(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】調整可能な内視鏡ロック
(51)【国際特許分類】
A61B 17/94 20060101AFI20221206BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A61B17/94
A61B1/00 650
(21)【出願番号】P 2019560137
(86)(22)【出願日】2018-05-01
(86)【国際出願番号】 IB2018000541
(87)【国際公開番号】W WO2018203130
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-04-14
(32)【優先日】2017-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ギャバリス,ロブ,モルス
(72)【発明者】
【氏名】カダムス,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】デオ,ハリシケシ,ヴィシヴァス
(72)【発明者】
【氏名】トラン,ニコラス,エイチ
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/052320(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0270640(US,A1)
【文献】特表平10-500583(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0166330(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/94
A61B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡付属品用の調整可能なロックであって、
前記内視鏡付属品のレールであって、前記レールの長手方向に延びる歯付きラックを有するレールにスライド可能に装着された本体と、
前記本体の一部分の周りに延びるアームと、を備え、
前記アームは、前記本体に接続され、閉位置と開位置との間で前記本体に対して枢動可能であり、
前記アームは、その内面に歯と突出部とを備え、
前記本体は、その外面に開位置戻り止めを備え、
前記閉位置では、前記アームの前記歯は、前記ロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように前記歯付きラックの歯と係合し、
前記開位置では、前記アームは、前記アームの前記歯が前記歯付きラックの前記歯から離れるように前記本体から離れて延び、前記ロックが前記レールに対してスライドすることを可能にし、
前記アームが前記開位置にあるとき、前記突出部が、前記開位置戻り止め内に保持される、
ロック。
【請求項2】
内視鏡付属品用の調整可能なロックであって、
前記内視鏡付属品のレールであって、前記レールの長手方向に延びる歯付きラックを有するレールにスライド可能に装着された本体と、
前記本体の一部分の周りに延びるアームと、を備え、
前記アームは、前記本体に接続され、閉位置と開位置との間で前記本体に対して枢動可能であり、
前記アームは、その内面に歯を備え、
前記閉位置では、前記アームの前記歯は、前記ロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように前記歯付きラックの歯と係合し、
前記開位置では、前記アームは、前記アームの前記歯が前記歯付きラックの前記歯から離れるように前記本体から離れて延び、前記ロックが前記レールに対してスライドすることを可能にし、
前記アームが、前記開位置にあるとき、および前記開位置と前記閉位置との中間の位置にあるときに弾性変形する、ロック。
【請求項3】
前記アームが前記閉位置にあるとき、前記アームの前記内面の少なくとも一部分が、前記アームが閉鎖方向にそれ以上枢動することができないように前記本体の外面の少なくとも一部分と接触する、請求項1または請求項2に記載のロック。
【請求項4】
前記アームの前記内面の突出部と、
前記本体の外面にある閉位置戻り止めと、をさらに備え、
前記アームが前記閉位置にあるとき、前記突出部が、前記閉位置戻り止め内に保持される、
請求項1または請求項2に記載のロック。
【請求項5】
前記アームの前記内面の突出部と、
前記本体の外面にある開位置戻り止めと、をさらに備え、
前記アームが前記開位置にあるとき、前記突出部が、前記開位置戻り止め内に保持される、
請求項2に記載のロック。
【請求項6】
前記突出部と反対側の前記アームの端に配置されたハードストップをさらに備え、前記ハードストップが、前記アームが前記開位置にあるときに前記本体と接触し、前記アームが開放方向にそれ以上枢動するのを防止する、請求項1または請求項5に記載のロック。
【請求項7】
前記本体が、
一対の端部分であって、前記端部分の各々が、前記本体のそれぞれの長手方向端に配置される端部分と、
前記端部分の間に配置された溝であって、前記溝が、前記アームを前記閉位置に受容するように構成される溝と
をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のロック。
【請求項8】
前記アームの外面は、前記アームが前記閉位置にあるときに前記端部分の各々の外面と同じ高さである、請求項7に記載のロック。
【請求項9】
前記アームの前記外面の端に、外部からの接触によって前記閉位置にある前記アームを開く方向に作動させる開接触点をさらに備え、前記開接触点が、前記アームが前記閉位置にあるときに前記端部分の各々の前記外面を越えて半径方向外側に延びる、請求項8に記載のロック。
【請求項10】
前記アームの外面に、外部からの接触によって前記開位置にある前記アームを閉じる方向に作動させる閉接触点をさらに備え、前記閉接触点が、突出部、ディボット、または表面の質感の変化の1つまたは複数を含む、請求項1または請求項2に記載のロック。
【請求項11】
前記アームの端が、前記本体に枢動可能に接続される、請求項1または請求項2に記載のロック。
【請求項12】
レールであって、前記レールの長手方向に延びる歯付きラックを有するレールと、
前記レールの近位端上に装着されたハンドルであって、器具に接続されるハンドルと、
第1の調整可能なロックであって、
前記レールにスライド可能に装着された第1の本体、および
前記第1の本体の一部分の周りに延びる第1のアームを備え、
前記第1のアームは、前記第1の本体に接続され、閉位置と開位置との間で前記第1の本体に対して枢動可能であり、
前記第1のアームは、その内面に歯
と突出部とを備え、
前記本体は、その外面に開位置戻り止めを備え、
前記閉位置では、前記第1のアームの前記歯は、前記第1のロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように前記歯付きラックの歯と係合し、
前記開位置では、前記第1のアー
ムは、前記第1のアームの前記歯が前記歯付きラックの前記歯から離れるように前記第1の本体から離れて延び、前記第1のロックが前記レールに対してスライドすることを可能にし、
前記アームが前記開位置にあるとき、前記突出部が、前記開位置戻り止め内に保持される、
第1の調整可能なロックと、
を備える、内視鏡付属品。
【請求項13】
レールであって、前記レールの長手方向に延びる歯付きラックを有するレールと、
前記レールの近位端上に装着されたハンドルであって、器具に接続されるハンドルと、
第1の調整可能なロックであって、
前記レールにスライド可能に装着された第1の本体、および
前記第1の本体の一部分の周りに延びる第1のアームを備え、
前記第1のアームは、前記第1の本体に接続され、閉位置と開位置との間で前記第1の本体に対して枢動可能であり、
前記第1のアームは、その内面に歯を備え、
前記閉位置では、前記第1のアームの前記歯は、前記第1のロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように前記歯付きラックの歯と係合し、
前記開位置では、前記第1のアームは、前記第1のアームの前記歯が前記歯付きラックの前記歯から離れるように前記第1の本体から離れて延び、前記第1のロックが前記レールに対してスライドすることを可能にし、
前記アームが、前記開位置にあるとき、および前記開位置と前記閉位置との中間の位置にあるときに弾性変形する、
第1の調整可能なロックと、
を備える、内視鏡付属品。
【請求項14】
前記ハンドルが、前記レールの前記近位端と前記第1のロックとの間で前記レールに対してスライドするように構成される、請求項12または請求項13に記載の付属品。
【請求項15】
前記レールの遠位端上に装着されたシース長さ調整ハンドルと、
前記シース長さ調整ハンドルの近位端に取り付けられた第2の調整可能なロックと、をさらに備え、前記第2のロックが、
前記レールにスライド可能に装着された第2の本体、および
前記第2の本体の一部分の周りに延びる第2のアームを備え、
前記第2のアームが、前記第2の本体に接続され、閉位置と開位置との間で前記第2の本体に対して枢動可能であり、
前記第2のアームが、その内面に歯を備え、
前記閉位置では、前記第2のアームの前記歯が、前記第2のロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように前記歯付きラックの前記歯と係合し、
前記開位置では、前記第2のアームが、前記第2のアームの前記歯が前記歯付きラックの前記歯から離れるように前記第2の本体から離れて延び、前記第2のロックおよび前記シース長さ調整ハンドルが前記レールに対してスライドすることを可能にする、
請求項12または請求項13に記載の付属品。
【請求項16】
前記第2のロックと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動により、前記シース長さ調整ハンドルから遠位に延びるシースの露出部分の長さの調整が行われる、請求項15に記載の付属品。
【請求項17】
前記ハンドルと前記レールとの間の相対的な長手方向の移動により、前記シースから遠位に延びる前記器具の露出部分の長さの調整が行われる、請求項16に記載の付属品。
【請求項18】
前記レールが、その中央部分にバリアをさらに備え、前記バリアの外面が、滑らかであり、前記第1の本体および前記第2の本体の内面よりも直径が大きい、請求項15に記載の付属品。
【請求項19】
前記第1のアームが前記閉位置にあるとき、前記第1のアームの前記歯が、前記第1の本体の管腔に半径方向内側に延び、前記レールを押して前記第1の本体と同一平面に配置される、請求項12または請求項13に記載の付属品。
【請求項20】
前記第2のアームが前記閉位置にあるとき、前記第2のアームの前記歯が、前記第2の本体の管腔に半径方向内側に延び、前記レールを押して前記第2の本体と同一平面に配置される、請求項15に記載の付属品。
【請求項21】
前記第1のアームの前記歯および前記歯付きラックの前記歯が、同じピッチを有し、前記ピッチが、0.5mm~5mmの長さ当たり1つの歯である、請求項12または請求項13に記載の付属品。
【請求項22】
前記第2のアームの前記歯および前記歯付きラックの前記歯が、同じピッチを有し、前記ピッチが、0.5mm~5mmの長さ当たり1つの歯である、請求項15に記載の付属品。
【請求項23】
前記第1のアームの前記歯、前記第2のアームの前記歯、および前記歯付きラックの前記歯が、三角形である、請求項15に記載の付属品。
【請求項24】
前記第1のアームの端が、前記第1の本体に枢動可能に接続される、請求項12または請求項13に記載の付属品。
【請求項25】
前記第2のアームの端が、前記第2の本体に枢動可能に接続される、請求項15に記載の付属品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月2日に出願された米国特許出願第15/584,844号の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、内視鏡付属品および使用の方法に関する。より具体的には、限定はしないが、開示される実施形態は、内視鏡付属品用の調整可能なロックのための装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
内視鏡処置は、所望の診断または治療部位への送達のために内視鏡の内部作業チャネルを通して付属品を導入することをしばしば必要とする。例えば、超音波内視鏡(EUS)処置では、その遠位端に装着された超音波トランスデューサを有する内視鏡を体内に導入して体内構造の画像を収集することができる。EUS処置は、針が内視鏡の遠位先端から突出するまで内視鏡の作業チャネルを通して導入され得る穿刺吸引(FNA)または穿刺生検(FNB)処置と組み合わされることがある。超音波誘導下では、針を使用して体内構造からサンプルを収集することができる。
【0004】
内視鏡針および他の内視鏡付属品は、ハンドルと、可撓性シースとを含むことがある。ハンドルは、付属品の近位端に取り付けることができ、作業チャネルを通して付属品の導入を案内し、かつ内視鏡処置中に付属品を制御するために使用することができる。可撓性シースは、付属品を収容して取り囲むことができ、作業チャネルを通した付属品の導入中に付属品および内視鏡を保護する。多くの場合、ハンドルは、付属品と可撓性シースとの相対移動を制御するための特徴を含み得る。
【0005】
従来の内視鏡付属品ハンドルは、近位ハンドル構成要素と、その上に装着された遠位ハンドル構成要素とを有するレール構成要素を含んでいた。近位ハンドル構成要素および遠位ハンドル構成要素は、レールに沿って長手方向にスライドする。近位ハンドル構成要素は、付属品(例えば針)に取り付けられ、付属品の移動を制御するために医師によって利用される。遠位ハンドル構成要素は、付属品ハンドルの遠位端から延びる可撓性シースの長さを制御するために利用される。いくつかの従来の内視鏡付属品ハンドルは、ロック解除時にレールに沿ってスライドし、ロック時にレールに固着される2つ以上のロックをさらに含んでいた。一方のロックは、遠位ハンドル構成要素に接続され、遠位ハンドル構成要素をレールにロックするために使用され、したがって内視鏡処置の期間の可撓性シースの長さを設定する。多くの場合、医師は、処置中に利用されている内視鏡のブランドおよびモデルに適合するように、処置の始めに可撓性シースの長さを設定する。第2のロックは、付属品の最大深さを制限するために使用される。処置中、医師は、第2のロックをロック解除し、第2のロックを近位ハンドル構成要素および付属品の移動が許容されるべき最大深さに対応するレール上の場所に移動させ、次いで第2のロックをその場所にロックする。
【0006】
いくつかの従来のロックは、ロックをレールに固着するために蝶ねじを利用していた。蝶ねじは、付属品ハンドルの側面から外側に延び、ロックの移動を可能にするように緩めたり、ロックをレールに固着するために締め付けたりすることができる。しかしながら、これらの従来のロックは、多数の問題を提起する。蝶ねじには、ロックおよびロック解除位置が画定されておらず、その結果、内視鏡処置中に付属品ハンドル構成要素の移動を防止するようにロックがいつ十分に締め付けられるかを決定することは困難である。これは、1つまたは複数のロックの不十分な締め付けのために、処置中に不注意による構成要素の移動をもたらし得る。加えて、医師は、ロックを過度に締め付けることで付属品および付属品ハンドルを損傷する可能性があり、または医師がロックを解放して再配置することを困難にする可能性がある。さらに、蝶ねじは、付属品ハンドルの側面から突出するので、使用中に医師の邪魔になったり、医師にとって不便になる可能性がある。例えば、医師は、蝶ねじに適合するようにデバイスでの理想的な握りから調整する必要があり得る。
【0007】
それ故、改善された調整可能なロックは、ロックされているときにも強力で確実な接続を維持しながら、薄型であり、いつロックおよびロック解除されたかを医師に示す必要がある。そのような改善された調整可能なロックは、ロックおよびロック解除位置にあるときに明確なフィードバックを提供することが可能であり得、その結果、医師はロックが固着されていることを確信することができる。そのような改善された調整可能なロックはまた、薄型であり得、それによって内視鏡付属品の取扱い中の医師に対する不便を低減または最小化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の実施形態は、内視鏡付属品用のロックのための装置、システム、および方法を含む。有利には、例示的な実施形態は、薄型かつ頑丈であり、片手で容易に操作されるロックを使用して、付属品構成要素を内視鏡付属品ハンドルに調整可能にロックすることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の例示的な実施形態によれば、内視鏡付属品用の調整可能なロックが説明される。ロックは、内視鏡付属品のレールにスライド可能に装着された本体を含み、レールは、その長手方向に延びる歯付きラックを有する。ロックは、本体の一部分の周りに延びるアームをさらに含む。アームは、本体に接続され、閉位置と開位置との間で本体に対して枢動可能である。アームは、その内面に歯を含む。閉位置では、アームの歯は、ロックとレールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように歯付きラックの歯と係合する。開位置では、アームは、アームの歯が歯付きラックの歯から離れるように本体から離れて延び、ロックがレールに対してスライドすることを可能にする。
【0010】
本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、内視鏡付属品が説明される。付属品は、その長手方向に延びる歯付きラックを有するレールを含む。付属品は、レールの近位端上に装着されたハンドルをさらに含み、ハンドルは、器具に接続される。付属品は、第1の調整可能なロックをさらに含む。第1の調整可能なロックは、レールにスライド可能に装着された第1の本体を含む。第1の調整可能なロックは、第1の本体の一部分の周りに延びる第1のアームをさらに含む。第1のアームは、第1の本体に接続され、閉位置と開位置との間で第1の本体に対して枢動可能である。第1のアームは、その内面に歯を備える。閉位置では、第1のアームの歯は、第1のロックとレールとの間の相対的な長手方向の移動が防止されるように歯付きラックの歯と係合する。開位置では、第1のアームは、第1のアームの歯が歯付きラックの歯から離れるように第1の本体から離れて延び、第1のロックがレールに対してスライドすることを可能にする。
【0011】
開示される実施形態のさらなる特徴および利点は、以下の説明に部分的に記載され、部分的にその説明から明らかになり、または開示される実施形態の実施によって習得され得る。開示される実施形態の特徴および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素および組合せによって実現され達成されるであろう。
【0012】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は例および説明にすぎず、特許請求の範囲に記載の開示される実施形態を限定するものではないことを理解されたい。
【0013】
添付の図面は、本明細書の一部を構成する。図面は、本開示のいくつかの実施形態を示しており、その説明と共に、添付の特許請求の範囲に記載の開示される実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1AB】
図1Aは、本開示の実施形態による、例示的な内視鏡付属品ハンドルの斜視図である。
図1Bは、本開示の実施形態による、
図1Aの例示的な内視鏡付属品ハンドルの例示的なレールの拡大図である
。
【
図1C】本開示の実施形態による、
図1Aの例示的な内視鏡付属品ハンドルの構成要素図である。
【
図2A】本開示の実施形態による、
図1Aの例示的な内視鏡付属品ハンドルの例示的なレールの平面図である。
【
図2B】本開示の実施形態による、
図2Aの例示的なレールの側面図である。
【
図2C】本開示の実施形態による、
図2Aの例示的なレールの断面図である。
【
図3A】本開示の実施形態による、内視鏡付属品ハンドルの遠位方向に沿って見たときの、
図1Aの例示的な内視鏡付属品ハンドルの例示的な本体の図である。
【
図3B】本開示の実施形態による、
図3Aの例示的な本体の側面図である。
【
図3C】本開示の実施形態による、
図3Aの例示的な本体の斜視図である。
【
図3D】本開示の実施形態による、
図3Aの例示的な本体の断面図である。
【
図4A】本開示の実施形態による、内視鏡付属品ハンドルの遠位方向に沿って見たときの、
図1Aの例示的な内視鏡付属品ハンドルの例示的なアームの図である。
【
図4B】本開示の実施形態による、
図4Aの例示的なアームの部分斜視図である。
【
図5A】本開示の実施形態による、閉位置にあるの例示的な内視鏡付属品ハンドルの例示的な調整可能なロックの断面図である。
【
図5B】本開示の実施形態による、閉位置にある
図5Aの例示的な調整可能なロックの部分斜視図である。
【
図6A】本開示の実施形態による、開位置にある
図5Aの例示的な調整可能なロックの断面図である。
【
図6B】本開示の実施形態による、開位置にある
図6Aの例示的な調整可能なロックの部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
様々な開示される実施形態は、内視鏡付属品ハンドル内の構成要素を制御調整するためのシステム、装置、および方法に関する。本開示の実施形態は、穿刺生検(FNB)および穿刺吸引(FNA)などの生物学的サンプル収集操作を実行するための内視鏡針のハンドルを用いて実施され得る。本開示の実施形態はまた、超音波内視鏡(EUS)処置などの診断および/または治療操作を実行するための内視鏡システムを用いて実施されてもよい。しかしながら、本開示の実施形態は、FNB、FNA、またはEUSに限定されず、本明細書に開示されるシステム、装置、および方法は、任意の適切な内視鏡付属品を用いてまたは任意の適切な診断もしくは治療システム内で実施されてもよいことが理解されるであろう。
【0016】
本明細書に記載のように、内視鏡は、典型的には、近位端と、遠位端とを含み、遠位端と近位端との間に延びる1つまたは複数の内部管腔を有する。近位端は、医師または開業医に近い内視鏡の長さに沿った点または場所を指すことができる。遠位端は、内視鏡処置中に患者の体内の診断または治療部位に近い内視鏡の長さに沿った点または場所を指すことができる。場合によっては、遠位端は、超音波トランスデューサなどの診断または治療のための器具を含み得る。内視鏡の内部管腔のうちの1つは、付属品の遠位端が内視鏡の遠位端の所望の診断または治療部位に接近するか達するまで内視鏡付属品を内視鏡に導入するための作業チャネルとして機能し得る。内視鏡付属品の例は、生検針、吸引針、カニューレ、括約筋切開刀、バルーン、バスケット、ブラシ、および鉗子を含んでもよい。作業チャネルは、その近位端に付属品が導入され得る生検ポートを有することができる。本明細書に記載のように、所与のチャネルまたは管状構造の長手方向軸は、チャネルまたは管状構造の中心軸または偏心軸を指すことができる。
【0017】
例示的な実施形態は、添付の図面を参照して説明される。必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない図において、参照番号の左端の数字は、その参照番号が最初に現れる図を識別する。都合のよい場合にはいつでも、同じ参照番号が同じまたは同様の部分を指すために図面全体を通して使用される。本明細書では開示される原理の例および特徴が説明されているが、開示される実施形態の精神および範囲から逸脱することなく修正、適応、および他の実施態様が可能である。また、「備える」、「有する」、「含有する」、および「含む」という単語、ならびに他の同様の形態は、意味において同等であり、これらの単語のいずれか1つに続く1つまたは複数の項目は、そのような1つまたは複数の項目の網羅的な列挙であることを意味するのではなく、または列挙された1つまたは複数の項目のみに限定されることを意味しないという点で開放的であるように意図されている。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の言及を含むことに留意されたい。
【0018】
図1Aは、例示的な内視鏡付属品ハンドル100の斜視図である。付属品ハンドル100は、任意の所望の内視鏡付属品に接続することができ、付属品の移動および操作を制御するために使用することができる。例示的な内視鏡付属品は、限定はしないが、針、カニューレ、括約筋切開刀、バルーン、バスケット、ブラシ、および鉗子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、付属品ハンドル100は、その制御された移動および操作のためにFNA針またはFNB針に接続されてもよい。可撓性シース108は、付属品ハンドル100の遠位端から延びることができる。当業者であれば、シース108が破損または破断することなく屈曲することが可能であることを意味するための「可撓性」という用語を理解するであろう。この能力は、少なくとも部分的に、シース108の材料組成物に起因し得る。例えば、シース108は、PTFE、PEEKなどの可撓性材料、または可撓性材料の組成物で構成することができる。いくつかの実施形態では、シース108は、破断したり損傷したりすることなく蛇行性の内視鏡作業チャネルを通して挿入されるように十分な可撓性を有する。いくつかの実施形態では、内視鏡付属品は、シース108が付属品を収容し保護することができるようにシース108に少なくとも部分的に挿入されてもよい。
【0019】
付属品ハンドル100は、レール106を含むことができ、レール106は、ハンドル100の長手方向軸と平行な方向に延びることができる。内部デバイスハンドル102およびシース長さ調整ハンドル104は、それぞれレール106の近位端および遠位端上に少なくとも部分的に装着され得、レール106に沿って長手方向にスライドするように構成され得る。シース108は、レール106に固着することができ、レール106の遠位端から遠位に延びることができる。シース長さ調整ハンドル104は、シース108の少なくとも一部分を覆って延びるようにレール106上に装着されてもよく、シース108は、シース長さ調整ハンドル104の遠位端から遠位に延びる。レール106に沿ったシース長さ調整ハンドル104の移動は、付属品ハンドル100の遠位端から外に延びるシース108の部分の長さを調整することができる。
【0020】
内部デバイスハンドル102は、内視鏡付属品に接続されてもよく、内視鏡付属品を作動させるために医師によって操作されてもよい。いくつかの実施形態では、内視鏡付属品の近位端は、内部デバイスハンドル102に接続されてもよい。内視鏡付属品は、レール106およびシース108を通ってシース108の遠位部分に延びることができる。レール106に対する内部デバイスハンドル102の移動により、内視鏡付属品がシース108の遠位先端から突出し、シース108に引き込まれ得る。
【0021】
付属品ハンドル100は、第1の調整可能なロック110と、第2の調整可能なロック112とをさらに含み得る。第1のロック110および第2のロック112は、レール106の少なくとも一部分の周りに延びることができ、それに対してスライドするように構成することができる。第1のロック110および第2のロック112は、レール106に選択的にロックおよびロック解除するように構成されてもよい。ロック構成では、第1のロック110および第2のロック112は、それらの間の相対移動が防止されるようにレール106に固定され得る。ロック解除構成では、第1のロック110および第2のロック112は、レール106に対してスライドし得る。
【0022】
第1のロック110は、内部デバイスハンドル102に近接してレール106上に装着されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のロック110は、内部デバイスハンドル102とレール106の遠位端との間に配置されてもよい。内部デバイスハンドル102は、レール106の近位端と第1のロック110のロック位置との間でレール106に沿ってスライドすることができる。内部デバイスハンドル102は、第1のロック110とレール106との間のロック配置により、および第1のロック110が、内部デバイスハンドル102が第1のロック110の上を通過することができないように十分に大きい直径であり得るので、第1のロック110のロック位置を越えて遠位にスライドすることができない。
【0023】
第1のロック110は、内部デバイスハンドル102の作動止め部として機能し得る。医師は、シース108に対する内視鏡付属品の最大の所望の作動深さに対応するレール106の位置に第1のロック110をロックすることができる。第1のロック110をレール106に沿って遠位方向に調整することにより、内部デバイスハンドル102が第1のロック110に当接する前に遠位方向にさらに移動することが可能になる。結果として、内部デバイスハンドル102に固定することができる内視鏡付属品は、シース108の遠位先端からより大きな距離にわたって延びることができる。逆に、第1のロック110をレール106に沿って近位方向に調整することにより、内部デバイスハンドル102の可能な遠位移動を減少させ、それによってシース108の遠位先端から延びることができる内視鏡付属品の最大長さを減少させる。
【0024】
第2のロック112は、シース長さ調整ハンドル104の近位端に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、この2つを単一の構造として共に製造することができる。いくつかの代替の実施形態では、2つを別々に製造し、既知の方法を使用して互いに固定することができる。第2のロック112は、第1のロック110と同様の方式でレール106にロックおよびロック解除することが可能である。第2のロック112はまた、ロック解除構成にあるときにレール106に対してスライドすることが可能であり得る。第2のロック112およびシース長さ調整ハンドル104が共に固定されるので、第2のロック112がロック解除されると、それらは一体構造としてレール106に沿って共にスライドすることができる。逆に、第2のロック112がレール106にロックされると、第2のロック112とシース長さ調整ハンドル104の両方は、レール106に対して移動することが阻止される。
【0025】
第2のロック112は、シース108の露出長さを固定するために使用されてもよい。例えば、シース108の露出長さを増大させるために、第2のロック112をロック解除してレール106に沿って近位方向に移動させることができる。シース108の所望の露出長さに達すると、第2のロック112をレール106にロックし、シース108に対するシース長さ調整ハンドル104の位置を固定することができる。逆に、遠位方向への第2のロック112の移動は、シース108の露出長さを短くし得る。
【0026】
レール106は、その中央部分にバリア116をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、バリア116は、レール106の中央に配置されてもよい。いくつかの代替の実施形態では、バリア116は、レール106の近位端よりもレール106の遠位端の近くに配置されてもよい。当業者は、バリア116がレール106上の任意の所望の場所に配置され得ることを理解するであろう。バリア116は、第1のロック110の内径および第2のロック112の内径よりも大きい外径を有し得る。結果として、第1のロック110および第2のロック112は、バリア116を越えてスライドすることができない。いくつかの実施形態では、第1のロック110および内部デバイスハンドル102は、バリア116の近位に配置され得、第2のロック112およびシース長さ調整ハンドル104は、バリア116の遠位に配置され得る。これらの実施形態によれば、バリア116は、第1のロック110および第2のロック112がレール106の同じ部分に沿ってスライドするのを防止することができる。
【0027】
付属品ハンドル100は、診断および/または治療内視鏡と共に使用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、シース108は、内視鏡の生検ポートに導入されてもよく、患者の体内の診断または治療部位で内視鏡の遠位端から延びるまで作業チャネルを通過してもよい。シース長さ調整ハンドル104の遠位端は、内視鏡に対して付属品ハンドル100を固定するために生検ポートに固定されてもよい。いくつかの実施形態では、シースを導入する前に、医師は、第2のロック112をレール106の同等の場所にロックすることによって、シース108の露出部分の所望の長さを設定することができる。所望の長さは、例えば、使用されている内視鏡の特定のブランドおよびモデルの作業チャネルの長さと相関するように設定されてもよい。このようにして、付属品ハンドル100は、内視鏡の様々なブランドおよびモデルで利用することができる。場合によっては、医師は、内視鏡処置の始めにシース108の露出部分の所望の長さを設定してもよく、処置の残りの期間にわたって長さを変更しなくてもよい。
【0028】
作業チャネルへのシース108の導入前、導入中、および/または導入後に、医師は、内視鏡付属品の最大作動深さを設定するために第1のロック110をロック解除、調整、および再ロックし得る。いくつかの実施形態では、医師は、シースを内視鏡に導入した後に作動深さを設定してもよく、任意選択で、内視鏡処置の期間中に作動深さを1回以上リセットしてもよい。第1のロック110の場所を設定することによって、医師は、シース108の遠位端から延びることができる内視鏡付属品の最大長さを制御することができる。
【0029】
内視鏡付属品は、その遠位部分に達するまで作業チャネルを通して導入することができる。次いで、医師は、付属品ハンドル100を作動させて内視鏡付属品をシース108の遠位先端から延長させ、内視鏡付属品をシース108に引き込ませることができる。シース108は、内視鏡付属品と内視鏡の作業チャネルの両方を保護することができる。例えば、シース108は、急旋回を含み得る、内視鏡の起上台を介した付属品の送達中に内視鏡付属品を保護することができる。
【0030】
図1Bは、例示的な内視鏡付属品ハンドル100の例示的なレール106の拡大図である。レール106は、その長手方向に延びる歯付きラック114を有することができる。歯付きラック114は、多数の歯を含むことができる。いくつかの実施形態では、歯付きラックは、滑らかな外面を有することができるバリア116の長さに沿って延びない場合がある。したがって、バリア116は、歯付きラック114の近位部分と遠位部分とを分離し得る。
【0031】
図1Cは、例示的な内視鏡付属品ハンドル100の構成要素図である。内部デバイスハンドル102は、その遠位端に、レール106の少なくとも近位部分を受容するような大きさの開口部を有することができる。シース長さ調整ハンドル104は、その近位端に、レール106の少なくとも遠位部分を受容するような大きさの開口部を有することができる。
【0032】
第1のロック110および第2のロック112は各々、本体120と、アーム122と、ピボットピン124とを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のロック110および第2のロック112は、シース長さ調整ハンドル104への第2のロック112の接続を除いて構造的に同一であり得る。本体120は、その中にレール106を受容し、レール106に対してスライドするような大きさにすることができる。アーム122は、ピボットピン124を介して本体120に接続することができる。ピボットピン124は、アーム122が開位置と閉位置との間で本体120に対して枢動するように構成され得るようにアーム122の端部分と係合することができる。閉位置では、アーム122は、本体120の少なくとも一部分に巻き付くことができる。開位置では、アーム122は、アーム122が本体120の周りに巻き付かないように本体120から離れて延びてもよい。
【0033】
アーム122は、その内面に歯付きラック114の歯と係合することができる歯(
図1Cには示されていない)を有することができる。アーム122の歯は、歯付きラック114に平行な方向に延びる歯付きラックを形成することができる。アーム122の歯および歯付きラック114の歯は、それらが係合するときにそれらの間の相対的な長手方向の移動が防止され得るように同じ大きさおよび/または形状であり得る。閉位置では、アーム122は、歯付きラック114がアーム122の歯と係合するように配置することができる。したがって、閉位置は、アーム122とレール106との間の相対的な長手方向の移動が防止されるので、第1のロック110および第2のロック112のロック位置と同じ位置であり得る。開位置では、アーム122は、歯付きラック114がアーム122の歯から離れるようにレール106から離れて延びてもよい。したがって、開位置は、歯付きラック114がアーム122の歯と係合しないとき、第1のロック110および/または第2のロック112がレール106に対して自由にスライドするので、ロック解除位置と同じ位置であり得る。
【0034】
図2Aは、例示的なレール106の平面図である。レール106は、遠位端部分202と、近位端部分204とを含み得る。遠位端部分202は、レール106の外面を越えて半径方向外側に延びることができる。いくつかの実施形態では、この延長部は、第2のロック112の本体120の内径よりも直径が大きくてもよい。その結果、第2のロック112は、遠位端部分202を越えて遠位にスライドするのを防止され得る。近位端部分204は、レール106の外面を越えて半径方向外側に同様に延びることができる。内部デバイスハンドル102は、その少なくとも一部分を通って延びる管腔を有してもよく、この管腔の遠位端の直径は、内部デバイスハンドル102の遠位端が近位端部分204を越えて近位にスライドするのを防止することができるように近位端部分204の外径よりも小さくてもよい。
【0035】
図2Bは、例示的なレール106の側面図である。レール106は、シース長さ番号206と、内部デバイス深さ番号208を含み得る。いくつかの実施形態では、シース長さ番号206は、バリア116の遠位に配置され得、内部デバイス深さ番号208は、バリア116の近位に配置され得る。第1のロック110の本体120は、内部デバイス深さ番号208を見ることができる窓を含むことができる。第2のロック112の本体120は、シース長さ番号206を見ることができる窓を含むことができる。いくつかの実施形態では、シース長さ番号206および内部デバイス深さ番号208は、1センチメートルごとに離間してもよく、シース108の露出長さおよび内視鏡付属品の最大作動深さをそれぞれ示してもよい。
【0036】
図2Cは、例示的なレール106の断面図である。レール106は、その中心部分を通過する管腔210を含み得る。管腔210は、円形、長円形、楕円形であってもよく、または何らかの他の非円形の形状を有してもよい。管腔210は、レール106の長手方向全長に沿って延びることができる。いくつかの実施形態では、シース108および内視鏡付属品の1つまたは複数は、管腔210の少なくとも一部分を通って延びることができる。レール106は、レール106の長手方向軸に沿って延びることができるトレンチ212をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、トレンチ212は、バリア116によって跨がれるレール106の一部分を除いてレール106の全長に沿って延びることができる。いくつかの代替の実施形態では、トレンチ212は、バリア116を通って延びてもよい。トレンチ212は、本体120に装着されたリブと係合するような大きさにすることができる。有利には、トレンチ212は、レール106と本体120との間の相対的な回転移動を防止するのを助けることができる。加えて、トレンチ212がバリア116を跨いでいないので、第1のロック110および第2のロック112は、バリア116を越えてスライドするのを防止され得る。
【0037】
レール106は、上面214をさらに含み得る。上面214は、平坦であり得、バリア116によって跨がれるレール106の一部分を除いてレール106の全長に沿って延びることができる。上面214は、レール106の最外面から半径方向内側に延びることができる。レール106の断面は、トレンチ212および上面214を含む部分を除いて、ほぼ環状であり得る。いくつかの実施形態では、トレンチ212は、上面214の真向かいに配置されてもよく、すなわち、トレンチ212は、上面214からレール106の円周の周りに180°に配置することができる。
【0038】
歯付きラック114は、上面214に沿って延びることができる。いくつかの実施形態では、歯付きラック114は、レール106の本体に一連の溝を作成することによって形成することができる。その結果、歯付きラック114は、上面214を越えて半径方向外側に延びない。いくつかの実施形態では、歯付きラック114の歯の頂部は、上面214と実質的に同一平面にある。いくつかの代替の実施形態では、歯付きラック114の歯の頂部は、上面214から半径方向内側に配置される。
【0039】
図3Aは、付属品ハンドル100の遠位方向に沿って見たときの例示的な本体120の図である。本体120は、本体120を通って長手方向に延びる管腔316を含み得る。管腔316は、その中にレール106を受容するような大きさであり得る。本体120は、リブ314をさらに含むことができ、リブ314は、トレンチ212内に受容される大きさにすることができる。リブ314とトレンチ212との係合は、レール106と本体120との間の相対的な回転移動を防止し得る。本体120は、本体孔318をさらに含むことができ、本体孔318は、円筒形であってもよく、本体120の少なくとも一部分に沿って長手方向に延びることができる。本体孔318は、その中にピボットピン124の少なくとも一部分を受容するような大きさであり得る。いくつかの実施形態では、ピボットピン124の両端は、接着剤によって本体孔318内に固定されてもよい。いくつかの代替の実施形態では、ピボットピン124および本体孔318は、本体120がピボットピン124の両端を抱き締め、それらの間の相対移動を防止するような大きさである。いくつかの実施形態では、ピボットピン124は、本体孔318内に固着されてもよく、アーム122は、ピボットピン124および本体120に対して枢動してもよい。いくつかの代替の実施形態では、ピボットピン124は、アーム122に固定されてもよく、この2つは、本体120に対して共に枢動してもよい。いくつかのさらなる代替の実施形態では、ピボットピン124は、本体120およびアーム122に対して枢動するように構成され得る。
【0040】
本体120は、その内径の一部分に沿って延びる平坦な内面324をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、平坦な内面324は、本体120の全長に沿って長手方向に延びてもよい。いくつかの実施形態では、平坦な内面324は、管腔316の円周の周りでリブ314の真向かいに配置されてもよい。レール106が本体120内に受容されると、上面214は、平坦な内面324に隣り合って配置されてもよい。この近接は、本体120とレール106との間の相対的な回転移動を防止するのを助けることができる。
【0041】
図3Bは、例示的な本体120の側面図である。本体120は、近位端部分302と、遠位端部分304とを含み、中間部分306は、それらの間に延びる。いくつかの実施形態では、本体120がレール106に装着されるとき、近位端部分302は、レール106の近位端に最も近い本体120の端であり得、同様に、遠位端部分304は、レール106の遠位端に最も近い本体120の端であり得る。いくつかの実施形態では、近位端部分302および遠位端部分304は、形状および直径が等しい外面を有し得る。中間部分306の外周の一部分は、近位端部分302および遠位端部分304の外面から半径方向内側に配置されてもよい。結果として、本体120は、溝308をさらに含むことができ、溝308は、本体120の少なくとも一部分の周りに延びることができる。溝308は、アーム122が閉位置にあるときにアーム122を受容するような大きさにすることができる。中間部分306が近位端部分302および遠位端部分304の外面と実質的に同じ高さであり得る境界部分326を含み得ることで、溝308は、境界部分326に沿って延びない。中間部分306を形成する壁の部分は、平坦であり、平坦な壁部分328を形成する。平坦な内面324は、平坦な壁部分328の内面を跨いでもよい。いくつかの実施形態では、本体孔318の中央部分は、ピボットピン124が本体孔318内に受容されたとき、ピンの一部分が溝308を通って延びることができるように溝308によって中断されてもよい。
【0042】
中間部分306は、開口部320と、窓322とを含み得る。開口部320は、長方形の断面を有してもよく、平坦な壁部分328の一部分を通って延びてもよい。いくつかの実施形態では、開口部320は、中間部分306の長手方向全長を跨いでもよい。いくつかの代替の実施形態では、開口部320は、中間部分306の長手方向長さの一部分を跨いでもよい。
【0043】
窓322は、円形の断面を有することができる。窓322は、境界部分326に配置されてもよく、本体120がレール106に装着されたとき、シース長さ番号206および/または内部デバイス深さ番号208が窓322を通して見ることができるように位置してもよい。いくつかの実施形態では、窓322は、中間部分306の長手方向中心部分に配置されてもよい。
【0044】
図3Cは、例示的な本体120の斜視図である。中間部分306は、閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312の1つまたは複数をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312は、中間部分306を形成する壁の窪みとして形成されてもよい。いくつかの実施形態では、これらの窪みは、中間部分306の全長に長手方向に跨いでもよい。いくつかの代替の実施形態では、これらの窪みは、中間部分306の長さの一部分に長手方向に跨いでもよい。窪みは、半円形、長方形、三角形、のこぎり歯状、または何らかの他の形状の輪郭を有することができる。あるいは、窪みは、ボール形状の特徴を受容するように構成されたソケットを形成してもよい。閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312は、それらが近位端部分302および遠位端部分304の外面から半径方向内側に配置されるように中間部分306上に位置してもよい。
【0045】
図3Dは、例示的な本体120の断面図である。いくつかの実施形態では、溝308は、180°を超える角度で中間部分306の周りに延びてもよい。すなわち、溝308は、中間部分306の半分以上の周りに円周方向に延びることができる。その結果、いくつかの実施形態では、境界部分326は、中間部分306の半分未満の周りに円周方向に延びることができる。いくつかの実施形態では、閉位置戻り止め310は、開位置戻り止め312と境界部分326との間に配置されてもよい。
【0046】
図4Aは、付属品ハンドル100の遠位方向に沿って見たときの例示的なアーム122の図である。アーム122は、閉位置にあるときに溝308内に着座するように成形することができる。アーム122は、外面416と、湾曲部分412および平坦部分414を含む内面とを有することができる。歯410は、平坦部分414上に配置されてもよく、平坦部分414から外側に延びてもよい。歯410は、歯付きラック114に平行な方向に延びることができる歯付きラックとして形成することができる。いくつかの実施形態では、アーム122および歯410は、一体構造として製造されてもよい。いくつかの代替の実施形態では、アーム122および歯410は、別々に製造されてもよく、歯410は、既知の方法を使用して平坦部分414に固着されてもよい。
【0047】
歯410および歯付きラック114の歯は、一方の歯を他方の歯間の間隙に挿入することによって互いに係合することができる。歯410および歯付きラック114の歯は、例えば、アーム122が閉位置に移動されたときに係合することができる。係合したとき、2組の歯は、それらの間に空間がないように完全に同一平面にあり得る。その結果、2組の歯が係合するとき、アーム122およびレール106は、いかなる相対的な長手方向の移動に対しても完全に固着され得る。いくつかの実施形態では、2組の歯は、同じピッチを有してもよい。いくつかの実施形態では、ピッチは、0.5ミリメートル~5ミリメートルの距離当たり1つの歯である。ピッチは、レール106に対するアーム122の多数の可能な長手方向位置を提供するのに十分に小さくあり得る。これにより、医師が第1のロック110および第2のロック112を配置することを選択する場所において、医師に大きな柔軟性を提供することができる。
【0048】
歯410および歯付きラック114の歯は、三角形、のこぎり歯状、長方形、正方形、丸形、卵形、または正弦波形であり得る。いくつかの実施形態では、2組の歯は、二等辺三角形として形成されてもよく、ラックに沿って延びる辺は、ラックから外側に延びる2辺よりも短い。いくつかの実施形態では、医師が、2組の歯が正しく位置合わせされていない長手方向位置でアーム122を閉じると、2組の歯は、それらが完全に係合する個別の位置に達するまで互いに対してシフトし得る。これにより、医師は、追加の入力をすることなく、また2組の歯が完全に係合していることを視覚的に確認する必要なしにアーム122を閉じることができる。
【0049】
アーム122は、アーム孔418をさらに含むことができ、アーム孔418は、円筒形であってもよく、アーム122の長さの少なくとも一部分に沿って長手方向に延びることができる。アーム122がピボットピン124を介して本体120に固着されると、アーム孔418は、ピボットピン124がその両方を通って延びることができるように本体孔318と連続することができる。いくつかの実施形態では、アーム孔418は、本体孔318の近位部分と本体孔318の遠位部分との間に配置されてもよい。アーム122は、ピボットピン124を介して少なくとも開位置と閉位置との間で本体120の周りを枢動することができる。
【0050】
いくつかの代替の実施形態では、アーム122は、スナップ嵌合を介して本体120に接続されてもよい。近位端部分302および遠位端部分304は、それらの部分に窪みを含み得る。例えば、窪みは、中間部分306を跨ぐ近位端部分302および遠位端部分304の表面上に配置されてもよい。これらの実施形態では、ピボットピンおよびピボットピンスロットの代わりに、アーム122は、近位端部分302および遠位端部分304の窪み内に着座するように構成され得る2つの突起を含み得る。アーム122は、突起および窪みを介して本体120に対して枢動し得る。突起および窪みは、玉継手を形成してもよく、ロッドおよび整合するシリンダとして成形されてもよく、または整合するポケットを有する円錐ボスとして成形されてもよい。
【0051】
いくつかのさらなる代替の実施形態では、アーム122は、一体ヒンジを介して本体120に接続されてもよい。アーム122および本体120は、単一の一体構造として形成されてもよく、アーム122が本体120に対して少なくとも開位置と閉位置との間で枢動することを可能にし得る薄い可撓性延長部によって接続されてもよい。
【0052】
湾曲部分412は、アーム122が閉位置にあるときに中間部分306の外面の一部分に当接するように成形することができる。同様に、平坦部分414は、アーム122が閉位置にあるときに平坦壁部分328およびレール上面214に当接するように成形することができる。アーム122は、アーム孔418に近接して、その一端にハードストップ404を含み得る。ハードストップ404は、平坦部分414に対して角度を付けられてもよい。アーム122は、アーム孔418および/またはハードストップ404と反対側のその端に突出部402をさらに含むことができる。突出部402は、内面の湾曲部分412上に配置されてもよく、閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312内に着座するように成形されてもよい。いくつかの実施形態では、突出部402は、湾曲部分412の全長に沿って長手方向に延びてもよい。当業者は、アーム122がその上に装着されるときにハンドル100の長手方向軸に平行な方向を指す「長手方向に」という用語を理解するであろう。いくつかの代替の実施形態では、突出部402は、湾曲部分412の長さの一部分に沿って長手方向に延びてもよい。突出部402は、半円形、長方形、三角形、のこぎり歯状、または何らかの他の形状の輪郭を有することができる。あるいは、突出部402は、本体120のソケットに受容されて保持されるように構成されるボールを形成してもよい。
【0053】
アーム122は、閉位置にあるとき、外面416が近位端部分302および遠位端部分304の外面と実質的に同じ高さであり、それらが滑らかな外面を形成するように成形することができる。アーム122は、外面416に開接触点406および閉接触点408の1つまたは複数をさらに含むことができる。開接触点406は、突出部402と同じアーム122の端に配置されてもよく、外面416から半径方向外側に延びてもよい。いくつかの実施形態では、アーム122が閉位置にあるとき、開接触点406は、近位端部分302、アーム122、および遠位端部分304によって形成された滑らかな外面を越えて半径方向外側に延びることができる。医師は、開接触点406を押して閉じたアーム122を開くことができる。有利には、開接触点406が滑らかな外面から外側に延びるので、医師によってアーム122を開くための作動点として容易に識別され得、指または親指によって容易に作動させることができる。開接触点406は、医師の触覚だけを使用して識別および作動されるというさらなる利点を提供することができる。医師が滑らかな外面から外側への突起として開接触点406を感じることができるので、医師は、開接触点406を見ることなく識別して作動させることができる。これにより、第1のロック110および/または第2のロック112の位置を調整するのに必要な時間を短縮することができ、その簡素化された操作をさらに可能にすることができる。
【0054】
閉接触点408は、外面416から半径方向外側に延びる1つまたは複数の突出部を含み得る。閉接触点408は、外面416の任意の所望の部分上に配置することができる。いくつかの実施形態では、閉接触点408は、湾曲部分412と平坦部分414との間の遷移点に隣接して位置し得る複数の突出部を含み得る。いくつかの実施形態では、閉接触点408は、医師が指で押してアーム122を閉じることができる場所に位置することができる。例えば、アーム122が開位置にあるとき、医師は、閉接触点408を識別し、それを指で押してアーム122を閉位置に閉じることができる。有利には、閉接触点408は、外面416から外側に突出するので、医師によって容易に識別され得る。追加的または代替的に、閉接触点408は、外面416内に1つまたは複数のディボットおよび/または質感の変化を含むことがあり、これは医師によって感じられ識別され得る。閉接触点408はまた、医師の触覚だけを使用して識別および作動されてもよい。
【0055】
図4Bは、例示的なアーム122の部分斜視図である。アーム122は、180°を超える角度で本体120の周りに延びるように成形することができる。すなわち、アーム122は、閉位置にあるときに溝308内に位置し、中間部分306の半分以上の周りに円周方向に延びるように成形されてもよい。
【0056】
図5A~
図6Bは、閉位置および開位置にある例示的な調整可能なロックを示す。当業者は、第1のロック110および第2のロック112の1つまたは複数が、
図5A~
図6Bに示される閉位置および開位置を取り得ることを理解するであろう。
【0057】
図5Aは、閉位置にある例示的な調整可能なロックの断面図である。閉位置では、アーム122は、溝308内に配置され、突出部402は、閉位置戻り止め310内に配置されて保持される。湾曲部分412は、中間部分306の外壁に当接してもよく、平坦部分414は、平坦壁部分328およびレール上面214に当接してもよい。これらの当接は、閉位置を越えて閉鎖方向にアーム122が枢動するのを防止することができる。外面416は、近位端部分302および遠位端部分304の外面と共に例示的なロックの滑らかな外面を形成し得る。開接触点406および/または閉接触点408は、滑らかな外面を越えて半径方向外側に延びることができる。いくつかの実施形態では、例示的なロックは、医師の片手で作動させることができ、医師は指または親指で開接触点406を作動させてアーム122を開き、次に同じ手を使用してレール106の例示的なロックの位置を調整することができる。滑らかな外面は、開接触点406が滑らかな外面から延びる唯一の容易に作動される特徴であり得るので、アーム122の意図しない開放を防止するというさらなる利点を提供し得る。例示的なロックは、滑らかな外面に起因して、また突出する特徴が存在しないことに起因して薄型を有し得る。これは、使用中に例示的なロックが医師の手に干渉するのを最小化することができる。
【0058】
アーム122が中間部分306の半分以上の円周方向に延びるような大きさにすることができるので、閉位置からのアーム122の移動は、アーム122の弾性変形を引き起こし、本体120に対してピンチ力を生じさせる。アーム122は、閉位置にあるときに弛緩してもよい。これは、閉位置からのアーム122の移動に対する抵抗を生み出し、それ故、アーム122の意図しない開放を防止する。突出部402は、突出部402を戻り止めから外すにはアーム122のさらなる変形が必要であるため、閉位置にあるときには閉位置戻り止め310内に、開位置にあるときには開位置戻り止め312内に保持され得る。いくつかの実施形態では、アーム122は、開位置と閉位置との中間の位置に載置される場合に閉位置にスライドすることができる。これにより、アーム122が必要以上に長く開いたままになるのを防止することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312のいずれかへの突出部402の載置は、明確な触感および可聴クリック音を提供し得る。これは、所望のアーム位置に達したときに医師に直接のフィードバックを提供し得る。この可聴および触覚フィードバックは、アーム122の所望の位置に達したことを確信させることができ、医師がアーム122が正しい位置にあることを確認する時間を無駄にすることを防止することができる。いくつかの実施形態では、2つの戻り止めの存在は、アーム122が開いているかまたはしっかりと閉じているという明確なバイナリ表示を提供し得る。ロックが開いているか閉じているかについて曖昧さがないので、これは以前のロックに対する改善を構成し得る。
【0060】
図5Bは、閉位置にある例示的なロックの部分斜視図である。歯114は、開口部320を通って延びて歯付きラック114の歯と係合し、かくしてロック110をレール106に固着する。2組の歯の係合は、内視鏡処置の典型的なものをはるかに超える力に耐えることができる強力な接続を提供することができる。2組の歯の間の同一平面の接触および閉鎖中の2組の歯のシフトのために、すべての相対的な長手方向の移動が防止され得る。加えて、アーム122は、本体120とレール106との間のクリアランスを排除するように成形されてもよく、したがって左右のがたつきを防止する。アーム122は、閉鎖中にレール106をシフトさせることによってクリアランスを排除し、レール106を本体120の内面と同一平面になるように押し、それらの間に間隙がないようにする。いくつかの実施形態では、歯114は、歯付きラック410の歯よりもわずかに長くてもよく、それ故、歯114は、閉鎖中に歯付きラック410の歯を押すことができる。いくつかの代替の実施形態では、歯114のラックおよび/またはアーム122の内面は、閉鎖中に開口部320を通って突出するように成形され、それらがレール106を押してがたつきを排除することができる。左右のがたつきの排除により、レール106と例示的なロックとの間のより強力でより安定した接続が提供され得る。
【0061】
図6Aは、開位置にある例示的な調整可能なロック110の断面図である。突出部402は、アーム122が意図しない移動から固着されるように開位置戻り止め312内に配置されて保持されてもよい。アーム122が開位置にあるとき、ハードストップ404は、中間部分306のハードストップ壁602に接触してもよく、アーム122が開位置を越えて開放方向にそれ以上枢動するのを防止する。あるいは、いくつかの実施形態では、アーム122が開位置をわずかに越えて開放方向に枢動するとき、ハードストップ404とハードストップ壁602とが接触してもよい。
【0062】
アーム122が開位置にあるとき、平坦部分414は、歯410が歯付きラック114の歯から離れるようにレール106および本体120から離れて配置されてもよい。このクリアランスは、ロック110がレール106に沿ってスライドすることを可能にし得る。しかしながら、アーム122が開位置にあるときでも、アーム122がロック110からわずかに突出しているだけなので、ロック110は依然として薄型を有する。ロック110が不都合に外側に突出する部分を含まないので、これは従来のロックに対する改善を構成することができる。結果として、医師は、その周りに手を配置しなければならない例示的なロックの部分がないので、付属品ハンドル100を所望の位置に保つことができる。
【0063】
図6Bは、開位置にある例示的なロックの部分斜視図である。開位置にあるとき、歯410は、ロック110がレール106に沿ってスライドすることができるように歯付きラック114から離して配置することができ、それによって医師はロック110の軸方向位置を調整することができる。
【0064】
本開示の例示的な調整可能なロックは、従来の内視鏡の蝶ねじロックを含む、従来のロックに対する多数の利点を提供し得る。いくつかの実施形態では、閉位置戻り止め310および開位置戻り止め312は、それらがそれぞれ閉または開位置で突出部402を受容すると、明確な触感および可聴クリック音を与える。これは、所望の開または閉位置に達したことを医師に直接フィードバックすることができる。これは、付属品ハンドル100を用いて内視鏡処置を実行するためにロックが十分に閉じられているかどうかに関する曖昧さを除去することができる。加えて、ロック110は、片手で保たれて操作され得、開位置にあるときでさえ不都合に突出する要素がないような薄型を有する。さらに、歯410および歯付きラック114の歯は、線形オフセットの不整合の場合にレール106に対するロック110の微調整を可能にし、かつ互いに対して軸方向にシフトすることができるような大きさである。しかしながら、2組の歯はまた、内視鏡処置中に典型的に発生する力よりもはるかに大きい力に耐えることが可能な強力な接続を提供する。さらに、アーム122、本体120およびレール106の間の締まりばめは、閉位置での左右のがたつきを排除し、確実で強力な接続を提供する。加えて、ロック110は、従来のデバイスと比べてフォームファクタおよび部品点数が少なくてよく、特注のねじ付き金属部品を排除することによって製造費用を下げることができる。
【0065】
前述の説明は、例示の目的で提示されている。それは網羅的なものではなく、開示される厳密な形態または実施形態に限定されない。実施形態の修正および適応は、本明細書の考察および開示される実施形態の実施から明らかであろう。例えば、説明された実施態様はハードウェアおよびソフトウェアを含むが、本開示と一致するシステムおよび方法はハードウェア単独として実施することができる。加えて、特定の構成要素は互いに結合されるように説明されているが、そのような構成要素は互いに統合されてもよく、または任意の適切な様式で分散されてもよい。
【0066】
さらに、例示的な実施形態が本明細書に記載されているが、範囲は、本開示に基づく同等の要素、修正、省略、組合せ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の)、適応および/または変更を有するありとあらゆる実施形態を含む。特許請求の範囲における要素は、特許請求の範囲で用いられる文言に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書内でまたは本出願の審査中に説明される例に限定されず、これらの例は非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示される方法のステップは、ステップの並べ替えおよび/またはステップの挿入もしくは削除を含む、任意の方式で修正することができる。
【0067】
本開示の特徴および利点は、この詳細な明細書から明らかであり、したがって添付の特許請求の範囲は本開示の真の精神および範囲内にあるすべてのシステムおよび方法を網羅することを意図している。本明細書で使用されるとき、不定冠詞「a」および「an」は、「1つまたは複数」を意味する。同様に、複数形の用語の使用は、与えられた文脈において明確でない限り、必ずしも複数を意味するわけではない。「および」または「または」などの単語は、特に指示がない限り、「および/または」を意味する。さらに、本開示を検討することから多数の修正および変形が容易に生じるので、本開示を例示し説明した厳密な構造および操作に限定することは望ましくなく、したがって、本開示の範囲内に含まれる、すべての適切な修正および均等物に頼ることができる。
【0068】
他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書に開示される実施形態の実施から明らかであろう。本明細書および実施例は例としてのみ考慮されることを意図しており、開示される実施形態の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。