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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】成形機用迅速金型交換装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/30 20060101AFI20221219BHJP
   B29C 45/17 20060101ALI20221219BHJP
   B29C 49/42 20060101ALI20221219BHJP
   B29C 49/06 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
B29C33/30
B29C45/17
B29C49/42
B29C49/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021172070
(22)【出願日】2021-10-21
(65)【公開番号】P2022071839
(43)【公開日】2022-05-16
【審査請求日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】109137469
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】509134710
【氏名又は名称】張 再順
(74)【代理人】
【識別番号】100096758
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114845
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 雅和
(74)【代理人】
【識別番号】100148781
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友和
(72)【発明者】
【氏名】張 再順
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-244103(JP,A)
【文献】特開2019-059244(JP,A)
【文献】特開平06-335949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00 - 33/76
B29C 45/00 - 45/84
B29C 49/00 - 49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機台と、昇降台と、前記昇降台底部に設置されていると共に同期で昇降するターンテーブルと、を備えている成形機に装設され、前記機台及び前記昇降台には共に少なくとも2つの加工ステーションが設置されている成形機用迅速金型交換装置であって、
両端の側壁にはになるボルト溝が設けられている各前記加工ステーションに対応する型と、
前記ターンテーブルの底面に装設されている対になる固定部材であって、前記対になる固定部材には前記型を跨設すると共に位置決めするための対になる支持片が延出され、各前記固定部材の外側にはロック部材が取り付けられ、各前記ロック部材には対応する前記ボルト溝に向けて隣接する前記固定部材を貫通するロックボルトが延出され、且つ各前記ロック部材の上面にはロック解除溝がさらに設けられ、各前記ロック部材には対応する前記固定部材に向けて弾性変位機構が設置されている対になる固定部材と、
前記昇降台の上面に装設されていると共に前記加工ステーションに対応しているロック解除機構であって、前記ロック解除機構は少なくとも1つの第一伸縮駆動装置、及び前記第一伸縮駆動装置により同期で連動されると共に前記昇降台及び前記ターンテーブルを貫通し、且つ前記対になるロック解除溝に位置が対応している対になるロック解除ブレードを含むロック解除機構と、を備え、
前記対になるロック解除ブレードを前記対になるロック解除溝に挿入すると、前記対になるロック部材が前記弾性変位機構の弾性作用により前記対になる固定部材の前記外側で位を形成し、各前記ロックボルトが対応する前記ボルト溝から脱離し、前記型に対するロックを解除し、対になるロック解除ブレードが前記対になるロック解除溝から脱離すると、前記対になるロック部材が前記弾性変位機構の弾性作用により前記対になる固定部材の前記外側で他の位を形成し、各前記ロックボルトが対応する前記ボルト溝に挿入され、前記型をロックすることを特徴とする成形機用迅速金型交換装置。
【請求項2】
前記成形機は縦型ボトル吹込成形機であり、これら前記加工ステーションは前記機台に設置されていると共に射出金型を装設するための射出ステーションと、ブロー金型を装設するためのブローステーションと、前記昇降台に設置されていると共に排出機構を装設するための排出ステーションと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項3】
前記成形機は縦型射出成形機であり、これら前記加工ステーションは前記機台に設置されていると共に射出金型を装設するための射出ステーション、及び前記昇降台に設置されていると共に排出機構を装設するための排出ステーションを備えていることを特徴とする請求項1に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項4】
前記ロック解除機構は前記昇降台の前記上面に装設されている前記排出ステーションであることを特徴とする請求項2または3に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項5】
前記型はボトルネック金型であることを特徴とする請求項1に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項6】
前記ボトルネック金型は第一ハーフモールド及び第二ハーフモールドと、前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドに設されると共に各自対応する階段状の貫通孔が開設されている少なくとも1つのコネクティングロッドであって、前記コネクティングロッドの両側には各前記貫通孔内に伸縮ばねがさらに覆設され、且つ両端にはエンドシール部材を各々有している少なくとも1つのコネクティングロッドと、前記ボトルネック金型の両側に間隔を空けて縦方向に設けられ、且つ前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドが接合されることにより形成されていると共に内側に向けて斜めに削成されている対になる接続溝と、を備え、前記対になるボルト溝は前記ボトルネック金型の両端の側壁に位置し、且つ前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドが接合されることにより形成されていることを特徴とする請求項5に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項7】
各前記固定部材は前記ロックボルトを貫通させる位置に貫通溝が設されていることを特徴とする請求項1に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【請求項8】
前記弾性変位機構は各前記固定部材に隣接する前記ロック部材の少なくとも一側に設されている階段状の座孔、及び各前記座孔内に弾性部材が覆設されていると共に前記固定部材にロックされているロック付属品を備えていることを特徴とする請求項1に記載の成形機用迅速金型交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、迅速金型交換装置に関し、より詳しくは、射出成形機やボトル吹込成形機のような成形機に用いられる迅速金型交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形機やボトル吹込成形機のような成形機はプラスチック製品の製造に必要不可欠な設備である。前述の成形機は型によりプラスチック製品を製造するには、異なるモデルのプラスチック製品を製造する場合、型を別のものに交換する必要がある。
【0003】
すなわち、従来のボトル吹込成形機のボトルネック金型を例にすると、前記ボトル吹込成形機は機台及び昇降台の底面に設置されているターンテーブルを備え、前記機台及び前記昇降台には共に射出ステーション、ブローステーション、及び排出ステーション等の少なくとも3つのステーションが設置されている。前記ターンテーブルの底面には各前記ステーションに対応する位置に型挟持機構が各々設置されている。
【0004】
各前記型挟持機構は、前記ターンテーブルの前記底面に間隔を空けて取り付けられている対になる位置決めピンと、第一ハーフモールド及び第二ハーフモールドが組み合わせられることで形成されているボトルネック金型であって、前記ボトルネック金型の両側には前記対になる位置決めピンを貫設させて位置決めすると共に前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドが接合されることにより形成されている対になるピン穴が設けられているボトルネック金型と、前記ターンテーブルの前記底面にロックされる対になる固定部材であって、前記対になる固定部材の底部には前記ボトルネック金型の前記両側を跨設し固定するための対になる支持片が対向するように内に向けて延出され、且つ前記対になる位置決めピンの底面は対応する各前記支持片に当接する対になる固定部材と、を備えている。これにより、前記ターンテーブルの前記底面には少なくとも3組の型挟持機構が装設されている。
【0005】
異なる口径のボトルネック金型に交換する場合、まず、少なくとも1人が第一口径を有しているボトルネック金型を支え、別の人間が前記対になる固定部材を取り外し、第一口径を有している前記ボトルネック金型に力を欠けて取り外す。その後、第二口径を有しているボトルネック金型及び前記対になる位置決めピンを覆設し位置決めした後、前記対になる固定部材及び前記ターンテーブルをロックし、前記第二口径を有している前記ボトルネック金型を前記対になる固定部材に固定するように跨設する。
【0006】
前述の金型交換作業を鑑みると、各前記ステーションの前記対になる固定部材は取り外し及びロック工程を経て新しいボトルネック金型に交換し、且つ前記金型交換作業の作業員は少なくとも2人必要であるが、人的コストが増える上に時間もかかってしまい、理想的とは言えなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、成形機用迅速金型交換装置を提供することにある。つまり、排出ステーションのような加工ステーションに前記迅速金型交換装置を設置することで、ボトルネック金型のような載置する前記型に対しロックまたはロック解除作業を迅速に行い、ねじのような連結部材を着脱する不便さを解消し、人的コスト及び作業時間を節約する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の成形機用迅速金型交換装置は、機台と、昇降台と、前記昇降台底部に設置されていると共に同期で昇降するターンテーブルと、を備えている成形機に装設され、前記機台及び前記昇降台には共に少なくとも2つの加工ステーションが設置されている。前記迅速金型交換装置は、
両端の側壁には縦方向に対になるボルト溝が設けられている各前記加工ステーションに対応する型と、
前記ターンテーブルの底面に装設されている対になる固定部材であって、前記対になる固定部材には前記型を跨設すると共に位置決めするための対になる支持片が延出され、各前記固定部材の外側にはロック部材が取り付けられ、各前記ロック部材には対応する前記ボルト溝に向けて隣接する前記固定部材を貫通するロックボルトが延出され、且つ各前記ロック部材の上面にはロック解除溝がさらに設けられ、各前記ロック部材には対応する前記固定部材に向けて弾性変位機構が設置されている対になる固定部材と、
前記昇降台の上面に装設されていると共に前記加工ステーションに対応しているロック解除機構であって、前記ロック解除機構は少なくとも1つの第一伸縮駆動装置、及び前記第一伸縮駆動装置により同期で連動されると共に前記昇降台及び前記ターンテーブルを貫通し、且つ前記対になるロック解除溝に位置が対応している対になるロック解除ブレードを含むロック解除機構と、を備え、
前記対になるロック解除ブレードを前記対になるロック解除溝に挿入すると、前記対になるロック部材が前記弾性変位機構の弾性作用により前記対になる固定部材の前記外側で横方向変位を形成し、各前記ロックボルトが対応する前記ボルト溝から脱離し、前記型に対するロックを解除し、対になるロック解除ブレードが前記対になるロック解除溝から脱離すると、前記対になるロック部材が前記弾性変位機構の弾性作用により前記対になる固定部材の前記外側で他の横方向変位を形成し、各前記ロックボルトが対応する前記ボルト溝に挿入され、前記型をロックする。
【0009】
本発明の好適例において、前記成形機は縦型ボトル吹込成形機であり、これら前記加工ステーションは前記機台に設置されていると共に射出金型を装設するための射出ステーションと、ブロー金型を装設するためのブローステーションと、前記昇降台に設置されていると共に排出機構を装設するための排出ステーションと、を備えている。
【0010】
本発明の好適例において、前記成形機は縦型射出成形機であり、これら前記加工ステーションは前記機台に設置されていると共に射出金型を装設するための射出ステーション、及び前記昇降台に設置されていると共に排出機構を装設するための排出ステーションを備えている。
【0011】
本発明の好適例において、前記ロック解除機構は前記昇降台の前記上面に装設されている前記排出ステーションである。
【0012】
本発明の好適例において、前記型はボトルネック金型である。
【0013】
本発明の好適例において、前記ボトルネック金型は第一ハーフモールド及び第二ハーフモールドと、前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドに横方向に貫設されると共に各自対応する階段状の貫通孔が開設されている少なくとも1つのコネクティングロッドであって、前記コネクティングロッドの両側には各前記貫通孔内に伸縮ばねがさらに覆設され、且つ両端にはエンドシール部材を各々有している少なくとも1つのコネクティングロッドと、前記ボトルネック金型の両側に間隔を空けて縦方向に設けられ、且つ前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドが接合されることにより形成されていると共に内側に向けて斜めに削成されている対になる接続溝と、を備えている。前記対になるボルト溝は前記ボトルネック金型の両端の側壁に位置し、且つ前記第一ハーフモールド及び前記第二ハーフモールドが接合されることにより形成されている。
【0014】
本発明の好適例において、各前記固定部材は前記ロックボルトを貫通させる位置に貫通溝が横方向に開設されている。
【0015】
本発明の好適例において、前記弾性変位機構は各前記固定部材に隣接する前記ロック部材の少なくとも一側に横方向に開設されている階段状の座孔、及び各前記座孔内に弾性部材が覆設されていると共に前記固定部材にロックされているロック付属品を備えている。
【0016】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る迅速金型交換装置が成形機に装設されている正面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る迅速金型交換装置を示す展開図である。
図3】本発明のボトルネック金型の結合後、固定部材と伸縮部品の展開図である。
図4図3に示す迅速金型交換装置の組立後、ロック状態にある傾斜図である。
図5図3に示す迅速金型交換装置の断面図であって、ロック状態を示す。
図6】本発明の迅速金型交換装置の部分拡大断面図でって、ボトルネックがロック状態となる。
図7】本発明の迅速金型交換装置の部分拡大断面図でって、ボトルネックがロック解除状態となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0019】
図1は本発明の迅速金型交換装置2が成形機1に装設され、例えば、縦型ボトル吹込成形機の機台11上方にある昇降台12に装設され、前記昇降台12の底部には前記昇降台12と同期で昇降するターンテーブル13を有している。このため、前記機台11及び前記昇降台12には共に少なくとも3つの加工ステーション14が設置され、これら前記加工ステーション14は前記機台11に設置されていると共に射出金型15を装設するための射出ステーション141と、ブロー金型16を装設するためのブローステーション142と、前記昇降台12に設置されていると共に排出機構17を装設するための排出ステーション143と、を備えている。
【0020】
前記成形機1が縦型射出成形機である場合、前記機台11及び前記昇降台12には共に2つの加工ステーション14が設置され、これら前記加工ステーション14は前記機台11に設置されていると共に射出金型15を装設するための射出ステーション141と、前記昇降台12に設置されていると共に排出機構17を装設するための排出ステーション143と、を備えている。
【0021】
図2乃至図5に示すように、前記迅速金型交換装置2は、各前記加工ステーション14に対応しているボトルネック金型21のような型と、前記ボトルネック金型21を跨設し固定すると共に前記ターンテーブル13の底面に装設されている対になる固定部材22と、これら前記加工ステーション14のうちの1つに対応し、例えば、排出ステーション143に対応していると共に前記昇降台12の上面に装設されているロック解除機構23と、を備えている。
【0022】
前記ボトルネック金型21は、第一ハーフモールド211及び第二ハーフモールド212と、前記第一ハーフモールド211及び前記第二ハーフモールド212に横方向に貫設されると共に各自対応する階段状の貫通孔211a、212aが開設されている少なくとも1つのコネクティングロッド213であって、前記コネクティングロッド213の両側には各前記貫通孔211a、212a内に伸縮ばね214がさらに覆設され、且つ両端にはナットのようなエンドシール部材215を各々有している少なくとも1つのコネクティングロッド213と、前記ボトルネック金型21の両側に間隔を空けて縦方向に設けられ、且つ前記第一ハーフモールド211及び前記第二ハーフモールド212が接合されることにより形成されていると共に内側に向けて斜めに削成されている対になる接続溝216と、を備えている。前記排出機構17には第二伸縮駆動装置171が設置され、空気圧シリンダ等の前記第二伸縮駆動装置171は前記昇降台13及び前記ターンテーブル13を通過していると共に前記対になる接続溝216に位置が対応している2つの排出ブレード172を同期で連動させて昇降動作を行う。
【0023】
よって、前記対になる排出ブレード172を対応する各前記接続溝216内に各々挿入すると、2対に分かれる前記第一ハーフモールド211及び前記第二ハーフモールド212が対応する前記伸縮ばね214を各々圧縮し、外に開いた形態を形成し、前記排出ステーション143でボトル吹込が完了した各ボトル本体を着地させる。その後、前記対になる排出ブレード511が前記第二伸縮駆動装置171の再作動に従って収縮して原位置に戻る。前述のボトルネック金型21の全体構造及び横方向の開閉動作は全て従来技術であるため、ここではさらなる説明はしない。
【0024】
前記ボトルネック金型21の従来技術とは異なる特徴は、前記ボトルネック金型21の両端の側壁に前記第一ハーフモールド211及び前記第二ハーフモールド212が接合されることにより形成されている対になるボルト溝217が縦方向に設けられている点である。
【0025】
前記ターンテーブル13の前記底面にロックされている前記対になる固定部材22の底部には前記ボトルネック金型21の両側を跨設すると共に位置決めするための対になる支持片221が対向するように内に向けて延出され、且つ各前記固定部材22には対応する前記ボルト溝217の位置に向けて貫通溝222が横方向に開設されている。各前記固定部材22の外側にはロック部材223が取り付けられ、各前記ロック部材223には対応する前記貫通溝222に向けて前記貫通溝222を通過すると共に前記ボルト溝217内にロックされているロックボルト224が延出され、且つ各前記ロック部材223の上面には内に向けて斜めに削成されているロック解除溝225がさらに設けられている。
【0026】
また、各前記ロック部材223には対応する前記固定部材22に向けて弾性変位機構226が設置され、前記弾性変位機構226は、各前記固定部材22に隣接する前記ロック部材223の少なくとも一側に横方向に開設されている階段状の座孔226aと、各前記座孔226a内に弾性部材226bが覆設されていると共に前記固定部材22にロックされているボルトのようなロック付属品226cであって、各前記ロック部材223は前記弾性変位機構226の弾性作用により対応する前記固定部材22の前記外側で横方向変位を形成し、前記ロックボルト224が前記ボトルネック金型21の対応する前記ボルト溝217に挿脱し、これにより前記ボトルネック金型21をロックして固定するかロックを解除する分離効果を形成しているロック付属品226cと、を備えている。
【0027】
前記ロック解除機構23は前記昇降台12の前記上面に装設され、且つ前記排出ステーション143に位置するのが好ましい。前記ロック解除機構23は少なくとも1つの第一伸縮駆動装置231を備えている(図2参照)。空気圧シリンダのような前記第一伸縮駆動装置231の数量は1対であり、且つ前記対になる第一伸縮駆動装置231は前記昇降台13及び前記ターンテーブル13を貫通していると共に前記対になるロック解除溝225に位置が対応している対になるロック解除ブレード232を同期で連動し、前記対になるロック解除ブレード232が昇降機能を有している。
【0028】
他の実施例では、前記第一伸縮駆動装置231の数量は1つのみであり、且つ従来のT形コネクティングロッド(図示せず)が前記第一伸縮駆動装置231及び前記対になるロック解除ブレード232に連結されている。
【0029】
図5図6は前記迅速金型交換装置の部分拡大断面図を示す。図から明らかなように、前記ターンテーブル13にロックされている前記対になる固定部材22は対向するように延出されている前記対になる支持片221が前記ボトルネック金型21の両側を跨設すると共に位置決めし、且つ各前記固定部材22の外側に設置されている前記ロック部材223の前記ロックボルト224が前記貫通溝222を貫通すると共に前記ボトルネック金型21の両端の対応する各前記ボルト溝217内にそれぞれ挿入し、前記ボトルネック金型21がロック形態となる。
【0030】
異なる口径のボトルネック金型に交換する場合、作業員が前記ロック解除機構23を起動するのみで前記昇降台12の前記上面に装設されている前記少なくとも1つの第一伸縮駆動装置231が前記対になるロック解除ブレード232を連動して同期で縦方向に下に移動させ、且つ前記昇降台13及び前記ターンテーブル13を通過させて前記対になるロック解除溝225内に挿入させ、前記弾性変位機構226中の各前記弾性部材226bを圧縮し、前記対になるロック部材223を対応する前記ロックボルト224と共に外に移動させ、前記ボトルネック金型21の両端の前記対になるボルト溝217から脱離させ、前記ボトルネック金型21をロック解除形態にする(図7参照)。
【0031】
この際、前記作業員は前記古いボトルネック金型21を前記対になる固定部材22から取り外した後、新しいボトルネック金型21を前記対になる支持片221と前記ターンテーブル13との間に設置し、最後に前記ロック解除機構23を起動して前記少なくとも1つの第一伸縮駆動装置231により前記対になるロック解除ブレード232を連動させて同期で縦方向に上に移動させ、前記対になるロック解除溝225から脱離させる。この際、前記弾性変位機構226の各前記弾性部材226bが展開され、且つ前記ロック部材223及び前記ロックボルト224を押動して内に向けて移動させ、各前記ロックボルト224を前記ボトルネック金型21の対応する前記ボルト溝217内に挿入させ、図5及び図6に示すように前記ボトルネック金型21がロック形態を形成する。
【0032】
よって、本発明を実施することにより得られる効果は、排出ステーションのような加工ステーション に前記迅速金型交換装置を設置し、前記対になる固定部材が載置されているボトルネック金型のような前記型を前記対になる固定部材に連結されている前記対になるロック部材の弾性により横方向に変位させ、ロックまたはロックを解除するように作動させている。また、ねじのような連結部材により着脱する煩雑な工程が不要であり、よって、迅速な金型交換効果を獲得している。また、前記迅速金型交換装置は1人で型の交換作業を行えるため、人的コスト及び作業時間を節約する効果を有している同類の物品では見られなかった傑作である。
【0033】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0034】
1 成形機
11 機台
12 昇降台
13 ターンテーブル
14 加工ステーション
141 射出ステーション
142 ブローステーション
143 排出ステーション
15 射出金型
16 ブロー金型
17 排出機構
171 第二伸縮駆動装置
172 排出ブレード
2 迅速金型交換装置
21 ボトルネック金型
211 第一ハーフモールド
212 第二ハーフモールド
211a 貫通孔
212a 貫通孔
213 コネクティングロッド
214 伸縮ばね
215 エンドシール部材
216 接続溝
217 ボルト溝
22 固定部材
221 支持片
222 貫通溝
223 ロック部材
224 ロックボルト
225 ロック解除溝
226 弾性変位機構
226a 座孔
226b 弾性部材
226c ロック付属品
23 ロック解除機構
231 第一伸縮駆動装置
232 ロック解除ブレード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7