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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】画像投影装置及び画像投影方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20221018BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20221018BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G03B21/00 D
G03B21/14 D
H04N5/74 A
H04N5/74 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018181059
(22)【出願日】2018-09-26
(65)【公開番号】P2020052224
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 雄介
(72)【発明者】
【氏名】三川 晃尚
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-149729(JP,A)
【文献】特開2015-005936(JP,A)
【文献】特開2005-189733(JP,A)
【文献】特開2011-154073(JP,A)
【文献】特開2017-161560(JP,A)
【文献】特開2017-227803(JP,A)
【文献】特開2018-120144(JP,A)
【文献】特開2007-036843(JP,A)
【文献】中国実用新案第204595408(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B5/00-5/08
21/00-21/10
21/12-21/13
21/134-21/30
33/00-33/16
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を生成する画像生成部と、
前記画像生成部によって生成された前記画像を投影面に投射する投射光学系と、
を有する画像投影装置であって、
前記画像投影装置における画像を生成する画像生成部の移動に関する情報である第一移動情報を検出する第一検出部と、
前記画像投影装置における前記画像を投影面に投射する投射光学系の移動に関する情報である第二移動情報を検出する第二検出部と、
前記第一移動情報と前記第二移動情報とを用いて、前記投影面での前記画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正量取得部と、
前記補正量に従って前記表示位置を調節する補正部とを備え、
前記補正量取得部は、
前記画像生成部に発生する振動の振幅及び振動数である第一振幅及び第一振動数をさらに取得し、
前記投射光学系に発生する振動の振幅及び振動数である第二振幅及び第二振動数をさらに取得し、
前記第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ前記第二振動数が第二振動閾値以下である場合、前記補正量を取得し、
前記第二振幅が前記第二振幅閾値以下であること及び前記第二振動数が前記第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、前記第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ前記第一振動数が第一振動閾値以下であるとき、前記補正量を取得し、前記第一振幅が前記第一振幅閾値以下であること及び前記第一振動数が前記第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされるとき、前記補正量を取得しない画像投影装置

【請求項2】
前記投射光学系は、前記画像生成部に対して片持ち固定されている
請求項1に記載の画像投影装置。
【請求項3】
前記画像生成部及び前記投射光学系を収容する筐体をさらに備え、
前記画像生成部は、前記筐体に固定されている
請求項1または2に記載の画像投影装置。
【請求項4】
前記画像生成部は、画像を生成する作像素子を含み、
前記補正部は、前記作像素子を移動させることによって前記表示位置を調節する
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像投影装置。
【請求項5】
前記補正部は、前記投射光学系が含むレンズを移動させることによって前記表示位置を調節する
請求項1~4のいずれか一項に記載の画像投影装置。
【請求項6】
前記補正部は、前記投射光学系が含むレンズの筐体を移動させることによって前記表示位置を調節する
請求項1~5のいずれか一項に記載の画像投影装置。
【請求項7】
前記画像生成部は、画像を生成する作像素子を含み、
前記補正部は、前記作像素子における画像の位置を移動させることによって前記表示位置を調節する
請求項1~6のいずれか一項に記載の画像投影装置。
【請求項8】
画像投影装置の画像投影方法であって、
前記画像投影装置における画像を生成する画像生成部の移動に関する情報である第一移動情報を取得する第一取得ステップと、
前記画像投影装置における前記画像を投影面に投射する投射光学系の移動に関する情報である第二移動情報を取得する第二取得ステップと、
前記第一移動情報と前記第二移動情報とを用いて、前記投影面での前記画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正量取得ステップと、
前記補正量に従って前記表示位置を調節する指令を出力する補正ステップとを含み、
前記第一取得ステップでは、前記画像生成部に発生する振動の振幅及び振動数である第一振幅及び第一振動数をさらに取得し、
前記第二取得ステップでは、前記投射光学系に発生する振動の振幅及び振動数である第二振幅及び第二振動数をさらに取得し、
前記補正量取得ステップでは、
前記第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ前記第二振動数が第二振動閾値以下である場合、前記補正量を取得し、
前記第二振幅が前記第二振幅閾値以下であること及び前記第二振動数が前記第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、前記第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ前記第一振動数が第一振動閾値以下であるとき、前記補正量を取得し、前記第一振幅が前記第一振幅閾値以下であること及び前記第一振動数が前記第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされるとき、前記補正量を取得しない画像投影方法。
【請求項9】
前記投射光学系は、前記画像生成部に対して片持ち固定されている請求項8に記載の画像投影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像投影装置及び画像投影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像投影装置において、画像投影装置に振動等の外力が加えられた場合に、投影面に投影される画像の揺れを抑える技術がある。
【0003】
例えば、画像投影装置の本体に加えられた振動の加速度を検出し、検出された加速度を打ち消す制御を行う画像投影装置がある(例えば、特許文献1参照)。この画像投影装置では、本体の各脚部に対応する加速度センサによって検出された加速度を打ち消すために、各脚部が伸縮される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の画像投影装置は、画像投影装置の本体の加速度に基づき、振動等の外力に起因する画像の揺動を抑制する。しかしながら、画像を投影面に投射する投射光学系は、画像投影装置の本体を構成する筐体に固定されていない場合がある。このような構成において、投射光学系と本体とが相対的に異なる移動をし得るため、特許文献1の画像投影装置では、外力を受けた場合の画像の揺動を適切に抑制することができない場合がある。
【0005】
そこで、本開示の技術は、投影される画像の揺動を適切に抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による画像投影装置は、画像を生成する画像生成部と、前記画像生成部によって生成された前記画像を投影面に投射する投射光学系と、を有する画像投影装置であって、前記画像投影装置における画像を生成する前記画像生成部の移動に関する情報である第一移動情報を検出する第一検出部と、前記画像投影装置における前記画像を投影面に投射する投射光学系の移動に関する情報である第二移動情報を検出する第二検出部と、
前記第一移動情報と前記第二移動情報とを用いて、前記投影面での前記画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正量取得部と、前記補正量に従って前記表示位置を調節する補正部とを備え、前記補正量取得部は、前記画像生成部に発生する振動の振幅及び振動数である第一振幅及び第一振動数をさらに取得し、前記投射光学系に発生する振動の振幅及び振動数である第二振幅及び第二振動数をさらに取得し、前記第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ前記第二振動数が第二振動閾値以下である場合、前記補正量を取得し、前記第二振幅が前記第二振幅閾値以下であること及び前記第二振動数が前記第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、前記第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ前記第一振動数が第一振動閾値以下であるとき、前記補正量を取得し、前記第一振幅が前記第一振幅閾値以下であること及び前記第一振動数が前記第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされるとき、前記補正量を取得しないという特徴を備える。
【0007】
本発明の一実施形態による画像投影方法は、画像投影装置の画像投影方法であって、前記画像投影装置における画像を生成する画像生成部の移動に関する情報である第一移動情報を取得する第一取得ステップと、前記画像投影装置における前記画像を投影面に投射する投射光学系の移動に関する情報である第二移動情報を取得する第二取得ステップと、前記第一移動情報と前記第二移動情報とを用いて、前記投影面での前記画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正量取得ステップと、前記補正量に従って前記表示位置を調節する指令を出力する補正ステップとを含み、前記第一取得ステップでは、前記画像生成部に発生する振動の振幅及び振動数である第一振幅及び第一振動数をさらに取得し、前記第二取得ステップでは、前記投射光学系に発生する振動の振幅及び振動数である第二振幅及び第二振動数をさらに取得し、前記補正量取得ステップでは、前記第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ前記第二振動数が第二振動閾値以下である場合、前記補正量を取得し、前記第二振幅が前記第二振幅閾値以下であること及び前記第二振動数が前記第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、前記第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ前記第一振動数が第一振動閾値以下であるとき、前記補正量を取得し、前記第一振幅が前記第一振幅閾値以下であること及び前記第一振動数が前記第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされるとき、前記補正量を取得しない。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、投影される画像の揺動を適切に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る画像投影装置の構成の一例を示す斜視図
図2図1の画像投影装置における光学エンジン及び光源ユニットの構成の一例を示す斜視図
図3図1の画像投影装置における光学エンジンの構成の一例を示す側面図
図4図2の画像投影装置における画像表示ユニットの構成の一例を示す斜視図
図5】実施の形態1に係る画像投影装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図6A】実施の形態1に係る画像投影装置によって算出されるx軸方向変位の経時的変化を示す図
図6B】実施の形態1に係る画像投影装置によって算出されるy軸方向変位の経時的変化を示す図
図7】実施の形態1に係る画像投影装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図
図8】実施の形態1に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャート
図9】実施の形態1の変形例1に係る画像投影装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図10】実施の形態1の変形例2に係る画像投影装置の投射ユニットの構成の一例を示す断面側面図
図11】実施の形態1の変形例2に係る画像投影装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図12】実施の形態2に係る画像投影装置の機能的な構成の一例を示すブロック図
図13】実施の形態2に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャート
図14】実施の形態2の変形例3に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャート
図15】実施の形態2の変形例4に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャート
図16】実施の形態2の変形例5に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することによって重複した説明を省く。
【0011】
(実施の形態1)
<画像投影装置1の構成>
実施の形態1に係る画像投影装置1の構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る画像投影装置1の構成の一例を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態では、画像投影装置1は、投影面に画像を投射するレンズの光軸LAが略水平方向である横置き型プロジェクタであるとして説明する。プロジェクタは、画像投影装置の一例である。なお、画像投影装置は、投影面に画像を投射するいかなる装置であってもよい。例えば、画像投影装置は、画像を投射するレンズの光軸が略鉛直方向であり、さらに光学の反射を利用して略水平方向へ画像を投射する縦置き型プロジェクタであってもよい。
【0012】
画像投影装置1は、筐体2と、光学エンジン3と、光源ユニット4と、I/F(インタフェース)部5と、操作部6とを備える。光学エンジン3及び光源ユニット4は、筐体2の内部に配置され、I/F部5及び操作部6は、筐体2の背部に配置されている。光学エンジン3の投射ユニット31は、筐体2から外部に臨む。投射ユニット31は、複数のレンズを含み、画像投影装置1によって生成された画像を、筐体2の外部に向かって、投射ユニット31の直線状の光軸LAに沿う方向に投射する。
【0013】
筐体2は、画像投影装置1の外装を構成する。本実施の形態では、筐体2の形状は、直方体状であるが、これに限定されず、いかなる形状であってもよい。ここで、光軸LA方向をz軸方向と定義し、z軸方向に垂直であり且つ互いに垂直である2つの方向をx軸方向及びy軸方向と定義する。x軸方向及びz軸方向は、筐体2の平坦な底部2aに沿う方向であり、画像投影装置1が配置される載置面に沿う方向である。y軸方向は、底部2a及び載置面と交差する方向であり、例えば、底部2aに垂直な方向である。
【0014】
I/F部5及び操作部6は筐体2における投射ユニット31と反対側に配置されている。I/F部5は、画像データを保持する外部デバイスと有線通信又は無線通信を介して接続され、外部デバイスから画像データを取得する。外部デバイスの例は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置、カメラ、スマートフォン、記憶装置、記録媒体及びイーサネット(登録商標)などのコンピュータネットワーク等である。記憶装置の例は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等であり、記録媒体の例は、フラッシュメモリ、記録ディスク及びメモリカード等である。
【0015】
操作部6は、ユーザによる操作入力を受け付け、ボタン、ダイヤル、タッチパネル及び音声入力のためのマイク等の入力装置で構成される。入力される操作の例は、投影面に投影される画像の大きさ、色調及びピントの調整並びに投影される画像の選択等である。
【0016】
図2は、図1の画像投影装置1における光学エンジン3及び光源ユニット4の構成の一例を示す斜視図である。図3は、図1の画像投影装置1における光学エンジン3の構成の一例を示す側面図であり、筐体2の内部を示す。図2及び図3に示すように、光学エンジン3は、投射ユニット31と、照明光学ユニット32と、画像表示ユニット33とを備える。投射ユニット31、照明光学ユニット32及び画像表示ユニット33は、光軸LAに沿って、この順で配置されている。
【0017】
光源ユニット4は、照明光学ユニット32へ光を出射する光源41を備える。本実施の形態では、光源41は白色光を出射するLED(Light Emitting Diode)光源である。光源41は、赤色光(R)、緑色光(G)及び青色光(B)それぞれを出射するLED光源であってもよい。また、光源41は、レーザ光源又はランプ光源等であってもよい。ランプの例は、キセノンランプ、メタルハイライドランプ及びタングステンランプ等である。
【0018】
照明光学ユニット32は、RGB分光器、レンズ及びミラー等(不図示)を含む。照明光学ユニット32は、光源41から入射する白色光をRGBに分光し、画像表示ユニット33へ導く。照明光学ユニット32は、筐体2に固定されており、具体的には、載置面Aに対向する筐体2の底部2aに固定されている。なお、固定箇所は上記に限定されない。
【0019】
画像表示ユニット33は、画像表示素子330(不図示)を移動可能に備える。画像表示素子330は、照明光学ユニット32からの入射光を用いて、投影される画像を生成する。本実施の形態では、画像表示素子330は、アレイ状に配置された複数のマイクロミラーを含むDMD(Digital Micro-mirror Device)である。複数のマイクロミラーは、画像表示素子330の反射表面を形成する。画像表示素子330は、画像データに基づいて複数のマイクロミラーを動作させることによって、画像を表す光を形成するように入射光を変調して反射する。画像表示素子330は、その表示面である反射表面において、入射光を、投射される画像を表す光に変換して反射する。画像表示素子330は、DMDを備えるDLP(Digital Light Processing)チップであってもよい。
【0020】
なお、画像表示素子330は、DMDに限定されず、液晶表示素子、ECD(Electrochromic Display)、EL(Electro-luminescence)及びVFD(Vacuum Fluorescent Display)等であってもよい。画像表示素子330は自発光型であってもよい。
【0021】
画像表示ユニット33は、画像表示素子330の反射表面がxy平面に沿う、例えば、平行となるように配置され、筐体2に固定されている。具体的には、画像表示ユニット33は、照明光学ユニット32に固定され、照明光学ユニット32を介して筐体2に固定される。よって、画像表示ユニット33、照明光学ユニット32及び筐体2は、剛体を形成する。ここで、画像表示ユニット33は画像生成部の一例であり、画像表示素子330は作像素子の一例である。
【0022】
投射ユニット31は、その投射筐体31aの中に、複数のレンズ及び/又は反射ミラーを備え、画像表示素子330から入射する画像を拡大し、筐体2の外部の投影面Sに投射する。投射ユニット31は、画像表示素子330から入射する画像を表す光を、投影面S上に結像する。投射ユニット31は、投影面S上の画像の焦点を合わせるためのピント調整機能を備えてもよい。ここで、投射ユニット31は投射光学系の一例である。
【0023】
投射筐体31aは、光軸LAを軸心とする筒状の形状を有している。光軸LA方向の投射筐体31aの一方の端部31bは、画像表示ユニット33と反対側で、照明光学ユニット32に固定されている。投射筐体31aの他方の端部31cは、筐体2の側部の開口部2bから外部に臨む。投射筐体31aは、端部31bでは、照明光学ユニット32を介して、筐体2及び画像表示ユニット33に固定され、端部31c及びその近傍では、筐体2に固定されていない。つまり、投射筐体31aは、筐体2及び画像表示ユニット33に対して、端部31bにおいて片持ち固定されている。本実施の形態では、投射筐体31aは、光軸LAが画像表示素子330の反射表面と垂直であるように配置されているが、これに限定されない。また、投射筐体31aは、端部31c近傍に当接部31dを有し、当接部31dが筐体2の底部2aと接触することで、底部2aによって下方から支持される。
【0024】
片持ち固定された投射筐体31aは、照明光学ユニット32及び画像表示ユニット33に対して非剛体を形成しこれらと異なる挙動をし得る。レンズ等を含む投射筐体31aでは、端部31c近傍での重量が大きい。例えば、筐体2に振動等の外力が付与された場合、照明光学ユニット32及び画像表示ユニット33は、筐体2と同様の挙動をする。投射筐体31aの端部31bは、照明光学ユニット32及び画像表示ユニット33と同様の挙動をするが、端部31cは、端部31bと異なる挙動をし得る。例えば、端部31cの変位の大きさ、位相及び/又は周期が、端部31bと異なる。
【0025】
また、画像投影装置1は、画像表示ユニット33の移動を検出する第一検出部71と、投射ユニット31の移動を検出する第二検出部72とを備える。本実施の形態では、第一検出部71及び第二検出部72はそれぞれ、二軸加速度センサであり、画像表示ユニット33及び投射ユニット31のx軸方向及びy軸方向の加速度を検出する。第一検出部71は、反射表面に沿い且つ互いに直交する2つの方向の画像表示ユニット33の加速度を検出し、第二検出部72は、光軸LAと垂直であり且つ互いに直交する2つの方向の投射ユニット31の加速度を検出する。第一検出部71は、後述する画像表示ユニット33の第一固定部材331又は第二固定部材332に配置される。第二検出部72は、投射ユニット31の端部31c又はその近傍に配置され、例えば、端部31cに配置されるレンズの近傍に配置される。
【0026】
画像表示ユニット33の構成の一例を説明する。図4は、図2の画像投影装置1における画像表示ユニット33の構成の一例を示す斜視図である。図4に示すように、画像表示ユニット33は、板状の第一固定部材331と、板状の第二固定部材332と、板状の可動部材333とを備える。第一固定部材331、第二固定部材332及び可動部材333は、平らな表面である主面がxy平面に沿うように配置されている。可動部材333は、第一固定部材331と第二固定部材332との間に配置され、第一固定部材331及び第二固定部材332の主面に沿って移動することができる。
【0027】
第一固定部材331及び第二固定部材332は、互いに固定されており、さらに、照明光学ユニット32(図3参照)に固定されている。つまり、第一固定部材331及び第二固定部材332は、筐体2に対して固定されている。第一固定部材331は、照明光学ユニット32に隣接する。
【0028】
画像表示ユニット33は、第一固定部材331と対向する可動部材333の主面上に、板状の画像表示素子330と、複数の磁石333a及び333bとを備える。画像表示素子330、並びに、磁石333a及び333bは、可動部材333に固定されている。画像表示素子330は、第一固定部材331を貫通する開口部331a内に位置し、投射ユニット31及び照明光学ユニット32に臨む。磁石333a及び333bは、画像表示素子330の周囲に配置されている。磁石333aは、画像表示素子330に対してx軸方向の両側の2つの位置に配置され、磁石333bは、画像表示素子330に対してy軸方向の一方側の2つの位置に配置されている。
【0029】
画像表示ユニット33は、可動部材333と反対側の第一固定部材331の主面上に、複数のコイル331b及び331cを備える。コイル331b及び331cは、第一固定部材331に固定されている。2つのコイル331bは、2つの位置の磁石333aそれぞれとz軸方向で対向する位置に配置されている。2つのコイル331cは、2つの位置の磁石333bそれぞれとz軸方向で対向する位置に配置されている。
【0030】
コイル331bに電流が流されることによって、可動部材333にx軸方向のローレンツ力が作用する。コイル331cに電流が流されることによって、可動部材333にy軸方向のローレンツ力が作用する。電流を付与するコイル331b及び331cと、電流を流す方向とを種々に組み合わせることによって、画像表示素子330及び可動部材333は、第一固定部材331に対して、xy平面に沿って平行移動及び回転移動することができる。これにより、投影面S上での画像の位置が移動される。このようなコイル331b及び331c、並びに、磁石333a及び333bは、可動部材333及び画像表示素子330を移動させるアクチュエータ340(図5参照)を構成する。画像表示ユニット33の構成及び動作のより詳細な説明は、特開2016-85363号公報等に開示されているため、省略する。なお、画像表示ユニット33の構成は、上記に限定されず、画像表示素子330をxy平面に沿って移動することができる構成であれば、いかなる構成でもよい。ここで、画像表示ユニット33は、補正部の一例である。
【0031】
上述のような画像投影装置1は、I/F部5を介して取得された画像データを、操作部6に入力される操作内容に従って変換し、光源41の出射光を用いて、変換後の画像データの画像を表す光を生成して投射ユニット31を介して出射し、投影面S上に画像を表示する。さらに、画像投影装置1は、可動部材333及び画像表示素子330を移動させることによって、投影面S上での画像の位置を変更する。
【0032】
図5は、実施の形態1に係る画像投影装置1の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、画像投影装置1は、補正制御部10と、駆動制御部80と、アクチュエータ340と、第一検出部71と、第二検出部72とを備える。補正制御部10は、取得部11と、記憶部12と、変位演算部13と、補正量演算部14と、出力部15とを含む。ここで、補正制御部10は補正量取得部の一例である。
【0033】
取得部11は、第一検出部71によって検出された画像表示ユニット33のx軸方向及びy軸方向の加速度データを取得し、記憶部12に記憶させる。さらに、取得部11は、第二検出部72によって検出された投射ユニット31のx軸方向及びy軸方向の加速度データを取得し、記憶部12に記憶させる。加速度データは、検出されたx軸方向及びy軸方向の加速度値と、当該加速度値が検出された時刻とを対応付けて含む、つまり、検出値及びその検出時刻を対応付けて含む。画像表示ユニット33の加速度データは、第一移動情報の一例であり、投射ユニット31の加速度データは、第二移動情報の一例である。
【0034】
記憶部12は、種々の情報を記憶し、記憶した情報を取り出すことができる。記憶部12は、取得部11によって取得された加速度データ、及び閾値等を記憶する。
【0035】
変位演算部13は、記憶部12に記憶された加速度データを用いて、画像表示ユニット33及び投射ユニット31の変位を算出し、補正量演算部14に出力する。具体的には、振動等の外力が加えられずに画像投影装置1が静止状態であるときの画像表示ユニット33及び投射ユニット31それぞれの位置が基準位置とされる。変位演算部13は、画像表示ユニット33及び投射ユニット31それぞれの基準位置に対するx軸方向及びy軸方向の変位を算出する。以下において、画像表示ユニット33のx軸方向及びy軸方向の変位をまとめて「第一変位」とも呼び、投射ユニット31のx軸方向及びy軸方向の変位をまとめて「第二変位」とも呼ぶ。
【0036】
例えば、図6A及び図6Bに示すように、変位演算部13は、加速度が検出される時刻それぞれについて、画像表示ユニット33の第一変位と、投射ユニット31の第二変位とを算出し、変位と時刻とを対応付け、補正量演算部14に出力する。変位演算部13は、変位及び時刻を対応付けて記憶部12に記憶させてもよい。なお、図6Aは、実施の形態1に係る画像投影装置1によって算出されるx軸方向変位の経時的変化を示す図である。図6Bは、実施の形態1に係る画像投影装置1によって算出されるy軸方向変位の経時的変化を示す図である。図6A及び図6Bにおいて、横軸は経過時間を示し、縦軸は変位を示す。図6A及び図6Bにおいて、同じ経過時間は、同じ時刻を示す。
【0037】
補正量演算部14は、第一変位及びその検出時刻と、第二変位及びその検出時刻とを用いて、投影面上での画像の位置の変動を抑制する補正量を算出する。具体的には、補正量演算部14は、第一変位と第二変位とを合成することによって、合成変位を算出する。このとき、補正量演算部14は、同じ検出時刻の第一変位のx軸方向変位と第二変位のx軸方向変位との和を、合成変位のx軸方向成分として算出する。補正量演算部14は、上記検出時刻の第一変位のy軸方向変位と第二変位のy軸方向変位との和を、上記合成変位のy軸方向成分として算出する。さらに、補正量演算部14は、合成変位のx軸方向成分及びy軸方向成分それぞれに対して「-1」を乗算して得られるx軸方向成分及びy軸方向成分を補正量として算出する。この補正量は、合成変位を打ち消す補正量であり、画像表示ユニット33の挙動と投射ユニット31の挙動とを組み合わせた挙動を打ち消すための補正量である。
【0038】
例えば、図6A及び図6Bにおいて、補正量演算部14は、時間t1での補正量を算出する。この場合、補正量演算部14は、合成変位のx軸方向成分「xc」として、第一変位及び第二変位の和「xa+xb」を算出し、合成変位のy軸方向成分「yc」として、第一変位及び第二変位の和「ya+yb」を算出する。さらに、補正量演算部14は、補正量のx軸方向成分及びy軸方向成分として、「-xc(=-xa-xb)」及び「-yc(=-ya-yb)」を算出する。補正量は、図6A及び図6Bの合成変位の波形を横軸を中心に反転させた波形を形成し、その周期は合成変位と同じである。
【0039】
なお、補正量演算部14は、変位演算部13から取得される全ての第一変位及び第二変位に対して、合成変位及び補正量を算出してもよく、選択された一部の第一変位及び第二変位に対して合成変位及び補正量を算出してもよい。
【0040】
本実施の形態では、画像投影装置1は、補正量に応じて画像表示素子330を移動することで、筐体2に加えられる外力に起因する投影面上での画像の揺動を抑制する。このため、補正量演算部14は、補正量を画像表示素子330の上記移動に適用するために、補正量に補正ゲインをかける。例えば、補正ゲインは、比例定数等の係数であってもよい。補正ゲインは、第一検出部71と第二検出部72との距離、及び画像表示素子330の反射表面のサイズ等に応じて、予め決定され、記憶部12に記憶される。例えば、第一検出部71と第二検出部72との距離が小さくなるほど、合成変位の大きさに対応する投影面上の画像の移動量が大きくなるため、補正ゲインは大きくなる。補正量演算部14は、補正ゲインをかけた後の補正量であるゲイン補正量を出力部15に出力する。なお、補正量演算部14は、ゲイン補正量で画像表示素子330を移動させるタイミングを出力部15に出力してもよい。例えば、上記タイミングは、ゲイン補正量に対応する合成変位の検出時刻とほぼ同時刻であってもよい。
【0041】
出力部15は、ゲイン補正量のx軸方向成分及びy軸方向成分の大きさで画像表示素子330を変位させる指令を含む信号を駆動制御部80に出力する。なお、上記変位は、第一固定部材331に対する画像表示素子330の基準位置に対する変位である。
【0042】
駆動制御部80は、出力部15から取得される信号に従って、アクチュエータ340を構成するコイル331b及び331cに電流を付与する。これにより、画像表示素子330は、ゲイン補正量に従って移動し、投影面上での画像の揺動を抑制する。
【0043】
図7は、実施の形態1に係る画像投影装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、画像投影装置1は、CPU(Central Processing Unit)100と、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、メモリ110と、駆動制御回路180と、光源制御回路181と、表示制御回路182と、画像処理回路183と、第一検出部71と、第二検出部72と、光源41と、画像表示素子330と、アクチュエータ340と、I/F部5と、操作部6とを構成要素として含む。上記構成要素はそれぞれ、例えばバスを介して互いに接続されている。なお、上記構成要素は、有線通信及び無線通信のいずれを介して接続されてもよい。例えば、第一検出部71及び第二検出部72は、他の構成要素と、Zigbee等の近距離無線通信を介して接続されてもよい。
【0044】
駆動制御回路180は、アクチュエータ340の駆動を制御し、駆動制御部80の機能を実現する。
【0045】
光源制御回路181は、光源41の点灯及び消灯タイミング並びに光量等を制御する。
【0046】
画像処理回路183は、I/F部5を介して取得される画像データを、投影される画像として表示するための処理をする。例えば、画像処理回路183は、色合い、色の濃さ及びホワイトバランスなどの色調補正、コントラスト補正、強調処理、及び、投影面上の画像に生じ得る歪みの補正等の処理を、画像データに対して行う。
【0047】
表示制御回路182は、照明光学ユニット32及び画像表示素子330の動作を制御する。表示制御回路182は、白色光からRGBへ分光する照明光学ユニット32の動作、及び、画像処理回路183による処理後の画像データの画像を表す光を出射する画像表示素子330の動作等を制御する。
【0048】
CPU100は、補正制御部10の取得部11、変位演算部13、補正量演算部14及び出力部15の機能を実現する。CPU100は、画像投影装置1の全体を制御してもよい。メモリ110は、補正制御部10の記憶部12の機能を実現する。
【0049】
CPU100はプロセッサ等で構成され、ROM101は不揮発性半導体記憶装置等で構成され、RAM102は揮発性半導体記憶装置等で構成される。補正制御部10を動作させるプログラムは、ROM101又はメモリ110等に予め保持されている。プログラムは、CPU100によって、ROM101又はメモリ110等からRAM102に読み出されて展開される。CPU100は、RAM102に展開されたプログラム中のコード化された各命令を実行する。なお、プログラムは、ROM101及びメモリ110に限らず、例えば記録ディスク等の記録媒体に格納されていてもよい。また、プログラムは、有線ネットワーク、無線ネットワーク又は放送等を介して伝送され、RAM102に取り込まれてもよい。
【0050】
メモリ110は、半導体メモリ、HDD又はSSD等の記憶装置で構成される。メモリ110は、ROM101及び/又はRAM102を含んでもよい。
【0051】
なお、取得部11、変位演算部13、補正量演算部14及び出力部15の各構成要素は、CPU100等のプログラム実行部によって実現されてもよく、回路によって実現されてもよく、プログラム実行部及び回路の組み合わせによって実現されてもよい。例えば、これらの構成要素は、集積回路であるLSI(大規模集積回路:Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらの構成要素は個別に1チップ化されてもよく、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。LSIとして、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI内部の回路セルの接続及び/又は設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサ、又は、特定用途向けに複数の機能の回路が1つにまとめられたASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が利用されてもよい。
【0052】
また、駆動制御回路180、光源制御回路181、表示制御回路182及び画像処理回路183は、回路によって実現されてもよく、CPU等のプログラム実行部によって実現されてもよく、回路及びプログラム実行部の組み合わせによって実現されてもよい。
【0053】
<画像投影装置1の動作>
画像投影装置1の動作を説明する。具体的には、画像投影装置1が投影面上での画像の位置の変動を抑制する動作を説明する。図8は、実施の形態1に係る画像投影装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0054】
図8に示すように、補正制御部10は、第一検出部71から、画像表示ユニット33の移動に関する情報である第一移動情報を取得する(ステップS101)。本実施の形態では、第一移動情報は、第一検出部71によって検出される加速度データである。加速度は、画像表示素子330の反射表面に沿うx軸方向加速度及びy軸方向加速度を含む。
【0055】
次いで、補正制御部10は、第二検出部72から、投射ユニット31の移動に関する情報である第二移動情報を取得する(ステップS102)。本実施の形態では、第二移動情報は、第二検出部72によって検出される加速度データである。加速度は、投射ユニット31の光軸LAに垂直な面に沿うx軸方向加速度及びy軸方向加速度を含む。
【0056】
次いで、補正制御部10は、第一移動情報を用いて画像表示ユニット33の第一変位を算出する(ステップS103)。例えば、第一変位は、画像表示ユニット33のx軸方向変位及びy軸方向変位を含む変位ベクトルであり、変位及びその変位方向を示す。
【0057】
次いで、補正制御部10は、第二移動情報を用いて投射ユニット31の第二変位を算出する(ステップS104)。例えば、第二変位は、投射ユニット31のx軸方向変位及びy軸方向変位を含む変位ベクトルであり、変位及びその変位方向を示す。
【0058】
なお、ステップS101及びS102は、上記と逆の順序で行われてもよく、並行して行われてもよい。また、ステップS103及びS104は、上記と逆の順序で行われてもよく、並行して行われてもよい。
【0059】
次いで、補正制御部10は、第一変位と第二変位とを合成することによって、合成変位を算出する(ステップS105)。本実施の形態では、合成変位は、第一変位を示す変位ベクトルと第二変位を示す変位ベクトルとの和の変位ベクトルであるが、これに限定されない。
【0060】
次いで、補正制御部10は、合成変位に対する補正量を算出する(ステップS106)。具体的には、補正量は、合成変位と反対方向であり且つ大きさの絶対値が合成変位と同じである。補正量は、大きさ及び方向を示す補正量ベクトルであり、合成変位を示す変位ベクトルの逆ベクトルである。補正量は、合成変位を打ち消し、投影面上での画像の位置の変動を抑制するための補正量である。
【0061】
次いで、補正制御部10は、補正量に従って、投影面上の画像の位置を調節する指令を、駆動制御部80に出力する(ステップS107)。具体的には、補正制御部10は、補正量に補正ゲインをかけることによってゲイン補正量を算出し、当該ゲイン補正量に従って画像表示素子330を移動させる指令を出力する。駆動制御部80は、コイル331b及び331cに電流を付与することによって、ゲイン補正量に従って画像表示素子330を移動させ、それにより、投影面上での画像の位置の変動を抑制する。
【0062】
<効果等>
上述したように実施の形態1に係る画像投影装置1は、画像を生成する画像表示ユニット33と、画像表示ユニット33によって生成された画像を投影面に投射する投射ユニット31と、画像表示ユニット33の移動に関する情報である第一移動情報を検出する第一検出部71と、投射ユニット31の移動に関する情報である第二移動情報を検出する第二検出部72と、第一移動情報と第二移動情報とを用いて、投影面での画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正制御部10とを備える。さらに、画像表示ユニット33は、補正量に従って投影面での画像の表示位置を調節する。
【0063】
上記構成によると、補正制御部10は、画像表示ユニット33の移動情報と投射ユニット31の移動情報とをそれぞれ用いて、画像表示ユニット33及び投射ユニット31の移動に起因する、投影面上での画像の位置の変動を抑制するための補正量を取得する。この補正量は、画像表示ユニット33と投射ユニット31とが異なる移動を行う場合であっても、当該位置の変動を抑制することができる。よって、画像投影装置1は、投影される画像の揺動の抑制を向上することができる。さらに、このような画像投影装置1は、視認者にとって見やすい画像の表示を可能にする。特に、投射ユニット31の移動は、投影面上での画像の揺動に与える影響が大きい。このような投射ユニット31の移動情報を用いて取得される補正量は、投影面上での画像の揺動の抑制に効果的である。
【0064】
また、実施の形態1に係る画像投影装置1において、投射ユニット31は、画像表示ユニット33に対して片持ち固定されていてもよい。上記構成によると、画像表示ユニット33が変位すると、投射ユニット31も変位する。画像表示ユニット33に対する投射ユニット31の各部位の変位は、片持ち固定されている部分から離れるに従って大きくなり得る。よって、画像表示ユニット33と投射ユニット31とが異なる移動を行う。画像投影装置1は、このような異なる移動に起因する投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。
【0065】
また、実施の形態1に係る画像投影装置1は、画像表示ユニット33及び投射ユニット31を収容する筐体2を備え、画像表示ユニット33は、筐体2に固定されていてもよい。上記構成によると、筐体2に振動等の外力が作用した場合、当該外力により、画像表示ユニット33及び投射ユニット31も移動し得る。画像投影装置1は、筐体2に作用する外力に起因する投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。
【0066】
また、実施の形態1に係る画像投影装置1において、画像表示ユニット33は、画像を生成する画像表示素子330を含み、画像表示ユニット33は、画像表示素子330を移動させることによって画像の表示位置を調節してもよい。上記構成によると、画像投影装置1は、補正量に従って画像表示素子330を移動することによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。例えば、画像表示ユニット33は、画像表示素子330の表示面である反射表面に沿う方向に画像表示素子330を移動するように構成されることによって、上記変動を効果的に抑制することができる。
【0067】
また、実施の形態1に係る画像投影装置1の画像投影方法は、画像投影装置1における画像を生成する画像表示ユニット33の移動に関する情報である第一移動情報を取得する第一取得ステップと、画像投影装置1における画像を投影面に投射する投射ユニット31の移動に関する情報である第二移動情報を取得する第二取得ステップと、第一移動情報と第二移動情報とを用いて、投影面での画像の表示位置の変動を抑制する補正量を取得する補正量取得ステップと、補正量に従って投影面での画像の表示位置を調節する指令を出力する補正ステップとを含む。上記画像投影方法によれば、実施の形態1に係る画像投影装置1と同様の効果が得られる。なお、このような画像投影方法は、CPU、LSIなどの回路、ICカード又は単体のモジュール等によって、実現されてもよい。
【0068】
また、実施の形態1に係る画像投影装置1において、補正制御部10は、画像表示ユニット33の第一変位、投射ユニット31の第二変位、及び合成変位を、それぞれの基準位置に対する変位として算出するが、これに限定されない。例えば、補正制御部10は、各変位について、当該変位の前に算出された変位に対する変位として算出してもよい。例えば、当該変位の前に算出された変位は、当該変位の直前の変位であってもよい。
【0069】
(実施の形態1の変形例1)
実施の形態1の変形例1に係る画像投影装置1AAは、画像表示素子330の表示面上での画像の位置を変更することによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制する点で、実施の形態1と異なる。以下、変形例1について、実施の形態1と異なる点を中心に説明し、実施の形態1と同様の点の説明を適宜省略する。
【0070】
図9は、実施の形態1の変形例1に係る画像投影装置1AAの機能的な構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、画像投影装置1AAは、補正制御部10AAと素子制御部82と画像表示素子330とを備える。補正制御部10AAは、取得部11と、記憶部12と、変位演算部13と、補正量演算部14AAと、出力部15AAとを含む。画像投影装置1AAのハードウェア構成は、図7に示す実施の形態1のハードウェア構成から駆動制御回路180及びアクチュエータ340が除去された構成と同様である。
【0071】
補正量演算部14AAは、実施の形態1と同様に、画像表示ユニット33の第一変位と、投射ユニット31の第二変位とを用いて、補正量を算出する。本変形例では、画像投影装置1AAは、補正量に応じて画像表示素子330の表示面である反射表面上での画像の生成位置を移動することで、外力に起因する投影面上での画像の位置の変動を抑制する。画像表示素子330の反射表面上での画像の位置を移動することは、投影される画像を表す光が反射により出射される領域を反射表面内で移動することである。補正量演算部14AAは、補正量を画像表示素子330での画像の位置の移動に適用するために、補正量に補正ゲインをかけ、ゲイン補正量を出力部15AAに出力する。補正ゲインは、第一検出部71と第二検出部72との距離、及び画像表示素子330の反射表面のサイズ等に応じて、予め決定され、記憶部12に記憶される。
【0072】
出力部15AAは、ゲイン補正量のx軸方向成分及びy軸方向成分の大きさで画像の位置を変位させる指令を含む信号を素子制御部82に出力する。なお、上記変位は、画像表示素子330の反射表面上における基準位置に対する変位である。
【0073】
素子制御部82は、出力部15AAから取得される信号に従って、画像表示素子330の反射表面上での画像の位置を変更し、投影面上での画像の揺動を抑制する。素子制御部82は、図7に示される表示制御回路182によって実現される。
【0074】
変形例1に係る画像投影装置1AAのその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような変形例1に係る画像投影装置1AAによると、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0075】
さらに、変形例1に係る画像投影装置1AAにおいて、補正制御部10AA及び素子制御部82は、画像表示素子330における画像の位置を移動させることによって投影面における画像の表示位置を調節してもよい。上記構成によると、画像投影装置1AAは、補正量に従って画像表示素子330上での画像の位置を移動することによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。
【0076】
(実施の形態1の変形例2)
実施の形態1の変形例2に係る画像投影装置1ABは、投射ユニット31ABのレンズの位置を変更することによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制する点で、実施の形態1と異なる。以下、変形例2について、実施の形態1及び変形例1と異なる点を中心に説明し、実施の形態1及び変形例1と同様の点の説明を適宜省略する。
【0077】
図10は、実施の形態1の変形例2に係る画像投影装置1ABの投射ユニット31ABの構成の一例を示す断面側面図である。図11は、実施の形態1の変形例2に係る画像投影装置1ABの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0078】
図10に示すように、投射ユニット31ABは、投射筐体31aの内部に、第一レンズ311と第二レンズ312と第三レンズ313とを備える。第一レンズ311、第二レンズ312及び第三レンズ313はそれぞれ、1つのレンズで構成されてもよく、2つ以上のレンズからなるレンズ群で構成されてもよい。第一レンズ311は、凸レンズを含み、端部31bに配置され固定されている。第二レンズ312は、凸レンズを含み、端部31cに配置され固定され、第三レンズ313は、凹レンズを含み、第一レンズ311と第二レンズ312との間で光軸LA方向に移動可能に配置されている。第二レンズ312から投射される画像は、第三レンズ313が第二レンズ312から離れるに従い大きくなる。
【0079】
第一レンズ311及び第二レンズ312の光軸は、光軸LAと一致する。第三レンズ313は、その光軸の向きを変更可能に配置されている。第三レンズ313は、投射筐体31a内で光軸LA方向にスライド可能な枠部材である支持部材314によって支持されている。支持部材314は、複数のリンク部材を含み、第三レンズ313がx軸方向のピッチング軸を中心として回動可能であり且つy軸方向のヨーイング軸を中心として回動可能であるように、第三レンズ313を支持する。
【0080】
よって、第三レンズ313は、ピッチング方向及びヨーイング方向に回動することによって、その光軸を光軸LAに対して任意な方向に傾けることができる。第三レンズ313の回動は、支持部材314に設けられたレンズアクチュエータ341(図11参照)の駆動力によって行われる。第三レンズ313が回動することによって、投射ユニット31ABから投射される画像は、投影面S上で任意の方向及び位置に移動し得る。
【0081】
図11に示すように、画像投影装置1ABは、補正制御部10ABとレンズ駆動制御部84とレンズアクチュエータ341とを備える。補正制御部10ABは、取得部11と、記憶部12と、変位演算部13と、補正量演算部14ABと、出力部15ABとを含む。画像投影装置1ABのハードウェア構成は、図7に示す実施の形態1のハードウェア構成において、アクチュエータ340及び駆動制御回路180がそれぞれ、レンズアクチュエータ341及びレンズ駆動制御回路に変更された構成と同様である。
【0082】
補正量演算部14ABは、実施の形態1と同様に、画像表示ユニット33の第一変位と、投射ユニット31ABの第二変位とを用いて、補正量を算出する。本変形例では、画像投影装置1ABは、補正量に応じて第三レンズ313の光軸の向きを変更することで、外力に起因する投影面上での画像の位置の変動を抑制する。補正量演算部14ABは、補正量を、第三レンズ313のピッチング方向及びヨーイング方向の回動に適用するために、補正量に補正ゲインをかけ、ゲイン補正量を出力部15ABに出力する。補正ゲインは、予め決定され、記憶部12に記憶される。
【0083】
出力部15ABは、ゲイン補正量のピッチング方向及びヨーイング方向の回動量で第三レンズ313を回動させる指令を含む信号を、レンズ駆動制御部84に出力する。なお、上記回動量は、第三レンズ313の光軸が光軸LAと一致する基準位置に対する回動量である。
【0084】
レンズ駆動制御部84は、出力部15ABから取得される信号に従って、レンズアクチュエータ341を駆動し、第三レンズ313を回動させる。これにより、第三レンズ313の光軸の向きが変わり、投影面上での画像の揺動が抑制される。レンズ駆動制御部84は、CPU等のプログラム実行部、回路、又は、これらの組み合わせで構成されるレンズ駆動制御回路によって実現される。
【0085】
変形例2に係る画像投影装置1ABのその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような変形例2に係る画像投影装置1ABによると、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0086】
さらに、変形例2に係る画像投影装置1ABにおいて、レンズアクチュエータ341及び支持部材314は、投射ユニット31ABが含む第三レンズ313を移動させることによって、投影面における画像の表示位置を調節してもよい。上記構成によると、画像投影装置1ABは、補正量に従って第三レンズ313を移動することによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。例えば、画像投影装置1ABは、第三レンズ313の光軸の向きを変えるように構成されることによって、上記変動を効果的に抑制することができる。
【0087】
また、変形例2に係る画像投影装置1ABは、投影面上の画像の位置を調節するために、第三レンズ313の光軸の向きを変更するが、これに限定されない。画像投影装置1ABは、第一レンズ311、第二レンズ312及び第三レンズ313の少なくとも1つの光軸の向き又は光軸LAに垂直な方向の位置を変更するように構成されてもよい。
【0088】
また、変形例2に係る画像投影装置1ABは、投影面上の画像の位置を調節するために、投射ユニット31ABのレンズを移動するが、これに限定されない。例えば、画像投影装置は、投射筐体31aを移動してもよい。具体的には、画像投影装置は、光軸LAの向きを変えるように投射筐体31aを移動するように構成されてもよい。そして、画像投影装置は、例えば、変形例2と同様に、投射筐体31aを光軸LAに対してピッチング方向及びヨーイング方向に回動させるように構成されてもよい。この場合、投射筐体31aは、支持部材314のような枠部材等によってピッチング方向及びヨーイング方向に回動可能に支持されてもよく、アクチュエータ等によってピッチング方向及びヨーイング方向に押圧されて移動するように構成されもよい。補正量に従って投射筐体31aを移動することで、画像投影装置は投影面上での画像の位置の変動を抑制することができる。
【0089】
(実施の形態2)
実施の形態1に係る画像投影装置1は、投射ユニット31及び画像表示ユニット33の少なくとも1つに変位が発生すると、投影面上の画像の位置を調節する。実施の形態2に係る画像投影装置1Bは、画像表示ユニット33の変位の振幅及び振幅に基づき、投影面上の画像の位置調節の可否を判定する。具体的には、画像投影装置1Bは、振幅が大きいこと及び振動数が小さいことの両方が満たされる場合、補正量を算出し、投影面上の画像の位置を調節する。画像投影装置1Bは、振幅が小さいこと及び振動数が大きいことの少なくとも一方が満たされる場合、補正量を算出せず、投影面上の画像の位置を調節しない。以下、実施の形態2について、実施の形態1及び変形例1~2と異なる点を中心に説明し、実施の形態1及び変形例1~2と同様の点の説明を適宜省略する。
【0090】
画像投影装置1Bの構成を説明する。図12は、実施の形態2に係る画像投影装置1Bの機能的な構成の一例を示すブロック図である。図12に示すように、画像投影装置1Bは、補正制御部10Bを備える。補正制御部10Bは、取得部11と、記憶部12と、変位演算部13と、補正量演算部14と、出力部15と、抽出部16と、判定部17とを含む。画像投影装置1Bのハードウェア構成は、実施の形態1と同様である。
【0091】
抽出部16は、第一変位及び第二変位の時系列データを記憶部12から取得する。第一変位及び第二変位の時系列データは、画像表示ユニット33の第一変位及び投射ユニット31の第二変位と、第一変位及び第二変位の検出時刻とを対応付けて含むデータである。さらに、抽出部16は、取得された時系列データから、第一変位の振幅及び振動数である第一振幅及び第一振動数と、第二変位の振幅及び振動数である第二振幅及び第二振動数とを抽出する。振幅及び振動数を抽出する期間は、任意であってよく、予め設定されていてもよい。抽出される振幅は、抽出期間内における振幅の最大値、最小値又は平均値等の統計値であってもよい。抽出部16は抽出結果を判定部17に出力する。
【0092】
判定部17は、振幅及び振動数が所定の条件を満たすか否かを判定する。判定部17は、所定の条件が満たされる場合、補正量の算出を決定し、所定の条件が満たされない場合、補正量の不算出を決定する。
【0093】
具体的には、所定の条件は、4つの条件を含む。第一条件は、第一振幅が第一振幅閾値よりも大きいことである。第二条件は、第一振動数が第一振動閾値以下であることである。第三条件は、第二振幅が第二振幅閾値よりも大きいことである。第四条件は、第二振動数が第二振動閾値以下であることである。
【0094】
例えば、変位の振幅が小さい場合、変位に起因する投影面上での画像の揺動は小さく、画像の視認者によって認識されにくい。変位の振動数が大きい場合、変位に起因する投影面上での画像の揺動は、視認者によって認識されにくい。
【0095】
変位の振幅が投影面上での画像の揺動に与える影響は、第一検出部71と第二検出部72との距離、画像表示素子330の反射表面のサイズ、及び投射ユニット31のズーム率等のパラメータに応じて、変動し得る。このため、第一振幅閾値及び第二振幅閾値は、上記パラメータ等に応じて予め決定され、記憶部12に記憶される。
【0096】
第一振動閾値及び第二振動閾値は、人の目の時間分解能等に基づき、予め決定され、記憶部12に記憶される。例えば、人の目の時間分解能は、一般的に50ミリ秒~100ミリ秒程度であるといわれている。つまり、人の目は、10Hz~20Hz程度までの対象物の振動を揺動として視認することができるが、より大きい振動数での対象物の振動を揺動として視認できない。第一振動閾値及び第二振動閾値は、人の目が揺動として視認可能な振動数の上限付近とされてもよい。このような第一振動閾値及び第二振動閾値の例は、20Hzである。
【0097】
本実施の形態では、判定部17は、第一条件及び第二条件が満たされる場合、補正量の算出を決定し、それ以外の場合、補正量の不算出を決定する。判定部17は、決定結果である判定結果を、補正量演算部14に出力する。補正量演算部14は、判定部17の判定結果に従って、補正量の算出処理を行う。
【0098】
画像投影装置1Bの動作を説明する。図13は、実施の形態2に係る画像投影装置1Bの動作の一例を示すフローチャートである。図13に示すように、補正制御部10Bは、まず、実施の形態1と同様にステップS101~S104の処理を行い、処理結果を記憶部12に記憶させる。
【0099】
次いで、補正制御部10Bは、記憶部12に記憶される画像表示ユニット33の第一変位の時系列データから、第一変位の第一振幅及び第一振動数を抽出する(ステップS201)。つまり、補正制御部10Bは画像表示ユニット33の振幅及び振動数を取得する。
【0100】
次いで、補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS202)。補正制御部10Bは、第一振幅閾値超の場合(ステップS202でYes)ステップS203に進み、第一振幅閾値以下の場合(ステップS202でNo)一連の処理を終了する。
【0101】
ステップS203では、補正制御部10Bは、第一振動数が第一振動閾値以下であるか否かを判定する。補正制御部10Bは、第一振動閾値以下の場合(ステップS203でYes)ステップS105に進み、第一振動閾値超の場合(ステップS203でNo)一連の処理を終了する。
【0102】
さらに、補正制御部10Bは、ステップS105~S107の処理を実施の形態1と同様に行う。なお、ステップS202及びS203は、上記と逆の順序で行われてもよく、並行して行われてもよい。
【0103】
実施の形態2に係る画像投影装置1Bのその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような実施の形態2に係る画像投影装置1Bによると、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0104】
さらに、実施の形態2に係る画像投影装置1Bにおいて、補正制御部10Bは、画像表示ユニット33に発生する振動の第一振幅及び第一振動数を取得してもよい。さらに、補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ第一振動数が第一振動閾値以下である場合、補正量を取得してもよい。なお、補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値以下であること及び第一振動数が第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、補正量を取得しなくてもよい。
【0105】
上記構成において、画像表示ユニット33の振動の第一振幅及び第一振動数は、投影面上の画像の揺動の振幅及び振動数と対応し得る。第一振幅が第一振幅閾値超のように大きく且つ第一振動数が第一閾値以下のように小さい場合、視認者は、画像の揺動を揺動として視認しやすく、例えば、揺れ又は点滅等として視認し得る。この場合、視認者が画像を見づらく感じる可能性が高いため、画像投影装置1Bは、投影面上の画像の位置を調節する。また、第一振幅が第一振幅閾値以下のように小さい又は第一振動数が第一閾値超のように大きい場合、視認者は、画像の揺動を揺動として視認しづらく、例えば、画像のエッジのにじみ等として視認し得る。この場合、視認者が画像を見づらく感じる可能性が低いため、画像投影装置1Bは、投影面上の画像の位置を調節しなくてもよい。従って、画像投影装置1Bは、投影面上の画像の状態に応じて、当該画像の位置の調節を効率的に行うことができる。
【0106】
(実施の形態2の変形例3)
実施の形態2の変形例3に係る画像投影装置は、投射ユニット31の変位の振幅及び振動数に基づき、投影面上の画像の位置調節の可否を判定する点で、実施の形態2と異なる。以下、変形例3について、実施の形態1~2及び変形例1~2と異なる点を中心に説明し、実施の形態1~2及び変形例1~2と同様の点の説明を適宜省略する。
【0107】
変形例3に係る画像投影装置の機能的な構成及びハードウェア構成は、実施の形態2と同様である。このため、変形例3に係る画像投影装置の各構成要素を、実施の形態2と同様の参照符号を用いて説明する。
【0108】
判定部17を除く補正制御部10Bの構成要素の構成及び動作は、実施の形態2と同様である。判定部17は、第三条件及び第四条件が満たされる場合、補正量の算出を決定し、それ以外の場合、補正量の不算出を決定し、判定結果を補正量演算部14に出力する。
【0109】
変形例3に係る画像投影装置の動作を説明する。図14は、実施の形態2の変形例3に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、補正制御部10Bは、実施の形態2と同様にステップS101~S104の処理を行い、処理結果を記憶部12に記憶させる。
【0110】
次いで、補正制御部10Bは、記憶部12に記憶される投射ユニット31の第二変位の時系列データから、第二変位の第二振幅及び第二振動数を抽出する(ステップS301)。つまり、補正制御部10Bは投射ユニット31の振幅及び振動数を取得する。
【0111】
次いで、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS302)。補正制御部10Bは、第二振幅閾値超の場合(ステップS302でYes)ステップS303に進み、第二振幅閾値以下の場合(ステップS302でNo)一連の処理を終了する。
【0112】
ステップS303では、補正制御部10Bは、第二振動数が第二振動閾値以下であるか否かを判定する。補正制御部10Bは、第二振動閾値以下の場合(ステップS303でYes)ステップS105に進み、第二振動閾値超の場合(ステップS303でNo)一連の処理を終了する。さらに、補正制御部10Bは、ステップS105~S107の処理を行う。なお、ステップS302及びS303は、上記と逆の順序で行われてもよく、並行して行われてもよい。
【0113】
変形例3に係る画像投影装置のその他の構成及び動作は、実施の形態2と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような変形例3に係る画像投影装置によると、実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0114】
さらに、変形例3に係る画像投影装置において、補正制御部10Bは、投射ユニット31に発生する振動の第二振幅及び第二振動数を取得してもよい。さらに、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ第二振動数が第二振動閾値以下である場合、補正量を取得してもよい。なお、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値以下であること及び第二振動数が第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、補正量を取得しなくてもよい。
【0115】
上記構成において、投射ユニット31の振動の第二振幅及び第二振動数は、投影面上の画像の揺動の振幅及び振動数と対応し得る。第二振幅が第二振幅閾値超のように大きく且つ第二振動数が第二振動閾値以下のように小さい場合、視認者は、画像の揺動を、例えば揺れ又は点滅等として視認し、画像を見づらく感じる可能性が高い。この場合、画像投影装置は、投影面上の画像の位置を調節する。また、第二振幅が第二振幅閾値以下のように小さい又は第二振動数が第二振動閾値超のように大きい場合、視認者は、画像の揺動を、例えば画像のエッジのにじみ等として視認し、画像を見づらく感じる可能性が低い。この場合、画像投影装置は、投影面上の画像の位置を調節しなくてもよい。従って、画像投影装置は、投影面上の画像の状態に応じて、当該画像の位置の調節を効率的に行うことができる。
【0116】
(実施の形態2の変形例4)
実施の形態2の変形例4に係る画像投影装置は、画像表示ユニット33の変位の振幅及び振動数と、投射ユニット31の変位の振幅及び振動数とに基づき、投影面上の画像の位置調節の可否を判定する点で、実施の形態2と異なる。以下、変形例4について、実施の形態1~2及び変形例1~3と異なる点を中心に説明し、実施の形態1~2及び変形例1~3と同様の点の説明を適宜省略する。
【0117】
変形例4に係る画像投影装置の機能的な構成及びハードウェア構成は、実施の形態2と同様である。このため、変形例4に係る画像投影装置の各構成要素を、実施の形態2と同様の参照符号を用いて説明する。
【0118】
判定部17を除く補正制御部10Bの構成要素の構成及び動作は、実施の形態2と同様である。判定部17は、第一条件~第四条件の全てが満たされる場合、補正量の算出を決定し、それ以外の場合、補正量の不算出を決定し、判定結果を補正量演算部14に出力する。
【0119】
変形例4に係る画像投影装置の動作を説明する。図15は、実施の形態2の変形例4に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、補正制御部10Bは、実施の形態2と同様にステップS101~S104の処理を行い、処理結果を記憶部12に記憶させる。
【0120】
次いで、補正制御部10Bは、投射ユニット31の第二変位の第二振幅及び第二振動数を取得する(ステップS401)。次いで、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS402)、第二振幅閾値超の場合(ステップS402でYes)ステップS403に進み、第二振幅閾値以下の場合(ステップS402でNo)一連の処理を終了する。
【0121】
ステップS403では、補正制御部10Bは、第二振動数が第二振動閾値以下であるか否かを判定し、第二振動閾値以下の場合(ステップS403でYes)ステップS404に進み、第二振動閾値超の場合(ステップS403でNo)一連の処理を終了する。
【0122】
ステップS404では、補正制御部10Bは、画像表示ユニット33の第一変位の第一振幅及び第一振動数を取得する。次いで、補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS405)、第一振幅閾値超の場合(ステップS405でYes)ステップS406に進み、第一振幅閾値以下の場合(ステップS405でNo)一連の処理を終了する。
【0123】
ステップS406では、補正制御部10Bは、第一振動数が第一振動閾値以下であるか否かを判定し、第一振動閾値以下の場合(ステップS406でYes)ステップS105に進み、第一振動閾値超の場合(ステップS406でNo)一連の処理を終了する。さらに、補正制御部10Bは、ステップS105~S107の処理を行う。なお、ステップS401~S403の一連の処理と、ステップS404~S406の一連の処理とは、上記と逆の順序で行われてもよく、並行して行われてもよい。
【0124】
変形例4に係る画像投影装置のその他の構成及び動作は、実施の形態2と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような変形例4に係る画像投影装置によると、実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0125】
さらに、変形例4に係る画像投影装置において、補正制御部10Bは、画像表示ユニット33に発生する振動の第一振幅及び第一振動数と、投射ユニット31に発生する振動の第二振幅及び第二振動数とを取得してもよい。補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値超であり、第一振動数が第一振動閾値以下であり、第二振幅が第二振幅閾値超であり、且つ第二振動数が第二振動閾値以下である場合、補正量を取得してもよい。
【0126】
上記構成によると、画像投影装置は、画像表示ユニット33の振動と投射ユニット31の振動とのいずれについても、補正量の算出が必要であると判定される状態において、補正量を取得する。よって、補正量の演算頻度及び画像の位置調節の頻度が減少する。従って、画像投影装置の耐久性向上と省電力化とが可能になる。
【0127】
(実施の形態2の変形例5)
実施の形態2の変形例5に係る画像投影装置は、画像表示ユニット33の変位の振幅及び振動数と、投射ユニット31の変位の振幅及び振動数との間で優先順位を伴った判定に従って、投影面上の画像の位置調節の可否を判定する点で、変形例4と異なる。以下、変形例5について、実施の形態1~2及び変形例1~4と異なる点を中心に説明し、実施の形態1~2及び変形例1~4と同様の点の説明を適宜省略する。
【0128】
変形例5に係る画像投影装置の機能的な構成及びハードウェア構成は、実施の形態2と同様である。このため、変形例5に係る画像投影装置の各構成要素を、実施の形態2と同様の参照符号を用いて説明する。
【0129】
判定部17を除く補正制御部10Bの構成要素の構成及び動作は、実施の形態2と同様である。判定部17は、第三条件及び第四条件の判定結果を、第一条件及び第二条件の判定結果よりも優先させ、補正量の算出の可否を決定する。具体的には、判定部17は、第三条件及び第四条件が満たされる場合、補正量の算出を決定する。判定部17は、第三条件及び第四条件が満たされない場合、第一条件及び第二条件が満たされるとき、補正量の算出を決定し、第一条件及び第二条件の少なくとも一方が満たされないとき、補正量の不算出を決定する。
【0130】
変形例5に係る画像投影装置の動作を説明する。図16は、実施の形態2の変形例5に係る画像投影装置の動作の一例を示すフローチャートである。図16に示すように、補正制御部10Bは、実施の形態2と同様にステップS101~S104の処理を行い、処理結果を記憶部12に記憶させる。
【0131】
次いで、補正制御部10Bは、投射ユニット31の第二変位の第二振幅及び第二振動数を取得する(ステップS501)。次いで、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS502)、第二振幅閾値超の場合(ステップS502でYes)ステップS503に進み、第二振幅閾値以下の場合(ステップS502でNo)ステップS504に進む。
【0132】
ステップS503では、補正制御部10Bは、第二振動数が第二振動閾値以下であるか否かを判定し、第二振動閾値以下の場合(ステップS503でYes)ステップS105に進み、第二振動閾値超の場合(ステップS503でNo)ステップS504に進む。
【0133】
ステップS504では、補正制御部10Bは、画像表示ユニット33の第一変位の第一振幅及び第一振動数を取得する。次いで、補正制御部10Bは、第一振幅が第一振幅閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS505)、第一振幅閾値超の場合(ステップS505でYes)ステップS506に進み、第一振幅閾値以下の場合(ステップS505でNo)一連の処理を終了する。
【0134】
ステップS506では、補正制御部10Bは、第一振動数が第一振動閾値以下であるか否かを判定し、第一振動閾値以下の場合(ステップS506でYes)ステップS105に進み、第一振動閾値超の場合(ステップS506でNo)一連の処理を終了する。さらに、補正制御部10Bは、ステップS105~S107の処理を行う。
【0135】
変形例5に係る画像投影装置のその他の構成及び動作は、実施の形態2と同様であるため、その説明を省略する。そして、上述のような変形例5に係る画像投影装置によると、実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0136】
さらに、変形例5に係る画像投影装置において、補正制御部10Bは、画像表示ユニット33に発生する振動の第一振幅及び第一振動数と、投射ユニット31に発生する振動の第二振幅及び第二振動数とを取得してもよい。補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値超であり且つ第二振動数が第二振動閾値以下である場合、補正量を取得してもよい。また、補正制御部10Bは、第二振幅が第二振幅閾値以下であること及び第二振動数が第二振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされる場合、第一振幅が第一振幅閾値超であり且つ第一振動数が第一振動閾値以下であるとき、補正量を取得し、第一振幅が第一振幅閾値以下であること及び第一振動数が第一振動閾値超であることの少なくとも一方が満たされるとき、補正量を取得しなくてもよい。
【0137】
上記構成において、投射ユニット31の第二振幅は、画像表示ユニット33の第一振幅より大きくなる傾向がある。このような第二振幅及び第二振動数に関する補正量の取得の判定結果を優先させることによって、画像投影装置における判定のための処理量の低減及び処理速度の向上が可能になる。さらに、画像投影装置は、第二振幅及び第二振動数から補正量の取得が必要でないと判定される場合でも、画像表示ユニット33の第一振幅及び第一振動数から補正量の取得の必要性を判定する。よって、補正量の演算頻度が増加し、投影面上の画像の位置調節の頻度が増加し得る。従って、画像投影装置は視認者にとって見やすい画像の表示を可能にする。
【0138】
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態の例について説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されない。すなわち、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。例えば、各種変形を実施の形態又は変形例に施したもの、及び、異なる実施の形態及び変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0139】
例えば、実施の形態及び変形例に係る画像投影装置において、投射ユニット31は、光軸LAが画像表示素子330の反射表面と垂直となるように配置され、画像表示ユニット33に対して片持ち固定されているが、これに限定されない。例えば、投射ユニット31と画像表示ユニット33とは、一緒に剛体及び非剛体のいずれを形成してもよい。非剛体の場合、本発明の画像投影装置は、高い効果を奏し得る。非剛体の場合、投射ユニット31と画像表示ユニット33とは、接続部分で屈曲しないように接続されてもよく、接続部分で屈曲可能であるように接続されてもよい。さらに、投射ユニット31は、光軸LAが画像表示素子330の反射表面と垂直であるように配置されてもよく、反射表面と斜めに交差するように配置されてもよく、反射表面と平行であるように配置されてもよい。
【0140】
また、実施の形態及び変形例に係る画像投影装置において、画像表示素子330は、光源ユニット4から入射する光を反射した光によって、投影される画像を形成するが、これに限定されない。例えば、画像表示素子は、光源ユニット4から入射する光を透過させた光によって、投影される画像を形成してもよい。
【0141】
また、実施の形態及び変形例に係る画像投影装置において、第一検出部71及び第二検出部72は、x軸方向及びy軸方向の加速度を検出するが、これに限定されない。第一検出部71及び第二検出部72は、交差する2つの方向の加速度を検出してもよく、1つの方向又は3つ以上の方向の加速度を検出してもよい。例えば、1つの方向の加速度の場合、その方向は、画像投影装置が最も大きく振動し得る方向であってもよい。
【0142】
また、第一検出部71及び第二検出部72は、x軸方向及びy軸方向の加速度に加えて、1つ以上の角速度を検出してもよい。例えば、検出される角速度は、光軸LAを中心とする回転方向の角速度であってもよい。つまり、第一検出部71は、画像表示素子330の反射表面に垂直な軸周りの画像表示ユニット33の角速度を検出し、第二検出部72は、光軸LA周りの投射ユニット31の角速度を検出してもよい。これにより、第一検出部71及び第二検出部72は、xy平面に沿った平行移動とxy平面内での回転移動とを検出することができる。
【0143】
さらに、補正制御部は、画像表示ユニット33及び投射ユニット31について、x軸方向、y軸方向及び回転方向の3つの変位を算出し、それぞれの変位の和を算出することによって、x軸方向、y軸方向及び回転方向の3つの合成変位を算出し、3つの合成変位を用いて補正量を算出してもよい。そして、例えば、実施の形態1の場合、画像投影装置は、補正量に従ってx軸方向、y軸方向及び回転方向に画像表示素子330を移動させることによって、投影面上での画像の位置の変動を抑制してもよい。他の実施の形態及び変形例についても同様である。
【0144】
また、実施の形態及び変形例に係る画像投影装置において、第一検出部71及び第二検出部72はそれぞれ、画像表示ユニット33及び投射ユニット31に配置されるが、これに限定されない。例えば、第一検出部71は、筐体2に配置されてもよく、照明光学ユニット32に配置されてもよい。このような第一検出部71は、画像表示ユニット33に配置される場合と同様の検出結果を出力し得る。
【0145】
また、実施の形態及び変形例に係る画像投影装置において、第一検出部71及び第二検出部72の2つの検出部が配置されるが、これに限定されない。3つ以上の検出部が配置されてもよい。例えば、3つの検出部が、画像表示ユニット33、投射ユニット31及び筐体2に配置されてもよく、画像表示ユニット33、投射ユニット31及び照明光学ユニット32に配置されてもよい。又は、4つの検出部が、画像表示ユニット33、投射ユニット31、照明光学ユニット32及び筐体2に配置されてもよい。補正制御部は、3つ以上の検出部の検出結果を合成することにより、合成変位を算出し、当該合成変位を用いて補正量を算出してもよい。
【0146】
また、上記で用いた序数、数量等の数字は、全て本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
【0147】
また、機能ブロック図におけるブロックの分割は一例であり、複数のブロックを一つのブロックとして実現する、一つのブロックを複数に分割する、及び/又は、一部の機能を他のブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数のブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【符号の説明】
【0148】
1,1AA,1AB,1B 画像投影装置
2 筐体
10,10AA,10AB,10B 補正制御部(補正量取得部、補正部)
31,31AB 投射ユニット(投射光学系)
31a 投射筐体
313 第三レンズ(レンズ)
33 画像表示ユニット(画像生成部、補正部)
330 画像表示素子(作像素子)
71 第一検出部
72 第二検出部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0149】
【文献】特開2003-149729号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16