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特許7193034情報収集プログラム、情報収集方法および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報収集プログラム、情報収集方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20221213BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20221213BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q50/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022510381
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(86)【国際出願番号】 JP2020014250
(87)【国際公開番号】W WO2021192282
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】池森 多加士
【審査官】岸 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-139573(JP,A)
【文献】特開2018-72980(JP,A)
【文献】特開2007-143227(JP,A)
【文献】特開2008-107870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始し、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報収集プログラム。
【請求項2】
前記撮影画像の受け付け前に前記情報処理端末に関する位置情報を受け付ける、処理を前記コンピュータに実行させ、
前記送信する処理は、
前記災害対策システムで管理されている地域と災害の状態とが対応付けられた情報を参照し、災害から復旧したことを示す状態に該当する地域に前記位置情報が含まれる場合に、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報収集プログラム。
【請求項3】
前記撮影画像の受け付け前に、前記会話において停電の発生状況に関する所定の質問に対して、前記情報処理端末から特定の回答を受け付けた場合に、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報収集プログラム。
【請求項4】
前記撮影画像を受け付けた場合、前記情報処理端末のユーザに対応付けて停電情報配信サービスの配信希望が登録されているか否かを判断し、
前記配信希望が登録されている場合、前記撮影画像の受け付け前に受け付けた位置情報が、前記ユーザの配信希望地域に含まれるか否かに応じて、前記撮影画像を含む災害情報に優先度を設定する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の情報収集プログラム。
【請求項5】
前記災害情報は、前記撮影画像と、前記撮影画像の受け付け前に受け付けた位置情報とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の情報収集プログラム。
【請求項6】
情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始し、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報収集方法。
【請求項7】
情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始する会話制御部と、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する通信制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集プログラム、情報収集方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、台風や地震などの大規模災害が頻発しており、大規模停電が発生して、住民生活に甚大な被害をもたらすことがある。高圧線の損傷などにより発生する停電については、電力会社の監視システムによるリアルタイムの死活監視が行われており、停電の発生が検知されると、電力会社の作業員による復旧作業が行われる。
【0003】
先行技術としては、開設されたチャットルームに対して、各設備の位置情報を対応付け、各設備の位置情報に基づき、各設備を含む地図における各設備の位置に、各チャットルームの存在を示す各オブジェクトを、各チャット内容の選択的閲覧が可能な状態で表示するものがある。また、端末装置からサーバ装置に、事象に関し入力された発言の文字テキストを送信し、事象発生地点に関し入力された地図上での位置を含む地点情報を送信し、サーバ装置において、受信した発言を記録部に記録し、受信した地点情報を記録部に記録する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-165924号公報
【文献】特開2019-185159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、家庭への引き込み線の損傷などで局所的に発生する停電、いわゆる、隠れ停電を検知することが難しく、電力会社による復旧作業に遅れが生じて、復旧までの期間の長期化を招くという問題がある。
【0006】
一つの側面では、本発明は、隠れ停電の検知に有用な情報を収集可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始し、前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する、情報収集プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、隠れ停電の検知に有用な情報を収集可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、情報収集システム100のシステム構成例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3図3は、情報処理端末102のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、ユーザ情報DB120の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5図5は、停電情報DB130の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、トークスクリプトの具体例を示す説明図である。
図7図7は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。
図8A図8Aは、チャット画面の画面例を示す説明図(その1)である。
図8B図8Bは、チャット画面の画面例を示す説明図(その2)である。
図9図9は、情報収集システム100の動作例を示す説明図である。
図10図10は、情報処理装置101の情報収集処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
図11図11は、情報処理装置101の情報収集処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
図12図12は、情報処理装置101の情報収集処理手順の一例を示すフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる情報収集プログラム、情報収集方法および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
まず、実施の形態にかかる情報処理装置101を含む情報収集システム100のシステム構成例について説明する。
【0012】
図1は、情報収集システム100のシステム構成例を示す説明図である。図1において、情報収集システム100は、情報処理装置101と、情報処理端末102と、災害対策システム103と、オペレータ端末104と、を含む。情報収集システム100において、情報処理装置101、情報処理端末102、災害対策システム103およびオペレータ端末104は、有線または無線のネットワーク110を介して接続される。ネットワーク110は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0013】
ここで、情報処理装置101は、災害向けチャットボットの会話を制御するコンピュータである。チャットボットは、人工知能を利用して、人間との対話やメッセージのやりとりを行うコンピュータシステムである。災害は、自然現象や事故、伝染病などによってもたらされる災いであり、例えば、台風、地震、大雪、風災、火災、水災などである。情報処理装置101は、ユーザ情報DB(Database)120を有する。ユーザ情報DB120の記憶内容については、図4を用いて後述する。情報処理装置101は、例えば、サーバである。
【0014】
情報処理端末102は、ユーザがチャットボットでの会話を行う際に利用するコンピュータである。情報処理端末102は、例えば、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、PCなどである。情報処理端末102において、ユーザは、例えば、メッセージを入力したり、選択肢を選択したりすることで、チャットボットと対話しながら、所望の回答を探したり、情報をアップしたりすることができる。
【0015】
回答は、例えば、FAQ(Frequently Asked Question)である。FAQは、「頻繁に尋ねられる質問」の意味であり、あらかじめ予想される質問に対して、質問と回答とをまとめたものである。質問は、何らかの問題の解決方法を問うものであってもよく、また、話し言葉による問いかけであってもよい。回答は、質問された問題の解決方法を示す回答や、話し言葉による問いかけに対する回答などである。
【0016】
なお、図示は省略するが、情報処理装置101は、例えば、FAQマスタやチャットログDBなどを有する。FAQマスタは、FAQを記憶する。チャットログDBは、チャットログを記憶する。チャットログは、ユーザとチャットボットとの会話に関する会話履歴である。チャットログは、例えば、ルームIDと対応付けて、チャットログDBに記憶される。ルームIDによれば、チャットボットとの一連の会話を特定することができる。
【0017】
災害対策システム103は、電力会社に対応するコンピュータシステムである。電力会社は、電力の供給事業を主な業務とし、発電、配電、送電などを行う会社である。災害対策システム103は、停電情報DB130を有し、高圧線の損傷などにより発生する停電を検知する。停電情報DB130の記憶内容については、図5を用いて後述する。
【0018】
オペレータ端末104は、オペレータが使用するコンピュータである。オペレータは、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替えた場合に、ユーザへの対応を行う者である。例えば、オペレータは、オペレータ端末104の電話機能や、テキストコミュニケーションなどを利用して、ユーザとやり取りすることができる。オペレータ端末104は、例えば、PCやタブレットPCである。
【0019】
なお、図1の例では、情報処理端末102やオペレータ端末104を1台のみ表示したが、情報収集システム100には複数の情報処理端末102やオペレータ端末104が含まれる。
【0020】
ここで、電力会社の監視システム(例えば、災害対策システム103)により、変電所からの高圧の電流を送る高圧線については、リアルタイムの死活監視が行われている。一方で、家庭への引き込み線(電柱の変圧器からの低圧の電流を送る低圧線も含む)については、電力会社の監視システムによる死活監視は行われていない。
【0021】
このため、家庭への引き込み線が強風や倒木などで損傷すると、局所的な停電が発生する。このような停電は、電力会社の監視システムによって検知できない停電のため、隠れ停電と呼ばれる。隠れ停電が発生すると、電力会社による復旧作業に遅れが生じ、復旧までの期間が長期化し、大きな社会問題となっている。
【0022】
例えば、災害発生時に住民からの適切な情報提供があれば、電力会社で隠れ停電の発生を把握して、復旧計画の立案や住民への的確な情報発信を行うことができる。しかし、大規模災害により大規模停電が発生した際は、多くの住民が停電原因や復旧時間などを問い合わせるため、コールセンターへのアクセスが集中してパンク状態となることが多い。
【0023】
すなわち、大規模災害などが発生した際は、コールセンターが適切に機能せず、住民と電力会社との間で情報の分断が発生して、復旧までの期間の長期化を招いている。災害発生時でも住民と電力会社との間で双方向のコミュニケーションが可能な仕組みがあれば、タイムリーに有用な情報を収集することが可能となる。
【0024】
そこで、本実施の形態では、チャットボットと連携した双方向コミュニケーションを利用して、住民から電力会社へのリアルタイムな情報伝達を可能にすることで、電力会社の監視システムでは検知できない隠れ停電の検知に有用な情報を収集可能にする情報収集方法について説明する。
【0025】
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
つぎに、情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。
【0026】
図2は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)201と、メモリ202と、ディスクドライブ203と、ディスク204と、通信I/F(Interface)205と、可搬型記録媒体I/F206と、可搬型記録媒体207と、を有する。また、各構成部は、バス200によってそれぞれ接続される。
【0027】
ここで、CPU201は、情報処理装置101の全体の制御を司る。CPU201は、複数のコアを有していてもよい。メモリ202は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU201のワークエリアとして使用される。メモリ202に記憶されるプログラムは、CPU201にロードされることで、コーディングされている処理をCPU201に実行させる。
【0028】
ディスクドライブ203は、CPU201の制御に従ってディスク204に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク204は、ディスクドライブ203の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク204としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0029】
通信I/F205は、通信回線を通じてネットワーク110に接続され、ネットワーク110を介して外部のコンピュータ(例えば、図1に示した情報処理端末102、災害対策システム103、オペレータ端末104など)に接続される。そして、通信I/F205は、ネットワーク110と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F205には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0030】
可搬型記録媒体I/F206は、CPU201の制御に従って可搬型記録媒体207に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体207は、可搬型記録媒体I/F206の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体207としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0031】
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、入力装置、ディスプレイ等を有することにしてもよい。また、情報処理装置101は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ203、ディスク204、可搬型記録媒体I/F206、可搬型記録媒体207を有していなくてもよい。また、図1に示した災害対策システム103についても、情報処理装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。
【0032】
(情報処理端末102のハードウェア構成例)
つぎに、情報処理端末102のハードウェア構成例について説明する。
【0033】
図3は、情報処理端末102のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理端末102は、CPU301と、メモリ302と、ディスプレイ303と、入力装置304と、通信I/F305と、カメラ306と、スピーカ307と、マイクロフォン308と、GPS(Global Positioning System)ユニット309と、を有する。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続される。
【0034】
ここで、CPU301は、情報処理端末102の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0035】
ディスプレイ303は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ303としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
【0036】
入力装置304は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置304は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。
【0037】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク110に接続され、ネットワーク110を介して外部のコンピュータ(例えば、情報処理装置101、オペレータ端末104)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク110と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0038】
カメラ306は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。スピーカ307は、電気信号を音声に変換して、音声を出力する。マイクロフォン308は、音声を受音して電気信号に変換する。
【0039】
GPSユニット309は、GPS衛星からの電波を受信し、情報処理端末102の位置情報を出力する。情報処理端末102の位置情報は、例えば、緯度、経度などの地球上の1点を特定する情報である。また、衛星として、例えば、準天頂衛星システムの衛星を用いることにしてもよい。
【0040】
なお、情報処理端末102は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD、近距離無線通信I/F、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有することにしてもよい。また、図1に示したオペレータ端末104についても、情報処理端末102と同様のハードウェア構成により実現することができる。
【0041】
(ユーザ情報DB120の記憶内容)
つぎに、図4を用いて、情報処理装置101が有するユーザ情報DB120の記憶内容について説明する。なお、ユーザ情報DB120は、例えば、図2に示したメモリ202、ディスク204などの記憶装置により実現される。
【0042】
図4は、ユーザ情報DB120の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、ユーザ情報DB120は、ユーザIDおよび配信希望地域のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、ユーザ情報(例えば、ユーザ情報400-1,400-2)をレコードとして記憶する。
【0043】
ここで、ユーザIDは、ユーザを一意に識別する識別子である。ユーザは、例えば、電力の供給を受ける住民(需要家)である。ユーザIDとしては、例えば、コミュニケーションツール(チャットアプリ)においてユーザ個人を特定可能なIDや電話番号などを用いることができる。
【0044】
ユーザ情報DB120には、停電情報配信サービスを利用中のユーザであって、配信希望地域を登録済みのユーザのユーザIDが登録される。停電情報配信サービスは、配信希望地域の停電情報をプッシュ通知により知らせるサービスである。ここでは、配信希望地域として、最大で3つの地域1,2,3を登録可能である。
【0045】
例えば、ユーザ情報400-1は、ユーザID「U001」の配信希望地域1「徳島県A郡a町xxx」、配信希望地域2「徳島県A郡a町yyy」および配信希望地域3「徳島県B郡b町zzz」を示す。
【0046】
(停電情報DB130の記憶内容)
つぎに、図5を用いて、災害対策システム103が有する停電情報DB130の記憶内容について説明する。なお、停電情報DB130は、例えば、災害対策システム103のメモリ、ディスクなどの記憶装置により実現される。
【0047】
図5は、停電情報DB130の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、停電情報DB130は、id、発生日時、復旧日時、県名、市町村名、地域名、停電理由および停電戸数のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、停電情報(例えば、停電情報500-1,500-2)をレコードとして記憶する。
【0048】
ここで、idは、停電情報を一意に識別する識別子である。発生日時は、停電が発生した日時を示す。復旧日時は、停電が復旧した日時を示す。県名は、停電が発生した県名を示す。市町村名は、停電が発生した市町村名を示す。地域名は、停電が発生した地域名を示す。停電理由は、停電が発生した理由を示す。停電戸数は、停電が発生している戸数を示す。
【0049】
停電情報DB130には、例えば、災害対策システム103における死活監視により検知される、高圧線の損傷等による停電に関する停電情報が登録される。また、停電情報DB130には、災害対策システム103において情報処理装置101からの災害情報に基づいて検知される隠れ停電に関する停電情報が登録されることにしてもよい。
【0050】
なお、停電情報DB130の記憶内容は、例えば、5分程度の時間間隔で更新される。この際、復旧した停電に関する停電情報は、停電情報DB130から削除される。
【0051】
(トークスクリプトの具体例)
ここで、図6を用いて、トークスクリプトの具体例について説明する。トークスクリプトは、チャットボットの会話の流れを定義した情報(シナリオ)である。
【0052】
図6は、トークスクリプトの具体例を示す説明図である。図6において、トークスクリプト600は、チャットボットの会話の流れを定義した情報(シナリオ)である。ただし、図6では、トークスクリプト600の一部を抜粋して表示している。
【0053】
具体的には、例えば、トークスクリプト600は、チャットのトーク処理を定義した情報である。トーク処理は、チャットボットの動作(挙動)を実現するための処理である。例えば、トーク処理は、発話する処理、選択肢を表示する処理、ユーザ操作に応じて選択肢を選択する処理、選択された選択肢や入力された情報に応じた手続きを行う処理、トーク処理を終了する処理などを含む。
【0054】
トークスクリプト600において、例えば、STR-1は、トーク処理の開始を示す。TXT-1は、メッセージを発話する処理を示す。SLC-2は、OPT-3~OPT-8の選択肢を表示する処理を示す。FAQ-1は、選択肢に応じたFAQを検索して表示する処理である。なお、ERR-10は、エラー処理を示す。FAQの検索は、例えば、情報処理装置101が有する不図示のFAQマスタを用いて行われる。
【0055】
(情報処理装置101の機能的構成例)
図7は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、情報処理装置101は、受付部701と、会話制御部702と、通信制御部703と、を含む。具体的には、例えば、受付部701~通信制御部703は、図2に示したメモリ202、ディスク204、可搬型記録媒体207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、通信I/F205により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ202、ディスク204などの記憶装置に記憶される。
【0056】
受付部701は、情報処理端末102から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付ける。ここで、会話の開始指示は、ユーザとチャットボットとの会話を開始するためのものである。災害向けチャットボットでは、例えば、災害に関する質問に応答したり、災害に関する情報の入力を促したりする会話が行われる。
【0057】
例えば、会話の開始指示は、情報処理端末102においてユーザの操作入力により行われ、情報処理端末102から情報処理装置101に送信される。具体的には、例えば、受付部701は、情報処理端末102から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受信することにより、災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付ける。
【0058】
会話制御部702は、情報処理端末102からの災害向けチャットボットでの会話の開始指示に応じて、情報処理端末102に対する災害向けチャットボットでの会話を開始する。具体的には、例えば、会話制御部702は、災害向けチャットボットの会話の流れを定義したトークスクリプトを用いて、情報処理端末102に対する災害向けチャットボットでの会話を開始する。
【0059】
以下の説明では、災害向けチャットボットの会話の流れを定義したトークスクリプトを「トークスクリプトTP」と表記する場合がある。また、トークスクリプトTPとして、災害により停電が発生した際に行われる会話の流れを定義したトークスクリプトを例に挙げて説明する。ただし、トークスクリプトTPは、災害により水道、ガスなどの停止が発生した際に行われる会話の流れを定義したものであってもよい。図6に示したトークスクリプト600は、トークスクリプトTPの一例である。
【0060】
より詳細に説明すると、例えば、会話制御部702は、トークスクリプトTPに従って、災害向けチャットボットにより、発話したり、選択肢を表示したり、情報の入力を受け付けたり、選択された選択肢や入力された情報に応じた手続きを実行したりする。
【0061】
なお、情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話を表示するチャット画面の画面例については、図8Aおよび図8Bを用いて後述する。また、災害向けチャットボットの会話の流れの一例については、図10図12に示すフローチャートを用いて後述する。
【0062】
通信制御部703は、災害向けチャットボットでの会話において撮影画像を受け付けた場合、撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、撮影画像を含む災害情報を災害対策システム103に送信する。ここで、撮影画像は、災害向けチャットボットでの会話において出力されるメッセージに対して情報処理端末102から受け付ける写真または動画である。メッセージは、例えば、現場の状況を撮影するよう促すメッセージである。
【0063】
以下の説明では、情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話において受け付ける撮影画像を「撮影画像P」と表記する場合がある。撮影画像Pは、例えば、図3に示した情報処理端末102のカメラ306により撮影される。
【0064】
例えば、災害向けチャットボットの会話として、建物への引き込み線や電気設備(電柱など)を撮影するよう促すメッセージが出力される。この場合、会話制御部702は、情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話において、建物への引き込み線や電気設備を撮影した写真や動画を受け付ける。
【0065】
災害情報は、災害により生じた事故の状況などを通報するための情報である。災害により生じる事故としては、例えば、電柱倒壊や電線断線などがある。災害情報には、撮影画像Pのほかに、例えば、情報処理端末102のユーザのユーザIDや情報処理端末102の位置情報などが含まれる。
【0066】
なお、ユーザIDは、例えば、災害向けチャットボットでの会話の開始指示に含まれていてもよい。また、ユーザIDは、災害向けチャットボットでの会話において受け付ける撮影画像Pや位置情報に付与されていてもよい。
【0067】
情報処理端末102の位置情報は、例えば、災害向けチャットボットでの会話において出力されるメッセージに対して情報処理端末102から受け付ける。メッセージは、例えば、位置情報を送信するよう促すメッセージである。情報処理端末102の位置情報は、例えば、図3に示したGPSユニット309により出力される緯度、経度である。また、情報処理端末102の位置情報は、例えば、図3に示した入力装置304を用いたユーザ操作により入力される住所や郵便番号などであってもよい。
【0068】
なお、情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話内容は、例えば、情報処理装置101が有するチャットログDB(不図示)から特定される。
【0069】
具体的には、例えば、通信制御部703は、撮影画像Pの受け付け前に、災害向けチャットボットでの会話において停電の発生状況に関する所定の質問に対して、情報処理端末102から特定の回答を受け付けた場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することにしてもよい。
【0070】
ここで、停電の発生状況に関する所定の質問は、例えば、問診形式の会話により、停電の発生原因を絞り込むための質問である。また、特定の回答は、例えば、停電の発生原因が、ユーザ側で対処可能な事象ではないことを特定する回答である。ユーザ側で対処可能な事象としては、例えば、ブレーカーが落ちている、電球が切れているなどがある。
【0071】
すなわち、通信制御部703は、ユーザ側では対処できないような事象により停電が発生している場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信する。
【0072】
また、通信制御部703は、撮影画像Pの受け付け前に受け付けた位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に含まれるか否かを判断することにしてもよい。災害対策システム103に登録されている災害情報は、災害対策システム103において把握(検知)している災害に関する情報である。
【0073】
例えば、災害対策システム103に登録されている災害情報は、電力会社において把握している停電情報である。そして、通信制御部703は、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に含まれないと判断した場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することにしてもよい。
【0074】
また、通信制御部703は、災害対策システム103で管理されている地域と災害の状態とが対応付けられた情報を参照し、災害から復旧したことを示す状態に該当する地域に、受け付けた位置情報が含まれる場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することにしてもよい。地域と災害の状態とが対応付けられた情報は、例えば、図5に示した停電情報DB130である。
【0075】
より詳細に説明すると、例えば、通信制御部703は、受け付けた位置情報を含む停電問合せを、災害対策システム103に送信する。災害対策システム103は、停電問合せを受信すると、停電情報DB130を参照して、停電問合せに含まれる位置情報に対応する停電情報があるか否かを判断する。
【0076】
位置情報に対応する停電情報とは、例えば、位置情報を含む地域において発生した停電に関する情報である。ここで、位置情報に対応する停電情報がある場合、災害対策システム103は、位置情報が示す地域における停電の発生を検知している旨の問合せ結果(検知済)を、情報処理装置101に送信する。問合せ結果(検知済)には、停電(災害)から復旧したか否かを示す状態情報が含まれていてもよい。例えば、停電情報の復旧日時が設定されている場合、問合せ結果(検知済)には、停電から復旧したことを示す状態情報が含まれる。停電情報の復旧日時が未定の場合、問合せ結果(検知済)には、停電から復旧していないことを示す状態情報が含まれる。
【0077】
一方、位置情報に対応する停電情報がない場合には、災害対策システム103は、位置情報が示す地域における停電の発生を検知していない旨の問合せ結果(未検知)を、情報処理装置101に送信する。通信制御部703は、問合せ結果(検知済)を受信した場合、撮影画像Pを含む災害情報を、災害対策システム103に送信しない。
【0078】
一方、問合せ結果(未検知)を受信した場合には、通信制御部703は、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信する。すなわち、通信制御部703は、電力会社において把握(検知)されていない停電が発生している可能性がある場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信する。
【0079】
また、通信制御部703は、問合せ結果(未検知)を受信した場合に、停電から復旧したことを示す状態情報が含まれるか否かを判断することにしてもよい。そして、通信制御部703は、停電から復旧したことを示す状態情報が含まれる場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することにしてもよい。すなわち、通信制御部703は、電力会社では復旧したと判断された地域において、停電が発生している可能性がある場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信する。
【0080】
ただし、停電情報DB130は、情報処理装置101が有することにしてもよい。この場合、通信制御部703は、停電情報DB130を参照して、受け付けた位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に含まれるか否かを判断する。また、通信制御部703は、停電情報DB130を参照して、災害から復旧したことを示す状態に該当する地域に、受け付けた位置情報が含まれるか否かを判断する。停電情報DB130の記憶内容は、例えば、災害対策システム103に新たな災害情報が登録される度に、その都度更新される。
【0081】
また、通信制御部703は、情報処理端末102のユーザに対応付けて停電情報配信サービスの配信希望が登録されているか否かを判断することにしてもよい。停電情報配信サービスは、配信希望を登録済みのユーザ宛に、配信希望地域の停電情報をプッシュ通知により知らせるサービスである。
【0082】
例えば、停電情報DB130に新たな停電情報が登録されたり、停電情報DB130内の停電情報が更新されたりすると、新たな停電情報や更新後の停電情報が、配信希望を登録済みのユーザ宛に送信される。なお、停電情報配信サービスは、情報処理装置101により実現されてもよく、また、災害対策システム103により実現されてもよい。
【0083】
そして、通信制御部703は、配信希望が登録されている場合、撮影画像Pの受け付け前に受け付けた位置情報が、ユーザの配信希望地域に含まれるか否かに応じて、撮影画像Pを含む災害情報に優先度を設定することにしてもよい。この場合、通信制御部703は、優先度が設定された災害情報を、災害対策システム103に送信する。
【0084】
具体的には、例えば、通信制御部703は、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれる場合、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれない場合よりも高い優先度を、撮影画像Pを含む災害情報に設定する。優先度は、撮影画像Pを含む災害情報の信憑性の高さを示す指標値であり、例えば、数値や高・低などによって表される。
【0085】
より詳細に説明すると、例えば、通信制御部703は、図4に示したユーザ情報DB120を参照して、情報処理端末102のユーザのユーザIDに対応するユーザ情報を検索する。例えば、ユーザID「U001」とすると、ユーザ情報400-1が検索される。この場合、通信制御部703は、受け付けた位置情報が、ユーザ情報400-1の配信希望地域1~3のいずれかに含まれるか否かを判断する。
【0086】
例えば、受け付けた位置情報が示す地点が、配信希望地域1「徳島県A郡a町xxx」に含まれる場合、通信制御部703は、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれると判断する。なお、ユーザIDに対応するユーザ情報が検索されなかった場合には、通信制御部703は、停電情報配信サービスにおいて配信希望が登録されていないと判断する。
【0087】
例えば、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれる場合、通信制御部703は、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「高」を設定する。一方、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれない場合には、通信制御部703は、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「低」を設定する。また、停電情報配信サービスにおいて配信希望が登録されていない場合には、通信制御部703は、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「低」を設定する。
【0088】
すなわち、通信制御部703は、受け付けた位置情報が、情報処理端末102のユーザが利用中の停電情報配信サービスにおいて登録済みの配信希望地域とマッチすれば、情報の信憑性が高いと判断して、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「高」を設定する。
【0089】
また、会話制御部702は、情報処理端末102のユーザに対応付けて停電情報配信サービスの配信希望が登録されていない場合には、ユーザ個人を特定可能な情報の記録を許可するか否かを情報処理端末102へ問い合わせることにしてもよい。具体的には、例えば、会話制御部702は、災害向けチャットボットでの会話形式で、ユーザIDの記録(取得)を許可するか否かを情報処理端末102へ問い合わせる。また、会話制御部702は、ユーザIDの記録(取得)を許可するか否かを問い合わせるポップアップ画面を情報処理端末102に表示することにしてもよい。
【0090】
そして、通信制御部703は、ユーザ個人を特定可能な情報の記録を許可する旨の回答を情報処理端末102から受け付けた場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することにしてもよい。一方、ユーザ個人を特定可能な情報の記録を許可しない旨の回答を情報処理端末102から受け付けた場合には、通信制御部703は、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信しないことにしてもよい。
【0091】
すなわち、通信制御部703は、ユーザ個人を特定可能な情報(例えば、ユーザID)の記録を拒む者からの情報は、信憑性が極めて低いと判断して、災害対策システム103に伝達しない。
【0092】
なお、上述した情報処理装置101の各機能部は、情報収集システム100内の複数のコンピュータ(例えば、情報処理装置101と情報処理端末102)により実現されることにしてもよい。また、上述した情報処理装置101の各機能部は、情報処理端末102により実現されることにしてもよい。
【0093】
(チャット画面の画面例)
つぎに、図8Aおよび図8Bを用いて、情報処理端末102のディスプレイ303(図3参照)に表示されるチャット画面の画面例について説明する。
【0094】
図8Aおよび図8Bは、チャット画面の画面例を示す説明図である。図8Aにおいて、チャット画面800は、情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話を表示する操作画面の一例である。図8Aおよび図8B中、アバターavは、電力会社の担当者を表すキャラクターである。
【0095】
ここでは、ユーザからの「電気がつかない」というメッセージ801に対して、問診形式の会話により、停電の発生原因を絞り込むための質問が行われた結果、停電の発生原因が、ユーザ側で対処可能な事象ではないことを特定する回答が入力された場合を想定する。ただし、図8Aおよび図8Bでは、災害向けチャットボットでの会話の一部を抜粋して表示している。
【0096】
この場合、アバターavから問いかけとして、メッセージ802が出力される。メッセージ802は、停電が発生している場所の位置情報を送信するよう促すメッセージである。チャット画面800において、例えば、図3に示した入力装置304を用いたユーザの操作入力により、位置情報が入力されると、入力された位置情報に対応する地図情報803が表示される。
【0097】
また、入力された位置情報は、情報処理端末102から情報処理装置101に送信される。この結果、情報処理装置101において、入力された位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に対応するか否かの判断が行われる。
【0098】
なお、チャット画面800において、ボックス810を選択することで、メッセージを入力することができる。また、チャット画面800において、送信ボタン811を選択することで、ボックス810に入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0099】
ここでは、入力された位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に対応していないと判断された場合を想定する。
【0100】
この場合、図8Bに示すように、アバターavのメッセージ804,805が出力される。メッセージ804は、入力された位置情報に対応する地域において、電力会社が把握している停電が存在しないことを示すメッセージである。メッセージ805は、建物への引き込み線や電気設備(電柱など)を撮影するよう促すメッセージである。
【0101】
チャット画面800において、ユーザの操作入力により、例えば、図3に示したカメラ306により撮影された撮影画像806が入力されると、入力された撮影画像806が表示される。撮影画像806は、停電が発生している建物への引き込み線と電柱とを含む写真である。
【0102】
また、チャット画面800において、撮影画像806が入力されると、アバターavのメッセージ807が出力される。メッセージ807は、引き込み線の損傷により停電が発生している可能性があるため、現場に作業員を手配する旨のメッセージである。
【0103】
また、入力された撮影画像806は、情報処理端末102から情報処理装置101に送信される。情報処理装置101は、撮影画像806を受信すると、撮影画像806を含む災害情報を災害対策システム103に送信する。災害情報には、例えば、撮影画像806と、入力された位置情報と、ユーザIDとが含まれる。
【0104】
この結果、災害対策システム103において、例えば、撮影画像806から引き込み線などが損傷している可能性があると判断されると、電力会社の作業員が現場に派遣され、現場調査が行われる。現場調査において引き込み線の損傷等による隠れ停電が検知されると、電力会社による事故対応が行われる。
【0105】
また、ユーザからの情報提供により隠れ停電が検知されると、検知された隠れ停電に関する停電情報が停電情報DB130に登録される。これにより、災害対策システム103における死活監視により検知される高圧線の損傷等による停電だけでなく、住民等から提供される撮影画像P(例えば、撮影画像806)を含む災害情報に基づき検知される隠れ停電に関する停電情報を登録することができる。
【0106】
また、ユーザからの情報提供により隠れ停電が検知されると、例えば、隠れ停電の検知に協力したことに対して、電気料金の支払いに利用可能な電力会社ポイントが付与される。電力会社ポイントの付与先のユーザは、例えば、災害情報に含まれるユーザIDから特定される。
【0107】
一方、現場調査において、イタズラであることが判明したら、災害情報に含まれるユーザIDをブラックリストに登録することにしてもよい。ブラックリストは、例えば、情報処理装置101と災害対策システム103において共有され、情報提供元のユーザの正当性の判断に使用される。
【0108】
具体的には、例えば、情報処理装置101は、ブラックリストに登録されたユーザからの撮影画像Pを受け付けると、ブラックリストに登録されたユーザであることを示す情報を災害情報に含めて、災害対策システム103に送信する。これにより、災害対策システム103において、ブラックリストに登録されたユーザからの情報提供であることを把握でき、ユーザに対して警告等の対応を行うことが可能となる。
【0109】
(情報収集システム100の動作例)
つぎに、図9を用いて、情報収集システム100の動作例について説明する。
【0110】
図9は、情報収集システム100の動作例を示す説明図である。図9において、電力会社から電力の供給を受ける住民や、電力会社の社員、OB、委託先社員が使用する情報処理端末102が表示されている。
【0111】
情報処理端末102における災害向けチャットボットでの会話において、位置情報901および撮影画像902が入力されると、入力された位置情報901および撮影画像902が、非常災害時の事故通報として情報処理装置101に送信される。この結果、情報処理装置101は、情報処理端末102から位置情報901および撮影画像902を受け付ける。
【0112】
情報処理装置101において、受け付けた位置情報901および撮影画像902が、電力会社で把握している停電に関する情報ではないと判断されると、受け付けた位置情報901および撮影画像902が、電力会社の災害対策システム103に送信される。
【0113】
災害対策システム103では、例えば、撮影画像902から対応要否を判断するとともに、既存の地図システム910と連携することにより、位置情報901から近傍電柱を検索し、事故対応する配電事業所の振り分けが行われる。これにより、的確な采配を行うことができ、全体最適に基づいた現場調査、復旧対応を行うことが可能となる。
【0114】
(情報処理装置101の情報収集処理手順)
つぎに、図10図12を用いて、情報処理装置101の情報収集処理手順について説明する。
【0115】
図10図12は、情報処理装置101の情報収集処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、情報処理端末102から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受信したか否かを判断する(ステップS1001)。ここで、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受信するのを待つ(ステップS1001:No)。
【0116】
情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受信すると(ステップS1001:Yes)、トークスクリプトTPを用いて、情報処理端末102に対する災害向けチャットボットでの会話を開始する(ステップS1002)。トークスクリプトTPは、災害により停電が発生した際に行われる会話の流れを定義したトークスクリプトである。
【0117】
つぎに、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、家中全部が停電か否かを問い合わせる(ステップS1003)。ここで、家中全部が停電ではない場合(ステップS1003:No)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、一つの器具が停電か否かを問い合わせる(ステップS1004)。
【0118】
ここで、一つの器具が停電の場合(ステップS1004:Yes)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、故障等対処方法を表示して(ステップS1005)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。故障等対処方法は、例えば、電球や蛍光灯の球切れなどの対処方法である。
【0119】
一方、複数の器具が停電の場合(ステップS1004:No)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、屋内のブレーカーが落ちているか否かを問い合わせる(ステップS1006)。ここで、屋内のブレーカーが落ちている場合(ステップS1006:Yes)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、屋内のブレーカーの操作方法を表示して(ステップS1007)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0120】
一方、屋内のブレーカーが落ちていない場合(ステップS1006:No)、情報処理装置101は、情報処理端末102とオペレータ端末104とを接続して、チャットボット対応からオペレータによる有人対応の会話に切り替えて(ステップS1008)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0121】
また、ステップS1003において、家中全部が停電の場合(ステップS1003:Yes)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、自分の家だけ停電か否かを問い合わせる(ステップS1009)。ここで、自分の家だけ停電ではない場合(ステップS1009:No)、情報処理装置101は、図11に示すステップS1101に移行する。
【0122】
一方、自分の家だけ停電の場合(ステップS1009:Yes)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、屋外のブレーカーが落ちているか否かを問い合わせる(ステップS1010)。ここで、屋外のブレーカーが落ちている場合(ステップS1010:Yes)、情報処理装置101は、屋外のブレーカーの操作方法を表示して(ステップS1011)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0123】
一方、屋外のブレーカーが落ちていない場合(ステップS1010:No)、情報処理装置101は、図11に示すステップS1101に移行する。
【0124】
図11のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、位置情報を送信するよう促すメッセージに対して入力される位置情報を取得する(ステップS1101)。そして、情報処理装置101は、取得した位置情報に基づいて、電力会社で把握している停電か否かを判断する(ステップS1102)。本ステップの処理は、隠れ停電チェック処理に相当する。
【0125】
例えば、情報処理装置101は、取得した位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に対応する場合、電力会社で把握している停電と判断する。この場合、情報処理装置101は、取得した位置情報に対応する地域で発生している停電に関する停電情報を災害対策システム103から取得する。また、情報処理装置101は、取得した位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に対応しない場合、電力会社で把握していない停電と判断する。
【0126】
ステップS1102において、電力会社で把握していない停電の場合(ステップS1102:No)、災害向けチャットボットでの会話において、建物への引き込み線や電気設備(電柱など)を撮影するよう促すメッセージに対して入力される現場の撮影画像Pを取得する(ステップS1103)。
【0127】
つぎに、情報処理装置101は、ユーザ情報DB120を参照して、情報処理端末102のユーザが、停電情報配信サービスにおいて配信希望を登録済みであるか否かを判断する(ステップS1104)。ここで、配信希望を登録済みの場合(ステップS1104:Yes)、情報処理装置101は、取得した位置情報が、ユーザの配信希望地域に対応するか否かを判断する(ステップS1105)。
【0128】
ここで、ユーザの配信希望地域に対応する場合(ステップS1105:Yes)、情報処理装置101は、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「高」を設定して(ステップS1106)、ステップS1109に移行する。一方、ユーザの配信希望地域に対応しない場合(ステップS1105:No)、情報処理装置101は、ステップS1108に移行する。
【0129】
また、ステップS1104において、配信希望を登録済みではない場合(ステップS1104:No)、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、ユーザIDの記録を許可するか否かを問い合わせる(ステップS1107)。
【0130】
ここで、ユーザIDの記録を許可しない場合(ステップS1107:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。この際、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話を終了する旨のメッセージを出力することにしてもよい。
【0131】
一方、ユーザIDの記録を許可する場合(ステップS1107:Yes)、情報処理装置101は、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「低」を設定する(ステップS1108)。そして、情報処理装置101は、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信して(ステップS1109)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0132】
また、ステップS1102において、電力会社で把握している停電の場合(ステップS1102:Yes)、情報処理装置101は、図12に示すステップS1201に移行する。
【0133】
図12のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、取得した位置情報に対応する地域で発生している停電に関する停電情報を表示する(ステップS1201)。停電情報には、例えば、停電原因や復旧見込みの情報が含まれる。
【0134】
つぎに、情報処理装置101は、災害向けチャットボットでの会話において、停電情報をプッシュ型配信で希望するか否かを問い合わせる(ステップS1202)。ここで、停電情報をプッシュ型配信で希望しない場合(ステップS1202:No)、情報処理装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0135】
一方、停電情報をプッシュ型配信で希望する場合(ステップS1202:Yes)、情報処理装置101は、停電情報配信サービスの配信希望登録処理へ移行して(ステップS1203)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0136】
これにより、災害向けチャットボットと連携した双方向コミュニケーションを利用して、隠れ停電の検知に有用な情報を収集することができる。
【0137】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、情報処理端末102から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、情報処理端末102に対する災害向けチャットボットでの会話を開始することができる。そして、情報処理装置101によれば、災害向けチャットボットでの会話において撮影画像Pを受け付けた場合、撮影画像Pの受け付け前の会話内容に基づいて、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することができる。撮影画像Pは、例えば、災害向けチャットボットでの会話において出力される、現場の状況を撮影するよう促すメッセージに対して情報処理端末102から受け付ける写真または動画である。また、災害情報は、例えば、撮影画像Pの受け付け前に受け付けた位置情報を含む。
【0138】
これにより、災害向けチャットボットと連携した双方向コミュニケーションを利用して、住民から電力会社へのリアルタイムな情報伝達を可能にして、災害対策システム103における死活監視では検知できない隠れ停電の検知に有用な情報を収集可能にすることができる。例えば、現場の位置情報、撮影画像(写真または動画)を災害情報に含めることで、現場で発生した事故の状況を的確に電力会社に伝達することが可能となる。
【0139】
また、情報処理装置101によれば、撮影画像Pの受け付け前に受け付けた位置情報が、災害対策システム103に災害情報が登録されている地域に含まれるか否かを判断し、受け付けた位置情報が、登録されている地域に含まれないと判断した場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することができる。
【0140】
これにより、電力会社において把握されている既知の停電に関する情報をノイズとして除去して、隠れ停電を検知する有用な情報を災害対策システム103にアップすることができる。換言すれば、電力会社に無用な情報がアップされて、余計な手間や混乱を招くのを防ぐことができる。
【0141】
また、情報処理装置101によれば、災害対策システム103で管理されている地域と災害の状態とが対応付けられた情報を参照し、災害から復旧したことを示す状態に該当する地域に、受け付けた位置情報が含まれる場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することができる。
【0142】
これにより、電力会社では復旧したと管理されている地域で発生している局所的な隠れ停電を検知する有用な情報を災害対策システム103にアップすることができる。
【0143】
また、情報処理装置101によれば、撮影画像Pの受け付け前に、災害向けチャットボットでの会話において、停電の発生状況に関する所定の質問に対して、情報処理端末102から特定の回答を受け付けた場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信することができる。
【0144】
これにより、ユーザ側で対処可能な事象(ブレーカーが落ちている、電球が切れているなど)については、問診形式の会話により前捌きして電力会社側に情報がアップされないようにして、アップされる情報そのものの信憑性を担保することができる。
【0145】
また、情報処理装置101によれば、撮影画像Pを受け付けた場合、情報処理端末102のユーザに対応付けて停電情報配信サービスの配信希望が登録されているか否かを判断することができる。そして、情報処理装置101によれば、配信希望が登録されている場合、撮影画像Pの受け付け前に受け付けた位置情報が、ユーザの配信希望地域に含まれるか否かに応じて、撮影画像Pを含む災害情報に優先度を設定することができる。具体的には、例えば、情報処理装置101は、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれる場合、受け付けた位置情報がユーザの配信希望地域に含まれない場合よりも高い優先度を、撮影画像Pを含む災害情報に設定する。
【0146】
これにより、現場の位置情報が、情報処理端末102のユーザが利用中の停電情報配信サービスにおいて登録済みの配信希望地域とマッチすれば、情報の信憑性が高いと判断して、撮影画像Pを含む災害情報に優先度「高」を設定することができる。電力会社側では、災害情報に設定されている優先度に応じて、優先して対応すべき案件を判断することができる。例えば、優先度「高」の災害情報は、優先度「低」の災害情報よりも信憑性が高いため、優先して対応すべき案件であると判断することができる。
【0147】
また、情報処理装置101によれば、配信希望が登録されていない場合には、ユーザ個人を特定可能な情報の記録を許可するか否かを情報処理端末102へ問い合わせることができる。そして、情報処理装置101によれば、記録を許可する旨の回答を情報処理端末102から受け付けた場合に、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信し、記録を許可しない旨の回答を情報処理端末102から受け付けた場合には、撮影画像Pを含む災害情報を災害対策システム103に送信しないようにすることができる。
【0148】
これにより、ユーザ個人を特定可能な情報(例えば、ユーザID)の記録を拒む者からの情報は、信憑性が極めて低いと判断して、電力会社に伝達しないようにすることができる。例えば、停電情報配信サービスを利用しておらず、事前に正当性が確認できていないユーザについては、コミュニケーションツール(チャットアプリ)の利用のために登録されるユーザIDを用いて、本人認証を行い、情報の信憑性を確保することができる。また、本人認証のために、氏名、住所などをユーザに入力させる必要がないため、緊急時の利便性を確保することができる。
【0149】
これらのことから、情報処理装置101によれば、電力会社の死活監視では検知できない隠れ停電を検知して、全体最適に基づく現場調査、復旧対応を行うことが可能となり、復旧までの期間の短縮化を図ることができる。また、住民にとっては、停電の長期化を回避することができ、安心して生活することが可能となる。
【0150】
なお、本実施の形態で説明した情報収集方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報収集プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本情報収集プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0151】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0152】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0153】
(付記1)情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始し、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報収集プログラム。
【0154】
(付記2)前記撮影画像の受け付け前に前記情報処理端末に関する位置情報を受け付ける、処理を前記コンピュータに実行させ、
前記送信する処理は、
前記災害対策システムで管理されている地域と災害の状態とが対応付けられた情報を参照し、災害から復旧したことを示す状態に該当する地域に前記位置情報が含まれる場合に、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信する、ことを特徴とする付記1に記載の情報収集プログラム。
【0155】
(付記3)前記撮影画像の受け付け前に、前記会話において停電の発生状況に関する所定の質問に対して、前記情報処理端末から特定の回答を受け付けた場合に、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信する、ことを特徴とする付記1に記載の情報収集プログラム。
【0156】
(付記4)前記撮影画像を受け付けた場合、前記情報処理端末のユーザに対応付けて停電情報配信サービスの配信希望が登録されているか否かを判断し、
前記配信希望が登録されている場合、前記撮影画像の受け付け前に受け付けた位置情報が、前記ユーザの配信希望地域に含まれるか否かに応じて、前記撮影画像を含む災害情報に優先度を設定する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の情報収集プログラム。
【0157】
(付記5)前記災害情報は、前記撮影画像と、前記撮影画像の受け付け前に受け付けた位置情報とを含む、ことを特徴とする付記1に記載の情報収集プログラム。
【0158】
(付記6)前記設定する処理は、
前記位置情報が前記ユーザの配信希望地域に含まれる場合、前記位置情報が前記ユーザの配信希望地域に含まれない場合よりも高い優先度を、前記撮影画像を含む災害情報に設定する、ことを特徴とする付記4に記載の情報収集プログラム。
【0159】
(付記7)前記ユーザに対応付けて前記配信希望が登録されていない場合には、前記ユーザ個人を特定可能な情報の記録を許可するか否かを前記情報処理端末へ問い合わせる、処理を前記コンピュータに実行させ、
前記送信する処理は、
前記情報処理端末から前記記録を許可する旨の回答を受け付けた場合に、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信し、
前記情報処理端末から前記記録を許可しない旨の回答を受け付けた場合には、前記撮影画像を含む災害情報を前記災害対策システムに送信しない、
ことを特徴とする付記4に記載の情報収集プログラム。
【0160】
(付記8)前記撮影画像は、前記会話において出力される現場の状況を撮影するよう促すメッセージに対して前記情報処理端末から受け付けた写真または動画である、ことを特徴とする付記1に記載の情報収集プログラム。
【0161】
(付記9)前記災害対策システムは、電力会社の管轄区域内において発生した停電に関する停電情報を管理する災害対策システムである、ことを特徴とする付記1~8のいずれか一つに記載の情報収集プログラム。
【0162】
(付記10)情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始し、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報収集方法。
【0163】
(付記11)情報処理端末から災害向けチャットボットでの会話の開始指示を受け付けたことに応じて、前記情報処理端末に対する前記チャットボットでの会話を開始する会話制御部と、
前記会話において撮影画像を受け付けた場合、前記撮影画像の受け付け前の会話内容に基づいて、前記撮影画像を含む災害情報を災害対策システムに送信する通信制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0164】
100 情報収集システム
101 情報処理装置
102 情報処理端末
103 災害対策システム
104 オペレータ端末
110 ネットワーク
120 ユーザ情報DB
130 停電情報DB
200,300 バス
201,301 CPU
202,302 メモリ
203 ディスクドライブ
204 ディスク
205,305 通信I/F
206 可搬型記録媒体I/F
207 可搬型記録媒体
303 ディスプレイ
304 入力装置
306 カメラ
307 スピーカ
308 マイクロフォン
309 GPSユニット
600 トークスクリプト
701 受付部
702 会話制御部
703 通信制御部
800 チャット画面
806,902 撮影画像
901 位置情報
910 地図システム
図1
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