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特許7151841画像処理装置、放射線撮影システム、画像処理プログラム及び画像処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】画像処理装置、放射線撮影システム、画像処理プログラム及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20221004BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221004BHJP
【FI】
A61B6/00 350M
A61B6/00 330A
G06T7/00 612
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021138988
(22)【出願日】2021-08-27
【審査請求日】2021-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長束 澄也
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-051322(JP,A)
【文献】特開2016-101358(JP,A)
【文献】国際公開第2021/033667(WO,A1)
【文献】特開2015-071051(JP,A)
【文献】国際公開第2012/164901(WO,A1)
【文献】特開2010-172515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理装置において、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理部を備え
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記構造物は、前記被検者を固定する撮影補助具であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記構造物が前記撮影補助具である場合、前記処理部は、前記撮影補助具の放射線透過量及び形状の少なくとも一方に関するデータに基づいて前記処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、
前記複数フレームのそれぞれについて前記写り込みの有無を判断し、
前記写り込みがあるフレームに前記処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記複数フレームのうちの特定フレームに行うものと同一内容の前記処理を、前記複数フレームのうち前記特定フレーム以外の他のフレームにも行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記処理を、フレームの全領域、又は一部領域に対して行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記動態画像内に前記写り込みがある場合であっても、所定条件が成立している場合には、前記処理を行わないことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、全てのフレームにおいて前記被検者の診断対象部位が写った領域に前記写り込みが重なっていない場合には、前記処理を行わないことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記処理部は、前記写り込みの大きさが所定の閾値以下である場合には、前記処理を行わないことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記所定条件のうち特定の所定条件が成立している場合に、再撮影が必要である旨を報知する報知部を更に備える請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項11】
放射線を発生させる放射線源と、
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置と、
を備えた放射線撮影システムにおいて、
前記動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理部を更に備え
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする放射線撮影システム。
【請求項12】
前記放射線撮影装置は、可搬型のものであり、
少なくとも前記放射線源が移動可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の放射線撮影システム。
【請求項13】
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理プログラムにおいて、
コンピューターに、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理を実行させ
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項14】
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理方法において、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減するステップを有し、
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、放射線撮影システム、画像処理プログラム及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線による動態撮影においては、得られた動態画像を読影し易くするため、当該動態画像を処理するための各種技術が提案されている。
例えば特許文献1には、複数のフレームからなる動態画像を解析し、当該動態画像における所定以上のノイズ成分が含まれる不良領域を、当該動態画像から除外する技術について記載されている。
また、特許文献2には、複数のフレームを表示する際に、一部のフレームに付帯された付帯情報の全てを非表示とする技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-171475号公報
【文献】特許第6870763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、動態撮影は、一般撮影と異なり、一回の撮影にある程度の時間(例えば、数十秒程度)を要する。
また、動態撮影中に被検者が不必要な動きをしてしまうと、得られた動態画像では必要な動きを解析することができなくなるため、再撮影が必要となってしまう。
一方、動態撮影は時間がかかる分だけ被検者の被ばく量も多くなるため、再撮影は極力避ける必要がある。
こうしたことから、動態撮影中、被検者には同じ体位を保ち続けてもらうことが求められる。
【0005】
そこで、従来、動態撮影を行う際に、ベッドと被検者との間に撮影補助具を挟み込む、あるいは撮影補助者が被検者を押さえる等により、動態撮影中の被検者の不必要な動きを規制することが行われている。
このため、動態画像には、撮影補助具や撮影補助者の手等の構造物が写り込んでしまうことがあった。
こうした構造物の写り込みは、医師が読影を行う際の妨げとなってしまうことがある。
【0006】
特に、撮影補助者が押さえることで被検者の動きを規制する場合、動態撮影の途中で補助者が疲れ等により手を動かしてしまうことがある。
動態撮影中にこのような手の動きがあると、動態画像を構成する複数フレームのうち大部分のフレームにおいては同じ位置に手が写り込むが、残りの一部のフレームにおいては大部分のフレームとは異なる位置に手が写り込むことになる。
このような手の写り込み位置が一部のフレームで異なる動態画像をそのまま再生すると、手の写り込みがちらついてしまう(それまで被検者が写った領域又は何も映っていなかった領域に手が一瞬だけ表示される)。このちらつきも、医師が読影を行う際の妨げとなってしまうことがある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、構造物によって被検者の不必要な動きを規制しながら動態撮影を行う場合であっても、構造物の存在が、得られた動態画像の読影に影響しないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理装置において、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理部を備え
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る放射線撮影システムは、
放射線を発生させる放射線源と、
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置と、
を備えた放射線撮影システムにおいて、
前記動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理部を更に備え
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像処理プログラムは、
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理プログラムにおいて、
コンピューターに、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減する処理を行う処理を実行させ
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る及び画像処理方法は、
放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置から得た複数フレームを含む動態画像を処理する画像処理方法において、
動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該構造物の写り込みを低減するステップを有し、
前記構造物は、撮影補助者であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、構造物によって被検者の不必要な動きを規制しながら動態撮影を行う場合であっても、構造物の存在が、得られた動態画像の読影に影響しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る放射線撮影システムの一例を示すブロック図である。
図2】同システムの一部の構成例を示す斜視図である。
図3】同システムを用いた動態撮影で用いる撮影補助具の一例を示す斜視図である。
図4】同実施形態に係る放射線撮影システムの他の例を示すブロック図である。
図5】同実施形態に係る放射線撮影システムの他の例を示すブロック図である。
図6】同実施形態に係る放射線撮影システムが備える画像処理装置を示すブロック図である。
図7】同装置が実行する動態画像出力処理の流れを示すフローチャートである。
図8】(a)従来の放射線撮影システムが表示する動態画像のフレームの一例を示す画像図であり、(b)は本実施形態に係る放射線撮影システムが表示する動態画像のフレームを示す画像図である。
図9】(a)従来の放射線撮影システムが表示する動態画像のフレームの他の例を示す画像図であり、(b)は本実施形態に係る放射線撮影システムが表示する動態画像のフレームを示す画像図である。
図10】本実施形態に係る放射線撮影システムが表示する動態画像の各フレームの他の例を示す画像図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、以下の実施形態及び図示例に限定されるものではない。
【0015】
<1.放射線撮影システム>
はじめに、本実施形態に係る放射線撮影システム(以下、システム100)の概略構成について説明する。
図1はシステム100の一例を表すブロック図、図2はシステム100の一部の構成例を示す斜視図、図3はシステム100を用いた動態撮影で用いる撮影補助具を示す斜視図である。
【0016】
システム100は、例えば図1に示したように、放射線撮影装置(以下、撮影装置1)と、画像処理装置(以下、処理装置2)と、を備えている。
また、本実施形態に係るシステム100は、放射線発生装置(以下、発生装置3)と、コンソール4と、を更に備えている。
各装置1~4は、例えば通信ネットワークN(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等)を介して互いに通信可能となっている。
【0017】
本実施形態に係るシステム100は、例えば図2に示したように、撮影装置1がパネル状(可搬型)のものとなっている。
また、本実施形態に係る発生装置3及びコンソール4は、移動可能に構成されている。
本実施形態に係る発生装置3及びコンソール4は、車輪5aを有する筐体5に搭載されることによって移動可能となっている。
すなわち、撮影装置1、発生装置3及びコンソール4は、回診車100aを構成している。
【0018】
なお、回診車100aは、車輪5a以外の手段によって移動可能となっていてもよい。
また、システム100は、撮影室内に据え付けられたものであってもよい。
また、システム100は、図示しない病院情報システム(Hospital Information System:HIS)や、放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等と通信することが可能となっていてもよい。
【0019】
〔1-1.放射線発生装置〕
発生装置3は、図2に示したように、放射線源31を備えている。
また、発生装置3は、図示しないジェネレーターと、図示しない照射指示スイッチと、を更に備えている。
【0020】
ジェネレーターは、照射指示スイッチが操作されたことに基づいて、予め設定された撮影条件(例えば、被検者に関する条件(例えば、撮影部位、撮影方向、体格等)、放射線の照射に関する条件(例えば、管電圧、管電流、照射時間、電流時間積(mAs値)等)に応じた電圧を放射線源31へ印加するとともに、撮影条件に応じた電流を放射線源31へ通電するようになっている。
【0021】
放射線源31は、ジェネレーターから電圧が印加されるとともに電流が通電されると、撮影条件に応じた放射線R(例えばX線等、図3参照)を発生させるようになっている。
また、放射線源31は、回診車100aの前後方向、左右方向、及び上下方向に移動することが可能であるとともに、放射線の照射口の向きを任意の方向に変えることが可能となっている。
【0022】
また、発生装置3は、得ようとする放射線画像の形態(静止画、又は複数フレームを含む動態画像)に応じた態様で放射線を発生させるようになっている。
静止画を得る一般撮影の場合には、1回の照射指示スイッチの押下につき放射線の照射を1回だけ行う。
動態画像を得る動態撮影の場合には、1回の照射指示スイッチの押下につきパルス状の放射線の照射を所定時間当たり複数回(例えば1秒間に15回)繰り返す、又は放射線の照射を所定時間継続する。
なお、「動態撮影」には動画撮影が含まれるが、動画を表示しながら静止画を撮影するものは含まれない。
また、「動態画像」には動画が含まれるが、動画を表示しながら静止画を撮影して得られた画像は含まれない。
【0023】
〔1-2.放射線撮影装置〕
撮影装置1は、放射線による動態撮影を行うものである。
撮影装置1は、図示を省略するが、センサー基板、走査回路、読み出し回路(以下、ROIC)、制御部、通信部等を備えている。
センサー基板は、受けた放射線の線量に応じた電荷を発生させる放射線検出素子及び電荷の蓄積・放出を行うスイッチ素子が二次元状(マトリクス状)に配列されている。
ROICは、各スイッチ素子のオン/オフを切り替える走査回路、各画素から放出された電荷の量を画素値として読み出す。
制御部は、ROICが読み出した複数の画素値から放射線画像を生成する。
通信部は、生成した放射線画像のデータや各種信号等を外部へ送信したり、各種情報や各種信号を受信したりする。
【0024】
そして、撮影装置1は、発生装置3から放射線が照射されるタイミングと同期して、電荷の蓄積・放出、画素値の読出しを行うことにより、照射された放射線の線量に応じた放射線画像を生成するようになっている。
一般撮影の場合には、1回の照射指示スイッチの押下につき放射線画像の生成を1回だけ行う。
動態撮影の場合には、1回の照射指示スイッチの押下につき動態画像を構成するフレームの生成を所定時間当たり複数回(例えば1秒間に15回)行う。
【0025】
また、撮影装置1は、生成した動態画像を、画像データの形にして他の装置(例えば、処理装置2、コンソール4等)へ転送するようになっている。
なお、撮影装置1は、生成した動態画像を、画像データの形にして保存するようになっていてもよい。
また、撮影装置1は、生成した動態画像を、自身に接続された表示装置にリアルタイムで表示させるようになっていてもよい。
リアルタイムで表示する例としては、例えば、透視が挙げられる。
【0026】
〔1-3.コンソール〕
コンソール4は、撮影装置1及び発生装置3の少なくとも一方に上記撮影条件を設定するものである。
本実施形態に係るコンソール4は、専用のプログラムがインストールされたPC、専用の装置等で構成されている。
また、本実施形態に係るコンソール4は、図2に示したように、表示部41を備えている。
また、本実施形態に係るコンソール4は、撮影条件の設定を、他のシステム(HISやRIS等)から取得した撮影オーダー情報、又はユーザー(例えば技師)によってなされた操作に基づいて行うようになっている。
【0027】
〔1-4.画像処理装置〕
処理装置2は、撮影装置1から得た動態画像を処理するものである。
本実施形態に係る処理装置2は、動態解析装置を兼ねている。
すなわち、本実施形態に係る処理装置2は、動態画像を解析して動態解析画像を生成するようになっている。
動態解析画像には、例えば、換気解析画像、及び血流解析画像等が含まれる。
換気解析画像は、肺野の膨張・収縮の解析結果を可視化したものを、動態画像に重畳表示させた画像である。
血流解析画像は、肺野血管内の血流の解析結果を可視化したものを、動態画像に重畳表示させた画像である。
この処理装置2の詳細については後述する。
【0028】
〔1-5.撮影補助具〕
上記システム100を用いた動態撮影を行う際には、撮影補助具(以下、補助具200)を用いることがある。
この補助具200は、第一状態と、第二状態と、に変形可能である。
第一状態は、持ち運びが相対的に容易な状態である。
第二状態は、第一状態とは異なる状態であって、動態撮影を行っている間の被検者を固定可能な状態である。
本実施形態に係る補助具200は、少なくとも一部が中空になっている。
そして、補助具200は、中空の部位の中から気体(空気、窒素等)を出すことにより収縮状態(第一状態)となり、中空の部位の中へ気体を入れることにより膨張状態(第二状態)となる。
【0029】
なお、補助具200は、膨張状態のときに中の空気量を増減させることにより、固定対象部位を支持する強度を調節可能となっていてもよい。このようにすれば、強度が高すぎることで被検者の必要な動き(例えば、呼吸)を妨げてしまったり、強度が低すぎることで被検者が依然として不必要に動いてしまったりすることを防ぐことができる。
また、補助具200は、液体等によって膨張・収縮するようになっていてもよい。
また、補助具200は、流体を用いずに変形(例えば、折り畳み・展開、伸縮等)可能となっていてもよい。
【0030】
本実施形態に係る補助具200は、第二状態のとき、被検者の固定対象部位を固定可能となる。
固定対象部位は、被検者における診断対象部位(例えば、横隔膜、肺野上部等)以外の部位であり、肩及び腰の少なくとも一方を含む。
【0031】
腰を固定対象部位とする補助具200には、例えば図3に示したような、マット型のものが含まれる。
このマット型の補助具200は、収縮状態では、上下方向に延びる第一部位201と、第一部位201上部の左右両端から左右方向に延びる一対の第二部位202と、を有する正面視略T字状のものとなっている。
一方、このマット型の補助具200は、収縮状態では、第二部位202が、第一部位201に対し前方に突出するように折れ曲がった状態となる。
このようなマット型の補助具200が配置されたベッドBに被検者が横になり、ベッドBの背もたれとなる部分を傾斜させて被検者Sの上半身を起こした状態にし、当該補助具200を膨張状態にすると、第一部位201が被検者Sの腰及び背中を支持するとともに、一対の第二部位202が被検者Sの腰を左右から挟み込んで固定する。
これにより、補助具200は、被検者Sの胸部が下方にずり落ちたり、左右に傾いたりするのを規制する。
なお、このマット型の補助具200を、臥位(ベッドBの背もたれとなる部分が傾いておらず、上半身が起こされていない状態)の被検者Sの固定に用いてもよい。
【0032】
また、肩を固定対象部位とする補助具200には、例えば、ショルダーハーネス等が含まれる。
なお、上記システム100を用いた動態撮影を行う際には、従来の固定具(例えば、被検者の腰を固定するための平面視三角形の箱型のもの)を用いてもよい。
【0033】
また、本実施形態に係る補助具200は、撮影位置に配置され、受けた放射線に応じた放射線画像を生成する可搬型の撮影装置1を支持可能である。
例えば、図3に示したマット型の補助具200を用いる撮影の場合、撮影装置1は、第一部位201と被検者の背中との間に、放射線入射面が背中に接するように配置される。
ここで、補助具200が膨張状態になると、一対の第二部位202が撮影装置1の左右両側面を被検者の腰と共に左右から挟み込んで固定する。
なお、この補助具200は、撮影装置1の放射線入射面に重ねて用いる図示しないグリッドの方を支持するようになっていてもよいし、撮影装置1及びグリッドを両方とも支持するようになっていてもよい。
【0034】
〔1-6.検査の流れ〕
このように構成された本実施形態に係るシステム100を用いた検査は、以下のよう流れで行われる。
まず、ユーザー(技師等)が回診車100a及び撮影装置1を用いて被検者の診断対象部位を動態撮影すると、撮影装置1は、診断対象部位が写った動態画像の画像データを生成する。
撮影の際、ベッドと被検者との間に補助具200を挟み込む、あるいは撮影補助者が被検者を押さえる等により、動態撮影中の被検者の不必要な動きを規制した場合、生成された動態画像には、構造物(補助具200や撮影補助者の手等)が写り込むことがある。
【0035】
撮影装置1は、画像データを生成すると、その画像データを処理装置2へ送信する。
処理装置2は、画像データを受信すると、画像出力処理(詳細後述)を実行する。これにより、動態画像内の構造物の写り込みが低減され、その写り込みが低減された動態画像の画像データがコンソール4へ送信される。
コンソール4は、画像データを受信すると、受信した画像信号に応じた動態画像を表示する。
医師は、コンソール4に表示された放射線画像に基づいて被検者の診断を行う。
【0036】
〔1-7.放射線撮影システムその他〕
ここまで、動態解析装置を兼ねる処理装置2を備えたシステム100について説明してきたが、画像処理装置はコンソールを兼ねていてもよい。
具体的には、例えば図4に示したように、上記撮影装置1及び上記発生装置3の他に、コンソールを兼ねた画像処理装置(以下、処理装置4A)によって他の放射線撮影システム(以下、システム100A)を構成してもよい。
この場合、システム100Aは、画像処理装置としての機能を有していない動態解析装置を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0037】
また、ここまで、他の装置を兼ねる処理装置2,4Aを備えるシステム100,100Aについて説明してきたが、画像処理装置は独立して設けられていてもよい。
具体的には、例えば図5に示したように、上記撮影装置1、上記発生装置3及び上記コンソール4の他に、独立した画像処理装置7によって他の放射線撮影システム(以下、システム100B)を構成してもよい。
この場合、画像処理装置7は、回診車100aの筐体5に搭載されていてもよいし、回診車100aから離れた場所に配置されていてもよい。
また、この場合、システム100Bは、画像処理装置としての機能を有していない動態解析装置を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0038】
<2.画像処理装置の詳細>
次に、上記システム100,100A,100Bが備える処理装置2,4A,7の具体的構成及び動作について説明する。
図6は処理装置2,4A,7を表すブロック図、図7は処理装置2,4A,7が実行する動態画像出力処理の流れを示すフローチャート、図8(a),図9(a)は従来の放射線撮影システムが表示する動態画像の各フレームを示す画像図、図8(b),図9(b)は本実施形態に係る放射線撮影システムが表示する動態画像の各フレームを示す画像図である。
【0039】
〔2-1.具体的構成〕
処理装置2,4A,7は、図6に示したように、制御部21と、通信部22と、を備えている。
本実施形態に係る処理装置2,4A,7は、記憶部23を更に備えている。
各部21~23は、バス等で電気的に接続されている。
なお、処理装置2,4A,7は、制御部21から受信した画像信号に応じた画面を表示する表示部、及びユーザーによってなされた操作に応じた制御信号を制御部21へ出力する操作部の少なくともいずれかを備えていてもよい。
【0040】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory
)、ROM(Read Only Memory)等により構成されている。
ROMは、CPUが実行する各種プログラム(後述する画像処理プログラムを含む)やプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
CPUは、ROMに記憶されている各種プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、処理装置2,4A,7各部の動作を集中制御するようになっている。
なお、ROMは、書き換え(プログラム更新)可能に構成されていてもよい。
【0041】
通信部22は、通信モジュール等で構成されている。
そして、通信部22は、通信ネットワークN(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等)を介して接続された他の装置(撮影装置1、コンソール4等)との間で各種信号や各種データを、有線又は無線で送受信するようになっている。
【0042】
記憶部23は、不揮発性の半動態メモリーやハードディスク等により構成されている。
そして、記憶部23は、放射線画像の画像データ等を記憶するようになっている。
本実施形態に係る記憶部23は、後述する動態画像出力処理で用いる各種データを記憶している。
【0043】
〔2-2.動作〕
このように構成された処理装置2,4A,7の制御部21は、所定の開始条件が成立したことを契機として、図7に示したような動態画像出力処理を実行する。
所定の開始条件には、例えば、処理装置2,4A,7の電源がオンにされたこと、他の装置から画像データを取得したこと、他の装置から所定の制御信号を受信したこと、所定の開始操作がなされたこと(操作部を備える場合)等が含まれる。
【0044】
初めのステップS1で、制御部21は、まず撮影装置1から動態画像の画像データを取得する。
本実施形態に係るステップS1で、制御部21は、他の装置(撮影装置1、コンソール4等)から画像データを、通信部22を介して受信する。
なお、このステップS1で、制御部21は、画像データを、記憶部23、メディア等から読み取るようになっていてもよい。
また、画像データの取得を契機として動態画像出力処理を開始する場合、このステップS1は不要である。
【0045】
画像データを取得した後、制御部21は、ステップS2を実行する。
このステップS2で、制御部21は、動態画像内に被検者以外の構造物の写り込みがあるか否かを判断する。
構造物は、被検者を固定する補助具200、又は撮影補助者の手、腕等である。
また、本実施形態に係るステップS2で、制御部21は、例えば、記憶部23に記憶されている写り込みが無い同じ診断対象部位が写った静止画(フレーム)の画像データと比較して、画素値が極端に大きくなっている領域がある場合には、その領域を写り込みであると判断する。
【0046】
また、このステップS2で、写り込みがあると判断した場合、制御部21は、その写り込みの大きさ、位置等を更に判断する。
また、本実施形態に係るステップS2で、制御部21は、診断対象部位が写った領域の位置等を更に判断する。
【0047】
本実施形態に係るステップS2で、制御部21は、複数フレームのそれぞれについて写り込みの有無、大きさ、位置等を判断する。
こうすることで、以下のステップS3,S4を、低減する必要のある写り込みがあるフレームに絞って行うことができるため、制御部21の処理負担を低減することができる。
なお、このステップS2で、制御部21は、写り込みの有無の判断を、一部のフレーム(例えば、フレーム番号が奇数又は偶数のフレーム、前後数フレームを除いた中間部のフレーム等)に対して行うようになっていてもよい。
また、このステップS2で、制御部21は、比較のための画像データを、その都度他の装置から取得するようになっていてもよい。
【0048】
上記ステップS2で動態画像内に写り込みが無いと判断した場合(ステップS2:No)、制御部21は、ステップS3,S4をスキップして、ステップS5(詳細後述)を実行する。
【0049】
一方、上記ステップS2で動態画像内に写り込みがあると判断した場合(ステップS2:Yes)、制御部21は、ステップS3を実行する。
このステップS3で、制御部21は、所定条件が成立しているか否かを判断する。
所定条件には、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・全てのフレームにおいて被検者の診断対象部位が写った領域に写り込みが重なっていない。
・写り込みの大きさが、所定の第一閾値以下である。
・全てのフレームにおいて被検者の診断対象部位が写った領域に写り込みが重なっている。
・写り込みの大きさが、所定の第二閾値(但し、第一閾値<第二閾値)以上である。
【0050】
上記ステップS3で所定条件が成立していない(写り込みが一部のフレームにおいて診断対象部位が写った領域に重なっている、構造物の大きさが第一閾値超第二閾値未満である)と判断した場合(ステップS3:No)、制御部21は、ステップS4を実行する。
このステップS4で、制御部21は、写り込みを低減する処理(以下、低減処理)を実行する。
本実施形態に係るステップS4で、制御部21は、各フレームに応じた低減処理を行う。
構造物が補助具200である場合、制御部21は、例えば、記憶部23に記憶されている、補助具200の放射線透過量及び形状の少なくとも一方に関するデータに基づいて低減処理を行う。
構造物が撮影補助者である場合、制御部21は、例えば、記憶部23に記憶されている、写り込みが無い同じ診断対象部位が写った静止画(フレーム)の画像データとの差分に基づいて低減処理を行う。
【0051】
また、本実施形態に係るステップS4で、制御部21、ステップS2で判断した診断対象部位が写った領域の位置に基づき、診断対象部位が写った領域の移動があるフレームに対し、診断対象部位が写った領域の位置が移動する前の位置となるよう、画像全体の位置、角度等を修正する。
【0052】
なお、全てのフレームにおいて写り込みの位置が同じ場合、このステップS4で、制御部21は、複数フレームのうちの特定フレームに低減処理を行い、更に、特定フレームに行うものと同一内容の(信号値を低下させる領域と、低下させる値の大きさが同じ)低減処理を、複数フレームのうち特定フレーム以外の他のフレームにも行う。
特定フレームには、例えば、最初のフレーム、最後のフレーム、中央のフレーム、診断対象部位の最も特徴的な状態が写ったフレーム等が含まれる。
【0053】
また、このステップS4で、制御部21は、上述した低減処理を、各フレームの全領域に対して行うようになっていてもよいし、各フレーム内の一部領域に対して行うようになっていてもよい。
一部領域には、例えば、診断対象部位が写った領域、上半分の領域、下半分の領域等が含まれる。
一部領域に対して施すようにすれば、制御部21の処理負担を低減することができる。
また、このステップS4で、制御部21は、低減処理を行うための各種データを、その都度他の装置から取得するようになっていてもよい。
【0054】
本実施形態に係る制御部21は、以上説明してきたステップS4を実行することにより処理部をなす。
また、上記ステップS4は、画像処理方法における構造物の写り込みを低減するステップに相当する。
【0055】
一方、上記ステップS3で所定条件が成立している(診断対象部位が写った領域に写り込みが重なっている、構造物の大きさが第一閾値以下又は第二閾値以上である、又は全てのフレームに写り込みがある)と判断した場合(ステップS3;Yes)、制御部21は、ステップS4をスキップして(低減処理を行わずに)、ステップS5を実行する。
このステップS5で、制御部21は、画像データに基づく動態画像を出力する。
本実施形態に係るステップS5で、制御部21は、動態画像の画像データを、通信部22を介して表示部を有する他の装置(コンソール4等)へ送信する。
画像データを受信したコンソール4は、画像データに基づく動態画像を表示部41に表示する。
【0056】
従来の放射線撮影装置を用いた動態撮影で、撮影補助者が被検者を押さえることにより動態撮影中の被検者の不必要な動きを規制した場合、動態撮影の途中で撮影補助者が疲れ等により手を動かしてしまうことがあった。
その場合、例えば図8(a)に示したように、動態画像I1を構成する複数フレームのうち大部分のフレームF1においては同じ位置に手の写り込みAが存在するが、残りの一部のフレームF2においては大部分のフレームF1とは異なる位置(診断対象部位)に写り込みAが存在することになる。
しかし、画像データを受信した本実施形態に係るコンソール4は、例えば図8(b)に示したように、大部分のフレームF1と異なる位置に存在していた写り込みAが低減された動態画像I2を表示する。
【0057】
また、動態撮影の途中で撮影補助者がり手を動かしてしまった場合、動態画像I1を構成する複数フレームのうち一部のフレームF2、又は一部のフレームF2以降の数フレームにおいては、図9(a)に示したように、被検者の診断対象部位が写った領域が、一部のフレームF2よりも前のフレームとは異なる位置に移動してしまう、あるいは傾いてしまうことがあった。
しかし、そのような場合であっても、画像データを受信した本実施形態に係るコンソール4は、図9(b)に示したように、写り込みAが低減され、且つ診断対象部位の位置、角度等が修正された動態画像I2を表示する。
【0058】
なお、処理装置2,4A,7が表示部を備えている場合、このステップS5で、制御部21は、動態画像の画像データを、処理装置2,4A,7の表示部に表示させるようになっていてもよい。
【0059】
また、上記ステップS3で所定条件のうち特定の所定条件が成立している場合には、制御部21は、上記ステップS4をスキップするだけでなく、このステップS5で再撮影が必要である旨を報知するようになっていてもよい。
特定の所定条件には、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・全てのフレームにおいて被検者の診断対象部位が写った領域に写り込みが重なっている。
・写り込みの大きさが、所定の第二閾値以上である。
【0060】
報知は、例えば再撮影が必要である旨の文字、絵等をコンソール4の表示部41に表示させる、処理装置2,4A,7の表示部に表示させる、再撮影が必要である旨の音声を図示しないスピーカーから出力させる等の方法により行う。
このようにすれば、システム100は報知部を備えることとなり、表示部41に構造物が低減されていない動態画像が表示された場合に、ユーザーは、それが写り込みの影響が軽微で低減する必要が無い(低減しなくても解析や読影を行える)からなのか、写り込みの影響が大きすぎて低減処理をしても意味がない(解析や読影に使える動態画像にならない)からなのか理由を知ることができる。
【0061】
<3.効果>
以上説明してきた処理装置2,4A,7、及びこの処理装置2,4A,7を備えるシステム100,100A,100Bは、撮影装置1から得た複数フレームを含む動態画像I1を処理するものであって、動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像I1内に被検者以外の構造物の写り込みがある場合、当該写り込みを低減する処理を行う制御部21(処理部)を備える。
このため、処理装置2,4A,7、及びこの処理装置2,4A,7を備えるシステム100,100A,100Bによれば、構造物によって被検者の不必要な動きを規制しながら動態撮影を行う場合であっても、構造物の存在が、得られた動態画像の読影に影響しないようにすることができる。
【0062】
<4.その他>
なお、本発明は上記の実施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0063】
例えば、上記処理装置2,4A,7は、動態画像出力処理において、ステップS3(所定条件が成立したか否かの判断)を実行せず、写り込みがある全ての動態画像に低減処理を行うようになっていてもよい。
【0064】
また、上記処理装置2,4A,7は、動態画像I1,I2における構造物の写り込みAの動きを解析し、又は他の装置から写り込みAの動きの解析結果を取得し、写り込みAの動きを示す情報を動態画像I1,I2に重畳表示するようになっていてもよい。
具体的には、例えば図10に示したように、写り込みAの移動する方向を示す矢印Bを表示するようになっていてもよい。
その際、写り込みAの移動する速度を矢印の太さや長さで示すようになっていてもよい。
また、上記処理装置2,4A,7は、動態画像I1,I2における写り込みAの動きを解析し、その解析結果を、診断対象部位の動きの解析に活用するようになっていてもよい。
【0065】
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0066】
100 放射線撮影システム
100a 回診車
1 放射線撮影装置
2 画像処理装置(画像解析装置)
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
3 放射線発生装置
31 放射線源
4 コンソール
41 表示部
5 筐体
5a 車輪
100A 放射線撮影システム
4A 画像処理装置(コンソール)
100B 放射線撮影システム
7 画像処理装置
200 撮影補助具
201 第一部位
202 第二部位
N 通信ネットワーク
1 従来の放射線撮影システムが表示する動態画像
2 本実施形態に係る放射線撮影システムが表示する動態画像
A 構造物の写り込み
B 矢印
【要約】
【課題】構造物によって被検者の不必要な動きを規制しながら動態撮影を行う場合であっても、構造物の存在が、得られた動態画像の読影に影響しないようにする。
【解決手段】画像処理装置2は、放射線による動態撮影を行う放射線撮影装置1から得た複数フレームを含む動態画像I1を処理するものであって、動態撮影により得られた複数フレームを含む動態画像I1内に被検者以外の構造物(撮影補助具、撮影補助者)の写り込みAがある場合、当該構造物の写り込みAを低減する処理を行う処理部21を備える。
また、処理部21は、動態画像I1内に写り込みAがある場合であっても、所定条件が成立している場合には、処理を行わない。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10