(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
G03G15/20 505
(21)【出願番号】P 2019002938
(22)【出願日】2019-01-10
【審査請求日】2021-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【氏名又は名称】黒田 壽
(72)【発明者】
【氏名】松本 到
(72)【発明者】
【氏名】浅見 彰
(72)【発明者】
【氏名】大西 一臣
(72)【発明者】
【氏名】富田 真也
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-239591(JP,A)
【文献】特開2010-169947(JP,A)
【文献】特開2012-024989(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が形成される記録材に液体を付与する液体付与手段を備えた画像形成装置であって、
前記記録材に対して前記液体を付与するか否かを判定する要否判定手段と、
前記要否判定手段が前記液体を付与すると判定した場合には、前記液体付与手段を通る第一搬送経路を用いて前記記録材を搬送し、前記要否判定手段が前記液体を付与しないと判定した場合には、前記液体付与手段を通らない第二搬送経路を用いて前記記録材を搬送するように、前記記録材の搬送経路を切り替える搬送経路切替手段とを有
し、
前記要否判定手段は、前記記録材の種類に応じて、前記液体を付与するか否かを判定し、
前記記録材の前記種類は、前記記録材の表面粗さの違いを含むことを特徴とする画像形成装置
。
【請求項2】
請求項
1に記載の画像形成装置において、
前記記録材の前記種類は、前記記録材の厚さの違いを含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
画像が形成される記録材に液体を付与する液体付与手段を備えた画像形成装置であって、
前記記録材に対して前記液体を付与するか否かを判定する要否判定手段と、
前記要否判定手段が前記液体を付与すると判定した場合には、前記液体付与手段を通る第一搬送経路を用いて前記記録材を搬送し、前記要否判定手段が前記液体を付与しないと判定した場合には、前記液体付与手段を通らない第二搬送経路を用いて前記記録材を搬送するように、前記記録材の搬送経路を切り替える搬送経路切替手段とを有し、
前記要否判定手段は、前記記録材の種類に応じて、前記液体を付与するか否かを判定し、
前記記録材の前記種類は、前記記録材の厚さの違いを含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記第二搬送経路を用いて搬送される記録材の搬送経路長は、前記第一搬送経路を用いて搬送される記録材の搬送経路長よりも短いことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃
至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記第一搬送経路及び前記第二搬送経路を通った記録材は、同じ画像形成部へと搬送されることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像が形成される記録材に液体を付与する液体付与手段を備えた画像形成装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、給紙された用紙(記録材)が定着液塗布装置(液体付与手段)へ送られて定着液を付与され、その後、当該用紙に画像を形成する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、インクジェット方式で定着液を用紙に塗布する定着液塗布装置を制御して、用紙に対し定着液を塗布するか否かを切り替える切替手段を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の画像形成装置によれば、記録材に対して液体を付与する場合も、液体を付与しない場合も、同じ搬送経路を用いて記録材を搬送するため、液体を付与しない場合(液体付与処理を省略できる場合)であっても、生産性を向上させることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、画像が形成される記録材に液体を付与する液体付与手段を備えた画像形成装置であって、前記記録材に対して前記液体を付与するか否かを判定する要否判定手段と、前記要否判定手段が前記液体を付与すると判定した場合には、前記液体付与手段を通る第一搬送経路を用いて前記記録材を搬送し、前記要否判定手段が前記液体を付与しないと判定した場合には、前記液体付与手段を通らない第二搬送経路を用いて前記記録材を搬送するように、前記記録材の搬送経路を切り替える搬送経路切替手段とを有し、前記要否判定手段は、前記記録材の種類に応じて、前記液体を付与するか否かを判定し、前記記録材の前記種類は、前記記録材の表面粗さの違いを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、記録材に対して液体を付与しない場合の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】同画像形成装置におけるコート液塗布装置の概略構成図。
【
図3】実施形態の搬送経路切替制御に関するブロック図。
【
図4】実施形態の搬送経路切替制御の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る画像形成装置を、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、電子写真方式の画像形成装置を例に挙げて説明するが、インクジェット方式などの他の方式の画像形成装置であってもよい。
【0009】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図中の符号「Y」、「C」、「M」、「K」は、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色用の部材であることを示すものである。また、記録材である紙などの印刷媒体Pの搬送経路を破線で示す。
【0010】
給紙装置300から給紙された印刷媒体Pは、コート液塗布装置200へ搬送され、液体付与装置であるコート液塗布ユニット201により印刷媒体Pの表面に液体であるコート液が塗布によって付与される。なお、液体付与方法は、塗布に限らず、他の方法であってもよい。塗布されたコート液は、乾燥部202で熱によって乾燥された後、画像形成装置本体100へ搬送される。
【0011】
画像形成装置本体100は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナー像をそれぞれ生成するための4つのトナー像形成部101Y,101M,101C,101Kを備えている。これらのトナー像形成部101Y,101M,101C,101Kは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっているので、以下、使用するトナーの色を示す符号Y、C、M、Kは、適宜省略して説明する。
【0012】
画像形成装置本体100は、4つのトナー像形成部101の下方に、中間転写体である中間転写ベルト102を備える。 転写手段である中間転写ユニット103は、複数の張架ローラによって中間転写ベルト102を張架しながら無端移動させる。中間転写ユニット103の下方には、定着手段である定着装置104を備える。定着装置104によりトナー画像を定着された印刷媒体Pは、最終的に排紙トレイ105へ搬送される。
【0013】
図2は、本実施形態におけるコート液塗布装置200の概略構成図である。
印刷媒体の種類によっては、所定の定着強度を得られないために画像形成が行えないか、画像形成速度を遅くして定着装置での定着処理に時間をかけ、より多くの熱によって定着処理を行うことで所定の定着強度を得るといった場合があった。本実施形態では、このような印刷媒体にも対応できるように、定着処理前の印刷媒体(本実施形態では画像が形成される前(画像が転写される前)の印刷媒体)に対し、画像(トナー)の定着強度を高めるためのコート液を付与することで、所定の定着強度を得る。
【0014】
本実施形態のコート液塗布装置200に設けられるコート液塗布ユニット201は、タンクに入ったコート液1を、回転駆動するスクイーズローラ2によって汲み上げて、塗布ローラ3上に供給する。塗布ローラ3と加圧ローラ4とのニップ部には、第一搬送経路Aを搬送されてくる印刷媒体Pが通過し、その際に、塗布ローラ3上のコート液1が印刷媒体Pに塗布(付与)される。
【0015】
また、本実施形態においては、コート液1の粘度を変更する粘度変更手段が設けられている。コート液1の粘度を高くすれば印刷媒体Pへのコート液1の塗布量を増加させることができ、コート液1の粘度を低くすれば印刷媒体Pへのコート液1の塗布量を減少させることができる。したがって、粘度変更手段によりコート液1の粘度を変更することで、印刷媒体Pへのコート液1の塗布量を変更することができる。例えば、表面粗さが小さい印刷媒体Pに対しては、粘度変更手段によりコート液1の粘度を高めて当該印刷媒体Pへのコート液1の塗布量が多くなるように調整し、表面粗さが大きい印刷媒体Pに対しては、粘度変更手段によりコート液1の粘度を低くして印刷媒体Pへのコート液1の塗布量が少なくなるように調整する。これにより、表面粗さの違いによらず、どの印刷媒体Pにもほぼ同量のコート液1を付与することができる。
【0016】
本実施形態の粘度変更手段は、コート液1の温度を変更することによりコート液1の粘度を変更する温度変更手段である。ただし、コート液1の固形分濃度を変更する手段など、他の粘度変更手段であってもよい。温度変更手段の場合、コート液1の温度を高くすればコート液1の粘度を下げることができ、コート液1の温度を低くすればコート液1の粘度を上げることができる。
【0017】
図2に示すように、本実施形態のコート液塗布ユニット201は、コート液1の温度を検出する温度センサ6と、コート液1を加熱する加熱手段としてのヒータ8と、印刷媒体Pの表面粗さ及び温度センサ6の検出結果に基づいてヒータ8を制御する温度制御部7とを備えている。印刷媒体Pの表面粗さは、本実施形態では、
図1に示すように、コート液塗布ユニット201よりも記録材搬送方向上流側に配置される光学センサ21によって検出するが、当該表面粗さの取得方法はこれに限られない。例えば、ユーザー操作により入力される情報(印刷媒体Pの種類情報など)から印刷媒体Pの表面粗さを取得してもよい。
【0018】
本実施形態におけるコート液塗布ユニット201の温度制御部7は、まず、光学センサ21の検出結果から得られる印刷媒体Pの表面粗さに基づき、当該印刷媒体Pへのコート液塗布量が当該表面粗さに応じた適正量となるコート液1の粘度が得られる目標温度を決定する。そして、温度センサ6によって検出されるコート液1の温度が、決定した目標温度よりも低い場合には、温度制御部7は、ヒータ8によってコート液1を加熱してコート液1の温度を上昇させる。逆に、温度センサ6によって検出されるコート液1の温度が、決定した目標温度よりも高い場合には、ヒータ8を停止してコート液1の温度を下げる。このような制御を行うことで、印刷媒体Pへ塗布されるコート液1の温度が目標温度に制御され、これにより印刷媒体Pへ塗布されるコート液1の粘度は、印刷媒体Pへのコート液塗布量が当該印刷媒体Pの表面粗さに応じた適正量となるような粘度に制御される。
【0019】
ここで、印刷媒体の種類によっては、コート液1を塗布しなくても、十分な定着強度が得られるものもある。このようにコート液1の塗布が不要な印刷媒体Pにもコート液1を塗布すると、コート液1を無駄に消費することになる。
【0020】
そこで、本実施形態のコート液塗布装置200には、
図2に示すように、液体付与手段としてのコート液塗布ユニット201を通って乾燥部202を通過する第一搬送経路Aと、コート液塗布ユニット201及び乾燥部202を通らない第二搬送経路Bとが形成されている。そして、給紙装置300から給紙されてくる印刷媒体Pの種類に応じ、搬送経路切替手段としての切替爪11によって、給紙装置300から給紙されてくる印刷媒体Pを、第一搬送経路Aへ送り込むか、第二搬送経路Bへ送り込むかを切り替える。
【0021】
図3は、本実施形態の搬送経路切替制御に関するブロック図である。
本実施形態では、コート液1の塗布が必要である印刷媒体については、第一搬送経路Aを用いて搬送されるように切替爪11の駆動モータ11aを制御し、コート液1の塗布が必要でない印刷媒体については、第二搬送経路Bを用いて搬送されるように切替爪11の駆動モータ11aを制御する。印刷媒体に対してコート液1を塗布するか否かの要否判定は、印刷媒体の種類に応じて行うことができる。本実施形態では、印刷媒体の表面粗さの違い及び印刷媒体の厚みの違いに応じて、コート液1を塗布するか否かの要否判定を行うが、これに限らず、いずれか一方の条件のみから要否判定を行ってもよいし、別の条件で要否判定を行ってもよく、コート液1を塗布するか否かの要否判定条件は適宜設定される。
【0022】
印刷媒体の表面粗さについては、上述した光学センサ21によって検出される表面粗さを用いる。一方、印刷媒体の厚みについては、例えば、給紙装置300に設けられる搬送ローラ対301に備えられた紙厚センサ22を用いて検出することができる。この紙厚センサ22は、給紙された印刷媒体が搬送ローラ対301によって挟持されたときのローラ軸間距離の変位量を検知するものであるが、他の公知の紙厚検知手段を用いてもよい。また、印刷媒体の厚みは、例えば、ユーザー操作により入力される情報(印刷媒体Pの種類情報など)から取得してもよい。
【0023】
図4は、本実施形態の搬送経路切替制御の流れを示すフローチャートである。
一般に、和紙などの凹凸紙のように表面粗さが大きな印刷媒体Pは、画像(トナー)の定着強度が低い傾向にある。したがって、制御部20は、光学センサ21からの出力信号から得られる印刷媒体Pの表面粗さを取得し(S1)、その表面粗さが所定の閾値を上回ると判断した場合には(S3のYes)、切替爪11の駆動モータ11aを制御して第一搬送経路Aに切り替える(S5)。これにより、このような表面粗さが大きな印刷媒体Pについては、コート液塗布ユニット201によりコート液1が塗布され、乾燥部202による乾燥後に、画像形成装置本体100へ搬送される。
【0024】
また、厚みのある印刷媒体Pは、画像(トナー)の定着強度が低い傾向にある。したがって、制御部20は、紙厚センサ22からの出力信号から得られる印刷媒体Pの厚さを取得し(S2)、その厚さが所定の閾値を上回ると判断した場合には(S4のYes)、切替爪11の駆動モータ11aを制御して第一搬送経路Aに切り替える(S5)。これにより、このような厚みのある印刷媒体Pについては、第一搬送経路Aの搬送ローラ12A,13A,14Aによって搬送され、コート液塗布ユニット201によりコート液1が塗布され、乾燥部202による乾燥後に、共通搬送ローラ15,16により画像形成装置本体100へと搬送される。
【0025】
一方で、表面粗さが小さく、厚みも薄い印刷媒体Pについては、コート液1を塗布しなくても十分な定着強度が得られる。そのため、制御部20は、表面粗さが所定の閾値以下であり、かつ、厚みが所定の閾値以下である場合には(S3のNo,S4のNo)、切替爪11の駆動モータ11aを制御して第二搬送経路Bに切り替える(S6)。これにより、コート液1の塗布が不要な印刷媒体Pについては、第二搬送経路Bの搬送ローラ12B,13B,14B及び共通搬送ローラ15,16によって搬送され、コート液塗布ユニット201や乾燥部202を通らずに、そのまま画像形成装置本体100へ搬送される。
【0026】
本実施形態によれば、コート液1の塗布が不要な印刷媒体についてはコート液1の塗布がなされず、コート液1の無駄な消費を抑制できる。
【0027】
また、コート液1の塗布が不要な印刷媒体については、コート液1が塗布されないため、乾燥工程が不要である。そのため、コート液1の塗布が不要な印刷媒体が搬送される第二搬送経路Bは、コート液塗布ユニット201や乾燥部202を通る第一搬送経路Aよりも、経路長を短くすることができる。そして、本実施形態の第二搬送経路Bは、第一搬送経路Aよりも経路長が短くなっているため、給紙された印刷媒体Pを画像形成装置本体100まで搬送するのに要する時間を短縮でき、コート液1の塗布が不要な印刷媒体についての生産性を向上させることができる。
【0028】
なお、本実施形態においては、画像が形成される前の印刷媒体P等の記録材に対してコート液1等の液体を付与する例であるが、記録材に対して液体を付与するものであれば、画像が形成された後の記録材に対して液体を付与するものであっても同様である。
また、本実施形態においては、印刷媒体Pに対する画像(トナー)の定着強度を高める用途の液体(コート液1)を記録材へ付与する例であるが、他の用途の液体を記録材へ付与するものであっても同様である。
【0029】
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する
[第1態様]
第1態様は、画像が形成される記録材(例えば印刷媒体P)に液体(例えばコート液1)を付与する液体付与手段(例えばコート液塗布ユニット201)を備えた画像形成装置であって、前記記録材に対して前記液体を付与するか否かを判定する要否判定手段(例えば制御部20)と、前記要否判定手段が前記液体を付与すると判定した場合には、前記液体付与手段を通る第一搬送経路Aを用いて前記記録材を搬送し、前記要否判定手段が前記液体を付与しないと判定した場合には、前記液体付与手段を通らない第二搬送経路Bを用いて前記記録材を搬送するように、前記記録材の搬送経路を切り替える搬送経路切替手段(例えば切替爪11)とを有することを特徴とするものである。
本態様においては、記録材に対して液体を付与するか否かを判定し、液体を付与しないと判定した記録材については、液体付与手段を通らない第二搬送経路を用いて搬送される。液体が付与される記録材を搬送する第一搬送経路は、液体付与手段の配置や、付与された液体の乾燥時間などの制約によって経路長が長く設定されるが、液体を付与しない記録材の搬送に用いる第二搬送経路は、このような制約がないため、例えば第一搬送経路よりも短い搬送経路長に設定するなど、記録材の搬送時間を短縮する構成を採用しやすい。したがって、本態様によれば、液体を付与しない記録材への画像形成を、液体を付与する記録材への画像形成よりも短い時間で実施することが可能となり、液体を付与しない記録材についての生産性を向上させることができる。
【0030】
[第2態様]
第2態様は、第1態様において、前記第二搬送経路を用いて搬送される記録材の搬送経路長は、前記第一搬送経路を用いて搬送される記録材の搬送経路長よりも短いことを特徴とする。
これによれば、液体を付与しない記録材の搬送時間を短くすることができるので、液体を付与しない記録材への画像形成を、液体を付与する記録材への画像形成よりも短い時間で実施することができ、液体を付与しない記録材についての生産性を向上させることができる。
【0031】
[第3態様]
第3態様は、第1又は第2態様において、前記要否判定手段は、前記記録材の種類に応じて、前記液体を付与するか否かを判定することを特徴とするものである。
これによれば、液体の付与が必要か否かの要否を適切に判定することが可能となる。
【0032】
[第4態様]
第4態様は、第3態様において、前記記録材の前記種類は、前記記録材の表面粗さの違いを含むことを特徴とするものである。
これによれば、液体の付与が必要か否かの要否を、比較的簡易に判定することが可能となる。
【0033】
[第5態様]
第5態様は、第3又は第4態様において、前記記録材の前記種類は、前記記録材の厚さの違いを含むことを特徴とするものである。
これによれば、液体の付与が必要か否かの要否を、比較的簡易に判定することが可能となる。
【0034】
[第6態様]
第6態様は、第1乃至第5態様のいずれかにおいて、前記第一搬送経路及び前記第二搬送経路を通った記録材は、同じ画像形成部(例えば画像形成装置本体100)へと搬送されることを特徴とするものである。
これによれば、画像形成部によって画像が形成される前の記録材に対して液体を付与する構成において、液体の無駄な消費を抑制できる。
【符号の説明】
【0035】
1 :コート液
2 :スクイーズローラ
3 :塗布ローラ
4 :加圧ローラ
11 :切替爪
11a:駆動モータ
20 :制御部
21 :光学センサ
22 :紙厚センサ
100:画像形成装置本体
101:トナー像形成部
102:中間転写ベルト
104:定着装置
105:排紙トレイ
200:コート液塗布装置
201:コート液塗布ユニット
202:乾燥部
300:給紙装置
301:搬送ローラ対
A :第一搬送経路
B :第二搬送経路
P :印刷媒体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0036】