(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-04
(45)【発行日】2023-01-13
(54)【発明の名称】機械学習支援型在庫配置のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20230105BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
(21)【出願番号】P 2021164385
(22)【出願日】2021-10-06
(62)【分割の表示】P 2020537721の分割
【原出願日】2020-03-31
【審査請求日】2021-10-06
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】シ,シン
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08620707(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0004441(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0075401(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
在庫配置を管理するためのコンピュータ実装方法であって、
機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも製品に対する顧客の需要が最も高い地域に関連付けられた温度に基づいて、製品に関連付けられる製品タグを、推定するステップと、
前記製品を、前記製品タグ
と一致するフルフィルメントセンタタグに関連付けられたフルフィルメントセンタに配置するために割り当てるステップと、
顧客から、前記製品に対する顧客注文を受け取るステップと、
テータベースから、前記製品に割り当てられたフルフィルメントセンタを特定するステップと、
前記顧客に配送するために前記特定されたフルフィルメント
センタから前記製品を供給するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記フルフィルメントセンタタグは、前記フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記製品タグは、前記地域に関連付けられた前記温度および出荷日に基づいて動的に調整可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フルフィルメントセンタタグは、前記フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度に基づいて動的に調整可能である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習アルゴリズムを使用して、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度、フルフィルメントセンタのサービングエリアに関連付けられた温度、またはフルフィルメントセンタに関連付けられたパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、フルフィルメントセンタタグをフルフィルメントセンタに割り当てるステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フルフィルメントセンタに関連付けられた前記パラメータは、最大容量、建物の制約、前記フルフィルメントセンタと前記サービングエリアとの間の距離、およびサービングエリアの数のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記製品に関連付けられた情報を前記データベースに格納するステップであって、前記情報が、前記製品に割り当てられた前記製品タグを含む、ステップと、
前記データベースに格納された情報に基づいて、製品タグを新たな製品に自動的に割り当てるように前記機械学習アルゴリズムを訓練するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記機械学習アルゴリズムは、分類モデルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記製品タグまたは前記フルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを定期的に評価するステップ
をさらに含み、
前記製品タグまたは前記フルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを定期的に評価するステップは、
前記製品タグまたは前記フルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つに関連付けられた温度を判定するステップと、
前記製品に対する顧客の需要が最も高い地域または前記フルフィルメントセンタの位置のうちの少なくとも1つに関連付けられた実際の温度を判定するステップと、
前記温度と前記実際の温度との間の差分を計算するステップと、
前記差分が予め定められた閾値を超えたときに、前記製品タグまたは前記フルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを新しいタグで置き換えるステップと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
在庫配置を管理するためのコンピュータ実装システムであって、
命令を記憶するメモリと、
請求項1~9に記載の
各ステップを実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 本開示は、概して、在庫配置を管理するためのコンピュータ化されたシステムおよび方法に関する。具体的には、本開示の実施形態は、製品タグおよびフルフィルメントセンタタグに基づいて在庫配置を最適化するために1つまたは複数の機械学習アルゴリズムを使用することに関連する、発明的かつ非従来型のシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[002] eコマースに参加する産業にとって、迅速な配達サービスを提供し、顧客の出荷料金を削減する能力が不可欠であることは、長い間認識されてきた。顧客の注文がなされると、注文は1つ以上のフルフィルメントセンタに転送されなければならず、その結果、注文は後に1つ以上のサービスエリアに転送され得る。出荷コストおよび配送時間を最小限に抑えるために、顧客の最終的な出荷先住所に最も近いフルフィルメントセンタに注文を入れることが理想的である。しかし、今日では、ほとんどの顧客注文が世界中のどこからでもリモートで行われている。したがって、限られた数のフルフィルメントセンタでは、各製品が在庫配置のためにどこに割り当てられるべきかを決定することがより困難になってきている。
【0003】
[003] 配送料および配達時間を最小限に抑えるために、在庫を顧客の近くに配置すべきであるという共通の理解があるが、在庫配置を最適化するための効率的な方法がまだ存在しなければならない。例えば、今日でも、アリゾナにある倉庫に冬季のジャケットやスノーシューズを保管している企業もあるが、アリゾナのダウンジャケットやスノーシューズに対する顧客の需要が高い可能性が低いため、非効率的である。このように、顧客が冬季のジャケット及びスノーシューズを注文する場合、製品がより長い距離を移動する必要がある可能性が高くなり、それによって配送時間及び顧客の出荷コストが増加する。
【0004】
[004] 納期を短縮する在庫配置を管理するためのシステムおよび方法を提供する試みがなされてきた。例えば、米国特許第7,987,107号は、配送時間枠内に顧客への品目に対する能力を有するエンドツーエンドのフルフィルメント及びサプライチェーン管理のためのシステム及び方法を記載している。商品が配達時間枠内に確実に配達されるようにするために、システムは顧客に関連する地理的位置を決定し、顧客の地理的位置に最も近い出荷倉庫に商品を置く。
【0005】
[005] しかしながら、これらの従来のシステムおよび方法は、顧客の発送場所を顧客の注文ごとに決定しなければならないため、時間がかかる。従って、これらの製品を顧客から注文を受ける前に、1つまたは複数のフルフィルメントセンタに製品を配置することは不可能であるかもしれない。さらに、多くのフルフィルメントセンタは、特定の製品のみがそれらのフルフィルメントセンタに保管されることを可能にする制限を有する。したがって、各製品の要件を満たし、顧客の出荷場所に最も近いフルフィルメントセンタを見つけることは困難である。
【0006】
[006] したがって、在庫配置を管理するための改善されたシステムおよび方法が必要とされている。特に、フルフィルメントセンタにおける在庫配置のために製品を割り当てる前に、各製品について顧客の出荷場所を決定する必要性をなくしながら、配達時間および出荷料金を最小限に抑える能力を有する、在庫配置を管理するための改善されたシステムおよび方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
[007] 本開示の一態様は、在庫配置を管理するためのコンピュータ実装システムを対象とする。システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを備えることができる。少なくとも1つのプロセッサは、在庫配置のための製品の識別子を遠隔システムから受信し、データベースに格納された出荷履歴データに基づいて、製品に対する顧客の需要が最も高い地域を判定するための命令を実行するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、機械学習アルゴリズムを使用して、少なくとも製品に対する顧客の需要が最も高い地域に関連付けられた温度に基づいて、製品に関連付けられた製品タグをさらに推定することができる。少なくとも1つのプロセッサは、製品タグを製品識別子に割り当てるようにデータベースを修正して、製品をフルフィルメントセンタに配置するように割り当てることができる。フルフィルメントセンタは、製品に割り当てられた製品タグに対応するフルフィルメントセンタタグに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、フルフィルメントセンタタグが製品タグと一致してもよい。
【0008】
[008] いくつかの実施形態では、フルフィルメントセンタタグは、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度を示すことができる。いくつかの実施形態では、製品タグは、地域に関連付けられた温度および出荷日に基づいて動的に調整可能であってもよい。他の実施形態では、フルフィルメントセンタタグは、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度に基づいて動的に調整可能であってもよい。
【0009】
[009] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、機械学習アルゴリズムを使用して、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度、フルフィルメントセンタのサービスエリアに関連付けられた温度、またはフルフィルメントセンタに関連付けられたパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、フルフィルメントセンタタグをフルフィルメントセンタに割り当てるように、データベースを修正するように構成され得る。フルフィルメントセンタに関連付けられたパラメータは、最大容量、建物の制約、フルフィルメントセンタとサービングエリアとの間の距離、またはサービングエリアの数のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、製品に関連付けられ
た情報をデータベースに格納し、データベースに格納された情報に基づいて製品タグを新しい製品に自動的に割り当てるように機械学習アルゴリズムを訓練するようにさらに構成されてもよい。製品に関連付けられた情報は、製品に割り当てられた製品タグを含むことができる。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムが分類モデルを含んでもよい。
【0011】
[0011] さらに別の実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、製品タグまたはフル
フィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを定期的に評価するようにさらに構成されてもよい。製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを評価することは、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つに関連付けられた温度を判定することと、製品に対する顧客の需要が最も高い地域またはフルフィルメントセンタの位置のうちの少なくとも1つに関連付けられた実際の温度を判定することと、温度と実際の温度との間の差分を計算することと、差分が予め定められた閾値を超える場合に、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを新しいタグと置換することとを含み得る。
【0012】
[0012] 本開示の別の態様は、在庫配置を管理するためのコンピュータ実装方法を対象と
する。本方法は、在庫配置のための製品の識別子を遠隔システムから受信するステップと、データベースに格納された出荷履歴データに基づいて、製品に対する顧客の需要が最も高い地域を判定するステップとを含むことができる。本方法は、機械学習アルゴリズムを
使用して、少なくとも製品に対する顧客の需要が最も高い地域に関連付けられた温度に基づいて、製品に関連付けられた製品タグを推定することをさらに含むことができる。この方法は、製品タグを製品識別子に割り当てるようにデータベースを修正するステップと、フルフィルメントセンタに配置するように製品を割り当てるステップとをさらに含むことができる。フルフィルメントセンタは、製品に割り当てられた製品タグに対応するフルフィルメントセンタタグに関連付けられてもよい。
【0013】
[0013] いくつかの実施形態では、フルフィルメントセンタタグは、フルフィルメントセ
ンタの位置に関連付けられた温度を示すことができる。いくつかの実施形態では、製品タグは、地域に関連付けられた温度および出荷日に基づいて動的に調整可能であってもよい。他の実施形態では、フルフィルメントセンタタグは、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度に基づいて動的に調整可能であってもよい。
【0014】
[0014] いくつかの実施形態では、本方法は、機械学習アルゴリズムを使用して、フルフ
ィルメントセンタの位置に関連付けられた温度、フルフィルメントセンタのサービスエリアに関連付けられた温度、またはフルフィルメントセンタに関連付けられたパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、フルフィルメントセンタタグをフルフィルメントセンタに割り当てるように、データベースを修正することをさらに含むことができる。フルフィルメントセンタに関連付けられたパラメータは、最大容量、建物の制約、フルフィルメントセンタとサービングエリアとの間の距離、またはサービングエリアの数のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0015】
[0015] いくつかの実施形態では、本方法は、製品に関連付けられた情報をデータベース
に記憶するステップと、データベースに記憶された情報に基づいて製品タグを新しい製品に自動的に割り当てるように機械学習アルゴリズムを訓練するステップとをさらに含むことができる。製品に関連付けられた情報は、製品に割り当てられた製品タグを含むことができる。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムが分類モデルを含んでもよい。
【0016】
[0016] さらに別の実施形態では、本方法は、製品タグまたはフルフィルメントセンタタ
グのうちの少なくとも1つを定期的に評価するステップをさらに含むことができる。製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを評価することは、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つに関連付けられた温度を判定することと、製品に対する顧客の需要が最も高い地域またはフルフィルメントセンタの位置のうちの少なくとも1つに関連付けられた実際の温度を判定することと、温度と実際の温度との間の差分を計算することと、差分が予め定められた閾値を超える場合に、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを新しいタグと置換することとを含み得る。
【0017】
[0017] 本開示のさらに別の態様は、在庫配置を管理するためのコンピュータ実装システ
ムを対象とする。システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを備えることができる。少なくとも1つのプロセッサは、在庫配置のための製品の識別子を遠隔システムから受信し、データベースに格納された出荷履歴データに基づいて、製品に対する顧客の需要が最も高い地域を決定するための命令を実行するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、分類モデルを使用して、少なくとも製品に対する顧客の需要が最も高い地域に関連付けられた温度に基づいて、製品に関連付けられた製品タグをさらに推定することができる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、製品タグを製品識別子に割り当てるようにデータベースを修正し、製品に関連付けられた情報をデータベースに格納してもよい。製品に関連付けられた情報は、製品に割り当てられた製品タグおよび製品識別子を含むことができる。少なくとも1つのプロセッサは、データベースに格納された情報に基づいて、製品タグを新しい製品に
自動的に割り当てるように分類モデルをさらに訓練することができる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、製品タグと一致するフルフィルメントセンタタグに関連付けられたフルフィルメントセンタを識別し、識別されたフルフィルメントセンタに配置するために製品を割り当てるようにデータベースを修正してもよい。フルフィルメントセンタタグは、フルフィルメントセンタの位置に関連付けられた温度を示すことができ、フルフィルメントセンタを識別することは、フルフィルメントセンタに関連付けられた最大容量または建物の制約のうちの少なくとも1つを判定することを含むことができる。少なくとも1つのプロセッサは、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを定期的にさらに評価することができる。製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを評価することは、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つに関連付けられた温度を判定することと、製品に対する顧客の需要が最も高い地域またはフルフィルメントセンタの位置のうちの少なくとも1つに関連付けられた実際の温度を判定することと、温度と実際の温度との間の差分を計算することと、差分が予め定められた閾値を超える場合に、製品タグまたはフルフィルメントセンタタグのうちの少なくとも1つを新しいタグと置換することとを含み得る。
【0018】
[0018] 他のシステム、方法、およびコンピュータ読取可能媒体も、本明細書で説明され
る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】[0019]
図1Aは、開示された実施形態と整合する、出荷、輸送、および物流オペレーションを可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを備えるネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図1B】[0020]
図1Bは、開示された実施形態と整合する、対話型ユーザインタフェース要素とともに検索要求を満たす1つまたは複数の検索結果を含む例示的な検索結果ページ(SRP)を示す。
【
図1C】[0021]
図1Cは、開示された実施形態と整合する、対話型ユーザインタフェース要素とともに製品および製品に関する情報を含む例示的な単一ディスプレイページ(SDP)を示す。
【
図1D】[0022]
図1Dは、開示された実施形態と整合する、対話型ユーザインタフェース要素とともに仮想ショッピングカート内のアイテムを含む例示的なカートページを示す。
【
図1E】[0023]
図1Eは、開示された実施形態に整合する、対話型ユーザインタフェース要素とともに、購入および出荷に関する情報とともに仮想ショッピングカートからのアイテムを含む例示的な注文ページを示す。
【
図2】[0024]
図2は、開示された実施形態と整合する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なフルフィルメントセンタの概略図である。
【
図3】[0025]
図3は、製品の在庫配置を管理するためのスマート在庫配置システムを備えるシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図4A】[0026]
図4Aは、フルフィルメントセンタに関連する情報を含む例示的なデータベースの図である。
【
図4B】[0027]
図4Bは、製品に関連する情報を含む例示的なデータベースの図である。
【
図5】[0028]
図5は、製品の在庫配置を管理するための方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【
図6】[0029]
図6は、製品の在庫配置を管理するための方法の別の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0030] 以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説
明では、同一または類似の部分を参照するために、同一の参照番号が使用される。いくつかの例示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実装が可能である。例えば、置換、追加、または修正が図面に示された構成要素およびステップに行われてもよく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0021】
[0031] 本開示の実施形態は、遺伝的アルゴリズムを使用して、アウトバウンドフローを
シミュレートし、製品の割り当てを最適化するように構成されたシステムおよび方法を対象とする。
【0022】
[0032]
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコ
ンピュータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック
図100が示されている。
図1Aに示すように、システム100は、様々なシステムを含むことができ、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。また、システムは、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。図示のシステムは、出荷認可技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス107A、107B、および107C、販売者ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)システム111、フルフィルメント最適化(FO)システム113、フルフィルメントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)システム117、倉庫管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、および119C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者フルフィルメントシステム121A、121B、および121C、フルフィルメントセンタ認証システム(FC Auth)123、ならびに労務管理システム(LMS)125を含む。
【0023】
[0033] いくつかの実施形態では、SATシステム101は、注文ステータスおよび配達
ステータスを監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SATシステム101は、注文がその約束配達日(PDD)を過ぎているかどうかを判定することができ、新しい注文を開始すること、未配達注文のアイテムを再出荷すること、未配達注文をキャンセルすること、注文顧客とのコンタクトを開始することなどを含む適切なアクションをとることができる。また、SATシステム101は、出力(特定の期間中に出荷されたパッケージの数など)および入力(出荷に使用するために受け取った空のボール紙箱の数など)を含む他のデータを監視することもできる。また、SATシステム101は、システム100内の異なるデバイス間のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム103およびFOシステム113などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用する)を可能にしてもよい。
【0024】
[0034] 外部フロントエンドシステム103は、いくつかの実施形態では、外部ユーザが
システム100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、システム100がシステムのプレゼンテーションを可能にして、ユーザがアイテムの注文を行うことを可能にする実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を受信し、アイテムページを提示し、支払い情報を要請するウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム103は、Apache HTTPサーバ、Microsoftインターネット・インフォメーション・サービス、NGINXなどのソフトウェアを実行するコンピュータまたはコンピュータとして実現することができる。他の実施形態では、外部フロントエ
ンドシステム103は、外部デバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102B)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得された情報に基づいて受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0025】
[0035] いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、ウェブキャッ
シングシステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では、外部フロントエンドシステム103は、これらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では、外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインタフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0026】
[0036]
図1B、
図1C、
図1D、および
図1Eによって示される例示的な一組のステッ
プは、外部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つ。外部フロントエンドシステム103は、提示および/または表示のために、システム100内のシステムまたはデバイスから情報を受信することができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索結果ページ(SRP)(例えば、
図1B)、単一詳細ページ(SDP)(例えば、
図1C)、カートページ(例えば、
図1D)、または注文ページ(例えば、
図1E)を含む1つ以上のウェブページをホストまたは提供することができる。ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102Bを使用する)は、外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、検索ボックスに情報を入力することによって検索を要求することができる。外部フロントエンドシステム103は、システム100内の1つまたは複数のシステムから情報を要求することができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たす情報をFOシステム113に要求することができる。また、外部フロントエンドシステム103は、検索結果に含まれる各製品について、約束配達日または「PDD」を要求し、(FOシステム113から)受信することができる。PDDは、いくつかの実施形態では、製品を含むパッケージがいつユーザの所望の場所に到着するか、または製品が特定の期間内に、例えば、一日の終わり(午後11:59)までに注文された場合、ユーザの所望の場所に配達されることを約束される日付の推定値を表すことができる(PDDは、FOシステム113に関して以下でさらに説明される)。
【0027】
[0037] 外部フロントエンドシステム103は、情報に基づいてSRP(例えば、
図1B
)を準備することができる。SRPは、検索要求を満たす情報を含むことができる。例えば、これは、検索要求を満たす製品の写真を含むことができる。また、SRPは、各製品のそれぞれの価格、または各製品の強化された配送オプション、PDD、重量、サイズ、オファー、割引などに関する情報を含むことができる。外部フロントエンドシステム103は、(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSRPを送信することができる。
【0028】
[0038] 次いで、ユーザデバイスは、例えば、ユーザインタフェースをクリックまたはタ
ップすることによって、または別の入力デバイスを使用して、SRP上で表される製品を選択することによって、SRPから製品を選択することができる。ユーザデバイスは、選択された製品に関する情報の要求を定式化し、それを外部フロントエンドシステム103に送ることができる。これに応答して、外部フロントエンドシステム103は、選択された製品に関する情報を要求することができる。例えば、情報は、それぞれのSRP上の製品について提示される情報を超える追加の情報を含むことができる。これは、例えば、貯蔵寿命、原産国、重量、サイズ、パッケージ内の品目の数、取扱説明書、または製品に関
する他の情報を含むことができる。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の製品を購入した顧客のビッグデータおよび/または機械学習分析に基づく)類似の製品に対する推奨、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、写真などを含むことができる。
【0029】
[0039] 外部フロントエンドシステム103は、受信した製品情報に基づいてSDP(単一詳細ページ)(例えば、
図1C)を準備することができる。SDPは、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量フィールド、アイテムの写真などの他の対話型要素も含むことができる。SDPは、製品を提供する売り手のリストをさらに含むことができる。リストは各売り手が提供する価格に基づいて注文されてもよく、その結果、最低価格で製品を販売することを提案する売り手は最上位にリストされてもよい。リストは、最高ランクの売り手が最上位にリストされるように、売り手ランキングに基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは、例えば、約束されたPDDを満たす売り手の過去の実績を含む、複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロントエンドシステム103は、(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSDPを配信することができる。
【0030】
[0040] 要求ユーザデバイスは、製品情報をリストするSDPを受信してもよい。その後
、SDPを受信すると、ユーザデバイスは、SDPと対話することができる。例えば、要求ユーザデバイスのユーザは、SDP上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、または他の方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに製品を追加する。ユーザデバイスは、ショッピングカートに製品を追加するためのこの要求を外部フロントエンドシステム103に送信することができる。
【0031】
[0041] 外部フロントエンドシステム103は、カートページ(例えば、
図1D)を生成
することができる。カートページは、いくつかの実施形態では、ユーザが仮想「ショッピングカート」に追加した製品をリストし、ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上のアイコンをクリックするか、または他の方法で対話することによって、カートページを要求してもよい。いくつかの実施形態では、カートページがユーザがショッピングカートに追加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品毎の価格、関連する数量に基づく各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、配送コスト、ショッピングカート内の製品を修正するためのユーザインタフェース要素(例えば、数量の削除または修正)、他の製品を注文するためのオプション、または製品の定期的な配送を設定するためのオプション、利息支払いを設定するためのオプション、購入に進むためのユーザインタフェース要素などのカート内の製品に関する情報をリストすることができる。ユーザデバイスのユーザはショッピングカート内の製品の購入を開始するために、ユーザインタフェース要素(例えば、「今すぐ買う」と読むボタン)をクリックするか、さもなければユーザインタフェース要素と対話することができる。そうすると、ユーザデバイスは、購入を開始するためにこの要求を外部フロントエンドシステム103に送信することができる。
【0032】
[0042] 外部フロントエンドシステム103は、購入を開始する要求の受信に応答して、
注文ページ(例えば、
図1E)を生成することができる。注文ページは、いくつかの実施形態では、ショッピングカートからアイテムを再リストし、支払いおよび出荷情報の入力を要求する。例えば、注文ページは、ショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報(例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する情報(例えば、名前、住所、電話番号、配達情報)、出荷情報(例えば、配達および/または集荷の速度/方法)、支払い情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、格納クレジット)、(例えば、税務目的のための)現金領収書を要求するためのユーザインタフェース要素などを要求するセクションを含むことができる。外部フロントエンドシステム1
03は、注文ページをユーザデバイスに送信することができる。
【0033】
[0043] ユーザデバイスは、注文ページに情報を入力し、その情報を外部フロントエンド
システム103に送信するユーザインタフェース要素をクリックするか、または他の方法で対話することができる。そこから、外部フロントエンドシステム103は、システム100内の異なるシステムに情報を送信して、ショッピングカート内の製品を用いた新しい注文の作成および処理を可能にすることができる。
【0034】
[0044] いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、売り手が注文
に関する情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0035】
[0045] 内部フロントエンドシステム105は、いくつかの実施形態では、内部ユーザ(
例えば、システム100を所有し、操作し、またはリースする組織の従業員)がシステム100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、ネットワーク101がシステムのプレゼンテーションを可能にして、ユーザがアイテムの注文を行うことを可能にする実施形態では、内部フロントエンドシステム105は、内部ユーザが注文に関する診断および統計情報を見ること、アイテム情報を修正すること、または注文に関する統計をレビューすることを可能にするウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、内部フロントエンドシステム105は、Apache HTTPサーバ、Microsoftインターネット・インフォメーション・サービス、NGINXなどのソフトウェアを実行するコンピュータまたはコンピュータとして実現することができる。他の実施形態では、内部フロントエンドシステム105は、システム100に示されているシステムまたは装置(および図示されていない他の装置)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得された情報に基づいて受信された要求に応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行してもよい。
【0036】
[0046] いくつかの実施形態では、内部フロントエンドシステム105は、ウェブキャッ
シングシステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システムなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では、内部フロントエンドシステム105は、これらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では、内部フロントエンドシステム105は、これらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインタフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0037】
[0047] 輸送システム107は、いくつかの実施形態では、システム100内のシステム
またはデバイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシステムとして実装され得る。輸送システム107は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から情報を受信することができる。例えば、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス107A~107Cは、配達員によって操作されるデバイスを備えてもよい。配達作業員は、正社員、一時社員、またはシフト社員であってもよく、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文された製品を含むパッケージの配達を行うことができる。例えば、荷物を配達するために、配達作業者は、どの荷物を配達すべきか、およびどこに配達すべきかを示す通知をモバイルデバイス上で受信することができる。配達作業者は、配達場所に到着すると、パッケージを(例えば、トラックの後ろに、またはパッケージのクレートに)配置し、モバイルデバイスを使用してパッケージ上の識別子(例えば、バーコード、画像、テキストストリング、RFIDタグなど)に関連するデータをスキャンまたは他の方法で取り込み、パッケージを(例えば、前面ドアに置いたままにし、セキュリティガードを付けたままにし、受取人に渡すなどによって
)配達することができる。いくつかの実施形態では、配達作業者は、パッケージの写真(複数可)をキャプチャすることができ、および/またはモバイルデバイスを使用して署名を取得することができる。モバイルデバイスは、例えば、時間、日付、GPS位置、写真、配達作業者に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられた識別子などを含む、配達に関する情報を含む情報を輸送システム107に送信することができる。輸送システム107は、システム100内の他のシステムによるアクセスのために、この情報をデータベース(図示せず)に記憶することができる。輸送システム107は、いくつかの実施形態では、この情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、他のシステムに送信することができる。
【0038】
[0048] いくつかの実施形態では、あるユーザが、1つの種類のモバイルデバイスを使用
することができる(例えば、永久労働者はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスなどのカスタムハードウェアを有する専用のPDAを使用することができる)が、他のユーザは、他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的またはシフト労働者は既製のモバイル電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0039】
[0049] いくつかの実施形態では、輸送システム107は、ユーザを各デバイスに関連付
けることができる。例えば、輸送システム107は、ユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識別子、または電話番号によって表される)とモバイルデバイス(例えば、国際モバイルデバイス識別子(IMEI)、国際モバイル加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用ユニーク識別子(UUID)、またはグローバルユニーク識別子(GUID)によって表される)との間のアソシエーションを記憶することができる。輸送システム107はとりわけ、作業者の位置、作業者の効率、または作業者の速度を決定するために、この関連付けを、配達時に受信されたデータと共に使用して、データベースに格納されたデータを分析することができる。
【0040】
[0050] 売り手ポータル109は、いくつかの実施形態では、売り手または他の外部エン
ティティがシステム100内の1つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、売り手は、コンピュータシステム(図示せず)を利用して、売り手が売り手ポータル109を使用してシステム100を通して売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供することができる。
【0041】
[0051] いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、(例えば、デ
バイス102A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文された製品を含むパッケージの位置に関する情報を受信し、格納し、転送するコンピュータシステムとして実装され得る。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、顧客によって注文された製品を含むパッケージを配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報を要求または格納することができる。
【0042】
[0052] いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、システム10
0に示されるシステムからの情報を要求し、記憶することができる。例えば、出荷及び注文追跡システム111は、輸送システム107から情報を要求することができる。上述のように、輸送システム107は、ユーザ(例えば、配達作業員)または車両(例えば、配達トラック)のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から情報を受信してもよい。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111はまた、フルフィルメントセンタ(例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々の製品の位置を決定するために、倉庫管理システム(WMS)119からの情報を要求してもよい。出荷および注文
追跡システム111は、輸送システム107またはWMS119のうちの1つまたは複数からデータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(たとえば、ユーザデバイス102Aおよび102B)に提示することができる。
【0043】
[0053] いくつかの実施形態では、フルフィルメント最適化(FO)システム113は、
他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103および/または出荷および注文追跡システム111)からの顧客注文に関する情報を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。また、FOシステム113は、特定のアイテムがどこに保持または格納されるかを記述する情報を格納してもよい。たとえば、特定のアイテムは1つのフルフィルメントセンタにのみ保存され、他の特定のアイテムは複数のフルフィルメントセンタに保存される場合がある。さらに他の実施形態では、特定のフルフィルメントセンタが特定のセットのアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍製品)のみを格納するように設計されてもよい。FOシステム113は、この情報ならびに関連する情報(例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限など)を格納する。
【0044】
[0054] また、FOシステム113は、各製品について対応するPDD(約束配達日)を計算することができる。PDDは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の要因に基づくことができる。例えば、FOシステム113は、製品の過去の需要(例えば、その製品がある期間中に何回注文されたか)、製品の予想需要(例えば、来るべき期間中にその製品を注文するために何人の顧客が予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納された製品の1つまたは複数のカウント、その製品の予想または現在の注文などに基づいて、製品のPDDを計算することができる。
【0045】
[0055] いくつかの実施形態では、FOシステム113は、定期的に(例えば、1時間ご
とに)各製品のPDDを決定し、それをデータベースに格納して、検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信することができる。他の実施形態では、FOシステム113は、1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンドでPDDを計算することができる。
【0046】
[0056] フルフィルメントメッセージングゲートウェイ115は、いくつかの実施形態で
は、FOシステム113などのシステム100内の1つ以上のシステムから1つのフォーマットまたはプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、WMS119またはサードパーティのフルフィルメントシステム121A、121B、または121Cなどの他のシステムに転送するコンピュータシステムとして実装されてもよく、その逆も同様である。
【0047】
[0057] サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では、
予測機能を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、SCMシステム117は、例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想される需要、ネットワーク全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ200に格納されたカウント製品、各製品に対する予想または現在の注文などに基づいて、特定の製品に対する需要のレベルを予測することができる。この予測されたレベルおよびすべてのフルフィルメントセンタにわたる各製品の量に応答して、SCMシステム117は、特定の製品に対する予測された需要を満たすのに十分な量を購入し、在庫するための1つまたは複数の購入注文を生成することができる。
【0048】
[0058] 倉庫管理システム(WMS)119は、ある実施形態では、ワークフローを監視
するコンピュータシステムとして実現されてもよい。例えば、WMS119は、個別のイベントを示すイベントデータを個々のデバイス(例えば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)から受信することができる。例えば、WMS119は、パッケージをスキャンするためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信してもよい。フルフィルメントセンタ200および
図2に関して以下で説明するように、フルフィルメントプロセス中に、パッケージ識別子(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)を、特定の段階で機械によってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘルドバーコードスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイルデバイス/PDA119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS119は、パッケージ識別子、時間、日付、位置、ユーザ識別子、またはその他の情報と共に、パッケージ識別子のスキャンまたは読取りを示す各イベントを対応するデータベース(図示せず)に格納し、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供することができる。
【0049】
[0059] WMS119は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデバイス(たとえ
ば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)をシステム100に関連する1つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶することができる。例えば、いくつかの状況では、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)は、ユーザがモバイルデバイスを所有する当該モバイルデバイス(例えば、モバイルデバイスはスマートフォンである)に関連付けられ得る。他の状況では、ユーザは、ユーザがモバイルデバイスを一時的に保管しているという点で、当該モバイルデバイスに関連付けられてもよい(例えば、ユーザはその日の開始時にモバイルデバイスをチェックアウトし、その日中にそのモバイルデバイスを使用し、その日の終わりにそのモバイルデバイスを返す)。
【0050】
[0060] WMS119は、いくつかの実施形態では、システム100に関連する各ユーザ
の作業ログを維持することができる。例えば、WMS119は、任意の割り当てられたプロセス(例えば、トラックのアンロード、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、レビンウォールワーク、パッキングアイテム)、ユーザ識別子、位置(例えば、フルフィルメントセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステムを通って移動されたユニットの数(例えば、ピッキングされたアイテムの数、パッキングされたアイテムの数)、デバイスに関連する識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを含む、各従業員に関連する情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、WMS119は、デバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0051】
[0061] いくつかの実施形態では、第三者フルフィルメント(3PL)システム121A
~121Cは、物流および製品の第三者プロバイダに関連するコンピュータシステムを表す。例えば、(
図2に関して以下に説明するように)いくつかの製品がフルフィルメントセンタ200に保管されている間、他の製品はオフサイトで保管されてもよく、オンデマンドで生産されてもよく、またはそうでなければフルフィルメントセンタ200に保管するために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121Cは、FOシステム113から(例えば、FMG115を介して)注文を受信するように構成されてもよく、製品および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接提供してもよい。いくつかの実施形態では、3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の一部とすることができ、他の実施形態では、3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の外部(例えば、第三者プロバイダによって所有または運営される)とすることができる。
【0052】
[0062] いくつかの実施形態では、フルフィルメントセンタ認証システム(FC aut
h)123は、様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、FC Auth123は、システム100内の1つまたは複数の他のシステムのためのシングルサインオン(SSO)サービスとして働くことができる。例えば、FC Auth123は、ユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能にし、ユーザが出荷および注文追跡システム111でリソースにアクセスする同様の特権を有することを決定し、ユーザが2回目のログインプロセスを必要とせずにそれらの特権にアクセスすることを可能にする。FC Auth123は、他の実施形態では、ユーザ(例えば、従業員)が特定のタスクに自分自身を関連付けることを可能にすることができる。例えば、従業員の中には、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)を持たないことがあり、代わりに、1日のコース中に、フルフィルメントセンタ200内でタスクからタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動することがある。FC Auth123は、それらの従業員が、彼らがどのタスクを実行しているか、および彼らが異なる時間にどのゾーンにいるかを示すことを可能にするように構成され得る。
【0053】
[0063] 労務管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では、従業員(フル
タイムおよびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業情報を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、LMS125は、FC Auth123、WMA119、デバイス119A~119C、輸送システム107、および/またはデバイス107A~107Cから情報を受信することができる。
【0054】
[0064]
図1Aに示される特定の構成は単なる例である。例えば、
図1AはFOシステム
113に接続されたFC Authシステム123を示すが、全ての実施形態がこの特定の構成を必要とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム100内のシステムがインターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、IEEE802.11a/b/g/n規格に準拠する無線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワークを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム100内のシステムの1つ以上がデータセンタ、サーバファームなどに実装された1つ以上の仮想サーバとして実装されてもよい。
【0055】
[0065]
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200
は、注文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的位置の一例である。フルフィルメントセンタ(FC)200は、複数のゾーンに分割することができ、各ゾーンは
図2に示されている。いくつかの実施形態では、これらの「ゾーン」がいくつかの実施形態ではアイテムを受け取り、アイテムを格納し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷するプロセスの異なる段階間の仮想分割と考えることができ、したがって、「ゾーン」は
図2に示されているが、ゾーンの他の分割も可能であり、
図2のゾーンはいくつかの実施形態では省略、複製、または修正することができる。
【0056】
[0066] インバウンドゾーン203は、
図1Aのシステム100を使用して製品を販売し
たい売り手からアイテムが受け取られるFC200の領域を表す。例えば、売り手は、トラック201を使用してアイテム202A及び202Bを配送することができる。アイテム202Aは、それ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことができ、アイテム202Bは、スペースを節約するために同じパレット上に一緒に積み重ねられたアイテムのセットを表すことができる。
【0057】
[0067] 作業者は、インバウンドゾーン203内のアイテムを受け取り、任意選択で、コ
ンピュータシステム(図示せず)を使用してアイテムの損傷および正しさをチェックすることができる。例えば、作業者は、コンピュータシステムを使用して、アイテム202Aおよび202Bの数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が一致しない場合、その作業者は、アイテム202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる。量が一致した場合、作業者はそれらのアイテム(例えば、人形、手すり、フォークリフト、または手動で使用)を、バッファゾーン205へと動かすことができる。バッファゾーン205は、例えば、予測される需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーン内にあるため、ピッキングゾーン内で現在必要とされていないアイテムのための一時記憶領域であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206が物品をバッファゾーン205の周り、およびインバウンドゾーン203とドロップゾーン207との間で移動させるように動作する。ピッキングゾーンにアイテム202Aまたは202Bが必要な場合(例えば、予想される需要のため)、フォークリフトは、アイテム202Aまたは202Bをドロップゾーン207に移動させることができる。
【0058】
[0068] ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前に
アイテムを格納するFC200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業者(「ピッカー」)は、ピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連付けられたバーコードをスキャンすることができる。次いで、ピッカーは、アイテムをピッキングゾーン209に(例えば、カートの上に置くか、またはそれを運ぶことによって)取り込むことができる。
【0059】
[0069] ピッキングゾーン209は、アイテム208が記憶ユニット210に記憶される
FC200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、保管ユニット210は、物理的な棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵庫などのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209は、複数のフロアに編成されてもよい。いくつかの実施形態では、作業者または機械が例えば、フォークリフト、エレベータ、コンベヤベルト、カート、ハンドトラック、ドリー、自動ロボットまたは装置、あるいは手動を含む複数の方法で、物品をピッキングゾーン209に移動させることができる。例えば、ピッカーは、アイテム202Aおよび202Bをドロップゾーン207内のハンドトラックまたはカート上に置き、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾーン209まで歩くことができる。
【0060】
[0070] ピッカーは、保管ユニット210上の特定のスペースのような、ピッキングゾー
ン209内の特定のスポットにアイテムを配置する(または「収納する」)命令を受け取ることができる。例えば、ピッカーはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aをスキャンすることができる。デバイスは、例えば、通路、棚、および位置を示すシステムを使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことができる。次に、デバイスは、その位置にアイテム202Aを格納する前に、その位置でバーコードをスキャンするようにピッカーに促すことができる。デバイスは、
図1AのWMS119のようなコンピュータシステムに(例えば、無線ネットワークを介して)データを送信し、デバイス119Bを使用するユーザによってアイテム202Aがその場所に格納されたことを示すことができる。
【0061】
[0071] ユーザが注文を出すと、ピッカーは、記憶ユニット210から1つまたは複数の
アイテム208を取り出すために、デバイス119B上で命令を受け取ることができる。ピッカーはアイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードをスキャンし、それを搬送機構214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、いくつかの実施形態では搬送機構がコンベヤベルト、エレベータ、カート、フォー
クリフト、ハンドトラック、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施することができる。次に、品目208は、パッキングゾーン211に到着することができる。
【0062】
[0072] パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ
、最終的に顧客に出荷するためにボックスまたはバッグにパッキングされるFC200の領域であってもよい。パッキングゾーン211ではアイテムを受け取ることに割り当てられた作業者(「リビン作業者」)がピッキングゾーン209からアイテム208を受け取り、それが対応する注文を決定する。例えば、リビン作業者は、アイテム208上のバーコードをスキャンするために、コンピュータ119Cなどのデバイスを使用することができる。コンピュータ119Cは、どの注文アイテム208が関連付けられているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁216上のスペースまたは「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のためのすべてのアイテムを含むため)、リビン作業者は、注文が完了したことをパッキング作業者(または「パッカー」)に示すことができる。パッキング業者は、セルから品目を取り出し、それらを出荷のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは例えば、フォークリフト、カート、ドリー、ハンドトラック、コンベヤベルトを介して、又は他の方法で、箱又はバッグをハブゾーン213に送ることができる。
【0063】
[0073] ハブゾーン213は、パッキングゾーン211から全てのボックスまたはバッグ
(「パッケージ」)を受け取るFC200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業者および/または機械は、パッケージ218を取り出し、各パッケージが配達エリアのどの部分に行こうとするかを決定し、パッケージを適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば、配達エリアが2つのより小さなサブエリアを有する場合、パッケージは2つのキャンプゾーン215のうちの1つに行く。いくつかの実施形態では、作業者または機械が(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)パッケージをスキャンして、その最終的な宛先を決定することができる。パッケージをキャンプゾーン215にルーティングすることは、例えば、(例えば、郵便番号に基づいて)パッケージが向けられている地理的エリアの一部を決定することと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプゾーン215を決定することとを含むことができる。
【0064】
[0074] キャンプゾーン215は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の建物、1
つまたは複数の物理的空間、または1つまたは複数のエリアを備えることができ、ハブゾーン213から受け取られたパッケージは、ルートおよび/またはサブルートに分類される。いくつかの実施形態では、キャンプゾーン215は、FC200から物理的に分離されているが、他の実施形態では、キャンプゾーン215は、FC200の一部を形成することができる。
【0065】
[0075] キャンプゾーン215内の作業者および/または機械は、例えば、既存のルート
および/またはサブルートに対する目的地の比較、各ルートおよび/またはサブルートに対する作業負荷の計算、時刻、出荷方法、パッケージ220を出荷するためのコスト、パッケージ220内の品目に関連付けられたPDDなどに基づいて、パッケージ220がどのルートおよび/またはサブルートに関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業者または機械が(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)パッケージをスキャンして、その最終的な宛先を決定することができる。パッケージ220が特定のルートおよび/またはサブルートに割り当てられると、作業者および/または機械は、出荷されるパッケージ220を移動させることができる。例示的な
図2において、キャンプゾーン215は、トラック222、自動車226、および配達作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実施形態では、トラック222が配達作業員224Aによって駆動されてもよく、配達作業員224AはFC200のパッケージを配達する常勤の従業員であり、トラック222はFC200を所有、リース、
または運営する同じ会社によって所有、リース、または運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配達作業者224Bによって駆動されてもよく、配達作業者224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)配達している「フレックス」または時折の作業者である。自動車226は、配達員224Bによって所有され、リースされ、または操作されてもよい。
【0066】
[0076]
図3を参照すると、製品の在庫配置を管理するためのスマート在庫配置システム
301を含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック
図300が示されている。スマート在庫配置301は、
図1Aのシステム100内の1つまたは複数のシステムに関連付けることができる。例えば、スマート在庫配置システム301は、SCMシステム117の一部として実装されてもよい。スマート在庫配置システム301は、いくつかの実施形態では、在庫情報、ならびに各FC200に関する情報、および他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、出荷および注文追跡システム111、および/またはFOシステム113)からの顧客注文に関する情報を格納するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、スマート在庫配置システム301は、1つ以上のプロセッサ305を含むことができ、これは、各製品に割り当てられた製品識別子および製品タグのような、新しい製品に関連する情報を記憶することができる。スマート在庫配置301の1つまたは複数のプロセッサ305はまた、限定はしないが、各FC200に関連するFCタグ、各FC200の位置に関連する温度、各FC200の1つまたは複数のサービングエリアに関連する温度、各FC200のサービングエリアの数、各FC200とその1つまたは複数のサービングエリアとの間の距離、各FC200に関連する建物制限、各FC200の最大容量、および/またはそれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数のFC200に関連する情報を格納することができる。スマート在庫配置システム301の1つ以上のプロセッサ305はまた、各FC200における在庫配置のために割り当てられた製品のリスト製品識別子を格納してもよい。1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の在庫配置を管理するために、各FC200に関連付けられた情報、ならびに製品に関連付けられた情報を記憶または取り出すことができる。製品タグおよびFCタグのようなタグは、各製品および/または各FC200を記述するメタデータを含むことができる。したがって、1つ以上のプロセッサ305は、データベース304内の対応するタグを検索することによって、各製品および/または各FC200を見つけることができる。タグは、単語、画像、または他の識別マークの形のメタデータを含むことができる。
【0067】
[0077] 他の実施形態では、在庫配置のために各FC200および/または各製品に関連
する前述の情報のそれぞれをデータベース304に格納することができる。したがって、スマート在庫配置システム301は、ネットワーク302を介してデータベース304から情報を取り出すことができる。データベース304は、情報を記憶し、ネットワーク302を介してアクセスされる1つ以上のメモリ装置を含んでもよい。例として、データベース304は、Oracle(商標)データベース、Sybase(商標)データベース、またはその他のリレーショナルデータベース、あるいはHadoopシーケンスファイル、HBase、またはCassandraなどの非リレーショナルデータベースを含むことができる。データベース304は、システム300に含まれるものとして示されているが、代替的に、システム300から離れて配置されてもよい。他の実施形態では、データベース304は、スマート在庫配置システム301に組み込まれてもよい。データベース304は、データベース304のメモリ装置に記憶されたデータの要求を受信し処理し、データベース304からデータを提供するように構成された計算コンポーネント(例えば、データベース管理システム、データベースサーバ等)を含んでもよい。
【0068】
[0078] システム300はまた、ネットワーク302およびサーバ303を含んでもよい
。スマート在庫配置システム301、サーバ303、およびデータベース304は、ネットワーク302を介して接続され、互いに通信可能であってもよい。ネットワーク302
は、無線ネットワーク、有線ネットワーク、または無線ネットワークと有線ネットワークの任意の組み合わせのうちの1つ以上とすることができる。例えば、ネットワーク302は、ファイバ光ネットワーク、受動光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インターネットネットワーク、衛星ネットワーク、無線LAN、モバイル通信のためのグローバルシステム、パーソナルコミュニケーションサービス(「PCS」)、パーソナルエリアネットワーク(「PAN」)、D-AMPS、Wi-Fi、固定無線データ、IEEE802.11b、802.15.1、802.11n及び802.11g、又はデータを送受信するための有線又は無線ネットワークの1つ又は複数を含むことができる。
【0069】
[0079] さらに、ネットワーク302は、電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット
902.3、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、またはインターネットなどのグローバルネットワークを含むことができるが、これらに限定されない。また、ネットワーク302は、インターネットネットワーク、無線通信ネットワーク、セルラネットワークなど、またはこれらの任意の組み合わせをサポートしてもよい。ネットワーク302は、スタンドアロンネットワークとして、または互いに協働して動作する、1つのネットワーク、または任意の数の上述の例示的なタイプのネットワークをさらに含むことができる。ネットワーク302は、それらが通信可能に結合されている1つ以上のネットワーク要素の1つ以上のプロトコルを利用することができる。ネットワーク302は、他のプロトコルとの間で、またはネットワーク装置の1つ以上のプロトコルとの間で変換することができる。ネットワーク302は、単一のネットワークとして示されているが、1つ以上の実施形態によれば、ネットワーク302は、例えば、インターネット、サービスプロバイダのネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、企業ネットワーク、およびホームネットワークなどの複数の相互接続されたネットワークを備えてもよいことを理解されたい。
【0070】
[0080] サーバ303は、ウェブサーバであってもよい。サーバ303は、例えば、イン
ターネットのようなネットワーク(例えば、ネットワーク302)を介してユーザがアクセスできるウェブコンテンツを配信するハードウェア(例えば、プロセッサ、記憶装置、入出力装置を含む1つ以上のコンピュータ)および/またはソフトウェア(例えば、1つ以上のアプリケーション)を含んでもよい。サーバ303は例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTPまたはsHTTP)を使用して、ユーザと通信することができる。ユーザに配信されるウェブページは、例えば、HTML文書を含み得、これは、テキストコンテンツに加えて、画像、スタイルシート、およびスクリプトを含み得る。
【0071】
[0081] 例えば、ウェブブラウザ、ウェブクローラ、またはネイティブモバイルアプリケ
ーションなどのユーザプログラムは、HTTPおよびサーバ303を使用して特定のリソースに対する要求を行うことによって通信を開始することができ、そのリソースの内容またはそうすることができない場合はエラーメッセージで応答することができる。サーバ303は例えば、ファイルのアップロードを含むウェブフォームをユーザが送信することができるように、ユーザからのコンテンツの受信を可能にするか、または容易にすることもできる。サーバ303は、例えば、アクティブサーバページ、PHP、又は他のスクリプト言語を用いたサーバサイドスクリプティングをサポートしてもよい。したがって、サーバ303の挙動は、別々のファイルでスクリプト化することができ、一方で、実際のサーバソフトウェアは変更されない。
【0072】
[0082] 他の実施形態では、サーバ303は、アプリケーションサーバであってもよく、
これはその適用されるアプリケーションをサポートするための手順(例えば、プログラム、ルーチン、スクリプト)の効率的な実行専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアを含んでもよい。サーバ303は、例えば、Javaアプリケーションサーバ(例えば、Javaプラットフォーム、Enterprise Edition(Java EE
)、Microsoft(登録商標)の.NETフレームワーク、PHPアプリケーションサーバなどを含む1つ以上のアプリケーションサーバフレームワークを含むことができる。様々なアプリケーションサーバフレームワークは、包括的なサービスレイヤモデルを含む可能性がある。サーバ303は、プラットフォーム自体によって定義されたAPIを介して、例えば、システム100を実装するエンティティにアクセス可能なコンポーネントのセットとして働くことができる。
【0073】
[0083] スマート在庫配置システム301は、ネットワーク302を介して1つまたは複
数のFC200と通信することもできる。例えば、1つ以上の製品が1つ以上のFC200における在庫配置のために割り当てられる場合、スマート在庫配置システム301の1つ以上のプロセッサ305は、ネットワーク302を介してFC200に通知してもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、在庫配置のために各FC200に割り当てられている製品に関連する情報を記録するために、各FC200においてデータベース(図示せず)を更新することができる。したがって、各FC200は、各FC200に割り当てられる製品のリストを含むそれ自体のデータベースを維持することができる。
【0074】
[0084] 以下で詳細に説明するように、スマート在庫配置システム301の1つまたは複
数のプロセッサ305は、製品の在庫配置を管理するために1つまたは複数の機械学習アルゴリズムを実装することができる。いくつかの実施形態では、スマート在庫配置システム301の1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の在庫配置を管理するために、2つまたは複数の機械学習アルゴリズムの組合せを実装することができる。機械学習アルゴリズムは、例えば、ランダムフォレスト、人工ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、または分類および回帰分析のための任意の他の機械学習アルゴリズムまたはモデルなどのアンサンブル学習方法を含むことができる。
【0075】
[0085] いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、人工知能(A
I)および機械学習アルゴリズム(複数可)を使用して、異なる地理的位置に基づいて将来の販売製品を識別し、将来の顧客注文のためにバッチで適切なFC200に配置するために製品を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い1つまたは複数の地理的領域、例えば、郵便番号、州、自治体、地域、または他の政治的または地理的細区分を決定することができる。次いで、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い1つまたは複数の地理的領域に関連する温度を決定することができる。温度に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、適切なFC200における在庫配置のために製品を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、適切なFC200は、製品に対する顧客の需要が最も高い1つまたは複数の地理的領域に関連する温度と同様の温度を有する地理的領域に位置することができる。他の実施形態では、適切なFC200は、製品に対する顧客の需要が最も高い1つまたは複数の地理的領域に関連する温度と同様の温度を有する1つまたは複数のサービスエリアを有することができる。
【0076】
[0086] 別の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の在庫配置を管
理するために、データベース304内の1つまたは複数の製品および/または1つまたは複数のFC200に、温度タグなどのタグを割り当てることができる。例えば、スマート在庫配置システム301の1つまたは複数のプロセッサ305は、各FC200のロケーションにおける少なくとも季節的な気象、および各FC200のサービングエリア(複数可)に関連する気象に基づいて、各FC200にタグを割り当てることができる。タグは、動的に調整されてもよく、気象に基づいて定期的に評価されてもよい。例えば、FC200のうちの1つがアリゾナに配置されてもよく、1つ以上のプロセッサ305が、データベース304内のアリゾナ内のFC200に「暑い(HOT)」の温度タグを割り当て
てもよい。1つまたは複数のプロセッサ305がFC200に配置するための製品を受け取ると、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い地理的領域、例えば郵便番号、州、自治体、地域、または他の政治的または地理的細区分を決定することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、履歴出荷データに基づいて、製品に関連する頻繁な出荷先住所および/または場所がアラスカにあると判定することができる。次いで、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い地域における少なくとも天候に基づいて、製品にタグを割り当てることができる。製品に対する顧客の需要が最も高い地域がアラスカである場合、1つまたは複数のプロセッサ305は、例えば、「寒い(COLD)」のタグを製品に割り当てることができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、製品を、製品に割り当てられたタグと一致するタグを有するFC200、例えば、「寒い(COLD)」のタグを有するFC200に割り当てることができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、製品およびFC200に関連する情報をデータベース304に記憶し、記憶された情報を使用して、機械学習アルゴリズム(複数可)を訓練することができる。したがって、1つまたは複数のプロセッサ305は、機械学習アルゴリズムを使用して、新しい製品に自動的にタグ付けし、適切なFC200に配置するために新しい製品を自動的に割り当てることができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、温度タグを用いて、特定のFC200が特定の製品を格納するのに適しているかどうかを判定することができる。上記の例では、例えば、1つ以上のプロセッサ305は、「暑い(HOT)」タグを有するアリゾナに位置するFC200が「寒い(COLD)」タグを有する製品を格納するのに適切でないと判断してもよい。
【0077】
[0087] さらに別の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、機械学習アル
ゴリズムに1つまたは複数のパラメータを実装して、製品の在庫配置を管理することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のパラメータを1つまたは複数のFC200に関連付けることができる。FC200に関連するパラメータは、例えば、各FC200の最大容量、各FC200に関連するアイテム互換性、FC200に関連するコスト、各FC200に関連する建物の制約、各FC200に関連するサービングエリア、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。各FC200の最大容量は、各FC200にいくつの製品を格納することができるかに関連する情報を含むことができる。各FC200に関連付けられたアイテム互換性は、アイテムのサイズ、アイテムの重量、冷蔵の必要性、またはアイテムに関連付けられた他の要件のために、特定のFC200に保持することができない特定のアイテムに関連付けられた情報を含むことができる。また、特定のアイテムが保持されることを可能にし、特定のアイテムが各FC200で保持されることを防止する、各FC200に関連付けられた建物の制約があってもよい。各FC200に関連するコストはFC間転送コスト、クラスタ間輸送コスト(例えば、複数のFC200からのアイテムの輸送から生じる輸送コスト)、FC200間のアイテムのクロスストッキングから生じる輸送コスト、1つのFC200内にすべてのSKUを有することに関連するパーセル当たり単位(UPP)コスト、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。各FC200に関連するサービングエリアは、各FC200に関連するサービングエリアの数、各FC200のサービングエリアの地理的位置、各FC200の各サービングエリアの天候および/または温度、および/または各FC200のサービングエリアとFC200との間の距離を含むことができる。
【0078】
[0088] いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース
304内の各FC200にタグを割り当てるために、FC200に関連する前述のパラメータのうちの1つまたは複数、および各FC200のロケーションにおける気象を実装することができる。1つ以上のプロセッサ305は、在庫配置のために各製品にタグを割り当てるために、データベース304に記憶された履歴出荷データを実装することもできる。例えば、履歴出荷データは、各製品が以前に配達された出荷住所のリストを含むことが
できる。したがって、履歴出荷データに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、特定の製品に対する顧客の需要が最も高い地理的領域、例えば郵便番号、州、自治体、地域、または他の政治的または地理的細区分を決定することができる。したがって、履歴出荷データに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、在庫配置のために各製品にタグを割り当てることができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、各FC200に関連付けられた属性および各製品に関連付けられた属性を格納し、機械学習アルゴリズム(1つまたは複数)を訓練して、在庫配置のために各新しい製品のタグを自動的に推定し、割り当てることができる。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは、各新しい製品を在庫配置のために1つまたは複数のFC200に割り当てることができる分類モデルを含むことができる。例えば、機械学習アルゴリズムは、ランダムフォレスト、人工ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、または分類および回帰分析のための任意の他の機械学習アルゴリズムまたはモデルなどのアンサンブル学習方法を含むことができる。
【0079】
[0089]
図4Aは、例示的なデータベース304のテーブルに格納され得る、FC200
に関連する情報を示す。上述したように、1つ以上のプロセッサ305は、データベース304内の各FC200に関連する1つ以上のパラメータを記憶することができる。1つ以上のプロセッサ305はまた、各FC200にタグを割り当て、そのタグ情報をデータベース304に記憶することができる。1つ以上のプロセッサ305は、データベース304に記憶された情報をシステム100内の1つ以上のシステムに送信してもよい。例えば、1つ以上のプロセッサ305は、結果を表示するために、データベース304に記憶された情報を内部フロントエンドシステム105に送信してもよい。各FC200に関連する情報を記憶する例示的なデータベース304が
図4Aに示されている。
図4Aに見られるように、1つ以上のプロセッサ305は、各FC200の地理的ロケーションを決定し、データベース304に地理的ロケーション(例えば、「FCロケーション」)を格納し得る。1つまたは複数のプロセッサ305はさらに、データベース304を修正して、温度タグなどの1つまたは複数のタグを各FC200に割り当てることができる。タグは、各FC200の位置における温度に基づいて割り当てることができる。
【0080】
[0090]
図4Aに見られるように、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FC200
の位置における季節的な天候に基づいて温度タグを割り当てることができる。すなわち、1つまたは複数のプロセッサ305は、季節変化による温度の差を考慮に入れることができる。そのように、1つまたは複数のプロセッサ305は、12月と2月、3月と5月、6月と8月、および9月と11月の月の間の各FC200の位置における平均温度に基づいて、各FC200に温度タグを割り当ててもよい。
図4Aでは、1つまたは複数のプロセッサ305は、季節的変化を考慮するために、3ヶ月ごとに各FC200に温度タグを割り当てるが、1つまたは複数のプロセッサ305は、毎月、2ヶ月ごと、5ヶ月ごと、10ヶ月ごと、毎年など、各FC200に温度タグを割り当てることができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FC200の位置における平均年間温度を計算し、平均年間温度に基づいて温度タグを割り当てることができる。
【0081】
[0091] データベース304内の各FC200に割り当てられる温度タグは、温度値の様
々な範囲に基づくことができる。例えば、特定のFC200の位置における平均温度が約32°F未満である場合、「凍える(FROZEN)」の温度タグを割り当てることができる。特定のFC200の位置における平均温度が約32°F~約45°Fの場合、「寒い(COLD)」の温度タグを割り当てることができる。特定のFC200の位置における平均温度が約45°F~約65°Fの場合、「涼しい(COOL)」の温度タグを割り当てることができる。特定のFC200の位置における平均温度が約65°F~約80°Fの場合、「暖かい(WARM)」の温度タグを割り当てることができる。特定のFC200の位置における平均温度が約80°Fよりも大きい場合、「暑い(HOT)」の温度
タグを割り当てることができる。他の範囲およびタグの説明も可能であり、上記の範囲および説明は単に例示的なものである。
【0082】
[0092]
図4Bは、例示的なデータベース304のテーブルに記憶することができる製品
に関連する情報を示す。上述したように、1つ以上のプロセッサ305は、各製品に関連する情報をデータベース304に記憶することができる。1つ以上のプロセッサ305はまた、各製品にタグを割り当て、そのタグ情報をデータベース304に記憶することができる。1つ以上のプロセッサ305は、データベース304に記憶された情報をシステム100内の1つ以上のシステムに送信してもよい。例えば、1つ以上のプロセッサ305は、結果を表示するために、データベース304に記憶された情報を内部フロントエンドシステム105に送信してもよい。各製品に関連する情報を記憶する例示的なデータベース304を
図4Bに示す。
図4Bに見られるように、1つ以上のプロセッサ305は、リモートシステムから、在庫配置のために1つ以上の製品を受け取ることができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、在庫配置のために各製品に関連付けられた製品識別子(ID)を受信することができる。製品IDは例えば、
図1Cの「品番」のような、製品または製品のクラスを識別する在庫管理ユニット(SKU)を含むことができる。
【0083】
[0093] いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース
304内の製品IDに関連付けられた出荷履歴データを調べて、各製品の顧客需要が最も高い地域を判定することができる。例えば、データベース304に記憶された出荷履歴データは、出荷住所、出荷場所、出荷日、または各製品の以前の顧客注文に関連する他の出荷情報を含むことができる。データベース304に格納された出荷履歴データに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、各製品に対する顧客の需要が最も高い地域を決定することができる。例えば、顧客の需要が最も高い地域は、各製品の最大数が以前に出荷された出荷場所であってもよい。1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304内の各製品に対する顧客の需要が最も高い、決定された領域(例えば、「領域A」、「領域B」、「領域C」など)を格納することができる。
【0084】
[0094]
図4Bに見られるように、1つ以上のプロセッサ305はまた、各製品について
の出荷予定日を決定し得る。出荷予定日は、データベース304に記憶された出荷履歴データに基づくことができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、履歴出荷データに基づいて、各製品の最大数が以前に出荷された時間枠および/または日付を決定することができる。他の実施形態では、例えば、1つ以上のプロセッサ305は、1つ以上のプロセッサ305が在庫配置のために各製品の製品識別子を受信したときに、各製品と共に出荷予定日を受信することができる。すなわち、予定日は、1つ以上のプロセッサ305が在庫配置のための1つ以上の製品識別子を受信するときに予め決定されてもよい。
【0085】
[0095] 1つ以上のプロセッサ305はまた、出荷予定日における各製品に対する顧客の
需要が最も高い領域における温度を決定してもよい。一例として、1つまたは複数のプロセッサ305は、特定の地域における気象予測データ、過去の気象データ、または気象傾向に基づいて、出荷予定日の温度を予測することができる。出荷予定日における各製品に対する顧客の需要が最も高い領域における温度に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、各製品に温度タグを割り当てるようにデータベース304を修正することができる。データベース304内の各製品に割り当てられた温度タグは、温度値の様々な範囲に基づくことができる。例えば、各製品の顧客の需要が最も高い地域の平均温度が約32°F未満である場合、「凍える(FROZEN)」の温度タグを割り当てることができる。各製品の顧客の需要が最も高い地域の平均温度が約32°F~約45°Fである場合、「寒い(COLD)」の温度タグを割り当てることができる。各製品の顧客の需要が最も高い地域の平均温度が約45°F~約65°Fである場合、「涼しい(COOL)」の温度タグを割り当てることができる。各製品の顧客の需要が最も高い地域の平均温度が約6
5°F~約80°Fである場合、「暖かい(WARM)」の温度タグを割り当てることができる。各製品の顧客の需要が最も高い地域の平均温度が約80 °Fを超える場合、「
暑い(HOT)」の温度タグを割り当てることができる。
【0086】
[0096]
図5は、製品の在庫配置を管理するための例示的な方法500を示すフローチャ
ートである。この例示的な方法は、例として提供される。
図5に示される方法500は、様々なシステムの1つまたは複数の組合せによって実行されるか、さもなければ実行されることができる。以下に説明する方法500は一例として
図3に示すように、スマート在庫配置システム301によって実行することができ、そのシステムの様々な要素は、
図5の方法を説明する際に参照される。
図5に示される各ブロックは、例示的な方法500における1つまたは複数のプロセス、方法、またはサブルーチンを表す。
図5を参照すると、例示的な方法500は、ブロック501で開始することができる。
【0087】
[0097] ブロック501において、1つまたは複数のプロセッサ305は、在庫配置のた
めに製品に関連付けられた製品識別子を受信することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、
図1Aのシステム100内の1つまたは複数のシステムなどの遠隔システムから製品識別子を受信することができる。1つ以上のプロセッサ305は、製品に関連する製品識別子をデータベース304に記憶することができる。いくつかの実施形態では、製品識別子は、製品の在庫管理ユニット(SKU)を含むことができる。SKUは、特定の製品または製品のクラスを識別することができる。例えば、SKUは、各製品に固有であってもよく、したがって、製造業者、材料、色、包装タイプ、重量、または各対応する製品に関連する任意の他の特性を示してもよい。
【0088】
[0098] 製品識別子が在庫配置のために受信されると、方法500は、ブロック502に
進むことができる。ブロック502では、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い領域を決定することができる。例えば、1つ以上のプロセッサ305は、データベース304に記憶された出荷履歴データを検索して、製品に関連する出荷履歴を決定することができる。上述したように、データベース304に記憶された出荷履歴データは、製品が以前に配達された出荷住所のリスト、製品を以前に購入した顧客のリスト、各顧客によって購入された製品の数量、または製品の購入履歴に関連する任意の他の情報を含むことができる。履歴出荷データに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、特定の製品に対する顧客の需要が最も高い地理的領域を決定することができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品が以前に配達された配送先住所のリストに基づいて、製品に対する顧客の需要が最も高い地理的領域、例えば郵便番号、州、自治体、地域、または他の政治的または地理的細区分を決定することができる。
【0089】
[0099] 製品に対する顧客の需要が最も高い地域が決定されると、方法500は、ブロッ
ク503に進むことができる。ブロック503において、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の出荷予定日に、製品に対する顧客の需要が最も高い地域の温度を決定することができる。
図4Bを参照して上記で論じたように、1つまたは複数のプロセッサ305は、各製品について顧客の需要が最も高い領域における温度を決定し、製品に関連する温度情報をデータベース304に記憶することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の出荷予定日を決定し、出荷予定日において製品に対する顧客の需要が最も高い領域に関連する温度を決定することができる。出荷予定日は、製品に関連する出荷履歴データに基づいて決定することができる。他の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、在庫配置のために製品に関連付けられた製品識別子を受信したときに、出荷予定日を遠隔システムによって提供することができる。
【0090】
[00100] ブロック504において、1つまたは複数のプロセッサ305は、出荷予定日に製品に対する顧客の需要が最も高い領域における温度に基づいて、製品に関連付けられた
製品タグを推定することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、機械学習アルゴリズムを使用して、製品に関連付けられた製品タグを自動的に推定することができる。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは、分類モデルを含んでもよい。例えば、機械学習アルゴリズムは、ランダムフォレスト、人工ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、または分類および回帰分析のための任意の他の機械学習アルゴリズムまたはモデルなどのアンサンブル学習方法を含むことができる。以下でさらに詳細に説明するように、機械学習アルゴリズムは、(例えば、
図4Aおよび
図4Bに示すように)データベース304に格納された製品およびFCに関連付けられた出荷履歴データを使用して、在庫配置のために各新製品に製品タグを自動的に推定し、割り当てることができる。
【0091】
[00101] 製品に関連する製品タグが推定されると、方法500は、ブロック505に進むことができる。ブロック505において、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304を修正して、予測された製品タグを製品に割り当てることができる。製品に割り当てられた製品タグは、データベース304に記憶することができる。データベース304では、製品に割り当てられた製品タグを、製品の製品識別子に関連付けることもできる。
【0092】
[00102] 方法500は、ブロック506に進んでもよい。この場合、1つ以上のプロセッサ305は、FCに製品を配置するために、製品を割り当てることができる。FCは、製品に割り当てられた製品タグに対応するFCタグに関連付けられることができる。一例として、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグに一致するFCタグを有するFCに配置するために製品を割り当てることができる。
図4Aに見られるように、データベース304は、FCおよびそれらの対応するFCタグ、例えば、温度タグのリストを記憶し得る。したがって、FCタグは、FCの位置に関連する温度を示すことができる。ブロック506において、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグと一致するFCタグを用いてデータベース304内のFCを識別し、FC内に配置するために製品を割り当てることができる。例えば、製品に「暖かい(WARM)」の製品タグを割り当てることができ、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品の出荷予定日に「暖かい(WARM)」のFCタグを有するデータベース304内のFCを識別し、FC内に配置するために製品を割り当てることができる。
【0093】
[00103] 製品に割り当てられた製品タグに一致するFCタグを有する2つ以上のFC、例えば、「暖かい(WARM)」のFCタグを有する5つのFCがある場合、1つ以上のプロセッサ305は1つ以上のFCに関連する他のパラメータを識別し、製品のための最適なFCを選択することができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、とりわけ、各FCのサービスエリアの数、各FCのサービスエリアの位置、出荷予定日における各FCのサービスエリアにおける温度、FCとサービスエリアとの間の距離、各FCの最大容量、各FCに関連する建物の制約、またはそれらの任意の組合せを決定することができる。前述のパラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品のための最適なFCを選択することができる。いくつかの実施形態では、最適なFCは、製品に対する需要が最も高い地域に最も近くに位置する1つまたは複数のサービングエリアを有することができる。他の実施形態では、最適なFCは、製品に割り当てられた製品タグによって示される温度に最も近い温度に関連する1つまたは複数のサービングエリアを有することができる。さらに別の実施形態では、最適なFCは、製品を保管するための要件に適応するために最大の容量および柔軟な建物の制約を有することができる。例えば、製品を冷凍状態に保たなければならない場合、最適なFCは、冷凍製品を貯蔵し、維持する能力を有していなければならない。
【0094】
[00104]
図6は、在庫配置を管理するための方法600を示すフローチャートである。こ
の例示的な方法は、例として提供される。
図6に示される方法600は、様々なシステムの1つまたは複数の組合せによって実行されるか、さもなければ実行されることができる。以下に説明する方法600は、一例として、
図3に示すように、スマート在庫配置システム301によって実行することができ、スマート在庫配置システム301の1つまたは複数の要素は、
図6の方法を説明する際に参照される。
図6に示される各ブロックは、例示的な方法600における1つまたは複数のプロセス、方法、またはサブルーチンを表す。
図6を参照すると、例示的な方法600は、ブロック601で開始することができる。
【0095】
[00105] ブロック601において、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304に格納された出荷履歴データに基づいて1つまたは複数の機械学習アルゴリズムを訓練することができる。一例として、1つまたは複数のプロセッサ305は、所定の期間にわたって製品およびFCに関連する情報をデータベースに格納することができ、格納された情報を使用して、機械学習アルゴリズム(複数可)を訓練して、製品タグを新しい製品に自動的に割り当てることができる。記憶された情報は、1つまたは複数のFCにFCタグを自動的に割り当てるように機械学習アルゴリズムを訓練するために使用することもできる。情報は、製品に割り当てられた製品タグ、製品の製品識別子、FCに割り当てられたFCタグ、および
図4Aおよび4Bを参照して上述した情報のいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、データベース304に入力され、格納される情報は、製品に割り当てられた製品タグに関連付けられた場所および郵便番号、製品属性、および各製品に関連付けられた出荷履歴データを含むが、これらに限定されない、製品に関連付けられた情報を含むことができる。製品属性は、例えば、ブランド情報、製造業者情報、製品材料、製品包装、製品重量、及び/又は製品サイズを含むことができる。履歴出荷データは、例えば、各製品の販売履歴、各製品に関連付けられた過去の出荷住所、および/または以前に購入された各製品の数量を含むことができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、1つまたは複数のビジネスルールを実装することによって、機械学習アルゴリズム(複数可)を訓練することもできる。ビジネスルールは、1つまたは複数のFCに関連するパラメータを含むことができ、これには限定はしないが、各FCのサービスエリアの数、各FCのサービスエリアの位置、出荷予定日における各FCのサービスエリアの温度、FCとサービスエリアとの間の距離、各FCの最大容量、各FCに関連する建物の制約、またはそれらの任意の組合せが含まれる。さらに、機械学習アルゴリズムは、FCのロケーション、FCロケーションにおける温度、FCに関連する1つまたは複数のサービングエリアにおける温度、またはそれらの任意の組合せを含む要因に基づいて、FCタグを1つまたは複数のFCに自動的に割り当てるように訓練され得る。したがって、製品およびFCに関連する前述の情報、要因、および/またはパラメータのうちの1つまたは複数を機械学習アルゴリズムに入力して、機械学習アルゴリズムを訓練して、製品タグを新しい製品に自動的に割り当て、FCタグをFCに自動的に割り当てることができる。
【0096】
[00106] いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズム(複数可)に入力された情報に基づいて、機械学習アルゴリズム(複数可)は各製品に関連する情報と各製品に関連する製品タグとの間の関係を計算することができる。例えば、機械学習アルゴリズム(複数可)に入力された情報に基づいて、機械学習アルゴリズム(複数可)は、製品に対する顧客の需要が最も高い領域と、その領域における温度とを推定することができる。したがって、機械学習アルゴリズムは、各製品に関連付けられた情報と、製品に対する顧客の需要が最も高い領域における温度との間の相関を生成することができる。同様に、機械学習アルゴリズムは、FCに関連するデータベース304に記憶された履歴データに基づいて、FCに関連する1つ以上のパラメータを識別するように構成されてもよい。FCに関連する1つまたは複数のパラメータに基づいて、機械学習アルゴリズムを使用して、FCタグをFCに自動的に割り当てることができる。
【0097】
[00107] 機械学習アルゴリズムが訓練されると、方法600は、ブロック602に進んで
もよい。ブロック602において、機械学習アルゴリズムによって生成された相関に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品タグを新しい製品に自動的に割り当てることができる。すなわち、1つまたは複数の機械学習アルゴリズムによって生成された相関に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、相関を使用して、各新製品に関連付けられた1つまたは複数の情報に基づいて、新製品に製品タグを自動的に割り当てることができる。ブロック603において、1つまたは複数のプロセッサ305は、機械学習アルゴリズムを使用して、FCタグをFCに割り当てることもできる。上述したように、1つ以上のプロセッサ305は、データベース304に記憶されたFCに関連する情報および/またはパラメータを取得することができる。FCに関連する情報および/またはパラメータに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、機械学習アルゴリズムを使用して、FCタグを1つまたは複数のFCに自動的に割り当てることができる。
【0098】
[00108] 製品タグが新しい製品に割り当てられ、FCタグがFCに割り当てられると、方法600はブロック604に進むことができる。ブロック604において、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCタグおよび/または製品タグを評価することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCタグおよび/または製品タグを定期的に、例えば、1日に2回、1日に1回、週に1回、月に1回など、再評価することができる。評価の結果に応じて、1つ以上のプロセッサ305は、FCタグおよび/または製品タグを動的に調整することができる。
【0099】
[00109] いくつかの実施形態では、FCタグを評価することは、FCタグに関連する温度を決定することを含むことができる。例えば、
図4Aに戻って参照すると、FC1のFCタグを評価することは、FCタグに関連する温度が年間を通して「凍える(FROZEN)」であると判定することを含むことができ、FCタグに関連する温度が判定されると、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCの位置における実際の温度を判定することができる。例えば、
図4Aを再び参照すると、1つまたは複数のプロセッサ305は、FC1が位置する「位置1」における実際の温度を判定することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、従来の気象予測システムに基づいて実際の温度を決定することができる。次いで、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304内のFCタグに関連する温度と、FCの位置における実際の温度との間の差分を計算することができる。2つの温度間の差分が所定の閾値を超える場合、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCに割り当てられたFCタグを新しいFCタグに置き換えることができる。1つ以上のプロセッサ305は、新しいFCタグをFCに割り当てるようにデータベース304を修正することができる。例えば、
図4Aを再度参照すると、1つまたは複数のプロセッサ305は、FC1に割り当てられた「凍える(FROZEN)」の温度タグに関連する温度が30°Fであると判定することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、「位置1」における実際の温度が40°Fであると判定することもできる。1つまたは複数のプロセッサ305は、10°Fの差分が所定のしきい値を超えると判定することができ、したがって、FC1に割り当てられた「凍える(FROZEN)」のタグを「寒い(COLD)」のタグで置き換えるようにデータベース304を修正することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCタグを新しいFCタグに置き換える前に、データベース304内のFCタグに関連する温度とFCの位置における実際の温度との間の差分を所定の回数再評価することができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCタグを新しいFCタグに置き換える前に、差分が実際に所定の閾値を超えることを確認するために、2日間、1日に2回差分を再評価することができる。差分が所定の閾値を超えない場合、1つまたは複数のプロセッサ305は、FCに割り当てられた元のFCタグを維持することができる。
【0100】
[00110] 同様に、1つ以上のプロセッサ305は製品タグを定期的に評価し、必要に応じて製品タグを動的に調整してもよい。製品タグを評価することは、製品タグに関連する温
度を決定することを含むことができる。例えば、
図4Bに戻って参照すると、製品ID1のための製品タグを評価することは、製品タグに関連付けられた温度が出荷予定日に「暖かい(WARM)」であると判定することを含むことができる。一旦、製品タグに関連付けられた温度が判定されると、1つ以上のプロセッサ305は、製品に対する顧客の需要が最も高い領域における実際の温度を判定することができる。例えば、再び
図4Bを参照すると、1つ以上のプロセッサ305は、製品ID1に対する需要が最も高い「領域A」における実際の温度を判定することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、従来の気象予測システムに基づいて実際の温度を決定することができる。次いで、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304内の製品タグに関連付けられた温度と、製品に対する顧客の需要が最も高い領域における実際の温度との間の差分を計算することができる。2つの温度間の差分が所定の閾値を超える場合、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグを新しい製品タグで置き換えることができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304を修正して、新しい製品タグを製品に割り当てることができる。例えば、
図4Bを再度参照すると、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品ID1に割り当てられた「暖かい(WARM)」の温度タグに関連する温度が70°Fであると判定することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、「領域A」における実際の温度が90°Fであると判定することもできる。1つまたは複数のプロセッサ305は、20°Fの差分が所定のしきい値を超えると判定することができ、したがって、製品ID1に割り当てられた「暖かい(WARM)」のタグを「暑い(HOT)」のタグで置き換えるようにデータベース304を修正することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304内の製品タグに関連付けられた温度と、顧客の要求が最も高い領域における実際の温度との間の差分を、製品タグを新しい製品タグに置き換える前に、所定の回数再評価することができる。例えば、1つ以上のプロセッサ305は、2日間、1日に2回、差分を再評価して、差分が製品タグを新しい製品タグと交換する前に、実際に所定の閾値を超えていることを確認することができる。差分が所定の閾値を超えない場合、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた元の製品タグを維持することができる。
【0101】
[00111] 幾つかの実施例では、機械学習アルゴリズムは、生成された相関に対する重みを計算することができる。例えば、機械学習アルゴリズム(複数可)は、製品のブランド、製品の材料、および製品のパッケージサイズなど、製品に関連する製品属性を受け取ることができる。上述のように、機械学習アルゴリズムは、各製品属性と製品に関連する製品タグとの間の相関、例えば、ブランド-製品タグの相関、材料-製品タグの相関、およびパッケージサイズ-製品タグの相関の組み合わせを生成することができる。生成された各相関は、各製品属性が1つまたは複数のFC200における製品の配置に影響を及ぼす可能性がある程度に基づいて、異なるように重み付けすることができる。例えば、パッケージサイズ-製品タグの相関は、製品のパッケージサイズがFC200に関連する建物の制約のために、1つまたは複数のFC200における製品の配置に影響を及ぼす可能性が製品のブランドよりも高くなり得るので、ブランド-製品タグの相関よりも重み付けされ得る。決定された相関重みに基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品配置規則を決定することができる。例えば、特定のFC200における在庫配置のために、特定のFC200における利用可能なスペースの量よりも多くの製品が割り当てられている場合、1つ以上のプロセッサ305は、製品配置規則に基づいて、同じ製品タグを有する他の製品よりも、どの製品が優先されるべきかを決定する必要があり得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、たとえ製品に同じ製品タグを割り当てることができるとしても、相関重みがより低い相関重みを有する他の製品よりも高い相関重みを有する製品に優先順位を付けることができる。
【0102】
[00112] FCタグおよび/または製品タグが定期的に再評価されると、方法600は、ブロック605に進むことができる。ブロック605では、
図5のブロック506と同様に
、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグに対応するFCタグに関連付けられたFCに配置するために製品を割り当てることができる。一例として、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグに一致するFCタグを有するFCに配置するために製品を割り当てることができる。
図4Aに見られるように、データベース304は、FCおよびそれらの対応するFCタグ、例えば、温度タグのリストを記憶し得る。したがって、FCタグは、FCの位置に関連する温度を示すことができる。ブロック605において、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品に割り当てられた製品タグに一致するFCタグを用いてデータベース304内のFCを識別し、FC内に配置するために製品を割り当てることができる。例えば、製品に「暖かい(WARM)」の製品タグを割り当てることができ、1つまたは複数のプロセッサ305は製品の出荷予定日に「暖かい(WARM)」のFCタグを有するデータベース304内のFCを識別し、FC内に配置するために製品を割り当てることができる。
【0103】
[00113] 製品に割り当てられた製品タグに一致するFCタグを有する2つ以上のFC、例えば、「暖かい(WARM)」のFCタグを有する5つのFCがある場合、1つ以上のプロセッサ305は、1つ以上のFCに関連する他のパラメータを識別し、製品のための最適なFCを選択することができる。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、とりわけ、各FCのサービスエリアの数、各FCのサービスエリアの位置、出荷予定日における各FCのサービスエリアにおける温度、FCとサービスエリアとの間の距離、各FCの最大容量、各FCに関連する建物の制約、またはそれらの任意の組合せを決定することができる。前述のパラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、1つまたは複数のプロセッサ305は、製品のための最適なFCを選択することができる。いくつかの実施形態では、最適なFCは、製品に対する需要が最も高い地域に最も近くに位置する1つまたは複数のサービングエリアを有することができる。他の実施形態では、最適FCは、製品に割り当てられた製品タグによって示される温度に最も近い温度に関連する1つまたは複数のサービングエリアを有することができる。さらに別の実施形態では、最適なFCは、製品を保管するための要件に適応するために、最大の容量および柔軟な建物の制約を有することができる。例えば、製品を冷凍状態に保たなければならない場合、最適なFCは冷凍製品を貯蔵し、維持する能力を有していなければならない。
【0104】
[00114] 方法600は、ブロック606へと続いてもよく、この場合、1つ以上のプロセッサ305は、特定の製品に関する顧客からの注文を受け取ることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、
図1Aのデバイス102Aまたはデバイス102Bから注文を受信することができる。顧客注文を受け取ると、1つまたは複数のプロセッサ305は、データベース304を調べて、どのFC200に特定の製品が在庫のために置かれているかを判定することができる。例えば、特定の製品は、FC200の1つまたは複数の場所での季節的な変化のために、年間を通して異なるFC200での在庫配置に割り当てることができ、したがって、1つまたは複数のプロセッサ305は、顧客注文における特定の製品が配置されるFC200を識別することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、特定の製品と共にFC200で利用可能な特定の製品の量を決定することもできる。
【0105】
[00115] 1つまたは複数のプロセッサ305が、特定の製品が置かれているFC200を識別すると、方法600は、ブロック607に進むことができる。ブロック607において、1つまたは複数のプロセッサ305は、顧客に配信するために、識別されたFC200から特定の製品を供給することができる。各製品に対する顧客の需要が最も高い領域における温度および各FC200の位置における温度に基づいて、1つまたは複数のFC200における在庫配置のために製品を割り当てることによって、1つまたは複数のプロセッサ305は、顧客注文から効率的に製品を供給することができ、それによって、出荷コスト、プロセッサ負荷、および配送時間を低減することができる。
【0106】
[00116] 本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なしに、他の環境において実施され得ることが理解されるのであろう。前述の説明は、例示の目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することによって、修正および適合が明らかになるのであろう。加えて、開示された実施形態の態様はメモリに格納されるものとして説明されているが、当業者はこれらの態様が例えばハードディスクまたはCD ROM、あるいは他の形態のRAMまたはROM、USB媒体、DVD、ブルーレイ、または他の光学ドライブ媒体などの二次記憶デバイスなどの他のタイプのコンピュータ読取可能媒体に格納され得ることを理解するのであろう。
【0107】
[00117] 記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールを、当業者に知られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに関連して設計することができる。例えば、プログラムセクションまたはプログラムモジュールは、.Net Framework、.Net Compact Framework(およびVisual Basic、Cなどの関連言語)、Java、C++、Objective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、またはJavaアプレットを含むHTML内で、またはこれらの手段によって設計することができる。
【0108】
[00118] さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者によって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の)、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態の範囲。クレームの限定はクレームに使用されている文言に広く基づいて解釈されるものとし、本明細書に記載されている例に限定されるものではなく、又は出願手続中に解釈されるものとする。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法のステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステップを挿入または削除することを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。