(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】タッチパネル、その製造方法及びタッチ表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20221228BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
G06F3/041 422
G06F3/044 125
(21)【出願番号】P 2018563107
(86)(22)【出願日】2018-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2018088136
(87)【国際公開番号】W WO2019037494
(87)【国際公開日】2019-02-28
【審査請求日】2021-05-19
(31)【優先権主張番号】201710719365.3
(32)【優先日】2017-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 静
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 雷
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ ▲鄒▼明
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲啓▼涛
(72)【発明者】
【氏名】▲謝▼ ▲暁▼冬
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲貴▼玉
(72)【発明者】
【氏名】李 冬
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲総▼杰
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/049856(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0139525(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0083142(US,A1)
【文献】特開2015-109067(JP,A)
【文献】特開2016-129017(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0118292(US,A1)
【文献】特開2010-244120(JP,A)
【文献】特表2018-533085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/03-3/04895
H04M 1/00
1/24-1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、
前記ベース基板上にアレイに配置され、それぞれが第1方向に沿って配置された第1タッチサブ電極、第2方向に沿って前記第1タッチサブ電極の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極、及び、前記第2タッチサブ電極のそれぞれと前記第1タッチサブ電極との間に配置された電極スリットを含む複数のタッチセンシングユニットと、
を含んで、
前記複数のタッチセンシングユニットのそれぞれの前記2つの第2タッチサブ電極は、少なくとも2つの第1ブリッジを介して電気的に接続され
、
前記タッチセンシングユニットのそれぞれはフローティング電極をさらに含み、前記フローティング電極は隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間に位置し、前記フローティング電極は前記第1タッチサブ電極及び前記第2タッチサブ電極から絶縁されており、前記第1タッチサブ電極と前記第2タッチサブ電極と前記フローティング電極は同一層に配置されていることを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
前記電極スリットは、鋸歯形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第1スリットと少なくとも2つの第2ブリッジとが配置され、前記少なくとも2つの第2ブリッジは、前記第1スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの2つの第1タッチサブ電極を電気的に接続することを特徴とする、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第2スリットと少なくとも2つの第3ブリッジとが配置され、前記少なくとも2つの第3ブリッジは、前記第2スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの直接に隣接する2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続することを特徴とする、請求項3に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記第2ブリッジの長さ方向若しくは前記第3ブリッジの長さ方向、又はその両方は、前記第1方向に傾斜していることを特徴とする、請求項4に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記第1スリット及び前記第2スリットは、いずれも鋸歯形状を有することを特徴とする、請求項4に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記フローティング電極は、鋸歯形状のエッジを有することを特徴とする、請求項
1~6のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極及び前記第1ブリッジの材料は、いずれも透明導電性材料であることを特徴とする、請求項
1~6のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記透明導電性材料は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛であることを特徴とする、請求項
8に記載のタッチパネル。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか一項に記載のタッチパネルを含むことを特徴とするタッチ表示装置。
【請求項11】
ベース基板を提供するステップと、
前記ベース基板上に、それぞれが第1方向に沿って配置された第1タッチサブ電極及び第2方向に沿って前記第1タッチサブ電極の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極を含む複数のタッチセンシングユニットをアレイに配置し、前記第2タッチサブ電極のそれぞれと前記第1タッチサブ電極との間に電極スリットを配置するステップと、
それぞれが前記タッチセンシングユニットのそれぞれの前記2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップと、
タッチセンシングユニットのそれぞれに、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間に位置し前記第1タッチサブ電極及び前記第2タッチサブ電極から絶縁されてるフローティング電極を配置するステップと、をさらに含み、
前記第1タッチサブ電極と前記第2タッチサブ電極と前記フローティング電極は同一層に配置されていることを特徴とするタッチパネルの製造方法。
【請求項12】
前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第1スリットと、前記第1スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの2つの第1タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第2ブリッジと、を配置するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第2スリットと、前記第2スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの直接に隣接する2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第3ブリッジと、を配置するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
11に記載の方法。
【請求項14】
前記フローティング電極は、鋸歯形状のエッジを有することを特徴とする、請求項
11に記載の方法。
【請求項15】
前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極は、一次マスクプロセスを用いて製造されることを特徴とする、請求項
11に記載の方法。
【請求項16】
複数のタッチセンシングユニットを前記ベース基板上にアレイに配置するステップは、フォトリソグラフィプロセスによって前記ベース基板上に前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを形成するステップを含み、
前記少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップは、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを覆う第1フォトレジスト層を形成するステップと、前記第1フォトレジスト層の前記第1ブリッジのブリッジポイントに対応する位置にビアを形成するステップと、前記ビアを導電材料で充填して前記第1ブリッジを形成するステップと、を含むことを特徴とする、請求項
11に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップの前に、前記方法は、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンの周りに、金属トレースパターンを形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項
16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年8月21日に出願した中国特許出願第201710719365.3号の優先権を主張し、この出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれることである。
【0002】
本開示は、表示技術の分野に関し、特に、タッチパネル、タッチ表示装置及び前記タッチパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、中小型表示市場は急激な変化を遂げ、アクティブマトリクス型発光ダイオード(AMOLED)パネルの出荷が急速に増加しており、開発の勢いは急速になっている。フレキシブル表示技術は、製造者に革新的なスペースを提供する。ハイエンド携帯電話や新世代のウェアラブル表示システムで広く使用されるためには、フレキシブル表示製品にタッチセンサーを取り付ける必要があります。現在主流のタッチセンサーの製造プロセスには、GFF(Glass + Film + Film、ガラス+フィルム+フィルム)、GF(Glass+Film、ガラス+フィルム)などのタイプのブリッジが含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
GFブリッジなどのタッチセンサパターンの設計プロセスでは、金属ブリッジまたはITOブリッジの使用は非常に論議的です。金属ブリッジを用いる場合は、良好な延性を有するが、影除去効果が悪い。ITOブリッジを用いる場合は、良好な影除去効果を有するが、曲げられるときに割れやすいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、本開示の実施形態はタッチパネルを提供する。前記タッチパネルは、ベース基板と、前記ベース基板上にアレイに配置され、それぞれが第1方向に沿って配置された第1タッチサブ電極と、第2方向に沿って前記第1タッチサブ電極の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極と、第2タッチサブ電極のそれぞれと前記第1タッチサブ電極との間に配置された電極スリットとを含む複数のタッチセンシングユニットとを含んで、前記タッチセンシングユニットのそれぞれの2つの第2タッチサブ電極は、少なくとも2つの第1ブリッジを介して電気的に接続されている。
【0006】
任意選択的に、前記電極スリットは、鋸歯形状を有する。
【0007】
任意選択的に、前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第1スリットと少なくとも2つの第2ブリッジとが配置され、前記少なくとも2つの第2ブリッジは、前記第1スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの2つの第1タッチサブ電極を電気的に接続する。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第1スリットと少なくとも2つの第2ブリッジとが配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果をさらに向上させる。前記タッチパネルの第2方向に沿った耐屈曲性を向上させる。
【0009】
任意選択的に、前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第2スリットと少なくとも2つの第3ブリッジとが配置され、前記少なくとも2つの第3ブリッジは、前記第2スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの直接に隣接する2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間には、第2スリットと少なくとも2つの第3ブリッジとが配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果をさらに向上させる。前記タッチパネルの第1方向に沿った耐屈曲性を向上させる。
【0011】
任意選択的に、前記第2ブリッジの長さ方向および/または前記第3ブリッジの長さ方向は、前記第1方向に傾斜している。
【0012】
前記第1方向(または第2方向)に傾斜する第2ブリッジおよび/または第3ブリッジを利用することによって、影除去効果をさらに向上させることができ、隣接するタッチセンシングユニット間の導電性に影響を与えない。
【0013】
任意選択的に、前記第1スリット及び前記第2スリットは、いずれも鋸歯形状を有する。
【0014】
任意選択的に、前記タッチセンシングユニットのそれぞれはフローティング電極をさらに含み、前記フローティング電極は隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間に位置し、前記フローティング電極は前記第1タッチサブ電極及び前記第2タッチサブ電極から絶縁されており、前記第1タッチサブ電極と前記第2タッチサブ電極と前記フローティング電極は同一層に配置されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極から絶縁されているフローティング電極によって、電気信号干渉を遮蔽することができ、タッチパネルのタッチ感度を向上させることができる。また、前記フローティング電極により、前記タッチセンシングユニットの初期容量および容量増量を制御し、前記タッチセンシングユニットの電気的パラメータを調節することもできる。いくつかの実施形態では、一次マスクプロセスを用いて、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極を製造することができ、それによってプロセスステップを簡略化し、タッチパネルの全体的な厚さを減らすことができる。
【0016】
任意選択的に、前記フローティング電極は、鋸歯形状のエッジを有する。
【0017】
鋸歯形状のエッジを有するフローティング電極により、影除去効果をさらに向上させる。
【0018】
任意選択的に、前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極及び前記第1ブリッジの材料は、いずれも透明導電性材料である。当業者であれば、前記第2ブリッジおよび第3ブリッジも同じ透明導電性材料を用いて製造できることを理解するであろう。
【0019】
いくつかの実施形態では、透明導電性材料を用いて前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極、前記第1ブリッジ、第2ブリッジ、および第3ブリッジを製造することにより、タッチセンシングユニットによる環境光の反射をさらに除去することができ、影除去効果を高めることができる。また、本開示のタッチパネルは、上記のような構造上の特徴を有するため、屈曲時に透明導電性材料が割れ易いという欠点を解消することができるという利点がある。
【0020】
任意選択的に、前記透明導電性材料は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛である。
【0021】
いくつかの実施形態では、マグネトロンスパッタリング、化学気相堆積またはゾルゲルのようなプロセスを用いて、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛膜層を形成し、マスクプロセスを用いて前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極、前記第1ブリッジ、第2ブリッジ、および第3ブリッジを製造することができる。
【0022】
本開示の他の態様によれば、本開示の一実施形態は、タッチ表示装置も提供する。前記タッチ表示装置は、上記実施形態で説明したタッチパネルを含む。
【0023】
本開示のさらに別の態様によれば、本開示の一実施形態は、タッチパネルの製造方法をさらに提供する。この方法は、ベース基板を提供することと、前記ベース基板上に、それぞれが第1方向に沿って配置された第1タッチサブ電極と、第2方向に沿って前記第1タッチサブ電極の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極とを含む複数のタッチセンシングユニットをアレイに配置し、第2タッチサブ電極のそれぞれと前記第1タッチサブ電極との間に電極スリットを配置することと、それぞれが前記タッチセンシングユニットのそれぞれの2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第1ブリッジを配置することと、を含む。
【0024】
任意選択的に、この方法は、前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第1スリットと、前記第1スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの2つの第1タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第2ブリッジと、を配置することをさらに含む。
【0025】
任意選択的に、この方法は、前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第2スリットと、前記第2スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの直接に隣接する2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第3ブリッジと、を配置することをさらに含む。
【0026】
任意選択的に、この方法は、タッチセンシングユニットのそれぞれに、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間に位置し前記第1タッチサブ電極及び前記第2タッチサブ電極から絶縁されてるフローティング電極を配置することをさらに含んで、前記第1タッチサブ電極と前記第2タッチサブ電極と前記フローティング電極は同一層に配置されている。
【0027】
任意選択的に、前記フローティング電極は、鋸歯形状のエッジを有する。
【0028】
任意選択的に、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極は、一次マスクプロセスを用いて製造される。
【0029】
任意選択的に、複数のタッチセンシングユニットを前記ベース基板上にアレイに配置することは、フォトリソグラフィプロセスによって前記ベース基板上に前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを形成することを含んで、少なくとも2つの第1ブリッジを配置することは、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを覆う第1フォトレジスト層を形成することと、前記第1フォトレジスト層の前記第1ブリッジのブリッジポイントに対応する位置にビアを形成することと、前記ビアを導電材料で充填して前記第1ブリッジを形成することと、を含む。
【0030】
任意選択的に、前記少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップの前に、この方法は、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンの周りに、金属トレースパターンを形成することをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係るタッチパネルの概略構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すタッチパネルのタッチセンシングユニットの概略構成図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すタッチセンシングユニットの部分図である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態に係る隣接する2つのタッチセンシングユニットの概略構造図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す隣接する2つのタッチセンシングユニットの部分図である。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態に係る隣接する4つのタッチセンシングユニットの概略構造図である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法を示すフローチャートである。
【
図8a】
図8aは、本発明の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法の各ステップを示す模式図である。
【
図8b】
図8bは、本発明の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法の各ステップを示す模式図である。
【
図8c】
図8cは、本発明の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法の各ステップを示す模式図である。
【
図8d】
図8dは、本発明の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法の各ステップを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施形態における技術案について、本開示の実施形態における添付図面を参照して明らかにかつ完全に説明する。記載された実施形態は、本開示の実施形態の一部のみであり、すべての実施形態ではないことは明らかである。本開示の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得られる他のすべての実施形態は、本開示の範囲内にある。
【0033】
本発明者らは、タッチセンサパターンを設計する際に、ブリッジの影除去効果と耐屈曲性を両立する必要があることを認識した。金属ブリッジは良好な延性を有するが、影除去効果が悪い。ITO材料のようなブリッジは良好な影除去効果を有するが、曲げられるときに割れやすいことになる。従って、影除去効果と耐屈曲性を両立するタッチセンサ設計案を提供することが期待される。
【0034】
そこで、本開示の実施例は、タッチパネルの影除去効果を向上させ、応力を解消する能力を高めるタッチパネル、タッチ表示装置、及び前記タッチパネルの製造方法を提供する。
【0035】
本開示の一態様によれば、本開示の実施形態は、タッチパネルを提供する。
図1は、本開示の一実施形態に係るタッチパネルの概略構成図である。
図2は、
図1に示すタッチパネルのタッチセンシングユニットの概略構成図である。
図3は、
図2に示すタッチセンシングユニットの領域Aの部分図である。前記タッチパネル100は、
図1~
図3に示すように、ベース基板10と、前記ベース基板10上にアレイに配置された複数のタッチセンシングユニット20とを備えている。各タッチセンシングユニット20は、第1方向Xに沿って配置された第1タッチサブ電極201と、第2方向Yに沿って前記第1タッチサブ電極201の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極202と、第2タッチサブ電極202のそれぞれと前記第1タッチサブ電極201との間に配置された電極スリット221とを含んで、前記タッチセンシングユニット20のそれぞれの2つの第2タッチサブ電極202は、少なくとも2つの第1ブリッジ203を介して電気的に接続されている。
【0036】
図3に示すように、各ブリッジ203と第2タッチサブ電極202との接触位置でのビア204には、ビアプラグ(via plug)205が設けられている。当業者であれば、各タッチセンシングユニット20において、前記第1タッチサブ電極201と第2タッチサブ電極202との間に鋸歯形状の電極スリットを配置することができることを理解することになる(
図3の206参照)。
【0037】
本開示の実施形態では、各タッチセンシングユニット20内の前記2つの第2タッチサブ電極202は、少なくとも2つのブリッジ203によって電気的に接続されている。
図3に示すように、各ブリッジ203と前記第2タッチサブ電極202との接触位置でのビア204には、ビアプラグ205が設けられている。上記の構成では、隣接するブリッジ間により大きな間隔を設けることができる。従来技術におけるより稠密なブリッジ配置と比較して、タッチセンシングユニット20におけるブリッジ構造は不明確で、タッチパネル100の影除去効果が向上する。ITOなどの導電性酸化物材料は、延性が悪く、内部に応力があると割れやすくなり、製品の機能に影響を与えてしまう。ITO等の材料からなる複数の電極をブリッジで接続することで、接続領域で応力を釈放することができ、内部応力を除去することができる。したがって、少なくとも2つのブリッジ203により、前記タッチセンシングユニット20の応力釈放の能力を増加させることができる。本開示の実施形態に係るタッチパネル100がいずれの方向に曲げられても、各タッチセンシングユニット20内の少なくとも2つのブリッジ203が効果的に応力を釈放し、2つの第2タッチサブ電極202間の切断を回避し、フレキシブルタッチパネルの信頼性が向上する。また、上記の構成により、様々なサイズのタッチセンシングユニットを製作することができ、様々なチャンネル数及びタッチ方式を有するタッチチップをサポートすることができる。
【0038】
図1に示すように、本開示の実施形態に係るタッチパネル100は、アレイに配置された複数のタッチセンシングユニット20の周りにトレース領域30を配置することができる。前記トレース領域30の内部には、前記複数のタッチセンシングユニット20を外部回路に接続するための金属トレースパターンが配置される。
【0039】
図4は、本開示の一実施形態に係る隣接する2つのタッチセンシングユニットの概略構造図である。
図5は、
図4に示したタッチセンシングユニットの領域Bの部分図である。任意選択的に、
図4および
図5に示すように、前記第1方向Xに隣接する2つのタッチセンシングユニット20の間に、第1スリット207および少なくとも2つの第2ブリッジ208が配置され、前記少なくとも2つの第2ブリッジ208は、前記第1スリット207を跨いで、前記2つのタッチセンシングユニット20の2つの第1タッチサブ電極201を電気的に接続する。
【0040】
任意選択的に、前記電極スリット221は鋸歯形状を有する。光の反射により、電極スリット221のエッジ(すなわち、第1タッチサブ電極または第2タッチサブ電極のエッジ)によるパターンは鋸歯形状であるので、影除去効果がさらに向上する。当業者であれば、電極スリット221は直線または曲線のような他の形状を有してもよいことを理解するであろう。
【0041】
いくつかの実施形態では、前記第1方向Xに隣接する2つのタッチセンシングユニット20の間に、第1スリット207および少なくとも2つの第2ブリッジ208が配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果がより向上し、前記タッチパネル100の前記第2方向Yに沿った耐屈曲性が向上する。
【0042】
図6は、本開示の一実施形態に係る隣接する4つのタッチセンシングユニットの概略構造図である。任意選択的に、
図6に示すように、前記第2方向Yに隣接する2つのタッチセンシングユニット20の間に、第2スリット209および少なくとも2つの第3ブリッジ210が配置され、前記少なくとも2つの第3ブリッジ210は、前記第2スリット209を跨いで、前記2つのタッチセンシングユニット20の直接隣接する2つの第2タッチサブ電極202を電気的に接続する。
【0043】
いくつかの実施形態では、前記第2方向Yに隣接する2つのタッチセンシングユニット20の間に、第2スリット209および少なくとも2つの第3ブリッジ210が配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果がさらに向上する。前記タッチパネルの前記第1方向に沿った耐屈曲性が向上する。
【0044】
任意選択的に、
図4-6に示すように、前記第2ブリッジ208の長さ方向および/または前記第3ブリッジ210の長さ方向は、前記第1方向Xに傾斜している。
【0045】
前記第1方向(または第2方向)に傾斜した第2ブリッジおよび/または第3ブリッジにより、影除去効果をさらに向上させることができ、隣接するタッチセンシングユニット間の導電性に影響を与えない。
【0046】
任意選択的に、前記第1スリット207および第2スリット209はいずれも鋸歯形状を有する。光の反射により、第1スリット207及び第2スリット209のエッジによるパターンは鋸歯形状であるので、影除去効果がさらに向上する。当業者であれば、第1スリット207および第2スリット209は直線または曲線のような他の形状を有してもよいことを理解するであろう。
【0047】
任意選択的に、
図2、
図4および
図6に示すように、各タッチセンシングユニット20はフローティング電極211をさらに含み、前記フローティング電極211は隣接する第1タッチサブ電極201と第2タッチサブ電極202との間に位置し、前記フローティング電極211は前記第1タッチサブ電極201及び前記第2タッチサブ電極202から絶縁されており、前記第1タッチサブ電極201と前記第2タッチサブ電極202と前記フローティング電極211は同一層に配置されている。
【0048】
本開示の背景において、2つ以上のオブジェクトが「同一層に配置される」は、2つ以上のオブジェクトが同じ面上に配置されるか、または同一層に挟まれて設けることを意味する。
【0049】
いくつかの実施形態では、前記第1タッチサブ電極201および前記第2タッチサブ電極202から絶縁されるフローティング電極211によって、電気信号干渉を遮蔽することができ、タッチパネルのタッチ感度を向上させる。また、フローティング電極211を使用することによって、電極の総面積が増加するので、フローティング電極211を利用して前記タッチセンシングユニット20の初期容量および容量増量を制御し、前記タッチセンシングユニット20の電気的パラメータを調節することもできる。いくつかの実施形態では、一次マスクプロセスを用いて、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極を製造することができ、それによってプロセスステップを簡略化し、タッチパネルの全体的な厚さを減らすことができる。
【0050】
任意選択的に、
図2、
図4および
図6に示すように、前記フローティング電極211は、鋸歯形状のエッジを有する。
【0051】
鋸歯形状のエッジを有するフローティング電極により、影除去効果をさらに向上させる。
【0052】
任意選択的に、前記第1タッチサブ電極201、前記第2タッチサブ電極202、前記フローティング電極211及び前記第1ブリッジ203の材料は、いずれも透明導電性材料である。当業者であれば、前記第2ブリッジ208および第3ブリッジ210も同じ透明導電性材料を用いて製造できることを理解するであろう。
【0053】
いくつかの実施形態では、透明導電性材料を用いて前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極、前記第1ブリッジ、第2ブリッジ、および第3ブリッジを製造することにより、タッチセンシングユニットによる環境光の反射をさらに除去することができ、影除去効果を高めることができる。また、本開示の実施形態におけるタッチパネルは、上記のような構造上の特徴を有するため、屈曲時に透明導電性材料が割れ易いという欠点を解消することができるという利点がある。
【0054】
任意選択的に、前記透明導電性材料は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛である。
【0055】
いくつかの実施形態では、マグネトロンスパッタリング、化学気相堆積またはゾルゲルのようなプロセスを用いて、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛膜層を形成し、マスクプロセスを用いて前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、前記フローティング電極、前記第1ブリッジ、第2ブリッジ、および第3ブリッジを製造することができる。
【0056】
本開示の他の態様によれば、本開示の一実施形態は、タッチ表示装置も提供する。前記タッチ表示装置は、上記実施形態で説明したタッチパネルを含む。
【0057】
前記タッチ表示装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレイ、ノートブック、デジタルフォトフレーム、ナビゲータなどの表示機能を有する任意の製品または部品とすることができる。当該タッチ表示装置の実現は、上述したタッチパネルの実施形態を参照し、重複する説明は省略する。
【0058】
本開示のさらに別の態様によれば、本開示の実施形態は、タッチパネルの製造方法をさらに提供する。
図7は、本開示の一実施形態によるタッチパネルの製造方法のフローチャートである。
図7に示すように、方法700は、ベース基板を提供するステップS701と、前記ベース基板上に、それぞれが第1方向に沿って配置された第1タッチサブ電極と、第2方向に沿って前記第1タッチサブ電極の両側に配置された2つの第2タッチサブ電極とを含む複数のタッチセンシングユニットをアレイに配置し、第2タッチサブ電極のそれぞれと前記第1タッチサブ電極との間に電極スリットを配置するステップS702と、それぞれが前記タッチセンシングユニットのそれぞれの2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップS703と、を含む。
【0059】
本開示の実施形態では、各タッチセンシングユニットの前記2つの第2タッチサブ電極は、少なくとも2つのブリッジによって電気的に接続される。各ブリッジと前記第2タッチサブ電極との接触位置でのビアには、ビアプラグが設けられている。したがって、少なくとも4つの独立したブリッジポイントで、タッチセンシングユニット内のブリッジ構造は不明確で、タッチパネルの影除去効果が向上する。また、少なくとも2つのブリッジにより、タッチセンシングユニットの応力釈放の能力を増加させることができる。本開示の実施形態によるタッチパネルは、いずれの方向に曲げられても、各タッチセンシングユニットの少なくとも2つのブリッジが効果的に応力を釈放し、2つの第2タッチサブ電極間の切断を回避し、フレキシブルタッチパネルの信頼性が向上する。また、上記の構成により、様々なサイズのタッチセンシングユニットを製作することができ、様々なチャンネル数及びタッチ方式を有するタッチチップをサポートすることができる。
【0060】
任意選択的に、この方法は、前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第1スリットと、前記第1スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの2つの第1タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第2ブリッジと、を配置することをさらに含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、前記第1方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第1スリットと少なくとも2つの第2ブリッジとが配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果をさらに向上させる。前記タッチパネルの前記第2方向に沿った耐屈曲性を向上させる。当業者は、前記第1スリットが前記第1タッチサブ電極および第2タッチサブ電極と同時に形成され、少なくとも2つの第2ブリッジが少なくとも2つの第1ブリッジと同時に形成されることを理解することができる。
【0062】
任意選択的に、この方法は、前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第2スリットと、前記第2スリットを跨いで、前記2つのタッチセンシングユニットの直接に隣接する2つの第2タッチサブ電極を電気的に接続する少なくとも2つの第3ブリッジと、を配置することをさらに含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、前記第2方向に隣接する2つのタッチセンシングユニットの間に、第2スリットと少なくとも2つの第3ブリッジとが配置される。これにより、タッチパネルの影除去効果をさらに向上させる。前記タッチパネルの前記第1方向に沿った耐屈曲性を向上させる。当業者は、前記第2スリットが前記第1タッチサブ電極および第2タッチサブ電極と同時に形成され、少なくとも2つの第3ブリッジが少なくとも2つの第1ブリッジと同時に形成されることを理解することができる。
【0064】
任意選択的に、この方法は、タッチセンシングユニットのそれぞれに、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間に位置し前記第1タッチサブ電極及び前記第2タッチサブ電極から絶縁されてるフローティング電極を配置することをさらに含んで、前記第1タッチサブ電極と前記第2タッチサブ電極と前記フローティング電極とは同一層に配置されている。
【0065】
いくつかの実施形態では、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極から絶縁されているフローティング電極によって、電気信号干渉を遮蔽することができ、タッチパネルのタッチ感度を向上させることができる。また、前記フローティング電極により、前記タッチセンシングユニットの初期容量および容量増量を制御し、前記タッチセンシングユニットの電気的パラメータを調節することもできる。いくつかの実施形態では、一次マスクプロセスを用いて、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極を製造することができ、それによってプロセスステップを簡略化し、タッチパネルの全体的な厚さを減らすことができる。
【0066】
任意選択的に、前記フローティング電極は、鋸歯形状のエッジを有する。
【0067】
鋸歯形状のエッジを有するフローティング電極により、影除去効果をさらに向上させる。
【0068】
任意選択的に、一次マスクプロセスを用いて、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極を製造する。
【0069】
いくつかの実施形態では、一次マスクプロセスを用いて、前記タッチパネルの前記第1タッチサブ電極、前記第2タッチサブ電極、及び前記フローティング電極を製造することができ、それによってプロセスステップを簡略化し、タッチパネルの全体的な厚さを減らすことができる。
【0070】
任意選択的に、複数のタッチセンシングユニットを前記ベース基板上にアレイに配置するステップは、フォトリソグラフィプロセスによって前記ベース基板上に前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを形成することを含み、少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップは、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンを覆う第1フォトレジスト層を形成することと、前記第1フォトレジスト層の前記第1ブリッジのブリッジポイントに対応する位置にビアを形成することと、前記ビアを導電材料で充填して前記第1ブリッジを形成することと、を含む。
【0071】
図8a~
図8dは、本開示の一実施形態に係るタッチパネルの製造方法の各ステップを示す模式図である。以下、タッチパネルの製造方法の一例について、
図8a~
図8dを参照して説明する。当業者であれば、単一のタッチセンシングユニットの構成が前記第2方向Yと平行な断面図にあることのみが
図8a~
図8dに例示的に示されていることを理解するであろう。
【0072】
図8aに示すように、フォトリソグラフィプロセスによってベース基板10上に第1タッチサブ電極201および第2タッチサブ電極202のパターンを形成する。前記ベース基板10は、ガラス基板またはシクロオレフィンコポリマー(cycloolefin copolymer、COP)フィルムであってもよい。前記第1タッチサブ電極201及び第2タッチサブ電極202の材料は、ITOであってもよい。
【0073】
図8bに示すように、第1タッチサブ電極201及び第2タッチサブ電極202のパターン上にフォトレジスト(OCA)212をコーティングし、フォトリソグラフィプロセスでブリッジポイント位置にビア204を形成する。
【0074】
図8cに示すように、前記ビア204の内部及び前記フォトレジスト212の面に、例えばスパッタリングプロセスによりITO等の導電材料を形成する。次に、フォトリソグラフィプロセスを用いて前記第1ブリッジ203を形成する。
【0075】
図8dに示すように、
図8cに示す構成に基づいて、フォトレジスト213を塗布してタッチセンシングユニットの構成を完成させる。
【0076】
任意選択的に、前記少なくとも2つの第1ブリッジを配置するステップの前に、この方法は、前記第1タッチサブ電極および前記第2タッチサブ電極のパターンの周りに、金属トレースパターンを形成することをさらに含んでもいい。
【0077】
図1に示すように、いくつかの実施形態では、アレイに配置された複数のタッチセンシングユニット20の周りにトレース領域30を配置することができる。前記トレース領域30の内部には、前記複数のタッチセンシングユニット20を外部回路に接続するための金属トレースパターンが配置されてもいい。
【0078】
本開示の実施形態におけるタッチパネル、タッチ表示装置及びタッチパネルの製造方法によれば、各タッチセンシングユニットにおける2つの第2タッチサブ電極は、少なくとも2つのブリッジで電気的に接続されている。各ブリッジと前記第2タッチサブ電極との接触位置でのビアには、ビアプラグが設けられている。したがって、少なくとも4つの独立したブリッジポイントで、タッチセンシングユニット内のブリッジ構造は不明確で、タッチパネルの影除去効果が向上する。また、少なくとも2つのブリッジにより、タッチセンシングユニットの応力釈放の能力を増加させることができる。本開示の実施形態によるタッチパネルは、いずれの方向に曲げられても、各タッチセンシングユニットの少なくとも2つのブリッジが効果的に応力を釈放し、2つの第2タッチサブ電極間の切断を回避し、フレキシブルタッチパネルの信頼性が向上する。また、上記の構成により、様々なサイズのタッチセンシングユニットを製作することができ、様々なチャンネル数及びタッチ方式を有するタッチチップをサポートすることができる。
【0079】
当業者は本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示において様々な修正および変更がなされ得ることは明らかである。従って、本開示のこのような修正および変更が、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に含まれる場合には、本開示はこのような修正および変更を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0080】
10 ベース基板
20 タッチセンシングユニット
30 トレース領域
100 タッチパネル
201 第1タッチサブ電極
202 第2タッチサブ電極
203 第1ブリッジ
203 ブリッジ
204 ビア
205 ビアプラグ(via plug)
205 ビアプラグ
207 第1スリット
208 第2ブリッジ
209 第2スリット
210 第3ブリッジ
211 フローティング電極
212 フォトレジスト(OCA)
212 フォトレジスト
213 フォトレジスト
221 電極スリット