(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】自動経路検出及びアプリ開始を有するシステム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230112BHJP
G08G 1/13 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/13
(21)【出願番号】P 2019541676
(86)(22)【出願日】2017-10-13
(86)【国際出願番号】 US2017056499
(87)【国際公開番号】W WO2018071759
(87)【国際公開日】2018-04-19
【審査請求日】2020-10-13
(32)【優先日】2016-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519136722
【氏名又は名称】ルビコン テクノロジーズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ロドニ,フィリップ
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-145801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
G08G 1/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス車両による廃棄物サービスを管理するためのシステムであって、
前記サービス車両の位置を示す位置信号を生成するように構成された位置決め装置と、
リフト・アームに関連付けられる圧力を測定し、かつ、前記サービス車両が実行している廃棄物サービスを示すサービス信号を生成するように構成された
リフト・センサと、
入力装置と、
前記位置決め装置、前記
リフト・センサ、及び前記入力装置と通信する制御装置であって、
前記サービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断
することであって、前記判断は、前記位置信号及び前記サービス信号と閾値との比較に基づく、ことと、
前記少なくとも1つのサービス停車の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停車の特徴とを比較し、
前記特徴が閾値確実性の範囲内で一致するかどうかを判断することと、
前記比較に基づいて、前記少なくとも1つの既知のサービス経路でのすべての停車の前記特徴を選択的に記録
することと、
前記記録された特徴をサービス作業車外へ送出する
ことと、
を行うように構成された制御装置と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの既知のサービス経路が、メモリに記憶された複数の既知のサービス経路を含み、
前記少なくとも1つのサービス停車場が、複数の連続するサービス停車場を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記入力装置が可搬型であり、
前記制御装置が、前記入力装置が、前記サービス車両の閾値近傍内に存在するときのみに判断するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記入力装置が、スマートフォン又はタブレットのうちの一方である、請求項
3に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御装置が、前記比較に基づいて、前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する情報を表示するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを、前記入力装置の前景に選択的に呼び出すようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する前記情報が、前記サービス車両が完了すべきサービス停車のスケジュールを含む、請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する前記情報が、前記スケジュールでのサービス停車に関連する前記サービス車両の位置を示す地図をさらに含む、請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのサービス経路に関連する前記情報が、前記スケジュールでの前記サービス停車のそれぞれに関する指示をさらに含む、請求項
6に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御装置が、前記位置信号、前記サービス信号、及び前記比較に基づいて、前記少なくとも1つのサービス停車に関連するアカウント記録を更新するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのサービス停車の特徴が、サービス場所、サービスの日付、サービスの時刻、サービスの持続時間、完了されるサービスのタイプ、サービス提供される容器のサイズ、受け取る廃棄物の量、及び受け取る廃棄物のタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
サービス車両による廃棄物サービスを管理する方法であって、
前記サービス車両の位置を示す位置信号を生成することと、
リフト・アームに関連付けられる圧力を測定するように構成されたリフト・センサによって、前記サービス車両によって実行される廃棄物サービスを示すサービス信号を生成することと、
前記サービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断
することであって、前記判断は、前記位置信号及び前記サービス信号と閾値との比較に基づく、ことと、
前記少なくとも1つのサービス停止の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停止の特徴とを比較
し、前記特徴が閾値確実性の範囲内で一致するかどうかを判断することと、
前記比較に基づいて、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを前記サービス車両の内部の入力装置に選択的に表示して、前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する情報を示すことと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記比較することが、前記少なくとも1つのサービス停車の特徴と、複数の既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停車の特徴とを比較することを含み、
選択的に表示することが、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースを、前記サービス車両の内部の前記入力装置上に選択的に表示して、前記複数の既知のサービス経路のうち一致する経路に関連する情報を示すことを含む、
請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記判断することが、前記位置信号及び前記サービス信号に基づいて、前記サービス車両が、複数の連続するサービス停車を実行したと判断することを含み、
前記比較することが、前記複数の連続するサービス停車の特徴と、前記少なくとも1つの既知のサービス経路の複数の連続するサービス停車の特徴とを比較することを含む、
請求項
11に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する前記情報が、前記サービス車両が完了すべきサービス停車のスケジュールを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する前記情報が、前記スケジュールでのサービス停車場に対する前記サービス車両の位置を示す地図をさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのサービス経路に関連する前記情報が、前記スケジュールでの前記サービス停車のそれぞれに関する指示をさらに含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項17】
前記位置信号、前記サービス信号、及び前記比較に基づいて、前記少なくとも1つのサービス停車に関連するアカウント記録を更新することをさらに含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのサービス停車の特徴が、サービスの日付、サービスの時刻、サービスの持続時間、完了されるサービスのタイプ、サービス提供される容器のサイズ、受け取る廃棄物の量、及び受け取る廃棄物のタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項19】
サービス車両による廃棄物サービスを管理する方法を実行するためのコンピュータ実行可能なプログラム命令を含む、持続的なコンピュータ読取り可能な媒体であって、前記方法が、
前記サービス車両の位置を示す位置信号を生成することと、
リフト・アームに関連付けられる圧力を測定するように構成されたリフト・センサによって、前記サービス車両によって実行される廃棄物サービスを示すサービス信号を生成することと、
前記サービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断
することであって、前記判断は、前記位置信号及び前記サービス信号と閾値との比較に基づく、ことと、
前記少なくとも1つのサービス停止の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停止の特徴とを比較
し、前記特徴が閾値確実性の範囲内で一致するかどうかを判断することと、
前記比較に基づいて、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを前記サービス車両の内部の入力装置に選択的に表示して、前記少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する情報を示すことと、
を含む、持続的なコンピュータ読取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にモバイル装置上で使用するためのシステム及びアプリ(すなわち、ダウンロード可能な自己完結型ソフトウェア・アプリケーション)に関する。より詳細には、本開示は、サービス車両がどの経路をたどっているのかを検出し、検出されたこの経路を完了しようとしている間に、車両運転者が使用するための廃棄物管理アプリ内での対応するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを自動的に呼び出すシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
商業廃棄物及び住宅廃棄物のサービス提供事業者は通常、各車両に割り当てられた所定の収集スケジュールに従って顧客の所有地までサービス車両を派遣する。各サービス車両の収集スケジュールは、特定の地理的区域内で、また特定の頻度で(たとえば、週に1回)廃棄物サービスを提供する(たとえば、廃棄物容器を空にする)ように設計される場合が多い。それぞれの廃棄物サービスが完了した後(又は、経路内の収集を終えるまでの間に定期的に)、車両運転者がバックオフィスに完了を報告し、このバックオフィスが運転者の収集スケジュール及び顧客の取引先記録を更新する。これらの廃棄物サービスに加入する顧客には、その取引先記録に基づいて請求される。次いで、運転者は、追加の廃棄物サービスを完了するために、次の顧客の場所にサービス車両を移動させる。
【0003】
場合によっては、それぞれのサービス車両について、収集スケジュールを管理することは困難になることがある。特に、収集スケジュールは頻繁に変更されることがあり、新しい顧客の場所、及び/又は複雑なサービス要求条件を有する場所を含むことがある。こうした場合、車両運転者が、どこで停車するか、停車の順序、停車のタイミングなどを決定することは困難になることがある。また、新しい場所を見つけ、新しい場所への移動経路を決定し、それぞれの場所で必要となるサービスに関連する指示を管理し、完了したサービスの経過を追跡することは困難になることがある。
【0004】
車両運転者によって呼び出されたとき、割り当てられた移動経路をこの運転者が管理するように支援できる廃棄物管理アプリが存在する。たとえば、運転者は、このアプリを介して表示される選択肢から、記憶された複数の経路のうちどれを自分は完了したいかを手動で選択することができてもよい。次いで、この運転者は、選択された経路を完了しようとしている間にアプリからの各指示に従い、経路内の停車場でのサービスの完了に関して、このアプリを介してフィードバックしてもよい。
【0005】
これまでの方法に勝る改良ではあるものの、場合によっては、割り当てられた経路の始めに、利用可能なアプリを車両運転者が確実に呼び出すこと、所与の日付及び/又は時刻での正しい経路を運転者が確実に正しく選択すること、及び/又は運転者が経路を完了しようとしている間にアプリを使用することが、困難になる場合がある。特に、運転者によっては、アプリの使い方を適切に訓練されていない場合もあり、また運転者によっては、他のタスクに専念するあまり、アプリの使用に集中できない場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
開示されたシステム及びアプリは、前述の問題及び/又は従来技術の他の問題のうち1つ又は複数を克服することを対象としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
一態様では、本開示は、サービス車両による廃棄物サービスを管理するためのシステムを対象とする。このシステムは、サービス車両の位置を示す位置信号を生成するように構成された位置決め装置と、サービス車両が実行している廃棄物サービスを示すサービス信号を生成するように構成されたセンサと、入力装置と、こうした位置決め装置、センサ、及び入力装置と通信する制御装置とを備えてもよい。この制御装置は、位置信号及びサービス信号に基づいてサービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断し、この少なくとも1つのサービス停車の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停車の特徴とを比較するように構成されてもよい。この比較に基づいて、制御装置はさらに、記録された特徴をサービス作業車外へ選択的に送出するように構成されてもよい。
【0008】
別の態様では、本開示は、サービス車両による廃棄物サービスを管理するための方法を対象とする。この方法は、サービス車両の位置を示す位置信号を生成することと、サービス車両によって実行される廃棄物サービスを示すサービス信号を生成することと、この位置信号及びサービス信号に基づいて、サービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断することとを含む。この方法はまた、少なくとも1つのサービス停止の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停止の特徴とを比較することと、この比較に基づいて、グラフィカル・ユーザ・インターフェースをサービス車両の内部の入力装置に選択的に表示して、少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する情報を示すこととを含んでもよい。
【0009】
さらに別の態様では、本開示は、サービス車両による廃棄物サービスを管理するためのコンピュータ実行可能なプログラム命令を含む、持続的でコンピュータ読取り可能な媒体を対象とする。この方法は、サービス車両の位置を示す位置信号を生成することと、サービス車両によって実行される廃棄物サービスを示すサービス信号を生成することと、この位置信号及びサービス信号に基づいて、サービス車両が少なくとも1つのサービス停車を実行したと判断することとを含む。この方法はまた、少なくとも1つのサービス停止の特徴と、少なくとも1つの既知のサービス経路の少なくとも1つのサービス停止の特徴とを比較することと、この比較に基づいて、グラフィカル・ユーザ・インターフェースをサービス車両の内部の入力装置に選択的に表示して、少なくとも1つの既知のサービス経路に関連する情報を示すこととを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】開示された例示的な廃棄物管理環境の斜視図である。
【
図2】
図1の環境を管理するのに使用してもよい、開示された例示的なシステムの概略図である。
【
図3】
図2のシステムによって完了することのできる、開示された例示的な方法である。
【
図4】
図2のシステムにアクセスするのに使用してもよい、開示された例示的なグラフィカル・ユーザ・インターフェースの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
図1には、1つ又は複数の車両12が廃棄物サービスを提供している、例示的な廃棄物管理環境(「環境」)10が示してある。環境10には、小売店、工場、政府の建物、居住地住所、又は(1つ若しくは複数の)車両12のサービスを必要とする1つ若しくは複数の容器14を有する別の場所が含まれ得る。このサービスには、たとえば、(1つ又は複数の)容器14内からの廃棄物の除去、(1つ又は複数の)容器14の交換、及び/又は、新しい若しくは追加の容器14の配置が含まれ得る。
【0012】
車両12は、数多くの様々な形式をとってもよい。
図1の右側に示す例では、車両12は、液圧駆動式のフロントローディング・タイプの車両である。具体的には、車両12は、複数の車輪18によって支持された荷台16、荷台16の前方に位置する運転室20、及び運転室20の前方に延びる持ち上げ装置22を備えてもよい。持ち上げ装置22は、とりわけ、容器14と係合し、及び/又はこれを把持するように構成された1つ又は複数のリフト・アーム24と、運転室20の上方から荷台16上方の荷下ろし位置までリフト・アーム24(及び、容器14)を持ち上げて傾けるように、加圧されたオイルによって駆動される1つ又は複数のアクチュエータ26とから構成してもよい。容器14を下ろした後、加圧されたオイルが、(1つ又は複数の)液圧式アクチュエータ26から放出されて、リフト・アーム24及び容器14を車両12の前方の地面まで下げて戻すことができる。他の例では、車両12の側部及び/又は後部から容器14を持ち上げるように、持ち上げ装置22を配置してもよい。さらに他の例では、容器14を手動で持ち上げて、荷台16に下ろしてもよい。こうした例のいずれにおいても、廃棄物が荷台16に下ろされた後に、この廃棄物を圧縮するための圧縮機(図示せず)、及び/又は廃棄物がそこを通って下ろされる荷台16の開口部を閉じるように構成されたドア(図示せず)を荷台16に装備することもできる。他の構成も実現可能である。
【0013】
図1の左側に示す例では、車両12は、液圧駆動された平床式又は回転式のタイプの車両である。具体的には、車両12は、複数の車輪18によって支持された荷台16、荷台16の前方に位置する運転室20、及び運転室20の後方に延びる持ち上げ装置22を備えてもよい。持ち上げ装置22は、とりわけ、環境10から容器14を移動させるために、荷台16まで容器14を持ち上げて傾けるように、加圧されたオイルによって駆動される1つ又は複数のアクチュエータ26から構成してもよい。処分場で容器14を下ろした後(又は、満杯の容器14と空の容器14を交換した後)、容器14を環境10に戻してもよく、また(たとえば、(1つ又は複数の)液圧式アクチュエータ26から加圧済みのオイルを解放することによって)車両12の背後の地面に下ろして戻してもよい。
【0014】
各車両12は環境10の周りを移動するので、衛星28又は他の追跡装置は、オンボード制御装置30(
図2にのみ示してある)と通信して、車両12の動き、及び環境10に加えられた関連する変化(たとえば、収集、荷下ろし、配置など)を監視することができる。以下でさらに詳細に説明するように、オンボード制御装置30、又は別個のオフボード制御装置(たとえば、
図2にのみ示してある、バックオフィス34又は他のサービス施設に配置された制御装置32)は、次いで、こうした動き及び変化に基づいて、車両12(及び他の同様の車両12)のこれから先の動作を管理することができる。
【0015】
オンボード制御装置30とオフボード制御装置32の両方は、他のオンボード装置及び/又はオフボード装置を監視、記録、記憶、索引付け、処理、通信、及び/又は制御するための手段を備えてもよい。これらの手段は、たとえば、メモリ、1つ又は複数のデータ記憶装置、中央処理装置、又は開示されたアプリケーションを実行するのに使用してもよい他の任意の構成要素を備えてもよい。さらに、本開示の各態様は、概ねメモリに記憶されるものとして説明してもよいが、これらの態様は、様々なタイプのコンピュータ・プログラム製品又はコンピュータ・チップなどのコンピュータ読取り可能な媒体、及びハード・ディスク、フロッピー・ディスク、光媒体、CD-ROM、又は他の形態のRAM若しくはROMを含む2次記憶装置に記憶することができ、又はそこから読み取ることができることが当業者には理解されよう。
【0016】
図2に示すように、オンボード制御装置30は、(
図1にのみ示してある)(1つ又は複数の)車両12の動きを追跡、支援、及び/又は制御するように構成された、廃棄物管理システム(「システム」)36の一部分を形成してもよい。オンボード制御装置30に加えて、システム36はまた、位置決め装置38、並びに各車両12に取り付けられているか他の方法で搭載されている入力装置40及びセンサ42のうちの少なくとも一方を備えてもよい。実施形態によっては、システム36は、手動の入力装置40と、1つ又は複数のセンサ42との両方を備える。他の実施形態では、センサ42(及び/又は制御装置30)は、入力装置40の内部にあってもよい。オンボード制御装置30は、こうした他の構成要素のそれぞれ、及び/又はバックオフィス34でのオフボード制御装置32と(たとえば、通信装置44を介して)通信してもよく、これらの構成要素からの信号に基づいて、またメモリに記憶された既知の他の情報に基づいて、各車両12の位置、並びに各車両12によって、及び/又はその近傍で移動される容器14の特徴及び位置を決定するように構成してもよい。
【0017】
位置決め装置38は、ローカル基準点、環境10に関連する座標系、地球に関連する座標系、又は他の任意のタイプの2D座標系若しくは3D座標系に対する、車両12の地理的位置及び/又は方位を示す位置信号を生成するように構成してもよい。たとえば、位置決め装置38は、衛星28(
図1を参照)と通信するように構成された電子受信機、又はそれ自体の相対的な地理的位置を決定するのに使用される、ローカルな無線若しくはレーザの伝送システムを具体化してもよい。位置決め装置38は、相対的な3Dの地理的位置及び方位を三角測量するために、複数の位置からの高周波で低出力の無線又はレーザの信号を受信及び解析してもよい。実施形態によっては、位置決め装置38はまた、車両12の、たとえばリフト・アーム24及び/又はアクチュエータ26(
図1にのみ示してある)の、特定部分の位置及び/又は方位を決定するように構成してもよい。位置決め装置38によって生成される位置信号、及び車両12の既知の運動学に基づいて、オンボード制御装置30は、車両12、リフト・アーム24、及び/又はアクチュエータ26の位置、進行方向、移動速度、加速度、及び方位をリアルタイムで決定することが可能になる。この情報は、次いで、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32によって使用されて、電子地図又は環境10のデータベース内での、車両12及び/又は容器14の位置及び状態を更新してもよい。
【0018】
必要なら、位置決め装置38は別の形態をとってもよいと考えられる。たとえば、位置決め装置38は、環境10内(たとえば、顧客の場所で、容器14になど)に取り付けられたRFIDタグと情報をやり取りするように構成されたRFIDリーダ、又は環境10内での別のタイプの特徴(たとえば、バーコード)を読み取るように構成された別のタイプのスキャナでもよく、又は別の方法でこれらを含んでもよい。RFIDタグ又は他の特徴の読取り値に基づいて、車両12の位置及び/又は方位を、環境10内のRFIDタグ又は他の特徴の既知の位置にリンクしてもよい。必要なら、別個のRFID又はバーコード・リーダを、システム36内に備えることもできるとも考えられる。
【0019】
入力装置40は、車両12の運転者が、環境10の周りを移動している間に実行される観察に関する情報を入力するための方式を提供してもよい。たとえば、運転者は、特定の場所で観察される廃棄物のタイプ及び/又は状態、容器14の中若しくは周囲での廃棄物の量、特定の容器14の充満状況、容器14の状態、容器14の位置、及び/又は、車両12によって係合され、積載され、若しくは他の方法で処理される容器及び廃棄物についての他の情報を入力できるようにしてもよい。この情報は、数多くの方式で、たとえば、運転室に搭載のタッチ・スクリーン・インターフェースを介して、1つ若しくは複数のボタンを介して、キーボードを介して、音声認識を介して、運転者が携えているモバイル装置(たとえば、スマートフォン若しくはタブレット)を介して、又は当技術分野で知られている別のやり方で入力してもよい。実施形態によっては、運転者は、必要なら、入力装置40を介して受け取った問合せに応答できるようにしてもよい。運転者からの手動入力を受け取るのに加えて、入力装置40はまた、たとえば環境10の電子地図、バックオフィス34からの指示、経路情報、積載物情報(たとえば、重量及び/又は体積)、質問などの情報を表示することができるようにしてもよい。
【0020】
実施形態によっては、入力装置40は、廃棄物管理アプリケーションを実行するように構成されてもよい。たとえば、入力装置40が、モバイル装置(たとえば、スマートフォン、タブレット、又は腕時計)であるとき、このアプリケーションはモバイル・アプリ(「アプリ」)とすることができる。アプリは、「ソフトウェア・アプリケーション」の略語であり、モバイル装置(たとえば、ラップトップ、スマートフォン、タブレット、ダッシュボード取付け用表示装置など)にダウンロード可能であり、これらによって実行可能である。開示された廃棄物管理アプリは、廃棄物サービス作業についての情報を車両12の運転者に表示するように構成されたグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を提示することができ、このGUIは、(1つ又は複数の)センサ42による作業データの取得を構成するのに使用される、運転者からの入力を受け取り、この作業データを制御装置30、32に送信して、(たとえば、(1つ又は複数の)センサ42が監視する)現在の作業についての情報を受信及び表示する。
【0021】
センサ42は、車両12及び/又はこの車両12によって移動される(たとえば、リフト・アーム24によって移動される)関連容器14に積載された廃棄物に関連するパラメータを監視し、それを示す対応するサービス信号を生成するように構成してもよい。こうしたセンサ42のそれぞれは、当技術分野において知られていて、車両12の上又は中の任意の場所に配置される、いかなるタイプの装置でもよい。一例では、センサ42は、ロード・セル、力計、圧力センサ、モーション・センサ、又は、リフト・アーム24、(1つ若しくは複数の)アクチュエータ26、容器14、及び/又は荷台16を支える支柱46と直接関連する別のタイプのリフト・センサのうち、任意の1つ又は複数などのリフト・センサである。この例では、(1つ又は複数の)センサ42によって生成されるサービス信号は、リフト・アーム24でのひずみ、(1つ又は複数の)アクチュエータ26によってリフト・アーム24に加えられる力、荷台16の積載重量、容器14の動き、容器14の内部に含まれる廃棄物の重量などに対応してもよい。
【0022】
或いは、1つ又は複数のセンサ42は、車両12の動力源又はドライブトレインに関連付けられてもよく、車両12を推進するのに使用される動力量を示す信号を生成し、アクチュエータ26の液圧を駆動して、荷台に取り付けられた圧縮機を動かすか、又は関連するドアを閉めるように構成してもよい。他のタイプのセンサ42(たとえば、カメラ、分光計、IRセンサ、RADARセンサ、LIDARセンサなど)を利用して、容器14内部の廃棄物、又は容器14それ自体の特徴(たとえば、負荷プロファイル、体積、及び/又は形状)を決定することもできる。さらに別の例では、センサ42は、音響センサ(たとえば、1つ又は複数のマイクロホン)、加速度計、又は、容器14の持ち上げ、荷下ろし、及び/又は振動中に、リフト・アーム24、荷台に取り付けられた圧縮機、ドアなどの係合状態及び/又はサイクル完了を検出するように構成された類似タイプの別のセンサとすることもできる。他のタイプのセンサ42を、別法として、又はさらに利用してもよい。こうしたセンサ42によって生成されるサービス信号は、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32に伝達されてもよく、対応する処理ユニットは、この信号を使用して、車両12がサービスしている間に容器14(及び/又は容器14内部の廃棄物)を取り巻く状態を判断してもよい。前述の通り、(1つ若しくは複数の)センサ42のうち任意の1つ若しくは複数のセンサは、入力装置40(たとえば、運転者が携帯するスマートフォン若しくはタブレット)の一体部分を形成してもよく、又は、要望通り制御装置30、32、及び/又は入力装置40との有線通信若しくは無線通信での独立型の構成要素でもよい。
【0023】
オンボード制御装置30は、他のオンボード構成要素と、バックオフィス34に配置されたオフボード制御装置32との間の通信を管理するように構成されてもよい。たとえば、オンボード制御装置30は、位置決め装置38からの位置信号、(1つ又は複数の)入力装置40からの情報信号、及び(1つ又は複数の)センサ42からのサービス信号を受信し、この信号を関連付け、この信号をフィルタリングし、この信号をバッファリングし、この信号を記録し、又は他の方法でこの信号を調整した後、通信装置44を介してこの信号をオフボードに送ってもよい。
【0024】
通信装置44は、オンボード制御装置30とオフボード制御装置32の間の通信を容易にするように構成されてもよい。通信装置44は、通信リンクを介したデータ・メッセージの送信及び/又は受信を可能にする、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。この通信リンクには、衛星、セルラー、赤外線、無線、及び他の任意のタイプの無線通信が含まれ得る。或いは、必要なら、この通信リンクには、電気的、光学的、又は他の任意のタイプの有線通信を含み得る。一実施形態では、必要なら、オンボード制御装置30を省略してもよく、オフボード制御装置32が、通信装置44を介して、位置決め装置38、(1つ又は複数の)入力装置40、及び/又は(1つ又は複数の)センサ42と直接通信してもよい。他の通信手段も利用可能としてよい。
【0025】
オンボード車両12から受け取る情報に基づいて、また他の情報源から(たとえば、インターネット、バックオフィス34で受け取った入力などから)受け取った情報に基づいて、コンピュータ読取り可能な媒体に記憶された命令を実行して環境10での廃棄物管理の方法を実行するように、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32を構成することができる。たとえば、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32は、いつ車両12がサービス場所に近づくのか、いつ車両12が停車したか、いつ車両12が停車場で容器14にサービス提供しているか(すなわち、いつ車両12がサービス停車を完了したか)、いつ車両12が最大容量まで廃棄物で満たされているかなどを監視するように構成してもよい。次いで、この監視を使用して、特定の車両12が、利用可能な複数の様々な経路のうちどの経路を完了しようとしているかを決定し、この経路の完了中に実行される各サービスの特徴を記録してもよい。さらに、特定の車両12がたどる経路が決定されると、開示されたアプリは、入力装置40の前景に呼び出されてもよく、又は他の方法で入力装置40上に表示され、運転者が使用するのに利用可能としてもよい。実施形態によっては、開示されたアプリは、経路が自動的に決定された時点において、既に入力装置40の前景に存在していてもよい。この状況では、次いで、決定された経路に関連する情報が表示されてもよい。このアプリを使用すると、車両12向けの経路の調整及びスケジューリング、ビジネス・コスト及び効率の追跡、記録の保存及び順位付け、性能追跡及び奨励などが容易になることがある。
【0026】
オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32が実行してもよい廃棄物サービス管理の例示的なプロセスが、
図3に示してあり、開示された考え方をさらに説明するために以下のセクションでより詳細に説明されることになる。さらに、
図4には、サービス車両12の運転者が使用してシステム36にアクセスするための、任意の入力装置40上の開示された廃棄物管理アプリに関連して示されてもよい、例示的なグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)が示してある。また、
図4を以下でより詳細に考察して、開示された考え方をさらに説明することにする。
【産業上の利用可能性】
【0027】
開示されたシステム、方法、及びアプリは、廃棄物サービスの効率的な管理が、提供事業者にとっての効率及び収益性に影響を及ぼす可能性がある廃棄物サービス業界に適用可能となることがある。開示されたシステム、方法、及びアプリは、特定の車両に割り当てられる日常のタスクを個々の車両運転者に整然と示す方式を、提供事業者に提供することができる。たとえば、開示されたシステム、方法、及びアプリは、時間、労力、予定外の停車、及び燃料を削減しながらも、顧客の期待にも応えるように構成された日常のタスクのスケジュールを運転者が見ることを可能にするグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を提供することができる。開示されたシステム、方法、及びアプリによって提供されるGUIは、顧客の位置までの視覚的方向及び各位置でのサービス指示を運転者に中継してもよい。さらに、GUIは、サービス・タスクに関連する視覚的な状態表示を提示し、運転者が、このタスク、顧客の位置、サービス車両、スケジュールなどに関するフィードバック又は他の入力を提供できるようにしてもよい。最後に、開示されたシステム、方法、及びアプリを使用して、サービス作業を追跡し、顧客及びサービス提供事業者にフィードバックを返し、実行されたサービスに関連する記録を更新してもよい。開示されたアプリは、開示されたシステムによって、入力装置40の前景に自動的に呼び出され、運転者からの事前の入力を必要とすることなく、運転者が使用するのに利用可能としてもよい。次に、開示されたシステム及びアプリの動作を、
図3及び
図4について詳細に説明する。
【0028】
図3を見ると分かるように、開示された方法は、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32によって(たとえば、こうした制御装置のうち少なくとも一方の少なくとも1つの処理ユニットによって)実施してもよく、車両動作の監視から開始してもよい(ステップ300)。この車両作業には、たとえば、車両12の移動(たとえば、位置、進行方向、速度、及び/又は加速度の追跡)、移動の日付、移動及び/又は停車の時刻、停車の持続時間、持ち上げ装置22の使用(たとえば、容器の持ち上げ、傾け、荷下ろし、及び関連する力若しくは重量の変更)、荷台に取り付けられた圧縮機の使用(使用可能な場合)、荷台ドアの使用(装備されている場合)、容器14の係合及び/又は動き、及び/又は他の同様のサービス関連特徴が含まれ得る。これらの特徴は、位置決め装置38、(1つ又は複数の)センサ42、及び/又は入力装置40を介して監視することができる。
【0029】
場合によっては、車両12の作業を連続して監視してもよい。他の例では、特定の時刻に(たとえば、通常の勤務シフト中に)のみ、特定の曜日に(たとえば、通常の週間労働時間中に)のみ、車両12を運転してきた後にのみ、入力装置40(たとえば、入力装置40のスマートフォン又はタブレットの実施形態)が車両12の閾値近傍内(たとえば、車両の内部)に配置されているときにのみ、入力装置40がシステム36のその他の構成要素と通信状態にある(たとえば、これとペアリングされた)ときにのみ、などで各作業を監視してもよい。開示された実施形態では、サービス監視の開始は、運転者からの入力(たとえば、ログイン)を必要としない。その代わりに、開示されたアプリを介して監視を制御してもよく、このアプリは、入力装置40のバックグラウンドで常に実行されていてもよい。
【0030】
車両作業の監視中、(1つ又は複数の)適切な処理ユニットは、いずれかのサービス停車が完了したかどうか、及び完了したこのサービス停車に対応する特徴を判断してもよい(ステップ310)。監視された作業と、1つ又は複数の閾値との比較に基づいて、サービス停車が完了したと判断してもよい。前述の通り、各作業は、位置決め装置38及び/又はセンサ42を介して監視されてもよく、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32によって処理される位置信号及び/又はサービス信号として表されてもよい。たとえば、車両12の監視された移動速度が閾値を下回ると、車両12が停車したと結論付けることができる。また、持ち上げ装置22の監視される動きが、最小の動き及び/又は力の閾値に対応する場合、容器14が持ち上げられ、傾けられ、及び/又は荷台16内に荷下ろしされたと結論付けることができる。これらのアクションが、順次かつ閾値期間内に交互に続くとき、停車場においてサービスが実行されたと結論付けることができる。
【0031】
(1つ又は複数の)処理ユニットは、完了したサービス停車、停車の順序、及び停車に対応する監視済みの特徴の経過をたどり、この情報とメモリに記憶された情報とを比較して、車両12が現在たどっている移動経路が、既知のサービス経路かどうか判断してもよい(ステップ320)。特に、オンボード制御装置30及び/又はオフボード制御装置32は、複数の互いに異なる既知のサービス経路をメモリに記憶していてもよく、この経路のうちの1つを特定のサービス車両12がたどらなければならない。これら既知のサービス経路のそれぞれは、特定の順序で配置された有限数のサービス停車場を含んでもよい。また、サービス停車場のそれぞれは、対応する位置、及びサービスをどのように完了すべきかに対応する1組の特徴を有していてもよい。たとえば、各特徴は、サービス停車場の位置、予想されるサービスの日付及び/又は時刻、サービスの予想される持続時間、車両12が空にし、及び/又は積載しなければならない容器14の数、タイプ、サイズ、及び/又は状態、容器14内に存在すると予想される内容物のタイプ、容器14の内部の廃棄物の予想重量、及び/又は容器14について実行しなければならない、サービスの予想されるタイプ(たとえば、フロント・リフト及びフロント・チルト、サイド・チルト、リア手動リフト、容器本体のオンロードなど)を含んでもよい。場合によっては、各特徴は、最後のサービスの日付、現在のサービスの曜日などに、少なくとも部分的に依存する場合がある。
【0032】
ステップ320において、いくつかのサービス停車が監視された後、(1つ又は複数の)適切な処理ユニットは、監視されたこのサービス停車の特徴と、既知の経路のそれぞれにおいて順番にリストされる同じ数のサービス停車の記憶済み特徴と比較して、車両12が現在たどっている移動経路が、既知のサービス経路のうちの1つと実質的に一致するかどうか判断してもよい。たとえば、特定の監視作業中に、特定の車両12は、4つの異なるサービス停車を実行する様子が観察されてもよい。これらの停車は、たとえば、順番に巡回される4つの異なる地理的位置を含むこともでき、各停車は、互いに異なる時点に発生し、及び/又は完了までに様々な時間を要する。これら4つの停車場において、3つの異なるサイズのダンプスター(たとえば、4ヤードのダンプスター、6ヤードのダンプスター、次いで8ヤードのダンプスター)が持ち上げ装置22によって持ち上げられ、傾けられ、また荷台16に荷下ろしされ、1つのごみが、手動で持ち上げられ、荷台16に荷下ろしされた。これら容器14のそれぞれから受け取る廃棄物の重量及び/又はタイプを判断し、次いで、メモリに記憶された既知のサービス経路のそれぞれでの4つの連続する停車場の特徴と比較した数、タイプ、サイズ、順番、及び/又は対応する廃棄物の重量及び/又はタイプを判断してもよい。この比較がほぼ一致していることを示すと(たとえば、閾値確実性の範囲内)、制御は次のステップに進んでもよい。そうでない場合、制御はステップ300に戻ってもよい。
【0033】
一実施形態では、ステップ320が完了した後(すなわち、ステップ320で「はい」の後)、(1つ又は複数の)適切な処理ユニットは、開示されたアプリを入力装置40内の前景に呼び出し、既知の経路に関連した情報が表示されるようにする(ステップ330)。この情報は、たとえば、既知の経路内で割り当てられたすべての停車場(たとえば、特定の順序で提示されるスケジュール設定済みの停車場のリスト)を含んでもよい。この情報はまた、各停車場の名前、各停車場の所在地、各停車場の位置を示す地図、各停車場についての所望のサービス時刻及び/又はサービス持続時間、並びに、各停車場で実行すべき特定のサービス・タスクに関する指示(たとえば、収集する、空にする、戻すなど)を含んでもよい。さらに、この情報は、どのサービス停車が完了したか、及び次にどのサービス停車が完了することになるかに関する表示を含んでもよい。(1つ又は複数の)開示された処理ユニットは、車両12の作業の監視を継続してもよく、これまでに監視された作業からの情報、並びに既知の経路の残りに関連して監視される作業からの情報で、アカウント記録(たとえば、顧客記録、提供事業者記録、車両記録、運転者記録など)を更新してもよい(ステップ340)。
【0034】
同じ又は別の実施形態では、ステップ320の完了に続いて、(1つ又は複数の)適切な処理ユニットが、別法として、又はさらに、単に現在のサービス経路の完了を追跡し報告してもよい。すなわち、開示された方法は、運転者がシステムと対話する必要なく、現在のサービス経路に関連して運転者及び/又は車両性能に関連する特徴(たとえば、確度、適時性、効率、生産性、量など)を監視する方式を提供してみよい。サービス経路内の作業を終えるまでの間に収集される情報を、記録し、このサービス中及び/又はサービス後にバックオフィス34に報告してもよい。
【0035】
図4には、例示的なGUI400が示してあり、これを使用して、
図3に示した前述の方法を容易にしてもよい。GUI400は、任意の入力装置40に表示されてもよく、
図3及び
図4を見て分かるように、
図3の流れ図でのステップ320及び330に対応してもよい。具体的には、ステップ320を完了し、車両12の現在の移動経路が、メモリに記憶されている既知のサービス経路のうちの1つと実質的に一致すると判断した後、GUI400を、入力装置40の前景に呼び出すことができる。場合によっては、ステップ320での一致をGUI400内に示して、運転者が、処理ユニットの判断を無効にし、既知の経路のうち互いに異なる経路を選択できるようにする。
【0036】
図4に示す例では、2つの停車場が、既知の経路内に一覧表示されている。この2つの停車場には、Johnの家での第1の停車場と、Big J Coffeeでの第2の停車場とが含まれる。各サービス経路は、いくつかの停車場を含むこともできることに留意されたい。Johnの家は、3300 Hillview Aveに位置していると表示してあり、サービス提供時刻は午前8:00にスケジュール設定されている。Big J. Coffeeは、3500 Hillview Aveに位置していると表示してあり、サービス提供時刻はこれより後の午前9:00にスケジュール設定されている。Johnの家で完了するサービスは、単に、既存の容器14を車両12の荷台16に空けることであるが、Big J Coffeeで完了するサービスは、既存の容器14を収集し、この容器14を特定のごみ埋立地(すなわち、ごみ埋立地A)にまで運び、次いで、空の容器14をBig J Coffeeに戻すことである。要望通り、他のサービス・タスクをも各停車場に関連付けることができ、又はそれを代替的に関連付けることもできる。Johnの家でのサービスは、(たとえば、チェックマークを付けて)完了したものとして示してある。
【0037】
割り当てられた経路内の特定の停車場でのサービスの完了は、要望通りに手動及び/又は自動で確認してもよい。たとえば、特定の場所で特定のサービス・タスクが完了すると、車両12の運転者は、完了を示す手動入力を入力装置40に提示してもよい。この入力には、たとえば、ボタンを押すこと、画面をタッチすること(たとえば、「Johnの家」の左側で、
図4に示してあるチェックマーク領域をタッチすること)、可聴コマンドを発話することなどが含まれ得る。
【0038】
割り当てられた経路内の特定の停車場での廃棄物サービスが完了したとの確認を受け取った後、GUI400に示される地図は、車両12の相対位置、経路内での次の停車場、及び/又は現在の車両位置から次の停車場へ向けての方向を表してもよい。すなわち、ある停車場でサービス・タスクが完了した後、開示されたアプリによって、地図が自動的に更新され、次の停車場に対応できるようになってもよい。必要なら、特定のサービス・タスクの状況にかかわらず、任意の特定の停車場に関連する相対位置をGUI400の地図に示すように、運転者が手動で要求してもよいとも考えられる。
【0039】
図4に示すインターフェースは、例示的なものにすぎず、開示されたシステムのある特定の態様を強調するために提供されている。当業者には理解されるように、他の視点及び機能も企図される。開示されたシステムには様々な修正及び変形を加えることができることが、当業者には明らかになろう。本明細書の考察及び開示されたシステムの実施から、他の実施形態が当業者には明らかになろう。本明細書及び各例は、例示的なものにすぎないと考えられ、真の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって示されるものである。