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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】ヘアドライヤー
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20221209BHJP
【FI】
A45D20/12 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020058746
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021142307
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2020-03-27
(31)【優先権主張番号】202010174752.5
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020310636.7
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520109081
【氏名又は名称】深▲せん▼奥郎格環保有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN AIRGLE CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】ZONE A&B, THE 11TH FLOOR, KECHUANG BUILDING,QUANZHI SCIENCE & TECHNOLOGY INNOVATION PARK HOUTINGMAOZHOUSHAN INDUSTRIAL PARK SHAJING STREET, BAOAN DISTRICT,SHENZHEN CITY, CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】517144123
【氏名又は名称】エアーグル コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Airgle Corporation
【住所又は居所原語表記】14838 56th RD flushing NY USA
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】劉 ▲きん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 拯
(72)【発明者】
【氏名】徐 勇
(72)【発明者】
【氏名】龍 冠軍
(72)【発明者】
【氏名】聶 列清
(72)【発明者】
【氏名】石 紹斉
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-135096(JP,A)
【文献】特開2014-033610(JP,A)
【文献】特開2015-112493(JP,A)
【文献】特開昭64-065738(JP,A)
【文献】米国特許第06102075(US,A)
【文献】特開2015-023798(JP,A)
【文献】特開2015-013126(JP,A)
【文献】特開平07-313239(JP,A)
【文献】特表2016-526429(JP,A)
【文献】特開2021-142308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D20/00-20/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に吸込口を介して吸い込まれた空気流を吹出口を介して吹き出す前記空気流が流れる風道が形成されるケースと、
前記ケース内に接続されて、且つ前記風道内に位置して、内壁面に弾性接触層が設置されている固定スリーブと、
前記固定スリーブ内に嵌設されて、且つ前記弾性接触層と当接されているファンと、
を含み、
前記弾性接触層の表面には、周方向において等間隔に均一配列されるとともに軸方向においても等間隔に均一配列される複数の凸点が形成され
前記固定スリーブは、弾性嵌設具と、前記空気流の下流側から前記弾性嵌設具が嵌脱可能に前記弾性嵌設具により挿嵌された固定嵌設具と、を含み、前記弾性嵌設具は前記弾性接触層として形成され、前記固定嵌設具は前記ケースの内壁に固定接続されていることを特徴とするヘアドライヤー。
【請求項2】
前記弾性嵌設具は、前記空気流の下流側の一端に設けられる当接支持部と、前記当接支持部に直交接続され、前記空気流の上流側へ延伸する接続部と、を含み前記固定嵌設具は前記接続部の外壁に嵌設され固定され、且つ前記当接支持部の前記接続部に向かう表面は前記固定嵌設具の前記空気流の下流側の端面と当接されている、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項3】
複数の前記凸点は前記接続部の前記固定嵌設具に向かう表面に形成され、前記軸方向に配列される凸点は3つ以上である、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項4】
前記ケースは本体とハンドルを含み、前記本体は前記吹出口を有し、前記ハンドルには前記吸込口が設けられて、前記本体は前記ハンドルと接続されることで、前記本体と前記ハンドルとを組み合わせて前記風道を形成し、前記固定嵌設具は前記ハンドル内に接続されている、ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載のヘアドライヤー。
【請求項5】
前記ハンドルは対称に設置されている第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと前記第二ケースは取り外し可能に接続されて、前記固定スリーブを挟持して固定する、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項6】
前記ハンドルの延伸方向において、前記ファンの中心軸線は前記ハンドルの中心軸線と重なり合っている、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項7】
前記ヘアドライヤーはさらにメイン制御基板、電源コード及び導電金属片を含み、前記メイン制御基板は前記本体内に設置され、前記メイン制御基板は前記ファンと電気的に接続され、前記電源コードは前記ハンドルに接続されて、且つ前記ハンドルの外に出ており、前記導電金属片は前記ハンドル内に固定され、前記導電金属片は前記メイン制御基板と前記電源コードを電気的に導通させるためのものである、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項8】
前記ヘアドライヤーはさらに操作スイッチを含み、前記操作スイッチはスライドするように前記ハンドルに設置されて、且つ前記本体と前記導電金属片との間に位置し、前記操作スイッチをスライドさせることで、前記メイン制御基板と前記導電金属片を導通と切断の状態にする、ことを特徴とする請求項に記載のヘアドライヤー。
【請求項9】
前記ヘアドライヤーはさらにシェルを含み、前記シェルは前記ケースの外側に嵌設されて固定され、前記ケースの外面は横断面が正多角形を呈する正多角形ケース部分を有し、前記シェルの内面は横断面が円形を呈する円形シェル部分を有し、前記円形シェル部分が前記正多角形ケース部分に嵌設されることで、前記ケースの画面と前記シェルの内面との間において複数の凹んだ円弧空間を備える消音隙間が形成される、ことを特徴とする、請求1からの何れか一項に記載のヘアドライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家電の分野に関し、特にヘアドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、ヘアドライヤーは人々の日常生活において頻繁に使われている小型家電製品であり、ヘアドライヤーは主に髪の毛の乾かしとスタイリングに使われているが、日常の使用において、ヘアドライヤーの運転時に、ファンの振動により生じた騒音は非常に大きく、ひいては騒音による公害を起こし、使用者の使用に影響してしまう。
上記内容は本願の技術案の理解を助けるために用いられ、上記内容が先行技術だと認めるわけではない。
関連技術として、特許文献1(US 9808065)では、ヘアケア器具であって、本体と、本体と流体連通する第1の端部、及び器具内への一次流体入口を含む第2の端部を有するハンドルとを備え、一次流体入口が、少なくとも部分的にハンドルの周囲に延びる第1の開口部と、ハンドルの第2の端部内を通って延びる第2の開口部とを含むヘアケア器具が開示されてある。また、ハンドルは、ハンドルと実質的に直交することができる端壁を第2の端部に含むことができ、第2の開口部は、端壁を貫いて延び、第1の開口部は、第2の端部に隣接することができることが開示されてある。さらに、ハンドルは、一次流体入口に流体を引き込むためのファンユニットを一次流体入口の上流に含むことができ、第1の開口部は、ハンドルに沿って少なくとも部分的にその周囲に延びる複数の開口部を含むことができ、第2の開口部は、ハンドルの端部内を通って延びる複数の開口部を含むことができることが開示されてある。
また、関連技術として、特許文献2(KR 10-2018-0086531)では、少なくとも1つのワイヤ(102,104)をハウジング内に配線するためのデバイス(100)であって、中央ハブ(110)と、中央ハブからハウジングに向かって延びる少なくとも1つのアーム(120,122)を有するデバイス(100)が開示され、該少なくとも1つのアームは、該少なくとも1つのワイヤを収容し、ハウジングは、中央ハブの直径よりも大きい直径を有し、該少なくとも1つのアームは、一対のアームを含んでもよく、一対のアームはY字形をなすことができるが開示されてある。また、デバイスは、第1の部分及び第2の部分から形成され、第1の部分及び第2の部分は該少なくとも1つのアームの一部を構成することができ、第1の部分(100a)及び第2の部分(100b)はハブの一部を構成することができることが開示されてある。さらに、手持ち式の電気器具が開示され、手持ち式の電気器具は、流体が流入する流体入口から流体が流出する流体出口までの流体通路を定めるチューブと、少なくとも1つのワイヤをチューブに配線するためのデバイスと、を有することが開示されてある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の主な目的は、ヘアドライヤーの運転時のファンの振動強度を低減させることで、ヘアドライヤーにより生じた騒音を低減することで、それ相当に使用者がヘアドライヤーを使用する時ファンの騒音に影響される程度を低減させるためのヘアドライヤーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本願が提案するヘアドライヤーは、
内部に風道が形成され、前記風道に連通する吸込口と吹出口を有するケースと、
前記ケース内に接続されて、且つ前記風道内に位置して、内壁面に弾性接触層が設置されている固定スリーブと、
前記固定スリーブ内に嵌設されて、且つ前記弾性接触層と当接されているファンと、
を含む。
【0005】
本願の一実施例において、前記固定スリーブは弾性嵌設具と固定嵌設具を含み、前記弾性嵌設具は前記弾性接触層として形成され、前記固定嵌設具は前記弾性嵌設具の外側に嵌設されて、前記固定嵌設具は前記ケースの内壁に固定接続されている。
【0006】
本願の一実施例において、前記弾性嵌設具は当接支持部と接続部を含み、前記当接支持部は前記接続部と接続され、前記弾性嵌設具は前記接続部の外壁に嵌設され固定され、且つ前記当接支持部の前記接続部に向かう表面は前記固定嵌設具の端面と当接されている。
【0007】
本願の一実施例において、前記接続部の前記固定嵌設具に向かう表面には複数の凸点が形成され、複数の前記凸点は前記弾性嵌設具の周方向に沿って間隔を置いて配列されている。
【0008】
本願の一実施例において、前記ケースは本体とハンドルを含み、前記本体は前記吹出口を有し、前記ハンドルには前記吸込口が設けられて、前記本体は前記ハンドルと接続されることで、前記本体と前記ハンドルとを組み合わせて前記風道を形成し、前記固定嵌設具は前記ハンドル内に接続されている。
【0009】
本願の一実施例において、前記ハンドルは対称に設置されている第一ケースと第二ケースを含み、前記第一ケースと前記第二ケースは取り外し可能に接続されて、前記固定スリーブを挟持して固定する。
【0010】
本願の一実施例において、前記ハンドルの延伸方向において、前記ファンの中心軸線は前記ハンドルの中心軸線と重なり合っている。
【0011】
本願の一実施例において、前記ヘアドライヤーはさらにメイン制御基板、電源コード及び導電金属片を含み、前記メイン制御基板は前記本体内に設置され、前記メイン制御基板は前記ファンと電気的に接続され、前記電源コードは前記ハンドルに接続されて、且つ前記ハンドルの外に出ており、前記導電金属片は前記ハンドル内に固定され、前記導電金属片は前記メイン制御基板と前記電源コードを電気的に導通させるためのものである。
【0012】
本願の一実施例において、前記ヘアドライヤーはさらに操作スイッチを含み、前記操作スイッチはスライドするように前記ハンドルに設置されて、且つ前記本体と前記導電金属片との間に位置する。前記操作スイッチをスライドさせることで、前記メイン制御基板と前記導電金属片を導通と切断の状態にする。
【0013】
本願の一実施例において、前記ヘアドライヤーはさらにシェルを含み、前記シェルは前記ケースの外側に嵌設されて固定され、且つ前記ケースの外面と前記シェルの内面との間に消音隙間を形成するようにする。
【0014】
本発明の技術案のヘアドライヤーはケース、固定スリーブ及びファンを含み、当該ケース内には風道が形成され、当該ケースは前記風道に連通する吸込口と吹出口を有し、当該固定スリーブはケース内に接続され、且つ風道内に位置し、固定スリーブの内壁面には弾性接触層が設置され、前記ファンは前記固定スリーブ内に嵌設されて、且つ弾性接触層と当接されている。このように、固定スリーブを設置するで、ファンが運転中に抜けるのを防ぐように、ファンに対して固定を行えると共に、固定スリーブ内に弾性接触層を設置してファンに当接することで、ファンの運転時に、弾性接触層によりファンの高速運動による振動を吸収して、さらにはファンにより生じた騒音を減少させる。こうして、当該固定スリーブはファンを固定するだけではなく、ヘアドライヤーの運転時の騒音を有効に低減して、使用者がヘアドライヤーを使用する時ファンの騒音に影響される程度を低減させて、さらには使用者がヘアドライヤーを使用する快適度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単にs説明する。下記説明における添付図面は本発明の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本発明の目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
図1】本発明のヘアドライヤーの一実施例の構造模式図である。
図2】本発明のヘアドライヤーの分解構造模式図である。
図3】本発明のヘアドライヤーの一部の構造の組立模式図である。
図4図3のもう一つの角度から見たヘアドライヤーの一部の構造の組立模式図である。
図5】本発明のヘアドライヤーのシェルとハンドルの構造模式図である。
図6】本発明のヘアドライヤーの固定スリーブの組立構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施例における添付図面と組み合わせ、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本発明の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本発明の保護する範囲に属す。
【0017】
本発明の実施例での全ての方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後......)は、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0018】
本発明において、別途明確な規定や限定がない限り、術語「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきである。例えば、「固定」は固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、或いは一体としてもよい、機械的な接続でもよく、電気的な接続でもよい、直接につながってもよく、中間にある媒介によって間接的につながってもよく、二つの素子内部の連通或いは二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況により上記術語の本発明における具体的な意味を理解できる。
【0019】
また、本発明の実施例において「第一」、「第二」等の説明は説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定されている特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、全文において現れた「及び/又は」は三つの並行する案を含むことを意味する。「A及び/又はB」を例に取ると、A案、或いはB案、或いはAとBとが同時に満たされる案を含むことになる。また、各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその基礎である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在しない、且つ本発明が主張する保護範囲にないと理解すべきである。
【0020】
本願発明ではヘアドライヤー100を提案する。
【0021】
図1から図4を参照し、本発明の実施例では、当該ヘアドライヤー100はケース10、固定スリーブ20、ファン(図示しない)を含み、前記ケース10内には風道が形成され、前記ケース10は前記風道に連通する吸込口121と吹出口112を有し、前記固定スリーブ20は前記ケース10内に接続され、且つ前記風道内に位置し、前記固定スリーブ20の内壁面には弾性接触層が設置され、前記ファンは前記固定スリーブ20内に嵌設されて、且つ前記弾性接触層と当接されている。
【0022】
当該ファンは具体的に、モータがブレードを回転させて吸い込ませて、外部の空気を風道内に吸い込むようにしてもよい。モータの回転数は最大100000rpmに達して、強い気流を提供して且つ大風量の場合の強い風圧を保証する。勿論、具体的には、当業者により選択できる。ヘアドライヤー100の使用安全性を高めるために、ケース10の材質はプラスチック材質、例えば、ABS、POM、PS、PMMA、PC、PET等の材質を採用してもいいが、勿論、他の絶縁材質でもよい。これにより、ヘアドライヤー100に漏電が起こった場合、使用者はケース10を握って感電しにくくなり、使用者によるヘアドライヤー100の使用の安全性を高める。当該弾性接触層の厚さは、ファンの振動を低減させることを保証すればよく、具体的な弾性接触層の厚さは当業者により選択でき、ここでは限定しないことは、説明しておく必要がある。
【0023】
本発明の技術案のヘアドライヤー100はケース10、固定スリーブ20及びファンを含み、当該ケース10内には風道が形成され、当該ケース10は前記風道に連通する吸込口121と吹出口112を有し、当該固定スリーブ20はケース10内に接続され、且つ風道内に位置し、固定スリーブ20の内壁面には弾性接触層が設置され、前記ファンは前記固定スリーブ20内に嵌設されて、且つ弾性接触層と当接されている。このように、固定スリーブ20を設置するで、ファンが運転中に抜けるのを防ぐように、ファンに対して固定を行えると共に、固定スリーブ20内に弾性接触層を設置してファンに当接することで、ファンの運転時に、弾性接触層によりファンの高速運動による振動を吸収して、さらにはファンにより生じた騒音を減少させる。こうして、当該固定スリーブ20はファンを固定するだけではなく、ヘアドライヤー100の運転時の騒音を有効に低減して、使用者がヘアドライヤー100を使用する時ファンの騒音に影響される程度を低減させて、さらには使用者がヘアドライヤー100を使用する快適度を向上させる。
【0024】
本願の一実施例では、図3図4及び図6を参照し、前記固定スリーブ20は弾性嵌設具21と固定嵌設具22を含み、前記弾性嵌設具21は前記弾性接触層として形成され、前記固定嵌設具22は前記弾性嵌設具21の外側に嵌設されて、前記固定嵌設具22は前記ケースの内壁に固定接続されている。具体的に、当該弾性嵌設具21と固定嵌設具22は別体で設置されて且つ嵌設の形式で接続されることで、後の修理と交換を便利にする。一方、ファンを弾性嵌設具21内に固定する場合、ファンの運転時に弾性嵌設具21により減振効果を果たすように、当該弾性嵌設具21はシリカゲル或いはゴム等の弾性材質でもよい。固定嵌設具22を弾性嵌設具21に嵌設した場合、直接ケース10内に固定され、比較的良い支持安定性を保証して、ファンの取り付け後の安定性を保証して、ファンが抜けるのを避けるように、当該固定嵌設具22はプラスチック等硬い材質でもよい。それに、組立の過程を省くように、当該弾性嵌設具21と固定嵌設具22は一体構造としてもいい。具体的に、当業者により選択でき、ここでは説明しない。
【0025】
さらに、前記弾性嵌設具21は当接支持部211と接続部212を含み、前記当接支持部211は前記接続部212と接続され、前記弾性嵌設具21は前記接続部212の外壁に嵌設され固定され、且つ前記当接支持部211の前記接続部212に向かう表面は前記固定嵌設具22の端面と当接されている。当該当接支持部211と接続部212は一体構造とすることが可能である。射出により一体成型することで、取り付けの過程を省くと共に、弾性嵌設具21の強度を保障する。当接支持部211の接続部212に向かう表面を固定嵌設具22の端面と当接することで、弾性嵌設具21の取り付けや位置決めをより便利且つ正確にすると共に、この当接効果により弾性嵌設具21が固定嵌設具22内に完全に嵌められて抜けられなくなる状況を避けて、弾性嵌設具21と固定嵌設具22の取り付けを保証する。
【0026】
さらに、前記接続部212の前記固定嵌設具22に向かう表面には複数の凸点2121が形成され、複数の前記凸点2121は前記弾性嵌設具21の周方向に沿って間隔を置いて配列されている。具体的に、複数の凸点2121を設置することで、接続部212と固定嵌設具22との間に隙間が存在するようにして、ファンの運転により振動が生じた時、生じた騒音が隙間を通る際に拡散して、音の大きさを弱くする。また、凸点2121の設置により、弾性嵌設具21が固定嵌設具22とさらに変形しやすくして、ファンに対してさらに減振の効果を果たす。
【0027】
本願の一実施例において、図1から図4を参照し、前記ケース10は本体11とハンドル12を含み、前記本体11は前記吹出口112を有し、前記ハンドル12には前記吸込口121が設けられて、前記本体11は前記ハンドル12と接続されることで、前記本体11と前記ハンドル12とを組み合わせて前記風道を形成する。前記固定嵌設具20は前記ハンドル12内に接続されている。当該本機体に加熱ワイヤーと制御回路等の構造を設けてもよい。吸込口121をハンドル12に設け、吹出口112を本機体上に設けることで、ヘアドライヤー100内の風道の長さを保証して、外部の流体がヘアドライヤー100内に流れ込んてから比較的長い時間続くことができ、加熱に便利になる。同時にファンをハンドル12内に設置することで、本体11の重さを低減させて、使用者がハンドル12を把持する時にヘアドライヤー100の全体がさらに安定するようにして、ヘアドライヤー100の使用に便利になる。固定嵌設具20をハンドル12に設置し、さらにファンも対応するようにハンドル12に設置することで、ヘアドライヤー100の重心はハンドル12にある。即ち、使用者がハンドル12を把持する時、ヘアドライヤー100は揺れにくいので、ヘアドライヤー100の使用安全性を保証する。それに、当該ヘアドライヤー100はさらに第一ろ過スリーブ80と第二ろ過スリーブ90を含んでもよい。第一ろ過スリーブ80と第二ろ過スリーブ90には何れもろ過穴が設けられている。第二ろ過スリーブ90と第一ろ過スリーブ80を組み合わせて設置することで、複数層のろ過を形成して、流体をろ過する効果を向上させる。具体的に、第一ろ過スリーブ80をハンドル12に固定して、且つ前記吸込口121を覆うようにする。第二ろ過スリーブ90はネジ或いはバックル等の手段でハンドル12に接続できる。第二ろ過スリーブ90がハンドル12に接続された時、第二ろ過スリーブ90の内面が第一ろ過スリーブ80の外面と当接されているので、第二ろ過スリーブ90を固定することで、同時に第一ろ過スリーブ80の位置を制限して固定し、第一ろ過スリーブ80と第二ろ過スリーブ90の同時固定を実現できる。これによりヘアドライヤー100の構造全体の安定性を保証する。
【0028】
さらに、前記ハンドル12は対称に設置されている第一ケース122と第二ケース123を含み、前記第一ケース122と前記第二ケース123は取り外し可能に接続されて、前記固定スリーブ20を挟持して固定する。具体的に、当該第一ケース122と第二ケース123は何れも弧形ケース10とすることはできる。二つの弧形ケース10の接続や嵌合により、ハンドル12は円柱状を成し、使用者による把持に便利になる。当該第一ケース122と第二ケース123はバックル或いはネジなどの方法で接続して、取り付けや取り外しに便利にできると共に、第一ケース122と第二ケース123の接続時に固定スリーブ20に対して挟持して固定することで、固定スリーブ20がハンドル12内に取り付けた場合の安定性を保証できる。
【0029】
好ましくは、前記ハンドル12の延伸方向において、前記ファンの中心軸線は前記ハンドル12の中心軸線と重なり合っている。具体的に、当該ハンドル12の延伸方向はハンドル12の長さ方向で延伸することができる。ヘアドライヤー100を使用する過程において、ファンの回転数が50000rpmを超えた場合、ファンとハンドル12が同心ではない場合、遠心力が生じてしまう。よって、使用者がヘアドライヤー100を使用する時、モータの遠心力を克服するために、使用者はもっと大きな力を出す必要がある。ファンの中心軸線がハンドル12の中心軸線と重なり合うことで、ファンの高速により生じた遠心力を減少させ、使用者の手がヘアドライヤー100組立体を握るのに必要な力を減少させて、使用者がハンドル12を把持する時の手触りをさらに改善する。
【0030】
図3図4を参照し、本願の一実施例では、当該ヘアドライヤー100はさらにメイン制御基板(図示しない)、電源コード30及び導電金属片40を含み、前記メイン制御基板は前記本体11内に設置され、前記メイン制御基板は前記ファンと電気的に接続され、前記電源コード30は前記ハンドル12に接続されて、且つ前記ハンドル12の外に出ており、前記導電金属片40は前記ハンドル12内に固定され、前記導電金属片40は前記メイン制御基板と前記電源コード30を電気的に導通させるためのものである。当該メイン制御基板はPCB電気回路基板であってもよく、これによりPCB電気回路基板を通してヘアドライヤー100内の各電気素子を電気的に制御することが可能である。当該導電金属片40はPCB電気回路基板と電源コード30との電気的導通を実現するように、一端がPCB電気回路基板と接続されて、もう一端が電源コード30と接続されてもよい。PCB電気回路基板の取り付け位置が導電金属片40から比較的遠く隔てている場合、PCB電気回路基板と導電金属片40を電気的に導通させるように、一本の比較的短い電線を設置してもよい。電線の可撓性により変形可能にケース10内に設置されて、さらには、PCB電気回路基板と導電金属片40が遠く離れている状況に適応する。こうして、導電金属片40を設置して電気導通を実現することで、ハンドル12内に複数本のケーブルを設置する必要を避けて、ヘアドライヤー100のケース10内の配線空間を省くだけではなく、固定スリーブ20がハンドル12内部に取り付けた時より安定するようにして、固定スリーブ20がケーブルに絡まれて妨げられる状況をさけ、さらにはそれ相当にヘアドライヤー100の寸法を小さくして、使用者がヘアドライヤー100を握って使用する時の手触りを改善する。それに、ヘアドライヤー100を分解して修理する時、導電金属片40は使用者の修理作業に影響しにくいと共に、導電金属片40がハンドル12内に固定され、具体的にはハンドル12の内面に固定的に貼り付けられて設置されたり、一部がハンドル12の内壁に埋められて設置されるので、ヘアドライヤー100の使用時に、導電金属片40は揺れにくく、さらにヘアドライヤー100の使用性を改善する。勿論、導電金属片40は固定スリーブ20の外側に固定されてることで、固定スリーブ20を取り付けると同時に、導電金属片40を固定することが可能である。具体的には当業者により選択できる。
【0031】
さらに、前記ヘアドライヤー100はさらに操作スイッチ50を含み、前記操作スイッチ50はスライドするように前記ハンドル12に設置されて、且つ前記本体11と前記導電金属片40との間に位置する。前記操作スイッチ50をスライドさせることで、前記メイン制御基板と前記導電金属片40を導通と切断の状態にする。当該操作スイッチ50はスライドするようにハンドル12の中に設置されている。具体的に、当該操作スイッチ50は第一ケース122の通り穴に取り付けることができ、且つ操作スイッチ50の両端は何れも接続端であり、二つの接続端はハンドル12に対して移動できる。一つの接続端は本体11と常に導通状態にあり、もう一つの接続端は導電金属片40とは切断状態にある。使用者がヘアドライヤー100を使用しようとする時、当該操作スイッチ50をスライドさせることで、操作スイッチ50の本体11から離れた接続端を導電金属片40と当接させて、操作スイッチ50と導電金属片40との電気導通を実現して、さらには本体11と導電金属片40とを連通されている状態にして、ヘアドライヤー100の正常作動を実現する。操作スイッチ50が初期位置にスライドした時、操作スイッチ50は導電金属片40から離脱して、本体11と導電金属片40とを切断された状態にして、ヘアドライヤー100の作動を停止させる。こうして、使用者が操作スイッチ50をスライドさせるだけで、ヘアドライヤー100のオンとオフをコントロールでき、比較的便利である。操作スイッチ50と導電金属片40とが常に当接されている状態にあり、操作スイッチ50をスライドさせることで操作スイッチ50と本体11との当接と離脱を実現して、これにより本体11と導電金属片40との連通状態と切断状態の切り替えを実現できることは、説明しておく必要とする。当該操作スイッチ40はさらにメイン制御基板と接続され、操作スイッチ50を操作することで風速や温度等の機能を調節できることは、説明しておく必要がある。具体的には、当業者により選択でき、ここでは説明しない。
【0032】
本願の一実施例において、図2図5を参照し、前記ヘアドライヤー100はさらにシェル60を含み、前記シェル60は前記ケース10の外側に嵌設されて固定され、且つ前記ケース10の外面と前記シェル60の内面との間に消音隙間70を形成するようにする。具体的に、シェル60とケース10との間に消音隙間70を形成することで、ファンの運転時に生じた音はケース、消音隙間70、シェル60を順に通り、最後に外部の環境に伝播する。この過程において生じた音は消音隙間70を通った時、空気中で拡散するので、ファンの運転時に生じた音の大きさは消音隙間70を通ることで弱くなり、よって、外部の環境に伝播した時の音の大きさは比較的小さい。このように、ヘアドライヤー100の運転時の騒音を有効に低減させて、使用者がヘアドライヤー100を使用する時ファンの騒音に影響される程度を低減させて、さらには使用者がヘアドライヤー100を使用する快適度を向上させる。
【0033】
以上に述べたことは本発明の好ましい実施例にすぎず、それによって本発明の特許の範囲を制限するわけではない。本発明の発明構想の下で、本発明の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的なの応用は、何れも本発明の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
100 ヘアドライヤー、
10 ケース、
11 本体、
112 吹出口、
12 ハンドル、
121 吸込口、
122 第一ケース、
123 第二ケース、
20 固定スリーブ、
21 弾性嵌設具、
211 当接部、
212 接続部、
2121 凸点、
22 固定嵌設具、
30 電源コード、
40 導電金属片、
50 操作スイッチ、
60 シェル、
70 消音隙間、
80 第一ろ過スリーブ、
90 第二ろ過スリーブ。

図1
図2
図3
図4
図5
図6