IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】医用撮像装置コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020500893
(86)(22)【出願日】2018-07-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-31
(86)【国際出願番号】 EP2018068857
(87)【国際公開番号】W WO2019025148
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】62/531,393
(32)【優先日】2017-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】カナカサバパティ,スジト
(72)【発明者】
【氏名】ヤグミナス,エウゲニユス
(72)【発明者】
【氏名】クスクナ,ディーノ フランチェスコ
(72)【発明者】
【氏名】キャズウェル,ジョン ベンチ
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-038086(JP,A)
【文献】特開2007-325609(JP,A)
【文献】特開2007-185392(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0251035(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0071021(US,A1)
【文献】米国特許第07678048(US,B1)
【文献】米国特許第04846724(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第01386583(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02478825(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/317
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の細長い部材の遠位部分における撮像組立体と;
前記可撓性の細長い部材の近位部分にあるコネクタ組立体とを有する医用撮像装置であって、前記コネクタ組立体は、前記医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するよう構成され、前記コネクタ組立体は:
近位端および遠位端を有する円錐様ケーブル筐体であって、前記近位端は第一の外径を有し、前記遠位端は前記第一の外径よりも小さな第二の外径を有する円錐様ケーブル筐体と;
前面筐体であって:
少なくとも一つの電気コネクタを受け入れるような大きさおよび形状にされた開口、および
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部を受け入れるよう構成された半円形エッジ凹部を含む前面筐体と;
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部に結合するよう構成された半円形エッジ凹部を含む背面筐体と;
前記前面筐体に固定されるよう構成された前面内部フレームと;
前記背面筐体に固定されるよう構成された背面内部フレームと;
少なくとも一つのプリント回路基板であって、前記前面内部フレームが前記背面内部フレームに固定されたとき、前記少なくとも一つのプリント回路基板の面の両端に配置される前記前面内部フレームと前記背面内部フレームとの間でしっかりとクランプされるよう構成されたプリント回路基板とを有する、
医用撮像装置。
【請求項2】
前記背面内部フレームが、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、請求項1記載の医用撮像装置。
【請求項3】
前記背面筐体が、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、請求項2記載の医用撮像装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプリント回路基板が二つのプリント回路基板を含み、前記二つのプリント回路基板の一部は、前記背面内部フレームに配置されたスロットに挿入される、請求項1に記載の医用撮像装置。
【請求項5】
前記コネクタ組立体がさらにガスケットを有しており、
前記前面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、前記第一の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第一の湾曲した溝を含み、
前記背面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含み、前記第二の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第二の湾曲した溝を含み、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定され、前記背面筐体が前記背面内部フレームに固定されると、前記ガスケットが、前記第一の溝と前記第二の溝との間および前記第一および第二の湾曲した溝と前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周との間に配置される、
請求項1記載の医用撮像装置。
【請求項6】
前記ガスケットは、第一の平面に沿って延在する矩形部材と、第二の平面に沿って延在する円形部材とを含む、請求項5記載の医用撮像装置。
【請求項7】
前記第一の平面は第一の法線方向をもち、前記第二の平面は第二の法線方向をもち、前記第一の法線方向は前記第二の法線方向に垂直である、請求項6記載の医用撮像装置。
【請求項8】
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の前記周が、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備える、請求項5記載の医用撮像装置。
【請求項9】
前記ガスケットが第一のガスケットであり、
前記コネクタ組立体がさらに第二のガスケットを有しており、前記前面内部フレームは、前記第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備え、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定されると、前記第二のガスケットが前記前面筐体と前記第三の溝との間に配置される、
請求項5記載の医用撮像装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型ゼロ挿入力(ZIF)コネクタである、請求項1記載の医用撮像装置。
【請求項11】
医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するための医用撮像装置コネクタ組立体であって、当該医用撮像装置コネクタ組立体は:
近位端および遠位端を有する円錐様ケーブル筐体であって、前記近位端は第一の外径を有し、前記遠位端は前記第一の外径よりも小さな第二の外径を有する円錐様ケーブル筐体と;
前面筐体であって:
少なくとも一つの電気コネクタを受け入れるような大きさおよび形状にされた開口、および
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部を受け入れるよう構成された半円形エッジ凹部を含む前面筐体と;
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部に結合するよう構成された半円形エッジ凹部を含む背面筐体と;
前記前面筐体に固定されるよう構成された前面内部フレームと;
前記背面筐体に固定されるよう構成された背面内部フレームと;
少なくとも一つのプリント回路基板であって、前記前面内部フレームが前記背面内部フレームに固定されたとき、前記少なくとも一つのプリント回路基板の面の両端に配置される前記前面内部フレームと前記背面内部フレームとの間でしっかりとクランプされるよう構成されたプリント回路基板とを有する、
医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項12】
前記背面内部フレームが、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、請求項11記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項13】
前記背面筐体が、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、請求項12記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項14】
前記少なくとも一つのプリント回路基板が二つのプリント回路基板を含み、前記二つのプリント回路基板の一部は、前記背面内部フレームに配置されたスロットに挿入される、請求項11に記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項15】
前記コネクタ組立体がさらにガスケットを有しており、
前記前面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、前記第一の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第一の湾曲した溝を含み、
前記背面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含み、前記第二の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第二の湾曲した溝を含み、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定され、前記背面筐体が前記背面内部フレームに固定されると、前記ガスケットが、前記第一の溝と前記第二の溝との間および前記第一および第二の湾曲した溝と前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周との間に配置される、
請求項11記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項16】
前記ガスケットは、第一の平面に沿って延在する矩形部材と、第二の平面に沿って延在する円形部材とを含む、請求項15記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項17】
前記第一の平面は第一の法線方向をもち、前記第二の平面は第二の法線方向をもち、前記第一の法線方向は前記第二の法線方向に垂直である、請求項16記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項18】
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の前記周が、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備える、請求項15記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項19】
前記ガスケットが第一のガスケットであり、
前記コネクタ組立体がさらに第二のガスケットを有しており、前記前面内部フレームは、前記第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備え、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定されると、前記第二のガスケットが前記前面筐体と前記第三の溝との間に配置される、
請求項15記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【請求項20】
前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型ゼロ挿入力(ZIF)コネクタである、請求項11記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概略的には医用撮像に関し、詳細には、医用撮像装置のコネクタ組立体に関する。たとえば、超音波撮像装置コネクタ組立体は、前面内部フレームに固定されるよう構成された前面筐体と、背面内部フレームに固定されるよう構成された背面筐体とを含むことができる。
【背景技術】
【0002】
医用撮像装置は、治療の必要性を決定し治療の有効性を評価するために、生理状態を内的または外的に評価するための診断ツールとして広く使用されている。使用中、医用撮像装置は、患者の組織および/または流体、生理食塩水、超音波ゲル、および/または撮像装置を無菌でなくす他の物質と接触する。再使用可能なデバイスの場合、撮像が完結すると、医用撮像装置は、酵素系洗浄剤および消毒剤を用いて消毒されてはじめて再使用できる。いくつかの例では、医用撮像装置は、高圧釜で滅菌される。したがって、撮像装置は、それに接続されたケーブルおよびコネクタ組立体とともに、高湿度環境にさらされる。コネクタ組立体内の電気コネクタおよびプリント回路基板は、酵素系洗浄剤、消毒剤、体液、生理食塩水、超音波ゲルの侵入、および/または湿気のある環境への曝露により、特に故障しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
医用撮像装置の既存のコネクタ組立体は、一般に、操作および滅菌の間の流体の進入を防止しようとはするが、すべての側面において満足できるものではない。電気回路およびその中のコネクタを流体の侵入からより良好に保護することができるコネクタ組立体を備えた医用撮像装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施形態は、医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するための医用撮像装置コネクタ組立体を提供する。医用撮像装置コネクタ組立体は、前面筐体、背面筐体、前面内部フレーム、および背面内部フレームを含み、前面筐体は、少なくとも一つの電気コネクタを受け入れるための開口部を有する。組み立てられたとき、前面筐体は前面内部フレームに固定され、背面筐体は背面内部フレームに固定され、前面内部フレームは背面内部フレームに固定される。医用撮像装置コネクタ組立体の内部には、少なくとも一つのプリント回路基板が、該少なくとも一つのプリント回路基板の平面方向に沿って前面内部フレームと背面内部フレームとの間に配置されている。湿気、体液、生理食塩水、超音波ゲル、酵素系洗浄剤または消毒剤が医用撮像装置コネクタ組立体に侵入し、前記少なくとも一つのプリント回路基板を損傷することを防止するために、医用撮像装置コネクタ組立体は、二つのガスケットを含む。一方のガスケットは、前面筐体と前面内部フレームとの間に配置され、他方のガスケットは前面筐体と背面筐体との間に配置される。いくつかの例では、医用撮像装置コネクタ組立体はさらに、円錐様ケーブル筐体を含んでいてもよい。円錐様ケーブル筐体を収容するために、前面筐体と背面筐体のそれぞれは半円形エッジ凹部を有し、前面筐体と背面筐体の間に配置されるガスケットは円形の部材を有する。いくつかの例では、前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのゼロ挿入力(zero insertion force、ZIF)コネクタである。
【0005】
ある実施形態では、医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するための医用撮像装置コネクタ組立体が提供される。医用撮像装置コネクタ組立体は、少なくとも一つの電気コネクタを受け入れる大きさおよび形状にされた開口を含む第一の筐体と、第二の筐体と、第一の筐体に固定されるよう構成された第一の内部フレームと、第二の筐体に固定されるよう構成された第二の内部フレームと、第一の内部フレームが第二の内部フレームに固定されるときに第一の内部フレームと第二の内部フレームとの間に配置される少なくとも一つのプリント回路基板とを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、医用撮像装置コネクタ組立体の第二の内部フレームは、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を含む。いくつかの実施形態では、医用撮像装置コネクタ組立体の第二の筐体は、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を含む。いくつかの実施形態では、前記少なくとも一つのプリント回路基板は二つのプリント回路基板を含み、該二つのプリント回路基板の一部は、第二の内部フレームに配置されたスロットに挿入される。いくつかの実施形態では、医用撮像装置コネクタ組立体はさらに、ガスケットを含む。第一の筐体は、ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、第二の筐体は、ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含む。さらに、第一の筐体が第一の内部フレームに固定され、第二の筐体が第二の内部フレームに固定されるとき、ガスケットは第一の溝と第二の溝との間に配置される。いくつかの実施形態では、第一の溝と第二の溝との間に配置されるガスケットは第一のガスケットと称され、医用撮像装置コネクタ組立体はさらに、第二のガスケットを含む。第一の内部フレームは、第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を含む。さらに、第一の筐体が第一の内部フレームに固定されるとき、第二のガスケットは第一の筐体と第三の溝との間に配置される。いくつかの実施形態では、医用撮像装置コネクタ組立体の前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのゼロ挿入力(ZIF)コネクタである。いくつかの実施形態では、前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型ZIFコネクタである。いくつかの実施形態では、医用撮像システムの端子は、前記少なくとも一つのオス型ZIFコネクタを含む。
【0007】
本開示の実施形態は、可撓性の細長い部材の遠位部における撮像組立体と、前記可撓性の細長い部材の近位部におけるコネクタ組立体とを含む医用撮像装置をも提供する。ここで、コネクタ組立体は、医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するよう構成される。コネクタ組立体は、円錐様ケーブル筐体、前面筐体、および背面筐体を含む。円錐様ケーブル筐体は、近位端および遠位端をもつ。近位端は第一の外径を有し、遠位端は第一の外径よりも小さな第二の外径を有する。前面筐体は、少なくとも一つの電気コネクタを受け入れるような大きさおよび形状にされた開口と、円錐様ケーブル筐体の近位端の円周の一部を受け入れるよう構成された半円形エッジ凹部とを含む。背面筐体は、円錐様ケーブル筐体の近位端の円周の一部に結合するよう構成された半円形エッジ凹部を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、医用撮像装置のコネクタ組立体はさらに、前面筐体に固定されるよう構成された前面内部フレームと、背面筐体に固定されるよう構成された背面内部フレームと、少なくとも一つのプリント回路基板であって、前面内部フレームが背面内部フレームに固定されるときにその平面方向に沿って前面内部フレームと背面内部フレームとの間でしっかりとクランプされる少なくとも一つのプリント回路基板とを含む。いくつかの実施形態では、背面内部フレームは、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を含む。いくつかの実施形態では、医用撮像装置の背面筐体は、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を含む。いくつかの実施形態では、前記少なくとも一つのプリント回路基板は二つのプリント回路基板を含み、該二つのプリント回路基板の一部は、背面内部フレームに配置されたスロットに挿入される。いくつかの実施形態では、コネクタ組立体はさらに、ガスケットを有する。前面筐体は、ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、第一の溝は、半円形エッジ凹部上に位置された第一の湾曲した溝を含む。背面筐体は、ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含み、第二の溝は、半円形エッジ凹部上に位置された第二の湾曲した溝を含む。前面筐体が前面内部フレームに固定され、背面筐体が背面内部フレームに固定されるとき、ガスケットは、第一の溝と第二の溝との間、および第一および第二の湾曲した溝と円錐様ケーブル筐体の近位端の周との間に配置される。いくつかの実施形態では、ガスケットは、第一の平面に沿って延在する矩形部材と、第二の平面に沿って延在する円形部材とを含む。いくつかの実施形態では、第一の平面は第一の法線方向を有し、第二の平面は第一の法線方向に垂直な第二の法線方向を有する。いくつかの実施形態では、円錐様ケーブル筐体の近位端の周は、ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を含む。いくつかの実施形態では、第一の溝と第二の溝との間に配置されるガスケットは第一のガスケットと称され、コネクタ組立体はさらに第二のガスケットを含む。前面内部フレームは、第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を含む。前面筐体が前面内部フレームに固定されるとき、第二のガスケットは前面筐体と第三の溝との間に配置される。いくつかの実施形態では、前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型のゼロ挿入力(ZIF)コネクタである。
【0009】
本開示のさらなる側面、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面を参照して、本開示の例示的な実施形態を説明する。
【0011】
図1】本開示の諸側面による、医用撮像システムの図的な斜視図である。
【0012】
図2】本開示の諸側面による、コネクタ組立体およびケーブルの図的な斜視図である。
【0013】
図3】本開示の諸側面による、コネクタ組立体の図的な分解図である。
【0014】
図4】本開示の諸側面による、背面筐体および背面内部フレームの図的な斜視図である。
【0015】
図5】本開示の諸側面による、背面筐体および背面内部フレームの別の図的な斜視図である。
【0016】
図6A】本開示の諸側面による、前面内部フレームおよびプリント回路基板の図的な斜視図である。
【0017】
図6B】本開示の諸側面による、前面内部フレームおよびプリント回路基板の別の図的な斜視図である。
【0018】
図7】本開示の諸側面による、背面内部フレームおよびプリント回路基板の図的な斜視図である。
【0019】
図8A】本開示の諸側面による、背面筐体の図的な斜視図である。
【0020】
図8B】本開示の諸側面による、背面筐体の別の図的な斜視図である。
【0021】
図9】本開示の諸側面による、前面筐体、背面筐体、およびガスケットの図的な斜視図である。
【0022】
図10】本開示の諸側面による、前面筐体、背面筐体、およびガスケットの別の図的な斜視図である。
【0023】
図11A】本開示の諸側面による、前面筐体、前面内部フレーム、およびガスケットの図的な斜視図である。
【0024】
図11B】本開示の諸側面による、前面内部フレームおよびガスケットの図的な斜視図である。
【0025】
図12】本開示の諸側面による、前面筐体、背面筐体、ガスケット、および円錐様ケーブル筐体の図的な斜視図である。
【0026】
図13】本開示の諸側面による、円錐様ケーブル筐体の図的な斜視図である。
【0027】
図14】本開示の諸側面によるガスケットの図的な斜視図である。
【0028】
図15】本開示の諸側面による、コネクタ組立体の部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の原理の理解を促進する目的で、ここで、図面に示された実施形態を参照し、これを記述するために特定の用語を用いる。それにもかかわらず、本開示の範囲に対する制限は意図されていないことが理解される。記載される装置、システム、および方法に対するあらゆる変更およびさらなる修正、ならびに本開示が関係する技術分野の当業者に通常思いつくような本開示の原理のいかなるさらなる適用も、十分に考えられており、本開示に含まれる。特に、一つの実施形態に関して記載された特徴、構成要素、および/またはステップは、本開示の他の実施形態に関して記載された特徴、構成要素、および/またはステップと組み合わされてもよいことが十分に考えられる。しかしながら、簡潔のため、これらの組み合わせの多数回の繰り返しは、別個には記述しない。
【0030】
図1は、本開示の諸側面による、医用撮像システム10の図的な斜視図である。医用撮像装置900は、コネクタ組立体400に結合されたケーブル300に接続される。さまざまな実施形態において、医用撮像装置900は、超音波撮像装置、経食道心エコー(TEE)プローブ、内視鏡、および/または他の適切なデバイスであってもよい。医用撮像装置900の遠位部は、撮像組立体902を含む。たとえば、撮像組立体902は、プローブおよび一つまたは複数の撮像素子を含むことができる。たとえば、撮像素子は、超音波トランスデューサであってもよく、撮像組立体902は、一つまたは複数の超音波トランスデューサ・アレイを含むことができる。医用撮像装置900の近位部は、コネクタ組立体400を含む。ケーブル300は、撮像組立体902とコネクタ組立体400との間に延びている。場合によっては、ケーブル300は、可撓性の細長い部材と称されることがある。
【0031】
いくつかの実施形態では、医用撮像装置900は、患者の体内、たとえば、食道、心臓、血管、および/または患者の他の体腔または空洞内に位置させるような大きさおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、医用撮像装置900sは、身体の外側に位置されるような大きさおよび形状にされ、たとえば撮像組立体902が患者の皮膚に接触する。図1に示される医用撮像装置900の形状は、単に例解目的のためであり、本開示の諸側面による医用撮像装置の形状をいかなる仕方でも制限しない。
【0032】
動作中、撮像組立体902は、患者の身体に関連する撮像データを得ることができる。撮像データを表わす電気信号が、ケーブル300の一つまたは複数の電気伝導体に沿って、撮像組立体902からコネクタ組立体400に伝送されることができる。コネクタ組立体400は、医用撮像システム10と機械的および/または電気的に連絡していることができ、それにより電気信号はコネクタ組立体400から医用撮像システム10に伝送される。システム10は、電気信号を処理し、撮像データのグラフィックな表現を表示装置12上に出力することができる処理回路をなす、一つまたは複数のプロセッサおよび/またはメモリを含む。ケーブル300の一つまたは複数の電気伝導体および/またはコネクタ組立体400は、医用撮像システム10と医用撮像装置900との間の通信を容易にする。たとえば、システム10のユーザーは、システム10の制御インターフェース14を介して医用撮像装置900を使った撮像を制御することができる。システム10からのコマンドを表わす電気信号は、コネクタ組立体400および/またはケーブル300の一つまたは複数の導体を介して医用撮像装置900に伝送されることができる。
【0033】
コネクタ組立体400は、医用撮像システム10上のスロット200内に挿入可能であるように構成される。一般に、コネクタ組立体400およびスロット200は、互いに機械的および/または電気的に結合するよう構成された任意の適切な接続部を含むことができる。いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、一つまたは複数のオス型またはメス型のゼロ挿入力(ZIF)コネクタを収容する。そのような実施形態では、スロット200は、対応するメス型またはオス型ZIFコネクタを含む。このように、コネクタ組立体400がスロット200内に挿入されるとき、コネクタ組立体400内のオス型/メス型コネクタは、スロット200内のメス型/オス型コネクタに電気的に接続される。
【0034】
図2は、本開示の諸側面による、コネクタ組立体400およびケーブル300の図的な斜視図である。ケーブル300は、撮像組立体902(図1)に接続される遠位端301と、コネクタ組立体400に接続される近位端302とを有する。ケーブル300は、一つまたは複数の電気伝導体と、電気伝導体を取り囲むコンジットとを含むことができる。いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、一つまたは複数の電気コネクタ800を含む。図2に示される実施形態では、一つまたは複数の電気コネクタ800は、二つのメス型ZIFコネクタである。他の実施形態では、電気コネクタ800は、オス型ZIFコネクタまたは任意の好適な型のオスまたはメス型の電気コネクタであることができる。いくつかの他の実施形態では、電気コネクタ800は、低挿入力(low insertion force、LIF)コネクタ、平坦可撓性コネクタ(flat flexible connector、FFC)、リボン・ケーブル・コネクタ、およびシリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(serial advanced technology attachment、SATA)コネクタのような他の型のコネクタを含むことができる。
【0035】
図3は、本開示の諸側面による、コネクタ組立体400の図的な分解図である。いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、筐体410、筐体420、内部フレーム430および内部フレーム440を含む。筐体410および筐体420が互いに直接および/または間接的に結合されると、コネクタ組立体400の本体の外側が形成されることができる。内部フレーム430および内部フレーム440は、コネクタ組立体400の本体の内部構造を提供する。場合によっては、筐体410を前面筐体と称することができ、内部フレーム430を前面内部フレームと称することができる。筐体420は、背面筐体と称することができ、内部フレーム430は、背面内部フレームと称することができる。図示した実施形態では、前面筐体410は背面筐体420より大きい。他の実施形態では、背面筐体420のほうが前面筐体410より大きい、および/または筐体410、420は同様の大きさである。前面筐体410は、一つまたは複数の電気コネクタ800へのアクセスを提供する開口部412を有する。いくつかの例では、前面筐体410および背面筐体420は、電磁干渉を遮断するために金属または金属合金で形成される。
【0036】
いくつかの実施形態では、前面内部フレーム430および背面内部フレーム440は、複数のネジによって互いに固定される。いくつかの例では、前面筐体410は、複数のネジによって前面内部フレーム430に結合され、背面筐体420も、やはり複数のネジによって背面内部フレーム440に結合される。前面筐体410および背面筐体420は、それぞれ前面および背面の内部フレーム430および440に固定されることによって、互いに間接的に結合されてもよい。さらに、図3に示されるいくつかの実施形態において、内部フレーム430は、前記一つまたは複数の電気コネクタ800を収容するような大きさおよび形状にされ、時にはコネクタ筐体と呼ばれる。
【0037】
いくつかの実施形態において、コネクタ組立体400は、一つまたは複数のプリント回路基板(PCB)を含む。PCBは、撮像組立体902(図1)によって得られた撮像データを表わす電気信号についての信号調整および/または処理を提供する一つまたは複数の電子コンポーネントを含むことができる。場合によっては、コネクタ組立体400の内部に二つのプリント回路基板(PCB)がある。図3に示されるように、コネクタ組立体400は、PCB 610およびPCB 620を含む。PCB 610、620は、前面内部フレーム430と背面内部フレーム440が互いに固定されたときに、前面内部フレーム430と背面内部フレーム440との間に配置される。いくつかの例では、PCB 610および620は、平面状であり、互いに平行な二つの平面に沿って延在する。これらの例では、PCB 610および620は、前記二つの平面への法線方向に沿ってではなく、それらの平面方向に沿って固定されることを注意しておく。いくつかの実施形態では、PCB 610および620は一つまたは複数の切り欠き部を含み、図3に示すように並べて配置された場合にそれらの切り欠き部が、一つまたは複数のフェライト管700を収容するための空間を形成するようになっている。いくつかの実施形態では、フェライト管700は、セラミック材料を含有する酸化第二鉄で形成され、電気信号に関連する高周波干渉を消去するために使用される。
【0038】
いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、一つまたは複数のガスケットを含む。図3に示されるように、前面筐体410が前面内部フレーム430に固定され、背面筐体420が背面内部フレーム440に固定され、前面内部フレーム430が背面内部フレーム440に固定されるとき、前面筐体410と背面筐体420との間にガスケット510が配置される。異なる言い方をすると、ガスケット510は、前面筐体410および背面筐体420がそれぞれ前面内部フレーム430および背面内部フレーム440に固定されることによって互いに間接的に固定されるときに、前面筐体410と背面筐体420との間に配置される。前面筐体410が前面内部フレーム430に固定されるとき、前面内部フレーム430と前面筐体410の内面との間にガスケット520が配置される。ガスケット510および520は、湿気、消毒剤、および酵素系洗浄剤のバリアのはたらきをし、液体の侵入による損傷からPCB 610および620を保護する。いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、円錐様ケーブル筐体450を含む。円錐様ケーブル筐体450は、ケーブル300に対する機械的応力を低減するためのケーブルひずみ逃し〔ストレインリリーフ〕のはたらきをすることができる。いくつかの例では、ガスケット510および520は、市販の弾性シール材料からプレス加工またはダイ打ち抜きプロセスを用いて製造される。いくつかの例では、コネクタ組立体400を電磁干渉からシールドするために、金属粒子がガスケット510および520に組み込まれる。
【0039】
図4および図5は、本開示の諸側面による、背面筐体420および背面内部フレーム440の図的な斜視図である。図4は、下向きに見た図を示すものとして記述されることができ、図5は、図4の同じ構成要素を上向きに見た図を示す。図4に示されるように、背面内部フレーム440は凹部442を含む。凹部442は、一つまたは複数のフェライト管700の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされる。図4および図5には一つのフェライト管700のみが示されているが、コネクタ組立体400は二つ以上のフェライト管700を含むことができることが理解される。図5に示されるように、背面筐体420は凹部422を含む。凹部422は、一つまたは複数のフェライト管700の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、一つまたは複数のフェライト管700は円筒形であり、円筒形の半分は凹部422に収容され、円筒形の他の半分は凹部442に収容される。図4に示されるように、凹部442が前記一つまたは複数のフェライト管700の一部を保持することで、背面内部フレーム440は、前記一つまたは複数のフェライト管700のための取り付けブラケットのはたらきをする。
【0040】
図6Aおよび6Bは、本開示の諸側面による、前面内部フレーム430、第一および第二のPCB 610、620の図的な斜視図である。図6Aおよび6Bは、互いに180°である図を示している。たとえば、図6Aは上面図または下面図であることができ、図6Bは同じ構成要素の下面図または上面図であることができる。上述したように、いくつかの実施形態では、コネクタ組立体400は、第一のPCB 610および第二のPCB 620を含む。第一および第二のPCB 610、620が前面内部フレーム430と背面内部フレーム440との間に配置されるとき、第一および第二のPCB 610、620のそれぞれの遠位端(ケーブル300の遠位端302から離れたほう)の一部分612、622が、スロット432、434に挿入される。これに関し、スロット432、434および部分612、622は、PCB 610、620が前面内部フレーム430と接触しているときに、互いに係合するような大きさおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、図6Bに示されるように、第一および第二のPCB 610および620のそれぞれの近位端(ケーブル300の遠位端302により近いほう)上の部分614、624が、スロット436および438に挿入される。これに関して、スロット436、438および部分614、624は、PCB 610、620が前面内部フレーム430と接触しているときに、互いに係合するような大きさおよび形状にされる。第一および第二のPCB 610、620の一部をスロット432、434、436、438に挿入することにより、第一および第二のPCB 610、620が前面内部フレーム430に対して移動するのを防止する。
【0041】
図6Aおよび6Bに示されるように、いくつかの例では、前面内部フレーム430は、突起435および突起437をも含む。一対の突起435、437は、PCB 610と620の間の距離を維持するためのスペーサーのはたらきをする。突起/スペーサーの数は、コネクタ組立体400に収容されるPCBの数に依存して変化しうる。二つより多くの実質的に平行なPCBが存在する場合、前面内部フレーム430は、1対より多くの突起を含んでいてもよい。たとえば、3つの平行なPCBが望まれる場合、前面内部フレーム430は、2対の突起を含んでいてもよい。
【0042】
図7には、本開示の諸側面による、背面内部フレーム440、第一および第二のPCB610、620の図的な斜視図が示されている。いくつかの実施形態では、背面内部フレーム440は、スロット444および446を含む。スロット444および446は、第一および第二のPCB 610および620の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされる。いくつかの例では、スロット444および446のそれぞれは、少なくとも一つの面取りした表面445または447を有する。いくつかの実施形態では、面取りした表面445および447は、互いに鏡像である。面取りした表面445、447の角度は、いくつかの例では、15°、20°、30°、45°、および/または他の好適な値などの値を含む1°から60°までの間であってもよい。第一および第二のPCB 610および620の前記部分が、フェライト管700が位置されているところに向かって背面内部フレーム440内に押される際、面取りした表面445および447は、加えられた力を方向付け直し、PCB 610および620の前記部分を背面内部フレーム440の突起160に押し付ける。このようにして、PCB 610および620は、背面内部フレーム440内に固定されることができる。面取りした表面445、447は、第一および第二のPCB 610、620、および背面内部フレーム440の簡単だが精密な組立を可能にする。前面内部フレーム430の突起435および437と同様に、背面内部フレーム440の突起160もまた、第一のPCB 610と第二のPCB 620の間の距離を維持するためのスペーサーのはたらきをする。背面内部フレーム440の突起の数は、同様に、コネクタ組立体400に収容されるPCBの数に依存する。たとえば、3つの平行なPCBがコネクタ組立体400内に収容されることが望まれる場合、背面内部フレーム440は、より多くの突起を含んでいてもよい。
【0043】
図8Aおよび8Bは、背面筐体420の内側面150上に位置されたリブ120および140の図的な斜視図である。リブ120は面取り部122を含み、リブ140は面取り部142を含む。面取り部122、142の角度は、いくつかの例では、15°、20°、30°、45°、および/または他の好適な値を含む1°から60°までの間であることができる。図8Aに示されるように、いくつかの実施形態では、リブ120および140は、それらの面取り部122および142が互いに対向して空間を形成するように位置され、面取り部122および142の間の距離は内側面150に向かうにつれて短くなる。図8Bに示されるように、場合によっては、第一のPCB 610の部分616と第二のPCB 620の部分626は突起160によって分離される。コネクタ組立体400が組み立てられるとき、部分616、626は、突起160をそれらの間にして、背面筐体420の内側表面150に向かって、面取り部122、142の間の前記空間の中に押し込まれる。面取り部122、142の間の距離が内側表面150に向かって減少するにつれて、第一および第二のPCB 610、620は、面取り部122、142と突起160との間の所定の位置に保持され、それらによってひずみを受ける。これに関して、面取り部122、142は、部分616、626を内側表面150に向かって、最終的には、部分616、626が(突起160を間にはさんで)それ以上進むことができず、面取り部122、142によるひずみを受ける点まで、案内する。この点に関して、面取り部122、142は、コネクタ組立体400の高速だが正確な組立を可能にし、突起160とともに、第一および第二のPCB 610、620を所定の位置に保持する。
【0044】
図9および10は、本開示の諸側面による、前面筐体410、背面筐体420、およびガスケット510の図的な斜視図である。図9は、下向きに見た図を示すものとして記述されることができ、図10は、図9の同じ構成要素の上向きに見た図を示す。いくつかの実施形態では、前面筐体410および背面筐体420は、互いに直接結合されない。むしろ、そのようないくつかの実施形態では、前面筐体410が前面内部フレーム430に固定され、背面筐体420が背面内部フレーム440に固定されるときに、前面筐体410および背面筐体420が互いに結合されることができる。ガスケット510は、前面筐体410と背面筐体420との間に配置される。いくつかの実施形態では、第一の510は、円形部材514および矩形部材512を有する。図9に示されるように、前面筐体410は、ガスケット510の矩形部材512を受け入れるための溝414と、ガスケット510の円形部材514を受け入れるための半円形溝416とを含む。図10に示されるように、背面筐体420は、ガスケット510の矩形部材512を受け入れるための溝424と、ガスケット510の円形部材514を受け入れるための半円形溝426とを含む。図8Bは、ガスケット510の矩形部材512が、前面筐体410の溝414と背面筐体420の溝424との間にどのように受け入れられるかを示す。
【0045】
図3図9および図10に示されるように、前面筐体410および背面筐体420は、コネクタ800のための開口部412に平行な平面に沿って互いに直接的または間接的に結合される。すなわち、本体コネクタ組立体400は、開口412に垂直な平面に沿って分割されない。図3図9、および図10に示されるコネクタ組立体400の構成は、コネクタ組立体400が開口412に垂直な平面に沿って分割された場合に存在する流体の潜在的な侵入点を有利に解消する。たとえば、図3図9、および図10の構成において、コネクタ組立体400が開口412に垂直な平面に沿って分割された場合、筐体410、420の間の継ぎ目は、開口412に隣接するのではなく、開口412から離間される。
【0046】
図11Aは、本開示の諸側面による、前面筐体410、前面内部フレーム430、およびガスケット520の図的な斜視図である。いくつかの実施形態では、前面筐体410は前面内部フレーム430に固定される。場合によっては、前面筐体410は、複数のネジによって前面内部フレーム430に固定される。第二のガスケット520が、前面筐体410の内面と前面内部フレーム430との間に結合および/または他の仕方で配置される。いくつかの例では、前面内部フレーム430は、ガスケット520の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた溝433を含む。第二のガスケット520は、コネクタ組立体400が前面内部フレーム430内に位置されるコネクタ800と組み立てられたときに、流体が開口部412を介してコネクタ組立体400に入ることを有利に防止する。これに関して、ガスケット520は、コネクタ800および/または前面内部フレーム430を前面筐体410の内面に対してシールする。図11Bは、ガスケット520の一部が、前面内部フレーム430の溝433内にどのように受け入れられるかを示す。
【0047】
図12は、本開示の諸側面による、前面筐体410、背面筐体420、ガスケット510、および円錐様ケーブル筐体450の図的な斜視図である。いくつかの実施形態では、円錐様ケーブル筐体450は、前面筐体410の半円形エッジ凹部418と背面筐体420の半円形エッジ凹部428との間に受け入れられる。いくつかの実施形態では、ガスケット510の円形部材514は、円錐様ケーブル筐体450と、第一の筐体410および背面筐体420の半円形エッジ凹部418および428との間に配置される。第一のガスケット510は、有利には、前面筐体410、背面筐体420、および/または円錐様ケーブル筐体450の間の継ぎ目に沿って流体がコネクタ組立体400に入るのを防止する。やはり図示されているように、コネクタ組立体は、前面筐体410と背面筐体420が交わる分割面に位置される、外側に突き出たリッジを含むことができる。このリッジは、多様な機能および人間工学的な恩恵を提供する。たとえば、(1)リッジの曲がりが、コネクタの分割面から湿気を逃がすのを助けることによる、内部電気コンポーネントの保護の向上。(2)システムに挿入したりシステムから取り外したりする際の超音波検査者によるグリップの改善。これは、超音波検査後、超音波検査者は手袋にゲルがついており、すべりやすいゲルのため、つかむべきしっかりした形状特徴のないコネクタは取り外すことが困難になるからである。(3)プローブの洗浄または搬送の際の超音波検査者によるグリップの改善。これは、プローブが取り扱い中にすべってショックを経験する可能性が低くなるためである。
【0048】
図13は、本開示の諸側面による、円錐様ケーブル筐体450の図的な斜視図である。いくつかの実施形態では、円錐様ケーブル筐体450は、近位端452および遠位端454を含む。近位端452は第一の直径を有し、遠位端454は第一の直径よりも大きい第二の直径を有する。図12に示されるように、いくつかの実施形態では、円錐様ケーブル筐体450の遠位端454は、前面筐体410および背面筐体420の半円形エッジ凹部418および428の間に受け入れられる。円錐様ケーブル筐体450の遠位端454は、ガスケット510の円形リング部分の一部を受け入れる円形溝456を含む。
【0049】
図14は、本開示の諸側面による、ガスケット510の図的な斜視図である。いくつかの実施形態では、ガスケット510は、円形部材514および矩形部材512を含む。矩形部材512は、法線方向522を有する平面に沿って延在する。円形部材514は、法線方向524を有する別の平面に沿って延在する。いくつかの例では、法線方向522は、法線方向524に垂直である。
【0050】
図15には、本開示の諸側面による、コネクタ組立体400の図的な部分分解図が示されている。いくつかの実施形態では、開口412は、開口面に沿って実質的に矩形の形状を有し、開口面の法線方向に平行な開口方向1000において開口する。ガスケット510の矩形部材512およびガスケット520の両方は、開口方向1000に平行な法線方向を有する平面に沿って延在する。いくつかの実施形態では、前面内部フレーム430および背面内部フレーム440は互いに固定され、前面筐体410および背面筐体420は、前面内部フレーム430および背面内部フレーム440に固定されることによって互いに固定される。ガスケット510の円形部材514は、円錐様ケーブル筐体450と、前面筐体410および背面筐体420との間の円形インターフェースに配置される。第一および第二のガスケット510および520は、湿気、消毒剤、超音波ゲル、体液、および酵素系洗浄剤のバリアとして機能し、PCB 610および620を、前述の液体の侵入による損傷から保護する。これに関し、コネクタ組立体400の構造は、コネクタ組立体400が、高圧釜における滅菌手順、部分的または完全な浸漬、および/または洗浄および消毒目的のための他の好適な手順の間などに液体(たとえば、水、酵素系洗浄剤など)にさらされる際の防水を有利に許容する。
【0051】
当業者は、上述の装置、システム、および方法が、さまざまな仕方で修正可能であることを理解するであろう。よって、当業者は、本開示によって包含される実施形態が、上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。それに関し、例示的な実施形態が図示され、説明されたが、広範囲の修正、変更、および置換が、前述の開示において考えられる。そのような変形は、本開示の範囲から逸脱することなく、上記に加えることができることが理解される。よって、添付の特許請求の範囲は、広く、かつ、本開示と矛盾しない方法で解釈されることが適切である。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するための医用撮像装置コネクタ組立体であって、当該医用撮像装置コネクタ組立体は:
少なくとも一つの電気コネクタを受け入れる大きさおよび形状にされた開口部を含む第一の筐体と;
第二の筐体と;
前記第一の筐体に固定されるよう構成された第一の内部フレームと;
前記第二の筐体に固定されるよう構成された第二の内部フレームと;
前記第一の内部フレームが前記第二の内部フレームに固定されたときに、前記第一の内部フレームと前記第二の内部フレームとの間に配置される少なくとも一つのプリント回路基板とを有する、
医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様2〕
前記第二の内部フレームが、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を有する、態様1記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様3〕
前記前記第二の筐体が、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を有する、態様2記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様4〕
前記少なくとも一つのプリント回路基板が二つのプリント回路基板を含み、前記二つのプリント回路基板の一部が、前記第二の内部フレームに配置されたスロットに挿入される、態様1記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様5〕
ガスケットをさらに有しており、
前記第一の筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、
前記第二の筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含み、
前記第一の筐体が前記第一の内部フレームに固定され、前記第二の筐体が前記第二の内部フレームに固定されるときに、前記ガスケットは前記第一の溝と前記第二の溝との間に配置される、
態様1記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様6〕
前記ガスケットが第一のガスケットであり、
当該医用撮像装置コネクタ組立体はさらに第二のガスケットを有しており、前記第一の内部フレームは、前記第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を有し、
前記第一の筐体が前記第一の内部フレームに固定されると、前記第二のガスケットは前記第一の筐体と前記第三の溝との間に配置される、
態様5記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様7〕
前記少なくとも一つの電気コネクタが少なくとも一つのゼロ挿入力(ZIF)コネクタである、求項1記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様8〕
前記少なくとも一つの電気コネクタが、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型ZIFコネクタである、態様7記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様9〕
前記医用撮像システムの前記端子は、前記少なくとも一つのオス型ZIFコネクタを有する、態様8記載の医用撮像装置コネクタ組立体。
〔態様10〕
可撓性の細長い部材の遠位部分における撮像組立体と;
前記可撓性の細長い部材の近位部分にあるコネクタ組立体とを有する医用撮像装置であって、前記コネクタ組立体は、前記医用撮像装置を医用撮像システムの端子に接続するよう構成され、前記コネクタ組立体は:
近位端および遠位端を有する円錐様ケーブル筐体であって、前記近位端は第一の外径を有し、前記遠位端は前記第一の外径よりも小さな第二の外径を有する円錐様ケーブル筐体と;
前面筐体であって:
少なくとも一つの電気コネクタを受け入れるような大きさおよび形状にされた開口、および
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部を受け入れるよう構成された半円形エッジ凹部を含む前面筐体と;
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周の一部に結合するよう構成された半円形エッジ凹部を含む背面筐体とを有する、
医用撮像装置。
〔態様11〕
前記コネクタ組立体がさらに:
前記前面筐体に固定されるよう構成された前面内部フレームと;
前記背面筐体に固定されるよう構成された背面内部フレームと;
少なくとも一つのプリント回路基板であって、前記前面内部フレームが前記背面内部フレームに固定されたとき、その平面方向に沿って、前記前面内部フレームと前記背面内部フレームとの間でしっかりとクランプされるよう構成されたプリント回路基板とを有する、
態様10記載の医用撮像装置。
〔態様12〕
前記背面内部フレームが、フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、態様11記載の医用撮像装置。
〔態様13〕
前記背面筐体が、前記フェライト管の一部を受け入れるような大きさおよび形状にされた凹部を備える、態様12記載の医用撮像装置。
〔態様14〕
前記少なくとも一つのプリント回路基板が二つのプリント回路基板を含み、前記二つのプリント回路基板の一部は、前記背面内部フレームに配置されたスロットに挿入される、態様11に記載の医用撮像装置。
〔態様15〕
前記コネクタ組立体がさらにガスケットを有しており、
前記前面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第一の溝を含み、前記第一の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第一の湾曲した溝を含み、
前記背面筐体は、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第二の溝を含み、前記第二の溝は、前記半円形エッジ凹部に位置された第二の湾曲した溝を含み、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定され、前記背面筐体が前記背面内部フレームに固定されると、前記ガスケットが、前記第一の溝と前記第二の溝との間および前記第一および第二の湾曲した溝と前記円錐様ケーブル筐体の近位端の周との間に配置される、
態様11記載の医用撮像装置。
〔態様16〕
前記ガスケットは、第一の平面に沿って延在する矩形部材と、第二の平面に沿って延在する円形部材とを含む、態様15記載の医用撮像装置。
〔態様17〕
前記第一の平面は第一の法線方向をもち、前記第二の平面は第二の法線方向をもち、前記第一の法線方向は前記第二の法線方向に垂直である、態様16記載の医用撮像装置。
〔態様18〕
前記円錐様ケーブル筐体の近位端の前記周が、前記ガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備える、態様15記載の医用撮像装置。
〔態様19〕
前記ガスケットが第一のガスケットであり、
前記コネクタ組立体がさらに第二のガスケットを有しており、前記前面内部フレームは、前記第二のガスケットの一部を受け入れるよう構成された第三の溝を備え、
前記前面筐体が前記前面内部フレームに固定されると、前記第二のガスケットが前記前面筐体と前記第三の溝との間に配置される、
態様15記載の医用撮像装置。
〔態様20〕
前記少なくとも一つの電気コネクタは、少なくとも一つのオス型ZIFコネクタに電気的に接続されるよう構成された少なくとも一つのメス型ゼロ挿入力(ZIF)コネクタである、態様10記載の医用撮像装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15