けられる。そして当該開始指示を受けて、第1の案内画面SC2又は第2の案内画面SC3により、補充又は回収すべき金種毎の推奨枚数が従業員21に対して通知される。これにより、決済装置12に関して、硬貨又は紙幣の補充又は回収を行う必要があるか否か、ならびにどの程度の枚数を補充又は回収すべきであるかを、当該決済装置12にて、その近くに居る任意の従業員21が確認することができる。そして必要ならば、その従業員21が、その場で即座に貨幣の補充又は回収のための作業を行うことができる。かくして、ストアコンピュータを用いて監視している管理担当者が決済装置12の設置場所まで出向いて貨幣を補充又は回収する場合に比べて、貨幣の補充又は回収に関わる手間を軽減できる。
【0062】
また決済装置12によればさらに、ニアエンプティ又はニアフルの状態にあることが、警報動作によって従業員21に対して通報される。このため、貨幣の補充又は回収が必要である決済装置12の近くに居る従業員21に対して、速やかな対応を促すことができる。
【0063】
また決済装置12によればさらに、CPU12aが前述した具体例のようにして補充枚数AN(M)を決定するならば、第Mの金種について当該回収枚数AN(M)を入金すれば、第Mの金種についての収納枚数は基準枚数SN(M)に近づく可能性が高い。従って、従業員21は、第Mの金種についての収納枚数を基準枚数SN(M)に近づけるように調整したいならば、リストL1に示された補充枚数を入金すればよい。
【0064】
また決済装置12によればさらに、CPU12aが前述した具体例のようにして回収枚数CN(M)を決定するならば、第Mの金種について当該回収枚数CN(M)を払い出せば、第Mの金種についての収納枚数は基準枚数SN(M)に近づく可能性が高い。従って、回収枚数CN(M)を変更する操作が行われることなくボタンB22へのタッチにより払い出しが指示された場合には、ニアフルの状態にある金種についての収納庫121の収納枚数は、多くの場合はその金種に応じた基準枚数に近い枚数とされる。従って、従業員21は、単純にボタンB22にタッチするのみで、ニアフルの状態にある金種についての収納枚数を基準枚数に近い枚数とするように調整できる。
【0065】
また決済装置12によればさらに、回収枚数CN(M)が変更された上で、ボタンB22へのタッチにより払い出しが指示された場合には、ニアフルの状態にある金種は、従業員21が希望する枚数が払い出されて、収納枚数が減らされる。これにより、払い出し後の収納枚数を従業員21が任意に調整できる。
【0066】
また決済装置12によればさらに、棒金ドロワ12jを備えていて、当該棒金ドロワ12jが利用登録されているならば、当該棒金ドロワ12jがボタンB21へのタッチに応じて開放される。従って従業員21は、決済装置12に補充するための硬貨を、当該決済装置12にて容易に取得することができる。
【0067】
また決済装置12によればさらに、別の決済装置12に設けられた棒金ドロワ12jが利用登録されているならば、当該棒金ドロワ12jを開放するための取出票SH1がボタンB21へのタッチに応じて発行される。そして、当該取出票SH1に表されたバーコードC1が適切な決済装置12のスキャナ12eで読み取られたならば、その決済装置12に設けられた棒金ドロワ12jが開放される。従って従業員21は、例えば補充対象の決済装置12に補充するための硬貨を、当該決済装置12の近くに設置されている別の決済装置12に設けられた棒金ドロワ12jから容易に取得することができる。
【0068】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
上記の実施形態では、自動釣銭機12kを内蔵した決済装置12について説明しているが、自動釣銭機が決済装置から独立して構成されて、当該自動釣銭機が決済装置に外付けされる形態で実施することも可能である。この場合、図4図7に示す制御処理は、制御ユニット124で行ってもよいし、決済装置に備えられたCPUで行ってもよい。
【0069】
収納庫を備え、当該収納庫に対して入金機構及び出金機構により金銭の入出金を行う金銭収受装置であれば、例えばセルフチェックアウト装置、自動販売機、両替機などの上記実施形態とは別の形態の装置としても実施が可能である。
【0070】
収納庫121、入金機構122及び出金機構123は、硬貨及び紙幣のいずれか一方のみを入出金し、収納するものに代えてもよい。
【0071】
棒金ドロワ12jは、CPU12aからの指示に応じて開放状態となるのではなく、従業員21によって開放可能なようにロックを解除するのみでもよい。
【0072】
棒金ドロワ12jに代えて、あるいは加えて、紙幣を保管する金庫を備えてもよい。また、棒金ドロワ12jに代えて、硬貨及び紙幣を保管する金庫を備えてもよい。
【0073】
取出票SH1を発行するのに代えて、取出票SH1に表される画像を表示させるための情報をタブレット端末やスマートフォンなどの従業員21が携帯する情報端末に送信してもよい。この場合に従業員21は、情報端末にて表示されたバーコードをスキャナ12eに読み取らせる。
【0074】
警報動作は、別の任意のタイミングで停止してもよい。例えばCPU12aは、図5中のAct21にてYesと判定した場合に、全ての警報動作を停止させてもよい。
【0075】
CPU12aは、警報動作をタブレット端末やスマートフォンなどの従業員21が携帯する情報端末で行わせるように、そのための制御情報を予め定められた情報端末へと送信してもよい。
【0076】
決済装置12にて決済する対象は、商品の売買に関わる代金には限らず、サービス提供の対価など、他のどのような対象についての決済を行う場合でも、上記実施形態と同様に実施が可能である。
【0077】
制御処理によりCPU12aが実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
補充又は回収すべき推奨枚数を金種毎に決定する決定手段と、
操作者による操作に応じて開始指示を入力する入力手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記入金機構を有効化する有効化手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知する通知手段と、
前記操作者による操作に応じて金種毎の出金枚数を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された出金枚数が零ではない金種について、当該出金枚数を前記収納庫から出金するように前記出金機構を制御する制御手段と、
を具備した金銭収受装置。
[付記2] 前記判定手段により判定された金種毎の収納枚数が、金種毎に予め定められた回収閾値以上であるか、金種毎に予め定められた補充閾値未満である場合に、補充又は回収が必要であることを前記操作者に通報する通報手段、
をさらに具備する付記1に記載の金銭収受装置。
[付記3] 前記決定手段は、前記操作者により変更操作が行われた上で決定操作が行われたならば当該変更操作により変更された枚数を前記推奨枚数として決定し、前記変更操作が行われること無く前記決定操作が行われたならば予め定められた基準枚数から前記収納枚数を減じた枚数を前記推奨枚数として決定する、
付記1又は付記2に記載の金銭収受装置。
[付記4] 硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
補充又は回収すべき推奨枚数を金種毎に決定する決定手段と、
操作者による操作に応じて開始指示を入力する入力手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記入金機構を有効化する有効化手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知する通知手段と、
前記操作者による操作に応じて金種毎の出金枚数を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された出金枚数が零ではない金種について、当該出金枚数を前記収納庫から出金するように前記出金機構を制御する制御手段と、
前記収納庫に補充するための硬貨及び紙幣の少なくとも一方を収納する金庫と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記金庫のロックを解除する解錠手段と、
を具備した決済装置。
[付記5] 硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
補充又は回収すべき推奨枚数を金種毎に決定する決定手段と、
操作者による操作に応じて開始指示を入力する入力手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記入金機構を有効化する有効化手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知する通知手段と、
前記操作者による操作に応じて金種毎の出金枚数を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された出金枚数が零ではない金種について、当該出金枚数を前記収納庫から出金するように前記出金機構を制御する制御手段と、
前記収納庫に補充するための硬貨及び紙幣の少なくとも一方を収納する金庫を備えた別装置に対して前記金庫のロックの解除を指示するための予め定められた情報を出力する出力手段と、
を具備した決済装置。
[付記6] 硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に収納庫に収納させる入金機構と、
前記収納庫に収納された硬貨及び紙幣の少なくとも一方を金種別に前記収納庫から出金する出金機構と、
前記収納庫に収納されている収納枚数を金種毎に判定する判定手段と、
を備えた金銭収受装置を制御するために当該金銭収受装置に備えられたコンピュータを、
操作者による操作に応じて開始指示を入力する入力手段と、
金種毎に、予め定められた標準枚数と前記判定手段により判定された収納枚数との差に基づいて補充又は回収すべき推奨枚数を決定する決定手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記入金機構を有効化する有効化手段と、
前記入力手段により前記開始指示が入力されたことに応じて、前記決定手段により決定された金種毎の推奨枚数を前記操作者に通知する通知手段と、
前記操作者による操作に応じて金種毎の出金枚数を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された出金枚数が零ではない金種について、当該出金枚数を前記収納庫から出金するように前記出金機構を制御する制御手段と、
して機能させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0079】
10…チェックアウトシステム、11…商品登録装置、12…決済装置、12a…CPU、12b…ROM、12c…RAM、12d…補助記憶ユニット、12e…スキャナ、12f…タッチパネル、12g…プリンタ、12h…カードリーダライタ、12i…パトランプ、12j…棒金ドロワ、12k…自動釣銭機、12m…通信ユニット、12n…伝送システム、121…収納庫、122…入金機構、123…出金機構、124…制御ユニット。

図1
図2
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図11